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特開2025-11372プログラム、情報処理方法及び情報処理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025011372
(43)【公開日】2025-01-24
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理方法及び情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/12 20230101AFI20250117BHJP
【FI】
G06Q40/12 420
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023113430
(22)【出願日】2023-07-11
(71)【出願人】
【識別番号】513040384
【氏名又は名称】株式会社マネーフォワード
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】大路 喜紀
(72)【発明者】
【氏名】青山 玲子
【テーマコード(参考)】
5L040
5L055
【Fターム(参考)】
5L040BB65
5L055BB65
(57)【要約】      (修正有)
【課題】従業員毎にタグ情報を付することで年末調整業務に関するサービスを提供するプログラム、情報処理方法及び情報処理システムを提供する。
【解決手段】プログラムは、コンピュータ(サーバ装置)に次の各ステップを実行させる。タグ生成ステップでは、ユーザからの操作に応じてタグ情報を生成するS6。タグ情報は、組織内の従業員に対して紐付け可能なテキストの情報を含む。タグ紐付ステップでは、ユーザからの操作に応じて、組織内の従業員に対してタグ情報を紐付けるS11、S17。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
年末調整業務に関するサービスを提供するプログラムであって、
コンピュータに次の各ステップを実行させ、
タグ生成ステップでは、ユーザからの操作に応じてタグ情報を生成し、前記タグ情報は、組織内の従業員に対して紐付け可能なテキストの情報を含み、
タグ紐付ステップでは、前記ユーザからの操作に応じて、前記組織内の従業員に対して前記タグ情報を紐付ける、
プログラム。
【請求項2】
請求項1に記載のプログラムにおいて、
前記ユーザは、前記組織内において、年末調整書類の業務に関する労務の担当者であり、
前記年末調整書類は、年末調整に使用される書類であり、従業員毎に対応付けられており、
前記タグ紐付ステップでは、前記ユーザの操作に応じて、前記年末調整書類と対応付けられている前記従業員に、前記タグ情報を紐付ける、
プログラム。
【請求項3】
請求項2に記載のプログラムにおいて、
前記タグ紐付ステップでは、前記ユーザからの操作に応じて生成された前記タグ情報だけでなく、ユーザによって生成される前から事前に用意されたデフォルトタグ情報を前記従業員に対して紐づけ可能である、
プログラム。
【請求項4】
請求項3に記載のプログラムにおいて、
前記デフォルトタグ情報は、紙回収タグ情報と、担当者タグ情報と、一次チェックタグ情報と、二次チェックタグ情報と、要確認タグ情報とを含み、
前記紙回収タグ情報は、年末調整書類を従業員から紙の形式で回収することを示すタグ情報であり、
前記担当者タグ情報は、年末調整書類を担当する労務の担当者の氏名を入力可能に構成されるタグ情報であり、
前記一次チェックタグ情報は、年末調整書類を確認する複数の労務の担当者のうち一番目の労務の担当者により年末調整書類が確認されたかを示すタグ情報であり、
前記二次チェックタグ情報は、年末調整書類を確認する複数の労務の担当者のうち二番目の労務の担当者により年末調整書類が確認されたかを示すタグ情報であり、
前記要確認タグ情報は、労務の担当者に注意を促すことを示すタグ情報であり、
プログラム。
【請求項5】
請求項1に記載のプログラムにおいて、
前記ユーザは、第1ユーザと第2ユーザとを含み、
前記タグ紐付ステップでは、前記第1ユーザの操作に応じて、前記第2ユーザが生成したタグ情報を、前記組織内の従業員に紐付け、又は前記組織内の従業員との紐付けを解除する、
プログラム。
【請求項6】
請求項1に記載のプログラムにおいて、
抽出ステップと選択ステップとを更に実行し、
前記抽出ステップでは、前記ユーザからの操作に応じて、前記組織に所属する従業員の中から、所定条件に該当する1以上の従業員を抽出し、
前記選択ステップでは、前記ユーザから一括オブジェクトの選択を受け付けることに応じて、前記所定条件に該当する1以上の前記従業員を一括で特定し、前記一括オブジェクトは、一括で従業員の特定を実行することを示すオブジェクトであり、
前記タグ紐付ステップでは、前記ユーザから前記タグ情報を紐付ける操作を受け付けた場合、特定された1以上の前記従業員に一括で前記タグ情報を紐付ける、
プログラム。
【請求項7】
請求項1に記載のプログラムにおいて、
表示制御ステップを更に実行し、
前記表示制御ステップでは、従業員毎のタグ情報の紐付け、又は紐付けの解除に関する履歴を表示させる、
プログラム。
【請求項8】
情報処理方法であって、
請求項1~7の何れか1つに記載のプログラムの各ステップを備える、
情報処理方法。
【請求項9】
情報処理システムであって、
請求項1~7の何れか1つに記載のプログラムを実行するコンピュータを備える
情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本考案は、プログラム、情報処理方法及び情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の技術において、証明書類に基づいて年末調整書類の記入を容易ならしめる年末調整補助システムを提供するための技術が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-023780号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
年末調整業務において、組織の従業員は年末調整書類を提出し、労務担当者は従業員ごとに提出された年末調整書類を回収し、確認する必要がある。ここで、この年末調整書類の確認の業務を労務担当者が複数人で行っていることが多い。確認の業務を複数人で行うにあたって、「ダブルチェック機能が欲しい」、「誰がどの従業員を担当するかシステム上に分かるようにしてほしい」等の要望や、「Aさんがチェックした後にBさんがチェックする」、「住宅ローン控除がある難しい処理は、Cさんがチェックし、比較的な簡単な処理はDさんがチェックする」等のことをわかりやすくしてほしいという要望がある。
【0005】
本発明では、従業員毎にタグ情報を付する機能を実現することで、このような要望に応えられることとした。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、年末調整業務に関するサービスを提供するプログラムが提供される。このプログラムは、コンピュータに次の各ステップを実行させる。タグ生成ステップでは、ユーザからの操作に応じてタグ情報を生成し、タグ情報は、組織内の従業員に対して紐付け可能なテキストの情報を含む。タグ紐付ステップでは、ユーザからの操作に応じて、組織内の従業員に対してタグ情報を紐付ける。
【0007】
本発明では上記事情を鑑み、従業員毎にタグ情報を付する機能を実現することで、このような要望に応えられることとした。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】情報処理システム1のシステム構成の一例を示す図である。
図2】サーバ装置2のハードウェア構成の一例を示す図である。
図3】第1担当者装置3のハードウェア構成の一例を示す図である。
図4】第2担当者装置4のハードウェア構成の一例を示す図である。
図5】サーバ装置2のプロセッサ21によって実現される機能を示すブロック図の一例である。
図6】サーバ装置2と第1担当者装置3と第2担当者装置4との間における情報処理の一例を示す図である。
図7】機能提供画面6の一例を示す図である。
図8】タグ生成画面7の一例を示す図である。
図9】タグ編集画面8の一例を示す図である。
図10図7のタグ情報の編集後の機能提供画面6の一例を示す図である。
図11】コメントログ画面9の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0010】
1.用語の説明
まず、本明細書に登場する各用語について説明する。
【0011】
本明細書において、登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0012】
本明細書において、「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0013】
本明細書において、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0014】
「タグ情報」とは、組織内の従業員に対して紐付け可能なテキストの情報を含む。タグ情報は、ユーザの指示に応じて複数個生成される。当該組織内の従業員には、任意の種類の任意の数のタグ情報が紐付けられる。タグ情報のテキストは、ユーザにより任意に編集されてもよい。タグ情報のテキストは、ローマ字、ひらがな、カタカナ、漢字、数字、記号文字、絵文字等を少なくとも含んでもよく、UTF-8、SJIS、EUC等の任意の文字コードにより構成されてもよい。一のユーザが生成したタグ情報は、他のユーザによって編集されてもよいし、他のユーザによって任意の従業員に紐付けられてもよいし、他のユーザによって従業員への紐付けが解除されてもよい。
【0015】
「組織」とは、所定の目的を達成するための集団である。組織は、例えば、株式会社、有限会社、合資会社、合名会社、合資会社、一般社団法人、一般財団法人、公益社団・公益財団法人、NPO法人、組合等の法人を含んでもよい。また、組織は、例えば、その組織が会社である場合、グループ会社、関連会社、関係会社、親会社、子会社を含んでもよい。
【0016】
「年末調整業務」とは、年末調整に関する業務である。年末調整業務は、総務、人事、経理等の部門に所属する担当者が、従業員によって記入された年末調整書類について、正しく記入されているかの確認を行う業務を含む。年末調整業務では、年末調整書類の確認が行われた後に、年末調整書類に基づいて、法定調書合計表、支払調書及び源泉徴収票が作成され、作成されたこれらの書類が税務署に提出される。
【0017】
「年末調整書類」とは、年末調整業務に際して従業員から会社に対して提出する必要のある書類である。年末調整書類は、所得税法を根拠として行われる年末調整に必要な書類であり、例えば、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」、「給与所得者の保険料控除申告書」、「給与所得者の基礎控除申告書 兼 給与所得者の配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書」を含む。年末調整書類は、所得税法の法改正により年末調整に際して提出の必要性が生じた書類を含んでもよい。年末調整書類は、その他の法律を根拠とする年末調整書類と略同等の位置づけとなる書類を含んでもよい。
【0018】
2.情報処理システム1のシステム構成
次に、図1を参照しながら本実施形態の情報処理システム1のシステム構成について説明する。
【0019】
図1は、情報処理システム1のシステム構成の一例を示す図である。図1が示すように、情報処理システム1は、サーバ装置2と、第1担当者装置3と、第2担当者装置4と、ネットワーク5とを有する。サーバ装置2、第1担当者装置3、及び第2担当者装置4は、ネットワーク5を介して、相互に通信可能に構成される。これにより、サーバ装置2、第1担当者装置3、及び第2担当者装置4は、相互に様々な情報を送信又は受信することができる。なお、サーバ装置2、第1担当者装置3及び第2担当者装置4は、情報処理装置の一例であり、本実施形態に限定されるものではない。第1担当者装置3及び第2担当者装置4は、PC(Personal Computer)、タブレット型コンピュータ、スマートフォン等の何れであってもよい。なお、サーバ装置2は、単体のサーバから構成されていても、複数のサーバから構成されていてもよい。第1担当者装置3及び第2担当者装置4等の情報処理装置についても、複数あってもよい。ここで、情報処理システム1に例示されるシステムとは、1つ又はそれ以上の装置又は構成要素からなるものである。したがって、第1担当者装置3及び第2担当者装置4は、単体であっても情報処理システム1に例示されるシステムに含まれる。
【0020】
3.ハードウェア構成
次に、図2図3及び図4を参照しながら、本実施形態のサーバ装置2、第1担当者装置3及び第2担当者装置4のそれぞれのハードウェア構成について説明する。
【0021】
4.1.サーバ装置2のハードウェア構成
図2は、サーバ装置2のハードウェア構成の一例を示す図である。図2に示されるように、サーバ装置2装置は、プロセッサ21と、記憶部22と、通信部23とを備え、これらの構成要素がサーバ装置2の内部において通信バスを介して電気的に接続されているサーバ装置2は、実施形態に係る処理を実行する。
【0022】
プロセッサ21は、サーバ装置2に関連する全体動作の処理及び制御を行う。プロセッサ21は、例えば中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)である。プロセッサ21が、記憶部22に記憶された所定のプログラムを読み出し、プログラムに基づき処理を実行することによって、サーバ装置2に係る種々の機能、例えば、後述する図6図11に示される処理が実現される。なお、プロセッサ21は単一であることに限定されず、機能ごとに複数のプロセッサ21を有するように実施してもよい。また、それらの組合せであってもよい。
【0023】
記憶部22は、前述の記載により定義される様々な情報を記憶する。これは、例えば、プロセッサ21によって実行されるサーバ装置2に係る種々のプログラム等を記憶するソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)等のストレージデバイスとして、プログラムの演算に係る一時的に必要な情報(引数、配列等)を記憶するランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)等のメモリとして実施されうる。記憶部22は、プロセッサ21によって実行されるサーバ装置2に係る種々のプログラム、変数及びプロセッサ21がプログラムに基づき処理を実行する際に用いるデータ等を記憶している。記憶部22は、記憶媒体の一例である。
【0024】
通信部23は、USB、IEEE1394、Thunderbolt(登録商標)、有線LANネットワーク通信等といった有線型の通信手段が好ましいものの、無線LANネットワーク通信、LTE/3G/4G/5G等のモバイル通信、BLUETOOTH(登録商標)通信等を必要に応じて含めてもよい。すなわち、これら複数の通信手段の集合として実施することがより好ましい。すなわち、サーバ装置2は、通信部23を介して、外部から種々の情報を通信してもよい。
【0025】
4.2.第1担当者装置3のハードウェア構成
図3は、第1担当者装置3のハードウェア構成の一例を示す図である。第1担当者装置3は、第1労務担当者により使用される。図3に示されるように、第1担当者装置3は、プロセッサ31と、記憶部32と、通信部33と、入力部34と、出力部35と、を備え、これらの構成要素が第1担当者装置3の内部において通信バスを介して電気的に接続されている。第1担当者装置3は、実施形態に係る処理を実行する。第1担当者装置3のプロセッサ31、記憶部32及び通信部33については、サーバ装置2のプロセッサ21、記憶部22及び通信部23を参照されたい。
【0026】
入力部34は、第1担当者装置3の筐体に含まれてもよいし、外付けされてもよい。例えば、入力部34は、出力部35と一体となってタッチパネルとして実施されてもよい。タッチパネルであれば、ユーザは、タップ操作、スワイプ操作等を入力することが可能である。もちろん、タッチパネルに代えて、スイッチボタン、マウス、QWERTYキーボード等を採用してもよい。すなわち、入力部34がユーザによってなされた操作に基づく入力を受け付ける。当該入力が命令信号として、通信バスを介してプロセッサ31に転送され、プロセッサ31が必要に応じて所定の制御又は演算を実行しうる。
【0027】
出力部35は、第1担当者装置3の表示部として機能することが可能である。出力部35は、例えば、第1担当者装置3の筐体に含まれてもよいし、外付けされてもよい。出力部35は、ユーザが操作可能なグラフィカルユーザーインターフェース(Graphical User Interface:GUI)の画面を表示する。これは例えば、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ及びプラズマディスプレイ等の表示デバイスを、第1担当者装置3の種類に応じて使い分けて実施することが好ましい。
【0028】
4.3.第2担当者装置4のハードウェア構成
図4は、第2担当者装置4のハードウェア構成の一例を示す図である。第2担当者装置4は、第2労務担当者により使用される。図4に示されるように、第2担当者装置は、プロセッサ41と、記憶部42と、通信部43と、入力部44と、出力部45と、を有し、これらの構成要素が第2担当者装置4の内部において通信バスを介して電気的に接続されている。第2担当者装置4は、実施形態に係る処理を実行する。第2担当者装置4のプロセッサ41、記憶部42及び通信部43については、サーバ装置2のプロセッサ21、記憶部22及び通信部23を参照されたい。第2担当者装置4の入力部44及び出力部45については、第1担当者装置3の入力部34及び出力部35を参照されたい。
【0029】
5.プロセッサ21の機能構成
本節では、図5を示しながら本実施形態の機能構成について説明する。図5は、サーバ装置2のプロセッサ21によって実現される機能を示すブロック図の一例である。情報処理システム1の一例であるサーバ装置2のプロセッサ21は、情報送受信部210と、表示制御部211と、タグ生成部212と、タグ紐付部213と、抽出部214と、選択部215とを備える。前述の通り、記憶部22に記憶されているソフトウェアによる情報処理がハードウェアの一例であるプロセッサ21によって具体的に実現されることで、プロセッサ21に含まれる各機能部として実行されうる。
【0030】
情報送受信部210は、ネットワーク5及び通信部23を介して、種々の情報を他の装置から受け付け、受信し、又は取得するように構成される。また、情報送受信部210は、通信部23及びネットワーク5を介して、種々の情報を他の装置に送信又は出力するように構成される。
【0031】
表示制御部211は、第1担当者装置3の出力部35に表示する画面データを制御する。なお、画面データとは、画面、画像、アイコン、テキスト等といった、ユーザが視認可能な態様で生成された視覚情報そのものでもよいし、例えば各種端末に画面、画像、アイコン、テキスト等の視覚情報を表示させるためのレンダリング情報であってもよい。
【0032】
タグ生成部212は、ユーザからの指示に応じてタグ情報を生成する。
【0033】
タグ紐付部213は、タグ情報を組織内の従業員に紐付け、又は組織内の従業員へのタグ情報の紐付けを解除する。
【0034】
抽出部214は、所定条件に該当するユーザを抽出する。
【0035】
選択部215は、ユーザに紐付けられているタグ情報を変更するためのユーザを選択する。
【0036】
情報送受信部210、表示制御部211、タグ生成部212、タグ紐付部213、抽出部214、及び選択部215の詳細は、後述する。
【0037】
6.情報処理の説明
本節では、本実施形態の情報処理システム1で実行される好ましい情報処理の一例を説明する。
【0038】
なお、本明細書において、送信された又は受信した種々の情報は、送信又は受信に使用された各装置内の記憶部にて記憶されるものとする。例えば、サーバ装置2から第1担当者装置3に情報が送信された場合、サーバ装置2の記憶部22及び第1担当者装置3の記憶部32にその情報が記憶されるものとする。これは第2担当者装置4の記憶部42にも同様に適用される。
【0039】
また、本明細書において、サーバ装置2が通信部23及びネットワーク5を使用する情報処理の一部を省略して記載されることがある。例えば、プロセッサ21(情報送受信部210)が通信部23とネットワーク5とを介して、他の装置との間で情報を送受信することを、単にプロセッサ21(情報送受信部210)が他の装置に情報を送信する、又は単にプロセッサ21(情報送受信部210)が他の装置から情報を受け付けると記載することがある。このような記載は、第1担当者装置3及び第2担当者装置4によって行われる情報処理にも使用される。
【0040】
また、本明細書において、第1担当者装置3の入力部34を使用する情報処理の記載の一部が省略して記載されることがある。例えば、プロセッサ31がユーザによる入力部34への操作を介して所定の入力を受け付けることを、単にプロセッサ31がユーザから所定の入力を受け付けると記載することがある。このような記載は、第2担当者装置4の入力部44によって行われる情報処理にも使用される。
【0041】
また、本明細書において、第1担当者装置3の出力部35に情報を表示させる情報処理について、表示制御部211が当該情報を出力部35に表示させるものとして記載することがある。この場合、次のような情報処理が実行される。すなわち、表示制御部211は、ユーザによる画面に情報を表示させるための指示に基づいて表示情報を生成する。情報送受信部210は、生成した表示情報を第1担当者装置3に送信する。第1担当者装置3のプロセッサ31は、生成した表示情報をサーバ装置2から受信する。プロセッサ31は、生成した表示情報に基づいて、出力部35への表示を制御する。このような記載は、第2担当者装置4の出力部45によって行われる情報処理においても使用される。
【0042】
6.1.情報処理の概要
本実施形態に係る年末調整業務に関するサービスは、組織内において、年末調整書類の業務に関する労務の担当者としてのユーザにより使用される。本実施形態において、年末調整書類の業務に関する労務の担当者としてのユーザは、第1労務担当者と第2労務担当者とを少なくとも含む。第1労務担当者及び第2労務担当者の役割は、組織に応じて異なってよい。例えば、第1労務担当者は、年末調整書類の1次チェックを行い、第2労務担当者は、第1労務担当者がチェックした年末調整書類の2次チェックを行ってもよい。また他の例では、第1労務担当者は、ある年末調整書類のチェックを行い、第2労務担当者は、第1労務担当者がチェックしない他の年末調整書類のチェックを行ってもよい。第1労務担当者は、第1ユーザの一例であり、第2労務担当者は、第2ユーザの一例である。
【0043】
本実施形態に係る年末調整業務に関するサービスでは、新たなタグ情報を生成し、当該タグ情報を従業員に紐付けることが可能である。以下では当該サービスにおいて実行される情報処理の概要を、図6を示しながら説明する。図6は、サーバ装置2と第1担当者装置3と第2担当者装置4との間における情報処理の一例を示す図である。
【0044】
まず、図6のS1~S11を示しながら、第1担当者装置3が当該従業員のタグ情報を編集する例について説明する。情報処理の概要を説明するに先立って、第1労務担当者は、年末調整業務に関するサービスにおいて、ログインの操作を完了させており、当該サービスの任意の画面を第1担当者装置3の出力部35にて参照しているものとする。
【0045】
S1では、第1担当者装置3のプロセッサ31は、機能提供画面6を表示させる指示を第1労務担当者から受け付けることに応じて、当該指示をサーバ装置2に送信する。情報送受信部210は、当該指示を第1担当者装置3から受け付ける。
S2では、表示制御部211は、機能提供画面6(図7を参照)を第1担当者装置3の出力部35に表示させる。
S3では、第1担当者装置3のプロセッサ31は、タグ生成画面7を表示させる指示(例えば、図7のメニュー領域60内の事業者画面に遷移するためのボタンが押下され、その後に表示される画面が操作されることにより発生する指示)を第1労務担当者から受け付けることに応じて、当該指示をサーバ装置2に送信する。情報送受信部210は、当該指示を第1担当者装置3から受け付ける。
S4では、表示制御部211は、タグ生成画面7(図8を参照)を第1担当者装置3の出力部35に表示させる。
S5では、第1担当者装置3のプロセッサ31は、タグ生成画面7を介してタグ情報を生成する指示(例えば、保存ボタン72の押下により発生する指示)を第1労務担当者から受け付けることに応じて、当該指示をサーバ装置2に送信する。情報送受信部210は、当該指示を第1担当者装置3から受け付ける。
S6では、タグ生成部212は、ユーザからの操作に応じてタグ情報を生成する。
S7では、表示制御部211は、タグ情報が新たに生成された旨を第1担当者装置3の出力部35に表示させる。
S8では、第1担当者装置3のプロセッサ31は、タグ編集画面8(図9を参照)を表示させる指示(例えば、後述するタグ編集ボタン63の押下により発生する指示)を第1労務担当者から受け付けることに応じて、当該指示をサーバ装置2に送信する。情報送受信部210は、当該指示を第1担当者装置3から受け付ける。
S9では、表示制御部211は、タグ編集画面8(図9を参照)を第1担当者装置3の出力部35に表示させる。
S10では、第1担当者装置3のプロセッサ31は、タグ編集画面8を介してタグ情報を従業員に紐付ける指示(例えば、後述するタグ選択領域80の操作及び保存ボタン84の押下により発生する指示)をユーザから受け付けることに応じて、当該指示をサーバ装置2に送信する。情報送受信部210は、当該指示を第1担当者装置3から受け付ける。
S11では、タグ紐付部213は、ユーザの操作に応じて、年末調整書類と対応付けられている従業員に、タグ情報を紐付ける。このとき、表示制御部211は、機能提供画面6(図9を参照)を第1担当者装置3の出力部35に表示させる。
【0046】
次に、図6のS12~S17を示しながら、第2担当者装置4が当該従業員のタグ情報を編集する例について説明する。第2労務担当者は、年末調整業務に関するサービスにおいて、ログインの操作を完了させており、当該サービスの任意の画面を第2担当者装置4の出力部45にて参照しているものとする。
【0047】
S12では、第2担当者装置4のプロセッサ41は、機能提供画面6を表示させる指示を第2労務担当者から受け付けることに応じて、当該指示をサーバ装置2に送信する。情報送受信部210は、当該指示を第2担当者装置4から受け付ける。
S13では、表示制御部211は、機能提供画面6を第2担当者装置4の出力部45に表示させる。
S14では、第2担当者装置4のプロセッサ41は、タグ編集画面8を表示させる指示(例えば、後述するタグ編集ボタン63の押下により発生する指示)を第2労務担当者から受け付けることに応じて、当該指示をサーバ装置2に送信する。情報送受信部210は、当該指示を第2担当者装置4から受け付ける。
S15では、表示制御部211は、タグ編集画面8を第2担当者装置4の出力部45に表示させる。
S16では、第2担当者装置4のプロセッサ41は、タグ編集画面8を介してタグ情報を従業員に紐付ける指示(例えば、後述するタグ選択領域80の操作及び保存ボタン84の押下により発生する指示)を第2労務担当者から受け付けることに応じて、当該指示をサーバ装置2に送信する。情報送受信部210は、当該指示を第2担当者装置4から受け付ける。
S17では、タグ紐付部213は、第2ユーザの操作に応じて、第1ユーザが生成したタグ情報を、組織内の従業員に紐付け、又は組織内の従業員との紐付けを解除する。
【0048】
プログラムは、年末調整業務に関するサービスを提供するプログラムである。プログラムは、コンピュータに次の各ステップを実行させる。タグ生成ステップでは、ユーザからの操作に応じてタグ情報を生成し、タグ情報は、組織内の従業員に対して紐付け可能なテキストの情報である。タグ紐付ステップでは、ユーザからの操作に応じて、組織内の従業員に対してタグ情報を紐付ける。
【0049】
以上によれば、従業員毎にタグ情報を付する機能を実現することで、このような要望に応えられることができる。
【0050】
6.2.情報処理の詳細
以下では、図7図11を用いて、本実施形態に係る電子契約サービスを使用した場合の情報処理について説明する。まず、図7を示しながら機能提供画面6について説明する。図7は、機能提供画面6の一例を示す図である。
【0051】
機能提供画面6は、年末調整サービスに関してユーザに種々の機能を提供するための画面である。機能提供画面6は、メニュー領域60と、絞込領域61と、一括チェックボックス62と、タグ編集ボタン63と、従業員一覧領域64と、タグ確認領域65とを含む。また、機能提供画面6は、管理・設定画面、申告書・帳票画面、インポート・連携画面、申告書回収・計算画面、マイナンバー画面、提出準備画面及び電子申告画面に遷移するためのボタンを含んでもよい。
【0052】
メニュー領域60は、従業員画面、ホーム画面、従業員画面、手続き画面、設定画面、事業者画面、電子証明書画面、権限画面、連携画面及びプラン・料金画面に遷移するためのボタンを含んでもよい。事業者画面に遷移するためのボタンが押下され、その後に表示される画面が操作されることによって、表示制御部211は、図8に示すタグ生成画面7を表示させる。
【0053】
絞込領域61は、従業員一覧領域64に表示させる従業員を絞り込むための領域である。絞込領域61は、所定条件を指定可能に構成される。所定条件は、コメント情報の条件及びタグ情報の条件を含んでもよい。コメント情報の条件は、それぞれの従業員に紐付くコメント情報(図10のコメントログ画面9にて後述)のテキストについて、ユーザが指定する所定の文字が含まれるコメント情報が存在するかの条件である。また、タグ情報の条件は、現在使用可能なタグ情報のうち、ユーザが指定した所定のタグ情報が紐づいている従業員が存在するかの条件である。また、所定条件は、従業員番号(1001等)、事業所(東京本社等)、部門(デザイン部等)、契約種別(正社員等)、在籍状況(在籍中、退職済等)、入社日(2021年4月1日等)、退職日(2023年3月31日等)、税額区分(甲等)、ログイン方法(メールアドレス、ログインID等)、原本回収(未回収、回収済等)、アラート、年末調整対象外理由等の条件を含んでもよい。
【0054】
一括チェックボックス62は、年末調整書類を提出する必要がある、ある組織内のすべての従業員を一括で特定するためのチェックボックスである。一括チェックボックス62は、一括オブジェクトの一例である。
【0055】
タグ編集ボタン63は、図9に示すタグ編集画面8を表示させるためのボタンである。タグ編集ボタン63の押下に応じて、表示制御部211は、図9に示すタグ編集画面8を表示させる。
【0056】
従業員一覧領域64は、絞込領域61の操作に応じて、指定された条件に該当する従業員の一覧が表示される領域である。従業員一覧領域64は、絞込領域61にて条件を指定しない場合、年末調整の対象として登録されている全ての従業員が表示される。従業員一覧領域64は、特定チェックボックス640と、タグ表示ボタン641と、履歴表示ボタン642と、一部一括チェックボックス643とを含む。
【0057】
特定チェックボックス640は、任意の従業員を特定するためのチェックボックスである。特定チェックボックス640は、従業員毎に割り当てられている。
【0058】
タグ表示ボタン641は、タグ確認領域65を表示させるためのボタンである。タグ表示ボタン641は、従業員毎に割り当てられる。タグ表示ボタン641の押下に応じて、表示制御部211は、タグ確認領域65を表示させる。
【0059】
履歴表示ボタン642は、図11に示すコメントログ画面9を表示させるためのボタンである。履歴表示ボタン642は、従業員毎に割り当てられる。履歴表示ボタン642の押下に応じて、表示制御部211は、コメントログ画面9を表示させる。
【0060】
一部一括チェックボックス643は、現在の機能提供画面6内に表示されている従業員を一括で特定を実行するためのチェックボックスである。一部一括チェックボックス643は、一括オブジェクトの一例である。これによって、ユーザは、絞込領域61で条件を指定し、指定された条件に該当する複数の従業員に対して一括でチェックボックスにおけるチェックをすることができる。
【0061】
タグ確認領域65は、タグ表示ボタン641に対応する従業員に紐付けられているタグ情報が参照可能に表示される領域である。図7の例において、タグ確認領域65は、従業員の「特許 太郎」にタグ情報の「要確認」、「一次チェック済み」、「担当者:佐藤さん」、「2024年分の~」が紐付けられていることを示す。
【0062】
機能提供画面6を使用して例えば次の情報処理が実行されうる。抽出部214は、ユーザからの絞込領域61への操作に応じて、組織に所属する従業員の中から、所定条件に該当する1以上の従業員を抽出する。表示制御部211は、抽出された従業員を第1担当者装置3の出力部35に表示させる。選択部215は、ユーザから一括チェックボックス62の選択を受け付けることに応じて、所定条件に該当する1以上の従業員に紐付く特定チェックボックス640を一括で特定する。その後、ユーザからタグ情報を紐付ける操作(タグ編集ボタン63の押下及び図9のタグ編集画面8の操作)を受け付けた場合、タグ紐付部213は、特定された1以上の従業員に一括でタグ情報を紐付ける。タグ情報を紐付ける操作については図9を示しながら後述する。このような構成によれば、第2ユーザが生成したタグ情報を第1ユーザが紐付けたり、紐付けを解除したりできるため、各ユーザは、年末調整業務を効率的に実行することができる。
【0063】
次に図8を示しながらタグ生成画面7について説明する。図8は、タグ生成画面7の一例を示す図である。タグ生成画面7は、タグ情報を生成、編集又は削除するための画面である。タグ生成画面7は、複数のタグ生成領域70a、70b、70c、70d、70eと、追加ボタン71と、保存ボタン72とを含む。
【0064】
タグ生成領域70a、70b、70c、70d、70eは、タグ情報を生成するための領域である。タグ生成領域70aは、ハンドル領域700aと、入力領域701aとを含む。タグ生成領域70b、70c、70d、70eについても、それぞれに対応するハンドル領域700b、700c、700d、700eと、入力領域701b、701c、701d、701eとを含む。
【0065】
ハンドル領域700a、700b、700c、700d、700eは、各タグ生成領域の場所を置換するための機能を発揮する領域である。具体的には、表示制御部211は、一のハンドル領域を他のハンドル領域の位置にドラッグアンドドロップすることにより、その位置に当該一のハンドル領域に紐づくタグ生成領域を移動させる。このとき、表示制御部211は、当該一のハンドル領域の位置と他のハンドル領域との位置を交換するように移動させてもよいし、他のハンドル領域の位置を繰り下げるように移動させてもよい。例えば、表示制御部211は、ハンドル領域700dをハンドル領域700aの位置にドラッグアンドドロップすることにより、ハンドル領域700aが配置されていた位置にハンドル領域700dを移動させる。このとき、表示制御部211は、ハンドル領域700aとハンドル領域700dとの位置を交換してもよいし、ハンドル領域700a、700b、700cの位置を繰り下げるように移動させもよい。
【0066】
入力領域701a、701b、701c、701d、701eは、テキストの情報を入力可能に構成される。また、入力領域701a、701b、701c、701d、701eには、ユーザからの操作に応じて生成されたタグ情報だけでなく、ユーザによって生成される前から事前に用意されたデフォルトタグ情報が含まれていてもよい。
【0067】
当該「ユーザによって生成される前から事前に用意されたデフォルトタグ情報」は、ユーザがタグ情報を生成する操作を行わずとも使用可能なタグ情報である。例えば、ユーザによって生成される前から事前に用意されたデフォルトタグ情報は、ユーザが当該年末調整業務に関するサービスの利用を開始するタイミングから使用可能となってもよいし、当該年末調整業務に関するサービスのバージョンのアップデートに応じて使用可能となってもよいし、サービスの提供者の指定する任意のタイミングで使用可能となってもよいし、ユーザのデフォルトタグを使用する意思(特定のボタンの押下等)に応じて使用可能となってもよい。
【0068】
例えば、デフォルトタグ情報は、紙回収タグ情報と、担当者タグ情報と、一次チェックタグ情報と、二次チェックタグ情報と、要確認タグ情報とを含む。デフォルトタグ情報に紐付くテキストは、編集可能であり、例えば、担当者タグ情報の「担当者:○○さん」は、「担当者:佐藤さん」等に編集されてもよい。
入力領域701aには、紙回収タグ情報が入力されている。紙回収タグ情報は、年末調整書類を従業員から紙の形式で回収することを示すタグ情報であり、「紙回収」等のテキストの情報である。当該紙回収タグ情報が紐付けられている従業員は、年末調整書類を紙の形式で回収する従業員であることを示す。
入力領域701bには、担当者タグ情報が入力されている。担当者タグ情報は、年末調整書類を担当する労務の担当者の氏名を入力可能に構成されるタグ情報であり、「担当者:○○さん」等のテキストの情報である。当該担当者タグ情報が紐付けられている従業員は、当該担当者タグ情報に紐付く労務の担当者により年末調整書類に関する業務が担当される従業員であることを示す。
入力領域701cには、一次チェックタグ情報が入力されている。一次チェックタグ情報は、一次チェックがされたかを示すタグ情報であり、「一次チェック済」等のテキストの情報である。一次チェックとは、年末調整書類を確認する複数の労務の担当者のうち、一番目の労務の担当者が当該年末調整書類を確認することである。当該一次チェックタグ情報が紐付けられている従業員は、これから一次チェックがされるべき、又は一次チェックが完了している従業員であることを示す。
入力領域701dには、二次チェックタグ情報が入力されている。二次チェックタグ情報は、二次チェックがされたかを示すタグ情報であり、「二次チェック済」等のテキストの情報である。二次チェックとは、年末調整書類を確認する複数の労務の担当者のうち、二番目の労務の担当者が当該年末調整書類を確認することである。当該二次チェックタグ情報が紐付けられている従業員は、これから二次チェックがされるべき、又は二次チェックが完了している従業員であることを示す。
入力領域701eには、要確認タグ情報が入力されている。要確認タグ情報は、労務の担当者に注意を促すことを示すタグ情報であり、「要確認」等のテキストの情報である。当該要確認タグ情報が紐付けられている従業員は、労務の担当者に対する何かしらの確認事項が存在する従業員であることを示す。
このような構成によれば、年末調整業務において、労務の担当者は、デフォルトタグ情報として、紙回収タグ情報と、担当者タグ情報と、一次チェックタグ情報と、二次チェックタグ情報と、要確認タグとを使用できるため労務の担当者の手間を削減することができる。
【0069】
追加ボタン71は、新たな入力領域を作成するためのボタンである。表示制御部211は、追加ボタン71が押下されることに応じて、タグ生成画面7に新たなタグ生成領域を表示させる。
【0070】
保存ボタン72は、タグ生成画面7にて生成、編集又は削除したタグ情報を保存するためのボタンである。タグ生成部212は、保存ボタン72が押下されることに応じて、タグ生成画面7にて生成、編集又は削除したタグ情報を記憶部22に保存させる。
【0071】
図9は、タグ編集画面8の一例を示す図である。タグ編集画面8は、従業員に紐紐付くタグ情報を編集するための画面である。タグ編集画面8は、タグ選択領域80と、タグ追加ボタン81と、タグ追加領域82と、キャンセルボタン83と、保存ボタン84とを含む。
【0072】
タグ選択領域80は、保存されているタグ情報を選択可能な領域である。タグ選択領域80は、ユーザからのタグ生成画面7を介する操作に応じてタグ生成部212が生成したタグ情報と、ユーザからのタグ生成画面7を介さずとも予め選択可能なデフォルトタグ情報とを選択可能に構成される。
【0073】
タグ追加ボタン81は、タグ選択領域80にて選択したタグ情報を従業員に紐付けるためのボタンである。タグ紐付部213は、タグ追加ボタン81の押下に応じて、タグ選択領域80にて選択されていたタグ情報をタグ追加領域82に追加させる。タグ紐付部213は、ユーザからの操作に応じてタグ生成部212が生成したタグ情報だけでなく、ユーザによって生成される前から事前に用意されたデフォルトタグ情報を従業員に対して紐づけ可能である。このような構成によれば、年末調整業務において、労務の担当者は、事前に用意されたデフォルトタグ情報を使用できるため労務の担当者の手間を削減することができる。
【0074】
タグ追加領域82は、選択されている従業員に紐付けられているタグ情報の一覧が表示される領域である。例えば、図8のタグ追加領域82は、「要確認」、「一次チェック済み」、「担当者:佐藤さん」、「2024年分の~」等のタグ情報が「特許 太郎」に紐付けられていることを示す。タグ生成部212は、タグ追加領域82内の各タグ情報に付されている任意のバツマークの押下に応じて、当該バツマークに対応するタグ情報の紐付けを解除することができる。
【0075】
キャンセルボタン83は、選択された従業員へのタグ情報の編集をキャンセルするためのボタンである。表示制御部211は、キャンセルボタン83の押下を受け付けることに応じて、図7に示す機能提供画面6を再び表示させる。
【0076】
保存ボタン84は、選択された従業員に追加又は削除したタグ情報の編集を保存するためのボタンである。タグ紐付部213は、保存ボタン84の押下を受け付けることに応じて、従業員に紐付くタグ情報を更新する。また、表示制御部211は、保存ボタン84の押下を受け付けることに応じて、図10に示す機能提供画面6を表示させる。
【0077】
図10は、図7のタグ情報の編集後の機能提供画面6の一例を示す図である。図10の機能提供画面6は、図7の機能提供画面6と比較して、従業員である「特許 太郎」から、タグ情報の「一次チェック済」が削除され、タグ情報の「紙回収」が紐付けられている。より具体的には、図10のタグ確認領域65は、従業員の「特許 太郎」にタグ情報の「要確認」、「担当者:佐藤さん」、「2024年分の~」、「紙回収」が紐付けられていることを示す領域である。すなわち、タグ紐付部213は、ユーザの操作に応じて、年末調整書類と対応付けられている従業員に、タグ情報を紐付ける。このような構成によれば、年末調整業務において、労務の担当者が、従業員を管理しやすくなる。
【0078】
図11は、コメントログ画面9の一例を示す図である。コメントログ画面9は、従業員毎のタグ情報の紐付け、又は紐付けの解除に関する履歴が表示される画面である。コメントログ画面9は、コメントログ領域90と、コメント入力領域91と、送信ボタン92とを含む。コメントログ領域90は、コメント情報900と、ログ情報901、902とが表示される領域である。
【0079】
コメント情報900は、ユーザが自由に入力可能なテキストの情報である。このコメント情報は、テキストの情報に加えて、何年何月何日何時何分何秒に当該操作が行われたのか、どのユーザが行ったのか、どのような操作が行われたのか等の情報も含まれる。
【0080】
ログ情報901、902は、従業員のタグ情報に関して過去に行われたことの情報を含む。例えば、ログ情報901は、従業員毎のタグ情報の紐付けに関する履歴の情報を含む。ログ情報902は、紐付けの解除に関する履歴の情報を含む。この履歴の情報には、何年何月何日何時何分何秒に当該操作が行われたのか、どのユーザが行ったのか、どのような操作が行われたのか等の情報が含まれる。このような構成によれば、所定条件に該当する従業員を一括で紐付けを解除したりできるため、各ユーザは、年末調整業務を効率的に実行することができる。
【0081】
コメント入力領域91は、テキストの情報を入力可能に構成される。
【0082】
送信ボタン92は、コメント入力領域91に入力されたテキストの情報をコメントログ領域90上のコメント情報900として出力するためのボタンである。タグ紐付部213は、保存ボタン84の押下を受け付けることに応じて、従業員に紐付くタグ情報を更新する。
【0083】
本開示によれば、従業員毎にタグ情報を付する機能を実現することで、従業員を管理しやすくなる。
【0084】
[その他]
情報処理システムは、プログラムを実行するコンピュータを備える。前述の実施形態に係る情報処理システム1に関して、コンピュータを、情報処理システム1のプロセッサ21として機能させるプログラムであってもよい。また、情報処理システム1が実行する情報処理方法であってもよい。
【0085】
サーバ装置2は、オンプレミス形態であってもよく、クラウド形態であってもよい。クラウド形態のサーバ装置2としては、例えば、SaaS(Software as a Service)、クラウドコンピューティングという形態で、上記の機能や処理を提供してもよい。
【0086】
上記実施形態では、サーバ装置2が種々の記憶・制御を行ったが、サーバ装置2に代えて、複数の外部装置が用いられてもよい。すなわち、種々の情報やプログラムは、ブロックチェーン技術等を用いて複数の外部装置に分散して記憶されてもよい。
【0087】
本明細書に登場するボタン(例えば、タグ編集ボタン63)及びチェックボックス(例えば、一括チェックボックス62)は、オブジェクトの一例である。オブジェクトは、トグルボタン、チェックボックス、ラジオボタン、ドロップダウンメニュー、テキストボタン、イメージボタン、チェックボックス等の他のオブジェクトに置換されてもよい。
【0088】
更に、次に記載の各態様で提供されてもよい。
【0089】
(1)年末調整業務に関するサービスを提供するプログラムであって、コンピュータに次の各ステップを実行させ、タグ生成ステップでは、ユーザからの操作に応じてタグ情報を生成し、前記タグ情報は、組織内の従業員に対して紐付け可能なテキストの情報を含み、タグ紐付ステップでは、前記ユーザからの操作に応じて、前記組織内の従業員に対して前記タグ情報を紐付ける、プログラム。
【0090】
このような構成によれば、年末調整業務において、従業員毎にタグ情報を付する機能を実現することで、従業員を管理しやすくなる。
【0091】
(2)上記(1)に記載のプログラムにおいて、前記ユーザは、前記組織内において、年末調整書類の業務に関する労務の担当者であり、前記年末調整書類は、年末調整に使用される書類であり、従業員毎に対応付けられており、前記タグ紐付ステップでは、前記ユーザの操作に応じて、前記年末調整書類と対応付けられている前記従業員に、前記タグ情報を紐付ける、プログラム。
【0092】
このような構成によれば、年末調整業務において、労務の担当者が、従業員を管理しやすくなる。
【0093】
(3)上記(2)に記載のプログラムにおいて、前記タグ紐付ステップでは、前記ユーザからの操作に応じて生成された前記タグ情報だけでなく、ユーザによって生成される前から事前に用意されたデフォルトタグ情報を前記従業員に対して紐づけ可能である、プログラム。
【0094】
このような構成によれば、年末調整業務において、労務の担当者は、事前に用意されたデフォルトタグ情報を使用できるため労務の担当者の手間を削減することができる。
【0095】
(4)上記(3)に記載のプログラムにおいて、前記デフォルトタグ情報は、紙回収タグ情報と、担当者タグ情報と、一次チェックタグ情報と、二次チェックタグ情報と、要確認タグ情報とを含み、前記紙回収タグ情報は、年末調整書類を従業員から紙の形式で回収することを示すタグ情報であり、前記担当者タグ情報は、年末調整書類を担当する労務の担当者の氏名を入力可能に構成されるタグ情報であり、前記一次チェックタグ情報は、年末調整書類を確認する複数の労務の担当者のうち一番目の労務の担当者により年末調整書類が確認されたかを示すタグ情報であり、前記二次チェックタグ情報は、年末調整書類を確認する複数の労務の担当者のうち二番目の労務の担当者により年末調整書類が確認されたかを示すタグ情報であり、前記要確認タグ情報は、労務の担当者に注意を促すことを示すタグ情報であり、プログラム。
【0096】
このような構成によれば、年末調整業務において、労務の担当者は、デフォルトタグ情報として、紙回収タグ情報と、担当者タグ情報と、一次チェックタグ情報と、二次チェックタグ情報と、要確認タグとを使用できるため労務の担当者の手間を削減することができる。
【0097】
(5)上記(1)に記載のプログラムにおいて、前記ユーザは、第1ユーザと第2ユーザとを含み、前記タグ紐付ステップでは、前記第1ユーザの操作に応じて、前記第2ユーザが生成したタグ情報を、前記組織内の従業員に紐付け、又は前記組織内の従業員との紐付けを解除する、プログラム。
【0098】
このような構成によれば、第2ユーザが生成したタグ情報を第1ユーザが紐付けたり、紐付けを解除したりできるため、各ユーザは、年末調整業務を効率的に実行することができる。
【0099】
(6)上記(1)に記載のプログラムにおいて、抽出ステップと選択ステップとを更に実行し、前記抽出ステップでは、前記ユーザからの操作に応じて、前記組織に所属する従業員の中から、所定条件に該当する1以上の従業員を抽出し、前記選択ステップでは、前記ユーザから一括オブジェクトの選択を受け付けることに応じて、前記所定条件に該当する1以上の前記従業員を一括で特定し、前記一括オブジェクトは、一括で従業員の特定を実行することを示すオブジェクトであり、前記タグ紐付ステップでは、前記ユーザから前記タグ情報を紐付ける操作を受け付けた場合、特定された1以上の前記従業員に一括で前記タグ情報を紐付ける、プログラム。
【0100】
このような構成によれば、所定条件に該当する従業員を一括で紐付けを解除したりできるため、各ユーザは、年末調整業務を効率的に実行することができる。
【0101】
(7)上記(1)に記載のプログラムにおいて、表示制御ステップを更に実行し、前記表示制御ステップでは、従業員毎のタグ情報の紐付け、又は紐付けの解除に関する履歴を表示させる、プログラム。
【0102】
このような構成によれば、履歴を確認することができるため、各ユーザは、年末調整業務における管理がしやすくなる。
【0103】
(8)情報処理方法であって、上記(1)~(7)の何れか1つに記載のプログラムの各ステップを備える、情報処理方法。
【0104】
このような構成によれば、年末調整業務において、従業員毎にタグ情報を付する機能を実現することで、従業員を管理しやすくなる。
【0105】
(9)情報処理システムであって、上記(1)~(7)の何れか1つに記載のプログラムを実行するコンピュータを備える情報処理システム。
【0106】
このような構成によれば、年末調整業務において、従業員毎にタグ情報を付する機能を実現することで、従業員を管理しやすくなる。
もちろん、この限りではない。
【0107】
最後に、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0108】
1 :情報処理システム
2 :サーバ装置
21 :プロセッサ
210 :情報送受信部
211 :表示制御部
212 :タグ生成部
213 :タグ紐付部
214 :抽出部
215 :選択部
22 :記憶部
23 :通信部
3 :第1担当者装置
31 :プロセッサ
32 :記憶部
33 :通信部
34 :入力部
35 :出力部
4 :第2担当者装置
41 :プロセッサ
42 :記憶部
43 :通信部
44 :入力部
45 :出力部
5 :ネットワーク
6 :機能提供画面
60 :メニュー領域
61 :絞込領域
62 :一括オブジェクト
63 :タグ編集ボタン
64 :従業員一覧領域
640 :特定オブジェクト
641 :タグ表示ボタン
642 :履歴表示ボタン
643 :一部一括オブジェクト
65 :タグ確認領域
7 :タグ生成画面
70a :タグ生成領域
70b :タグ生成領域
70c :タグ生成領域
70d :タグ生成領域
70e :タグ生成領域
700a :ハンドル領域
700b :ハンドル領域
700c :ハンドル領域
700d :ハンドル領域
700e :ハンドル領域
701a :入力領域
701b :入力領域
701c :入力領域
701d :入力領域
701e :入力領域
71 :追加ボタン
72 :保存ボタン
8 :タグ編集画面
80 :タグ選択領域
81 :タグ追加ボタン
82 :タグ追加領域
83 :キャンセルボタン
84 :保存ボタン
9 :コメントログ画面
90 :コメントログ領域
900 :コメント情報
901 :ログ情報
902 :ログ情報
91 :コメント入力領域
92 :送信ボタン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11