(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025113763
(43)【公開日】2025-08-04
(54)【発明の名称】バッテリパック及びバッテリパックの搭載構造
(51)【国際特許分類】
H01M 50/244 20210101AFI20250728BHJP
H01M 50/249 20210101ALI20250728BHJP
H01M 50/213 20210101ALI20250728BHJP
H01M 50/291 20210101ALI20250728BHJP
H01M 50/242 20210101ALI20250728BHJP
H01M 10/613 20140101ALI20250728BHJP
H01M 10/625 20140101ALI20250728BHJP
H01M 10/643 20140101ALI20250728BHJP
H01M 10/6562 20140101ALI20250728BHJP
【FI】
H01M50/244 A
H01M50/249
H01M50/213
H01M50/291
H01M50/242
H01M10/613
H01M10/625
H01M10/643
H01M10/6562
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024008084
(22)【出願日】2024-01-23
(71)【出願人】
【識別番号】000002967
【氏名又は名称】ダイハツ工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100180644
【弁理士】
【氏名又は名称】▲崎▼山 博教
(72)【発明者】
【氏名】毛利 喜幸
【テーマコード(参考)】
5H031
5H040
【Fターム(参考)】
5H031AA09
5H031KK08
5H040AA07
5H040AA14
5H040AA28
5H040AS06
5H040AS07
5H040AT01
5H040AT06
5H040AY05
5H040AY10
5H040CC57
5H040NN03
(57)【要約】
【課題】冷却を効率的に行えると共に、車両に効率的に搭載することができるバッテリパックを提供する。
【解決手段】車両2に搭載されるバッテリパック10であって、電池セル20と、電池セル20を収容する多角柱状又は円柱状のハウジング11とを備え、ハウジング11は、ハウジング11の内部側中心から放射状に延びる複数の壁面12により分割された複数の区画13と、車両側取付部材50に支持される支持部14とを備え、電池セル20は、複数の区画13のうちの支持部14に対応する位置に配置されていることを特徴とする。車両側取付部材50は、車両2の下方側に吊下げ配置され、車両側取付部材50と車両2との間に収容空間3が形成されている。車両側取付部材50は、略コの字形状部材50を有し、支持部14における溝部14aが、略コの字形状部材50に係合可能である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載されるバッテリパックであって、
少なくとも一つの電池セルと、
前記電池セルを収容する多角柱状又は円柱状のハウジングと、
を備え、
前記ハウジングは、
前記ハウジングの内部側中心から放射状に延びる複数の壁面により分割された複数の区画と、
前記車両に設けられた車両側取付部材に支持される支持部と、
を備え、
前記電池セルは、前記複数の区画のうちの前記支持部に対応する位置に配置されていることを特徴とするバッテリパック。
【請求項2】
前記ハウジングが、多角柱状であり、
前記複数の壁面が、前記ハウジングの内部側における中心から側陵に向かって放射状に延びるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項3】
前記車両側取付部材が、前記車両の下方側に吊下げ配置されており、
前記車両側取付部材と前記車両との間に収容空間が形成されており、
前記ハウジングが、前記収容空間に収容可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載のバッテリパック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリパック及びバッテリパックの搭載構造に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、農機具においても電動化が進んでいる。例えば、草刈り機や農作業等に用いられるドローンでは、駆動用に充電式の小型バッテリパックが用いられている。このような、充電式の農機具は、例えば、自動車等に積載して利用先まで搬送し利用されている。しかしながら、充電式の農機具等は、バッテリパックの電池容量が少ないため、長時間の作業を行うには、別途の交換用のバッテリパックの準備が必要とされる。
【0003】
一方、電気式(給電式)の農機具では、コンセントに接続することで電気を供給する関係上、移動先での作業は想定されていない。このような、電気式の農機具を移動先で使用する場合は、ポータブル電源等を都度、用意する必要があり、手間が掛かる問題がある。また、農機具等に加えて、ポータブル電源等を車両に搭載するためのスペースも必要とされる。そのため、移動先での使用が可能であり、長時間の使用に耐え得るバッテリパックや車両へのバッテリパックの効率的な搭載が求められている。
【0004】
ここで、電動車やハイブリッド車等においては、車内に設けられたスペアタイヤの収容スペースに車両駆動用の電源装置を収容することが行われている(例えば、特許文献1)。そこで、車内のスペアタイヤ収容スペースを利用したバッテリパックの搭載が考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に記載の従来技術は、車内にスペアタイヤ収容スペースを設ける必要があり、車内スペースを確保することが困難である。また、軽トラック等では、荷室にスペアタイヤ収容スペースを備えないため、上記特許文献1に記載の従来技術を利用することができない問題もある。また、上記特許文献1に記載の従来技術は、車内のスペアタイヤ収容スペースを利用するため、バッテリパックの冷却が不十分となる懸念もある。
【0007】
そこで本発明は、冷却を効率的に行えると共に、車両に効率的に搭載することができるバッテリパック、及びバッテリパックの搭載構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)上述した課題を解決すべく提供される本発明のバッテリパックは、車両に搭載されるバッテリパックであって、少なくとも一つの電池セルと、前記電池セルを収容する多角柱状又は円柱状のハウジングと、を備え、前記ハウジングは、前記ハウジングの内部側中心から放射状に延びる複数の壁面により分割された複数の区画と、前記車両に設けられた車両側取付部材に支持される支持部と、を備え、前記電池セルは、前記複数の区画のうちの前記支持部に対応する位置に配置されていることを特徴とするものである。
【0009】
上述したバッテリパックは、ハウジングの内部側中心から放射状に延びる複数の壁面により分割された複数の区画を備えており、当該複数の区画に電池セルが配置されている。従って、上述したバッテリパックは、例えば、電池セルが複数の壁面によって形成されるトラス構造又はトラス構造に近似した形状の区画に配置される。これにより、上述したバッテリパックは、電池セルの強度を保つことができるので、追突された際のバッテリパックの損傷を抑制できる。また、上述したバッテリパックは、ハウジングの支持部が、車両に設けられた車両側取付部材に支持されると共に、電池セルが、複数の区画のうちの支持部に対応する位置に配置されるので、電池セルで発生した熱を車両側取付部材を介して、排熱することができる。すなわち、上述したバッテリパックは、電池セルを効率的に冷却することができる。ここで、車両側取付部材は、車両の車室外部に設けられているとよい。これにより、上述したバッテリパックは、外気による冷却が期待できる。
【0010】
(2)上述した本発明のバッテリパックは、前記ハウジングが、多角柱状であり、前記複数の壁面が、前記ハウジングの内部側における中心から側陵に向かって放射状に延びるように形成されていることを特徴とするとよい。
【0011】
上述したバッテリパックは、かかる構成とすることにより、複数の壁面によってトラス構造が形成される。これにより、上述したバッテリパックは、電池セルの強度を保つことができるので、追突された際のバッテリパックの損傷を抑制できる。ここで、前記多角柱状は、正多角柱状であるとよい。これにより、上述したバッテリパックは、例えば、円形の収容空間へのバランスの良い収容が期待できる。
【0012】
(3)上述した本発明のバッテリパックは、前記車両側取付部材が、前記車両の下方側に吊下げ配置されており、前記車両側取付部材と前記車両との間に収容空間が形成されており、前記ハウジングが、前記収容空間に収容可能であることを特徴とするとよい。
【0013】
上述したバッテリパックは、かかる構成とすることにより、車室外のスペースを効率的に利用して収容できる。また、上述したバッテリパックは、軽トラックのように車室内に収容スペースを備えない車両であっても収容することができる。また、上述したバッテリパックは、外気により効率的に冷却することができるので、電池セルの耐久性を向上させることができると共に、安定して給電することができる。
【0014】
(4)上述した本発明のバッテリパックは、前記車両側取付部材が、略コの字形状部材であり、前記支持部は、前記ハウジングが前記収容空間に収容されるに伴って、前記略コの字形状部材に対して係合可能な溝部を有することを特徴とするとよい。
【0015】
上述したバッテリパックは、かかる構成とすることにより、例えば、車両側取付部材(略コの字形状部材)の上部側に効率的に収容空間を形成することができる。また、上述したバッテリパックは、ハウジングの収容空間への収容に伴って、支持部が、車両側取付部における溝部に係合するので、ハウジングを車両側取付部材に対して確実に固定することができる。また、上述したバッテリパックは、電池セルで発生する熱を、溝部を介して車両側取付部材に排熱することができるので、電池セルを効率的に冷却できる。ここで、収容空間は、例えば、一対の略コの字形状部材を例えば直交するように交差させることにより、形成すればよい。これにより、上述したバッテリパックは、最小限の車両側取付部材により、安定に支持することができる。
【0016】
(5)上述した本発明のバッテリパックにおいて、前記車両側取付部材は、前記車両の後端側において、前記車両の下面側に吊下げ配置されると共に、上方側に前記ハウジングを収容するための収容空間を有しており、前記複数の電池セルにおける電圧の少なくとも一部を遮断するためのサービスプラグが、前記ハウジングにおける側面又は周面に設けられており、前記サービスプラグが前記車両の後端側を向くように、前記ハウジングが前記収容空間に収容されることを特徴とするとよい。
【0017】
上述したバッテリパックは、かかる構成とすることにより、車両の後方から追突された際に、サービスプラグが、離脱しやすい構造とすることができる。これにより、上述したバッテリパックは、後方からの追突時に、サービスプラグが離脱することにより、電圧を降下又は遮断させることができる。
【0018】
(6)上述した本発明のバッテリパックは、前記サービスプラグが、前記ハウジングにおける側面又は周面に対して斜め下方側を向くように傾斜配置されていることを特徴とするとよい。
【0019】
上述したバッテリパックは、かかる構成とすることにより、車両の後方から追突された際に、サービスプラグがより一層離脱しやすい構造とすることができる。そのため、上述したバッテリパックは、後方からの追突時に、サービスプラグをより確実に離脱させることができ、より確実に電圧を降下又は遮断させることができる。
【0020】
(7)上述した本発明のバッテリパックは、前記支持部に対応する位置に配置された前記電池セルの下面側において、少なくとも一部が前記支持部に重なるように熱伝導部材が配置されていることを特徴とするとよい。
【0021】
上述したバッテリパックは、かかる構成とすることにより、電池セルで発生する熱を、熱伝導部材を通じて、より確実に支持部に伝導させることができる。これにより、上述したバッテリパックは、電池セルをより確実に冷却できるので、耐久性の向上が期待できる。
【0022】
(8)上述した本発明のバッテリパックは、前記ハウジングが八角柱状に形成されており、前記複数の区画の外形が三角柱状に形成されていることを特徴とするとよい。
【0023】
上述したバッテリパックは、かかる構成とすることにより、ハウジングをより円形に近似させることができる。これにより、上述したバッテリパックは、例えば、円形のスペースを効率的に利用することができ、電池セルの密度も高めることができる。そのため、上述したバッテリパックは、バッテリ容量の向上が期待できる。また、上述したバッテリパックは、複数の区画が三角柱状に形成されることにより、トラス構造が形成されるので、電池セルやハウジングの強度を高めることができる。
【0024】
(9)上述した本発明のバッテリパックの搭載構造は、前記収容空間が、前記車両におけるスペアタイヤを収容可能であることを特徴とするものである。
【0025】
上述したバッテリパックの搭載構造は、かかる構成とすることにより、スペアタイヤの収容スペースを有効に利用してバッテリパックを搭載(収容)することができる。そのため、上述したバッテリパックの搭載構造は、別途に車両側取付部材を設ける必要がないので、コストを低減が期待できる。
【0026】
(10)上述した本発明のバッテリパックの搭載構造は、前記車両が、バックドアを備えており、前記車両側取付部材が、前記バックドアの外側面に配置されており、前記バックドアの外側面に収容空間が形成されており、前記ハウジングが、前記収容空間に収容可能であることを特徴とするものである。
【0027】
上述したバッテリパックの搭載構造は、かかる構成とすることにより、バックドアに搭載することができる。ここで、上述したバッテリパックの搭載構造は、収容空間が、スペアタイヤを搭載するためのものであるとよい。これにより、上述したバッテリパックの搭載構造は、例えば、SUV(スポーツ・ユーティリティー・ヴィークル)のようにバックドアにスペアタイヤを取り付けるような車両においても効率的にバッテリパックを搭載(収容)することができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、冷却を効率的に行えると共に、車両に効率的に搭載することができるバッテリパック、及びバッテリパックの搭載構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】(a)は、本発明の一実施形態に係るバッテリパックであってハウジングの上面を省略した概略平面図であり、(b)は、(a)のA-A方向矢視図であり、(c)は、(a)のB-B方向矢視図である。
【
図2】(a)は、本発明の一実施形態に係るバッテリパックの概略右側面図であり、(b)は、(a)のC-C方向一部切欠き矢視図である。
【
図3】(a)は、本発明の一実施形態に係るバッテリパックの車両搭載状態における車両後方側から見た概略正面図であり、(b)は、(a)の底面図である。
【
図4】(a)は、本発明の変形例に係るバッテリパックのバックドア搭載状態における車両後方側から見た一部切欠き概略正面図であり、(b)は、(a)のD-D方向矢視図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の一実施形態に係るバッテリパック10について、図面を参照しつつ詳細を説明する。なお、各図は、理解が容易なように模式的に表したものであり、実際の形状・サイズや構成部品の配置とは異なる場合があることに留意されたい。また、断面におけるハッチングについて省略している場合があることに留意されたい。
【0031】
図3(a)及び
図3(b)に示すように、バッテリパック10は、車両2に搭載されるものとされている。具体的には、バッテリパック10は、車両2の後端側下面に設けられたスペアタイヤ収容スペース3(収容空間3とも称する)に、スペアタイヤ(図示せず)に代えて収容(搭載)されるものとされている。以下、まず、本発明のバッテリパック10の搭載構造1(バッテリパック搭載構造1とも称する)の一部を構成する車両2についての詳細を説明する。なお、本実施形態では、車両2として軽トラックが用いられる場合を例として説明する。
【0032】
車両2は、車両側取付部材50を備えている。車両側取付部材50は、車両2の後端側において、車両2の下方側(下面側)に吊下げ配置されている。車両側取付部材50は、金属等を素材とする棒状部材で形成されている。また、車両側取付部材50は、本実施形態では、
図3(a)に示すように、前記棒状部材を略コの字形状に曲げた略コの字形状部材(略コの字形状部材50とも称する)で形成されている。車両側取付部材50は、凹状となるように車両2の下面側に適宜のボルト等(図示せず)で取り付けることができる。本実施形態では、
図3(b)に示すように、一対の車両側取付部材50が、互いに交差(例えば、直交)するように配置されることにより、車両側取付部材50と車両2との間に収容空間3が形成される。
【0033】
収容空間3は、スペアタイヤ(図示せず)を収容可能なように高さ方向に所定の厚みを有しており、平面視において、スペアタイヤが収容可能な外径となる大きさに形成されている。本実施形態では、収容空間3は、後述するバッテリパック10のハウジング11が収まる大きさに形成されている。
【0034】
以上が、車両2側におけるバッテリパック搭載構造1の詳細であり、次に本発明の一実施形態に係るバッテリパック10、及びバッテリパック10側におけるバッテリパック搭載構造1の詳細について説明する。
【0035】
図1(a)~
図1(c)に示すように、バッテリパック10は、上述した車両2に搭載されるものであり、少なくとも一つの電池セル20と、ハウジング11と、を備えている。バッテリパック10は、前記の他、サービスプラグ30、PNコネクタ31、充電コネクタ32、リレー33、DC/ACコンバータ34、及びBMS35(バッテリマネジメントシステム35)等を備えている。
【0036】
電池セル20は、本実施形態では円筒状(円柱状)の蓄電池(例えば、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池等)として形成されている。電池セル20は、単電池をなし、複数の電池セル20が集合されることでバッテリが形成されている。電池セル20は、後述するハウジング11の区画13に収容されている。
【0037】
ハウジング11は、多角柱状又は円柱状(平面視において多角形状又は円形)に形成することが可能であるが、本実施形態では、正八角柱状に形成されている。ハウジング11は、一又は複数の電池セル20を収容することができる。ハウジング11は、ハウジング11の内部側中心から放射状に延びる複数の壁面12により分割された(仕切られた)複数の区画13(領域13とも称する)と、車両側取付部材50に支持される支持部14等を備えている。
【0038】
本実施形態のようにハウジング11が多角柱状に形成されている場合は、複数の壁面12が、ハウジング11の内部側における中心から側陵11aに向かって放射状に延びるように形成されている。すなわち、本実施形態では、ハウジング11が八角柱状に形成されているので、8個の壁面12が、それぞれハウジング11の内部側における中心から側陵11aに向かって放射状に延びるように形成されている。これにより、ハウジング11には、8つの区画13が形成されている。また、区画13は、外形が、それぞれ三角柱状に形成されることによりトラス構造をなしている。
【0039】
図1(a)及び
図1(c)に示すように、支持部14は、ハウジング11の下面側に設けられている。支持部14は、ハウジング11を収容空間3に収容した際に、車両側取付部材50(略コの字形状部材50)と向き合うものとされている。支持部14は、ハウジング11が収容空間3に収容されるに伴って、車両側取付部材50に対して係合可能な溝部14aを有している。
【0040】
溝部14aは、交差配置された一対の車両側取付部材50に沿って十字状に形成されている。溝部14aは、
図1(c)に示すように、車両側取付部材50に沿う形状(本実施形態では、断面が円弧状に形成されている)。溝部14aは、車両側取付部材50と係合することにより、車両側取付部材50に着脱可能に支持される。なお、溝部14aは、必要に応じて、ブラケットやボルト等で車両側取付部材50に固定されてもよい。
【0041】
ここで、電池セル20は、
図1(a)に示すように、複数の区画13のうちの支持部14(溝部14a)に対応する位置に配置されている。これにより、電池セル20で発生する熱が、支持部14を介して車両側取付部材50に伝導する。すなわち、電池セル20が、支持部14及び車両側取付部材50により冷却される。このように、バッテリパック搭載構造1は、バッテリパック10をハウジング11の支持部14を介して収容空間3に搭載するための構造とされている。
【0042】
また、ハウジング11の上面及び底面には、熱伝導部材40が設けられている。熱伝導部材40は、本実施形態では、例えば、熱伝導と振動減衰とを兼ね備えたゴムシートで形成されている。熱伝導部材40は、少なくとも電池セル20の下面側に位置するように敷設されている。すなわち、熱伝導部材40は、支持部14に対応する位置に配置された電池セル20の下面側において、少なくとも一部が支持部14に重なるように配置されている。これにより、熱伝導部材40は、電池セル20の冷却効率を高めると共に、車両2の振動がバッテリパック10に伝わることを抑制することができる。なお、熱伝導部材40は、熱伝導性及び衝撃吸収性のいずれか一方のみを備えるものでもよい。また、熱伝導部材40は、ハウジング11の適宜の場所に設けることができる。
【0043】
サービスプラグ30は、複数の電池セル20における電圧の少なくとも一部を遮断するためのものとされている。具体的には、サービスプラグ30は、複数の電池セル20を接続する回路(図示せず)の途中に設けられており、サービスプラグ30が、接続コンセント(図示せず)から抜ける(脱落する)と前記回路の一部又は全部が遮断される。これにより、前記回路に掛かる電圧の一部又は全部が遮断され、回路全体の電圧が降下又は遮断される。
【0044】
サービスプラグ30は、ハウジング11における側面(ハウジング11が円柱状に形成されている場合は周面)に設けられている。本実施形態では、
図3(a)及び
図3(b)に示すように、ハウジング11を収容空間3に収容した状態において、サービスプラグ30が、車両2の後端側を向くように設けられている。また、サービスプラグ30は、
図2(b)に示すように、ハウジング11における側面(ハウジング11が円柱状に形成されている場合は周面)に対して斜め下方側を向くように傾斜配置されている。そのため、サービスプラグ30は、車両2が後方から追突された際に、接続コンセント(図示せず)から容易に抜ける(脱落する)ものとされている。すなわち、車両2の後方から追突された際に、サービスプラグ30と他部材(追突車両含む)との接触により、サービスプラグ30が、傾斜方向に沿って倒れ込むように接続コンセントから抜け落ちる。
【0045】
PNコネクタ31は、ハウジング11における側面(ハウジング11が円柱状に形成されている場合は周面)に設けられている。本実施形態では、
図3(a)及び
図3(b)に示すように、ハウジング11を収容空間3に収容した状態において、PNコネクタ31が、車両2の側方を向くように設けられている。PNコネクタ31は、本実施形態では、AC100V電源用のコンセントとして設けられている。したがって、例えば、電源供給が有線にて行われるドローン(図示せず)においては、電源供給用の配線をPNコネクタ31に接続することにより、当該ドローンが駆動される。また、PNコネクタ31に、例えば、電気式の草刈り機の電源供給線を接続することにより当該草刈り機が駆動される。なお、有線タイプのドローンに電源供給用のコンセントを設けておくことにより、当該ドローンを介して電気式の草刈り機等の農機具を駆動することも可能である。PNコネクタ31は、複数設けられていてもよい。
【0046】
充電コネクタ32は、バッテリパック10における電池セル20の充電のために設けられている。本実施形態では、充電コネクタ32が、PNコネクタ31と隣接してハウジング11の側面に設けられている。充電コネクタ32に、電力供給源を接続することにより、電池セル20が充電される。ここで、電力供給源は、例えば、AC100V電源、車両2の駆動用バッテリ(車両2がハイブリッド車や電気自動車である場合)、発電機(車両2を含む)等が利用できる。充電コネクタ32は、複数設けられていてもよい。
【0047】
バッテリパック10は、前記の他、複数のリレー33、DC/ACコンバータ34、及びBMS35(バッテリマネジメントシステム35)等を備えており、これらによりDC/ACの変換、充電制御、出力制御等が行われるものとされている。複数のリレー33、DC/ACコンバータ34、及びBMS35は、それぞれ電池セル20とは異なる区画13に収容されている。
【0048】
以上が、本発明のバッテリパック10及びバッテリパック搭載構造1の一実施形態であり、次に、本発明のバッテリパック10及びバッテリパック搭載構造1により実現される作用効果について、以下に説明する。
【0049】
上述したバッテリパック10は、以下の(A)~(I)のような特徴的構成を備えている。そのため、本発明のバッテリパック10は、以下のような従来技術では達し得ない特有の効果を奏することができる。
【0050】
(A)本実施形態のバッテリパック10は、車両2に搭載されるバッテリパック10であって、少なくとも一つの電池セル20と、電池セル20を収容する多角柱状又は円柱状のハウジング11と、を備え、ハウジング11は、ハウジング11の内部側中心から放射状に延びる複数の壁面12により分割された複数の区画13と、車両2に設けられた車両側取付部材50に支持される支持部14と、を備え、電池セル20は、複数の区画13のうちの支持部14に対応する位置に配置されていることを特徴とするものである。
【0051】
上述したバッテリパック10は、ハウジング11の内部側中心から放射状に延びる複数の壁面12により分割された複数の区画13を備えており、複数の区画13に電池セル20が配置されている。従って、上述したバッテリパック10は、例えば、電池セル20が複数の壁面12によって形成されるトラス構造又はトラス構造に近似した形状の区画13に配置される。これにより、上述したバッテリパック10は、電池セル20の強度を保つことができるので、追突された際のバッテリパック10の損傷を抑制できる。また、上述したバッテリパック10は、ハウジング11の支持部14が、車両2に設けられた車両側取付部材50に支持されると共に、電池セル20が、複数の区画13のうちの支持部14に対応する位置に配置されるので、電池セル20で発生した熱を車両側取付部材50を介して、排熱することができる。すなわち、上述したバッテリパック10は、電池セル20を効率的に冷却することができる。ここで、車両側取付部材50は、車両2の車室外部に設けられているとよい。これにより、上述したバッテリパック10は、外気による冷却が期待できる。
【0052】
(B)本実施形態のバッテリパック10は、ハウジング11が、多角柱状であり、複数の壁面12が、ハウジング11の内部側における中心から側陵11aに向かって放射状に延びるように形成されていることを特徴とするものである。
【0053】
上述したバッテリパック10は、かかる構成とすることにより、複数の壁面12によってトラス構造が形成される。これにより、上述したバッテリパック10は、電池セル20の強度を保つことができるので、追突された際のバッテリパック10の損傷を抑制できる。ここで、前記多角柱状は、正多角柱状であるとよい。これにより、上述したバッテリパック10は、例えば、円形の収容空間3へのバランスの良い収容が期待できる。
【0054】
(C)本実施形態のバッテリパック10は、車両側取付部材50が、車両2の下方側に吊下げ配置されており、車両側取付部材50と車両2との間に収容空間3が形成されており、ハウジング11が、収容空間3に収容可能であることを特徴とするものである。
【0055】
上述したバッテリパック10は、かかる構成とすることにより、車室外のスペースを効率的に利用して収容できる。また、上述したバッテリパック10は、軽トラックのように車室内に収容スペースを備えない車両2であっても収容することができる。また、上述したバッテリパック10は、外気により効率的に冷却することができるので、電池セル20の耐久性を向上させることができると共に、安定して給電することができる。
【0056】
(D)本実施形態のバッテリパック10は、車両側取付部材50が、略コの字形状部材50であり、支持部14は、ハウジング11が収容空間3に収容されるに伴って、略コの字形状部材50に対して係合可能な溝部14aを有することを特徴とするものである。
【0057】
上述したバッテリパック10は、かかる構成とすることにより、例えば、車両側取付部材50(略コの字形状部材50)の上部側に効率的に収容空間3を形成することができる。また、上述したバッテリパック10は、ハウジング11の収容空間3への収容に伴って、支持部14が、車両側取付部における溝部14aに係合するので、ハウジング11を車両側取付部材50に対して確実に固定することができる。また、上述したバッテリパック10は、電池セル20で発生する熱を、溝部14aを介して車両側取付部材50に排熱することができるので、電池セル20を効率的に冷却できる。ここで、収容空間3は、例えば、一対の略コの字形状部材50を例えば直交するように交差させることにより、形成すればよい。これにより、上述したバッテリパック10は、最小限の車両側取付部材50により、安定に支持することができる。
【0058】
(E)本実施形態のバッテリパック10において、車両側取付部材50は、車両2の後端側において、車両2の下面側に吊下げ配置されると共に、上方側にハウジング11を収容するための収容空間3を有しており、複数の電池セル20における電圧の少なくとも一部を遮断するためのサービスプラグ30が、ハウジング11における側面又は周面に設けられており、サービスプラグ30が車両2の後端側を向くように、ハウジング11が収容空間3に収容されることを特徴とするものである。
【0059】
上述したバッテリパック10は、かかる構成とすることにより、車両2の後方から追突された際に、サービスプラグ30が、離脱しやすい構造とすることができる。これにより、上述したバッテリパック10は、後方からの追突時に、サービスプラグ30が離脱することにより、電圧を降下又は遮断させることができる。
【0060】
(F)本実施形態のバッテリパック10は、サービスプラグ30が、ハウジング11における側面又は周面に対して斜め下方側を向くように傾斜配置されていることを特徴とするものである。
【0061】
上述したバッテリパック10は、かかる構成とすることにより、車両2の後方から追突された際に、サービスプラグ30がより一層離脱しやすい構造とすることができる。そのため、上述したバッテリパック10は、後方からの追突時に、サービスプラグ30をより確実に離脱させることができ、より確実に電圧を降下又は遮断させることができる。
【0062】
(G)本実施形態のバッテリパック10は、支持部14に対応する位置に配置された電池セル20の下面側において、少なくとも一部が支持部14に重なるように熱伝導部材40が配置されていることを特徴とするものである。
【0063】
上述したバッテリパック10は、かかる構成とすることにより、電池セル20で発生する熱を、熱伝導部材40を通じて、より確実に支持部14に伝導させることができる。これにより、上述したバッテリパック10は、電池セル20をより確実に冷却できるので、耐久性の向上が期待できる。
【0064】
(H)本実施形態のバッテリパック10は、ハウジング11が八角柱状に形成されており、複数の区画13の外形が三角柱状に形成されていることを特徴とするものである。
【0065】
上述したバッテリパック10は、かかる構成とすることにより、ハウジング11をより円形に近似させることができる。これにより、上述したバッテリパック10は、例えば、円形のスペースを効率的に利用することができ、電池セル20の密度も高めることができる。そのため、上述したバッテリパック10は、バッテリ容量の向上が期待できる。また、上述したバッテリパック10は、複数の区画13が三角柱状に形成されることにより、トラス構造が形成されるので、電池セル20やハウジング11の強度を高めることができる。
【0066】
(I)本実施形態のバッテリパック10の搭載構造1は、収容空間3が、車両2におけるスペアタイヤを収容可能であることを特徴とするものである。
【0067】
上述したバッテリパック10の搭載構造1は、かかる構成とすることにより、スペアタイヤの収容スペースを有効に利用してバッテリパック10を搭載(収容)することができる。そのため、上述したバッテリパック10の搭載構造1は、別途に車両側取付部材50を設ける必要がないので、コストを低減が期待できる。
【0068】
以上が、本発明の一実施形態に係るバッテリパック10、及びバッテリパック10の搭載構造1の構成及び作用効果である。次に、本発明の変形例に係るバッテリパック1000、及びバッテリパック1000の搭載構造100についての詳細を説明する。なお、本発明の変形例に係るバッテリパック1000及び搭載構造100は、搭載位置が車両2におけるバックドア4であり、ハウジング11の形状が異なる以外は、同一の部材を用いているため、同一部分の説明は省略する。また、上述した実施形態と同一の部材については、同一の符号を用いていることに留意されたい。
【0069】
≪変形例≫
図4(a)及び
図4(b)に示すように、変形例に係るバッテリパック1000の搭載構造100(バッテリパック搭載構造100とも称する)は、例えばSUV(スポーツ・ユーティリティー・ヴィークル)のようなバックドア4を有する車両2に適用されるものとされている。
図4(b)に示すように、バックドア4には、スペアタイヤを取り付けるための複数(本変形例では4つ)の取付ボルト1050(車両側取付部材1050)が立設されている。したがって、バックドア4の外側面に収容空間3(本変形例では開放空間)が形成されている。なお、収容空間3は、例えば、スペアタイヤ用カバー等で覆われた空間でもよい。かかる構成とする場合は、例えば、スペアタイヤ用カバーを円形状に形成しておき、当該スペアタイヤ用カバーの内部にバッテリパック1000を収容するようにすればよい。
【0070】
図3(a)及び
図3(b)に示すように、バッテリパック1000におけるハウジング11は、支持部1014を備えている。支持部1014は、本変形例では、取付ボルト1050(
図3(b)参照)と対応する複数(本変形例では4つ)の取付孔1014aを備えている。ハウジング11は、取付孔1014aに挿通された取付ボルト1050にナットを螺合させることにより、バックドア4の外側面に支持することができる。これにより、バッテリパック1000(ハウジング11)が、収容空間3に収容される。
【0071】
以上が本発明の変形例に係るバッテリパック1000及びバッテリパック搭載構造100の構成である。バッテリパック1000及びバッテリパック搭載構造100は、次の(J)のような特徴的な構成を備えることにより、従来技術にはない特徴的な作用効果を奏するものとされている。
【0072】
(J)本変形例のバッテリパック1000の搭載構造100は、車両2が、バックドア4を備えており、車両側取付部材1050が、バックドア4の外側面に配置されており、バックドア4の外側面に収容空間3が形成されており、ハウジング11が、収容空間3に収容可能であることを特徴とするものである。
【0073】
上述したバッテリパック1000の搭載構造100は、かかる構成とすることにより、バックドア4に搭載することができる。ここで、上述したバッテリパック搭載構造100は、収容空間3が、スペアタイヤを搭載するためのものであるとよい。これにより、上述したバッテリパック搭載構造100は、例えば、SUVのようにバックドア4にスペアタイヤを取り付けるような車両2においても効率的にバッテリパック1000を搭載(収容)することができる。
【0074】
以上が、本発明の変形例に係る構成及び作用効果であるが、本発明のバッテリパック10,1000及びバッテリパック搭載構造1,100は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で各種の変形を行うことができる。
【0075】
本実施形態では、車両2として軽トラックを利用するものとしたが、本発明のバッテリパック10及びバッテリパック搭載構造1は、これには限定されず、各種の車両において利用することができる。例えば、車両2が、バン、SUV、普通車、ワゴン車等であってもよい。また、本発明のバッテリパック10及びバッテリパック搭載構造1は、電気自動車、ハイブリッド車、エンジン車を問わず、各種の方式の車両に利用できる。
【0076】
本実施形態では、電池セル20が円筒状に形成されているものを利用したが、電池セル20には、各種の態様・形状・大きさのものが利用できる。また、電池セル20を設ける数量は、単一のものから複数のものまで、各種の数量のものを用いることができる。また、本実施形態では、ハウジング11が八角柱状に形成されているものを例示したが、本発明のバッテリパック10は、ハウジング11を各種の形状・大きさに形成することができる。例えば、ハウジング11は、円柱状、六角柱状等であってもよい。また、ハウジング11は、柱状のものだけではなく、収容空間3に収容可能な各種の形状・大きさに形成することができる。
【0077】
本実施形態では、複数の区画13の外形が三角柱状に形成されているものを例示したが、区画13は、収容する電池セル20等の形状に応じて、各種の形状・大きさのものに変更することができる。また、本実施形態では、複数の区画13が均等に形成されているが、複数の区画13は、各種の形状・大きさの組み合わせで形成されていてもよい。また、本実施形態では、複数の区画13が、ハウジング11の内部側中心から放射状に延びる複数の壁面12により分割されて形成されているが、本発明のバッテリパック10は、これには限定されなり。例えば、複数の壁面12は、各種の形状・大きさに形成することができ、各種の方向(側陵11aと異なる方向を含む)に向けて配置することにより、各種の形状・大きさの区画13が形成されていてもよい。
【0078】
また、本実施形態では、支持部14が、溝部14aを有するものとしたが、支持部14は、溝部14aを有するものだけではなく、各種の形状・大きさ・態様のものが利用できる。また、車両側取付部材50は、棒状部材を屈曲させて略コの字形状部材50としたものだけではなく、板状部材等の各種の部材により各種の形状・大きさに形成することができる。また、車両側取付部材50の素材は、金属だけではなく、樹脂等で形成されていてもよい。なお、車両側取付部材50は、放熱や熱伝導性の観点から熱伝導性の良い素材で形成されていることが望ましい。また、本実施形態では、電池セル20が、複数の区画13のうちの支持部14に対応する位置に配置されているが、これには限定されず、電池セル20は、各種の位置に配置することができる。例えば、電池セル20が、支持部14とは異なる位置に配置されていてもよい。
【0079】
本実施形態では、バッテリパック10にサービスプラグ30が設けられているが、サービスプラグ30は、必要に応じて設ければよく、サービスプラグ30が設けられていない構成とすることも可能である。また、サービスプラグ30を設ける場合において、サービスプラグ30は、各種の位置に配置することができ、配置する方向も各種の方向に向けて配置することができる。また、サービスプラグ30の形状・大きさも各種のものが利用できる。
【0080】
本実施形態では、熱伝導部材40が、熱伝導性及び耐振動性の双方を有するものとしたが、熱伝導部材40が、熱伝導性及び耐振動性のいずれか一方を備えるものであってもよい。また、熱伝導部材40は、電池セル20の下面側の少なくとも一部に重なるように配置されるものだけではなく、各種の位置に配置することができる。また、熱伝導部材40は、必要に応じて設ければよく、熱伝導部材40が設けられない構成とすることも可能である。
【0081】
本実施形態では、収容空間3が、車両2におけるスペアタイヤの収容スペースを利用するものであったが、本発明のバッテリパック10は、スペアタイヤの収容スペースに収容されるものだけではなく、車両2の各種の収容スペースに収容することができる。また、本発明のバッテリパック10、及びバッテリパック搭載構造1は、各種の位置に配置されたスペアタイヤの収容スペースを利用することができる。かかる場合において、スペアタイヤの収容スペースは、車両2の外部に設けられていることが、バッテリパック10の冷却の観点から望ましい。
【0082】
以上が、本発明に係るバッテリパック及びバッテリパックの搭載構造の各種の実施形態や変形例であるが、本発明は上述した実施形態や変形例において例示したものに限定されるものではなく、特許請求の範囲を逸脱しない範囲でその教示及び精神から他の実施形態があり得ることは当業者に容易に理解できよう。
【産業上の利用可能性】
【0083】
本発明のバッテリパック及びバッテリパックの搭載構造は、電気式の各種器具(特に外部で利用するドローンや草刈り機等の農機具等)の給電に利用することができる。また、本発明のバッテリパック及びバッテリパックの搭載構造は、各種の車両(軽トラック、バン、普通車、SUV等)に利用することができる。
【符号の説明】
【0084】
1 :バッテリパック搭載構造(搭載構造)
2 :車両
10 :バッテリパック
11 :ハウジング
11a:側陵
12 :壁面
13 :区画(領域)
14 :支持部
14a:溝部
20 :電池セル
30 :サービスプラグ
40 :熱伝導部材
50 :車両側取付部材(略コの字形状部材)
100 :バッテリパック搭載構造(搭載構造)
1000 :バッテリパック
1014 :支持部
1014a:取付孔
1050 :取付ボルト(車両側取付部材)