特開 2025-11398 オンラインクレーンゲームシステムおよびオンラインクレーンゲームシステムのポイント処理方法

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公開特許公報(A)

(11)【公開番号】P2025011398

(43)【公開日】2025-01-24

(54)【発明の名称】オンラインクレーンゲームシステムおよびオンラインクレーンゲームシステムのポイント処理方法

(51)【国際特許分類】

   A63F 9/30 20060101AFI20250117BHJP

   A63F 13/213 20140101ALI20250117BHJP

   A63F 13/65 20140101ALI20250117BHJP

   A63F 13/46 20140101ALI20250117BHJP

【ＦＩ】

A63F9/30 502C

A63F13/213

A63F13/65

A63F13/46

【審査請求】未請求

【請求項の数】4

【出願形態】ＯＬ

(21)【出願番号】P 2023113491

(22)【出願日】2023-07-11

(71)【出願人】

【識別番号】521048439

【氏名又は名称】株式会社Ｉｒａｎｏａｎ

(74)【代理人】

【識別番号】100134072

【弁理士】

【氏名又は名称】白浜 秀二

(72)【発明者】

【氏名】鈴木 直

(57)【要約】

【課題】オンラインで参加する遊戯者に対して、獲得した商品を受け取ることなく、次のゲームに投資可能なゲームポイントを遊戯者へ還元すること。
【解決手段】オンラインクレーンゲームサービスを提供するオンラインクレーンゲームシステムであって、オンラインタワーゲーム機内に商品を機内に収容した状態で、かつ、運営者から配信されるオンラインタワーゲーム機内を撮像する動画を閲覧しながら、遊戯者が第１のデータ端末１上で指示する所作に従い、ユーザ持参商品を獲得するためのキャッチャーアーム２－１、２－２の移動動作、キャッチャーアーム２－１、２－２の昇降動作を制御するアーム制御部３－３－２を備え、かつ、獲得した商品に代えてゲームポイントを還元するポイント還元部３－３－５を備えることを特徴とする。
【選択図】 図４

【特許請求の範囲】

【請求項1】

所定の通信媒体を介して、遊戯者が操作する第１のデータ端末と、クレーンゲーム機のキャッチャーアームの移動を制御するサーバ装置とが通信してオンラインクレーンゲームサービスを提供するオンラインクレーンゲームシステムであって、
前記サーバ装置は、
前記クレーンゲーム機の外観および前記キャッチャーアームの動作を動画として撮影するカメラと、
前記カメラで撮影している動画を第２のデータ端末に配信する配信手段と、
オンラインクレーンゲーム機内に所定の商品を機内に収容した状態で、かつ、前記遊戯者が前記配信される動画を閲覧しながら、前記遊戯者が前記第１のデータ端末上で指示する所作に従い、前記商品を獲得するためのキャッチャーアームの移動動作、前記キャッチャーアームの昇降動作を制御するアーム制御手段と、
前記商品が取り出し口に降下したことを検出するタイミングで、前記第１のデータ端末から買い取りボタンが押下されているかどうかを判断する判断手段と、
前記判断手段により前記買い取りボタンが押下されていると判断した場合、前記商品に対して投入したポイントを買取りポイントとして前記第１のデータ端末に還元するポイント還元手段と、
を備えることを特徴とするオンラインクレーンゲームシステム。

【請求項2】

前記第１のデータ端末は、
前記ポイント還元手段から還元された買取りポイントを現在表示されているユーザポイントに加算してＢＥＴ可能なポイントを更新する更新手段を備えることを特徴とする請求項１に記載のオンラインクレーンゲームシステム。

【請求項3】

前記更新手段は、還元手数料を差し引いたポイントを前記ユーザポイントに加算することを特徴とする請求項２に記載のオンラインクレーンゲームシステム。

【請求項4】

所定の通信媒体を介して、遊戯者が操作する第１のデータ端末と、クレーンゲーム機のキャッチャーアームの移動を制御するサーバ装置とが通信してオンラインクレーンゲームサービスを提供するオンラインクレーンゲームシステムのポイント処理方法であって、
前記サーバ装置は、
カメラで前記クレーンゲーム機の外観および前記キャッチャーアームの動作を動画として撮影する撮影ステップと、
前記カメラで撮影している動画を前記第２のデータ端末に配信する配信手段と、
オンラインクレーンゲーム機内に所定の商品を機内に収容した状態で、かつ、前記遊戯者が前記配信される動画を閲覧しながら、前記遊戯者が前記第１のデータ端末上で指示する所作に従い、前記商品を獲得するための前記キャッチャーアームの移動動作、前記キャッチャーアームの昇降動作を制御するアーム制御ステップと、
前記商品が取り出し口に降下したことを検出するタイミングで、前記第１のデータ端末から買い取りボタンが押下されているかどうかを判断する判断ステップと、
前記判断ステップにより前記買い取りボタンが押下されていると判断した場合、前記商品に対して投入したポイントを買取りポイントとして前記第１のデータ端末に還元するポイント還元ステップと、
を備えることを特徴とするオンラインクレーンゲームシステムのポイント処理方法。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、オンライン上でクレーンゲーム機を遠隔操作するオンラインクレーンゲームシステムおよびオンラインクレーンゲームシステムのポイント処理方法に関するものである。

【背景技術】

【0002】

遊技場には、各種のゲーム機器のうち、クレーンゲーム機は、訪れる客が硬貨を投下することで、クレーンに取り付けられた挟持部材を遊戯者がジョイスティックを操作して移動させることで、挟持部材が平面上をＸ－Ｙ方向に所望量移動させて挟持部の降下位置が確定すると、ゲーム機内に、例えば山積みされた商品群から取得したい商品に向かって挟持部が降下して、挟持部が広角に開いた4本脚部がターゲットする商品を含むやや広い範囲に停止した後、挟持部が閉じられながら徐々に上方に移動する際に、ターゲットとする商品が運よく落下しない状態でタワー部が商品受け取り口に移動できれば、上記４本の脚が開くことで、商品を取得することができる構成となっており、各種の商品が積み上げられた状態に適正な位置に挟持部を降下できるかを競うことでゲーム性を高めている。
なお、タワーゲーム機内に載置する商品は、載置位置、載置角度を調整する難易度が異なることで、難易度が調整可能に構成されている。

【0003】

下記特許文献１には、「遊戯者に、アームの把持動作の挙動を認識し難くすることができる景品取得ゲーム装置を提供するため、クレーンゲーム機１００は、景品Ｐが載置されるプレイフィールド２と、景品Ｐを把持するためのアーム２０３を有し、プレイフィールド２内を移動可能な把持装置２００と、プレイヤーによる操作が可能な操作レバー８１及び操作ボタン８２と、操作レバー８１及び操作ボタン８２の操作に応じて把持装置２００を移動させるとともに、アーム２０３の把持動作を制御する制御部３００とを備えている。制御部３００は、アーム２０３の把持動作において、設定された第一の把持力よりも小さい第二の把持力でアーム２０３の把持動作を行った後、第二の把持力から第一の把持力に変更する制御を実行可能である。」との開示がなされている。

【0004】

一方、オンラインクレーンゲームシステムでは、上記特許文献１に記載されたクレーンゲーム機とは異なり、商品載置台に商品収容箱を載置し、アームの把手を操作することで重心位置が確定しないと、商品を吊り上げられない構成を採用する機種も存在している。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0005】

【特許文献1】特許第７１６２３１８号公報

【非特許文献】

【0006】

【非特許文献1】ｈｔｔｐｓ：／／ｇａｍｅ．ｂｏｏｍ－ａｐｐ．ｃｏｍ／ｅｎｔｒｙ／ｏｎｋｕｒｅ－ｄｍｍ？ｕｔｍ＿ｓｏｕｒｃｅ＝ｒａｎｋｉｎｇ＆ｕｔｍ＿ｍｅｄｉｕｍ＝ｌｉｎｋ＆ｕｔｍ＿ｃａｍｐａｉｇｎ＝ｏｎｋｕｒｅ－ｄｍｍ

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0007】

一方、上記特許文献１に記載されるタワーゲーム機を撮像する動画を公開して、ネットワークに接続可能なデバイスを利用してタワーゲーム機を遠隔操作しながら、収容された商品を投入口に落下させると、その商品をタワーゲーム機を操作したユーザに配送するというオンラインクレーンゲームシステムが実用化されている。

【0008】

ところが、遊戯者にとっては、ゲットした商品に興味がなく、できればゲットした商品を配送してもらうことなく、次のゲームでＢＥＴするオンラインポイントに交換してもらい、さらなるタワーゲームに集中したいという遊戯者も多い。

【0009】

本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、オンラインタワーゲーム機内に運営者が持参する商品をタワーゲーム機内に収容し、ゲーム者は、中継されるオンラインタワーゲーム機の動画を閲覧しながら、データ端末でオンラインクレーンゲーム機を操作して、最終的に商品を吊り上げて取り出し口に落下できた場合に、商品を買い戻してもらい、次のゲームに投資可能なゲームポイントを遊戯者へ還元できるオンラインクレーンゲームシステムおよびオンラインクレーンゲームシステムのポイント処理方法を提供することを目的とする。

【課題を解決するための手段】

【0010】

上記目的を達成する本発明のオンラインクレーンゲームシステムは以下に示す構成を備える。

【0011】

本発明に係るオンラインクレーンゲームシステムは、所定の通信媒体を介して、遊戯者が操作する第１のデータ端末と、クレーンゲーム機のキャッチャーアームの移動を制御するサーバ装置とが通信してオンラインクレーンゲームサービスを提供するオンラインクレーンゲームシステムであって、前記サーバ装置は、前記クレーンゲーム機の外観および前記キャッチャーアームの動作を動画として撮影するカメラと、前記カメラで撮影している動画を第２のデータ端末に配信する配信手段と、オンラインタワーゲーム機内に所定の商品を機内に収容した状態で、かつ、前記遊戯者が前記配信される動画を閲覧しながら、前記遊戯者が前記第１のデータ端末上で指示する所作に従い、前記商品を獲得するためのキャッチャーアームの移動動作、前記キャッチャーアームの昇降動作を制御するアーム制御手段と、前記商品が取り出し口に降下したことを検出するタイミングで、前記第１のデータ端末から買い取りボタンが押下されているかどうかを判断する判断手段と、前記判断手段により前記買い取りボタンが押下されていると判断した場合、前記商品に対して投入したポイントを買取りポイントとして前記第１のデータ端末に還元するポイント還元手段と、を備えることを特徴とする。

【発明の効果】

【0012】

本発明によれば、クレーンゲーム機のキャッチャーアームで商品を獲得したタイミングで、ユーザからの買い戻しの指示の有無を判断して、獲得した商品を受け取ることなく、次のゲームに投資可能なゲームポイントを遊戯者へ還元できるオンラインクレーンゲームシステムおよびオンラインクレーンゲームシステムのポイント処理方法を提供することである。

【図面の簡単な説明】

【0013】

図面は、本発明の特定の実施の形態を示し、発明の不可欠な構成ばかりでなく、選択的及び好ましい実施の形態を含む。

【図1】本実施形態を適用可能なハードクレーンゲームの一例を示す外観図。

【図2】本実施形態を示すオンラインクレーンゲームシステムの操作画面の一例を示す図。

【図3】本実施形態を示すオンラインクレーンゲームシステムの概要を説明する図。

【図4】本実施形態を示すオンラインクレーンゲームシステムのハードウエア構成を説明するブロック図。

【図5】図４に示したサーバ装置のプログラム構成を説明するブロック図。

【図6】本実施形態を示すオンラインクレーンゲームシステムのポイント処理方法における第１のデータ端末側のオンライン処理を説明するフローチャート。

【図7】本実施形態を示すオンラインクレーンゲームシステムにおけるサーバ装置側のオンライン処理を説明するフローチャート。

【図8】本実施形態を示すオンラインクレーンゲームシステムにおけるサーバ装置側のオンライン処理を説明するフローチャート。

【発明を実施するための形態】

【0014】

次に本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。

【0015】

＜システム構成の説明＞
〔第１実施形態〕
図１は、本実施形態を適用可能なハードクレーンゲームの一例を示す外観図である。

【0016】

図１において、１０はクレーン型ゲーム機で、ユーザが操作する左右ボタン７、手前・奥側移動ボタン８、キャッチボタン９を操作することで、キャッチャー本体を左右方向または手前・奥側方向に移動させることができる。２－１、２－２はキャッチャーアーム部で、キャッチボタン９を操作するとアーム部が開口する構成を備えている。

【0017】

５－１、５－２は商品を支持する載置棒で、載置される商品６のサイズに応じてその間隔を調整できるように構成されている。また、商品６は、載置棒５－１、５－２の強度に応じて載置できる重量に制限が設定される場合がある。

【0018】

図２は、本実施形態を示すオンラインクレーンゲームシステムの操作画面の一例を示す図であって、図１に示したクレーン型ゲーム機１０を第１のデータ端末１を操作する遊戯者がデータ端末の画面を視ながら操作することで、図１に示したハードクレーン型ゲーム機を遠隔的に操作する際に表示される。

【0019】

図２において、１は第１のデータ端末で、オンラインクレーンゲームサイトが提供するクレーン型ゲーム機１０を管理するサーバ装置から提示されるゲーム操作画面を表示した状態に対応する。

【0020】

１０－２、１０－３はキャッチャーアーム部で、図１に示したキャッチャーアーム部２－１、２－２に対応し、キャッチボタン１０－９を操作するとアーム部が開口する構成を備えている。

【0021】

ユーザが操作する左右ボタン１０－７、手前・奥側移動ボタン１０－８、キャッチボタン１０－９を操作することで、キャッチャーアーム部１０－２、１０－３を左右方向または手前・奥側方向に移動させることができる。

【0022】

１０－６は商品で、載置棒１０－４、１０－５の両端がかかるように載置されることで安定して停止状態が保持される。また、商品１０－６は、載置棒１０－４、１０－５の強度に応じて載置できる重量に制限が設定される場合がある。１０－１０は買取りボタンで、遊戯者が獲得した商品の買取をサーバ装置３に指示するボタンとして機能する。１０－１１はポイントインジケータで、保有するポイントおよび商品買取に伴う還元されたポイントを動的に表示する。

【0023】

図３は、本実施形態を示すオンラインクレーンゲームシステムの概要を説明する図である。

【0024】

本実施形態では、遊戯者は、第１のデータ端末１を操作してサーバ装置３にログインすると、サーバ装置３から提供されるプレイヤー画面を表示部に表示してハードゲーム機ＮＣＧ１～ＮＣＧ３の中からいずれかのハードゲーム機を選択して遊戯することができる構成を採用している。なお、ハードゲーム機ＮＣＧ１～ＮＣＧ３を制御する構成について図４を参照して後述する。
なお、サーバ装置３から還元された買取りポイントを現在表示されているユーザポイントに加算してＢＥＴ可能なポイントを更新する更新機能を備え、当該更新効能は、還元手数料を差し引いたポイントをユーザポイントに加算することも可能に構成されている。

【0025】

本オンラインクレーンゲームシステムは、ハードゲーム機ＮＣＧ１～ＮＣＧ３に運営者が提供する商品を載置して、遊戯者が操作する第１のデータ端末１によるゲームによって、商品をゲット（ＧＥＴ）できた場合に、遊戯者がポイント還元するために買取ボタンを押下した場合、商品発送に代えて、買い取られた商品に割り当てられたポイントをゲーム中の遊戯者が操作する第１のデータ端末１の画面に加算表示する。

【0026】

図４は、本実施形態を示すオンラインクレーンゲームシステムのハードウエア構成を説明するブロック図である。本例は、第１のデータ端末１と、第２のデータ端末４と、サーバ装置３とがネットワーク２に接続されたオンラインタワーゲームシステム例に対応する。

【0027】

オンラインクレーンゲームに参加する遊戯者が操作する第１のデータ端末１において、１－１はＣＰＵで、ＲＯＭ１－２に記憶されるＢＩＯＳを実行して内部バスに接続されるデバイスを制御する。１－３はＲＡＭで、ＲＯＭ１－２に記憶されるプログラム、ネットワーク２を介してダウンロードされるアプリケーション１－３－１をＣＰＵ１－１が実行することにより、各種のデータ処理を実行させる。１－５は通信部で、ネットワーク２を介して所定のプロトコルで通信する。

【0028】

オンラインクレーンゲームに商品を出品する運営者が操作する第２のデータ端末４において、４－１はＣＰＵで、ＲＯＭ４－２に記憶されるＢＩＯＳを実行して内部バスに接続されるデバイスを制御する。４－３はＲＡＭで、ＲＯＭ４－２に記憶されるプログラム、ネットワーク２を介してダウンロードされるアプリケーションをＣＰＵ４－１が実行することにより、各種のデータ処理を実行させる。４－５は通信部で、ネットワーク２を介して所定のプロトコルで通信する。

【0029】

オンラインクレーンゲームに参加する遊戯者が操作する第１のデータ端末１に図１に示したクレーン型ゲーム機１０を遠隔操作するためのアプリケーションを提供する。なお、第１のデータ端末１において、アプリケーションを起動する際における通常のログイン（パスワード、ユーザＩＤ）操作は、公知の処理であり、詳細は省略する。また、サーバ装置３に各遊戯者の登録情報が管理され、遊戯に使用可能な現在保持するポイントを記憶するメモリを備えている。

【0030】

サーバ装置３において、ＣＰＵ３－１はＲＯＭ３－２および図示しない外部メモリに記憶されるアプリケーションをＲＡＭ３－３に展開して実行することで、ネットワーク通信機能、オンラインタワーゲームサービス機能、電子課金機能、商品買取に基づくポイント還元機能を含む各種の機能処理実行する。

【0031】

３－４は入出力インタフェース（Ｉ／Ｏ）で、デバイスインタフェースを介して、図１に示したクレーン型ゲーム機１０に相当するハードゲーム機ＮＣＧ１～ＮＣＧ３を第１のデータ端末１の遊戯者が操作する画面のボタン押下状態に基づいてクレーンアームの移動、キャッチャー部の降下動作をコントロールする。

【0032】

ハードゲーム機ＮＣＧ１において、１１はカメラで、クレーン型ゲーム機１０全体を画角として撮像し、かつ、撮像レンズをズームして、運営者から出品された商品の載置状態を撮像し、第１のデータ端末１に動画配信する。

【0033】

１２はゲームコントローラで、センサ１２Ｓを備え、載置された商品がアーム１３の操作により所定の落下ボックスに落下したことを検出して、サーバ装置３のＣＰＵ３－１にその旨を通知する。

【0034】

ハードゲーム機ＮＣＧ２において、２１はカメラで、クレーン型ゲーム機１０全体を画角として撮像し、かつ、撮像レンズをズームして、運営者から出品された商品の載置状態を撮像し、第１のデータ端末１に動画配信する。

【0035】

２２はゲームコントローラで、センサ２２Ｓを備え、載置された商品がアーム２３の操作により所定の落下ボックスに落下したことを検出して、サーバ装置３のＣＰＵ３－１にその旨を通知する。なお、商品は、ハードゲーム機ＮＣＧ１と異なる商品がゲーム機に載置されることを想定している。

【0036】

ハードゲーム機ＮＣＧ３において、３１はカメラで、クレーン型ゲーム機１０全体を画角として撮像し、かつ、撮像レンズをズームして、運営者から出品された商品の載置状態を撮像し、第１のデータ端末１に動画配信する。

【0037】

３２はゲームコントローラで、センサ３２Ｓを備え、載置された商品がアーム３３の操作により所定の落下ボックスに落下したことを検出して、サーバ装置３のＣＰＵ３－１にその旨を通知する。なお、商品は、ハードゲーム機ＮＣＧ１、ＮＣＧ２と異なる商品がゲーム機に載置されることを想定している。

【0038】

図５は、図４に示したサーバ装置３のプログラム構成を説明するブロック図である。なお、図４に示したハードゲーム機ＮＣＧ１を制御する場合を想定する。また、図４と同一のものには同じ符号を付している。

【0039】

図５において、３－３－１は配信部で、カメラ１１で撮影している動画をネットワーク２を介して第１のデータ端末１に配信する。

【0040】

３－３－２はアーム制御部で、オンラインタワーゲーム機内にユーザ持参商品を機内に収容した状態で、遊戯者が第１のデータ端末１上で指示する所作に従い、商品を獲得するためのキャッチャーアーム１０－１、１０－２の移動動作、キャッチャーアーム１０－１、１０－２の昇降動作を制御する。

【0041】

３－３－３は指示部で、ユーザ持参商品が商品発送口に投下されるか否かをセンサ１２Ｓの出力に基づいて判断して第２のデータ端末４に商品発送指示を、例えばメールで行う。

【0042】

３－３－４は判断部で、第１のデータ端末１を操作する遊戯者が獲得した商品の買取を指示する換金ボタンを指示しているかどうかを判断し、その判断結果をサーバ装置３に通知する。

【0043】

３－３－５はポイント還元部で、判断部３－３－４が第１のデータ端末１を操作する遊戯者が獲得した商品の買取を指示する換金ボタンを指示しているかどうかを判断した場合、獲得した商品に割り当てられた換金額に相当するゲームポイントをユーザポイントとして還元する処理を行う。

【0044】

なお、商品発送に際しては、匿名発送と記名発送とを選択可能な構成としている。

【0045】

図６は、本実施形態を示すオンラインクレーンゲームシステムのポイント処理方法における第１のデータ端末１側のオンライン処理を説明するフローチャートである。
なお、（１）～（９）は各ステップを示し、各ステップは、第１のデータ端末１のＣＰＵ１－１がＲＯＭ１－２に記憶されたプログラムを実行することで実現する。

【0046】

遊戯者は、第１のデータ端末１を操作してサーバ装置３が提供するサービスサイトに接続した後、ユーザ登録情報に基づくログイン処理を実行し、サーバ装置３によりログインＯＫと判断された場合（１）、出品されている商品の一覧を取得し（２）、ゲットしたい商品が載置されたゲーム機を選択し、ゲームを開始するためのＢＥＴを確定する（３）。

【0047】

次に、遊戯者は、図２に示した画面を視ながらゲーム開始ボタン（図示しない）を指示すると（４）、図１に示したキャッチャー本体の移動の準備が整う。

【0048】

次に、遊戯者は、第１のデータ端末１に表示されるボタン１０－７と、１０－８、１０－９を操作して、載置棒１０－４，１０－５に載置された商品１０－６をゲットできたか否かをサーバ装置３からの応答に基づいて判断し（５）、商品１０－６をゲットできていないと判断した場合、ステップ（３）へ戻り、処理を繰り返す。

【0049】

一方、ステップ（５）で、載置棒１０－４，１０－５に載置された商品１０－６をゲットできたと判断した場合、第２のデータ端末４を操作する運営者から商品１０－６の買取り指示を受領したかどうかを判断し（６）、買取り指示を受領したと判断した場合は、商品１０－６の買取りをサーバ装置３に依頼して（７）、サーバ装置３からユーザポイントが更新されたら（８）、処理を終了する。

【0050】

一方、ステップ（６）で、買取り指示を受領していないと判断した場合は、ゲーム終了が指示されていると判断した場合（９）、本処理を終了する。

【0051】

図７、図８は、本実施形態を示すオンラインクレーンゲームシステムにおけるサーバ装置３側のオンライン処理を説明するフローチャートである。なお、（２１）～（３４）は各ステップを示し、各ステップは、サーバ装置３のＣＰＵ３－１がＲＯＭ３－２、及び図示しないメモリに記憶されたＷＥＢサービスプログラムに記憶されたプログラムを実行することで実現する。

【0052】

以下、遊戯者が第１のデータ端末１を操作して、オンラインクレーンゲームシステムが提供するオープン画面に接続した際、遊戯者が未登録者としてＵＲＬに接続した場合を想定してゲーム処理を説明する。

【0053】

まず、サーバ装置３のＣＰＵ３－１は、第１のデータ端末１からの接続が遊戯者登録を要求しているかどうかを判断する（２１）。ここで、ＣＰＵ３－１は、第１のデータ端末１からの接続が遊戯者登録を要求していると判断した場合、ＷＥＢページ上に登録ユーザインタフェースを提示し、遊戯者登録を行い、ユーザ登録したＩＤを第１のデータ端末１に発行し（２２）、ステップ（２１）に戻る。

【0054】

一方、ステップ（２１）において、ＣＰＵ３－１が遊戯者登録でないと判断した場合、サーバ装置３のＣＰＵ３－１は、第２のデータ端末４からの接続が商品登録を要求しているかどうかを判断し（２３）、商品登録でないと判断した場合、ステップ（２６）へ進む。

【0055】

一方、ステップ（２３）で、ＣＰＵ３－１が商品登録であると判断した場合、ＷＥＢページ上に商品登録ユーザインタフェースを提示し、商品登録を行い、ＮＣＧ１に紐づけた商品ＩＤとともにゲームで消費するポイントを割り付ける（２４）。次に、ＣＰＵ３－１は、商品毎のＢＥＴ値を決定して、図示しない管理情報メモリ上にラインナップして商品登録を行い（２５）、ステップ（２６）へ進む。

【0056】

次に、既に遊戯者登録された遊戯者がサーバ装置３が提示するゲーム開始画面上で要求するログインがＯＫかどうかを登録したユーザ情報に基づいて判断し（２６）、ＣＰＵ３－１は、正式に登録された遊戯者でないと判断した場合は、処理を終了する。

【0057】

一方、ステップ（２６）で、ＣＰＵ３－１は、遊戯者が登録済の遊戯者であると判断した場合、ＣＰＵ３－１は、遊戯機一覧を第１のデータ端末１に提示し、いずれかの遊戯機（ＮＣＧ１が選択）が選択されたことを確認したら（２７）、選択された遊戯機に配置されたカメラ１１を起動するとともに、第１のデータ端末１に表示される操作画面のボタン操作を受け付ける（２８）。

【0058】

この間、ＣＰＵ３－１は、センサ１２Ｓが商品取り出し口に載置棒１０－４，１０－５に載置された商品が降下したことを検出したか否か（商品をゲットしたか否か）を判断し（２９）、ＣＰＵ３－１は、商品をゲットしていないと判断した場合、ゲームを再開するために、第１のデータ端末１からゲーム代としての再ＢＥＴがなされているかどうかを判断する（３０）。ここで、ＣＰＵ３－１は、再ＢＥＴであると判断した場合は、ステップ（２７）へ戻り、継続のゲームを再開する。

【0059】

一方、ステップ（３０）で、ＣＰＵ３－１は、再ＢＥＴでないと判断した場合は、遊戯者が獲得した商品の買取りを希望して、第１のデータ端末１に表示される画面の換金ボタンを押下しているかを判断する（３１）。ここで、ＣＰＵ３－１は、換金ボタンを押下していると判断した場合、獲得した商品の買取に対して還元するポイントを算出する（３２）。次に、ＣＰＵ３－１は、算出したポイントを第１のデータ端末１を操作する遊戯者のユーザポイントに加算処理を行い（３３）、処理を終了する。

【0060】

一方、ステップ（３１）で、ＣＰＵ３－１は、第１のデータ端末１に表示される画面の換金ボタンを押下していないと判断した場合、獲得した商品の配送を遊戯者にメールで通知して（３４）、処理を終了する。

【0061】

〔第１実施形態の効果〕
本実施形態によれば、ゲーム者は、中継されるオンラインクレーンゲーム機の動画を閲覧しながら、データ端末でオンラインクレーンゲーム機を操作して、最終的に商品を吊り上げて取り出し口に落下できた場合に、商品を買い戻してもらい、次のゲームに投資可能なゲームポイントを遊戯者へ還元できるシステムを自在に構築できる。

【0062】

〔第２実施形態〕
上記実施形態では、遊戯者が獲得した商品の配送を希望しない場合には、遊戯者にゲームで利用するポイントに還元する処理について説明したが、獲得した商品に還元されるポイントと、残存するポイントとを利用して、他の商品の配送を依頼できる処理を組み入れてもよい。

【0063】

〔第２実施形態の効果〕
本実施形態によれば、遊戯者が保有するポイントと、換金されるポイントを利用して交換可能な商品を配送してもらうことができ、商品回転率を向上させつつ、遊戯者にとって利便性のある商品を獲得できる機会を提供することができる。

【0064】

本発明は、上述の実施形態の１以上の機能を実現するプログラム（図７，図８に示す手順（ステップ）を含む）を、ネットワーク２又は記憶媒体を介してシステムまたは装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける１つ以上のプロセッサがプログラムを読み出し実行する処理でも実現可能である。また、１以上の機能を実現する回路（例えばＡＳＩＣ）によっても実現可能である。また、図７、図８に示すオンラインクレーンゲームシステムのポイント処理方法として構成することも可能である。以上の記載した本発明に関する開示は、少なくとも下記事項に要約することができる。

【0065】

（１）所定の通信媒体を介して、遊戯者が操作する第１のデータ端末と、クレーンゲーム機のキャッチャーアームの移動を制御するサーバ装置とが通信してオンラインクレーンゲームサービスを提供するオンラインクレーンゲームシステムであって、前記サーバ装置は、前記クレーンゲーム機の外観および前記キャッチャーアームの動作を動画として撮影するカメラと、前記カメラで撮影している動画を第２のデータ端末に配信する配信手段と、オンラインクレーンゲーム機内に所定の商品を機内に収容した状態で、かつ、前記遊戯者が前記配信される動画を閲覧しながら、前記遊戯者が前記第１のデータ端末上で指示する所作に従い、前記商品を獲得するためのキャッチャーアームの移動動作、前記キャッチャーアームの昇降動作を制御するアーム制御手段と、前記商品が取り出し口に降下したことを検出するタイミングで、前記第１のデータ端末から買い取りボタンが押下されているかどうかを判断する判断手段と、前記判断手段により前記買い取りボタンが押下されていると判断した場合、前記商品に対して投入したポイントを買取りポイントとして前記第１のデータ端末に還元するポイント還元手段と、を備えることを特徴とする。

【0066】

（２）前記第１のデータ端末は、前記ポイント還元手段から還元された買取りポイントを現在表示されているユーザポイントに加算してＢＥＴ可能なポイントを更新する更新手段を備えることを特徴とする。

【0067】

（３）前記更新手段は、還元手数料を差し引いたポイントを前記ユーザポイントに加算することを特徴とする。

【0068】

（４）所定の通信媒体を介して、遊戯者が操作する第１のデータ端末と、クレーンゲーム機のキャッチャーアームの移動を制御するサーバ装置とが通信してオンラインクレーンゲームサービスを提供するオンラインクレーンゲームシステムのポイント処理方法であって、前記サーバ装置は、カメラで前記クレーンゲーム機の外観および前記キャッチャーアームの動作を動画として撮影する撮影ステップと、前記カメラで撮影している動画を前記第２のデータ端末に配信する配信手段と、オンラインクレーンゲーム機内に所定の商品を機内に収容した状態で、かつ、前記遊戯者が前記配信される動画を閲覧しながら、前記遊戯者が前記第１のデータ端末上で指示する所作に従い、前記商品を獲得するための前記キャッチャーアームの移動動作、前記キャッチャーアームの昇降動作を制御するアーム制御ステップと、前記商品が取り出し口に降下したことを検出するタイミングで、前記第１のデータ端末から買い取りボタンが押下されているかどうかを判断する判断ステップと、前記判断ステップにより前記買い取りボタンが押下されていると判断した場合、前記商品に対して投入したポイントを買取りポイントとして前記第１のデータ端末に還元するポイント還元ステップと、を備えることを特徴とする。

【符号の説明】

【0069】

１ 第１のデータ端末
３ サーバ装置
４ 第２のデータ端末

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】