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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025114158
(43)【公開日】2025-08-05
(54)【発明の名称】座席用クッションパッド
(51)【国際特許分類】
   A47C 7/20 20060101AFI20250729BHJP
   A47C 27/15 20060101ALI20250729BHJP
【FI】
A47C7/20
A47C27/15 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024008667
(22)【出願日】2024-01-24
(71)【出願人】
【識別番号】000119232
【氏名又は名称】株式会社イノアックコーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100158067
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 基
(74)【代理人】
【識別番号】100147854
【弁理士】
【氏名又は名称】多賀 久直
(72)【発明者】
【氏名】松本 真人
【テーマコード(参考)】
3B084
3B096
【Fターム(参考)】
3B084CA03
3B084CA04
3B084CA07
3B096AB07
(57)【要約】
【課題】座席用クッションパッドに形成された突出部を破損し難くする。
【解決手段】座席用クッションパッド10は、第1発泡成形体12と、第1発泡成形体12の表側に配置された第2発泡成形体14とを備えている。第2発泡成形体14は、第1発泡成形体12を表裏方向に貫通する貫通部16と、貫通部16を介して繋がり、第1発泡成形体12の裏側に突出する突出部18とを有している。また、座席用クッションパッド10は、貫通部16の内部から突出部18の内部に亘って埋設された補強材20を備えている。
【選択図】図2



【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1発泡成形体と、前記第1発泡成形体の表側に配置された第2発泡成形体とを備える座席用クッションパッドであって、
前記第2発泡成形体は、
前記第1発泡成形体を表裏方向に貫通する貫通部と、
前記貫通部を介して繋がり、前記第1発泡成形体の裏側に突出する突出部と、を有し、
前記貫通部の内部から前記突出部の内部に亘って埋設された補強材を備える、座席用クッションパッド。
【請求項2】
前記補強材は、前記第1発泡成形体の表側外面に配置されたワイヤフレームに繋がる請求項1に記載の座席用クッションパッド。
【請求項3】
前記第1発泡成形体の表側の面に、溝部を有し、
前記溝部は、前記ワイヤフレームが配置されると共に、前記第2発泡成形体の一部が入り込んでいる請求項2に記載の座席用クッションパッド。
【請求項4】
前記第2発泡成形体は、前記第1発泡成形体より軟質である請求項1~3の何れか一項に記載の座席用クッションパッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、座席用クッションパッドに関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車等の車両用座席シートで、座部を構成するクッションパッドは快適なクッション性が得られるよう軟質ポリウレタン発泡成形体で造られてきたが、近年、軽量化対策で、下層に嵩上げ用として発泡スチロール等のビーズ発泡体を配置する動きが進んでいる。ただ、ビーズ発泡体はその発泡成形で成形収縮が発生し、寸法精度にバラツキが生じ易い。このため、成形型にビーズ発泡体を取り付けた際に脱落し易いことから、ビーズ発泡体に隆起部を形成して、隆起部を成形型に嵌め込むことが提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、クッションパッドは、車体のフレームに位置合わせするため、ビーズ発泡体から突出する隆起部を設けることもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-138634号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述したように、ビーズ発泡体に隆起部を形成すると、成形型への取り付け時や、クッションパッドの搬送時や車体への取り付け時などにおいて、隆起部が他の部材に当たった際に、隆起部が破損するおそれがある。
【0005】
本発明は、従来の技術に係る前記課題に鑑み、これらを好適に解決するべく提案されたものであって、破損し難い突出部を有する座席用クッションパッドを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る座席用クッションパッドの第1態様は、
第1発泡成形体と、前記第1発泡成形体の表側に配置された第2発泡成形体とを備える座席用クッションパッドであって、
前記第2発泡成形体は、
前記第1発泡成形体を表裏方向に貫通する貫通部と、
前記貫通部を介して繋がり、前記第1発泡成形体の裏側に突出する突出部と、を有し、
前記貫通部の内部から前記突出部の内部に亘って埋設された補強材を備えることを要旨とする。
【0007】
本発明に係る座席用クッションパッドの第2態様は、前記第1態様において、
前記補強材は、前記第1発泡成形体の表側外面に配置されたワイヤフレームに繋がっていてもよい。
【0008】
本発明に係る座席用クッションパッドの第3態様は、前記第2態様において、
前記第1発泡成形体の表側の面に、溝部を有し、
前記溝部は、前記ワイヤフレームが配置されると共に、前記第2発泡成形体の一部が入り込んでいてもよい。
【0009】
本発明に係る座席用クッションパッドの第4態様は、前記第1態様、前記第2態様及び前記第3態様の何れか1つにおいて、
前記第2発泡成形体は、前記第1発泡成形体より軟質であってもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る座席用クッションパッドによれば、突出部が破損し難い。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施例に係る座席用クッションパッドを斜め上側から見た斜視図である。
図2】実施例の座席用クッションパッドを、前後方向に切断して示す断面図である。
図3図2のA-A線で切断して示す断面図である。
図4図3のB部拡大図である。
図5図2のC-C線で切断して示す断面図である。
図6図5のD部拡大図である。
図7】実施例の座席用クッションパッドの製造過程を示す説明図である。
図8】実施例の座席用クッションパッドの製造過程を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
次に、本発明に係る座席用クッションパッドにつき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照して以下に説明する。なお、以下に説明する実施の形態及び図面は、本発明の実施形態の一部を例示するものであり、これらの構成に限定する目的に使用されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更することができる。
【実施例0013】
図1に示す実施例に係る座席用クッションパッド10は、例えば自動車などの車両における座面部分を構成し、座席に着座した使用者の下半身を受け支えるものである。以下の説明において、座席用クッションパッド10の使用状態で方向を指称し、左右方向が車両の車幅方向に対応し、前後方向が車両の前後方向に対応し、表裏方向が上下方向に対応する。なお、表側が上であり、裏側が下である。
【0014】
図1図5に示すように、座席用クッションパッド10は、第1発泡成形体12と、第2発泡成形体14とを備えている。座席用クッションパッド10において、第2発泡成形体14が第1発泡成形体12の表側(上側)に主に配置されている。座席用クッションパッド10において、使用者が触れる上面及び前後左右の側面が第2発泡成形体14で形成されて、使用者が触れることがない下面に第1発泡成形体12が露出している。
【0015】
第1発泡成形体12は、第2発泡成形体14と異なる材質を有するものである。また、第1発泡成形体12は、第2発泡成形体14と異なる材料で形成されている。第1発泡成形体12は、第2発泡成形体14よりも密度が小さく、第2発泡成形体14よりも軽量であることが好ましい。また、第1発泡成形体12は、第2発泡成形体14よりも硬質であることが好ましい。第1発泡成形体12としては、例えば、ビーズ発泡法により得られたビーズ発泡体を用いるとよい。ビーズ発泡体は、原料ビーズを予備発泡成形させた後、型内発泡成形によって成形されたものである。ビーズ発泡体としては、例えば、発泡スチロール、発泡ポリプロピレン、発泡ポリエチレン、又はこれらのうち一つを少なくとも含むものが挙げられる。気泡が内部に密閉されたビーズ発泡体は、体積の大部分が気体であることから軽量であり、第1発泡成形体12として用いると、座席用クッションパッド10の一部を構成する嵩上げ部材としての硬度と保形性がある。
【0016】
第2発泡成形体14は、重合反応によって生じるガスや発泡剤などの化学反応を利用する方法や、機械的に攪拌して気体を吹き込むなど、空気を混入させる方法(機械的混入法)等で得られる発泡体が用いられる。第2発泡成形体14としては、例えば、ポリウレタンフォームなどを採用可能である。また、第2発泡成形体14は、座席に座った使用者側となることから、第1発泡成形体12よりも柔軟性がある軟質発泡体を用いるとよい。実施例の第2発泡成形体14は、第1発泡成形体12よりも軟質である。
【0017】
図2及び図3に示すように、座席用クッションパッド10において、第2発泡成形体14は、第1発泡成形体12を表裏方向に貫通する貫通部16と、貫通部16を介して繋がり、第1発泡成形体12の裏側に突出する突出部18とを有している。また、座席用クッションパッド10は、貫通部16の内部から突出部18の内部に亘って埋設された補強材20を備えている。
【0018】
図2及び図3に示すように、貫通部16及び突出部18は、第2発泡成形体14の一部分であり、第2発泡成形体14における貫通部16及び突出部18以外の部分を特に区別する場合、本体部14aという。貫通部16は、第1発泡成形体12を表裏方向に貫通する通孔12aに配置されて、第2発泡成形体14の本体部14aの下面に繋がっている。第1発泡成形体12の通孔12aは、第1発泡成形体12の表側の面から裏側の面まで到達している。第1発泡成形体12の上側に形成される第2発泡成形体14の一部が、通孔12a内に入り込むことで、通孔12aを埋める第2発泡成形体14の一部で貫通部16が形成される。突出部18は、貫通部16の下側に貫通部16と繋げて形成され、貫通部16を介して第2発泡成形体14の本体部14aに繋がっている。実施例において、突出部18は、第1発泡成形体12の裏側の面に、前後方向に延びる壁状に形成されている(図2参照)。また、第1発泡成形体12の裏側の面に、左右方向に離して2つの突出部18,18が形成されている(図3及び図5参照)。
【0019】
補強材20は、第1発泡成形体12及び第2発泡成形体14よりも硬質で、第1発泡成形体12及び第2発泡成形体14よりも剛性が高いものを用いるとよい。補強材20としては、例えば、非発泡の樹脂(所謂ソリッド樹脂)や、金属などを単体又は組み合わせて用いられる。また、補強材20は、第1発泡成形体12の表側の外面に配置されたワイヤフレーム22に繋がっている(図2及び図3参照)。補強材20の形状としては、第1発泡成形体12の貫通部16及び突出部18にかけて配置可能であれば特に限定されないが、実施例では棒状である。実施例の補強材20は、貫通部16の内部及び突出部18の内部において上下方向(表裏方向)に延びる縦部と、突出部18の内部において水平方向(表裏方向と交差する方向)に延びて縦部の間を繋ぐ横部とを有する上側に開口する凹状に形成されている(図2参照)。第1発泡成形体12の通孔12aは、補強材20よりも大きく形成されて、通孔12aの内壁と補強材20とが離れている。
【0020】
図2及び図3に示すように、補強材20は、第1発泡成形体12の表側から、第1発泡成形体12の裏側の面を裏側に越えた突出部18の内部に亘って配置されている。すなわち、補強材20は、第1発泡成形体12の通孔12aを上下に通って、貫通部16と突出部18との間に跨がって配置される。補強材20の上下寸法は、第1発泡成形体12の上下寸法よりも長く形成されており、第1発泡成形体12の表側から通孔12aに挿入された補強材20が、突出部18の内部まで到達している。実施例において、補強材20の縦部は、前後方向に長尺に形成された突出部18において、前後方向に離して複数(実施形態では2本)配置されている(図2参照)。また、補強材20は、突出部18の左右方向中央部に配置されている(図3参照)。
【0021】
図5及び図6に示すように、第1発泡成形体12は、その表側の面に溝部24を有している。溝部24は、第1発泡成形体12の表側から凹むように形成されている。また、溝部24は、表側にあいた上部開口の横幅がワイヤフレーム22の横幅よりも狭い幅狭部分と、表側にあいた上部開口の横幅がワイヤフレーム22の横幅以上の一般部分とを有している。このように、実施例において、溝部24における上部開口の一部は、溝部24の延在方向に配置された幅狭部分によって狭くなっている。更に、溝部24は、通孔12aに繋がるように形成されている(図2参照)。そして、溝部24には、ワイヤフレーム22が配置される。溝部24の内部は、ワイヤフレーム22よりも大きく形成されて、溝部24の内壁とワイヤフレーム22とが離れている。そして、第2発泡成形体14の一部が、溝部24内に入り込んでいる。すなわち、溝部24の内壁とワイヤフレーム22との間は、第1発泡成形体12の上側に配置される第2発泡成形体14の一部で埋まっている。なお、ワイヤフレーム22は、補強材20とは別に、車体に締結するための例えばU字状の締結部(図示せず)を備えていてもよい。
【0022】
前述した座席用クッションパッド10の製造方法の一例を説明する。まず、補強材20を第1発泡成形体12の通孔12aに挿入し、補強材20と繋がるワイヤフレーム22を溝部24に配置する(図7(a)及び(b)参照)。実施例の溝部24の上部開口はワイヤフレーム22よりも幅が狭い幅狭部分を有するので、幅狭部分の上部開口を押し開きつつワイヤフレーム22を溝部24に挿入する。ワイヤフレーム22を溝部24に配置すると、溝部24の幅狭部分の上部開口が元に戻り、ワイヤフレーム22よりも幅狭部分の上部開口によってワイヤフレーム22が溝部24から抜け出ることが制限される(図7(b)参照)。これにより、第1発泡成形体12を上下反転しても、第1発泡成形体12からワイヤフレーム22及び補強材20が外れることを防止できる。
【0023】
成形型30の上型32に設けられた凹穴32aに、第1発泡成形体12の裏側の面から突き出た補強材20を配置して第1発泡成形体12を上型32に取り付ける(図7(b)参照)。成形型30における上型32と下型34とを型閉じし(図8(a)参照)、成形型30の内部に形成されたキャビティ30a内で発泡原料を発泡・硬化させることで、第2発泡成形体14を第1発泡成形体12に重ねて形成する(図8(b)参照)。このとき、第2発泡成形体14を形成する発泡体の一部が、通孔12a及び通孔12aを介して凹穴32aに充填される。そのため、通孔12aに入り込んだ第2発泡成形体14の一部によって通孔12aに貫通部16が形成されて、補強材20の周囲が貫通部16で被覆されると共に、凹穴32aに入り込んだ第2発泡成形体14の一部によって凹穴32aに突出部18が形成されて、補強材20の周囲が突出部18で被覆される。また、第2発泡成形体14を形成する発泡体の一部が、溝部24に充填される。そのため、溝部24に入り込んだ第2発泡成形体14の一部によって溝部24とワイヤフレーム22との間が埋められる。これにより、補強材20で補強された突出部18を有する座席用クッションパッド10が得られる。
【0024】
図3及び図5に示すように、座席用クッションパッド10は、左右の突出部18を車体フレーム100に当てることで位置決めして、車体床面102に取り付けられる。
【0025】
座席用クッションパッド10において、第2発泡成形体14が、第1発泡成形体12を表裏方向に貫通する貫通部16と、貫通部16を介して繋がり、第1発泡成形体12の裏側に突出する突出部18とを有している。また、座席用クッションパッド10は、貫通部16の内部から突出部18の内部に亘って埋設された補強材20を備えている。座席用クッションパッド10は、突出部18の内部に配置された補強材20を備えているので、突出部18を破損し難くすることができる。特に、座席用クッションパッド10において、補強材20を、第1発泡成形体12を表裏方向に貫通する貫通部16の内部から突出部18の内部に亘って配置することで、突出部18をより破損し難くすることができる。
【0026】
突出部18は、座席用クッションパッド10における裏側の面から突出しているので、座席用クッションパッド10を搬送するとき、座席用クッションパッド10を車体に取り付けるときなどの取り扱いの各場面において、突出部18をぶつけ易い。座席用クッションパッド10において、補強材20によって突出部18が補強されているので、座席用クッションパッド10の取り扱い場面で突出部18をぶつけても、突出部18が破損することを防止できる。また、突出部18が補強材20で補強されているので、座席用クッションパッド10を車体に取り付ける際に、車体フレーム100に当てて位置決めし易い。そして、座席用クッションパッド10は、突出部18が破損し難いので、従来生じていた破損した突出部18を補修する作業を省略することができ、手間を大幅に削減できる。
【0027】
座席用クッションパッド10において、補強材20が第2発泡成形体14の一部である貫通部16及び突出部18の内部に配置されているので、第2発泡成形体14によって補強材20を位置決めすることができ、補強材20のガタつきを防止できる。また、第2発泡成形体14が緩衝材として作用することで、補強材20と第1発泡成形体12との接触による異音の発生などを防止できる。
【0028】
補強材20が、第1発泡成形体12の表側の外面に配置されたワイヤフレーム22に繋がっているので、第1発泡成形体12の通孔12a内における位置決めが容易になると共に、補強材20の剛性を向上させることができる。また、補強材20及びワイヤフレーム22を一体的に取り扱うことができるので、第1発泡成形体12への取り付け作業を簡単にできる。
【0029】
第1発泡成形体12の表側の面に形成された溝部24に、ワイヤフレーム22を配置することで、溝部24内におけるワイヤフレーム22の位置決めが容易になると共に、第1発泡成形体12の通孔12a内における補強材20の位置決めが容易になる。座席用クッションパッド10において、第2発泡成形体14の一部が、溝部24内に入り込んでいることで、第2発泡成形体14の一部によってワイヤフレーム22を位置決めすることができ、ワイヤフレーム22のガタつきを防止できる。また、第2発泡成形体14の一部が緩衝材として作用することで、ワイヤフレーム22と溝部24との接触による異音の発生などを防止できる。
【0030】
第2発泡成形体14が第1発泡成形体12より軟質であることで、座席用クッションパッド10のクッション性を向上できる。また、軟質の第2発泡成形体14からなる貫通部16及び突出部18で補強材20を被覆することで、突出部18及び貫通部16の柔軟性によって突出部18が衝突した際に緩衝することができる。
【0031】
(変更例)
前述した事項に限らず、例えば以下のようにしてもよい。なお、本発明は、実施形態及び以下の変更例の具体的な記載のみに限定されるものではない。
(1)座席用クッションパッドとしては、自動車などの車両の用途に限らず、船舶や航空機などの他のものに用いてもよい。
(2)座席用クッションパッドとしては、座席の座面部分に限らず、背もたれ部分であってもよい。
(3)実施例では、1つの貫通部に1つの補強材を配置したが、これに限らず、1つの貫通部に2つ以上の補強材を配置してもよい。
(4)実施例では、1つの突出部に1つの補強材を形成したが、これに限らず、1つの突出部に2つ以上の補強材を配置してもよい。
(5)実施例では、通孔の内壁と補強材とが離れていて、通孔の内壁と補強材との間に第2発泡成形体の一部が介在していたが、これに限らず、通孔の内壁と補強材とが接触していてもよい。
【符号の説明】
【0032】
10 座席用クッションパッド,12 第1発泡成形体,14 第2発泡成形体,
16 貫通部,18 突出部,20 補強材,22 ワイヤフレーム,24 溝部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8