(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025011470
(43)【公開日】2025-01-24
(54)【発明の名称】半導体装置
(51)【国際特許分類】
H10D 30/66 20250101AFI20250117BHJP
H10D 62/10 20250101ALI20250117BHJP
【FI】
H01L29/78 652P
H01L29/78 652Q
H01L29/78 653C
H01L29/06 301V
H01L29/06 301F
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023113605
(22)【出願日】2023-07-11
(71)【出願人】
【識別番号】302062931
【氏名又は名称】ルネサスエレクトロニクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】前川 径一
(57)【要約】
【課題】半導体装置の耐圧を安定化させる。
【解決手段】複数のトレンチTR1の内部には、フィールドプレート電極FPおよびゲート電極GEが形成されている。外周トレンチTR2は、平面視において複数のトレンチTR1を囲んでいる。外周トレンチTR2の内部には、フィールドプレート電極FP(引き出し部FPa)が形成されている。外周トレンチTR2は、Y方向に延在する延在部TR2aと、X方向に延在する延在部TR2bと、平面視でY方向および方向と異なる方向に延在し、且つ、延在部TR2aと延在部TR2bとを繋ぐコーナー部TR2cと、を有する。Y方向において、延在部TR2aに最も近い最近接トレンチTR1の端部10と延在部TR2bとの間隔L2は、他のトレンチTR1の端部10と延在部TR2bとの間隔L3よりも長い。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面および下面を有する第1導電型の半導体基板と、
前記半導体基板の前記上面から前記半導体基板の前記下面に向かって所定の深さに達するように、前記半導体基板に形成され、平面視において第1方向に延在し、且つ、平面視で前記第1方向と直交する第2方向において互いに隣接する複数のトレンチと、
前記複数のトレンチの内部にそれぞれ形成され、且つ、前記半導体基板から電気的に絶縁された複数の第1フィールドプレート電極と、
前記複数の第1フィールドプレート電極の上方にそれぞれ形成され、且つ、前記半導体基板および前記複数の第1フィールドプレート電極からそれぞれ電気的に絶縁された複数の第1ゲート電極と、
前記半導体基板の前記上面から前記半導体基板の前記下面に向かって所定の深さに達するように、前記半導体基板に形成され、且つ、平面視において前記複数のトレンチを囲むように、前記第1方向および前記第2方向に延在する外周トレンチと、
前記外周トレンチの内部に形成され、且つ、前記半導体基板から電気的に絶縁された第2フィールドプレート電極と、
を備え、
前記外周トレンチは、
前記第1方向に延在する第1延在部と、
前記第2方向に延在する第2延在部と、
平面視で前記第1方向および前記第2方向とは異なる方向に延在し、且つ、前記第1延在部と前記第2延在部とを互いに繋ぐコーナー部と、
を有し、
前記複数のトレンチは、
前記第2方向において前記第1延在部に最も近い第1トレンチと、
前記第2方向において前記第1トレンチの次に前記第1延在部に近い第2トレンチと、
を有し、
前記第1トレンチは、前記第1方向において前記第2延在部の近くに位置する第1端部を有し、
前記第2トレンチは、前記第1方向において前記第2延在部の近くに位置する第2端部を有し、
前記第1方向において、前記第1端部と前記第2延在部との間隔は、前記第2端部と前記第2延在部との間隔よりも長い、半導体装置。
【請求項2】
請求項1に記載の半導体装置において、
前記複数の第1ゲート電極には、ゲート電位が供給され、
前記複数の第1フィールドプレート電極および前記第2フィールドプレート電極には、ソース電位が供給される、半導体装置。
【請求項3】
請求項1に記載の半導体装置において、
前記コーナー部は、平面視で前記第1方向および前記第2方向から45度の角度で傾斜した方向に延在している、半導体装置。
【請求項4】
請求項1に記載の半導体装置において、
前記第1端部と前記第2延在部との間に位置する前記半導体基板には、前記半導体基板の前記上面から前記半導体基板の前記下面に向かって所定の深さに達するように、第3トレンチが形成され、
前記第3トレンチの内部には、前記半導体基板から電気的に絶縁されたフローティングゲート電極が形成されている、半導体装置。
【請求項5】
請求項4に記載の半導体装置において、
前記第1方向において、前記第3トレンチと前記第2延在部との間隔、および、前記第3トレンチと前記第1端部との間隔は、前記第2端部と前記第2延在部との前記間隔よりも短く、
前記第2方向において、前記第3トレンチと前記第1延在部との間隔、および、前記第3トレンチと前記第2トレンチとの間隔は、前記第1トレンチと前記第1延在部との間隔、および、前記第1トレンチと前記第2トレンチとの間隔よりも短い、半導体装置。
【請求項6】
請求項4に記載の半導体装置において、
前記複数の第1ゲート電極には、ゲート電位が供給され、
前記複数の第1フィールドプレート電極および前記第2フィールドプレート電極には、ソース電位が供給され、
前記フローティングゲート電極は、電気的にフローティング状態である、半導体装置。
【請求項7】
請求項4に記載の半導体装置において、
前記コーナー部は、平面視で前記第1方向および前記第2方向から45度の角度で傾斜した方向に延在している、半導体装置。
【請求項8】
上面および下面を有する第1導電型の半導体基板と、
前記半導体基板の前記上面から前記半導体基板の前記下面に向かって所定の深さに達するように、前記半導体基板に形成され、平面視において第1方向に延在し、且つ、平面視で前記第1方向と直交する第2方向において互いに隣接する複数のトレンチと、
前記複数のトレンチの内部にそれぞれ形成され、且つ、前記半導体基板から電気的に絶縁された複数の第1フィールドプレート電極と、
前記複数の第1フィールドプレート電極の上方にそれぞれ形成され、且つ、前記半導体基板および前記複数の第1フィールドプレート電極からそれぞれ電気的に絶縁された複数の第1ゲート電極と、
前記半導体基板の前記上面から前記半導体基板の前記下面に向かって所定の深さに達するように、前記半導体基板に形成され、且つ、平面視において前記複数のトレンチを囲むように、前記第1方向および前記第2方向に延在する外周トレンチと、
前記外周トレンチの内部に形成され、且つ、前記半導体基板から電気的に絶縁された第2フィールドプレート電極と、
を備え、
前記外周トレンチは、
前記第1方向に延在する第1延在部と、
前記第2方向に延在する第2延在部と、
平面視で前記第1方向および前記第2方向とは異なる方向に延在し、且つ、前記第1延在部と前記第2延在部とを互いに繋ぐコーナー部と、
を有し、
前記複数のトレンチは、
前記第2方向において前記第1延在部に最も近い第1トレンチと、
前記第2方向において前記第1トレンチの次に前記第1延在部に近い第2トレンチと、
を有し、
前記第1トレンチは、前記第1方向において前記第2延在部の近くに位置する第1端部を有し、
前記第2トレンチは、前記第1方向において前記第2延在部の近くに位置する第2端部を有し、
前記第1端部の形状は、前記第2端部の形状と異なっている、半導体装置。
【請求項9】
請求項8に記載の半導体装置において、
前記第1端部の形状は、前記コーナー部から離れる方向へ向かって後退している、半導体装置。
【請求項10】
請求項8に記載の半導体装置において、
前記第1端部の前記第2方向における幅は、前記第1端部以外の前記第1トレンチの前記第2方向における幅よりも狭く、且つ、前記第2延在部に近づくに連れて連続的に狭くなっている、半導体装置。
【請求項11】
請求項8に記載の半導体装置において、
前記複数の第1ゲート電極には、ゲート電位が供給され、
前記複数の第1フィールドプレート電極および前記第2フィールドプレート電極には、ソース電位が供給される、半導体装置。
【請求項12】
請求項8に記載の半導体装置において、
前記コーナー部は、平面視で前記第1方向および前記第2方向から45度の角度で傾斜した方向に延在している、半導体装置。
【請求項13】
上面および下面を有する第1導電型の半導体基板と、
前記半導体基板の前記上面から前記半導体基板の前記下面に向かって所定の深さに達するように、前記半導体基板に形成され、平面視において第1方向に延在し、且つ、平面視で前記第1方向と直交する第2方向において互いに隣接する複数のトレンチと、
前記複数のトレンチの内部にそれぞれ形成され、且つ、前記半導体基板から電気的に絶縁された複数の第1フィールドプレート電極と、
前記複数の第1フィールドプレート電極の上方にそれぞれ形成され、且つ、前記半導体基板および前記複数の第1フィールドプレート電極からそれぞれ電気的に絶縁された複数の第1ゲート電極と、
前記半導体基板の前記上面から前記半導体基板の前記下面に向かって所定の深さに達するように、前記半導体基板に形成され、且つ、平面視において前記複数のトレンチを囲むように、前記第1方向および前記第2方向に延在する外周トレンチと、
前記外周トレンチの内部に形成され、且つ、前記半導体基板から電気的に絶縁された第2フィールドプレート電極と、
前記複数のトレンチと前記外周トレンチとの間に位置する前記半導体基板に形成され、且つ、前記第1導電型と反対の第2導電型である第1不純物領域と、
を備え、
前記外周トレンチは、
前記第1方向に延在する第1延在部と、
前記第2方向に延在する第2延在部と、
平面視で前記第1方向および前記第2方向とは異なる方向に延在し、且つ、前記第1延在部と前記第2延在部とを互いに繋ぐコーナー部と、
を有し、
前記複数のトレンチは、前記第2方向において前記第1延在部に最も近い第1トレンチを有し、
前記コーナー部と前記第1トレンチとの間に位置する前記半導体基板には、第2不純物領域が形成され、
前記第2不純物領域の不純物濃度は、前記第1不純物領域の不純物濃度よりも高い、半導体装置。
【請求項14】
請求項13に記載の半導体装置において、
前記半導体基板の前記上面からの前記第2不純物領域の深さは、前記半導体基板の前記上面からの前記第1不純物領域の深さよりも深い、半導体装置。
【請求項15】
請求項13に記載の半導体装置において、
前記複数のトレンチは、前記第2方向において前記第1トレンチの次に前記第1延在部に近い第2トレンチを更に有し、
前記第1トレンチは、前記第1方向において前記第2延在部の近くに位置する第1端部を有し、
前記第2トレンチは、前記第1方向において前記第2延在部の近くに位置する第2端部を有し、
前記第1方向において、前記第1端部と前記第2延在部との間隔は、前記第2端部と前記第2延在部との間隔と同じである、半導体装置。
【請求項16】
請求項13に記載の半導体装置において、
前記複数の第1ゲート電極には、ゲート電位が供給され、
前記複数の第1フィールドプレート電極および前記第2フィールドプレート電極には、ソース電位が供給され、
前記第1不純物領域および前記第2不純物領域は、電気的にフローティング状態である、半導体装置。
【請求項17】
請求項13に記載の半導体装置において、
前記コーナー部は、平面視で前記第1方向および前記第2方向から45度の角度で傾斜した方向に延在している、半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置に関し、特に、トレンチの内部にゲート電極およびフィールドプレート電極を備えた半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
パワーMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)のような半導体素子を備えた半導体装置では、トレンチの内部にゲート電極が埋め込まれたトレンチゲート構造が適用されている。トレンチゲート構造の一種として、トレンチの下部にフィールドプレート電極を形成し、トレンチの上部にゲート電極を形成したスプリットゲート構造が開発されている。フィールドプレート電極には、ソース電極からソース電位が供給される。このフィールドプレート電極によってドリフト領域に空乏層を広げることで、ドリフト領域を高濃度化することが可能となり、ドリフト領域の低抵抗化が可能となる。
【0003】
また、半導体装置の外周には、耐圧の向上を図るための構造が施されている。例えば特許文献1には、複数のMOSFETが形成されるセル領域を囲むように、外周トレンチが形成されている。外周トレンチの内部にもフィールドプレート電極が形成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
セル領域を囲むように、外周トレンチは、平面視でX方向およびY方向に延在している。しかし、X方向及びY方向にそれぞれ独立した外周トレンチの平面部に比べて、X方向の外周トレンチとY方向の外周トレンチとが交差するコーナー部では、X方向及びY方向の双方から延びる空乏層と、セル領域内のトレンチの端部から延びる空乏層とが、局所的に重なり易くなる。そのため、チャージバランスに偏りが生じ、部分空乏化または電界集中などの現象が発生し易い。すなわち、コーナー部付近で、耐圧の低下が起こり易いという問題がある。
【0006】
本願の主な目的は、X方向の外周トレンチとY方向の外周トレンチとが交差するコーナー部の周囲において、空乏層の重なりを減らすことで、外周トレンチの周囲の耐圧を向上させ、半導体装置の耐圧を安定化させることにある。
【0007】
その他の課題および新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願において開示される実施の形態のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
【0009】
一実施の形態に係る半導体装置は、上面および下面を有する第1導電型の半導体基板と、前記半導体基板の前記上面から前記半導体基板の前記下面に向かって所定の深さに達するように、前記半導体基板に形成され、平面視において第1方向に延在し、且つ、平面視で前記第1方向と直交する第2方向において互いに隣接する複数のトレンチと、前記複数のトレンチの内部にそれぞれ形成され、且つ、前記半導体基板から電気的に絶縁された複数の第1フィールドプレート電極と、前記複数の第1フィールドプレート電極の上方にそれぞれ形成され、且つ、前記半導体基板および前記複数の第1フィールドプレート電極からそれぞれ電気的に絶縁された複数の第1ゲート電極と、前記半導体基板の前記上面から前記半導体基板の前記下面に向かって所定の深さに達するように、前記半導体基板に形成され、且つ、平面視において前記複数のトレンチを囲むように、前記第1方向および前記第2方向に延在する外周トレンチと、前記外周トレンチの内部に形成され、且つ、前記半導体基板から電気的に絶縁された第2フィールドプレート電極と、を備える。前記外周トレンチは、前記第1方向に延在する第1延在部と、前記第2方向に延在する第2延在部と、平面視で前記第1方向および前記第2方向とは異なる方向に延在し、且つ、前記第1延在部と前記第2延在部とを互いに繋ぐコーナー部と、を有する。前記複数のトレンチは、前記第2方向において前記第1延在部に最も近い第1トレンチと、前記第2方向において前記第1トレンチの次に前記第1延在部に近い第2トレンチと、を有する。前記第1トレンチは、前記第1方向において前記第2延在部の近くに位置する第1端部を有する。前記第2トレンチは、前記第1方向において前記第2延在部の近くに位置する第2端部を有する。前記第1方向において、前記第1端部と前記第2延在部との間隔は、前記第2端部と前記第2延在部との間隔よりも長い。
【0010】
一実施の形態に係る半導体装置は、上面および下面を有する第1導電型の半導体基板と、前記半導体基板の前記上面から前記半導体基板の前記下面に向かって所定の深さに達するように、前記半導体基板に形成され、平面視において第1方向に延在し、且つ、平面視で前記第1方向と直交する第2方向において互いに隣接する複数のトレンチと、前記複数のトレンチの内部にそれぞれ形成され、且つ、前記半導体基板から電気的に絶縁された複数の第1フィールドプレート電極と、前記複数の第1フィールドプレート電極の上方にそれぞれ形成され、且つ、前記半導体基板および前記複数の第1フィールドプレート電極からそれぞれ電気的に絶縁された複数の第1ゲート電極と、前記半導体基板の前記上面から前記半導体基板の前記下面に向かって所定の深さに達するように、前記半導体基板に形成され、且つ、平面視において前記複数のトレンチを囲むように、前記第1方向および前記第2方向に延在する外周トレンチと、前記外周トレンチの内部に形成され、且つ、前記半導体基板から電気的に絶縁された第2フィールドプレート電極と、を備える。前記外周トレンチは、前記第1方向に延在する第1延在部と、前記第2方向に延在する第2延在部と、平面視で前記第1方向および前記第2方向とは異なる方向に延在し、且つ、前記第1延在部と前記第2延在部とを互いに繋ぐコーナー部と、を有する。前記複数のトレンチは、前記第2方向において前記第1延在部に最も近い第1トレンチと、前記第2方向において前記第1トレンチの次に前記第1延在部に近い第2トレンチと、を有する。前記第1トレンチは、前記第1方向において前記第2延在部の近くに位置する第1端部を有する。前記第2トレンチは、前記第1方向において前記第2延在部の近くに位置する第2端部を有する。前記第1端部の形状は、前記第2端部の形状と異なっている。
【0011】
一実施の形態に係る半導体装置は、上面および下面を有する第1導電型の半導体基板と、前記半導体基板の前記上面から前記半導体基板の前記下面に向かって所定の深さに達するように、前記半導体基板に形成され、平面視において第1方向に延在し、且つ、平面視で前記第1方向と直交する第2方向において互いに隣接する複数のトレンチと、前記複数のトレンチの内部にそれぞれ形成され、且つ、前記半導体基板から電気的に絶縁された複数の第1フィールドプレート電極と、前記複数の第1フィールドプレート電極の上方にそれぞれ形成され、且つ、前記半導体基板および前記複数の第1フィールドプレート電極からそれぞれ電気的に絶縁された複数の第1ゲート電極と、前記半導体基板の前記上面から前記半導体基板の前記下面に向かって所定の深さに達するように、前記半導体基板に形成され、且つ、平面視において前記複数のトレンチを囲むように、前記第1方向および前記第2方向に延在する外周トレンチと、前記外周トレンチの内部に形成され、且つ、前記半導体基板から電気的に絶縁された第2フィールドプレート電極と、前記複数のトレンチと前記外周トレンチとの間に位置する前記半導体基板に形成され、且つ、前記第1導電型と反対の第2導電型である第1不純物領域と、を備える。前記外周トレンチは、前記第1方向に延在する第1延在部と、前記第2方向に延在する第2延在部と、平面視で前記第1方向および前記第2方向とは異なる方向に延在し、且つ、前記第1延在部と前記第2延在部とを互いに繋ぐコーナー部と、を有する。前記複数のトレンチは、前記第2方向において前記第1延在部に最も近い第1トレンチを有する。前記コーナー部と前記第1トレンチとの間に位置する前記半導体基板には、第2不純物領域が形成されている。前記第2不純物領域の不純物濃度は、前記第1不純物領域の不純物濃度よりも高い。
【発明の効果】
【0012】
一実施の形態によれば、半導体装置の耐圧を安定化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】実施の形態1における半導体装置を示す平面図である。
【
図2】実施の形態1における半導体装置を示す要部平面図である。
【
図3】実施の形態1における半導体装置を示す要部平面図である。
【
図4】実施の形態1における半導体装置を示す断面図である。
【
図5】実施の形態1における外周トレンチのコーナー部の周囲を示す要部平面図である。
【
図6】実施の形態1における外周トレンチのコーナー部の周囲に広がる空乏層を示す要部平面図である。
【
図7】本願発明者による測定結果を示すグラフである。
【
図8】実施の形態1における半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【
図17】実施の形態2における外周トレンチのコーナー部の周囲を示す要部平面図である。
【
図18】実施の形態2における外周トレンチのコーナー部の周囲に広がる空乏層を示す要部平面図である。
【
図19】実施の形態3における外周トレンチのコーナー部の周囲を示す要部平面図である。
【
図20】実施の形態3における外周トレンチのコーナー部の周囲に広がる空乏層を示す要部平面図である。
【
図21】実施の形態3における半導体装置を示す断面図である。
【
図22】実施の形態4における外周トレンチのコーナー部の周囲を示す要部平面図である。
【
図23】実施の形態4における外周トレンチのコーナー部の周囲に広がる空乏層を示す要部平面図である。
【
図24】検討例における外周トレンチのコーナー部の周囲を示す要部平面図である。
【
図25】検討例における外周トレンチのコーナー部の周囲に広がる空乏層を示す要部平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、以下の実施の形態では、特に必要なとき以外は同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
【0015】
また、本願において説明されるX方向、Y方向およびZ方向は、互いに交差し、互いに直交している。本願では、Z方向をある構造体の上下方向、高さ方向または厚さ方向として説明する。また、本願で用いられる「平面図」または「平面視」などの表現は、X方向およびY方向によって構成される面を「平面」とし、この「平面」をZ方向から見ることを意味する。
【0016】
(実施の形態1)
<半導体装置の構造>
以下に
図1から
図7を用いて、実施の形態1における半導体装置100について説明する。半導体装置100は、半導体素子としてトレンチゲート構造のMOSFETを含む。実施の形態1のMOSFETは、トレンチTR1の内部にゲート電極GEおよびフィールドプレート電極FPを備えたスプリットゲート構造を成している。
【0017】
図1は、半導体装置100である半導体チップの平面図である。
図2および
図3は、
図1に示される領域1Aを拡大した要部平面図である。
図3は、
図2の下方の構造体を示し、主に、半導体基板SUBに形成されたトレンチゲート構造を示している。また、
図2に破線で示される孔CH1、CH2、CH3の位置は、
図3に示される孔CH1、CH2、CH3の位置と一致している。
図4は、
図2および
図3に示されるA-A線およびB-B線に沿った断面図である。
【0018】
図5および
図6は、
図3に示される外周トレンチTR2のコーナー部TR2cの周囲を拡大して示している。本願の主な特徴は、コーナー部TR2cの周囲の構造体にあるが、そのような特徴については、後で詳細に説明する。
【0019】
図1は、主に半導体基板SUBの上方に形成される配線パターンを示している。半導体装置100は、セル領域CRと、平面視においてセル領域CRを囲む外周領域ORとを有する。セル領域CRには、複数のMOSFETのような主要な半導体素子が形成される。外周領域ORは、ゲート電極GEにゲート配線GWを接続させるため、および、ターミネーション領域として機能する外周トレンチTR2を形成するため等に用いられる。
【0020】
図1および
図2に示されるように、セル領域CRの大部分は、ソース電極SEで覆われている。平面視において、ゲート配線GWは、平面視においてソース電極SEを囲んでいる。また、ここでは図示していないが、ソース電極SEおよびゲート配線GWは、ポリイミド膜のような保護膜で覆われている。上記保護膜の一部には開口部が設けられ、その開口部で露出しているソース電極SEおよびゲート配線GWが、ソースパッドSPおよびゲートパッドGPになる。ソースパッドSP上およびゲートパッドGP上に、外部接続用部材が接続されることで、半導体装置100が、他の半導体チップ、リードフレームまたは配線基板などに電気的に接続される。なお、外部接続用部材は、例えば、アルミニウム、金または銅からなるワイヤであるか、銅板からなるクリップなどである。
【0021】
図3に示されるように、セル領域CRの半導体基板SUBには、複数のトレンチTR1が形成されている。複数のトレンチTR1は、ストライプ状に形成され、それぞれY方向に延在し、X方向において互いに隣接している。
【0022】
図4に示されるように、トレンチTR1の内部において、トレンチTR1の下部にはフィールドプレート電極FPが形成され、トレンチTR1の上部にはゲート電極GEが形成されている。フィールドプレート電極FPおよびゲート電極GEは、トレンチTR1に沿って、Y方向に延在している。
【0023】
また、フィールドプレート電極FPの一部は、引き出し部FPaを成している。引き出し部FPaを構成するフィールドプレート電極FPは、トレンチTR1の内部において、トレンチTR1の下部だけでなく、トレンチTR1の上部にも形成されている。
【0024】
図3に示されるように、外周領域ORの半導体基板SUBには、外周トレンチTR2が形成されている。X方向において、複数のトレンチTR1および外周トレンチTR2は、同一ピッチで配置されている。また、外周トレンチTR2の幅は、トレンチTR1と同様である。外周トレンチTR2は、平面視において複数のトレンチTR1を囲むように、Y方向およびX方向に延在している。外周トレンチTR2は、Y方向に延在する箇所と、X方向に延在する箇所とが交差する箇所に、コーナー部TR2cを有する。外周トレンチTR2の内部には、フィールドプレート電極FP(引き出し部FPa)が形成されている。
【0025】
なお、ここでは、2つの外周トレンチTR2を例示しているが、外周トレンチTR2の数は、1つでもよいし、3つ以上であってもよい。
【0026】
セル領域CRおよび外周領域ORの各々の引き出し部FPa上には、孔CH3が形成されている。引き出し部FPaは、孔CH3を介してソース電極SEに電気的に接続される。外周領域ORにおいて、ゲート電極GE上には、孔CH2が形成されている。ゲート電極GEは、孔CH2を介してゲート配線GWに電気的に接続される。
【0027】
以下に
図4を用いて、半導体装置100の断面構造について説明する。
【0028】
なお、
図2および
図3に示されるC-C線に沿った断面図は、トレンチの符号TR2が異なるという点以外、B-B線に沿った断面図とほぼ同じである。従って、以下ではB-B線に沿った断面図の説明を、C-C線に沿った断面図の説明と兼ねる。
【0029】
図4に示されるように、半導体装置100は、上面TSおよび下面BSを有するn型の半導体基板SUBを備える。半導体基板SUBは、n型のシリコンからなる。半導体基板SUBは、低濃度のn型のドリフト領域NVを有する。実施の形態1では、n型の半導体基板SUB自体が、ドリフト領域NVを構成している。なお、半導体基板SUBは、n型のシリコン基板と、n型のシリコン基板上に、エピタキシャル成長法によって燐(P)を導入しながら成長させたn型の半導体層との積層体であってもよい。その場合、低濃度のn型の半導体層がドリフト領域NVを構成し、高濃度のn型のシリコン基板がドレイン領域NDを構成する。
【0030】
半導体基板SUBの下部には、n型のドレイン領域NDが形成されている。ドレイン領域NDは、ドリフト領域NVよりも高い不純物濃度を有している。半導体基板SUBの下面BS上には、ドレイン電極DEが形成されている。ドレイン電極DEは、例えばアルミニウム膜、チタン膜、ニッケル膜、金膜若しくは銀膜のような単層の金属膜、または、これらの金属膜を適宜積層させた積層膜からなる。ドレイン領域NDおよびドレイン電極DEは、セル領域CRおよび外周領域ORに渡って形成されている。半導体基板SUB(ドレイン領域ND、ドリフト領域NV)には、ドレイン電極DEからドレイン電位が供給される。
【0031】
半導体基板SUBには、半導体基板SUBの上面TSから半導体基板SUBの下面BSに向かって所定の深さに達する複数のトレンチTR1が形成されている。各トレンチTR1の深さは、例えば5μm以上且つ10μm以下である。トレンチTR1の内部において、トレンチTR1の下部には、絶縁膜IF1を介してフィールドプレート電極FPが形成されている。また、トレンチTR1の内部において、フィールドプレート電極FPの上方には、ゲート絶縁膜GIを介してゲート電極GEが形成されている。フィールドプレート電極FPおよびゲート電極GEは、それぞれ、例えばn型の不純物が導入された多結晶シリコン膜からなる。
【0032】
絶縁膜IF1の上面の位置は、フィールドプレート電極FPの上面の位置よりも低くなっている。ゲート絶縁膜GIは、絶縁膜IF1上のトレンチTR1の内部に形成されている。絶縁膜IF1から露出しているフィールドプレート電極FPを覆うように、絶縁膜IF2が形成されている。また、ゲート電極GEは、絶縁膜IF1から露出しているフィールドプレート電極FPと半導体基板SUBとの間にも、ゲート絶縁膜GIおよび絶縁膜IF2を介して形成されている。
【0033】
絶縁膜IF1は、半導体基板SUBとフィールドプレート電極FPとの間に形成されている。絶縁膜IF2は、ゲート電極GEとフィールドプレート電極FPとの間に形成されている。ゲート絶縁膜GIは、半導体基板SUBとゲート電極GEとの間に形成されている。これらの絶縁膜によって、半導体基板SUB、ゲート電極GEおよびフィールドプレート電極FPは、互いに電気的に絶縁されている。
【0034】
絶縁膜IF1、絶縁膜IF2およびゲート絶縁膜GIは、例えば酸化シリコン膜からなる。絶縁膜IF1の厚さは、絶縁膜IF2およびゲート絶縁膜GIの各々の厚さよりも厚い。トレンチTR1の内部において、絶縁膜IF1の厚さは、例えば400nm以上且つ600nm以下である。また、トレンチTR1の内部において、絶縁膜IF2およびゲート絶縁膜GIの各々の厚さは、例えば50nm以上且つ100nm以下である。なお、これらの厚さは、X方向における厚さである。
【0035】
半導体基板SUBには、半導体基板SUBの上面TSから半導体基板SUBの下面BSに向かって所定の深さに達するp型のボディ領域PBが形成されている。半導体基板SUBの上面TSからのボディ領域PBの深さは、半導体基板SUBの上面TSからのトレンチTR1の深さよりも浅い。ボディ領域PB内には、n型のソース領域NSが形成されている。ソース領域NSは、ドリフト領域NVよりも高い不純物濃度を有している。
【0036】
半導体基板SUBの上面TS上には、トレンチTR1を覆うように、層間絶縁膜ILが形成されている。層間絶縁膜ILは、例えば酸化シリコン膜からなる。層間絶縁膜ILの厚さは、例えば700nm以上且つ900nm以下である。
【0037】
層間絶縁膜ILには、孔CH1が形成されている。孔CH1は、層間絶縁膜ILおよびソース領域NSを貫通し、且つ、ボディ領域PBに達する。孔CH1の底部において、ボディ領域PBには、高濃度拡散領域PRが形成されている。高濃度拡散領域PRは、ボディ領域PBよりも高い不純物濃度を有する。高濃度拡散領域PRは、主に、ソース電極SEとの接触抵抗を低くするため、および、ラッチアップを防止するために設けられている。
【0038】
層間絶縁膜IL上には、ソース電極SEが形成されている。ソース電極SEは、孔CH1を介してソース領域NS、ボディ領域PBおよび高濃度拡散領域PRに電気的に接続され、これらの不純物領域にソース電位を供給する。
【0039】
図4のB-B断面に示されるように、フィールドプレート電極FPの一部は、フィールドプレート電極FPの引き出し部FPaを成している。引き出し部FPaに接している絶縁膜IF1の上面の位置は、引き出し部FPa以外のフィールドプレート電極FPに接している絶縁膜IF1の上面の位置よりも高くなっている。引き出し部FPaの側面には、絶縁膜IF2が形成されている。また、引き出し部FPaが形成されているトレンチTR1に接する半導体基板SUBには、ボディ領域PBが形成されているが、このボディ領域PB内には、ソース領域NSは、形成されていない。
【0040】
図4のB-B断面に示されるように、層間絶縁膜ILには、層間絶縁膜ILを貫通し、且つ、引き出し部FPaに達する孔CH3が形成されている。ソース電極SEは、孔CH3を介して引き出し部FPaに電気的に接続され、フィールドプレート電極FPにソース電位を供給する。
【0041】
ここでは図示していないが、層間絶縁膜ILには、層間絶縁膜ILを貫通し、且つ、ゲート電極GEに達する孔CH2が形成されている。ゲート配線GWは、孔CH2を介してゲート電極GEに電気的に接続され、ゲート電極GEにゲート電位を供給する。
【0042】
ソース電極SEは、孔CH1および孔CH3の内部にも埋め込まれている。ゲート配線GWは、孔CH2の内部にも埋め込まれている。ソース電極SEおよびゲート配線GWは、例えば、バリアメタル膜と、上記バリアメタル膜上に形成された導電性膜とからなる。上記バリアメタル膜は、例えばチタンタングステン膜であり、上記導電性膜は、例えば銅またはシリコンが添加されたアルミニウム合金膜である。
【0043】
なお、ソース電極SEおよびゲート配線GWは、孔CH1、CH2、CH3の内部を埋め込むプラグ層と、層間絶縁膜IL上に形成された配線層とから構成されていてもよい。その場合、配線層は、上記バリアメタル膜および上記導電性膜によって構成される。プラグ層は、例えば、窒化チタン膜のようなバリアメタル膜と、タングステン膜のような導電性膜との積層膜によって構成される。
【0044】
<実施の形態1の主な特徴>
図5は、外周トレンチTR2のコーナー部TR2cの周囲を示す要部平面図である。
図6は、コーナー部TR2cの周囲に広がる空乏層を示している。
【0045】
図5に示されるように、外周トレンチTR2は、Y方向に延在する延在部TR2aと、X方向に延在する延在部TR2bと、延在部TR2aと延在部TR2bとを互いに繋ぐコーナー部TR2cと、を有する。コーナー部TR2cは、平面視でY方向およびX方向と異なる方向に延在し、例えばY方向およびX方向から45度の角度で傾斜した方向に延在している。
【0046】
このようなコーナー部TR2cが設けられていない場合、延在部TR2aと延在部TR2bとが直角に繋がることになる。そうすると、直角箇所において、絶縁膜IF1の厚さにバラつきが発生し易くなり、フィールドプレート電極FPの埋め込み不良が発生し易くなる。また、直角箇所からトレンチTR1までの距離が長いので、直角箇所から広がる空乏層が、延在部TR2aに最も近いトレンチTR1からの空乏層に届き難い。このように空乏層が広がっていない箇所は、部分的な耐圧低下の要因になる。従って、それらの不具合を発生し難くするために、外周トレンチTR2には、コーナー部TR2cが設けられていることが好ましい。
【0047】
なお、以降の説明で、
図5および
図6のようなコーナー部TR2cの周囲を説明する際には、X方向において延在部TR2aに最も近いトレンチTR1を「最近接トレンチTR1」とし、最近接トレンチTR1以外のトレンチTR1を「他のトレンチTR1」として説明する。ここでは、他のトレンチTR1として、X方向において延在部TR2aと反対側で最近接トレンチTR1に隣接するトレンチTR1を例示する。すなわち、他のトレンチTR1として、X方向において最近接トレンチTR1の次に延在部TR2aに近いトレンチTR1を例示する。
【0048】
また、
図6のような空乏層を説明する際には、トレンチTR1の内部のフィールドプレート電極FPからドリフト領域NVに広がる空乏層を「トレンチTR1からの空乏層」とし、外周トレンチTR2の内部のフィールドプレート電極FPからドリフト領域NVに広がる空乏層を「外周トレンチTR2からの空乏層」として説明する場合もある。
【0049】
図5に示されるように、複数のトレンチTR1は、それぞれ、Y方向において延在部TR2bの近くに位置する端部10を有している。しかし、Y方向において、最近接トレンチTR1の端部10の位置は、他のトレンチTR1の端部10の位置から距離L1だけ後退している。言い換えれば、Y方向において、最近接トレンチTR1の端部10と延在部TR2bとの間の距離(間隔)L2は、他のトレンチTR1の端部10と延在部TR2bとの間の距離(間隔)L3よりも長い。更に言い換えれば、Y方向において、最近接トレンチTR1の端部10は、他のトレンチTR1の端部10よりも延在部TR2bから遠ざけられている。
【0050】
この理由について、以下に検討例との対比を用いて説明する。
図24および
図25は、本願発明者が検討を行った検討例の半導体装置を示している。
【0051】
図24に示されるように、検討例では、Y方向において、最近接トレンチTR1の端部10と延在部TR2bとの間の距離L3は、他のトレンチTR1の端部10と延在部TR2bとの間の距離L3と同じである。この際、
図25に示されるように、トレンチTR1および外周トレンチTR2から、それぞれ空乏層が広がるが、コーナー部TR2cおよびその周辺からの空乏層と、最近接トレンチTR1からの空乏層とが広い範囲で重なる「過多領域」が存在している。
【0052】
ここで、スプリットゲート構造のMOSFETでは、アバランシェ降伏時にトレンチTR1および外周トレンチTR2の各々の底部付近でインパクトイオン化が起こり、その際に発生したホットホールが、絶縁膜IF1に注入されることが知られている。アバランシェ降伏を繰り返し、このようなホットホール注入が絶縁膜IF1に蓄積されていくと、セル領域のチャージバランスが変化し、耐圧が不安定化するという問題がある。
【0053】
空乏層が届かない箇所は、部分的な耐圧低下の要因になる。そのような箇所の発生を防ぐために、トレンチTR1からの空乏層と、外周トレンチTR2からの空乏層とは、ある程度重なっていることが好ましい。しかし、
図25のような「過多領域」では、電界集中によりインパクトイオン化が低電界から起こり易く、多くのホットホールが絶縁膜IF1に注入されてしまうという問題がある。
【0054】
実施の形態1では、このような「過多領域」の発生を抑制するために、
図5に示されるように、距離L2を距離L3よりも長くしている。
図6に示されるように、コーナー部TR2cおよびその周辺からの空乏層と、最近接トレンチTR1からの空乏層との重なりが低減するので、インパクトイオン化が緩和され、ホットホールが絶縁膜IF1に注入される量を抑制できる。すなわち、実施の形態1によれば、外周トレンチTR2の周囲の耐圧を向上させることができ、半導体装置100の耐圧を安定化させることができる。
【0055】
図7は、ドレイン電流Idとドレイン電圧Vdとの関係を示し、検討例および実施の形態1について何度か降伏動作を行った後に、本願発明者が測定した結果を示すグラフである。
図7に示されるように、検討例では、ドレイン電圧Vdが低い状態でドレイン電流Idが流れ始めていることが判る。すなわち、検討例では、局所的に低耐圧となる領域がセル内に存在していることが判る。一方で、実施の形態1では、そのような問題が抑制できていることが判る。
【0056】
<半導体装置の製造方法>
以下に
図8から
図16を用いて、半導体装置100の製造方法に含まれる各製造工程について説明する。
【0057】
まず、
図8に示されるように、上面TSおよび下面BSを有するn型の半導体基板SUBを用意する。上述のように、半導体基板SUBは、n型のシリコン基板と、エピタキシャル成長法によって上記シリコン基板上に形成されたn型の半導体層との積層体であってもよい。
【0058】
次に、半導体基板SUBの上面TSから半導体基板SUBの下面BSに向かって所定の深さに達するように、半導体基板SUBにトレンチTR1を形成する。トレンチTR1を形成するためには、まず、半導体基板SUB上に、例えばCVD(Chemical Vapor Deposition)法によって、例えば酸化シリコン膜を形成する。次に、フォトリソグラフィ技術および異方性エッチング処理によって、上記酸化シリコン膜をパターニングすることで、ハードマスクHMを形成する。次に、ハードマスクHMをマスクとして異方性エッチング処理を行うことで、半導体基板SUBにトレンチTR1を形成する。その後、例えばフッ酸を含む溶液を用いたウェットエッチング処理によって、ハードマスクHMを除去する。
【0059】
次に、
図9に示されるように、トレンチTR1の内部および半導体基板SUBの上面TS上に、絶縁膜IF1を形成する。絶縁膜IF1は、例えば熱酸化処理によって形成された酸化シリコン膜である。なお、絶縁膜IF1は、熱酸化処理によって形成された第1酸化シリコン膜と、上記第1酸化シリコン膜上に、CVD法によって形成された第2酸化シリコン膜との積層膜であってもよい。
【0060】
次に、トレンチTR1の内部を埋め込むように、例えばCVD法によって、絶縁膜IF1上に導電性膜CF1を形成する。導電性膜CF1は、例えばn型の多結晶シリコン膜である。トレンチTR1の内部に導電性膜CF1を良好に埋め込むために、導電性膜CF1の成膜を、複数回(例えば、第1多結晶シリコン膜の成膜と、第2多結晶シリコン膜の成膜との2回)に分けて行ってもよい。
【0061】
次に、
図10に示されるように、例えばCMP(Chemical Mechanical Polishing)法を用いた研磨処理によって、トレンチTR1の外部に位置する導電性膜CF1を除去する。これにより、トレンチTR1の内部に残された導電性膜CF1をフィールドプレート電極FPとして形成する。
【0062】
次に、
図11に示されるように、フィールドプレート電極FPの一部が引き出し部FPaとして残されるように、フィールドプレート電極FPの他部を選択的に除去する。
【0063】
具体的には、まず、B-B断面に示されるように、引き出し部FPaとなるフィールドプレート電極FPの一部を選択的に覆うレジストパターンRP1を形成する。次に、レジストパターンRP1をマスクとして、例えばSF6ガスを用いたエッチング処理を行うことで、引き出し部FPaにならないフィールドプレート電極FPの一部を除去する。すなわち、A-A断面に示されるように、引き出し部FPaにならないフィールドプレート電極FPの他部を、トレンチTR1の底部に向かって選択的に後退させる。後退させなかったフィールドプレート電極FPの一部が引き出し部FPaとなる。その後、アッシング処理によってレジストパターンRP1を除去する。
【0064】
次に、
図12に示されるように、絶縁膜IF1に対してフッ酸を含む溶液を用いた等方性エッチング処理を行う。これにより、半導体基板SUBの上面TS上に位置する絶縁膜IF1を除去すると共に、断面視においてトレンチTR1の内部に位置する絶縁膜IF1の上面の位置がフィールドプレート電極FPの上面の位置よりも低くなるように、トレンチTR1の内部に位置する絶縁膜IF1をトレンチTR1の底部に向かって後退させる。
【0065】
この時点で、引き出し部FPa以外のフィールドプレート電極FPに接している絶縁膜IF1の上面の位置は、引き出し部FPaに接している絶縁膜IF1の上面の位置よりも低くなっている。また、B-B断面に示されるように、半導体基板SUBの上面TS上の絶縁膜IF1を除去したことで、引き出し部FPaの上面の位置は、半導体基板SUBの上面TSの位置よりも高くなっている。
【0066】
次に、
図13に示されるように、熱酸化処理を行うことで、絶縁膜IF1上に位置するトレンチTR1の内部にゲート絶縁膜GIを形成すると共に、絶縁膜IF1から露出しているフィールドプレート電極FPを覆うように絶縁膜IF2を形成する。
【0067】
次に、トレンチTR1の内部を埋め込むように、例えばCVD法によって、ゲート絶縁膜GI上および絶縁膜IF2上に、導電性膜CF2を形成する。導電性膜CF2は、例えばn型の多結晶シリコン膜である。
【0068】
次に、
図14に示されるように、導電性膜CF2に対してCMP法を用いた研磨処理を行う。これにより、導電性膜CF2の厚さが薄くなり、導電性膜CF2の上面が平坦化される。次に、導電性膜CF2に対して異方性エッチング処理を行うことで、トレンチTR1の外部に位置する導電性膜CF2を除去する。これにより、フィールドプレート電極FP上において、トレンチTR1の内部に残された導電性膜CF2をゲート電極GEとして形成する。
【0069】
なお、トレンチTR1の外部の導電性膜CF2を完全に除去するために、異方性エッチング処理はオーバーエッチングで行われる。そのため、A-A断面に示されるように、ゲート電極GEの上面の位置は、半導体基板SUBの上面TSの位置よりも若干低くなる。また、この異方性エッチング処理によって、引き出し部FPaに接している絶縁膜IF2上に形成されていた導電性膜CF2は、除去される。
【0070】
次に、
図15に示されるように、フォトリソグラフィ技術およびイオン注入法によって、例えばホウ素(B)を導入することで、セル領域CRの半導体基板SUBに、p型のボディ領域PBを選択的に形成する。
【0071】
次に、フォトリソグラフィ技術およびイオン注入法によって、例えば砒素(As)を導入することで、セル領域CRのボディ領域PB内に、n型のソース領域NSを選択的に形成する。なお、引き出し部FPaに隣接するボディ領域PB内には、ソース領域NSを形成しない。その後、半導体基板SUBに対して熱処理を施すことで、ソース領域NSおよびボディ領域PBに含まれる不純物を拡散させる。
【0072】
次に、
図16に示されるように、まず、トレンチTR1を覆うように、例えばCVD法によって、半導体基板SUBの上面TS上に、層間絶縁膜ILを形成する。
【0073】
次に、層間絶縁膜ILに、孔CH1、CH2、CH3を形成する。まず、層間絶縁膜IL上に、ソース領域NSが形成されている半導体基板SUBを開口するパターンを有するレジストパターンを形成する。次に、上記レジストパターンをマスクとして異方性エッチング処理を行うことで、層間絶縁膜ILおよびソース領域NSを貫通し、且つ、ボディ領域PBの内部に達する孔CH1を形成する。次に、イオン注入法によって、孔CH1の底部におけるボディ領域PBに、例えばホウ素(B)を導入することで、p型の高濃度拡散領域PRを形成する。その後、アッシング処理によって上記レジストパターンを除去する。
【0074】
次に、層間絶縁膜IL上に、引き出し部FPa上およびゲート電極GE上を開口するパターンを有するレジストパターンを形成する。次に、上記レジストパターンをマスクとして異方性エッチング処理を行うことで、層間絶縁膜ILを貫通し、且つ、引き出し部FPaに達する孔CH3を形成する。ここでは図示していないが、孔CH3を形成する工程で、層間絶縁膜ILを貫通し、且つ、ゲート電極GEに達する孔CH2も形成される。その後、アッシング処理によって上記レジストパターンを除去する。
【0075】
なお、孔CH1の形成と、孔CH2および孔CH3の形成とは、何れが先であっても構わない。
【0076】
次に、孔CH1、CH3の内部を埋め込むように、層間絶縁膜IL上にソース電極SEを形成し、孔CH2の内部を埋め込むように、層間絶縁膜IL上にゲート配線GWを形成する。
【0077】
具体的には、まず、孔CH1、CH2、CH3の内部および層間絶縁膜IL上に、スパッタリング法によって、第1バリアメタル膜を形成する。上記第1バリアメタル膜は、例えばチタンタングステン膜からなる。次に、上記第1バリアメタル膜上に、スパッタリング法によって第1導電性膜を形成する。上記第1導電性膜は、例えば銅またはシリコンが添加されたアルミニウム合金膜である。次に、上記第1バリアメタル膜および上記第1導電性膜をパターニングすることで、ソース電極SEおよびゲート配線GWを形成する。
【0078】
次に、ここでは図示はしないが、ソース電極SE上およびゲート配線GW上に、例えば塗布法によって、例えばポリイミド膜からなる保護膜を形成する。上記保護膜の一部に開口部を形成することで、ソース電極SEおよびゲート配線GWのうち、ソースパッドSPおよびゲートパッドGPになる領域を露出させる。
【0079】
その後、以下の製造工程を経て、
図4に示される構造体が得られる。まず、必要に応じて半導体基板SUBの下面BSを研磨する。次に、半導体基板SUBの下面BSに、イオン注入法によって、例えば砒素(As)などを導入することで、n型のドレイン領域NDを形成する。なお、半導体基板SUBがn型のシリコン基板とn型の半導体層との積層体で構成されている場合、高濃度のn型のシリコン基板がドレイン領域NDを成すので、上述のイオン注入によるドレイン領域NDの形成を省略できる。次に、半導体基板SUBの下面BS上に、スパッタリング法によって、ドレイン電極DEを形成する。
【0080】
(実施の形態2)
以下に
図17および
図18を用いて、実施の形態2における半導体装置100について説明する。なお、以下の説明では、実施の形態1との相違点について主に説明し、実施の形態1と重複する点については説明を省略する。
【0081】
実施の形態1では、
図25に示される「過多領域」の発生を抑制するために、Y方向において、最近接トレンチTR1の端部10を、他のトレンチTR1の端部10よりも延在部TR2bから遠ざけていた。
【0082】
実施の形態2では、
図17に示されるように、最近接トレンチTR1の端部10の形状が、他のトレンチTR1の端部10の形状と異なっている。例えば、最近接トレンチTR1の端部10の形状は、コーナー部TR2cから離れる方向へ向かって後退している。言い換えれば、最近接トレンチTR1の端部10のX方向における幅は、端部10以外の最近接トレンチTR1のX方向における幅よりも狭く、且つ、延在部TR2bに近づくに連れて連続的に狭くなっている。
【0083】
このような最近接トレンチTR1の端部10の形状を変更するためには、
図8のハードマスクHMのパターンを変更することで実現できる。
【0084】
実施の形態2でも実施の形態1と同様に、「過多領域」の発生を抑制でき、外周トレンチTR2の周囲の耐圧を向上させることができる。従って、半導体装置100の耐圧を安定化させることができる。
【0085】
また、実施の形態2の
図18と、実施の形態1の
図6とを比較すると、実施の形態2の方が、各トレンチTR1、TR2から広がる空乏層の重なりの均一性が高い。従って、実施の形態2では、実施の形態1よりも、外周トレンチTR2の周囲の耐圧を安定化させ易いという利点がある。
【0086】
一方で、最近接トレンチTR1の端部10を細くし過ぎると、絶縁膜IF1およびフィールドプレート電極FPを端部10の内部に良好に埋め込むことが、難くなる。従って、絶縁膜IF1およびフィールドプレート電極FPの埋め込み性という観点では、実施の形態2よりも実施の形態1の方が優れている。
【0087】
(実施の形態3)
以下に
図19から
図21を用いて、実施の形態3における半導体装置100について説明する。なお、以下の説明では、実施の形態1との相違点について主に説明し、実施の形態1と重複する点については説明を省略する。また、
図21は、
図19のD-D線に沿った断面図である。
【0088】
実施の形態3では、
図19に示されるように、最近接トレンチTR1の端部10と延在部TR2bとの間の距離と、他のトレンチTR1の端部10と延在部TR2bとの間の距離とは、同じ距離L3である。しかし、
図19および
図21に示されるように、コーナー部TR2cと最近接トレンチTR1との間に位置する半導体基板SUBに、p型の不純物領域であるフローティング領域PFが形成されている。
【0089】
フローティング領域PFの不純物濃度は、p型のボディ領域PBの不純物濃度よりも高い。また、半導体基板SUBの上面TSからのフローティング領域PFの深さは、半導体基板SUBの上面TSからのp型のボディ領域PBの深さよりも深い。フローティング領域PFは、ボディ領域PBから物理的に分離しており、ソース電極SEに電気的に接続されておらず、電気的にフローティング状態である。
【0090】
このようなフローティング領域PFを形成するためには、追加のイオン注入工程を行う。
図15のボディ領域PBの製造工程の前後において、フォトリソグラフィ技術およびイオン注入法を用いて、コーナー部TR2cと最近接トレンチTR1との間に位置する半導体基板SUBに、ホウ素(B)のような不純物を選択的に注入する。これにより、フローティング領域PFが形成される。
【0091】
図20に示されるように、このようなフローティング領域PFを設けることで、コーナー部TR2cおよびその周辺からの空乏層の広がりと、最近接トレンチTR1の端部10からの空乏層の広がりとが抑制される。従って、実施の形態3でも実施の形態1と同様に、「過多領域」の発生を抑制でき、外周トレンチTR2の周囲の耐圧を向上させることができる。従って、半導体装置100の耐圧を安定化させることができる。
【0092】
(実施の形態4)
以下に
図22および
図23を用いて、実施の形態4における半導体装置100について説明する。なお、以下の説明では、実施の形態1との相違点について主に説明し、実施の形態1と重複する点については説明を省略する。
【0093】
図22に示されるように、実施の形態4の最近接トレンチTR1の端部10は、他のトレンチTR1の端部10よりも延在部TR2bから更に遠ざけられている。そして、最近接トレンチTR1の端部10と延在部TR2bとの間に位置する半導体基板SUBには、半導体基板SUBの上面TSから半導体基板SUBの下面BSに向かって所定の深さに達するように、トレンチTR3が形成されている。トレンチTR3は、トレンチTR1および外周トレンチTR2の製造工程時に形成されるが、トレンチTR1および外周トレンチTR2に連通しておらず、独立したトレンチとして形成される。
【0094】
トレンチTR3の内部には、フローティングゲート電極FGが形成されている。フローティングゲート電極FGは、半導体基板SUBから電気的に絶縁され、電気的にフローティング状態である。フローティングゲート電極FGは、コーナー部TR2cの周囲の電界を緩和する目的で形成されている。
【0095】
トレンチTR3の内部の構造は、セル領域CRのトレンチTR1の内部と同様に、絶縁膜IF1、ゲート絶縁膜GI、絶縁膜IF2、フィールドプレート電極FPおよびゲート電極GEから構成されていてもよい。その場合、フィールドプレート電極FPおよびゲート電極GEは、それぞれフローティングゲート電極FGになり、トレンチTR3の内部に2つのフローティングゲート電極FGが存在することになる。
【0096】
また、トレンチTR3の内部の構造は、外周領域ORの外周トレンチTR2の内部と同様に、絶縁膜IF1およびフィールドプレート電極FP(引き出し部FPa)から構成されていてもよい。その場合、フィールドプレート電極FP(引き出し部FPa)がフローティングゲート電極FGになる。
【0097】
しかし、単にトレンチTR3およびフローティングゲート電極FGを設けただけでは、最近接トレンチTR1、他のトレンチTR1または外周トレンチTR2からの空乏層のうち、何れも届かない箇所が存在してしまう場合がある。
【0098】
従って、
図23に示されるように、最近接トレンチTR1、他のトレンチTR1または外周トレンチTR2からの空乏層の全てが、平面視においてフローティングゲート電極FGに重なるように、トレンチTR3の形状が調整されていることが好ましい。従って、必要に応じて、トレンチTR3の形状を最近接トレンチTR1、他のトレンチTR1または外周トレンチTR2に近づける。
【0099】
例えば、
図22に示されるように、Y方向において、トレンチTR3と延在部TR2bとの間の距離(間隔)L4、および、トレンチTR3と最近接トレンチTR1の端部10との間の距離(間隔)L6は、他のトレンチTR1の端部10と延在部TR2bとの間の距離(間隔)L5よりも短くなっている。また、X方向において、トレンチTR3と延在部TR2aとの間の距離(間隔)L7、および、トレンチTR3と他のトレンチTR1との間の距離(間隔)L8は、最近接トレンチTR1と延在部TR2aとの間の距離(間隔)L9、および、最近接トレンチTR1と他のトレンチTR1との間の距離(間隔)L10よりも短くなっている。
【0100】
実施の形態4でも実施の形態1と同様に、「過多領域」の発生を抑制でき、外周トレンチTR2の周囲の耐圧を向上させることができる。従って、半導体装置100の耐圧を安定化させることができる。
【0101】
以上、本発明を上記実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【符号の説明】
【0102】
100 半導体装置
10 端部
1A 領域
BS 半導体基板の下面
CF1、CF2 導電性膜
CH1、CH2、CH3 孔
DE ドレイン電極
FG フローティングゲート電極
FP フィールドプレート電極
FPa フィールドプレート電極の引き出し部
GE ゲート電極
GI ゲート絶縁膜
GP ゲートパッド
GW ゲート配線
HM ハードマスク
IF1、IF2 絶縁膜
IL 層間絶縁膜
ND ドレイン領域
NS ソース領域
NV ドリフト領域
PB ボディ領域
PF p型のフローティング領域
PR 高濃度拡散領域
RP1 レジストパターン
SE ソース電極
SP ソースパッド
SUB 半導体基板
TR1 トレンチ
TR2 外周トレンチ
TR2a Y方向の延在部
TR2b X方向の延在部
TR2c コーナー部
TR3 トレンチ
TS 半導体基板の上面