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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025011685
(43)【公開日】2025-01-24
(54)【発明の名称】密封装置
(51)【国際特許分類】
   F02F 11/00 20060101AFI20250117BHJP
   F16J 15/10 20060101ALI20250117BHJP
   F02F 7/00 20060101ALI20250117BHJP
   F02P 13/00 20060101ALI20250117BHJP
   F02M 55/02 20060101ALI20250117BHJP
【FI】
F02F11/00 J
F16J15/10 N
F02F7/00 L
F02P13/00 301C
F02M55/02 350F
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023113939
(22)【出願日】2023-07-11
(71)【出願人】
【識別番号】000004385
【氏名又は名称】NOK株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179970
【弁理士】
【氏名又は名称】桐山 大
(74)【代理人】
【識別番号】100071205
【弁理士】
【氏名又は名称】野本 陽一
(72)【発明者】
【氏名】落合 裕太
【テーマコード(参考)】
3G019
3G024
3G066
3J040
【Fターム(参考)】
3G019KA14
3G024AA72
3G024BA21
3G024FA08
3G066AA01
3G066AB02
3G066BA35
3G066BA36
3J040AA01
3J040AA13
3J040BA03
3J040EA02
3J040EA15
3J040EA17
3J040EA42
3J040FA01
3J040FA06
3J040HA16
(57)【要約】
【課題】プラグチューブやインジェクションパイプなどの筒状体の偏心に伴いフランジが移動しても、ダストリップのリップ部にめくれ現象を生じにくくする。
【解決手段】密封装置11は、外部空間Oと内部空間Iとを連絡するエンジンの開口部に取り付けられる基体32に、シールリップ33とダストリップ34とを設けている。基体32の取付孔12には、プラグチューブ202やインジェクションパイプ302などの筒状体CYが配置される。シールリップ33は、基体32の内部空間I側の端部から内周側に屈曲し、筒状体CYに接触するリップ部33aを有している。ダストリップ34は、基体32の外部空間O側の端部から径を拡大するように延び、筒状体CYに設けられたフランジFLに接触するリップ部34aを有している。ダストリップ34の外周面38は、ダストリップ34よりも高剛性の補強部材51で覆われている。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器の外部空間と内部空間とを連絡する開口部に取り付けられ、前記開口部を貫通して前記外部空間側にフランジを備える筒状体を取り囲む弾性を有する環状の基体と、
前記基体における前記内部空間側の端部から内周側に屈曲し、前記筒状体に接触するリップ部を先端部に有するシールリップと、
前記基体における前記外部空間側の端部から径を拡大するように延び、前記フランジに接触するリップ部を先端部に有するダストリップと、
前記ダストリップの外周面を覆う前記ダストリップよりも高剛性の補強部材と、
を備える密封装置。
【請求項2】
前記補強部材は、前記ダストリップの外周面を前記ダストリップの先端側から根元まで覆っている、
請求項1に記載の密封装置。
【請求項3】
前記ダストリップのリップ部は、前記ダストリップの内周面と先端面との間の境界部分の縁に設けられている、
請求項2に記載の密封装置。
【請求項4】
前記補強部材は、前記ダストリップの根元を覆う位置に、鋭角に屈曲して前記基体に回りこむ屈曲部を有している、
請求項2に記載の密封装置。
【請求項5】
前記基体には、環状形状を有する金属製の補強環が埋め込まれており、
前記補強環は、前記補強部材の屈曲部に対面している、
請求項4に記載の密封装置。
【請求項6】
前記補強部材は、前記ダストリップの外周面を少なくとも前記ダストリップの先端側で覆っている、
請求項1に記載の密封装置。
【請求項7】
前記ダストリップのリップ部は、前記ダストリップの内周面と先端面との間の境界部分の縁に設けられている、
請求項6に記載の密封装置。
【請求項8】
前記補強部材は、PTFEのフィルムである、
請求項1に記載の密封装置。
【請求項9】
前記機器は、エンジンのヘッドカバーであり、
前記筒状体は、インジェクタを配置するインジェクションパイプである、
請求項1ないし8のいずれか一に記載の密封装置。
【請求項10】
前記機器は、エンジンのヘッドカバーであり、
前記筒状体は、点火プラグを配置するプラグチューブである、
請求項1ないし8のいずれか一に記載の密封装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、密封装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車のエンジンでは、補器類用の密封装置として、プラグチューブシールやインジェクションパイプシールなどが用いられる。
【0003】
プラグチューブシールは、例えば特許文献1に示されている(第5頁第16行~第7頁第1行、第1-2図参照)。
【0004】
特許文献1に記載されたプラグチューブシール(7)は、エンジンの燃焼室に先端部を導くように点火プラグ(1)を配置するプラグチューブ(4)を相手部材として、シリンダヘッド(2)のヘッドカバー(ロッカカバー3)に設けられた開口(チューブ挿入孔3a)に取り付けられ、シリンダヘッドの内部空間を外部空間から密封する。
【0005】
インジェクションパイプシールは、例えば特許文献2に示されている(段落0016~0026、図1~2参照)。
【0006】
特許文献2に記載されたインジェクションパイプシールは、インテークポートや燃焼室に混合気を噴射するインジェクタを内蔵するインジェクションパイプ(インジェクションパイプナット5)を相手部材として、シリンダヘッドに設けられた開口(装着穴21)に取り付けられ、シリンダヘッドの内部空間を外部空間から密封する。このインジェクションパイプシールは、それぞれ別体で設けられたオイルシール(6)とダストシール(7)とからなる(図2~3参照)。オイルシールは、シリンダヘッドの内部空間側に配置されて、オイルの漏れを防止する(段落0021参照)。ダストシールは、シリンダヘッドの外部空間側に配置されて、異物の侵入を防止する(段落0023参照)。
【0007】
特許文献3には、プラグチューブシールにもインジェクションパイプシールにも適用可能な密封装置(1)が開示されている(段落0012参照)。この密封装置も、特許文献2と同様に、オイル等をシールするシールリップ(シールリップ部12)と、水や泥水等の侵入を防ぐダストリップ(サイドリップ部14)とを備えている(段落0010~0024、図1参照)。
【0008】
特許文献3に記載された密封装置が、特許文献2に記載されたシール構造と相違する点は、大きく二つある。
【0009】
一つ目は、特許文献3に記載された密封装置では、シールリップ(文献2のオイルシール6、文献3のシールリップ部12)とダストリップ(文献2のダストシール7、文献3のサイドリップ部14)とが一体に成形されている点である(特許文献3の段落0014参照)。
【0010】
二つ目は、特許文献3に記載された密封装置では、点火プラグを覆うプラグチューブに対して接触するのはシールリップ(シールリップ部12)のみであり、ダストリップ(サイドリップ部14)の方は、例えば点火装置のコイル本体上部である相手部材(103)に接触する点である(特許文献3の段落0018、図2~3参照)。プラグチューブと直交する向きに配置された相手部材に合わせて、特許文献3は、ダストリップの形状について、「……、サイドリップ部14は、組み込み前においては図1に示すように、反密封対象側Oに拡径する形状に傾斜している」と述べている(段落0018参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】実開平02-096456号公報
【特許文献2】特開平07-259692号公報
【特許文献3】特開2021-092271号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
特許文献3に記載されたような密封装置では、ダストリップ(サイドリップ部14)の接触対象である相手部材(103)が、プラグチューブやインジェクションパイプなどの筒状体と一体的に設けられていることが想定される。例えば相手部材が筒状体のフランジであるような場合である。
【0013】
このような構造のものでは、装着時の筒状体に偏心が生ずると、フランジは、筒状体の軸方向と直交する方向に変位する。このときダストリップのリップ部がフランジに接触していると、リップ部がフランジに追従して変形することがある。いわゆる『めくれ』という現象である。
【0014】
とりわけ問題になるのは、図6に例示するように、ダストリップのリップ部との接触部分で、フランジが内径方向(白抜き矢印方向)に移動したとき、内径方向にリップ部が屈曲するめくれ現象である。この状態のまま筒状部が所期の位置に設置されると、ダストリップのリップ部は、めくれ現象が発生したままの形状に維持されてしまう。このため泥水などの異物の侵入抑制効果の低下を招く可能性がある。
【0015】
改善が望まれる。
【0016】
本開示の課題は、プラグチューブやインジェクションパイプなどの筒状体の偏心に伴いフランジが移動しても、ダストリップのリップ部にめくれ現象を生じにくくすることである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
密封装置の一態様は、機器の外部空間と内部空間とを連絡する開口部に取り付けられ、前記開口部を貫通して前記外部空間側にフランジを備える筒状体を取り囲む弾性を有する環状の基体と、前記基体における前記内部空間側の端部から内周側に屈曲し、前記筒状体に接触するリップ部を先端部に有するシールリップと、前記基体における前記外部空間側の端部から径を拡大するように延び、前記フランジに接触するリップ部を先端部に有するダストリップと、前記ダストリップの外周面を覆う前記ダストリップよりも高剛性の補強部材と、を備える。
【発明の効果】
【0018】
プラグチューブやインジェクションパイプなどの筒状体の偏心に伴いフランジが移動しても、ダストリップのリップ部にめくれ現象を生じにくくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】エンジンの概略構造を示す模式図。
図2】本実施の形態の密封装置を示す垂直断面図。
図3】密封装置に対する筒状体(プラグチューブ、インジェクションパイプ)の装着過程を半分の断面にして示す垂直断面図。
図4】密封装置に対する筒状体(プラグチューブ、インジェクションパイプ)の装着状態を半分の断面にして示す垂直断面図。
図5】比較例の密封装置を半分の断面にして示す垂直断面図。
図6】比較例の密封装置に対する筒状体(プラグチューブ、インジェクションパイプ)の装着状態を半分の断面にして示す垂直断面図。
図7】本実施の形態の密封装置において、ダストリップの周辺を拡大して示す垂直断面図。
図8】別の実施の形態の密封装置を示す垂直断面図。
図9】密封装置に対する筒状体(プラグチューブ、インジェクションパイプ)の装着状態を半分の断面にして示す垂直断面図。
図10】ダストリップの周辺を拡大して示す垂直断面図。
図11】さらに別の実施の形態の密封装置を示す垂直断面図。
図12】密封装置に対する筒状体(プラグチューブ、インジェクションパイプ)の装着状態を半分の断面にして示す垂直断面図。
図13】ダストリップの周辺を拡大して示す垂直断面図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施の形態は、図1に示すように、後述するプラグチューブ202用の密封装置11(11A)、及びインジェクションパイプ302用の密封装置11(11B)である。これらの密封装置11(11A、11B)は、機器であるエンジン101に取り付けられて使用される。
【0021】
つぎの項目に沿って説明する。

1.構成
(1)エンジンの概要
(2)密封装置
(2-1)共通する構造
(2-2)弾性体
(a)基体
(b)シールリップ
(c)ダストリップ
(2-3)補強部材
(2-4)補強環
(2-5)ガータスプリング
2.作用効果
(1)基本的な作用効果
(1-1)プラグチューブシール
(1-2)インジェクションパイプシール
(2)筒状体の偏心
(3)その他
3.別の実施の形態
4.さらに別の実施の形態
5.変形例
【0022】
1.構成
(1)エンジンの概要
図1は、エンジンの概略構造を示す模式図である。このエンジン101は、DOHC型のレシプロエンジンであり、ピストン102を往復動自在に保持するシリンダブロック111の上部に、シリンダヘッド131を固定している。
【0023】
シリンダヘッド131は、ピストン102との間に燃焼室103を形成し、燃焼室103に連絡するように、インテークポート132とエキゾーストポート133とを設けている。シリンダヘッド131には、燃焼室103に連絡するインテークポート132及びエキゾーストポート133の開口部分を開閉するように、複数のバルブ134が往復動自在に取り付けられている。これらのバルブ134は、バルブスプリング135、カムシャフト136などの動弁機構137によって駆動され、インテークポート132及びエキゾーストポート133を開閉する。
【0024】
シリンダヘッド131には、点火プラグ201が着脱自在に取り付けられている。点火プラグ201は、ギャップ部201aが燃焼室103内に露出するように、シリンダヘッド131にねじ止めされている。シリンダヘッド131は、インテーク側のバルブ134とエキゾースト側のバルブ134との間に、点火プラグ201とねじ結合するプラグ孔138を備えている。プラグ孔138にねじ込まれた点火プラグ201は、燃焼室103にギャップ部201aが露出するように固定される。
【0025】
シリンダヘッド131は、点火プラグ201を配置するためのプラグチューブ202を内蔵している。プラグチューブ202は、点火プラグ201を収納する筒状体CY(図3図4参照)であり、プラグ孔138から上方に向けて延びるように配置されてシリンダヘッド131の内部に固定されている。
【0026】
シリンダヘッド131の上部には、動弁機構137を被うヘッドカバー151が取り付けられている。ヘッドカバー151は、シリンダヘッド131に設けられたインテーク側とエキゾースト側との二本のカムシャフト136を収納するための二つのバルジ152を平行に備え、これらのバルジ152の間に、点火プラグ201を差し込むための開口AP(AP1)を備えた開口部OP(OP1)を設けている。点火プラグ201を配置するプラグチューブ202は、開口AP1を貫通して外部空間Oに露出している。これによって外部空間Oから、点火プラグ201の交換が可能になる。
【0027】
ヘッドカバー151の開口部OP(OP1)には、プラグチューブ202用の密封装置11(11A)が設けられている。密封装置11Aは、プラグチューブ202を相手部材として、その外周面にシール機能を有するシールリップ33のリップ部33a(図2図4参照)を接触させ、シリンダヘッド131の内部空間Iを外部空間Oから密封する。密封装置11Aの詳細については後述する。
【0028】
シリンダヘッド131のインテークポート132には、インジェクタ301が設けられている。インジェクタ301は、インテークポート132に混合気を噴射し得るように、混合気の噴射口をインテークポート132に向けた状態でシリンダヘッド131に保持されている。
【0029】
インジェクタ301には、インジェクションパイプ302が接続されている。インジェクションパイプ302は、燃料をインジェクタ301に供給したり、インジェクタ301の電気的配線を外部空間Oに引き出したりするパイプ状のものである。このような役割上、インジェクションパイプ302は、外部空間Oに引き出されなければならない。そこでエンジン101は、ヘッドカバー151に開口AP(AP2)を有する開口部OP(OP2)を設け、開口AP(AP2)からインジェクションパイプ302を外部空間Oに引き出している。
【0030】
シリンダヘッド131の開口部OP(OP2)には、インジェクションパイプ302用の密封装置11(11B)が設けられている。密封装置11Bは、インジェクションパイプ302を相手部材として、その外周面にシールリップ33のリップ部33a(図2図4参照)を接触させ、シリンダヘッド131の内部空間Iを外部空間Oから密封する。密封装置11Bの詳細は後述する。
【0031】
(2)密封装置
本実施の形態の密封装置11(11A、11B)を図面に基づいて説明する。
【0032】
図2は、密封装置11の垂直断面図である。図3及び図4は、密封装置11を後述する中心軸Aの部分で半分の断面にして示している。図3及び図4中に図示されていない残りの半分は、図示された部分と対称形をなす。この点は、参考例の密封装置11Cを示す図5及び図6、別の実施の形態を示す図8及び図9、並びにさらに別の実施の形態を示す図11及び図12も同様である。
【0033】
(2-1)共通する構造
プラグチューブ202用の密封装置11Aは、環状の全体形状を有している(図2図4参照)。インジェクションパイプ302も、同様に環状の全体形状を有しており(図2図4参照)、両者は共通する形状を備えている。エンジン101に設けられた開口部OP(OP1、OP2)の開口AP(AP1、AP2)に挿入された筒状体CYにシールリップ33及びダストリップ34を接触させ、開口AP(AP1、AP2)と筒状体CYとの間の間隙G(図1参照)を封止するという密封構造についても、二種類の密封装置11A、11Bは共通している(図2図4参照)。これらの二種類の密封装置11A、11Bは、プラグチューブ202とインジェクションパイプ302との径の違いといった類の個々の属性に対応する構成を除けば、基本的には同じ構造を有している。そこで本実施の形態では、二種類の密封装置11A、11Bから共通の基本構造を抽出し、単一の密封装置11として紹介する。
【0034】
図2ないし図4に示すように、密封装置11は、多くの領域を弾性体31によって生成されており、弾性体31の内部に、補強環61とガータスプリング71とを埋め込んでいる。
【0035】
(2-2)弾性体
密封装置11の主体をなす弾性体31について説明するに先立ち、用語の定義づけをする。
【0036】
図2ないし図4中、矢印Dは、開口部OPが有する開口APに対する筒状体CYの挿入方向を示している。密封装置11(11A、11B)は、開口部OP(OP1、OP2)に取り付けられ、筒状体CYは、密封装置11に設けられた取付孔12に挿入されて装着される。このときの筒状体CYの挿入方向が、挿入方向Dになる。
【0037】
符号Aは、密封装置11の中心軸である。密封装置11の中心軸Aは、取付孔12の中心を通る。密封装置11は、互いの軸心を合わせて開口部OP(OP1、OP2)に取り付けられるので、中心軸Aは、開口部OP及び開口APの中心軸でもある。
【0038】
筒状体CYの挿入方向Dは、理屈の上では、開口AP及び密封装置11の中心軸Aの方向に沿うことになる。ところが筒状体CYを開口APに挿入する作業に際して、筒状体CYは、中心軸Aと直交する方向に偏心してしまうことがある。図2ないし図4中に示す矢印Eは、筒状体CYの偏心方向である。
【0039】
弾性体31は、合成ゴムなどの弾性材料を用いて、基体32、シールリップ33、及びダストリップ34を一体に成形した環状部材であり、真円の環状形状を有している。基体32、シールリップ33、及びダストリップ34の中心軸は、密封装置11の中心軸Aに一致している。本明細書中、中心軸Aという用語は、密封装置11、基体32、シールリップ33、ダストリップ34、開口部OP、及び開口APの中心軸を意味する。
【0040】
(a)基体
基体32は、開口部OP(OP1、OP2)が有している開口AP(AP1、AP2)と嵌め合いをなす円筒形状を有している。基体32の外径は、開口APの内径よりもやや大径であり、開口APに差し込まれることによって、基体32は弾性変形しながら開口部OPに取り付けられる。
【0041】
より詳しくは、プラグチューブ202用の密封装置11Aとして用いる場合、基体32の外径は、点火プラグ201を配置するプラグチューブ202を差し込むための開口AP1を備えた開口部OP1に適合するように定められる。インジェクションパイプ302用の密封装置11Bとして用いる場合、基体32の外径は、インジェクタ301に接続するインジェクションパイプ302を差し込むための開口AP2を備えた開口部OP2に適合するように定められる。
【0042】
基体32の外周面には大径部35が設けられている。基体32が開口APに差し込まれた際、大径部35は押し潰されて反力を増大し、開口部OPに対する基体32の取り付け状態をより強固にする。
【0043】
外部空間O側に位置する基体32の端部には、フランジ状のストッパ36が設けられている。ストッパ36は、基体32の外周から径を拡大する方向に直角に延びている。密封装置11を開口APに差し込んだとき、ストッパ36は、開口APの周縁に突き当たり、密封装置11を位置決めする。
【0044】
(b)シールリップ
シールリップ33は、基体32における内部空間I側の端部に設けられている。シールリップ33は、基体32の内部空間I側の端部から外部空間O側に向けて内周方向に屈曲し、屈曲した先端部にリップ部33aを有している。リップ部33aは、密封装置11の取付孔12に挿入された筒状体CYの外周面に接触する内径を備えている。
【0045】
より詳しくは、プラグチューブ202用の密封装置11Aとして用いる場合、シールリップ33のリップ部33aの内径は、点火プラグ201を配置するプラグチューブ202の外径よりも小径に定められる。インジェクションパイプ302用の密封装置11Bとして用いる場合、シールリップ33のリップ部33aの内径は、インジェクタ301に接続するインジェクションパイプ302の外径よりも小径に定められる。
【0046】
シールリップ33は、前述したように、筒状体CYの外周面に予め決められた接触圧をもってリップ部33aを接触させ、シリンダヘッド131の内部を外部空間Oから密封する。
【0047】
(c)ダストリップ
ダストリップ34は、基体32における外部空間O側の端部に設けられている。ダストリップ34は、基体32の外部空間O側の端部から径を拡大するように延び、先端部にリップ部34aを有している。リップ部34aは、筒状体CYに設けられた後述するフランジFLに接触する環状形状を有している。
【0048】
ダストリップ34については、基体32の外部空間O側の端部に連絡する根元の部分を根元37、外周側の面を外周面38、内周側の面を内周面39、そして先端部分の面を先端面40と呼ぶ。ダストリップ34のリップ部34aは、内周面39と先端面40との境界部分の縁41aに設けられている。この境界部分の縁41aは、ダストリップ34中、最も外部空間Oに位置している。
【0049】
図4に示すように、ダストリップ34は、筒状体CYに設けられたフランジFLに予め決められた接触圧をもってリップ部34aを接触させ、シリンダヘッド131の内部を外部空間Oから密封する。
【0050】
(2-3)補強部材
本実施の形態の密封装置11(11A、11B)は、ダストリップ34に補強部材51を固定している。補強部材51は、ダストリップ34の外周面38を覆う、ダストリップ34よりも高剛性の部材である。
【0051】
補強部材51が設けられているのは、ダストリップ34の外周面38の全面、つまり根元37から先端部分に至る外周面38の全周領域である。外周面38の先端部分は、外周面38と先端面40との境界部分をなす縁41b(図7参照)によって画される。先端面40には、補強部材51は設けられていない。したがってダストリップ34の外周面38は、全周にわたって、根元37から縁41bに至る領域の全体を補強部材51に覆われている。
【0052】
図2ないし図4を参照されたい。ダストリップ34の根元37では、補強部材51は鋭角に屈曲し、屈曲した端部が基体32のストッパ36にまで回り込んでいる。このような鋭角に屈曲する補強部材51の下端部を、屈曲部52と呼ぶ。
【0053】
ダストリップ34は、元より弾性体31の一部であり、合成ゴムなどの弾性材料によって成形されている。合成ゴムとしては、例えばニトリルゴム(NBR)、水素化ニトリルゴム(HNBR)、アクリルゴム(ACM)、フッ素ゴム(FKM)などを用いることができる。
【0054】
補強部材51は、このようなダストリップ34よりも高剛性の部材である。補強部材51の材料としては、例えばPTFE(polytetrafluoroethylene)のフィルムなどが用いられる。その他にも、ダストリップ34よりも高い剛性が得られる材料であれば、各種の材料を補強部材51の材料として用いることができる。
【0055】
補強部材51は、例えばダストリップ34に接着して固定したり、弾性体31の成形に際して一体化したりすることで、ダストリップ34に設けることができる。
【0056】
(2-4)補強環
補強環61は、弾性体31の基体32の強度を補強するためのもので、筒状部62にフランジ部63を設けた断面L字形状を有している。筒状部62は、基体32の円筒形状をした部分に埋め込まれ、フランジ部63は、ストッパ36に埋め込まれている。
【0057】
図2ないし図4に示すように、断面L字形状をした補強環61の屈曲部分は、ダストリップ34の外周面38に設けた補強部材51の屈曲部52に対面している。
【0058】
補強環61の材料には、例えばステンレス、鉄鋼、アルミニウムなどの金属材料が用いられる。あるいは剛性の高いものであれば、各種の樹脂材料などを補強環61の材料として用いることも可能である。
【0059】
(2-5)ガータスプリング
ガータスプリング71は、シールリップ33のリップ部33aよりも大径の環状形状をしたコイルスプリングである。シールリップ33において、ガータスプリング71はリップ部33aの外径側に埋め込まれており、筒状体CYの外周面に対するリップ部33aの接触圧を高める。
【0060】
2.作用効果
(1)基本的な作用効果
(1-1)プラグチューブシール
シリンダヘッド131において、点火プラグ201を配置するプラグチューブ202を差し込むための開口部OP1には、プラグチューブ202用の密封装置11Aを取り付けておく。プラグチューブ202は、挿入方向Dにしたがい、密封装置11Aの取付孔12に挿入されて装着される。図1には示していないが、プラグチューブ202にはフランジFLが設けられている(図3図4図7参照)。プラグチューブ202は、シリンダヘッド131に設けられた図示しないシートにフランジFLが突き当たるまで挿入され、その位置で固定される。
【0061】
こうして開口部OP1にプラグチューブ202が装着されたとき、開口部OP1及び密封装置11Aの中心軸Aに対して、プラグチューブ202の軸心が一致する。
【0062】
このときシールリップ33のリップ部33aは、プラグチューブ202の外周面に対して、予め決められた接触圧をもって接触し、シリンダヘッド131の内部を外部空間Oから密封する。これによってシリンダヘッド131の内部から外部空間Oへのオイル漏れなどを抑制することができる。
【0063】
図3に示すように、開口部OP1、つまり密封装置11Aの取付孔12にプラグチューブ202を差し込む過程で、プラグチューブ202に設けたフランジFLは、ダストリップ34に近づいていく。
【0064】
図4に示すように、シリンダヘッド131に設けられた図示しないシートにフランジFLが突き当り、プラグチューブ202が装着された状態では、ダストリップ34のリップ部34aは、フランジFLに予め決められた接触圧をもって接触し、シリンダヘッド131の内部を外部空間Oから密封する。これによって外部空間Oからシリンダヘッド131の内部への汚泥などの異物の侵入を抑制することができる。
【0065】
(1-2)インジェクションパイプシール
シリンダヘッド131において、インジェクタ301に接続するインジェクションパイプ302を差し込むための開口部OP2には、インジェクションパイプ302用の密封装置11Bを取り付けておく。インジェクションパイプ302は、挿入方向Dにしたがい、密封装置11Bの取付孔12に挿入されて装着される。図1には示していないが、インジェクションパイプ302にはフランジFLが設けられている(図3図4図7参照)。インジェクションパイプ302は、シリンダヘッド131に設けられた図示しないシートにフランジFLが突き当たるまで挿入され、その位置で固定される。
【0066】
こうして開口部OP2にインジェクションパイプ302が装着されたとき、開口部OP2及び密封装置11Bの中心軸Aにインジェクションパイプ302の軸心が一致する。
【0067】
このときシールリップ33のリップ部33aは、インジェクションパイプ302の外周面に対して、予め決められた接触圧をもって接触し、シリンダヘッド131の内部を外部空間Oから密封する。これによってシリンダヘッド131の内部から外部空間Oへのオイル漏れなどを抑制することができる。
【0068】
図3に示すように、開口部OP2、つまり密封装置11Bの取付孔12にインジェクションパイプ302を差し込む過程で、インジェクションパイプ302に設けたフランジFLは、ダストリップ34に近づいていく。
【0069】
図4に示すように、シリンダヘッド131に設けられた図示しないシートにフランジFLが突き当り、インジェクションパイプ302が装着された状態では、ダストリップ34のリップ部34aは、フランジFLに予め決められた接触圧をもって接触し、シリンダヘッド131の内部を外部空間Oから密封する。これによって外部空間Oからシリンダヘッド131の内部への汚泥などの異物の侵入を抑制することができる。
【0070】
(2)筒状体の偏心
シリンダヘッド131の開口部OP(OP1、OP2)に筒状体CY(プラグチューブ202、インジェクションパイプ302)を挿入する作業に際しては、初めから終わりまで、開口部OP(OP1、OP2)及び密封装置11(11A、11B)の中心軸Aに対して、筒状体CYの軸心がずれることなく一致し続けることは考えにくい。筒状体CYは、どうしても偏心方向Eに偏心しがちである。こうして筒状体CYが偏心したときに生ずる現象を、参考例の密封装置11Cを例に挙げて説明する。
【0071】
図5は、比較例の密封装置11Cを半分の断面にして示す垂直断面図である。この密封装置11Cは、ダストリップ34に補強部材51が設けられていない点を除き、本実施の形態の密封装置11(11A、11B)と構成を共通にしている。図5及び図6中に示す符号には、例えばシールリップ33Cやダストリップ34Cのように、末尾に「C」の文字を付する。ただし外部空間O、内部空間I、筒状体CY、フランジFL、挿入方向D、偏心方向E、及び中心軸Aには「C」の文字を付さない。
【0072】
開口部OPに筒状体CYが挿入されたとき、シリンダヘッド131(図1参照)に設けられた図示しないシートに筒状体CYのフランジFLが突き当たって位置規制されると、フランジFLに対して、ダストリップ34Cのリップ部34aCが接触する。このときフランジFLがリップ部34aCに接触してから位置規制されるまでの間に、筒状体CYに偏心が生ずることがある。
【0073】
図6に例示するように、偏心方向Eが図6中の白抜き矢印で示す方向、つまりダストリップ34Cのリップ部34aCに対して、その内径方向に向かう方向の偏心であるとき、リップ部34aCがフランジFLに追従して変形することがある。いわゆる『めくれ』という現象である。図6は、リップ部34aCにめくれ現象が発生している状態を示している。
【0074】
この状態のまま筒状体CYが所期の位置に設置されると、ダストリップ34Cのリップ部34aCは、めくれ現象が発生したままの形状に維持されてしまう。このため泥水などの異物の侵入抑制効果の低下を招く可能性がある。
【0075】
図7に示すように、本実施の形態のダストリップ34は、補強部材51を設けている。このため筒状体CYのフランジFLがダストリップ34のリップ部34aに接触してから位置規制されるまでの間に、筒状部62の偏心によって、リップ部34aを内径方向に追従させようとする力F1が生じたとしても、ダストリップ34に、めくれ現象を生じにくくすることができる。ダストリップ34のリップ部34aにめくれ現象を生じさせようとする力F1よりも、補強部材51がダストリップ34にもたらす反力F2の方が大きいからである。
【0076】
換言すると、補強部材51は、ダストリップ34のリップ部34aにめくれ現象を生じさせようとする力F1よりも大きな反力F2をダストリップ34に生じさせ得る剛性を有している、といえる。
【0077】
したがって本実施の形態の密封装置11(11A、11B)によれば、プラグチューブ202やインジェクションパイプ302などの筒状体CYの偏心に伴いフランジFLが移動しても、ダストリップ34のリップ部34aにめくれ現象を生じにくくすることができる。
【0078】
(3)その他
本実施の形態によれば、補強部材51は、ダストリップ34の外周面38をダストリップ34の先端側から根元37まで覆っている。したがってダストリップ34のリップ部34aにめくれ現象を生じさせようとする力F1に対して、ダストリップ34の外周面38の全面で大きな反力F2を生じさせることができる。
【0079】
補強部材51は、ダストリップ34の根元37を覆う位置に、鋭角に屈曲して基体32のストッパ36に回りこむ屈曲部52を有している。したがってダストリップ34のリップ部34aにめくれ現象を生じさせようとする力F1に対して、より大きな反力F2を生じさせることができる。力F1に対する反力F2の増大には、弾性体31に埋め込まれた補強環61の屈曲部52が補強部材51に対面しているという構成も貢献している。
【0080】
ダストリップ34のリップ部34aは、ダストリップ34の内周面39と先端面40との間の境界部分の縁41aに設けられている。このようなリップ部34aの配置上、筒状体CYのフランジFLに対するリップ部34aによるシール動作に対して、補強部材51が干渉をしないようにすることができる。
【0081】
補強部材51にPTFEのフィルムを設けたことにより、シール作用に必要な弾性を失わせることなく、力F1に勝る反力F2をダストリップ34に生じさせることができる。
【0082】
3.別の実施の形態
密封装置11の別の実施の形態を、図8ないし図10に基づいて説明する。図1ないし図7に基づいて説明した密封装置11と同一部分は同一符号で示し、説明も省略する。
【0083】
図8に示すように、本実施の形態の密封装置11は、図1ないし図7に基づいて説明した密封装置11と比較すると、補強部材51について相違し、その他の点では共通している。
【0084】
本実施の形態の補強部材51は、屈曲部52を備えていない。
【0085】
その一方で補強部材51は、ダストリップ34のリップ部34aにめくれ現象を生じさせようとする力F1が発生したとき、力F1よりも大きな反力F2をダストリップ34に生じさせ得る剛性を有している(図10参照)。
【0086】
図9は、密封装置11の取付孔12への筒状体CYの挿入作業に際して、筒状体CYに設けられたフランジFLがダストリップ34のリップ部34aに接触してから位置規制されるまでの間、白抜き矢印で示す偏心方向Eに筒状体CYが偏心した状態を示している。このときフランジFLは、筒状体CYの偏心によって図9中の右方向に移動し、接触中のリップ部34aを追従させ、ダストリップ34にめくれ現象を生じさせようとする。
【0087】
これに対して本実施の形態では、図10に示すように、ダストリップ34のリップ部34aにめくれ現象を生じさせようとする力F1よりも、補強部材51がダストリップ34にもたらす反力F2の方が大きいため、ダストリップ34にめくれ現象を生じにくくすることができる。
【0088】
4.さらに別の実施の形態
密封装置11(11A、11B)のさらに別の実施の形態を、図11ないし図13に基づいて説明する。図1ないし図7に基づいて説明した密封装置11(11A、11B)と同一部分は同一符号で示し、説明も省略する。
【0089】
図11に示すように、本実施の形態の密封装置11は、図1ないし図7に基づいて説明した密封装置11と比較すると、補強部材51について相違し、その他の点では共通している。
【0090】
本実施の形態の補強部材51は、ダストリップ34の外周面38の全面には設けられておらず、屈曲部52も備えていない。補強部材51が設けられているのは、ダストリップ34の外周面38の全周中、先端側の半分程度の領域のみである。
【0091】
その一方で補強部材51は、ダストリップ34のリップ部34aにめくれ現象を生じさせようとする力F1が発生したとき、力F1よりも大きな反力F2をダストリップ34に生じさせ得る剛性を有している(図13参照)。
【0092】
図12は、密封装置11の取付孔12への筒状体CYの挿入作業に際して、筒状体CYに設けられたフランジFLが、ダストリップ34のリップ部34aに接触してから位置規制されるまでの間、白抜き矢印で示す偏心方向Eに筒状体CYが偏心した状態を示している。このときフランジFLは、筒状体CYの偏心によって図12中右方向に移動し、接触中のリップ部34aを追従させて、ダストリップ34にめくれ現象を生じさせようとする。
【0093】
これに対して本実施の形態では、図13に示すように、ダストリップ34のリップ部34aにめくれ現象を生じさせようとする力F1よりも、補強部材51がダストリップ34にもたらす反力F2の方が大きいため、ダストリップ34にめくれ現象を生じにくくすることができる。
【0094】
5.変形例
実施に際しては、各種の変形や変更が可能である。
【0095】
例えば本実施の形態では、基体32の内部空間I側の端部から外部空間O側に向けて内周側に屈曲する形状のシールリップ33を紹介したが、シールリップ33は、必ずしもこのような形状を有していなくてもよい。一例として、基体32の内部空間I側の端部から外部空間O側に向かうことなく、そのまま内周側に屈曲するような形状のシールリップ33であってもよい。
【0096】
弾性体31に設けたストッパ36、及びこれを補強する補強環61のフランジ部63についても、必ずしも必須というわけではなく、これらを有しない構成であってもよい。
【0097】
その他あらゆる変形や変更が許容される。
【符号の説明】
【0098】
11 密封装置
11A 密封装置(プラグチューブ用)
11B 密封装置(インジェクションパイプ用)
11C 密封装置(比較例)
12 取付孔
31 弾性体
32 基体
33 シールリップ
33C シールリップ
33a リップ部
33aC リップ部
34 ダストリップ
34C ダストリップ
34a リップ部
34aC リップ部
35 大径部
36 ストッパ
37 根元
38 外周面
39 内周面
40 先端面
41a 縁
41b 縁
51 補強部材
52 屈曲部
61 補強環
62 筒状部
63 フランジ部
71 ガータスプリング
101 エンジン(機器)
102 ピストン
103 燃焼室
111 シリンダブロック
131 シリンダヘッド
132 インテークポート
133 エキゾーストポート
134 バルブ
135 バルブスプリング
136 カムシャフト
137 動弁機構
138 プラグ孔
151 ヘッドカバー
152 バルジ
201 点火プラグ
201a ギャップ部
202 プラグチューブ
301 インジェクタ
302 インジェクションパイプ
A 中心軸
AP、AP1、AP2 開口
CY 筒状体
D 挿入方向
E 偏心方向
FL フランジ
G 間隙
I 内部空間
O 外部空間
OP、OP1、OP2 開口部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13