(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025012020
(43)【公開日】2025-01-24
(54)【発明の名称】ゲームサーバ、ゲーム運用方法、コンピュータプログラム及びゲームシステム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/79 20140101AFI20250117BHJP
A63F 13/69 20140101ALI20250117BHJP
【FI】
A63F13/79
A63F13/69 510
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023114536
(22)【出願日】2023-07-12
(71)【出願人】
【識別番号】509197380
【氏名又は名称】株式会社gumi
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】田崎 真透
(57)【要約】
【課題】 ユーザがゲームを楽しみつつゲーム内資産を取得可能なゲームを提供するゲームサーバ、ゲーム運用方法、コンピュータプログラム及びゲームシステムを提供する。
【解決手段】 実施形態によるゲームサーバ110は、ユーザのユーザIDと、ユーザがゲームをプレイした履歴情報と、が関連付けて記録される記憶部118と、ユーザが任意のゲーム内資産を第1期間所有する第1状態にする管理部114と、を備え、管理部114は、第1期間において、ユーザIDに関連付けられた履歴情報が第1条件を満たしたときに、ユーザが任意のゲーム内資産を所有した第2状態にする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザのユーザIDと、前記ユーザがゲームをプレイした履歴情報と、が関連付けて記録される記憶部と、
前記ユーザが任意のゲーム内資産を第1期間所有する第1状態にする管理部と、
を備え、
前記管理部は、前記第1期間において、前記ユーザIDに関連付けられた前記履歴情報が第1条件を満たしたときに、前記ユーザが前記任意のゲーム内資産を所有した第2状態にする、ゲームサーバ。
【請求項2】
予め設定された複数の候補の中から、前記ユーザにより前記第1期間所有される前記任意のゲーム内資産をランダムに選択し、前記選択された前記任意のゲーム内資産を前記候補から除外する抽選部を備える、請求項1記載のゲームサーバ。
【請求項3】
前記第1状態は、前記ユーザが前記任意のゲーム内資産を前記第1期間所有する状態にする一時所有IDと、前記ユーザIDとが関連付けられて前記記憶部に記憶されている状態である、請求項1記載のゲームサーバ。
【請求項4】
前記管理部は、前記第1期間において、前記ユーザIDに関連付けられた前記履歴情報が前記第1条件を満たしたときに、前記ユーザIDに関連付けられた前記一時所有IDを、前記ユーザが前記任意のゲーム内資産を所有した前記第2状態にする所有IDに書き換える、請求項3記載のゲームサーバ。
【請求項5】
前記第1期間終了前に、前記任意のゲーム内資産に対応するイベントを少なくとも1回発生させる、イベント発生部を備え、
前記管理部は、前記イベントが発生している期間において、前記履歴情報が第2条件を満たした時に、前記第1期間を延長する請求項4記載のゲームサーバ。
【請求項6】
前記抽選部は、前記第1状態のまま前記第1期間経過すると、第2期間経過後に、前記任意のゲーム内資産を前記候補に加える、請求項2記載のゲームサーバ。
【請求項7】
ユーザが任意のゲーム内資産を第1期間所有する第1状態にし、
前記第1期間において、前記ユーザのユーザIDに関連付けられて記憶部に記録された前記ユーザがゲームをプレイした履歴情報が第1条件を満たしたときに、前記ユーザが前記任意のゲーム内資産を所有した第2状態にする、ゲーム運用方法。
【請求項8】
予め設定された複数の候補の中から、前記ユーザにより前記第1期間所有される前記任意のゲーム内資産をランダムに選択し、前記選択された前記任意のゲーム内資産を前記候補から除外する、請求項7記載のゲーム運用方法。
【請求項9】
コンピュータに、請求項7又は請求項8記載のゲーム運用方法を実行させるコンピュータプログラム。
【請求項10】
請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載のゲームサーバと、
前記ゲームサーバからの要求信号に基づいて、前記任意のゲーム内資産をNFT(Non-Fungible Token)に変換するNFTサーバを備えた、ゲームシステムであって、
前記ゲームサーバは、前記ユーザIDに関連付けられた前記任意のゲーム内資産をNFTに変換する変換要求信号を取得したときに、前記任意のゲーム内資産が、前記第1状態から前記第2状態となった履歴の存在を表す態様で前記ゲーム内資産を前記NFTに変換することを要求する前記要求信号を前記NFTサーバに送信する、ゲームシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームサーバ、ゲーム運用方法、コンピュータプログラム及びゲームシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のモバイルオンラインゲームやブロックチェーンゲームにおいて、クエスト等のクリアにより発生するイベントなどによりゲーム内資産(例えば、キャラクターやアイテム等)を入手できる機能が実装されている。また、従来のモバイルオンラインゲームやブロックチェーンゲームにおいて、ゲームで使用するゲーム内資産をガチャ等のランダム抽選により獲得する機能が実装されている。
【0003】
上記機能を実装したモバイルオンラインゲームやブロックチェーンゲームでは、クエストの難易度やガチャの当選確率の設定により、当該ゲームをプレイするユーザが欲しいゲーム内資産を取得するためのハードルの高さを調整することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ゲーム内資産取得に関するハードルが高すぎると、ユーザは当該ゲーム内資産の取得を諦めてしまい、ユーザのゲーム離れにつながる懸念がある。また、ゲーム内資産取得に関するハードルが低いと、当該ゲーム内資産取得を目標にプレイするユーザ等にとって、ゲームをプレイする動機がなくなり、ユーザ離れにつながる懸念がある。これらより、ユーザがゲームを楽しみながら目標とするゲーム内資産を取得することができれば、ユーザのゲーム離れを抑制することができる。
【0006】
本発明は上記事情を鑑みて成されたものであって、ユーザがゲームを楽しみつつゲーム内資産を取得可能なゲームを提供するゲームサーバ、ゲーム運用方法、コンピュータプログラム及びゲームシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1態様によるゲームサーバは、ユーザのユーザIDと、前記ユーザがゲームをプレイした履歴情報と、が関連付けて記録される記憶部と、前記ユーザが任意のゲーム内資産を第1期間所有する第1状態にする管理部と、を備え、前記管理部は、前記第1期間において、前記ユーザIDに関連付けられた前記履歴情報が第1条件を満たしたときに、前記ユーザが前記任意のゲーム内資産を所有した第2状態にする。
【0008】
本発明の第2態様によるゲーム運用方法は、ユーザが任意のゲーム内資産を第1期間所有する第1状態にし、前記第1期間において、前記ユーザのユーザIDに関連付けられて記憶部に記録された前記ユーザがゲームをプレイした履歴情報が第1条件を満たしたときに、前記ユーザが前記任意のゲーム内資産を所有した第2状態にする。
【0009】
本発明の第3態様によるコンピュータプログラムは、コンピュータに、第2態様によるゲーム運用方法を実行させるプログラムである。
【0010】
本発明の第4態様によるゲームシステムは、第3態様に記載のゲームサーバと、
前記ゲームサーバからの要求信号に基づいて、前記任意のゲーム内資産をNFT(Non-Fungible Token)に変換するNFTサーバを備えた、ゲームシステムであって、前記ゲームサーバは、前記ユーザIDに関連付けられた前記任意のゲーム内資産をNFTに変換する変換要求信号を取得したときに、前記任意のゲーム内資産が、前記第1状態から前記第2状態となった履歴の存在を表す態様で前記ゲーム内資産を前記NFTに変換することを要求する前記要求信号を前記NFTサーバに送信する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ユーザがゲームを楽しみつつゲーム内資産を取得可能なゲームを提供するゲームサーバ、ゲーム運用方法、コンピュータプログラム及びゲームシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、一実施形態のゲームシステムの一構成例を概略的に示す図である。
【
図2】
図2は、一実施形態のゲームシステムおよびゲームサーバの一構成例を概略的に示すブロック図である。
【
図3】
図3は、一実施形態のゲームサーバにおける抽選処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【
図4】
図4は、一実施形態のゲームサーバにおける書換処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【
図5】
図5は、一実施形態のゲームサーバにおける期間延長処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【
図6】
図6は、一実施形態のゲームサーバにおけるNFT処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一実施形態のゲームサーバ及びNFTサーバを含むゲームシステムの一例について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明において、既に説明済みである構成と同一又は類似した構成および要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
図1は、一実施形態のゲームサーバ及びNFTサーバを含むゲームシステムの一構成例を概略的に示す図である。
【0014】
本実施形態のゲームシステム100は、例えば、ブロックチェーンを用いたゲーム(ブロックチェーンゲーム)を運営管理するシステムである。なお、本実施形態のゲームシステム100は、例えば、モバイルオンラインゲームを運営管理するシステムであってもよい。その場合には、
図1において、NFTサーバ130、CEX300、DEX400、および、マーケットプレイス500は省略可能である。
【0015】
ゲームシステム100は、ネットワークを介して複数のユーザ端末200と、CEX(Centralized Exchange)300と、DEX(Decentralized Exchange)400と、マーケットプレイス500と、通信可能に接続される。
【0016】
CEX300は、特定の企業が運営する仮想通貨取引所である。本実施形態におけるCEX300は、ゲームシステム100からの要求に応じて、ゲームシステム100に暗号資産を転送する。CEX300は、例えば、Coincheck(登録商標)や、bitFlyer(登録商標)、BITPOINT(登録商標)等がある。また、CEX300は、ユーザ端末200との間で仮想通貨取引を行うことも可能であって、ユーザ端末200からの要求に応じて、ユーザ端末200に暗号資産を転送することができる。
【0017】
DEX400は、取引所の運営会社がなく、スマートコントラクトによって自動で暗号資産やトークンの交換を実現する仮想通貨取引所である。本実施形態におけるDEX400は、ゲームシステム100からの要求に応じて、ゲームシステム100に暗号資産を転送する。DEX400は、例えば、Uniswap(登録商標)や、PancakeSwap(登録商標)等がある。また、DEX400は、ユーザ端末200との間で仮想通貨取引を行うことも可能であって、ユーザ端末200からの要求に応じて、ユーザ端末200に暗号資産やトークンを転送することができる。
【0018】
マーケットプレイス500は、NFT(Non-Fungible Token:非代替性トークン)を活用したデジタルアセットを売買、交換できるオンラインプラットフォームである。ユーザ端末200を操作するユーザは、後述する処理により、ゲームシステム100において所有するゲーム内資産をNFTに変換することで、NFT化したゲーム内資産をマーケットプレイス500で売却することが可能になる。マーケットプレイス500は、例えば、TofuNFT(登録商標)やOpenSea(登録商標)等がある。
【0019】
ユーザ端末200は、例えば、少なくとも1つのプロセッサと、プロセッサにより実行されるプログラムが記録されたメモリと、を備え、ソフトウエアにより又はソフトウエアとハードウエアとの組み合わせにより種々の機能を実現可能に構成されている。
【0020】
ユーザ端末200は、コンピュータなどの電子デバイスであって、例えば、テレビ受像機(インターネットテレビを含む)、PC(Personal Computer)、モバイル端末(例えば、タブレット、スマートフォン、ラップトップ、フィーチャーフォン、デジタルミュージックプレイヤー、電子書籍リーダ、スマートウォッチなど)、ゲーム機器(家庭用ゲーム機、ポータブルゲーム機)、VR(Virtual Reality)端末、AR(Augmented Reality)端末などであり得るが、これらに限られない。なお、ネットワークに接続しているユーザ端末200の数はゼロであることもあり得るし、随時増減し得る。
【0021】
本実施形態では、ユーザ端末200は、例えば、スマートフォンであり、ゲームシステム100から提供されるブロックチェーンを用いたゲームのアプリケーションをダウンロード及びインストールすることにより、当該ゲームシステム100から供給されるブロックチェーンゲームを実行可能になる。また、ユーザ端末200は、例えば、スマートフォンであり、ゲームシステム100から提供されるブロックチェーンを用いたゲームのアプリケーションをダウンロード及びインストールすることなく、ブラウザ上で、当該ゲームシステム100から供給されるブロックチェーンゲームを実行可能であってもよい。
【0022】
本実施形態のゲームシステム100は、ゲームサーバ110と、NFTサーバ130と、を備えている。ゲームサーバ110と、NFTサーバ130とは、ネットワークを介して相互に通信可能に接続される。
【0023】
NFTサーバ130は、画像(静止画および動画)、音声、およびその他の種類のデジタルファイルを、一意で代替不可能なデータ単位(ブロック)としてブロックチェーン(分散型台帳)上に記録することにより、NFT化(NFTへの変換)を行うサーバである。NFTサーバ130は、例えば、要求に応じて、ゲームサーバ110におけるゲーム内資産をNFTに変換して、NFTに変換されたゲーム内資産をユーザに提供することができる。例えば、本実施形態のゲーム内資産には、キャラクターやゲーム内で使用可能なアイテム、キャラクターに着用可能な武器・装備品、キャラクターのスキルを発生させるためのカード等が含まれ得る。
【0024】
ゲームサーバ110は、ユーザ端末200によりプレイ可能なブロックチェーンを用いたゲームを提供するサーバである。ゲームサーバ110は、ユーザが抽選で選択された任意のゲーム内資産を予め設定された期間(第1期間)所有する状態(第1状態)にし、第1期間において、ユーザがゲームをプレイした履歴情報から、所定の条件(第1条件)を満たしていると判断した場合に、ユーザが所有した状態(第2状態)にするサーバである。すなわち、第1状態は、ゲーム内資産がユーザに仮に所有されている状態であり、第2状態は、ゲーム内資産がユーザに所有されている状態である。
【0025】
次に、
図1に示すゲームシステム100に含まれるNFTサーバ130及びゲームサーバ110の構成の一例を説明する。
図2は、一実施形態のゲームサーバ及びNFTサーバの一構成例を概略的に示すブロック図である。
【0026】
NFTサーバ130は、例えば、少なくとも1つのプロセッサと、プロセッサにより実行されるプログラムが記録されたメモリと、を備え、ソフトウエアにより又はソフトウエアとハードウエアとの組み合わせにより種々の機能を実現可能に構成されている。本実施形態では、NFTサーバ130は、プロセッサ131と、記憶部133と、入力部134と、出力部135と、通信部136とを備える。プロセッサ131と、記憶部133と、入力部134と、出力部135と、通信部136とは、それぞれバス通信線を介して接続され相互にデータの送受信を行うことができる。なお、プロセッサ131と、記憶部133と、入力部134と、出力部135と、通信部136とは、それぞれ無線通信等で相互にデータの送受信をする構成であってもよい。
【0027】
入力部134は、NFTサーバ130の管理者により操作され、種々の情報(例えばNFTサーバ130の各種設定の数値等の変更情報等)を入力するためのマウスやキーボード等のユーザインタフェースや、マイクやタッチパネル等の各種センサ等を含み得る。
【0028】
出力部135は、例えば、NFTサーバ130の管理者に対し視覚的に情報を提示するモニタや、スピーカ等のNFTサーバ130の管理者に対し聴覚的に情報を供給する音声出力手段を備える。
【0029】
通信部136は、外部から受信した情報をNFTサーバ130内の構成に送信するとともに、NFTサーバ130内の構成から受信した情報を外部へ送信することができる。通信部136は、インターネット等のネットワークを介して、ゲームサーバ110と、ユーザ端末200と、CEX300と、DEX400と、マーケットプレイス500との各々の間で、通信可能に接続される。
【0030】
記憶部133は、例えば、主記憶部と、補助記憶部とを備えている。主記憶部は、例えば、ROM(read-only memory)、RAM(random-access memory)を含み得る。ROMは、専らデータの読み出しに用いられる不揮発性メモリであり、プロセッサ131が各種の処理を行う上で使用するデータ及び各種の設定値などを記憶することができる。また、RAMは、プロセッサ131が各種の処理を行う上で一時的にデータを記憶しておく、いわゆるワークエリアとして利用され得る。本実施形態の主記憶部は、例えばRAMであって、メモリとして用いられる。
【0031】
補助記憶部は、プロセッサ131を中枢とするコンピュータの非一時的なコンピュータ可読記憶媒体である。補助記憶部は、例えば、EEPROM(登録商標)(electric erasable programmable read-only memory)、HDD(hard disk drive)又はSSD(solid state drive)などである。
【0032】
補助記憶部は、プロセッサ131が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサ131での処理によって生成されたデータ又は各種の設定値などを保存することができる。
【0033】
プロセッサ131は、典型的にはCPU(Central Processing Unit)および/またはGPU(Graphics Processing Unit)であるが、マイコン、FPGA(Field Programmable Gate Array)、またはDSP(Digital Signal Processor)、などであってもよい。
【0034】
プロセッサ131は、記憶部133に記憶されたシステムソフトウェア、アプリケーションソフトウェア又はファームウェアなどのプログラムを実行することにより、NFTサーバ130の種々の機能を実現できる。
【0035】
プロセッサ131は、NFT処理部132を備える。NFT処理部132は、ゲームサーバ110に含まれる変換部116からの要求信号を取得する。NFT処理部132は、ゲームサーバ110からの要求信号に含まれる、ゲーム内資産のデジタルデータと、デジタルデータの作成者の情報と、デジタルデータの所有者の情報とを用いて、NFT化の対象であるゲーム内資産を一意で代替不可能なデータ単位とする分散型台帳(ブロックチェーン)を生成する。なお、NFT処理部132によるゲーム内資産のNFT化処理は、既存の方法を用いることができる。
【0036】
NFT処理部132は、NFT化処理終了後、通信部136を介して、変換部116にNFT化処理完了通知を出力する。NFT化処理完了通知は、例えば、NFTの作成者の情報と、NFTの所有者の情報と、NFT化を行ったゲーム内資産の識別情報と、NFT化が完了した日時と、の情報を含み得る。NFT処理部132は、通信部136を介して、ユーザ端末200に(若しくはゲームサーバ110を介してユーザ端末200に)NFT化処理が完了したゲーム内資産のデータを送信する。
【0037】
ゲームサーバ110は、例えば、少なくとも1つのプロセッサと、プロセッサにより実行されるプログラムが記録されたメモリと、を備え、ソフトウエアにより又はソフトウエアとハードウエアとの組み合わせにより種々の機能を実現可能に構成されている。
【0038】
本実施形態では、ゲームサーバ110は、プロセッサ111と、記憶部118と、入力部119と、出力部120と、通信部121とを備える。プロセッサ111と、記憶部118と、入力部119と、出力部120と、通信部121とは、それぞれバス通信線を介して接続され相互にデータの送受信を行うことができる。なお、プロセッサ111と、記憶部118と、入力部119と、出力部120と、通信部121とは、それぞれ無線通信等で相互にデータの送受信をする構成であってもよい。
【0039】
入力部119は、ゲームサーバ110の管理者により操作され、種々の情報(例えばゲームサーバ110の各種設定の数値等の変更情報等)を入力するためのマウスやキーボード等のユーザインタフェースや、マイクやタッチパネル等の各種センサ等を含み得る。
【0040】
出力部120は、例えば、ゲームサーバ110の管理者に対し視覚的に情報を提示するモニタを含む。また、出力部120は、スピーカ等のゲームサーバ110の管理者に対し聴覚的に情報を供給する音声出力手段を備えていてもよい。
【0041】
通信部121は、外部から受信した情報をゲームサーバ110内の構成に送信するとともに、ゲームサーバ110内の構成から受信した情報を外部へ送信することができる。通信部121は、インターネット等のネットワークを介して、NFTサーバ130と、ユーザ端末200と、CEX300と、DEX400と、マーケットプレイス500と、通信可能に接続される。
【0042】
記憶部118は、例えば、主記憶部と、補助記憶部とを備えている。主記憶部は、例えば、ROM(read-only memory)、RAM(random-access memory)を含み得る。ROMは、専らデータの読み出しに用いられる不揮発性メモリであり、プロセッサ111が各種の処理を行う上で使用するデータ及び各種の設定値などを記憶することができる。また、RAMは、プロセッサ111が各種の処理を行う上で一時的にデータを記憶しておく、いわゆるワークエリアとして利用され得る。本実施形態の主記憶部は、例えばRAMであって、メモリとして用いられる。
【0043】
補助記憶部は、プロセッサ111を中枢とするコンピュータの非一時的なコンピュータ可読記憶媒体である。補助記憶部は、例えば、EEPROM(登録商標)(electric erasable programmable read-only memory)、HDD(hard disk drive)又はSSD(solid state drive)などである。
【0044】
補助記憶部は、プロセッサ111が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサ111での処理によって生成されたデータ又は各種の設定値などを保存することができる。補助記憶部には、ゲームをプレイするユーザがゲームをプレイした履歴情報と、ユーザが所有するゲーム内資産の情報、ユーザが所有するゲーム内通貨の情報、ユーザがゲームをプレイした履歴情報、ゲーム内資産毎のイベント情報、ゲームをプレイするユーザのユーザIDと関連付けられて記録されている。
【0045】
履歴情報には、例えば、課金額の履歴情報、戦闘の履歴情報、ログインの履歴情報、ガチャを行った履歴情報、プレイヤーレベルの履歴情報、キャラクターのレベル(キャラクターレベル情報)の履歴情報、キャラクターのスキル(キャラクタースキル情報)の履歴情報、キャラクターが装備しているアイテム(アイテム装備情報)の履歴情報、キャラクター強化の履歴情報、アイテム購入の履歴情報、イベントの履歴情報、ゲーム内資産をNFTに変換した履歴情報、ランキングの履歴情報等、ユーザIDと、各々の情報と、対応する日時と、が関連付けられた種々の履歴情報が含まれ得る。
【0046】
ユーザのゲーム内資産の情報には、ユーザが所有するキャラクターID、ユーザが所有するアイテムID、ユーザが所有する装備ID(専用装備ID)が含まれる。キャラクターIDと、アイテムIDと、装備IDは、ユーザIDと関連付けられて記憶部118に記憶されている。
【0047】
ユーザが所有するゲーム内通貨の情報には、例えば、ユーザが購入した有償石の数(有償石購入数)、ユーザが所有する無償石の数(無償石所有数)、有償石購入日時、有償石の価格の情報が含まれる。有償石購入数と、無償石所有数と、有償石購入日時と、有償石の価格とは、ユーザIDと関連付けられている。
【0048】
なお、記憶部118は、ゲームサーバ110に内蔵されてもよいし、ゲームサーバ110に外付けされてもよい。更に、記憶部118に記憶されるデータ等は、ゲームサーバ110と、NFTサーバ130とで共有されていてもよい。
【0049】
プロセッサ111は、典型的にはCPU(Central Processing Unit)および/またはGPU(Graphics Processing Unit)であるが、マイコン、FPGA(Field Programmable Gate Array)、またはDSP(Digital Signal Processor)、などであってもよい。プロセッサ111は、記憶部118に記憶されたシステムソフトウェア、アプリケーションソフトウェア又はファームウェアなどのプログラムを実行することにより、ゲームサーバ110の種々の機能を実現できる。
【0050】
プロセッサ111は、プレイ管理部112と、表示処理部117とを備える。
プレイ管理部112は、通信部121を介してユーザ端末200から操作情報を取得し、操作情報に基づいてゲームサーバ110が提供するゲームを進行させる。なお、プレイ管理部112によるゲームの進行に伴い、表示処理部117がユーザ端末200のディスプレイの表示を更新するための表示データを生成してユーザ端末200に供給する。
【0051】
また、プレイ管理部112は、ゲームサーバ110が提供するゲームのユーザによるプレイの管理を行う機能を有する。プレイ管理部112は、例えば、ゲーム内でユーザが一時的に所有する若しくは所有するキャラクターやアイテム等のゲーム内資産の管理や、ユーザがキャラクターを用いて行う戦闘の管理や、ユーザが行うガチャやゲーム内の大会等のイベント等の管理や、ユーザやゲーム内資産の強化やレベルの管理や、ゲーム内資産のNFT化に関する管理等を行う。
【0052】
プレイ管理部112は、ユーザがゲームをプレイすることにより得られる情報(プレイ情報)を管理する機能を有し、例えば、ユーザがユーザ端末200においてゲームの初期設定を行ったときに、ユーザのIDを生成し、ユーザのプレイ情報の管理を開始する。
【0053】
プレイ管理部112は、例えば、ユーザがゲームをプレイすることにより得られるゲーム内資産の情報の管理機能(ゲーム内資産情報管理機能)と、ユーザがゲームをプレイすることにより得られるユーザの情報の管理機能(ユーザ情報管理機能)と、を有している。
【0054】
ゲーム内資産情報管理機能は、例えばユーザがゲームをプレイすることによりキャラクターを強化したときに、ユーザのIDと、キャラクターのIDと、行われた強化の識別情報と、強化された日時と、を関連付けて記憶部118に記録する。
【0055】
また、ゲーム内資産情報管理機能は、例えばユーザがゲームをプレイすることによりキャラクターのレベルが上昇したときに、ユーザのIDと、キャラクターのIDと、上昇後のレベルと、レベルが上昇した日時と、を関連付けて記憶部118に記録する。ゲーム内資産管理機能は、例えば、ゲーム内のキャラクターのレベルが一定レベルに達した、又はゲーム内のキャラクターのレベルが一定レベルに達した後に能力値の限界を超えて強化可能となった(覚醒した)ことを示すIDである覚醒IDを、キャラクターが覚醒した日時とともにキャラクターの識別情報と関連付けられて記憶部118に記録してもよい。
【0056】
また、ゲーム内資産情報管理機能は、例えばユーザがゲームをプレイすることによりキャラクターを戦闘させたときに、ユーザのIDと、キャラクターのIDと、戦闘のIDと、戦闘を行った日時と、戦闘結果と、を関連付けて記憶部118に記録する。
【0057】
また、ゲーム内資産情報管理機能は、例えば、ユーザがゲームをプレイすることにより、キャラクターにアイテムを装備させたときに、ユーザIDと、キャラクターのIDと、アイテムのIDと、装備させた日時と、を関連付けて記憶部118に記録する。ゲーム内資産情報管理機能は、例えば、ユーザが所有するキャラクターに当該キャラクターの専用装備品などのアイテムを装備させたときに、ユーザのIDと、キャラクターのIDと、アイテムのIDと、装備させた日時と、に更に専用装備IDを関連付けて記憶部118に記録してもよい。
【0058】
また、ゲーム内資産情報管理機能は、例えば、ユーザがガチャを行ったときに、ユーザのIDと、ガチャを行った日時と、ガチャの結果(例えばガチャを行うことによりランダムに選択されたゲーム内資産ID(後述する所有ID))と、を関連付けて記憶部118に記録する。例えば、ゲーム内資産IDには、ユーザがゲーム内で当該ゲーム内資産を、使用可能か否かを切り替える切替フラグが含まれていてもよい。ゲーム内資産情報管理機能は、切替フラグを切り替えて、ゲーム内資産をゲーム内でユーザにより使用可能な状態と使用不可の状態とを切り替えてもよい。使用不可の状態であるゲーム内資産は、ゲームのプレイ画面上ではユーザが所有していないものとして扱われてもよい。
【0059】
また、ゲーム内資産情報管理機能は、例えば、任意のゲーム内資産に対応するイベントが発生したときに、ユーザIDと、ゲーム内資産ID(キャラクターID)と、イベントが発生した日時と、イベント期間と、イベントが発生した回数と、イベントの内容と、を関連付けて記憶部118に記憶する。
【0060】
また、ゲーム内資産情報管理機能は、例えば、ユーザが任意のゲーム内資産に対して特定のアイテムを付与したときに、ユーザIDと、キャラクターIDと、アイテムを付与した日時と、付与したアイテムのアイテムIDと、を関連付けて記憶部118に記憶する。
【0061】
また、ゲーム内資産情報管理機能は、例えば、ユーザがゲームをプレイすることによりゲーム内資産をNFT化したときに、ユーザIDと、NFT化したゲーム内資産のIDと、NFT化を行った(例えばNFT化が完了した日時や、NFT化処理完了通知が受信された日時)日時と、NFTのIDと、を関連付けて記憶部118に記録する。
【0062】
また、ゲーム内資産情報管理機能は、例えば、ユーザから既にNFT化処理を完了したゲーム内資産をゲーム内で使用可能とする要求(復帰要求信号)を受けたときに、ユーザIDと、NFT化したゲーム内資産のIDと、NFTをゲーム内で使用可能とした日時と、NFTのIDと、を関連付けて記憶部118に記録する。
【0063】
ユーザ情報管理機能は、例えば、ユーザがゲームをプレイすることにより、課金を行ったときに、ユーザのIDと、課金額と、課金日時と、を関連付けて記憶部118に記録する。
【0064】
また、ユーザ情報管理機能は、例えば、ユーザがログインをしたときに、ユーザのIDと、ログイン日時とを関連付けて記憶部118に記録し、ユーザがログアウトしたときに、ユーザのIDとログアウト日時とを関連付けて記憶部118に記録する。
【0065】
また、ユーザ情報管理機能は、例えば、ユーザがゲームをプレイすることにより、プレイヤーレベルが上昇したときに、ユーザのIDと、ユーザレベルと、ユーザレベルが上昇した日時と、を関連付けて記憶部118に記録する。
【0066】
また、ユーザ情報管理機能は、例えば、ユーザがゲームをプレイすることにより、アイテムを購入したときに、ユーザのIDと、アイテムのIDと、アイテム購入日時と、を関連付けて記憶部118に記録する。
【0067】
また、ユーザ情報管理機能は、例えば、ユーザがゲームをプレイすることによるユーザのランキングの情報を、ユーザIDと関連付けて記憶部118に記録する。例えば、ランキング情報は、ユーザがゲーム内の大会に参加したときの順位、当該大会でユーザが使用したゲーム内資産(キャラクターもしくはアイテム)のID等の情報を含み得る。
【0068】
プレイ管理部112は、抽選部113と、管理部114と、イベント発生部115と、変換部116と、を備える。
【0069】
抽選部113は、所定のトリガーを検出することで記憶部118から履歴情報を取得し、当該履歴情報に基づいて、複数のゲーム内資産の候補の中から、任意のゲーム内資産をランダムに選択する。ここで、抽選部113は、ゲーム内資産の候補を記憶部118から取得する。なお、記憶部118には、ゲームサーバ110の管理者等により予めランダム抽選の候補となる複数のゲーム内資産が記憶されている。
【0070】
ゲーム内資産の候補には、例えば、複数の異なるキャラクターが一定数含まれているものとする。なお、ゲーム内資産の候補には、例えば、複数の異なるキャラクターと、複数の異なる装備品と、複数の異なるアイテムとがそれぞれクラスタを形成していてもよく、特定のキャラクターには、それぞれ、特定の装備品と、特定のアイテムとが関連付けられていてもよい。
【0071】
抽選部113は、ランダムに選択した任意のゲーム内資産に対応するゲーム内資産IDと、ユーザIDと、任意のゲーム内資産をランダムに選択した日時とを関連付けて管理部114に送信する。また、抽選部113は、ランダムに選択した任意のゲーム内資産に対応するゲーム内資産IDと、ユーザIDと、任意のゲーム内資産をランダムに選択した日時とを関連付けて、抽選結果の履歴として記憶部118に記録してもよい。
【0072】
抽選部113は、例えば、ユーザが操作するキャラクターと敵キャラクターとの戦闘終了を検出すると、履歴情報に含まれるキャラクターとの戦闘情報を記憶部118から取得し、当該戦闘情報が条件(例えば、キャラクターの撃破)を満たした場合、ゲーム内資産の候補の中から、任意のゲーム内資産をランダムに選択する。また、抽選部113は、例えば、ユーザが操作するキャラクターがクエストを終了したことを検出すると、履歴情報に含まれるクエスト情報を記憶部118から取得し、当該クエスト情報が条件(例えば、クエスト達成)を満たした場合、ゲーム内資産の候補の中から、任意のゲーム内資産をランダムに選択してもよい。
【0073】
また、抽選部113は、複数のゲーム内資産の候補に含まれる特定のキャラクターを、特定のクエスト達成後にランダムに選択可能となってもよい。また、抽選部113は、ゲーム内資産の候補に含まれる特定のキャラクターのレアリティに応じて、ランダムに選択される確率を変動させてもよい。例えば、抽選部113は、最もレアリティが高いキャラクターの選択確率を最も低く設定し、最もレアリティが低いキャラクターの選択確率を最も高く設定する。抽選部113は、条件達成に応じて、レアリティが高いキャラクターの選択確率を上昇させ、相対的にレアリティが低いキャラクターの選択確率を下降させることを可能としてもよい。なお、キャラクターのレアリティは、当該キャラクターの強さや希少性などに基づいて設定されるものとする。
【0074】
また、抽選部113は、複数のゲーム内資産の候補に含まれるキャラクタークラスタから、キャラクターをランダムに選択し、装備品クラスタから装備品をランダムに選択し、アイテムクラスタからアイテムをランダムに選択してもよい。この場合、ランダム選択された装備品とアイテムは、ランダム選択されたキャラクターが装備及び所持することとなる。抽選部113は、ランダムに選択されたキャラクターのキャラクターIDと、装備品の装備IDと、アイテムのアイテムIDとを関連付けて管理部114に送信する。また、抽選部113は、ランダム選択されたキャラクターのキャラクターIDと、装備IDと、アイテムIDとを関連付けて抽選結果の履歴として記憶部118に記録してもよい。
【0075】
また、抽選部113は、複数のゲーム内資産の候補に含まれるキャラクタークラスタから、キャラクターをランダムに選択し、装備品クラスタからランダム選択されたキャラクターに関連付けられた装備品を選択し、アイテムクラスタからランダム選択されたキャラクターに関連付けられたアイテムを選択してもよい。
【0076】
抽選部113は、ランダムに選択された任意のゲーム内資産を、複数のゲーム内資産の候補から除外する。例えば、抽選部113は、ランダムに選択されたキャラクターを、複数のゲーム内資産の候補から除外する。また、抽選部113は、ランダムに選択された装備品と、ランダムに選択されたアイテムとを複数のゲーム内資産の候補から除外してもよい。また、抽選部113は、ランダムに選択されたキャラクターを、複数のゲーム内資産の候補から除外するとともに、当該キャラクターに関連付けられた装備品と、アイテムとを複数のゲーム内資産の候補から除外してもよい。
【0077】
抽選部113は、第1状態のまま第1期間を経過すると、待機期間(第2期間)を設けて、当該待機期間経過後に、ランダムに選択された除外済みゲーム内資産を、複数のゲーム内資産の候補に加える。待機期間は、ゲームサーバ110の管理者等によって予め設定され、適宜変更される。また、キャラクターのレアリティに応じて待機期間を設定してもよい。例えば、キャラクターのレアリティが高いほど待機期間を長く設定され、キャラクターのレアリティが低いほど待機期間は短く設定され得る。また、待機期間は、第1状態のキャラクターに対応する指標(好感度等)に応じて設定されてもいい。第1状態のキャラクターに対応する指標については後述する。
【0078】
管理部114は、抽選部113からランダムに選択されたゲーム内資産IDと、当該ゲーム内資産に含まれるゲーム内資産の属性情報とを取得する。また、管理部114は、記憶部118からユーザIDに関連付けられた履歴情報を取得する。属性情報には、任意のゲーム内資産の状態情報が含まれる。例えば、属性情報は、3つのフラグから構成される。未所有フラグは、ゲーム内資産がユーザに所有されていない状態を表す。一時所有フラグは、ゲーム内資産がユーザに一時的に所有されている状態を表す。所有フラグは、ゲーム内資産がユーザに所有されている状態を表す。なお、抽選部113によりランダムに選択された任意のゲーム内資産の属性情報は、一時所有フラグが1になっているものとする。
【0079】
なお、本実施形態において、未所有フラグが1であり、一時所有フラグと所有フラグが0である属性情報をもつゲーム内資産のゲーム内資産IDを未所有IDとし、一時所有フラグが1であり、未所有フラグと所有フラグが0である属性情報をもつゲーム内資産のゲーム内資産IDを一時所有IDとし、所有フラグが1であり、未所有フラグと所有フラグが0である属性情報をもつゲーム内資産のゲーム内資産IDを所有IDとする。
【0080】
管理部114は、取得した属性情報から任意のゲーム内資産の状態を判別する。管理部114は、ランダムに選択されたゲーム内資産の属性情報から、一時所有フラグが1であり、未所有フラグと所有フラグが0であることを検出すると、一時所有IDと、ユーザIDと、日時情報とを記憶部118に関連付けて記録する。すなわち、第1状態は、ユーザが任意のゲーム内資産を第1期間所有する状態にする一時所有IDと、ユーザIDとが関連付けられて記憶部118に記憶されている状態である。なお、第1期間は、ゲームサーバ110の管理者等により予め設定され、適宜変更される。第1期間は、ゲーム内資産(キャラクター)のレアリティに応じて設定されていてもよい。
【0081】
管理部114は、第1期間において、取得した履歴情報が第1条件を満たしたか判定する。例えば、管理部114は、第1期間において、第1状態のキャラクターのパラメータ情報が所定の閾値を満たしているか判定する。なお、キャラクターのパラメータ情報には、例えば、好感度や、親密度、成長度、人気度等が含まれている。具体的に説明すると、キャラクターの好感度(親密度、成長度又は人気度)は、初期値0で始まり、ユーザがキャラクターを使用して戦闘やクエストを行った場合、キャラクターに贈り物をする場合、ガチャを行った場合等に、好感度を上昇させることが可能である。
例えば、ユーザが、ガチャを行うと、キャラクターに対応する欠片を入手する。ユーザが、キャラクターに対応する欠片を一定数集めることでキャラクターの好感度を上昇させることが可能になる。具体例として、キャラクターに対応する欠片をn個取得すると、好感度が1上昇する。予め設定された好感度の閾値に相当する欠片(好感度閾値が10であれば欠片は10n個)をユーザが取得した場合、管理部114は、履歴情報が第1条件を満たしたと判定する。なお、好感度を上昇させるのに必要な欠片の数量は、キャラクターごとに設定されてもいいし、キャラクターのレアリティに応じて設定されてもよい。
【0082】
また、管理部114は、第1期間において、第1状態のキャラクターが通常の戦闘または特定の戦闘を行うことにより好感度が所定の閾値を満たしているか判定する。なお、通常の戦闘は、ストーリーもしくはシナリオの進行に伴い解放されるもの等である。特定の戦闘は、1日に実施可能な回数が予め設定されていてもよい。また、キャラクターのレアリティに応じて特定の戦闘の1日実施可能回数は設定されていてもよく、有償石等の使用により、特定の戦闘の1日実施可能回数の上限が解放されてもよい。
【0083】
また、管理部114は、第1期間において、第1状態のキャラクターを用いて通常のクエストまたは特定のクエストを達成したことにより好感度が所定の閾値を満たしているか判定する。なお、通常のクエストは、ストーリーもしくはシナリオの進行に伴い解放されるもの等である。特定のクエストは、キャラクターごとに異なるように設定されていてもよく、キャラクターのレアリティに応じて設定されていてもよい。
【0084】
また、管理部114は、第1期間において、有償石使用情報が所定の閾値を満たしているか判定する。より具体的には、管理部114は、第1期間において、第1状態のキャラクターに対してユーザが有償石を使用した回数が所定の閾値を満たしているか判定する。管理部114は、第1期間において、第1状態のキャラクターに対してユーザが有償石を使用して購入した装備品若しくはアイテムを装備させたか判定してもよい。
【0085】
また、管理部114は、第1期間において、キャラクターレベル情報が所定の閾値を満たしているか判定する。より具体的には、管理部114は、第1期間において、第1状態のキャラクターのレベルが所定の閾値を満たしているか判定する。
【0086】
管理部114は、第1期間において、取得した履歴情報が第1条件を満たしたと判定すると、ユーザIDに関連付けられた一時所有IDを、第2状態にする所有IDに書き換える。より詳細に説明すると、管理部114は、任意のゲーム内資産の属性情報に含まれる一時所有フラグを1から0に書き換え、所有フラグを0から1に書き換える。第2状態は、ユーザが任意のゲーム内資産を所有した状態にする所有IDと、ユーザIDとが関連付けられて記憶部118に記憶されている状態である。管理部114は、任意のゲーム内資産が、第1状態から第2状態となったことを履歴情報として記憶部118に記録する。
【0087】
また、管理部114は、第1期間終了時点で、取得した履歴情報が第1条件を満たしていないと判定すると、ユーザIDに関連付けられた一時所有IDを、第3状態にする未所有IDに書き換える。より詳細に説明すると、管理部114は、任意のゲーム内資産の属性情報に含まれる一時所有フラグを1から0に書き換え、未所有フラグを0から1に書き換える。第3状態は、ユーザが任意のゲーム内資産を所有していない状態にする未所有IDと、ユーザIDとが関連付けられて記憶部118に記憶されている状態である。
【0088】
また、管理部114が、一時所有IDを所有IDに書き換えた場合、若しくは管理部114が一時所有IDを未所有IDに書き換えた場合であっても、履歴情報に含まれるキャラクターのパラメータ情報や、有償石使用情報、キャラクターレベルがリセットされることはない。
【0089】
なお、本実施形態では、第1状態から、第2状態になることで、ユーザが任意のゲーム内資産を一時的に所有する状態から期間なく所有する状態になることを例示したが、これに限らず、例えば、第1状態が複数の状態に段階的に分けられてもよい。
【0090】
また、管理部114は、第1期間に、後述するイベント発生部115が任意のゲーム内資産に対応するイベントを発生させた場合、イベント発生部115からイベント発生通知を取得する。管理部114は、イベント発生通知に含まれる任意のゲーム内資産に対応するイベントのイベント期間を取得し、当該イベントが発生している期間に、履歴情報が第1条件を満たしているか判定する。なお、本実施形態におけるイベントは、具体的には、離脱イベントである。離脱イベントは、第1期間において、第1状態のキャラクターのパラメータ情報が所定の閾値を満たしていない場合に発生するイベントである。
【0091】
例えば、管理部114は、イベントが発生している期間において、第1状態のキャラクターのパラメータ情報が所定の閾値を満たしているか判定する。なお、キャラクターのパラメータ情報は、上記と同様であり、好感度や、親密度、成長度、人気度等が含まれている。イベントが発生している期間は、キャラクターの好感度(親密度、成長度又は人気度)の上昇率が変更されていてもよい。イベントが発生している期間において、ユーザがキャラクターを使用して戦闘やクエストを行った場合、キャラクターに贈り物をする場合、ガチャを行った場合等に、好感度を上昇させることが可能である。
例えば、ユーザが、イベントが発生していない期間にガチャを行うと、少なくとも1つキャラクターに対応する欠片を手に入れることが可能になるように設定され、イベントが発生している期間にガチャを行うと、イベントが発生していない期間より多く当該欠片を手に入れることが可能なように設定されていてもいいし、イベントが発生していない期間より少ない当該欠片若しくは0になるように設定されていてもよい。ユーザが、キャラクターに対応する欠片を一定数集めることでキャラクターの好感度を上昇させることが可能になる。具体例として、キャラクターに対応する欠片をn個取得すると、好感度が1上昇する。予め設定された好感度の閾値に相当する欠片(好感度閾値が10であれば欠片は10n個)をユーザが取得した場合、管理部114は、履歴情報が第1条件を満たしたと判定する。なお、好感度を上昇させるのに必要な欠片の数量は、キャラクターごとに設定されてもいいし、キャラクターのレアリティに応じて設定されてもよい。
【0092】
また、管理部114は、イベントが発生している期間において、第1状態のキャラクターが通常の戦闘または特定の戦闘を行うことにより好感度が所定の閾値を満たしているか判定する。なお、通常の戦闘は、ストーリーもしくはシナリオの進行に伴い解放されるもの等である。また、イベントが発生していない期間と、イベントが発生している期間とそれぞれにおける特定の戦闘の1日に実施可能な回数は、同じ回数が予め設定されていてもよく、イベントが発生していない期間と、イベントが発生している期間とそれぞれにおける特定の戦闘の1日に実施可能な回数は、異なる回数が予め設定されていてもよい。また、イベントが発生している期間においても、キャラクターのレアリティに応じて特定の戦闘の1日実施可能回数は設定されていてもよく、有償石等の使用により、特定の戦闘の1日実施可能回数の上限が解放されてもよい。
【0093】
また、管理部114は、イベントが発生している期間において、第1状態のキャラクターを用いて通常のクエストまたは特定のクエストを達成したことにより好感度が所定の閾値を満たしているか判定する。なお、通常のクエストは、ストーリーもしくはシナリオの進行に伴い解放されるもの等である。イベントが発生していない期間における特定のクエストと、イベントが発生している期間における特定のクエストは、同じであってもいいし、異なっていてもいい。また、イベントが発生している期間においても、キャラクターごとに異なるように設定されていてもよく、キャラクターのレアリティに応じて設定されていてもよい。
【0094】
また、管理部114は、イベントが発生している期間において、有償石使用情報が所定の閾値を満たしているか判定する。より具体的には、管理部114は、イベントが発生している期間において、第1状態のキャラクターに対してユーザが有償石を使用した回数が所定の閾値を満たしているか判定する。また、管理部114は、イベントが発生している期間において、第1状態のキャラクターに対してユーザが有償石を使用して購入した装備品若しくはアイテムを装備させたか判定してもよい。
【0095】
また、管理部114は、イベントが発生している期間において、キャラクターレベル情報が所定の閾値を満たしているか判定する。より具体的には、管理部114は、イベントが発生している期間において、第1状態のキャラクターのレベルが所定の閾値を満たしているか判定する。
【0096】
管理部114は、イベントが発生している期間において、取得した履歴情報が第1条件を満たしたと判定すると、ユーザIDに関連付けられた一時所有IDを、第2状態にする所有IDに書き換える。より詳細に説明すると、管理部114は、任意のゲーム内資産の属性情報に含まれる一時所有フラグを1から0に書き換え、所有フラグを0から1に書き換える。
【0097】
また、管理部114は、イベントが発生している期間終了時点で、第1期間が終了し、取得した履歴情報が第1条件を満たしていないと判定すると、ユーザIDに関連付けられた一時所有IDを、第3状態にする未所有IDに書き換える。より詳細に説明すると、管理部114は、任意のゲーム内資産の属性情報に含まれる一時所有フラグを1から0に書き換え、未所有フラグを0から1に書き換える。
【0098】
また、管理部114は、イベント発生通知に含まれる任意のゲーム内資産に対応するイベントのイベント期間を取得し、当該イベントが発生している期間に、履歴情報が第2条件を満たしているか判定する。例えば、管理部114は、イベントが発生している期間において、第1状態のキャラクターに対してユーザが特定のアイテムを付与したか判定する。特定のアイテムは、キャラクターで共通のものであってもいいし、キャラクターごとに異なるように設定されていてもよい。
【0099】
管理部114は、イベントが発生している期間に、履歴情報が第2条件を満たしていると判定すると、任意のゲーム内資産に対応する第1期間を延長する。具体的には、管理部114は、離脱イベントが発生している期間において、第1状態のキャラクターに対してユーザが特定のアイテムを付与したと判定すると、当該キャラクターが第1状態になる期間である第1期間を特定のアイテムに応じて延長する。
また、管理部114は、離脱イベントが発生している期間において、第1状態のキャラクターに対してユーザが特定のアイテムを付与したと判定すると、当該キャラクターの好感度を特定のアイテムに応じて上昇させる。
延長期間及び好感度の上昇率は、全てのキャラクターが同一であってもいいし、異なっていてもよく、また、特定のアイテムのレアリティや、特定のアイテムを購入した際に使用した有償石の数に応じて設定されていてもよい。
【0100】
イベント発生部115は、記憶部118からランダムに選択されたゲーム内資産のゲーム内資産IDと関連付けられたイベント情報を取得する。イベント情報には、ゲーム内資産に含まれるキャラクターごとのイベントと、イベント発生頻度と、イベント発生回数が含まれる。イベント発生部115は、第1期間中にイベント情報に基づいて、ランダムに選択されたゲーム内資産に対応するイベントを発生させる。
【0101】
イベント発生部115は、イベント発生頻度に基づいて、第1期間の間、任意のタイミングでイベントを発生させる。また、イベント発生部115は、イベント回数に基づいて、第1期間の間、イベントを少なくとも1回発生させる。イベント発生部115は、例えば、等間隔でイベントを発生させてもよく、第1期間開始直後から中盤まではイベントを発生させず、中盤以降から第1期間終了手前までにイベントを発生させてもよい。また、イベント発生部115は、イベント発生頻度を、ゲーム内資産(キャラクター)のレアリティに応じて設定してもよい。
【0102】
イベント発生部115は、任意のゲーム内資産に対応するイベントを発生させた後、管理部114にイベント発生通知を送信する。イベント発生通知は、例えば、第1状態のキャラクターのゲーム内資産IDと、当該ゲーム内資産IDと関連付けられたユーザIDと、イベント期間の情報を含む。
【0103】
表示処理部117は、抽選部113によりランダムに選択された任意のゲーム内資産を、ユーザ端末200のディスプレイに表示させる表示データを生成する。表示処理部117は、通信部121を介して、生成した表示データをユーザ端末200に送信し、ユーザ端末200においてランダムに選択されたゲーム内資産をユーザに提示させることができる。また、表示処理部117は、キャラクターごとに現在の状態を表す態様を、ユーザ端末200のディスプレイに表示させる表示データを生成する。
【0104】
変換部116は、ユーザIDに関連付けられた履歴情報が所定の条件(NFT化条件)を満たしているときに、ユーザIDに関連付けられたゲーム内資産をNFT(Non-Fungible Token)に変換可能な状態とする機能を有している。
【0105】
変換部116は、通信部121を介して、ユーザ端末200からゲーム内資産をNFTへ変換することを要求する変換要求信号を受信する。変換要求信号は、ユーザのユーザIDと、ユーザがNFTへの変換を希望するゲーム内資産のIDと、を含む。
【0106】
変換部116は、通信部121を介してユーザ端末200から取得した変換要求信号に応じて、記憶部118から対応するユーザIDに関連付けられた履歴情報を取得する。変換部116は、取得した履歴情報が所定の条件を満たしているときに、ユーザIDに関連付けられたゲーム内資産をNFTに変換可能とする。
【0107】
なお、変換部116は、記憶部118においてユーザIDに関連付けられた履歴情報が所定の条件を満たしているときに、ユーザIDに関連付けられたゲーム内資産をNFTに変換可能とした後、ユーザ端末200からの変換要求情報を待機してもよい。
【0108】
変換部116は、ユーザIDに関連付けられた履歴情報が所定の条件を満たしているときに、ユーザIDに関連付けられたゲーム内資産をNFTに変換可能とすると同時に、ゲーム内において、NFTに変換可能であるゲーム内資産の表示の態様を変換可能としてもよい。例えば、NFTに変換可能であるゲーム内資産を他のゲーム内資産と異なる表示態様(色、形、容姿、表情、背景、大きさ、静止しているキャラクターに対して特定の動作をさせるなど)での表示に変換可能としてもよく、NFTに変換可能であるゲーム内資産の音声やBGM、映像、動画、ゲーム内資産の使用をする際の登場演出・必殺技演出などを変換可能としてもよい。
【0109】
また、変換部116は、ユーザIDに関連付けられた複数のゲーム内資産毎にNFTに変換可能とする所定の条件を設定してもよい。例えば、変換部116は、ユーザIDに関連付けられたキャラクターをNFTに変換可能とする場合と、ユーザIDに関連付けられたアイテムをNFTに変換可能とする場合に満たすべき所定の条件をそれぞれ異なるものとする機能をもつ。また、例えば、変換部116は、ユーザIDに関連付けられた第1キャラクターをNFTに変換可能とする場合と、ユーザIDに関連付けられた第2キャラクターをNFTに変換可能とする場合に満たすべき所定の条件をそれぞれ異なるものとする機能をもつ。
【0110】
変換部116は、例えば、ユーザが所有するキャラクター(ゲーム内資産)のレベルが閾値以上である場合に、当該キャラクターをNFT化可能であると判断してもよい。変換部116は、ユーザのIDに関連付けられた履歴情報に含まれるキャラクターレベル情報から、ユーザがNFT化を希望するキャラクターの現在(判断時)のキャラクターレベルが閾値を越えている場合、所定の条件を満たすと判断してもよい。
【0111】
また、ユーザIDに関連付けられた履歴情報に含まれるキャラクターレベル情報の履歴から、当該キャラクターに覚醒ID等の特定のIDが付与されている場合、変換部116は、所定の条件を満たすと判断してもよい。なお覚醒IDは、例えばゲーム内のキャラクターのレベルが一定レベルに達した、又はゲーム内のキャラクターのレベルが一定レベルに達した後に能力値の限界を超えて強化可能となった(覚醒した)ことを示すIDであり、キャラクターが覚醒した日時とともにキャラクターの識別情報と関連付けられて記憶部118に記録される。
【0112】
また、ユーザIDに関連付けられた履歴情報に含まれるアイテム装備情報から、ユーザがNFT化を希望するキャラクターが専用装備品を装備したことを表す装備ID等、当該キャラクターに特定の装備IDが付与されている場合、変換部116は、所定の条件を満たすと判断してもよい。
【0113】
履歴情報に含まれるキャラクター強化情報から、過去のキャラクターの強化回数が閾値以上である場合、変換部116は、所定の条件を満たすと判断してもよく、また、履歴情報に含まれる過去の戦闘情報から、キャラクターを用いて特定のクエストをクリアした結果がある場合、変換部116は、所定の条件を満たすと判断してもいい。
【0114】
変換部116における所定の条件の他の例として、有償石でアイテムや装備品を購入した場合や、ユーザが所有するキャラクターの強化に有償石あるいは無償石を用いた場合があげられる。履歴情報に含まれるアイテム購入情報から、ユーザが有償石を用いてアイテムや装備品を購入した回数が閾値を越える場合、変換部116は、所定の条件を満たすと判断してもよい。また、履歴情報に含まれるキャラクター強化情報から、ユーザがゲーム内通貨(有償石あるいは無償石)を用いてキャラクターに対して強化を行った回数が閾値を越える場合、変換部116は、所定の条件を満たすと判断してもよい。
【0115】
変換部116は、変換要求信号を取得しており、かつ、ユーザIDに関連付けられた履歴情報が所定の条件を満たしているときに、ユーザIDに関連付けられたゲーム内資産をNFTに変換可能な状態とし、当該ゲーム内資産のNFT化をNFTサーバ130に要求する要求信号を生成する。
【0116】
また、変換部116は、変換要求信号を取得しており、かつ、ユーザIDに関連付けられた履歴情報が所定の条件を満たしているときに、ユーザIDに関連付けられた第2状態のゲーム内資産を、第1状態から第2状態となった履歴の存在を表す態様でNFTに変換可能な状態とし、当該ゲーム内資産のNFT化をNFTサーバ130に要求する要求信号を生成してもよい。
【0117】
要求信号は、NFT化されるゲーム内資産に対応する画像データ等のデジタルデータと、NFT化されるゲーム内資産の作成者の情報と、NFT化されるゲーム内資産の所有者の情報と、を少なくとも含んでいる。なお、ゲーム内資産の作成者の情報と所有者の情報とは同じ情報であってもよく、ゲーム内資産の作成者の情報と所有者の情報とはゲームにおけるユーザIDを含んでいても構わない。変換部116は、NFTサーバ130に、要求信号を送信する。
【0118】
変換部116は、NFTサーバ130によるNFT化処理完了通知(NFTの作成者の情報と、NFTの所有者の情報と、NFT化を行ったゲーム内資産の識別情報と、NFT化が完了した日時)を受信すると、ユーザIDと関連付けられて記憶部118に記憶されているNFT化処理が完了したゲーム内資産を、ゲーム内においてユーザにより所有されていない状態とする。すなわち、変換部116は、NFTサーバ130によるNFT化処理完了通知を受信すると、NFT化処理が完了したゲーム内資産に対して、切替フラグを切り替え、当該ゲーム内資産をゲーム内でユーザにより使用不可な状態にする。
【0119】
また、変換部116は、ユーザIDに関連付けられた履歴情報が上記所定の条件(NFT化条件)とは異なる条件(表示態様変更条件)を満たしているときに、NFT化されたときのゲーム内資産の表示の態様を変換可能とする(ユーザ端末200から表示態様変更要求をゲームサーバ110に送信可能とする)よう構成されていてもよい。
【0120】
NFT化するゲーム内資産がゲームのキャラクターである場合、変換部116は、当該ゲーム内資産の要求信号を生成する際に、NFT化を要求するキャラクターの表示態様を変更したデジタルデータを生成してもよい。例えば、変換部116は、通信部121を介してユーザ端末200から表示態様変更要求を取得した場合、ゲーム内では、キャラクターが真顔(無表情)でユーザ端末200に表示されるのに対し、NFT化されたキャラクターが笑顔(所定の表情)となるように要求信号を生成してもよい。
【0121】
表示態様を変更可能なゲーム内資産については、複数の表示態様による画像データが予め記憶部118に記憶されていてもよい。また、変換部116は、例えばNFT化を要求するゲーム内資産の画像データと他の画像データとを組み合わせて、当該ゲーム内資産の表示態様の異なる画像データを生成してもよい。表示態様変更要求は、例えば、表情変化要求であってもよく、所定の背景画像とする背景画像変更要求であってもよい。
【0122】
例えば、履歴情報に含まれるキャラクターレベル情報から、キャラクターに覚醒ID等の特定のIDが付与されかつ、当該覚醒IDの付与後に更にレベルを上昇させることで、別の覚醒ID等の特定のIDが付与されている場合、変換部116は、表示態様変更条件を満たすと判断してもよい。また、例えば履歴情報に含まれるユーザIDに関連付けられたゲーム内資産をNFTに変換した回数情報から、所定期間にゲーム内資産をNFTに変換した回数が設定された閾値以上である場合、変換部116は、表示態様変更条件を満たすと判断してもよい。
【0123】
また、履歴情報に含まれるランキング情報から、ブロックチェーンゲーム内の大会に参加したユーザが閾値以上の順位を獲得した場合、変換部116は、表示態様変更条件を満たすと判断してもよい。この場合、変換部116は、当該大会でユーザが使用したキャラクターもしくはアイテム、すなわち、ランキング情報に含まれるユーザIDに関連付けられたゲーム内資産をNFTに変換する際に、ゲーム内資産の画像とともに順位や大会の景品(順位に対応するアイテムや背景等)等を表示したり、キャラクターの表情や姿勢を順位に応じて変更したりする等の表示態様の変更を可能にする機能を有していてもよい。
【0124】
また、変換部116は、NFT(NFT化処理が完了したゲーム内資産)が含まれ、NFTをゲーム内で再度使用することを要求する復帰要求信号(ユーザID、ゲーム内資産IDと、NFTのIDと、NFTのデータと、を含む)を、ユーザ端末200から受信してもよい。変換部116は、受信した復帰要求信号に含まれるNFTIDに基づいて、記憶部118に記憶されたNFT化処理が完了したゲーム内資産の切替フラグを切り替えて、当該NFT化処理が完了したゲーム内資産をゲーム内で使用可能とし、NFT化処理が完了したゲーム内資産の能力値を変更する機能を有していてもよい。
【0125】
例えば、変換部116は、復帰要求信号をユーザ端末200から受信した場合、記憶部118から復帰させる対象のNFT化処理が完了したゲーム内資産(キャラクターやゲーム内で使用可能なアイテム、キャラクターに着用可能な武器・装備品、キャラクターのスキルを発生させるためのカード等)のキャラクターレベル情報を取得する。変換部116は、NFT化処理が完了したゲーム内資産に対して、キャラクターレベル情報を基準にレベル等のパラメータを変更してもよい。例えば、変換部116は、NFT化処理が完了したゲーム内資産のキャラクターレベルを上げる若しくはキャラクターレベルを下げてもよい。
【0126】
また、変換部116は、復帰要求信号をユーザ端末200から受信した場合、記憶部118から、復帰させる対象のNFT化処理が完了したゲーム内資産(キャラクターやゲーム内で使用可能なアイテム、キャラクターに着用可能な武器・装備品、キャラクターのスキルを発生させるためのカード等)のキャラクタースキル情報を取得する。変換部116は、NFT化処理が完了したゲーム内資産に対して、キャラクタースキル情報を基準にスキル等のパラメータを変更してもよい。例えば、変換部116は、NFT化処理が完了したゲーム内資産に新たなスキルを付与する若しくは既存のスキルを剥奪してもよい。
【0127】
また、変換部116は、復帰要求信号をユーザ端末200から受信した場合、復帰させる対象のNFT化処理が完了したゲーム内資産に対して、能力値(キャラクターレベル情報、キャラクタースキル情報、アイテム装備情報等)を初期値に設定してもよく、NFT化時点における能力値としてもよい。また、変換部116は、復帰要求信号をユーザ端末200から受信した場合、復帰させる対象のNFT化処理が完了したゲーム内資産に対して、能力値等のパラメータを変更してもよい。
【0128】
また、ユーザ端末200から受信した復帰要求信号のNFTに含まれる、復帰させる対象のNFT化処理が完了したゲーム内資産の作成者の情報と、復帰させる対象のNFT化処理が完了したゲーム内資産の所有者の情報とが異なる場合(例えば、NFTの売買が行われた場合)、変換部116は、記憶部118からNFT化処理が完了したゲーム内資産の情報を取得し、ユーザ端末200の復帰要求信号に含まれるユーザIDと関連付ける。変換部116は、ユーザIDに関連付けられたゲーム内資産の情報に基づいて、能力値を設定してもよく、能力値を初期値に設定してもよい。
【0129】
以下に、ゲームサーバ110の抽選処理、書換処理及び期間延長処理の一例について図面を参照して説明する。
図3は、一実施形態のゲームサーバにおける抽選処理の一例を説明するためのフローチャートである。
図4は、一実施形態のゲームサーバにおける書換処理の一例を説明するためのフローチャートである。
図5は、一実施形態のゲームサーバにおける期間延長処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【0130】
本実施形態では、任意のタイミングで抽選処理、書換処理及び期間延長処理が開始される。抽選部113は、抽選発生条件を達成したか判断する(ステップS1)。抽選部113は、抽選発生条件が達成されるまで処理を行わず待機する(ステップS1、NO)。
【0131】
抽選部113は、抽選発生条件が達成されたと判断すると(ステップS1、YES)、複数のゲーム内資産の候補の中から、任意のゲーム内資産をランダムに選択する(ステップS2)。
【0132】
抽選部113は、ランダムに選択された任意のゲーム内資産を、複数のゲーム内資産の候補から除外する(ステップS3)。
【0133】
本実施形態では、ステップS3の処理が終了すると書換処理が開始される。管理部114は、抽選部113からランダムに選択されたゲーム内資産のゲーム内資産IDと、当該ゲーム内資産に含まれるゲーム内資産の属性情報とを取得する。また、管理部114は、記憶部118からユーザIDに関連付けられた履歴情報を取得する。管理部114は、取得した任意のゲーム内資産の属性情報から、一時所有フラグが1であり、未所有フラグと所有フラグが0であることを検出し、一時所有IDと、ユーザIDと、日時情報とを記憶部118に関連付けて記録する(ステップS4)。
【0134】
管理部114は、記憶部118から取得した履歴情報を用いて、第1期間において、当該履歴情報が第1条件を満たしたか判定する(ステップS5)。管理部114は、第1期間において、取得した履歴情報が第1条件を満たすと判定すると(ステップS5、YES)、ユーザIDに関連付けられた一時所有IDを、第2状態にする所有IDに書き換え(ステップS6)、処理を終了する。
【0135】
管理部114は、第1期間において、取得した履歴情報が第1条件を満たしていないと判定すると(ステップS5、NO)、第1期間が経過したかどうか判定する(ステップS7)。管理部114が、第1期間が経過していないと判定すると(ステップS7、NO)、イベント発生部115は、記憶部118から取得したイベント情報に含まれるイベント発生頻度に基づいてイベントの発生タイミングであるか判定する(ステップS8)。
【0136】
イベント発生部115は、イベント発生頻度に基づいてイベントの発生タイミングではないと判定すると(ステップS8、NO)、ステップS5の処理に戻る。イベント発生部115は、イベント発生頻度に基づいてイベントの発生タイミングであると判定すると(ステップS8、YES)、ステップS9の処理に遷移する。
【0137】
イベント発生部115は、記憶部118から取得したイベント情報に含まれるイベント回数に基づいてイベントが規定回数発生したかどうか判定する(ステップS9)。例えば、任意のゲーム内資産におけるイベントの規定回数が3回である場合、イベント発生部115は、イベント回数が3回を超えていないかを判定する。
【0138】
イベント発生部115は、イベント回数に基づいてイベントが規定回数発生したいと判定すると(ステップS9、YES)、ステップS5の処理に戻る。イベント発生部115は、イベント回数に基づいてイベントが規定回数発生していないと判定すると(ステップS9、NO)、任意のゲーム内資産に対応するイベントを発生させる(ステップS10)。
【0139】
管理部114は、イベントが発生している期間に、履歴情報が第2条件を満たしているかどうか判定する(ステップS11)。管理部114は、イベントが発生している期間に、履歴情報が第2条件を満たしていると判定すると(ステップS11、YES)、任意のゲーム内資産に対応する第1期間を延長し(ステップS12)、ステップS5の処理に戻る。管理部114は、イベントが発生している期間に、履歴情報が第2条件を満足していないと判定すると(ステップS11、NO)、ステップS5の処理に戻る。
【0140】
管理部114は、第1期間が経過していると判定すると(ステップS7、YES)、第2期間が経過したと判定するまで待機する(ステップS13、NO)。管理部114が、第2期間が経過したと判定すると(ステップS13、YES)、抽選部113は、ランダムに選択された除外済ゲーム内資産を、複数のゲーム内資産の候補に再度加え(ステップS14)、処理を終了する。
【0141】
本実施形態のゲームサーバ、ゲーム運用方法、コンピュータプログラム及びゲームシステムによれば、ユーザがランダムに選択されたキャラクターのパラメータ値を様々な条件を達成することにより上昇させ、期間限定で所有状態となっているキャラクターを期間無しで所有可能な状態にすることで、従来のキャラクター入手方法(例えば、ガチャ)のような不確実性の要素も残しつつ、入手できる基準が明確になるため、趣向性の向上かつ、ゲーム離れを防ぐことが可能になる。
【0142】
次に、ゲームサーバ110のNFT化処理の一例について図面を参照して説明する。
図6は、一実施形態のゲームサーバのNFT化処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【0143】
本実施形態では、任意のタイミングでNFT化処理が開始される。変換部116は、ユーザ端末200から変換要求信号を受信したか判断する(ステップS21)。変換部116は、変換要求信号を受信するまで処理を行わず待機する(ステップS21、NO)。
【0144】
変換部116は、通信部121を介して、ユーザ端末200から変換要求信号を受信すると(ステップS21、YES)、変換要求信号に含まれるユーザIDに関連付けられた履歴情報が所定の条件を満たしているか判断する(ステップS22)。変換部116は、ユーザIDに関連付けられた履歴情報が所定の条件を満たしていないと判断すると(ステップS22、NO)、NFT化処理を終了する。
【0145】
変換部116は、ユーザIDに関連付けられた履歴情報が所定の条件を満たしているときに(ステップS22、YES)、任意のゲーム内資産が、第1状態から第2状態になったことが履歴情報に記録されているか判定する(ステップS23)。
【0146】
変換部116は、任意のゲーム内資産が、第1状態から第2状態になったことが履歴情報に記録されていると判定した場合(ステップS23、YES)、ユーザIDに関連付けられた第2状態のゲーム内資産を、第1状態から第2状態となった履歴の存在を表す態様でNFTに変換可能な状態とし、要求信号を生成し、通信部121を介して、NFTサーバ130に、要求信号を送信し(ステップS24)、処理を終了する。
【0147】
変換部116は、任意のゲーム内資産が、第1状態から第2状態になったことが履歴情報に記録されていないと判定した場合(ステップS23、NO)、ユーザIDに関連付けられたゲーム内資産をNFTに変換可能な状態とし、要求信号を生成し、通信部121を介して、NFTサーバ130に、要求信号を送信し(ステップS43)、処理を終了する。
【0148】
NFTサーバ130によるNFT化が完了すると、変換部116は、NFTサーバ130によるNFT化処理完了通知を受信する。変換部116は、NFT化処理完了通知に基づいて、ユーザIDに関連付けられたNFT化処理が完了したゲーム内資産の切替フラグを切り替えて、NFT化処理が完了したゲーム内資産を使用不可な状態にする。
【0149】
なお、上記ステップS21-S25のNFT化処理の処理順序は、上記に限定されるものではない。例えば、変換部116は、ユーザのユーザIDに関連付けられた複数のゲーム内資産の中で、当該ユーザIDに関連付けられた履歴情報が所定の条件を満たすものを判断する。その後、変換部116は、所定の条件を満たす複数のゲーム内資産を、表示処理部117を用いて、ユーザ端末200に表示させて、NFT化可能なゲーム内資産をユーザに提示する。続いて、変換部116は、変換要求信号を受信し、当該変換要求信号に含まれるユーザにより選択された所定の条件を満たすゲーム内資産に対応する要求信号を生成し、NFTサーバ130に送信する。変換部116は、上記ステップS21-S25に代えて、上記処理手順によりNFT化処理を進めても構わない。
【0150】
本実施形態のゲームサーバ、ゲーム運用方法、コンピュータプログラム及びゲームシステムによれば、ユーザが取得したキャラクターを様々な条件付きで育成することで、暗号資産として保有可能なNFTに変換でき、また、期限付きで所有したキャラクターのパラメータ値を上昇させることで、期限なく所有した状態にしたことをNFTに表示可能になり、当該キャラクターを売却可能になることで、趣向性の向上かつ、ゲーム離れを防ぐことが可能になる。
【0151】
すなわち、本実施形態によれば、ユーザがゲームを楽しみつつゲーム内資産を取得可能なゲームを提供するゲームサーバ、ゲーム運用方法、コンピュータプログラム及びゲームシステムを提供することができる。
【0152】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【符号の説明】
【0153】
100…ゲームシステム、110…ゲームサーバ、111…プロセッサ、112…プレイ管理部、113…抽選部、114…管理部、115…イベント発生部、116…変換部、117…表示処理部、118…記憶部、119…入力部、120…出力部、121…通信部、130…NFTサーバ、131…プロセッサ、132…NFT処理部、133…記憶部、134…入力部、135…出力部、136…通信部、200…ユーザ端末、300…CEX(Centralized Exchange)、400…DEX(Decentralized Exchange)、500…マーケットプレイス