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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025012030
(43)【公開日】2025-01-24
(54)【発明の名称】印刷装置、印刷方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   B41J 11/70 20060101AFI20250117BHJP
【FI】
B41J11/70
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023114552
(22)【出願日】2023-07-12
(71)【出願人】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(72)【発明者】
【氏名】小川 直輝
【テーマコード(参考)】
2C058
【Fターム(参考)】
2C058AB15
2C058AC06
2C058AE04
2C058AF31
2C058AF51
2C058LA03
2C058LA26
2C058LB09
2C058LC21
(57)【要約】
【課題】切断による印刷媒体のずれの少ない印刷装置、印刷方法およびプログラムを提供する。
【解決手段】印刷装置100は、印刷部120と、搬送部130と、切断部150と、押圧部140と、を備える。印刷部120は、印刷媒体に印刷対象を印刷する印刷ヘッド121を有する。搬送部130は、印刷ヘッド121に印刷媒体を押圧した状態で印刷媒体を搬送するローラ131を有する。切断部150は、印刷媒体を切断する。押圧部140は、印刷部120が印刷媒体に印刷対象を印刷する際、ローラ131によって印刷媒体を印刷ヘッド121に対して第1の圧力で押圧させ、切断部150が印刷媒体を切断する際、ローラ131によって印刷媒体を印刷ヘッド121に対して第1の圧力よりも大きい第2の圧力で押圧させる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷媒体に印刷対象を印刷する印刷ヘッドを有する印刷部と、
前記印刷ヘッドに前記印刷媒体を押圧した状態で前記印刷媒体を搬送するローラを有する搬送部と、
前記印刷媒体を切断する切断部を備え、
前記印刷部が前記印刷媒体に印刷対象を印刷する際、前記ローラによって前記印刷媒体を前記印刷ヘッドに対して第1の圧力で押圧させ、前記切断部が前記印刷媒体を切断する際、前記ローラによって前記印刷媒体を前記印刷ヘッドに対して前記第1の圧力よりも大きい第2の圧力で押圧させる押圧部と、
を備えることを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
前記印刷媒体は、印刷媒体本体と前記印刷媒体本体に貼り付けられた剥離紙とを備え、
前記切断部は、前記印刷媒体本体または前記剥離紙の何れか一方を切断するハーフカットを実行するハーフカッターを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
【請求項3】
前記搬送部、前記押圧部および前記切断部を制御する搬送制御部を備え、
前記搬送制御部は、前記印刷媒体におけるハーフカットが行われる位置が前記ハーフカッターまで搬送されると、印刷を中断し、前記押圧部に、前記ローラに前記印刷媒体を前記印刷ヘッドに前記第1の圧力よりも大きい前記第2の圧力で押圧させる、
ことを特徴とする請求項2に記載の印刷装置。
【請求項4】
前記押圧部は、第1のカム面と第2のカム面とを有するカムと、前記カムにより移動するカムフォロワと、前記ローラを支持するローラ支持部と、前記カムフォロワとの間に配置された弾性体と、を備え、
前記第1のカム面が前記カムフォロワを押圧すると、前記カムフォロワが前記弾性体を押圧し、前記ローラ支持部が前記弾性体に付勢され、前記ローラは前記印刷媒体を前記印刷ヘッドに前記第2の圧力で押圧し、前記第2のカム面が前記カムフォロワを押圧すると、前記カムフォロワが前記弾性体を押圧し、前記ローラ支持部が前記弾性体に付勢され、前記ローラは前記印刷媒体を前記印刷ヘッドに前記第1の圧力で押圧する、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の印刷装置。
【請求項5】
印刷媒体に印刷対象を印刷する印刷ヘッドを有する印刷部と、
前記印刷ヘッドに前記印刷媒体を押圧した状態で前記印刷媒体を搬送するローラを有する搬送部と、
前記印刷媒体を切断する切断部と、
を備える印刷装置を用いて印刷する方法であり、
前記印刷部が前記印刷媒体に印刷対象を印刷する際、前記ローラによって前記印刷媒体を前記印刷ヘッドに対して第1の圧力で押圧させ、前記切断部が前記印刷媒体を切断する際、前記ローラによって前記印刷媒体を前記印刷ヘッドに対して前記第1の圧力よりも大きい第2の圧力で圧させる、
ことを特徴とする印刷方法。
【請求項6】
印刷媒体に印刷対象を印刷する印刷ヘッドを有する印刷部と、
前記印刷ヘッドに前記印刷媒体を押圧した状態で前記印刷媒体を搬送するローラを有する搬送部と、
前記印刷媒体を切断する切断部と、
前記ローラによって前記印刷媒体を前記印刷ヘッドに対して押圧させる押圧部と、
を備える印刷装置を制御するコンピュータを、
前記押圧部を制御して、前記印刷部が前記印刷媒体に印刷対象を印刷する際、前記ローラによって前記印刷媒体を前記印刷ヘッドに対して第1の圧力で押圧させ、前記切断部が前記印刷媒体を切断する際、前記ローラによって前記印刷媒体を前記印刷ヘッドに対して前記第1の圧力よりも大きい第2の圧力で押圧させる制御部、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷装置、印刷方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
テープ状の印刷媒体に文字、記号、ロゴ、キャラクタ、マーク等の印刷対象を印刷する印刷装置が特許文献1に開示されている。この印刷装置は、サーマルプリントヘッドを備え、テープ状の印刷媒体を搬送しながらリボンに塗布されたインクを熱によって印刷媒体に転写することで印刷対象が印刷される。印刷対象が印刷された印刷媒体は、カッターにより切断される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-144250号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された印刷装置では、印刷媒体を切断する際、カッターの刃を押し当てて切断する。印刷媒体にカッターの刃を押し当てて切断することで印刷媒体が引っ張られ、切断の前後で印刷媒体の位置がずれる虞がある。印刷媒体の位置がずれると、印刷を再開した際に印刷媒体に印刷される印刷対象の位置がずれるという問題がある。
【0005】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、切断による印刷媒体のずれの少ない印刷装置、印刷方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の目的を達成するため、本発明に係る印刷装置の一様態は、
印刷媒体に印刷対象を印刷する印刷ヘッドを有する印刷部と、
前記印刷ヘッドに前記印刷媒体を押圧した状態で前記印刷媒体を搬送するローラを有する搬送部と、
前記印刷媒体を切断する切断部を備え、
前記印刷部が前記印刷媒体に印刷対象を印刷する際、前記ローラによって前記印刷媒体を前記印刷ヘッドに対して第1の圧力で押圧させ、前記切断部が前記印刷媒体を切断する際、前記ローラによって前記印刷媒体を前記印刷ヘッドに対して前記第1の圧力よりも大きい第2の圧力で押圧させる押圧部と、
を備えることを特徴とする。
【0007】
本発明の目的を達成するため、本発明に係る印刷方法の一様態は、
印刷媒体に印刷対象を印刷する印刷ヘッドを有する印刷部と、
前記印刷ヘッドに前記印刷媒体を押圧した状態で前記印刷媒体を搬送するローラを有する搬送部と、
前記印刷媒体を切断する切断部と、
を備える印刷装置を用いて印刷する方法であり、
前記印刷部が前記印刷媒体に印刷対象を印刷する際、前記ローラによって前記印刷媒体を前記印刷ヘッドに対して第1の圧力で押圧させ、前記切断部が前記印刷媒体を切断する際、前記ローラによって前記印刷媒体を前記印刷ヘッドに対して前記第1の圧力よりも大きい第2の圧力で圧させる、
ことを特徴とする。
【0008】
本発明の目的を達成するため、本発明に係るプログラムの一様態は、
印刷媒体に印刷対象を印刷する印刷ヘッドを有する印刷部と、
前記印刷ヘッドに前記印刷媒体を押圧した状態で前記印刷媒体を搬送するローラを有する搬送部と、
前記印刷媒体を切断する切断部と、
前記ローラによって前記印刷媒体を前記印刷ヘッドに対して押圧させる押圧部と、
を備える印刷装置を制御するコンピュータを、
前記押圧部を制御して、前記印刷部が前記印刷媒体に印刷対象を印刷する際、前記ローラによって前記印刷媒体を前記印刷ヘッドに対して第1の圧力で押圧させ、前記切断部が前記印刷媒体を切断する際、前記ローラによって前記印刷媒体を前記印刷ヘッドに対して前記第1の圧力よりも大きい第2の圧力で押圧させる制御部、
として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、切断による印刷媒体のずれの少ない印刷装置、印刷方法およびプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施の形態に係る印刷システムを示す図である。
図2】本発明の実施の形態に係る印刷装置を示す図である。
図3】本発明の実施の形態に係る印刷装置を示す正面図である。
図4】本発明の実施の形態に係る印刷媒体を示す図である。
図5】本発明の実施の形態に係る印刷装置を示す拡大断面図である。
図6】本発明の実施の形態に係る印刷装置のカムの動きを示す図である(その1)。
図7】本発明の実施の形態に係る印刷装置のカムの動きを示す図である(その2)。
図8】本発明の実施の形態に係る印刷部と切断部を示す図である。
図9】本発明の実施の形態に係る印刷装置の構成を示すブロック図である。
図10】本発明の実施の形態に係る端末装置の構成を示すブロック図である。
図11】本発明の実施の形態に係る印刷装置が実行する印刷処理を示すフローチャートである。
図12】本発明の実施の形態に係る印刷装置の動作を説明する図である(その1)。
図13】本発明の実施の形態に係る印刷装置の動作を説明する図である(その2)。
図14】本発明の実施の形態に係る印刷媒体のハーフカット動作を説明する図である。
図15】本発明の実施の形態に係る印刷装置が実行する切断処理を示すフローチャートである。
図16】本発明の実施の形態に係る印刷装置の動作を説明する図である(その3)。
図17】変形例に係る印刷媒体を示す図である。
図18】変形例に係る印刷媒体のハーフカット動作を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を実施するための形態に係る印刷システムおよび印刷装置を、図面を参照しながら説明する。
【0012】
本実施の形態に係る印刷システム1は、図1に示すように、テープ状の印刷媒体Rに文字、記号、ロゴ、キャラクタ、マーク等の印刷対象Sを印刷するものである。印刷システム1は、印刷装置100と、端末装置200と、を備える。印刷装置100は、リボンに塗布されたインクを熱によって印刷媒体Rに転写する熱転写型プリンタである。端末装置200は、ディスプレイ230を有し、例えばスマートホン、タブレットPC(Personal Computer)から構成される。印刷装置100と端末装置200とは、無線回線を通じて相互に通信可能に構成され、端末装置200は、印刷装置100に印刷対象Sを示すデータを送信する。
【0013】
理解を容易にするために、印刷媒体Rが搬送される方向をx方向、印刷媒体Rに垂直な方向をy方向、x方向およびy方向に垂直な方向をz方向とする直交座標系を設定し、適宜参照する。
【0014】
印刷装置100は、図2示すように、カートリッジ格納部101と、印刷部120と、搬送部130と、押圧部140と、切断部150と、を備える。
【0015】
カートリッジ格納部101は、図3に示すように、テープ状の印刷媒体Rとインクが塗布されたリボンがロール状に巻かれて格納されたカートリッジ300を格納する部分である。印刷媒体Rは、図4に示すように、粘着剤が塗布された紙または樹脂を含む印刷媒体本体R1と、粘着剤を保護する剥離紙R2と、を備える。
【0016】
図3に示すように、印刷部120は、印刷ヘッド121と、下ガイド122と、を有し、テープ状の印刷媒体Rに印刷対象Sを印刷するものである。印刷ヘッド121は、剛性を高めるため、アルミダイカストなどの金属製の固定部123に取り付けられている。印刷ヘッド121は、アルミナセラミックなどの基板上に複数の発熱抵抗体をライン状に配置したサーマルプリントヘッドを含む。印刷ヘッド121は、印刷対象Sに対応した通電により、複数の発熱抵抗体を選択的に発熱させ、リボンに塗布されたインクを熱によって印刷媒体Rに転写することで印刷を行う。また、下ガイド122は、熱伝導率の高い金属で作成された放熱板であり、印刷ヘッド121と切断部150との間であり、且つ、印刷ヘッド121の近傍に配置されている。これにより、下ガイド122は、印刷ヘッド121と印刷媒体Rおよびリボンをガイドし、印刷ヘッド121で加熱された印刷媒体Rおよびリボンを冷却する。
【0017】
搬送部130は、ローラ131と、ローラ支持部132と、テープガイド133と、図2に示す巻取軸134と、を有し、印刷媒体Rを送出方向(x方向)に搬送するものである。また、搬送部130は、印刷媒体Rと共にインクが塗布されたリボンを搬送する。
【0018】
ローラ131は、金属製の芯金と芯金の周りに形成された樹脂とを有するプラテンローラを含み、サーボモータなどに駆動されて回転する。ローラ131を駆動するモータはサーボモータに限定されず、ステッピングモータやDC(Direct Current)モータであってもよい。ローラ131は、印刷ヘッド121に印刷媒体Rを押圧すると共に、印刷媒体Rを搬送する。
【0019】
ローラ支持部132は、アーム132aと、ローラ軸支部132bと、を備える。アーム132aは、一端部132cが回転軸132dに回転可能に軸支され、他端部132eにローラ軸支部132bが取り付けられている。アーム132aが回転軸132dを中心に回転することで、ローラ軸支部132bがy方向または-y方向に移動する。ローラ軸支部132bは、ローラ131を回転可能に軸支する。
【0020】
テープガイド133は、図5に示すように、固定部133aと、弯曲部133bと、先端部133cと、を有する。テープガイド133は、ローラ131より送出方向(ローラ131と切断部150との間)、且つ、ローラ131の近傍である位置に配置され、印刷媒体Rが撓むことを抑制するものである。固定部133aは、ローラ131に対して固定された位置にテープガイド133を配置するために、ローラ軸支部132bに固定されている。弯曲部133bは、一端部が固定部133aに固定され、ローラ131の回転を妨げないように弯曲した形状を有する。先端部133cは、弯曲部133bの他端部に配置され、印刷媒体Rが撓むと接触する位置に配置される。また、テープガイド133の先端部133cは、上述した下ガイド122に対向して配置され、先端部133cと下ガイド122との間に空間を有する。これにより、印刷媒体Rおよびリボン310は、テープガイド133の先端部133cと下ガイド122との間を通過し、印刷媒体Rおよびリボン310の撓みが抑えられる。
【0021】
図2に示す巻取軸134は、インクが塗布されたリボン310を巻き取り、リボン310を印刷媒体Rと共に送出方向に搬送する。リボン310に撓みが生じないように、巻取軸134の回転数は、リボン310にテンションが与えられる回転数に調整される。巻取軸134の回転数は、例えば、ローラ131の回転数より大きく設定され、好ましくは、巻取軸134の回転数は、ローラ131の回転数の1.1倍以上に設定される。また、印刷媒体Rが引戻方向に搬送される場合、巻取軸134は空回りし、リボン310は印刷媒体Rと共に引戻方向に搬送される。
【0022】
押圧部140は、図3に示すように、カム141と、カム141により移動するカムフォロワ142と、カムフォロワ142とローラ支持部132との間に配置された弾性体143と、を備える。押圧部140は、ローラ131で印刷媒体Rを印刷ヘッド121に押圧する装置であり、ローラ131で印刷媒体Rを印刷ヘッド121に第1の圧力または第1の圧力より大きい第2の圧力で押圧する。具体的には、印刷媒体Rを搬送する場合、ローラ131で印刷媒体Rを印刷ヘッド121に第1の圧力で押圧する。これにより、印刷媒体Rに印刷対象Sが鮮明に印刷される。印刷媒体Rをハーフカットする場合、ローラ131で印刷媒体Rを印刷ヘッド121に第2の圧力で押圧する。これにより、ハーフカットによる印刷媒体Rのずれを抑えることができる。また、カートリッジ300を交換する際には、押圧部140は、ローラ131を印刷ヘッド121から離間させる。
【0023】
カム141は、y軸方向に延びる回転軸を中心にステッピングモータ等により回転し、第1のカム面141aと、第2のカム面141bと、第3のカム面141cと、を有する。第1のカム面141aと印刷部120との間隔D1は、第2のカム面141bと印刷部120との間隔D2より小さい。第2のカム面141bと印刷部120との間隔D2は、第3のカム面141cと印刷部120との間隔D3より小さい。また、第3のカム面141cは、嵌合部141dを有する。ここでは、カム141がy軸方向に延びる回転軸を中心に回転する例について説明するが、カム141の回転軸の方向やカム141の形状はここで説明する以外のものであってもよい。
【0024】
カムフォロワ142は、接触部142aと、嵌合部141dに嵌合する被嵌合部142bとを有し、カム141により押圧され、y方向または-y方向に移動する。カムフォロワ142の接触部142aが、第1のカム面141aに接触している場合、ローラ軸支部132bが弾性体143に付勢され、ローラ131は印刷媒体Rを印刷ヘッド121に第2の圧力で押圧する。図6に示すように、カムフォロワ142の接触部142aが、第2のカム面141bに接触している場合、ローラ支持部132が弾性体143に付勢され、ローラ131は印刷媒体Rを印刷ヘッド121に第1の圧力で押圧する。図7に示すように、カムフォロワ142の接触部142aが、第3のカム面141cに接触している場合、被嵌合部142bは嵌合部141dに嵌合し、ローラ131は印刷ヘッド121から離間する。
【0025】
弾性体143は、カムフォロワ142とローラ軸支部132bの間に配置され、ローラ支持部132を付勢するものであり、例えば、板バネまたはコイルバネを含む。
【0026】
図8に示すように、切断部150は、印刷部120により印刷対象Sが印刷されたテープ状の印刷媒体Rをフルカットまたはハーフカットする。切断部150は、フルカット用の第1の切断刃(フルカッター)151と、ハーフカット用の第2の切断刃(ハーフカッター)152と、図示しない第1と第2の切断刃151、152を駆動する駆動部と、を有する。第1の切断刃151は、印刷ヘッド121から距離L1離れて配置されている。第2の切断刃152は、印刷ヘッド121から距離L2離れて配置されている。フルカットは、印刷媒体Rの印刷媒体本体R1と剥離紙R2との両方を切断する処理である。ハーフカットは、印刷媒体Rの剥離紙R2を切断しないように印刷媒体本体R1を切断する処理である。
【0027】
印刷装置100は、電気的構成として、図9に示すように、上述した印刷部120と、搬送部130と、押圧部140と、切断部150と、に加えて、制御部110と、通信部160と、ROM(Read Only Memory)170と、RAM(Random Access Memory)180と、を備える。
【0028】
制御部110は、CPU(Central Processing Unit)等から構成される。制御部110は、ROM170に記憶したプログラムを実行することにより、印刷対象取得部111と、印刷ヘッド制御部112と、搬送制御部113として機能する。
【0029】
印刷対象取得部111は、通信部160を介して、端末装置200から送信された印刷対象のデータを取得し、RAM180に記憶させる。
【0030】
印刷ヘッド制御部112は、搬送部130が印刷媒体Rを送出方向に搬送した搬送距離に基づいて、印刷部120を制御して印刷媒体Rに印刷対象Sを印刷させる。具体的には、印刷ヘッド制御部112は、印刷媒体Rが副走査方向に1ドットピッチに相当する距離を搬送される度、RAM180に記憶された印刷対象Sの画像を、主走査方向にライン状に並んだ1画素のラインである1ドットラインを印刷ヘッド121に印刷させる。
【0031】
搬送制御部113は、搬送部130、押圧部140および切断部150を制御し、送出方向に印刷媒体Rを搬送し、印刷された印刷媒体Rをフルカットまたはハーフカットする。詳細には、印刷媒体Rを搬送しながら画像を印刷する場合、搬送制御部113は、押圧部140を制御し、ローラ131で印刷媒体Rを印刷ヘッド121に第1の圧力で押圧する。また、印刷媒体Rをハーフカットする場合、搬送制御部113は、押圧部140を制御し、ローラ131で印刷媒体Rを印刷ヘッド121に第2の圧力で押圧し、切断部150を制御し、印刷媒体Rのハーフカット予定位置をハーフカットする。また、印刷媒体Rに印刷対象Sを印刷した後、搬送制御部113は、搬送部130を制御し、印刷媒体Rのフルカット予定位置が切断部150の第1の切断刃151の位置に配置するまで送出方向に印刷媒体Rを搬送する。その後、搬送制御部113は、切断部150を制御し、印刷媒体Rのフルカット予定位置をフルカットする。また、カートリッジ300を交換する際には、カートリッジ300を交換する際には、搬送制御部113は、押圧部140を制御し、ローラ131を印刷ヘッド121から離間させる。
【0032】
印刷部120は、上述したように、印刷ヘッド制御部112の制御に基づいて、印刷ヘッド121に設けられた発熱抵抗体を印刷データに応じて選択的に発熱させる。発熱した発熱抵抗体は、リボン310に塗布されたインクを印刷媒体Rに転写し、印刷ヘッド121の主走査方向に向けてライン状に並んだ画素(1ドットライン)が印刷される。
【0033】
搬送部130は、上述したように、搬送制御部113の制御に基づいて、印刷ヘッド121に印刷媒体Rを押圧させた状態で、送出方向に印刷媒体を搬送する。また、搬送制御部113の制御に基づいて、搬送部130は、巻取軸134を回転して、印刷媒体Rと共にインクが塗布されたリボン310も搬送される。
【0034】
押圧部140は、上述したように、搬送制御部113の制御に基づいて、カム141を回転し、印刷媒体Rに印刷する場合、ローラ131で印刷媒体Rを印刷ヘッド121に第1の圧力で押圧し、印刷媒体Rをハーフカットする場合、ローラ131で印刷媒体Rを印刷ヘッド121に第2の圧力で押圧する。また、カートリッジ300を交換する際には、搬送制御部113の制御に基づいて、カム141を回転し、ローラ131を印刷ヘッド121から離間させる。
【0035】
切断部150は、上述したように、搬送制御部113の制御に基づいて、印刷部120により印刷対象Sが印刷されたテープ状の印刷媒体Rをフルカットまたはハーフカットする。
【0036】
通信部160は、端末装置200から印刷対象Sを示すデータを受信する。通信部160は、無線LAN(Local Area Network)、Bluetooth(登録商標)などの無線通信モジュールから構成される。
【0037】
ROM170は、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリから構成され、上述したように制御部110が各種機能を実現するためのプログラムを記憶する。RAM180は、揮発性メモリから構成され、制御部110が各種処理を行うためのプログラムを実行するための作業領域として用いられる。また、RAM180は、印刷対象Sの画像データなどの情報を記憶する。
【0038】
端末装置200は、図10に示すように、制御部210と、通信部220と、ディスプレイ230と、操作部240と、ROM250と、RAM260と、を備える。
【0039】
制御部210は、CPU等から構成される。制御部210は、ROM250に記憶されたプログラムを実行することにより、印刷対象取得部211と、印刷対象送信部212として機能する。
【0040】
印刷対象取得部211は、操作部240が受け付けた、または通信部220が受信した印刷対象Sを示すデータを取得する。
【0041】
印刷対象送信部212は、通信部220を介して、印刷対象Sのデータを印刷装置100に送信する。また、ユーザが端末装置200を操作して印刷開始の指示が実行されると、印刷開始の指示を示すデータを印刷装置100に送信する。
【0042】
通信部220は、印刷装置100に印刷対象Sを示すデータおよび印刷開始の指示を示すデータを送信する。通信部220は、上述した通信部160と同様に、無線LAN、Bluetooth(登録商標)などの無線通信モジュールから構成される。
【0043】
ディスプレイ230は、操作に必要な画像を表示するものであり、LCD(liquid crystal display)などから構成される。
【0044】
操作部240は、ユーザの入力に基づいて、印刷対象Sのデータや印刷処理の開始、印刷開始、終了、カートリッジ交換の指示を受け付けるものである。なお、操作部240とディスプレイ230とは、タッチパネルディスプレイ装置を構成する。
【0045】
ROM250は、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリから構成され、制御部110が各種機能を実現するためのプログラムを記憶する。RAM260は、揮発性メモリから構成され、制御部110が各種処理を行うためのプログラムを実行するための作業領域として用いられ、印刷対象Sを示すデータを記憶する。
【0046】
つぎに、印刷装置100が、実行する印刷処理について説明する。
【0047】
ユーザによる印刷処理を開始させる指示に応答し、印刷装置100は、図11に示す印刷処理を開始する。
【0048】
まず、印刷対象取得部111は、印刷対象Sを示すデータを受信できる状態で待機し、印刷対象Sを示すデータを受信したか否かを判定する(ステップS101)。印刷対象を示すデータを受信していない場合(ステップS101;No)、ステップS101を繰り返す。
【0049】
ユーザの操作により、端末装置200に印刷対象Sが入力され、端末装置200から印刷対象Sが印刷装置100に送信されると、印刷対象取得部111は、印刷対象Sを示すデータを受信する(ステップS101;Yes)。印刷対象Sを受信すると、印刷対象取得部111は、印刷対象Sを示すデータをRAM180に記憶させ、ユーザにより開始の指示がされれば印刷を開始できる状態で待機する(ステップS102)。この例では、印刷対象Sは、「ABCDE」である。
【0050】
つぎに、搬送制御部113は、ユーザが端末装置200を操作して印刷開始の指示が実行されたた否かを判定する(ステップS103)。印刷開始の指示が実行されなかったと判定した場合(ステップS103;No)、ステップS102に戻り、ステップS102とステップS103とを繰り返す。
【0051】
搬送制御部113は、印刷開始の指示が実行されたと判定すると(ステップS103;Yes)、押圧部140を制御し、ローラ131で印刷媒体Rを印刷ヘッド121に第1の圧力で押圧する(ステップS104)。詳細には、搬送制御部113は、押圧部140を制御し、図6に示すように、第2のカム面141bがカムフォロワ142の接触部142aに接触する位置にカム141を回転する。これにより、カムフォロワ142とローラ軸支部132bの間に配置された弾性体143に付勢され、ローラ131により第1の圧力で印刷媒体Rが印刷ヘッド121に押圧される。この時点では、図12に示すように、印刷媒体Rは、フルカット位置C1で切断されている。また、この例では、ハーフカット予定位置C2は、印刷ヘッド121の近傍である。
【0052】
つぎに、印刷ヘッド制御部112は、搬送制御部113に制御された搬送部130が送出方向に1ドットラインに相当する距離を搬送した印刷媒体Rに、印刷部120を制御して印刷対象Sを1ドットライン印刷させる(ステップS105)。具体的には、印刷ヘッド制御部112は、印刷媒体Rが副走査方向に1ドットピッチに相当する距離を搬送される度、RAM180に記憶された印刷対象Sの画像を、主走査方向にライン状に並んだ1画素のラインである1ドットラインを印刷ヘッド121に印刷させる。
【0053】
つぎに、印刷ヘッド制御部112は、印刷対象Sを最後まで印刷したか否かを判定する(ステップS106)。
【0054】
印刷ヘッド制御部112は、印刷対象Sを最後まで印刷していないと判定すると(ステップS106;No)、搬送制御部113は、印刷媒体Rのハーフカット予定位置C2がハーフカット位置に搬送されたか否かを判定する(ステップS107)。詳細には、搬送制御部113は、ハーフカット予定位置C2が印刷ヘッド121に配置された位置から距離L2搬送されたか否かにより判定する。ハーフカット位置は、切断部150のハーフカット用の第2の切断刃152が配置されている位置である。
【0055】
搬送制御部113は、印刷媒体Rのハーフカット予定位置C2がハーフカット位置に搬送されていないと判定すると(ステップS107;No)、ステップS105に戻って、ステップS105からステップS107を繰り返す。
【0056】
搬送制御部113は、図13に示すように、印刷媒体Rのハーフカット予定位置C2がハーフカット位置に搬送されたと判定すると(ステップS107;No)、搬送を停止する(ステップS108)。この例では、印刷対象Sの「ABCDE」のうち「E」が印刷途中である。
【0057】
つぎに、搬送制御部113は、押圧部140を制御し、ローラ131で印刷媒体Rを印刷ヘッド121に第2の圧力で押圧する(ステップS109)。詳細には、搬送制御部113は、押圧部140を制御し、図3に示すように、第1のカム面141aがカムフォロワ142の接触部142aに接触する位置にカム141を回転する。これにより、カムフォロワ142とローラ軸支部132bの間に配置された弾性体143に付勢され、ローラ131により第2の圧力で印刷媒体Rが印刷ヘッド121に押圧される。
【0058】
つぎに、搬送制御部113は、切断部150を制御し、図14に示すように、印刷媒体Rのハーフカット予定位置C2をハーフカットする(ステップS110)。ハーフカットは、印刷媒体Rの剥離紙R2を切断しないように印刷媒体本体R1を切断する処理である。ローラ131で印刷媒体Rを印刷ヘッド121に第2の圧力で押圧しているので、切断による印刷媒体Rのずれを小さくでき、印刷対象Sの「E」の文字を鮮明に印刷することができる。その後、ステップS104に戻り、ステップS104からステップS110を繰り返す。
【0059】
つぎに、印刷ヘッド制御部112は、印刷対象Sを最後まで印刷したと判定すると(ステップS106;Yes)、搬送制御部113は、切断処理を実行する(ステップS111)。
【0060】
図15に示す切断処理が実行されると、搬送制御部113は、図16に示すように、搬送部130を制御し、印刷媒体Rのフルカット予定位置C3が切断部150の第1の切断刃151が配置されている切断位置に印刷媒体Rを搬送する(ステップS201)。具体的には、搬送制御部113は、搬送部130を制御し、送出方向に印刷媒体Rを距離L1搬送する。
【0061】
つぎに、搬送制御部113は、切断部150を制御し、印刷媒体Rのフルカット予定位置C3を切断する(ステップS202)。この例では、印刷完了後でありズレによる印刷対象Sへの影響が少ないため、押圧部140によりローラ131で印刷媒体Rを印刷ヘッド121に第1の圧力で押圧した状態で切断する。
【0062】
つぎに、図11に示す印刷処理に戻って、搬送制御部113は、印刷処理を終了する指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS112)。印刷処理を終了する指示を受け付けない場合(ステップS112;No)、ステップS101に戻り、ステップS101からステップS112を繰り返す。
【0063】
印刷処理を終了する指示を受け付けると(ステップS112;Yes)、印刷装置100は、印刷処理を終了する。
【0064】
以上のように、本実施の形態の印刷システム1および印刷装置100によれば、ローラ131で印刷媒体Rを印刷ヘッド121に第2の圧力で押圧しながら印刷媒体Rをハーフカットすることで、ハーフカットによる印刷媒体Rのずれを少なくすることができる。これにより、印刷の途中で印刷媒体Rをハーフカットすることによって印刷媒体Rが引っ張られても、印刷媒体Rの移動を少なくできる。これにより、ハーフカットの前後で印刷媒体Rに印刷される印刷対象Sに隙間が生じることを防止することができ、印刷媒体Rに印刷対象Sを鮮明に印刷できる。
【0065】
(変形例)
上述の実施の形態の印刷装置100では、押圧部140が、カム141と、カム141により移動するカムフォロワ142と、を備える例について説明した。押圧部140は、ローラ131で印刷媒体Rを印刷ヘッド121に第1の圧力または第1の圧力より大きい第2の圧力で押圧し、また、ローラ131を離間することができればよく、カム構造以外のリニアモータを用いた構造や油圧または空気圧などの流体を用いた構造を有してもよい。
【0066】
上述の実施の形態の印刷装置100では、切断部150が、印刷媒体Rの剥離紙R2を切断しないように印刷媒体本体R1を切断するハーフカットを実行する例について説明したが、図17に示すように、印刷媒体Rの印刷媒体本体R1を切断しないように剥離紙R2を切断するハーフカットを実行してもよい。この場合でも、第2の圧力で押圧しながら印刷媒体Rをハーフカットすることで、ハーフカットによる印刷媒体Rのずれを少なくすることができる。これにより、印刷の途中で印刷媒体Rをハーフカットしたとしても、ハーフカットの前後で印刷媒体Rに印刷される印刷対象Sに隙間が生じることを防止することができ、印刷媒体Rに印刷対象Sを鮮明に印刷できる。
【0067】
上述の実施の形態の印刷装置100では、切断部150が、印刷媒体Rをフルカットする際、押圧部140によりローラ131で印刷媒体Rを印刷ヘッド121に第1の圧力で押圧する例について説明したが、印刷媒体Rをフルカットする際に、押圧部140によりローラ131で印刷媒体Rを印刷ヘッド121に第2の圧力で押圧してもよい。このようにすることで、フルカットする際に印刷媒体Rの位置がずれることを防ぐことができる。
【0068】
上述の実施の形態の印刷装置100では、搬送部130が印刷媒体Rを切断位置に搬送し、印刷媒体Rをフルカットしたあとそのまま次の印刷対象を印刷する例について説明したが、印刷媒体Rを切断位置に搬送し、印刷媒体Rをフルカットし、その後、印刷媒体Rを引戻方向(-x方向)に搬送してもよい。また、図18に示すように、テープ先端部の近傍にハーフカット予定位置C4を設定し、ハーフカット予定位置C4を第2の切断刃152まで搬送し、ハーフカットを実行してもよい。この場合、印刷媒体Rにおける印刷開始位置を印刷ヘッド121まで引戻方向に搬送した後、印刷を実行し、フルカットを行って印刷処理を終了する。このようにすることで、印刷媒体Rに印刷対象Sが印刷されていない部分を少なくすることができる。
【0069】
上述の実施の形態の印刷装置100では、リボンに塗布されたインクを熱によって印刷媒体Rに転写する熱転写型プリンタである例について説明した。印刷装置100は、印刷ヘッド121が熱転写できるプリントヘッドであればよく、リボンに塗布されたインクを熱によって印刷媒体Rに転写する代わりに、熱を感知して色が変化する感熱紙に印刷する感熱方式のプリンタであってもよい。この場合、リボンが不要であるため、ランニングコストを下げることが可能である。また、レジのレシートなどの感熱紙に印刷することも可能である。
【0070】
上述の実施の形態の印刷システム1では、印刷装置100と、端末装置200と、を備える例について説明した。印刷装置100は、ディスプレイと操作部とを備え、端末装置200なしで、単体で印刷媒体Rに印刷対象Sを印刷できるものであってもよい。
【0071】
また、CPU、RAM、ROM等から構成される印刷装置100および端末装置200が実行する印刷処理を行う中心となる部分は、専用のシステムによらず、通常の情報携帯端末(スマートフォン、タブレットPC)、パーソナルコンピュータなどを用いて実行可能である。たとえば、上述の動作を実行するためのコンピュータプログラムを、コンピュータが読み取り可能な記録媒体(フレキシブルディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)等)に格納して配布し、このコンピュータプログラムを情報携帯端末などにインストールすることにより、上述の処理を実行する情報処理端末を構成してもよい。また、インターネット等の通信ネットワーク上のサーバ装置が有する記憶装置にこのコンピュータプログラムを格納しておき、通常の情報処理端末などがダウンロード等することで情報処理装置を構成してもよい。
【0072】
また、印刷装置の機能を、OS(Operating System)とアプリケーションプログラムとの分担、またはOSとアプリケーションプログラムとの協働により実現する場合などには、アプリケーションプログラム部分のみを記録媒体や記憶装置に格納してもよい。
【0073】
また、搬送波にコンピュータプログラムを重畳し、通信ネットワークを介して配信することも可能である。例えば、通信ネットワーク上の掲示板(BBS:Bulletin Board System)にこのコンピュータプログラムを掲示し、ネットワークを介してこのコンピュータプログラムを配信してもよい。そして、このコンピュータプログラムを起動し、OSの制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、上述の処理を実行できるように構成してもよい。
【0074】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明には、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲とが含まれる。
【符号の説明】
【0075】
1…印刷システム、100…印刷装置、101…カートリッジ格納部、110、210…制御部、111、211…印刷対象取得部、112…印刷ヘッド制御部、113…搬送制御部、120…印刷部、121…印刷ヘッド、122…下ガイド、123、133a…固定部、130…搬送部、131…ローラ、132…ローラ支持部、132a…アーム、132b…ローラ軸支部、132c…一端部、132d…回転軸、132e…他端部、133…テープガイド、133b…弯曲部、133c…先端部、134…巻取軸、140…押圧部、141…カム、141a…第1のカム面、141b…第2のカム面、141c…第3のカム面、141d…嵌合部、142…カムフォロワ、142a…接触部、142b…被嵌合部、143…弾性体、150…切断部、160、220…通信部、170、250…ROM、180、260…RAM、200…端末装置、212…画像取得部、213…マーカ検出部、214…画像生成表示部、230…ディスプレイ、240…操作部、300…カートリッジ、310…リボン、320…リブ、330…カートリッジ爪、R…印刷媒体、S…印刷対象、D1~D3…間隔、L1~L2…距離
図1
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