(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025121880
(43)【公開日】2025-08-20
(54)【発明の名称】端子、コネクタ、およびコネクタアセンブリ
(51)【国際特許分類】
H01R 13/502 20060101AFI20250813BHJP
H01R 13/533 20060101ALI20250813BHJP
【FI】
H01R13/502 Z
H01R13/533 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】27
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2025016464
(22)【出願日】2025-02-04
(31)【優先権主張番号】202410175962.4
(32)【優先日】2024-02-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】508079120
【氏名又は名称】タイコ エレクトロニクス (シャンハイ) カンパニー リミテッド
(71)【出願人】
【識別番号】516193944
【氏名又は名称】タイコ・エレクトロニクス・テクノロジー・(エスアイピー)・カンパニー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Tyco Electronics Technology (SIP) Co., Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】110004347
【氏名又は名称】弁理士法人大場国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ウェイドォン ヂァン
(72)【発明者】
【氏名】ウェンヂァン マァー
(72)【発明者】
【氏名】レェイ パァン
(72)【発明者】
【氏名】ホォンイアォ ハーヴェイ シァン
(72)【発明者】
【氏名】リィアン エイデン チェン
【テーマコード(参考)】
5E087
【Fターム(参考)】
5E087EE04
5E087JJ09
5E087RR15
5E087RR25
(57)【要約】 (修正有)
【課題】振動環境においても相手側端子との電気的接触不良を軽減できる端子を提供する。
【解決手段】スナップスロット130が形成されている単一の端子プレート1と、端子プレート1に設置される制限シェル2であって、端子プレート1の上面の上方に配置されるトッププレート20および端子プレート1の底面に取り付けられるボトムプレート2を備える制限シェル2と、弾性コンタクト部材であって、弾性コンタクト部材は弾性コンタクト部材と制限シェル2のトッププレート20との間に挿入された相手側端子との電気的接触のために端子プレート1の上面に設置され、制限シェル2のトッププレート20に対向する弾性コンタクト部材とを備える。端子プレート1のスナップスロットと係合して制限シェル2を端子プレート1にロックする弾性バックルが、制限シェル2に形成されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端子であって、
前記端子は、
- 単一の端子プレート(1)であって、前記端子プレート(1)は、前記端子プレート(1)の厚さ方向(Z)において互いに反対側にある上面および底面を有し、スナップスロット(130)が形成されている、端子プレート(1)と、
- 前記端子プレート(1)に設置される制限シェル(2)であって、前記端子プレート(1)の前記上面の上方に配置されるトッププレート(20)および前記端子プレート(1)の前記底面に取り付けられるボトムプレート(23)を備える、制限シェル(2)と、
- 弾性コンタクト部材(3)であって、前記弾性コンタクト部材(3)は、前記弾性コンタクト部材(3)と前記制限シェル(2)の前記トッププレート(20)との間に挿入される相手側端子との電気的接触のために、前記端子プレート(1)の前記上面に設置され、前記制限シェル(2)の前記トッププレート(20)に対向する、弾性コンタクト部材(3)と
を備え、
前記端子プレート(1)の前記スナップスロット(130)と係合して前記制限シェル(2)を前記端子プレート(1)にロックする弾性バックル(230)が、前記制限シェル(2)に形成されている、
端子。
【請求項2】
前記スナップスロット(130)は、前記端子プレート(1)の前記底面または前記上面に形成され、前記弾性バックル(230)は、前記端子プレート(1)の前記底面または前記上面の前記スナップスロット(130)と係合して、前記制限シェル(2)を前記端子プレート(1)にロックする、
請求項1に記載の端子。
【請求項3】
前記端子プレート(1)は、前記端子プレート(1)の長手方向(Y)において反対側にある前端部および後端部を有し、前記制限シェル(2)は、前記端子プレート(1)の前記前端部から前記長手方向(Y)に沿って前記端子プレート(1)の前記前端部に装着されるように適合され、
前記弾性バックル(230)は、前記ボトムプレート(23)に接続された後端部および前記スナップスロット(130)の内側面(132)に当接する前端部(230a)を有する、前記制限シェル(2)の内部に向かって斜めに延びるばね片の形状である、
請求項2に記載の端子。
【請求項4】
前記制限シェル(2)は、前記相手側端子が前記端子プレート(1)の横方向(X)に沿って前記弾性コンタクト部材(3)と前記制限シェル(2)の前記トッププレート(20)との間に挿入されることを可能とするために、前記端子プレート(1)の前記横方向(X)において互いに反対側にある2つの反対側の開口部を有する、
請求項3に記載の端子。
【請求項5】
複数の弾性バックル(230)が、前記制限シェル(2)の前記ボトムプレート(23)に形成され、複数のスナップスロット(130)が、前記端子プレート(1)の前記底面に形成され、前記複数の弾性バックル(230)は、前記複数のスナップスロット(130)とそれぞれ係合する、
請求項4に記載の端子。
【請求項6】
前記複数のスナップスロット(130)は、前記端子プレート(1)の前記底面の横方向(X)において反対側にある2つの側縁部に対称に分散し、
前記複数の弾性バックル(230)は、前記制限シェル(2)の前記ボトムプレート(23)の横方向(X)において反対側にある2つの側縁部に対称に分散している、
請求項5に記載の端子。
【請求項7】
前記制限シェル(2)は、
前記制限シェル(2)の前記トッププレート(20)と前記ボトムプレート(23)との間に接続され前記端子プレート(1)の前端面に当接する前部サイドプレート(21)
をさらに備え、
位置決めスロット(21)が、前記制限シェル(2)の前記前部サイドプレート(21)に形成され、位置決め突出部(11a)が、前記端子プレート(1)の前記前端面に形成され、前記位置決め突出部(11a)は、前記位置決めスロット(21)に装着されて、前記制限シェル(2)を前記横方向(X)および前記厚さ方向(Z)において位置決めする、
請求項4に記載の端子。
【請求項8】
前記制限シェル(2)は、
前記制限シェル(2)の後端部の左側に配置され、前記制限シェル(2)の前記トッププレート(20)の左側と前記ボトムプレート(23)の左側との間に接続された左側接続プレート(22)と、
前記制限シェル(2)の前記後端部の右側に配置され、前記制限シェル(2)の前記トッププレート(20)の右側と前記ボトムプレート(23)の右側との間に接続された右側接続プレート(24)と
をさらに備え、
前記左側接続プレート(22)および前記右側接続プレート(24)は、前記横方向(X)において反対側にあり、前記端子プレート(1)の左側および右側にそれぞれ当接する、
請求項7に記載の端子。
【請求項9】
前記制限シェル(2)は、
前記制限シェル(2)の前記ボトムプレート(23)の後ろ側に接続され制限溝(25a)が形成された後部制限部(25)
をさらに備え、
前記端子プレート(1)の側部は、前記後部制限部(25)の前記制限溝(25a)に接合される、
請求項8に記載の端子。
【請求項10】
前記後部制限部(25)は、
前記制限シェル(2)の前記ボトムプレート(23)の前記後ろ側に接続され前記端子プレート(1)の側縁部の底面に押し付けられている制限ボトムプレート(251)と、
前記制限ボトムプレート(251)とは反対側にあり前記端子プレート(1)の前記側縁部の上面に当接する制限トッププレート(252)と、
前記制限ボトムプレート(251)の一方側と前記制限トッププレート(252)の一方側との間に接続され前記端子プレート(1)の側部に当接する制限サイドプレート(253)と
を備える、
請求項9に記載の端子。
【請求項11】
前記制限シェル(2)は、
前記制限シェル(2)の前記トッププレート(20)の後ろ側に接続された後部制限プレート(26)
をさらに備え、
前記後部制限プレート(26)の下側は、前記端子プレート(1)の前記上面に押し付けられ、前記後部制限プレート(26)および前記後部制限部(25)は、それぞれ前記左側接続プレート(22)および前記右側接続プレート(24)に近い、
請求項9に記載の端子。
【請求項12】
少なくとも1つの内方突出リブ(2a)が、前記制限シェル(2)の前記トッププレート(20)に形成され、前記リブ(2a)は、前記相手側端子と前記弾性コンタクト部材(3)との間の確実な電気的接触を保証するために、前記端子プレート(1)の前記横方向(X)に沿って延びて、挿入された前記相手側端子に所定の圧力を印加する、
請求項4に記載の端子。
【請求項13】
前記制限シェル(2)は、前記端子プレート(1)の横方向(X)において互いに反対側にある一対のサイドプレート(27)をさらに備え、前記サイドプレート(27)は、前記トッププレート(20)と前記ボトムプレート(23)との間に接続され、
前記制限シェル(2)は、前記端子プレート(1)の前記長手方向(Y)において互いに反対側にある前部開口部および後部開口部を有し、前記相手側端子が前記端子プレート(1)の前記長手方向(Y)に沿って前記前部開口部を通して前記弾性コンタクト部材(3)と前記制限シェル(2)の前記トッププレート(20)との間に挿入されることを可能とする、
請求項3に記載の端子。
【請求項14】
複数の弾性バックル(230)が、前記制限シェル(2)の前記ボトムプレート(23)に形成され、複数のスナップスロット(130)が、前記端子プレート(1)の前記上面に形成され、前記複数の弾性バックル(230)は、前記複数のスナップスロット(130)とそれぞれ係合する、
請求項13に記載の端子。
【請求項15】
前記複数のスナップスロット(130)は、前記端子プレート(1)の前記上面の横方向(X)における2つの反対側の側縁部に対称に分散し、
前記複数の弾性バックル(230)は、前記制限シェル(2)の前記ボトムプレート(23)の横方向(X)における反対の側に対称に分散している、
請求項13に記載の端子。
【請求項16】
弾性ロック片(2b)が、前記制限シェル(2)の前記トッププレート(20)に形成され、前記弾性ロック片(2b)は、コネクタのハウジングと係合して前記端子を前記コネクタの前記ハウジングにロックするために、後部に向かってかつ外方へ斜めに延びる、
請求項12または13に記載の端子。
【請求項17】
前記相手側端子と前記弾性コンタクト部材(3)との間の確実な電気的接触を保証するために、挿入された前記相手側端子に所定の圧力を印加するのに用いられる、内方に突出する複数の膨出部(2c)も、前記制限シェル(2)の前記トッププレート(20)に形成されている、
請求項12または13に記載の端子。
【請求項18】
前記制限シェル(2)は、一体打抜き部品であり、前記制限シェル(2)の前記ボトムプレート(23)は、一対の接合縁部(23a)を有し、相互の係合に適したスロット(23b)および突出部(23c)が、前記一対の接合縁部(23a)にそれぞれ形成され、前記スロット(23b)および前記突出部(23c)は、ダブテールの形状、T字状、またはΩ字状である、
請求項2に記載の端子。
【請求項19】
前記端子プレート(1)は、前記端子プレート(1)の長手方向(Y)において反対側にある前端部および後端部を有し、前記制限シェル(2)は、前記端子プレート(1)の前記前端部から前記長手方向(Y)に沿って前記端子プレート(1)の前記前端部に装着されるように適合され、
前記スナップスロット(130)は、前記端子プレート(1)の前側、左側、および右側に形成され、前記弾性バックル(230)は、前記制限シェル(2)の前記ボトムプレート(23)の前側、左側、および右側に形成され、
前記弾性バックル(230)は、前記スナップスロット(130)にスナップ留めされ前記端子プレート(1)の側部にクランプされて前記制限シェル(2)を前記端子プレート(1)にロックするC字状弾性クリップの形状である、
請求項1に記載の端子。
【請求項20】
前記制限シェル(2)は、前記端子プレート(1)の前記長手方向(Y)において互いに反対側にある前部開口部および後部開口部を有し、前記相手側端子が前記端子プレート(1)の前記長手方向(Y)に沿って前記前部開口部を通して前記弾性コンタクト部材(3)と前記制限シェル(2)の前記トッププレート(20)との間に挿入されることを可能とする、
請求項19に記載の端子。
【請求項21】
前記制限シェル(2)は、前記制限シェル(2)の横方向(X)において互いに反対側にある一対のサイドプレート(27)をさらに備え、前記サイドプレート(27)は、前記トッププレート(20)と前記ボトムプレート(23)との間に接続され、
側方開口部が、前記相手側端子が前記端子プレート(1)の横方向(X)に沿って前記側方開口部を通して前記弾性コンタクト部材(3)と前記制限シェル(2)の前記トッププレート(20)との間に挿入されることを可能とするために、前記制限シェル(2)の前記一対のサイドプレート(27)のうちの一方に形成されている、
請求項20に記載の端子。
【請求項22】
前記ボトムプレート(23)は、前記一対のサイドプレート(27)および前記トッププレート(20)を越えて後方へ延びる後端部を有し、前記ボトムプレート(23)の左側および右側における弾性バックル(230)が、それぞれ前記ボトムプレート(23)の前記後端部の左側および右側に配置されている、
請求項21に記載の端子。
【請求項23】
弾性ロック片(2b)が、前記制限シェル(2)の前記トッププレート(20)に形成され、前記弾性ロック片(2b)は、コネクタのハウジングと係合して前記端子を前記コネクタの前記ハウジングにロックするために、後部に向かってかつ外方へ斜めに延びる、
請求項19に記載の端子。
【請求項24】
前記相手側端子と前記弾性コンタクト部材(3)との間の確実な電気的接触を保証するために、挿入された前記相手側端子に所定の圧力を印加するのに用いられる一列の弾性押圧アーム(28)が、前記制限シェル(2)の前記トッププレート(20)の内面に形成されている、
請求項19に記載の端子。
【請求項25】
前記制限シェル(2)は、一体打抜き部品であり、前記制限シェル(2)の前記ボトムプレート(23)は、単層ボトムプレートであり、前記制限シェル(2)の前記トッププレート(20)は、共に積層された二重層トッププレートを含む、
請求項19に記載の端子。
【請求項26】
ハウジングと、
前記ハウジングに挿入される、請求項1から25のいずれか一項に記載の前記端子と
を備えるコネクタ。
【請求項27】
コネクタアセンブリであって、
請求項26に記載の前記コネクタと、
前記コネクタと嵌合する相手側コネクタと
を備え、
前記相手側コネクタは、
前記コネクタの前記ハウジングと嵌合するように用いられる相手側ハウジングと、
前記コネクタの前記弾性コンタクト部材(3)との電気的接触を形成するために、前記コネクタの前記弾性コンタクト部材(3)と前記制限シェル(2)の前記トッププレート(20)との間に挿入されるように用いられる相手側端子と
を備える、
コネクタアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、中国国家知識産権局において2024年2月7日に出願された中国特許出願第CN202410175962.4号の利益を主張し、その全開示が本明細書に参照により組み込まれる。
【0002】
本発明は、端子、特に高電圧コネクタのための端子に関する。加えて、本発明はまた、端子を備えるコネクタ、およびコネクタを備えるコネクタアセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
先行技術において、高電圧コネクタの端子は通常、端子本体、一対の弾性コンタクト、および制限シェルを含む。端子本体は、2つの端子プレートを含む。2つの端子プレートの間には、相手側端子の挿入を可能とする間隙が存在する。一対の弾性コンタクト部材は、2つの端子プレートの間の間隙に設置され、それぞれ2つの端子プレートの内面に固定され、それらの間に挿入された相手側端子を締め付けて端子と相手側端子との間の電気的接続を実現するのに用いられる。制限シェルは、端子本体の2つの端子プレートに装着され、端子をコネクタのハウジングにロックするのに用いられる。
【0004】
先行技術においては、端子本体が2つの端子プレートを含むため、端子の構造が複雑であり、生産コストが高く、製造困難性が高い。加えて、先行技術においては、振動が生じると、2つの端子プレートの間の間隙が変化し、それにより、端子と相手側端子との間に電気的接触不良が生じる場合がある。したがって、既存の高電圧コネクタの端子は、振動環境に適していない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記の難点のうちの少なくとも1つの側面を克服または軽減するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、端子が提供される。端子は、単一の端子プレートであって、単一の端子プレートは、端子プレートの厚さ方向において互いに反対側にある上面および底面を有し、スナップスロットが形成されている、端子プレートと、端子プレートに設置される制限シェルであって、端子プレートの上面の上方に配置されるトッププレートおよび端子プレートの底面に取り付けられるボトムプレートを備える、制限シェルと、弾性コンタクト部材であって、弾性コンタクト部材は、弾性コンタクト部材と制限シェルのトッププレートとの間に挿入された相手側端子との電気的接触のために、端子プレートの上面に設置され、制限シェルのトッププレートに対向する、弾性コンタクト部材とを備える。端子プレートのスナップスロットと係合して制限シェルを端子プレートにロックする弾性バックルが、制限シェルに形成されている。
【0007】
本発明の例示的実施形態によれば、スナップスロットは、端子プレートの底面または上面に形成され、弾性バックルは、端子プレートの底面または上面のスナップスロットと係合して、制限シェルを端子プレートにロックする。
【0008】
本発明の別の例示的実施形態によれば、端子プレートは、端子プレートの長手方向において反対側にある前端部および後端部を有し、制限シェルは、端子プレートの前端部から長手方向に沿って端子プレートの前端部に装着されるように適合され、弾性バックルは、ボトムプレートに接続された後端部およびスナップスロットの内側面に当接する前端部を有する、制限シェルの内部に向かって斜めに延びるばね片の形状である。
【0009】
本発明の別の例示的実施形態によれば、制限シェルは、相手側端子が端子プレートの横方向に沿って弾性コンタクト部材と制限シェルのトッププレートとの間に挿入されることを可能とするために、端子プレートの横方向において互いに反対側にある2つの反対側の開口部を有する。
【0010】
本発明の別の例示的実施形態によれば、複数の弾性バックルが、制限シェルのボトムプレートに形成され、複数のスナップスロットが、端子プレートの底面に形成され、複数の弾性バックルは、複数のスナップスロットとそれぞれ係合する。
【0011】
本発明の別の例示的実施形態によれば、複数のスナップスロットは、端子プレートの底面の横方向において反対側にある2つの側縁部に対称に分散し、複数の弾性バックルは、制限シェルのボトムプレートの横方向において反対側にある2つの側縁部に対称に分散している。
【0012】
本発明の別の例示的実施形態によれば、制限シェルは、制限シェルのトッププレートとボトムプレートとの間に接続され端子プレートの前端面に当接する前部サイドプレートをさらに備え、位置決めスロットが、制限シェルの前部サイドプレートに形成され、位置決め突出部が、端子プレートの前端面に形成され、位置決め突出部は、位置決めスロットに装着されて、制限シェルを横方向および厚さ方向において位置決めする。
【0013】
本発明の別の例示的実施形態によれば、制限シェルは、制限シェルの後端部の左側に配置され、制限シェルのトッププレートの左側とボトムプレートの左側との間に接続された左側接続プレートと、制限シェルの後端部の右側に配置され、制限シェルのトッププレートの右側とボトムプレートの右側との間に接続された右側接続プレートとをさらに備える。左側接続プレートおよび右側接続プレートは、横方向において反対側にあり、端子プレートの左側および右側にそれぞれ当接する。
【0014】
本発明の別の例示的実施形態によれば、制限シェルは、制限シェルのボトムプレートの後ろ側に接続され制限溝が形成された後部制限部をさらに備え、端子プレートの側部は、後部制限部の制限溝に接合される。
【0015】
本発明の別の例示的実施形態によれば、後部制限部は、制限シェルのボトムプレートの後ろ側に接続され端子プレートの側縁部の底面に押し付けられる制限ボトムプレートと、制限ボトムプレートとは反対側にあり端子プレートの側縁部の上面に当接する制限トッププレートと、制限ボトムプレートの一方側と制限トッププレートの一方側との間に接続され端子プレートの側部に当接する制限サイドプレートとを備える。
【0016】
本発明の別の例示的実施形態によれば、制限シェルは、制限シェルのトッププレートの後ろ側に接続された後部制限プレートをさらに備え、後部制限プレートの下側は、端子プレートの上面に押し付けられ、後部制限プレートおよび後部制限部は、それぞれ左側接続プレートおよび右側接続プレートに近い。
【0017】
本発明の別の例示的実施形態によれば、少なくとも1つの内方突出リブが、制限シェルのトッププレートに形成され、リブは、相手側端子と弾性コンタクト部材との間の確実な電気的接触を保証するために、端子プレートの横方向に沿って延びて、挿入された相手側端子に所定の圧力を印加する。
【0018】
本発明の別の例示的実施形態によれば、制限シェルは、端子プレートの横方向において互いに反対側にある一対のサイドプレートをさらに備え、サイドプレートは、トッププレートとボトムプレートとの間に接続され、制限シェルは、端子プレートの長手方向において互いに反対側にある前部開口部および後部開口部を有し、相手側端子が端子プレートの長手方向に沿って前部開口部を通して弾性コンタクト部材と制限シェルのトッププレートとの間に挿入されることを可能とする。
【0019】
本発明の別の例示的実施形態によれば、複数の弾性バックルが、制限シェルのボトムプレートに形成され、複数のスナップスロットが、端子プレートの上面に形成され、複数の弾性バックルは、複数のスナップスロットとそれぞれ係合する。
【0020】
本発明の別の例示的実施形態によれば、複数のスナップスロットは、端子プレートの上面の横方向における2つの反対側の側縁部に対称に分散し、複数の弾性バックルは、制限シェルのボトムプレートの横方向における反対の側に対称に分散している。
【0021】
本発明の別の例示的実施形態によれば、弾性ロック片が、制限シェルのトッププレートに形成され、弾性ロック片は、コネクタのハウジングと係合して端子をコネクタのハウジングにロックするために、後部に向かってかつ外方へ斜めに延びる。
【0022】
本発明の別の例示的実施形態によれば、相手側端子と弾性コンタクト部材との間の確実な電気的接触を保証するために、挿入された相手側端子に所定の圧力を印加するのに用いられる、内方に突出する複数の膨出部も、制限シェルのトッププレートに形成されている。
【0023】
本発明の別の例示的実施形態によれば、制限シェルは、一体打抜き部品であり、制限シェルのボトムプレートは、一対の接合縁部を有し、相互の係合に適したスロットおよび突出部が、一対の接合縁部にそれぞれ形成され、スロットおよび突出部は、ダブテールの形状、T字状、またはΩ字状である。
【0024】
本発明の別の例示的実施形態によれば、端子プレートは、端子プレートの長手方向において反対側にある前端部および後端部を有し、制限シェルは、端子プレートの前端部から長手方向に沿って端子プレートの前端部に装着されるように適合され、スナップスロットは、端子プレートの前側、左側、および右側に形成され、弾性バックルは、制限シェルのボトムプレートの前側、左側、および右側に形成され、弾性バックルは、スナップスロットにスナップ留めされ端子プレートの側部にクランプされて制限シェルを端子プレートにロックするC字状弾性クリップの形状である。
【0025】
本発明の別の例示的実施形態によれば、制限シェルは、端子プレートの長手方向において互いに反対側にある前部開口部および後部開口部を有し、相手側端子が端子プレートの長手方向に沿って前部開口部を通して弾性コンタクト部材と制限シェルのトッププレートとの間に挿入されることを可能とする。
【0026】
本発明の別の例示的実施形態によれば、制限シェルは、制限シェルの横方向において互いに反対側にある一対のサイドプレートをさらに備え、サイドプレートは、トッププレートとボトムプレートとの間に接続され、側方開口部が、相手側端子が端子プレートの横方向に沿って側方開口部を通して弾性コンタクト部材と制限シェルのトッププレートとの間に挿入されることを可能とするために、制限シェルの一対のサイドプレートのうちの一方に形成されている。
【0027】
本発明の別の例示的実施形態によれば、ボトムプレートは、一対のサイドプレートおよびトッププレートを越えて後方へ延びる後端部を有し、ボトムプレートの左側および右側における弾性バックルが、それぞれボトムプレートの後端部の左側および右側に配置されている。
【0028】
本発明の別の例示的実施形態によれば、弾性ロック片が、制限シェルのトッププレートに形成され、弾性ロック片は、コネクタのハウジングと係合して端子をコネクタのハウジングにロックするために、後部に向かってかつ外方へ斜めに延びる。
【0029】
本発明の別の例示的実施形態によれば、相手側端子と弾性コンタクト部材との間の確実な電気的接触を保証するために、挿入された相手側端子に所定の圧力を印加するのに用いられる一列の弾性押圧アームが、制限シェルのトッププレートの内面に形成されている。
【0030】
本発明の別の例示的実施形態によれば、制限シェルは、一体打抜き部品であり、制限シェルのボトムプレートは、単層ボトムプレートであり、制限シェルのトッププレートは、共に積層された二重層トッププレートを含む。
【0031】
本発明の別の態様によれば、コネクタが提供される。コネクタは、ハウジングと、ハウジングに挿入される上記の端子とを備える。
【0032】
本発明の別の態様によれば、コネクタアセンブリが提供される。コネクタアセンブリは、上記のコネクタと、コネクタと嵌合する相手側コネクタとを備える。相手側コネクタは、コネクタのハウジングと嵌合するように用いられる相手側ハウジングと、コネクタの弾性コンタクト部材との電気的接触を形成するために、コネクタの弾性コンタクト部材と制限シェルのトッププレートとの間に挿入されるように用いられる相手側端子とを備える。
【0033】
本発明の上記の例示的実施形態においては、端子の端子本体が単一の端子プレートのみを含み、それにより、端子の構造が簡略化し、生産コストおよび製造の困難性が低減する。加えて、本発明の端子は、振動環境において相手側端子との電気的接触を確実に形成することもできる。
【0034】
本発明の上記および他の特徴が、添付の図面を参照してその例示的実施形態を詳細に説明することによって、より明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【
図1】上方から見た場合の、本発明の例示的実施形態に係る端子の説明斜視図である。
【
図2】下方から見た場合の、本発明の例示的実施形態に係る端子の説明斜視図である。
【
図3】後ろ側から見た場合の、本発明の例示的実施形態に係る端子の説明斜視図である。
【
図4】下方から見た場合の、本発明の例示的実施形態に係る端子の説明分解図である。
【
図5】上方から見た場合の、本発明の例示的実施形態に係る端子の説明分解図である。
【
図6】上方から見た場合の、本発明の別の例示的実施形態に係る端子の説明斜視図である。
【
図7】下方から見た場合の、本発明の別の例示的実施形態に係る端子の説明斜視図である。
【
図8】後ろ側から見た場合の、本発明の別の例示的実施形態に係る端子の説明斜視図である。
【
図9】本発明の別の例示的実施形態に係る端子の制限シェルの説明斜視図である。
【
図10】上方から見た場合の、本発明の別の例示的実施形態に係る端子の説明分解図である。
【
図11】上方から見た場合の、本発明の別の例示的実施形態に係る端子の説明斜視図である。
【
図12】一方側から見た場合の、本発明の別の例示的実施形態に係る端子の説明分解図である。
【
図13】他方側から見た場合の、本発明の別の例示的実施形態に係る端子の説明分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
添付の図面を参照して、本開示の例示的実施形態を以下で詳細に説明する。図面において、同様の参照符号は同様の要素を指す。ただし、本開示は、多数の異なる形態で実施されてもよく、本明細書に記載の実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が徹底的かつ完全なものとなるように提供されており、本開示の概念を当業者に十分に伝達するであろう。
【0037】
以下の詳細な説明においては、説明の目的で、多数の具体的な詳細事項が、開示の実施形態の完全な理解をもたらすために記載されている。ただし、1つまたは複数の実施形態がこれらの具体的な詳細事項なしで実施されてもよいことは明らかであろう。他の例においては、図面を簡略にするために、周知の構造および装置は模式的に示されている。
【0038】
本発明の一般概念によれば、端子が提供される。端子は、単一の端子プレートであって、端子プレートは、端子プレートの厚さ方向において互いに反対側にある上面および底面を有し、スナップスロットが形成されている、端子プレートと、端子プレートに設置される制限シェルであって、端子プレートの上面の上方に配置されるトッププレートおよび端子プレートの底面に取り付けられるボトムプレートを備える、制限シェルと、弾性コンタクト部材であって、弾性コンタクト部材は、弾性コンタクト部材と制限シェルのトッププレートとの間に挿入された相手側端子との電気的接触のために、端子プレートの上面に設置され、制限シェルのトッププレートに対向する、弾性コンタクト部材とを備える。端子プレートのスナップスロットと係合して制限シェルを端子プレートにロックする弾性バックルが、制限シェルに形成されている。
【0039】
本発明の別の一般概念によれば、コネクタが提供される。コネクタは、ハウジングと、ハウジングに挿入される上記の端子とを備える。
【0040】
本発明の別の一般概念によれば、コネクタアセンブリが提供される。コネクタアセンブリは、上記のコネクタと、コネクタと嵌合する相手側コネクタとを備える。相手側コネクタは、コネクタのハウジングと嵌合するように用いられる相手側ハウジングと、コネクタの弾性コンタクト部材との電気的接触を形成するために、コネクタの弾性コンタクト部材と制限シェルのトッププレートとの間に挿入されるように用いられる相手側端子とを備える。
【0041】
第1の実施形態
図1~
図5は、本発明に係る第1の実施形態を示す。それらのうち、
図1は、上方から見た場合の、本発明の例示的実施形態に係る端子の説明斜視図を示す。
図2は、下方から見た場合の、本発明の例示的実施形態に係る端子の説明斜視図を示す。
図3は、後ろ側から見た場合の、本発明の例示的実施形態に係る端子の説明斜視図を示す。
図4は、下方から見た場合の、本発明の例示的実施形態に係る端子の説明分解図を示す。
図5は、上方から見た場合の、本発明の例示的実施形態に係る端子の説明分解図を示す。
【0042】
図1~
図5に示すように、本発明の例示的実施形態においては、端子が開示される。端子は、単一の端子プレート1、制限シェル2、および弾性コンタクト部材3を含む。単一の端子プレート1は、その厚さ方向Zにおいて反対側にある上面および底面を有し、スナップスロット130がその底面に形成されている。制限シェル2は、端子プレート1に設置され、端子プレート1の上面の上方に配置されるトッププレート20および端子プレート1の底面に取り付けられるボトムプレート23を含む。弾性コンタクト部材3は、弾性コンタクト部材3と制限シェル2のトッププレート20との間に挿入された相手側端子との電気的接触のために、端子プレート1の上面に設置され、制限シェル2のトッププレート20に対向する。端子プレート1の底面のスナップスロット130と係合して制限シェル2を端子プレート1にロックする弾性バックル230が、制限シェル2に形成されている。図示の実施形態において、端子および挿入された相手側端子は、弾性コンタクト部材3を介して互いに電気的に接続されている。
【0043】
ただし、本発明は、図示の実施形態に限定されない。例えば、本発明の1つの例示的実施形態において、スナップスロット130は、端子プレート1の上面に形成されてよい。弾性バックル230は、端子プレート1の上面に形成されたスナップスロット130と係合して、制限シェル2を端子プレート1にロックしてよい。本発明の別の例示的実施形態において、スナップスロット130は、端子プレート1の底面および上面の両方に形成されてよく、制限シェル2のボトムプレート23は、端子プレート1の底面および上面のスナップスロット130とそれぞれ係合する複数の弾性バックル230を有する。
【0044】
図1~
図5に示すように、図示の実施形態において、弾性バックル230は、制限シェル2のボトムプレート23に形成されている。端子プレート1は、その長手方向Yにおいて反対側にある前端部および後端部を有し、制限シェル2は、長手方向Yに沿って端子プレート1の前端部に装着されるのに適している。弾性バックル230は、ボトムプレート23に接続された後端部およびスナップスロット130の内面132に当接する前端部230aを有する、制限シェル2の内部に向かって斜めに延びるばね片の形状である。
【0045】
図1~
図5に示すように、図示の実施形態において、制限シェル2は、相手側端子が端子プレート1の横方向Xに沿って弾性コンタクト部材3と制限シェル2のトッププレート20との間に挿入されることを可能とするために、端子プレート1の横方向Xにおいて互いに反対側にある2つの開口部を有する。
【0046】
図1~
図5に示すように、図示の実施形態において、複数の弾性バックル230が、制限シェル2のボトムプレート23に形成され、複数のスナップスロット130が、端子プレート1の底面に形成されている。複数の弾性バックル230は、複数のスナップスロット130とそれぞれ係合する。
【0047】
図1~
図5に示すように、図示の実施形態において、複数のスナップスロット130は、横方向Xにおける端子プレート1の底面の2つの反対側の側縁部に対称に分散している。複数の弾性バックル230は、横方向Xにおける制限シェル2のボトムプレート23の2つの反対側の側縁部に対称に分散している。
【0048】
図1~
図5に示すように、図示の実施形態において、制限シェル2は、制限シェル2のトッププレート20とボトムプレート23との間に接続され端子プレート1の前端面に当接する前部サイドプレート21をさらに含む。位置決めスロット21aが、制限シェル2の前部サイドプレート21に形成され、位置決め突出部11aが、端子プレート1の前端面に形成されている。位置決め突出部11aは、位置決めスロット21aに装着されて、制限シェル2を横方向Xおよび厚さ方向Zにおいて位置決めする。
【0049】
図1~
図5に示すように、図示の実施形態において、制限シェル2は、左側接続プレート22および右側接続プレート24をさらに備える。左側接続プレート22は、制限シェル2の後端部の左側に配置され、制限シェル2のトッププレート20の左側とボトムプレート23の左側との間に接続されている。右側接続プレート24は、制限シェル2の後端部の右側に配置され、制限シェル2のトッププレート20の右側とボトムプレート23の右側との間に接続されている。左側接続プレート22および右側接続プレート24は、横方向Xにおいて反対側にあり、端子プレート1の左側および右側にそれぞれ当接する。
【0050】
図1~
図5に示すように、図示の実施形態において、制限シェル2は、制限シェル2のボトムプレート23の後ろ側に接続され制限溝25aが形成された後部制限部25をさらに含む。端子プレート1の側部は、後部制限部25の制限溝25aに接合される。
【0051】
図1~
図5に示すように、図示の実施形態において、後部制限部25は、制限ボトムプレート251、制限トッププレート252、および制限サイドプレート253を含む。制限ボトムプレート251は、制限シェル2のボトムプレート23の後ろ側に接続され、端子プレート1の側縁部の底面に当接する。制限トッププレート252は、制限ボトムプレート251とは反対側にあり、端子プレート1の側縁部の上面に当接する。制限サイドプレート253は、制限ボトムプレート251の一方側と制限トッププレート252の一方側との間に接続され、端子プレート1の側部に押し付けられる。
【0052】
図1~
図5に示すように、図示の実施形態において、制限シェル2は、制限シェル2のトッププレート20の後ろ側に接続された後部制限プレート26をさらに含む。後部制限プレート26の下側は、端子プレート1の上面に押し付けられ、後部制限プレート26および後部制限部25は、それぞれ左側接続プレート22および右側接続プレート24に近い。
【0053】
図1~
図5に示すように、図示の実施形態において、少なくとも1つの内方突出リブ2aが、制限シェル2のトッププレート20に形成されている。リブ2aは、相手側端子と弾性コンタクト部材3との間の確実な電気的接触を保証するために、端子プレート1の横方向Xに沿って延び、挿入された相手側端子に所定の圧力を印加するのに用いられる。
【0054】
図1~
図5に示すように、図示の実施形態において、弾性ロック片2bが、制限シェル2のトッププレート20に形成され、弾性ロック片2bは、コネクタのハウジングと係合して端子をコネクタのハウジングにロックするために、後部に向かってかつ外方へ斜めに延びる。
【0055】
図1~
図5に示すように、図示の実施形態において、内方に突出する複数の膨出部2cも、制限シェル2のトッププレート20に形成されている。これらの膨出部2cは、相手側端子と弾性コンタクト部材3との間の確実な電気的接触を保証するために、挿入された相手側端子に所定の圧力を印加するのに用いられる。
【0056】
図1~
図5に示すように、図示の実施形態において、弾性コンタクト部材3は、端子プレート1の横方向Xに沿って延びる複数の弾性アーム30を含み、複数の弾性アーム30は、端子プレート1の長手方向Yに沿って一列に配置される。弾性コンタクト部材3の複数の弾性アーム30は、端子プレート1の横方向Xに沿って挿入された相手側端子との電気的接触を同時に形成するのに用いられる。
【0057】
図1~
図5に示すように、図示の実施形態において、弾性コンタクト部材3は、端子プレート1の横方向Xにおいて互いに反対側にある第1の側縁部31および第2の側縁部32をさらに含み、第1の側縁部31および第2の側縁部32は、端子プレート1の長手方向Yに沿って延びる。複数の弾性アーム30が、第1の側部31と第2の側部32との間に接続されている。第1の側部31および第2の側部32のうちの一方は、端子プレート1にリベット留めされ、他方は、端子プレート1に摺動可能に支持される。
【0058】
図1~
図5に示すように、図示の実施形態において、第1の支持突出部121および第2の支持突出部122が、端子プレート1の上面に形成されている。第1の支持突出部121は、弾性コンタクト部材3の第1の側縁部31に隣接し、第2の支持突出部122は、弾性コンタクト部材3の第2の側縁部32に隣接する。第1の支持突出部121および第2の支持突出部122は、挿入された相手側端子を支持して、弾性コンタクト部材3の弾性アーム30が相手側端子により過度に圧縮されることを防止するのに用いられる。
【0059】
図1~
図5に示すように、図示の実施形態において、案内傾斜面121aが、相手側端子を弾性コンタクト部材3と制限シェル2のトッププレート20との間に挿入されるように案内するために、第1の支持突出部121に形成されている。
【0060】
図1~
図5に示すように、図示の実施形態において、その長手方向Yに沿って延びる支持リブ15aも、端子プレート1に形成されている。支持リブ15aは、弾性コンタクト部材3の弾性アーム30の下方に配置され、弾性コンタクト部材3の弾性アーム30を支持して弾性コンタクト部材3の弾性アーム30の過度な変形を防止するのに用いられる。
【0061】
図1~
図5に示すように、図示の実施形態において、制限シェル2は、一体打抜き部品であり、制限シェル2のボトムプレート23は、互いとの接合に適したスロット23bおよび突出部23cが形成された一対の接合縁部23aを有する。
【0062】
図1~
図5に示すように、図示の実施形態において、一対の接合縁部23aにおけるスロットおよび突出部23cは、ダブテールの形状、T字状、またはΩ字状である。
【0063】
図1~
図5に示すように、本発明の別の例示的実施形態においては、コネクタも開示される。コネクタは、ハウジング(不図示)および端子を含む。端子は、ハウジングに挿入される。
【0064】
図1~
図5に示すように、本発明の別の例示的実施形態においては、コネクタアセンブリも開示される。コネクタアセンブリは、コネクタおよび相手側コネクタを含む。相手側コネクタは、コネクタと嵌合する。相手側コネクタは、相手側ハウジングおよび相手側端子を含む。相手側ハウジングは、コネクタのハウジングと嵌合するように用いられる。相手側端子は、コネクタの弾性コンタクト部材3との電気的接触を形成するために、コネクタの弾性コンタクト部材3と制限シェル2のトッププレート20との間に挿入されるように用いられる。
【0065】
第2の実施形態
図6~
図10は、本発明に係る第2の実施形態を示す。それらのうち、
図6は、上方から見た場合の、本発明の別の例示的実施形態に係る端子の説明斜視図を示す。
図7は、下方から見た場合の、本発明の別の例示的実施形態に係る端子の説明斜視図を示す。
図8は、後ろ側から見た場合の、本発明の別の例示的実施形態に係る端子の説明斜視図を示す。
図9は、本発明の別の例示的実施形態に係る端子の制限シェル2の説明斜視図を示す。
図10は、上方から見た場合の、本発明の別の例示的実施形態に係る端子の説明分解図を示す。
【0066】
図6~
図10に示すように、本発明の例示的実施形態においては、端子が開示される。端子は、単一の端子プレート1、制限シェル2、および弾性コンタクト部材3を含む。単一の端子プレート1は、その厚さ方向Zにおいて互いに反対側にある上面および底面を有し、スナップスロット130が形成されている。制限シェル2は、端子プレート1に設置され、端子プレート1の上面の上方に配置されるトッププレート20および端子プレート1の底面に取り付けられるボトムプレート23を含む。弾性コンタクト部材3は、弾性コンタクト部材3と制限シェル2のトッププレート20との間に挿入された相手側端子との電気的接触のために、端子プレート1の上面に設置され、制限シェル2のトッププレート20に対向する。端子プレート1のスナップスロット130と係合して制限シェル2を端子プレート1にロックする弾性バックル230が、制限シェル2のボトムプレート23に形成されている。図示の実施形態において、端子および挿入された相手側端子は、弾性コンタクト部材3を介して互いに電気的に接続されている。
【0067】
図6~
図10に示すように、図示の実施形態において、端子プレート1は、その長手方向Yにおいて反対側にある前端部および後端部を有し、制限シェル2は、長手方向Yに沿って端子プレート1の前端部に装着されるように適合される。スナップスロット130が、端子プレート1の前側、左側、および右側に形成され、弾性バックル230が、制限シェル2のボトムプレート23の前側、左側、および右側に形成されている。弾性バックル230は、スナップスロット130にスナップ留めされ端子プレート1の側部にクランプされて制限シェル2を端子プレート1にロックするC字状弾性クリップの形状である。
【0068】
図6~
図10に示すように、図示の実施形態において、制限シェル2は、相手側端子が端子プレート1の長手方向Yに沿って前部開口部を通して弾性コンタクト部材3と制限シェル2のトッププレート20との間に挿入されることを可能とするために、端子プレート1の長手方向Yにおいて互いに反対側にある前部開口部および後部開口部を有する。
【0069】
図6~
図10に示すように、図示の実施形態において、制限シェル2はまた、その横方向Xにおいて反対側にありトッププレート20とボトムプレート23との間に接続された一対のサイドプレート27を含む。側方開口部が、相手側端子が端子プレート1の横方向Xに沿って側方開口部を通して制限シェル2の弾性コンタクト部材3とトッププレート20との間に挿入されることを可能とするために、制限シェル2の一対のサイドプレート27のうちの一方に形成されている。
【0070】
図6~
図10に示すように、図示の実施形態において、ボトムプレート23は、一対のサイドプレート27およびトッププレート20を越えて後方へ延びる後端部を有し、ボトムプレート23の左側および右側における弾性バックル230は、それぞれボトムプレート23の後端部の左側および右側に配置されている。これにより、ボトムプレート23の左側および右側における弾性バックル230は、相手側端子が弾性コンタクト部材3と制限シェル2のトッププレート20との間に側方開口部を通して挿入されることを妨げない。
【0071】
図6~
図10に示すように、図示の実施形態において、弾性ロック片2bが、制限シェル2のトッププレート20に形成され、弾性ロック片2bは、コネクタのハウジングと係合して端子をコネクタのハウジングにロックするために、後方へかつ外方へ斜めに延びる。
【0072】
図6~
図10に示すように、図示の実施形態において、一列の弾性押圧アーム28が、制限シェル2のトッププレート20の内面に形成されている。一列の弾性押圧アーム28は、相手側端子と弾性コンタクト部材3との間の確実な電気的接触を保証するために、挿入された相手側端子に所定の圧力を印加するのに用いられる。
【0073】
図6~
図10に示すように、図示の実施形態において、制限シェル2は、一体打抜き部品であり、制限シェル2のボトムプレート23は、単層ボトムプレートであり、制限シェル2のトッププレート20は、共に固定またはリベット留めされ得る、共に積層された二重層トッププレートを含む。
【0074】
図6~
図10に示すように、図示の実施形態において、弾性コンタクト部材3は、端子プレート1の横方向Xに沿って延びる複数の弾性アーム30を含み、複数の弾性アーム30は、端子プレート1の長手方向Yに沿って一列に配置される。弾性コンタクト部材3の複数の弾性アーム30は、端子プレート1の横方向Xに沿って挿入された相手側端子との電気的接触を同時に形成するのに用いられる。
【0075】
図6~
図10に示すように、図示の実施形態において、弾性コンタクト部材3は、端子プレート1の横方向Xにおいて互いに反対側にある第1の側縁部31および第2の側縁部32をさらに含み、第1の側縁部31および第2の側縁部32は、端子プレート1の長手方向Yに沿って延びる。複数の弾性アーム30が、第1の側部31と第2の側部32との間に接続されている。第1の側縁部31および第2の側縁部32のうちの一方は、端子プレート1にリベット留めされ、他方は、端子プレート1に摺動可能に支持される。
【0076】
図6~
図10に示すように、図示の実施形態において、第1の支持突出部121および第2の支持突出部122が、端子プレート1の上面に形成されている。第1の支持突出部121は、弾性コンタクト部材3の第1の側縁部31に隣接し、第2の支持突出部122は、弾性コンタクト部材3の第2の側縁部32に隣接する。第1の支持突出部121および第2の支持突出部122は、挿入された相手側端子を支持して、弾性コンタクト部材3の弾性アーム30が相手側端子により過度に圧縮されることを防止するのに用いられる。
【0077】
図6~
図10に示すように、本発明の別の例示的実施形態においては、コネクタも開示される。コネクタは、ハウジング(不図示)および端子を含む。端子は、ハウジングに挿入される。
【0078】
図6~
図10に示すように、本発明の別の例示的実施形態においては、コネクタアセンブリも開示される。コネクタアセンブリは、コネクタおよび相手側コネクタを含む。相手側コネクタは、コネクタと嵌合する。相手側コネクタは、相手側ハウジングおよび相手側端子を含む。相手側ハウジングは、コネクタのハウジングと嵌合するように用いられる。相手側端子は、コネクタの弾性コンタクト部材3との電気的接触を形成するために、コネクタの弾性コンタクト部材3と制限シェル2のトッププレート20との間に挿入されるように用いられる。
【0079】
第3の実施形態
図11~
図13は、本発明に係る第3の実施形態を示す。それらのうち、
図11は、上方から見た場合の、本発明の別の例示的実施形態に係る端子の説明斜視図を示す。
図12は、一方側から見た場合の、本発明の別の例示的実施形態に係る端子の説明分解図を示す。
図13は、他方側から見た場合の、本発明の別の例示的実施形態に係る端子の説明分解図を示す。
【0080】
図11~
図13に示すように、本発明の例示的実施形態においては、端子が開示される。端子は、単一の端子プレート1、制限シェル2、および弾性コンタクト部材3を含む。単一の端子プレート1は、その厚さ方向Zにおいて反対側にある上面および底面を有し、スナップスロット130がその上面に形成されている。制限シェル2は、端子プレート1に設置され、端子プレート1の上面の上方に配置されるトッププレート20および端子プレート1の底面に取り付けられるボトムプレート23を含む。弾性コンタクト部材3は、弾性コンタクト部材3と制限シェル2のトッププレート20との間に挿入された相手側端子との電気的接触のために、端子プレート1の上面に設置され、制限シェル2のトッププレート20に対向する。制限シェル2のボトムプレート23に接続された弾性バックル230が、制限シェル2に形成されている。弾性バックル230は、端子プレート1の上面のスナップスロット130と係合して、制限シェル2を端子プレート1にロックする。図示の実施形態において、端子および挿入された相手側端子は、弾性コンタクト部材3を介して互いに電気的に接続されている。
【0081】
ただし、本発明は、図示の実施形態に限定されない。例えば、本発明の1つの例示的実施形態において、スナップスロット130は、端子プレート1の底面に形成されてもよい。弾性バックル230は、端子プレート1の底面に形成されたスナップスロット130と係合して、制限シェル2を端子プレート1にロックしてよい。本発明の別の例示的実施形態において、スナップスロット130は、端子プレート1の底面および上面の両方に形成されてよく、制限シェル2は、端子プレート1の底面および上面のスナップスロット130とそれぞれ係合する複数の弾性バックル230を有する。
【0082】
図11~
図13に示すように、図示の実施形態において、端子プレート1は、その長手方向Yにおいて反対側にある前端部および後端部を有し、制限シェル2は、長手方向Yに沿って端子プレート1の前端部に装着されるように適合される。弾性バックル230は、ボトムプレート23の側部に接続された接続部およびスロット130の内面132に当接する前端部を有する、制限シェル2の内部に向かって斜めに延びるばね片の形状である。
【0083】
図11~
図13に示すように、図示の実施形態において、制限シェル2はまた、端子プレート1の横方向Xにおいて互いに反対側にある一対のサイドプレート27を含む。サイドプレート27は、トッププレート20とボトムプレート23との間に接続されている。制限シェル2は、相手側端子が端子プレート1の長手方向Yに沿って前部開口部を通して弾性コンタクト部材3と制限シェル2のトッププレート20との間に挿入されることを可能とするために、端子プレート1の長手方向Yにおいて互いに反対側にある前部開口部および後部開口部を有する。
【0084】
図11~
図13に示すように、図示の実施形態において、複数の弾性バックル230が、制限シェル2に形成され、複数のスナップスロット130が、端子プレート1の上面に形成されている。複数の弾性バックル230は、複数のスナップスロット130とそれぞれ係合する。
【0085】
図11~
図13に示すように、図示の実施形態において、複数のスナップスロット130は、横方向Xにおける端子プレート1の上面の2つの反対側の側縁部に対称に分散している。複数の弾性バックル230は、横方向Xにおける制限シェル2のボトムプレート23の反対の側に対称に分散している。
【0086】
図11~
図13に示すように、図示の実施形態において、弾性ロック片2bが、制限シェル2のトッププレート20に形成され、弾性ロック片2bは、コネクタのハウジングと係合して端子をコネクタのハウジングにロックするために、後方へかつ外方へ斜めに延びる。
【0087】
図11~
図13に示すように、図示の実施形態において、内方に突出する複数の膨出部2cも、制限シェル2のトッププレート20に形成されている。これらの膨出部2cは、相手側端子と弾性コンタクト部材3との間の確実な電気的接触を保証するために、挿入された相手側端子に所定の圧力を印加するのに用いられる。
【0088】
図11~
図13に示すように、図示の実施形態において、弾性コンタクト部材3は、端子プレート1の長手方向Yに沿って延びる複数の弾性アーム30を含み、複数の弾性アーム30は、端子プレート1の横方向Xに沿って一列に配置される。弾性コンタクト部材3の複数の弾性アーム30は、端子プレート1の長手方向Yに沿って挿入された相手側端子との電気的接触を同時に形成するのに用いられる。
【0089】
図11~
図13に示すように、図示の実施形態において、弾性コンタクト部材3は、端子プレート1の長手方向Yにおいて互いに反対側にある第1の側縁部31および第2の側縁部32をさらに含み、第1の側縁部31および第2の側縁部32は、端子プレート1の横方向Xに沿って延びる。複数の弾性アーム30が、第1の側縁部31と第2の側縁部32との間に接続されている。第1の側縁部31および第2の側縁部32のうちの一方は、端子プレート1にリベット留めされ、他方は、端子プレート1に摺動可能に支持される。
【0090】
図11~
図13に示すように、図示の実施形態において、第1の支持突出部121および第2の支持突出部122が、端子プレート1の上面に形成されている。第1の支持突出部121は、弾性コンタクト部材3の第1の側縁部31に隣接し、第2の支持突出部122は、弾性コンタクト部材3の第2の側縁部32に隣接する。第1の支持突出部121および第2の支持突出部122は、挿入された相手側端子を支持して、弾性コンタクト部材3の弾性アーム30が相手側端子により過度に圧縮されることを防止するのに用いられる。
【0091】
図11~
図13に示すように、図示の実施形態において、案内傾斜面121aが、相手側端子を弾性コンタクト部材3と制限シェル2のトッププレート20との間に挿入されるように案内するために、第1の支持突出部121に形成されている。
【0092】
図11~
図13に示すように、図示の実施形態において、制限シェル2は、一体打抜き部品であり、制限シェル2のボトムプレート23は、互いとの接合に適したスロット23bおよび突出部23cが形成された一対の接合縁部23aを有する。
【0093】
図11~
図13に示すように、図示の実施形態において、一対の接合縁部23aにおけるスロットおよび突出部23cは、ダブテールの形状、T字状、またはΩ字状である。
【0094】
図11~
図13に示すように、本発明の別の例示的実施形態においては、コネクタも開示される。コネクタは、ハウジング(不図示)および端子を含む。端子は、ハウジングに挿入される。
【0095】
図11~
図13に示すように、本発明の別の例示的実施形態においては、コネクタアセンブリも開示される。コネクタアセンブリは、コネクタおよび相手側コネクタを含む。相手側コネクタは、コネクタと嵌合する。相手側コネクタは、相手側ハウジングと、相手側端子とを含む。相手側ハウジングは、コネクタのハウジングと嵌合するように用いられる。相手側端子は、コネクタの弾性コンタクト部材3との電気的接触を形成するために、コネクタの弾性コンタクト部材3と制限シェル2のトッププレート20との間に挿入されるように用いられる。
【0096】
上記の実施形態は例示的なものであり、限定的なものではないことを、当業者には理解されたい。例えば、当業者であれば、構成上または原理上矛盾することなく、上記の実施形態に多くの修正を加えることができ、異なる実施形態に記載する様々な特徴を互いに自由に組み合わせることができる。
【0097】
いくつかの例示的な実施形態について図示し説明したが、本開示の原理および趣旨から逸脱することなく、これらの実施形態に様々な変更または修正を加えることができることが、当業者には理解されよう。本開示の範囲は、特許請求の範囲およびその均等物により定義される。
【0098】
本明細書で使用されるとき、単数形で記載され「a」または「an」という単語が前に付く要素は、前記要素またはステップの複数形を除外することが明示的に述べられていない限り、これらを除外しないものとして理解すべきである。さらに、本発明の「一実施形態」への言及は、記載された特徴を同じく組み込む追加の実施形態の存在を除外するものとして解釈されることを意図していない。さらに、そうではないと明示的に述べられていない限り、特定の特性を有する1つの要素もしくは複数の要素を「備える」または「有する」実施形態は、その特性を有していない追加のそのような要素を含んでよい。
【外国語明細書】