IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社グレッジの特許一覧

特開2025-12207処理装置、処理プログラム及び処理方法
<>
  • 特開-処理装置、処理プログラム及び処理方法 図1
  • 特開-処理装置、処理プログラム及び処理方法 図2
  • 特開-処理装置、処理プログラム及び処理方法 図3
  • 特開-処理装置、処理プログラム及び処理方法 図4
  • 特開-処理装置、処理プログラム及び処理方法 図5A
  • 特開-処理装置、処理プログラム及び処理方法 図5B
  • 特開-処理装置、処理プログラム及び処理方法 図6A
  • 特開-処理装置、処理プログラム及び処理方法 図6B
  • 特開-処理装置、処理プログラム及び処理方法 図6C
  • 特開-処理装置、処理プログラム及び処理方法 図7A
  • 特開-処理装置、処理プログラム及び処理方法 図7B
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025012207
(43)【公開日】2025-01-24
(54)【発明の名称】処理装置、処理プログラム及び処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/1053 20230101AFI20250117BHJP
【FI】
G06Q10/1053
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023114881
(22)【出願日】2023-07-13
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-11-29
(71)【出願人】
【識別番号】521047926
【氏名又は名称】株式会社グレッジ
(74)【代理人】
【識別番号】100151448
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 孝博
(74)【代理人】
【識別番号】230121016
【弁護士】
【氏名又は名称】小笠原 匡隆
(72)【発明者】
【氏名】眞野 篤師
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA11
5L049AA11
(57)【要約】
【課題】
雇用主と求職者と面談前において求職者の定着率の向上につながる採用プロセスを可能とすること。
【解決手段】
少なくとも一つのプロセッサを具備する処理装置であって、前記少なくとも一つのプロセッサは、求職者に対して所定のテストをゲームの形態にて実施し、前記ゲームの結果に応じて前記求職者に対する就労先候補を抽出する、ための処理を実行するように構成されていること。
【選択図】 図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つのプロセッサを具備する処理装置であって、
前記少なくとも一つのプロセッサは、
求職者に対して所定のテストをゲームの形態にて実施し、
前記ゲームの結果に応じて前記求職者に対する就労先候補を抽出する、
ための処理を実行するように構成された処理装置。
【請求項2】
前記テストは、心理テスト、行動テスト、又は適正検査のいずれかである、
請求項1に記載の処理装置。
【請求項3】
前記少なくとも一つのプロセッサは、三次元の仮想空間において前記ゲームを行う、
請求項1に記載の処理装置。
【請求項4】
前記少なくとも一つのプロセッサは、前記テストの結果を前記求職者の個人特性情報としてメモリに記憶する、
請求項1に記載の処理装置。
【請求項5】
前記少なくとも一つのプロセッサは、前記就労先候補の情報を取得し、
前記求職者と前記就労先候補とのマッチング処理を行う、
請求項1に記載の処理装置。
【請求項6】
前記少なくとも一つのプロセッサは、前記テストの結果を加味して、前記求職者に対して学習済み面接モデルを使用したAI面接を実施する、
請求項1に記載の処理装置。
【請求項7】
少なくとも一つのプロセッサを具備するコンピュータにおいて前記少なくとも一つのプロセッサを、
求職者に対して所定のテストをゲームの形態にて実施し、
前記ゲームの結果に応じて前記求職者に対する就労先候補を抽出する、
ように機能させる処理プログラム。
【請求項8】
少なくとも一つのプロセッサを具備するコンピュータにおいて前記少なくとも一つのプロセッサにより実行される処理方法であって、
求職者に対して所定のテストをゲームの形態にて実施する段階と、
前記ゲームの結果に応じて前記求職者に対する就労先候補を抽出する段階と、
を含む処理方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、雇用主及び就労者の採用及びその後の就労に係る支援を行うための処理装置、処理プログラム及び処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、人工知能(AI:artificial intelligence)を利用して雇用主と就労者とのマッチングを行い、採用時及び採用後の支援を行うことが知られている。例えば、特許文献1には、「a)特定人材の採用に際し、採用面接時に得られる健康情報、採用面接時の質疑応答情報、就労体験会での実習状況の情報のいずれか1つ以上の情報を入力させる採用前情報入力手段と、b)前記採用前情報入力手段に入力された情報に基づき、協調性の有無、ビジネスマナーの有無、職務遂行能力の有無のいずれか1つ以上を判断基準として、定着率が高いと見込まれる人材を採用するための採否の判断情報を提供する採用判断情報提供手段と、c)メンバーの定着率を向上させるための就労支援及び技術支援の情報を提供する支援情報提供手段とを有することを特徴とする特定人材定着率向上システム。」が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-174343号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載の特定人材定着率向上システムにおいては、雇用主と求職者との面談の結果が考慮されて採用可否が判断されるものの、当該面談前には求職者の実際の人柄や性格等が十分に把握できないことがある。このため、その後の面談において採用又は就労することが難しいことがわかり、その後の面談自体が無駄になることもあった。
【0005】
本開示は、上述した背景からなされたものであり、雇用主と求職者と面談前において求職者の定着率の向上につながる採用プロセスを可能とする処理装置、処理プログラム及び処理方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様によれば、「少なくとも一つのプロセッサを具備する処理装置であって、前記少なくとも一つのプロセッサは、求職者に対して所定のテストをゲームの形態にて実施し、前記ゲームの結果に応じて前記求職者に対する就労先候補を抽出する、ための処理を実行するように構成された処理装置。」が提供される。
【0007】
本開示の一態様によれば、「少なくとも一つのプロセッサを具備するコンピュータにおいて前記少なくとも一つのプロセッサを、求職者に対して所定のテストをゲームの形態にて実施し、前記ゲームの結果に応じて前記求職者に対する就労先候補を抽出する、ように機能させる処理プログラム。」が提供される。
【0008】
本開示の一態様によれば、「少なくとも一つのプロセッサを具備するコンピュータにおいて前記少なくとも一つのプロセッサにより実行される処理方法であって、求職者に対して所定のテストをゲームの形態にて実施する段階と、前記ゲームの結果に応じて前記求職者に対する就労先候補を抽出する段階と、を含む処理方法。」が提供される。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、雇用主と求職者と面談前において求職者の定着率の向上につながる採用プロセスを可能とする処理装置、処理プログラム及び処理方法を提供することができる。
【0010】
なお、上記効果は説明の便宜のための例示的なものであるにすぎず、限定的なものではない。上記効果に加えて、又は上記効果に代えて、本開示中に記載されたいかなる効果や当業者であれば明らかな効果を奏することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本開示の実施形態に係る処理システムに係る就労マッチング処理の概要を概略的に示す図である。
図2図2は、本開示の実施形態に係る処理システム1の構成を概略的に示す概念図である。
図3図3は、本開示の実施形態に係る端末装置100の構成の例を示すブロック図である。
図4図4は、本開示の実施形態に係るサーバ装置200の構成の例を示すブロック図である。
図5A図5Aは、本開示の実施形態に係るサーバ装置200に記憶される求職者管理テーブルを概念的に示す図である。
図5B図5Bは、本開示の実施形態に係るサーバ装置200に記憶される雇用主管理テーブルを概念的に示す図である。
図6A図6Aは、本開示の実施形態に係る各端末装置100とサーバ装置200との間で実行される処理シーケンスを示す図である。
図6B図6Bは、本開示の実施形態に係る各端末装置100とサーバ装置200との間で実行される処理シーケンスを示す図である。
図6C図6Cは、本開示の実施形態に係る各端末装置100とサーバ装置200との間で実行される処理シーケンスを示す図である。
図7A図7Aは、本開示の実施形態に係るサーバ装置200において実行される処理フローを示す図である。
図7B図7Bは、本開示の実施形態に係るサーバ装置200において実行される処理フローを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
添付図面を参照して本開示の実施形態を説明する。なお、図面における共通する構成要素には同一の参照符号が付されている。
【0013】
1.本開示に係る処理システム1の概要
本開示に係る処理システムは、一例としては、求職者の特性を考慮して人工知能(AI:artificial intelligence)を利用したAI面接を当該求職者に対して実施し、その結果に応じて求職者を募集する雇用主とのマッチングを図るために用いられる。特に、当該処理システムは、求職者の出身地(国、地域、都道府県等)に係る情報(文化、風習)、犯罪者情報、逃亡者情報、求職者が事前に受験したテスト(心理テスト、行動テスト、適正検査等)、及びソーシャルネットワーキングサービス(SNS:Social Networking Service)における情報によって機械学習した学習済み面接モデルを利用したAI面接の実施のために用いられる。このようなAI面接を行うことにより、求職者と雇用主との面談の前に、相性が良好となりやすい求職者と雇用主とを結びつけるマッチングを行うことが可能となり、求職者と雇用主とのマッチング度合を高め、就労者の定着率の向上につながる採用プロセスが実現される。
【0014】
図1は、本開示の実施形態に係る処理システムに係る就労マッチング処理の概要を概略的に示す図である。具体的には、図1には、求職者の採用判定を行う前の情報収集、その後の就労マッチングや面接等の採用判定、及び就労開始後の情報収集について、その概要が時系列的に示されている。
【0015】
先ず、第1ユーザである求職者と第2ユーザである雇用主とのマッチングを行う事業者のサーバ装置は、求職者の採用判定を行う前に、求職者から求職者情報、雇用主から会社情報、及びウェブからウェブ情報を取得する。また、サーバ装置は、求職者に対してテストを実施し、当該テスト結果に係る情報を受信する。
【0016】
求職者から得られる求職者情報には、求職者の出身国、出身地方、年齢、性別等に係る求職者の個人基本情報が含まれる。また、当該求職者情報には、求職者の技能、経験、又は履歴書に記載された情報等の個人特性情報も含まれる。ここで、求職者は、日本人又は外国人のいずれであってもよい。
【0017】
これに対して、雇用主から得られる会社情報には、雇用主である会社名、所在地、事業領域、事業規模、離職率、年齢比率、外国人比率、男女比率、障害者比率、及び求人情報(職種、勤務地、職務内容等)に係る雇用主基本情報が含まれる。ここで、雇用主として一般的な会社(企業)を想定しているが、雇用主は個人事業主、組合、団体、又は他の法人であってもよい。
【0018】
更に、ウェブから得られるウェブ情報には、国又は地方における文化等の情報、犯罪者情報、逃亡者情報、及びSNSにおける求職者の投稿又はコメント等が含まれる。特に、当該SNSに係る情報は、クローリングによって取得されてもよい。
【0019】
サーバ装置は、取得したこれらの情報を利用して、AI面接用の学習済み面接モデル及び求職者と雇用主とのマッチング用の学習済みマッチングモデルのための機械学習、及び追加の機械学習を行う。これにより、求職者に対する予備的なAI面接(一次面接)が学習済み面接モデルを使用して行うことが可能となり、種々の情報に基づいて選択された最適な質疑が行われることになる。また、当該AI面接の結果及び他の情報に基づいて、求職者と雇用主とのマッチングを学習済みマッチングモデルによって高精度に行うことが可能となり、両者にとって最適なマッチングが実現される。なお、AI面接用の学習済み面接モデル及び求職者と雇用主とのマッチング用の学習済みマッチングモデルは、別々のモデルであることに限定されず、AI面接及びマッチングが可能な1つのモデルであってもよい。
【0020】
その後、採用判定開始の段階になると、求職者が自身の端末装置を操作してサーバ装置にアクセスし、AI面接用の学習済み面接モデルを用いた1次面接(AI面接)を受ける。当該AI面接の際に、サーバ装置は面接中の応答をテキスト化し、テキスト情報をメモリに記憶する。また、サーバ装置は、外国人の求職者のために、言語の同時通訳に係る処理も行う。この処理は、AI面接用の学習済み面接モデルが行ってもよく、他の翻訳プログラム等によって行われてもよい。
【0021】
また、当該AI面接の際に、サーバ装置は、求職者の質疑応答に係る状態情報を受信し、求職者の言動に虚偽等があるか否かを判定してもよい。例えば、サーバ装置は、求職者を撮影した撮影情報を状態情報として受信し、当該撮影情報から求職者の目の動きや、体の動きを解析してもよい。具体的に、求職者の目が泳ぐ場合、又は手足が動き落ち着きがない場合には、求職者が嘘をついていると判定してもよい。なお、当該解析については、AI面接用の学習済み面接モデルが行ってもよく、又は当該解析専用のプログラム又は他の学習済みモデルによって行われてもよい。
【0022】
次に、サーバ装置は、求職者と雇用主とのマッチング用の学習済みマッチングモデルを使用して、AI面接を受けた求職者に対して適した就労先となる雇用主の抽出を行う。当該抽出については、AI面接の結果情報のみならず、AI面接前に取得した求職者情報、及びテスト結果に係る情報も使用されてもよい。そして、サーバ装置は、抽出した雇用主に対して求職者情報を送信するとともに、求職者に対して抽出した雇用主の雇用主情報を送信し、それぞれに面接(2次面接)を行うか否かを問合せる。サーバ装置は、求職者及び雇用主のいずれからも面接を実施したい旨の連絡を受信すると、面接実施の調整を実施する。更に、サーバ装置は、当該面接の結果(採用又は不採用に係る情報)を取得してメモリに記憶し、AI面接用の学習済み面接モデル及び求職者と雇用主とのマッチング用の学習済みマッチングモデルに係る追加の機械学習を行う。
【0023】
その後、求職者の採用が確定し、求職者が就労者として雇用主の会社で勤務を開始してから一定期間経過後に、サーバ装置は、就労者から就労環境情報を取得し、且つ雇用主からは就労者の評価情報を取得する。そして、サーバ装置は、当該取得した情報をメモリに記憶し、AI面接用の学習済み面接モデル及び求職者と雇用主とのマッチング用の学習済みマッチングモデルに係る追加の機械学習を行う。ここで、就労環境情報には、例えば、就労者による雇用主に係る評価、就労内容に係る評価、就労条件に係る評価、及びエンゲージメントスコアリングによる結果が含まれてもよい。これに対して、就労者の評価情報には、昇降格、勤務態度、出勤時間、退職、及び人事評価等が含まれてもよい。
【0024】
このように、サーバ装置においては、採用判定に係る各種の判定結果を用いて、学習済み面接モデル及び学習済みマッチングモデルの追加の機械学習を行うことにより、採用プロセスに係る情報及び採用後の評価等に係る情報に応じて当該モデルの更新が可能になる。このため、採用実績を積むことによって、AI面接、及び求職者と雇用主とのマッチングの精度をより高めることができる。
【0025】
なお、本開示において、「第1」や「第2」等の記載がなされていたとしても、これらが付された二つの要素のみに限定されることを意味するわけではない。当然に、「第3」、「第4」及びそれ以上の複数の要素が含まれていてもよい。
【0026】
2.処理システム1の構成
図2は、本開示の実施形態に係る処理システム1の構成を概略的に示す概念図である。図2によると、就労先を探す求職者である第1ユーザが操作する第1ユーザ端末装置100-1、就労者を探す雇用主である第2ユーザが操作する第2ユーザ端末装置100-2、AI面接及びマッチングを実施するサーバ装置200が、互いにネットワークを通じて通信可能に接続されている。当該ネットワークは、無線、有線又はそれらの組み合わせにより構成される。
【0027】
なお、図2の例では、第1ユーザ端末装置100-1、及び第2ユーザ端末装置100-2は、それぞれ1台しか記載されていないが、当然2台以上の各装置を含むことが可能である。また、サーバ装置200は単一のものとして記載されているが、サーバ装置200の各構成要素及び処理を複数のサーバ装置やクラウドサーバ装置に分配することも可能である。
【0028】
また、図2の例では、第1ユーザ端末装置100-1及び第2ユーザ端末装置100-2を互いに区別して記載しているが、これらを総称して端末装置100と記載する場合がある。ただし、このような場合であったとしても、各端末装置をただ単に総称しているに過ぎず、第1ユーザ端末装置100-1、及び第2ユーザ端末装置100-2が同じ処理・構成をしていることを意味するわけではない。
【0029】
3.端末装置100の構成
図3は、本開示の実施形態に係る端末装置100の構成の例を示すブロック図である。端末装置100は、図3に示す構成要素の全てを備える必要はなく、一部を省略した構成をとることも可能であるし、他の構成要素を加えることも可能である。
【0030】
端末装置100は、典型的には、スマートフォンに代表される無線通信可能な端末装置が挙げられるが、当然当該装置のみには限られない。例えば、端末装置としては、フィーチャーフォン、携帯情報端末、PDA、ラップトップパソコン、デスクトップパソコン、携帯型ゲーム機、据え置き型ゲーム機など、本開示に係るプログラムを実行可能な装置であれば、いずれでも好適に適用することが可能である。また、上記のとおり、端末装置100には、第1ユーザ端末装置100-1、及び第2ユーザ端末装置100-2があるが、これらの端末装置が常に同種又は同じ端末装置である必要はなく、互いに異なる種類の端末装置であってもよい。また、上記のとおり、処理システム1において第1ユーザ端末装置100-1及び第2ユーザ端末装置100-2は、それぞれ複数の端末装置を含むことが可能であるが、各端末装置内において同種の端末装置である必要はなく、それぞれ異なる種類の端末装置であってもよい。
【0031】
図3によると、端末装置100は、出力インターフェイス111、プロセッサ112、RAM、ROM、又は不揮発性メモリ(場合によっては、HDD)等を含むメモリ113、通信処理回路及びアンテナを含む通信インターフェイス114、カメラ115、タッチセンサ及びハードキーを含む入力インターフェイス116を含む。そして、これらの各構成要素が制御ライン及びデータラインを介して互いに電気的に接続される。
【0032】
出力インターフェイス111は、プロセッサ112の指示に応じて、カメラ115で撮影される画像や、本開示に係るプログラムを実行することによって出力される各種表示を、ディスプレイやプリンタ等の機器に出力する出力部として機能する。なお、このようなディスプレイは、例えば液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ又は電子ペーパー等から構成される。
【0033】
プロセッサ112は、CPU(マイクロコンピュータ:マイコン)から構成され、メモリ113に記憶された各種プログラムに基づいて、接続された他の構成要素を制御する制御部として機能する。具体的には、プロセッサ112は、本開示に係るアプリケーションを実行するためのプログラムやOSを実行するためのプログラムをメモリ113から読み出して実行する。本開示においては、プロセッサ112は、特に、図6A及び図6Cの処理シーケンスで記載された各処理等を実行する(処理の詳細は、図6A及び図6Cにおいて説明する。)。なお、プロセッサ112は、単一のCPUで構成されても良いが、複数のCPUやGPUを組み合わせて構成しても良い。
【0034】
メモリ113は、ROM、RAM、不揮発性メモリ、HDD等から構成され、記憶部として機能する。ROMは、本開示に係るアプリケーションやOSを実行するための指示命令をプログラムとして記憶する。RAMは、ROMに記憶されたプログラムがプロセッサ112により処理されている間、データの書き込み及び読み込みをするために用いられる。不揮発性メモリは、当該プログラムの実行によってデータの書き込み及び読み込みが実行されるメモリであって、ここに書き込まれたデータは、当該プログラムの実行が終了した後でも保存される。本開示においては、メモリ113は、特に、図6A及び図6Cの処理シーケンスで記載された各処理等を実行するプログラムを記憶する(処理の詳細は、図6A及び図6Cにおいて説明する。)。
【0035】
通信インターフェイス114は、通信処理回路及びアンテナを介して、遠隔に設置されたサーバ装置200や他の端末装置との間で情報の送受信をする通信部として機能する。通信処理回路は、処理システム1において用いられるプログラムや各種情報等を処理の進行に応じて、サーバ装置200や他の端末装置から情報を送受信するための処理をする。
【0036】
通信処理回路は、LTE方式に代表されるような広帯域の無線通信方式に基づいて処理するが、IEEE802.11に代表されるような無線LANやBluetooth(登録商標)のような狭帯域の無線通信に関する方式や非接触無線通信に関する方式に基づいて処理することも可能である。また、無線通信に代えて、又は加えて、有線通信を用いることも可能である。
【0037】
カメラ115は、例えば、一般的なウェブカメラやビデオカメラであり、求職者又は雇用主の状態を常時撮影する。特に、カメラ115は、1次面接であるAI面接の際、又は2次面接をウェブで行う場合等に使用される。
【0038】
入力インターフェイス116は、タッチセンサやハードキー等から構成され、本開示に係るプログラムの実行に係る指示入力や、様々な情報を登録するための操作入力等を受け付ける入力部として機能する。タッチセンサは、出力インターフェイス111を被覆するように配置され、出力インターフェイス111からディスプレイに出力される画像データに対応する位置座標の情報を、プロセッサ112に送信する。タッチセンサ方式としては、抵抗膜方式、静電容量結合方式、超音波表面弾性波方式など、公知の方式を利用することができる。本開示においては、タッチセンサは、指示体により出力インターフェイス111に表示された各アイコン等に対するスワイプ操作やタップ操作を検出する。なお、本開示では端末装置100に備えられる入力インターフェイス116を用いたが、例えばマウスのような、プロセッサ112等を備える本体に無線又は有線で接続された入力インターフェイス116を用いることも可能である。
【0039】
4.サーバ装置200の構成
図4は、本開示の実施形態に係るサーバ装置200の構成の例を示すブロック図である。サーバ装置200は、図4に示す構成要素の全てを備える必要はなく、一部を省略した構成をとることも可能であるし、他の構成要素を加えることも可能である。また、サーバ装置200は単一の筐体に図4に図示するものを備える必要はなく、サーバ装置200の各構成要素及び処理を複数のサーバ装置やクラウドサーバ装置に分配することも可能である。
【0040】
図4によると、サーバ装置200は、RAM、ROM、及び不揮発性メモリ、HDD等を含むメモリ211、CPU等から構成されるプロセッサ212及び通信インターフェイス213を含む。そして、これらの各構成要素が制御ライン及びデータラインを介して互いに電気的に接続される。
【0041】
メモリ211は、ROM、RAM、不揮発性メモリ、HDD等から構成され、記憶部として機能する。ROMは、本開示に係るアプリケーションやOSを実行するための指示命令をプログラムとして記憶する。このようなプログラムは、プロセッサ212によってロードされ実行される。RAMは、ROMに記憶されたプログラムがプロセッサ212によって処理されている間、データの書き込み及び読み込みを実行するために用いられる。不揮発性メモリは、当該プログラムの実行によってデータの書き込み及び読み込みが実行されるメモリであって、ここに書き込まれたデータは、当該プログラムの実行が終了した後でも保存される。本開示においては、メモリ211は、特に、「求職者に対して学習済み面接モデルを使用したAI面接を実施する処理」、「当該AI面接の結果に応じて求職者に対する就労先候補を抽出する処理」等のためのプログラムを記憶する。また、メモリ211は、求職者管理テーブル(図5A)及び雇用主管理テーブル(図5B)に記載された各種情報を記憶する。
【0042】
プロセッサ212は、CPU(マイクロコンピュータ:マイコン)から構成され、メモリ211に記憶された各種プログラムに基づいて、接続された他の構成要素を制御するための制御部として機能する。具体的には、プロセッサ212は、本開示に係るアプリケーションを実行するためのプログラムやOSを実行するためのプログラムをメモリ211から読み出して実行する。本開示においては、プロセッサ212は、特に、「求職者に対して学習済み面接モデルを使用したAI面接を実施する処理」、「当該AI面接の結果に応じて求職者に対する就労先候補を抽出する処理」等を実行する。なお、プロセッサ212は、単一のCPUで構成されても良いが、複数のCPUやGPUを組み合わせて構成しても良い。
【0043】
通信インターフェイス213は、通信処理回路及びアンテナを介して、遠隔に設置された他のサーバ装置や端末装置100との間で情報の送受信をする通信部として機能する。通信処理回路は、処理システム1において用いられるプログラムや各種情報等を処理の進行に応じて、他のサーバ装置や端末装置100から情報を送受信するための処理をする。
【0044】
通信処理回路は、LTE方式に代表されるような広帯域の無線通信方式に基づいて処理するが、IEEE802.11に代表されるような無線LANやBluetooth(登録商標)のような狭帯域の無線通信に関する方式や非接触無線通信に関する方式に基づいて処理することも可能である。また、無線通信に代えて、又は加えて、有線通信を用いることも可能である。
【0045】
5.サーバ装置200のメモリ211に記憶される情報
図5Aは、本開示の実施形態に係るサーバ装置200に記憶される求職者管理テーブルを概念的に示す図である。求職者管理テーブルに記憶される情報のうち、求職者ID、個人基本情報は第1ユーザ端末装置100-1から新たな登録要求を受信するごとに生成され、他の情報は処理の進行に応じて随時更新される。
【0046】
当該求職者管理テーブルは、新たに生成される求職者IDごとに行単位で追加生成される。図5Aにおいては、「求職者ID」に対応付けて、「個人基本情報」、「個人特性情報」、「AI面接情報」、「就労実績情報」、及び「就労希望情報」等が記憶される。「求職者ID」は、就労を希望する第1ユーザである求職者のそれぞれに付与される固有の識別子である。「求職者ID」は、例えば、通し番号であってもよく、求職者が設定する任意の文字及び数字から構成されるものであってもよく、又はメールアドレス若しくはその一部であってもよい。このため、「求職者ID」は、求職者を識別することができれば、自由に設定可能であってもよい。
【0047】
「個人基本情報」は、求職者の個人情報のうち、能力や性格等に依存しない情報が含まれる。例えば、「個人基本情報」には、氏名、性別、年齢、出身地、国籍、現在の住所、過去の住所、職歴等が含まれてもよい。これに対して、「個人特性情報」は、求職者の個人情報のうち、能力や性格等に依存する情報が含まれる。例えば、「個人特性情報」には、一般的な心理テスト、行動テスト、技術テスト、語学テスト、又は適正テストの結果が含まれてもよい。これらのテストは、サーバ装置200が実施するものに限定されず、求職者が別途独自に受験したものであってもよい。また、これらのテストは、求職者が一般的なゲームを行うことによって、無意識のうちに受験できるようなものであってもよい。特に、インターネット上に構築された三次元の仮想空間であるメタバースにおいてゲームが行われ、当該メタバース上のゲームによって求職者の行動テストが行われてもよい。
【0048】
「AI面接情報」は、サーバ装置200が求職者に対してマッチング処理の前に提供するAI面接の結果に係る情報である。例えば、「AI面接情報」には、AI面接時における求職者とAIとの質疑応答の内容がテキスト化された情報が含まれてもよい。すなわち、AIの質問に対して、どのような回答を求職者がしているかなどのデータが記憶される。また、「AI面接情報」には、AI面接時における求職者の動作並びに仕草、及びこれらの解析結果が含まれてもよい。当該動作や仕草には、目や口の動き、他の身体の動きが含まれてもよい。また、当該解析結果には、求職者に落ち着きの有無、挙動不審の可能性の有無等が含まれてもよい。更に、「AI面接情報」には、当該解析結果から質疑応答に嘘が含まれる否かの分析結果が含まれてもよい。
【0049】
「就労実績情報」は、求職者に雇用の内定が出た際の就労先に係る情報、及び就労が開始された後の雇用主による就労者の評価に係る情報である。このため、就労先が確定していない場合には、当該情報の欄には情報が記憶されていないことになる。雇用主による就労者の評価に係る情報の例としては、勤務態度、出勤時間、退職、人事評価、及び昇降格に係る情報であってもよい。
【0050】
「就労希望情報」は、求職者が希望する就労条件、就労先、就労環境、就労時期等の情報である。これらの情報は、求職者の登録時(すなわち、求職者IDの生成時)に記憶されるが、求職者から希望条件を受信するたびに更新されてもよい。
【0051】
図5Bは、本開示の実施形態に係るサーバ装置200に記憶される雇用主管理テーブルを概念的に示す図である。雇用主管理テーブルに記憶される情報のうち、雇用主ID及び雇用主基本情報は第2ユーザ端末装置100-2から新たな登録要求を受信するごとに生成され、他の情報は処理の進行に応じて随時更新される。
【0052】
当該雇用主管理テーブルは、新たに生成される雇用主IDごとに行単位で追加生成される。図5Bにおいては、「雇用主ID」に対応付けて、「雇用主基本情報」、「勤務条件情報」、「採用実績情報」、及び「就労者による評価情報」等が記憶される。「雇用主ID」は、就労者を探す第2ユーザである雇用主のそれぞれに付与される固有の識別子である。「雇用主ID」は、例えば、通し番号であってもよく、雇用主が設定する任意の文字及び数字から構成されるものであってもよく、又はメールアドレス若しくはその一部であってもよい。このため、「雇用主ID」は、雇用主を識別することができれば、自由に設定可能であってもよい。
【0053】
「雇用主基本情報」には、雇用主である会社等について公開されている公開情報、及び雇用主から入手した非公開の情報が含まれている。例えば、「雇用主基本情報」には、会社等の名称、所在地、拠点、事業領域、従業員数、離職率、年齢比率、障害者比率、外国人比率等が含まれてもよい。また、「雇用主基本情報」には、これの情報や就労者による評価情報に基づいて算出されたスコア(会社の点数)が含まれてもよい。
【0054】
「勤務条件情報」は、求職者が採用される場合の各種の条件に係る情報である。例えば、「勤務条件情報」には、給与等の待遇、勤務地、勤務時間、休暇等の情報が含まれてもよい。「採用実績情報」は、雇用主による過去の採用実績に係る情報である。例えば、「採用実績情報」には、過去の採用人数、過去に採用された者の求職者IDが含まれてもよい。
【0055】
「就労者による評価情報」は、求職者が就労者として勤務開始した後であって所定期間の経過後において、当該就労者がこれまでの勤務等を踏まえて雇用主を評価した情報である。このため、就労者による評価がなされていない場合には、当該情報の欄には情報が記憶されていないことになる。就労者による雇用主の評価に係る情報の例としては、エンゲージメントスコアリングの結果、就労者の主観的な印象、職場環境、当初の勤務条件との相違等に係る情報であってもよい。
【0056】
6.処理システム1により実行される処理シーケンス
(A)AI面接実施までの処理
図6Aは、本開示の実施形態に係る各端末装置100とサーバ装置200との間で実行される処理シーケンスを示す図である。具体的には、図6Aは、第1ユーザ端末装置100-1によるログイン処理から、サーバ装置200においてAI面接の結果が登録されるまでに、各端末装置100とサーバ装置200との間で実行される処理シーケンスを示す図である。
【0057】
図6Aによると、先ず、第1ユーザ端末装置100-1のプロセッサ112は、入力インターフェイス116を介して求職者の操作入力を受け付けてログイン情報を生成する(S11)。当該ログイン情報には、求職者ID及びパスワードが含まれる。より具体的な求職者の操作入力とは、求職者による第1ユーザ端末装置100-1の操作に応じて就労支援サービス用のアプリが起動され、当該アプリの起動画面において、入力インターフェイス116を介してユーザのID及びパスワードが入力されることである。そして、プロセッサ112は、就労支援の開始希望の意思であるログイン要求(T11)と共に、通信インターフェイス114を介して生成されたログイン情報を、サーバ装置200に送信する。
【0058】
第1ユーザ端末装置100-1にて生成されたログイン情報及びログイン要求がサーバ装置200において通信インターフェイス213を介して受信されると、サーバ装置200のプロセッサ212は、ログイン情報に基づいてログインのための認証処理を行う(S12)。具体的に、サーバ装置200のプロセッサ212は、受信したログイン情報とメモリ211に記憶された求職者の情報とを照合し、ログイン要求を行っている者が登録されている求職者であるかを確認する。そして、サーバ装置200のプロセッサ212は、登録が確認できれば、当該認証処理の結果として求職者のログインを承認する(T12)。一方で、サーバ装置200のプロセッサ212は、登録が確認できなければ、再度の求職者ID及びパスワードの入力を第1ユーザ端末装置100―1に対して求める。
【0059】
サーバ装置200による認証処理の結果(承認結果)が第1ユーザ端末装置100-1において通信インターフェイス114を介して受信されると、第1ユーザ端末装置100-1においては就労支援のサービスが開始される。サービスが開始されると、第1ユーザ端末装置100-1のプロセッサ112は、入力インターフェイス116を介して求職者の操作入力を受け付けて個人基本情報及び就労希望情報を生成する(S13)。ここで、個人基本情報は、求職者の氏名、性別、年齢、出身地、国籍、現在の住所、過去の住所に住んだ場所、職歴等が含まれる。就労希望情報は、求職者が希望する就労条件、就労先、就労環境、就労時期等の情報が含まれる。そして、第1ユーザ端末装置100-1のプロセッサ112は、通信インターフェイス114を介して、生成した個人基本情報及び就労希望情報とともに、登録要求をサーバ装置200に送信する(T13)。
【0060】
次に、サーバ装置200のプロセッサ212は、登録要求、個人基本情報及び就労希望情報を受信すると、外部情報取得処理を開始する(S14)。具体的に、サーバ装置200のプロセッサ212は、受信した個人基本情報に基づいて求職者を特定し、当該求職者に係る情報をサーバ装置200の外部から取得する。例えば、サーバ装置200のプロセッサ212は、SNSやウェブにおけるトラッキングを実施し、求職者によるSNS上の投稿、SNS上におけるつながりのある友達等の関係者の情報(すなわち、犯罪者とのつながりの有無の情報)、各種インターネットサイトにおける書込み等の情報を取得してもよい。また、サーバ装置200のプロセッサ212は、求職者の在住する国の機関に対して、当該求職者が犯罪者又は逃亡者に該当しないことを問合せしてもよく、外部のデータベースから該当する国の犯罪者又は逃亡者の情報を取得してもよい。更に、サーバ装置200のプロセッサ212は、関係各所から犯罪者又は逃亡者の情報を紙等のアナログ情報として取得し、当該アナログ情報をデジタル化してメモリ211に記憶してもよい。
【0061】
次に、サーバ装置200のプロセッサ212は、通信インターフェイス213を介して、ゲーム参加依頼を第1ユーザ端末装置100-1に送信する(T14)。具体的に、サーバ装置200のプロセッサ212は、求職者に対してAI面接前の事前テスト(心理テスト、適正テスト、行動テスト)の一例として、ゲーム参加の依頼を求職者に対して行う。テストの一例としてゲームを行う理由は、求職者がテストを意識することなく、自然な状態における受験を可能として、求職者の潜在的な特性を入手するためである。
【0062】
サーバ装置200から送信されたゲーム参加依頼が第1ユーザ端末装置100-1において通信インターフェイス114を介して受信されると、第1ユーザ端末装置100-1及びサーバ装置200においては求職者に対するテストとしてのゲーム処理が行われる(S15)。具体的には、サーバ装置200のプロセッサ212は、メモリ211から当該ゲーム用のプログラムを読出し、第1ユーザ端末装置100-1においてゲームを進められる環境を提供する。そして、第1ユーザ端末装置100-1のプロセッサ112は、入力インターフェイス116を介して求職者の操作入力を受け付けてゲームを進行させる。すなわち、当該ゲームは、サーバ装置200からインターネット等の通信回線を介して第1ユーザ端末装置100-1に提供されることになり、求職者の操作によって順次進むことになる。なお、ゲームによって求職者をテストすることに限定されず、一般的な心理テスト、行動テスト、適正テスト、言語テスト、技術テストがゲームに代えて行われてもよい。
【0063】
当該ゲームが終了すると、サーバ装置200のプロセッサ212は、受信した個人基本情報並びに就労希望情報、及びゲームの結果(すなわち、テストの結果)をメモリ211に記憶する(S16)。より具体的に、プロセッサ212は、図5Aに示す求職者管理テーブルの該当箇所に、各情報を記憶させる。
【0064】
次に、サーバ装置200のプロセッサ212は、通信インターフェイス213を介して、AI面接実施依頼を第1ユーザ端末装置100-1に送信する(T15)。具体的に、サーバ装置200のプロセッサ212は、求職者と雇用主とのマッチングを行う前に、求職者の特性等を把握すべく、一次面接としてAI面接の実施依頼を求職者に行う。AI面接による一次面接を実施することにより、求職者と雇用主とが直接面接する前に求職者と雇用主との相性等を把握し、求職者と雇用主との直接的な面接が無駄にならないように最適なマッチングを行うことが可能になる。
【0065】
サーバ装置200から送信されたAI面接実施依頼が第1ユーザ端末装置100-1において通信インターフェイス114を介して受信されると、第1ユーザ端末装置100-1及びサーバ装置200においては求職者に対する一次面接としてのAI面接が行われる(S17)。具体的には、サーバ装置200のプロセッサ212は、メモリ211から学習済み面接モデルを読出し、第1ユーザ端末装置100-1においてAI面接を進められる環境を提供する。そして、第1ユーザ端末装置100-1のプロセッサ112は、入力インターフェイス116を介して求職者の操作入力及び音声を受け付け、音声等をサーバ装置200に送信する。サーバ装置200の学習済み面接モデルは、受信した音声等に対応させ、次の質疑等を行う処理を実行する。これらの処理が繰り返されることにより、AI面接が進むことになる。そして、サーバ装置200のプロセッサ212又は当該学習済み面接モデルは、外国人等に対しては同時通訳又は会話のテキスト化を行い、第1ユーザ端末装置100-1に対して通訳の情報やテキスト化された情報を送信してもよい。また、サーバ装置200のプロセッサ212又は学習済み面接モデルは、AI面接時における求職者の動作並びに仕草、及びこれらの解析を行ってもよい。すなわち、サーバ装置200のプロセッサ212又は学習済み面接モデルは、求職者の目や口の動き、又は他の身体の動きから、求職者の落ち着きの有無、挙動不審の可能性の有無を解析し、面接時の質疑応答に嘘が含まれる否かの分析を行ってもよい。
【0066】
AI面接が完了すると、サーバ装置200のプロセッサ212は、AI面接の結果を登録する(S18)。具体的には、サーバ装置200のプロセッサ212は、AI面接によって得られた情報を図5Aに示す求職者管理テーブルのAI面接情報の欄に記憶する。また、AI面接において、求職者の個人特性情報や就労希望情報が取得された場合、サーバ装置200のプロセッサ212は、図5Aに示す求職者管理テーブルの個人特性情報の欄、又は就労希望情報の欄にこれらの情報を追加してもよい。
【0067】
(B)求職者と雇用者とのマッチングに係る処理
図6Bは、本開示の実施形態に係る各端末装置100とサーバ装置200との間で実行される処理シーケンスを示す図である。具体的には、求職者と雇用者とのマッチングから、二次面接の実施後における合否情報に基づいた学習済み面接モデル及び学習済みマッチングモデルの追加の機械学習の実行までに、各端末装置100とサーバ装置200との間で実行される処理シーケンスを示す図である。
【0068】
先ず、図6Bによると、サーバ装置200のプロセッサ212は、AI面接を行った求職者に対して、就労先の候補(雇用主)を選出するマッチング処理を行う(S21)。具体的に、サーバ装置200のプロセッサ212は、メモリ211に記憶された学習済みマッチングモデルを読出し、求職者の各種の情報を当該学習済みマッチングモデルに入力し、最適な就労先の候補の出力を取得する。この際、就労先の候補は1つに限定されず、複数であってもよい。以下においては、1つの就労先の候補が出力された場合を説明する。
【0069】
次に、就労先の候補が得られると、サーバ装置200のプロセッサ212は、求職者の第1ユーザ端末装置100-1に対して、通信インターフェイス213を介して、出力された就労先に係る就労先候補情報を送信する(T21)。ここで、就労先候補情報には、当該就労先の候補と面接を行うか否かを返信する要求が含まれている。求職者は第1ユーザ端末装置100-1から出力される就労先の候補の情報を確認し、当該就労先の候補との直接的な面接を実施するか否かを決定する。これに対し、サーバ装置200のプロセッサ212は、出力された就労先の候補の第2ユーザ端末装置100-2に対して、通信インターフェイス213を介して、求職者の情報を就労者候補情報として送信する(T22)。ここで、就労者候補情報には、求職者の個人基本情報、個人特性情報、AI面接情報、就労候補者である求職者と面接を行うか否かを返信する要求が含まれている。このため、雇用主は第2ユーザ端末装置100-2から出力される求職者の各種情報を確認し、当該求職者との直接的な面接を実施するか否かを決定する。
【0070】
その後、求職者が就労先の候補との面接を希望した場合、第1ユーザ端末装置100-1のプロセッサ112は、入力インターフェイス116を介して求職者の操作入力を受け付け、就労先の候補との2次面接依頼をサーバ装置200に送信する(T23)。これに対して、雇用主が求職者との面接を希望した場合、第2ユーザ端末装置100-2のプロセッサ112は、入力インターフェイス116を介して雇用主の操作入力を受け付け、求職者との2次面接依頼をサーバ装置200に送信する(T24)。このように、求職者と雇用主と面接実施の要望が合致すれば、サーバ装置200のプロセッサ212は、2次面接調整処理を行う(S22)。具体的に、サーバ装置200のプロセッサ212は、2次面接の日時及び場所等について調整を行い、2次面接実施までの求職者及び雇用主のサポートを行う。
【0071】
その後、求職者と雇用主との2次面接が実施され、雇用主が採用可否である合否を決定すると、第2ユーザ端末装置100-2のプロセッサ112は、入力インターフェイス116を介して雇用主の操作入力を受け付けて合否情報を生成し、当該合否情報を通信インターフェイス114を介して、第1ユーザ端末装置100-1及びサーバ装置200に送信する(T25、T26)。
【0072】
次に、第2ユーザ端末装置100-2から送信された合否情報をサーバ装置200が受信すると、サーバ装置200のプロセッサ212は、メモリ211に当該合否情報を登録する(S23)。具体的に、サーバ装置200のプロセッサ212は、図5Aに示す求職者管理テーブルの就労実績情報に、受信した合否情報を登録する。なお、求職者については、第1ユーザ端末装置100-1の出力インターフェイス111を介して合否情報が出力されることにより、採用可否を把握することができる。
【0073】
次に、サーバ装置200のプロセッサ212は、求職者の合否が決定されるまでに得られた求職者及び雇用主に係る各種情報に基づいて、学習済み面接モデル及び学習済みマッチングモデルの追加の機械学習を実行する(S24)。具体的に、サーバ装置200のプロセッサ212は、求職者管理テーブル及び雇用主管理テーブルに追加された情報を読出し、読み出した情報に基づいて追加の機械学習を実行する。これにより、直近のゲームによるテストに係る情報、AI面接に係る情報、及び2次面接に係る情報(合否情報)に基づいて、各モデルを更新することができ、次回以降のAI面接及びマッチング処理の精度をより向上させることができる。
【0074】
(C)就労開始後の評価に係る処理
図6Cは、本開示の実施形態に係る各端末装置100とサーバ装置200との間で実行される処理シーケンスを示す図である。具体的には、図6Cは、求職者の就労が始まってから所定期間経過後に、就労者となった元求職者から取得した情報、及び雇用主から取得した情報に基づいて、雇用主の評価及び追加の機械学習が行われるまでに、各端末装置100とサーバ装置200との間で実行される処理シーケンスを示す図である。
【0075】
図6Cによると、先ず、第1ユーザ端末装置100-1のプロセッサ112は、就労者になった元求職者の操作入力を入力インターフェイス116を介して受け付け、就労環境情報の生成を行う(S31)。ここで、就労環境情報には、例えば、就労者による雇用主に係る評価、就労内容に係る評価、就労条件に係る評価、及びエンゲージメントスコアリングのよる結果が含まれてもよい。そして、第1ユーザ端末装置100-1のプロセッサ112は、通信インターフェイス114を介して、生成した就労環境情報をサーバ装置200に送信する(T31)。
【0076】
次に、第2ユーザ端末装置100-2のプロセッサ112は、雇用主の操作入力を入力インターフェイス116を介して受け付け、就労者情報の生成を行う(S32)。ここで、就労者情報には、例えば、就労者の評価情報であって、昇降格、勤務態度、出勤時間、退職、及び人事評価等が含まれてもよい。そして、第2ユーザ端末装置100-2のプロセッサ112は、通信インターフェイス114を介して、生成した就労者情報をサーバ装置200に送信する(T32)。
【0077】
次に、サーバ装置200のプロセッサ212は、受信した就労環境情報及び就労者評価情報をメモリ211に記憶するとともに、当該就労環境情報及び他の雇用主に係る情報に基づいて、雇用主の評価を行う(S33)。具体的に、サーバ装置200のプロセッサ212は、受信した就労環境情報に含まれる各種の情報を、図5Bの雇用主管理テーブルの「就労者による評価情報」等に記憶する。また、サーバ装置200のプロセッサ212は、受信した就労者評価情報に含まれる各種の情報を、図5Aの求職者管理テーブルの「就労実績情報」等に記憶する。更に、サーバ装置200のプロセッサ212は、雇用主の評価として、スコアリングを行うために、当該スコアリング用のプログラムをメモリ211から読出して実行する。当該プログラムにおいては、既に記憶された雇用主の情報だけでなく、直近で得られた就労者によるの評価情報(就労環境情報)を利用して、雇用主の実体に適合し且つ最新のスコアリングが行われる。なお、サーバ装置200のプロセッサ212は、スコアリングの結果を図5Bの雇用主管理テーブルに記憶してもよく、第2ユーザ端末装置100-2に送信してもよい。
【0078】
次に、サーバ装置200のプロセッサ212は、新たに追加された就労環境情報、就労者評価情報、及び雇用主のスコアリングに係る情報に基づいて、学習済み面接モデル及び学習済みマッチングモデルの追加の機械学習を実行する(S34)。具体的に、サーバ装置200のプロセッサ212は、求職者管理テーブル及び雇用主管理テーブルに追加された情報を読出し、読み出した情報に基づいて追加の機械学習を実行する。これにより、就労開始から一定期間経過後の就労者及び雇用主の評価に係る情報に基づいて、各モデルを更新することができ、次回以降のAI面接及びマッチング処理の精度をより向上させることができる。そして、各モデルの更新については、他の就労者及び他の雇用主に係る情報も使用され、適宜更新されるため、自身又は自社の採用及び就労実績が乏しくでも、より高精度のモデルを使用したAI面接及びマッチング処理に係るサービスを受けることができる。
【0079】
次に、サーバ装置200のプロセッサ212は、図5Aの求職者管理テーブル及び図5Bの雇用主管理テーブルの各種の情報を用いて、特定の雇用主向けのマネージメント情報を生成する(S35)。ここで、マネージメント情報とは、サーバ装置200のメモリ211に蓄積された採用から実際の就労に係る情報に基づいて、各雇用主としての成功事例から組織マネージメントに活用できる情報である。すなわち、雇用主のそれぞれが求職者を採用して就労させ、求職者のそれぞれを育成することが十分に行えたケースに基づいて、他の求職者の採用から就労までに適用することができる情報が形成される。具体的に、サーバ装置200のプロセッサ212は、マネージメント情報の生成用のプログラムをメモリ211から読出し実行して当該マネージメント情報を生成してもよく、又は他の学習済みモデルを用いて当該マネージメント情報を生成してもよい。このため、自社の成功事例が少ない場合であっても、複数の他の雇用主におけるそれぞれの成功事例をもとに生成されたマネージメント情報を受領することができる。換言すると、他社の成功事例を自社のマネージメントに生かすための情報を、各雇用主が入手することができることになる。
【0080】
そして、サーバ装置200のプロセッサ212は、通信インターフェイス213を介してマネージメント情報を第2ユーザ端末装置100-2に送信する
(T33)。雇用主は、第2ユーザ端末装置100-2において出力されるマネージメント情報を利用し、組織マネージメントを行うことができる。また、サーバ装置200のプロセッサ212は、上述したエンゲージメントスコアリングの情報を合わせて送信してもよく、これにより、雇用主は、マネージメント情報及びエンゲージメントスコアリングの情報を活用して、会社としての組織形成をより強固に行うことが可能になる。
【0081】
その後、サーバ装置200のプロセッサ212は、追加の機械学習を行った学習済みマッチングモデルを使用し、他の求職者及び他の雇用主とのマッチング処理を実行し、その結果の出力処理を行う(S36)。具体的に、サーバ装置200のプロセッサ212は、新たな求職者から問合せがあった場合には、学習済みマッチングモデルを使用して、世界中の雇用主の中からマッチする雇用主を抽出し、求職者にダイレクトメッセージ等を用いて紹介(出力処理)を行ってもよい。また、サーバ装置200のプロセッサ212は、雇用主から求人の問合せがあった場合には、学習済みマッチングモデルを使用して、世界中の求職者の中からマッチする求職者を抽出し、雇用主にダイレクトメッセージ等を用いて紹介(出力処理)を行ってもよい。
【0082】
7.サーバ装置200において実行される処理フロー
以下、学習済み面接モデル及び学習済みマッチングモデルの生成及び使用において、サーバ装置200において実行される処理フローを具体的に説明する。
【0083】
(A)学習済み推定モデルの生成及び使用
図7Aは、本開示の実施形態に係るサーバ装置200において実行される処理フローを示す図である。具体的に、図7Aは、本開示の実施形態に係る学習済み面接モデルの生成から使用に係る処理フローを示す図である。なお、当該処理フローは、サーバ装置200のプロセッサ212によって実行されてもよいし、他の処理装置のプロセッサによって実行されてもよい。
【0084】
図7Aによると、プロセッサ212は、例えば図5Aの求職者管理テーブルの各種の情報及び図5Bの雇用主管理テーブルの各種の情報を学習用面接データとして読み出す(S111)。例えば、プロセッサ212は、個人基本情報、個人特性情報、雇用主基本情報、及び他の関連する情報を抽出してもよい。更に、プロセッサ212は、学習用データとして、採用可否の判断が完了した採用実績に係る情報も読み出す(S112)。例えば、図5Aの求職者管理テーブルの就労実績情報、及び図5Bの雇用主管理テーブルの採用実績情報を抽出してもよい。
【0085】
上述した各種の情報が得られると、プロセッサ212は、これらを用いて学習済み面接モデルの機械学習を行うステップを実行する(S113)。当該機械学習は、一例として、ニューロンを組み合わせたニューラルネットワークに対して、これら情報の組を与え、ニューラルネットワークからの出力が正解の情報と同じになるように、各ニューロンのパラメータを調整しながら学習を繰り返すことにより行われる。そして、プロセッサ212は、学習済み面接モデルを取得しメモリ211に記憶するステップを実行する(S114)。なお、取得された学習済み面接モデルは、サーバ装置200と有線又は無線ネットワークを介して接続された他の装置内に記憶されていてもよい。
【0086】
一方、プロセッサ212は、学習済み面接モデルを用いてAI面接を行う場合、AI面接の実施者である求職者の個人基本情報、個人特性情報、就労希望情報等を初期の入力データとしてメモリ211から読み出す(S115)。そして、プロセッサ212は、当該入力データを学習済み推定モデルに入力するとともに、学習済み面接モデルを用いてAI面接を実行する(S116)。その後、プロセッサ212は、AI面接結果を図5Aの求職者管理テーブルに記憶する(S117)。
【0087】
その後、プロセッサ212は、AI面接結果(S117)に基づいて、追加の機械学習を行う(S113)。また、プロセッサ212は、求職者が就労者として就労し始めてから所定期間の経過後に得られる就労環境情報及び評価情報(S118)に基づいて、追加の機械学習を行う(S113)。すなわち、プロセッサ212は、上述した学習用面接データ、AI面接結果、就労環境情報、及び評価情報が取得されるたびに、追学習を繰り返し(反復学習)、学習済み面接モデルの出力精度を向上させることになる。
【0088】
(B)学習済みマッチングモデルの生成及び使用
図7Bは、本開示の実施形態に係るサーバ装置200において実行される処理フローを示す図である。具体的に、図7Bは、本開示の実施形態に係る学習済みマッチングモデルの生成から使用に係る処理フローを示す図である。なお、当該処理フローは、サーバ装置200のプロセッサ212によって実行されてもよいし、他の処理装置のプロセッサによって実行されてもよい。
【0089】
図7Bによると、プロセッサ212は、例えば図5Aの求職者管理テーブルの求職者情報及び図5Bの雇用主管理テーブルの雇用主情報を学習用面接データとして読み出す(S211)。例えば、プロセッサ212は、個人基本情報、個人特性情報、雇用主基本情報、及び他の関連する情報を抽出してもよい。更に、プロセッサ212は、学習用データとして、採用可否の判断が完了した採用実績に係る情報も読み出す(S212)。例えば、図5Aの求職者管理テーブルの就労実績情報、及び図5Bの雇用主管理テーブルの採用実績情報を抽出してもよい。
【0090】
上述した各種の情報が得られると、プロセッサ212は、これらを用いて学習済みマッチングモデルの機械学習を行うステップを実行する(S213)。当該機械学習は、一例として、ニューロンを組み合わせたニューラルネットワークに対して、これら情報の組を与え、ニューラルネットワークからの出力が正解の情報と同じになるように、各ニューロンのパラメータを調整しながら学習を繰り返すことにより行われる。そして、プロセッサ212は、学習済みマッチングモデルを取得しメモリ211に記憶するステップを実行する(S214)。なお、取得された学習済みマッチングモデルは、サーバ装置200と有線又は無線ネットワークを介して接続された他の装置内に記憶されていてもよい。
【0091】
一方、プロセッサ212は、学習済みマッチングモデルを用いてマッチング処理を行う場合、求職者情報又は雇用主情報を入力データとしてメモリ211から読み出す(S215)。そして、プロセッサ212は、当該入力データを学習済みマッチングモデルに入力し、マッチング判定を実行する(S216)。その後、プロセッサ212は、マッチング結果を図5Aの求職者管理テーブル及び雇用主管理テーブルに記憶する(S217)。
【0092】
その後、プロセッサ212は、マッチング結果(S217)に基づいて、追加の機械学習を行う(S213)。また、プロセッサ212は、求職者が就労者として就労し始めてから所定期間の経過後に得られる就労環境情報及び評価情報(S218)に基づいて、追加の機械学習を行う(S213)。すなわち、プロセッサ212は、上述した学習用面接データ、マッチング結果、就労環境情報、及び評価情報が取得されるたびに、追学習を繰り返し(反復学習)、学習済みマッチングモデルの出力精度を向上させることになる。
【0093】
8.変形例
上述した実施形態においては、AI面接を実施した後にマッチング処理を行っていたが、これに限定されない。すなわち、サーバ装置200のプロセッサ212は、ゲーム処理後の入手情報登録処理を行うと、先ずマッチング処理を実行してもよい。そして、そのマッチング先に対応させ、求職者とのAI面接を実行してもよい。
【0094】
本明細書で説明される処理及び手順は、本開示において明示的に説明されたものによってのみならず、ソフトウェア、ハードウェア又はこれらの組み合わせによっても実現可能である。具体的には、本明細書で説明された処理及び手順は、集積回路、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、磁気ディスク、光ストレージ等の媒体に、当該処理に相当するロジックを実装することによって実現される。また、本明細書で説明される処理及び手順は、それらの処理・手順をコンピュータプログラムとして実装し、端末装置やサーバ装置を含む各種のコンピュータに実行させることが可能である。
【0095】
本明細書中で説明される処理及び手順が単一の装置、ソフトウェア、コンポーネント、モジュールによって実行される旨が説明されたとしても、そのような処理又は手順は、複数の装置、複数のソフトウェア、複数のコンポーネント、及び/又は、複数のモジュールによって実行されるものとすることができる。また、本明細書中で説明される各種情報が単一のメモリや記憶部に格納される旨が説明されたとしても、そのような情報は、単一の装置に備えられた複数のメモリ又は複数の装置に分散して配置された複数のメモリに分散して格納されるものとすることができる。さらに、本明細書において説明されるソフトウェア及びハードウェアの要素は、それらをより少ない構成要素に統合して、又は、より多い構成要素に分解することによって実現されるものとすることができる。
【0096】
9.本開示の実施形態のまとめ
本開示の実施形態に係る処理装置は、少なくとも一つのプロセッサを具備する処理装置であって、当該少なくとも一つのプロセッサは、求職者に対して所定のテストをゲームの形態にて実施し、当該ゲームの結果に応じて当該求職者に対する就労先候補を抽出する、ための処理を実行するように構成されている。
【0097】
上記の構成において、当該テストは、心理テスト、行動テスト、又は適正検査のいずれかであってもよい。
【0098】
上記の構成において、当該少なくとも一つのプロセッサは、三次元の仮想空間において前記ゲームを行ってもよい。
【0099】
上記構成において、当該少なくとも一つのプロセッサは、当該テストの結果を当該求職者の個人特性情報としてメモリに記憶してもよい。
【0100】
上記構成において、当該少なくとも一つのプロセッサは、当該就労先候補の情報を取得し、当該求職者と当該就労先候補とのマッチング処理を行ってもよい。
【0101】
上記構成において、当該少なくとも一つのプロセッサは、当該テストの結果を加味して、当該求職者に対して学習済み面接モデルを使用したAI面接を実施してもよい。
【0102】
本開示の実施形態に係る処理プログラムは、少なくとも一つのプロセッサを具備するコンピュータにおいて前記少なくとも一つのプロセッサを、求職者に対して所定のテストをゲームの形態にて実施し、当該ゲームの結果に応じて当該求職者に対する就労先候補を抽出する、ように機能させる。
【0103】
本開示の実施形態に係る処理方法は、少なくとも一つのプロセッサを具備するコンピュータにおいて当該少なくとも一つのプロセッサにより実行される処理方法であって、求職者に対して所定のテストをゲームの形態にて実施する段階と、当該ゲームの結果に応じて当該求職者に対する就労先候補を抽出する段階と、を含む。
【符号の説明】
【0104】
100 端末装置
100-1 第1ユーザ端末装置
100-2 第2ユーザ端末装置
200 サーバ装置
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
【手続補正書】
【提出日】2023-10-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つのプロセッサを具備する処理装置であって、
前記少なくとも一つのプロセッサは、
求職者に対して所定のテストをゲームの形態にて実施し、
前記ゲームの結果を学習済み面接モデルに入力することにより前記求職者に対してAI面接を実施し、
前記AI面接の結果に応じて前記求職者に対する就労先候補を抽出する、
ための処理を実行するように構成された処理装置。
【請求項2】
前記テストは、心理テスト、行動テスト、又は適正検査のいずれかである、
請求項1に記載の処理装置。
【請求項3】
前記少なくとも一つのプロセッサは、三次元の仮想空間において前記ゲームを行う、
請求項1に記載の処理装置。
【請求項4】
前記少なくとも一つのプロセッサは、前記テストの結果を前記求職者の個人特性情報としてメモリに記憶する、
請求項1に記載の処理装置。
【請求項5】
前記少なくとも一つのプロセッサは、前記就労先候補の情報を取得し、
前記求職者と前記就労先候補とのマッチング処理を行う、
請求項1に記載の処理装置。
【請求項6】
少なくとも一つのプロセッサを具備するコンピュータにおいて前記少なくとも一つのプロセッサを、
求職者に対して所定のテストをゲームの形態にて実施し、
前記ゲームの結果を学習済み面接モデルに入力することにより前記求職者に対してAI面接を実施し、
前記AI面接の結果に応じて前記求職者に対する就労先候補を抽出する、
ように機能させる処理プログラム。
【請求項7】
少なくとも一つのプロセッサを具備するコンピュータにおいて前記少なくとも一つのプロセッサにより実行される処理方法であって、
求職者に対して所定のテストをゲームの形態にて実施する段階と、
前記ゲームの結果を学習済み面接モデルに入力することにより前記求職者に対してAI面接を実施する段階と、
前記AI面接の結果に応じて前記求職者に対する就労先候補を抽出する段階と、
を含む処理方法。