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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025012370
(43)【公開日】2025-01-24
(54)【発明の名称】ゴム混合方法及び密閉式ゴム混合機
(51)【国際特許分類】
   B29B 7/28 20060101AFI20250117BHJP
   B29B 7/18 20060101ALI20250117BHJP
   B29K 21/00 20060101ALN20250117BHJP
【FI】
B29B7/28
B29B7/18
B29K21:00
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023115155
(22)【出願日】2023-07-13
(71)【出願人】
【識別番号】000006714
【氏名又は名称】横浜ゴム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001368
【氏名又は名称】清流国際弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100129252
【弁理士】
【氏名又は名称】昼間 孝良
(74)【代理人】
【識別番号】100155033
【弁理士】
【氏名又は名称】境澤 正夫
(72)【発明者】
【氏名】藤岡 駿
(72)【発明者】
【氏名】竹内 瑞哉
(72)【発明者】
【氏名】高梨 一義
【テーマコード(参考)】
4F201
【Fターム(参考)】
4F201AA45
4F201AB18
4F201AH20
4F201AJ08
4F201AK02
4F201AM23
4F201AP05
4F201AP10
4F201AR06
4F201AR14
4F201BA01
4F201BC01
4F201BC02
4F201BC13
4F201BD08
4F201BK01
4F201BK14
4F201BK26
4F201BK74
(57)【要約】
【課題】 混合前の待機時間に起因するゴム混合物の品質のバラツキを改善し、複数のバッチで得られるゴム混合物の均質化を可能にしたゴム混合方法及び密閉式ゴム混合機を提供する。
【解決手段】 温調水による温調機能を備えた密閉式ゴム混合機を用い、該密閉式ゴム混合機のチャンバー10内で原料ゴムと配合剤とをバッチ毎に混合するゴム混合方法において、混合前の待機時間が予め設定された閾値に到達したとき、或いは、待機中の密閉式ゴム混合機のミキサー温度が予め設定された閾値まで低下したとき、指定された時間が経過するまで又は指定されたミキサー温度に到達するまで又は待機直後の混合工程が終了するまで、温調水の流量が少なくなるように温調条件を変更する。
【選択図】 図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
温調水による温調機能を備えた密閉式ゴム混合機を用い、該密閉式ゴム混合機のチャンバー内で原料ゴムと配合剤とをバッチ毎に混合するゴム混合方法において、
混合前の待機時間が予め設定された閾値に到達したとき、指定された時間が経過するまで又は指定されたミキサー温度に到達するまで又は待機直後の混合工程が終了するまで、前記温調水の流量が少なくなるように温調条件を変更することを特徴とするゴム混合方法。
【請求項2】
原料ゴムと配合剤が投入されるチャンバーと、該チャンバー内で回転する一対のロータと、前記チャンバーの周囲に温調水を循環させる温調装置と、前記温調水の流量を制御する制御装置とを備えた密閉式ゴム混合機であって、
前記制御装置は、混合前の待機時間が予め設定された閾値に到達したとき、指定された時間が経過するまで又は指定されたミキサー温度に到達するまで又は待機直後の混合工程が終了するまで、前記温調水の流量が少なくなるように温調条件を変更することを特徴とする密閉式ゴム混合機。
【請求項3】
温調水による温調機能を備えた密閉式ゴム混合機を用い、該密閉式ゴム混合機のチャンバー内で原料ゴムと配合剤とをバッチ毎に混合するゴム混合方法において、
待機中の密閉式ゴム混合機のミキサー温度が予め設定された閾値まで低下したとき、指定された時間が経過するまで又は指定されたミキサー温度に到達するまで又は待機直後の混合工程が終了するまで、前記温調水の流量が少なくなるように温調条件を変更することを特徴とするゴム混合方法。
【請求項4】
前記ミキサー温度として、前記チャンバーを取り囲むエンドプレート、ケーシング及びドロップドアの少なくとも1つに設置された温度センサにより検出される温度を用いることを特徴とする請求項3に記載のゴム混合方法。
【請求項5】
原料ゴムと配合剤が投入されるチャンバーと、該チャンバー内で回転する一対のロータと、前記チャンバーの周囲に温調水を循環させる温調装置と、前記温調水の流量を制御する制御装置とを備えた密閉式ゴム混合機であって、
前記制御装置は、待機中の密閉式ゴム混合機のミキサー温度が予め設定された閾値まで低下したとき、指定された時間が経過するまで又は指定されたミキサー温度に到達するまで又は待機直後の混合工程が終了するまで、前記温調水の流量が少なくなるように温調条件を変更することを特徴とする密閉式ゴム混合機。
【請求項6】
前記ミキサー温度として、前記チャンバーを取り囲むエンドプレート、ケーシング及びドロップドアの少なくとも1つに設置された温度センサにより検出される温度を用いることを特徴とする請求項5に記載の密閉式ゴム混合機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原料ゴムと配合剤とをバッチ毎に混合するゴム混合方法及びそれを実施する密閉式ゴム混合機に関し、更に詳しくは、混合前の待機時間に起因するゴム混合物の品質のバラツキを改善し、複数のバッチで得られるゴム混合物の均質化を可能にしたゴム混合方法及び密閉式ゴム混合機に関する。
【背景技術】
【0002】
タイヤやゴムホース等のゴム製品を製造する際には、例えば、原料ゴムとカーボンブラックやシリカ等の各種配合剤とを密閉式ゴム混合機に投入して混合する(例えば、特許文献1参照)。この混合により、各種配合剤を原料ゴム中に均一に分散させると共に、適度な粘度に調整されたゴム混合物が得られる。密閉式ゴム混合機は、チャンバー内に平行に配設された一対のロータを備えている。ゴム混合物は、ロータの周りに回転する際に、ロータとチャンバーの内壁面との間でせん断力が付与されて混練される。
【0003】
上述のようなゴム混合工程においては、ゴムに対してせん断力が繰り返し付与されるため発熱が生じる。これに対して、密閉式ゴム混合機はチャンバーの周囲に温調水を循環させる温調装置を備えており、チャンバー内のゴムの熱が温調水に移動するようになっている。このようなゴム混合中の熱移動はゴムの未加硫物性に大きな影響を与えることが知られている。
【0004】
しかしながら、同一ロットのゴムを複数のバッチに分けて混合する場合、混合前の待機時間に起因してゴムからの熱移動の履歴が変動し、バッチ間においてゴム混合物の品質にバラツキを生じることがある。例えば、混合前の待機時間が長くなった場合、待機直後のバッチで得られたゴム混合物の粘度が低くなるという現象が生じている。
【0005】
これに対して、同一ロットのゴムを複数のバッチに分けて混合するにあたって、複数のバッチで得られたゴム混合物をブレンドすることで均質化を図ることが考えられる。しかしながら、トレーサビリティの観点から、複数のバッチで得られたゴム混合物をブレンドする手法は必ずしも好ましいことではないため、代替手法が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2015-214119号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、混合前の待機時間に起因するゴム混合物の品質のバラツキを改善し、複数のバッチで得られるゴム混合物の均質化を可能にしたゴム混合方法及び密閉式ゴム混合機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための本発明のゴム混合方法は、温調水による温調機能を備えた密閉式ゴム混合機を用い、該密閉式ゴム混合機のチャンバー内で原料ゴムと配合剤とをバッチ毎に混合するゴム混合方法において、
混合前の待機時間が予め設定された閾値に到達したとき、指定された時間が経過するまで又は指定されたミキサー温度に到達するまで又は待機直後の混合工程が終了するまで、前記温調水の流量が少なくなるように温調条件を変更することを特徴とするものである。
【0009】
また、上記目的を達成するための本発明の密閉式ゴム混合機は、原料ゴムと配合剤が投入されるチャンバーと、該チャンバー内で回転する一対のロータと、前記チャンバーの周囲に温調水を循環させる温調装置と、前記温調水の流量を制御する制御装置とを備えた密閉式ゴム混合機であって、
前記制御装置は、混合前の待機時間が予め設定された閾値に到達したとき、指定された時間が経過するまで又は指定されたミキサー温度に到達するまで又は待機直後の混合工程が終了するまで、前記温調水の流量が少なくなるように温調条件を変更することを特徴とするものである。
【0010】
上記目的を達成するための本発明の他のゴム混合方法は、温調水による温調機能を備えた密閉式ゴム混合機を用い、該密閉式ゴム混合機のチャンバー内で原料ゴムと配合剤とをバッチ毎に混合するゴム混合方法において、
待機中の密閉式ゴム混合機のミキサー温度が予め設定された閾値まで低下したとき、指定された時間が経過するまで又は指定されたミキサー温度に到達するまで又は待機直後の混合工程が終了するまで、前記温調水の流量が少なくなるように温調条件を変更することを特徴とするものである。
【0011】
また、上記目的を達成するための本発明の他の密閉式ゴム混合機は、原料ゴムと配合剤が投入されるチャンバーと、該チャンバー内で回転する一対のロータと、前記チャンバーの周囲に温調水を循環させる温調装置と、前記温調水の流量を制御する制御装置とを備えた密閉式ゴム混合機であって、
前記制御装置は、待機中の密閉式ゴム混合機のミキサー温度が予め設定された閾値まで低下したとき、指定された時間が経過するまで又は指定されたミキサー温度に到達するまで又は待機直後の混合工程が終了するまで、前記温調水の流量が少なくなるように温調条件を変更することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明では、混合前の待機時間が予め設定された閾値に到達したとき、指定された時間が経過するまで又は指定されたミキサー温度に到達するまで又は待機直後の混合工程が終了するまで、温調水の流量が少なくなるように温調条件を変更することにより、ミキサー温度の低下が抑制されるので、待機時間に起因するゴム混合物の品質のバラツキを改善し、複数のバッチで得られるゴム混合物の均質化を図ることができる。この場合、バッチ毎のゴム混合物をそのままゴム製品の製造工程に供給することができるので、トレーサビリティを確保することができる。
【0013】
或いは、本発明では、待機中の密閉式ゴム混合機のミキサー温度が予め設定された閾値まで低下したとき、指定された時間が経過するまで又は指定されたミキサー温度に到達するまで又は待機直後の混合工程が終了するまで、温調水の流量が少なくなるように温調条件を変更することにより、ミキサー温度の低下が抑制されるので、待機時間に起因するゴム混合物の品質のバラツキを改善し、複数のバッチで得られるゴム混合物の均質化を図ることができる。この場合、バッチ毎のゴム混合物をそのままゴム製品の製造工程に供給することができるので、トレーサビリティを確保することができる。
【0014】
本発明において、ミキサー温度を指標として温調条件を制御する場合、そのミキサー温度として、チャンバーを取り囲むエンドプレート、ケーシング及びドロップドアの少なくとも1つに設置された温度センサにより検出される温度を用いることが好ましい。このような部位に設置された温度センサにより検出された温度はゴム混合物の温度を十分に反映するものである。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施形態からなる密閉式ゴム混合機を示す断面図である。
図2】本発明の実施形態からなる密閉式ゴム混合機を示す正面図である。
図3】本発明の実施形態からなる密閉式ゴム混合機における温調装置用ポンプ及び制御装置を示す回路図である。
図4】本発明の実施形態からなるゴム混合方法のフローチャートの一例である。
図5】本発明の実施形態からなるゴム混合方法における種々の制御パターンを示す図である。
図6】本発明のゴム混合方法で得られたゴム混合物のムーニー粘度をバッチ毎に示すグラフである。
図7】従来のゴム混合方法で得られたゴム混合物のムーニー粘度をバッチ毎に示すグラフである。
図8】本発明の他の実施形態からなる密閉式ゴム混合機を示す断面図である。
図9】本発明の他の実施形態からなる密閉式ゴム混合機を示す正面図である。
図10】本発明の他の実施形態からなる密閉式ゴム混合機における温調装置用ポンプ及び制御装置を示す回路図である。
図11】本発明の他の実施形態からなるゴム混合方法のフローチャートの一例である。
図12】本発明の他の実施形態からなるゴム混合方法における制御パターンを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。図1及び図2は本発明の実施形態からなる密閉式ゴム混合機を示し、図3はその温調装置用ポンプ及び制御装置を示すものである。
【0017】
図1及び図2に示すように、この密閉式ゴム混合機は、被混合物の混合空間であるチャンバー10を形成する筒状のケーシング1と、ケーシング1内において水平方向に延在するように配設された一対のロータ2,2と、ケーシング1の両端部に配設されていて一対のロータ2,2を軸支する一対のエンドプレート3,3と、一対のロータ2,2を回動させる駆動装置4と、ケーシング1の上部に連結されて鉛直方向に延びるシリンダ5と、シリンダ5内で鉛直方向に移動可能に構成された上蓋6と、シリンダ5の途中に設けられた材料投入部7と、ケーシング1の下部に配設された開閉自在のドロップドア8と、ケーシング1及びドロップドア8に埋設された温調水循環用の配管を含む温調装置9とを備えている。一対のロータ2,2は、互いに反対方向に回転するように構成され、その回転によりチャンバー内に投入された原料ゴムと配合剤からなるゴム混合物Rを混合するようになっている。
【0018】
図3に示すように、温調装置9(冷却装置)の温調水(冷却水)を循環させるためのポンプ11は、インバータ12を介して電源13に接続されている。インバータ12は制御装置14に接続されており、制御装置14から供給される制御信号に基づいてポンプ11に供給される電力の電圧及び周波数を調整する。そのため、ポンプ11の出力(即ち、温調水の単位時間当たりの流量)は例えば0%~100%の範囲で調整可能である。即ち、制御装置14は所定の条件下で制御信号を生成し、それに基づいて温調水の流量を制御する。温調水の温度は、特に限定されるものではないが、例えば、30℃~60℃の範囲、好ましくは。40℃~50℃の範囲に設定されている。
【0019】
上述のように構成される密閉式ゴム混合機を用いてゴム混合物Rを得ようとする場合、先ず、ドロップドア8を閉めると共に、上蓋6をシリンダ5の上方に移動させた状態で、材料投入部7からチャンバー10内に原料ゴムと配合剤を投入する。配合剤としては、カーボンブラックやシリカ等の補強剤のほか、オイル、老化防止剤、加工助剤、軟化剤、可塑剤、加硫剤、加硫促進剤、加硫遅延剤等の各種配合剤が適宜使用される。チャンバー10内に原料ゴムと配合剤を投入し、上蓋6を閉めた後、一対のロータ2,2を回転駆動することにより、原料ゴムと配合剤を混錬する。これにより、配合剤を原料ゴム中に均一に分散させると共に、適度な粘度に調整されたゴム混合物Rが得られる。このようにして得られたゴム混合物Rはドロップドア8から排出される。このようにして1バッチ分の混合工程が完了する。
【0020】
上述した混合工程において、ゴム混合物Rは、ロータ2の周りに回転する際に、ロータ2とチャンバー10の内壁面との間でせん断力が付与されて混練されることで発熱する。そのため、密閉式ゴム混合機においては、チャンバー10を温調するために温調装置9により温調水を常時循環させ、チャンバー10内のゴム混合物Rの熱を温調水に移動させる。このようなゴム混合中の熱移動はゴム混合物Rの未加硫物性に大きな影響を与える。
【0021】
通常、1ロット分の材料を混合する場合、密閉式ゴム混合機の容量に鑑みて、複数のバッチ(例えば、5バッチ)に分けて混合作業が行われる。そのため、例えば、1バッチ目の混合前の待機時間が長くなると、温調装置9に基づく温調効果によりミキサー温度が過度に低下し、1バッチ目で得られるゴム混合物Rの物性が残りのバッチで得られるゴム混合物Rの物性とは異なることがある。
【0022】
そこで、上述のゴム混合方法においては、混合前の待機時間を計測し、混合前の待機時間が予め設定された閾値に到達したとき、指定された時間が経過するまで又は指定されたミキサー温度に到達するまで又は待機直後の混合工程が終了するまで、温調水の流量が少なくなるように温調条件を変更する。つまり、制御装置14は、混合前の待機時間が予め設定された閾値に到達したとき、指定された時間が経過するまで又は指定されたミキサー温度に到達するまで又は待機直後の混合工程が終了するまで、ポンプ11による温調水の流量が少なくなるように温調条件を変更する。例えば、混合前の待機時間が予め設定された閾値に到達した場合、温調水の流量が通常時の75%に変更することができる。温調条件の変更を指定された時間が経過するまで行う場合、待機直後の混合工程が開始されてから指定された時間を計測することが望ましい。指定された時間は、例えば、1分~10分の範囲内で設定することができる。
【0023】
図4は本発明の実施形態からなるゴム混合方法のフローチャートの一例である。複数バッチで混合工程を反復的に行うにあたって、混合前の待機時間を計測し(ステップS1)、その待機時間が予め設定された閾値に到達したとき(ステップS2)、温調水の流量変更を開始すると共に(ステップS3)、流量変更時間を計測する(ステップS4)。そして、混合工程が終了した場合(ステップS5)又は流量変更時間が指定された時間に到達した場合(ステップS6)又は指定されたミキサー温度に到達した場合(ステップS7)、温調水の流量変更を終了する(ステップS8)。上記フローチャートでは、ステップS5~S7の判定結果の全てを判断基準として温調水の流量変更を終了しているが、これらステップS5~S7の判定結果の少なくとも1つを判断基準として温調水の流量変更を終了することができる。
【0024】
図5は本発明の実施形態からなるゴム混合方法における種々の制御パターンを示すものである。図5においては、複数バッチの混合工程を反復的に行うにあたって、待機時間の閾値を10分とし、温調水の流量変更を行うための指定された時間を待機直後の混合工程が開始されてから10分としている。制御パターンAでは、待機時間が10分を経過した時点から待機直後の混合工程が終了するまで、温調水の流量が少なくなるように流量変更を行っている。制御パターンBでは、待機時間が10分を経過した時点から待機直後の混合工程が終了するまで、温調水の流量が少なくなるように流量変更を行っているが、このような流量変更は待機時間が閾値に到達した際に随時行う。制御パターンCでは、待機時間が10分を経過した時点から温調水の流量が少なくなるように流量変更を開始し、待機直後の混合工程が開始されてから指定された時間(10分)が経過した時点で流量変更を終了している。その他、指定されたミキサー温度に到達した時点で流量変更を終了することができる。
【0025】
上述のゴム混合方法では、混合前の待機時間が予め設定された閾値に到達したとき、指定された時間が経過するまで又は指定されたミキサー温度に到達するまで又は待機直後の混合工程が終了するまで、温調水の流量が少なくなるように温調条件を変更することにより、ミキサー温度の低下が抑制されるので、待機時間に起因するゴム混合物Rの品質のバラツキを改善し、複数のバッチで得られるゴム混合物Rの均質化を図ることができる。しかも、バッチ毎のゴム混合物Rをそのままゴム製品の製造工程に供給することができるので、複数のバッチで得られたゴム混合物Rをブレンドする手法とは異なって、トレーサビリティを確保することができる。
【0026】
図6は本発明のゴム混合方法で得られたゴム混合物のムーニー粘度をバッチ毎に示し、図7は従来のゴム混合方法で得られたゴム混合物のムーニー粘度をバッチ毎に示すものである。図7に示すように、従来のゴム混合方法では、待機時間が長い1バッチ目で得られたゴム混合物のムーニー粘度が他のバッチで得られたゴム混合物のムーニー粘度よりも大幅に低くなっている。これに対して、図6に示すように、本発明のゴム混合方法では、待機時間が長い1バッチ目で得られたゴム混合物のムーニー粘度が他のバッチで得られたゴム混合物のムーニー粘度に近似している。
【0027】
図8及び図9は本発明の他の実施形態からなる密閉式ゴム混合機を示し、図10はその温調装置用ポンプ及び制御装置を示すものである。本実施形態において、図1図3の実施形態と同一物には同一符号を付してその部分の詳細な説明は省略する。
【0028】
図8及び図9に示すように、本実施形態の密閉式ゴム混合機では、チャンバー10を取り囲むケーシング1、エンドプレート2及びドロップドア8にそれぞれ温度センサ21,22,23が配設されている。温度センサ21,22,23としては、熱電対が好ましく使用される。より具体的には、ケーシング1の側部には外側からチャンバー10に貫通しない孔部が設けられており、その孔部内に温度センサ21が挿入されている。温度センサ21はゴム混合物Rとは接触することなくチャンバー10の温度(ケーシング温度)を検出する。また、エンドプレート2には外側からチャンバー10に貫通する孔部が設けられており、その孔部内に温度センサ22が挿入されている。温度センサ22はゴム混合物Rと接触しながらチャンバー10の温度(エンドプレート温度)を検出する。更に、ドロップドア8には外側からチャンバー10に貫通する孔部が設けられており、その孔部内に温度センサ23が挿入されている。温度センサ23はゴム混合物Rと接触しながらチャンバー10の温度(ドロップドア温度)を検出する。
【0029】
図10に示すように、温度センサ21,22,23により検出された温度は制御装置14に入力されるようになっている。制御装置14は、温度センサ21,22,23により検出される少なくとも1つの温度をミキサー温度として参照し、そのミキサー温度に基づいて温調装置9のポンプ11の出力を制御する。
【0030】
具体的に、上述のゴム混合方法においては、待機中の密閉式ゴム混合機のミキサー温度が予め設定された閾値まで低下したとき、指定された時間が経過するまで又は指定されたミキサー温度に到達するまで又は待機直後の混合工程が終了するまで、温調水の流量が少なくなるように温調条件を変更する。つまり、制御装置14は、待機中の密閉式ゴム混合機のミキサー温度(ケーシング温度、エンドプレート温度及び/又はドロップドア温度)が予め設定された閾値まで低下したとき、指定された時間が経過するまで又は指定されたミキサー温度に到達するまで又は待機直後の混合工程が終了するまで、ポンプ11による温調水の流量が少なくなるように温調条件を変更する。例えば、待機中の密閉式ゴム混合機のミキサー温度が予め設定された閾値まで低下した場合、温調水の流量が通常時の75%に変更することができる。温調条件の変更を指定された時間が経過するまで行う場合、待機直後の混合工程が開始されてから指定された時間を計測することが望ましい。指定された時間は、例えば、1分~10分の範囲内で設定することができる。なお、ケーシング温度とエンドプレート温度とドロップドア温度は必ずしも一致するものではないので、その閾値は測定箇所に応じて任意に設定することができる。
【0031】
図11は本発明の他の実施形態からなるゴム混合方法のフローチャートの一例である。複数バッチの混合工程を反復的に行うにあたって、待機中の密閉式ゴム混合機のミキサー温度を計測し(ステップS11)、そのミキサー温度が予め設定された閾値まで低下したとき(ステップS12)、温調水の流量変更を開始すると共に(ステップS13)、流量変更時間を計測する(ステップS14)。そして、混合工程が終了した場合(ステップS15)又は流量変更時間が指定された時間に到達した場合(ステップS16)又は指定されたミキサー温度に到達した場合(ステップS17)、温調水の流量変更を終了する(ステップS18)。上記フローチャートでは、ステップS15~S17の判定結果の全てを判断基準として温調水の流量変更を終了しているが、これらステップS15~S17の判定結果の少なくとも1つを判断基準として温調水の流量変更を終了することができる。
【0032】
図12は本発明の他の実施形態からなるゴム混合方法における種々の制御パターンを示すものである。図12においては、複数バッチの混合工程を反復的に行うにあたって、ミキサー温度の閾値を40℃とし、温調水の流量変更を行うための指定された時間を待機直後の混合工程が開始されてから10分としている。制御パターンDでは、ミキサー温度が40℃まで低下した時点(待機時間が約10分となった時点)から待機直後の混合工程が終了するまで、温調水の流量が少なくなるように流量変更を行っている。制御パターンEでは、ミキサー温度が40℃まで低下した時点(待機時間が約10分となった時点)から待機直後の混合工程が終了するまで、温調水の流量が少なくなるように流量変更を行っているが、このような流量変更はミキサー温度が閾値まで低下した際に随時行う。制御パターンFでは、ミキサー温度が40℃まで低下した時点(待機時間が約10分となった時点)から温調水の流量が少なくなるように流量変更を開始し、待機直後の混合工程が開始されてから指定された時間(10分)が経過した時点で流量変更を終了している。その他、指定されたミキサー温度に到達した時点で流量変更を終了することができる。
【0033】
上述のゴム混合方法では、待機中の密閉式ゴム混合機のミキサー温度が予め設定された閾値まで低下したとき、指定された時間が経過するまで又は指定されたミキサー温度に到達するまで又は待機直後の混合工程が終了するまで、温調水の流量が少なくなるように温調条件を変更することにより、ミキサー温度の低下が抑制されるので、待機時間に起因するゴム混合物Rの品質のバラツキを改善し、複数のバッチで得られるゴム混合物Rの均質化を図ることができる。しかも、バッチ毎のゴム混合物Rをそのままゴム製品の製造工程に供給することができるので、複数のバッチで得られたゴム混合物Rをブレンドする手法とは異なって、トレーサビリティを確保することができる。
【実施例0034】
温調水による温調機能を備えた密閉式ゴム混合機を用い、該密閉式ゴム混合機のチャンバー内で原料ゴムとシリカ系配合剤とをバッチ毎に混合するゴム混合方法において、混合前の待機時間が予め設定された閾値(10分)に到達したとき、指定された時間が経過するまで又は指定されたミキサー温度に到達するまで又は待機直後の混合工程が終了するまで、温調水の流量が少なくなるように温調条件を変更した(実施例11,12)。また、標準例11及び比較例11では、温調条件を一定として同様の混合工程を行った。
【0035】
標準例11、比較例11及び実施例11,12において、1ロット分を5バッチに分けて混合工程を実施し、バッチ間の待機時間は原則として1分とし、1バッチ目の待機時間のみを異ならせた。温調条件変更時の温調水流量、待機時間、混合時間、温調条件変更時間は表1の通りである。温調条件変更時の温調水流量は標準時に対する比率である。
【0036】
標準例11、比較例11及び実施例11,12の各バッチで得られたゴム混合物について、ムーニー粘度、0.28%歪み時の貯蔵せん断弾性係数G'、 300%歪み時の貯蔵せん断弾性係数G'を測定し、1バッチ目で得られるゴム混合物の変動係数を求めた。その結果を表1に併せて示した。この変動係数が小さいほど品質のバラツキが小さいことを意味する。
【0037】
【表1】
【0038】
表1から判るように、比較例11では、待機時間が長くなった結果、標準例11に比べて、1バッチ目で得られたゴム混合物のムーニー粘度、貯蔵せん断弾性係数G'(0.28%、300%)の変動係数が大きく、品質のバラツキが大きくなっていた。これに対して、実施例11,12では、待機時間が長くなった場合であっても、1バッチ目で得られたゴム混合物のムーニー粘度、貯蔵せん断弾性係数G'(0.28%、300%)の変動係数が小さく、品質のバラツキが小さくなっていた。
【0039】
次に、温調水による温調機能を備えた密閉式ゴム混合機を用い、該密閉式ゴム混合機のチャンバー内で原料ゴムとカーボン系配合剤とをバッチ毎に混合するゴム混合方法において、混合前の待機時間が予め設定された閾値(10分)に到達したとき、指定された時間が経過するまで又は指定されたミキサー温度に到達するまで又は待機直後の混合工程が終了するまで、温調水の流量が少なくなるように温調条件を変更した(実施例21,22)。また、標準例21及び比較例21では、温調条件を一定として同様の混合工程を行った。
【0040】
標準例21、比較例21及び実施例21,22において、1ロット分を5バッチに分けて混合工程を実施し、バッチ間の待機時間は原則として1分とし、1バッチ目の待機時間のみを異ならせた。温調条件変更時の温調水流量、待機時間、混合時間、温調条件変更時間は表2の通りである。温調条件変更時の温調水流量は標準時に対する比率である。
【0041】
標準例21、比較例21及び実施例21,22の各バッチで得られたゴム混合物について、ムーニー粘度、0.28%歪み時の貯蔵せん断弾性係数G'、 300%歪み時の貯蔵せん断弾性係数G'を測定し、1バッチ目で得られるゴム混合物の変動係数を求めた。その結果を表2に併せて示した。この変動係数が小さいほど品質のバラツキが小さいことを意味する。
【0042】
【表2】
【0043】
表2から判るように、比較例21では、待機時間が長くなった結果、標準例21に比べて、1バッチ目で得られたゴム混合物のムーニー粘度、貯蔵せん断弾性係数G'(0.28%、300%)の変動係数が大きく、品質のバラツキが大きくなっていた。これに対して、実施例21,22では、待機時間が長くなった場合であっても、1バッチ目で得られたゴム混合物のムーニー粘度、貯蔵せん断弾性係数G'(0.28%、300%)の変動係数が小さく、品質のバラツキが小さくなっていた。なお、カーボン系配合剤を混合する場合よりも上述のシリカ系配合剤を混合する場合の方がその効果が顕著であった。
【0044】
次に、温調水による温調機能を備えた密閉式ゴム混合機を用い、該密閉式ゴム混合機のチャンバー内で原料ゴムとシリカ系配合剤とをバッチ毎に混合するゴム混合方法において、待機中の密閉式ゴム混合機のミキサー温度(エンドプレート温度)が予め設定された閾値(80℃)まで低下したとき、指定された時間が経過するまで又は指定されたミキサー温度に到達するまで又は待機直後の混合工程が終了するまで、温調水の流量が少なくなるように温調条件を変更した(実施例31,32)。また、標準例31及び比較例31では、温調条件を一定として同様の混合工程を行った。
【0045】
標準例31、比較例31及び実施例31,32において、1ロット分を5バッチに分けて混合工程を実施し、バッチ間の待機時間は原則として1分とし、1バッチ目の待機時間のみを異ならせ、その結果として、待機中の密閉式ゴム混合機のミキサー温度を異ならせた。温調条件変更時の温調水流量、エンドプレート温度、混合時間、温調条件変更時間は表3の通りである。温調条件変更時の温調水流量は標準時に対する比率である。
【0046】
標準例31、比較例31及び実施例31,32の各バッチで得られたゴム混合物について、ムーニー粘度、0.28%歪み時の貯蔵せん断弾性係数G'、 300%歪み時の貯蔵せん断弾性係数G'を測定し、1バッチ目で得られるゴム混合物の変動係数を求めた。その結果を表3に併せて示した。この変動係数が小さいほど品質のバラツキが小さいことを意味する。
【0047】
【表3】
【0048】
表3から判るように、比較例31では、ミキサー温度(エンドプレート温度)が低下した結果、標準例31に比べて、1バッチ目で得られたゴム混合物のムーニー粘度、貯蔵せん断弾性係数G'(0.28%、300%)の変動係数が大きく、品質のバラツキが大きくなっていた。これに対して、実施例31,32では、ミキサー温度(エンドプレート温度)が低下した場合であっても、1バッチ目で得られたゴム混合物のムーニー粘度、貯蔵せん断弾性係数G'(0.28%、300%)の変動係数が小さく、品質のバラツキが小さくなっていた。
【0049】
次に、温調水による温調機能を備えた密閉式ゴム混合機を用い、該密閉式ゴム混合機のチャンバー内で原料ゴムとシリカ系配合剤とをバッチ毎に混合するゴム混合方法において、待機中の密閉式ゴム混合機のミキサー温度(ケーシング温度)が予め設定された閾値(45℃)まで低下したとき、指定された時間が経過するまで又は指定されたミキサー温度に到達するまで又は待機直後の混合工程が終了するまで、温調水の流量が少なくなるように温調条件を変更した(実施例41,42)。また、標準例41及び比較例41では、温調条件を一定として同様の混合工程を行った。
【0050】
標準例41、比較例41及び実施例41,42において、1ロット分を5バッチに分けて混合工程を実施し、バッチ間の待機時間は原則として1分とし、1バッチ目の待機時間のみを異ならせ、その結果として、待機中の密閉式ゴム混合機のミキサー温度を異ならせた。温調条件変更時の温調水流量、ケーシング温度、混合時間、温調条件変更時間は表4の通りである。温調条件変更時の温調水流量は標準時に対する比率である。
【0051】
標準例41、比較例41及び実施例41,42の各バッチで得られたゴム混合物について、ムーニー粘度、0.28%歪み時の貯蔵せん断弾性係数G'、 300%歪み時の貯蔵せん断弾性係数G'を測定し、1バッチ目で得られるゴム混合物の変動係数を求めた。その結果を表4に併せて示した。この変動係数が小さいほど品質のバラツキが小さいことを意味する。
【0052】
【表4】
【0053】
表4から判るように、比較例41では、ミキサー温度(ケーシング温度)が低下した結果、標準例41に比べて、1バッチ目で得られたゴム混合物のムーニー粘度、貯蔵せん断弾性係数G'(0.28%、300%)の変動係数が大きく、品質のバラツキが大きくなっていた。これに対して、実施例41,42では、ミキサー温度(ケーシング温度)が低下した場合であっても、1バッチ目で得られたゴム混合物のムーニー粘度、貯蔵せん断弾性係数G'(0.28%、300%)の変動係数が小さく、品質のバラツキが小さくなっていた。
【0054】
次に、温調水による温調機能を備えた密閉式ゴム混合機を用い、該密閉式ゴム混合機のチャンバー内で原料ゴムとシリカ系配合剤とをバッチ毎に混合するゴム混合方法において、待機中の密閉式ゴム混合機のミキサー温度(ドロップドア温度)が予め設定された閾値(70℃)まで低下したとき、指定された時間が経過するまで又は指定されたミキサー温度に到達するまで又は待機直後の混合工程が終了するまで、温調水の流量が少なくなるように温調条件を変更した(実施例51,52)。また、標準例51及び比較例51では、温調条件を一定として同様の混合工程を行った。
【0055】
標準例51、比較例51及び実施例51,52において、1ロット分を5バッチに分けて混合工程を実施し、バッチ間の待機時間は原則として1分とし、1バッチ目の待機時間のみを異ならせ、その結果として、待機中の密閉式ゴム混合機のミキサー温度を異ならせた。温調条件変更時の温調水流量、ドロップドア温度、混合時間、温調条件変更時間は表5の通りである。温調条件変更時の温調水流量は標準時に対する比率である。
【0056】
標準例51、比較例51及び実施例51,52の各バッチで得られたゴム混合物について、ムーニー粘度、0.28%歪み時の貯蔵せん断弾性係数G'、 300%歪み時の貯蔵せん断弾性係数G'を測定し、1バッチ目で得られるゴム混合物の変動係数を求めた。その結果を表5に併せて示した。この変動係数が小さいほど品質のバラツキが小さいことを意味する。
【0057】
【表5】
【0058】
表5から判るように、比較例51では、ミキサー温度(ドロップドア温度)が低下した結果、標準例51に比べて、1バッチ目で得られたゴム混合物のムーニー粘度、貯蔵せん断弾性係数G'(0.28%、300%)の変動係数が大きく、品質のバラツキが大きくなっていた。これに対して、実施例51,52では、ミキサー温度(ドロップドア温度)が低下した場合であっても、1バッチ目で得られたゴム混合物のムーニー粘度、貯蔵せん断弾性係数G'(0.28%、300%)の変動係数が小さく、品質のバラツキが小さくなっていた。
【符号の説明】
【0059】
1 ケーシング
2 ロータ
3 エンドプレート
4 駆動装置
5 シリンダ
6 上蓋
7 材料投入部
8 ドロップドア
9 温調装置
11 ポンプ
12 インバータ
13 電源
14 制御装置
21,22,23 温度センサ
R ゴム混合物
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図10
図11
図12