(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025012374
(43)【公開日】2025-01-24
(54)【発明の名称】調理時間予測装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/04 20230101AFI20250117BHJP
【FI】
G06Q10/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023115162
(22)【出願日】2023-07-13
(71)【出願人】
【識別番号】000000284
【氏名又は名称】大阪瓦斯株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】富久 大成
(72)【発明者】
【氏名】澤村 歩
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA04
5L049AA04
(57)【要約】
【課題】調理説明文で規定される調理を実行するのに要する時間を短時間で且つ正確に予測できる調理時間予測装置を提供する。
【解決手段】調理時間予測装置10が、調理説明文及び材料の量についての情報を含む調理レシピについて、複数の標準材料名称がリスト化された材料名称テーブルを参照して調理説明文に含まれる材料の名称を標準材料名称へと標準化し、複数の標準処理名称がリスト化された処理名称テーブルを参照して調理説明文に含まれる処理の名称を標準処理名称へと標準化し、複数の標準材料量がリスト化された材料量テーブルを参照して調理レシピに含まれる材料の量を標準材料量へと標準化する標準化部13と、蓄積された訓練データの機械学習の実行結果を用いて、調理説明文で規定される調理を実行する場合に要すると予測される予測所要時間を決定する所要時間予測部14とを備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
調理に用いる材料の名称、前記材料の前記調理に関する処理の名称、及び、前記調理に用いる前記材料の量についての情報を含む調理レシピについて、所定の複数の標準材料名称がリスト化された材料名称テーブルを参照して、前記材料の名称を前記標準材料名称の一つへと標準化し、所定の複数の標準処理名称がリスト化された処理名称テーブルを参照して、前記処理の名称を前記標準処理名称の一つへと標準化し、所定の複数の標準材料量がリスト化された材料量テーブルを参照して、前記材料の量を前記標準材料量の一つへと標準化する標準化部と、
蓄積された訓練データの機械学習の実行結果を用いて、前記調理レシピに含まれる調理説明文で規定される前記調理を、前記標準化部で標準化された前記標準材料量の前記標準材料名称の材料を用い、前記標準処理名称の処理によって実行する場合に要すると予測される予測所要時間を決定する所要時間予測部とを備える調理時間予測装置。
【請求項2】
前記調理説明文は、前記処理を行うために用いる器具の名称を含み、
前記標準化部は、複数の標準器具名称がリスト化された器具名称テーブルを参照して、前記調理説明文に含まれる前記器具の名称を前記標準器具名称の一つへと標準化し、
前記所要時間予測部は、蓄積された訓練データの機械学習の実行結果を用いて、前記調理説明文で規定される前記調理を、前記標準化部で標準化された前記標準材料量の前記標準材料名称の材料を用い、前記標準器具名称の器具を使用した前記標準処理名称の処理によって実行する場合に要すると予測される前記予測所要時間を決定する請求項1に記載の調理時間予測装置。
【請求項3】
前記調理説明文は、前記処理を行う処理期間に関連する期間関連語句を含み、
前記標準化部は、前記調理説明文に含まれる前記期間関連語句を所定の標準処理期間へと標準化し、
前記所要時間予測部は、前記標準処理期間を考慮して前記予測所要時間を決定する請求項1又は2に記載の調理時間予測装置。
【請求項4】
前記調理レシピに含まれる複数の前記調理説明文のそれぞれを特定する調理説明文特定部を備える請求項1又は2に記載の調理時間予測装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、調理時間を予測する調理時間予測装置に関する。
【背景技術】
【0002】
調理における材料の下ごしらえや加熱などの様々な処理の手順を規定する調理説明文を含む調理レシピが様々な媒体で公開されている。調理レシピによっては、その調理が終了するまでの目安の時間が提供されているものもあるが、その調理レシピに含まれる複数の調理説明文のそれぞれを実行する場合に要する各時間が分かれば好ましい。例えば「ジャガイモを茹でる」などの調理説明文がある場合、それを実行する場合に要する時間が分かれば好ましい。各調理説明文を実行する場合に要する時間が分かれば、例えば複数の調理レシピを並行して行う場合において、一つの調理レシピに含まれる「ジャガイモを茹でる」などの調理説明文を実行している間に、別の調理レシピに含まれる「ニンジンを切る」などの調理説明文を実行するといった計画を事前に立案できる。
【0003】
特許文献1には、店舗で提供する食品の調理完了予測時間を特定する機能を有する調理管理装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載されている装置は、店舗で提供する食品の調理、即ち、調理に要する時間が凡そ明らかである食品についての調理完了予測時間を特定するものであり、未知の食品の調理に要する時間を予測するものではない。つまり、特許文献1に記載されている装置は、例えば公開されている数多くの未知の調理レシピを実行する場合に要する時間を予測するためには利用できない。
【0006】
従って、現状では、様々な媒体で公開されている数多くの調理レシピを実行する場合に要する時間を予測するためには、各調理レシピの調理説明文を見た人間が、過去の経験からそのような予測を行うしかない。しかし、公開されている調理レシピは無数にあるため、人間がそのような時間予測を行うことは非常に煩雑であり現実的ではない。
【0007】
更に、調理レシピは分かり易く表現されていることが殆どであり、調理説明文で規定される調理を実行するのに要する時間を予測するためには詳し過ぎる情報が含まれている場合もある。例えば、「豚肉の肩ロース(薄切り)を炒める」といった調理説明文の場合、調理を実行するのに要する時間を予測するためには、「薄切り肉を加熱する」といった形式で簡略化しても問題無い。
【0008】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、調理説明文で規定される調理を実行するのに要する時間を短時間で且つ正確に予測できる調理時間予測装置を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するための本発明に係る調理時間予測装置の特徴構成は、調理に用いる材料の名称、前記材料の前記調理に関する処理の名称、及び、前記調理に用いる前記材料の量についての情報を含む調理レシピについて、所定の複数の標準材料名称がリスト化された材料名称テーブルを参照して、前記材料の名称を前記標準材料名称の一つへと標準化し、所定の複数の標準処理名称がリスト化された処理名称テーブルを参照して、前記処理の名称を前記標準処理名称の一つへと標準化し、所定の複数の標準材料量がリスト化された材料量テーブルを参照して、前記材料の量を前記標準材料量の一つへと標準化する標準化部と、
蓄積された訓練データの機械学習の実行結果を用いて、前記調理レシピに含まれる調理説明文で規定される前記調理を、前記標準化部で標準化された前記標準材料量の前記標準材料名称の材料を用い、前記標準処理名称の処理によって実行する場合に要すると予測される予測所要時間を決定する所要時間予測部とを備える点にある。
【0010】
上記特徴構成によれば、材料の名称、処理の名称及び材料の量がどのような文言で調理レシピに含まれていたとしても、それらは標準化部で、所定の標準材料名称、所定の標準処理名称及び所定の標準材料量へと標準化される。そして、所要時間予測部が、蓄積された訓練データの機械学習の実行結果を用いて、調理説明文で規定される調理を、標準化部で標準化された標準材料量の標準材料名称の材料を用い、標準処理名称の処理によって実行する場合に要すると予測される予測所要時間を決定できる。特に本特徴構成では、人間が予測所要時間を決定するのではなく、所要時間予測部が、蓄積された訓練データの機械学習の実行結果を用いて、調理説明文で規定される調理を実行する場合に要すると予測される予測所要時間を決定する。その結果、予測所要時間を、短時間で且つ一貫性のある結果で得ることができる。
従って、調理説明文で規定される調理を実行するのに要する時間を短時間で且つ正確に予測できる調理時間予測装置を提供できる。
【0011】
本発明に係る調理時間予測装置の別の特徴構成は、前記調理説明文は、前記処理を行うために用いる器具の名称を含み、
前記標準化部は、複数の標準器具名称がリスト化された器具名称テーブルを参照して、前記調理説明文に含まれる前記器具の名称を前記標準器具名称の一つへと標準化し、
前記所要時間予測部は、蓄積された訓練データの機械学習の実行結果を用いて、前記調理説明文で規定される調理を、前記標準化部で標準化された前記標準材料量の前記標準材料名称の材料を用い、前記標準器具名称の器具を使用した前記標準処理名称の処理によって実行する場合に要すると予測される前記予測所要時間を決定する点にある。
【0012】
上記特徴構成によれば、処理を行うために用いる器具の名称がどのような文言で調理レシピに含まれていたとしても、それは標準化部で、所定の標準器具名称へと標準化される。そして、所要時間予測部が、蓄積された訓練データの機械学習の実行結果を用いて、調理説明文で規定される調理を、標準化部で標準化された標準材料量の標準材料名称の材料を用い、標準器具名称の器具を使用した標準処理名称の処理によって実行する場合に要すると予測される予測所要時間を決定できる。
【0013】
本発明に係る調理時間予測装置の別の特徴構成は、前記調理説明文は、前記処理を行う処理期間に関連する期間関連語句を含み、
前記標準化部は、前記調理説明文に含まれる前記期間関連語句を所定の標準処理期間へと標準化し、
前記所要時間予測部は、前記標準処理期間を考慮して前記予測所要時間を決定する点にある。
【0014】
上記特徴構成によれば、処理を行う処理期間に関連する期間関連語句がどのような文言で調理レシピに含まれていたとしても、それは標準化部で、所定の標準処理期間へと標準化される。ここで、処理を行う処理期間に関連する期間関連語句が調理説明文に含まれている場合、その期間関連語句を考慮すれば、調理説明文で規定される調理を実行する場合に要すると予測される予測所要時間の信頼性が高まると考えられる。その結果、所要時間予測部が、標準処理期間を考慮することで、信頼性の高い予測所要時間を決定できる。
【0015】
本発明に係る調理時間予測装置の別の特徴構成は、前記調理レシピに含まれる複数の前記調理説明文のそれぞれを特定する調理説明文特定部を備える点にある。
【0016】
上記特徴構成によれば、一つの調理レシピに複数の調理説明文が含まれている場合には、調理説明文特定部が、その調理レシピに含まれる複数の調理説明文のそれぞれを特定できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図2】調理時間予測装置が行う調理時間予測方法の手順を説明する図である。
【
図8】調理時間が未知のレシピに対する、予測調理時間と正解調理時間との関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に図面を参照して本発明の実施形態に係る調理時間予測装置10について説明する。本実施形態の調理時間予測装置10は、調理レシピに含まれる調理説明文で規定される調理を実行する場合に要すると予測される予測所要時間を決定する装置である。
【0019】
図1は、調理時間予測装置10の構成を示す図である。調理時間予測装置10は、標準化部13と、所要時間予測部14とを備える。また本実施形態の調理時間予測装置10は、調理レシピ取得部11と、調理説明文特定部12とを更に備えている。調理時間予測装置10は、情報の演算処理機能及び情報の入出力機能及び情報の記憶機能などを備える1台又は複数台のコンピュータ装置などを用いて実現される。その場合、調理レシピ取得部11の機能と、調理説明文特定部12の機能と、標準化部13の機能と、所要時間予測部14の機能とをコンピュータ装置に実現させるプログラム(調理時間予測プログラム)を、そのコンピュータ装置にインストールしておけばよい。
【0020】
また、
図1には、記憶装置20を調理時間予測装置10とは別に記載しているが、調理時間予測装置10が記憶装置20を備えていてもよい。
【0021】
後述する例では、所要時間予測部14は線形回帰モデルなどを用いて調理説明文で規定される調理を実行する場合に要すると予測される予測所要時間を決定する。また、所要時間予測部14は、標準化部13が作成した標準化済データが入力された場合に、予測所要時間に関する情報が出力されるように機械学習を行う。例えば、機械学習によって、所要時間予測部14のアルゴリズムを構成する線形回帰モデルの各係数(後述する式1の係数a1、a2、・・・等)などが調整される。この訓練データの機械学習の実行結果は、記憶装置20の訓練データ記憶部23に記憶されて蓄積されている。
【0022】
記憶装置20が有する調理レシピ記憶部21には、複数の調理レシピが記憶されている。調理レシピは、目的とする料理を作製するための手順を説明する少なくとも一つの調理説明文を含む。例えば、調理レシピは、各材料の下ごしらえ方法や各材料に対する処理などを説明する少なくとも一つの調理説明文が時系列順に並んで構成される。尚、各調理説明文は、単一文又は複数文で構成される。例えば、ポテトサラダという料理であれば、その調理レシピには、「ジャガイモを切る」、「切ったジャガイモを加熱する」、「加熱したジャガイモをつぶす」などの複数の調理説明文が含まれる。
【0023】
加えて、調理レシピは、材料の量についての情報を含む材料表などを有する。例えば、ポテトサラダという料理であれば、その調理レシピの材料表には「ジャガイモ 3個」、「塩 少々」などの情報が含まれる。
【0024】
調理レシピ取得部11は、調理レシピ記憶部21に記憶されている複数の調理レシピのうちの一つの調理レシピを取得する。この調理レシピには、調理に用いる材料の名称及び当該材料の調理に関する処理の名称を含む調理説明文、並びに、材料の量についての情報が含まれる。更に、調理レシピには、処理に用いる器具の名称、処理を行う処理期間に関連する期間関連語句が含まれている場合もある。
【0025】
材料の名称は、「豚肉(薄切り)」や「鮭(切り身)」などのように、調理に利用される材料の名称を含んでいる。尚、調理レシピは数多くの人物が作成したものであるので、様々な形式で表現されている。例えば、「豚肉(薄切り)」と表現されている場合、「豚肉の肩ロース(薄切り)」と表現されている場合など、調理レシピ毎に様々である。
【0026】
処理の名称は、「切る」や「煮る」などのように、調理で行われる処理の名称を含んでいる。尚、調理レシピは数多くの人物が作成したものであるので、様々な形式で表現されている。例えば、内容は同じでも、「炒める」と表現されている場合や、単に「加熱」と表現されている場合など、調理レシピ毎に様々である。
【0027】
器具の名称は、「鍋」や「フライパン」などのように、調理で用いられる器具の名称を含んでいる。
【0028】
材料の量についての情報は、例えば、材料の名称とその量(例えば、重量、個数など)とが記載された材料表などである。材料の量についても調理レシピ毎に様々であり、g(グラム)やL(リットル)単位の表現であったり、「大さじ1」や「2カップ」など、一般的な計量器具単位での表現であったり、「ひとつまみ」や「少々」などの曖昧な表現であったり、材料が缶詰などの加工品の場合には「1缶」などの表現である場合が考えられる。
【0029】
調理説明文特定部12は、調理レシピに含まれる複数の調理説明文のそれぞれを特定する。例えば、調理説明文特定部12は、調理レシピ取得部11が取得した調理レシピを、主語と述語の組合せを基本単位として、句読点で複数の調理説明文に分割する。或いは、調理説明文特定部12は、調理レシピ取得部11が取得した調理レシピを述語(動詞)と目的語との組み合わせを一つの調理説明文として特定してもよい。例えば、調理説明文特定部12によって特定された調理説明文は、調理レシピ記憶部21に記憶される。
【0030】
標準化部13は、調理に用いる材料の名称、材料の調理に関する処理の名称、及び、調理に用いる材料の量についての情報を含む調理レシピについて、所定の複数の標準材料名称がリスト化された材料名称テーブルを参照して、材料の名称及び処理の名称を少なくとも含む調理説明文に含まれる材料の名称を標準材料名称の一つへと標準化し、所定の複数の標準処理名称がリスト化された処理名称テーブルを参照して、調理説明文に含まれる処理の名称を標準処理名称の一つへと標準化し、所定の複数の標準材料量がリスト化された材料量テーブルを参照して、調理レシピの材料表又は調理説明文に含まれる材料の量を標準材料量の一つへと標準化する。
【0031】
また、調理説明文が材料の調理に関する処理を行うために用いる器具の名称を含む場合、標準化部13は、複数の標準器具名称がリスト化された器具名称テーブルを参照して、調理説明文に含まれる器具の名称を標準器具名称の一つへと標準化する。
【0032】
また更に、調理説明文が材料の調理に関する処理を行う処理期間に関連する期間関連語句を含む場合、標準化部13は、調理説明文に含まれる期間関連語句を所定の標準処理期間へと標準化する。
【0033】
後述する
図3に示す例では、X1~X16に該当する16通りの標準材料名称がリスト化された材料名称テーブルを参照して、材料の名称をそれらの標準材料名称の何れかに変換することを標準化と呼んでいる。
【0034】
また、後述する
図4に示す例では、X17~X24に該当する8通りの標準材料量がリスト化された材料量テーブルを参照して、材料の量をそれらの標準材料量の単位の何れかに変換すること(例えば、gの単位で数値化すること、個数の単位で数値化すること)を標準化と呼んでいる。
【0035】
また、後述する
図5に示す例では、X25~X38に該当する14通りの標準処理名称がリスト化された処理名称テーブルを参照して、処理の名称をそれらの標準処理名称の何れかに変換することを標準化と呼んでいる。
【0036】
また、後述する
図6に示す例では、X39~X45に該当する7通りの標準器具名称がリスト化された器具名称テーブルを参照して、器具の名称をそれらの標準器具名称の何れかに変換することを標準化と呼んでいる。
【0037】
また、後述する
図7に示す例では、期間関連語句をX46に該当する標準処理期間の単位に変換することを標準化と呼んでいる。
【0038】
標準化部13は、以下に説明するような抽出処理と標準化処理とを行う。
【0039】
標準化部13は、抽出処理において、調理説明文に含まれる材料の名称、調理説明文に含まれる処理の名称、調理レシピに含まれる材料の量を抽出する。また、調理説明文が処理を行うために用いる器具の名称を含む場合、標準化部13は、調理説明文に含まれる器具の名称を抽出する。抽出処理における語句(材料の名称、処理の名称、器具の名称)の抽出処理方法としては、言語ベクトル類似性指標を用いる方法や、辞書データへの検索処理などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0040】
尚、調理説明文に含まれる材料の名称が統一されていない場合や、調理説明文に含まれる材料の名称が調理レシピに含まれる材料表の名称と一致しない場合がある。例えば、材料表には「豚こま切れ肉」とあるにも関わらず、調理説明文では「豚肉」と表現されている場合などがある。このように異なる表現の材料の同一性を判定するには、例えば自然言語処理用機械学習ライブラリなどで提供されている言語ベクトル化技術および言語ベクトル類似性指標を用いることができる。そして、標準化部13は、同一と判定される材料には同一の材料の名称を付与する形態で、調理説明文に含まれる材料の名称を抽出する。
【0041】
標準化部13が行う抽出処理での数値情報(例えば、材料の量、期間関連語句などの情報)の抽出方法としては、各種プログラム言語に対応した正規表現処理用ライブラリで、量や期間の単位を表す「g」、「分」といった語句を認識し、その語句に付随する数値を選択することで、「100g」といった材料の量、「10分」といった期間関連語句を抽出できる。
【0042】
次に、標準化部13は、標準化処理において、所定の複数の標準材料名称がリスト化された材料名称テーブルを参照して、調理説明文から抽出した材料の名称を標準材料名称へと標準化し、所定の複数の標準処理名称がリスト化された処理名称テーブルを参照して、調理説明文から抽出した処理の名称を標準処理名称へと標準化し、所定の複数の標準材料量がリスト化された材料量テーブルを参照して、調理レシピから抽出した材料の量を標準材料量へと標準化する。
【0043】
また、調理説明文が処理を行うために用いる器具の名称を含む場合、標準化部13は、所定の複数の標準器具名称がリスト化された器具名称テーブルを参照して、調理説明文特定部12が特定した調理説明文に含まれる器具の名称を標準器具名称へと標準化する。
【0044】
上述した材料名称テーブル、処理名称テーブル、材料量テーブル及び器具名称テーブルは、記憶装置20のテーブル記憶部22に記憶されている。
【0045】
そして、所要時間予測部14は、蓄積された訓練データの機械学習の実行結果を用いて、調理説明文で規定される調理を、標準化部13で標準化された標準材料量の標準材料名称の材料を用い、標準処理名称の処理によって実行する場合に要すると予測される予測所要時間を決定する。
【0046】
また、調理説明文が処理を行うために用いる器具の名称を含む場合、所要時間予測部14は、蓄積された訓練データの機械学習の実行結果を用いて、調理説明文で規定される調理を、標準化部13で標準化された標準材料量の標準材料名称の材料を用い、標準器具名称の器具を使用した標準処理名称の処理によって実行する場合に要すると予測される予測所要時間を決定する。
【0047】
また更に、調理説明文が処理を行う処理期間に関連する期間関連語句を含む場合、所要時間予測部14は、上記標準処理期間を考慮して予測所要時間を決定する。
【0048】
図2は、調理時間予測装置10が行う調理時間予測方法の手順を説明する図である。図示するように、調理レシピ取得部11は、調理説明文及び材料表を含む調理レシピを取得する(調理レシピ取得工程)。この例では、調理レシピは、「(1)aを切る。」、「(2)「1」のaを炒める。」及び「(3)「2」のaを煮る。」という3個の調理説明文を含む。また、調理レシピは、「aを3個」という材料表を含む。
【0049】
次に、調理説明文特定部12は、調理レシピに含まれる「(1)aを切る。」、「(2)「1」のaを炒める。」及び「(3)「2」のaを煮る。」という3個の調理説明文を特定する(調理説明文特定工程)。
【0050】
次に、標準化部13は、「aを切る。」という調理説明文については、調理説明文に含まれる材料の名称である「a」を、材料名称テーブルに含まれる「A」という標準材料名称として標準化し、調理説明文に含まれる処理の名称である「切る」を、処理名称テーブルに含まれる「切る」という標準処理名称として標準化し、「a」の材料量を「3個」という標準材料量として標準化する(標準化工程)。
また、標準化部13は、「「1」のaを炒める。」という調理説明文については、調理説明文に含まれる材料の名称である「a」を、材料名称テーブルに含まれる「A」という標準材料名称として標準化し、調理説明文に含まれる処理の名称である「炒める」を、処理名称テーブルに含まれる「加熱」という標準処理名称として標準化し、「a」の材料量を「3個」という標準材料量として標準化する(標準化工程)。
また更に、標準化部13は、「「2」aを煮る。」という調理説明文については、調理説明文に含まれる材料の名称である「a」を、材料名称テーブルに含まれる「A」という標準材料名称として標準化し、調理説明文に含まれる処理の名称である「煮る」を、処理名称テーブルに含まれる「煮る」という標準処理名称として標準化し、「a」の材料量を「3個」という標準材料量として標準化する(標準化工程)。
【0051】
次に、所要時間予測部14は、後述する手法を用いて、蓄積された訓練データの機械学習の実行結果を用いて、「aを切る。」という調理説明文については「〇〇分」という予測所要時間を決定する(所要時間予測工程)。
また、所要時間予測部14は、蓄積された訓練データの機械学習の実行結果を用いて、「「1」のaを炒める。」という調理説明文については「△△分」という予測所要時間を決定する(所要時間予測工程)。
また更に、所要時間予測部14は、蓄積された訓練データの機械学習の実行結果を用いて、「「2」aを煮る。」という調理説明文については「□□分」という予測所要時間を決定する(所要時間予測工程)。
【0052】
図3は、材料名称テーブルの例を示す図である。図示するように、材料名称テーブルには、「肉類_薄切り」、「肉類_ブロック」などの所定の複数の標準材料名称がリスト化されている。標準化部13は、標準化処理において、抽出処理で抽出した調理説明文に含まれる材料の名称が
図3に示す材料名称テーブルのどの項目に一致するのかを判定する。例えば、標準化部13は、抽出処理で抽出した材料の名称が「ジャガイモ」の場合、根野菜を示す「野菜_根」という標準材料名称と一致すると判定する。ここで、抽出した材料の名称と各標準材料名称との一致判定には、前述した言語ベクトル類似性指標を用いてもよいし、各種材料が材料名称テーブルどの項目に該当しているかを示す対照表を用意して判定してもよい。
【0053】
そして、抽出した材料の名称が標準材料名称と一致する場合にはその標準材料名称の変数(X1~X16)に「1」を割り当て、抽出した材料の名称が標準材料名称と一致しない場合にはその標準材料名称の変数(X1~X16)に「0」を割り当てる。
図3に示す例では、根野菜を示す「野菜_根」という標準材料名称の変数X8の数が「1」となり、他の標準材料名称の変数X1~X7、X9~X16の数は「0」になっている。つまり、標準化部13は、「ジャガイモ」という材料の名称を、「野菜_根」へと標準化している。このように、本実施形態では、材料の名称を変数X1~X16に割り当てる数値に変換している。
尚、本実施形態では16種類の標準材料名称をリスト化しているが、その数は適宜変更可能である。
【0054】
図4は、材料量テーブルの例を示す図である。図示するように、材料量テーブルには、材料のグラム数を示す「食肉量_肉_g」、材料の塊の個数を示す「食材量_肉_b」などの所定の複数の標準材料量がリスト化されている。標準化部13は、標準化処理において、抽出処理で抽出した調理レシピに含まれる材料の量が
図4に示す材料量テーブルのどの項目に一致するのかを判定する。例えば、標準化部13は、抽出処理で抽出した材料の量が「ジャガイモ 3個」の場合、野菜の塊の個数を示す「食材量_野菜_b」という標準材料量と一致すると判定する。ここで、抽出した材料の量と各標準材料量との一致判定には、前述した言語ベクトル類似性指標を用いてもよいし、各種材料量が材料量テーブルのどの項目に該当しているかを示す対照表を用意して判定してもよい。例えば、調理レシピにおいて、材料の量がL(リットル)の単位で説明されている場合、カップの単位で説明されている場合などは、その対照表を用いて、材料量テーブルに含まれる項目へと変換すればよい。
【0055】
そして、抽出した材料の量が標準材料量と一致する場合にはその標準材料量の変数(X17~X24)にその単位での数値を割り当て、抽出した材料の量が標準材料量と一致しない場合にはその標準材料量の変数(X17~X24)に「0」を割り当てる。
図4に示す例では、野菜の塊の個数を示す「食材量_野菜_b」という標準材料量の数が「3」となり、他の標準材料量の数は「0」になっている。つまり、標準化部13は、「ジャガイモ 3個」という材料の量を、「食材量_野菜_b」という標準材料量の数である「3」へと標準化している。このように、本実施形態では、材料の量を変数X17~X24に割り当てる数値に変換している。
尚、本実施形態では8種類の標準材料量をリスト化しているが、その数は適宜変更可能である。
【0056】
図5は、処理名称テーブルの例を示す図である。図示するように、処理名称テーブルには、「切る」、「むく」などの所定の複数の標準処理名称がリスト化されている。標準化部13は、標準化処理において、抽出処理で抽出した調理説明文に含まれる処理の名称が
図5に示す処理名称テーブルのどの項目に一致するのかを判定する。例えば、標準化部13は、抽出処理で抽出した処理の名称が「加熱」の場合、「加熱」という標準処理名称と一致すると判定する。ここで、抽出した処理の名称と各標準処理名称との一致判定には、前述した言語ベクトル類似性指標を用いてもよいし、各種処理が処理名称テーブルどの項目に該当しているかを示す対照表を用意して判定してもよい。
【0057】
そして、抽出した処理の名称が標準処理名称と一致する場合にはその標準処理名称の変数(X25~X38)に「1」を割り当て、抽出した処理の名称が標準処理名称と一致しない場合にはその標準処理名称の変数(X25~X38)に「0」を割り当てる。
図5に示す例では、「加熱」という標準処理名称の数が「1」となり、他の標準処理名称の数は「0」になっている。つまり、標準化部13は、「加熱」という処理の名称を、「加熱」へと標準化している。このように、本実施形態では、処理の名称を変数X25~X38に割り当てる数値に変換している。
尚、本実施形態では14種類の標準処理名称をリスト化しているが、その数は適宜変更可能である。
【0058】
図6は、器具名称テーブルの例を示す図である。図示するように、器具名称テーブルには、「なべ」、「フライパン」などの所定の複数の標準器具名称がリスト化されている。標準化部13は、標準化処理において、抽出処理で抽出した調理説明文に含まれる器具の名称が
図6に示す器具名称テーブルのどの項目に一致するのかを判定する。例えば、標準化部13は、抽出処理で抽出した器具の名称が「鍋」の場合、「鍋」という標準器具名称と一致すると判定する。ここで、抽出した器具の名称と各標準器具名称との一致判定には、前述した言語ベクトル類似性指標を用いてもよいし、各種器具が器具名称テーブルどの項目に該当しているかを示す対照表を用意して判定してもよい。
【0059】
そして、抽出した器具の名称が標準器具名称と一致する場合にはその標準器具名称の変数(X39~X45)に「1」を割り当て、抽出した器具の名称が標準器具名称と一致しない場合にはその標準器具名称の変数(X39~X45)に「0」を割り当てる。
図6に示す例では、そして、全ての標準器具名称の数が「0」になっている。このように、本実施形態では、器具の名称を変数X39~X45に割り当てる数値に変換している。
尚、本実施形態では7種類の標準器具名称をリスト化しているが、その数は適宜変更可能である。
【0060】
尚、調理説明文に含まれる材料、処理、器具が、上述した材料名称テーブル、処理名称テーブル、器具名称テーブルに未登録の場合、調理説明文に対する調理時間予測ができなかったり、予測精度が下がったりすることがある。従って、材料名称テーブル、処理名称テーブル、器具名称テーブルに未登録の材料、処理、器具を含む調理説明文がある場合、人間が判定した調理に要する所要時間(正解値)を付与して追加学習データとするのが好ましく、このようにすることで所要時間予測部14による予測精度や汎用性を高めることができる。
【0061】
図7は、期間テーブルの例を示す図である。図示するように、期間テーブルには、「標準処理期間_分」の項目がリスト化されている。標準化部13は、標準化処理において、抽出処理で抽出した調理説明文に含まれる期間関連語句が
図7に示す期間テーブルに示される標準処理期間の単位(即ち、分単位)で決定される。
【0062】
そして、調理説明文に期間関連語句が含まれている場合には標準処理期間の単位の変数(X46)にその単位での数を割り当て、期間関連語句が含まれていない場合には標準処理期間の変数(X46)に「0」を割り当てる。
図7に示す例では、標準処理期間が「0」になっている。尚、期間関連語句として「10分」などの語句が含まれている場合であれば「標準処理期間_分」は「10」になり、期間関連語句として「1時間」などの語句が含まれている場合であれば「標準処理期間_分」は「60」になる。このように、本実施形態では、期間関連語句を変数X46に割り当てる数値に変換している。
【0063】
次に、所要時間予測部14は、蓄積された訓練データの機械学習の実行結果を用いて、調理説明文で規定される調理を、標準化部13で標準化された標準材料量の標準材料名称の材料を用いて、標準器具名称の器具を使用した標準処理名称の処理によって実行する場合に要すると予測される予測所要時間を決定する。加えて、所要時間予測部14は、標準処理期間を考慮して予測所要時間を決定する。具体的には、本実施形態では、所要時間予測部14は、以下の式1に示す線形回帰モデルを用いて、調理説明文で規定される調理を実行する場合に要すると予測される予測所要時間を決定する。
【0064】
〔式1〕
予測所要時間=a1・X1+a2・X2+a3・X3+・・・+a46・X46
【0065】
式1では、
図3~
図7に示すX1~X46の各変数に付与される「0」、「1」などの数値と、各係数a1~a46との積を合計した値が、予測所要時間として決定される。これら各係数a1~a46は、機械学習によって決定される値である。
【0066】
尚、所要時間予測部14は、機械学習ライブラリの線形回帰モデルを用いて予測所要時間を決定するものであるが、機械学習ライブラリの例としては、LightGBMやCatboostなどの任意のものであってよく、これらに限定されるものではない。また、機械学習によるモデル構築時に扱うデータ数は、多ければ多いほど高精度となるので好ましい。
【0067】
以上のように、本実施形態では、人間が予測所要時間を決定するのではなく、所要時間予測部14が、蓄積された訓練データの機械学習の実行結果を用いて、調理説明文で規定される調理を実行する場合に要すると予測される予測所要時間を決定する。その結果、予測所要時間に関して、短時間で、且つ、一貫性のある結果を得ることができる。
【0068】
所要時間予測部14が算出する予測所要時間は、ほとんどの場合は小数点以下の数値を含んでいる。予測所要時間を画面などで表示する場合には、予測所要時間を見やすくするため、小数点以下の任意の桁位置以下の数値を四捨五入したり、整数に丸めたりしても良いが、予測所要時間を用いて各調理説明文の工程を機械的に組み合わせる場合などでは、予測所要時間を加工せずにそのまま活用してもよい。
【0069】
次に、機械学習処理について説明する。
調理レシピ取得部11は、調理レシピ記憶部21に記憶されている複数の調理レシピのうちの一つの調理レシピを取得する。この調理レシピには、調理に用いる材料の名称及び当該材料の調理に関する処理の名称を含む調理説明文、並びに、材料の量についての情報が含まれる。
【0070】
調理説明文特定部12は、調理レシピに含まれる複数の調理説明文のそれぞれを特定する。例えば、調理説明文特定部12は、調理レシピ取得部11が取得した調理レシピを、主語と述語の組合せを基本単位として、句読点で複数の調理説明文に分割する。
【0071】
標準化部13は、複数の標準材料名称がリスト化された材料名称テーブルを参照して、調理説明文に含まれる材料の名称を標準材料名称へと標準化し、複数の標準処理名称がリスト化された処理名称テーブルを参照して、調理説明文に含まれる処理の名称を標準処理名称へと標準化し、複数の標準材料量がリスト化された材料量テーブルを参照して、調理レシピに含まれる材料の量を標準材料量へと標準化する。
【0072】
また、調理説明文が処理を行うために用いる器具の名称を含む場合、標準化部13は、複数の標準器具名称がリスト化された器具名称テーブルを参照して、調理説明文に含まれる器具の名称を標準器具名称の一つへと標準化する。
【0073】
また、調理説明文が処理を行う処理期間に関連する期間関連語句を含む場合、標準化部13は、調理説明文に含まれる期間関連語句を所定の標準処理期間へと標準化する。
【0074】
次に、所要時間予測部14は、所要時間予測部14は、標準化された調理説明文と、その調理説明文で規定される調理を行う場合に要する所要時間に関する情報との組み合わせで構成される訓練データを訓練データ記憶部23に記憶し、その訓練データの機械学習を実行する。例えば、一つの標準化された調理説明文に対して、人間が判定した調理に要する所要時間(即ち、正解値)がラベル付けされることで、一つの訓練データが作成される。訓練データ記憶部23には、このようにして作成した複数の訓練データが記憶されている。
【0075】
本実施形態では、所要時間予測部14は、式1で導出される予測所要時間が正解値に近づくように、式1で示される線形回帰モデルの各係数(上述した式1の係数a1、a2、・・・等)を調整し、それを機械学習の実行結果として得る。
【0076】
次に、本実施形態において、機械学習によって得られる効果について、具体例を挙げて説明する。
先ず、500個の調理レシピ(調理説明文及び材料表)を用意し、それらの調理レシピに含まれる合計で3315個の調理説明文に対してコンピュータプログラムを用いて標準化処理を行うことで標準材料名称、標準材料量、標準調理名称、標準器具名称及び標準処理期間を決定し、それらを式1のX1~X46の値とする機械学習用データを作成した。そして、500個の調理レシピのうち、398個の調理レシピに含まれる合計で2655個の調理説明文及び人間が入力した正解値が当てはめられた式1を教師データとして、線形回帰予測モデルを構築した(即ち、各係数a1~a46を導出した)。
【0077】
上述した500個の調理レシピのうち、教師データに用いなかった残りの102個の調理レシピに含まれる合計で660個の調理説明文の標準材料名称、標準材料量、標準調理名称、標準器具名称及び標準処理期間に基づいて、上述の線形回帰予測モデル(式1)にて調理説明文の調理を行うのに要する時間(予測調理時間)を予測した。
図8は、本実施例における調理時間が未知のレシピに対する、予測調理時間と正解調理時間との関係を示すグラフである。
図8に示すように、予測調理時間:xと実際の調理時間(正解値):yとの関係を示す近似線はy=0.991xとなっており、精度の高い線形回帰予測モデルが得られたことが確認できた。
【0078】
<別実施形態>
上記実施形態では、調理時間予測装置10の構成について具体例を挙げて説明したが、その構成は適宜変更可能である。
【0079】
上記実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0080】
本発明は、調理説明文で規定される調理を実行するのに要する時間を短時間で且つ正確に予測できる調理時間予測装置に利用できる。
【符号の説明】
【0081】
10 :調理時間予測装置
11 :調理レシピ取得部
12 :調理説明文特定部
13 :標準化部
14 :所要時間予測部
20 :記憶装置
21 :調理レシピ記憶部
22 :テーブル記憶部
23 :訓練データ記憶部