IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日本電気株式会社の特許一覧

特開2025-124426安否情報通知システム、安否情報通知方法、及び安否情報通知プログラム
<>
  • 特開-安否情報通知システム、安否情報通知方法、及び安否情報通知プログラム 図1
  • 特開-安否情報通知システム、安否情報通知方法、及び安否情報通知プログラム 図2
  • 特開-安否情報通知システム、安否情報通知方法、及び安否情報通知プログラム 図3
  • 特開-安否情報通知システム、安否情報通知方法、及び安否情報通知プログラム 図4
  • 特開-安否情報通知システム、安否情報通知方法、及び安否情報通知プログラム 図5
  • 特開-安否情報通知システム、安否情報通知方法、及び安否情報通知プログラム 図6
  • 特開-安否情報通知システム、安否情報通知方法、及び安否情報通知プログラム 図7
  • 特開-安否情報通知システム、安否情報通知方法、及び安否情報通知プログラム 図8
  • 特開-安否情報通知システム、安否情報通知方法、及び安否情報通知プログラム 図9
  • 特開-安否情報通知システム、安否情報通知方法、及び安否情報通知プログラム 図10
  • 特開-安否情報通知システム、安否情報通知方法、及び安否情報通知プログラム 図11
  • 特開-安否情報通知システム、安否情報通知方法、及び安否情報通知プログラム 図12
  • 特開-安否情報通知システム、安否情報通知方法、及び安否情報通知プログラム 図13
  • 特開-安否情報通知システム、安否情報通知方法、及び安否情報通知プログラム 図14
  • 特開-安否情報通知システム、安否情報通知方法、及び安否情報通知プログラム 図15
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025124426
(43)【公開日】2025-08-26
(54)【発明の名称】安否情報通知システム、安否情報通知方法、及び安否情報通知プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20250819BHJP
   G08B 27/00 20060101ALI20250819BHJP
   G08B 23/00 20060101ALI20250819BHJP
   G08B 21/10 20060101ALI20250819BHJP
   G08B 25/10 20060101ALI20250819BHJP
【FI】
G06Q50/10
G08B27/00 Z
G08B23/00 510D
G08B21/10
G08B25/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024020479
(22)【出願日】2024-02-14
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】永山 誠
【テーマコード(参考)】
5C086
5C087
【Fターム(参考)】
5C086AA11
5C086AA22
5C086BA01
5C086CA01
5C086CB21
5C086DA40
5C086FA15
5C086FA18
5C087AA02
5C087AA11
5C087AA25
5C087BB02
5C087BB20
5C087BB74
5C087DD02
5C087DD03
5C087EE05
5C087FF01
5C087FF02
5C087FF05
5C087GG19
5C087GG40
5C087GG83
5C087GG90
(57)【要約】
【課題】一般回線の通信網が利用できない場合であっても建物内に存在する人の安否を建物の外部から確認可能とするシステムを実現する。
【解決手段】安否情報通知システムは、災害通知を受信する通知受信手段と、建物内又は前記建物の近辺に配置された入力受信装置を介して、少なくとも前記災害通知の受信時に前記建物内にいた人の操作に基づく入力を受信可能な入力受信手段と、前記災害通知の受信から所定期間が経過するまでに前記入力が受信されない場合に、前記建物内又は前記建物の近辺に前記建物の外部から視認可能に配置された表示装置にアラームを表示するアラーム表示制御手段と、を備えている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
災害通知を受信する通知受信手段と、
建物内又は前記建物の近辺に配置された入力受信装置を介して、少なくとも前記災害通知の受信時に前記建物内にいた人の操作に基づく入力を受信可能な入力受信手段と、
前記災害通知の受信から所定期間が経過するまでに前記入力が受信されない場合に、前記建物内又は前記建物の近辺に前記建物の外部から視認可能に配置された表示装置にアラームを表示するアラーム表示制御手段と、を備えている、
安否情報通知システム。
【請求項2】
前記建物内に人が不在であることを示す不在情報を取得可能な不在情報取得手段をさらに備え、
前記アラーム表示制御手段は、前記災害通知の受信以前に前記不在情報が取得されていた場合に、前記災害通知の受信から前記所定期間が経過するまでに前記入力が受信されなくても前記表示装置に前記アラームを表示しない、
請求項1に記載の安否情報通知システム。
【請求項3】
前記通知受信手段は、前記アラームが不要であることを示すアラーム不要通知をさらに受信可能であり、
前記アラーム表示制御手段は、前記災害通知の受信後に前記アラーム不要通知が受信された場合に、前記災害通知の受信から前記所定期間が経過するまでに前記入力が受信されなくても前記表示装置に前記アラームを表示しない、請求項1又は2に記載の安否情報通知システム。
【請求項4】
前記通知受信手段は、前記所定期間の長さの変更を指示する期間変更通知をさらに受信可能であり、
前記アラーム表示制御手段は、前記災害通知の受信後に前記期間変更通知が受信された場合に、当該期間変更通知に基づいて前記所定期間の長さを変更する、
請求項1又は2に記載の安否情報通知システム。
【請求項5】
前記災害通知には、災害の規模を示す災害規模情報が含まれ、
前記アラーム表示制御手段は、前記災害規模情報を含む前記災害通知が受信された場合に、前記災害規模情報に基づいて前記所定期間の長さを変更する、
請求項1又は2に記載の安否情報通知システム。
【請求項6】
前記建物のドアには、第1のカギにより開錠可能、且つ、第2のカギにより開錠不可能な状態である第1状態、及び、前記第2のカギにより開錠可能な状態である第2状態のどちらか一方の状態に制御可能な施錠装置であって、前記災害通知の受信以前において前記第1状態である施錠装置が取り付けられており、
前記所定期間の経過後に前記アラームを表示する場合に、前記施錠装置を前記第2状態に制御する施錠変更手段をさらに備えている、
請求項1又は2に記載の安否情報通知システム。
【請求項7】
前記入力受信装置をさらに備えている、請求項1又は2に記載の安否情報通知システム。
【請求項8】
前記表示装置をさらに備えている、請求項1又は2に記載の安否情報通知システム。
【請求項9】
少なくとも1つのプロセッサが、災害通知を受信する通知受信処理と、
前記少なくとも1つのプロセッサが、建物内又は前記建物の近辺に配置された入力受信装置を介して、少なくとも前記災害通知の受信時に前記建物内にいた人の操作に基づく入力を受信可能な入力受信処理と、
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記災害通知の受信から所定期間が経過するまでに前記入力が受信されない場合に、前記建物内又は前記建物の近辺に前記建物の外部から視認可能に配置された表示装置にアラームを表示するアラーム表示制御処理と、を含んでいる、
安否情報通知方法。
【請求項10】
安否情報通知システムとして少なくとも1つのプロセッサを機能させるプログラムであって、前記少なくとも1つのプロセッサを、
災害通知を受信する通知受信手段と、
建物内又は前記建物の近辺に配置された入力受信装置を介して、少なくとも前記災害通知の受信時に前記建物内にいた人の操作に基づく入力を受信可能な入力受信手段と、
前記災害通知の受信から所定期間が経過するまでに前記入力が受信されない場合に、前記建物内又は前記建物の近辺に前記建物の外部から視認可能に配置された表示装置にアラームを表示するアラーム表示制御手段と、
として機能させる、安否情報通知プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、安否情報通知システム、安否情報通知方法、及び安否情報通知プログラム。
【背景技術】
【0002】
災害が起こった後に、被災者の安否を確認する技術が知られている。一例としては、特許文献1に記載の安否確認システムが挙げられる。特許文献1の安否確認システムでは、被災者端末から送信された安否情報は、電話又はメールにより安全確認端末に通知される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003-303254号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、災害発生地域では、住居、病院、学校等といった建物内に存在する人の安否を建物の外部から確認することが重要である。しかしながら、災害発生時には、例えば、不特定多数が利用する一般回線の通信網が故障、又は、一般回線の利用増加による輻輳が生じることが考えられる。そのため、特許文献1に記載の安否確認システムにおいて建物の内部に被災者端末を配置し、建物の外部に安全確認端末を配置しても、建物内に存在する人の安否を建物の外部から確認できない場合があるという問題があった。
【0005】
本開示は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その一例示的目的は、一般回線の通信網が利用できない場合であっても建物内に存在する人の安否を建物の外部から確認可能とする技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一例示的側面に係る安否情報通知システムは、災害通知を受信する通知受信手段と、建物内又は前記建物の近辺に配置された入力受信装置を介して、少なくとも前記災害通知の受信時に前記建物内にいた人の操作に基づく入力を受信可能な入力受信手段と、前記災害通知の受信から所定期間が経過するまでに前記入力が受信されない場合に、前記建物内又は前記建物の近辺に前記建物の外部から視認可能に配置された表示装置にアラームを表示するアラーム表示制御手段と、を備えている。
【0007】
本開示の一例示的側面に係る安否情報通知方法は、少なくとも1つのプロセッサが、災害通知を受信する通知受信処理と、前記少なくとも1つのプロセッサが、建物内又は前記建物の近辺に配置された入力受信装置を介して、少なくとも前記災害通知の受信時に前記建物内にいた人の操作に基づく入力を受信可能な入力受信処理と、前記少なくとも1つのプロセッサが、前記災害通知の受信から所定期間が経過するまでに前記入力が受信されない場合に、前記建物内又は前記建物の近辺に前記建物の外部から視認可能に配置された表示装置にアラームを表示するアラーム表示制御処理と、を含んでいる。
【0008】
本開示の一例示的側面に係る安否情報通知プログラムは、安否情報通知システムとして少なくとも1つのプロセッサを機能させるプログラムであって、前記少なくとも1つのプロセッサを、災害通知を受信する通知受信手段と、建物内又は前記建物の近辺に配置された入力受信装置を介して、少なくとも前記災害通知の受信時に前記建物内にいた人の操作に基づく入力を受信可能な入力受信手段と、前記災害通知の受信から所定期間が経過するまでに前記入力が受信されない場合に、前記建物内又は前記建物の近辺に前記建物の外部から視認可能に配置された表示装置にアラームを表示するアラーム表示制御手段と、として機能させる。
【発明の効果】
【0009】
本開示の一例示的側面によれば、一般回線の通信網が利用できない場合であっても建物内に存在する人の安否を建物の外部から確認可能とする技術を提供することができるという一例示的効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本開示に係る安否情報通知システムの構成を示すブロック図である。
図2】本開示に係る安否情報通知方法の流れを示すフロー図である。
図3】本開示に係る安否情報通知システムの概要を示す概略図である。
図4】本開示に係る安否情報通知システムの構成を示すブロック図である。
図5】本開示に係る安否情報通知方法の流れを示すフロー図である。
図6】本開示に係る安否情報通知システムの構成を示すブロック図である。
図7】本開示に係る安否情報通知方法の流れを示すフロー図である。
図8】本開示に係る安否情報通知方法の流れを示すフロー図である。
図9】本開示に係る安否情報通知方法の流れを示すフロー図である。
図10】本開示に係る安否情報通知方法の流れを示すフロー図である。
図11】本開示に係る安否情報通知システムの構成を示すブロック図である。
図12】本開示に係る安否情報通知システムの構成を示すブロック図である。
図13】本開示に係る安否情報通知システムの構成を示すブロック図である。
図14】本開示に係る安否情報通知システムの構成を示すブロック図である。
図15】本開示に係る安否情報通知システムが備える各装置として機能するコンピュータのハードウェア構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態を例示する。ただし、本発明は、以下に示す各例示的実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。例えば、以下に示す各例示的実施形態において採用される技術(物又は方法の一部又は全部)を適宜組み合わせることにより得られる実施形態についても、本発明の範疇に含まれ得る。また、以下に示す各例示的実施形態において採用される技術の一部を適宜省略することにより得られる実施形態についても、本発明の範疇に含まれ得る。また、以下に示す各例示的実施形態において言及する効果は、その例示的実施形態において期待される効果の一例であり、本発明の外延を規定するものではない。すなわち、以下に示す各例示的実施形態において言及する効果を奏さない実施形態についても、本発明の範疇に含まれ得る。
【0012】
〔第1の例示的実施形態〕
本発明の実施形態の一例である第1の例示的実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。本例示的実施形態は、後述する各例示的実施形態の基本となる形態である。なお、本例示的実施形態において採用する各技術の適用範囲は、本例示的実施形態に限定されない。すなわち、本例示的実施形態において採用する各技術は、特段の技術的支障が生じない範囲で、本開示に含まれる他の例示的実施形態においても採用可能である。また、本例示的実施形態を説明するために参照する図面に示される各技術的も、特段の技術的支障が生じない範囲で、本開示に含まれる他の例示的実施形態においても採用可能である。
【0013】
(安否情報通知システム100の構成)
安否情報通知システム100の構成について、図1を参照して説明する。図1は、安否情報通知システム100の構成を示すブロック図である。安否情報通知システム100は、図1に示すように、通知受信部11と、入力受信部12と、アラーム表示制御部21と、を備えている。通知受信部11、入力受信部12、及びアラーム表示制御部21は、通知受信手段、入力受信手段、及びアラーム表示制御手段を実現する構成の一例である。例えば、安否情報通知システム100が、少なくとも1つのプロセッサを備える場合、通知受信部11、入力受信部12、及びアラーム表示制御部21は、当該少なくとも1つのプロセッサがプログラムを実行することにより実現される。
【0014】
通知受信部11は、災害通知を受信する。災害通知は、災害に関連する地域内の端末に対して一斉配信される。例えば、災害通知は、防災無線を介して一斉配信されてもよいし、携帯通信基地局から一斉配信されてもよいし、一般回線を介して一斉配信されてもよい。災害通知の例を挙げると、緊急地震速報、大津波警報、津波警報、噴火警報、又は台風若しくは局地的豪雨などの自然災害による避難勧告通知などであってもよい。また、災害通知は、気象庁、各省庁、地方公共団体等が発信する情報に基づく通知であってもよい。ただし、災害通知は、上述した例に限られない。入力受信部12は、建物内又は建物の近辺に配置された入力受信装置を介して、少なくとも災害通知の受信時に建物内にいた人の操作に基づく入力を受信可能である。アラーム表示制御部21は、災害通知の受信から所定期間が経過するまでに入力が受信されない場合に、建物内又は建物の近辺に建物の外部から視認可能に配置された表示装置にアラームを表示する。
【0015】
(安否情報通知方法の流れ)
安否情報通知方法S1の流れについて、図2を参照して説明する。図2は、安否情報通知方法S1の流れを示すフロー図である。安否情報通知方法S1は、図2に示すように、通知受信処理S11と、入力受信処理S12と、アラーム表示制御処理S13と、を含んでいる。
【0016】
通知受信処理S11において、少なくとも1つのプロセッサ(一例として、通知受信部11)は、災害通知を受信する。入力受信処理S12において、少なくとも1つのプロセッサ(一例として、入力受信部12)は、建物内又は建物の近辺に配置された入力受信装置を介して、少なくとも災害通知の受信時に建物内にいた人の操作に基づく入力を受信可能である。アラーム表示制御処理S13において、少なくとも1つのプロセッサ(一例として、アラーム表示制御部21)は、災害通知の受信から所定期間が経過するまでに入力が受信されない場合に、建物内又は建物の近辺に建物の外部から視認可能に配置された表示装置にアラームを表示する。
【0017】
(安否情報通知システム100及び安否情報通知方法S1の効果)
以上のように、安否情報通知システム100及び安否情報通知方法S1においては、通知受信部11は、災害通知を受信し、入力受信部12は、建物内又は建物の近辺に配置された入力受信装置を介して、少なくとも災害通知の受信時に建物内にいた人の操作に基づく入力を受信可能であり、アラーム表示制御部21は、災害通知の受信から所定期間が経過するまでに前記入力が受信されない場合に、建物内又は前記建物の近辺に前記建物の外部から視認可能に配置された表示装置にアラームを表示する構成が採用されている。そのため、災害通知受信後に不特定多数が利用可能な一般回線の通信網が利用可能であるか否かにかかわらず、表示装置にアラームを表示することができる。このため、安否情報通知システム100によれば、一般回線の通信網が利用できない場合であっても建物内に存在する人の安否を建物の外部から確認可能とすることができる。
【0018】
〔第2の例示的実施形態〕
本発明の実施形態の一例である第2の例示的実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。上述した例示的実施形態にて説明した構成要素と同じ機能を有する構成要素については、同じ符号を付し、その説明を適宜省略する。なお、本例示的実施形態において採用する各技術の適用範囲は、本例示的実施形態に限定されない。すなわち、本例示的実施形態において採用する各技術は、特段の技術的支障が生じない範囲で、本開示に含まれる他の例示的実施形態においても採用可能である。また、本例示的実施形態を説明するために参照する各図面に示される各技術は、特段の技術的支障が生じない範囲で、本開示に含まれる他の例示的実施形態においても採用可能である。
【0019】
(安否情報通知システム100Aの概要)
安否情報通知システム100Aの概要について、図3を参照して説明する。図3は、安否情報通知システム100Aの概要を示す概略図である。なお、以下の説明において、災害通知の一例である緊急地震速報を受信する場合について説明する。また、緊急地震速報は、一例として市町村防災行政無線を介して国又は地方公共団体などの行政機関から送信されるものとして説明する。
【0020】
図3に示すように、安否情報通知システム100Aは、戸別受信機1と、玄関子機インターホン2と、を備えている。
【0021】
戸別受信機1は、市町村防災行政無線を介して行政機関Paから災害通知を受信する受信機である。なお、戸別受信機1は、一般回線による通信が可能であってもよい。戸別受信機1は、建物8内に配置されている。なお、戸別受信機1は、建物8の内部に限らず、建物8の近辺に配置されてもよい。なお、建物8の近辺とは、少なくとも災害通知の受信時に建物8内にいた人の操作に基づく入力を受け付け可能な場所であることが望ましい。一例として、戸別受信機1は、建物8の外壁、建物8が配置された敷地内、当該敷地を区画する塀の外側等に配置されていてもよい。この場合、災害発生時に建物8内にいた人は無事であれば、建物8の近辺に配置された戸別受信機1に対する操作を行うことが可能である。建物8は、一例として、人が居住する住居である。なお、建物8は、必ずしも人が居住するための建物でなくてもよく、人が少なくとも一時滞在するための建物であればよい。そのような建物8の一例として、駐在所、診療所、学校、又は商業ビル、オフィスビルなどが挙げられるが、これらに限られない。
【0022】
戸別受信機1は、安全ボタン3を備えている。安全ボタン3は、入力受信装置の一例である。安全ボタン3は、建物8に存在する人により操作可能なボタンである。安全ボタン3は、建物8に存在する人のボタン操作による入力を受信可能である。安全ボタン3が押下されると表示装置4にアラームが表示されない。例えば、建物8内にいる人は、身動きの取れない状態にあるなど、救助が必要な場合は安全ボタン3を押下できないため、表示装置4にアラームが表示される。
【0023】
玄関子機インターホン2は、建物8の玄関の外側に配置されている。玄関子機インターホン2は、戸別受信機1と通信可能である。玄関子機インターホン2と戸別受信機1とは、有線又は無線により接続されている。玄関子機インターホン2と戸別受信機1との通信に利用されるネットワークの一例として、有線又は無線LAN(Local Area Network)を挙げることができるが、これに限られない。
【0024】
玄関子機インターホン2は、表示装置4を備えている。表示装置4は、アラームを表示可能である。表示装置4の一例としては、赤色灯、ディスプレイを挙げることができるが、これに限られない。アラームの表示態様は、建物8内にいる人が無事でない可能性を安否確認者Rs(第3者)が認識できる態様であればよく、上述した例に限られない。また、表示装置4は、玄関子機インターホン2に備えられる構成に限られない。表示装置4は、建物8の近辺であって、アラームが表示されていると建物8の外部にいる安否確認者Rsが視認可能な場所に配置されていてもよい。例えば、表示装置4は、建物8の外壁にとりつけられていてもよい。また、表示装置4は、建物8の外部にいる安否確認者Rsから視認可能な場所であれば、建物8の内部に配置されていてもよい。例えば、表示装置4は、建物8内の窓際に外部に向けて配置されていてもよい。
【0025】
安否確認者Rsは、表示装置4に表示されたアラームの有無により、建物8内にいる人の安否を確認する。安否確認者Rsは、災害発生時に地域内の建物内にいる人の安否を確認する者であり、一例として、消防隊員、自衛隊員などであるが、近隣の人、通行人等であってもよい。緊急地震速報の受信から所定期間経過後に表示装置4にアラームが表示されていれば、安否確認者Rsは建物8内に救助が必要な人(被災者)がいる可能性があると認識することが可能である。緊急地震速報の受信から所定期間経過後に表示装置4にアラームが表示されていなければ、安否確認者Rsは建物8内にいる人は無事である可能性が高いと認識することが可能である。
【0026】
(安否情報通知システム100Aの構成)
安否情報通知システム100Aの構成について、図4を参照して説明する。図4は、安否情報通知システム100Aの構成を示すブロック図である。図4に示すように、戸別受信機1は、制御部10を備えている。制御部10は、戸別受信機1の各部を統括して制御する。制御部10は、例示的実施形態1に含まれる通知受信部11及び入力受信部12に加えて、送信部13を備えている。送信部13は、玄関子機インターホン2に各種情報を送信する。送信部13は、例えば、緊急地震速報に関する情報を玄関子機インターホン2に送信する。
【0027】
玄関子機インターホン2は、制御部20を備えている。制御部20は、玄関子機インターホン2の各部を統括して制御する。制御部20は、例示的実施形態1に含まれるアラーム表示制御部21に加え、計測部22と、受信部23とを備えている。計測部22は、緊急地震速報を受信してから経過した時間を計測する。なお、計測部22は、制御部10の一機能として実現される代わりに、一例として、計測開始、計測終了、計測時間の変更等を制御部10によって制御可能な物理的なタイマー部品によって実現されてもよい。受信部23は、戸別受信機1から送信された各種情報を受信する。受信部23は、例えば、戸別受信機1から緊急地震速報に関する情報を受信する。
【0028】
(安否情報通知方法S1Aの流れ)
以上のように構成された安否情報通知システム100Aは、安否情報通知方法S1Aを実行する。安否情報通知方法S1Aの流れについて、図5を参照して説明する。図5は、安否情報通知方法S1Aの流れを示すフロー図である。安否情報通知方法S1Aは、図5に示すように、ステップS111~S117を含んでいる。
【0029】
ステップS111において、通知受信部11は、市町村防災行政無線を介して行政機関Paから送信される緊急地震速報を受信する。ステップS111は、通知受信処理の一例である。
【0030】
ステップS112において、送信部13は、通知受信部11が受信した緊急地震速報に関する情報を玄関子機インターホン2に送信する。受信部23は、送信部13から緊急地震速報に関する情報を受信する。
【0031】
ステップS113において、計測部22は、受信部23が受信した緊急地震速報に関する情報に基づいて、緊急地震速報を受信してから経過した時間である経過時間を計測する。
【0032】
ステップS114において、入力受信部12は、安全ボタン3からの入力を受信したか否かを判定する。安全ボタン3からの入力を受信した場合(ステップS114でYES)、ステップS115が実行される。安全ボタン3からの入力を受信していない場合(ステップS114でNO)、ステップS116が実行される。ステップS114は、入力受信処理の一例である。
【0033】
ステップS115において、計測部22は、経過時間の計測を終了する。
【0034】
ステップS116において、アラーム表示制御部21は、緊急地震速報の受信から所定期間が経過したか否かを判定する。所定期間は、緊急地震速報の受信から表示装置4にアラームを表示するまでの期間である(以下、単に所定期間と称する)。アラーム表示制御部21は、計測部22が計測した時間に基づいて所定期間が経過したか否かを判定する。所定期間が経過していない場合(ステップS116でNO)、再びステップS113が実行される。所定期間が経過した場合(ステップS116でYES)、ステップS117が実行される。
【0035】
ステップS117において、アラーム表示制御部21は、表示装置4にアラームを表示する。ステップS116及びS117は、アラーム表示制御処理の一例である。
【0036】
(安否情報通知システム100Aの効果)
以上のように、安否情報通知システム100Aにおいては、戸別受信機1が緊急地震速報を受信し、安全ボタンを介して、少なくとも緊急地震速報の受信時に建物8内にいた人の操作に基づく入力が、緊急地震速報の受信から所定期間が経過するまでに受信されない場合に、玄関子機インターホン2の表示装置4にアラームを表示する、という構成が採用されている。そのため、緊急地震速報の受信後に不特定多数が利用可能な一般回線の通信網が利用可能であるか否かにかかわらず、建物8内の人の安否を建物8の外部から確認することができる。
【0037】
〔変形例1〕
(安否情報通知システム100Bの構成)
安否情報通知システム100Aを変形した安否情報通知システム100Bの構成について、図6を参照して説明する。図6は、安否情報通知システム100Bの構成を示すブロック図である。図6に示すように、安否情報通知システム100Bは、戸別受信機1と、玄関子機インターホン2Bとを備えている。以下では、安否情報通知システム100Aと異なる点について説明し、同様の点については説明を繰り返さない。
【0038】
玄関子機インターホン2Bは、制御部20Bと、表示装置4とに加えて、不在記憶部5を備えている。制御部20Bは、不在情報を取得可能である不在情報取得部24を備えている。不在情報取得部24は、不在情報取得手段を実現する構成の一例である。不在情報は、建物8内に人が不在であることを示す情報である。不在情報の一例としては、セキュリティシステムの操作により設定された不在モード情報、建物8を出入りする人が所持する端末装置のGPS情報、及び、建物8を出入りする人が所持する端末装置を利用した外出の入力情報などが挙げられるが、これに限られるものではない。不在情報は、戸別受信機1が受信し、送信部13を介して玄関子機インターホンに送信される。戸別受信機1は、一般回線を介して不在情報を受信してもよいし、市町村防災行政無線を介して不在情報を受信してもよい。不在情報取得部24は、戸別受信機1から不在情報を取得すると、不在記憶部5に記憶する。なお、不在情報取得部24は、戸別受信機1が外部から受信した不在情報を取得することに限らず、外部から戸別受信機1を介さずに不在情報を取得してもよい。
【0039】
(安否情報通知方法S1Bの流れ)
以上のように構成された安否情報通知システム100Bは、安否情報通知方法S1Bを実行する。安否情報通知方法S1Bの流れについて、図7を参照して説明する。図7は、安否情報通知方法S1Bの流れを示すフロー図である。安否情報通知方法S1Bは、図7に示すように、ステップS121~S129を含んでいる。以下では、安否情報通知方法S1Aと異なる点について説明し、同様の点については説明を繰り返さない。ステップS121~S126、及びステップS128は、それぞれ安否情報通知方法S1AのステップS111~S117と同様である。
【0040】
安否情報通知方法S1Bにおいて、所定期間が経過した場合(ステップS126でYES)、ステップS127が実行される。ステップS127において、不在情報取得部24は、不在記憶部5に不在情報が記憶されているか否かを判定する。不在情報が記憶されていない場合(ステップS127でNO)、ステップS128が実行される。不在情報が記憶されている場合(ステップS127でYES)、不在情報取得部24は不在記憶部5に記憶されている不在情報を取得する。不在情報取得部24が不在情報を取得した後、ステップS129が実行される。
【0041】
ステップS129において、アラーム表示制御部21は、表示装置4に建物8内に人が不在であることを示す不在表示をする。不在表示は、アラーム表示とは異なる表示態様である。ステップS129により、アラーム表示制御部21は、所定期間が経過するまでに安全ボタン3からの入力が受信されなくても表示装置4にアラームを表示しない。
【0042】
(変形例1の効果)
以上のように、安否情報通知システム100Bにおいては、建物内に人が不在であることを示す不在情報を取得可能な不在情報取得部24をさらに備え、アラーム表示制御部21は、緊急地震速報(災害通知の一例)の受信以前に不在情報が取得されていた場合に、緊急地震速報の受信から所定期間が経過するまでに前記入力が受信されなくても表示装置4にアラームを表示しない構成が採用されている。そのため、建物8内に救助が必要な人がいないのに、表示装置4にアラームが表示されることがない。このため、安否情報通知システム100Bによれば、安否情報通知システム100の奏する効果に加えて、アラームの精度を高めることができるという効果が得られる。
【0043】
〔変形例2〕
(安否情報通知方法S1Cの流れ)
安否情報通知方法S1Aを変形した安否情報通知方法S1Cの構成について、図8を参照して説明する。図8は、安否情報通知方法S1Cの流れを示すフロー図である。以下では、安否情報通知方法S1Aと異なる点について説明し、同様の点については説明を繰り返さない。安否情報通知方法S1CのステップS131~133、及びステップS136~S139は、それぞれ安否情報通知方法S1AのステップS111~S117と同様である。
【0044】
図8に示すように、ステップS134において、通知受信部11は、行政機関Paから送信されるアラーム不要通知を受信したか否かを判定する。アラーム不要通知は、アラームが不要であることを示す。アラーム不要通知は、例えば、地震規模が小さく、通常通りの生活ができている場合など、行政機関Paが救助不要と判断した場合に通知される。アラーム不要通知は、市町村防災行政無線を介して対象となる地域にブロードキャストにより送信される通知である。アラーム不要通知を受信した場合(S134でYES)、ステップS135が実行される。アラーム不要通知を受信していない場合(S134でNO)、ステップS136が実行される。
【0045】
ステップS135において、計測部22は、計測していた経過時間の計測を終了する。ステップS135において、送信部13は、アラーム不要通知を受信したことを示す情報を受信部23に送信する。計測部22は、受信部23が受信したアラーム不要通知に基づいて、経過時間の計測を終了する。ステップS135により、アラーム表示制御部21は、所定期間が経過するまでに安全ボタン3からの入力が受信されなくても表示装置4にアラームを表示しない。
【0046】
(変形例2の効果)
以上のように、安否情報通知方法S1Cにおいて、通知受信部11は、アラームが不要であることを示すアラーム不要通知をさらに受信可能であり、アラーム表示制御部21は、緊急地震速報(災害通知の一例)の受信後にアラーム不要通知が受信された場合に、緊急地震速報の受信から所定期間が経過するまでに前記入力が受信されなくても表示装置4にアラームを表示しない構成が採用されている。そのため、地震の規模が小さく、通常の生活ができているような場合には、建物8内の人が安全ボタン3を押下する必要が無い。このため、安否情報通知システム100Aの変形例2によれば、安否情報通知システム100の奏する効果に加えて、軽度な被災である場合には建物8内の人の負担を軽減するという効果が得られる。
【0047】
〔変形例3〕
(安否情報通知方法S1Dの流れ)
安否情報通知方法S1Aを変形した安否情報通知方法S1Dの構成について、図9を参照して説明する。図9は、安否情報通知方法S1Dの流れを示すフロー図である。以下では、安否情報通知方法S1Aと異なる点について説明し、同様の点については説明を繰り返さない。安否情報通知方法S1DのステップS141、ステップS146、ステップS147、及びステップS149は、それぞれ安否情報通知方法S1AのステップS111、ステップS114~S115、及びステップS117と同様である。
【0048】
図9に示すように、ステップS142において、通知受信部11は、緊急地震速報に地震の規模を示す災害規模情報が含まれているか否かを判定する。通知受信部11は、例えば、緊急地震速報にマグニチュード8以上の地震の発生を示す情報が含まれているか否かを判定する。緊急地震速報にマグニチュード8以上の地震の発生を示す情報が含まれている場合(S142でYES)、ステップS143が実行される。緊急地震速報にマグニチュード8以上の地震の発生を示す情報が含まれていない場合(S142でNO)、ステップS144が実行される。
【0049】
ステップS143において、送信部13は、マグニチュード8の場合に設定される所定期間の長さに関する情報を受信部23に送信する。アラーム表示制御部21は、マグニチュード8の場合に設定される所定期間の長さに関する情報を受信部23から取得する。所定時間の長さは、例えば、緊急地震速報にマグニチュード8以上を示す情報が含まれている場合には5時間に設定され、緊急地震速報にマグニチュード8未満を示す情報が含まれている場合は初期設定値である10時間に設定されてもよい。なお、送信部13は、マグニチュードに関する情報のみを送信してもよい。
【0050】
ステップS148において、アラーム表示制御部21は、緊急地震速報に含まれるマグニチュードに対応した所定期間の長さに基づいて、所定期間経過の判定を実行する。アラーム表示制御部21は、緊急地震速報にマグニチュード8未満の情報が含まれている場合、所定期間の長さを初期設定値に設定する。アラーム表示制御部21は、緊急地震速報にマグニチュード8以上の情報が含まれている場合、所定期間の長さを初期設定値からマグニチュード8に対応する所定期間の長さの値に変更する。アラーム表示制御部21は、緊急地震速報にマグニチュード8以上の情報が含まれている場合、変更後の所定期間の長さに基づいて所定期間経過の判定を実行する。
【0051】
(変形例3の効果)
以上のように、安否情報通知方法S1Dにおいて、緊急地震速報(災害通知の一例)には、地震の規模を示すマグニチュード(災害規模情報の一例)が含まれ、アラーム表示制御部21は、マグニチュードを含む緊急地震速報が受信された場合に、マグニチュードに基づいて所定期間の長さを変更する構成が採用されている。このため、安否情報通知システム100Aの変形例3によれば、安否情報通知システム100の奏する効果に加えて、安否確認者Rsは、災害規模に応じた適切な時間帯に安否確認を行うことができる、という効果が得られる。
【0052】
〔変形例4〕
(安否情報通知方法S1Eの流れ)
安否情報通知方法S1Aを変形した安否情報通知方法S1Eの構成について、図10を参照して説明する。図10は、安否情報通知方法S1Eの流れを示すフロー図である。以下では、安否情報通知方法S1Aと異なる点について説明し、同様の点については説明を繰り返さない。安否情報通知方法S1EのステップS151~S153、ステップS156、ステップS157、及びS159は、それぞれ安否情報通知方法S1AのステップS111~S115、及びステップS117と同様である。
【0053】
図10に示すように、ステップS154において、通知受信部11は、行政機関Paから期間変更通知を受信したか否かを判定する。期間変更通知は、所定期間の長さの変更を指示する通知である。期間変更通知は、市町村防災行政無線を介して対象となる地域にブロードキャストにより送信される通知である。期間変更通知は、所定期間の長さを初期設定値よりも長くする指示してもよいし、所定期間の長さを初期設定値よりも短くする指示であってもよい。期間変更通知は、例えば、地震による被害が少ないことが想定されるが救助が必要と行政機関Paが判断した場合、アラームが表示される時間が夜間になってしまう場合などの場合に通知される。期間変更通知を受信した場合(ステップS154でYES)、ステップS155が実行される。期間変更通知を受信していない場合(ステップS154でNO)、ステップS156が実行される。
【0054】
ステップS155において、送信部13は、期間変更通知に基づく所定期間の長さに関する情報を受信部23に送信する。アラーム表示制御部21は、期間変更通知に基づく所定期間の長さに関する情報を受信部23から取得する。
【0055】
ステップS158において、アラーム表示制御部21は、期間変更通知を受信していない場合、所定期間の長さの初期設定値に基づいて所定期間経過の判定を実行する。アラーム表示制御部21は、期間変更通知を受信した場合、所定期間の長さを初期設定値から期間変更通知に基づく所定期間の長さの値に変更する。アラーム表示制御部21は、期間変更通知を受信した場合、変更後の所定期間の長さに基づいて所定期間経過の判定を実行する。
【0056】
なお、戸別受信機1が一般回線を介して情報通信が可能である場合、制御部10は一般回線による通信が断絶しているか否かを判定してもよい。制御部20が一般回線による通信が断絶していると判定した場合に、制御部10がステップS153~S159を実行してもよい。
【0057】
(変形例4の効果)
以上のように、安否情報通知方法S1Eにおいて、通知受信部11は、所定期間の長さの変更を指示する期間変更通知をさらに受信可能であり、アラーム表示制御部21は、緊急地震速報(災害通知の一例)の受信後に期間変更通知が受信された場合に、当該期間変更通知に基づいて所定期間の長さを変更する構成が採用されている。そのため、災害による被害状況に応じて、表示装置4にアラームを表示することができる。このため、安否情報通知システム100Aの変形例4によれば、安否情報通知システム100の奏する効果に加えて、安否確認者Rsの出動タイミングに合わせてアラームを表示することができるという効果が得られる。
【0058】
〔変形例5〕
(安否情報通知システム100Cの構成)
安否情報通知システム100Aを変形した安否情報通知システム100Cの構成について、図11を参照して説明する。図11は、安否情報通知システム100Cの構成を示すブロック図である。図11に示すように、安否情報通知システム100Cは、戸別受信機1と、玄関子機インターホン2Cと、施錠装置6とを備えている。以下では、安否情報通知システム100Aと異なる点について説明し、同様の点については説明を繰り返さない。
【0059】
玄関子機インターホン2Cの制御部20Cは、玄関子機インターホン2の制御部20と同様の構成に加えて、施錠変更部25を備えている。施錠変更部25は、施錠装置6を第1状態、及び、第2状態のどちらか一方の状態に制御する。施錠変更部25は、施錠変更手段を実現する構成の一例である。
【0060】
施錠装置6は、建物8のドアに取り付けられた装置である。施錠装置6は、第1状態、及び、第2状態のどちらか一方の状態に外部から制御可能な装置である。施錠装置6は、外部から第1状態を示す制御信号を受信することにより、第1状態となる。また、施錠装置6は、外部から第2状態を示す制御信号を受信することにより、第2状態となる。第1状態は、第1のカギにより開錠可能、且つ、第2のカギにより開錠不可能な状態である。第2状態は、第2のカギにより開錠可能な状態である。なお、第2状態は、第1のカギにより開錠可能であってもよいし、開錠不可能であってもよい。
【0061】
例えば、第1のカギ及び第2のカギが、カギの形状とカギ穴の形状とが一致すると開錠されるカギである場合、第1状態及び第2状態は、カギ穴の形状が互いに異なる状態であってもよい。また、例えば、第1のカギ及び第2のカギが、暗証番号により開錠されるカギである場合、第1状態及び第2状態は、暗証番号が互いに異なる状態であってもよい。なお、第1のカギ及び第2のカギ、並びに第1状態及び第2状態は、上述した例に限られない。
【0062】
第1のカギは、地震の発生前に通常に建物8に出入りする者が所持しているカギであってもよい。第2のカギは、例えば、非常時に安否確認者Rsによる使用が許可されたカギであってもよい。施錠装置6は、緊急地震速報の通知を受信する以前では第1状態である。
【0063】
施錠装置6は、玄関子機インターホン2Cと通信可能である。施錠装置6と玄関子機インターホン2Cとは、有線又は無線により接続されている。玄関子機インターホン2Cと戸別受信機1との通信に利用されるネットワークの一例として、有線又は無線LAN(Local Area Network)を挙げることができるが、これに限られない。
【0064】
施錠変更部25は、アラーム表示制御部21が緊急地震速報の受信から所定期間が経過後に表示装置4にアラームを表示する場合、施錠装置6に対して第2状態を示す制御信号を送信する。施錠装置6は、玄関子機インターホン2Cから第2状態を示す制御信号を受信すると、自装置を第1状態から第2状態に変更する。
【0065】
(変形例5の効果)
以上のように、安否情報通知システム100Cにおいて、建物8のドアには、第1のカギにより開錠可能、且つ、第2のカギにより開錠不可能な状態である第1状態、及び、第2のカギにより開錠可能な状態である第2状態のどちらか一方の状態に制御可能な施錠装置であって、緊急地震速報(災害通知の一例)の受信以前において第1状態である施錠装置6が取り付けられており、施錠変更部25は、所定期間の経過後にアラームを表示する場合に、施錠装置6を第2状態に制御する構成が採用されている。そのため、所定期間の経過後に表示装置4に安否情報が表示されていないことを安否確認者Rsが視認したタイミングで建物8のドアが施錠されていたとしても、第2のカギにより施錠装置6を開錠することができる。このため、安否情報通知システム100Cによれば、安否情報通知システム100の奏する効果に加えて、建物8のドアが施錠されている場合であっても、安否確認者Rsが建物8内に出入りすることができるという効果が得られる。
【0066】
〔変形例6〕
(安否情報通知システム100Dの構成)
安否情報通知システム100Aを変形した安否情報通知システム100Dの構成について、図12を参照して説明する。図12は、安否情報通知システム100Dの構成を示すブロック図である。図12に示すように、安否情報通知システム100Dは、親機インターホン1Dと、玄関子機インターホン2と、を備えている。以下では、安否情報通知システム100Aと異なる点について説明し、同様の点については説明を繰り返さない。
【0067】
(変形例6の効果)
本変形例においては、安否情報通知システム100Aにおいて戸別受信機1に配置した各機能ブロックを、親機インターホン1Dに配置する。各機能ブロックについては、上述した通りであるため、詳細な説明を繰り返さない。本変形例においては、建物8内に、玄関子機インターホン2に対応して配置されている親機インターホン1Dに戸別受信機1の機能を持たせるので、建物8内等に別途戸別受信機を配置する必要がなく、システム構成を簡易化することができる、という効果を奏する。
【0068】
〔変形例7〕
(安否情報通知システム100Eの構成)
安否情報通知システム100Aを変形した安否情報通知システム100Eの構成について、図13を参照して説明する。図13は、安否情報通知システム100Eの構成を示すブロック図である。図13に示すように、安否情報通知システム100Eは、玄関子機インターホン2Eを備えている。以下では、安否情報通知システム100Aと異なる点について説明し、同様の点については説明を繰り返さない。
【0069】
(変形例7の効果)
本変形例においては、安否情報通知システム100Aにおいて戸別受信機1に配置した各機能ブロックを、玄関子機インターホン2Eに配置する。建物8内にいる人は、無事であることを知らせる場合、建物8から外に出て玄関子機インターホン2Eの安全ボタン3Eを押下する。これにより、建物8内等に別途戸別受信機を配置する必要がなく、且つ、戸別受信機1及び玄関子機インターホン2間での通信処理が不要となる。これにより、システム構成を簡易化することができる、という効果を奏する。
【0070】
〔変形例8〕
(安否情報通知システム100Fの構成)
安否情報通知システム100Aを変形した安否情報通知システム100Fの構成について、図14を参照して説明する。図14は、安否情報通知システム100Fの構成を示すブロック図である。図14に示すように、安否情報通知システム100Fは、戸別受信機1Fと、玄関子機インターホン2と、端末7と、を備えている。以下では、安否情報通知システム100Aと異なる点について説明し、同様の点については説明を繰り返さない。
【0071】
戸別受信機1Fは、制御部20と、入力受信装置3Fとを備えている。入力受信装置3Fは、当該入力受信装置3Fの近辺に存在する端末7と通信可能である。端末7は、少なくとも緊急地震速報受信時に建物8内にいた人が利用している携帯端末であってもよいし、当該人が装着しているウェアラブル端末であってもよい。入力受信装置3Fと端末7とは、近距離無線通信により接続されている。入力受信装置3Fの一例として、Beacon、Bluetooth(登録商標)送受信機を挙げることができるが、これに限られない。近距離無線通信の通信方式は、iBeacon(登録商標)、Bluetooth(登録商標)を挙げることができるが、これに限られない。入力受信装置3Fは、建物8内に配置されてもよいし、建物8の外に配置されていてもよい。
【0072】
端末7は、入力装置及び出力装置(図示せず)を有している。また、端末7は、戸別受信機1Fからの制御のもとに、安全ボタンを示す操作オブジェクトを表示装置に表示する。例えば、戸別受信機1Fは、緊急地震速報を受信すると、当該操作オブジェクトを表示するよう端末7を制御する。端末7の利用者は、表示された操作オブジェクトを入力装置により操作する。例えば、入力装置及び表示装置がタッチパネルとして一体に形成されている構成であれば、利用者は、操作オブジェクトをタップすることにより操作してもよい。端末7は、利用者による操作オブジェクトに対する操作の入力を受け付けると、当該入力を入力受信装置3Fに送信する。
【0073】
(変形例8の効果)
本変形例においては、入力受信装置3Fが、物理的な安全ボタンの代わりに、建物8内等にいる人が利用する端末7から近距離無線通信により当該人の操作に基づく入力を受信可能な装置として実現されている。このため、建物8内等にいる人が、建物8内の安全ボタンがある場所まで移動する必要なく、例示的実施形態2と同様の効果を奏することができる。
【0074】
〔その他の変形例〕
上述した例示的実施形態2及び各変形例においては、災害が地震であり、災害通知として緊急地震速報を受信する例について説明した。ただし、例示的実施形態2及び各変形例は、地震以外の災害に対しても適用可能である。この場合、例示的実施形態2及び各変形例は、地震を各種災害と読み替え、緊急地震速報を各種災害に関する通知と読み替えることにより同様に説明される。
【0075】
〔ソフトウェアによる実現例〕
安否情報通知システム100,100A,100B,100C,100D,100E,100F(以下、「上記各装置」とも記載する)の一部又は全部の機能は、集積回路(ICチップ)等のハードウェアによって実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。
【0076】
後者の場合、上記各装置は、例えば、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するコンピュータによって実現される。このようなコンピュータの一例(以下、コンピュータCと記載する)を図15に示す。図15は、上記各装置として機能するコンピュータCのハードウェア構成を示すブロック図である。
【0077】
コンピュータCは、少なくとも1つのプロセッサC1と、少なくとも1つのメモリC2と、を備えている。メモリC2には、コンピュータCを上記各装置として動作させるためのプログラムPが記録されている。コンピュータCにおいて、プロセッサC1は、プログラムPをメモリC2から読み取って実行することにより、上記各装置の各機能が実現される。
【0078】
プロセッサC1としては、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphic Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、MPU(Micro Processing Unit)、FPU(Floating point number Processing Unit)、PPU(Physics Processing Unit)、TPU(Tensor Processing Unit)、量子プロセッサ、マイクロコントローラ、又は、これらの組み合わせなどを用いることができる。メモリC2としては、例えば、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、又は、これらの組み合わせなどを用いることができる。
【0079】
なお、コンピュータCは、プログラムPを実行時に展開したり、各種データを一時的に記憶したりするためのRAM(Random Access Memory)を更に備えていてもよい。また、コンピュータCは、他の装置との間でデータを送受信するための通信インタフェースを更に備えていてもよい。また、コンピュータCは、キーボードやマウス、ディスプレイやプリンタなどの入出力機器を接続するための入出力インタフェースを更に備えていてもよい。
【0080】
また、プログラムPは、コンピュータCが読み取り可能な、一時的でない有形の記録媒体Mに記録することができる。このような記録媒体Mとしては、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、又はプログラマブルな論理回路などを用いることができる。コンピュータCは、このような記録媒体Mを介してプログラムPを取得することができる。また、プログラムPは、伝送媒体を介して伝送することができる。このような伝送媒体としては、例えば、通信ネットワーク、又は放送波などを用いることができる。コンピュータCは、このような伝送媒体を介してプログラムPを取得することもできる。
【0081】
また、上記各装置の上記各機能は、単一のコンピュータに設けられた単一のプロセッサが実現してもよいし、単一のコンピュータに設けられた複数のプロセッサが協働して実現してもよいし、複数のコンピュータの各々に設けられた複数のプロセッサが協働して実現してもよい。また、上記各装置に上記各機能を実現させるためのプログラムは、単一のコンピュータに設けられた単一のメモリに記憶されていてもよいし、単一のコンピュータに設けられた複数のメモリに分散して記憶されていてもよいし、複数のコンピュータの各々に設けられた複数のメモリに分散して記憶されていてもよい。
【0082】
〔付記事項A〕
本開示には、以下の各付記に記載の技術が含まれる。ただし、本発明は、以下の各付記に記載の技術に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。
【0083】
(付記A1)
災害通知を受信する通知受信手段と、
建物内又は前記建物の近辺に配置された入力受信装置を介して、少なくとも前記災害通知の受信時に前記建物内にいた人の操作に基づく入力を受信可能な入力受信手段と、
前記災害通知の受信から所定期間が経過するまでに前記入力が受信されない場合に、前記建物内又は前記建物の近辺に前記建物の外部から視認可能に配置された表示装置にアラームを表示するアラーム表示制御手段と、を備えている、
安否情報通知システム。
【0084】
(付記A2)
前記建物内に人が不在であることを示す不在情報を取得可能な不在情報取得手段をさらに備え、
前記アラーム表示制御手段は、前記災害通知の受信以前に前記不在情報が取得されていた場合に、前記災害通知の受信から前記所定期間が経過するまでに前記入力が受信されなくても前記表示装置に前記アラームを表示しない、
付記A1に記載の安否情報通知システム。
【0085】
(付記A3)
前記通知受信手段は、前記アラームが不要であることを示すアラーム不要通知をさらに受信可能であり、
前記アラーム表示制御手段は、前記災害通知の受信後に前記アラーム不要通知が受信された場合に、前記災害通知の受信から前記所定期間が経過するまでに前記入力が受信されなくても前記表示装置に前記アラームを表示しない、
付記A1又はA2に記載の安否情報通知システム。
【0086】
(付記A4)
前記通知受信手段は、前記所定期間の長さの変更を指示する期間変更通知をさらに受信可能であり、
前記アラーム表示制御手段は、前記災害通知の受信後に前記期間変更通知が受信された場合に、当該期間変更通知に基づいて前記所定期間の長さを変更する、
付記A1からA3のいずれか1つに記載の安否情報通知システム。
【0087】
(付記A5)
前記災害通知には、災害の規模を示す災害規模情報が含まれ、
前記アラーム表示制御手段は、前記災害規模情報を含む前記災害通知が受信された場合に、前記災害規模情報に基づいて前記所定期間の長さを変更する、
付記A1からA4のいずれか1つに記載の安否情報通知システム。
【0088】
(付記A6)
前記建物のドアには、第1のカギにより開錠可能、且つ、第2のカギにより開錠不可能な状態である第1状態、及び、前記第2のカギにより開錠可能な状態である第2状態のどちらか一方の状態に制御可能な施錠装置であって、前記災害通知の受信以前において前記第1状態である施錠装置が取り付けられており、
前記所定期間の経過後に前記アラームを表示する場合に、前記施錠装置を前記第2状態に制御する施錠変更手段をさらに備えている、
付記A1からA5のいずれか1つに記載の安否情報通知システム。
【0089】
(付記A7)
前記入力受信装置をさらに備えている、付記A1からA6のいずれか1つに記載の安否情報通知システム。
【0090】
(付記A8)
前記表示装置をさらに備えている、付記A1からA7のいずれか1つに記載の安否情報通知システム。
【0091】
〔付記事項B〕
本開示には、以下の各付記に記載の技術が含まれる。ただし、本発明は、以下の各付記に記載の技術に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。
【0092】
(付記B1)
少なくとも1つのプロセッサが、災害通知を受信する通知受信処理と、
前記少なくとも1つのプロセッサが、建物内又は前記建物の近辺に配置された入力受信装置を介して、少なくとも前記災害通知の受信時に前記建物内にいた人の操作に基づく入力を受信可能な入力受信処理と、
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記災害通知の受信から所定期間が経過するまでに前記入力が受信されない場合に、前記建物内又は前記建物の近辺に前記建物の外部から視認可能に配置された表示装置にアラームを表示するアラーム表示制御処理と、を含んでいる、
安否情報通知方法。
【0093】
(付記B2)
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記建物内に人が不在であることを示す不在情報を取得可能な不在情報取得処理をさらに含み、
前記アラーム表示制御処理において、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記災害通知の受信以前に前記不在情報が取得されていた場合に、前記災害通知の受信から前記所定期間が経過するまでに前記入力が受信されなくても前記表示装置に前記アラームを表示しない、
付記B1に記載の安否情報通知方法。
【0094】
(付記B3)
前記通知受信処理において、前記少なくとも1つのプロセッサが、前記アラームが不要であることを示すアラーム不要通知をさらに受信可能であり、
前記アラーム表示制御処理において、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記災害通知の受信後に前記アラーム不要通知が受信された場合に、前記災害通知の受信から前記所定期間が経過するまでに前記入力が受信されなくても前記表示装置に前記アラームを表示しない、
付記B1又はB2に記載の安否情報通知方法。
【0095】
(付記B4)
前記通知受信処理において、前記少なくとも1つのプロセッサが、前記所定期間の長さの変更を指示する期間変更通知をさらに受信可能であり、
前記アラーム表示制御処理において、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記災害通知の受信後に前記期間変更通知が受信された場合に、当該期間変更通知に基づいて前記所定期間の長さを変更する、
付記B1からB3のいずれか1つに記載の安否情報通知方法。
【0096】
(付記B5)
前記災害通知には、災害の規模を示す災害規模情報が含まれ、
前記アラーム表示制御処理において、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記災害規模情報を含む前記災害通知が受信された場合に、前記災害規模情報に基づいて前記所定期間の長さを変更する、
付記B1からB4のいずれか1つに記載の安否情報通知方法。
【0097】
(付記B6)
前記建物のドアには、第1のカギにより開錠可能、且つ、第2のカギにより開錠不可能な状態である第1状態、及び、前記第2のカギにより開錠可能な状態である第2状態のどちらか一方の状態に制御可能な施錠装置であって、前記災害通知の受信以前において前記第1状態である施錠装置が取り付けられており、
前記少なくとも1つのプロセッサが前記所定期間の経過後に前記アラームを表示する場合に、前記施錠装置を前記第2状態に制御する施錠変更処理をさらに含む、
付記B1からB5のいずれか1つに記載の安否情報通知方法。
【0098】
〔付記事項C〕
本開示には、以下の各付記に記載の技術が含まれる。ただし、本発明は、以下の各付記に記載の技術に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。
【0099】
(付記C1)
安否情報通知システムとして少なくとも1つのプロセッサを機能させるプログラムであって、前記少なくとも1つのプロセッサを、
災害通知を受信する通知受信手段と、
建物内又は前記建物の近辺に配置された入力受信装置を介して、少なくとも前記災害通知の受信時に前記建物内にいた人の操作に基づく入力を受信可能な入力受信手段と、
前記災害通知の受信から所定期間が経過するまでに前記入力が受信されない場合に、前記建物内又は前記建物の近辺に前記建物の外部から視認可能に配置された表示装置にアラームを表示するアラーム表示制御手段と、
として機能させる、安否情報通知プログラム。
【0100】
(付記C2)
前記少なくとも1つのプロセッサを、前記建物内に人が不在であることを示す不在情報を取得可能な不在情報取得手段としてさらに機能させ、
前記アラーム表示制御手段は、前記災害通知の受信以前に前記不在情報が取得されていた場合に、前記災害通知の受信から前記所定期間が経過するまでに前記入力が受信されなくても前記表示装置に前記アラームを表示しない、
付記C1に記載の安否情報通知プログラム。
【0101】
(付記C3)
前記通知受信手段は、前記アラームが不要であることを示すアラーム不要通知をさらに受信可能であり、
前記アラーム表示制御手段は、前記災害通知の受信後に前記アラーム不要通知が受信された場合に、前記災害通知の受信から前記所定期間が経過するまでに前記入力が受信されなくても前記表示装置に前記アラームを表示しない、
付記C1又はC2に記載の安否情報通知プログラム。
【0102】
(付記C4)
前記通知受信手段は、前記所定期間の長さの変更を指示する期間変更通知をさらに受信可能であり、
前記アラーム表示制御手段は、前記災害通知の受信後に前記期間変更通知が受信された場合に、当該期間変更通知に基づいて前記所定期間の長さを変更する、
付記C1からC3のいずれか1つに記載の安否情報通知プログラム。
【0103】
(付記C5)
前記災害通知には、災害の規模を示す災害規模情報が含まれ、
前記アラーム表示制御手段は、前記災害規模情報を含む前記災害通知が受信された場合に、前記災害規模情報に基づいて前記所定期間の長さを変更する、
付記C1からC4のいずれか1つに記載の安否情報通知プログラム。
【0104】
(付記C6)
前記建物のドアには、第1のカギにより開錠可能、且つ、第2のカギにより開錠不可能な状態である第1状態、及び、前記第2のカギにより開錠可能な状態である第2状態のどちらか一方の状態に制御可能な施錠装置であって、前記災害通知の受信以前において前記第1状態である施錠装置が取り付けられており、
前記少なくとも1つのプロセッサを、前記所定期間の経過後に前記アラームを表示する場合に、前記施錠装置を前記第2状態に制御する施錠変更手段としてさらに機能させる、
付記C1からC5のいずれか1つに記載の安否情報通知プログラム。
【0105】
〔付記事項D〕
本開示には、以下の各付記に記載の技術が含まれる。ただし、本発明は、以下の各付記に記載の技術に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。
【0106】
(付記D1)
少なくとも1つのプロセッサを備え、前記少なくとも1つのプロセッサは、
災害通知を受信する通知受信処理と、
建物内又は前記建物の近辺に配置された入力受信装置を介して、少なくとも前記災害通知の受信時に前記建物内にいた人の操作に基づく入力を受信可能な入力受信処理と、
前記災害通知の受信から所定期間が経過するまでに前記入力が受信されない場合に、前記建物内又は前記建物の近辺に前記建物の外部から視認可能に配置された表示装置にアラームを表示するアラーム表示制御処理と、を実行する、
安否情報通知システム。
【0107】
(付記D2)
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記建物内に人が不在であることを示す不在情報を取得可能な不在情報取得処理をさらに実行し、
前記アラーム表示制御処理において、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記災害通知の受信以前に前記不在情報が取得されていた場合に、前記災害通知の受信から前記所定期間が経過するまでに前記入力が受信されなくても前記表示装置に前記アラームを表示しない、
付記D1に記載の安否情報通知システム。
【0108】
(付記D3)
前記通知受信処理において、前記少なくとも1つのプロセッサが、前記アラームが不要であることを示すアラーム不要通知をさらに受信可能であり、
前記アラーム表示制御処理において、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記災害通知の受信後に前記アラーム不要通知が受信された場合に、前記災害通知の受信から前記所定期間が経過するまでに前記入力が受信されなくても前記表示装置に前記アラームを表示しない、
付記D1又はD2に記載の安否情報通知システム。
【0109】
(付記D4)
前記通知受信処理において、前記少なくとも1つのプロセッサが、前記所定期間の長さの変更を指示する期間変更通知をさらに受信可能であり、
前記アラーム表示制御処理において、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記災害通知の受信後に前記期間変更通知が受信された場合に、当該期間変更通知に基づいて前記所定期間の長さを変更する、
付記D1からD3のいずれか1つに記載の安否情報通知システム。
【0110】
(付記D5)
前記災害通知には、災害の規模を示す災害規模情報が含まれ、
前記アラーム表示制御処理において、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記災害規模情報を含む前記災害通知が受信された場合に、前記災害規模情報に基づいて前記所定期間の長さを変更する、
付記D1からD4のいずれか1つに記載の安否情報通知システム。
【0111】
(付記D6)
前記建物のドアには、第1のカギにより開錠可能、且つ、第2のカギにより開錠不可能な状態である第1状態、及び、前記第2のカギにより開錠可能な状態である第2状態のどちらか一方の状態に制御可能な施錠装置であって、前記災害通知の受信以前において前記第1状態である施錠装置が取り付けられており、
前記少なくとも1つのプロセッサが前記所定期間の経過後に前記アラームを表示する場合に、前記施錠装置を前記第2状態に制御する施錠変更処理をさらに実行する、
付記D1からD5のいずれか1つに記載の安否情報通知システム。
【0112】
(付記D7)
前記入力受信装置をさらに備えている、付記D1からD6のいずれか1つに記載の安否情報通知システム。
【0113】
(付記D8)
前記表示装置をさらに備えている、付記D1からD7のいずれか1つに記載の安否情報通知システム。
【0114】
〔付記事項E〕
本開示には、以下の各付記に記載の技術が含まれる。ただし、本発明は、以下の各付記に記載の技術に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。
【0115】
(付記E1)
安否情報通知システムとして少なくとも1つのプロセッサを機能させるプログラムであって、前記少なくとも1つのプロセッサに、
災害通知を受信する通知受信処理と、
建物内又は前記建物の近辺に配置された入力受信装置を介して、少なくとも前記災害通知の受信時に前記建物内にいた人の操作に基づく入力を受信可能な入力受信処理と、
前記災害通知の受信から所定期間が経過するまでに前記入力が受信されない場合に、前記建物内又は前記建物の近辺に前記建物の外部から視認可能に配置された表示装置にアラームを表示するアラーム表示制御処理と、
を実行させる、安否情報通知プログラム、を記録した一時的でない記録媒体。
【符号の説明】
【0116】
1 戸別受信機
2 玄関子機インターホン
3 安全ボタン
4 表示装置
8 建物
11 通知受信部
12 入力受信部
21 アラーム表示制御部
100 安否情報通知システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15