(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025012459
(43)【公開日】2025-01-24
(54)【発明の名称】冷凍サイクル装置
(51)【国際特許分類】
F25B 1/00 20060101AFI20250117BHJP
【FI】
F25B1/00 321J
F25B1/00 101Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023115309
(22)【出願日】2023-07-13
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000017
【氏名又は名称】弁理士法人アイテック国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】向井 大介
(72)【発明者】
【氏名】林 邦彦
(57)【要約】
【課題】圧縮機を非効率駆動モードする場合に、圧縮機の温度の過上昇や圧縮機のモータの回転数の過上昇などを生じるのを抑制する。
【解決手段】冷凍サイクル装置は、冷媒が流れる第1流路に圧縮機と凝縮器と第1膨張弁と蒸発器とがこの順に設けられた冷凍サイクルと、第1流路の圧縮機と凝縮器との間から分岐すると共に第1流路の圧縮機と蒸発器との間に合流する第2流路に第2膨張弁が設けられたバイパス系と、制御装置とを備える。制御装置は、圧縮機の発熱要求が行なわれているときには、圧縮機の発熱要求が行なわれていないときに比して、モータのd軸電流が大きくなるようにモータを制御すると共に第2流路の冷媒の流量が多くなるように第2膨張弁を制御する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷媒が流れる第1流路に圧縮機と凝縮器と第1膨張弁と蒸発器とがこの順に設けられた冷凍サイクルと、前記第1流路の前記圧縮機と前記凝縮器との間から分岐すると共に前記第1流路の前記圧縮機と前記蒸発器との間に合流する第2流路に第2膨張弁が設けられたバイパス系と、制御装置と、を備える冷凍サイクル装置であって、
前記制御装置は、前記圧縮機の発熱要求が行なわれているときには、前記圧縮機の発熱要求が行なわれていないときに比して、前記モータのd軸電流が大きくなるように前記モータを制御すると共に前記第2流路の冷媒の流量が多くなるように前記第2膨張弁を制御する、
冷凍サイクル装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、冷凍サイクル装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の技術としては、バッテリから供給される電力によって駆動する電動機を走行用動力源とする車両に適用され、バッテリの電力によって駆動して冷媒を圧縮する圧縮機を含む空調用のヒートポンプを備える熱交換システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この熱交換システムでは、車両に搭載された動力伝達装置を潤滑する潤滑油と冷媒との間で熱交換を行なう熱交換部を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した熱交換システムにおいて、圧縮機の発熱量の増加により加温対象をより十分に加温するために、圧縮機を非効率駆動モードで駆動することが考えられている。この場合に、圧縮機を流れる冷媒の流量が少ないと、圧縮機の温度の過上昇や圧縮機のモータの回転数の過上昇などを生じる懸念がある。
【0005】
本開示の冷凍サイクル装置は、圧縮機を非効率駆動モードで駆動する場合に、圧縮機の温度の過上昇や圧縮機のモータの回転数の過上昇などを生じるのを抑制することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の冷凍サイクル装置は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。本開示の冷凍サイクル装置は、冷媒が流れる第1流路に圧縮機と凝縮器と第1膨張弁と蒸発器とがこの順に設けられた冷凍サイクルと、前記第1流路の前記圧縮機と前記凝縮器との間から分岐すると共に前記第1流路の前記圧縮機と前記蒸発器との間に合流する第2流路に第2膨張弁が設けられたバイパス系と、制御装置と、を備える冷凍サイクル装置であって、前記制御装置は、前記圧縮機の発熱要求が行なわれているときには、前記圧縮機の発熱要求が行なわれていないときに比して、前記モータのd軸電流が大きくなるように前記モータを制御すると共に前記第2流路の冷媒の流量が多くなるように前記第2膨張弁を制御する、ことを要旨とする。
【0007】
本開示の冷凍サイクル装置では、圧縮機の発熱要求が行なわれているときには、圧縮機の発熱要求が行なわれていないときに比して、モータのd軸電流が大きくなる(モータが非効率駆動モードで駆動される)ようにモータを制御すると共に第2流路の冷媒の流量が多くなるように第2膨張弁を制御する。これにより、圧縮機の発熱量を大きくすることができると共に、圧縮機を流れる冷媒の流量を多くし、圧縮機の温度の過上昇や圧縮機のモータの回転数の過上昇などが生じるのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本開示の実施形態の冷凍サイクル装置10の概略構成図である。
【
図2】冷凍サイクル装置10における比エンタルピーと圧力との関係の一例を示す説明図である。
【
図3】処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本開示の実施形態の冷凍サイクル装置10の概略構成図である。実施形態の冷凍サイクル装置10は、例えば、走行用のモータと電力のやりとりを行なうバッテリを搭載する電動車(電気自動車やハイブリッド車、燃料電池車)に搭載され、バッテリの冷却や加温に用いられる。図示するように、冷凍サイクル装置10は、冷凍サイクル20と、バイパス系40と、電子制御ユニット(以下、「ECU」という)50とを備える。
【0010】
冷凍サイクル20は、第1流路22と、圧縮機(コンプレッサ)24と、凝縮器(コンデンサ)28と、第1膨張弁(エキスパンションバルブ)30と、蒸発器(エバポレータ)32とを有する。第1流路22は、冷媒が流れる流路であり、第1流路22には、圧縮機24、凝縮器28、第1膨張弁30、蒸発器32がこの順に設けられている。圧縮機24は、圧縮部25と、モータ26と、インバータ27とを有する。圧縮部25は、インバータ27により駆動されるモータ26の作動により、蒸発器32からの低温低圧の気体の冷媒を圧縮して高温高圧の気体の冷媒にして圧送する。モータ26は、三相交流電動機として構成されている。インバータは、バッテリからの直流電力を三相交流電力に変換してモータに供給することによりモータを回転駆動する。凝縮器28は、圧縮機24からの高温高圧の気体の冷媒を常温高圧の液体の冷媒にする。第1膨張弁30は、凝縮器28からの常温高圧の液体の冷媒を膨張させて低温低圧の気液混合の冷媒にする。蒸発器32は、第1膨張弁30からの低温低圧の気液混合の冷媒を低温低圧の気体の冷媒にする。実施形態では、電動ポンプによりバッテリと蒸発器32および凝縮器28のうち選択した側とに冷却水を循環させる冷却装置を用いて、蒸発器32との熱交換により冷却された冷却水または凝縮器28との熱交換により加温された冷却水を選択的にバッテリ側に供給することにより、バッテリを冷却または加温できるようになっている。
【0011】
バイパス系40は、第2流路42と、第2膨張弁44とを有する。第2流路42は、第1流路22の圧縮機24と凝縮器28との間の位置P1で第1流路22から分岐し、第1流路22の圧縮機24と蒸発器32との間の位置P2で第1流路22に合流する。第2膨張弁44は、開弁しているときに、圧縮機24からの高温高圧の気体の冷媒を膨張させて低温低圧の気体の冷媒にする。
【0012】
図2は、冷凍サイクル装置10における比エンタルピーと圧力との関係の一例を示す説明図である。
図2(a)は、第2膨張弁44を閉弁しているときの関係の一例を示し、
図2(b)は、第2膨張弁44を開弁しているときの関係の一例を示す。
図2(a)および
図2(b)中、実線の矢印は、冷凍サイクル20の冷媒の流れを示し、破線の矢印は、バイパス系40の冷媒の流れを示す。また、(1)は圧縮機24を流れるときの変化を示し、(2)は凝縮器28を流れるときの変化を示し、(3)は第1膨張弁30を流れるときの変化を示し、(4)は蒸発器32を流れるときの変化を示し、(5)は第2膨張弁44を流れるときの変化を示す。
【0013】
ECU50は、CPUやROM、RAM、フラッシュメモリ、入出力ポートを有するマイクロコンピュータを備える。ECU50には、第1流路22における圧縮機24の入口付近に取り付けられた温度センサ34や圧力センサからの温度Tinや圧力Pin、第1流路22における圧縮機24の出口付近に取り付けられた温度センサ36や圧力センサからの温度Toutや圧力Poutが入力されている。回転位置センサ(例えばレゾルバ)からのモータ26の回転子の回転位置θmや、電流センサからのモータ26の各相に流れる相電流Iu,Iv,Iwも入力されている。バッテリの温度Tbも入力されている。ECU50からは、インバータ27への制御信号や、第1膨張弁30への制御信号、第2膨張弁44への制御信号が出力されている。ECU50は、モータ26の回転子の回転位置θmに基づいてモータ26の電気角θeや回転数Nmを演算している。
【0014】
次に、実施形態の冷凍サイクル装置10の動作について説明する。
図2は、ECU50により実行される処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、バッテリの加温要求や冷却要求が行なわれているときに繰り返し実行される。実施形態では、バッテリの温度Tbが閾値Tblo未満のときにバッテリの加温要求が行なわれていると判定し、バッテリの温度Tbが閾値Tbloよりも高い閾値Tbhiよりも高いときにバッテリの冷却要求が行なわれていると判定するものとした。
【0015】
図2の処理ルーチンが実行されると、ECU50は、最初に、圧縮機24の発熱要求が行なわれているか否かを判定する(ステップS100)。実施形態では、バッテリの冷却要求が行なわれているときには、圧縮機24の発熱要求が行なわれていないと判定し、バッテリの加温要求が行なわれているときには、圧縮機24の発熱要求が行なわれていると判定するものとした。
【0016】
ステップS100で圧縮機24の発熱要求が行なわれていないと判定したときには、モータ26が効率駆動モードで駆動されるようにインバータ27を制御すると共に(ステップS110)、第2膨張弁44を閉弁してまたは閉弁を保持して(ステップS120)、本ルーチンを終了する。一方、ステップS100で圧縮機24の発熱要求が行なわれていると判定したときには、モータ26が非効率駆動モードで駆動されるようにインバータ27を制御すると共に(ステップS130)、第2膨張弁44を開弁してまたは開弁を保持して(ステップS140)、本ルーチンを終了する。
【0017】
インバータ27は、ECU50により、パルス幅変調(PWM)制御により制御される。PWM制御では、ECU50は、最初に、モータ26のトルク指令Tm*に基づいてd軸、q軸の電流指令Id*,Iq*を設定する。続いて、モータ26の電気角θeを用いて各相の相電流Iu,Iv,Iwをd軸、q軸の電流Id,Iqに座標変換(3相-2相変換)する。そして、d軸、q軸の電流指令Id*,Iq*と電流Id,Iqとの差分を打ち消すための電流フィードバック制御によりd軸、q軸の電圧指令Vd*,Vq*を設定する。さらに、d軸、q軸の電圧指令Vd*,Vq*を各相の電圧指令Vu*,Vv*,Vw*に座標変換(2相-3相変換)する。加えて、各相の電圧指令Vu*,Vv*,Vw*と搬送波(三角波)との比較によりインバータ27の複数のスイッチング素子のPWM信号を生成し、生成したPWM信号を用いて複数のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。
【0018】
ここで、モータ26のトルク指令Tm*は、例えば、圧縮機24の要求冷媒圧送量Qw*が多いほど大きくなるように設定される。要求冷媒圧送量Qw*は、例えば、バッテリの温度Tbが閾値Tblo未満のときには、温度Tbが低いほど多くなるように設定され、バッテリの温度Tbが閾値Tbhiよりも高いときには、温度Tbが高いほど多くなるように設定される。なお、トルク指令Tm*は、一定値が設定されてもよい。
【0019】
モータ26を効率駆動モードで駆動する場合におけるd軸、q軸の電流指令Id*,Iq*は、例えば、モータ26を効率よく駆動するためのモータ26のトルク指令Tm*とd軸、q軸の電流指令Id*,Iq*との関係として実験や解析、機械学習などにより予め定められた効率駆動マップに、モータ26のトルク指令Tm*を適用してd軸、q軸の電流指令Id*,Iq*導出することにより設定することができる。
【0020】
圧縮機24の発熱要求が行なわれていないときには、モータ26を効率駆動モードで駆動することにより、エネルギ効率を良好にすることができる。また、第2膨張弁44を閉弁することにより、バイパス系40では冷媒が循環せずに、冷凍サイクル20だけで冷媒が循環する。これにより、第2膨張弁44を開弁している場合に比して、冷凍サイクル20をより十分に機能させることができる。この結果、蒸発器32との熱交換により冷却された冷却水をバッテリ側に供給する際に、バッテリをより十分に冷却することができる。
【0021】
モータ26を非効率駆動モードする場合におけるd軸、q軸の電流指令Id*,Iq*は、例えば、モータ26を効率駆動モードで駆動する場合に比してモータ26の効率を低下させる(モータ26やインバータ27ひいては圧縮機24の発熱量(熱損失)を大きくする)ためのモータ26のトルク指令Tm*とd軸、q軸の電流指令Id*,Iq*との関係として実験や解析、機械学習などにより予め定められた非効率駆動マップに、モータ26のトルク指令Tm*を適用してd軸、q軸の電流指令Id*,Iq*導出することにより設定することができる。非効率駆動マップは、効率駆動マップに比してd軸の電流指令Id*の絶対値が大きくなるように設定されている。
【0022】
圧縮機24の発熱要求が行なわれているときには、モータ26を非効率駆動モードで駆動することにより、モータ26を効率駆動モードする場合に比して、モータ26やインバータ27ひいては圧縮機24の発熱量を大きくすることができる。これにより、凝縮器28との熱交換により加温された冷却水をバッテリに供給する際に、バッテリをより十分に加温することができる。そして、このときに、第2膨張弁44を開弁し、冷凍サイクル20に加えてバイパス系40にも冷媒を循環させることによって圧縮機24を流れる冷媒の流量を多くすることができる。これは、圧縮機24を流出してからその後に圧縮機24に流入するまでに、冷凍サイクル20では、凝縮器28、第1膨張弁30、蒸発器32を経由する必要があって経路が長いのに対し、バイパス系40では、第2膨張弁44を経由するだけであり経路が短いためである。圧縮機24を流れる冷媒の流量が多くなることにより、圧縮機24の温度の過上昇やモータ26の回転数の過上昇を生じるのを抑制することができる。即ち、モータ26やインバータ27の熱保護を図りつつバッテリをより十分に加温することができる。なお、バイパス系40の第2流路42を流れる冷媒が多くなり過ぎると、冷凍サイクル20の凝縮器28での放熱量(熱交換量)が少なくなり、冷媒が高温になりやすくなるため、第2膨張弁44の開度に上限を設けるのが好ましい。
【0023】
以上説明した本実施形態の冷凍サイクル装置10では、圧縮機24の発熱要求が行なわれているときには、圧縮機24の発熱要求が行なわれていないときに比してモータ26のd軸の電流指令Id*の絶対値を大きくしてモータ26を非効率駆動モードで駆動すると共に第2膨張弁44を開弁する。これにより、モータ26やインバータ27ひいては圧縮機24の発熱量を大きくすることができると共に、圧縮機24の温度の過上昇やモータ26の回転数の過上昇を生じるのを抑制することができる。
【0024】
上述した実施形態では、圧縮機24の発熱要求が行なわれているとき(バッテリの加温要求が行なわれているとき)には、圧縮機24の発熱要求が行なわれていないときに比してモータ26のd軸の電流指令Id*の絶対値を大きくするものとしたが、その程度は、一定であってもよいし、バッテリの加温要求の程度(バッテリの温度Tbと閾値Tbhiとの差分)に基づいて設定されてもよい。
【0025】
上述した実施形態では、圧縮機24の発熱要求が行なわれているときには、第2膨張弁44を開弁するまたは開弁を保持するものとしたが、その場合の第2膨張弁44の開度は、一定であってもよいし、バッテリの加温要求の程度に基づいて設定されてもよい。
【0026】
上述した実施形態では、圧縮機24の発熱要求が行なわれていないときには、第2膨張弁44を閉弁し、圧縮機24の発熱要求が行なわれているときには、第2膨張弁44を開弁するものとした。しかし、これに限定されるものではなく、圧縮機24の発熱要求が行なわれているときに、圧縮機24の発熱要求が行なわれていないときに比して第2膨張弁44の開度を大きくする(第2流路42の冷媒の流量を多くする)ものであればよい。
【0027】
上述した実施形態では、蒸発器32との熱交換により冷却された冷却水または凝縮器28との熱交換により加温された冷却水を選択的にバッテリに供給することによりバッテリを冷却または加温するものとした。しかし、蒸発器32との熱交換により冷却された空気または凝縮器28との熱交換により加温された空気を選択的にバッテリに送風することによりバッテリを冷却または加温してもよい。
【0028】
上述した実施形態では、冷凍サイクル装置10は、バッテリを搭載する電動車(電気自動車やハイブリッド車、燃料電池車)に搭載され、バッテリの冷却や加温に用いられるものとしたが、これに限定されない。例えば、冷凍サイクル装置10は、車両に搭載され、車室内の空調を行なう空調装置に用いられてもよい。この場合、車室内の冷房要求が行なわれているときには、圧縮機24の発熱要求が行なわれていないと判定し、モータ26が効率駆動モードで駆動されるようにインバータ27を制御すると共に第2膨張弁44を閉弁しまたは閉弁を保持し、蒸発器32との熱交換により冷却された空気を車室内に送風してもよい。また、車室内の暖房要求が行なわれているときには、圧縮機24の発熱要求が行なわれていると判定し、モータ26が非効率駆動モードで駆動されるようにインバータ27を制御すると共に第2膨張弁44を開弁しまたは開弁を保持し、凝縮器28との熱交換により加温された空気を車室内に送風してもよい。
【0029】
実施形態の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施形態では、冷凍サイクル20が「冷凍サイクル」に相当し、バイパス系40が「バイパス系」に相当し、ECU50が「制御装置」に相当する。
【0030】
なお、実施形態の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施形態が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施形態は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
【0031】
以上、本開示を実施するための実施形態について説明したが、本開示はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0032】
本開示は、冷凍サイクル装置の製造産業などに利用可能である。
【符号の説明】
【0033】
10 冷凍サイクル装置、20 冷凍サイクル、22 第1流路、24 圧縮機、25 圧縮部、26 モータ、27 インバータ、28 凝縮器、30 第1膨張弁、32 蒸発器、40 バイパス系、42 第2流路、44 第2膨張弁、50 ECU。