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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025012649
(43)【公開日】2025-01-24
(54)【発明の名称】ロッド
(51)【国際特許分類】
   B29C 48/325 20190101AFI20250117BHJP
   B29C 49/42 20060101ALI20250117BHJP
   B29C 49/04 20060101ALI20250117BHJP
【FI】
B29C48/325
B29C49/42
B29C49/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023115644
(22)【出願日】2023-07-14
(71)【出願人】
【識別番号】308039414
【氏名又は名称】株式会社FTS
(74)【代理人】
【識別番号】100120765
【弁理士】
【氏名又は名称】小滝 正宏
(74)【代理人】
【識別番号】100097076
【弁理士】
【氏名又は名称】糟谷 敬彦
(72)【発明者】
【氏名】妹尾 昇
(72)【発明者】
【氏名】松井 雄次
(72)【発明者】
【氏名】山田 隆行
(72)【発明者】
【氏名】山口 佳久
【テーマコード(参考)】
4F207
4F208
【Fターム(参考)】
4F207AJ08
4F207KA01
4F207KA17
4F207KA19
4F207KL57
4F207KL62
4F207KL74
4F207KL76
4F207KL77
4F208AJ08
4F208LA01
4F208LA08
4F208LB01
4F208LG04
4F208LG22
4F208LG39
4F208LJ09
(57)【要約】
【課題】強度をアップさせて折損を抑制し、交換頻度を減少させた成形装置に使用されるロッドを提供する。
【解決手段】ロッド50は、略棒形状であり、成形機1のダイ20に収容されるセパレータ40に形成されたセパレータ凹部43に連結しない状態で収容されるセパレータ側先端部54と、セパレータ側先端部54とは反対側に位置する後端部56と、セパレータ側先端部54と後端部56の中間に位置し、セパレータ側先端部54と後端部56を、ダイ20の前記軸線方向に、且つ互いに異なる方向に回転可能にする支軸55を備え、支軸55よりセパレータ側先端部54側のロッド前側部51は、支軸55に平行方向の断面が矩形である。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒状のダイと、前記ダイの内側に配置され、前記ダイの軸線の方向に移動可能であり、前記ダイとの間に溶融樹脂の流路を形成するコアを備える成形装置において、前記ダイの径方向に形成されるダイ凹部に収容されるセパレータを、前記ダイの前記軸線方向に移動可能にするロッドであって、
前記ロッドは、略棒形状であり、前記セパレータに形成されたセパレータ凹部に連結しない状態で収容されるセパレータ側先端部と、前記セパレータ側先端部とは反対側に位置する後端部と、前記セパレータ側先端部と前記後端部の中間に位置し、前記セパレータ側先端部と前記後端部を、前記ダイの前記軸線方向に、且つ互いに異なる方向に回転可能にする支軸を備え、
前記支軸より前記セパレータ側先端部側のロッド前側部は、前記支軸に平行方向の断面が矩形であることを特徴とするロッド。
【請求項2】
前記セパレータ側先端部の前記支軸に垂直方向の断面は、前記セパレータ凹部側に凸状の円弧形状であり、
前記セパレータ凹部の前記ダイの前記軸線に近い部分は、円柱の側面の一部から構成される湾曲面であり、
前記ロッドの前記セパレータ側先端部の半径は、前記セパレータの前記セパレータ凹部の前記湾曲面の半径より小さい請求項1に記載のロッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、円筒状のダイと、ダイの内側に配置され、ダイの軸線方向に移動可能であり、ダイとの間に溶融樹脂の流路を形成するコアを備える成形装置において、ダイの径方向に形成されるダイ凹部に収容されるセパレータを、ダイの軸線方向に移動可能にするロッドに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、図6に示すように、円筒状のダイ200と、ダイ200の内側に配置され、ダイ200に対しダイ200の軸線Z方向に相対移動可能で、ダイ200との間に溶融樹脂の流路を形成するコア300と、ダイ200に溶融樹脂の流れ方向の下流側へ開口して設けられたダイ凹部210にダイ200の径方向に収容され、ダイ200の軸線Z方向にスライド可能な複数のセパレータ400と、ダイ凹部210の内壁の一部を成しセパレータ400に対しコア300側に位置してダイ200から溶融樹脂の流れ方向の下流側へ向けて厚みが漸減するように延出される壁部220と、セパレータ400におけるコア300側と反対側の面に形成され径方向の外側に向かって広がるか又は径方向に沿う形状であるセパレータ凹部410を含み、セパレータ400を軸線方向にスライドさせるロッド500、アクチュエータ140を含むスライド機構110と、を有し、壁部220は、流路を流れる溶融樹脂に押されると径方向外側へ弾性的に撓み可能である成形装置100が記載されている。
【0003】
ロッド500は、略棒形状であり、セパレータ400のセパレータ凹部410に連結しない状態で収容されるセパレータ側先端部510と、セパレータ側先端部510とは反対側に位置する後端部520と、セパレータ側先端部510と後端部520の中間の位置に貫通孔530を備え、支持板120に設けられた支軸130により、貫通孔530において回転可能に、ダイ200に支持されている。又、ロッド500のセパレータ側先端部510は、半球状に形成されている。
【0004】
スライド機構110によって、ロッド500の後端部520が、ダイ200の軸線方向に上下に動かされると、支軸130を介してロッド500のセパレータ側先端部510が後端部520と反対方向に移動し、セパレータ400をダイ200の軸線方向に移動させることができる。これにより、流路を流れる溶融樹脂の厚みを変化させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許6927864号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1において、ロッド500のセパレータ側先端部510は半球状と記載されており、支軸130に平行方向の断面形状は円である。なお、特許文献1にはセパレータ側先端部510以外の部分の支軸130に平行方向の断面形状については記載されていないが、ロッド500においては、セパレータ側先端部510以外の部分の支軸130に平行方向の断面についても円であることが一般的である。
【0007】
ところで、上記の成形装置100において、セパレータ400には、溶融樹脂によってダイ200の外周方向に力が作用し、それに伴い、ロッド500のセパレータ側先端部510にも同様な力が作用する。又、ロッド500のセパレータ側先端部510にダイ200の外周方向に力が作用した状態で、溶融樹脂の厚さを変化させるためにセパレータ400を上下させる必要がある。そのため、成形の際に、ロッド500において、セパレータ側先端部510と貫通孔530の間、特に、支軸130に平行方向の断面積が小さい部分で折損が発生する場合がある。
【0008】
ロッドの折損は、成形不良を招き、又、ロッドの折損時期を判断することは難しいので、ロッドを定期的に交換する必要があるが、交換頻度の増加は、製品のコストアップに反映される。そのため、ロッドの強度をアップさせ、ロッドの交換頻度を減少させたい要望がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために請求項1の本発明は、円筒状のダイと、ダイの内側に配置され、ダイの軸線方向に移動可能であり、ダイとの間に溶融樹脂の流路を形成するコアを備える成形装置において、ダイの径方向に形成されるダイ凹部に収容されるセパレータを、ダイの軸線方向に移動可能にするロッドであって、ロッドは、略棒形状であり、セパレータのセパレータ凹部に連結しない状態で収容されるセパレータ側先端部と、セパレータ側先端部とは反対側に位置する後端部と、セパレータ側先端部と後端部の中間に位置し、セパレータ側先端部と後端部を、ダイの軸線方向に、且つ互いに異なる方向に回転可能にする支軸を備え、支軸よりセパレータ側先端部側のロッド前側部は、支軸に平行方向の断面が矩形であることを特徴とするロッドである。
【0010】
請求項1の本発明では、ロッドは、略棒形状であり、セパレータのセパレータ凹部に連結しない状態で収容されるセパレータ側先端部と、セパレータ側先端部とは反対側に位置する後端部と、セパレータ側先端部と後端部の中間に位置し、セパレータ側先端部と後端部を、ダイの軸線方向に、且つ互いに異なる方向に回転可能にする支軸を備え、支軸よりセパレータ側先端部側のロッド前側部は、支軸に平行方向の断面が矩形であるので、断面が円等の弧形状の場合に比較して断面積が増大する。その結果、ロッドの強度が増大するので、成形の際に、セパレータ側先端部と支軸との間で折損が発生する頻度を減少させることができる。又、それに伴い、ロッドの交換頻度を減少させることができる。
【0011】
請求項2の本発明は、請求項1に記載の発明において、セパレータ側先端部の支軸に垂直方向の断面は、セパレータ凹部側に凸状の円弧形状であり、セパレータ凹部のダイの軸に近い部分は、円柱の側面の一部からなる湾曲面であり、ロッドのセパレータ側先端部の半径は、セパレータのセパレータ凹部の湾曲面の半径より小さいロッドである。
【0012】
請求項2の本発明では、セパレータ側先端部の支軸に垂直方向の断面は、セパレータ凹部側に凸状の円弧形状であり、セパレータ凹部のダイの軸線に近い部分は、円柱の側面の一部からなる湾曲面であり、セパレータ側先端部の半径は、セパレータ凹部の湾曲面の半径より小さいので、セパレータ側先端部とセパレータ凹部の湾曲面は、線で当接する。その結果、セパレータ側先端部を半球形状にし、セパレータ凹部の奥側の湾曲面と点で当接させる場合に比較して当接部分が増大するので、セパレータ凹部との当接時に、セパレータ側先端部に加わる力が分散され、成形の際に、ロッド前側部で折損が発生する頻度を減少させることができる。又、それに伴い、ロッドの交換頻度を減少させることができる。
【発明の効果】
【0013】
円筒状のダイと、ダイの内側に配置され、ダイの軸線方向に移動可能であり、ダイとの間に溶融樹脂の流路を形成するコアを備える成形装置において、ダイの径方向に形成されるダイ凹部に収容されるセパレータを、ダイの軸線方向に移動可能にするロッドであって、ロッドは、略棒形状であり、セパレータのセパレータ凹部に連結しない状態で収容されるセパレータ側先端部と、セパレータ側先端部とは反対側に位置する後端部と、セパレータ側先端部と後端部の中間に位置し、セパレータ側先端部と後端部を、ダイの軸線方向に、且つ互いに異なる方向に回転可能にする支軸を備え、支軸よりセパレータ側先端部側のロッド先端部は、支軸に平行方向の断面が矩形であるので、断面が円等の弧形状の場合に比較して断面積が増大する。その結果、ロッドの強度が増大するので、成形の際に、セパレータ側先端部と支軸との間で折損が発生する頻度を減少させることができる。又、それに伴い、ロッドの交換頻度を減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施形態に係る成形装置を概略的に説明するダイの軸線方向の断面の片側である。
図2】成形装置に使用される本発明の実施形態に係るロッドの斜視図である。
図3図2におけるA方向から見た上面図である。
図4図2におけるB方向から見た側面図である。
図5図2におけるC方向から見た正面図である。
図6】従来の成形装置の断面図である(特許文献1)。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施形態に係る成形装置を、図1から図5に基づいて説明する。図1は、成形装置を概略的に説明する軸線Z方向の断面の片側である。図1に示すように、成形装置1は、円筒状のダイ20と、このダイ20の内側に配置されたコア30とを有する。コア30は、略円柱状あるいは略円筒状であり、ダイ20と軸線Zを同一に、つまり、同軸上に配置されている。
【0016】
成形装置1は、ダイ20及びコア30の軸線Z方向の一方の端部側が上側となり、他方の端部側が下側となるように配置される。すなわち、軸線Zが鉛直方向となる向きに配置される。ただし、成形装置1使用時の向きはこれに限定されず、たとえば、軸線Zが水平方向となる向きに配置されてもよい。
【0017】
以下において、ダイ20及びコア30の軸線Zに沿って延在する方向を「軸線方向」という。又、ダイ20及びコア30の径方向を「径方向」という。又、図面において、成形装置1の上方、すなわち、上流方向を矢印UPで、下方、すなわち、下流方向を矢印DWで、径方向外側を矢印KSでそれぞれ示す。
【0018】
ダイ20の内周面21と、コア30の外周面31との間には、溶融樹脂の流路2が形成されている。流路2に、成形装置1の一方の端部側から他方の端部側、つまり、図1における上側から下側へ溶融樹脂が流され、所定の形状のパリソンPに成形される。
【0019】
成形装置1において、コア30は、図示しない移動機構により、ダイ20に対し、軸線方向に上方向又は下方向に移動可能である。コア30の外周面31における下方の端部側には、コア30の直径が端部側に向かって漸増するコア拡径部32が形成されている。このコア拡径部32と、後述するダイ拡径部22又はセパレータ40の対向面41との間では、コア30の軸線方向への移動により、流路2の幅が端部側に向かって変化するようになっている。
【0020】
ダイ20には、端部側に開口するダイ凹部23が形成されている。図示しないが、ダイ凹部23は、ダイ20の径方向に連続する環状である。
【0021】
ダイ凹部23には、セパレータ40が、図示しないが、複数個、且つコア30を環状に取り囲むように配置されている。セパレータ40のセパレータ外周面42のほぼ中央部分には、径方向内側(軸線Zに向かう方向)へ凹んだセパレータ凹部43が形成されている。
【0022】
セパレータ凹部43の奥側(軸線Zに近い部分)は、円柱を半割した軸線Z方向の断面が円弧形状の湾曲面44を有している。湾曲面44の半径はR1である。又、円柱の半割に連結し、セパレータ外周面42側に拡がる角柱形状、つまり、軸線方向の断面が台形となっている。
【0023】
成形装置1は、セパレータ40と一対一で対応するスライド機構10を有する。スライド機構10は、セパレータ40を軸線方向にスライドさせるための機構である。スライド機構10は、ロッド50と、移動機構11から構成される。
【0024】
図2から図5に示すように、ロッド50は、ほぼ中央部に位置する支軸部52と、支軸部52をロッド前側部51とロッド後側部53で挟んだ略棒形状である。ロッド前側部51の支軸部52とは反対側の先端部分が、セパレータ40に連結しない状態(非連結状態)で、セパレータ凹部43に当接して収容されるセパレータ側先端部54である。
【0025】
支軸部52は、直方体であり、相対する2面のほぼ中央部分から支軸55が同軸に突出している。支軸55は円柱である。なお、支軸部52は、直方体には限定されず、支軸55も同軸であれば、相対する2面のほぼ中央部分でなくてもよい。支軸55によって、ロッド前側部51とロッド後側部53を互いに異なる方向に回転可能にすることができる。
【0026】
セパレータ側先端部54は、図1図4に示すように、セパレータ凹部43の奥側(軸線Zに近い部分)に円弧形状を有している。セパレータ側先端部54の半径はR2であり、上記のセパレータ40のセパレータ凹部43の湾曲面44の半径R1に対して、R1>R2の関係にある。
【0027】
又、図4に示すように、ロッド前側部51は、セパレータ側先端部54に連結する厚さが減少する板厚減少部57と、板厚減少部57に連結する厚さが一定の板厚一定部58と、支軸部52に向かって板厚が増加する板厚増加部59を有している。支軸部52に連結する板厚は、セパレータ側先端部54の直径より大きい。図5から明らかなように、ロッド前側部51の支軸55に平行方向の断面は、正方形である。なお、ロッド前側部51の支軸55に平行方向の断面は、長方形であってもよい。
【0028】
ロッド後側部53は、円柱である。なお、ロッド後側部53もロッド前側部51と同様に、ロッド前側部51の支軸55に平行方向の断面が正方形、又は、長方形の直方体であってもよい。
【0029】
ダイ20には支持板12が取付けられ、支持板12に形成されたロッド50の支軸55を収容することにより、ロッド50が中間部分において回転可能に、ダイ20に支持されている。ロッド50のセパレータ側先端部54は、セパレータ40に連結しない状態(非連結状態)で、セパレータ凹部43に当接して収容されている。
【0030】
図1に示すように、ダイ20の外周側には、ロッド50と一対一に対応する移動機構11が取付けられている。移動機構11は、シリンダ14と、シリンダ14から延出されるピストン15を有するアクチュエータ13を備え、ピストン15の先端部分は、詳述しないが、ロッド50のロッド後側部53の後端部56に締結部16で連結されている。アクチュエータ13の駆動により、ピストン15の軸方向の移動に連動してロッド50のロッド前側部51が、ダイ20の軸線方向に移動し、ロッド50のセパレータ側先端部54に当接するセパレータ40を軸線方向にスライドさせることができる。
【0031】
以上詳述したように、本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)支軸部52よりセパレータ側先端部54側のロッド前側部51は、支軸55に平行方向の断面が正方形であるので、断面が円等の弧形状の場合に比較して断面積が増大する。その結果、ロッド前側部51の機械的強度が増大するので、成形の際に、ロッド前側部51で折損が発生する頻度を減少させることができる。又、それに伴い、ロッドの交換頻度を減少させることができる。
【0032】
(2)セパレータ凹部43の奥側の湾曲面44の半径R1は、ロッド50のセパレータ側先端部54の半径R2より大きいので、セパレータ側先端部54とセパレータ凹部43の奥側の湾曲面は、線で当接する。その結果、セパレータ側先端部54を半球形状にし、セパレータ凹部の奥側の湾曲面と点で当接させる場合に比較して当接部分が増大するので、セパレータ凹部43との当接時に、セパレータ側先端部54に加わる力が分散され、成形の際に、ロッド前側部51で折損が発生する頻度を減少させることができる。又、それに伴い、ロッドの交換頻度を減少させることができる。
【0033】
(3)ロッド前側部51は、セパレータ側先端部54に連結する厚さが減少する板厚減少部57と、板厚減少部57に連結する厚さが一定の板厚一定部58を有しているので、ダイ20がダイ20の軸線方向に上下にスラードした時に、セパレータ凹部43の奥側の円柱の半割形状の湾曲面44に連結するセパレータ外周面42側に拡がる角柱形状のセパレータ外周面42側への拡がりを大きくすることなく、ロッド50のロッド前側部51において、セパレータ側先端部54以外の部分が、セパレータ凹部43に当接することを防止することができる。その結果、セパレータ40の作製費用を削減することができる。
【0034】
本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。
【0035】
例えば、上記の実施形態では、ロッド前側部51には、セパレータ側先端部54に連結して、厚さが減少する板厚減少部57と、板厚減少部57に連結する厚さが一定の板厚一定部58と、支軸部52に向かって板厚が増加する板厚増加部59を形成したが、板厚一定部58を形成せずに、板厚減少部57と板厚増加部59がなだらかな弧形状で連結されていてもよい。又、セパレータ側先端部54と支軸部52を板厚一定部58で連結してもよい。
【符号の説明】
【0036】
1 成形装置
20 ダイ
23 ダイ凹部
30 コア
40 セパレータ
42 セパレータ外周面
43 セパレータ凹部
50 ロッド
51 ロッド前側部
52 支軸部
53 ロッド後側部
54 セパレータ側先端部
55 支軸
56 後端部
57 板厚減少部
58 板厚一定部
59 板厚増加部
図1
図2
図3
図4
図5
図6