(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025012652
(43)【公開日】2025-01-24
(54)【発明の名称】免震基礎プレキャストコンクリートユニット、及び建物躯体と免震装置の接合方法
(51)【国際特許分類】
E04H 9/02 20060101AFI20250117BHJP
【FI】
E04H9/02 331A
E04H9/02 331E
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023115647
(22)【出願日】2023-07-14
(71)【出願人】
【識別番号】000206211
【氏名又は名称】大成建設株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】赤名 淳平
(72)【発明者】
【氏名】小林 祥二
(72)【発明者】
【氏名】近藤 憲二
(72)【発明者】
【氏名】廣岡 邦昌
【テーマコード(参考)】
2E139
【Fターム(参考)】
2E139AA01
2E139AB03
2E139AC19
2E139AC28
2E139AC33
2E139AC43
2E139CA02
2E139CA21
2E139CC07
2E139CC13
(57)【要約】
【課題】設置作業を軽減して工事期間を短縮可能で、下側躯体や上側躯体と強固に接続することができる、免震基礎プレキャストコンクリートユニット、及び建物躯体と免震装置の接合方法を提供する。
【解決手段】免震基礎プレキャストコンクリートユニット10は、上フランジプレート22と下フランジプレート21を備える免震装置20と、免震装置20の下方に設けられ、下フランジプレート21と接合されている免震下部基礎プレキャストコンクリート部30と、免震装置20の上方に設けられ、上フランジプレート22と接合されている免震上部基礎プレキャストコンクリート部40と、を備え、免震下部基礎プレキャストコンクリート部30の下面31bには、ナット37付きの下部固定ボルト35と下部接続鉄筋36が、下面31bから突出して設けられ、免震上部基礎プレキャストコンクリート部40の上面41tには、ナット47付きの上部固定ボルト45と上部接続鉄筋46が、上面41tから突出して設けられている。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物の免震層を構築する際に用いられる免震基礎プレキャストコンクリートユニットであって、
積層ゴム、または滑り支承からなり、上フランジプレートと下フランジプレートを備える免震装置と、
前記免震装置の下方に設けられ、前記下フランジプレートと接合されている免震下部基礎プレキャストコンクリート部と、
前記免震装置の上方に設けられ、前記上フランジプレートと接合されている免震上部基礎プレキャストコンクリート部と、を備え、
前記免震下部基礎プレキャストコンクリート部の下面には、ナット付きの下部固定ボルトと下部接続鉄筋が、前記下面から突出して設けられ、
前記免震上部基礎プレキャストコンクリート部の上面には、ナット付きの上部固定ボルトと上部接続鉄筋が、前記上面から突出して設けられている
ことを特徴とする免震基礎プレキャストコンクリートユニット。
【請求項2】
建物躯体と免震装置の接合方法であって、
下側躯体を構築する工程と、
前記下側躯体の上方に請求項1に記載の免震基礎プレキャストコンクリートユニットを設置し、前記下側躯体と、前記免震基礎プレキャストコンクリートユニットの前記免震下部基礎プレキャストコンクリート部との間に、充填材を充填する、免震基礎プレキャストコンクリートユニットの設置工程と、
前記免震基礎プレキャストコンクリートユニットの前記免震上部基礎プレキャストコンクリート部の上方に、上側躯体を設置し、前記免震上部基礎プレキャストコンクリート部と前記上側躯体との間に、充填材を充填する、上側躯体の設置工程と、
を含むことを特徴とする建物躯体と免震装置の接合方法。
【請求項3】
前記建物躯体は鉄骨構造であり、
前記免震基礎プレキャストコンクリートユニットの設置工程では、前記下側躯体に、前記下部固定ボルトを固定した後、前記下側躯体と前記免震基礎プレキャストコンクリートユニットの前記免震下部基礎プレキャストコンクリート部との間に前記充填材を充填し、
前記上側躯体の設置工程では、前記上側躯体に、前記上部固定ボルトを固定した後、前記免震基礎プレキャストコンクリートユニットの免震上部基礎プレキャストコンクリート部と前記上側躯体との間に前記充填材を充填し、
更に、
前記下部接続鉄筋の先端に、下部アンカー筋を接合し、前記下側躯体の、前記免震基礎プレキャストコンクリートユニットの下方に位置する部分と、前記下部アンカー筋を埋設するように、コンクリートを打設して、下部コンクリート部を形成する工程と、
前記上部接続鉄筋の先端に、上部アンカー筋を接合し、前記上側躯体の、前記免震基礎プレキャストコンクリートユニットの上方に位置する部分と、前記上部アンカー筋を埋設するように、コンクリートを打設して、上部コンクリート部を形成する工程と、
を含むことを特徴とする請求項2に記載の建物躯体と免震装置の接合方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、免震基礎プレキャストコンクリートユニット、及び建物躯体と免震装置の接合方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば中高層の建物において、積層ゴム支承や滑り支承等の免震装置を設けることがある。このような建物を施工する場合においては、免震装置が設けられる免震層の下側に位置する下側躯体を構築し、免震装置を設置した後に、免震層の上側に位置する上側躯体を構築するのが、一般である。
しかし、特に免震装置の上下に、コンクリートを用いてフーチング等の免震基礎を形成するような場合においては、免震装置を設置する前に下側躯体の該当する部分にコンクリートを打設して硬化するのを待ち、免震装置を設置した後に、上側躯体の該当する部分にコンクリートを打設する、という手順を踏む必要があり、工事期間が長期化する傾向がある。
これに関し、例えば、特許文献1には、柱の下方に位置するフーチングが、柱からの鉛直荷重を免震装置に伝達し、免震装置からの鉛直荷重は、免震装置の下方に位置する基礎により支持する構成が記載されている。このような構成において、フーチングは、基礎梁より下方に位置するフーチング底部と、フーチング底部と柱との間に位置する柱直下部とを有し、フーチング底部、及び柱直下部は、プレキャストコンクリート製とされている。
また、特許文献2には、下部躯体の上に設けられた免震下部基礎と、免震下部基礎の上に設置された免震装置と、免震装置の上に設けられた免震上部基礎と、免震上部基礎の上に設けられた上部躯体と、を備える構成が記載されている。この構成において、免震下部基礎、免震上部基礎は、プレキャストコンクリート造である。
更に、特許文献3には、プレキャストコンクリートにて構成された下部立上り基礎上に免震装置を設置し、その免震装置上にプレキャストコンクリートにて構成された上部基礎を設置することで、免震装置と上部基礎と下部立上り基礎とを一体化した免震組立体が記載されている。
【0003】
特許文献1~3のように、上側躯体や下側躯体の、免震装置が接続される部分をプレキャストコンクリートにより実現すれば、免震装置をコンクリートに接合するに際しコンクリートの硬化を待つ必要がなくなるため、工事期間を短縮することができる可能性がある。しかし、特許文献1~3においては、上記のようなプレキャストコンクリートで実現された部分と、免震装置との接合の作業は、依然として現場で行う必要がある。
また、上側躯体や下側躯体の、免震装置が接続される部分をプレキャストコンクリートにより実現した場合においては、当該部分と、上側躯体や下側躯体とを強固に接合して、一体性を高める必要がある。
設置作業を軽減して工事期間をより短縮しつつ、下側躯体や上側躯体と強固に接続することができる、免震基礎プレキャストコンクリートユニット、及び建物躯体と免震装置の接合方法が望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019-112788号公報
【特許文献2】特許第7165548号公報
【特許文献3】特許第5232106号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、設置作業を軽減して工事期間を短縮可能で、下側躯体や上側躯体と強固に接続することができる、免震基礎プレキャストコンクリートユニット、及び建物躯体と免震装置の接合方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
すなわち、本発明の免震基礎プレキャストコンクリートユニットは、建物の免震層を構築する際に用いられる免震基礎プレキャストコンクリートユニットであって、積層ゴム、または滑り支承からなり、上フランジプレートと下フランジプレートを備える免震装置と、前記免震装置の下方に設けられ、前記下フランジプレートと接合されている免震下部基礎プレキャストコンクリート部と、前記免震装置の上方に設けられ、前記上フランジプレートと接合されている免震上部基礎プレキャストコンクリート部と、を備え、前記免震下部基礎プレキャストコンクリート部の下面には、ナット付きの下部固定ボルトと下部接続鉄筋が、前記下面から突出して設けられ、前記免震上部基礎プレキャストコンクリート部の上面には、ナット付きの上部固定ボルトと上部接続鉄筋が、前記上面から突出して設けられていることを特徴とする。
上記のような構成によれば、免震基礎プレキャストコンクリートユニットは、免震装置の下方に設けられる免震下部基礎プレキャストコンクリート部と、免震装置の上方に設けられる免震上部基礎プレキャストコンクリート部と、を備えている。ここで、免震基礎プレキャストコンクリートユニットにおいては、製造された段階で、免震下部基礎プレキャストコンクリート部と免震上部基礎プレキャストコンクリート部が、免震装置の下フランジプレート、上フランジプレートと、それぞれ接合されており、これら免震下部基礎プレキャストコンクリート部と免震上部基礎プレキャストコンクリート部、及び免震装置の全てが、予め一体となった状態とされている。このため、免震装置を建物に設置するに際しては、免震基礎プレキャストコンクリートユニットを所定の場所に設けるのみでよく、免震装置を他の部材に接合する作業を行う必要がない。また、免震装置をコンクリートに接合するに際し、コンクリートの硬化を待つ必要もない。したがって、設置作業を軽減して工事期間を短縮することができる。
また、免震下部基礎プレキャストコンクリート部の下面には、下部固定ボルトと下部接続鉄筋が突出して設けられ、なおかつ、免震上部基礎プレキャストコンクリート部の上面には、上部固定ボルトと上部接続鉄筋が突出して設けられている。これらのボルトや鉄筋を用いて、免震基礎プレキャストコンクリートユニットを建物躯体と接合することができるため、免震基礎プレキャストコンクリートユニットと建物躯体との接合が強固なものとなる。
このようにして、設置作業を軽減して工事期間を短縮しつつ、下側躯体や上側躯体と強固に接続することができる、免震基礎プレキャストコンクリートユニットを提供することができる。
【0007】
本発明の建物躯体と免震装置の接合方法は、建物躯体と免震装置の接合方法であって、下側躯体を構築する工程と、前記下側躯体の上方に上記したような免震基礎プレキャストコンクリートユニットを設置し、前記下側躯体と、前記免震基礎プレキャストコンクリートユニットの前記免震下部基礎プレキャストコンクリート部との間に、充填材を充填する、免震基礎プレキャストコンクリートユニットの設置工程と、前記免震基礎プレキャストコンクリートユニットの前記免震上部基礎プレキャストコンクリート部の上方に、上側躯体を設置し、前記免震上部基礎プレキャストコンクリート部と前記上側躯体との間に、充填材を充填する、上側躯体の設置工程と、を含むことを特徴とする。
このような構成によれば、免震装置を設置するに際し、下側躯体の上方に上記したような免震基礎プレキャストコンクリートユニットを設置すればよい。このため、建設現場では、現場でコンクリートを打設して免震下部基礎を構築し、当該免震下部基礎の上部に免震装置を設置し、更に免震装置の上部に現場でコンクリートを打設して免震上部基礎を構築する、という一連の作業を行う必要がない。その結果、設置作業を軽減して工事期間を短縮することができる。
また、下側躯体の上方に免震基礎プレキャストコンクリートユニットを設置し、下側躯体と免震基礎プレキャストコンクリートユニットの免震下部基礎プレキャストコンクリート部との間に充填材を充填する。また、免震基礎プレキャストコンクリートユニットの免震上部基礎プレキャストコンクリート部の上方に上側躯体を設置し、免震上部基礎プレキャストコンクリートユニット部と上側躯体との間に充填材を充填する。これにより、免震基礎プレキャストコンクリートユニットと、下側躯体及び上側躯体とを、充填材を介在させて、適切に接合することができる。
【0008】
本発明の一態様においては、前記建物躯体は鉄骨構造であり、前記免震基礎プレキャストコンクリートユニットの設置工程では、前記下側躯体に、前記下部固定ボルトを固定した後、前記下側躯体と前記免震基礎プレキャストコンクリートユニットの前記免震下部基礎プレキャストコンクリート部との間に前記充填材を充填し、前記上側躯体の設置工程では、前記上側躯体に、前記上部固定ボルトを固定した後、前記免震基礎プレキャストコンクリートユニットの免震上部基礎プレキャストコンクリート部と前記上側躯体との間に前記充填材を充填し、更に、前記下部接続鉄筋の先端に、下部アンカー筋を接合し、前記下側躯体の、前記免震基礎プレキャストコンクリートユニットの下方に位置する部分と、前記下部アンカー筋を埋設するように、コンクリートを打設して、下部コンクリート部を形成する工程と、前記上部接続鉄筋の先端に、上部アンカー筋を接合し、前記上側躯体の、前記免震基礎プレキャストコンクリートユニットの上方に位置する部分と、前記上部アンカー筋を埋設するように、コンクリートを打設して、上部コンクリート部を形成する工程と、を含む。
このような構成によれば、下側躯体に下部固定ボルトを固定することで、免震基礎プレキャストコンクリートユニットを下側躯体に、容易、かつ強固に設置し、固定することができる。また、上側躯体に上部固定ボルトを固定することで、免震基礎プレキャストコンクリートユニットと上側躯体を、容易、かつ強固に固定することができる。
また、例えば建物躯体が現場打ちのコンクリート造である場合には、免震基礎プレキャストコンクリートユニットを下側躯体上に設置する前に、あるいは免震基礎プレキャストコンクリートユニットを設置した後、その上に上側躯体を設置するまでの間に、少なからず、下側躯体や上側躯体を形成するコンクリートの硬化を待つ時間が必要となる。これに対し、建物躯体が鉄骨構造であることで、免震基礎プレキャストコンクリートユニットの設置の前後に、下側躯体や上側躯体を形成するコンクリートの硬化を待つ必要がなくなる。したがって、工事期間を短縮することができる。
そして、下部接続鉄筋の先端に、下部アンカー筋を接合し、下側躯体の、免震基礎プレキャストコンクリートユニットの下方に位置する部分と、下部アンカー筋を埋設するように、コンクリートを打設することで、下部コンクリート部が形成される。このように、下部アンカー筋と、下側躯体の、免震基礎プレキャストコンクリートユニットの下方に位置する部分とが、下部コンクリート部に埋設されることで、下部コンクリート部を介して、免震基礎プレキャストコンクリートユニットと下側躯体とが、強固に接合される。
更には、上部接続鉄筋の先端に、上部アンカー筋を接合し、上側躯体の、免震基礎プレキャストコンクリートユニットの上方に位置する部分と、上部アンカー筋を埋設するように、コンクリートを打設することで、上部コンクリート部が形成される。このように、上部アンカー筋と、上側躯体の、免震基礎プレキャストコンクリートユニットの上方に位置する部分とが、上部コンクリート部に埋設されることで、上部コンクリート部を介して、免震基礎プレキャストコンクリートユニットと上側躯体とが、強固に接合される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、設置作業を軽減して工事期間を短縮可能で、下側躯体や上側躯体と強固に接続することができる、免震基礎プレキャストコンクリートユニット、及び建物躯体と免震装置の接合方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の実施形態に係る免震基礎プレキャストコンクリートユニットを備えた建物躯体の構成を示す図である。
【
図2】下側躯体と上側躯体との間に設けられた免震基礎プレキャストコンクリートユニットを示す縦断面図である。
【
図3】下側躯体、上側躯体の柱と梁との接合部を示す横断面図である。
【
図4】免震下部基礎プレキャストコンクリート部を斜め下方から見た斜視図である。
【
図5】免震下部基礎プレキャストコンクリート部、及び免震上部基礎プレキャストコンクリート部のコンクリート体の横断面図である。
【
図6】下部固定ボルト、上部固定ボルトと、下側躯体、上側躯体との接合部分を示す拡大断面図である。
【
図7】建物躯体と免震装置の接合方法の工程の流れを示す図である。
【
図9】免震基礎プレキャストコンクリートユニットの設置工程を示す図である。
【
図10】免震基礎プレキャストコンクリートユニットの設置工程で、免震基礎プレキャストコンクリートユニットを下側躯体の上に載せ、下部固定ボルトの下端部を接続プレートの貫通孔に挿入した状態を示す断面図である。
【
図11】免震基礎プレキャストコンクリートユニットの設置工程で、ずれ止めプレートを取り付けた状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して、本発明による免震基礎プレキャストコンクリートユニット、及び建物躯体と免震装置の接合方法を実施するための形態について、図面に基づいて説明する。
本発明の実施形態に係る免震基礎プレキャストコンクリートユニットを備えた建物躯体の構成を示す図を
図1に示す。
図2は、下側躯体と上側躯体との間に設けられた免震基礎プレキャストコンクリートユニットを示す縦断面図である。
図1、
図2に示されるように、例えば中高層の建物1において、地上階の中間階には、免震基礎プレキャストコンクリートユニット10を備える免震層2が設けられている。免震基礎プレキャストコンクリートユニット10は、建物1の地上階を構成する建物躯体3に組み込まれている。建物躯体3は、鉄骨構造であり、免震層2よりも下階の躯体を構成する下側躯体4と、免震層2よりも上階の躯体を構成する上側躯体5と、を有している。免震基礎プレキャストコンクリートユニット10は、下側躯体4と、上側躯体5との間に設けられている。
このように、本実施形態の建物1は、地上階の中間階に免震層2が設けられた、中間階免震構造を有している。
【0012】
下側躯体4は、水平方向に間隔を開けて設けられた複数本の柱4Cと、各階において、隣り合う柱4C間に設けられた梁4Bと、を有している。本実施形態において、下側躯体4は、上下に位置する梁4B同士の間にブレース4Dを備えている。
図3は、下側躯体、及び後に説明する上側躯体の柱と梁との接合部を示す横断面図である。より詳細には、
図3は、
図2のI-I部分における、下側躯体の柱と梁との接合部の断面図であるとともに、
図2のII-II部分における、上側躯体の柱と梁との接合部の断面図ともなっている。
下側躯体4において、各柱4Cは、断面が矩形の鋼管柱である。各柱4Cの上端部には、例えば、四方から計4本の梁4Bが十字状に接合されている。各梁4Bは、上下に間隔を開けて設けられたフランジ4f、4gと、上下のフランジ4f、4g同士を接続するウェブ4hと、を有するH型鋼からなる。各柱4Cの上端面にはダイアフラム4dが接合され、各梁4Bの上側のフランジ4fの端部が、このダイアフラム4dに接合されている。各梁4Bのウェブ4hは、柱4Cの側面に接合されている。各梁4Bの下側のフランジ4gは、下側のフランジ4gの位置に設けられたダイアフラム4eに接合されている。
【0013】
柱4Cの周方向に隣り合う梁4B同士の間には、柱4Cの角部の外側に、接続プレート4pが設けられている。接続プレート4pは、平面視L字状で、隣り合う梁4Bの上側のフランジ4fに接合されている。接続プレート4pの下側には、例えば2枚のリブプレート4qが設けられている。各リブプレート4qは、柱4Cの外側面に接合され、平面視した際に、柱4Cから、隣り合う梁4B同士の間で斜めに延びている。各リブプレート4qの上端部は、接続プレート4pに溶接されている。
【0014】
図1、
図2に示されるように、上側躯体5は、水平方向に間隔を開けて設けられた複数本の柱5Cと、各階において、隣り合う柱5C間に設けられた梁5Bと、を有している。各柱5Cは、平面視した際に、下側躯体4の柱4Cと重なる位置に設けられている。
上側躯体5において、各柱5Cは、断面が矩形の鋼管柱である。各柱5Cの下端部には、例えば、四方から計4本の梁5Bが十字状に接合されている。各梁5Bは、上下に間隔をあけて設けられたフランジ5f、5gと、上下のフランジ5f、5g同士を接続するウェブ5hと、を有するH型鋼からなる。各柱5Cの下端面にはダイアフラム5dが接合され、各梁5Bの下側のフランジ5gの端部が、このダイアフラム5dに接合されている。各梁5Bのウェブ5hは、柱5Cの側面に接合されている。各梁5Bの上側のフランジ5fは、上側のフランジ5fの位置に設けられたダイアフラム5eと接合されている。
【0015】
柱5Cの周方向に隣り合う梁5B同士の間には、柱5Cの角部の外側に、接続プレート5pが設けられている。接続プレート5pは、平面視L字状で、隣り合う梁5Bの下側のフランジ5gに接合されている。接続プレート5pの上側には、例えば2枚のリブプレート5qが設けられている。各リブプレート5qは、柱5Cの外側面に接合され、平面視した際に、柱5Cから、隣り合う梁5B同士の間で斜めに延びている。各リブプレート5qの下端部は、接続プレート5pに溶接されている。
【0016】
図2に示されるように、免震基礎プレキャストコンクリートユニット10は、免震装置20と、免震下部基礎プレキャストコンクリート部30と、免震上部基礎プレキャストコンクリート部40と、を備えている。
免震装置20は、積層ゴム、または滑り支承からなる。本実施形態において、免震装置20は、例えば積層ゴムからなる。免震装置20は、下フランジプレート21と、上フランジプレート22と、積層ゴム部23と、を備えている。下フランジプレート21、及び上フランジプレート22は、上下方向に間隔をあけて配置されている。下フランジプレート21、及び上フランジプレート22は、それぞれ水平面内に沿って配置された鋼板からなる。本実施形態において、下フランジプレート21、及び上フランジプレート22は、それぞれ平面視矩形状をなしている。積層ゴム部23は、下フランジプレート21と上フランジプレート22との間に配置されている。積層ゴム部23は、鋼板23aと、ゴム系材料等から形成される粘弾性体23bとを上下方向に複数層に積層することで形成されている。
【0017】
免震下部基礎プレキャストコンクリート部30は、免震装置20の下方に設けられている。免震下部基礎プレキャストコンクリート部30は、コンクリート体31と、下部ベースプレート32と、下部アンカーボルト33と、下部固定ボルト35と、下部接続鉄筋36と、を備えている。
図4は、免震下部基礎プレキャストコンクリート部を斜め下方から見た斜視図である。
図5は、免震下部基礎プレキャストコンクリート部、及び後に説明する免震上部基礎プレキャストコンクリート部のコンクリート体の平断面図である。より詳細には、
図5は、
図2のIII-III部分における、免震下部基礎プレキャストコンクリート部の断面図であるとともに、
図5のIV-IV部分における、免震上部基礎プレキャストコンクリート部の断面図ともなっている。
コンクリート体31は、予め所定形状に成形されたプレキャストコンクリートからなる。コンクリート体31は、上面31tと、下面31bと、外側面31sと、を有する。コンクリート体31は、例えば平面視矩形状である。上面31tは、上方を向いている。下面31bは、上面31tに対して所定寸法下方に形成され、下方を向いている。外側面31sは、上面31tと下面31bの各々から連続して、これらの間を上下に接続するように設けられている。下面31bの四隅には、下面31bから上方に窪む凹部31dが形成されている。各凹部31dは、下方から見てL字状で、コンクリート体31の角部を挟んでその両側に位置する外側面31sに沿って延びている。
【0018】
図2に示されるように、下部ベースプレート32は、コンクリート体31の上面31tに沿って設けられている。本実施形態において、下部ベースプレート32は、コンクリート体31に埋設され、その上面32tがコンクリート体31の上面31tと同じ高さに設けられている。下部ベースプレート32は、金属板からなり、免震装置20の下フランジプレート21に下方から接触している。
下部アンカーボルト33は、積層ゴム部23の外側に複数本設けられている。複数本の下部アンカーボルト33は、積層ゴム部23の周囲に、間隔をあけて設けられている。各下部アンカーボルト33は、上下方向に延び、コンクリート体31に埋設されている。下部アンカーボルト33の下端部には、定着ナット33aが設けられ、下部アンカーボルト33がコンクリート体31に定着されている。下部アンカーボルト33の上端部は、下部ベースプレート32を貫通して、コンクリート体31の上面31tから上方に突出している。下部アンカーボルト33の上端部は、免震装置20の下フランジプレート21を貫通し、固定ナット33bにより、免震装置20の下フランジプレート21を免震下部基礎プレキャストコンクリート部30に接合している。このようにして、免震下部基礎プレキャストコンクリート部30と、免震装置20とが接合されている。
【0019】
下部固定ボルト35は、コンクリート体31の四隅において、凹部31dよりも内側に設けられている。下部固定ボルト35は、上下方向に延びるように設けられて、コンクリート体31に埋設されている。下部固定ボルト35の上端部は、下部ベースプレート32の下面に溶接等により接合されている。下部固定ボルト35の下端部は、コンクリート体31の下面31bから下方に突出している。下部固定ボルト35の下端部には、ナット37が装着されている。すなわち、下部固定ボルト35は、ナット37付きの下部固定ボルト35である。本実施形態においては、ナット37の下側、すなわちナット37のコンクリート体31とは反対側には、板座金37zが溶接されている(
図6参照)。
図4においては、図面を簡潔にするために、板座金37zは図示されていない。
下部接続鉄筋36は、コンクリート体31に複数本埋設されている。下部接続鉄筋36は、上下方向に延びる上下延伸部36aを有している。上下延伸部36aの下端部は、凹部31dを含めた、コンクリート体31の下面31bから、下方に突出している。下部接続鉄筋36の上下延伸部36aの下端部は、コンクリート体31の下面31bよりも、下方に位置づけられている。
本実施形態においては、コンクリート体31の内部に配筋された籠筋の下端が、コンクリート体31の下面31bから下方に突出することで、下部接続鉄筋36が形成されている。
【0020】
図2に示されるように、免震下部基礎プレキャストコンクリート部30は、下側躯体4の柱4Cと梁4Bとの接合部4J上に配置されている。接合部4Jにおいて、四方の梁4Bが交差する部分に位置する、柱4Cの上端面に設けられたダイアフラム4dの上には、所定の厚さを有したモルタル80が設けられている。これにより、免震下部基礎プレキャストコンクリート部30のコンクリート体31の下面31bは、柱4Cの上に、モルタル80を介して設けられている。
また、柱4Cの上端面に設けられたダイアフラム4d及び接合部4Jから四方に延びる梁4Bの上側のフランジ4fと、フランジ4fの直上に位置するコンクリート体31の下面31bとの間の、モルタル80が設けられていない部分には、例えば無収縮モルタルからなる充填材81が充填されている。このように、下側躯体4と免震基礎プレキャストコンクリートユニット10のコンクリート体31とが、充填材81を挟んで位置づけられている。
【0021】
図6は、下部固定ボルトと、下側躯体との接合部分を示す拡大断面図である。
図6は、後に説明する、上部固定ボルトと、上側躯体との接合部分を示す拡大断面図ともなっており、この場合においては、
図6は、上下が反転して描かれた状態となっている。
柱4Cに接合された四方の梁4B同士の間に設けられた接続プレート4pには、貫通孔4sが形成されている。下部固定ボルト35の下端部は、この貫通孔4sに挿入されている。接続プレート4pは、下部固定ボルト35に事前に装着されたナット37と、接続プレート4pの下側から下部固定ボルト35に螺着された締結ナット82とによって挟み込まれた状態で、固定されている。本実施形態においては、ナット82の上側には、板座金82zが溶接されている。これにより、実際には、接続プレート4pは、ナット37に溶接された板座金37zと、ナット82に溶接された板座金82zとに挟まれている。
【0022】
図2に示されるように、免震下部基礎プレキャストコンクリート部30から下方に突出した下部接続鉄筋36は、免震下部基礎プレキャストコンクリート部30の下方に現場打ちでコンクリートを打設することで設けられた下部コンクリート部60に埋設され、接合されている。下部コンクリート部60は、籠筋61と、下部アンカー筋63と、現場打ちコンクリート部65と、を備えている。
籠筋61、及び下部アンカー筋63は、現場打ちコンクリート部65に埋設されている。籠筋61、及び下部アンカー筋63は、上下方向に延び、その上端部が、下部接続鉄筋36の先端(下端)に、機械式継手88等を介して接合されている。
【0023】
現場打ちコンクリート部65は、柱4Cの上端部において、柱4Cの上端部と、四方の梁4Bとの接合部4Jを覆うように設けられている。現場打ちコンクリート部65は、平面視した際に、免震下部基礎プレキャストコンクリート部30のコンクリート体31と重なる大きさ、つまりコンクリート体31と同じ大きさを有している。現場打ちコンクリート部65は、コンクリート体31の四隅に形成された凹部31d内にも充填されている。本実施形態において、現場打ちコンクリート部65の下面は、四方の梁4Bの下側のフランジ4gよりも下方に位置している。これにより、柱4Cの上端部と四方の梁4Bとの接合部4Jを含む、下側躯体4の、免震基礎プレキャストコンクリートユニット10の下方に位置する部分は、下部接続鉄筋36のコンクリート体31から突出した下端と、この下部接続鉄筋36に接合された下部アンカー筋63や籠筋61とともに、現場打ちコンクリート部65に埋設されている。
このようにして、免震下部基礎プレキャストコンクリート部30が、下方に突出する下部固定ボルト35、及び下部接続鉄筋36を介して、下側躯体4の柱4Cと梁4Bとの接合部4Jが埋設された下部コンクリート部60に接合されることで、免震下部基礎プレキャストコンクリート部30と下側躯体4とが、強固に接合され、一体化されている。
【0024】
免震上部基礎プレキャストコンクリート部40は、免震装置20の上方に設けられている。免震上部基礎プレキャストコンクリート部40は、コンクリート体41と、上部ベースプレート42と、上部アンカーボルト43と、上部固定ボルト45と、上部接続鉄筋46と、を備えている。
コンクリート体41は、予め所定形状に成形されたプレキャストコンクリートからなる。コンクリート体41は、下面41bと、上面41tと、外側面41sと、を有する。コンクリート体41は、例えば平面視矩形状である。下面41bは、下方を向いている。上面41tは、下面41bに対して所定寸法上方に形成され、上方を向いている。外側面41sは、上面41tと下面41bの各々から連続して、これらの間を上下に接続するように設けられている。各図面には特段に描かれていないが、免震下部基礎プレキャストコンクリート部30の場合と同様に、上面41tの四隅に、上面41tから下方に窪むように、凹部が形成されていてもよい。
【0025】
上部ベースプレート42は、コンクリート体41の下面41bに沿って設けられている。本実施形態において、上部ベースプレート42は、コンクリート体41に埋設され、その下面42bがコンクリート体41の下面41bと同じ高さに設けられている。上部ベースプレート42は、金属板からなり、免震装置20の上フランジプレート22に上方から接触している。
上部アンカーボルト43は、積層ゴム部23の外側に複数本設けられている。複数本の上部アンカーボルト43は、積層ゴム部23の周囲に、間隔をあけて設けられている。各上部アンカーボルト43は、上下方向に延び、コンクリート体41に埋設されている。上部アンカーボルト43の上端部には、定着ナット43aが設けられ、上部アンカーボルト43がコンクリート体41に定着されている。上部アンカーボルト43の下端部は、上部ベースプレート42を貫通して、コンクリート体41の下面41bから下方に突出している。上部アンカーボルト43の下端部は、免震装置20の上フランジプレート22を貫通し、固定ナット43bにより、免震装置20の上フランジプレート22を免震上部基礎プレキャストコンクリート部40に接合している。このようにして、免震上部基礎プレキャストコンクリート部40と、免震装置20とが接合されている。
【0026】
上部固定ボルト45は、上下方向に延びるように設けられて、コンクリート体41に埋設されている。上部固定ボルト45の下端部は、上部ベースプレート42の上面に溶接等により接合されている。上部固定ボルト45の上端部は、コンクリート体41の上面41tから上方に突出している。上部固定ボルト45の上端部には、ナット47が装着されている。すなわち、上部固定ボルト45は、ナット47付きの上部固定ボルト45である。本実施形態においては、ナット47のコンクリート体41とは反対側には、板座金47zが溶接されている(
図6参照)。
上部接続鉄筋46は、コンクリート体41に複数本埋設されている。上部接続鉄筋46は、上下方向に延びる上下延伸部46aを有している。上下延伸部46aの上端部は、コンクリート体41の上面41tから、上方に突出している。
本実施形態においては、コンクリート体41の内部に配筋された籠筋の上端が、コンクリート体41の上面41bから上方に突出することで、上部接続鉄筋46が形成されている。
【0027】
免震上部基礎プレキャストコンクリート部40の上には、上側躯体5の柱5Cと梁5Bとの接合部5Jが設けられている。免震上部基礎プレキャストコンクリート部40のコンクリート体41の上面41tには、平面視した際に、接合部5Jにおいて、四方の梁5Bが交差する部分に位置する、柱5Cの下端面に設けられたダイアフラム5dとの間に、所定の厚さを有したモルタル90が設けられている。これにより、上側躯体5の接合部5Jは、免震上部基礎プレキャストコンクリート部40の上に、モルタル90を介して設けられている。
また、柱5Cの下端面に設けられたダイアフラム5d及び接合部5Jから四方に延びる梁5Bの下側のフランジ5gと、フランジ5gの直下に位置するコンクリート体41の上面41tとの間の、モルタル90が設けられていない部分には、例えば無収縮モルタルからなる充填材91が充填されている。このように、上側躯体5と免震基礎プレキャストコンクリートユニット10のコンクリート体41とが、充填材91を挟んで位置づけられている。
【0028】
図6に示すように、柱5Cに接合された四方の梁5B同士の間に設けられた接続プレート5pには、貫通孔5sが形成されている。上部固定ボルト45の上端部は、この貫通孔5sに挿入されている。接続プレート5pは、上部固定ボルト45に事前に装着されたナット47と、接続プレート5pを挟んだ反対側から上部固定ボルト45に螺着された締結ナット92とによって挟み込まれた状態で、固定されている。本実施形態においては、ナット92の、接続プレート5pに対向する側には、板座金92zが溶接されている。これにより、実際には、接続プレート5pは、ナット47に溶接された板座金47zと、ナット92に溶接された板座金92zとに挟まれている。
【0029】
図2に示されるように、免震上部基礎プレキャストコンクリート部40から上方に突出した上部接続鉄筋46は、免震上部基礎プレキャストコンクリート部40の上方に現場打ちでコンクリートを打設することで設けられた上部コンクリート部70に埋設され、接合されている。上部コンクリート部70は、籠筋71と、上部アンカー筋73と、現場打ちコンクリート部75と、を備えている。
籠筋71、及び上部アンカー筋73は、現場打ちコンクリート部75に埋設されている。籠筋71、及び上部アンカー筋73は、上下方向に延び、その下端部が、上部接続鉄筋46の先端(上端)に、機械式継手98等を介して接合されている。
【0030】
現場打ちコンクリート部75は、柱5Cの下端部において、柱5Cの下端部と、四方の梁5Bとの接合部5Jを覆うように設けられている。現場打ちコンクリート部75は、平面視した際に、免震上部基礎プレキャストコンクリート部40のコンクリート体41と重なる大きさ、つまりコンクリート体41と同じ大きさを有している。本実施形態において、現場打ちコンクリート部75の上面は、四方の梁5Bの上側のフランジ5fよりも上方に位置している。これにより、柱5Cの下端部と四方の梁5Bとの接合部5Jを含む、上側躯体5の、免震基礎プレキャストコンクリートユニット10の上方に位置する部分は、上部接続鉄筋46のコンクリート体41から突出した上端と、この上部接続鉄筋46に接合された上部アンカー筋73や籠筋71とともに、現場打ちコンクリート部75に埋設されている。
このようにして、免震上部基礎プレキャストコンクリート部40が、上方に突出する上部固定ボルト45、及び上部接続鉄筋46を介して、上側躯体5の柱5Cと梁5Bとの接合部5Jが埋設された上部コンクリート部70に接合されることで、免震上部基礎プレキャストコンクリート部40と上側躯体5とが、強固に接合され、一体化されている。
【0031】
次に、本実施形態に係る建物躯体と免震装置の接合方法について説明する。
図7は、建物躯体と免震装置の接合方法の工程の流れを示す図である。
図7に示されるように、建物躯体と免震装置の接合方法は、下側躯体4を構築する工程S1と、免震基礎プレキャストコンクリートユニット10の設置工程S2と、上側躯体5の設置工程S3と、下部コンクリート部60を形成する工程S4と、上部コンクリート部70を形成する工程S5を、を含む。
図8は、下側躯体を構築する工程を示す図である。
図8に示すように、下側躯体4を構築する工程S1では、免震層2の直下階まで、下側躯体4を構築する。
免震基礎プレキャストコンクリートユニット10の設置工程S2では、下側躯体4の上方に免震基礎プレキャストコンクリートユニット10を設置する。これにはまず、下側躯体4の柱4Cと梁4Bとの接合部4Jにおいて、柱4Cの上端面に設けられたダイアフラム4d上に、所定の厚さを有したモルタル80を取り付ける。また、四方の梁4Bの上側のフランジ4f上のモルタル80よりも外側の位置に、レベル調整用のライナープレート83を取り付ける。
【0032】
図9は、免震基礎プレキャストコンクリートユニットの設置工程を示す図である。
その後、
図9に示すように、モルタル80、及びライナープレート83上に、免震基礎プレキャストコンクリートユニット10を載せる。ここで、免震基礎プレキャストコンクリートユニット10は、予め、免震装置20と、免震下部基礎プレキャストコンクリート部30と、免震上部基礎プレキャストコンクリート部40と、を一体に接合した状態で製造しておく。免震下部基礎プレキャストコンクリート部30と、免震上部基礎プレキャストコンクリート部40とは、例えば免震下部基礎プレキャストコンクリート部30のコンクリート体31の外側面31s(に設けられた図示されないインサート)と、免震上部基礎プレキャストコンクリート部40のコンクリート体41の外側面41s(に設けられた図示されないインサート)との間をかけ渡すように設けられた、図示されない接続金具を介して接続しておき、この状態で、免震基礎プレキャストコンクリートユニット10を下側躯体4の上方まで吊り上げる。このように、接続金具で免震下部基礎プレキャストコンクリート部30と免震上部基礎プレキャストコンクリート部40を接続した状態で揚重すれば、揚重による負荷が、接続金具によって負担され、免震装置20に直接及ぶことが抑制される。この接続金具は、免震基礎プレキャストコンクリートユニット10を下側躯体4の上方に設置した後、適宜のタイミングで取り外す。
【0033】
図10は、免震基礎プレキャストコンクリートユニットの設置工程で、免震基礎プレキャストコンクリートユニットを下側躯体の上に載せ、下部固定ボルトの下端部を接続プレートの貫通孔に挿入した状態を示す断面図である。
図10に示すように、免震基礎プレキャストコンクリートユニット10をモルタル80、及びライナープレート83上に載せるときには、下部固定ボルト35の下端部を、接続プレート4pに形成された貫通孔4sに挿入する。
免震基礎プレキャストコンクリートユニット10を、モルタル80、及びライナープレート83上に載せた後、必要に応じて、免震基礎プレキャストコンクリートユニット10の水平レベルを、建方ベース等の高さ調整器具85を用いて調整する。高さ調整器具85を用いて水平レベルを微調整した際には、調整前に比べると、フランジ4fと免震下部基礎プレキャストコンクリート部30の下面31bとの間の距離が変化している。このため、この距離に応じた厚さを有するライナープレート83を、フランジ4fと免震下部基礎プレキャストコンクリート部30の下面31bとの間に改めて挿入して、高さ方向における免震下部基礎プレキャストコンクリート部30の位置を決定する。
その後、モルタル80が硬化することで、免震基礎プレキャストコンクリートユニット10は、下側躯体4上に支持される。
【0034】
次に、
図6に示されるように、下部固定ボルト35に予め装着されたナット37と、接続プレート4pの下側から下部固定ボルト35に螺着させた締結ナット82とを締め込み、ナット37と締結ナット82とで接続プレート4pを挟み込む。このようにして、免震基礎プレキャストコンクリートユニット10の免震下部基礎プレキャストコンクリート部30を、下側躯体4に固定する。
図11は、免震基礎プレキャストコンクリートユニットの設置工程で、ずれ止めプレートを取り付けた状態を示す断面図である。
更に、
図11に示すように、下側躯体4の接合部4Jから四方に延びる梁4Bの各々の上側のフランジ4f上に、ずれ止めプレート84を溶接する。ずれ止めプレート84は、免震下部基礎プレキャストコンクリート部30のコンクリート体31の外側面31sに沿うように設けられる。このずれ止めプレート84により、コンクリート体31の水平方向への位置ずれが抑えられる。
その後、高さ調整器具85(
図10参照)を用いていた場合には、高さ調整器具85を撤去した後、下側躯体4と、免震基礎プレキャストコンクリートユニット10の免震下部基礎プレキャストコンクリート部30との間に、充填材81を充填する。充填材81が硬化することで、免震下部基礎プレキャストコンクリート部30が下側躯体4に支持される。
【0035】
上側躯体5の設置工程S3では、工程S2で設置した免震基礎プレキャストコンクリートユニット10の免震上部基礎プレキャストコンクリート部40の上方に、上側躯体5を設置する。これにはまず、免震上部基礎プレキャストコンクリート部40のコンクリート体41の上面41tにおいて、平面視した際に、柱5Cと重なる位置、すなわち四方の梁5Bが交差する中央部分に位置する、柱5Cの下端面に設けられるダイアフラム5dに相当する部分に、所定の厚さを有したモルタル90を取り付ける。
上側躯体5を設置するに際しては、下側躯体4上に免震基礎プレキャストコンクリートユニット10を設置する際と同様に、ライナープレートや建方ベース、ずれ止めプレート等を、適宜使用するようにしてもよい。
【0036】
図12は、上側躯体の設置工程を示す断面図である。
その後、
図12に示すように、モルタル90上に、上側躯体5を構成する柱5C、及び梁5Bを建方する。このとき、
図6に示すように、上部固定ボルト45の上端部を、接続プレート5pに形成された貫通孔5sに、下方から挿入する。そして、上部固定ボルト45に予め装着されたナット47と、接続プレート5pの上側から上部固定ボルト45に螺着された締結ナット92とを締め込み、ナット47と締結ナット92とで接続プレート5pを挟み込む。このようにして、免震上部基礎プレキャストコンクリート部40に、上側躯体5を固定する。
その後、免震上部基礎プレキャストコンクリート部40と上側躯体5との間に、充填材91を充填する。充填材91が硬化することで、上側躯体5が免震上部基礎プレキャストコンクリート部40に支持される。
【0037】
下部コンクリート部60を形成する工程S4では、
図2に示すように、工程S2で下側躯体4上に設置した免震基礎プレキャストコンクリートユニット10の下方に、下部コンクリート部60を形成する。これには、まず、免震下部基礎プレキャストコンクリート部30の下方に、籠筋61を配筋するとともに、免震下部基礎プレキャストコンクリート部30から下方に突出する下部接続鉄筋36の先端に、籠筋61及び下部アンカー筋63を、機械式継手88等により接合する。
更に、下部コンクリート部60の現場打ちコンクリート部65を形成する部分に、型枠(図示無し)を組む。その後、型枠内に、下側躯体4の、免震基礎プレキャストコンクリートユニット10の下方に位置する部分と、籠筋61、下部アンカー筋63を埋設するように、コンクリートを打設する。このコンクリートが硬化することで、現場打ちコンクリート部65が形成される。その後、型枠を解体撤去する。これにより、下部コンクリート部60が設けられる。
この工程S4は、工程S3の完了後に実施しても良いし、工程S2の完了後、工程S3と並行して実施することも可能である。
【0038】
上部コンクリート部70を形成する工程S5では、工程S3で建方した上側躯体5の柱5Cと四方の梁5Bとの接合部5Jにおいて、上部コンクリート部70を形成する。これにはまず、籠筋71を配筋するとともに、免震上部基礎プレキャストコンクリート部40から上方に突出する上部接続鉄筋46の先端に、籠筋71及び上部アンカー筋73を機械式継手98等で接合する。
更に、上部コンクリート部70の現場打ちコンクリート部75を形成する部分に、型枠(図示無し)を組む。その後、型枠内に、上側躯体5の、免震基礎プレキャストコンクリートユニット10の上方に位置する部分と、籠筋71、上部アンカー筋73を埋設するように、コンクリートを打設する。このコンクリートが硬化することで、現場打ちコンクリート部75が形成される。その後、型枠を解体撤去する。これにより、上部コンクリート部70が設けられる。
この後、このようにして構築された免震層2の上側で、上側躯体5を最上階まで順次建方していく。
【0039】
上述したような免震基礎プレキャストコンクリートユニット10は、建物1の免震層2を構築する際に用いられる免震基礎プレキャストコンクリートユニット10であって、積層ゴム、または滑り支承からなり、上フランジプレート22と下フランジプレート21を備える免震装置20と、免震装置20の下方に設けられ、下フランジプレート21と接合されている免震下部基礎プレキャストコンクリート部30と、免震装置20の上方に設けられ、上フランジプレート22と接合されている免震上部基礎プレキャストコンクリート部40と、を備え、免震下部基礎プレキャストコンクリート部30の下面31bには、ナット37付きの下部固定ボルト35と下部接続鉄筋36が、下面31bから突出して設けられ、免震上部基礎プレキャストコンクリート部40の上面41tには、ナット47付きの上部固定ボルト45と上部接続鉄筋46が、上面41tから突出して設けられている。
上記のような構成によれば、免震基礎プレキャストコンクリートユニット10は、免震装置20の下方に設けられる免震下部基礎プレキャストコンクリート部30と、免震装置20の上方に設けられる免震上部基礎プレキャストコンクリート部40と、を備えている。ここで、免震基礎プレキャストコンクリートユニット10においては、製造された段階で、免震下部基礎プレキャストコンクリート部30と免震上部基礎プレキャストコンクリート部40が、免震装置20の下フランジプレート21、上フランジプレート22と、それぞれ接合されており、これら免震下部基礎プレキャストコンクリート部30と免震上部基礎プレキャストコンクリート部40、及び免震装置20の全てが、予め一体となった状態とされている。このため、免震装置20を建物1に設置するに際しては、免震基礎プレキャストコンクリートユニット10を所定の場所に設けるのみでよく、免震装置20を他の部材に接合する作業を行う必要がない。また、免震装置20をコンクリートに接合するに際し、コンクリートの硬化を待つ必要もない。したがって、設置作業を軽減して工事期間を短縮することができる。
また、免震下部基礎プレキャストコンクリート部30の下面31bには、下部固定ボルト35と下部接続鉄筋36が突出して設けられ、なおかつ、免震上部基礎プレキャストコンクリート部40の上面41tには、上部固定ボルト45と上部接続鉄筋46が突出して設けられている。これらのボルトや鉄筋を用いて、免震基礎プレキャストコンクリートユニット10を建物躯体3と接合することができるため、免震基礎プレキャストコンクリートユニット10と建物躯体3との接合が強固なものとなる。
このようにして、設置作業を軽減して工事期間を短縮しつつ、下側躯体4や上側躯体5と強固に接続することができる、免震基礎プレキャストコンクリートユニット10を提供することができる。
【0040】
また、上述したような建物躯体3と免震装置20の接合方法は、下側躯体4を構築する工程S1と、下側躯体4の上方に上記したような免震基礎プレキャストコンクリートユニット10を設置し、下側躯体4と、免震基礎プレキャストコンクリートユニット10の免震下部基礎プレキャストコンクリート部30との間に、充填材81を充填する、免震基礎プレキャストコンクリートユニット10の設置工程S2と、免震基礎プレキャストコンクリートユニット10の免震上部基礎プレキャストコンクリート部40の上方に、上側躯体5を設置し、免震上部基礎プレキャストコンクリート部40と上側躯体5との間に、充填材91を充填する、上側躯体5の設置工程S3と、を含む。
このような構成によれば、免震装置20を設置するに際し、下側躯体4の上方に免震基礎プレキャストコンクリートユニット10を設置すればよい。このため、建設現場では、現場でコンクリートを打設して免震下部基礎を構築し、当該免震下部基礎の上部に免震装置を設置し、更に免震装置20の上部に現場でコンクリートを打設して免震上部基礎を構築する、という一連の作業を行う必要がない。その結果、設置作業を軽減して工事期間を短縮することができる。
また、下側躯体4の上方に免震基礎プレキャストコンクリートユニット10を設置し、下側躯体4と免震基礎プレキャストコンクリートユニット10の免震下部基礎プレキャストコンクリート部30との間に充填材81を充填する。また、免震基礎プレキャストコンクリートユニット10の免震上部基礎プレキャストコンクリート部40の上方に上側躯体5を設置し、免震上部基礎プレキャストコンクリートユニット部40と上側躯体5との間に充填材91を充填する。これにより、免震基礎プレキャストコンクリートユニット10と、下側躯体4及び上側躯体5とを、充填材81、91を介在させて、適切に接合することができる。
【0041】
また、建物躯体3と免震装置20の接合方法においては、建物躯体3は鉄骨構造であり、免震基礎プレキャストコンクリートユニット10の設置工程S2では、下側躯体4に、下部固定ボルト35を固定した後、下側躯体4と免震基礎プレキャストコンクリートユニット10の免震下部基礎プレキャストコンクリート部30との間に充填材81を充填し、上側躯体5の設置工程S3では、上側躯体5に、上部固定ボルト45を固定した後、免震基礎プレキャストコンクリートユニット10の免震上部基礎プレキャストコンクリート部40と上側躯体5との間に充填材91を充填し、更に、下部接続鉄筋36の先端に、下部アンカー筋63を接合し、下側躯体4の、免震基礎プレキャストコンクリートユニット10の下方に位置する部分と、下部アンカー筋63を埋設するように、コンクリートを打設して、下部コンクリート部60を形成する工程S4と、上部接続鉄筋46の先端に、上部アンカー筋73を接合し、上側躯体5の、免震基礎プレキャストコンクリートユニット10の上方に位置する部分と、上部アンカー筋73を埋設するように、コンクリートを打設して、上部コンクリート部70を形成する工程S5と、を含む。
このような構成によれば、下側躯体4に下部固定ボルト35を固定することで、免震基礎プレキャストコンクリートユニット10を下側躯体4に、容易、かつ強固に設置し、固定することができる。また、上側躯体5に上部固定ボルト45を固定することで、免震基礎プレキャストコンクリートユニット10と上側躯体5を、容易、かつ強固に固定することができる。
また、例えば建物躯体3が現場打ちのコンクリート造である場合には、免震基礎プレキャストコンクリートユニット10を下側躯体4上に設置する前に、あるいは免震基礎プレキャストコンクリートユニット10を設置した後、その上に上側躯体5を設置するまでの間に、少なからず、下側躯体4や上側躯体5を形成するコンクリートの硬化を待つ時間が必要となる。これに対し、建物躯体3が鉄骨構造であることで、免震基礎プレキャストコンクリートユニット10の設置の前後に、下側躯体4や上側躯体5を形成するコンクリートの硬化を待つ必要がなくなる。したがって、工事期間を短縮することができる。
そして、下部接続鉄筋36の先端に、下部アンカー筋63を接合し、下側躯体4の、免震基礎プレキャストコンクリートユニット10の下方に位置する部分と、下部アンカー筋63を埋設するように、コンクリートを打設することで、下部コンクリート部60が形成される。このように、下部アンカー筋63と、下側躯体4の、免震基礎プレキャストコンクリートユニット10の下方に位置する部分とが、下部コンクリート部60に埋設されることで、下部コンクリート部60を介して、免震基礎プレキャストコンクリートユニット10と下側躯体4とが、強固に接合される。
更には、上部接続鉄筋46の先端に、上部アンカー筋73を接合し、上側躯体5の、免震基礎プレキャストコンクリートユニット10の上方に位置する部分と、上部アンカー筋73を埋設するように、コンクリートを打設することで、上部コンクリート部70が形成される。このように、上部アンカー筋73と、上側躯体5の、免震基礎プレキャストコンクリートユニット10の上方に位置する部分とが、上部コンクリート部70に埋設されることで、上部コンクリート部70を介して、免震基礎プレキャストコンクリートユニット10と上側躯体5とが、強固に接合される。
【0042】
特に、本実施形態においては、免震下部基礎プレキャストコンクリート部30の下面31bには、下面31bから上方に窪む凹部31dが形成されている。
上記のような構成によれば、免震下部基礎プレキャストコンクリート部30の下方に下部コンクリート部60を形成するに際し、下部コンクリート部60を形成するコンクリートが免震下部基礎プレキャストコンクリート部30の凹部31dへと入り込むことで、下部コンクリート部60と免震下部基礎プレキャストコンクリート部30の間にコッターが形成され、これらが互いに係合している状態となる。これにより、免震下部基礎プレキャストコンクリート部30と下部コンクリート部60とが、強固に固定される。
同様に、免震上部基礎プレキャストコンクリート部40の上面41tに、上面41tから下方に窪む凹部を形成すると、免震上部基礎プレキャストコンクリート部40の上方に上部コンクリート部70を形成するに際し、上部コンクリート部70を形成するコンクリートが免震上部基礎プレキャストコンクリート部40の凹部へと入り込むことで、上部コンクリート部70と免震上部基礎プレキャストコンクリート部40の間にコッターが形成され、これらが互いに係合している状態となる。これにより、免震上部基礎プレキャストコンクリート部40と上部コンクリート部70とが、強固に固定される。
【0043】
(実施形態の変形例)
なお、本発明の免震基礎プレキャストコンクリートユニット、及び建物躯体と免震装置の接合方法は、図面を参照して説明した上述の実施形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において様々な変形例が考えられる。
例えば、上記実施形態では、免震下部基礎プレキャストコンクリート部30、免震上部基礎プレキャストコンクリート部40が、ベースプレート32、42を備えるようにしたが、ベースプレート32、42を備えず、免震装置20の下フランジプレート21、上フランジプレート22が、コンクリート体31、41に直接接合されるようにしてもよい。
また、下部固定ボルト35の上端を下部ベースプレート32に溶接するようにしたが、下部固定ボルト35の上端を、コンクリート体31の上面31tから突出させ、免震装置20の下フランジプレート21に接合するようにしてもよい。
同様に、上部固定ボルト45の下端を上部ベースプレート42に溶接するようにしたが、上部固定ボルト45の下端を、コンクリート体41の下面41bから突出させ、免震装置20の上フランジプレート22に接合するようにしてもよい。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
【符号の説明】
【0044】
1 建物 36 下部接続鉄筋
2 免震層 37 ナット
3 建物躯体 40 免震上部基礎プレキャストコンクリート部
4 下側躯体 41t 上面
4f フランジ 45 上部固定ボルト
5 上側躯体 46 上部接続鉄筋
5g フランジ 47 ナット
10 免震基礎プレキャストコンクリートユニット
20 免震装置 60 下部コンクリート部
21 下フランジプレート 63 下部アンカー筋
22 上フランジプレート 70 上部コンクリート部
30 免震下部基礎プレキャストコンクリート部
31b 下面 73 上部アンカー筋
35 下部固定ボルト 81、91 充填材