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特開2025-1267信号識別装置、信号識別方法および信号識別プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025001267
(43)【公開日】2025-01-08
(54)【発明の名称】信号識別装置、信号識別方法および信号識別プログラム
(51)【国際特許分類】
   G10L 25/78 20130101AFI20241225BHJP
【FI】
G10L25/78
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023100761
(22)【出願日】2023-06-20
(71)【出願人】
【識別番号】599161890
【氏名又は名称】NECネットワーク・センサ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100181135
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 隆史
(72)【発明者】
【氏名】高橋 洋行
(57)【要約】
【課題】 信号区間を識別し、信号区間の種類に応じた制御をする信号識別装置を提供する。
【解決手段】信号識別装置は、複数のフレームのうち特定のフレームを検出する検出手段と、前記検出手段による検出結果に基づき、前記複数のフレームが第1のフレームであるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果に基づき、前記複数のフレームが前記第1のフレームであることを示す第1の制御信号を出力する制御手段と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のフレームのうち特定のフレームを検出する検出手段と、
前記検出手段による検出結果に基づき、前記複数のフレームが第1のフレームであるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による判定結果に基づき、前記複数のフレームが前記第1のフレームであることを示す第1の制御信号を出力する制御手段と、を備える信号識別装置。
【請求項2】
前記複数のフレームが前記第1のフレームではないと前記判定手段が判定した場合、前記複数のフレームが第2のフレームであることを示す第2の制御信号を前記制御手段は出力する、請求項1に記載の信号識別装置。
【請求項3】
前記特定のフレームは、ヘッダフレームまたはフッタフレームであり、
前記検出手段は前記ヘッダフレームまたは前記フッタフレームを検出する、請求項1に記載の信号識別装置。
【請求項4】
前記フッタフレームが検出されたと前記判定手段が判定した場合、前記制御手段は前記第1の制御信号を出力することを停止する、請求項3に記載の信号識別装置。
【請求項5】
前記ヘッダフレームと前記フッタフレームとは、互いに異なる情報を有する、請求項3に記載の信号識別装置。
【請求項6】
前記ヘッダフレームと前記フッタフレームとは、互いに同じ情報を有する請求項3に記載の信号識別装置。
【請求項7】
前記検出手段は、所定のフレーム情報と前記複数のフレームのうちの1つのフレームとを比較することによって、前記特定のフレームを検出する、請求項1に記載の信号識別装置。
【請求項8】
前記比較することは、前記所定のフレーム情報に含まれるビット列と前記複数のフレームのうちの前記1つのフレームに含まれるビット列との間において、一致するビットの総和と、所定の閾値との比較することである、請求項7に記載の信号識別装置。
【請求項9】
複数のフレームのうち特定のフレームを検出する検出ステップと、
前記検出ステップによる検出結果に基づき、前記複数のフレームが第1のフレームであるか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップによる判定結果に基づき、前記複数のフレームが前記第1のフレームであることを示す第1の制御信号を出力する制御ステップと、を備える信号識別方法。
【請求項10】
複数のフレームのうち特定のフレームを検出する検出ステップと、
前記検出ステップによる検出結果に基づき、前記複数のフレームが第1のフレームであるか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップによる判定結果に基づき、前記複数のフレームが前記第1のフレームであることを示す第1の制御信号を出力する制御ステップと、を備える信号識別プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願開示は、信号識別装置、信号識別方法および信号識別プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、入力信号の平均電力に応じて、音声信号が存在する区間を識別する音声区間検出方式が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開昭63-281200号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
異なる信号区間を有する入力信号に対して、信号区間を識別し、信号区間の種類に応じた制御をすることがもとめられている。
【0005】
本願開示は、上記の課題を解決する信号識別装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願開示の第1の態様によれば、複数のフレームのうち特定のフレームを検出する検出手段と、前記検出手段による検出結果に基づき、前記複数のフレームが第1のフレームであるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果に基づき、前記複数のフレームが前記第1のフレームであることを示す第1の制御信号を出力する制御手段と、を備える信号識別装置が提供される。
【0007】
本願開示の第2の態様によれば、複数のフレームのうち特定のフレームを検出するステップと、前記検出ステップによる検出結果に基づき、前記複数のフレームが第1のフレームであるか否かを判定する判定ステップと、前記判定ステップによる判定結果に基づき、前記複数のフレームが前記第1のフレームであることを示す第1の制御信号を出力する制御ステップと、を備える信号識別方法が提供される。
【0008】
本願開示の第3の態様によれば、複数のフレームのうち特定のフレームを検出するステップと、前記検出ステップによる検出結果に基づき、前記複数のフレームが第1のフレームであるか否かを判定する判定ステップと、前記判定ステップによる判定結果に基づき、前記複数のフレームが前記第1のフレームであることを示す第1の制御信号を出力する制御ステップと、を備える信号識別プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0009】
本願開示によれば、信号区間を識別し、信号区間の種類に応じた制御をする信号識別装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本願開示の一実施形態による信号受信装置を示す概略図である。
図2】本願開示の一実施形態による信号識別装置を示すブロック図である。
図3】本願開示の一実施形態による情報処理装置を示すブロック図である。
図4】本願開示の一実施形態による入力信号における1フレーム分のデータ構造を示す概略図である。
図5】本願開示の一実施形態による入力信号における1メッセージ分のデータ構造を示す概略図である。
図6】本願開示の一実施形態による信号識別装置の処理を示すフローチャートである。
図7】本願開示の一実施形態による最小構成の信号識別装置を示すブロック図である。
図8】本願開示に関連する一実施形態による信号検出回路を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本願開示の一実施形態による信号識別装置を図面を参照して説明する。
【0012】
[関連する実施形態]
図8は、アナログ信号の有音区間と無音区間とを判定し、音声入力信号を検出する信号検出回路9のブロック図である。信号検出回路9は、線形予測分析回路91、線形予測距離算出回路92、閾値更新回路93、比較回路94、95、96、有音・無音判定回路97を備える。線形予測分析回路91は、所定のフレーム区間において、入力信号を線形予測(LPC:Linear Prediction Coefficient)分析し、線形予測距離算出回路92に分析した信号を出力する。さらに、線形予測分析回路91は、入力信号の平均を閾値更新回路93、比較回路95、96に出力する。線形予測距離算出回路92は、線形予測分析回路91から出力された信号とあらかじめ格納された標準信号との差を定められた計算式により求め、比較回路94に出力する。
【0013】
比較回路94は、線形予測距離算出回路92で得られた差と閾値とを比較し、差が閾値より大きい場合は「有音(1)」とし、差が閾値より小さい場合は「無音(0)」として、比較結果を有音・無音判定回路97に出力する。比較回路96は、線形予測分析回路91から出力された平均と定められた計算式により求められた閾値911および閾値912とを比較し、平均が閾値911より大きい場合は「有音(1)」とし、平均が閾値911以下であって、平均が閾値912以上である場合は「無音(0)」とし、平均が閾値912より小さい場合は「無音(-1)」として、比較結果を有音・無音判定回路97に出力する。
【0014】
閾値更新回路93は、線形予測分析回路91から出力された平均と有音・無音判定回路97から入力される制御信号により定められた計算式にしたがって、有音・無音判定レベルの閾値を算出および更新し、更新した閾値を比較回路95に出力する。比較回路95は、線形予測分析回路91から出力された平均と閾値更新回路93から出力された有音・無音判定に用いる閾値とを比較し、平均が閾値より大きい場合は「有音(1)」とし、平均が閾値以下である場合は「無音(0)」として、比較結果を有音・無音判定回路97に出力する。有音・無音判定回路97は、比較回路94、95、96から出力された比較結果を統合し、入力信号の有音または無音を判定する。
【0015】
本願開示に関連する一実施形態では、入力信号の平均電力に基づき信号区間を検出する。そのため、平均電力に差がない信号区間を識別することができず、信号区間の種類に応じた制御をすることができない。
【0016】
図8に示すような信号検出回路9を他の装置と組み合わせる際に、他の装置の入力段に信号検出回路9を接続することが一般的である。この場合、他の装置と信号検出回路9との間に整合性を図るための別回路を設けなければならず、信号検出回路9と当該別回路とを含めた回路が必要になりうる。また、信号検出回路9と、他の装置と、別回路との整合性に問題がある場合、組み合わせた回路の動作が不安定になる恐れがある。
【0017】
[第1実施形態]
図1は、本願開示の一実施形態による信号受信装置を示す概略図である。信号受信装置は、信号識別装置1、受信処理装置2を備える。信号識別装置1は、例えば、アンテナ、AD変換器、信号処理回路、他の装置等と通信可能に接続され、当該アンテナ、AD変換器、信号処理回路、他の装置等から入力信号を受信する。信号識別装置1は、入力信号に含まれる情報に基づき、入力信号の種類を識別する。信号識別装置1は、入力信号の種類および入力信号を出力信号として受信処理装置2に出力する。
【0018】
受信処理装置2は、入力信号の種類に応じて入力信号をディジタル信号処理する装置であって、信号識別装置1と通信可能に接続される。受信処理装置2は、受信回路21、受信回路22を備える。受信処理装置2は、入力信号の種類に応じて、さらに複数の受信回路を備えてもよい。受信処理装置2は、信号識別装置1から制御信号および入力信号を受信する。入力信号は、例えば、シリアルデータ、パケットデータ等でありうる。制御信号は、入力信号の種類、用途、入力信号が含む情報等を示す信号でありうる。受信処理装置2は、制御信号に応じて、入力信号を受信回路21または受信回路22に入力する。受信回路21および受信回路22は、互いに異なる処理を実現する回路である。受信回路21および受信回路22は、例えば、入力信号の種類に応じて異なる復号処理、復調処理、異なるシンボルマッピング等を実装する回路でありうる。
【0019】
図2は、本願開示の一実施形態による信号識別装置1を示すブロック図である。信号識別装置1は、検出部11、判定部12、制御部13を備える。信号識別装置1は情報処理装置5と通信可能に接続し、情報処理装置5は信号識別装置1を制御する。
【0020】
検出部11は、入力信号3が信号識別装置1に入力されたか否かを検出する。例えば、所定の電力より大きな電力が信号識別装置1に入力された場合に、検出部11は、入力信号3が信号識別装置1に入力されたものと判定する。検出部11が、入力信号3が信号識別装置1に入力されたものと判定した場合、検出部11は入力信号3を判定部12に出力する。検出部11が、入力信号3が信号識別装置1に入力されたものと判定しない場合、検出部11は引き続き所定の電力より大きな電力が信号識別装置1に入力されたか否かを検出する。
【0021】
判定部12は、テンプレートと入力信号3とを比較し、入力信号3にテンプレートと同一または類似するフレームが含まれるか否かを判定する。判定部12は、あらかじめ決められたビット列を有するフレームをテンプレートとして保持する。テンプレートは、受信処理装置2がしたがう通信方式等によって決められてもよい。テンプレートは1つに限定されず、判定部12は複数のテンプレートを保持してもよい。テンプレートは、複数のフレームが組になったテンプレートであってもよい。例えば、先頭フレームと末尾フレームとのテンプレートが、1組のテンプレートであってもよく、3つ以上のフレームが1組のテンプレートであってもよい。2つのフレームが1組のテンプレートである場合、判定部12は一のテンプレートを用いて入力信号3からテンプレートを検出する。判定部12が一のテンプレートを入力信号3から検出すると、判定部12は他のテンプレートを用いて入力信号3からテンプレートを検出してもよい。他にも、入力信号3が音声データまたは制御データを含み、音声データと制御データとが異なる先頭フレームと末尾フレームとを有する場合、音声データに対応する先頭フレームと末尾フレームとのテンプレートおよび制御データに対応する先頭フレームと末尾フレームとのテンプレートを判定部12は保持してもよい。
【0022】
判定部12は、テンプレートと入力信号3との間の類似度を計算し、入力信号3にテンプレートと同一または類似するフレームが含まれるか否かを判定する。例えば、判定部12は、テンプレートのビット列と入力信号3における所定の区間のビット列とを比較する。テンプレートのビット列と入力信号3における所定の区間のビット列との間で、互いに一致するビットの合計が所定の閾値より大きいか否かによって、判定部12は類似度を判定する。所定の閾値は、例えば、テンプレートが有する全ビット数のうちの一致するビット数であってもよく、全ビット数のうちの一致するビット数の割合であってもよい。
【0023】
類似度が所定の閾値以上である場合、判定部12は入力信号3における所定の区間がテンプレートと同一または類似するフレームであると判定する。さらに、判定部12は、入力信号3を出力信号61として受信処理装置2に出力し、制御部13に判定結果を出力する。検出部11が複数のテンプレートを保持する場合、判定部12は判定結果に加えて、テンプレートの種類等を制御部13に出力してもよい。例えば、テンプレートが先頭フレームと末尾フレームとを含み、検出部11がテンプレートと同一または類似するフレームを検出した場合、判定部12は、検出された同一または類似するフレームが、後述するメッセージの先頭フレームまたは末尾フレームであるかを判定し、制御部13に判定結果を出力してもよい。
【0024】
一方、類似度が所定の閾値未満である場合、判定部12は入力信号3における所定の区間がテンプレートと同一または類似しないフレームであると判定する。さらに、判定部12は、入力信号3を出力信号61として受信処理装置2に出力し、制御部13に判定結果を出力する。なお、本実施形態において、判定部12が受信処理装置2に出力信号61を出力しているが、入力信号3が信号識別装置1に入力されたものと検出部11が判定した場合に、検出部11が入力信号3を出力信号61として受信処理装置2に出力する構成であってもよい。
【0025】
制御部13は、判定部12における判定結果に応じて、制御信号62を生成し、受信処理装置2に出力する。前述のように、例えば、判定部12が、制御データに対応するテンプレートを用いてテンプレートと同一または類似するフレームを検出した場合、制御部13は制御データに対応する制御信号62を生成する。判定部12が、音声データに対応するテンプレートを用いてテンプレートと同一または類似するフレームを検出した場合、制御部13は音声データに対応する制御信号62を生成する。なお、判定部12および制御部13の構成は上記のような動作に限定されない。例えば、判定部12が制御データに対応するテンプレートを用いてテンプレートと同一または類似するフレームを検出した場合、先頭フレームを検出したフレームから末尾フレームを検出したフレームまでのフレームが、制御データが含まれるフレームであるものとして、制御部13が制御データに対応する制御信号62を生成してもよい。さらに、他のフレームが音声フレームであるものとして、制御部13が音声データに対応する制御信号62を生成してもよい。
【0026】
信号識別装置1の構成を、情報処理装置5にソフトウェアまたはファームウェアを用いて実装してもよい。信号識別装置1の構成をソフトウェアまたはファームウェアを用いて実装する場合、情報処理装置5が入出力IF等を介して入力信号3を受信し、信号識別装置1の機能を実行する。
【0027】
このように、入力信号に含まれるフレームに基づき、信号識別装置が、入力信号に含まれるデータの種類を識別することができる。信号識別装置が、入力信号と識別した情報とを受信処理装置に出力することによって、受信処理装置は入力信号に含まれるデータの種類に応じた受信回路を選択することが可能になる。これにより、入力信号の種類に応じた処理回路の制御が可能になる。
【0028】
図3は、本願開示の一実施形態による情報処理装置を示すブロック図である。情報処理装置5は、CPU51、ROM52、RAM53、記憶装置54、ユーザIF55、入出力IF56を備える。CPU51、ROM52、RAM53、記憶装置54、ユーザIF55、入出力IF56は、バス59を介して相互に通信可能に接続される。CPU51は、中央演算処理装置(Central Processing Unit)である。CPU51は、アプリケーションプログラムを用いて信号識別装置1の各部を制御する。ROM52は、読み出し専用メモリ(Read Only Memory)である。ROM52は、不揮発性メモリで構成され、信号識別装置1の各部を制御するためのアプリケーションプログラムを記憶する。RAM53は、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory)である。RAM53はCPU51の動作に必要なメモリ領域を提供する。記憶装置54は、ハードディスクドライブ(Hard Disc Drive)等の大容量記憶装置である。ユーザIF55は、ユーザインターフェースである。ユーザIF55は、ディスプレイ、タッチパネル、キーボード、マウス等を備える。入出力IF56は、入出力インターフェースである。入出力IF56は、有線通信接続部、無線通信接続部等を備える。入出力IF56は、信号識別装置1と有線通信または無線通信を介して、相互にデータ通信を行う。
【0029】
情報処理装置5において、信号識別装置1の構成をソフトウェアまたはファームウェアを用いて実装する場合、検出部11、判定部12、制御部13の機能を、プログラム等を用いて実装する。検出部11、判定部12、制御部13の機能を有するプログラムは、記憶装置54に格納される。当該プログラムは、RAM53に読みだされ、CPU51が当該プログラムを実行することによって、信号識別装置1の機能を実現する。入力信号3、出力信号61、制御信号62は、入出力IF56を介してROM52、RAM53、記憶装置54に格納される。情報処理装置5において、信号識別装置1の構成をソフトウェアまたはファームウェアを用いて実現すれば、受信処理装置2の回路改修規模を小さくし、容易に入力信号に含まれるデータの種類を識別することが可能になる。
【0030】
図4は、本願開示の一実施形態による入力信号3における1フレーム分のデータ構造を示す概略図である。1フレームは16ワードのビット列を有する。ここで、1ワードは16ビットの数列である。すなわち、1フレームは96ビットのビット数列を有する。なお、1フレームが有するワード数は16に限定されず、1フレームが有するビット数も96ビットに限定されない。信号識別装置1の各部の構成、受信処理装置2の各部の構成、または通信方式の構成等に応じて、1フレームが有するワード数が決定されてもよい。
【0031】
図5は、本願開示の一実施形態による入力信号3における1メッセージ分のデータ構造を示す概略図である。入力信号3は、シリアルデータであって、図4において示すフレームを複数有する。複数のフレームのうち、先頭のフレームをヘッダフレーム3Hとよび、末尾のフレームをフッタフレーム3Fとよぶ。ヘッダフレーム3Hとフッタフレーム3Fとに挟まれた複数のフレーム31~3Nは、制御データまたは音声データでありうる。図5に示すように、入力信号3は(3N+2)フレームを有し、ヘッダフレーム3Hおよびフッタフレーム3Fを除くフレーム31~3Nに制御データまたは音声データを格納する。なお、入力信号3は必ずしもヘッダフレーム3Hとフッタフレーム3Fとを有していなくてもよい。例えば、入力信号3がヘッダフレーム3Hだけを有していてもよい。この構成の場合、一のヘッダフレーム3Hと他のヘッダフレーム3Hとの間にあるフレームが、制御データまたは音声データでありうる。本実施形態において、少なくとも制御データはヘッダフレーム3Hとフッタフレーム3Fとを有するものとして、本実施形態を説明する。
【0032】
ヘッダフレーム3Hは、入力信号3の先頭位置を示すフレームである。ヘッダフレーム3Hは、フレーム31~3Nが含むデータの情報に応じて、所定のビット列を有する。ヘッダフレーム3Hが有する所定のビット列は、フレーム31~3Nおよび他の入力信号3のフレームに現れないビット列であることが望ましい。フッタフレーム3Fは、入力信号3の末尾位置を示すフレームである。フッタフレーム3Fは、フレーム31~3Nが含むデータの情報に応じて、所定のビット列を有する。フッタフレーム3Fが有する所定のビット列は、ヘッダフレーム3Hが有する所定のビット列と同様に、フレーム31~3Nおよび他の入力信号3のフレームに現れないビット列であることが望ましい。
【0033】
制御データまたは音声データは、1つまたは複数のメッセージに含まれる複数のフレームで構成されてもよい。制御データまたは音声データが1つのメッセージで構成される場合、受信処理装置2は信号識別装置1から1つのメッセージを受け取り、制御データまたは音声データを処理する。制御データまたは音声データが1つのメッセージで構成される場合、制御データまたは音声データは31~3Nのフレームに分割され、1メッセージとして信号識別装置1に入力される。
【0034】
制御データまたは音声データが複数のメッセージで構成される場合、受信処理装置2は信号識別装置1から複数のメッセージを受け取り、制御データまたは音声データを復元し、処理する。なお、制御データまたは音声データが複数のメッセージで構成される場合において、受信処理装置2は信号識別装置1から1つのメッセージを受け取るたびに制御データまたは音声データを復元し、逐次処理してもよい。制御データまたは音声データが複数のメッセージで構成される場合、制御データまたは音声データは複数のメッセージに分割され、信号識別装置1に入力される。
【0035】
図6は、本願開示の一実施形態による信号識別装置の処理を示すフローチャートである。なお、以下のフローチャートの説明において、信号識別装置1に含まれる検出部11、判定部12、制御部13に入力信号3が1フレームずつ入力されるものとして説明する。まず、入力信号3が入力されない区間のあと、入力信号3として制御データに含まれる複数のフレームが信号識別装置1に入力される。ここで、制御データはヘッダフレーム3Hとフッタフレーム3Fとを有し、ヘッダフレーム3Hとフッタフレーム3Fとの間のフレームにフレーム31~3Nを有するものとする。その後、入力信号3として音声データに含まれる複数のフレームが信号識別装置1に入力される。音声データもヘッダフレーム3Hとフッタフレーム3Fとを有してもよいが、本実施形態において、音声データはヘッダフレーム3Hとフッタフレーム3Fとを有しないものとする。入力信号3が上記のような構成を有するものとして、図6に示すフローチャートを説明する。
【0036】
まず、検出部11は、入力信号3の検出を行う(ステップS101)。所定の電力より大きな電力が信号識別装置1に入力された場合に、検出部11は、入力信号3が信号識別装置1に入力されたものと判定する。例えば、検出部11は1フレームに相当する区間の平均電力を計算し、平均電力が所定の電力より大きい場合に、検出部11は入力信号3を検出したものと判定してもよい。平均電力を検出する区間は1フレームに限定されず、複数のワードであってもよい。検出部11が入力信号3を検出しなかった場合(ステップS102においてNO)、処理はステップS101に戻り、検出部11は入力信号3の検出を続行する。一方、検出部11が入力信号3を検出した場合(ステップS102においてYES)、検出部11は入力信号3を判定部12に出力し、処理はステップS103に進む。
【0037】
判定部12は、テンプレートと入力信号3とを比較し、入力信号3にテンプレートと同一または類似するフレームが含まれるか否かを判定する(ステップS103)。本実施形態において、判定部12は、ヘッダフレーム3Hおよびフッタフレーム3Fのテンプレートを保持し、入力信号3にテンプレートと同一または類似するフレームが含まれるか否かを判定する。すなわち、入力信号3が判定部12に入力されるたびに、判定部12は入力信号3とヘッダフレーム3Hのテンプレートとを比較し、入力信号3とフッタフレーム3Fのテンプレートとを比較する。判定部12がさらに複数のテンプレートを保持する場合には、判定部12は入力信号3とそれぞれのテンプレートとの比較をテンプレートの数だけ実行する。
【0038】
判定部12は、テンプレートのビット列と入力信号3のビット列とを比較し、類似度を計算する。簡単化のために、以下のフレーム判定処理の説明において、1ワード16ビットの類似度の計算を例にする。ヘッダフレーム3Hのテンプレートのビット列が{1,1,0,1,0,0,0,1,1,0,0,1,1,1,0,0}であり、入力信号3のビット列が、{1,1,0,1,0,1,0,1,1,0,0,1,1,1,0,1}であるとき、テンプレートのビット列と入力信号3のビット列との間で一致しているビット数は14ビットである。一致しているビット数は16ビットのうち14ビットであるので、類似度は87.50%である。所定の閾値が80.00%に設定されている場合、入力信号3がテンプレートのビット列を含むと、判定部12は判定する。
【0039】
一方、ヘッダフレーム3Hのテンプレートのビット列が{1,1,0,1,0,0,0,1,1,0,0,1,1,1,0,0}であり、入力信号3のビット列が、{0,0,0,1,0,1,1,1,0,0,0,1,0,1,0,1}であるとき、テンプレートのビット列と入力信号3のビット列との間で一致しているビット数は9ビットである。一致しているビット数は16ビットのうち9ビットであるので、類似度は56.25%である。所定の閾値が80.00%に設定されている場合、入力信号3がテンプレートのビット列を含まないと、判定部12は判定する。
【0040】
判定部12が入力信号3においてヘッダフレーム3Hを検出した場合(ステップS104においてYES)、処理はステップS105に進む。判定部12がヘッダフレーム3Hを検出したことに応じて、判定部12は制御部13にヘッダフレーム3Hを検出したという判定結果を出力し、受信処理装置2に入力信号3を出力信号61として出力する。さらに、判定部12はヘッダフレーム3Hを検出したという情報を保持する。制御部13は、判定結果に基づき制御信号62を生成し、受信処理装置2に出力する。制御信号62は、出力信号61が制御データであることを示す信号である。受信処理装置2は、制御信号62に基づき、制御データを適切に処理することができる受信回路21または受信回路22を選択することができる(ステップS105)。その後、処理はステップS103に戻る。
【0041】
判定部12は、引き続きテンプレートのビット列と入力信号3のビット列とを比較し、類似度を計算する。ステップS105において、判定部12はヘッダフレーム3Hを検出したという情報を保持している。制御データにおいて、ヘッダフレーム3Hがフレーム先頭に配置され、フッタフレーム3Fがフレーム末尾に配置されるという前提条件に基づき、判定部12は比較に用いるテンプレートからヘッダフレーム3Hを除外してもよい。判定部12が複数の異なるヘッダフレーム3Hとフッタフレーム3Fとの組を保持する場合、検出したヘッダフレーム3Hに対応するフッタフレーム3Fだけを用いて、判定部12はテンプレートのビット列と入力信号3のビット列とを比較し、類似度を計算してもよい。
【0042】
入力信号3はヘッダフレーム3Hに続くフレーム31であるので、判定部12はヘッダフレーム3Hまたはフッタフレーム3Fを検出しない。判定部12が入力信号3においてヘッダフレーム3Hを検出しない場合(ステップS104においてNO)、処理はステップS106に進む。判定部12はヘッダフレーム3Hを検出したという情報を保持しているので(ステップS106においてYES)、処理はステップS107に進む。ステップS103において、判定部12はフッタフレーム3Fを検出していないので(ステップS107においてNO)、処理はステップS108に進む。
【0043】
判定部12がヘッダフレーム3Hを検出したあと、判定部12はフッタフレーム3Fを検出していない。したがって、入力信号3がフレーム31~3Nであると判定部12は判定する。判定部12は制御部13にフレーム31~3Nを検出したという判定結果を出力し、受信処理装置2に入力信号3を出力信号61として出力する。制御部13は、判定結果に基づき制御信号62を生成し、受信処理装置2に出力する。制御信号62は、出力信号61が制御データであることを示す信号である。受信処理装置2は、ステップS105において選択した受信回路21または受信回路22を用いて、出力信号61を処理する(ステップS108)。その後、処理はステップS103に戻る。なお、判定部12は検出したフレーム数を測定してもよい。例えば、制御データが含むフレーム数が既知である場合、判定部12がヘッダフレーム3Hを検出したあと、入力信号3が信号識別装置1に入力されるたびに、判定部12がフレーム数を測定する。これにより、判定部12はフッタフレーム3Fを検出するフレームを特定することができ、判定部12におけるフッタフレーム3Fの判定精度の向上を図ることができる。なお、フレーム32~3Nに対するステップS103~S108の処理は、フレーム31に対するステップS103~S108の処理と同様であるので、フレーム32~3Nに対するステップS103~S108の処理の説明を省略する。
【0044】
ステップS103において、判定部12は、引き続きテンプレートのビット列と入力信号3のビット列とを比較し、類似度を計算する。判定部12が入力信号3においてフッタフレーム3Fを検出した場合(ステップS107においてYES)、処理はステップS109に進む。判定部12がフッタフレーム3Fを検出したことに応じて、判定部12は制御部13にフッタフレーム3Fを検出したという判定結果を出力し、受信処理装置2に入力信号3を出力信号61として出力する。制御部13は、判定結果に基づき制御信号62を生成し、受信処理装置2に出力する(ステップS109)。制御信号62は、出力信号61の末尾フレームを判定部が受信したということを示す信号であってもよい。受信処理装置2は、制御信号62に基づき、制御データの受信終了処理の契機を得ることができる。さらに、続いて受信する信号が制御データまたは音声データであった場合でも、制御部13が出力する制御信号62に応じて、制御データまたは音声データを適切に処理することができる受信回路21または受信回路22を選択することができる。その後、処理はステップS103に戻る。
【0045】
なお、制御部13は、ステップS105において生成した制御信号62をフッタフレーム3Fを検出するまで出力し続けてもよい。あるいは、ヘッダフレーム3Hを検出したフレームにおいて、制御データの先頭フレームを示す制御信号62を出力し、フッタフレーム3Fを検出したフレームにおいて制御データの末尾を示す制御信号62を出力してもよい。受信処理装置2が制御データの先頭のフレームと末尾のフレームとを判定できる制御方法であれば、制御信号62の方式は制限されない。
【0046】
検出部11が入力信号3を検出し、判定部12がヘッダフレーム3Hを未検出であって、判定部12がヘッダフレーム3Hを検出しない場合(S102においてYESかつS104においてNOかつS106においてNO)、判定部12は入力信号3が音声データであると判定する。判定部12は音声データを検出したという判定結果を出力し、受信処理装置2に入力信号3を出力信号61として出力する。制御部13は、判定結果に基づき制御信号62を生成し、受信処理装置2に出力する。制御信号62は、出力信号61が音声データであることを示す信号である。受信処理装置2は、制御信号62に基づき、音声データを適切に処理することができる受信回路21または受信回路22を選択することができる(ステップS110)。
【0047】
このように、本実施形態では、入力信号に含まれるフレームに基づき、信号識別装置が、入力信号に含まれるデータの種類を識別することができる。信号識別装置が、入力信号と識別した情報とを受信処理装置に出力することによって、受信処理装置は入力信号に含まれるデータの種類に応じた受信回路を選択することが可能になる。これにより、信号区間を識別し、信号区間の種類に応じた制御をする信号識別装置を提供することが可能となる。
【0048】
[他の実施形態]
図7は、本願開示の一実施形態による最小構成の信号識別装置を示すブロック図である。信号識別装置8は、検出部81、判定部82、制御部83を備える。検出部81は信号識別装置8に入力される信号を検出する。判定部82は、信号識別装置8に入力された信号に、所定のテンプレートに対応するフレームが含まれるか否かを判定する。また、判定部82は他の装置に信号識別装置8に入力された信号を出力する。制御部83は、判定部82の判定に基づき、他の装置に信号識別装置8に入力された信号の種類等を示す制御信号を出力する。
【0049】
また、上記の各実施形態の機能を実現するように該実施形態の構成を動作させるプログラムを記録媒体に記録させ、該記録媒体に記録されたプログラムをコードとして読み出し、コンピュータにおいて実行する処理方法も各実施形態の範疇に含まれる。すなわち、コンピュータ読取可能な記録媒体も各実施形態の範囲に含まれる。また、上述のコンピュータプログラムが記録された記録媒体はもちろん、そのコンピュータプログラム自体も各実施形態に含まれる。
【0050】
該記録媒体としては、例えばフロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、磁気テープ、不揮発性メモリカード、ROMを用いることができる。また、該記録媒体に記録されたプログラム単体で処理を実行しているものに限らず、他のソフトウェア、拡張ボードの機能と共同して、OS(Operating System)上で動作して処理を実行するものも各実施形態の範疇に含まれる。
【0051】
以上、実施形態を参照して本願開示を説明したが、本願開示は上述の実施形態に限定されるものではない。本願開示の構成および詳細な説明には、本願開示のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。また、各実施形態は、適宜他の実施形態と組み合わせることができる。
【0052】
本実施形態によれば、信号区間を識別し、信号区間の種類に応じた制御をする信号識別装置を提供することが可能となる。
【0053】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0054】
(付記1)
複数のフレームのうち特定のフレームを検出する検出手段と、
前記検出手段による検出結果に基づき、前記複数のフレームが第1のフレームであるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による判定結果に基づき、前記複数のフレームが前記第1のフレームであることを示す第1の制御信号を出力する制御手段と、を備える信号識別装置。
【0055】
(付記2)
前記複数のフレームが前記第1のフレームではないと前記判定手段が判定した場合、前記複数のフレームが第2のフレームであることを示す第2の制御信号を前記制御手段は出力する、付記1に記載の信号識別装置。
【0056】
(付記3)
前記特定のフレームは、ヘッダフレームまたはフッタフレームであり、
前記検出手段は前記ヘッダフレームまたは前記フッタフレームを検出する、付記1または2に記載の信号識別装置。
【0057】
(付記4)
前記フッタフレームが検出されたと前記判定手段が判定した場合、前記制御手段は前記第1の制御信号を出力することを停止する、付記3に記載の信号識別装置。
【0058】
(付記5)
前記ヘッダフレームと前記フッタフレームとは、互いに異なる情報を有する、付記3または4に記載の信号識別装置。
【0059】
(付記6)
前記ヘッダフレームと前記フッタフレームとは、互いに同じ情報を有する付記3または4に記載の信号識別装置。
【0060】
(付記7)
前記検出手段は、所定のフレーム情報と前記複数のフレームのうちの1つのフレームとを比較することによって、前記特定のフレームを検出する、付記1乃至6のいずれか1項に記載の信号識別装置。
【0061】
(付記8)
前記比較することは、前記所定のフレーム情報に含まれるビット列と前記複数のフレームのうちの前記1つのフレームに含まれるビット列との間において、一致するビットの総和と、所定の閾値との比較することである、付記7に記載の信号識別装置。
【0062】
(付記9)
複数のフレームのうち特定のフレームを検出する検出ステップと、
前記検出ステップによる検出結果に基づき、前記複数のフレームが第1のフレームであるか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップによる判定結果に基づき、前記複数のフレームが前記第1のフレームであることを示す第1の制御信号を出力する制御ステップと、を備える信号識別方法。
【0063】
(付記10)
前記複数のフレームが前記第1のフレームではないと前記判定手段が判定した場合、前記複数のフレームが第2のフレームであることを示す第2の制御信号を前記制御手段は出力する、付記9に記載の信号識別方法。
【0064】
(付記11)
前記特定のフレームは、ヘッダフレームまたはフッタフレームであり、
前記検出手段は前記ヘッダフレームまたは前記フッタフレームを検出する、付記9または10に記載の信号識別方法。
【0065】
(付記12)
前記フッタフレームが検出されたと前記判定手段が判定した場合、前記制御手段は前記第1の制御信号を出力することを停止する、付記11に記載の信号識別方法。
【0066】
(付記13)
前記ヘッダフレームと前記フッタフレームとは、互いに異なる情報を有する、付記11または12に記載の信号識別方法。
【0067】
(付記14)
前記ヘッダフレームと前記フッタフレームとは、互いに同じ情報を有する付記11または12に記載の信号識別方法。
【0068】
(付記15)
前記検出手段は、所定のフレーム情報と前記複数のフレームのうちの1つのフレームとを比較することによって、前記特定のフレームを検出する、付記9乃至14のいずれか1項に記載の信号識別方法。
【0069】
(付記16)
前記比較することは、前記所定のフレーム情報に含まれるビット列と前記複数のフレームのうちの前記1つのフレームに含まれるビット列との間において、一致するビットの総和と、所定の閾値との比較することである、付記15に記載の信号識別方法。
【0070】
(付記17)
複数のフレームのうち特定のフレームを検出する検出ステップと、
前記検出ステップによる検出結果に基づき、前記複数のフレームが第1のフレームであるか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップによる判定結果に基づき、前記複数のフレームが前記第1のフレームであることを示す第1の制御信号を出力する制御ステップと、を備える信号識別方法。
【0071】
(付記18)
前記複数のフレームが前記第1のフレームではないと前記判定手段が判定した場合、前記複数のフレームが第2のフレームであることを示す第2の制御信号を前記制御手段は出力する、付記17に記載の信号識別方法。
【0072】
(付記19)
前記特定のフレームは、ヘッダフレームまたはフッタフレームであり、
前記検出手段は前記ヘッダフレームまたは前記フッタフレームを検出する、付記17または18に記載の信号識別方法。
【0073】
(付記20)
前記フッタフレームが検出されたと前記判定手段が判定した場合、前記制御手段は前記第1の制御信号を出力することを停止する、付記19に記載の信号識別方法。
【0074】
(付記21)
前記ヘッダフレームと前記フッタフレームとは、互いに異なる情報を有する、付記19または20に記載の信号識別方法。
【0075】
(付記22)
前記ヘッダフレームと前記フッタフレームとは、互いに同じ情報を有する付記19または20に記載の信号識別方法。
【0076】
(付記23)
前記検出手段は、所定のフレーム情報と前記複数のフレームのうちの1つのフレームとを比較することによって、前記特定のフレームを検出する、付記17乃至22のいずれか1項に記載の信号識別方法。
【0077】
(付記24)
前記比較することは、前記所定のフレーム情報に含まれるビット列と前記複数のフレームのうちの前記1つのフレームに含まれるビット列との間において、一致するビットの総和と、所定の閾値との比較することである、付記23に記載の信号識別方法。
【0078】
(付記25)
複数のフレームのうち特定のフレームを検出し、
検出結果に基づき、前記複数のフレームが第1のフレームであるか否かを判定し、
判定結果に基づき、前記複数のフレームが前記第1のフレームであることを示す第1の制御信号を出力する信号識別回路。
【0079】
(付記26)
前記複数のフレームが前記第1のフレームではないと前記判定手段が判定した場合、前記複数のフレームが第2のフレームであることを示す第2の制御信号を前記制御手段は出力する、付記25に記載の信号識別回路。
【0080】
(付記27)
前記特定のフレームは、ヘッダフレームまたはフッタフレームであり、
前記検出手段は前記ヘッダフレームまたは前記フッタフレームを検出する、付記25または26に記載の信号識別回路。
【0081】
(付記28)
前記フッタフレームが検出されたと前記判定手段が判定した場合、前記制御手段は前記第1の制御信号を出力することを停止する、付記27に記載の信号識別回路。
【0082】
(付記29)
前記ヘッダフレームと前記フッタフレームとは、互いに異なる情報を有する、付記27または28に記載の信号識別回路。
【0083】
(付記30)
前記ヘッダフレームと前記フッタフレームとは、互いに同じ情報を有する付記27または28に記載の信号識別回路。
【0084】
(付記31)
前記検出手段は、所定のフレーム情報と前記複数のフレームのうちの1つのフレームとを比較することによって、前記特定のフレームを検出する、付記25乃至30のいずれか1項に記載の信号識別回路。
【0085】
(付記32)
前記比較することは、前記所定のフレーム情報に含まれるビット列と前記複数のフレームのうちの前記1つのフレームに含まれるビット列との間において、一致するビットの総和と、所定の閾値との比較することである、付記31に記載の信号識別回路。
【符号の説明】
【0086】
1 :信号識別装置
11:検出部
12:判定部
13:制御部
2 :受信処理装置
21:受信回路
22:受信回路
3 :入力信号
3H:ヘッダフレーム
3F:フッタフレーム
31~3N:フレーム
51:CPU
52:ROM
53:RAM
54:記憶装置
55:ユーザIF
56:入出力IF
59:バス
61:出力信号
62:制御信号
8 :信号識別装置
81:検出部
82:判定部
83:制御部
9 :信号検出回路
91:線形予測分析回路
92:線形予測距離算出回路
93:閾値更新回路
94~96:比較回路
97:有音・無音判定回路
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8