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特開2025-12946ポリウレタンフォームのリサイクル方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025012946
(43)【公開日】2025-01-24
(54)【発明の名称】ポリウレタンフォームのリサイクル方法
(51)【国際特許分類】
   B29B 17/04 20060101AFI20250117BHJP
   C08J 11/16 20060101ALI20250117BHJP
   B02C 4/02 20060101ALI20250117BHJP
【FI】
B29B17/04 ZAB
C08J11/16
B02C4/02
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023116158
(22)【出願日】2023-07-14
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-01-23
(71)【出願人】
【識別番号】522345803
【氏名又は名称】株式会社アーケム
(71)【出願人】
【識別番号】504205521
【氏名又は名称】国立大学法人 長崎大学
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100195556
【弁理士】
【氏名又は名称】柿沼 公二
(74)【代理人】
【識別番号】100213436
【弁理士】
【氏名又は名称】木下 直俊
(72)【発明者】
【氏名】北野 創
(72)【発明者】
【氏名】鬼木 良彦
(72)【発明者】
【氏名】本九町 卓
【テーマコード(参考)】
4D063
4F401
【Fターム(参考)】
4D063CC01
4D063GA10
4D063GD02
4F401AA26
4F401AD09
4F401BA06
4F401CA14
4F401CA67
4F401CA68
4F401CA88
4F401EA46
4F401FA08Z
(57)【要約】
【課題】効率化されたポリウレタンフォームのリサイクル方法を提供する。
【解決手段】ポリウレタンフォームのリサイクル方法は、ポリウレタンフォームを一対のロール間を通過させ、一対のロール間で圧縮して粉砕する粉砕工程と、粉砕工程後の処理物を加水分解する加水分解工程と、を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理物としてポリウレタンフォームを一対のロール間を通過させ、前記一対のロール間で圧縮して粉砕する粉砕工程と、
前記粉砕工程後の前記処理物を加水分解する加水分解工程と、を含むポリウレタンフォームのリサイクル方法。
【請求項2】
前記粉砕工程では、前記一対のロール間に加える荷重が、前記ロールの軸方向における単位長さあたりで1t/cm以上3t/cm以下である請求項1に記載のポリウレタンフォームのリサイクル方法。
【請求項3】
前記粉砕工程では、前記一対のロール間に前記ポリウレタンフォームを通過させるパスが2回以上である請求項2に記載のポリウレタンフォームのリサイクル方法。
【請求項4】
前記加水分解工程は、
分圧が3MPa以上の二酸化炭素の存在下で、
150度以上の温度で行う請求項2に記載のポリウレタンフォームのリサイクル方法。
【請求項5】
前記処理物に水を添加する水添加工程を更に含み、
前記水添加工程は、前記加水分解工程の前に行われる請求項1から4の何れか一項に記載のポリウレタンフォームのリサイクル方法。
【請求項6】
前記粉砕工程では、
前記一対のロール間に前記ポリウレタンフォームを通過させるパスが1回以上であって、
前記パス中又は前記パス間に前記水添加工程が行われる請求項5に記載のポリウレタンフォームのリサイクル方法。
【請求項7】
前記水添加工程では、前記処理物におけるポリウレタンの質量に対して水の質量が5%以上100%以下となるように水を添加する請求項5に記載のポリウレタンフォームのリサイクル方法。
【請求項8】
前記粉砕工程後の前記処理物の体積基準粒度分布に基づく平均粒子径は160μm以下である請求項1から4の何れか一項に記載のポリウレタンフォームのリサイクル方法。
【請求項9】
前記粉砕工程後の前記処理物の静かさ密度を0.10g/cc以上とする請求項1から4の何れか一項に記載のポリウレタンフォームのリサイクル方法。
【請求項10】
前記水添加工程として、前記粉砕工程後の前記処理物に水を添加して混合する水混錬工程を含み、
前記水混錬工程では、前記処理物におけるポリウレタンの質量に対して水の質量が5%以上300%以下となるように水を添加する請求項5に記載のポリウレタンフォームのリサイクル方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ポリウレタンフォームのリサイクル方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ウレア化合物の分解処理方法が開示されている。このウレア化合物の分解処理方法では、ウレア化合物を超臨界状態又は亜臨界状態の二酸化炭素中、液体または気体状態の水を用いて加水分解して、対応するアミンを回収する。特許文献1では、このウレア化合物の分解処理方法において、加水分解の際のウレア化合物と水の質量比が、水/ウレア化合物=20/1~160/1であることと、水の量が少なすぎる場合は、ウレア化合物への水の拡散が不十分となることとが開示されている。
【0003】
特許文献2には、熱硬化性樹脂の粉砕方法が開示されている。この熱硬化性樹脂の粉砕方法は、圧縮粉砕により熱硬化性樹脂を粉砕する圧縮粉砕工程を備えている。この圧縮粉砕工程は、互いに接近する方向に付勢されながら回転する一対のロールの間に、熱硬化性樹脂を投入して圧縮粉砕するロール圧縮粉砕工程である。ロール圧縮粉砕工程では、熱硬化性樹脂の投入時、一対のロールの間に水を添加してよく、投入時に水を添加すると、得られるウレタン微粉末の平均粒径が小さくなる。
【0004】
非特許文献1には、ポリウレタンの環境低負荷型分解法が開示されている。非特許文献1には、ポリウレタンの用途は,主に発泡体であるウレタンフォームであり、ウレタンフォームは他の高分子材料に比べて著しく密度が低いことが開示されている。また、非特許文献1には、CO(二酸化炭素)と水とを用いたポリウレタンの加水分解反応は環境への負荷が極めて低いことが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第2009/130842号
【特許文献2】特開2002-326224号公報
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】ポリウレタンの環境低負荷型分解法の開発、日本接着学会誌、2018年54巻9号 p.343-348、本九町 卓、[令和5年5月31日検索]、インターネット<https://www.jstage.jst.go.jp/article/adhesion/54/9/54_9-4/_pdf/-char/ja>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ポリウレタンは、ポリオールとアミンとの化合物である。ポリウレタンは、ポリオールとアミンとに加水分解することで、ポリウレタンを合成するための原料としてリサイクル可能である。しかし、ポリウレタンフォームはかさ高く、これを加水分解処理する際に取り扱いが困難で非効率となる問題がある。例えば、ポリウレタンフォームはかさ高くてかさ密度が小さく、加水分解を行う分解処理槽に密度を高くして投入することが困難であり、加水分解処理の効率が低くなる。具体的には、分解処理槽が大きくなり、水の使用量や加水分解時に要するエネルギー使用量が増大してしまう。また、加水分解後の処理物中のポリオールとアミンとの濃度が低くなり、これらの回収が非効率となる。そこで、効率化されたポリウレタンフォームのリサイクル方法が望まれる。
【0008】
本開示は、かかる実状に鑑みて為されたものであって、その目的は、効率化されたポリウレタンフォームのリサイクル方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するための本開示に係るポリウレタンフォームのリサイクル方法は、
ポリウレタンフォームを一対のロール間を通過させ、前記一対のロール間で圧縮して粉砕する粉砕工程と、
前記粉砕工程後の処理物を加水分解する加水分解工程と、を含む。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、効率化されたポリウレタンフォームのリサイクル方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本実施形態に係るポリウレタンフォームのリサイクル方法のフロー図である。
図2】本実施形態に係るポリウレタンフォームのリサイクル方法の概要の説明図である。
図3】ロールプレスのロール部分の側面視の模式図である。
図4】ロールプレスのロール部分の正面視の説明図である。
図5】粉砕工程のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図面を参照しつつ、本開示の実施形態に係るポリウレタンフォームのリサイクル方法について説明する。まず、本実施形態に係るポリウレタンフォームのリサイクル方法の概要を説明する。
【0013】
本実施形態に係るポリウレタンフォームのリサイクル方法(以下、本リサイクル方法と称する場合がある)は、処理物としてポリウレタンフォームを一対のロール間を通過させ、一対のロール間で圧縮して粉砕する粉砕工程と、粉砕工程後の処理物を加水分解する加水分解工程と、を含む。
【0014】
本リサイクル方法によれば、ポリウレタンフォームのリサイクルを効率化することができる。
【0015】
具体的には、かさ高いポリウレタンフォームをロール間での圧縮粉砕によりかさ密度の大きなものとすることができ、これにより、ポリウレタンをポリオールとアミンとに加水分解する分解処理槽に密度を高くして投入することが可能となる。ポリウレタンフォームを密度高く分解処理槽に投入可能とすることで、分解処理槽における加水分解処理の効率を高くして、ポリウレタンフォームのリサイクルを効率化することができる。以下、本実施形態に係るポリウレタンフォームのリサイクル方法について詳述する。
【0016】
本実施形態に係るポリウレタンフォームのリサイクル方法(本リサイクル方法)は、上述のごとく、処理物としてポリウレタンフォームを一対のロール間で圧縮粉砕する粉砕工程と、粉砕工程後の処理物を加水分解する加水分解工程とを含む。本リサイクル方法は、この粉砕工程と加水分解工程とに加えて、更に、ポリウレタンフォームを含む処理対象物(例えば廃棄物)を裁断や選別して粉砕工程に供するポリウレタンフォームを分離する分離裁断工程と、粉砕工程の処理物に水を添加する水添加工程と、加水分解により得たポリオールとアミンと分離して回収する分離回収工程とを含み得る。
【0017】
本リサイクル方法では、一例として、図1に示すフロー図のように、分離裁断工程(ステップS1)、粉砕工程(ステップS2)、水混錬工程(ステップS3、水添加工程の一例)、加水分解工程(ステップS4)及び分離回収工程(ステップS5)がこの順に行われる。なお、図1中PFUは、ポリウレタンフォームのことである。
【0018】
このリサイクル方法は、一例として、図2に示すプラント100により実現される。プラント100は、分離裁断工程を行う分離裁断装置1、粉砕工程を行うロールプレス装置2、水混錬工程を行う撹拌機3、加水分解工程を行う分解処理槽4及び分離回収工程を行う分離槽5を含み得る。
【0019】
分離裁断工程は、例えば廃車される車両の座席シートのような、ポリウレタンフォームを含む処理対象物を分離裁断装置1で破断や裁断し、本リサイクル方法でリサイクルの対象とするポリウレタンフォームとその他の異物とを選別、分離してポリウレタンフォームを取り出す工程である。取り出されたポリウレタンフォームは、粉砕工程で処理可能な程度の形状、寸法に裁断などされることが好ましい。分離裁断装置1は、例えば、廃棄物処理用の裁断装置、破断装置、選別装置、分離装置などを単独又はこれらを組み合わせて用いてよい。
【0020】
ポリウレタンフォームを含む処理対象物は、廃車される車両の座席シート以外に、ベッドやソファー、断熱材などであってもよい。処理対象物はポリウレタンフォームを含み、これを分離可能なものであれば種類を問わない。
【0021】
分離裁断工程では、ポリウレタンフォームは、一例として、厚み10cm、幅20cm、長さ30cm程度の塊状のフォーム片として分離してよい。分離裁断工程で分離されたフォーム片は後述する粉砕工程に供される。フォーム片は、粉砕工程での取り扱いに問題が生じない大きさであればよい。
【0022】
粉砕工程では、上述のフォーム片を処理物としてロールプレス装置2で圧縮粉砕する。フォーム片のロールプレス装置2で圧縮粉砕は、1回、あるいは2回以上繰り返し行われてもよい。以下ではフォーム片又はフォーム片をロールプレス装置2で圧縮粉砕した処理片を処理物としてロールプレス装置2に供して粉砕処理することを、パスと称する場合がある。例えば、2パス又は2パスする、などと称した場合、フォーム片又は処理片のロールプレス装置2での圧縮粉砕を2回繰り返すことを意味する。また、フォーム片又は処理片をロールプレス装置2に供する回数をパス回数と称する場合がある。
【0023】
パス回数を増やすことで、粉砕工程後の処理物の平均粒子径が減少し、また、かさ密度が増大する場合がある。なお、本実施形態において粉砕工程後の処理物とは、最後のパス以降の処理片の事である。
【0024】
粉砕工程後の処理物(処理片)の平均粒子径は500μm以下である。粉砕工程後の処理物の平均粒子径は、160μm以下であることが好ましい。粉砕工程後の処理物の平均粒子径は160μm以下であると、かさ密度が高くなりやすいためである。なお、本実施形態における平均粒子径は、レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置(セイシン企業社製、型式:LMS-3000)で計測した体積基準粒度分布に基づく体積平均径である。本実施形態において、平均粒子径の測定時の溶媒にはメタノールを用いている。平均粒子径の測定時における処理物の分散は、上記測定装置に付属の湿式分散ユニット(Hydro MV)を用いて行い、内蔵超音波プローブの設定出力は10%、内蔵のスターラの回転速度は1750rpmで行った。
【0025】
粉砕工程後の処理物(処理片)のかさ密度は0.10g/cc(g/cm)以上であることが好ましく、更に好ましくは0.16g/cc以上である。粉砕工程後の処理物の粒子径が0.10g/cc以上であると、後述する加水分解処理工程での処理効率が向上する。
【0026】
なお、本実施形態における処理物(処理片)のかさ密度とは、漏斗充填法による静かさ密度のことである。本実施形態における静かさ密度は、容量が1000ccの容器に出口口径10mmの漏斗を用いて処理物を静かに流し込み、処理物が容器からあふれた状態とした後、容器開口部をすり切り、容器内に充填された処理物の質量を計測し、この質量と容器容量とに基づいて求める。本実施形態において、処理物のかさ密度は、処理物が水を含まない乾燥状態の場合の密度である。本実施形態における処理物のかさ密度は、具体的には、かさ密度の測定対象である処理物を、内部雰囲気を60℃に設定した棚式乾燥庫内で一晩(16時間)乾燥させた後に測定した値である。
【0027】
図3図4に示すように、ロールプレス装置2は、円柱形状のロール21と、ロール21と同じ直径の円柱形状でのロール22とを有する。ロール22は、その円柱形状の中心軸の軸方向を、ロール21の円柱形状の中心軸の軸方向に沿わせて、ロール21に隣接して配置されている。図3には、ロールプレス装置2のロール21,22をこれらロール21,22の軸方向に沿ってみた場合(側面視)の模式図を示している。図4には、ロールプレス装置2のロール21,22を、これらロール21,22の中心軸と重複する仮想平面に対して垂直に見た場合(正面視)の模式図を示している。
【0028】
ロール21とロール22とは、モータなどの駆動源により駆動されて、それぞれの円柱形状の中心軸を回転軸として回転する。ロール21とロール22との回転方向は互いに逆向きである。ロール21の表面とロール22の表面とが近づく側からロール21とロール22との間にフォーム片又は処理片(原料28)を供給すると、フォーム片又は処理片がロール21の表面とロール22の表面との摩擦によりロール21,22間に引き込まれ、ロール21,22間で圧縮粉砕されて粉砕された処理片(粉砕物29)がロール21,22外に排出される。ロール21,22間では、ロール21,22間での圧縮と、ロール21,22間での摩擦とにより、圧縮粉砕が進行する。
【0029】
本実施形態において、例えばロール21の回転軸がロール22の回転軸と近接離間可能とされてよい。ロール21,22間のクリアランスC(図4参照)は、例えば、0mm以上2mm以下である。
【0030】
ロール21は、ロール22に向けて付勢されてよく、その付勢力、すなわち、ロール21,22間に加える荷重F(図3参照)は、一例として、ロール21,22間の軸方向における単位長さあたりで1t/cm以上3t/cm以下(9.8kN/cm以上29.4kN/cm以下)である。以下では、ロール21,22間に加える荷重Fをロール21,22間の軸方向における単位長さ(cm)あたりの荷重に換算した値を線圧と称する場合がある、
【0031】
ロールプレス装置2でのフォーム片の粉砕を複数パス行う場合、各パス間で線圧は一定(同じ)としてもよいし、パス毎に線圧を違えてもよい。例えば、最初のパスは前処理として線圧を小さくし(1t/cm未満、例えば、0.07t/cm)、2回目以降のパスの線圧を大きくしてもよい(例えば、2t/cm)。
【0032】
ロール21,22の回転速度は、ロール21,22の周速度で見た場合、一例として0.050m/s以上0.500m/s以下である。
【0033】
ロール21,22の直径D1,D2は、例えば150mm以上600mm以下である。ロール21,22の軸方向の長さ(幅)は、例えば150mm以上600mm以下である。ロール21,22の直径と軸方向の長さとは、同じとすることができる。
【0034】
粉砕工程では、加水(水添加工程の他の例)が行われてよい。粉砕工程で加水する場合、処理物であるフォーム片を加水してから最初のパスに供してもよい。また、粉砕工程で加水する場合、パス中、すなわち、処理物であるフォーム片又は処理片を圧縮粉砕しながら、これら処理物に加水してもよいし、複数のパスを行う途中(パス間)で処理片に加水してもよい。パス中に加水する場合は、ロール21,22に供給する前に加水するとよい。パス間で加水する場合は、直前のパス後の処理片に加水してから次のパスに供すればよい。
【0035】
粉砕工程で処理物に加水する場合の加水量の総量、すなわち、粉砕工程の終了時までに処理物に加水される加水量は、処理物におけるポリウレタンの質量に対して3%以上20%以下(例えば15%)であってよい。粉砕工程において加水を行うことで、ロールプレス内でのポリウレタンフォームへの加圧が均一化され、粉砕効率が向上し、粉砕工程後の処理物のかさ密度を高くすることができる場合がある。
【0036】
なお、粉砕工程における加水は必須ではなく、省略可能である。
【0037】
粉砕工程では、フォーム片の粉砕工程後の処理物(処理片)を解砕する解砕処理を行ってもよい。解砕処理は、例えばヘンシェル型ミキサなどの撹拌装置で撹拌して行ってよい。解砕処理により、処理物のかさ密度が増大する場合がある。処理物のかさ密度は、解砕処理により例えば30%増大する。
【0038】
すなわち粉砕工程は、一例として図5に示すフロー図のようにして行ってよい。詳述すると、粉砕工程は、線圧をその後のパスよりも低くして行う前処理プレス(ステップS21)、前処理プレス後の処理片への加水(例えばポリウレタンの質量に対して10%の加水、ステップS22)、パス(圧縮粉砕)の繰り返し(例えば5パス、ステップS23)、処理片への更なる加水(例えば更に5%の加水、ステップS24)、再度のパス(圧縮粉砕)の繰り返し(例えば3パス、ステップS25)及び例えばヘンシェル型ミキサでの撹拌による解砕(ステップS26)を含んでよい。
【0039】
水混錬工程は、粉砕工程後の処理物(処理片)に水を添加して混合する工程である。水混錬工程では、処理物と水とを、練り込むようにして混合することが好ましい。水混錬工程では、処理物におけるポリウレタンの質量に対して、混合後の水の質量が5%以上300%以下、好ましくは30%以上200%以下となるように水を添加することが好ましい。水混錬工程における処理物と水との混錬により、処理物のかさ密度が増大する場合がある。水と混錬された処理物は、いわゆるケーキ状の状態からスラリー状の状態となる。
【0040】
以下では、粉砕工程後の処理物(処理片)に水を添加して混合した混錬物を包括して粉砕工程後の処理物と称する場合がある。水混錬工程は本リサイクル方法において必須ではなく、省略可能である。
【0041】
水混錬工程では、公知の混錬機を用いてよく、例えば、リボン型ミキサ、コニーダ、パドル型ミキサ、ロール型混錬機などを用いることができる。
【0042】
加水分解工程は、粉砕工程後の処理物中のポリウレタンを、水と二酸化炭素との存在下、且つ、加圧及び加熱下で、加水分解する工程である。加水分解工程における加水分解は、分解処理槽4で行ってよい。
【0043】
加水分解工程では、前工程から供給された処理物(処理片)が分解処理槽4に投入される。分解処理槽4には、処理物に加えて、水と二酸化炭素とが供給される。分解処理槽4は、処理物が投入される反応容器の槽本体40と、槽本体40を加熱するヒータ41とを有する。槽本体40は、槽本体40に二酸化炭素の供給を許容又は禁止する供給バルブ45と、槽本体40からの気体(二酸化炭素)の放出(排気、排出)を許容又は禁止する放出バルブ46とを有してよい。
【0044】
ポリウレタンフォームは、そのまま(未処理)の場合には極めてかさ密度の低い(例えば、0.04g/cc程度)ものであり、分解処理槽4へ投入可能な質量は極めて少ない。しかし、本リサイクル方法では、処理物(処理片)のかさ密度が圧縮粉砕により高められ、また、水混錬工程を行う場合はこれにより更にかさ密度が高められている。このため、本リサイクル方法では、分解処理槽4へ投入可能な処理物(ポリウレタン)の質量が多くなる。これにより、加水分解処理に必要な分解処理槽4の容量を小さくすることができるようになる。またこれにより、分解処理槽4へ供給される水や二酸化炭素の使用量を削減することができるようになる。更には、分解処理槽4の内容物の温度調整や圧力調整に要するエネルギーを削減することができるようになる。したがって、本リサイクル方法では、加水分解処理を効率的に行うことができる。
【0045】
加水分解工程では、分解処理槽4において、処理物(処理片)におけるポリウレタンの質量に対して水の質量が5%以上1000%以下、好ましくは20%以上400%以下、より好ましくは50%以上300%以下となるように、分解処理槽4に水を供給するとよい。分解処理槽4において必要な水の量は、ポリウレタンの加水分解で消費される水の量以上、且つ、処理物全体が水に接触可能となる量である。
【0046】
加水分解工程では、二酸化炭素の分圧を3MPa以上20MPa以下、好ましくは4MPa以上15MPa以下とするとよい。これにより、ポリウレタンの加水分解が促進される。
【0047】
加水分解工程では、分解処理槽4の槽内温度を150℃以上、好ましくは180℃以上とするとよい。分解処理槽4の槽内温度を150℃以上とすることで、ポリウレタンの加水分解が促進される。分解処理槽4の槽内温度は、280℃以下であれば加水分解の反応率が高い。
【0048】
分離回収工程は、分解処理槽4で加水分解処理された溶液からポリオールとアミンとを分離する工程である。分離回収工程は、例えば分離槽5の槽内に水と有機溶媒(例えばクロロホルム)とを供給し、ポリオールとアミンとの水と有機溶媒とへの溶解度の相違に基づいた抽出処理によって行うことができる。この例の場合、アミンは水溶性成分として水相側に抽出され、ポリオールが非水溶性成分として油相(有機溶媒側)に抽出される。これらの抽出後に、油相と水相とを別々に回収することで、ポリオールとアミンとを分離することができる。油相や水相は、必要に応じてろ過した後、油相や水相から有機溶媒や水を蒸発させることでポリポールやアミンを濃縮して回収することができる。なお、上記で説明した分離回収工程は例示である。本リサイクル方法では他の分離回収方法の採用は排除されない。
【0049】
本リサイクル方法では、分解処理槽4で加水分解処理された分解物を含む溶液中の水の含有量が低く、ポリオールとアミンとの濃度が高い。このため、分離回収工程における有機溶媒の使用量を削減可能であり、また、水や有機溶媒を蒸発などで除去する際に要するエネルギーを削減することができる。すなわち、ポリオールとアミンとの分離や回収を効率化することができる。
【実施例0050】
以下では実施例に基づいて本リサイクル方法を説明する。
【0051】
本実施例では、表1に示す処方のポリウレタンフォームを作成し、本リサイクル方法に基づいて圧縮粉砕などして分解処理槽に投入するための処理物(処理片)を得た。本実施例では、粉砕工程後又は水混錬工程後の処理物(処理片)の特性として、粒子径及びかさ密度を測定し、また、分解処理槽を模した容器(容量150ml)に投入して投入可能量を評価した。
【0052】
【表1】
【0053】
なお、表1中、Polyether polyol(OH #56)とは、ポリエーテルポリオール(水酸基価mgKOH/g)のことである。また、TDI80とは、トリレンジイソシアネート(2,4-トリレンジイソシアネートを約80%含む)のことである。また、Silicone Surfactantとは、シリコーン界面活性剤のことである。また、Bis(2-dimethylaminoethyl)etherとは、ビス(2‐ジメチルアミノエチル)エーテルのことである。また、DPGとは、ジプロピレングリコール(Dipropylene glycol)のことである。DABCOとは、トリエチレンジアミン(Triethylenediamine)のことである。そして、Stannous octoateとは、オクタン酸第一すずのことである。
【0054】
ポリウレタンフォームは、厚み5cm、幅10cm、長さ30cm程度の塊状のフォーム片として分離、裁断し、粉砕工程に供した。粉砕工程では、ロールプレス機(株式会社セイシン企業製、型式:150型、ロールの直径は150mmで、軸方向の長さは150mm)を用いてフォーム片を複数パスして処理片を製造した。
【0055】
粉砕工程では、パス回数を変更して処理片を製造した。また、粉砕工程中で、加水を行った処理片と、行わなかった処理片とを製造した。また、粉砕工程中で解砕処理を行った処理片と行わなかった処理片とを製造した。また、粉砕工程後に水混錬工程を行った処理片と、行わなかった処理片とを製造した。
【0056】
解砕工程を行う場合、ヘンシェル型ミキサに類する小型の混合、解砕装置として、市販ジューサーミキサ(パナソニック社製:型式MX-X701)を用いて解砕を行った。
【0057】
水混錬工程を行う場合、キッチンボール内に処理片を投入した状態で、処理片に水を滴下し、へらを用いてかき混ぜることで実施した。
【0058】
表2には、本実施例に関し、粉砕工程における処理、水混錬工程の有無と加水量(g)、処理片の粒子径(μm)、かさ密度(g/cc)及び投入可能量(g)を示す。粉砕工程における処理としては、前処理プレスの有無、加水量(g)、圧縮粉砕のパス数(回)及び解砕の有無を示す。なお、投入可能量は、ポリウレタンフォームを、後述の150mlの分解処理槽に、水含んだまま投入した際の上限値である。
【0059】
【表2】
【0060】
表2に示すように、各実施例では、前処理プレス後、圧縮粉砕前に1回目の加水を行った。特に実施例4から6では、圧縮粉砕のパスの繰り返し途中で2回目の加水を行った。表2では、1回目の加水直後の圧縮粉砕におけるパスの繰り返しには1回目と付記している。圧縮粉砕パスの繰り返し途中で加水を行った場合には、その加水直後の圧縮粉砕におけるパスの繰り返しに2回目と付記している。表2に示すように、比較例は、未処理のポリウレタンフォームそのままである。
【0061】
なお、前処理プレスにおける線圧は0.07t/cmであり、ロール間のクリアランスは1mmである。圧縮粉砕時における線圧は2t/cmであり、ロール間のクリアランスは0mmである。なお、本実施例で採用したロールプレス機のロール間のクリアランスは無負荷時のクリアランスであり、ロール間にフォーム片又は処理片が供給された場合は、線圧を保った状態でクリアランスが拡大する。ロールの回転速度は、ロールの周速度で0.078m/sから0.236m/s(10rpmから30rpm)である。
【0062】
表2に示す処理片の特性より、処理片の粒子径は、圧縮粉砕の総パス数が増加するほど減少することがわかる。また、処理片のかさ密度は、圧縮粉砕の総パス数が増加するほど増大することがわかる。
【0063】
処理片の投入可能量はかさ密度の増大に伴って増加することがわかる。また、実施例6のごとく水混錬工程を採用すれば、採用しない場合(実施例1から5、特に実施例5)に比べて更に投入可能量が増加することがわかる。
【0064】
このように、本実施例に係る処理片は、比較例の処理物に比べて、分解処理槽への投入可能量を20倍以上とすることが可能となる。特に水混錬工程を採用する場合には分解処理槽への投入可能量を100倍以上とすることが可能となる。
【0065】
実施例5,6の処理片については、更に、水と二酸化炭素との存在下、且つ、加圧及び加熱下で、処理片中のポリウレタンを加水分解する加水分解工程に供し、表3に示す実施例7から17のごとく評価した。
【0066】
まず、表3に示す仕込み量(g)及び水添加量(g)に従って、実施例5又は実施例6の処理片と水とを、容量が150mlの反応容器をステンレス製のオートクレーブに投入して仕込んだ。なお、表3に示す仕込み量は、処理片中のポリウレタンの質量(処理片中の水の質量を差し引いた値)である。また、表3に示す水添加量は反応容器内に存在する水の質量であって、処理片が既に含む水と反応容器内に新たに投入する水との合計質量である。そして、表3に示す圧力(MPa)、温度(℃)及び時間(hr)に従って、オートクレーブの放出バルブを閉じた状態でオートクレーブ内が所定の圧力になるまで二酸化炭素を注入してオートクレーブの供給バルブを閉じ、その後、オートクレーブをヒータで所定の温度まで加熱し、その温度で所定の時間保持して反応(加水分解)させた。以下では、加水分解のために保持した時間を、反応時間と称する場合がある。
【0067】
【表3】
【0068】
上記保持後(反応後)、氷水を冷媒として用いてオートクレーブを冷却し、オートクレーブ内の反応容器の温度を迅速に(3分以内に100℃以下まで)冷却した。冷媒を適宜交換し、合計15分ほど冷却して反応容器を室温以下とした後、オートクレーブの放出バルブを開放して二酸化炭素を放出させた。その後、反応容器から、ポリウレタンの加水分解物(以下、分解物と称する)を取り出して、分離槽としての容器に移し替えた。
【0069】
更に分解物を移し替えた容器中に水とクロロホルムとを加え、分解物中の水溶性成分と非水溶性成分との水と有機溶媒とへの溶解度の相違に基づいた抽出処理を行い、水溶性成分と非水溶性成分(ただし、液体状で油状残渣である)に分けて回収した。得られた非水溶性成分を重水素化クロロホルム(CDCl)に溶解しプロトン-核磁気共鳴(H-NMR)測定と、N,N‐ジメチルホルムアミドに溶解してゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定とを行なった。原料のポリエーテルポリオールを標品として比較することで、非水溶性成分の一部はトリレンジイソシアネートに由来する構造を持つポリエーテルポリオールであることが分かった。
【0070】
非水溶性成分については減圧乾燥処理を行った後、秤量してその値を非水溶性成分回収量(g)とし、これに基づいて非水溶性成分の分解回収率(%)を算出した。ここで、分解回収率は非水溶性成分回収量を、表1に示した処方に基づいて算出される理論回収可能最大量で除した値である。
【0071】
かさ密度を増大させた実施例5,6の処理片は、表3に示されるように、実施例7から17のいずれの条件においても74%を超える高い分解回収率を示している。
【0072】
実施例7から17において、仕込み量に対する水添加量の割合が1倍もしくは1倍を下回る場合、各分離回収率高いことがわかる。そのため、本リサイクル方法では、分解物を含む溶液中の水の含有量を低くしてポリオールとアミンとの濃度を高くすることができる。したがって、本リサイクル方法では、水を蒸発などで除去する際に要するエネルギーを削減することができると考えらえる。すなわち、本リサイクル方法では、ポリオールとアミンとの分離や回収を効率化することができると考えられる。
【0073】
このように、本実施例に係る処理後の処理物(処理片)は、比較例に係る処理物を用いる場合に比べて、加水分解処理に必要な分解処理槽の小型化、加水分解処理に供する水や二酸化炭素の使用量の削減、加水分解処理に要するエネルギーの削減を実現することができ、加水分解処理を効率的に行うことができるのである。また、加水分解処理に必要な水の使用量を削減できることから、加水分解処理後の分離回収工程における溶媒の使用量を削減し、また、水や有機溶媒の除去に要するエネルギーの削減を実現することができ、分離と回収の処理を効率的に行うことができるのである。
【0074】
以上のようにして、効率化されたポリウレタンフォームのリサイクル方法を提供することができる。
【0075】
なお、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本開示の実施形態はこれに限定されず、本開示の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0076】
本開示は、ポリウレタンフォームのリサイクル方法に適用できる。
【符号の説明】
【0077】
1 :分離裁断装置
100 :プラント
2 :ロールプレス装置
21 :ロール
22 :ロール
28 :原料
29 :粉砕物
3 :撹拌機
4 :分解処理槽
40 :槽本体
41 :ヒータ
45 :供給バルブ
46 :放出バルブ
5 :分離槽
C :クリアランス
D1 :直径
D2 :直径
F :荷重
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2023-10-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理物としてポリウレタンフォームを一対のロール間を通過させ、前記一対のロール間で圧縮して粉砕する粉砕工程と、
前記処理物に水を添加する水添加工程と、
前記粉砕工程後の前記処理物を加水分解する加水分解工程と、を含み、
前記水添加工程は、前記加水分解工程の前に行われ、
前記水添加工程では、前記処理物におけるポリウレタンの質量に対して水の質量が20%以上300%以下となるように水を添加するポリウレタンフォームのリサイクル方法。
【請求項2】
前記粉砕工程では、前記一対のロール間に加える荷重が、前記ロールの軸方向における単位長さあたりで1t/cm以上3t/cm以下である請求項1に記載のポリウレタンフォームのリサイクル方法。
【請求項3】
前記粉砕工程では、前記一対のロール間に前記ポリウレタンフォームを通過させるパスが2回以上である請求項2に記載のポリウレタンフォームのリサイクル方法。
【請求項4】
前記加水分解工程は、
分圧が3MPa以上の二酸化炭素の存在下で、
150度以上の温度で行う請求項2に記載のポリウレタンフォームのリサイクル方法。
【請求項5】
前記水添加工程は、
前記粉砕工程中に前記処理物に加水する工程と、
前記粉砕工程後の前記処理物に水を添加して混合する水混錬工程と、を含む請求項1から4の何れか一項に記載のポリウレタンフォームのリサイクル方法。
【請求項6】
前記粉砕工程では、
前記一対のロール間に前記ポリウレタンフォームを通過させるパスが1回以上であって、
前記パス中又は前記パス間に前記水添加工程が行われる請求項5に記載のポリウレタンフォームのリサイクル方法。
【請求項7】
前記水添加工程では、前記粉砕工程中の前記処理物に、前記処理物におけるポリウレタンの質量に対して水の質量が%以上20%以下となるように水を添加する請求項5に記載のポリウレタンフォームのリサイクル方法。
【請求項8】
前記粉砕工程後の前記処理物の体積基準粒度分布に基づく平均粒子径は160μm以下である請求項1から4の何れか一項に記載のポリウレタンフォームのリサイクル方法。
【請求項9】
前記粉砕工程後の前記処理物の静かさ密度を0.10g/cc以上とする請求項1から4の何れか一項に記載のポリウレタンフォームのリサイクル方法。
【請求項10】
記水混錬工程では、前記処理物におけるポリウレタンの質量に対して水の質量が30%以上300%以下となるように水を添加する請求項に記載のポリウレタンフォームのリサイクル方法。
【請求項11】
前記加水分解工程における加水分解は分解処理槽で行われ、
前記水添加工程後の前記処理物が、前記分解処理槽に投入される請求項1に記載のポリウレタンフォームのリサイクル方法。
【請求項12】
前記加水分解工程における加水分解は分解処理槽で行われ、
前記水添加工程後の前記処理物が、前記分解処理槽に投入される請求項10に記載のポリウレタンフォームのリサイクル方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0058
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0058】
表2には、本実施例に関し、粉砕工程における処理、水混錬工程の有無と加水量()、処理片の粒子径(μm)、かさ密度(g/cc)及び投入可能量(g)を示す。粉砕工程における処理としては、前処理プレスの有無、加水量()、圧縮粉砕のパス数(回)及び解砕の有無を示す。なお、投入可能量は、ポリウレタンフォームを、後述の150mlの分解処理槽に、水含んだまま投入した際の上限値である。