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  • 特開-看板用装飾体及び看板の装飾方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025012996
(43)【公開日】2025-01-24
(54)【発明の名称】看板用装飾体及び看板の装飾方法
(51)【国際特許分類】
   G09F 7/02 20060101AFI20250117BHJP
【FI】
G09F7/02 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023116235
(22)【出願日】2023-07-14
(71)【出願人】
【識別番号】523270003
【氏名又は名称】株式会社アドウィンズ
(74)【代理人】
【識別番号】100139996
【弁理士】
【氏名又は名称】太田 洋子
(72)【発明者】
【氏名】柳 淳
(57)【要約】
【課題】 既存の看板を利用しつつ利用シーンに応じた装飾を施すことのできる看板用装飾体を提供すること。
【解決手段】
広告を表示する透光性の広告板220と、広告板設置用の基台部240と、内設される光源部とを有する長方体状の自立型看板本体200の外周部に着脱自在に装着できる、所望のデザインを施した板状の樹脂製の看板用装飾体。
【選択図】 図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
広告を表示する広告板を有する看板本体の外周部に着脱自在に装着できる、所望のデザインを施した樹脂製の看板用装飾体。
【請求項2】
広告を表示する透光性の広告板と、広告板設置用の基台部と、内設される光源部とを有する長方体状の自立型看板本体の外周部に着脱自在に装着できる、所望のデザインを施した板状の樹脂製の看板用装飾体。
【請求項3】
広告を表示する広告板を有する看板本体の外周部に対し、所望のデザインを施した樹脂製の看板用装飾体を着脱自在に装着する、看板の装飾方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、既存の看板に着脱自在に装着できる看板用装飾体及び看板の装飾方法、特に用途、予算または設置環境等の利用シーンに応じて使い分けできる看板用装飾体及び看板の装飾方法に関する。
【背景技術】
【0002】
店舗の広告宣伝には、店舗名、商品名若しくは役務名またはメニュー等を表示した、持ち運びが可能な自立型のスタンド看板または立て看板が利用されている。これらの看板は、電飾式ものや非電飾式のものがあり、長方体状または平面視長方形状を呈しているのが一般的である。
【0003】
看板を設置する目的・効果の一つである集客または注目度の向上のために、人の目を引くような工夫を凝らした種々の看板が出現している。
【0004】
特許文献1には、正面板の両側縁に側面板を連設し、両側面板を弾性を有する紐状部材の引張力により後方へ折り曲げると共に、その内側への折れ曲がりを正面板から後方に起き上がる背起板で規制する立て看板において、前記紐状部材の両端部をそれぞれ各側面板に連結し、その連結部が、側面板の基端から離れ、かつ背起板の基端より下方に位置し、両側面板及び背起板が伏倒した扁平状態で紐状部材が側面板の後側から正面板の前側を通り、側面板の後方への折り曲げに伴い、背起板が紐状部材で押し上げられるようにしたことを特徴とする立て看板が開示されている。
【0005】
特許文献2には、まねき猫という、江戸時代を起源とし商売繁盛の縁起物として知られる図柄を利した招福まねき猫看板が開示されている。
【0006】
特許文献3には、背中合わせ2枚の立て看板の中央の上部より、頭、および、手を出し、その手を振って通行人の注意を集中させることを特徴とする人型立て看板が開示されている。
【0007】
特許文献4には、看板にポケットを付け上部に雨及び水滴が入らないように蓋(カバー)を付けたところを特徴とする内部変更自在式看板が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2000-19973号公報
【特許文献2】特開2011-2593号公報
【特許文献3】特開2011-123456号公報
【特許文献4】実用新案登録第3228206号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
看板は、集客若しくは注目度の向上のための有力なツールの一つである。従って、用途、設置環境または季節等に応じた看板を複数用意することが望ましい。しかし、看板を複数用意するための経済的負荷は大きい。
【0010】
特に、中小規模の店舗等では、看板にかけられる費用は限られている。そのため、画一的なデザインや、長方体状にデザインされた、ありふれた看板を利用せざるを得ないのが実情である。
【0011】
特許文献1乃至特許文献4に開示された看板を用いれば、注目度を向上することはできる。しかし、用途、設置環境または季節等に応じた特有の看板とするためには、合わせたい利用シーンに応じた複数の看板を用意する必要がある。そのため、経済的負荷を軽減することはできない。
【0012】
本発明は、上記事情を考慮してなされたものであり、利用シーンに応じて使い分けが可能な看板用装飾体及び看板の装飾方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、既存の看板を利用しつつ利用シーンに応じた装飾を施すことのできる看板用装飾体及び看板の装飾方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、以下の構成を有する。
【0014】
(1)広告を表示する広告板を有する看板本体の外周部に着脱自在に装着できる、所望のデザインを施した樹脂製の看板用装飾体。
【0015】
(2)広告を表示する透光性の広告板と、広告板設置用の基台部と、内設される光源部とを有する長方体状の自立型看板本体の外周部に着脱自在に装着できる、所望のデザインを施した板状の樹脂製の看板用装飾体。
【0016】
(3)広告を表示する広告板を有する看板本体の外周部に対し、所望のデザインを施した樹脂製の看板用装飾体を着脱自在に装着する、看板の装飾方法。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、複数の看板を用意せずとも、利用シーンに応じた看板広告を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の一実施形態に係わる看板用装飾体の全体の概略構成を示す斜視図である。
図2】同実施形態に係わり、看板本体の全体の概略構成を示す斜視図である。
図3】同実施形態に係わり、看板用装飾体を看板に装着した状態を模式的に示す図である。
図4】同実施形態に係わり、看板用装飾体の看板への装着及び脱着処理の流れを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の一実施形態につき、図を参照して説明する。
本実施形態の看板用装飾体(以下「装飾体」)100は、看板本体200の外周部200aに着脱自在に装着されるものである。
【0020】
即ち、装飾体100は、樹脂、例えば、FRP(繊維強化プラスチック)、ABS樹脂等の熱可塑性樹脂、発泡プラスチック等の樹脂発泡体、または硬質性シリコンから形成される。特に、軽量の樹脂が好ましく用いられる。
装飾体100の平面視(正面(広告板220の広告を表示した面の対面から)見た場合。以下、同じ。)は、外周部が角丸四角形状であって下方が開放されたコの字状を呈する。
装飾体100は、所定の厚み(厚みM)を有し、正面部、背面部、上面部、右側面部、左側面部、底面部を有する。正面部100a(木表に相当)及び背面部100b(木裏に相当)には、夫々所望のデザイン(文字、記号、図形及び模様を含む)が施されている。
【0021】
また、装飾体100は、看板本体200の外周部200aに着脱自在に装着するための装着部120を有する。この装着部120は、看板本体200の平面視形状と同一形状、同一の大きさ(面積)である。
即ち、装飾体100及び看板200の平面視形状において、
看板本体200の外周部200aの長辺の長さ:SL
看板本体200の外周部200aの短辺の長さ:SW
装着部120の長辺の長さ:ML
装着部120の短辺の長さ:MW
としたとき、SL=ML、SW=MWの関係にある。
また、看板本体の厚みSとMとは、同等の関係にある。
【0022】
なお、利用シーンに合わせたデザインが正面部100a及び裏面部100bに施された装飾体100を複数枚用意しておくことが好ましい。また、装着部120には、看板本体200への装着時の補強具としてのL字型金具(不図示)が付属されている。
【0023】
看板本体200は、平面視長方形状を呈する透光性の広告板220を有する。広告板220には、平面状の広告が表示されている。また、看板本体200は、下部200bに設置用の基台部240を有しており、自立型看板として機能する。また、看板本体200は、光源部(不図示)を内設しており、電飾式看板として機能する。
【0024】
看板本体200の外周部200aの硬度は、看板本体200の硬度よりも大きい。看板本体の外周部200aは、例えば、金属製の枠体で形成されており、破損防止機能を有する。
【0025】
上記構成につき、その作用を説明する。
【0026】
まず、装着部120の内周部120aに看板本体200の外周部200aが位置するよう、装飾体100を看板本体200に装着する(図4のステップS410参照)。
ここで、装飾部120と看板本体200とは、SL=ML、SW=MWの関係にある。そのため、装着部120の内周部120aは、看板本体200の外周部200aに向かい、看板本体200を内包するように押圧して嵌め込まれる。これにより、装飾体100が看板本体200に装着される。この際、装着部120の内周部120aは、あたかも看板本体200の外周部200aが外方に指向する力に抗して嵌め込まれる。換言すれば、樹脂製の装飾体100は、金属製の外周部200aに比べて弾性を有する。そのため、装着部120は、押し拡げられるようにして看板本体200の外周部200aに装着されることになる。
【0027】
装飾体100を看板本体200に装着した後、必要に応じて、付属のL字型金具を用い、装飾体100と看板本体200の広告板220を有する面をねじ止め固定する(ステップS420)。これにより、装飾体100と看板本体200との装着状態が強固になる。
【0028】
看板本体200に装着された装飾体100を取り外す場合は、先ず、装飾体100と看板本体200とを固定しているL字型金具を取り外す(ステップS430)。
【0029】
この後、装飾体100を看板本体200から引き抜くようにして、装着部120の内周部120aと看板本体200の外周部200aの圧接状態を解除し、両者を離間させる。これにより、看板本体200から装飾体100を取り外すことができる(ステップS440)。
【0030】
而してあらたな装飾体100を看板本体200に装着する場合は(ステップS450のY)、前述ステップS420以後の処理を行えばよい。
【0031】
上記実施形態によれば、用途、設置環境または季節等の利用シーンに応じて装飾体100を看板本体200に着脱自在に装着可できるため、一つの看板を使い分けることが可能となる。また、魅力ある画期的な装飾体100と看板本体200とを用いることにより、注目度の向上及び幅広い集客効果を期待できる。
【0032】
また、上記実施形態によれば、極めてシンプルな構造の装飾体100とすることができ、また、入手し易い樹脂を用いて装飾体100を形成できる。このため、経済的にも生産的にも優れた装飾体を提供できる。加えて、種々の利用シーンに応じるために複数の看板を用意する必要もなくなり、環境負荷も少なく、SDGsにも貢献・寄与できる。
【0033】
さらに、装飾体100は樹脂で形成できるため、軽量で持ち運び易く、保管性にも優れ、また耐久性にも優れる装飾体100を提供できる。
【0034】
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく、要旨を逸脱しない限り種々の変形が可能なことは勿論である。
【0035】
具体的には、装飾体は、FRP、熱可塑性樹脂、樹脂発泡体または硬質性シリコン樹脂以外の樹脂製であってもよい。
また、装飾体の形状は、装飾体を看板本体の外周部に着脱自在に装着できる形状であれば、コの字状以外であってもよい。装着部の形状も同様である。また、装着部の大きさも、装飾体を看板本体の外周部に着脱自在に装着できるのであれば、看板本体の平面視形状と同一形状、同一の大きさ(面積)でなくともよい。
また、装飾体100は、正面100または背面100bのいずれかに所望のデザインが施されていればよい。
また、装飾体100は、例えば、全体で装飾体を動物や人物を模した形状にしてもよい。
また、装飾体100の製造方法は、特に限定されない。例えば、装飾体100は、射出形成または押出形成により製造してもよく、3Dプリンタを用いて製造してもよい。
また、装飾体100は、看板本体の外周部の全てを覆う必要はなく、外周部の一部に接するように装着されればよい。
【0036】
また、看板は、自立式以外のものであってもよい。この場合、装着部に囲まれるように、装飾体を看板本体に装着することができる。
【0037】
また、看板本体は、平面視長方形状以外の形状であってもよい。この場合、装飾体の形状は、装飾体を看板本体に着脱自在に装着できる形状であればよく、装着部が看板本体の外周部に対応するような形状であることが好ましい。
また、看板本体の広告表示部(上記実施形態においては、広告板220に該当)は、平面状に限られず、凹部・凸部を有していてもよい。
【0038】
また、SLとML、SWとMWは、装飾体を看板本体に着脱自在に装着できるのであれば、等しい関係になくともよい。例えば、SL≧ML、SW≧MWであってもよい。
また、厚みMと厚みSとは、装飾体を看板本体に着脱自在に装着できるのであれば、同等でなくともよい。
【符号の説明】
【0039】
100 …看板用装飾体(装飾体)
100a …正面部(木表)
100b …背面部(木裏)
120 …装着部
200 …看板本体
200a …外周部
220 …広告板
240 …基台部

図1
図2
図3
図4