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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025013057
(43)【公開日】2025-01-24
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 5/04 20060101AFI20250117BHJP
【ＦＩ】
A63F5/04 631
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】ＯＬ
(21)【出願番号】P 2023116347
(22)【出願日】2023-07-14
(71)【出願人】
【識別番号】390031772
【氏名又は名称】株式会社オリンピア
(74)【代理人】
【識別番号】110003133
【氏名又は名称】弁理士法人近島国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】市原 聖之
(72)【発明者】
【氏名】西澤 暢
【テーマコード（参考）】
2C518
【Ｆターム（参考）】
2C518CA10
2C518DA06
2C518DA07
(57)【要約】
【課題】リールに配列される図柄やリールの停止制御の設計を容易にできる遊技機を提供する。
【解決手段】当選エリア「打順ベル３」は、規定投入数よりも多い配当の小役３と、規定投入数よりも少ない配当の小役９～小役１１と、を含む。小役３、小役１０、小役１１の入賞図柄組合せを構成する右リールの図柄は、ＢＡＲ図柄「ＢＡＲ」、チェリー図柄「ＣＨ」であり、小役９の入賞図柄組合せを構成する右リールの図柄は、ベル図柄「ＢＬ」である。ボーナス成立状態において当選エリア「打順ベル３」に当選し、打順５でストップボタンが操作された場合には、小役３が入賞可能であり、打順６でストップボタンが操作された場合には、小役１０、小役１１が入賞可能である。非ＲＴ状態において当選エリア「打順ベル３」に当選し、打順５、打順６でストップボタンが操作された場合には、小役９が入賞可能である。
【選択図】図２８
【解決手段】当選エリア「打順ベル３」は、規定投入数よりも多い配当の小役３と、規定投入数よりも少ない配当の小役９～小役１１と、を含む。小役３、小役１０、小役１１の入賞図柄組合せを構成する右リールの図柄は、ＢＡＲ図柄「ＢＡＲ」、チェリー図柄「ＣＨ」であり、小役９の入賞図柄組合せを構成する右リールの図柄は、ベル図柄「ＢＬ」である。ボーナス成立状態において当選エリア「打順ベル３」に当選し、打順５でストップボタンが操作された場合には、小役３が入賞可能であり、打順６でストップボタンが操作された場合には、小役１０、小役１１が入賞可能である。非ＲＴ状態において当選エリア「打順ベル３」に当選し、打順５、打順６でストップボタンが操作された場合には、小役９が入賞可能である。
【選択図】図２８
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のリールと、
複数のストップボタンと、
内部抽選を行う内部抽選手段と、
前記リールの回転態様及び停止態様を制御するリール制御手段と、
複数の遊技状態の間での遊技状態の移行に係る制御を行う遊技状態移行制御手段と、を備え、
前記複数のリールは、特定リールを含み、
前記複数のストップボタンは、前記特定リールに対応する特定ストップボタンを含み、
前記特定リールには、第１種類の図柄と、第２種類の図柄と、が配列され、
前記内部抽選の対象には、特定当選態様が含まれ、
前記特定当選態様には、第１小役と、第２小役と、第３小役と、が含まれ、
前記第１小役は、遊技を開始する際に必要となる遊技価値の投入数よりも多い配当に設定され、且つ入賞図柄組合せを構成する前記特定リールの図柄が、前記第１種類の図柄であり、
前記第２小役は、遊技を開始する際に必要となる遊技価値の投入数よりも少ない配当に設定され、且つ入賞図柄組合せを構成する前記特定リールの図柄が、前記第１種類の図柄であり、
前記第３小役は、遊技を開始する際に必要となる遊技価値の投入数よりも少ない配当に設定され、且つ入賞図柄組合せを構成する前記特定リールの図柄が、前記第２種類の図柄であり、
前記複数の遊技状態には、第１遊技状態と、第２遊技状態と、が含まれ、
前記複数のストップボタンの操作態様には、第１操作態様と、第２操作態様と、が含まれ、
前記第１操作態様と、前記第２操作態様と、は、それぞれ前記特定ストップボタンが最初に停止操作され、
前記第１遊技状態で前記特定当選態様に当選した場合において、前記第１操作態様で前記複数のストップボタンが操作された場合には、前記第１小役が入賞可能であり、前記第２操作態様で前記複数のストップボタンが操作された場合には、前記第２小役が入賞可能であり、
前記第２遊技状態で前記特定当選態様に当選した場合において、前記第１操作態様で前記複数のストップボタンが操作された場合と、前記第２操作態様で前記複数のストップボタンが操作された場合と、には、前記第３小役が入賞可能である、
ことを特徴とする遊技機。
複数のストップボタンと、
内部抽選を行う内部抽選手段と、
前記リールの回転態様及び停止態様を制御するリール制御手段と、
複数の遊技状態の間での遊技状態の移行に係る制御を行う遊技状態移行制御手段と、を備え、
前記複数のリールは、特定リールを含み、
前記複数のストップボタンは、前記特定リールに対応する特定ストップボタンを含み、
前記特定リールには、第１種類の図柄と、第２種類の図柄と、が配列され、
前記内部抽選の対象には、特定当選態様が含まれ、
前記特定当選態様には、第１小役と、第２小役と、第３小役と、が含まれ、
前記第１小役は、遊技を開始する際に必要となる遊技価値の投入数よりも多い配当に設定され、且つ入賞図柄組合せを構成する前記特定リールの図柄が、前記第１種類の図柄であり、
前記第２小役は、遊技を開始する際に必要となる遊技価値の投入数よりも少ない配当に設定され、且つ入賞図柄組合せを構成する前記特定リールの図柄が、前記第１種類の図柄であり、
前記第３小役は、遊技を開始する際に必要となる遊技価値の投入数よりも少ない配当に設定され、且つ入賞図柄組合せを構成する前記特定リールの図柄が、前記第２種類の図柄であり、
前記複数の遊技状態には、第１遊技状態と、第２遊技状態と、が含まれ、
前記複数のストップボタンの操作態様には、第１操作態様と、第２操作態様と、が含まれ、
前記第１操作態様と、前記第２操作態様と、は、それぞれ前記特定ストップボタンが最初に停止操作され、
前記第１遊技状態で前記特定当選態様に当選した場合において、前記第１操作態様で前記複数のストップボタンが操作された場合には、前記第１小役が入賞可能であり、前記第２操作態様で前記複数のストップボタンが操作された場合には、前記第２小役が入賞可能であり、
前記第２遊技状態で前記特定当選態様に当選した場合において、前記第１操作態様で前記複数のストップボタンが操作された場合と、前記第２操作態様で前記複数のストップボタンが操作された場合と、には、前記第３小役が入賞可能である、
ことを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、外周面に図柄が配列された複数のリールを備えた遊技機（回胴式遊技機、スロットマシン）が知られている。この種の遊技機は、メダルやパチンコ玉などの遊技媒体に対して一定の遊技価値を付与し、このような遊技媒体を獲得するための遊技を行うものである。また、この種の遊技機は、遊技者の回転開始操作を契機として、内部抽選を行うとともに複数のリールの回転を開始させ、遊技者の停止操作を契機として、内部抽選の結果に応じた態様で複数のリールを停止させる制御を行っている。そして、遊技の結果は、複数のリールが停止した状態における入賞判定ライン上に表示された図柄組合せによって判定され、遊技の結果に応じてメダル等の払い出しなどが行われる。
【0003】
上述した遊技機においては、複数の役が重複当選する特定の当選態様について、遊技状態が遷移することで入賞可能となる役が変更されることで、遊技価値の獲得しやすさが変化する構成が知られている（例えば、特許文献１）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開２０２０－９９６０８号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献１に記載の遊技機のように、遊技状態によって遊技価値の獲得しやすさが異なる構成の場合、特定の当選態様の当選時に実行するリールの停止制御において、有効ライン上に表示可能な図柄組合せの数に応じて優先度を求める方法（個数優先制御）と、小役に予め定められている配当に基づくメダルの払出数に応じて優先度を求める方法（枚数優先制御）と、を遊技状態によって切り替えることで遊技状態によって遊技価値の獲得しやすさが異なる構成を実現している。このような遊技機においては、遊技状態によらず入賞する役の配当が共通する場合において、共通の役が入賞するように構成することで役に係るデータ容量を削減することができるものの、このような遊技機においては、リールに多様な図柄を配列することで個数優先制御によって特定の役を入賞可能にする構成を実現することができるものの、リールの周面に配列可能な図柄の数には規則上限りがあり、数が限られた図柄を用いて個数優先制御によって特定の役を入賞可能にする構成を実現するためには、リールに配列する図柄の設計や停止制御の設計において複雑な設計が必要となり、設計コストが増大する虞がある。
【0006】
そこで、本発明は、リールに配列される図柄やリールの停止制御の設計を容易にできる遊技機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、複数のリールと、
複数のストップボタンと、
内部抽選を行う内部抽選手段と、
前記リールの回転態様及び停止態様を制御するリール制御手段と、
複数の遊技状態の間での遊技状態の移行に係る制御を行う遊技状態移行制御手段と、を備え、
前記複数のリールは、特定リールを含み、
前記複数のストップボタンは、前記特定リールに対応する特定ストップボタンを含み、
前記特定リールには、第１種類の図柄と、第２種類の図柄と、が配列され、
前記内部抽選の対象には、特定当選態様が含まれ、
前記特定当選態様には、第１小役と、第２小役と、第３小役と、が含まれ、
前記第１小役は、遊技を開始する際に必要となる遊技価値の投入数よりも多い配当に設定され、且つ入賞図柄組合せを構成する前記特定リールの図柄が、前記第１種類の図柄であり、
前記第２小役は、遊技を開始する際に必要となる遊技価値の投入数よりも少ない配当に設定され、且つ入賞図柄組合せを構成する前記特定リールの図柄が、前記第１種類の図柄であり、
前記第３小役は、遊技を開始する際に必要となる遊技価値の投入数よりも少ない配当に設定され、且つ入賞図柄組合せを構成する前記特定リールの図柄が、前記第２種類の図柄であり、
前記複数の遊技状態には、第１遊技状態と、第２遊技状態と、が含まれ、
前記複数のストップボタンの操作態様には、第１操作態様と、第２操作態様と、が含まれ、
前記第１操作態様と、前記第２操作態様と、は、それぞれ前記特定ストップボタンが最初に停止操作され、
前記第１遊技状態で前記特定当選態様に当選した場合において、前記第１操作態様で前記複数のストップボタンが操作された場合には、前記第１小役が入賞可能であり、前記第２操作態様で前記複数のストップボタンが操作された場合には、前記第２小役が入賞可能であり、
前記第２遊技状態で前記特定当選態様に当選した場合において、前記第１操作態様で前記複数のストップボタンが操作された場合と、前記第２操作態様で前記複数のストップボタンが操作された場合と、には、前記第３小役が入賞可能である、ことを特徴とする。
複数のストップボタンと、
内部抽選を行う内部抽選手段と、
前記リールの回転態様及び停止態様を制御するリール制御手段と、
複数の遊技状態の間での遊技状態の移行に係る制御を行う遊技状態移行制御手段と、を備え、
前記複数のリールは、特定リールを含み、
前記複数のストップボタンは、前記特定リールに対応する特定ストップボタンを含み、
前記特定リールには、第１種類の図柄と、第２種類の図柄と、が配列され、
前記内部抽選の対象には、特定当選態様が含まれ、
前記特定当選態様には、第１小役と、第２小役と、第３小役と、が含まれ、
前記第１小役は、遊技を開始する際に必要となる遊技価値の投入数よりも多い配当に設定され、且つ入賞図柄組合せを構成する前記特定リールの図柄が、前記第１種類の図柄であり、
前記第２小役は、遊技を開始する際に必要となる遊技価値の投入数よりも少ない配当に設定され、且つ入賞図柄組合せを構成する前記特定リールの図柄が、前記第１種類の図柄であり、
前記第３小役は、遊技を開始する際に必要となる遊技価値の投入数よりも少ない配当に設定され、且つ入賞図柄組合せを構成する前記特定リールの図柄が、前記第２種類の図柄であり、
前記複数の遊技状態には、第１遊技状態と、第２遊技状態と、が含まれ、
前記複数のストップボタンの操作態様には、第１操作態様と、第２操作態様と、が含まれ、
前記第１操作態様と、前記第２操作態様と、は、それぞれ前記特定ストップボタンが最初に停止操作され、
前記第１遊技状態で前記特定当選態様に当選した場合において、前記第１操作態様で前記複数のストップボタンが操作された場合には、前記第１小役が入賞可能であり、前記第２操作態様で前記複数のストップボタンが操作された場合には、前記第２小役が入賞可能であり、
前記第２遊技状態で前記特定当選態様に当選した場合において、前記第１操作態様で前記複数のストップボタンが操作された場合と、前記第２操作態様で前記複数のストップボタンが操作された場合と、には、前記第３小役が入賞可能である、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、リールに配列される図柄やリールの停止制御の設計を容易にできる遊技機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の第１の実施形態の遊技機の外観構成を示す正面図である。
【図2】本発明の第１の実施形態の遊技機の機能ブロックを説明する図である。
【図3】本発明の第１の実施形態の遊技機における内部抽選で当選可能な当選エリアと、各当選エリアに対応付けられている当選番号と、を示す図である。
【図4】本発明の第１の実施形態の遊技機におけるリールの図柄配列を説明する図である。
【図5】本発明の第１の実施形態の遊技機における小役１～小役１６の入賞図柄組合せと、小役１～小役１６の配当と、を示す図である。
【図6】本発明の第１の実施形態の遊技機における小役１７～小役２４の入賞図柄組合せと、小役１７～小役２４の配当と、を示す図である。
【図7】本発明の第１の実施形態の遊技機における小役２５～小役３６の入賞図柄組合せと、小役２５～小役３６の配当と、を示す図である。
【図8】（Ａ）は、本発明の第１の実施形態の遊技機における遊技状態の状態遷移図、（Ｂ）は、ＡＴ制御手段が制御する通常区間及び有利区間と、有利区間中における演出状態と、に係る遷移図である。
【図9】（Ａ）は、本発明の第１の実施形態の遊技機における非ＲＴ状態において内部抽選で当選エリア「打順ベル４」～当選エリア「打順ベル６」、当選エリア「打順ベル１０」～当選エリア「打順ベル１２」、当選エリア「特殊小役１」、当選エリア「特殊小役２」に当選した場合における打順ごとの遊技結果を示す図、（Ｂ）は、ボーナス成立状態において内部抽選で当選エリア「打順ベル４」～当選エリア「打順ベル６」、当選エリア「打順ベル１０」～当選エリア「打順ベル１２」、当選エリア「特殊小役１」、当選エリア「特殊小役２」に当選した場合における打順ごとの遊技結果を示す図である。
【図10】本発明の第１の実施形態の遊技機において、当選エリア「打順ベル６」、当選エリア「打順ベル１２」、当選エリア「特殊小役１」、当選エリア「特殊小役２」に当選した遊技で第１態様の小役が入賞する場合に、ストップボタンの操作タイミングに応じて中リールの中段に停止可能となる図柄について説明する図である。
【図11】本発明の第１の実施形態の遊技機において、当選エリア「特殊小役１」、当選エリア「特殊小役２」に当選し第２態様の小役が入賞可能となっている遊技でストップボタンの操作タイミングに応じて中リールの中段に停止可能となる図柄について説明する図である。
【図12】（Ａ）は、本発明の第１の実施形態の遊技機において、ボーナス成立状態において当選エリア「特殊小役１」に当選し、打順５、打順６でストップボタンが操作される場合におけるストップボタンの操作タイミングに応じて右リールの中段に停止可能となる図柄について説明する図、（Ｂ）は、ボーナス成立状態において当選エリア「特殊小役２」に当選し、打順５、打順６でストップボタンが操作される場合におけるストップボタンの操作タイミングに応じて右リールの中段に停止可能となる図柄について説明する図である。
【図13】本発明の第１の実施形態の遊技機で小役３４、小役３６を入賞可能な場合に、左リールの中段に停止可能となる図柄の引き込み範囲と、停止番号２番の位置に配列されたスイカ図柄の引き込み範囲と、について説明する図である。
【図14】（Ａ）は、本発明の第１の実施形態の遊技機において、補助遊技で打順４が報知され打順４でストップボタンが操作された場合に、特定領域内に停止表示される図柄を説明する図、（Ｂ）は、補助遊技で打順５が報知され打順５でストップボタンが操作された場合に、特定領域内に停止表示される図柄を説明する図である。
【図15】本発明の第２の実施形態の遊技機における内部抽選で当選可能な当選エリアと、各当選エリアに対応付けられている当選番号と、を示す図である。
【図16】本発明の第２の実施形態の遊技機におけるリールの図柄配列を説明する図である。
【図17】本発明の第２の実施形態の遊技機における小役１の入賞図柄組合せと、配当と、を示す図である。
【図18】本発明の第２の実施形態の遊技機で小役１を入賞可能な場合に、左リールの下段に停止可能となる図柄の引き込み範囲と、停止番号４番の位置に配列された赤７図柄の引き込み範囲と、について説明する図である。
【図19】本発明の第２の実施形態の遊技機において、小役１が入賞する場合に、特定領域内に停止表示される図柄を説明する図である。
【図20】本発明の第３の実施形態の遊技機における内部抽選で当選可能な当選エリアと、各当選エリアに含まれる当選役と、有利区間抽選の有無と、を示す図である。
【図21】本発明の第３の実施形態の遊技機におけるリールの図柄配列を説明する図である。
【図22】本発明の第３の実施形態の遊技機における小役１～小役９の入賞図柄組合せと、小役１～小役９の配当と、を示す図である。
【図23】本発明の第３の実施形態の遊技機における小役１０～小役１９の入賞図柄組合せと、小役１０～小役１９の配当と、を示す図である。
【図24】本発明の第３の実施形態の遊技機におけるリプレイ１～リプレイ３の入賞図柄組合せを示す図である。
【図25】本発明の第３の実施形態の遊技機における非ＲＴ状態における打順ごとの遊技結果を示す図である。
【図26】本発明の第３の実施形態の遊技機におけるボーナス成立状態における打順ごとの遊技結果を示す図である。
【図27】本発明の第３の実施形態の遊技機におけるボーナス状態における打順ごとの遊技結果を示す図である。
【図28】（Ａ）は、本発明の第３の実施形態の遊技機において当選エリア「打順ベル３」に含まれる小役の入賞図柄組合せと配当とを示す図、（Ｂ）は、当選エリア「打順ベル３」に当選し、且つ右リールの上段にＢＡＲ図柄「ＢＡＲ」が停止表示され、且つ左リールの上段に赤７図柄「赤７」が停止表示された場合に、中リールの中段に表示可能な図柄と、該図柄を表示した場合に表示可能となる図柄組合せの個数と、を説明する図、（Ｃ）は、当選エリア「打順ベル３」に当選し、打順５でストップボタンが操作される場合に、第１停止操作時に有効ライン上に表示可能な図柄組合せの個数を示す図である。
【図29】本発明の第３の実施形態の遊技機における非ＲＴ状態において当選エリア「共通ベル」に当選した場合又はボーナス状態において当選エリア「全１枚役」に当選した場合に取得される停止制御テーブルと、ボーナス成立状態において当選エリア「共通ベル」に当選した場合又はボーナス状態において当選エリア「全小役」に当選した場合に取得される停止制御テーブルと、非ＲＴ状態又はボーナス成立状態において当選エリア「ＲＢＢ＆１枚役１」に当選した場合に取得される停止制御テーブルと、を示す図である。
【図30】（Ａ）は、本発明の第３の実施形態の遊技機において非ＲＴ状態における内部抽選で当選エリア「共通ベル」に当選した場合に取得される停止制御テーブルを示す図、（Ｂ）は、非ＲＴ状態における内部抽選で当選エリア「共通ベル」に当選し、打順５、打順６でストップボタンが操作される場合に、第１停止操作時に有効ライン上に表示可能な図柄組合せの個数を示す図、（Ｃ）は、非ＲＴ状態における内部抽選で当選エリア「共通ベル」に当選し、打順５、打順６でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が操作される場合において、第２停止操作又は第３停止操作が実行される場合に有効ラインＬ１上に停止表示可能となる図柄について説明する図である。
【図31】本発明の第３の実施形態の遊技機における左リールにおいて、停止番号７番～停止番号９番に配列された赤７図柄「赤７」を有効ライン上に停止表示可能な操作タイミングでストップボタンが第１停止操作された場合に、左リールの下段に停止表示される赤７図柄「赤７」が配列された位置を説明する図である。
【図32】（Ａ）は、本発明の第３の実施形態の遊技機において、停止番号７番に配列された赤７図柄が左リールの下段に停止表示された場合における特定領域から視認可能となる左リールの表示態様を示す図、（Ｂ）は、停止番号９番に配列された赤７図柄が左リールの下段に停止表示された場合における特定領域から視認可能となる左リールの表示態様を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
［第１の実施形態］
以下、第１の実施形態について説明する。なお、以下に説明する第１の実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、第１の実施形態で説明される構成のすべてが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
以下、第１の実施形態について説明する。なお、以下に説明する第１の実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、第１の実施形態で説明される構成のすべてが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0011】
１．遊技機の構成の概要
図１は、本発明の第１の実施形態に係るスロットマシン１の外観構成を示す正面図である。第１の実施形態のスロットマシン１は、いわゆる回胴式遊技機と呼ばれるもので、メダルを遊技媒体として用いた遊技を行う種類の遊技機である。
図１は、本発明の第１の実施形態に係るスロットマシン１の外観構成を示す正面図である。第１の実施形態のスロットマシン１は、いわゆる回胴式遊技機と呼ばれるもので、メダルを遊技媒体として用いた遊技を行う種類の遊技機である。
【0012】
第１の実施形態のスロットマシン１は、筐体ＢＸ、前面上扉ＵＤ及び前面下扉ＤＤからなる箱形の筐体内に複数のリールとしての左リールＲ１～右リールＲ３からなるリールユニット３１０（図２参照）が収められている。また、筐体内のリールユニット３１０の下部には、メダルの払出装置としてのホッパーユニット３２０（図２参照）が収められている。また、第１の実施形態のスロットマシン１の筐体内には、ＣＰＵ、ＲＯＭ（情報記憶媒体の一例）、ＲＡＭ等を搭載し、スロットマシン１の動作を制御する制御基板も収められている。
【0013】
図１に示す左リールＲ１～右リールＲ３は、それぞれ外周面が一定の間隔で２０の領域（以下、各領域を「コマ」と記載する）に区画されており、各コマに複数種類の図柄のいずれかが配列されている。
【0014】
前面上扉ＵＤと前面下扉ＤＤとは、個別に開閉可能に設けられている。前面上扉ＵＤには、遊技を補助したり、遊技を盛り上げたりするための各種映像や画像から構成された演出を行うための表示手段としての表示装置３３０が設けられている。また、表示装置３３０は、画像を表示する表示領域３３０ａのうち左リールＲ１～右リールＲ３と対向する特定領域３３０ｂが透過液晶ディスプレイから構成されており、表示装置３３０を介して左リールＲ１～右リールＲ３の回転状態及び停止状態を観察可能に構成されている。左リールＲ１～右リールＲ３の停止状態では、左リールＲ１～右リールＲ３それぞれの外周面に一定間隔で配列された複数種類の図柄のうち、外周面上に連続して配列されている３つの図柄（上段図柄、中段図柄、下段図柄）をスロットマシン１の正面から表示装置３３０を通じて観察できるようになっている。
【0015】
また、第１の実施形態のスロットマシン１では、表示装置３３０を通じて図柄を観察するための表示位置として、各リールについて上段、中段、下段が設けられており、各リールの表示位置の組合せによる有効ラインについて、有効ラインＬ１が設定されている。第１の実施形態のスロットマシン１では、１回の遊技に関して必要となるメダルの数、いわゆる規定投入数（規定数）がいずれの遊技状態においても３枚に設定されており、規定投入数に相当するメダルが投入されると左リールＲ１～右リールＲ３の中段によって構成される有効ラインＬ１が有効化される。
【0016】
そして、遊技結果は、有効ラインＬ１上（有効ライン上）に停止表示された図柄組合せによって判定され、有効ラインＬ１上の図柄組合せが予め定められた役に対応した図柄組合せである場合に、その役が入賞したものとしてホッパーユニット３２０からメダルの払い出し等が行われる。
【0017】
前面上扉ＵＤには、遊技情報表示部ＤＳが設けられている。遊技情報表示部ＤＳは、ＬＥＤ、ランプ、７セグメント表示器等からなり、メダルのクレジット数、１回の遊技におけるメダルの払出数あるいは獲得数、ボーナス状態でのメダルの払出数の合計あるいは獲得数の合計、今回の遊技で当選した役の情報、メダルの払い出しに関係するストップボタンＢ１、ストップボタンＢ２、ストップボタンＢ３の押し方を示唆する情報の表示等の各種遊技情報が表示される。
【0018】
遊技情報表示部ＤＳの７セグメント表示機は、規定投入数のメダルが投入されスタートレバーＳＬが操作された際に、今回の遊技で当選した役の情報である当選情報に基づき作成される制御信号である当選役コマンドに対応する表示である報知表示を表示し、報知表示の表示後左リールＲ１～右リールＲ３が停止した際に、報知表示が終了するとともにメダルの払出数あるいは獲得数が表示する。第１の実施形態のスロットマシン１では、当選役コマンドに応じた表示態様で遊技情報表示部ＤＳの各セグメントが点灯及び消灯する報知表示が実行される。
【0019】
また、第１の実施形態のスロットマシン１では、音を用いた演出を行うための音響装置３４０が前面下扉ＤＤに複数設けられている。音響装置３４０からは、遊技を補助したり、遊技を盛り上げたりするための各種の音声が出力される。
【0020】
前面下扉ＤＤには、各種の操作手段が設けられている。操作手段としては、クレジット（貯留）されたメダルを投入する操作を行うための投入操作手段として、規定投入数のメダルを投入するマックスベットボタンＭＢ、左リールＲ１～右リールＲ３を回転させて遊技を開始する契機となる開始操作を遊技者に実行させるための遊技開始操作手段としてのスタートレバーＳＬ、ステッピングモータにより回転駆動されている左リールＲ１～右リールＲ３のそれぞれを停止させる契機となる停止操作を遊技者に実行させるための停止操作手段としてのストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３及びクレジットされたメダルを精算するための精算ボタンＢＳも設けられている。
【0021】
また、前面下扉ＤＤの下部には、メダル払出口ＭＯとメダル受け皿ＭＰとが設けられており、遊技の結果に応じた枚数のメダルがメダル払出口ＭＯからメダル受け皿ＭＰへ払い出されるようになっている。また、遊技機内にクレジットされたメダルが記憶されている状態で、精算ボタンＢＳが押下された場合、精算ボタンＢＳの押下に伴ってホッパーユニット３２０からクレジット数（クレジットされたメダルの枚数）に相当する枚数のメダルを払い出す精算処理を実行し、メダル払出口ＭＯからメダル受け皿ＭＰへメダルを払い出す。
【0022】
図２は、第１の実施形態のスロットマシン１の機能ブロック図である。第１の実施形態のスロットマシン１は、制御基板としての遊技制御手段１０によって制御される。遊技制御手段１０は、複数の操作検出手段としてのメダル投入スイッチ２１０、ベットスイッチ２２０、スタートスイッチ２３０、ストップスイッチ２４０、設定変更スイッチ２５０及びリセットスイッチ２６０の入力手段からの入力信号を受けて、遊技を実行するための各種の演算を行い、演算結果に基づいて演出装置３００、リールユニット３１０、ホッパーユニット３２０及び遊技情報表示部ＤＳ等の出力手段の動作を制御する。
【0023】
また、遊技制御手段１０は、設定変更手段１００、投入受付手段１０５、乱数生成手段１１０、内部抽選手段１２０、リール制御手段１３０、入賞判定手段１４０、払出制御手段１５０、リプレイ処理手段１６０、遊技状態移行制御手段１７０、演出制御手段１８０、記憶手段１９０及びアシストタイム制御手段（ＡＴ制御手段）２００を含む。遊技制御手段１０を構成する各手段は、各制御処理の実行時に、記憶手段１９０に予め記憶されている各制御プログラムを読み出して実行する。
【0024】
設定変更手段１００は、記憶手段１９０の設定値記憶手段１９１に記憶されている設定値を変更する制御（設定変更制御）を行う。設定変更手段１００は、設定変更スイッチ２５０がＯＮ状態となり設定変更を許可する状態において、電源装置に設けられているリセットスイッチ２６０から出力される入力信号を受け付けるごとに、設定値を設定１→設定２→・・・→設定６→設定１→・・・の順序で循環的に変動させ、スタートレバーＳＬが操作されスタートスイッチ２３０から出力されるスタート信号を受信したことに基づいて設定値を確定させる。
【0025】
スロットマシン１では、設定値記憶手段１９１において確定された設定値に応じて、遊技の有利度合いを変更可能に構成されている。第１の実施形態のスロットマシン１では、ＡＴ制御手段２００による各種の抽選（演出状態の移行に係る抽選等）において、設定値に応じた確率で当選確率を変更可能にすることで、設定値によって遊技の有利度合いを変更可能に構成されている。つまり、設定変更手段１００は、ＡＴ制御手段２００による抽選における特典の当選確率を変更可能な値である設定値を変更可能に構成されている。
【0026】
なお、スロットマシン１では、設定値に応じて遊技の有利度合いを変更可能に構成されていればよく、例えば、内部抽選手段１２０による内部抽選で当選可能な当選エリアのうち一部の当選エリアの当選確率が変更されるように構成されていてもよい。つまり、設定変更手段１００は、内部抽選手段１２０による内部抽選における役の当選確率を変更可能な値である設定値を変更可能に構成されていてもよい。換言すると、設定値は、遊技の有利度合いを変更可能な値として構成されていればよい。
【0027】
また、第１の実施形態のスロットマシン１においては、設定変更手段１００による設定変更制御が実行された場合に、遊技状態移行制御手段１７０が実行する遊技状態に係る制御及びＡＴ制御手段２００が実行する有利区間に係る制御が初期化されるように構成されており、遊技状態が後述する非リプレイタイム（以下、リプレイタイムを「ＲＴ」とも記載）状態に設定され、設定変更前においてＡＴ制御手段２００が実行していた補助遊技に関する制御についても、初期化されて通常区間が設定されるように構成されている。一方、スロットマシン１においては、遊技制御手段１０への電力の供給が遮断（電断）され、その後再度電力の供給が再開された場合、遊技状態移行制御手段１７０が実行する遊技状態に係る制御及びＡＴ制御手段２００が実行する有利区間に係る制御について、電断前の状態から再開されるように構成されており、電断前にＡＴ制御手段２００が実行していた補助遊技に関する制御についても、電断前の状態が維持されるように構成されている。
【0028】
投入受付手段１０５は、メダルの投入を受け付ける投入受付期間内において、メダル投入口ＭＩ（図１参照）にメダルが投入されてメダル投入スイッチ２１０が作動した場合には、投入されたメダルを投入状態に設定し、メダルがクレジットされた状態でマックスベットボタンＭＢが押下されるベット操作が実行されるベットスイッチ２２０が作動した場合と、には、規定投入数（３枚）を限度として、クレジットされたメダルを投入状態に設定することで、規定投入数に相当するメダルが投入状態に設定されたことに基づいて、スタートレバーＳＬに対する遊技開始操作を有効化する処理を行う。
【0029】
なお、第１の実施形態のスロットマシン１では、規定投入数に相当するメダルの投入に基づいて有効化されたスタートレバーＳＬの最初の押下操作が、遊技者による遊技の開始操作として受け付けられ、左リールＲ１～右リールＲ３の回転を開始させる契機となっているとともに、後述する内部抽選手段１２０が内部抽選を実行する契機となっている。
【0030】
乱数生成手段１１０は、抽選用の乱数を発生させる手段である。なお、第１の実施形態において、「乱数」には、数学的な意味でランダムに発生する値のみならず、発生自体は規則的であっても、取得タイミング等が不規則であるために実質的に乱数として機能し得る値も含まれる。
【0031】
内部抽選手段１２０は、遊技者がスタートレバーＳＬに対して開始操作を実行し、スタートスイッチ２３０が開始操作を検出することで出力されるスタート信号に基づいて、役の当否を決定する内部抽選を行う手段であって、抽選テーブル選択処理、乱数判定処理、抽選フラグ設定処理等を行う。
【0032】
抽選テーブル選択処理では、記憶手段１９０の内部抽選テーブル記憶手段１９２に記憶されている複数の内部抽選テーブルのうち、いずれの内部抽選テーブルを用いて内部抽選を行うかを現在の遊技状態に基づき選択する。各内部抽選テーブルでは、複数の乱数（例えば、０～６５５３５の６５５３６個の乱数）のそれぞれに対して、リプレイ、小役及びボーナスなどの各種の役や不当選（ハズレ）が対応付けられている。
【0033】
なお、以下の記載において、ボーナスとは、入賞することで役物又は役物連続作動装置を作動させる役を意味し、ボーナスが作動とは、ボーナスが入賞し役物又は役物連続作動装置を作動することを意味し、ボーナス状態とは、役物又は役物連続作動装置が作動した状態を意味する。
【0034】
乱数判定処理では、スタートスイッチ２３０から出力されるスタート信号に基づいて、遊技ごとに乱数生成手段１１０が生成する乱数（抽選用乱数）を取得し、取得した乱数を抽選テーブル選択処理で選択した内部抽選テーブルと比較して、比較結果に基づき役に当選したか否かを判定する。
【0035】
抽選フラグ設定処理では、乱数判定処理の結果に基づいて、当選したと判定された役に対応する抽選フラグを非成立状態（第１のフラグ状態、ＯＦＦ状態）から成立状態（第２のフラグ状態、ＯＮ状態）に設定する。第１の実施形態のスロットマシン１では、２種類以上の役が重複して当選した場合には、重複して当選した２種類以上の役のそれぞれに対応する抽選フラグが成立状態に設定される。なお、第１の実施形態のスロットマシン１では、入賞するまで次回以降の遊技に成立状態を持ち越し可能な抽選フラグ（持越可能フラグ）と、入賞の如何に関わらず次回以降の遊技に成立状態を持ち越さずに非成立状態にリセットされる抽選フラグ（持越不可フラグ）が用意されている。また、抽選フラグの設定情報は、記憶手段１９０の抽選フラグ記憶手段１９３に記憶される。
【0036】
リール制御手段１３０は、遊技者がスタートレバーＳＬへ開始操作を実行することにより作動するスタートスイッチ２３０からスタート信号が出力されたことに基づいて、左リールＲ１～右リールＲ３の回転駆動を開始し左リールＲ１～右リールＲ３の回転態様を制御するリール回転制御を実行する。また、リール制御手段１３０は、左リールＲ１～右リールＲ３の回転状態が、所定速度（例えば、約８０ｒｐｍ）で定常回転する回転状態となった場合に、各リールに対応するストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が押下操作されることでストップスイッチ２４０によって検出される停止操作を有効化する制御を実行する。そして、リール制御手段１３０は、停止操作を検出したストップスイッチ２４０からリール停止信号が出力された場合に、停止操作を検出したストップスイッチ２４０に対応する左リールＲ１～右リールＲ３の各リールを停止させる制御（リール停止制御）を行う。
【0037】
なお、以下の記載において、リール制御手段１３０によって左リールＲ１～右リールＲ３の回転が開始され、遊技者が有効なストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３をそれぞれ押下操作することについて、最初の押下操作を第１停止操作、２番目の押下操作を第２停止操作、３番目の押下操作を第３停止操作とも記載する。
【0038】
第１の実施形態のスロットマシン１では、左リールＲ１～右リールＲ３について、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が押下された時点（ストップスイッチ２４０が停止操作を検出した時点）から所定の期間としての１９０ｍｓが経過するまでに、押下されたストップボタンに対応する回転中のリールを停止するようになっている。ここで、ストップボタンの押下時点から１９０ｍｓ以内に回転中のリールを停止させる場合、回転している各リールの停止位置は、各リールの直径及び回転速度より、ストップボタンの押下時点からリールが停止するまでに最大で４コマ分回転可能に構成されている。
【0039】
このため、第１の実施形態のスロットマシン１では、左リールＲ１～右リールＲ３について、ストップボタンの押下時点で有効ラインＬ１上に表示されているコマから４コマ回転するまでの計５コマが、有効ラインＬ１上に図柄を引き込み可能な範囲（引き込み範囲）となっている。
【0040】
リール制御手段１３０は、リール停止制御の実行時において、抽選フラグが成立状態に設定された役を可能な限り入賞させることができるように回転中のリールを停止させる引き込み処理と、抽選フラグが非成立状態に設定された役を入賞させることができないように回転中のリールを停止させる蹴飛ばし処理と、を含むロジック演算により予め設定された優先順位に基づき回転中のリールの停止位置を求めるロジック演算処理と、記憶手段１９０のリール制御データ記憶手段１９４に記憶されている停止制御テーブルを参照して回転中のリールの停止位置を決定するテーブル参照処理と、を行い、回転中のリールを停止させ有効ラインＬ１上に図柄を表示（以下、リール停止制御によって回転中のリールを停止させて有効ラインＬ１上に図柄を表示することを「停止表示」とも記載）している。
【0041】
なお、第１の実施形態のスロットマシン１において、内部抽選で複数種類の小役が当選した場合における停止位置の候補の優先度の求め方は、有効ラインＬ１上に表示可能な図柄組合せの数に応じて優先度を求める方法（個数優先制御）と、小役に予め定められている配当に基づくメダルの払出数に応じて優先度を求める方法（枚数優先制御）とが存在する。ただし、枚数優先制御を実行する場合に、配当が同一の小役が重複して当選した場合には、それぞれの小役を入賞させることができる停止位置の候補の優先度がそれぞれ同一のものとして扱われる。
【0042】
入賞判定手段１４０は、左リールＲ１～右リールＲ３の停止態様に基づいて、役が入賞したか否かを判定する入賞判定処理を行う。具体的には、記憶手段１９０の入賞判定テーブル記憶手段１９５に記憶されている入賞判定テーブルを参照しながら、左リールＲ１～右リールＲ３のすべてが停止した時点で有効ラインＬ１上に表示されている図柄組合せが、それぞれ予め定められた役の入賞の形態であるか否かを判定する。そして、各リールが停止した状態における有効ラインＬ１上に表示された図柄組合せによって、ボーナス、リプレイ、小役の入賞の有無を判定（以下、「入賞判定」と記載）できるように入賞判定テーブルが用意されている。なお、以下の記載において、役の入賞形態を示す図柄組合せを「入賞図柄組合せ」とも記載する。
【0043】
第１の実施形態のスロットマシン１では、入賞判定処理における入賞判定手段１４０の判定結果に基づいて各処理が実行される。入賞役の判定結果に基づき実行される各処理としては、例えば、小役が入賞した場合には払出制御手段１５０にメダルを払い出させる枚数を決定する処理が行われ、リプレイが入賞した場合にはリプレイ処理手段１６０に次回の遊技においてメダルを消費せずに実行させる処理を行わせ、ボーナス等の遊技状態を移行させる契機となる役が入賞した場合には遊技状態移行制御手段１７０に遊技状態を移行させる処理が行われる。
【0044】
払出制御手段１５０は、遊技結果に応じたメダルの払い出しに関する払出処理を行う。具体的には、小役が入賞した場合に、役ごとに予め定められている配当に基づいて遊技におけるメダルの払出数を決定し、決定された払出数に相当するメダルを、払出装置としてのホッパーユニット３２０に払い出させる制御を行う。
【0045】
ホッパーユニット３２０は、払出制御手段１５０によって指示された払出数のメダルを払い出す動作を行う。ホッパーユニット３２０には、メダルを１枚払い出すごとに作動する払出メダル検出スイッチ３２５が備えられている。払出制御手段１５０は、払出メダル検出スイッチ３２５からの入力信号に基づいて、ホッパーユニット３２０から実際に払い出されたメダルの数を管理することができるように構成されている。なお、メダルのクレジットが許可されている場合には、ホッパーユニット３２０によって実際にメダルの払い出しを行う代わりに、記憶手段１９０のクレジット記憶領域（図示省略）に記憶されているクレジット数（クレジットされたメダルの数）に対して払出数を加算するクレジット加算処理を行って仮想的にメダルを払い出す処理を行う。
【0046】
リプレイ処理手段１６０は、入賞判定手段１４０により有効ラインＬ１上に後述する複数種類のリプレイ役のうちいずれかのリプレイの入賞を示す図柄組合せが停止表示されたと判定され、リプレイが入賞した場合に、次回の遊技に関してメダルの投入を要さずに遊技を実行可能にする準備状態に設定するリプレイ処理（再遊技処理）を行う。すなわち、第１の実施形態のスロットマシン１では、リプレイが入賞した場合、規定投入数分のメダルを遊技者の手持ちのメダル（クレジットメダルを含む）を使わずに自動的に投入する自動投入処理が行われ、前回の遊技と同じ有効ラインＬ１を設定した状態で、次回のスタートレバーＳＬに対する開始操作を待機する。
【0047】
遊技状態移行制御手段１７０は、複数の遊技状態の間で遊技状態を移行させる処理と、ボーナスの作動及び終了に係る処理と、を行う。ここで、各遊技状態の移行条件は、１つの条件が定められていてもよいし、複数の条件が定められていてもよい。複数の条件が定められている場合には、複数の予め定められた条件のうちいずれか１つの条件が成立したこと、あるいは複数の予め定められた条件のすべてが成立したことに基づいて、遊技状態を別の遊技状態へ移行させることができる。
【0048】
演出制御手段１８０は、遊技制御手段１０を構成する演出制御手段１８０以外の各手段（設定変更手段１００、投入受付手段１０５、乱数生成手段１１０、内部抽選手段１２０、リール制御手段１３０、入賞判定手段１４０、払出制御手段１５０、リプレイ処理手段１６０、遊技状態移行制御手段１７０、ＡＴ制御手段２００）からコマンドを含む各種情報を受信可能で、且つ遊技制御手段１０を構成する演出制御手段１８０以外の各手段には情報を送信不能となるように、単方向通信可能に通信接続されており、遊技制御手段１０を構成する演出制御手段１８０以外の各手段から送信される各種情報（信号、コマンド）に基づき、記憶手段１９０の演出制御データ記憶手段１９６に記憶されている演出データを用いて演出を実行するための各種の演算を行い、演算結果に基づいて表示装置３３０、音響装置３４０を含む演出装置３００等の出力手段の動作を制御する。
【0049】
演出制御手段１８０は、例えば、表示装置３３０を用いて行う画像、映像演出や、音響装置３４０を用いて行う音響演出等、遊技に関する演出に係る制御を行う。具体的には、メダルの投入、マックスベットボタンＭＢ、スタートレバーＳＬ、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３に対する操作等への遊技者によるスロットマシン１の各構成の操作時や、遊技状態の変動等の遊技イベントの発生時に、ランプ及びＬＥＤの点灯あるいは点滅、音響装置３４０からの音の出力を用いた演出等を実行することにより、遊技を盛り上げる演出や、遊技を補助するための演出の実行制御を行う。また、演出制御手段１８０は、各演出状態に基づく演出を演出装置３００を構成する各構成に実行させる。
【0050】
ＡＴ制御手段２００は、予め設定された役の入賞を補助する報知を遊技情報表示部ＤＳに表示する補助遊技を含む指示機能に係る制御が実行可能となる区間（期間）である有利区間（有利期間）と、内部抽選手段１２０による内部抽選の結果に基づく補助遊技に関する制御（指示機能に係る制御）が実行不能な区間（期間）である通常区間（非有利期間、非有利区間）と、の間での移行に係る制御を、ＡＴ制御データ記憶手段１９７に記憶されているデータを用いて実行し、通常区間、有利区間及び補助遊技に係る制御を行う補助遊技制御手段を構成する。
【0051】
ＡＴ制御データ記憶手段１９７には、有利区間内において実行される通常状態やＡＴ状態を含む複数種類の演出状態に関する各種制御において用いられるデータ（所定の制御処理でＯＮ状態又はＯＦＦ状態にセットする各種フラグ、カウンタ等）が記憶されている。
【0052】
ＡＴ制御手段２００は、有利区間において所定条件下で演出状態をＡＴ状態（アシストタイム状態）に設定し、７セグメント表示器を有する遊技情報表示部ＤＳに当選している予め設定された役を入賞可能にするストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３の操作態様に対応する情報（操作指示情報の一例）を表示することで、予め設定された役の入賞を補助する操作報知を行う。また、スロットマシン１では、ＡＴ制御手段２００による操作報知が実行される場合に、後述する演出制御手段１８０によって表示装置３３０に正解打順に対応する指標を表示するナビ演出を実行する。このように、スロットマシン１では、ＡＴ状態において、操作報知とナビ演出との入賞補助によってストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３の操作態様が報知されることで、遊技者にとって有利な補助遊技（ＡＴ遊技、報知遊技）が実行される。
【0053】
ＡＴ制御手段２００は、より詳しくは後述する有利区間を終了する所定の終了条件が成立した際に、有利区間を終了し次ゲームから通常区間を開始する所定の終了処理と、有利区間内において設定した各種フラグ、数値等、有利区間に関する情報を初期化する処理である所定の初期化処理と、を実行する。
【0054】
ＡＴ制御手段２００は、有利区間を開始した遊技において、１回の遊技が実行されるごとに、１ゲームに相当する値である値「１」を第１有利区間カウンタ１９７ａに記憶される値（記憶値）に加算し、第１有利区間カウンタ１９７ａの記憶値を累積的にインクリメント更新するゲーム数更新処理を実行する。また、ＡＴ制御手段２００は、有利区間を開始した遊技からメダルの払出数をメダルの投入数で減算した差分の値（差枚数）を第２有利区間カウンタ１９７ｂに累積的に記録する差枚数更新処理を実行する。
【0055】
第１の実施形態のＡＴ制御手段２００は、有利区間に制御している場合、いずれの遊技状態である場合にも、１回の遊技が実行されるごとに１ゲームに相当する値である値「１」ずつ第１有利区間カウンタ１９７ａの記憶値に累積的に加算（更新）するゲーム数更新処理と、メダルの差枚数に相当する値を第２有利区間カウンタ１９７ｂの記憶値に累積的に更新する差枚数更新処理と、を実行する。
【0056】
また、ＡＴ制御手段２００は、第２有利区間カウンタ１９７ｂの記憶値を更新する差枚数更新処理において、当該遊技におけるメダルの払出数が規定投入数未満であることで第２有利区間カウンタ１９７ｂの記憶値を減算した際に、第２有利区間カウンタ１９７ｂの記憶値が値「０」未満となる場合にも、第２有利区間カウンタ１９７ｂに減算した結果をセットする。換言すると、ＡＴ制御手段２００は、第２有利区間カウンタ１９７ｂに負の値をセット可能に構成されている。
【0057】
ＡＴ制御手段２００は、４０００ゲームの遊技が実行された場合、つまり第１有利区間カウンタ１９７ａの記憶値が値「４０００」になった場合に、有利区間を終了させる所定の終了条件として特定終了条件が成立したと判定し、有利区間を終了させて次ゲームから通常区間を開始する所定の終了処理を実行する。
【0058】
また、ＡＴ制御手段２００は、有利区間において２４００枚を超えるメダルが獲得された場合、つまり第２有利区間カウンタ１９７ｂの記憶値が値「２４００」を超えた場合に、有利区間を終了させる所定の終了条件として特定終了条件が成立したと判定し、有利区間を終了させて次ゲームから通常区間を開始する所定の終了処理を実行する。このため、スロットマシン１では、例えば、メダルを獲得可能な演出状態に移行するまでに第２有利区間カウンタ１９７ｂの記憶値が負の値として値「－９００」であった場合、メダルを獲得可能な演出状態において、第２有利区間カウンタ１９７ｂの記憶値が値「０」になるまでの９００枚と、第２有利区間カウンタ１９７ｂの記憶値が値「２４０１」以上になるまでの２４０１枚と、の合計３３０１枚のメダルが獲得可能となる。
【0059】
ＡＴ制御手段２００は、所定の初期化処理において、有利区間においてＯＮ状態にセットした各フラグや有利区間において設定した値等の有利区間における各種制御処理で用いた情報をすべて初期化する。なお、ＡＴ制御手段２００は、特定終了条件以外の予め設定されている所定の終了条件（通常終了条件）が成立した場合にも有利区間を終了可能であり、通常終了条件が成立した場合にも所定の初期化処理及び所定の終了処理を実行する。第１の実施形態のＡＴ制御手段２００が設定する通常終了条件の詳細については、後述する。
【0060】
【0061】
＜内部抽選の対象となる当選エリア＞
図３は、第１の実施形態のスロットマシン１における内部抽選の対象となる当選エリアと、各当選エリアに対応付けられている当選番号と、を示す図である。
図３は、第１の実施形態のスロットマシン１における内部抽選の対象となる当選エリアと、各当選エリアに対応付けられている当選番号と、を示す図である。
【0062】
なお、第１の実施形態のスロットマシン１では、ボーナスとして、第１種特別役物に係る役物連続作動装置としてのレギュラービッグボーナス（以下、レギュラービッグボーナスを「ＲＢＢ」とも記載）を有している。
【0063】
図３に示すように、第１の実施形態のスロットマシン１では、内部抽選の対象となる当選エリアとして、当選エリア「リプレイＡ」、当選エリア「リプレイＢ」、当選エリア「全小役」、当選エリア「全１枚役」、当選エリア「打順ベル１」～当選エリア「打順ベル１２」、当選エリア「特殊小役１」、当選エリア「特殊小役２」、当選エリア「取りこぼし役」、当選エリア「ＲＢＢ＆１枚役」、当選エリア「ＲＢＢ」を有しており、当選番号１番～当選番号２１番の番号がそれぞれ対応付けらえている。また、スロットマシン１では、内部抽選の結果として不当選（ハズレ）に当選番号０番が対応付けられている。
【0064】
当選エリア「打順ベル１」～当選エリア「打順ベル１２」、当選エリア「特殊小役１」、当選エリア「特殊小役２」は、遊技状態によって、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３の操作態様のうち打順に応じた小役が入賞可能となるように構成されている。
【0065】
ここで、「打順」とは、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３に対して押下を実行する順番を意味する。また、以下の記載において、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が操作されるタイミングを「操作タイミング」とも記載する。
【0066】
第１の実施形態のスロットマシン１において、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３の３つのストップボタンを押下する順序である打順は、打順１～打順６の６種類の打順から構成されている。打順１は、ストップボタンＢ１→ストップボタンＢ２→ストップボタンＢ３の順に停止操作が実行される、いわゆる順押しと称される打順である。また、打順２は、ストップボタンＢ１→ストップボタンＢ３→ストップボタンＢ２の順に停止操作が実行される、いわゆるハサミ打ちと称される打順である。また、打順３は、ストップボタンＢ２→ストップボタンＢ１→ストップボタンＢ３の順に停止操作が実行される打順である。また、打順４は、ストップボタンＢ２→ストップボタンＢ３→ストップボタンＢ１の順に停止操作が実行される打順である。また、打順５は、ストップボタンＢ３→ストップボタンＢ１→ストップボタンＢ２の順に停止操作が実行される打順である。また、打順６は、ストップボタンＢ３→ストップボタンＢ２→ストップボタンＢ１の順に停止操作が実行される、いわゆる逆押しと称される打順である。
【0067】
例えば、当選エリア「打順ベル１」～当選エリア「打順ベル１２」は、遊技状態がボーナス成立状態である場合、規定投入数よりも多い配当（９枚）に設定された小役を入賞可能にするストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３の操作態様（正解打順）が設定されている。具体的には、当選エリア「打順ベル１」、当選エリア「打順ベル７」は、正解打順が打順１に設定され、当選エリア「打順ベル２」、当選エリア「打順ベル８」は、正解打順が打順２に設定され、当選エリア「打順ベル３」、当選エリア「打順ベル９」は、正解打順が打順３に設定され、当選エリア「打順ベル４」、当選エリア「打順ベル１０」は、正解打順が打順４に設定され、当選エリア「打順ベル５」、当選エリア「打順ベル１１」は、正解打順が打順５に設定され、当選エリア「打順ベル６」、当選エリア「打順ベル１２」は、正解打順が打順６に設定されている。
【0068】
内部抽選手段１２０は、乱数判定処理において、抽選値数が対応付けられた当選エリアのうち最も大きい番号の当選番号の当選エリアから順に当選番号０番の不当選に向かう順番で、各当選エリアの当否を決定していく。
【0069】
ここで、第１の実施形態のスロットマシン１では、持越可能フラグが対応付けられる役としては、ＲＢＢがあり、小役及びリプレイは、持越不可フラグに対応付けられている。すなわち、抽選フラグ設定処理では、内部抽選でＲＢＢを含む当選エリアに当選すると、当選したＲＢＢの抽選フラグの成立状態を、ＲＢＢが入賞するまで持ち越す処理を行う。このとき、内部抽選手段１２０は、ＲＢＢの抽選フラグの成立状態が持ち越されている遊技でも、小役及びリプレイについての当否を決定する内部抽選を行っている。すなわち、抽選フラグ設定処理では、ＲＢＢの抽選フラグの成立状態が持ち越されている遊技において、小役やリプレイが当選した場合には、既に当選しているＲＢＢの抽選フラグと内部抽選で当選した小役やリプレイの抽選フラグとからなる２種類以上の役に対応する抽選フラグを成立状態に設定する。
【0070】
＜内部抽選テーブル＞
第１の実施形態のスロットマシン１は、内部抽選手段１２０による内部抽選で用いられる抽選テーブルである内部抽選テーブルとして、非ＲＴ状態で用いられる内部抽選テーブルＡと、ボーナス成立状態で用いられる内部抽選テーブルＢと、ボーナス状態で用いられる内部抽選テーブルＣと、を内部抽選テーブル記憶手段１９２に記憶させている。内部抽選テーブルＡ～内部抽選テーブルＣの各内部抽選テーブルにおいては、抽選の対象となる各当選エリアに抽選値数が対応付けられている。
第１の実施形態のスロットマシン１は、内部抽選手段１２０による内部抽選で用いられる抽選テーブルである内部抽選テーブルとして、非ＲＴ状態で用いられる内部抽選テーブルＡと、ボーナス成立状態で用いられる内部抽選テーブルＢと、ボーナス状態で用いられる内部抽選テーブルＣと、を内部抽選テーブル記憶手段１９２に記憶させている。内部抽選テーブルＡ～内部抽選テーブルＣの各内部抽選テーブルにおいては、抽選の対象となる各当選エリアに抽選値数が対応付けられている。
【0071】
＜乱数判定処理＞
第１の実施形態の内部抽選手段１２０は、乱数判定処理において、乱数生成手段１１０から取得した乱数を、内部抽選テーブル記憶手段１９２から取得した内部抽選テーブルにおいて各当選エリアに対応付けられている抽選値数で順次減算していき、減算した結果が負の値となった場合に、当該減算した抽選値数に対応する当選エリアに当選したと判定する。また、内部抽選手段１２０は、内部抽選テーブルに記憶されているすべての抽選値数で減算し終えた時点で減算した結果が正の値である場合、いずれの役にも当選しなかった不当選であると判定する。
第１の実施形態の内部抽選手段１２０は、乱数判定処理において、乱数生成手段１１０から取得した乱数を、内部抽選テーブル記憶手段１９２から取得した内部抽選テーブルにおいて各当選エリアに対応付けられている抽選値数で順次減算していき、減算した結果が負の値となった場合に、当該減算した抽選値数に対応する当選エリアに当選したと判定する。また、内部抽選手段１２０は、内部抽選テーブルに記憶されているすべての抽選値数で減算し終えた時点で減算した結果が正の値である場合、いずれの役にも当選しなかった不当選であると判定する。
【0072】
＜図柄の配列＞
図４は、第１の実施形態のスロットマシン１における左リールＲ１～右リールＲ３の周面に配列された各図柄を示す図である。第１の実施形態では、図４に示すように、左リールＲ１～右リールＲ３の外周面に、白７図柄「白７」、赤ＢＡＲ図柄「赤ＢＡＲ」、青ＢＡＲ図柄「青ＢＡＲ」、緑ＢＡＲ図柄「緑ＢＡＲ」、リプレイＡ図柄「ＲＰＡ」、リプレイＢ図柄「ＲＰＢ」、ベル図柄「ＢＬ」、チェリー図柄「ＣＨ」、スイカ図柄「ＷＭ」及びブランク図柄「ＢＫ」の１０種類の図柄が配列されている。また、左リールＲ１～右リールＲ３の周面には、それぞれ２０コマの図柄が配列されている。
図４は、第１の実施形態のスロットマシン１における左リールＲ１～右リールＲ３の周面に配列された各図柄を示す図である。第１の実施形態では、図４に示すように、左リールＲ１～右リールＲ３の外周面に、白７図柄「白７」、赤ＢＡＲ図柄「赤ＢＡＲ」、青ＢＡＲ図柄「青ＢＡＲ」、緑ＢＡＲ図柄「緑ＢＡＲ」、リプレイＡ図柄「ＲＰＡ」、リプレイＢ図柄「ＲＰＢ」、ベル図柄「ＢＬ」、チェリー図柄「ＣＨ」、スイカ図柄「ＷＭ」及びブランク図柄「ＢＫ」の１０種類の図柄が配列されている。また、左リールＲ１～右リールＲ３の周面には、それぞれ２０コマの図柄が配列されている。
【0073】
＜リール制御手段＞
第１の実施形態のスロットマシン１では、いずれの遊技状態である場合にも、リール停止制御において有効ラインＬ１上に停止させる役の優先順序が「リプレイ＞小役＞ボーナス」の順序で優先順位が定められている。つまり、リール制御手段１３０は、ボーナスと小役又はボーナスとリプレイが重複して当選している場合、ボーナスに優先して小役又はリプレイを入賞させる停止制御を実行する。
第１の実施形態のスロットマシン１では、いずれの遊技状態である場合にも、リール停止制御において有効ラインＬ１上に停止させる役の優先順序が「リプレイ＞小役＞ボーナス」の順序で優先順位が定められている。つまり、リール制御手段１３０は、ボーナスと小役又はボーナスとリプレイが重複して当選している場合、ボーナスに優先して小役又はリプレイを入賞させる停止制御を実行する。
【0074】
また、上述したように、リール制御手段１３０は、ストップボタンの押下時点からリールが停止するまでに最大で４コマ分回転可能に構成されていることから、左リールＲ１～右リールＲ３に配列されている図柄のうち４コマ以内の間隔で配列されている図柄について、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３の操作タイミングによらず有効ラインＬ１上に停止表示可能に構成されている。
【0075】
具体的には、リール制御手段１３０は、左リールＲ１のスイカ図柄「ＷＭ」、ベル図柄「ＢＬ」、中リールＲ２のスイカ図柄「ＷＭ」、ベル図柄「ＢＬ」、チェリー図柄「ＣＨ」、右リールＲ３のベル図柄「ＢＬ」について、有効ラインＬ１上に停止可能な場合であれば、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３の押下タイミングによらず停止可能に構成されている。
【0076】
また、リール制御手段１３０は、４コマ以内の間隔で配列されている図柄であれば同一の図柄ではない図柄であっても停止可能であり、例えば、左リールＲ１の停止番号０番、停止番号１５番の位置に配列されているリプレイＡ図柄「ＲＰＡ」と、停止番号５番、停止番号１０番の位置に配列されているリプレイＢ図柄「ＲＰＢ」と、のいずれかを有効ラインＬ１上に停止可能な場合に、ストップボタンＢ１の操作タイミングによらずリプレイＡ図柄「ＲＰＡ」又はリプレイＢ図柄「ＲＰＢ」を停止可能に構成されている。
【0077】
また、図４に示すように、右リールＲ３では、停止番号３番、８番の位置に配列されたリプレイＡ図柄「ＲＰＡ」の引き込み範囲（停止番号３番～１２番の図柄）内に、停止番号６番の位置に配列された白７図柄「白７」と、停止番号７番の位置に配列された赤ＢＡＲ図柄「赤ＢＡＲ」と、が配列され、停止番号１３番、１８番の位置に配列されたリプレイＢ図柄「ＲＰＢ」の引き込み範囲（停止番号０番～２番、１３番～１９番の図柄）内に、停止番号１６番の位置に配列された青ＢＡＲ図柄「青ＢＡＲ」と、停止番号１７番の位置に配列された緑ＢＡＲ図柄「緑ＢＡＲ」と、が配列されている。
【0078】
【0079】
図５に示すように、規定投入数（３枚）よりも少ない枚数の払出数である１枚の配当に設定された小役１～小役１６の入賞図柄組合せを構成する図柄は、左リールＲ１の図柄がリプレイＡ図柄「ＲＰＡ」又はリプレイＢ図柄「ＲＰＢ」から構成され、中リールＲ２の図柄が白７図柄「白７」及びスイカ図柄「ＷＭ」の組合せ又は緑ＢＡＲ図柄「緑ＢＡＲ」及びブランク図柄「ＢＫ」の組合せから構成され、右リールＲ３の図柄がリプレイＡ図柄「ＲＰＡ」、リプレイＢ図柄「ＲＰＢ」、白７図柄「白７」及び赤ＢＡＲ図柄「赤ＢＡＲ」の組合せ又は青ＢＡＲ図柄「青ＢＡＲ」及び緑ＢＡＲ図柄「緑ＢＡＲ」の組合せから構成されている。
【0080】
また、図６に示すように、１枚の配当に設定された小役１７～小役２４の入賞図柄組合せを構成する図柄は、中リールＲ２の図柄がストップボタンＢ２の操作タイミングによらず有効ラインＬ１上に停止表示可能な図柄から構成され、左リールＲ１の図柄と、右リールＲ３の図柄と、が、ストップボタンＢ１の操作タイミングと、ストップボタンＢ３の操作タイミングと、が各図柄を有効ラインＬ１上に停止表示可能なタイミングであれば有効ラインＬ１上に停止表示可能となり、該タイミングとは異なるタイミングで停止操作された場合には、入賞させることができない構成となっている。
【0081】
また、図７に示すように、１枚の配当に設定された小役２５の入賞図柄組合せ「ＢＬ－ＲＰＡ（青ＢＡＲ）－ＷＭ（ＢＫ）」と、１枚の配当に設定された小役２６の入賞図柄組合せ「ＢＬ－ＲＰＢ（赤ＢＡＲ）－ＷＭ（ＢＫ）」と、は、左リールＲ１の図柄と、右リールＲ３の図柄と、がストップボタンＢ１、ストップボタンＢ３の操作タイミングによらず入賞可能な図柄から構成され、中リールＲ２の図柄が、２０コマ中１０コマの図柄からなる引き込み範囲で且つリプレイＡ図柄「ＲＰＡ」又は青ＢＡＲ図柄「青ＢＡＲ」の引き込み範囲と、リプレイＢ図柄「ＲＰＢ」又は赤ＢＡＲ図柄「赤ＢＡＲ」の引き込み範囲と、が互いに重複しない範囲となるように構成されている。
【0082】
また、図７に示すように、１枚の配当に設定された小役２７～小役３０の入賞図柄組合せを構成する図柄は、それぞれ左リールＲ１～右リールＲ３のいずれかの図柄が、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３の操作タイミングが各図柄を有効ラインＬ１上に停止表示可能なタイミングであれば有効ラインＬ１上に停止表示可能となり、該タイミングとは異なるタイミングで停止操作された場合には、入賞させることができない構成となっている。
【0083】
そして、図７に示すように、規定投入数（３枚）よりも多い枚数の払出数である９枚の配当に設定された小役３１～小役３６の入賞図柄組合せを構成する図柄は、左リールＲ１～右リールＲ３のそれぞれにおいて４コマ以内の間隔で配列されている。このため、小役３１～小役３６は、有効ラインＬ１上に停止表示可能にするリール停止制御が実行される場合において、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３の操作タイミングによらず有効ラインＬ１上に停止表示されるように構成されている。
【0084】
＜遊技状態移行制御手段＞
図８（Ａ）は、第１の実施形態の遊技状態移行制御手段１７０が実行する遊技状態の移行に係る制御において、各遊技状態から移行可能な遊技状態を示す状態遷移図である。
図８（Ａ）は、第１の実施形態の遊技状態移行制御手段１７０が実行する遊技状態の移行に係る制御において、各遊技状態から移行可能な遊技状態を示す状態遷移図である。
【0085】
図８（Ａ）に示すように、非ＲＴ状態は、複数種類の遊技状態の中で初期状態に相当する遊技状態（初期遊技状態、通常遊技状態）であり、ボーナスが作動及び成立していない非ボーナス状態となっている。非ＲＴ状態において、遊技状態移行制御手段１７０は、リプレイの当選確率が８９７８／６５５３６（約１／７．３）に設定されている内部抽選テーブルＡを用いた内部抽選を内部抽選手段１２０に実行させる。
【0086】
ボーナス成立状態は、非ＲＴ状態における内部抽選で当選エリア「ＲＢＢ」、当選エリア「ＲＢＢ＆１枚役」のいずれかに当選し、ＲＢＢが成立状態に設定された場合に移行する遊技状態である。ボーナス成立状態において、遊技状態移行制御手段１７０は、リプレイの当選確率が８９８２／６５５３６（約１／７．３）に設定されている内部抽選テーブルＢを用いた内部抽選を内部抽選手段１２０に実行させる。
【0087】
ボーナス状態は、ＲＢＢが入賞しＲＢＢが作動することで移行される遊技状態である。ボーナス状態において、遊技状態移行制御手段１７０は、払い出されたメダルの合計数によって作動しているＲＢＢの終了条件が成立したかを判定し、予め定められた所定の払出数（例えば、１００枚）を超えるメダルが払い出された場合に、ＲＢＢの作動を終了させることでボーナス状態を終了させて、遊技状態を非ボーナス状態である非ＲＴ状態へ移行させる。ボーナス状態において、遊技状態移行制御手段１７０は、内部抽選手段１２０に内部抽選テーブルＣを用いた内部抽選を実行させる。
【0088】
内部抽選テーブルＣでは、小役１～小役３６のすべての小役に当選する当選エリア「全小役」と、小役１～小役３０の配当が１枚に設定されたすべての小役に当選する当選エリア「全１枚役」と、に乱数が対応付けられている。
【0089】
第１の実施形態のスロットマシン１では、ＲＢＢの作動中において当選エリア「全小役」又は当選エリア「全１枚役」に当選する確率が、ＲＢＢが作動していない遊技状態において小役を含む当選エリアのいずれかに当選する確率よりも高く、且つＲＢＢが作動している場合において、当選エリア「全小役」に当選する確率が、ＲＢＢが作動していない遊技状態において当選エリア「打順ベル１」～当選エリア「打順ベル１２」のいずれか２つに当選する確率の合算と同じ確率に設定されている。
【0090】
このような構成であることから、第１の実施形態のスロットマシン１は、ＲＢＢが作動している遊技状態において、ＲＢＢの非作動時である遊技状態である場合よりもすべての小役の当選確率が上昇するとともに、いずれかの小役に当選する確率も同一又は上昇するように構成されている。
【0091】
また、スロットマシン１は、ＲＢＢの作動中において、当選エリア「全小役」に当選する確率が、当選エリア「打順ベル１」～当選エリア「打順ベル１２」のいずれかに当選する確率（当選エリア「打順ベル１」～当選エリア「打順ベル１２」の各当選確率を合算した当選確率）よりも低くなるように構成されている。
【0092】
このような構成により、第１の実施形態においては、ＲＢＢが作動している状態でのメダルの獲得率の期待値の下限を１００％未満にまで引き下げた上で、ＲＢＢが作動していない状態に関するメダルの獲得性能を設計することができるため、スロットマシン１の設計自由度を飛躍的に向上させることができる。
【0093】
＜ＡＴ制御手段＞
図８（Ｂ）は、第１の実施形態のＡＴ制御手段２００よって制御される通常区間及び有利区間と、有利区間中に制御される演出状態と、についての詳細を示す状態遷移図である。
図８（Ｂ）は、第１の実施形態のＡＴ制御手段２００よって制御される通常区間及び有利区間と、有利区間中に制御される演出状態と、についての詳細を示す状態遷移図である。
【0094】
上述した通り、通常区間は、内部抽選手段１２０による内部抽選の結果に基づく補助遊技に関する制御が実行されない期間である。ＡＴ制御手段２００は、通常区間内における遊技において、内部抽選手段１２０による内部抽選で当選した当選エリアに基づき、通常区間を終了し有利区間を開始するか否かを決定する抽選である有利区間抽選を実行する。
【0095】
有利区間抽選において、ＡＴ制御手段２００は、まず、ＡＴ制御データ記憶手段１９７から、複数の乱数のそれぞれに対して「有利区間の開始」、「ハズレ（不当選）」が対応付けられているデータテーブルである有利区間移行抽選テーブルを取得する。そして、ＡＴ制御手段２００は、乱数生成手段１１０から乱数を取得し、取得した乱数を有利区間移行抽選テーブルと比較して、比較結果に基づき、有利区間を開始するか否かを決定する。
【0096】
ＡＴ制御手段２００は、内部抽選で当選した当選エリアの当選確率と、有利区間抽選における「有利区間の開始」の当選確率と、を乗算した確率について、１／１７５００以上となるように有利区間抽選を実行する。
【0097】
第１の実施形態のＡＴ制御手段２００は、内部抽選で当選エリア「打順ベル１」～当選エリア「打順ベル１２」、当選エリア「特殊小役１」、当選エリア「特殊小役２」、当選エリア「リプレイＡ」に当選した場合に、有利区間抽選を実行し、他の当選エリアに当選した場合には、有利区間抽選を実行しないように構成されている。また、ＡＴ制御手段２００は、約１／１．５と高い確率で「有利区間の開始」に当選する有利区間抽選を実行する。
【0098】
有利区間において、ＡＴ制御手段２００は、指示機能に係る状態（演出状態）として、通常状態と、ＣＺ状態と、ＡＴ状態と、を有し、通常状態においては、当選エリア「打順ベル１」～当選エリア「打順ベル１２」の当選時における小役３１～小役３６の入賞補助を実行しないように構成され、ＣＺ状態及びＡＴ状態においては、当選エリア「打順ベル１」～当選エリア「打順ベル１２」の当選時における小役３１～小役３６の入賞補助を実行可能に構成されている。また、第１の実施形態のスロットマシン１は、全体の遊技における有利区間の滞在比率が、７割以上となりうる構成となっている。
【0099】
通常状態は、他の演出状態に移行していない場合に設定される、複数種類の演出状態の中で通常の状態に相当する演出状態（通常演出状態）である。ＡＴ制御手段２００は、演出状態が通常状態に移行した場合、通常状態における遊技回数をカウントする通常ゲーム数カウンタ（不図示）に、遊技が実行される都度、通常ゲーム数カウンタの記憶値を１ゲームに相当する値「１」を加算するインリメント更新を実行する。ＡＴ制御手段２００は、通常ゲーム数カウンタの記憶値が値「７００」となった場合に、ＣＺ状態への移行条件（ＣＺ移行条件）が成立したと判定し、演出状態を通常状態からＣＺ状態に移行する。
【0100】
ＡＴ制御手段２００は、通常状態における内部抽選でＲＢＢを含まない当選エリアに当選した遊技において、ＣＺ状態への移行を決定するか否かを抽選するＣＺ抽選を実行するように構成されている。ＡＴ制御手段２００は、内部抽選で当選エリア「特殊小役１」、当選エリア「特殊小役２」に当選した場合には、他の当選エリアに当選した場合よりも「ＣＺ状態への移行」に当選しやすくなることで遊技者にとって有利な結果となる確率が高くなったＣＺ抽選を実行するように構成されている。ＣＺ抽選において「ＣＺ状態への移行」に当選した場合、ＡＴ制御手段２００は、演出状態を通常状態からＣＺ状態に移行する。
【0101】
また、ＡＴ制御手段２００は、内部抽選で当選エリア「リプレイ２」に当選した場合に、ＡＴ状態への移行を決定するか否かを抽選する通常中ＡＴ抽選を実行し、「ＡＴ状態への移行」に当選した場合に、ＡＴ状態への移行条件（ＡＴ移行条件）が成立したと判定し、通常状態からＡＴ状態に移行する。
【0102】
ＣＺ状態は、補助遊技に係る制御として、ＡＴ状態に演出状態を移行するか否かを決定する制御が実行された場合に、通常状態よりも高い確率でＡＴ状態に移行可能に構成されており、通常状態よりも遊技者にとって有利な演出状態である。ＡＴ制御手段２００は、ＣＺ状態の開始時にＡＴ制御データ記憶手段１９７のＣＺゲーム数カウンタ（不図示）に所定の遊技回数に対応する値（例えば、１０ゲーム）をセットし、遊技が実行される都度、ＣＺゲーム数カウンタの記憶値を１ゲームに相当する値「１」で減算するデクリメント更新を実行する。
【0103】
ＡＴ制御手段２００は、ＣＺ状態における毎回の遊技において、ＡＴ状態への移行を決定するか否かを抽選するＣＺ中ＡＴ抽選を実行するように構成されている。ＣＺ中ＡＴ抽選において「ＡＴ状態への移行」に当選した場合、ＡＴ制御手段２００は、ＣＺ状態の開始から１０ゲームの遊技が実行された後に、演出状態をＣＺ状態からＡＴ状態に移行する。
【0104】
ＡＴ制御手段２００は、ＣＺ中ＡＴ抽選で「ＡＴ状態への移行」に当選し且つＣＺ状態が終了するまでの遊技において、ＣＺ状態からＡＴ移行状態を介して移行されるＡＴ状態について、１セットのＡＴ状態を実行する回数を加算（上乗せ）するか否かを決定するＣＺ中セット数上乗せ抽選を実行する。
【0105】
一方、ＡＴ制御手段２００は、ＣＺ中ＡＴ抽選で「ＡＴ状態への移行」に当選することなくＣＺ状態において１０ゲームの遊技が実行された場合、ＣＺ状態を終了し演出状態を通常状態に移行する。
【0106】
ＡＴ制御手段２００は、ＣＺ状態において実行する補助遊技に係る抽選（ＣＺ中ＡＴ抽選、ＣＺ中セット数上乗せ抽選）について、内部抽選の結果によらず実行するように構成されている。ＡＴ制御手段２００は、ＣＺ状態において実行する補助遊技に係る抽選について、内部抽選で当選エリア「特殊小役１」、当選エリア「特殊小役２」に当選した場合には、他の当選エリアに当選した場合よりも「不当選（ハズレ）」となる確率が低下し、遊技者にとって有利な結果となる（ＣＺ中ＡＴ抽選であれば「ＡＴ状態への移行」となる確率が高くなる）ように構成されている。
【0107】
ＡＴ状態は、当選エリア「打順ベル１」～当選エリア「打順ベル１２」の当選時における小役３１～小役３６の入賞補助が実行されることで、通常状態よりも遊技者にとって有利な演出状態である。
【0108】
ＡＴ制御手段２００は、ＡＴ状態の開始時にＡＴ制御データ記憶手段１９７のＡＴゲーム数カウンタ（不図示）に所定の遊技回数に対応する初期値（５０ゲーム）をセットし、遊技が実行される都度、ＡＴゲーム数カウンタの記憶値を１ゲームに相当する値「１」で減算するデクリメント更新を実行する。
【0109】
ＡＴ制御手段２００は、内部抽選手段１２０による内部抽選で当選エリア「特殊小役１」、当選エリア「特殊小役２」、当選エリア「リプレイ２」に当選した場合に、ＡＴゲーム数カウンタの記憶値に抽選により決定された値を加算するか否かを決定することで、ＡＴ状態が継続する期間を加算（上乗せ）するか否かを決定する上乗せ抽選を実行し、上乗せ抽選によって決定した値が１以上の値である場合に、決定した値をＡＴゲーム数カウンタに加算する上乗せ処理を実行するように構成されている。
【0110】
ＡＴ制御手段２００は、ＡＴ状態における毎回の遊技の実行の都度実行するデクリメント更新によってＡＴゲーム数カウンタの記憶値が値「０」になった場合に、ＡＴ状態の終了条件（ＡＴ終了条件）が成立したと判定し、ＡＴ状態を終了するとともに、有利区間の終了条件のうち通常終了条件が成立したと判定し、有利区間に関する情報を初期化する処理である所定の初期化処理と、有利区間を終了させて次ゲームから通常区間を開始する所定の終了処理と、を実行する。
【0111】
また、ＡＴ制御手段２００は、ＡＴ状態において第１有利区間カウンタ１９７ａの記憶値が値「４０００」に達した場合と、ＡＴ状態において第２有利区間カウンタ１９７ｂの記憶値が値「２４００」を超えた場合と、にも、ＡＴ終了条件が成立したと判定し、ＡＴ状態を終了するとともに、有利区間の終了条件のうち特定終了条件が成立したと判定し、有利区間に関する情報を初期化する処理である所定の初期化処理と、有利区間を終了させて次ゲームから通常区間を開始する所定の終了処理と、を実行する。
【0112】
３．各遊技状態におけるリール停止制御
次に、第１の実施形態のスロットマシン１において、各遊技状態で実行されるリール停止制御の詳細について説明する。
次に、第１の実施形態のスロットマシン１において、各遊技状態で実行されるリール停止制御の詳細について説明する。
【0113】
＜各遊技状態での小役を含む当選エリアの当選時の遊技結果＞
図９（Ａ）は、非ＲＴ状態において当選エリア「打順ベル４」～当選エリア「打順ベル６」、当選エリア「打順ベル１０」～当選エリア「打順ベル１２」当選エリア「特殊小役１」、当選エリア「特殊小役２」に当選した場合におけるストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３の操作態様ごとの遊技結果を示す図である。
図９（Ａ）は、非ＲＴ状態において当選エリア「打順ベル４」～当選エリア「打順ベル６」、当選エリア「打順ベル１０」～当選エリア「打順ベル１２」当選エリア「特殊小役１」、当選エリア「特殊小役２」に当選した場合におけるストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３の操作態様ごとの遊技結果を示す図である。
【0114】
図９（Ａ）に示すように、スロットマシン１では、非ＲＴ状態において当選エリア「打順ベル４」～当選エリア「打順ベル６」、当選エリア「打順ベル１０」～当選エリア「打順ベル１２」当選エリア「特殊小役１」、当選エリア「特殊小役２」に当選した場合に、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３の打順によらず当選している１枚の配当に設定された小役のいずれかが１／２の確率で入賞し、１／２の確率でいずれの役も入賞しない取りこぼし（非入賞）となるように構成されている。
【0115】
また、スロットマシン１では、非ＲＴ状態において当選エリア「打順ベル６」、当選エリア「打順ベル１２」、当選エリア「特殊小役１」、当選エリア「特殊小役２」に当選した場合に、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３の打順によらず小役１、小役３、小役５、小役７、小役９、小役１１、小役１３、小役１５のうち当選している小役いずれかが１／２の確率で入賞し、１／２の確率でいずれの役も入賞しない取りこぼし（非入賞）となるように構成されている。
【0116】
図９（Ｂ）は、ボーナス成立状態において当選エリア「打順ベル４」～当選エリア「打順ベル６」、当選エリア「打順ベル１０」～当選エリア「打順ベル１２」当選エリア「特殊小役１」、当選エリア「特殊小役２」に当選した場合におけるストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３の操作態様ごとの遊技結果を示す図である。
【0117】
図９（Ｂ）に示すように、スロットマシン１では、ボーナス成立状態において当選エリア「打順ベル４」、当選エリア「打順ベル５」、当選エリア「打順ベル１０」、当選エリア「打順ベル１１」に当選した場合、不正解打順でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が操作された場合には、当選している１枚の配当に設定された小役のいずれかが１／２の確率で入賞し、正解打順でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が操作された場合には、９枚の配当に設定された小役が１／１の確率で入賞するように構成されている。
【0118】
また、スロットマシン１では、ボーナス成立状態において当選エリア「打順ベル６」、当選エリア「打順ベル１２」に当選した場合、打順１～打順４でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が操作された場合には、小役１、小役３、小役５、小役７、小役９、小役１１、小役１３、小役１５のうち当選している小役のいずれかが１／２の確率で入賞し、打順５でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が操作された場合には、小役２５、小役２６のうち当選している小役のいずれかが１／２の確率で入賞し、小役が入賞しない１／２の確率で取りこぼし（非入賞）となるように構成されている。また、スロットマシン１では、ボーナス成立状態において当選エリア「打順ベル６」、当選エリア「打順ベル１２」に当選した場合、打順６でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が操作された場合には、小役３５が１／１の確率で入賞するように構成されている。
【0119】
また、スロットマシン１では、ボーナス成立状態において当選エリア「特殊小役１」、当選エリア「特殊小役２」に当選した場合、打順１～打順４でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が操作された場合には、小役１、小役３、小役５、小役７、小役９、小役１１、小役１３、小役１５のうち当選している小役のいずれかいずれかが１／２の確率で入賞し、小役が入賞しない１／２の確率で取りこぼし（非入賞）となるように構成されている。
【0120】
スロットマシン１では、ボーナス成立状態において当選エリア「特殊小役１」に当選し、打順５、打順６でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が操作された場合には、小役２、小役４、小役６、小役８、小役１０、小役１２、小役１４、小役１６のいずれかが１／５の確率で入賞し、小役２、小役４、小役６、小役８、小役１０、小役１２、小役１４、小役１６が入賞しない場合において、小役１、小役７、小役９、小役１５のいずれかが１／２の確率で入賞し、小役が入賞しない１／２の確率で取りこぼし（非入賞）となるように構成されている。
【0121】
また、スロットマシン１では、ボーナス成立状態において当選エリア「特殊小役２」に当選し、打順５、打順６でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が操作された場合には、小役２、小役４、小役６、小役８、小役１０、小役１２、小役１４、小役１６のいずれかが１／５の確率で入賞し、小役２、小役４、小役６、小役８、小役１０、小役１２、小役１４、小役１６が入賞しない場合において、小役３、小役５、小役１１、小役１３のいずれかが１／２の確率で入賞し、小役が入賞しない１／２の確率で取りこぼし（非入賞）となるように構成されている。
【0122】
＜１枚の配当の小役の入賞に係るリール停止制御＞
次に、第１の実施形態のスロットマシン１において、当選エリア「打順ベル６」、当選エリア「打順ベル１２」、当選エリア「特殊小役１」、当選エリア「特殊小役２」に当選した場合に実行されるリール停止制御について説明する。なお、以下の記載において、規定投入数よりも少ない１枚の配当に設定された小役１、小役３、小役５、小役７、小役９、小役１１、小役１３、小役１５をまとめて第１態様の小役とも記載し、規定投入数よりも少ない１枚の配当に設定された小役２、小役４、小役６、小役８、小役１０、小役１２、小役１４、小役１６をまとめて第２態様の小役とも記載する。
次に、第１の実施形態のスロットマシン１において、当選エリア「打順ベル６」、当選エリア「打順ベル１２」、当選エリア「特殊小役１」、当選エリア「特殊小役２」に当選した場合に実行されるリール停止制御について説明する。なお、以下の記載において、規定投入数よりも少ない１枚の配当に設定された小役１、小役３、小役５、小役７、小役９、小役１１、小役１３、小役１５をまとめて第１態様の小役とも記載し、規定投入数よりも少ない１枚の配当に設定された小役２、小役４、小役６、小役８、小役１０、小役１２、小役１４、小役１６をまとめて第２態様の小役とも記載する。
【0123】
図１０は、当選エリア「打順ベル６」、当選エリア「打順ベル１２」、当選エリア「特殊小役１」、当選エリア「特殊小役２」に当選した遊技で第１態様の小役が入賞する場合において、ストップボタンＢ２の操作タイミングに応じて有効ラインＬ１を構成する中リールＲ２の中段に停止可能となる図柄について説明する図である。
【0124】
図１０に示すように、第１の実施形態のリール制御手段１３０は、停止番号０番、１番、１２番～１９番の位置に配列された図柄が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングでストップボタンＢ２が操作された場合に、ブランク図柄「ＢＫ」を有効ラインＬ１上に停止表示し、停止番号２番～１１番の位置に配列された図柄が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングでストップボタンＢ２が操作された場合に、スイカ図柄「ＷＭ」を有効ラインＬ１上に停止表示するように構成されている。
【0125】
換言すると、リール制御手段１３０は、図９（Ａ）、（Ｂ）に示した当選エリア「打順ベル６」、当選エリア「打順ベル１２」、当選エリア「特殊小役１」、当選エリア「特殊小役２」の当選時に第１態様の小役が入賞する場合において、中リールＲ２に配列された白７図柄「白７」、緑ＢＡＲ図柄「緑ＢＡＲ」に優先してブランク図柄「ＢＫ」又はスイカ図柄「ＷＭ」を有効ラインＬ１上に停止表示するように構成されている。
【0126】
図１１は、当選エリア「特殊小役１」、当選エリア「特殊小役２」に当選し第２態様の小役が入賞可能となっている遊技において、ストップボタンＢ２の操作タイミングに応じて有効ラインＬ１を構成する中リールＲ２の中段に停止可能となる図柄について説明する図である。
【0127】
図１１に示すように、第１の実施形態のリール制御手段１３０は、白７図柄「白７」の引き込み範囲となる停止番号６番～１０番の位置に配列された図柄が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングでストップボタンＢ２が操作された場合に、白７図柄「白７」を有効ラインＬ１上に停止表示し、緑ＢＡＲ図柄「緑ＢＡＲ」の引き込み範囲となる停止番号０番、１６番～１９番の位置に配列された図柄が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングでストップボタンＢ２が操作された場合に、緑ＢＡＲ図柄「緑ＢＡＲ」を有効ラインＬ１上に停止表示する。
【0128】
また、リール制御手段１３０は、白７図柄「白７」及び緑ＢＡＲ図柄「緑ＢＡＲ」を停止表示できないタイミングでストップボタンＢ２が操作された場合に、ブランク図柄「ＢＫ」とスイカ図柄「ＷＭ」とのうち停止表示可能な図柄を有効ラインＬ１上に停止表示する。
【0129】
このように、第１の実施形態のリール制御手段１３０は、第１態様の小役を入賞可能にするリール停止制御において、中リールＲ２を停止する場合に、白７図柄「白７」及び緑ＢＡＲ図柄「緑ＢＡＲ」に優先してブランク図柄「ＢＫ」、スイカ図柄「ＷＭ」を有効ラインＬ１上に停止表示する。また、リール制御手段１３０は、第２態様の小役を入賞可能にするリール停止制御において、中リールＲ２を停止する場合に、ブランク図柄「ＢＫ」及びスイカ図柄「ＷＭ」に優先して白７図柄「白７」及び緑ＢＡＲ図柄「緑ＢＡＲ」を有効ラインＬ１上に停止表示する。
【0130】
図１２（Ａ）は、ボーナス成立状態で当選エリア「特殊小役１」に当選し、ストップボタンＢ３が第１停止操作される場合において、ストップボタンＢ３の操作タイミングに応じて有効ラインＬ１を構成する右リールＲ３の中段に停止可能となる図柄について説明する図である。
【0131】
図１２（Ａ）に示すように、第１の実施形態のリール制御手段１３０は、ストップボタンＢ３が操作されたタイミングが、リプレイＡ図柄「ＲＰＡ」よりも先に白７図柄「白７」が有効ラインＬ１を構成する右リールＲ３の中段に到達するタイミングである停止番号６番、７番の図柄が回転表示されているタイミングである場合に、リプレイＡ図柄「ＲＰＡ」に優先して白７図柄「白７」を有効ラインＬ１上に停止表示する。
【0132】
また、リール制御手段１３０は、ストップボタンＢ３が操作されたタイミングが、リプレイＢ図柄「ＲＰＢ」よりも先に青ＢＡＲ図柄「青ＢＡＲ」が有効ラインＬ１を構成する右リールＲ３の中段に到達するタイミングである停止番号１６番、１７番の図柄が回転表示されているタイミングである場合に、リプレイＢ図柄「ＲＰＢ」に優先して青ＢＡＲ図柄「青ＢＡＲ」を有効ラインＬ１上に停止表示する。
【0133】
そして、リール制御手段１３０は、ストップボタンＢ３が操作されたタイミングが、白７図柄「白７」、青ＢＡＲ図柄「青ＢＡＲ」よりも先にリプレイＡ図柄「ＲＰＡ」、リプレイＢ図柄「ＲＰＢ」が有効ラインＬ１を構成する右リールＲ３の中段に到達するタイミングである停止番号０番～５番、８番～１５番、１８番、１９番の図柄が回転表示されているタイミングである場合に、白７図柄「白７」、青ＢＡＲ図柄「青ＢＡＲ」に優先してリプレイＡ図柄「ＲＰＡ」、リプレイＢ図柄「ＲＰＢ」を有効ラインＬ１上に停止表示する。
【0134】
図１２（Ｂ）は、ボーナス成立状態で当選エリア「特殊小役２」に当選し、ストップボタンＢ３が第１停止操作される場合において、ストップボタンＢ３の操作タイミングに応じて有効ラインＬ１を構成する右リールＲ３の中段に停止可能となる図柄について説明する図である。
【0135】
図１２（Ｂ）に示すように、第１の実施形態のリール制御手段１３０は、ストップボタンＢ３が操作されたタイミングが、リプレイＡ図柄「ＲＰＡ」よりも先に赤ＢＡＲ図柄「赤ＢＡＲ」が有効ラインＬ１を構成する右リールＲ３の中段に到達するタイミングである停止番号７番の図柄が回転表示されているタイミングである場合に、リプレイＡ図柄「ＲＰＡ」に優先して赤ＢＡＲ図柄「赤ＢＡＲ」を有効ラインＬ１上に停止表示する。
【0136】
また、リール制御手段１３０は、ストップボタンＢ３が操作されたタイミングが、リプレイＢ図柄「ＲＰＢ」よりも先に緑ＢＡＲ図柄「緑ＢＡＲ」が有効ラインＬ１を構成する右リールＲ３の中段に到達するタイミングである停止番号１７番の図柄が回転表示されているタイミングである場合に、リプレイＢ図柄「ＲＰＢ」に優先して緑ＢＡＲ図柄「緑ＢＡＲ」を有効ラインＬ１上に停止表示する。
【0137】
そして、リール制御手段１３０は、ストップボタンＢ３が操作されたタイミングが、赤ＢＡＲ図柄「赤ＢＡＲ」、緑ＢＡＲ図柄「緑ＢＡＲ」よりも先にリプレイＡ図柄「ＲＰＡ」、リプレイＢ図柄「ＲＰＢ」が有効ラインＬ１を構成する右リールＲ３の中段に到達するタイミングである停止番号０番～６番、８番～１６番、１８番、１９番の図柄が回転表示されているタイミングである場合に、赤ＢＡＲ図柄「赤ＢＡＲ」、緑ＢＡＲ図柄「緑ＢＡＲ」に優先してリプレイＡ図柄「ＲＰＡ」、リプレイＢ図柄「ＲＰＢ」を有効ラインＬ１上に停止表示する。
【0138】
＜第１種別の役～第２態様の小役の入賞と遊技性の関係＞
このように、第１の実施形態のスロットマシン１では、当選エリア「打順ベル６」、当選エリア「打順ベル１２」に当選し、打順１～打順４でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が操作された場合に、右リールＲ３について、リプレイＡ図柄「ＲＰＡ」又はリプレイＢ図柄「ＲＰＢ」が右リールＲ３の中段に停止表示され、第１態様の小役が入賞可能となるように構成されている。また、スロットマシン１では、当選エリア「特殊小役１」、当選エリア「特殊小役２」に当選し、打順１～打順４でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が操作された場合及び打順５、打順６でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が操作され且つ白７図柄「白７」、赤ＢＡＲ図柄「赤ＢＡＲ」、青ＢＡＲ図柄「青ＢＡＲ」、緑ＢＡＲ図柄「緑ＢＡＲ」を右リールＲ３の中段に停止表示しないタイミングでストップボタンＢ３が操作された場合と、に、第１態様の小役が入賞可能となるように構成されている。
このように、第１の実施形態のスロットマシン１では、当選エリア「打順ベル６」、当選エリア「打順ベル１２」に当選し、打順１～打順４でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が操作された場合に、右リールＲ３について、リプレイＡ図柄「ＲＰＡ」又はリプレイＢ図柄「ＲＰＢ」が右リールＲ３の中段に停止表示され、第１態様の小役が入賞可能となるように構成されている。また、スロットマシン１では、当選エリア「特殊小役１」、当選エリア「特殊小役２」に当選し、打順１～打順４でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が操作された場合及び打順５、打順６でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が操作され且つ白７図柄「白７」、赤ＢＡＲ図柄「赤ＢＡＲ」、青ＢＡＲ図柄「青ＢＡＲ」、緑ＢＡＲ図柄「緑ＢＡＲ」を右リールＲ３の中段に停止表示しないタイミングでストップボタンＢ３が操作された場合と、に、第１態様の小役が入賞可能となるように構成されている。
【0139】
このような構成により、第１の実施形態のスロットマシン１は、当選エリア「打順ベル６」、当選エリア「打順ベル１２」に当選した遊技と、当選エリア「特殊小役１」、当選エリア「特殊小役２」に当選した遊技と、のいずれにおいても、第１態様の小役が入賞可能であることで、今回の遊技において当選した役がいずれの役であるかについて遊技者が推察することが困難となり、内部抽選の結果が遊技者に判別され設計者の意図しない攻略性が生じることを防ぐことができる。
【0140】
また、第１の実施形態のスロットマシン１は、当選エリア「特殊小役１」、当選エリア「特殊小役２」に当選した場合において、中リールＲ２の中段に白７図柄「白７」と、緑ＢＡＲ図柄「緑ＢＡＲ」と、を停止可能にするリール停止制御を実行し、当選エリア「打順ベル６」、当選エリア「打順ベル１２」に当選した場合には、中リールＲ２の中段に白７図柄「白７」と、緑ＢＡＲ図柄「緑ＢＡＲ」と、を停止不能にするリール停止制御を実行するように構成されている。
【0141】
このような構成により、第１の実施形態のスロットマシン１は、第１態様の小役の入賞図柄組合せを構成する図柄の内、中リールＲ２の図柄について、スイカ図柄「ＷＭ」と、スイカ図柄「ＷＭ」の引き込み範囲内に配列された白７図柄「白７」と、ブランク図柄「ＢＫ」と、ブランク図柄「ＢＫ」の引き込み範囲内に配列された緑ＢＡＲ図柄「緑ＢＡＲ」と、のいずれも停止表示可能であるため、第１態様の小役の入賞図柄組合せとして定められた図柄を遊技者の操作によって表示でき、遊技の公正を順守することができる。
【0142】
また、第１の実施形態のスロットマシン１は、当選エリア「打順ベル６」、当選エリア「打順ベル１２」に当選した場合に、小役３５と、第１態様の小役と、に加え、第２態様の小役も重複当選するように構成されているが、遊技状態及びストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３の操作態様によらず、第２態様の小役が入賞しない構成となっている。
【0143】
そして、第１の実施形態のスロットマシン１は、当選エリア「特殊小役１」、当選エリア「特殊小役２」に当選し、打順５、打順６でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が操作され、且つ白７図柄「白７」、赤ＢＡＲ図柄「赤ＢＡＲ」、青ＢＡＲ図柄「青ＢＡＲ」、緑ＢＡＲ図柄「緑ＢＡＲ」を右リールＲ３の中段に停止表示可能なタイミングでストップボタンＢ３が操作された場合に、第２態様の小役が入賞可能となる構成となっている。
【0144】
このような構成により、第１の実施形態のスロットマシン１は、当選エリア「打順ベル６」、当選エリア「打順ベル１２」の当選時には当選するものの入賞しない第２態様の小役を、当選エリア「特殊小役１」、当選エリア「特殊小役２」の当選時に入賞可能なため、第２態様の小役を遊技者の操作によって表示でき、遊技の公正を順守することができる。
【0145】
また、第１の実施形態のスロットマシン１は、図９（Ａ）に示したように、非ＲＴ状態において当選エリア「打順ベル６」、当選エリア「打順ベル１２」に当選した場合に、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３の操作態様によらず９枚の配当に設定された小役３５が入賞しない構成となっている。スロットマシン１は、当選エリア「打順ベル１」～当選エリア「打順ベル５」、当選エリア「打順ベル７」～当選エリア「打順ベル１１」についても、非ＲＴ状態で当選した場合には、９枚の配当に設定された小役が入賞せず、ボーナス成立状態で当選した場合には、正解打順でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が操作されることで９枚の配当に設定された小役が入賞可能となる構成となっている。
【0146】
換言すると、第１の実施形態のスロットマシン１は、遊技状態が非ＲＴ状態である場合よりも、遊技状態がボーナス成立状態である場合の方が、当選エリア「打順ベル１」～当選エリア「打順ベル１２」の当選時に規定投入数よりも多い９枚の配当に設定された小役が入賞する確率が高い構成となっている。
【0147】
この構成により、スロットマシン１は、遊技状態が非ＲＴ状態である場合におけるメダルの獲得期待値を抑制するとともに、ボーナス成立状態におけるメダルの獲得期待値を高めた設計を実現することができ、ボーナス成立状態における遊技性を高め遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0148】
この、当選エリア「打順ベル６」、当選エリア「打順ベル１２」が、第１の実施形態における第１所定当選態様を構成し、当選エリア「特殊小役１」、当選エリア「特殊小役２」が、第１の実施形態における第２所定当選態様を構成する。また、右リールＲ３が、第１の実施形態における所定リール及び第１リールを構成し、第１態様の小役である小役１、小役３、小役５、小役７、小役９、小役１１、小役１３、小役１５の入賞図柄組合せを構成する右リールＲ３の図柄であるリプレイＡ図柄「ＲＰＡ」及びリプレイＢ図柄「ＲＰＢ」が、第１の実施形態における第１図柄を構成し、第２態様の小役である小役２、小役４、小役６、小役８、小役１０、小役１２、小役１４、小役１６の入賞図柄組合せを構成する右リールＲ３の図柄である白７図柄「白７」、赤ＢＡＲ図柄「赤ＢＡＲ」、青ＢＡＲ図柄「青ＢＡＲ」及び緑ＢＡＲ図柄「緑ＢＡＲ」が、第１の実施形態における第２図柄を構成する。そして、当選エリア「打順ベル６」、当選エリア「打順ベル１２」に当選した場合に小役３５を入賞可能にするストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３の操作態様である打順６が、第１の実施形態における特定操作態様を構成する。
【0149】
また、左リールＲ１が、第１の実施形態における第２リールを構成し、小役１、小役３、小役５、小役７、小役９、小役１１、小役１３、小役１５の入賞図柄組合せを構成する左リールＲ１の図柄であるリプレイＡ図柄「ＲＰＡ」及びリプレイＢ図柄「ＲＰＢ」が、第１の実施形態における第３図柄を構成し、中リールＲ２が、第１の実施形態における第３リールを構成し、小役１～小役８の入賞図柄組合せを構成する中リールＲ２の図柄のうち白７図柄「白７」と、小役９～小役１６の入賞図柄組合せを構成する中リールＲ２の図柄のうち緑ＢＡＲ図柄「緑ＢＡＲ」と、が、第１の実施形態における第４図柄を構成し、小役１～小役８の入賞図柄組合せを構成する中リールＲ２の図柄のうちスイカ図柄「ＷＭ」と、小役９～小役１６の入賞図柄組合せを構成する中リールＲ２の図柄のうちブランク図柄「ＢＫ」と、が、第１の実施形態における第５図柄を構成する。
【0150】
＜小役３４、小役３６の入賞時における停止態様＞
次に、当選エリア「打順ベル１」～当選エリア「打順ベル１２」に当選し、ＡＴ制御手段２００によって入賞補助が実行され、正解打順でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が操作されることで９枚の配当に設定された小役が入賞する場合に、特定領域３３０ｂ内に停止表示される図柄について、小役３４、小役３６の入賞時を例に説明する。
次に、当選エリア「打順ベル１」～当選エリア「打順ベル１２」に当選し、ＡＴ制御手段２００によって入賞補助が実行され、正解打順でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が操作されることで９枚の配当に設定された小役が入賞する場合に、特定領域３３０ｂ内に停止表示される図柄について、小役３４、小役３６の入賞時を例に説明する。
【0151】
図７に示したように、小役３４の入賞図柄組合せは、「ＷＭ－ＢＬ－ＲＰＡ（ＲＰＢ）」であり、小役３６の入賞図柄組合せは、「ＷＭ－ＢＬ－ＷＭ（ＢＫ）」である。このため、スロットマシン１では、小役３４、小役３６が入賞する場合において、有効ラインＬ１を構成する左リールＲ１の中段にスイカ図柄「ＷＭ」が停止表示される。
【0152】
図１３は、左リールＲ１に配列されたスイカ図柄「ＷＭ」の引き込み範囲を説明する図である。図１３に示すように、左リールＲ１には、停止番号２番、３番、８番、１３番、１８番の位置にスイカ図柄「ＷＭ」が配列されている。停止番号３番、８番、１３番、１８番の位置に配列されたスイカ図柄「ＷＭ」は、それぞれ４コマの間隔を有して配列されており、引き込み範囲が互いに重複しない構成となっている。また、停止番号２番の位置に配列されたスイカ図柄「ＷＭ」の引き込み範囲は、停止番号２番の位置に配列されたスイカ図柄「ＷＭ」～停止番号６番の位置に配列された白７図柄「白７」の計５コマの図柄が配列された範囲となっている。
【0153】
このため、停止番号２番の位置に配列されたスイカ図柄「ＷＭ」の引き込み範囲は、停止番号２番の１コマの範囲が、停止番号１８番の位置に配列されたスイカ図柄「ＷＭ」の引き込み範囲と重複し、停止番号３番～停止番号６番の４コマの範囲が、停止番号３番の位置に配列されたスイカ図柄「ＷＭ」の引き込み範囲と重複する構成となっている。また、停止番号２番の位置に配列されたスイカ図柄「ＷＭ」の引き込み範囲及び停止番号１８番の位置に配列されたスイカ図柄「ＷＭ」の引き込み範囲が重複する停止番号２番の１コマの範囲と、停止番号２番の位置に配列されたスイカ図柄「ＷＭ」の引き込み範囲及び停止番号３番の位置に配列されたスイカ図柄「ＷＭ」の引き込み範囲が重複する停止番号３番～停止番号６番の４コマの範囲と、は、重複しない構成となっている。
【0154】
このような構成であることから、リール制御手段１３０は、停止番号３番～停止番号６番の範囲内の図柄が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングでストップボタンＢ１が操作された場合には、停止番号３番の位置に配列されたスイカ図柄「ＷＭ」を有効ラインＬ１上に停止表示し、停止番号２番の範囲内の図柄が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングでストップボタンＢ１が操作された場合には、停止番号１８番の位置に配列されたスイカ図柄「ＷＭ」を有効ラインＬ１上に停止表示することで、停止番号２番の位置に配列されたスイカ図柄「ＷＭ」を有効ラインＬ１に停止しないように制御したとしても小役３４、小役３６の入賞確率がストップボタンＢ１の操作タイミングによって変化することを防ぐことができる。
【0155】
また、スロットマシン１では、左リールＲ１の停止番号２番の位置に配列される図柄について、ベル図柄「ＢＬ」を配列した場合にもスイカ図柄「ＷＭ」と同様に停止しない制御が実行されたとしても役の入賞確率に影響しないよう構成できるものの、特定領域３３０ｂ内にベル図柄「ＢＬ」が停止表示されることで、メダルの払い出しが行われると遊技者に想起される虞があり、特定領域３３０ｂ内に停止表示される図柄によって遊技性が低下する恐れがある。また、スロットマシン１では、スイカ図柄「ＷＭ」とベル図柄「ＢＬ」と以外の図柄を配列すると、ストップボタンＢ１の操作タイミングによる他の役の入賞確率が変化してしまうとともに、他の役の停止制御に影響を与えてしまう。そして、スロットマシン１では、左リールＲ１～右リールＲ３の周面に、白７図柄「白７」、赤ＢＡＲ図柄「赤ＢＡＲ」、青ＢＡＲ図柄「青ＢＡＲ」、緑ＢＡＲ図柄「緑ＢＡＲ」、リプレイＡ図柄「ＲＰＡ」、リプレイＢ図柄「ＲＰＢ」、ベル図柄「ＢＬ」、チェリー図柄「ＣＨ」、スイカ図柄「ＷＭ」及びブランク図柄「ＢＫ」と、１０種類の図柄が配列されており、左リールＲ１の停止番号２番の位置に１１種類目の図柄を配列することは、遊技機の規則に反する構成となってしまう。
【0156】
このように、第１の実施形態のスロットマシン１は、左リールＲ１の停止番号２番の位置に配列されたスイカ図柄「ＷＭ」の引き込み範囲が、停止番号３番、１８番の位置に配列されたスイカ図柄「ＷＭ」と引き込み範囲が重複することで、停止番号２番の位置に配列されたスイカ図柄「ＷＭ」が有効ラインＬ１上に停止されない構成であるものの、停止番号３番の位置に配列されたスイカ図柄「ＷＭ」と、停止番号１８番の位置に配列されたスイカ図柄「ＷＭ」と、のうち停止可能な方が有効ラインＬ１上に停止表示されるため、ストップボタンＢ１の操作タイミングによって役の入賞確率が変化することがなく、且つ特定領域３３０ｂ内に停止表示された際における遊技性に与える影響も軽微なスイカ図柄「ＷＭ」を停止番号２番の位置に配列することができ、リールに配列される図柄の設計を容易にすることができる。
【0157】
図１４（Ａ）は、当選エリア「打順ベル４」、当選エリア「打順ベル１０」に当選し、且つ補助遊技において正解打順として打順４が報知され、且つ打順４でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が操作されることで小役３４が入賞した場合に、特定領域３３０ｂ内に停止表示される左リールＲ１～右リールＲ３の周面に配列された図柄について説明する図である。図１４（Ａ）に示すように、スロットマシン１では、有効ラインＬ１を構成する左リールＲ１～右リールＲ３の中段に、小役３４の入賞図柄組合せ「ＷＭ－ＢＬ－ＲＰＡ（ＲＰＢ）」が停止表示される。
【0158】
図４に示したように、中リールＲ２の周面には、停止番号３番、８番、１３番、１８番の位置にベル図柄「ＢＬ」が配列されている。また、右リールＲ３の周面には、停止番号３番、８番の位置にリプレイＡ図柄「ＲＰＡ」が配列され、停止番号１３番、１８番の位置にリプレイＢ図柄「ＲＰＢ」が配列されている。右リールＲ３においては、リプレイＡ図柄「ＲＰＡ」、リプレイＢ図柄「ＲＰＢ」のリール回転方向下側となる停止番号４番、９番、１４番、１９番の位置にベル図柄「ＢＬ」が配列されており、右リールＲ３に配列されたリプレイＡ図柄「ＲＰＡ」、リプレイＢ図柄「ＲＰＢ」が右リールＲ３の中段に停止表示されることで、右リールＲ３の下段にベル図柄「ＢＬ」が停止表示される。
【0159】
図１４（Ｂ）は、当選エリア「打順ベル５」、当選エリア「打順ベル１１」に当選し、且つ補助遊技において正解打順として打順５が報知され、且つ打順５でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が操作されることで小役３６が入賞した場合に、特定領域３３０ｂ内に停止表示される左リールＲ１～右リールＲ３の周面に配列された図柄について説明する図である。図１４（Ｂ）に示すように、スロットマシン１では、有効ラインＬ１を構成する左リールＲ１～右リールＲ３の中段に、小役３６の入賞図柄組合せ「ＷＭ－ＢＬ－ＷＭ（ＢＫ）」が停止表示される。
【0160】
図４に示したように、右リールＲ３の周面には、停止番号５番、１０番の位置にスイカ図柄「ＷＭ」が配列され、停止番号０番、１５番の位置にブランク図柄「ＢＫ」が配列されている。右リールＲ３においては、スイカ図柄「ＷＭ」、ブランク図柄「ＢＫ」のリール回転方向上側となる停止番号４番、９番、１４番、１９番の位置にベル図柄「ＢＬ」が配列されており、右リールＲ３に配列されたスイカ図柄「ＷＭ」、ブランク図柄「ＢＫ」が右リールＲ３の中段に停止表示されることで、右リールＲ３の上段にベル図柄「ＢＬ」が停止表示される。
【0161】
第１の実施形態のリール制御手段１３０は、小役３４、小役３６を入賞可能な場合で、且つストップボタンＢ１が操作された場合に、左リールＲ１の停止番号３番、８番、１３番、１８番の位置に配列されたスイカ図柄「ＷＭ」を有効ラインＬ１上に停止表示させる。これにより、スロットマシン１では、左リールＲ１の停止番号３番、８番、１３番、１８番の位置に配列されたスイカ図柄「ＷＭ」が中段に停止表示されることで、停止番号４番、９番、１４番、１９番の位置に配列されたベル図柄「ＢＬ」が左リールＲ１の下段に停止表示される。換言すると、スロットマシン１では、左リールＲ１の停止番号２番の位置に配列されたスイカ図柄「ＷＭ」が中段に停止表示されることで、停止番号３番の位置に配列されたスイカ図柄「ＷＭ」が左リールＲ１の下段に停止表示されてしまい、停止番号４番の位置に配列されたベル図柄「ＢＬ」が特定領域３３０ｂ内に停止表示されなくなることがないように制御される。
【0162】
このような構成により、第１の実施形態のスロットマシン１では、９枚の配当に設定された小役３４、小役３６が入賞する場合において、有効ラインＬ１上には小役３４の入賞図柄組合せ「ＷＭ－ＢＬ－ＲＰＡ（ＲＰＢ）」、小役３６の入賞図柄組合せ「ＷＭ－ＢＬ－ＷＭ（ＢＫ）」が停止表示され、左リールＲ１、右リールＲ３の中段にはベル図柄「ＢＬ」とは異なる図柄が停止表示されるものの、特定領域３３０ｂ内においては、小役３４の入賞時であれば左リールＲ１の下段と、中リールＲ２の中段と、右リールＲ３の下段と、のそれぞれにベル図柄「ＢＬ」が停止表示され、小役３６の入賞時であれば左リールＲ１の下段と、中リールＲ２の中段と、右リールＲ３の上段と、のそれぞれにベル図柄「ＢＬ」が停止表示される、つまり、特定領域３３０ｂ内に停止表示されることでメダルの払い出しが行われると遊技者が想起するベル図柄「ＢＬ」が、左リールＲ１～右リールＲ３のそれぞれに停止表示されるため、メダルを獲得したことを特定領域３３０ｂ内に停止表示される図柄によって遊技者に示唆する遊技性を実現でき、遊技性を高めることができる。
【0163】
この、左リールＲ１が、第１の実施形態における所定リールを構成し、ストップボタンＢ１が、第１の実施形態における所定ストップボタンを構成し、特定領域３３０ｂが、第１の実施形態における表示窓を構成し、スイカ図柄「ＷＭ」が、第１の実施形態における第１所定図柄を構成し、ベル図柄「ＢＬ」が、第１の実施形態における第２所定図柄を構成する。また、左リールＲ１の停止番号３番の位置が、第１所定位置を構成し、停止番号１８番の位置が、第２所定位置を構成し、停止番号２番の位置が、第３所定位置を構成する。また、停止番号２番の位置に配列されたスイカ図柄「ＷＭ」の引き込み範囲と、停止番号３番の位置に配列されたスイカ図柄「ＷＭ」の引き込み範囲と、で重複する停止番号３番～６番の４コマの範囲が、特定範囲及び第１範囲を構成し、停止番号２番の位置に配列されたスイカ図柄「ＷＭ」の引き込み範囲と、停止番号１８番の位置に配列されたスイカ図柄「ＷＭ」の引き込み範囲と、で重複する停止番号２番の１コマの範囲が、第２範囲を構成する。また、小役３４、小役３６が、第１の実施形態における所定役を構成する。
【0164】
４．第１の実施形態のまとめ
以上のように、第１の実施形態のスロットマシン１は、左リールＲ１の停止番号２番の位置に配列されたスイカ図柄「ＷＭ」の引き込み範囲が、停止番号３番、１８番の位置に配列されたスイカ図柄「ＷＭ」と引き込み範囲が重複することで、停止番号２番の位置に配列されたスイカ図柄「ＷＭ」が有効ラインＬ１上に停止されない構成であるものの、停止番号３番の位置に配列されたスイカ図柄「ＷＭ」と、停止番号１８番の位置に配列されたスイカ図柄「ＷＭ」と、のうち停止可能な方が有効ラインＬ１上に停止表示されるため、ストップボタンＢ１の操作タイミングによって役の入賞確率が変化することがなく、且つ特定領域３３０ｂ内に停止表示された際における遊技性に与える影響も軽微なスイカ図柄「ＷＭ」を停止番号２番の位置に配列することができ、リールに配列される図柄の設計を容易にすることができる。
以上のように、第１の実施形態のスロットマシン１は、左リールＲ１の停止番号２番の位置に配列されたスイカ図柄「ＷＭ」の引き込み範囲が、停止番号３番、１８番の位置に配列されたスイカ図柄「ＷＭ」と引き込み範囲が重複することで、停止番号２番の位置に配列されたスイカ図柄「ＷＭ」が有効ラインＬ１上に停止されない構成であるものの、停止番号３番の位置に配列されたスイカ図柄「ＷＭ」と、停止番号１８番の位置に配列されたスイカ図柄「ＷＭ」と、のうち停止可能な方が有効ラインＬ１上に停止表示されるため、ストップボタンＢ１の操作タイミングによって役の入賞確率が変化することがなく、且つ特定領域３３０ｂ内に停止表示された際における遊技性に与える影響も軽微なスイカ図柄「ＷＭ」を停止番号２番の位置に配列することができ、リールに配列される図柄の設計を容易にすることができる。
【0165】
また、スロットマシン１は、９枚の配当に設定された小役３４、小役３６が入賞する場合において、有効ラインＬ１上には小役３４の入賞図柄組合せ「ＷＭ－ＢＬ－ＲＰＡ（ＲＰＢ）」、小役３６の入賞図柄組合せ「ＷＭ－ＢＬ－ＷＭ（ＢＫ）」が停止表示され、左リールＲ１、右リールＲ３の中段にはベル図柄「ＢＬ」とは異なる図柄が停止表示されるものの、特定領域３３０ｂ内においては、小役３４の入賞時であれば左リールＲ１の下段と、中リールＲ２の中段と、右リールＲ３の下段と、のそれぞれにベル図柄「ＢＬ」が停止表示され、小役３６の入賞時であれば左リールＲ１の下段と、中リールＲ２の中段と、右リールＲ３の上段と、のそれぞれにベル図柄「ＢＬ」が停止表示される、つまり、特定領域３３０ｂ内に停止表示されることでメダルの払い出しが行われると遊技者が想起するベル図柄「ＢＬ」が、左リールＲ１～右リールＲ３のそれぞれに停止表示されるため、メダルを獲得したことを特定領域３３０ｂ内に停止表示される図柄によって遊技者に示唆する遊技性を実現でき、遊技性を高めることができる。
【0166】
［第２の実施形態］
次に、第１の実施形態を一部変更した第２の実施形態のスロットマシン１について説明する。第２の実施形態のスロットマシン１は、有効ラインＬ１を構成する左リールＲ１～右リールＲ３の位置と、非ＲＴ状態及びボーナス成立状態における内部抽選で当選する小役を含む当選エリアの構成と、小役を含む当選エリアに当選した場合に入賞可能となる小役と、左リールＲ１～右リールＲ３の周面に配列された図柄と、が異なるように構成されている。その他の構成については、第１の実施形態と同様であるため、第１の実施形態と共通する構成要素には同符号を付して説明を省略する。
次に、第１の実施形態を一部変更した第２の実施形態のスロットマシン１について説明する。第２の実施形態のスロットマシン１は、有効ラインＬ１を構成する左リールＲ１～右リールＲ３の位置と、非ＲＴ状態及びボーナス成立状態における内部抽選で当選する小役を含む当選エリアの構成と、小役を含む当選エリアに当選した場合に入賞可能となる小役と、左リールＲ１～右リールＲ３の周面に配列された図柄と、が異なるように構成されている。その他の構成については、第１の実施形態と同様であるため、第１の実施形態と共通する構成要素には同符号を付して説明を省略する。
【0167】
１．遊技機が備える構成
第２の実施形態におけるスロットマシン１が備える各構成の詳細について説明する。
第２の実施形態におけるスロットマシン１が備える各構成の詳細について説明する。
【0168】
＜有効ライン＞
第２の実施形態のスロットマシン１では、表示装置３３０を通じて図柄を観察するための表示位置として、各リールについて上段、中段、下段が設けられており、各リールの表示位置の組合せによる有効ラインについて、有効ラインＬ１が設定されている。第２の実施形態のスロットマシン１では、１回の遊技に関して必要となるメダルの数、いわゆる規定投入数（規定数）がいずれの遊技状態においても３枚に設定されており、規定投入数に相当するメダルが投入されると左リールＲ１の下段と、中リールＲ２の中段と、右リールＲ３の下段と、によって構成される有効ラインＬ１が有効化される。
第２の実施形態のスロットマシン１では、表示装置３３０を通じて図柄を観察するための表示位置として、各リールについて上段、中段、下段が設けられており、各リールの表示位置の組合せによる有効ラインについて、有効ラインＬ１が設定されている。第２の実施形態のスロットマシン１では、１回の遊技に関して必要となるメダルの数、いわゆる規定投入数（規定数）がいずれの遊技状態においても３枚に設定されており、規定投入数に相当するメダルが投入されると左リールＲ１の下段と、中リールＲ２の中段と、右リールＲ３の下段と、によって構成される有効ラインＬ１が有効化される。
【0169】
＜内部抽選の対象となる当選エリア＞
図１５は、第２の実施形態のスロットマシン１における内部抽選の対象となる当選エリアと、各当選エリアに対応付けられている当選番号と、を示す図である。
図１５は、第２の実施形態のスロットマシン１における内部抽選の対象となる当選エリアと、各当選エリアに対応付けられている当選番号と、を示す図である。
【0170】
図１５に示すように、第２の実施形態のスロットマシン１では、内部抽選の対象となる当選エリアとして、当選エリア「リプレイＡ」、当選エリア「リプレイＢ」、当選エリア「全小役」、当選エリア「全１枚役」、当選エリア「打順ベル１」～当選エリア「打順ベル８」、当選エリア「共通ベル」、当選エリア「取りこぼし役」、当選エリア「ＲＢＢ＆１枚役」、当選エリア「ＲＢＢ」を有しており、当選番号１番～当選番号１７番の番号がそれぞれ対応付けらえている。また、スロットマシン１では、内部抽選の結果として不当選（ハズレ）に当選番号０番が対応付けられている。
【0171】
＜図柄の配列＞
図１６は、第２の実施形態のスロットマシン１における左リールＲ１～右リールＲ３の周面に配列された各図柄を示す図である。第２の実施形態では、図１６に示すように、左リールＲ１～右リールＲ３の外周面に、赤７図柄「赤７」、ＢＡＲ図柄「ＢＡＲ」、リプレイ図柄「ＲＰ」、ベルＡ図柄「ＢＬＡ」、ベルＢ図柄「ＢＬＢ」、スイカ図柄「ＷＭ」、チェリー図柄「ＣＨ」、ブランクＡ図柄「ＢＫＡ」、ブランクＢ図柄「ＢＫＢ」及びブランクＣ図柄「ＢＫＣ」の１０種類の図柄が配列されている。また、左リールＲ１～右リールＲ３の周面には、それぞれ２０コマの図柄が配列されている。
図１６は、第２の実施形態のスロットマシン１における左リールＲ１～右リールＲ３の周面に配列された各図柄を示す図である。第２の実施形態では、図１６に示すように、左リールＲ１～右リールＲ３の外周面に、赤７図柄「赤７」、ＢＡＲ図柄「ＢＡＲ」、リプレイ図柄「ＲＰ」、ベルＡ図柄「ＢＬＡ」、ベルＢ図柄「ＢＬＢ」、スイカ図柄「ＷＭ」、チェリー図柄「ＣＨ」、ブランクＡ図柄「ＢＫＡ」、ブランクＢ図柄「ＢＫＢ」及びブランクＣ図柄「ＢＫＣ」の１０種類の図柄が配列されている。また、左リールＲ１～右リールＲ３の周面には、それぞれ２０コマの図柄が配列されている。
【0172】
＜小役１の入賞時における停止態様＞
図１７は、スロットマシン１が備える小役１の入賞図柄組合せと、小役１の配当と、を示す図である。第２の実施形態のスロットマシン１においては、当選エリア「共通ベル」に当選した場合に、小役１が当選する構成となっており、当選エリア「打順ベル１」～当選エリア「打順ベル８」に小役１が含まれない構成となっている。
図１７は、スロットマシン１が備える小役１の入賞図柄組合せと、小役１の配当と、を示す図である。第２の実施形態のスロットマシン１においては、当選エリア「共通ベル」に当選した場合に、小役１が当選する構成となっており、当選エリア「打順ベル１」～当選エリア「打順ベル８」に小役１が含まれない構成となっている。
【0173】
図１７に示すように、規定投入数（３枚）よりも多い枚数の払出数である８枚の配当に設定された小役１の入賞図柄組合せは、「赤７（ＢＡＲ，ＢＫＡ，ＢＫＢ）－ＢＬＡ－ＷＭ（ＣＨ，ＢＫＢ）」から構成され、小役１を入賞可能な遊技において、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３の操作タイミングによらず小役１の入賞図柄組合せを構成する図柄を有効ラインＬ１上に停止表示可能な構成となっている。
【0174】
図１８は、左リールＲ１に配列された赤７図柄「赤７」と、ＢＡＲ図柄「ＢＡＲ」と、ブランクＡ図柄「ＢＫＡ」と、ブランクＢ図柄「ＢＫＢ」と、の引き込み範囲を説明する図である。図１８に示すように、左リールＲ１には、停止番号２番、４番の位置に赤７図柄「赤７」が配列され、停止番号７番の位置にブランクＡ図柄「ＢＫＡ」が配列され、停止番号１２番の位置にＢＡＲ図柄「ＢＡＲ」が配列され、停止番号１７番の位置にブランクＢ図柄「ＢＫＢ」が配列されている。停止番号２番、７番、１２番、１７番の位置に配列された各図柄は、それぞれ４コマの間隔を有して配列されており、引き込み範囲が互いに重複しない構成となっている。
【0175】
また、停止番号４番の位置に配列された赤７図柄「赤７」の引き込み範囲は、停止番号４番の位置に配列された赤７図柄「赤７」～停止番号８番の位置に配列されたチェリー図柄「ＣＨ」の計５コマの図柄が配列された範囲となっている。
【0176】
このため、停止番号４番の位置に配列された赤７図柄「赤７」の引き込み範囲は、停止番号４番～停止番号６番の３コマの範囲が、停止番号２番の位置に配列された赤７図柄「赤７」の引き込み範囲と重複し、停止番号７番、停止番号８番の２コマの範囲が、停止番号７番の位置に配列されたブランクＡ図柄「ＢＫＡ」の引き込み範囲と重複する構成となっている。また、停止番号４番の位置に配列された赤７図柄「赤７」の引き込み範囲及び停止番号２番の位置に配列された赤７図柄「赤７」の引き込み範囲が重複する停止番号４番～停止番号６番の３コマの範囲と、停止番号４番の位置に配列された赤７図柄「赤７」の引き込み範囲及び停止番号７番の位置に配列されたブランクＡ図柄「ＢＫＡ」の引き込み範囲が重複する停止番号７番、停止番号８番の２コマの範囲と、は、重複しない構成となっている。
【0177】
このような構成であることから、リール制御手段１３０は、停止番号４番～停止番号６番の範囲内の図柄が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングでストップボタンＢ１が操作された場合には、停止番号２番の位置に配列された赤７図柄「赤７」を有効ラインＬ１上に停止表示し、停止番号７番、停止番号８番の範囲内の図柄が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングでストップボタンＢ１が操作された場合には、停止番号７番の位置に配列されたブランクＡ図柄「ＢＫＡ」を有効ラインＬ１上に停止表示することで、停止番号４番の位置に配列された赤７図柄「赤７」を有効ラインＬ１に停止しないように制御したとしても小役１の入賞確率がストップボタンＢ１の操作タイミングによって変化することを防ぐことができる。
【0178】
また、スロットマシン１では、左リールＲ１の停止番号４番の位置に配列される図柄について、リプレイ図柄「ＲＰ」を配列した場合にも赤７図柄「赤７」と同様に停止しない制御が実行されたとしても役の入賞確率に影響しないよう構成できるものの、リプレイの入賞時に停止番号５番の位置に配列されたリプレイ図柄「ＲＰ」が有効ラインＬ１を構成する左リールＲ１の下段に停止表示された場合に、特定領域３３０ｂ内にリプレイ図柄「ＲＰ」が２つ並んで停止表示されることで、リプレイの入賞に際しいずれかの特典付与が示唆されているのではないかと遊技者に想起される虞があり、特定領域３３０ｂ内に停止表示される図柄によって遊技性が低下する恐れがある。また、スロットマシン１では、赤７図柄「赤７」とリプレイ図柄「ＲＰ」と以外の図柄を配列すると、ストップボタンＢ１の操作タイミングによる他の役の入賞確率が変化してしまうとともに、他の役の停止制御に影響を与えてしまう。そして、スロットマシン１では、左リールＲ１～右リールＲ３の周面に、赤７図柄「赤７」、ＢＡＲ図柄「ＢＡＲ」、リプレイ図柄「ＲＰ」、ベルＡ図柄「ＢＬＡ」、ベルＢ図柄「ＢＬＢ」、スイカ図柄「ＷＭ」、チェリー図柄「ＣＨ」、ブランクＡ図柄「ＢＫＡ」、ブランクＢ図柄「ＢＫＢ」及びブランクＣ図柄「ＢＫＣ」と、１０種類の図柄が配列されており、左リールＲ１の停止番号４番の位置に１１種類目の図柄を配列することは、遊技機の規則に反する構成となってしまう。
【0179】
このように、第２の実施形態のスロットマシン１は、左リールＲ１の停止番号４番の位置に配列された赤７図柄「赤７」の引き込み範囲が、停止番号２番の位置に配列された赤７図柄「赤７」の引き込み範囲と、停止番号７番の位置に配列されたブランクＡ図柄「ＢＫＡ」の引き込み範囲と、に重複することで、停止番号４番の位置に配列された赤７図柄「赤７」が有効ラインＬ１上に停止されない場合にも、停止番号２番の位置に配列された赤７図柄「赤７」と、停止番号７番の位置に配列されたブランクＡ図柄「ＢＫＡ」と、のうち停止可能な方が有効ラインＬ１上に停止表示されるため、ストップボタンＢ１の操作タイミングによって役の入賞確率が変化することがなく、且つ有効ラインＬ１を構成する左リールＲ１の下段に停止番号２番の赤７図柄「赤７」又は停止番号７番のブランクＡ図柄「ＢＫＡ」が停止表示された際に、特定領域３３０ｂ内に停止表示されないことで遊技性に与える影響も軽微な赤７図柄「赤７」を停止番号４番の位置に配列することができ、リールに配列される図柄の設計を容易にすることができる。
【0180】
図１９は、当選エリア「共通ベル」に当選し、小役１が入賞した場合に、特定領域３３０ｂ内に停止表示される左リールＲ１～右リールＲ３の周面に配列された図柄について説明する図である。図１９に示すように、スロットマシン１では、有効ラインＬ１を構成する左リールＲ１の下段と、中リールＲ２の中段と、右リールＲ３の下段と、に、小役１の入賞図柄組合せ「赤７（ＢＡＲ、ＢＫＡ，ＢＫＢ）－ＢＬＡ－ＷＭ（ＣＨ，ＢＫＢ）」が停止表示される。
【0181】
図１６に示したように、中リールＲ２の周面には、停止番号１番、６番、１１番、１６番の位置にベルＡ図柄「ＢＬＡ」が配列されている。また、右リールＲ３の周面には、停止番号１番、６番の位置にスイカ図柄「ＷＭ」が配列され、停止番号８番、１３番、１６番、１８番の位置にチェリー図柄「ＣＨ」が配列され、停止番号１９番の位置にブランクＢ図柄「ＢＫＢ」が配列されている。右リールＲ３においては、停止番号１番、６番の位置に配列されたスイカ図柄「ＷＭ」と、停止番号１６番の位置に配列されたチェリー図柄「ＣＨ」と、のリール回転方向上側となる停止番号０番、５番、１５番の位置にベルＡ図柄「ＢＬＡ」が配列されており、右リールＲ３の停止番号１番、６番、１６番の位置に配列された図柄が右リールＲ３の下段に停止表示されることで、右リールＲ３の中段にベルＡ図柄「ＢＬＡ」が停止表示される。
【0182】
第２の実施形態のリール制御手段１３０は、小役１を入賞可能な場合で、且つストップボタンＢ１が操作された場合に、左リールＲ１の停止番号２番、７番、１２番、１７番の位置に配列された赤７図柄「赤７」、ブランクＡ図柄「ＢＫＡ」、ＢＡＲ図柄「ＢＡＲ」、ブランクＢ図柄「ＢＫＢ」を有効ラインＬ１上に停止表示させる。換言すると、リール制御手段１３０は、小役１を入賞可能な場合で、且つ左リールＲ１の停止番号４番～８番の図柄が有効ラインＬ１上に停止表示されているタイミングでストップボタンＢ１が操作された場合に、停止番号４番の赤７図柄「赤７」を有効ラインＬ１上に停止表示させないように構成されている。
【0183】
これにより、スロットマシン１では、左リールＲ１の停止番号２番、７番、１２番、１７番の位置に配列された図柄が下段に停止表示されることで、停止番号１１番、１６番の位置に配列されたベルＡ図柄「ＢＬＡ」又は停止番号１番、６番の位置に配列されたベルＢ図柄「ＢＬＢ」が左リールＲ１の中段に停止表示される。換言すると、スロットマシン１では、左リールＲ１の停止番号４番の位置に配列された赤７図柄「赤７」が下段に停止表示されることで、停止番号３番の位置に配列されたチェリー図柄「ＣＨ」が左リールＲ１の中段に停止表示されてしまい、停止番号１番の位置に配列されたベルＢ図柄「ＢＬＢ」が特定領域３３０ｂ内に停止表示されなくなることがないように制御される。
【0184】
このような構成により、第２の実施形態のスロットマシン１では、８枚の配当に設定された小役１が入賞する場合において、有効ラインＬ１上には小役１の入賞図柄組合せ「赤７（ＢＡＲ、ＢＫＡ，ＢＫＢ）－ＢＬＡ－ＷＭ（ＣＨ，ＢＫＢ）」が停止表示され、特定領域３３０ｂ内においては、左リールＲ１～右リールＲ３の中段にベルＡ図柄「ＢＬＡ」又はベルＢ図柄「ＢＬＢ」を停止表示可能となっている、つまり、特定領域３３０ｂ内に停止表示されることでメダルの払い出しが行われると遊技者が想起するベルＡ図柄「ＢＬＡ」又はベルＢ図柄「ＢＬＢ」が、左リールＲ１～右リールＲ３のそれぞれに停止表示されるため、メダルを獲得したことを特定領域３３０ｂ内に停止表示される図柄によって遊技者に示唆する遊技性を実現でき、遊技性を高めることができる。
【0185】
この、左リールＲ１が、第２の実施形態における所定リールを構成し、ストップボタンＢ１が、第２の実施形態における所定ストップボタンを構成し、赤７図柄「赤７」、ＢＡＲ図柄「ＢＡＲ」、ブランクＡ図柄「ＢＫＡ」、ブランクＢ図柄「ＢＫＢ」が、第２の実施形態における第１所定図柄を構成し、ベルＡ図柄「ＢＬＡ」、ベルＢ図柄「ＢＬＢ」が、第２の実施形態における第２所定図柄を構成する。また、左リールＲ１の停止番号２番の位置が、第１所定位置を構成し、停止番号７番の位置が、第２所定位置を構成し、停止番号４番の位置が、第３所定位置を構成する。また、停止番号２番の位置に配列された赤７図柄「赤７」の引き込み範囲と、停止番号４番の位置に配列された赤７図柄「赤７」の引き込み範囲と、で重複する停止番号４番～６番の３コマの範囲が、特定範囲及び第１範囲を構成し、停止番号４番の位置に配列された赤７図柄「赤７」の引き込み範囲と、停止番号７番の位置に配列されたブランクＡ図柄「ＢＫＡ」の引き込み範囲と、で重複する停止番号７番、８番の２コマの範囲が、第２範囲を構成する。また、小役１が、第２の実施形態における所定役を構成する。
【0186】
２．第２の実施形態のまとめ
以上のように、第２の実施形態のスロットマシン１は、左リールＲ１の停止番号４番の位置に配列された赤７図柄「赤７」の引き込み範囲が、停止番号２番の位置に配列された赤７図柄「赤７」の引き込み範囲と、停止番号７番の位置に配列されたブランクＡ図柄「ＢＫＡ」の引き込み範囲と、に重複することで、停止番号４番の位置に配列された赤７図柄「赤７」が有効ラインＬ１上に停止されない構成であるものの、停止番号２番の位置に配列された赤７図柄「赤７」と、停止番号７番の位置に配列されたブランクＡ図柄「ＢＫＡ」と、のうち停止可能な方が有効ラインＬ１上に停止表示されるため、ストップボタンＢ１の操作タイミングによって役の入賞確率が変化することがなく、且つ有効ラインＬ１を構成する左リールＲ１の下段に停止番号２番の赤７図柄「赤７」又は停止番号７番のブランクＡ図柄「ＢＫＡ」が停止表示された際に、特定領域３３０ｂ内に停止表示されないことで遊技性に与える影響も軽微な赤７図柄「赤７」を停止番号４番の位置に配列することができ、リールに配列される図柄の設計を容易にすることができる。
以上のように、第２の実施形態のスロットマシン１は、左リールＲ１の停止番号４番の位置に配列された赤７図柄「赤７」の引き込み範囲が、停止番号２番の位置に配列された赤７図柄「赤７」の引き込み範囲と、停止番号７番の位置に配列されたブランクＡ図柄「ＢＫＡ」の引き込み範囲と、に重複することで、停止番号４番の位置に配列された赤７図柄「赤７」が有効ラインＬ１上に停止されない構成であるものの、停止番号２番の位置に配列された赤７図柄「赤７」と、停止番号７番の位置に配列されたブランクＡ図柄「ＢＫＡ」と、のうち停止可能な方が有効ラインＬ１上に停止表示されるため、ストップボタンＢ１の操作タイミングによって役の入賞確率が変化することがなく、且つ有効ラインＬ１を構成する左リールＲ１の下段に停止番号２番の赤７図柄「赤７」又は停止番号７番のブランクＡ図柄「ＢＫＡ」が停止表示された際に、特定領域３３０ｂ内に停止表示されないことで遊技性に与える影響も軽微な赤７図柄「赤７」を停止番号４番の位置に配列することができ、リールに配列される図柄の設計を容易にすることができる。
【0187】
また、スロットマシン１は、８枚の配当に設定された小役１が入賞する場合において、有効ラインＬ１上には小役１の入賞図柄組合せ「赤７（ＢＡＲ、ＢＫＡ，ＢＫＢ）－ＢＬＡ－ＷＭ（ＣＨ，ＢＫＢ）」が停止表示され、特定領域３３０ｂ内においては、左リールＲ１～右リールＲ３の中段にベルＡ図柄「ＢＬＡ」又はベルＢ図柄「ＢＬＢ」を停止表示可能となっている、つまり、特定領域３３０ｂ内に停止表示されることでメダルの払い出しが行われると遊技者が想起するベルＡ図柄「ＢＬＡ」又はベルＢ図柄「ＢＬＢ」が、左リールＲ１～右リールＲ３のそれぞれに停止表示可能であるため、メダルを獲得したことを特定領域３３０ｂ内に停止表示される図柄によって遊技者に示唆する遊技性を実現でき、遊技性を高めることができる。
【0188】
［第３の実施形態］
次に、第１、第２の実施形態を一部変更した第３の実施形態のスロットマシン１について説明する。第３の実施形態のスロットマシン１は、有効ラインＬ１を構成する左リールＲ１～右リールＲ３の位置が、第２の実施形態と共通（左リールＲ１の下段と、中リールＲ２の中段と、右リールＲ３の下段）となっている。また、第３の実施形態のスロットマシン１は、各遊技状態における内部抽選で当選可能な当選エリアに含まれる役の構成と、各当選エリアに当選した場合に入賞可能となる役と、左リールＲ１～右リールＲ３の周面に配列された図柄と、が異なるように構成されている。そして、第３の実施形態のスロットマシン１は、有利区間が開始される場合に実行される制御の構成が、第１、第２の実施形態と異なるように構成されている。その他の構成については、第１、第２の実施形態と同様であるため、第１、第２の実施形態と共通する構成要素には同符号を付して説明を省略する。
次に、第１、第２の実施形態を一部変更した第３の実施形態のスロットマシン１について説明する。第３の実施形態のスロットマシン１は、有効ラインＬ１を構成する左リールＲ１～右リールＲ３の位置が、第２の実施形態と共通（左リールＲ１の下段と、中リールＲ２の中段と、右リールＲ３の下段）となっている。また、第３の実施形態のスロットマシン１は、各遊技状態における内部抽選で当選可能な当選エリアに含まれる役の構成と、各当選エリアに当選した場合に入賞可能となる役と、左リールＲ１～右リールＲ３の周面に配列された図柄と、が異なるように構成されている。そして、第３の実施形態のスロットマシン１は、有利区間が開始される場合に実行される制御の構成が、第１、第２の実施形態と異なるように構成されている。その他の構成については、第１、第２の実施形態と同様であるため、第１、第２の実施形態と共通する構成要素には同符号を付して説明を省略する。
【0189】
１．遊技機が備える構成
第３の実施形態におけるスロットマシン１が備える各構成の詳細について説明する。
第３の実施形態におけるスロットマシン１が備える各構成の詳細について説明する。
【0190】
＜内部抽選の対象となる当選エリア＞
図２０は、第３の実施形態のスロットマシン１における内部抽選の対象となる当選エリアと、各当選エリアに対応付けられている当選番号及び当選役と、各遊技状態において当選可能になる当選エリアと、内部抽選で当選した場合に後述する有利区間抽選がＡＴ制御手段２００によって行われる当選エリアと、を示す図である。図２０においては、各遊技状態において当選可能で、且つ当選した場合に有利区間抽選が実行される当選エリアを「〇」、各遊技状態において当選可能で、且つ当選した場合に有利区間抽選が実行されない当選エリアを「●」と表記している。
図２０は、第３の実施形態のスロットマシン１における内部抽選の対象となる当選エリアと、各当選エリアに対応付けられている当選番号及び当選役と、各遊技状態において当選可能になる当選エリアと、内部抽選で当選した場合に後述する有利区間抽選がＡＴ制御手段２００によって行われる当選エリアと、を示す図である。図２０においては、各遊技状態において当選可能で、且つ当選した場合に有利区間抽選が実行される当選エリアを「〇」、各遊技状態において当選可能で、且つ当選した場合に有利区間抽選が実行されない当選エリアを「●」と表記している。
【0191】
なお、第３の実施形態のスロットマシン１では、ボーナスとして、第１種特別役物に係る役物連続作動装置としてのレギュラービッグボーナス（以下、レギュラービッグボーナスを「ＲＢＢ」とも記載）を有している。また、スロットマシン１では、遊技状態移行制御手段１７０によって制御される遊技状態として、ＲＢＢが成立状態に設定されておらず、かつＲＢＢが作動していない一般中としての非ＲＴ状態と、ＲＢＢが成立状態に設定された場合に移行され、ＲＢＢが作動するまで内部でＲＢＢの成立状態が維持されているボーナス内部中（内部中）としてのボーナス成立状態と、ＲＢＢが作動した場合に移行され、ＲＢＢが作動しているボーナス作動中（作動中）としてのボーナス状態と、を有している。
【0192】
図２０に示すように、第３の実施形態のスロットマシン１では、内部抽選の対象となる当選エリアとして、当選エリア「全小役」、当選エリア「全１枚役」、当選エリア「リプレイ１」～当選エリア「リプレイ３」、当選エリア「打順ベル１」～当選エリア「打順ベル８」、当選エリア「共通ベル」、当選エリア「レア役」、当選エリア「ＲＢＢ＆１枚役１」、当選エリア「ＲＢＢ＆１枚役２」及び当選エリア「ＲＢＢ」を有しており、当選番号１番～当選番号１８番の番号がそれぞれ対応付けらえている。また、スロットマシン１では、内部抽選の結果として不当選（ハズレ）に当選番号０番が対応付けられている。
【0193】
＜図柄の配列＞
図２１は、第３の実施形態のスロットマシン１における左リールＲ１～右リールＲ３の周面に配列された各図柄を示す図である。第３の実施形態では、図２１に示すように、左リールＲ１～右リールＲ３の外周面に、赤７図柄「赤７」、白７図柄「白７」、ＢＡＲ図柄「ＢＡＲ」、リプレイ図柄「ＲＰ」、ベル図柄「ＢＬ」、チェリー図柄「ＣＨ」、スイカＡ図柄「ＷＭＡ」、スイカＢ図柄「ＷＭＢ」、ブランクＡ図柄「ＢＫＡ」及びブランク図柄「ＢＫＢ」の１０種類の図柄が配列されている。また、左リールＲ１～右リールＲ３の周面には、それぞれ２０コマの図柄が配列されている。
図２１は、第３の実施形態のスロットマシン１における左リールＲ１～右リールＲ３の周面に配列された各図柄を示す図である。第３の実施形態では、図２１に示すように、左リールＲ１～右リールＲ３の外周面に、赤７図柄「赤７」、白７図柄「白７」、ＢＡＲ図柄「ＢＡＲ」、リプレイ図柄「ＲＰ」、ベル図柄「ＢＬ」、チェリー図柄「ＣＨ」、スイカＡ図柄「ＷＭＡ」、スイカＢ図柄「ＷＭＢ」、ブランクＡ図柄「ＢＫＡ」及びブランク図柄「ＢＫＢ」の１０種類の図柄が配列されている。また、左リールＲ１～右リールＲ３の周面には、それぞれ２０コマの図柄が配列されている。
【0194】
【0195】
図２２に示すように、規定投入数（３枚）よりも多い枚数の払出数である８枚の配当に設定された小役１～小役４の入賞図柄組合せを構成する図柄は、左リールＲ１～右リールＲ３のそれぞれにおいて４コマ以内の間隔で配列されている。このため、小役１～小役４は、有効ラインＬ１上に停止表示可能にするリール停止制御が実行される場合において、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３の操作タイミングによらず有効ラインＬ１上に停止表示されるように構成されている。
【0196】
また、図２２に示すように、規定投入数と同数の払出数である３枚の配当に設定された小役５の入賞図柄組合せを構成する図柄は、中リールＲ２の図柄と、右リールＲ３の図柄と、がストップボタンＢ２、ストップボタンＢ３の操作タイミングによらずに有効ラインＬ１上に停止表示可能な図柄から構成され、左リールＲ１の図柄が、ストップボタンＢ１の操作タイミングが各図柄を有効ラインＬ１上に停止表示可能なタイミングであれば有効ラインＬ１上に停止表示可能となり、該タイミングとは異なるタイミングで停止操作された場合には、入賞させることができない構成となっている。
【0197】
また、図２２、図２３に示すように、規定投入数よりも少ない枚数の払出数である１枚の配当に設定された小役６～小役９、小役１６の入賞図柄組合せを構成する図柄は、左リールＲ１～右リールＲ３のそれぞれにおいて４コマ以内の間隔で配列されている。このため、小役６～小役９は、有効ラインＬ１上に停止表示可能にするリール停止制御が実行される場合において、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３の操作タイミングによらず有効ラインＬ１上に停止表示されるように構成されている。
【0198】
図２３に示すように、１枚の配当に設定された小役１０、小役１１の入賞図柄組合せを構成する図柄は、左リールＲ１の図柄と、右リールＲ３の図柄と、が、ストップボタンＢ１、ストップボタンＢ３の操作タイミングによらず有効ラインＬ１上に停止表示可能な図柄から構成され、中リールＲ２の図柄が、２０コマ中１０コマの図柄からなる引き込み範囲で、且つスイカＡ図柄「ＷＭＡ」の引き込み範囲と、スイカＢ図柄「ＷＭＢ」の引き込み範囲と、が互いに重複しない範囲となるように構成されている。
【0199】
また、１枚の配当に設定された小役１２、小役１３の入賞図柄組合せを構成する図柄は、左リールＲ１の図柄と、中リールＲ２の図柄と、が、ストップボタンＢ１、ストップボタンＢ２の操作タイミングによらず有効ラインＬ１上に停止表示可能な図柄から構成され、右リールＲ３の図柄が、２０コマ中１０コマの図柄からなる引き込み範囲で、且つ赤７図柄「赤７」又はスイカＡ図柄「ＷＭＡ」の引き込み範囲と、白７図柄「白７」、スイカＢ図柄「ＷＭＢ」又はブランクＡ図柄「ＢＫＡ」の引き込み範囲と、が互いに重複しない範囲となるように構成されている。
【0200】
また、１枚の配当に設定された小役１４、小役１５の入賞図柄組合せを構成する図柄は、右リールＲ３の図柄が、ストップボタンＢ３の操作タイミングによらず有効ラインＬ１上に停止表示可能な図柄から構成され、左リールＲ１の図柄と、中リールＲ２の図柄と、が、ストップボタンＢ１、ストップボタンＢ２の操作タイミングが各図柄を有効ラインＬ１上に停止表示可能なタイミングであれば有効ラインＬ１上に停止表示可能となり、該タイミングとは異なるタイミングで停止操作された場合には、入賞させることができない構成となっている。
【0201】
また、１枚の配当に設定された小役１７の入賞図柄組合せを構成する図柄は、中リールＲ２の図柄が、ストップボタンＢ２の操作タイミングによらず有効ラインＬ１上に停止表示可能な図柄から構成され、左リールＲ１の図柄と、右リールＲ３の図柄と、が、ストップボタンＢ１、ストップボタンＢ３の操作タイミングが各図柄を有効ラインＬ１上に停止表示可能なタイミングであれば有効ラインＬ１上に停止表示可能となり、該タイミングとは異なるタイミングで停止操作された場合には、入賞させることができない構成となっている。
【0202】
また、１枚の配当に設定された小役１８の入賞図柄組合せを構成する図柄は、左リールＲ１の図柄と、中リールＲ２の図柄と、が、ストップボタンＢ１、ストップボタンＢ２の操作タイミングによらず有効ラインＬ１上に停止表示可能な図柄から構成され、右リールＲ３の図柄が、ストップボタンＢ３の操作タイミングが各図柄を有効ラインＬ１上に停止表示可能なタイミングであれば有効ラインＬ１上に停止表示可能となり、該タイミングとは異なるタイミングで停止操作された場合には、入賞させることができない構成となっている。
【0203】
そして、１枚の配当に設定された小役１９の入賞図柄組合せを構成する図柄は、左リールＲ１の図柄～右リールＲ３の図柄が、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３の操作タイミングが各図柄を有効ラインＬ１上に停止表示可能なタイミングであれば有効ラインＬ１上に停止表示可能となり、該タイミングとは異なるタイミングで停止操作された場合には、入賞させることができない構成となっている。
【0204】
なお、第３の実施形態のスロットマシン１では、小役５、小役１０～小役１５、小役１７～小役１９を入賞可能な場合で、且つ小役５、小役１０～小役１５、小役１７～小役１９の入賞図柄組合せを構成する図柄を有効ラインＬ１上に停止表示させることができないタイミングでストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が操作された場合に、いずれの役の入賞図柄組合せとも異なる図柄組合せが有効ラインＬ１上に停止表示され、取りこぼし（非入賞）となるリール停止制御が実行されるように構成されている。
【0205】
図２４に示すように、リプレイ１、リプレイ３の入賞図柄組合せを構成する図柄は、左リールＲ１～右リールＲ３のそれぞれにおいて４コマ以内の間隔で配列されている。このため、リプレイ１、リプレイ３は、有効ラインＬ１上に停止表示可能にするリール停止制御が実行される場合において、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３の操作タイミングによらず有効ラインＬ１上に停止表示されるように構成されている。
【0206】
＜有利区間中に制御される演出状態＞
第３の実施形態のＡＴ制御手段２００は、図２０に示したように、遊技状態が非ＲＴ状態である場合における内部抽選で当選エリア「リプレイ２」、当選エリア「リプレイ３」、当選エリア「打順ベル１」～当選エリア「打順ベル８」、当選エリア「共通ベル」、当選エリア「レア役」、当選エリア「ＲＢＢ＆１枚役１」、当選エリア「ＲＢＢ＆１枚役２」、当選エリア「ＲＢＢ」に当選した場合と、遊技状態がボーナス成立状態である場合における内部抽選で当選エリア「リプレイ２」、当選エリア「リプレイ３」、当選エリア「打順ベル１」～当選エリア「打順ベル８」、当選エリア「共通ベル」、当選エリア「レア役」に当選した場合と、に、約１／１．５の確率で「有利区間の開始」に当選する有利区間抽選を実行するように構成されている。
第３の実施形態のＡＴ制御手段２００は、図２０に示したように、遊技状態が非ＲＴ状態である場合における内部抽選で当選エリア「リプレイ２」、当選エリア「リプレイ３」、当選エリア「打順ベル１」～当選エリア「打順ベル８」、当選エリア「共通ベル」、当選エリア「レア役」、当選エリア「ＲＢＢ＆１枚役１」、当選エリア「ＲＢＢ＆１枚役２」、当選エリア「ＲＢＢ」に当選した場合と、遊技状態がボーナス成立状態である場合における内部抽選で当選エリア「リプレイ２」、当選エリア「リプレイ３」、当選エリア「打順ベル１」～当選エリア「打順ベル８」、当選エリア「共通ベル」、当選エリア「レア役」に当選した場合と、に、約１／１．５の確率で「有利区間の開始」に当選する有利区間抽選を実行するように構成されている。
【0207】
また、ＡＴ制御手段２００は、非ＲＴ状態における内部抽選で当選エリア「リプレイ１」に当選した場合と、ボーナス成立状態における内部抽選で当選エリア「リプレイ１」、当選エリア「ＲＢＢ＆１枚役１」、当選エリア「ＲＢＢ＆１枚役２」に当選した場合と、ボーナス状態における内部抽選で当選エリア「全小役」、当選エリア「全１枚役」に当選した場合と、に有利区間抽選を実行しないように構成されている。各当選エリアの当選時における有利区間抽選による遊技性の詳細については、後述する。
【0208】
第３の実施形態の有利区間において、ＡＴ制御手段２００は、指示機能に係る状態（演出状態）として、第１開始状態と、第２開始状態と、通常状態と、ＣＺ状態と、ＡＴ状態と、を有している。また、第３の実施形態のスロットマシン１は、全体の遊技における有利区間の滞在比率が、７割以上となりうる構成となっている。
【0209】
第３の実施形態のＡＴ制御手段２００は、内部抽選で当選エリア「リプレイ３」に当選した場合に、リプレイ１を入賞可能にする操作態様を報知するか否かを決定するリプレイ報知抽選を実行する。ＡＴ制御手段２００は、リプレイ報知抽選において操作態様を報知しないと決定した場合に、当該遊技が実行されている演出状態に応じた指示機能に係る抽選を実行する。より詳しくは、後述する。
【0210】
また、第３の実施形態のスロットマシン１は、有利区間で、且つ操作態様の報知が実行されない場合において、打順３～打順６でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が操作された場合に、ＡＴ制御手段２００による指示機能に係る制御が実行されない構成となっている。換言すると、スロットマシン１は、操作態様の報知が実行されない場合においては、打順１、打順２でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３を操作する遊技が推奨される構成となっている。
【0211】
第１開始状態は、遊技状態が非ＲＴ状態であり、且つ通常区間である状態において、内部抽選で当選エリア「ＲＢＢ」、当選エリア「ＲＢＢ＆１枚役１」又は当選エリア「ＲＢＢ＆１枚役２」の有利区間抽選の対象に設定され、且つＲＢＢを含む当選エリアに当選したことに基づく有利区間抽選で通常区間から有利区間に移行した場合に設定される演出状態である。第１開始状態において、ＡＴ制御手段２００は、１回の遊技が実行された場合に、第１開始時状態を終了し、演出状態を通常状態に移行する。
【0212】
第２開始状態は、遊技状態が非ＲＴ状態又はボーナス成立状態であり、且つ通常区間である状態において、内部抽選で当選エリア「打順ベル１」～当選エリア「打順ベル８」、当選エリア「共通ベル」、当選エリア「レア役」、当選エリア「リプレイ２」、当選エリア「リプレイ３」のの有利区間抽選の対象に設定され、且つＲＢＢを含まない当選エリアに当選したことに基づく有利区間抽選で通常区間から有利区間に移行した場合に設定される演出状態である。
【0213】
第２開始状態において、ＡＴ制御手段２００は、第２開始状態が開始された時点における遊技状態を参照する。ＡＴ制御手段２００は、第２開始状態が開始された時点における遊技状態が非ＲＴ状態である場合に、１回の遊技が実行された後に、第２開始状態を終了し、演出状態を通常状態に移行する。また、ＡＴ制御手段２００は、第２開始状態が開始された時点における遊技状態がボーナス成立状態である場合に、第２開始状態の終了後にＡＴ状態を実行すると決定し、１回の遊技が実行された後に、第２開始状態を終了し、演出状態をＡＴ状態に移行する。
【0214】
このような構成であることから、スロットマシン１では、通常区間における遊技（第１ゲーム）において、通常区間から有利区間に移行した場合、第１ゲーム中におけるＡＴ制御手段２００による演出状態を設定する制御処理によって第１開始状態又は第２開始状態に演出状態が設定される。次に、スロットマシン１では、第１ゲームの次の遊技（第２ゲーム）において、演出状態が第１開始状態又は第２開始状態に設定された状態での遊技が実行され、演出状態が第１開始状態であれば通常状態に移行され、演出状態が第２開始状態であれば、第２ゲームにおける遊技状態によって、演出状態が通常状態又はＡＴ状態に移行される。
【0215】
通常状態は、他の演出状態に移行していない場合に設定される、複数種類の演出状態の中で通常の状態に相当する演出状態（通常演出状態）である。ＡＴ制御手段２００は、演出状態が通常状態に移行した場合、通常状態における遊技回数をカウントする通常ゲーム数カウンタ（不図示）に、遊技が実行される都度、通常ゲーム数カウンタの記憶値を１ゲームに相当する値「１」を加算するインリメント更新を実行する。また、ＡＴ制御手段２００は、内部抽選で当選エリア「レア役」に当選した場合と、内部抽選で当選エリア「リプレイ３」に当選し、且つリプレイ報知抽選において操作態様を報知しないと決定した場合と、において、有利区間を終了させるか否かを抽選する有利区間終了抽選を実行する。
【0216】
ＡＴ制御手段２００は、通常ゲーム数カウンタの記憶値が値「７００」となった場合と、有利区間抽選で「有利区間の終了」に当選した場合と、に、有利区間の終了条件のうち通常終了条件が成立したと判定し、通常状態の終了とともに有利区間に関する情報を初期化する処理である所定の初期化処理と、有利区間を終了させて次ゲームから通常区間を開始する所定の終了処理と、を実行する。
【0217】
ＣＺ状態は、補助遊技に係る制御として、ＡＴ状態に演出状態を移行する制御を実行可能に構成されており、通常状態よりも遊技者にとって有利な演出状態である。ＡＴ制御手段２００は、ＣＺ状態の開始時にＡＴ制御データ記憶手段１９７のＣＺゲーム数カウンタ（不図示）に所定の遊技回数に対応する値（例えば、１０ゲーム）をセットし、遊技が実行される都度、ＣＺゲーム数カウンタの記憶値を１ゲームに相当する値「１」で減算するデクリメント更新を実行する。
【0218】
ＡＴ制御手段２００は、ＣＺ状態における毎回の遊技において、ＡＴ状態への移行を決定するか否かを抽選するＣＺ中ＡＴ抽選を実行するように構成されている。ＣＺ中ＡＴ抽選において「ＡＴ状態への移行」に当選した場合、ＡＴ制御手段２００は、ＣＺ状態の開始から１０ゲームの遊技が実行された後に、演出状態をＣＺ状態から当選した演出状態に移行する。
【0219】
ＡＴ制御手段２００は、ＣＺ中ＡＴ抽選で「ＡＴ状態への移行」に当選し且つＣＺ状態が終了するまでの遊技において、ＣＺ状態の終了後に移行するＡＴ状態について、ＡＴ状態を実行する回数を加算（上乗せ）するか否かを決定するＣＺ中ＡＴゲーム数上乗せ抽選を実行する。
【0220】
一方、ＡＴ制御手段２００は、ＣＺ中ＡＴ抽選で「ＡＴ状態への移行」に当選することなくＣＺ状態において１０ゲームの遊技が実行された場合、ＣＺ状態を終了する。ＡＴ制御手段２００は、ＡＴ移行条件が成立していない状態でＣＺ状態を終了した場合、演出状態をＣＺ状態から通常状態に移行する。
【0221】
ＡＴ制御手段２００は、ＣＺ状態において実行する補助遊技に係る抽選（ＣＺ中ＡＴ抽選、ＣＺ中ＡＴゲーム数上乗せ抽選）について、内部抽選の結果によらず実行するように構成されている。また、ＡＴ制御手段２００は、ＣＺ状態において実行する補助遊技に係る抽選について、内部抽選で当選エリア「レア役」に当選した場合と、内部抽選で当選エリア「リプレイ３」に当選し、且つリプレイ報知抽選において操作態様を報知しないと決定した場合と、には、他の当選エリアに当選した場合よりも「不当選（ハズレ）」となる確率が低下し、遊技者にとって有利な結果（ＣＺ中ＡＴ抽選であれば「ＡＴ状態への移行」）となる確率が高くなるように構成されている。
【0222】
ＡＴ状態は、当選エリア「打順ベル１」～当選エリア「打順ベル８」の当選の都度ベルＡ～ベルＤの入賞補助が実行されることで、通常状態及びＣＺ状態よりも遊技者にとって有利な演出状態である。
【0223】
ＡＴ制御手段２００は、ＡＴ状態が開始される場合に、ＡＴ制御データ記憶手段１９７のＡＴゲーム数カウンタ（不図示）の記憶値に所定の遊技回数に対応する初期値（４０ゲーム）をセットする。ＡＴ制御手段２００は、ＡＴ状態において遊技が実行される都度、ＡＴゲーム数カウンタ１９７ｆの記憶値を１ゲームに相当する値「１」で減算するデクリメント更新を実行する。
【0224】
ＡＴ制御手段２００は、内部抽選手段１２０による内部抽選で当選エリア「レア役」に当選した場合と、内部抽選で当選エリア「リプレイ３」に当選し、且つリプレイ報知抽選において操作態様を報知しないと決定した場合と、に、ＡＴゲーム数カウンタに加算（上乗せ）する値を決定する上乗せ抽選を実行する。
【0225】
ＡＴ制御手段２００は、ＡＴゲーム数カウンタの記憶値が値「０」になった場合において、ＡＴ状態の終了条件（ＡＴ終了条件）が成立したと判定し、ＡＴ状態を終了して演出状態を通常状態に移行する。
【0226】
＜第１、第２開始状態を用いた制御の詳細＞
上述したように、第３の実施形態のリール制御手段１３０は、ボーナスに優先させて小役又はリプレイの入賞図柄組合せを有効ラインＬ１上に停止表示するように構成されている。また、リール制御手段１３０は、当選している小役５、小役１０～小役１５、小役１７～小役１９を入賞させることができない操作タイミングでストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が操作された場合において、いずれの役の入賞図柄組合せとも異なる図柄組合せを有効ラインＬ１上に停止表示し、取りこぼし（非入賞）となるようにリール停止制御を実行するように構成されている。
上述したように、第３の実施形態のリール制御手段１３０は、ボーナスに優先させて小役又はリプレイの入賞図柄組合せを有効ラインＬ１上に停止表示するように構成されている。また、リール制御手段１３０は、当選している小役５、小役１０～小役１５、小役１７～小役１９を入賞させることができない操作タイミングでストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が操作された場合において、いずれの役の入賞図柄組合せとも異なる図柄組合せを有効ラインＬ１上に停止表示し、取りこぼし（非入賞）となるようにリール停止制御を実行するように構成されている。
【0227】
このため、第３の実施形態のスロットマシン１では、遊技状態がボーナス成立状態である場合、内部抽選で小役又はリプレイのいずれかに当選するため、ＲＢＢの入賞図柄組合せが有効ラインＬ１上に停止表示されることがなく、ボーナス成立状態が維持されるように構成されている。
【0228】
つまり、第３の実施形態のスロットマシン１では、一度遊技状態がボーナス成立状態に設定された場合、以降はボーナス成立状態での遊技が継続するため、有利区間において通常終了条件又は特定終了条件が成立したことに基づき有利区間を終了し通常区間を開始した場合、遊技状態がボーナス成立状態で、且つ通常区間に制御された状態となる。このため、スロットマシン１では、遊技状態がボーナス成立状態である状態で有利区間から通常区間に移行した後、有利区間抽選で「有利区間への移行」に当選し有利区間に移行した場合に、演出状態が第２開始時状態に設定され、第２開始時状態の開始時における遊技状態がボーナス成立状態であることから、第２開始時状態で１ゲーム実行された後に、演出状態がＡＴ状態に移行するように構成されている。
【0229】
このような遊技性を有するスロットマシン１では、上述したように、設定変更手段１００による設定変更制御が実行された場合に、遊技状態に係る制御及び有利区間に係る制御が初期化されることで、遊技状態が非ＲＴ状態に設定され、通常区間に設定されるように構成されている。
【0230】
このため、スロットマシン１では、仮に、通常区間から有利区間に移行した場合に、常に演出状態をＡＴ状態に設定するように構成した場合、設定変更手段１００による設定変更制御が実行された際の初期化によって通常区間に設定されてしまうことで、設定変更制御の直後にＡＴ状態に移行する確率が極めて高くなってしまう虞がある。
【0231】
このような構成である場合、スロットマシン１では、設定変更制御が実行された直後の有利区間への移行に基づき開始されたＡＴ状態において、演出制御手段１８０が通常状態における演出（通常演出）を実行することで、遊技者に現在の演出状態がＡＴ状態であることを視認できなくすることはできるものの、設定変更直後のＡＴ状態専用の通常演出に係るデータ、プログラムが必要となり、演出に係るプログラム容量が増大してしまう。
【0232】
また、このような構成のスロットマシン１では、設定変更直後のＡＴ状態を通常演出によって視認できなくすることはできるものの、ＡＴ制御手段２００による制御ではＡＴ状態が実行されており、設定変更直後にＡＴ状態に移行しやすくメダルを獲得しやすい、という攻略性が生じてしまう。
【0233】
一方、第３の実施形態のスロットマシン１では、通常区間から有利区間に移行する場合において、ＡＴ制御手段２００が内部抽選で当選した当選エリアを参照し、有利区間の開始時に設定する演出状態を、第１開始時状態と第２開始時状態とのいずれに設定するのかを決定する構成を有している。
【0234】
ＡＴ制御手段２００は、非ＲＴ状態における内部抽選でしか当選しない当選エリアである当選エリア「ＲＢＢ」、当選エリア「ＲＢＢ＆１枚役１」、当選エリア「ＲＢＢ＆１枚役２」に当選したことに基づき有利区間を開始する場合に、有利区間の開始時における演出状態を第１開始時状態に設定する。上述したように、第１開始時状態は、１ゲーム実行された後に通常状態に移行する演出状態である。
【0235】
このため、スロットマシン１では、有利区間の開始時における遊技状態がボーナス成立状態である場合においても、設定変更制御が実行され通常区間における遊技状態が非ＲＴ状態である状態から有利区間に移行した場合に、第１開始時状態を経て通常状態に演出状態を設定することができる。
【0236】
また、ＡＴ制御手段２００は、非ＲＴ状態及びボーナス成立状態においても当選する当選エリアである当選エリア「打順ベル１」～当選エリア「打順ベル８」、当選エリア「共通ベル」、当選エリア「レア役」、当選エリア「リプレイ２」、当選エリア「リプレイ３」に当選したことに基づき有利区間を開始する場合に、有利区間の開始時における演出状態を第２開始時状態に設定する。ＡＴ制御手段２００は、第２開始時状態での遊技の実行時における遊技状態を参照し、第２開始時状態で１ゲーム実行された後に移行する演出状態を決定するように構成されている。
【0237】
具体的には、ＡＴ制御手段２００は、第２開始時状態での遊技の実行時における遊技状態が非ＲＴ状態である場合には、第２開始時状態で１ゲーム実行された後に移行する演出状態を通常状態に決定し、第２開始時状態での遊技の実行時における遊技状態がボーナス成立状態である場合には、第２開始時状態で１ゲーム実行された後に移行する演出状態をＡＴ状態に決定する。
【0238】
ここで、第３の実施形態のスロットマシン１において、第２開始時状態での遊技の実行時における遊技状態が非ＲＴ状態となるのは、非ＲＴ状態における内部抽選で当選エリア「打順ベル１」～当選エリア「打順ベル８」、当選エリア「共通ベル」、当選エリア「レア役」、当選エリア「リプレイ２」、当選エリア「リプレイ３」に当選したことに基づき有利区間を開始された場合に限定されている。
【0239】
また、第３の実施形態のＡＴ制御手段２００は、ＲＢＢが成立状態に持ち越されることで設定される遊技状態であるボーナス成立状態における内部抽選で当選可能な当選エリアである当選エリア「ＲＢＢ＆１枚役１」、当選エリア「ＲＢＢ＆１枚役２」の当選時において、有利区間抽選を実行しないように構成されている。
【0240】
このため、第３の実施形態のスロットマシン１において、第２開始時状態での遊技の実行時における遊技状態がボーナス成立状態となるのは、ボーナス成立状態における内部抽選で当選エリア「打順ベル１」～当選エリア「打順ベル８」、当選エリア「共通ベル」、当選エリア「レア役」、当選エリア「リプレイ２」、当選エリア「リプレイ３」に当選したことに基づき有利区間を開始された場合に限定されている。
【0241】
このような構成により、第３の実施形態のスロットマシン１は、設定変更手段１００による設定変更制御が実行され、遊技状態が非ＲＴ状態に設定され、かつ通常区間に設定される構成でありながら、設定変更制御の直後の通常区間から有利区間への移行時においては、有利区間が開始されたことに基づき通常状態に設定し、遊技状態がボーナス成立状態である場合における通常区間から有利区間への移行時においては、有利区間が開始されたことに基づきＡＴ状態に設定する遊技性を実現することができ、有利区間を有した上で商品性を向上させることができる。
【0242】
また、第３の実施形態のスロットマシン１は、設定変更制御が開始された直後が過度に有利となる攻略性が生じることを防ぐことができるとともに、設定変更制御が実行された直後における有利区間への移行に伴い、設定される演出状態と異なる演出を実行するためのデータ及びプログラムが不要になり、演出に係るプログラム容量が増大してしまうことを防ぐことができる。
【0243】
＜当選エリア「ＲＢＢ」、当選エリア「リプレイ１」の当選時における有利区間抽選＞
上述したように、第３の実施形態の当選エリア「リプレイ１」は、リプレイＡが単独当選し、当選エリア「リプレイ２」は、リプレイＡと、リプレイＢと、が重複当選する構成であり、それぞれ異なる当選エリアとして構成されている。第３の実施形態のスロットマシン１では、当選エリア「リプレイ１」に当選した場合と、当選エリア「リプレイ２」に当選した場合と、で、いずれの場合においても、リプレイＡが入賞するように構成されている。
上述したように、第３の実施形態の当選エリア「リプレイ１」は、リプレイＡが単独当選し、当選エリア「リプレイ２」は、リプレイＡと、リプレイＢと、が重複当選する構成であり、それぞれ異なる当選エリアとして構成されている。第３の実施形態のスロットマシン１では、当選エリア「リプレイ１」に当選した場合と、当選エリア「リプレイ２」に当選した場合と、で、いずれの場合においても、リプレイＡが入賞するように構成されている。
【0244】
このため、第３の実施形態のスロットマシン１では、リプレイＡが入賞した遊技において、当選エリア「リプレイ１」と、当選エリア「リプレイ２」と、のいずれが入賞したのかが、遊技者に判別されない構成となっている。
【0245】
また、内部抽選テーブルＡにおいては、当選エリア「リプレイ１」と、当選エリア「ＲＢＢ」と、に、抽選値数としてそれぞれ値「４」が対応付けられているため、当選エリア「リプレイ１」と、当選エリア「ＲＢＢ」と、のそれぞれの当選確率がそれぞれ４／６５５３６（１／１６３８４）となっている。また、内部抽選テーブルＡにおいては、当選エリア「リプレイ２」に、抽選値数として値「８７１８」が対応付けられているため、当選エリア「リプレイ２」の当選確率が８７１８／６５５３６（約１／７．５）となっている。そして、内部抽選テーブルＡにおいては、当選エリア「リプレイ３」に、抽選値数として値「２５６」が対応付けられているため、当選エリア「リプレイ３」の当選確率が２５６／６５５３６（１／２５６）となっている。
【0246】
このため、内部抽選テーブルＡを用いた内部抽選が実行される非ＲＴ状態では、当選エリア「リプレイ１」～当選エリア「リプレイ３」のいずれかに当選する確率が８９７８／６５５３６（約１／７．３）となっている。
【0247】
また、上述したように、内部抽選テーブルＢにおいては、当選エリア「ＲＢＢ」に対応付けられた抽選値数が当選エリア「リプレイ１」に対応付けられていることから、当選エリア「リプレイ１」に、抽選値数として値「８」が対応付けられているため、当選エリア「リプレイ１」の当選確率が８／６５５３６（１／８１９２）となっている。内部抽選テーブルＢにおいては、当選エリア「リプレイ２」に対応付けられた抽選値数と、当選エリア「リプレイ３」に対応付けられた抽選値数と、については内部抽選テーブルＡと同一となっている。
【0248】
このため、内部抽選テーブルＢを用いた内部抽選が実行されるボーナス成立状態では、当選エリア「リプレイ１」～当選エリア「リプレイ３」のいずれかに当選する確率が８９８２／６５５３６（約１／７．３）となっている。
【0249】
また、図２０に示したように、ＡＴ制御手段２００は、非ＲＴ状態において当選エリア「ＲＢＢ」に当選した場合と、非ＲＴ状態又はボーナス成立状態において当選エリア「リプレイ２」に当選した場合と、に有利区間抽選を実行する。上述したように、当選エリア「リプレイ１」は、非ＲＴ状態と、ボーナス成立状態と、で、当選確率が異なるリプレイ（再遊技確率が変動するくじ）であることから、ＡＴ制御手段２００は、当選エリア「リプレイ１」に当選した場合に、遊技状態によって当選エリアごとに一対一で予め定められた処理を実行できない（当選エリア「リプレイ１」の当選確率が遊技状態によって変動することから、当選エリア「リプレイ１」の当選に基づき有利区間抽選を実行する構成になると、当選エリア「リプレイ１」に当選し有利区間に移行する確率も変動し一対一ではなくなってしまうため）ことから、遊技の公正を維持するために、有利区間抽選を実行しない構成となっている。
【0250】
そして、ＡＴ制御手段２００は、有利区間が開始されている場合において、非ＲＴ状態において当選エリア「ＲＢＢ」に当選した場合と、非ＲＴ状態又はボーナス成立状態において当選エリア「リプレイ１」に当選した場合と、非ＲＴ状態又はボーナス成立状態において当選エリア「リプレイ２」に当選した場合と、のいずれの場合においても、演出状態に応じた指示機能に係る抽選を実行可能に構成されている。また、ＡＴ制御手段２００は、有利区間が開始されている場合において、非ＲＴ状態又はボーナス成立状態において当選エリア「リプレイ１」に当選した場合と、非ＲＴ状態又はボーナス成立状態において当選エリア「リプレイ２」に当選した場合と、のいずれの場合においても、演出状態に応じた指示機能に係る抽選として、同一の抽選を実行するように構成されている。
【0251】
換言すると、第３の実施形態のスロットマシン１は、通常区間及び有利区間を制御し、前記有利区間において補助遊技に係る制御を行う補助遊技制御手段と、を備え、複数種類の当選態様として、第１当選態様と、第２当選態様と、第３当選態様と、を有し、第１当選態様は、ボーナスが単独で当選し、第２当選態様と、第３当選態様と、には、特定リプレイが含まれ、第２当選態様に当選した場合と、第３当選態様に当選した場合と、のいずれの場合にも、特定リプレイが入賞し、遊技状態として、通常遊技状態と、通常遊技状態においてボーナスが当選することで移行するボーナス成立状態と、ボーナスが入賞することで移行するボーナス状態と、を有し、ボーナス成立状態における内部抽選で用いられる内部抽選テーブルでは、通常遊技状態における内部抽選で用いられる内部抽選において第１当選態様に対応付けられた抽選値数が第２当選態様に対応付けられ、補助遊技制御手段は、通常区間において、内部抽選で第１当選態様に当選した場合と、内部抽選で第３当選態様に当選した場合と、に、有利区間に移行するか否かを決定する有利区間抽選を実行し、補助遊技制御手段は、通常区間において、内部抽選で第３当選態様に当選した場合に、有利区間抽選を実行せず、補助遊技制御手段は、有利区間において、内部抽選で第１当選態様に当選した場合と、内部抽選で第２当選態様に当選した場合と、内部抽選で第３当選態様に当選した場合と、のいずれの場合にも、当選したことに基づく指示機能に係る抽選を実行可能であり、補助遊技制御手段は、内部抽選で第２当選態様に当選したことに基づく指示機能に係る抽選と、内部抽選で第３当選態様に当選したことに基づく指示機能に係る抽選と、で、共通の抽選を実行可能である。
【0252】
このような構成であることから、第３の実施形態のスロットマシン１は、有利区間抽選については、当選エリア「ＲＢＢ」に当選した場合と、当選エリア「リプレイ２」に当選した場合には実行し、非ＲＴ状態とボーナス成立状態とでリプレイの当選確率が変動する当選エリアである当選エリア「リプレイ１」に当選した場合には実行しないため、当選エリア「ＲＢＢ」及び当選エリア「リプレイ２」と、当選エリア「リプレイ１」と、で有利区間の開始に係る制御内容に差を有する構成であるものの、有利区間が開始された場合には、当選エリア「ＲＢＢ」、当選エリア「リプレイ１」、当選エリア「リプレイ２」のいずれに当選した場合にも、指示機能に係る抽選を実行可能であるとともに、有利区間への移行に係る制御において遊技の公正を維持することに伴う制約がある当選エリア「リプレイ１」に当選した場合と、当選エリア「リプレイ２」に当選した場合と、の、リプレイ１が入賞する当選エリアに当選したことに基づく指示機能に係る抽選においては、共通の抽選を実行可能であるため、遊技の公正を維持することに伴う制約によって遊技者に損失感を与えることを防ぐことができる。
【0253】
この、ＡＴ制御手段２００が、第３の実施形態における補助遊技制御手段を構成し、当選エリア「ＲＢＢ」が、第３の実施形態における第１当選態様を構成し、当選エリア「リプレイ１」が、第３の実施形態における第２当選態様を構成し、当選エリア「リプレイ２」が、第３の実施形態における第３当選態様を構成し、リプレイ１が、第３の実施形態における特定リプレイを構成する。また、非ＲＴ状態が、通常遊技状態を構成する。
【0254】
２．役の構成とリール停止制御の詳細
次に、第３の実施形態のスロットマシン１において、内部抽選の結果に応じて入賞可能となる役の詳細と、リール制御手段１３０が実行するリール停止制御の詳細と、について説明する。
次に、第３の実施形態のスロットマシン１において、内部抽選の結果に応じて入賞可能となる役の詳細と、リール制御手段１３０が実行するリール停止制御の詳細と、について説明する。
【0255】
＜各遊技状態における遊技結果＞
図２５は、非ＲＴ状態における内部抽選で小役又はリプレイを含む当選エリアに当選した場合におけるストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３の操作態様ごとの遊技結果を示す図であり、図２６は、ボーナス成立状態における内部抽選で小役又はリプレイを含む当選エリアに当選した場合におけるストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３の操作態様ごとの遊技結果を示す図、図２７は、ボーナス状態における内部抽選で小役を含む当選エリアに当選した場合におけるストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３の操作態様ごとの遊技結果を示す図である。
図２５は、非ＲＴ状態における内部抽選で小役又はリプレイを含む当選エリアに当選した場合におけるストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３の操作態様ごとの遊技結果を示す図であり、図２６は、ボーナス成立状態における内部抽選で小役又はリプレイを含む当選エリアに当選した場合におけるストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３の操作態様ごとの遊技結果を示す図、図２７は、ボーナス状態における内部抽選で小役を含む当選エリアに当選した場合におけるストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３の操作態様ごとの遊技結果を示す図である。
【0256】
図２５に示すように、スロットマシン１では、非ＲＴ状態において当選エリア「打順ベル１」～当選エリア「打順ベル８」、当選エリア「共通ベル」、当選エリア「ＲＢＢ＆１枚役１」、当選エリア「ＲＢＢ＆１枚役２」に当選した場合に、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３の操作態様によらず１枚の配当に設定された小役が入賞可能となるように構成されている。
【0257】
換言すると、スロットマシン１では、非ＲＴ状態である場合、８枚の配当に設定された小役１～小役４のいずれかを含む当選エリアである当選エリア「打順ベル１」～当選エリア「打順ベル８」、当選エリア「共通ベル」に当選した場合であっても、小役１～小役４が入賞不能な構成となっている。
【0258】
スロットマシン１では、非ＲＴ状態において当選エリア「共通ベル」に当選した場合、打順１、打順３、打順４でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が停止操作された場合には、１枚の配当に設定された小役８が１／１の確率で入賞し、打順２、打順５、打順６でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が停止操作された場合には、１枚の配当に設定された小役９が１／１の確率で入賞する。
【0259】
図２６に示すように、スロットマシン１では、ボーナス成立状態において当選エリア「打順ベル１」～当選エリア「打順ベル８」に当選した場合に、８枚の配当に設定された小役１～小役４を１／１の確率で入賞可能にするストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３の打順（正解打順）が設定されている。また、図２６に示すように、スロットマシン１では、ボーナス成立状態において当選エリア「打順ベル１」～当選エリア「打順ベル８」に当選し、且つストップボタンＢ１が第１停止操作された場合に、１枚の配当に設定された小役６～小役１１のいずれかが１／１の確率で入賞するように構成されている。
【0260】
また、スロットマシン１では、ボーナス成立状態において当選エリア「共通ベル」に当選した場合、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３の操作態様によらず、８枚の配当に設定された小役３が１／１の確率で入賞する。
【0261】
図２５、図２６に示すように、当選エリア「レア役」と、当選エリア「ＲＢＢ＆１枚役１」と、当選エリア「ＲＢＢ＆１枚役２」と、当選エリア「リプレイ１」～当選エリア「リプレイ３」と、は、非ＲＴ状態で当選した場合にストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３の操作態様に応じて入賞可能となる役と、と、ボーナス成立状態で当選した場合にストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３の操作態様に応じて入賞可能となる役と、が共通している。
【0262】
図２７に示すように、スロットマシン１では、ボーナス状態において当選エリア「全小役」に当選した場合、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３の操作態様によらず、８枚の配当に設定された小役３が１／１の確率で入賞する。
【0263】
また、スロットマシン１では、ボーナス状態において当選エリア「全１枚役」に当選した場合に、打順１、打順３、打順４でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が停止操作された場合には、１枚の配当に設定された小役８が１／１の確率で入賞し、打順２、打順５、打順６でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が停止操作された場合には、１枚の配当に設定された小役９が１／１の確率で入賞する。
【0264】
＜当選エリア「打順ベル１」～当選エリア「打順ベル８」の詳細＞
次に、当選エリア「打順ベル１」～当選エリア「打順ベル８」の構成と、当選エリア「打順ベル１」～当選エリア「打順ベル８」に当選した場合に実行されるリール停止制御と、の詳細について説明する。
次に、当選エリア「打順ベル１」～当選エリア「打順ベル８」の構成と、当選エリア「打順ベル１」～当選エリア「打順ベル８」に当選した場合に実行されるリール停止制御と、の詳細について説明する。
【0265】
図２５、図２６に示すように、正解打順として打順３が設定された当選エリア「打順ベル１」及び当選エリア「打順ベル５」は、非ＲＴ状態において打順３、打順４でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が操作された場合に入賞可能となる１枚の配当に設定された小役と、ボーナス成立状態において打順３と第１停止操作されるストップボタンが共通する打順４でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が操作された場合に入賞可能となる１枚の配当に設定された小役と、が、いずれも小役６となるように構成されている。
【0266】
また、正解打順として打順４が設定された当選エリア「打順ベル２」及び当選エリア「打順ベル６」は、非ＲＴ状態において打順３、打順４でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が操作された場合に入賞可能となる１枚の配当に設定された小役と、ボーナス成立状態において打順４と第１停止操作されるストップボタンが共通する打順３でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が操作された場合に入賞可能となる１枚の配当に設定された小役と、が、いずれも小役６となるように構成されている。
【0267】
また、正解打順として打順６が設定された当選エリア「打順ベル４」及び当選エリア「打順ベル８」は、非ＲＴ状態において打順５、打順６でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が操作された場合に入賞可能となる１枚の配当に設定された小役と、ボーナス成立状態において打順６と第１停止操作されるストップボタンが共通する打順５でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が操作された場合に入賞可能となる１枚の配当に設定された小役と、が、いずれも小役１０又は小役１１となるように構成されている。
【0268】
一方、正解打順として打順５が設定された当選エリア「打順ベル３」及び当選エリア「打順ベル７」は、非ＲＴ状態において打順５、打順６でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が操作された場合に入賞可能となる１枚の配当に設定された小役が、小役９となるように構成され、ボーナス成立状態において打順５と第１停止操作されるストップボタンが共通する打順６でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が操作された場合に入賞可能となる１枚の配当に設定された小役が、小役１０又は小役１１となるように構成されている。
【0269】
当選エリア「打順ベル３」、当選エリア「打順ベル７」に当選した場合に実行されるリール停止制御の詳細について、当選エリア「打順ベル３」を例に説明する。図２８（Ａ）は、当選エリア「打順ベル３」に含まれる小役３、小役８～小役１２の入賞図柄組合せと配当とを示す図である。
【0270】
図２８（Ａ）に示すように、当選エリア「打順ベル３」に含まれる小役のうち、小役３、小役１０、小役１１の入賞図柄組合せを構成する図柄は、左リールＲ１の図柄が、赤７図柄「赤７」、ＢＡＲ図柄「ＢＡＲ」、ブランクＡ図柄「ＢＫＡ」、ブランクＢ図柄「ＢＫＢ」から構成され、右リールＲ３の図柄が、ＢＡＲ図柄「ＢＡＲ」、チェリー図柄「ＣＨ」から構成されている。
【0271】
図２８（Ｂ）は、当選エリア「打順ベル３」に当選し、且つ打順５でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が操作された場合において、仮に、右リールＲ３にＢＡＲ図柄「ＢＡＲ」が停止表示され、左リールＲ１に赤７図柄「赤７」が停止表示された場合に、有効ラインＬ１上に停止表示可能な役と、各役の配当と、中リールＲ２の中段に停止表示可能な図柄を停止した場合に有効ラインＬ１上に表示可能となる図柄組合せの個数と、を説明する図である。
【0272】
図２８（Ｂ）に示すように、スロットマシン１では、当選エリア「打順ベル３」に当選し、且つ打順５でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が停止操作される場合において、右リールＲ３の上段にＢＡＲ図柄「ＢＡＲ」が停止表示され、左リールＲ１の下段に赤７図柄「赤７」が停止表示された場合には、中リールＲ２において、小役３の入賞図柄組合せを構成するベル図柄「ＢＬ」と、小役１０の入賞図柄組合せを構成するスイカＡ図柄「ＷＭＡ」と、小役１１の入賞図柄組合せを構成するスイカＢ図柄「ＷＭＢ」と、を中リールＲ２の中段に停止表示可能となる。
【0273】
スロットマシン１では、左リールＲ１の下段に赤７図柄「赤７」が停止表示され、右リールＲ３の上段にＢＡＲ図柄「ＢＡＲ」が停止表示されている状態において、中リールＲ２の中段にベル図柄「ＢＬ」を停止表示した場合には、「赤７－ＢＬ－ＢＡＲ」の小役３の入賞図柄組合せを構成する１個の図柄組合せを有効ラインＬ１上に停止表示可能となり、中リールＲ２の中段にスイカＡ図柄「ＷＭＡ」を停止表示した場合には、「赤７－ＷＭＡ－ＢＡＲ」の小役１０の入賞図柄組合せを構成する１個の図柄組合せを有効ラインＬ１上に停止表示可能となり、中リールＲ２の中段にスイカＢ図柄「ＷＭＢ」を停止表示した場合には、「赤７－ＷＭＢ－ＢＡＲ」の小役１１の入賞図柄組合せを構成する１個の図柄組合せを有効ラインＬ１上に停止表示可能となる。
【0274】
このような構成であることから、スロットマシン１では、仮に、左リールＲ１の下段に赤７図柄「赤７」が停止表示され、右リールＲ３の上段にＢＡＲ図柄「ＢＡＲ」が停止表示された状態において、中リールＲ２の中段に停止表示可能なベル図柄「ＢＬ」と、スイカＡ図柄「ＷＭＡ」と、スイカＢ図柄「ＷＭＢ」と、のいずれの図柄を中リールＲ２が中段に停止表示された場合にも、有効ラインＬ１上に停止表示可能な図柄組合せの数が１個で、且つ表示可能な図柄組合せの数に差がつかない。
【0275】
このため、スロットマシン１では、８枚の配当に設定され入賞することで払い出されるメダルの数が最も多くなる小役３の入賞図柄組合せを構成するベル図柄「ＢＬ」を中リールＲ２の中段に停止表示せざるを得なくなってしまい、非ＲＴ状態において当選エリア「打順ベル３」に当選し、且つ打順５でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が操作された場合に、１枚の配当に設定された小役が入賞せずに８枚の配当に設定された小役３が入賞してしまい、非ＲＴ状態における出玉率を抑制することが困難になってしまう。
【0276】
図２８（Ｃ）は、第３の実施形態の当選エリア「打順ベル３」に当選し、且つ打順５でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が停止操作される場合において、ストップボタンＢ３が第１停止操作された場合に右リールＲ３の上段に停止表示可能な図柄を停止した場合に有効ラインＬ１上に表示可能となる図柄組合せの個数と、を説明する図である。
【0277】
図２８（Ｃ）に示すように、スロットマシン１では、小役９の入賞図柄組合せ「赤７（ＢＡＲ，ＢＫＡ，ＢＫＢ）－赤７（白７－ＢＡＲ－ＢＫＢ）－ＢＬ」を構成するベル図柄「ＢＬ」を右リールＲ３の上段に停止表示することで、有効ラインＬ１上に停止表示可能となる図柄組合せが１６個と最も多くなる。また、上述したように、スロットマシン１では、ＢＡＲ図柄「ＢＡＲ」又はチェリー図柄「ＣＨ」を右リールＲ３の上段に停止表示することで、８枚の配当に設定された小役３の入賞図柄組合せ「赤７（ＢＡＲ，ＢＫＡ，ＢＫＢ）－ＢＬ－ＢＡＲ（ＣＨ）」を有効ラインＬ１上に停止表示可能となる。
【0278】
このような構成であることから、スロットマシン１では、非ＲＴ状態における内部抽選で当選エリア「打順ベル３」に当選した場合に、個数優先制御によってベル図柄「ＢＬ」を他の図柄に優先して有効ラインＬ１を構成する右リールＲ３の上段に停止表示することで、当該遊技において入賞可能な役を小役９に限定することができ、ボーナス成立状態における内部抽選で当選エリア「打順ベル３」に当選した場合に、枚数優先制御によってＢＡＲ図柄「ＢＡＲ」又はチェリー図柄「ＣＨ」を他の図柄に優先して有効ラインＬ１を構成する右リールＲ３の上段に停止表示し、以降の停止操作においても枚数優先制御が実行されることで小役３を入賞させることができる。
【0279】
また、スロットマシン１では、当選エリア「打順ベル７」に当選し打順５でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が停止操作された場合においても、当選エリア「打順ベル３」に当選した場合と略同様のリール停止制御が実行されることで、非ＲＴ状態である場合には小役９が入賞可能となり、ボーナス成立状態である場合には小役３が入賞可能となる。
【0280】
このように、第３の実施形態のスロットマシン１は、ボーナス成立状態において８枚の配当に設定された小役３を入賞可能にする正解打順が打順５に設定され、ボーナス成立状態において打順５と第１停止操作されるストップボタンが共通する打順６で操作された場合に、入賞図柄組合せを構成する図柄のうち右リールＲ３の図柄が小役３と共通し、且つ１枚の配当に設定された小役１０、小役１１が入賞可能となる当選エリア「打順ベル３」、当選エリア「打順ベル７」について、非ＲＴ状態で、且つ打順５、打順６でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が停止操作された場合に、入賞図柄組合せを構成する右リールＲ３の図柄が小役１０、小役１１とは異なる小役９を入賞可能となるようにリール停止制御を実行する。
【0281】
この構成により、スロットマシン１は、小役３と、小役１０及び小役１１と、の入賞図柄組合せを構成する図柄を設計する際に、同じ打順５でも小役１０及び小役１１の入賞図柄組合せを構成する図柄組合せの個数の方が小役３の入賞図柄組合せを構成する図柄組合せの個数よりも多くなるように設計する必要がなくなり、ストップボタンＢ３が第１停止操作される場合における小役９の入賞図柄組合せを構成する図柄組合せの個数が、小役３の入賞図柄組合せを構成する図柄組合せの個数よりも多くなるように設計すればよくなるため、小役３、小役９、小役１０、小役１１を含む当選エリア「打順ベル３」、当選エリア「打順ベル７」の当選時におけるリールの停止制御の設計と、左リールＲ１～右リールＲ３に配列される図柄の設計と、を容易にすることができる。
【0282】
この、右リールＲ３が、第３の実施形態における特定リールを構成し、ストップボタンＢ３が、第３の実施形態における特定ストップボタンを構成し、右リールＲ３に配列されているＢＡＲ図柄「ＢＡＲ」と、チェリー図柄「ＣＨ」と、が、第３の実施形態における第１種類の図柄を構成し、右リールＲ３に配列されているベル図柄「ＢＬ」が、第３の実施形態における第２種類の図柄を構成する。
【0283】
また、遊技を開始する際に必要となる規定投入数（３枚）よりも多い配当である８枚の配当に設定され、且つ入賞図柄組合せを構成する右リールＲ３の図柄がＢＡＲ図柄「ＢＡＲ」とチェリー図柄「ＣＨ」とから構成された小役３が、第３の実施形態における第１小役を構成し、規定投入数よりも少ない１枚の配当に設定され、且つ入賞図柄組合せを構成する右リールＲ３の図柄がＢＡＲ図柄「ＢＡＲ」とチェリー図柄「ＣＨ」とから構成された小役１０と小役１１とが、第３の実施形態における第２小役を構成し、規定投入数よりも少ない１枚の配当に設定され、且つ入賞図柄組合せを構成する右リールＲ３の図柄がベル図柄「ＢＬ」から構成された小役９が、第３の実施形態における第３小役を構成し、小役３、小役９～小役１１を含む当選エリア「打順ベル３」、当選エリア「打順ベル７」が、第３の実施形態における特定当選態様を構成する。
【0284】
また、ボーナス成立状態が、第３の実施形態における第１遊技状態を構成し、非ＲＴ状態が、第３の実施形態における第２遊技状態を構成し、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３の操作態様のうち打順５の操作態様が、第３の実施形態における第１操作態様を構成し、打順６の操作態様が、第３の実施形態における第２操作態様を構成する。
【0285】
また、上述したように、第３の実施形態のスロットマシン１では、遊技状態がボーナス成立状態に移行した場合には、以降、設定変更手段１００による設定変更制御が実行されて遊技状態が初期化されるまでボーナス成立状態に維持される構成となっている。
【0286】
ここで、スロットマシン１では、仮に、打順５でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が停止操作された場合に、非ＲＴ状態で、且つ当選エリア「打順ベル３」、当選エリア「打順ベル７」に当選した場合に限り小役９が入賞する構成であった場合、打順５でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３を停止操作し、且つ小役９が入賞した場合には、設定変更手段１００による設定変更制御が実行されて遊技状態が初期化されたことで遊技状態が非ＲＴ状態になっていると遊技者に判別されてしまう虞がある。
【0287】
これに対し、第３の実施形態のスロットマシン１は、図２５、図２６に示したように、当選エリア「打順ベル１」に当選し、且つ打順５、打順６でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が操作された場合には、遊技状態が非ＲＴ状態である場合と、遊技状態がボーナス成立状態である場合と、のいずれの場合においても、小役９が１／１の確率で入賞するように構成されている。
【0288】
換言すると、第３の実施形態のスロットマシン１において、特定当選態様は、第１特定当選態様であり、内部抽選の対象には、第１特定当選態様と、第２特定当選態様（当選エリア「打順ベル１」）と、が含まれ、第２特定当選態様には、第３小役が含まれ、第１遊技状態で第２特定当選態様に当選した場合において、第１操作態様で複数のストップボタンが操作された場合と、第２操作態様で複数のストップボタンが操作された場合と、には、第３小役が入賞可能であり、第２遊技状態で第２特定当選態様に当選した場合において、第１操作態様で複数のストップボタンが操作された場合と、第２操作態様で複数のストップボタンが操作された場合と、には、第３小役が入賞可能である。
【0289】
この構成により、第３の実施形態のスロットマシン１は、小役３、小役９、小役１０、小役１１を含む当選エリア「打順ベル３」、当選エリア「打順ベル７」の当選時におけるリールの停止制御の設計と、左リールＲ１～右リールＲ３に配列される図柄の設計と、を容易にするために構成された小役９について、遊技状態が初期状態としての非ＲＴ状態と、一度移行した場合には以降の遊技において継続するボーナス成立状態と、のいずれの遊技状態においても、当選エリア「打順ベル１」に当選し、且つ打順５でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が操作された場合にも入賞可能となるため、打順５でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３を停止操作することで小役９が入賞したという結果から、設定変更手段１００による設定変更制御の実行が遊技者に判別されることを防ぐことができる。
【0290】
＜停止制御テーブル＞
次に、リール制御手段１３０が実行するリール停止制御の詳細について説明する。第３の実施形態において、リール制御手段１３０は、内部抽選で当選した当選エリアと、当該遊技における遊技状態と、から、リール制御データ記憶手段１９４に記憶された停止制御テーブルを取得する。リール制御手段１３０は、取得した停止制御テーブルを参照し、停止制御テーブルを用いた停止制御を実行可能な場合には、停止制御テーブルに基づき有効ラインＬ１上に停止表示可能な５個の図柄から選択した１個の図柄を有効ラインＬ１上に停止表示するように予め構成されている。
次に、リール制御手段１３０が実行するリール停止制御の詳細について説明する。第３の実施形態において、リール制御手段１３０は、内部抽選で当選した当選エリアと、当該遊技における遊技状態と、から、リール制御データ記憶手段１９４に記憶された停止制御テーブルを取得する。リール制御手段１３０は、取得した停止制御テーブルを参照し、停止制御テーブルを用いた停止制御を実行可能な場合には、停止制御テーブルに基づき有効ラインＬ１上に停止表示可能な５個の図柄から選択した１個の図柄を有効ラインＬ１上に停止表示するように予め構成されている。
【0291】
図２９は、リール制御データ記憶手段１９４に記憶されている停止制御テーブルのうち、非ＲＴ状態において当選エリア「共通ベル」に当選した場合又はボーナス状態において当選エリア「全１枚役」に当選した場合に取得される停止制御テーブルと、ボーナス成立状態において当選エリア「共通ベル」に当選した場合又はボーナス状態において当選エリア「全小役」に当選した場合に取得される停止制御テーブルと、非ＲＴ状態又はボーナス成立状態において当選エリア「ＲＢＢ＆１枚役１」に当選した場合に取得される停止制御テーブルと、を示す図である。
【0292】
図２９に示すように、リール制御手段１３０は、非ＲＴ状態において当選エリア「共通ベル」に当選した場合と、ボーナス状態において当選エリア「全１枚役」に当選した場合と、のいずれの場合においても、有効ラインＬ１上に停止表示させる図柄として「赤７（ＢＡＲ－ＢＫＡ－ＢＫＢ）－ＢＬ－ＢＬ」が設定された停止制御テーブルを取得する。
【0293】
また、リール制御手段１３０は、ボーナス成立状態において当選エリア「共通ベル」に当選した場合と、ボーナス状態において当選エリア「全小役」に当選した場合と、のいずれの場合においても、有効ラインＬ１上に停止表示させる図柄として「赤７（ＢＡＲ－ＢＫＡ－ＢＫＢ）－ＢＬ－ＢＡＲ（ＣＨ）」が設定された停止制御テーブルを取得する。
【0294】
そして、リール制御手段１３０は、非ＲＴ状態において当選エリア「ＲＢＢ＆１枚役１」に当選した場合と、ボーナス成立状態において当選エリア「ＲＢＢ＆１枚役１」に当選した場合と、のいずれの場合においても、有効ラインＬ１上に停止表示させる図柄として「赤７（ＢＡＲ－ＢＫＡ－ＢＫＢ）－赤７（白７－ＢＡＲ－ＢＫＡ）－ＣＨ」が設定された停止制御テーブルを取得する。
【0295】
非ＲＴ状態において当選エリア「共通ベル」に当選し、打順５又は打順６でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が停止操作される場合に実行されるリール停止制御を例に、停止制御テーブルを用いたリール停止制御の詳細について説明する。図３０（Ａ）は、非ＲＴ状態における内部抽選で当選エリア「共通ベル」に当選した場合に取得される停止制御テーブルを示す図、図３０（Ｂ）は、当選エリア「共通ベル」に当選し、打順５又は打順６でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が停止操作される、つまりストップボタンＢ３が第１停止操作される場合において、右リールＲ３の上段に停止表示可能な図柄を停止した場合に有効ラインＬ１上に表示可能となる図柄組合せの個数を説明する図である。
【0296】
図３０（Ｂ）に示すように、スロットマシン１では、小役９の入賞図柄組合せ「赤７（ＢＡＲ，ＢＫＡ，ＢＫＢ）－赤７（白７－ＢＡＲ－ＢＫＢ）－ＢＬ」を構成するベル図柄「ＢＬ」を右リールＲ３の上段に停止表示することで、有効ラインＬ１上に停止表示可能となる図柄組合せが１６個と最も多くなるため、ベル図柄「ＢＬ」を有効ラインＬ１上に停止表示可能となっている。また、図３０（Ａ）に示すように、リール制御手段１３０は、停止制御テーブルに設定された図柄組合せが「赤７（ＢＡＲ，ＢＫＡ，ＢＫＢ）－ＢＬ－ＢＬ」である。
【0297】
これらより、リール制御手段１３０は、非ＲＴ状態における内部抽選で当選エリア「共通ベル」に当選し、ストップボタンＢ３が第１停止操作された場合に、停止制御テーブルを用いたリール停止制御を実行することで、ストップボタンＢ３の操作タイミングから設定された引き込み範囲内に停止可能な図柄があるか回転中の右リールＲ３から図柄の情報を取得する処理を実行することなくベル図柄「ＢＬ」を有効ラインＬ１上に停止表示する。スロットマシン１では、ベル図柄「ＢＬ」が右リールＲ３の上段に停止表示されることで、当該遊技において入賞可能となる役が小役９に限定される。
【0298】
図３０（Ｃ）は、非ＲＴ状態における内部抽選で当選エリア「共通ベル」に当選し、打順５又は打順６でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が操作される場合において、第２停止操作又は第３停止操作が実行される場合に有効ラインＬ１上に停止表示可能となる図柄について説明する図である。
【0299】
上述したように、スロットマシン１では、当該遊技において入賞可能となる役が小役９に限定されていることから、小役９の入賞図柄組合せ「赤７（ＢＡＲ，ＢＫＡ，ＢＫＢ）－赤７（白７－ＢＡＲ－ＢＫＢ）－ＢＬ」」を構成する左リールＲ１の図柄と中リールＲ２の図柄とを有効ラインＬ１上に停止表示可能となっている。
【0300】
図３０（Ａ）に示したように、非ＲＴ状態における内部抽選で当選エリア「共通ベル」に当選した場合に取得される停止制御テーブルには、図柄組合せ「赤７（ＢＡＲ，ＢＫＡ，ＢＫＢ）－ＢＬ－ＢＬ」が設定されている。
【0301】
このため、リール制御手段１３０は、非ＲＴ状態における内部抽選で当選エリア「共通ベル」に当選し、打順５又は打順６でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が停止操作される場合、ストップボタンＢ１が停止操作されたことに基づく左リールＲ１の停止制御において、停止制御テーブルを用いたリール停止制御を実行することで、ストップボタンＢ１の操作タイミングから設定された引き込み範囲内に停止可能な図柄があるか回転中の左リールＲ１から図柄の情報を取得する処理を実行することなく赤７図柄「赤７」、ＢＡＲ図柄「ＢＡＲ」、ブランクＡ図柄「ＢＫＡ」、ブランクＢ図柄「ＢＫＢ」のうち有効ラインＬ１上に停止表示可能な図柄を停止表示する。
【0302】
しかしながら、図３０（Ｃ）に示したように、スロットマシン１では、第１停止操作がストップボタンＢ３に実行されてベル図柄「ＢＬ」が右リールＲ３の上段に停止表示され、当該遊技において入賞可能となる役が小役９に限定されている状態において、ストップボタンＢ２が停止操作された場合に、小役９の入賞図柄組合せを構成する中リールＲ２の図柄にベル図柄「ＢＬ」が設定されていないとともに、図柄組合せ「赤７（ＢＡＲ，ＢＫＡ，ＢＫＢ）－ＢＬ－ＢＬ」が当選エリア「共通ベル」に含まれない小役７の入賞図柄組合せとして構成されている（図２２参照）ことから、ベル図柄「ＢＬ」を中リールＲ２の中段に停止表示してしまうと、当選していない小役７の入賞図柄組合せ「赤７（ＢＡＲ，ＢＫＡ，ＢＫＢ）－ＢＬ－ＢＬ」が有効ラインＬ１上に停止表示されてしまい、遊技機として成立しなくなり遊技機の規則に反してしまう。
【0303】
このような構成であることから、リール制御手段１３０は、非ＲＴ状態における内部抽選で当選エリア「共通ベル」に当選し、打順５又は打順６でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が停止操作される場合、ストップボタンＢ２が停止操作されたことに基づく中リールＲ２の停止制御において、停止制御テーブルを用いたリール停止制御から、ストップボタンＢ２の操作タイミングから設定された引き込み範囲内に停止可能な図柄があるか回転中の中リールＲ２から図柄の情報を取得して有効ラインＬ１上に停止するリール停止制御に切り換えるように予め構成されている。
【0304】
このように、第３の実施形態のスロットマシン１は、非ＲＴ状態における内部抽選で当選エリア「共通ベル」に当選した場合に、図柄組合せとして「赤７（ＢＡＲ，ＢＫＡ，ＢＫＢ）－ＢＬ－ＢＬ」が設定された停止制御テーブルを取得する。スロットマシン１は、打順５、打順６でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が停止操作される場合に、ストップボタンＢ１、ストップボタンＢ３の停止操作が実行される場合には、停止制御テーブルを用いたリール停止制御を実行することで、個数優先制御を実行する際に必要となるロジック演算を実行することなく左リールＲ１の下段と、右リールＲ３の上段と、に小役９の入賞図柄組合せを構成する図柄を停止表示し、ストップボタンＢ２の停止操作が実行される場合には、停止制御テーブルを用いたリール停止制御から小役９の入賞図柄組合せを構成する図柄の情報を回転中の中リールＲ２から取得して有効ラインＬ１上に停止するリール停止制御に切り換えて、中リールＲ２の中段に小役９の入賞図柄組合せを構成する図柄を停止表示するリール停止制御を実行するように構成されている。
【0305】
スロットマシン１では、非ＲＴ状態における内部抽選で当選エリア「共通ベル」に当選した場合、図３０（Ａ）に示す停止制御テーブルを用いたリール停止制御によって図柄を有効ラインＬ１上に停止表示可能である場合には、引き込み範囲内から停止可能な図柄を検索して停止する図柄を設定してから有効ラインＬ１上に停止させる処理を実行することなく停止制御テーブルを用いたリール停止制御を実行し、停止制御テーブルを用いたリール停止制御を実行すると遊技機として成立しなくなる場合には、引き込み範囲内から停止可能な図柄を検索して停止する図柄を設定してから有効ラインＬ１上に停止させる処理を実行するように、停止制御データが予め構成されている。
【0306】
次に、ボーナス成立状態における内部抽選で当選エリア「共通ベル」に当選した場合に実行されるリール停止制御について説明する。図２９に示したように、ボーナス成立状態における内部抽選で当選エリア「共通ベル」に当選した場合に取得される停止制御テーブルには、小役３の入賞図柄組合せ「赤７（ＢＡＲ，ＢＫＡ，ＢＫＢ）－ＢＬ－ＢＡＲ（ＣＨ）」（図２２参照）と同じ図柄組合せ「赤７（ＢＡＲ，ＢＫＡ，ＢＫＢ）－ＢＬ－ＢＡＲ（ＣＨ）」が設定されている。
【0307】
上述したように、小役３の入賞図柄組合せを構成する各図柄はストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３の操作タイミングによらず有効ラインＬ１上に停止可能に構成されている。また、小役３は、８枚の配当に設定されており、入賞することで、当選エリア「共通ベル」に含まれる小役８、小役９、小役１２が入賞した場合よりも多い払出数のメダルが払い出される小役となっている。
【0308】
このため、スロットマシン１では、ボーナス成立状態における内部抽選で当選エリア「共通ベル」に当選した場合、引き込み範囲内から停止可能な図柄を検索して停止する図柄を設定してから有効ラインＬ１上に停止させる処理を実行することなく停止制御テーブルを用いたリール停止制御を実行し、小役３の入賞図柄組合せを構成する図柄を有効ラインＬ１上に停止表示するように、停止制御データが予め構成されている。
【0309】
次に、ボーナス状態における内部抽選で当選エリア「全小役」に当選した場合に実行されるリール停止制御について説明する。図２９に示したように、当選エリア「全小役」に当選した場合に取得される停止制御テーブルは、ボーナス成立状態における内部抽選で当選エリア「共通ベル」に当選した場合に取得される停止制御テーブルと同じ停止制御テーブルとなっている。
【0310】
図２０に示したように、当選エリア「全小役」は、８枚の配当に設定された小役１～小役４と、３枚の配当に設定された小役５と、１枚の配当に設定された小役６～小役１９と、を含んでおり、枚数優先制御において小役１～小役４の入賞図柄組合せを構成する図柄に優先順位がつかない構成となっている。
【0311】
このような構成であることから、リール制御手段１３０は、当選エリア「全小役」に当選した場合に、ボーナス成立状態における内部抽選で当選エリア「共通ベル」に当選した場合に取得される停止制御テーブルと同じ停止制御テーブルを取得してリール停止制御を実行することで、小役３の入賞図柄組合せを構成する図柄を有効ラインＬ１上に停止表示させる。
【0312】
これにより、第３の実施形態のスロットマシン１は、図２６、図２７に示したように、ボーナス成立状態における内部抽選で当選エリア「共通ベル」に当選した場合と、ボーナス状態における内部抽選で当選エリア「全小役」に当選した場合と、で、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３の操作態様によって入賞可能となる役が同じ役となっている。
【0313】
次に、ボーナス状態における内部抽選で当選エリア「全１枚役」に当選した場合に実行されるリール停止制御について説明する。図２９に示したように、当選エリア「全１枚役」に当選した場合に取得される停止制御テーブルは、非ＲＴ状態における内部抽選で当選エリア「共通ベル」に当選した場合に取得される停止制御テーブルと同じ停止制御テーブルとなっている。
【0314】
図２０に示したように、当選エリア「全１枚役」は、１枚の配当に設定された小役６～小役１９を含んでおり、枚数優先制御において小役６～小役１９の入賞図柄組合せを構成する図柄に優先順位がつかない構成となっている。
【0315】
このような構成であることから、リール制御手段１３０は、当選エリア「全１枚役」に当選した場合に、非ＲＴ状態における内部抽選で当選エリア「共通ベル」に当選した場合に取得される停止制御テーブルと同じ停止制御テーブルを取得してリール停止制御を実行することで、打順１、打順３、打順４でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が停止操作された場合には、小役８の入賞図柄組合せを構成する図柄を有効ラインＬ１上に停止表示させ、打順２、打順５、打順６でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が停止操作された場合には、小役９の入賞図柄組合せを構成する図柄を有効ラインＬ１上に停止表示させる。
【0316】
これにより、第３の実施形態のスロットマシン１は、図２５、図２７に示したように、非ＲＴ状態における内部抽選で当選エリア「共通ベル」に当選した場合と、ボーナス状態における内部抽選で当選エリア「全１枚役」に当選した場合と、で、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３の操作態様によって入賞可能となる役が同じ役となっている。
【0317】
上述したように、第３の実施形態のスロットマシン１は、遊技状態が一度ボーナス成立状態に移行すると、以降の遊技において、ボーナス状態に移行することがない構成となっているとともに、非ＲＴ状態における内部抽選でＲＢＢを含む当選エリアに当選した場合、当選エリア「ＲＢＢ＆１枚役１」、当選エリア「ＲＢＢ＆１枚役２」に当選した場合には、小役が入賞することでＲＢＢが入賞しない構成であることから、ボーナス状態に移行するのは当選エリア「ＲＢＢ」に当選し、且つ当該遊技においてＲＢＢが入賞した場合に限定されており、ボーナス状態において遊技が実行されることが限られた状況でしか発生しない構成となっている。
【0318】
このような構成であることから、第３の実施形態のスロットマシン１は、ボーナス状態において当選可能な当選エリア「全小役」に当選した場合に用いられる停止制御データが、ボーナス成立状態における内部抽選で当選エリア「共通ベル」に当選した場合に用いられる停止制御データと共通の停止制御データ（第１停止制御データ）から構成され、ボーナス状態において当選可能な当選エリア「全１枚役」に当選した場合に用いられる停止制御データが、非ＲＴ状態における内部抽選で当選エリア「共通ベル」に当選した場合に用いられる停止制御データと共通の停止制御データ（第２停止制御データ）から構成されている。
【0319】
これにより、第３の実施形態のスロットマシン１は、ボーナス状態において当選可能な当選エリア「全小役」に当選した場合に用いられる停止制御データと、ボーナス状態において当選可能な当選エリア「全１枚役」に当選した場合に用いられる停止制御データと、のそれぞれ使用する機会が限られている停止制御データに必要となるデータ容量を削減することができる。
【0320】
＜左リールの停止制御＞
次に、ストップボタンＢ１が停止操作され、赤７図柄「赤７」を有効ラインＬ１上に停止表示させる場合に実行されるリール停止制御の詳細について説明する。図２１に示したように、左リールＲ１には、停止番号３番と、停止番号７番～停止番号９番と、の位置に赤７図柄「赤７」が配列されている。また、スロットマシン１は、左リールＲ１の下段が有効ラインＬ１を構成している。
次に、ストップボタンＢ１が停止操作され、赤７図柄「赤７」を有効ラインＬ１上に停止表示させる場合に実行されるリール停止制御の詳細について説明する。図２１に示したように、左リールＲ１には、停止番号３番と、停止番号７番～停止番号９番と、の位置に赤７図柄「赤７」が配列されている。また、スロットマシン１は、左リールＲ１の下段が有効ラインＬ１を構成している。
【0321】
このような構成であることから、スロットマシン１では、左リールＲ１に配列された停止番号９番の赤７図柄「赤７」が有効ラインＬ１に停止表示された場合に、特定領域３３０ｂにおいて左リールＲ１の上段と、中段と、下段と、に赤７図柄「赤７」が停止表示される。
【0322】
図３１は、左リールＲ１において、停止番号７番～停止番号９番に配列された赤７図柄「赤７」を有効ラインＬ１上に停止表示可能な操作タイミングでストップボタンＢ１が第１停止操作された場合に、左リールＲ１の下段に停止表示される赤７図柄「赤７」が配列された位置を説明する図である。
【0323】
図３１に示すように、スロットマシン１では、入賞図柄組合せを構成する左リールＲ１の図柄として赤７図柄「赤７」を含む役に当選する当選エリア「打順ベル１」～当選エリア「打順ベル８」、当選エリア「共通ベル」、当選エリア「ＲＢＢ＆１枚役１」、当選エリア「ＲＢＢ＆１枚役２」、当選エリア「リプレイ１」、当選エリア「リプレイ２」に当選し、且つ停止番号７番～停止番号９番に配列された赤７図柄「赤７」を有効ラインＬ１上に停止表示可能な操作タイミング、つまり左リールＲ１に配列された停止番号９番～停止番号１１番の図柄が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングでストップボタンＢ１が第１停止操作された場合、停止番号７番に配列された赤７図柄「赤７」が有効ラインＬ１上に停止表示される。
【0324】
一方、スロットマシン１では、入賞図柄組合せを構成する左リールＲ１の図柄として赤７図柄「赤７」を含む役に当選する当選エリア「リプレイ３」に当選し、且つ停止番号７番～停止番号９番に配列された赤７図柄「赤７」を有効ラインＬ１上に停止表示可能な操作タイミングでストップボタンＢ１が第１停止操作された場合、停止番号９番に配列された赤７図柄「赤７」が有効ラインＬ１上に停止表示される。
【0325】
このように、第３の実施形態のスロットマシン１では、ストップボタンＢ１が第１停止操作される場合において、左リールＲ１の停止番号８番に配列された赤７図柄「赤７」が有効ラインＬ１上に停止表示されない構成となっている。
【0326】
図３２（Ａ）は、停止番号７番に配列された赤７図柄が左リールＲ１の下段に停止表示された場合における特定領域３３０ｂから視認可能となる左リールＲ１の表示態様を示す図である。図３２（Ａ）に示すように、スロットマシン１では、左リールＲ１の上段にベル図柄「ＢＬ」が停止表示され、中段にリプレイ図柄「ＲＰ」が停止表示され、下段に赤７図柄「赤７」が停止表示される表示態様が、特定領域３３０ｂから視認可能となる。
【0327】
図３２（Ｂ）は、停止番号９番に配列された赤７図柄が左リールＲ１の下段に停止表示された場合における特定領域３３０ｂから視認可能となる左リールＲ１の表示態様を示す図である。図３２（Ｂ）に示すように、スロットマシン１では、左リールＲ１の上段と、中段と、下段と、に赤７図柄「赤７」が停止表示される表示態様が、特定領域３３０ｂから視認可能となる。
【0328】
上述したように、ＡＴ制御手段２００は、当選エリア「リプレイ３」に当選し、且つリプレイ１を入賞可能にする操作態様を報知するか否かを決定するリプレイ報知抽選を実行しないと決定した場合に、当該遊技が実行されている演出状態に応じた指示機能に係る抽選を実行するように構成されている。また、スロットマシン１は、操作態様の報知が実行されない場合においては、打順１、打順２でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３を操作する遊技が推奨される構成となっている。そして、スロットマシン１では、図２５、図２６に示したように、当選エリア「リプレイ３」に当選し、且つ打順１、打順２でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が停止操作された場合、入賞図柄組合せが「赤７（ＢＡＲ，ＢＫＡ，ＢＫＢ）－ＢＬ－赤７（白７，ＢＫＢ）」から構成されたリプレイ３が入賞するように構成されている。
【0329】
このような構成であることから、第３の実施形態のスロットマシン１では、当選エリア「リプレイ３」に当選し、且つリプレイ報知抽選が実行されないことで打順１、打順２でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３を停止操作することが推奨され、且つ当該遊技が実行されている演出状態に応じた指示機能に係る抽選が実行される状態において、停止番号９番に配列された赤７図柄「赤７」を有効ラインＬ１上に停止表示することで、図３２（Ｂ）に示した左リールＲ１の上段と、中段と、下段と、に赤７図柄「赤７」が停止表示される表示態様が、特定領域３３０ｂから視認可能となる。
【0330】
この構成により、第３の実施形態のスロットマシン１は、演出状態に応じた指示機能に係る抽選が実行され、該抽選によって遊技者にとって有利となる可能性が高まっている状態において、ストップボタンＢ１が第１停止操作されることで特定領域３３０ｂから視認可能となる左リールＲ１の上段と、中段と、下段と、に赤７図柄「赤７」が停止表示された表示態様によって、遊技者に有利な制御が実行されている可能性が高まっていることを遊技者に示唆することができ、特定領域３３０ｂから視認可能な表示態様によって遊技者の遊技に対する興趣を高めることができる。
【0331】
また、第３の実施形態のスロットマシン１では、当選エリア「打順ベル１」～当選エリア「打順ベル８」、当選エリア「共通ベル」、当選エリア「ＲＢＢ＆１枚役１」、当選エリア「ＲＢＢ＆１枚役２」、当選エリア「リプレイ１」、当選エリア「リプレイ２」に当選し、且つストップボタンＢ１が第１停止操作される状態、つまり、当選エリア「リプレイ３」に当選し、且つリプレイ１を入賞可能にする操作態様を報知するか否かを決定するリプレイ報知抽選を実行しないと決定した場合よりも指示機能に係る有利度合いが不利である状態において、停止番号９番に配列された赤７図柄「赤７」を有効ラインＬ１上に停止表示することで、図３２（Ａ）に示した左リールＲ１の上段にベル図柄「ＢＬ」が停止表示され、中段にリプレイ図柄「ＲＰ」が停止表示され、下段に赤７図柄「赤７」が停止表示される表示態様が、特定領域３３０ｂから視認可能となる。
【0332】
この構成により、第３の実施形態のスロットマシン１は、当選エリア「打順ベル１」～当選エリア「打順ベル８」、当選エリア「共通ベル」、当選エリア「ＲＢＢ＆１枚役１」、当選エリア「ＲＢＢ＆１枚役２」、当選エリア「リプレイ１」、当選エリア「リプレイ２」に当選し、且つストップボタンＢ１が第１停止操作される状態であり、当選エリア「リプレイ３」に当選し、且つリプレイ１を入賞可能にする操作態様を報知するか否かを決定するリプレイ報知抽選を実行しないと決定した場合よりも指示機能に係る有利度合いが不利である状態において、ストップボタンＢ１が第１停止操作されることで左リールＲ１の上段と、中段と、下段と、に赤７図柄「赤７」が停止表示された表示態様が特定領域３３０ｂから視認可能になることがなく、左リールＲ１の上段にベル図柄「ＢＬ」が停止表示され、中段にリプレイ図柄「ＲＰ」が停止表示され、下段に赤７図柄「赤７」が停止表示される表示態様が、特定領域３３０ｂから視認可能となることによって、特定領域３３０ｂから視認可能となる左リールＲ１に配列された図柄の表示態様によって過度に遊技者の期待感を過度に高めてしまうことを防ぐことができ、特定領域３３０ｂから視認可能な表示態様によって遊技者の遊技に対する興趣が低下することを防ぐことができる。
【0333】
また、スロットマシン１は、ストップボタンＢ１が第１停止操作される場合において、左リールＲ１の停止番号８番に配列された赤７図柄「赤７」が有効ラインＬ１上に停止表示されない構成となっているため、ストップボタンＢ１が第１停止操作されることで左リールＲ１の中段と、下段と、に赤７図柄「赤７」が停止表示され、示唆される情報が不明瞭な表示態様が特定領域３３０ｂから視認可能になることを防ぐことができ、特定領域３３０ｂから視認可能な表示態様によって遊技者の遊技に対する興趣が低下することを防ぐことができる。
【0334】
３．第３の実施形態のまとめ
以上のように、第３の実施形態のスロットマシン１は、ボーナス成立状態において８枚の配当に設定された小役３を入賞可能にする正解打順が打順５に設定され、ボーナス成立状態において打順５と第１停止操作されるストップボタンが共通する打順６で操作された場合に、入賞図柄組合せを構成する図柄のうち右リールＲ３の図柄が小役３と共通し、且つ１枚の配当に設定された小役１０、小役１１が入賞可能となる当選エリア「打順ベル３」、当選エリア「打順ベル７」について、非ＲＴ状態で、且つ打順５、打順６でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が停止操作された場合に、入賞図柄組合せを構成する右リールＲ３の図柄が小役１０、小役１１とは異なる小役９を入賞可能となるようにリール停止制御を実行する。
以上のように、第３の実施形態のスロットマシン１は、ボーナス成立状態において８枚の配当に設定された小役３を入賞可能にする正解打順が打順５に設定され、ボーナス成立状態において打順５と第１停止操作されるストップボタンが共通する打順６で操作された場合に、入賞図柄組合せを構成する図柄のうち右リールＲ３の図柄が小役３と共通し、且つ１枚の配当に設定された小役１０、小役１１が入賞可能となる当選エリア「打順ベル３」、当選エリア「打順ベル７」について、非ＲＴ状態で、且つ打順５、打順６でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が停止操作された場合に、入賞図柄組合せを構成する右リールＲ３の図柄が小役１０、小役１１とは異なる小役９を入賞可能となるようにリール停止制御を実行する。
【0335】
この構成により、スロットマシン１は、小役３と、小役１０及び小役１１と、の入賞図柄組合せを構成する図柄を設計する際に、同じ打順５でも小役１０及び小役１１の入賞図柄組合せを構成する図柄組合せの個数の方が小役３の入賞図柄組合せを構成する図柄組合せの個数よりも多くなるように設計する必要がなくなり、ストップボタンＢ３が第１停止操作される場合における小役９の入賞図柄組合せを構成する図柄組合せの個数が、小役３の入賞図柄組合せを構成する図柄組合せの個数よりも多くなるように設計すればよくなるため、小役３、小役９、小役１０、小役１１を含む当選エリア「打順ベル３」、当選エリア「打順ベル７」の当選時におけるリールの停止制御の設計と、左リールＲ１～右リールＲ３に配列される図柄の設計と、を容易にすることができる。
【0336】
［他の実施形態］
なお、第１、第２の実施形態において、スロットマシン１は、所定リールの第３所定位置に配列された第１所定図柄について、有効ラインＬ１上に停止表示しないように構成されているが、これに限定されない。スロットマシン１は、例えば、遊技状態がボーナス状態であり、且つ入賞図柄組合せを構成する図柄のうち所定リールの図柄が第１所定図柄から構成された役を入賞可能な場合に、第３所定位置に配列された第１種別の図柄が有効ラインＬ１上に停止表示されるように構成されていてもよい。
なお、第１、第２の実施形態において、スロットマシン１は、所定リールの第３所定位置に配列された第１所定図柄について、有効ラインＬ１上に停止表示しないように構成されているが、これに限定されない。スロットマシン１は、例えば、遊技状態がボーナス状態であり、且つ入賞図柄組合せを構成する図柄のうち所定リールの図柄が第１所定図柄から構成された役を入賞可能な場合に、第３所定位置に配列された第１種別の図柄が有効ラインＬ１上に停止表示されるように構成されていてもよい。
【0337】
また、第１、第２の実施形態において、スロットマシン１は、第１所定遊技状態として非ＲＴ状態を有し、第２所定遊技状態としてボーナス成立状態を有しているが、これに限定されない。スロットマシン１は、例えば、ＲＢＢとして、シフト役に当選し、該当選したシフト役が入賞することで第１種特別役物としてのＲＢ（レギュラーボーナス）が作動するＲＢＢを有し、第１所定遊技状態としてＲＢＢが作動し且つＲＢが当選及び作動していないＲＢＢ作動中一般状態を有し、第２所定遊技状態としてＲＢＢが作動し且つＲＢが当選し、且つＲＢが作動していないＲＢＢ作動中ＲＢ成立状態を有するように構成されていてもよい。
【0338】
また、第１の実施形態において、リール制御手段１３０は、ボーナス成立状態において当選エリア「特殊小役１」、当選エリア「特殊小役２」に当選し、打順５、打順６でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が操作される場合において、ストップボタンＢ３の操作タイミングとして、リプレイＡ図柄「ＲＰＡ」又はリプレイＢ図柄「ＲＰＢ」よりも先に白７図柄「白７」、赤ＢＡＲ図柄「赤ＢＡＲ」、青ＢＡＲ図柄「青ＢＡＲ」、緑ＢＡＲ図柄「緑ＢＡＲ」が有効ラインＬ１を構成する右リールＲ３の中段に到達する場合に、リプレイＡ図柄「ＲＰＡ」又はリプレイＢ図柄「ＲＰＢ」に優先して白７図柄「白７」、赤ＢＡＲ図柄「赤ＢＡＲ」、青ＢＡＲ図柄「青ＢＡＲ」、緑ＢＡＲ図柄「緑ＢＡＲ」を停止表示するように構成されているが、これに限定されない。リール制御手段１３０は、例えば、ボーナス成立状態において当選エリア「特殊小役１」、当選エリア「特殊小役２」に当選し、打順５、打順６でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が操作される場合において、ストップボタンＢ３の操作タイミングが、白７図柄「白７」、赤ＢＡＲ図柄「赤ＢＡＲ」、青ＢＡＲ図柄「青ＢＡＲ」、緑ＢＡＲ図柄「緑ＢＡＲ」の引き込み範囲内の図柄が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングであれば、リプレイＡ図柄「ＲＰＡ」又はリプレイＢ図柄「ＲＰＢ」に優先して白７図柄「白７」、赤ＢＡＲ図柄「赤ＢＡＲ」、青ＢＡＲ図柄「青ＢＡＲ」、緑ＢＡＲ図柄「緑ＢＡＲ」を停止表示するように構成されていてもよい。
【0339】
また、第１の実施形態において、スロットマシン１は、当選エリア「打順ベル６」、当選エリア「打順ベル１２」に当選し、正解打順とは異なり且つ第１停止操作が正解打順と共通するストップボタンＢ３が操作される打順５でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が操作された場合に、右リールＲ３にリプレイＡ図柄「ＲＰＡ」、リプレイＢ図柄「ＲＰＢ」とは異なる図柄が停止表示されるように構成されているが、これに限定されない。スロットマシン１は、例えば、当選エリア「打順ベル６」、当選エリア「打順ベル１２」に当選し正解打順でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が操作された場合に入賞可能となる９枚の配当に設定された小役と、第１態様の小役と、の右リールＲ３の図柄を共通の第１図柄から構成することで、第１停止操作がストップボタンＢ３にされた時点において、第１図柄を有効ラインＬ１上に停止表示し、９枚の配当に設定された小役と、第１態様の小役と、を入賞可能にすることで、打順５で操作された場合には第１態様の小役を入賞させ、打順６で操作された場合には９枚の配当に設定された小役を入賞させるように構成されていてもよい。
【0340】
また、第１、第２の実施形態において、スロットマシン１は、所定リールとして左リールＲ１を有し、所定ストップボタンとしてストップボタンＢ１を有しているが、これに限らず、例えば、所定リールとして中リールＲ２を有し、所定ストップボタンとしてストップボタンＢ２を有していてもよく、所定リールとして右リールＲ３を有し、所定ストップボタンとしてストップボタンＢ３を有していてもよい。
【0341】
また、第３の実施形態おいて、スロットマシン１は、特定当選態様として当選エリア「打順ベル３」、当選エリア「打順ベル７」を有し、第１操作態様として打順５の操作態様を有し、第２操作態様として打順６が設定されているが、これに限定されない。スロットマシン１は、第１操作態様として、特定ストップボタンが第１タイミングで操作される操作態様を有し、第２操作態様として、特定ストップボタンが第１タイミングとは異なる第２タイミングで操作される操作態様を有するように構成されることで、第１操作態様と、第２操作態様と、が同じ打順から構成されていてもよい。
【0342】
また、第３の実施形態において、スロットマシン１は、非ＲＴ状態における内部抽選で当選エリア「打順ベル３」、当選エリア「打順ベル７」に当選し、且つ打順５、打順６でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が停止操作された場合に入賞可能となる小役９について、非ＲＴ状態又はボーナス成立状態における内部抽選で当選エリア「打順ベル１」に当選し、且つ打順５、打順６でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が停止操作された場合にも入賞可能となるように構成されているが、これに限定されない。スロットマシン１は、打順５、打順６でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が停止操作されて小役９が入賞可能となる場合について、非ＲＴ状態における内部抽選で当選エリア「打順ベル３」、当選エリア「打順ベル７」に当選した場合に限られる構成であってもよい。
【0343】
また、第３の実施形態において、スロットマシン１は、第１遊技状態としてボーナス成立状態を有し、第２遊技状態として非ＲＴ状態を有しているが、これに限定されない。スロットマシン１は、例えば、ＲＢＢとして、シフト役に当選し、該当選したシフト役が入賞することで第１種特別役物としてのＲＢ（レギュラーボーナス）が作動するＲＢＢを有し、第１遊技状態としてＲＢＢが作動し且つＲＢが当選し、且つＲＢが作動していないＲＢＢ作動中ＲＢ成立状態を有し、第２遊技状態としてＲＢＢが作動し且つＲＢが当選及び作動していないＲＢＢ作動中一般状態を有するように構成されていてもよい。
【0344】
また、第３の実施形態において、スロットマシン１は、特定リールとして右リールＲ３を有し、特定ストップボタンとしてストップボタンＢ３を有しているが、これに限らず、例えば、特定リールとして中リールＲ２を有し、特定ストップボタンとしてストップボタンＢ２を有していてもよく、特定リールとして左リールＲ１を有し、特定ストップボタンとしてストップボタンＢ１を有していてもよい。
【0345】
また、第３の実施形態において、スロットマシン１は、第２停止制御データとして、非ＲＴ状態における内部抽選で当選エリア「共通ベル」に当選した場合と、ボーナス状態における内部抽選で当選エリア「全１枚役」に当選した場合と、に用いられる停止制御データであり、図柄組合せとして「赤７（ＢＡＲ，ＢＫＡ，ＢＫＢ）－ＢＬ－ＢＬ」が設定された停止制御テーブルを用いたリール停止制御を実行し、打順１、打順３、打順４でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が停止操作された場合には、小役８の入賞図柄組合せを構成する図柄を有効ラインＬ１上に停止表示させ、打順２、打順５、打順６でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が停止操作された場合には、小役９の入賞図柄組合せを構成する図柄を有効ラインＬ１上に停止表示可能にすることが設定された停止制御データを有しているが、これに限定されない。スロットマシン１は、例えば、当選エリア「ＲＢＢ＆１枚役１」に当選した場合におけるリール停止制御で用いられる停止制御テーブルである「赤７（ＢＡＲ，ＢＫＡ，ＢＫＢ）－赤７（白７－ＢＡＲ－ＢＫＢ）－ＣＨ」の図柄組合せが設定された停止制御テーブルを用いたリール停止制御を実行し、打順１、打順３、打順４でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が停止操作された場合には、小役６の入賞図柄組合せを構成する図柄を有効ラインＬ１上に停止表示させ、打順２でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が停止操作された場合には、小役９の入賞図柄組合せを構成する図柄を有効ラインＬ１上に停止表示させ、打順５、打順６でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が停止操作された場合には、小役１６、小役１８の入賞図柄組合せを構成する図柄を有効ラインＬ１上に停止表示させるように設定された停止制御データを、第２停止制御データとして有していてもよい。
【0346】
このように構成される場合において、スロットマシン１は、非ＲＴ状態において当選エリア「共通ベル」に当選した場合に、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３の操作態様によらず小役３が入賞するように構成されていてもよい。
【0347】
このように構成されることで、スロットマシン１は、ボーナス状態において当選可能な当選エリア「全小役」に当選した場合に用いられる停止制御データと、ボーナス状態において当選可能な当選エリア「全１枚役」に当選した場合に用いられる停止制御データと、のそれぞれ使用する機会が限られている停止制御データに必要となるデータ容量を削減することができるとともに、当選エリア「共通ベル」に当選した場合に用いられる停止制御データについて、遊技状態に応じて異なる停止制御データを用意する必要がなくなり、当選エリア「共通ベル」に必要な停止制御データの設計コストを低減させることができる。
【0348】
また、第３の実施形態において、スロットマシン１は、左リールＲ１の停止番号７番～停止番号９番の位置に赤７図柄「赤７」が配列されるように構成されているが、これに限定されない。スロットマシン１は、例えば、停止番号７番、停止番号８番の位置に赤７図柄「赤７」が配列され、停止番号９番の位置には赤７図柄「赤７」と異なり、且つ第１役と第２役とのそれぞれの入賞図柄組合せを構成する左リールＲ１の図柄と異なる図柄が配列されるように構成されていてもよい。このように構成される場合において、スロットマシン１は、左リールＲ１の上段が有効ラインＬ１を構成するように構成されることが好ましい。
【0349】
また、このように構成される場合において、スロットマシン１は、第１役に当選した場合には停止番号７番に配列された赤７図柄「赤７」を有効ラインＬ１上（左リールＲ１の上段）に停止表示可能に構成され、内部抽選の結果によらず停止番号８番に配列された赤７図柄「赤７」を有効ラインＬ１上に停止表示されないように構成されていてもよい。換言すると、第１位置が、停止番号７番の位置から構成され、第２位置が、停止番号８番の位置から構成されていてもよい。
【0350】
また、このように構成される場合において、スロットマシン１は、第１役に当選した場合には停止番号７番に配列された赤７図柄「赤７」を有効ラインＬ１上（左リールＲ１の上段）に停止表示可能に構成され、第２役に当選した場合には停止番号８番に配列された赤７図柄「赤７」を有効ラインＬ１上に停止表示可能に構成されていてもよい。換言すると、第１位置が、停止番号７番の位置から構成され、第３位置が、停止番号８番の位置から構成されていてもよい。
【0351】
また、第３の実施形態において、スロットマシン１は、左リールＲ１の停止番号８番に配列された赤７図柄「赤７」が、内部抽選の結果及びストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３の操作態様によらず停止表示されない構成となっているが、これに限定されない。スロットマシン１は、例えば、当選エリア「打順ベル１」に当選し、打順３～打順６のストップボタンＢ１が第２停止操作以降に操作される操作態様でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が停止操作される場合において、ストップボタンＢ１の操作タイミングが停止番号７番の赤７図柄「赤７」を停止表示できず、且つ停止番号８番、停止番号９番の赤７図柄「赤７」を停止表示できるタイミングである場合に、停止番号８番の赤７図柄「赤７」を有効ラインＬ１上に停止表示可能に構成されていてもよい。
【0352】
また、第１～第３の実施形態において、スロットマシン１は、有利区間であるか否かを報知しない構成となっているが、これに限定されない。スロットマシン１は、例えば、小役の入賞が補助されることでメダルの獲得期待値が１以上となっている場合に、有利区間であることを報知するように構成されていてもよい。
【0353】
また、第１～第３の実施形態において、スロットマシン１は、複数のリールとして左リールＲ１～右リールＲ３を有し、複数のストップボタンとして左リールＲ１～右リールＲ３に対応するストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３を有しているが、これに限らず、例えば、４本目のリールと、４本目のリールに対応するストップボタンと、を有していてもよい。
【0354】
また、第１～第３の実施形態において、スロットマシン１は、規定投入数のメダルを投入するマックスベットボタンＭＢを有しているが、これに限らず、例えば、マックスベットボタンＭＢに加え、１枚のメダルを投入するシングルベットボタンを有するように構成されていてもよい。
【0355】
また、第１～第３の実施形態において、スロットマシン１は、遊技価値として、メダルを投入及び払出可能に構成されているが、これに限定されない。スロットマシン１は、例えば、スロットマシン１の外部に設けられ、遊技者が遊技の用に供することができる遊技価値の総数を電磁的方法によって記録可能な構成を有する遊技価値管理装置（専用ユニット）から出力される投入信号に基づき、遊技価値を投入状態に設定し、遊技価値の払い出しを行う場合に、遊技価値管理装置へ払出信号を出力し、遊技価値管理装置において所定の記録媒体に払出信号に対応する遊技価値を電磁的方法によって記録するように構成されていてもよい。つまり、スロットマシン１は、いわゆるメダルレス遊技機から構成されていてもよい。
【0356】
このように構成される場合、スロットマシン１は、例えば、遊技者によって遊技価値管理装置に投入された金額に対応するクレジット数を表示するクレジット数表示手段を有するように構成される。また、スロットマシン１は、最大で１６３６８枚のメダルに相当する遊技価値をクレジット可能に構成され、１６３６８枚を超える遊技価値がクレジットされた場合、遊技制御手段をエラー状態に設定し、遊技価値管理装置を介して所定の記録媒体に電磁的方法によって記録される方式によって遊技価値が払い出されることで１６３６８枚以下のクレジット数になるまで、遊技不可（遊技価値が投入状態に設定されずスタートレバーＳＬへの開始操作が有効化されない状態）に構成されていてもよい。
【0357】
また、このように構成される場合において、スロットマシン１は、有利区間において実行可能な遊技回数の上限を設定しない構成であってもよく、有利区間の特定終了条件について、差枚数の上限のみが設定される構成であってもよい。
【0358】
また、第１～第３の実施形態において、スロットマシン１は、各カウンタや記憶手段の記憶値に初期値として値をセットし、毎回の遊技の実行時に１ずつ減算するデクリメント更新や、毎回の遊技の実行時に１ずつ加算するインクリメント更新を実行するように構成されているが、これに限らず、各カウンタや記憶手段の更新方法については乗算や除算等を実行するように構成されていてもよく、特に限定されない。
【符号の説明】
【0359】
１ スロットマシン（遊技機）
１２０ 内部抽選手段
１３０ リール制御手段
１７０ 遊技状態移行制御手段
Ｂ１ ストップボタン
Ｂ２ ストップボタン
Ｂ３ ストップボタン（特定ストップボタン）
Ｒ１ 左リール
Ｒ２ 中リール
Ｒ３ 右リール（特定リール）
１２０ 内部抽選手段
１３０ リール制御手段
１７０ 遊技状態移行制御手段
Ｂ１ ストップボタン
Ｂ２ ストップボタン
Ｂ３ ストップボタン（特定ストップボタン）
Ｒ１ 左リール
Ｒ２ 中リール
Ｒ３ 右リール（特定リール）
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】