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▶ 鷹尾 信博の特許一覧

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  • 特開-盤上遊戯具 図1
  • 特開-盤上遊戯具 図2
  • 特開-盤上遊戯具 図3
  • 特開-盤上遊戯具 図4
  • 特開-盤上遊戯具 図5
  • 特開-盤上遊戯具 図6
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025013078
(43)【公開日】2025-01-24
(54)【発明の名称】盤上遊戯具
(51)【国際特許分類】
   A63F 3/00 20060101AFI20250117BHJP
【FI】
A63F3/00 502
A63F3/00 511J
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2023126606
(22)【出願日】2023-07-14
(71)【出願人】
【識別番号】593166004
【氏名又は名称】鷹尾 信博
(72)【発明者】
【氏名】鷹尾 信博
(57)【要約】
【課題】二者に実力差があっても、実力で劣る者と実力で優る者との実力差が縮まり、対戦を面白くできる盤上遊戯具を提供する。
【解決手段】
二者が盤10上で対戦に使用する64個のリバーシ石21及びリバーシ石22の内、攻撃される側の並んだリバーシ石22の間に、攻撃する側のリバーシ石21が有っても、攻撃される側のリバーシ石22を反転させることができ且つ上面又は/及び下面に目印を設けた特別石31を少なくとも一つ備えている。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
二者が64個のリバーシ石を使用して対戦する盤上遊戯具であって、対戦に使用する盤と、二者が前記盤上で対戦に使用する前記リバーシ石の内、攻撃される側の並んだ前記リバーシ石の間に、攻撃する側の前記リバーシ石が有っても、攻撃される側の前記リバーシ石を反転させることができ且つ上面又は/及び下面に目印を設けた特別石を少なくとも一つ備えた盤上遊戯具。
【請求項2】
前記特別石は、上面又は/及び下面に凹部や凹凸部を備えた請求項1に記載の盤上遊戯具。
【請求項3】
対戦に必要な32個の前記リバーシ石又は対戦に必要な合計が32個の前記リバーシ石及び前記特別石を収納する第一収納部と、対戦に必要がない前記特別石又は対戦に必要がない前記特別石及び前記リバーシ石を収納する第二収納部とを備えた請求項1に記載の盤上遊戯具。
【請求項4】
二者が前記盤上で対戦に使用する64個の前記リバーシ石の内、攻撃される側の並んだ前記リバーシ石の間に、攻撃する側の前記リバーシ石が有っても、攻撃される側の前記リバーシ石を反転させることができ且つ上面又は/及び下面に目印を備えた特別石。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、盤上遊戯具に関する。
【背景技術】
【0002】
リバーシにおいて、二者に実力差がある場合、実力で勝る者が、実力で劣る者の1~4個のリバーシ石を盤の隅に打ってから対戦を開始するというようにハンディキャップを設けることもできるが、実力で勝る者は将棋の駒落ちと同じように勝ち方の定跡に通じており、実力で勝る者は勝てる可能性が高い。また、特許文献1に開示のゲームは、先手が1個以上の上下の色が黒色で両面に目印を付した石を使用すると共に、後手は1個以上の上下の色が白色で両面に目印を付した石を使用して二者が対戦することで、ゲームの展開が複雑になり面白い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開昭62-119981号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示の目印を付した石を、実力で劣る者のみが使用して対戦すれば二者の実力差が小さい場合、実力で劣る者も実力で勝る者に勝てる可能性は高い。しかし、二者の実力差が大きい場合、目印を付した石の数にもよるが、実力で劣る者が実力で勝る者に勝てる可能性は低い。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、二者に大きな実力差があっても、実力で劣る者が実力で勝る者に勝てる可能性が高い盤上遊戯具を提供することにある。
【0006】
本発明は前述の課題を解決するため、請求項1に記載の盤上遊戯具は、二者が64個のリバーシ石を使用して対戦する盤上遊戯具であって、対戦に使用する盤と、二者が盤上で対戦に使用するリバーシ石の内、攻撃される側の並んだリバーシ石の間に、攻撃する側のリバーシ石が有っても、攻撃される側のリバーシ石を反転させることができ且つ上面又は/及び下面に目印を設けた特別石を少なくとも一つ備えている。
【0007】
また、請求項2に記載の特別石は、上面又は/及び下面に凹部や凹凸部を備えている。
【0008】
また、請求項3に記載の盤上遊戯具は、対戦に必要な32個のリバーシ石又は対戦に必要な合計が32個のリバーシ石及び特別石を収納する第一収納部と、対戦に必要がない特別石又は対戦に必要がない特別石及びリバーシ石を収納する第二収納部とを備えている。
【0009】
また、請求項4に記載の特別石は、二者が盤上で対戦に使用する64個のリバーシ石の内、攻撃される側の並んだリバーシ石の間に、攻撃する側のリバーシ石が有っても、攻撃される側のリバーシ石を反転させることができ且つ上面又は/及び下面に目印を備えている。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、請求項1に記載の盤上遊戯具は、二者が対戦する際に実力で劣る者が32個のリバーシ石の内、少なくとも一つを特別石として使用することで、実力で劣る者と実力で優る者との実力差が縮まり、対戦が面白くなるだけでなく、実力で劣る者が早く上達しやすい効果がある。
【0011】
また、請求項2に記載の特別石は、上面及び/又は下面の形状がリバーシ石と異なるため、特別石を使用している者が指に触れただけで特別石であることが分かる効果がある。
【0012】
また、請求項3に記載の盤上遊戯具は、第一収納部が構造的に32個を超える石が収納できないため、対戦する少なくとも一者が第一収納部に収容するリバーシ石及び特別石の合計数を間違えない効果がある。また、対戦に必要がないリバーシ石及び特別石を収納する第二収納部があるため、対戦する時に使いやすい効果もある。
【0013】
また、請求項4に記載の特別石は、攻撃される側の並んだリバーシ石の間に、攻撃する側のリバーシ石が有っても攻撃される側のリバーシ石を反転させることができるため、実力で劣る者が実力で勝る者に勝てる可能性があり対戦が面白くなるだけでなく、実力で劣る者が早く上達しやすい効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】実施形態に係る盤上遊戯具の対戦の初期状態を示す上面図である。
図2図1の盤で先手が使用可能な第一特別石の拡大上下面図、拡大側面図、拡大側断面図である。
図3図1の盤で後手が使用可能な第二特別石の拡大上下面図、拡大側面図、拡大側断面図である。
図4】実施形態に係る盤上遊戯具の終盤の対戦状態を示す上面図である。
図5】実施形態に係る盤上遊戯具で特別石を打った対戦状態を示す上面図である。
図6】実施形態に係る盤上遊戯具で対戦が終了した状態を示す上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
リバーシはオセロ(登録商標)と異なり、対戦初期状態の4個の石の配置は自由であるが、4個のリバーシ石がオセロ(登録商標)のルールと同じように配置されたものとして説明する。また、リバーシ石の総数は32個×2=64個で、先手が使用する第一特別石の数は1個、後手は第二特別石を使用しないものとして説明する。
【0016】
本発明の実施形態について、図1図6を参照して、先手が上面と側面の上半分の色が黒色で下面と側面の下半分の色が白色のリバーシと同じ色のリバーシ石21を使用する実力で劣る者、後手が上面と側面の上半分の色が白色で下面と側面の下半分の色が黒色のリバーシと同じ色のリバーシ石22を使用する実力で勝る者として説明する。図1図3に示すように、盤上遊戯具1は、対戦する二者の内、先手が使用する29個のリバーシ石21と、1個の上下面(図2のa)の色が黒色で中央が白色、側面(図2のb)の色が黒色で中央(図2のc)に凹部が設けられた第一特別石31を盤10に設けられた第一収納部41に収納するように構成されている。また、先手が使用しない残りの1個のリバーシ石21及び残りの9個の第一特別石31を盤10に設けられた第二収納部51に収納するように構成されている。
【0017】
後手が使用する30個のリバーシ石22を盤10に設けられた第三収納部42に収納するように構成されている。また、後手が使用できる10個の上下面(図3のd)の色が白色で中央が黒色、側面(図3のe)の色が白色で中央(図3のf)に凹部が設けられた第二特別石32を盤10に設けられた第四収納部52に収納するように構成されている。説明の都合上、先手のリバーシ石の符号を「21」、後手のリバーシ石の符号を「22」としているが、同一の石である。
【0018】
前述のように構成することで、図4に示すように先手が不利な終盤の対戦状態でも図5に示すように、先手がH列1行に特別石31を打った場合は、先手のリバーシ石21がB列1行とH列7行にあるため、先手はG列1行とH列3行に先手のリバーシ石21が有っても、C~F列1行とH列2行とH列4~6行の後手のリバーシ石22を反転させることができる。第一特別石31は前述したように、後手の並んだリバーシ石22の間に、先手のリバーシ石21が有っても、後手のリバーシ石22を反転させることができる。図6に示すように、その後、先手及び後手が最善手を打った結果、先手が後手に6石の差で勝つことができる。
【0019】
先手は図1の例では、最大10個の特別石31を使用することもできるため実力でかなり勝る後手との実力差が縮まり、対戦を面白くできる。また、後手の第二特別石32も先手の並んだリバーシ石21の間に、後手のリバーシ石22が有っても、先手のリバーシ石21を反転させることができる。これまで、先手が実力で劣る者、後手が実力で勝る者として説明したが、ほぼ同じ実力を持つ二者でも第一特別石31及び第二特別石32を共に使用して、面白い対戦をすることもできる。第一特別石31及び第二特別石32を使用する場合がある以外は、対戦ルールはリバーシと全く同じである。
【0020】
本発明の範囲内で、任意に変形が可能である。例えば、第一特別石31の白色の位置や第二特別石32の黒色の位置は中央とは異なる一部の位置でも良い。また、第一特別石31の白色の数や第二特別石32の黒色の数は複数でも良い。また、第一特別石31は黒色の周囲を細い白色に、第二特別石32は白色の周囲を細い黒色にしても良い。また、第一特別石31及び第二特別石32の中央や周囲の着色部分の形状を、丸から三角や四角や星形に変えても良い。また、第一特別石31及び第二特別石32の色は白や黒に限らず他の色に変えても良い。また、第一特別石31及び第二特別石32の目印は狭義の文字及び数字及び記号並びに模様にしても良い。また、第一特別石31及び第二特別石32の中央の凹部は両面ではなく片面だけに設けても良い。また、第一特別石31及び第二特別石32の上面又は/及び下面は直線状の凹凸や円状の凹凸でも良い。また、第一収納部51及び第二収納部52の横の幅を長くして石を取りやすくしても良い。また、第一収納部41及び第二収納部42の横の幅を長くし且つ長くした底部の高さを収納部の底部の高さより高くして石を取りやすくしても良い。また、第一収納部41及び第二収納部51並びに第一収納部42及び第二収納部52は、それぞれ一体化して盤10から独立しても良い。
【符号の説明】
【0021】
1 盤上遊戯具
10 盤
21 リバーシ石(先手使用)
22 リバーシ石(後手使用)
31 第一特別石(先手使用)
32 第二特別石(後手使用)
41 第一収納部(先手使用)
42 第三収納部(後手使用)
51 第二収納部(先手使用)
52 第四収納部(後手使用)
図1
図2
図3
図4
図5
図6