(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025013080
(43)【公開日】2025-01-24
(54)【発明の名称】背中用治療品取付器具
(51)【国際特許分類】
A61M 35/00 20060101AFI20250117BHJP
【FI】
A61M35/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2023126608
(22)【出願日】2023-07-13
(71)【出願人】
【識別番号】521522412
【氏名又は名称】春輝建設株式会社
(72)【発明者】
【氏名】春成 則吉
【テーマコード(参考)】
4C267
【Fターム(参考)】
4C267AA61
4C267AA71
4C267CC01
(57)【要約】 (修正有)
【課題】貼付部・取付本体・スライドするハンドル部等の構造により、使用者の体の大きさに関係なく使用でき、確実に所要部位に湿布を貼り付けたり、塗り薬を塗ったりすることのできる背中用治療品取付器具を提供する。
【解決手段】取付本体2の中央付近に、背中に湿布薬を貼り付ける貼付部3を設けると共に、この取付本体2の上部及び下部の少なくともどちらかい一方にスライドするハンドル部4を設けてなることを特徴とする背中用治療品取付器具1。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
取付本体の中央付近に、背中に湿布薬を貼り付ける貼付部を設けると共に、この取付本体の上部及び下部の少なくともどちらかい一方にスライド及び/または回転するハンドル部を設けてなることを特徴とする背中用治療品取付器具。
【請求項2】
前記貼付部が、平板状で斜状に形成してなることを特徴とする請求項1記載の背中用治療品取付器具。
【請求項3】
前記取付本体が、パイプ状であることを特徴とする請求項1又は2記載の背中用治療品取付器具。
【請求項4】
前記ハンドル部が略L字形に形成してなることを特徴とする請求項1、2又は3記載の背中用治療品取付器具。
【請求項5】
前記貼付部にクッション材及び/または湿布薬を仮止めするための仮止材を設けてなることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の背中用治療品取付器具。
【請求項6】
前記取付本体に、塗り薬を取り付ける取付具を設けてなることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の背中用治療品取付器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、背中など自分の手の届かない所へ、湿布薬や塗り薬を貼り付けたり塗布することのできる背中用治療品取付器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の技術としては、棒の先端に柔軟性のある八角形の薄い板状の押し台を固着し、セロファンの付着してある湿布薬を挟み固定するためのボタン操作により開閉作動する第1クリップを押し台根本部に設置し、セロファンだけを挟み吊着する第2クリップを第1クリップ下部、棒の先端手前に設置するものがある。(特許文献1参照)
【0003】
また、別の従来技術として、湿布薬貼付器具は、壁に固定して湿布薬を使用者の背中に貼り付ける器具で、湿布薬を仮留めする湿布薬仮留部と、湿布薬仮留部に仮留めされた湿布薬を使用者に押し付けて貼付けるための湿布薬押当部とが設けられている。そして、略矩形状に形成された支持部材の四隅に、湿布薬仮留部を保持する上部バーと、湿布薬押当部を回動自在に軸支する下部バーと、壁に固定部材を保持する二本の固定バーとが、略矩形状に形成された面に対して垂直に備えるものがある。(特許文献2参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003-230633号公報
【特許文献2】実用新案登録第3201196号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
文献1の従来技術は、真っ直ぐな棒が1本であり、力が入らず、背中に湿布を押圧して取り付けることが難しいと思われる。
【0006】
文献2の従来技術においては、壁に固定するタイプであり、持ち運びができず、その場で貼付作業ができない問題点がある。
【0007】
本発明は、このような従来の構成が有する問題を解決しようとするもので、貼付部・取付本体・スライドするハンドル部等の構造により、使用者の体の大きさに関係なく使用でき、確実に所要部位に湿布を貼り付けたり、塗り薬を塗ったりすることのできる背中用治療品取付器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は上記目的を達成するために、取付本体の中央付近に、背中に湿布薬を貼り付ける貼付部を設けると共に、この取付本体の上部及び下部の少なくともどちらかい一方にスライド及び/または回転するハンドル部を設けてなること。前記貼付部が、平板状で斜状に形成してなること。前記取付本体が、パイプ状であること。前記ハンドル部が略L字形に形成してなること。前記貼付部にクッション材及び/または湿布薬を仮止めするための仮止材を設けてなること。前記取付本体に、塗り薬を取り付ける取付具を設けてなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
1)、貼付部と取付本体とスライド(回転)するハンドル部により、体格の大小に関係なく背中等の所要箇所に湿布を貼り付けることができる。
2)、貼付部(貼付板)を斜状にすることにより、貼付け時(取付本体が斜状になる)に貼付板をほぼ水平方向にでき、効率よく湿布を貼り付けることができる。
3)、取付本体をパイプ状にし、ハンドル部を略L字形に形成することにより、右利きの方も左利きの方も、スライドさせ、かつ、回転させることにより、ベストポジション(貼付け位置)を設定できる。
4)、貼付部に、クッション材を設けることにより、適度な押圧力で、より確実に湿布を貼り付けることができる。
5)、仮止材により、湿布が落下せずに貼り付けできる。
6)、取付具により、塗り薬も簡単・容易に塗ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】 本発明の第1実施例を示す背中用治療品取付器具の正面図。
【
図2】 本発明の第1実施例を示す背中用治療品取付器具の背面図。
【
図3】 本発明の第1実施例を示す背中用治療品取付器具の貼付部に湿布を取り付けた正面図。
【
図4】 本発明の第2実施例を示す背中用治療品取付器具の要部の側面図。
【
図5】 本発明の第3実施例を示す背中用治療品取付器具の要部の正面図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
1は、背中用治療品取付器具である。
2は、パイプ状の取付本体である。
3は、取付本体2の中央部付近に、斜状に設けた平板状の貼付部である。
なお、固着してもよいが、必要に応じて軸3aを設け、所要の角度に固定してもい。
4は、取付本体2の上部及び下部に適宜圧入して上下動及び回転可能な略L字形に形成したハンドル部である。(
図1・
図2)
【0012】
つぎに、背中用治療品取付器具1の使用例について説明する。
背中用治療品取付器具1の貼付部3に、所要の湿布Sの上端部を仮止めすべく、輪ゴムによる仮止材Kにて行う。(
図3)
この状態で、背中用治療品取付器具1を反転(
図2のように)させ、上方のハンドル部4を右手Mで握り、下方のハンドル部4を左手Hで握り、背中(図示せず)の所要位置に湿布Sがくるように調整し、両手を背中側に移動させ、湿布Sを押圧して貼り付けた後、押圧をやめ、下方に背中用治療品取付器具1を移動させることにより、仮止材Kが外れ、貼り付けられるものである。(
図2)
【0013】
第2実施例の背中用治療品取付器具21について説明する。
この背中用治療品取付器具21は、第1実施例と同様な取付本体22に設けた貼付部23の表面にスポンジによるクッション材KSを設けてある。
これは、湿布を押圧時(貼付時)において、全体を均等に押圧することができるものである。
なお、このクッション材KSの表面に仮止材2Kとして再剥離剤を塗布することも一考である。
【0014】
第3実施例の背中用治療品取付器具31について説明する。
この背中用治療品取付器具31は、同様な取付本体32の一方のハンドル部を取り外し、塗り薬(円筒形のもの)を挟持する取付具5を設けてある。
外径の異なる塗り薬にも対応できるものである。
【0015】
上記各実施例において、各部位の大きさ・形状や材質は特に限定するものではなく、同様な機能であれば、特に限定しない。
また、貼付部の角度を変える軸においては、ボルト・ナット等が適当と思われる。
【符号の説明】
【0016】
1―――背中用治療品取付器具
2―――取付本体
3―――貼付部
4―――ハンドル部
5―――取付具
K―――仮止材