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特開2025-13194アンテナモジュール及びこのアンテナモジュールを用いた携帯型電子装置
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  • 特開-アンテナモジュール及びこのアンテナモジュールを用いた携帯型電子装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025013194
(43)【公開日】2025-01-24
(54)【発明の名称】アンテナモジュール及びこのアンテナモジュールを用いた携帯型電子装置
(51)【国際特許分類】
   H01Q 1/12 20060101AFI20250117BHJP
   H01Q 23/00 20060101ALI20250117BHJP
   H01Q 21/24 20060101ALI20250117BHJP
   H01Q 19/10 20060101ALI20250117BHJP
   H01Q 1/24 20060101ALI20250117BHJP
【FI】
H01Q1/12 Z
H01Q23/00
H01Q21/24
H01Q19/10
H01Q1/24 Z
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024098330
(22)【出願日】2024-06-18
(31)【優先権主張番号】63/513,357
(32)【優先日】2023-07-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】523475686
【氏名又は名称】特▲ワイ▼光波導股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】QUANTUMZ INC.
【住所又は居所原語表記】No. 39, Huaxi Rd., Daliao Dist., Kaohsiung City 831, TAIWAN
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【弁理士】
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】杜 昆諺
(72)【発明者】
【氏名】陳 柏廷
(72)【発明者】
【氏名】王 信翔
(72)【発明者】
【氏名】李 威霆
【テーマコード(参考)】
5J020
5J021
5J047
【Fターム(参考)】
5J020AA03
5J020BA06
5J020BC02
5J020CA01
5J020DA02
5J021AA02
5J021AA03
5J021AA05
5J021AA12
5J021BA01
5J021HA05
5J021JA07
5J021JA08
5J047AA07
5J047AA12
5J047AB01
5J047BG10
5J047FD01
(57)【要約】
【課題】アンテナモジュール及びこのアンテナモジュールを用いた携帯型電子装置を提供する。
【解決手段】前記アンテナモジュールは、フレキシブル基板、第1アンテナ回路及び第2アンテナ回路を含む。フレキシブル基板は、第1本体部と、第2本体部と、対向する第1端及び第2端を有し、第1端が第1本体部に接続されるL字型屈曲部と、対向する第1端及び第2端を有し、第1端がL字型屈曲部の第2端に接続され、第2端が第2本体部に接続されるU字型屈曲部とを含む。第1アンテナ回路は第1本体部に設けられる。第2アンテナ回路は、第2本体部に設けられる。前記携帯型電子装置は、前記アンテナモジュールと、筐体と、を含む。前記アンテナモジュールは、筐体の隅内に設けられる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1本体部と、
第2本体部と、
対向する第1端及び第2端を有し、前記第1端が前記第1本体部に接続されるL字型屈曲部と、
対向する第1端及び第2端を有し、前記第1端が前記L字型屈曲部の前記第2端に接続され、前記第2端が前記第2本体部に接続されるU字型屈曲部と、
を含むフレキシブル基板と、
前記第1本体部に設けられる第1アンテナ回路と、
前記第2本体部に設けられる第2アンテナ回路と、
を備える、アンテナモジュール。
【請求項2】
前記第1アンテナ回路及び前記第2アンテナ回路に電気的に接続されて、前記第1アンテナ回路及び前記第2アンテナ回路を利用して無線通信を行うアンテナ通信チップを更に備え、前記アンテナ通信チップは、前記L字型屈曲部の第1側に位置し、前記第2本体部は、前記L字型屈曲部の第2側に位置し、前記第1側は、前記第2側と対向する、請求項1に記載のアンテナモジュール。
【請求項3】
前記第1アンテナ回路は、前記フレキシブル基板の第1基板表面に設けられ、前記第2アンテナ回路と前記アンテナ通信チップは、前記フレキシブル基板の第2基板表面に設けられ、前記第1基板表面は、前記第2基板表面と対向する、請求項2に記載のアンテナモジュール。
【請求項4】
前記フレキシブル基板は、液晶ポリマー(Liquid Crystal Polymer、LCP)基板である、請求項1に記載のアンテナモジュール。
【請求項5】
前記L字型屈曲部と前記U字型屈曲部の少なくとも一方は、薄肉化(De-cap)プロセスにより処理され、前記第1本体部と前記第2本体部よりも小さい厚さを有する、請求項1に記載のアンテナモジュール。
【請求項6】
第1本体部と、
第2本体部と、
対向する第1端及び第2端を有し、前記第1端が前記第1本体部に接続される第1U字型屈曲部と、
対向する第1端及び第2端を有し、前記第1端が前記第1U字型屈曲部の前記第2端に接続されるL字型屈曲部と、
対向する第1端及び第2端を有し、前記第1端が前記L字型屈曲部の前記第2端に接続され、前記第2端が前記第2本体部に接続される第2U字型屈曲部と、
を含むフレキシブル基板と、
前記第1本体部に設けられる第1アンテナ回路と、
前記第2本体部に設けられる第2アンテナ回路と、
を備える、アンテナモジュール。
【請求項7】
前記第1アンテナ回路及び前記第2アンテナ回路に電気的に接続されて、前記第1アンテナ回路及び前記第2アンテナ回路を利用して無線通信を行うアンテナ通信チップを更に備え、前記第1アンテナ回路、前記第2アンテナ回路及び前記アンテナ通信チップは、前記フレキシブル基板の同一の基板表面に設けられる、請求項6に記載のアンテナモジュール。
【請求項8】
前記L字型屈曲部は、第1直線延在部と、第2直線延在部とを有し、前記第1直線延在部は、前記第1U字型屈曲部に接続され、前記第2直線延在部は、前記第2U字型屈曲部に接続され、前記第1直線延在部には反射板が設けられ、前記第2直線延在部には別の反射板が設けられる、請求項6に記載のアンテナモジュール。
【請求項9】
前記第1アンテナ回路及び前記第2アンテナ回路と対応する反射板との間の距離は、アンテナ信号の波長の4分の1である、請求項6に記載のアンテナモジュール。
【請求項10】
第1側壁及び第2側壁を有し、前記第1側壁と前記第2側壁が隅空間を提供する筐体と、
前記隅空間内に設けられるアンテナモジュールであって、
第1本体部と、
第2本体部と、
対向する第1端及び第2端を有し、前記第1端が前記第1本体部に接続される第1L字型屈曲部と、
対向する第1端及び第2端を有し、前記第1端が前記第1L字型屈曲部の前記第2端に接続され、前記第2端が前記第2本体部に接続される第1U字型屈曲部と、
を含むフレキシブル基板と、
前記第1本体部に設けられる第1アンテナ回路と、
前記第2本体部に設けられる第2アンテナ回路と、
を含むアンテナモジュールと、
を備える、携帯型電子装置。
【請求項11】
前記第1アンテナ回路及び前記第2アンテナ回路に電気的に接続されて、前記第1アンテナ回路及び前記第2アンテナ回路を利用して無線通信を行うアンテナ通信チップを更に備える、請求項10に記載の携帯型電子装置。
【請求項12】
前記筐体は、第3側壁を更に有し、且つ前記フレキシブル基板は、
第3本体部と、
対向する第1端及び第2端を有し、前記第1端が前記第1本体部に接続される第2L字型屈曲部と、
対向する第1端及び第2端を有し、前記第1端が前記第2L字型屈曲部の前記第2端に接続され、前記第2端が前記第3本体部に接続される第2U字型屈曲部と、
前記第3本体部に設けられる第3アンテナ回路と、
を更に含む、請求項10に記載の携帯型電子装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、アンテナモジュール及びこのアンテナモジュールを用いた携帯型電子装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、科学技術の進歩に伴い、例えばタブレットコンピュータ(tablet PC)、ノートブックコンピュータ(notebook、NB)、スマートフォン(smart phone)又は他のポータブル電子装置(portable device)などの電子製品は、日常生活に頻繁に登場している。ポータブル電子装置の小型化のニーズを満たすために、ポータブル電子装置のアンテナモジュールは、通常、ポータブル電子装置の内部空間を節約するように、ポータブル電子装置の隅に設けられる。
【発明の概要】
【0003】
従って、本発明は、アンテナモジュール及びこのアンテナモジュールを用いた携帯型電子装置を提供し、携帯型電子装置の隅の空間を効率的に使用すると同時に、携帯型電子装置の無線通信のニーズを満たすように、複数のアンテナ放射方向を提供することができる。
【0004】
本発明の一実施例によれば、前記アンテナモジュールは、フレキシブル基板、第1アンテナ回路及び第2アンテナ回路を含む。フレキシブル基板は、第1本体部と、第2本体部と、対向する第1端及び第2端を有し、第1端が第1本体部に接続されるL字型屈曲部と、対向する第1端及び第2端を有し、第1端がL字型屈曲部の第2端に接続され、第2端が第2本体部に接続されるU字型屈曲部とを含む。第1アンテナ回路は、第1本体部に設けられる。第2アンテナ回路は、第2本体部に設けられる。
【0005】
いくつかの実施例では、前記アンテナモジュールは、第1アンテナ回路及び第2アンテナ回路に電気的に接続されて、第1アンテナ回路及び第2アンテナ回路を利用して無線通信を行うアンテナ通信チップを更に備え、アンテナ通信チップは、L字型屈曲部の第1側に位置し、第2本体部は、L字型屈曲部の第2側に位置し、第1側は、第2側と対向する。
【0006】
いくつかの実施例では、第1アンテナ回路は、フレキシブル基板の第1基板表面に設けられ、第2アンテナ回路とアンテナ通信チップは、前記フレキシブル基板の第2基板表面に設けられ、第1基板表面は、第2基板表面と対向する。
【0007】
いくつかの実施例では、フレキシブル基板は、液晶ポリマー(Liquid Crystal Polymer、LCP)基板である。
【0008】
いくつかの実施例では、L字型屈曲部とU字型屈曲部の少なくとも一方は、薄肉化(De-cap)プロセスにより処理され、第1本体部と第2本体部よりも小さい厚さを有する。
【0009】
本発明の一実施例によれば、前記アンテナモジュールは、フレキシブル基板、第1アンテナ回路及び第2アンテナ回路を含む。フレキシブル基板は、第1本体部と、第2本体部と、対向する第1端及び第2端を有し、第1端が第1本体部に接続される第1U字型屈曲部と、対向する第1端及び第2端を有し、第1端が第1U字型屈曲部の第2端に接続されるL字型屈曲部と、対向する第1端及び第2端を有し、第1端がL字型屈曲部の第2端に接続され、第2端が第2本体部に接続される第2U字型屈曲部とを含む。第1アンテナ回路は、第1本体部に設けられる。第2アンテナ回路は、第2本体部に設けられる。
【0010】
いくつかの実施例では、前記アンテナモジュールは、前記第1アンテナ回路及び前記第2アンテナ回路に電気的に接続されて、前記第1アンテナ回路及び前記第2アンテナ回路を利用して無線通信を行うアンテナ通信チップを更に備え、前記第1アンテナ回路、前記第2アンテナ回路及び前記アンテナ通信チップは、前記フレキシブル基板の同一の基板表面に設けられる。
【0011】
いくつかの実施例では、L字型屈曲部は、第1直線延在部と、第2直線延在部とを有し、第1直線延在部は、第1U字型屈曲部に接続され、第2直線延在部は、第2U字型屈曲部に接続され、第1直線延在部には反射板が設けられ、第2直線延在部には別の反射板が設けられる。
【0012】
いくつかの実施例では、第1アンテナ回路及び第2アンテナ回路と対応する反射板との間の距離は、アンテナ信号の波長の4分の1である。
【0013】
本発明の一実施例によれば、前記携帯型電子装置は、第1側壁及び第2側壁を有し、第1側壁と第2側壁が隅空間を提供する筐体と、隅空間内に設けられるアンテナモジュールであって、第1本体部と、第2本体部と、対向する第1端及び第2端を有し、第1端が第1本体部に接続される第1L字型屈曲部と、対向する第1端及び第2端を有し、前記第1端が第1L字型屈曲部の第2端に接続され、第2端が第2本体部に接続される第1U字型屈曲部とを含むフレキシブル基板と、第1本体部に設けられる第1アンテナ回路と、第2本体部に設けられる第2アンテナ回路とを含むアンテナモジュールと、を備える。
【0014】
いくつかの実施例では、前記携帯型電子装置は、第1アンテナ回路及び第2アンテナ回路に電気的に接続されて、第1アンテナ回路及び第2アンテナ回路を利用して無線通信を行うアンテナ通信チップを更に備える。
【0015】
いくつかの実施例では、前記筐体は、第3側壁を更に有し、且つ前記フレキシブル基板は、第3本体部と、対向する第1端及び第2端を有し、第1端が第1本体部に接続される第2L字型屈曲部と、対向する第1端及び第2端を有し、第1端が第2L字型屈曲部の第2端に接続され、第2端が第3本体部に接続される第2U字型屈曲部と、第3本体部に設けられる第3アンテナ回路と、を更に含む。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本発明の上記及び他の目的、特徴、利点及び実施例をより分かりやすくするために、添付の図面の説明は以下のとおりである。
図1】本発明の実施例に係るアンテナモジュールの折り曲げ前/折り曲げ後の構造模式図である。
図2】本発明の実施例に係るアンテナモジュールの折り曲げ前/折り曲げ後の構造模式図である。
図3】本発明の実施例に係るアンテナモジュールの折り曲げ後の構造模式図である。
図4】本発明の実施例に係る携帯型電子装置及び内部のアンテナモジュールの正面構造模式図である。
図5】本発明の実施例に係る携帯型電子装置及び内部のアンテナモジュールの側面構造模式図である。
図6】本発明の実施例に係るアンテナモジュールの斜視構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施例を説明する。しかしながら、理解できるように、実施例では、多くの応用可能な概念が提供され、様々な特定の内容に実施され得る。検討され、かつ開示される実施例は、説明するためのものに過ぎず、本発明の範囲を限定するためのものではない。
【0018】
本明細書で使用される「第1」、「第2」、…等については、特に順番又は順序を意味するものではなく、同じ技術用語で説明される素子又は操作を区別するためのものに過ぎない。
【0019】
図1を参照すると、図1は、本発明の実施例に係るアンテナモジュール100の折り曲げ前/折り曲げ後の構造模式図を示す。アンテナモジュール100は、フレキシブル基板110と、第1アンテナ回路121と、第2アンテナ回路122と、アンテナ通信チップ130とを備える。フレキシブル基板110は、第1アンテナ回路121、第2アンテナ回路122及びアンテナ通信チップ130を載置することに用いられる。本実施例では、フレキシブル基板110は、第1アンテナ回路121、第2アンテナ回路122及びアンテナ通信チップ130を設けるように、第1本体部111と、第2本体部112とを含み、第1アンテナ回路121と第2アンテナ回路122は、フレキシブル基板110の2つの対向する表面110aと110b上に位置し、第1アンテナ回路121とアンテナ通信チップ130は、第1本体部111の対向する両側に位置する。アンテナ通信チップ130は、第1アンテナ回路121及び第2アンテナ回路122に電気的に接続されて、第1アンテナ回路121及び第2アンテナ回路122を利用して無線通信を行う。
【0020】
本発明の実施例では、フレキシブル基板110は、液晶ポリマー(Liquid Crystal Polymer、LCP)基板であるが、本発明の実施例は、これに限定されない。いくつかの実施例では、他の可撓性基板材料は、フレキシブル基板110に適用され得る。
【0021】
アンテナモジュール100が折り曲げられた後、フレキシブル基板110は、L字型屈曲部110L及びU字型屈曲部110Uを含むことになる。L字型屈曲部110Lは、対向する第1端L1及び第2端L2を有し、L字型屈曲部110Lの第1端L1は、第1本体部111に接続される。U字型屈曲部110Uは、対向する第1端U1及び第2端U2を有し、U字型屈曲部110Uの第1端U1は、L字型屈曲部の第2端L2に接続され、U字型屈曲部110Uの第2端U2は、第2本体部112に接続される。
【0022】
アンテナモジュール100が折り曲げられてL字型屈曲部110LとU字型屈曲部110Uが形成された後、第1アンテナ回路121は、X軸に沿ってアンテナ信号を外部に送受信することができ、第2アンテナ回路122は、Y軸に沿ってアンテナ信号を外部に送受信することができる。具体的には、折り曲げられたアンテナモジュール100の外形は、携帯型電子装置の筐体の隅の外形に適合され、アンテナモジュール100の隅での空間利用効率を向上させることができ、且つX軸方向とY軸方向の無線通信を提供することで、大きな無線通信範囲をカバーすることもできる。
【0023】
図2を参照すると、図2は、本発明の実施例に係るアンテナモジュール200の折り曲げ前/折り曲げ後の構造模式図を示す。アンテナモジュール200は、フレキシブル基板210と、第1アンテナ回路121と、第2アンテナ回路122と、アンテナ通信チップ130とを備える。フレキシブル基板210は、第1アンテナ回路121、第2アンテナ回路122及びアンテナ通信チップ130を載置することに用いられる。本実施例では、フレキシブル基板210は、第1アンテナ回路121、第2アンテナ回路122及びアンテナ通信チップ130を設けるように、第1本体部211と、第2本体部212とを含み、第1アンテナ回路121と第2アンテナ回路122は、フレキシブル基板210の同一の表面上に位置する。第1本体部211と第2本体部212との間に位置する基板部分は、本体部よりも薄い厚さを有し、これは、第1本体部211と第2本体部212との間の基板部分が薄肉化(De-cap)プロセスにより処理されるためである。薄肉化後プロセス処理により、アンテナモジュール200がより容易に折り曲げられることができる。
【0024】
アンテナモジュール100が折り曲げられた後、フレキシブル基板110は、L字型屈曲部210L、第1U字型屈曲部221U及び第2U字型屈曲部222Uを含むことになる。第1U字型屈曲部221Uは、対向する第1端U11及び第2端U12を有し、第1U字型屈曲部221Uの第1端U11は、第1本体部211に接続される。L字型屈曲部210Lは、対向する第1端L21及び第2端L22を有し、L字型屈曲部210Lの第1端L21は、第1U字型屈曲部221Uの第2端U12に接続される。第2U字型屈曲部222Uは、対向する第1端U21及び第2端U22を有し、第2U字型屈曲部222Uの第1端U21は、L字型屈曲部210Lの第2端L22に接続され、第2U字型屈曲部222Uの第2端U22は、第2本体部212に接続される。
【0025】
アンテナモジュール200が折り曲げられて、L字型屈曲部210L、第1U字型屈曲部221U及び第2U字型屈曲部222Uが形成された後、第1アンテナ回路121は、X軸に沿ってアンテナ信号を外部に送受信することができ、第2アンテナ回路122は、Y軸に沿ってアンテナ信号を外部に送受信することができる。具体的には、折り曲げられたアンテナモジュール200の外形は、携帯型電子装置の筐体の隅の外形に適合され、アンテナモジュール200の隅での空間利用効率を向上させることができ、且つX軸方向とY軸方向の無線通信を提供することで、大きな無線通信範囲をカバーすることもできる。
【0026】
また、アンテナモジュール200の第1アンテナ回路121、第2アンテナ回路122及びアンテナ通信チップ130は、いずれもフレキシブル基板210の同一の表面に位置するため、アンテナモジュール200の第1アンテナ回路121、第2アンテナ回路122及びアンテナ通信チップ130は、アンテナモジュール100よりも容易に設けられ、プロセスがより簡略化される。
【0027】
図3を参照すると、図3は、本発明の実施例に係るアンテナモジュール300の折り曲げ後の構造模式図を示す。アンテナモジュール300は、アンテナモジュール200と同様であるが、相違点は、アンテナモジュール300が反射板310を更に備え、反射板310が、L字型屈曲部210Lの第1直線延在部211Sと第2直線延在部212Sに設けられることである。例えば、アンテナモジュール300が屈曲されると、L字型屈曲部210Lの第1直線延在部211Sは、第1本体部211と第1アンテナ回路121に隣接して設けられ、且つ第1本体部211及び第1アンテナ回路121とともにY軸方向に沿って配列され、反射板310は、第1本体部211と第1直線延在部211Sとの間に位置し、且つ反射板310と第1アンテナ回路121は、第1本体部211の対向する両側に位置する。また例えば、アンテナモジュール300が屈曲されると、L字型屈曲部210Lの第2直線延在部212Sは、第2本体部212と第2アンテナ回路122に隣接して設けられ、且つ第2本体部212及び第2アンテナ回路122とともにX軸方向に沿って配列され、反射板310は、第2本体部212と第2直線延在部212Sとの間に位置し、且つ反射板310と第2アンテナ回路122は、第2本体部212の対向する両側に位置する。
【0028】
このように、第1アンテナ回路121及び第2アンテナ回路122がアンテナ信号を送信する場合、第1アンテナ回路121と第2アンテナ回路122の裏面に位置する反射板310は、第1アンテナ回路121と第2アンテナ回路122からのアンテナ信号を反射することができ、それにより第1アンテナ回路121と第2アンテナ回路122の信号品質を向上させる。例えば、反射板310の金属面の辺長は、少なくとも波長の半分であり、このように、第1アンテナ回路121と第2アンテナ回路122の信号を効率的に反射することができる。
【0029】
いくつかの実施例では、第1U字型屈曲部221Uの屈曲度合いを制御することにより第1アンテナ回路121と対応する反射板310との間の距離を調整することができ、このように、使用者のニーズに応じて対応する反射板310の効果を調整することができる。同様に、第2U字型屈曲部222Uの屈曲度合いを制御することにより第2アンテナ回路122と対応する反射板310との間の距離を調整することができ、このように、使用者のニーズに応じて対応する反射板310の効果を調整することができる。本実施例では、第1アンテナ回路121及び第2アンテナ212と対応する反射板310との間の距離は、波長の4分の1であり、良好な反射効果を得ることができる。
【0030】
図4図5及び図6を同時に参照ると、図4は、本発明の実施例に係る携帯型電子装置及び内部のアンテナモジュールの正面構造模式図を示し、図5は、本発明の実施例に係る携帯型電子装置及び内部のアンテナモジュールの側面構造模式図を示し、図6は、アンテナモジュールの斜視構造模式図を示す。本実施例では、携帯型電子装置は、筐体400と、アンテナモジュール500とを備え、アンテナモジュール500は、筐体400の右上隅に設けられて携帯型電子装置の無線通信機能を提供する。具体的には、筐体400は、側壁411Sと412Sを含み、側壁411Sと412Sは、隅を定義し、アンテナモジュール500は、この隅内に設けられ、且つ体積がこの隅の空間に適合され、このように、この隅空間を効率的に利用してアンテナモジュール500を設け、且つ携帯型電子装置の無線通信機能を提供することができる。アンテナモジュール500は、上記アンテナモジュール100と同様であるが、相違点は、アンテナモジュール100が、第3本体部513、L字型屈曲部510L、U字型屈曲部510U及び第3アンテナ回路523を更に備え、第3アンテナ回路523が第3本体部513に設けられ、且つアンテナ通信チップ130に電気的に接続されて、無線通信機能を提供することである。
【0031】
図4に示すように、アンテナモジュール500の第1本体部211と第1アンテナ回路121は、Y軸に沿って配列されて、Y軸方向(側壁411Sの外に向かう)の無線通信を提供する。次に、アンテナモジュール500のL字型屈曲部110L、U字型屈曲部110U、第2本体部112及び第2アンテナ回路122は、X軸方向に沿って配列され、このように、第2本体部112上の第2アンテナ回路122は、X軸方向(側壁412Sの外に向かう)の無線通信を提供することができる。また、図5に示すように、アンテナモジュール500のL字型屈曲部510L、U字型屈曲部510U及び第3本体部513は、Z軸方向に沿って配列され、このように、第3本体部513上の第3アンテナ回路523は、Z軸方向(筐体400の裏面の外に向かう)の無線通信を提供することができ、図5では、アンテナモジュール500のL字型屈曲部110L、U字型屈曲部110U、第2本体部112及び第2アンテナ回路122の図示を省略する。
【0032】
図4図5では、アンテナモジュール500が筐体400の右上隅空間内に設けられることが示されるが、本発明の実施例は、これに限定されない。いくつかの実施例では、アンテナモジュール500は、筐体400の他の隅空間内に設けられてもよい。いくつかの実施例では、上記アンテナモジュール100、200又は300は、筐体400の隅空間内に対応して設けられてもよい。
【0033】
本発明は、以上のように様々な実施例で開示されるが、上記実施例は、本発明を限定するためのものではなく、いかなる当業者も、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、いくつかの変更及び修正を行うことができるため、本発明の保護範囲は、後に添付される出願特許範囲によって限定されるものを基準とすべきである。
【符号の説明】
【0034】
100:アンテナモジュール
110:フレキシブル基板
110a:表面
110b:表面
110L:L字型屈曲部
110U:U字型屈曲部
111:第1本体部
112:第2本体部
121:第1アンテナ回路
122:第2アンテナ回路
130:アンテナ通信チップ
200:アンテナモジュール
210:フレキシブル基板
211:第1本体部
212:第2本体部
210L:L字型屈曲部
221U:第1U字型屈曲部
222U:第2U字型屈曲部
300:アンテナモジュール
310:反射板
400:筐体
500:アンテナモジュール
411S:側壁
412S:側壁
510L:L字型屈曲部
510U:U字型屈曲部
513:第3本体部
523:第3アンテナ回路
L1:第1端
L2:第2端
L21:第1端
L22:第2端
U1:第1端
U2:第2端
U11:第1端
U12:第2端
U21:第1端
U22:第2端
図1
図2
図3
図4
図5
図6