(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025013204
(43)【公開日】2025-01-24
(54)【発明の名称】燃焼器用燃料噴射装置
(51)【国際特許分類】
F23R 3/34 20060101AFI20250117BHJP
F23R 3/30 20060101ALI20250117BHJP
F23R 3/28 20060101ALI20250117BHJP
F02C 7/052 20060101ALI20250117BHJP
【FI】
F23R3/34
F23R3/30
F23R3/28 A
F02C7/052
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024100054
(22)【出願日】2024-06-21
(31)【優先権主張番号】18/348,765
(32)【優先日】2023-07-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】515322297
【氏名又は名称】ゼネラル エレクトリック テクノロジー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】General Electric Technology GmbH
【住所又は居所原語表記】Brown Boveri Strasse 8, 5400 Baden, Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 博
(74)【代理人】
【識別番号】110002848
【氏名又は名称】弁理士法人NIP&SBPJ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ベリー、ジョナサン ドワイト
(72)【発明者】
【氏名】ツアオ、ウェイ
(72)【発明者】
【氏名】クローリー、ブラッドリー ドナルド
(72)【発明者】
【氏名】ヒューズ、マイケル ジョン
(57)【要約】
【課題】燃料噴射アセンブリ及び燃焼器を提供する。
【解決手段】燃料噴射アセンブリ(80)は、環状壁(308)の少なくとも一部を形成するボス(300)を含む。環状壁(308)は、中心軸(350)に沿って延在する混合流路(312)を画成する。燃料噴射アセンブリ(80)は、燃料プレナム(224)を少なくとも部分的に画成する半径方向外壁(220)及び半径方向内壁(222)を有する燃料噴射装置(200)をさらに含む。燃料噴射装置(200)は、各々噴射軸(228)に沿って半径方向外壁(220)上の入口端(230)から燃料プレナム(224)を通って出口端(232)まで延在する複数の予混合管(226)をさらに含んでおり、各予混合管(226)の噴射軸(228)は、混合流路(312)の中心軸(350)に向かって傾斜している。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスタービンエンジン(10)の燃焼器(17)用の燃料噴射アセンブリ(80)であって、当該燃料噴射アセンブリ(80)が、
環状壁(308)の少なくとも一部を形成するボス(300)であって、環状壁(308)が、中心軸(350)に沿って延在する混合流路(312)を画成する、ボス(300)と、
燃料プレナム(224)を少なくとも部分的に画成する半径方向外壁(220)及び半径方向内壁(222)、並びに複数の予混合管(226)であって各々噴射軸(228)に沿って半径方向外壁(220)上の入口端(230)から燃料プレナム(224)を通って出口端(232)まで延在する複数の予混合管(226)を有する燃料噴射装置(200)と
を備えており、噴射軸(228)が混合流路(312)の中心軸(350)に向かって傾斜している、燃料噴射アセンブリ(80)。
【請求項2】
複数の予混合管(226)の1以上の予混合管(226)が非円形開口を画成する、請求項1に記載の燃料噴射アセンブリ(80)。
【請求項3】
複数の予混合管(226)の1以上の予混合管(226)が楕円形開口を画成する、請求項1に記載の燃料噴射アセンブリ(80)。
【請求項4】
複数の予混合管(226)が高圧空気源(66)と流体連結し、混合流路(312)が低圧空気源(47)と流体連結している、請求項1又は請求項2に記載の燃料噴射アセンブリ(80)。
【請求項5】
複数の予混合管(226)が複数の列(244,246,248,250)に配置されている、請求項1、請求項2又は請求項4に記載の燃料噴射アセンブリ(80)。
【請求項6】
複数の列が、第1の外側列(244)、第1の内側列(246)、第2の内側列(250)及び第2の外側列(248)を含む、請求項5に記載の燃料噴射アセンブリ(80)。
【請求項7】
傾斜支持体(254)が半径方向内壁(222)から延在しており、傾斜支持体(254)が、複数の予混合管(226)の1以上の予混合管(226)に連結されている、請求項1に記載の燃料噴射アセンブリ(80)。
【請求項8】
予混合管(226)の各列(244,246,248,250)が、予混合管(226)の隣接する列(244,246,248,250)に対して軸方向にオフセットしている、請求項5に記載の燃料噴射アセンブリ(80)。
【請求項9】
ボス(300)が、フランジ部(304)及びフランジ部(304)から延在する環状壁部分(306)を備えており、フランジ部(304)が、燃焼器(17)の燃焼ライナ(46)に結合するように構成されている、請求項1に記載の燃料噴射アセンブリ(80)。
【請求項10】
ボス(300)の環状壁部分(306)に連結されたインサートをさらに備えており、インサートと環状壁部分(306)とが一緒に環状壁(308)を形成する、請求項9に記載の燃料噴射アセンブリ(80)。
【請求項11】
燃料噴射装置(200)に結合したデブリフィルタ(400)をさらに備える、請求項1に記載の燃料噴射アセンブリ(80)。
【請求項12】
燃焼器(17)であって、
1以上の燃料ノズル(40)と、
1以上の燃料ノズル(40)の下流側に延在する燃焼ライナ(46)と、
燃焼ライナ(46)から離間してその周りを取り囲んで、燃焼ライナ(46)との間にアニュラス(47)を画成する外側スリーブ(48)と、
1以上の燃料ノズル(40)の下流側に配置された燃料噴射アセンブリ(80)であって、請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載の燃料噴射アセンブリ(80)と
を備える、燃焼器(17)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、ガスタービン燃焼器用の燃料噴射装置、さらに具体的には、かかる燃焼器に付随する軸方向燃料ステージング(AFS)システムで使用される燃料噴射装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ターボ機械は、エネルギー伝達のために様々な産業及び用途で利用されている。例えば、ガスタービンエンジンは、一般に、圧縮機セクション、燃焼セクション、タービンセクション及び排気セクションを含む。圧縮機セクションは、ガスタービンエンジンに入る作動流体の圧力を徐々に増大させ、その圧縮された作動流体を燃焼セクションに供給する。圧縮された作動流体と燃料(天然ガスなど)は燃焼セクションで混合され、燃焼室で燃焼して高圧高温の燃焼ガスを発生させる。燃焼ガスは燃焼セクションからタービンセクションに流れ、そこで膨張して仕事を生じる。例えば、タービンセクションにおける燃焼ガスの膨張は、発電機などに接続されたロータシャフトを回転させる。燃焼ガスは次いで排気セクションを経てガスタービンから排出される。
【0003】
ある種の燃焼器では、燃焼ガスの発生は軸方向に離間した2段階で起こる。かかる燃焼器は、本明細書では、「軸方向燃料ステージング」(AFS)システムを含むものと呼ばれ、燃焼器のヘッドエンドの下流の1以上の燃料噴射装置に燃料及び酸化剤を送る。AFS方式の燃焼器では、燃焼器の上流側の主燃料ノズルから燃料と空気(又は燃料と空気の混合気)を一次燃焼域に軸方向に噴射し、主燃料ノズルの下流側位置に位置するAFS燃料噴射装置で、主燃焼域の下流の二次燃焼域に燃料と空気(又は第2の燃料と空気の混合気)をクロスフローとして噴射する。クロスフローは、一般に、一次燃焼域からの燃焼生成物の流れに対して横断方向である。
【0004】
従来のガスタービンエンジンは、燃焼室内で天然ガスと空気の混合物を燃焼させて高圧及び高温の燃焼ガスを生成する1以上の燃焼器を含む。副生物として、窒素酸化物(NOx)その他の汚染物質が発生し、排気セクションから排出される。ガスタービンからの低排出ガスに関する規制要件はますます厳しくなっており、世界中の環境当局は、新規及び既存のガスタービンの両方からのNOx及びその他の汚染物質の排出率をさらに低減することを要求している。
【0005】
燃焼器内での天然ガスと大量の水素との混合物の燃焼及び/又は天然ガスの代わりに純粋な水素の燃焼は、NOxその他の汚染物質の排出が大幅に削減又は解消される。しかし、水素の燃焼特性は天然ガスとは異なるため、従来のAFS燃料噴射装置を含む従来の燃焼システムでは、高濃度水素及び/又は純水素を問題なく燃焼させることはできない。例えば、従来の燃焼システム内で高濃度水素及び/又は純水素を燃焼させると、燃焼炎が噴射装置から供給される燃料に向かって移動するフラッシュバック又は火炎保持状態が促進され、比較的短時間で噴射装置に深刻な損傷を与えかねない。
【0006】
そこで、当技術分野では、火炎保持又はフラッシュバックの問題を引き起こさずに、代替燃料(水素など)及び空気を二次燃焼域に送ることができる燃料噴射アセンブリが望まれている。
【発明の概要】
【0007】
本開示に係る燃料噴射アセンブリ及び燃焼器の態様及び利点について、以下の詳細な説明に記載するが、以下の詳細な説明から自明となるものもあろうし、或いは本技術の実施を通して習得できるものもあろう。
【0008】
一実施形態では、ガスタービンの燃焼器用の燃料噴射アセンブリを提供する。燃料噴射アセンブリは、燃焼器の外側スリーブに結合するように構成された燃料噴射装置を含む。燃料噴射アセンブリは、燃料噴射装置から離間し、かつ燃焼器の燃焼ライナに結合するように構成されたボスをさらに備える。ボスは、フランジ部、フランジ部から延在する環状壁部及び内面を含む。ボスは、フランジ部の入口から内面の出口まで延在するサーペンタイン冷却通路を画成する。
【0009】
他の実施形態では、燃焼器を提供する。燃焼器は、1以上の燃料ノズルと、燃料ノズルの下流側に延在する燃焼ライナとを含む。燃焼器は、燃焼ライナから離間してその周りを取り囲んで、燃焼ライナとの間にアニュラスを画成する外側スリーブをさらに含む。燃焼器は、1以上の燃料ノズルの下流に配置される燃料噴射アセンブリをさらに含む。燃料噴射アセンブリは、燃焼器の外側スリーブに結合するように構成された燃料噴射装置を含む。燃料噴射アセンブリは、燃料噴射装置から離間し、かつ燃焼器の燃焼ライナに結合するように構成されたボスをさらに備える。ボスは、フランジ部、フランジ部から延在する環状壁部及び内面を含む。ボスは、フランジ部の入口から内面の出口まで延在するサーペンタイン冷却通路を画成する。
【0010】
さらに別の実施形態では、ガスタービンの燃焼器用の燃料噴射アセンブリを提供する。燃料噴射アセンブリは、燃焼器の外側スリーブに結合するように構成された燃料噴射装置を含む。燃料噴射アセンブリは、燃料噴射装置から離間し、かつ燃焼器の燃焼ライナに結合するように構成されたボスをさらに含む。ボスは、フランジ部及びフランジ部から延在する環状壁部を有する。環状壁部は、第1の端部セグメント、第2の端部セグメント及び第1の端部セグメントと第2の端部セグメントの間に延在する側部セグメントを含む。ボスは、第1の端部セグメントから延在する第1の閉鎖フランジ及び第2の端部セグメントから延在する第2の閉鎖フランジを含む。
【0011】
他の実施形態では、ガスタービンの燃焼器用の燃料噴射アセンブリを提供する。燃料噴射アセンブリは、環状壁の少なくとも一部を形成するボスを含む。環状壁は、中心軸に沿って延在する混合流路を画成する。燃料噴射アセンブリは、燃料プレナムを少なくとも部分的に画成する半径方向外側壁及び半径方向内壁を有する燃料噴射装置をさらに含む。燃料噴射装置は、複数の予混合管であって各々噴射軸に沿って半径方向外壁上の入口端から燃料プレナムを通って出口端まで延在する複数の予混合管をさらに含んでおり、噴射軸は混合流路の中心軸に向かって傾斜している。
【0012】
さらに別の実施形態では、燃焼器を提供する。燃焼器は、1以上の燃料ノズルと、燃料ノズルの下流側に延在する燃焼ライナとを含む。燃焼器は、燃焼ライナから離間してその周りを取り囲んで、燃焼ライナとの間にアニュラスを画成する外側スリーブをさらに含む。燃焼器は、1以上の燃料ノズルの下流に配置される燃料噴射アセンブリをさらに含む。燃料噴射アセンブリは、環状壁の少なくとも一部を形成するボスを含む。環状壁は、中心軸に沿って延在する混合流路を画成する。燃料噴射アセンブリは、燃料プレナムを少なくとも部分的に画成する半径方向外側壁及び半径方向内壁を有する燃料噴射装置をさらに含む。燃料噴射装置は、さらに、複数の予混合管であって各々噴射軸に沿って半径方向外壁上の入口端から燃料プレナムを通って出口端まで延在する複数の予混合管をさらに含んでおり、噴射軸は混合流路の中心軸に向かって傾斜している。
【0013】
本燃料噴射アセンブリ及び燃焼器の上記その他の特徴、態様及び利点については、以下の詳細な説明及び特許請求の範囲を参照することによって理解を深めることができよう。添付の図面は、本明細書の内容の一部をなすものであり、本開示技術の様々な実施形態を例示するとともに、発明の詳細な説明と併せて本技術の原理を説明するためのものである。
【図面の簡単な説明】
【0014】
本燃料噴射アセンブリ及び燃焼器について、以下の詳細な説明において、添付の図面を参照して、本システム及び方法の製造及び使用に関する最良の形態を含めて、当業者が実施できるように十分に開示する。
【0015】
【
図1】本開示の実施形態に係るターボ機械の概略図。
【
図2】本開示の実施形態に係る
図1のターボ機械で使用し得る燃焼器の概略図。
【
図3】本開示の実施形態に係る燃料噴射アセンブリを有する燃焼器の部分の拡大斜視図。
【
図4】本開示の実施形態に係る
図3に示す燃焼器の4-4矢視断面図。
【
図6】本開示の実施形態に係る燃料噴射アセンブリを有する燃焼器の一部分の断面拡大斜視図。
【
図7】本開示の実施形態に係る
図6に示す燃料噴射装置の7-7矢視平面図。
【
図8】本開示の実施形態に係る燃料噴射アセンブリのボスの斜視図。
【
図9】本開示の実施形態に係る
図8の燃料噴射アセンブリのボスのトップダウン平面図。
【
図10】本開示の実施形態に係る
図8の燃料噴射アセンブリのボスの斜視図。
【
図11】本開示の実施形態に係る
図8~
図10の燃焼ライナに結合したボスであって、第1のサーペンタイン冷却通路を画成するボスの部分の断面拡大図。
【
図12】本開示の実施形態に係る
図8~
図10の燃焼ライナに結合したボスであって、、第2のサーペンタイン冷却通路を画成するボスの部分の断面拡大図。
【
図13】本開示の実施形態に係る
図12に示すボスの13-13矢視拡大平面図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本燃料噴射アセンブリ及び燃焼器の様々な実施形態について詳細に説明し、その1以上の実施例を図面に示す。各実施例は、本技術を限定するものではなく、例示のためのものである。実際、特許請求の範囲に記載された技術的範囲及び技術的思想を逸脱することなく、本技術に様々な修正及び変更をなし得ることは当業者には明らかであろう。例えば、ある実施形態の一部として例示又は記載された特徴を、別の実施形態と共に用いてさらに別の実施形態とすることができる。したがって、本開示は、添付の特許請求の範囲及びその均等の範囲に属する修正及び変更を包含する。
【0017】
「例示的」という用語は、本明細書では、「例、事例又は説明として役立つ」という意味で用いられる。本明細書で「例示的」と記載された実施態様は、必ずしも他の実施態様よりも好ましい又は有利であると解すべきではない。さらに、別途特定されていない限り、本明細書に記載されたすべての実施形態は例示的なものであると解される。
【0018】
発明の詳細な説明では、図面に記載された特徴を参照するために数字及び文字による符号を用いる。図面及び発明の詳細な説明において、同様又は類似の符号は本発明の同様又は類似の部材を示す。本明細書において、「第1」、「第2」及び「第3」という用語は、ある部品を他の部品と区別するために互換的に用いられ、個々の部品の位置又は重要性を意味するものではない。
【0019】
「流体」という用語は、気体でも液体でもよい。「流体連通」という用語は、所定の領域間で流体を流す又は流体を送ることができることを意味する。
【0020】
本明細書で用いる[上流」(又は「前方」)及び「下流」(又は「後方」)という用語は、流体経路における流体の流れに関する相対的な方向を示す。例えば、「上流」は流体が流れてくる方向をいい、「下流」は流体が流れていく方向をいう。「半径方向」という用語は、ある部品の軸方向中心線に対して実質的に垂直な相対的方向をいい、「軸方向」という用語は、ある部品の軸方向中心線に対して実質的に平行及び/又は同軸である相対的方向をいい、「周方向」という用語は、ある部品の軸方向中心線の周りの相対的方向をいう。
【0021】
「約」、「略」及び「実質的に」のような近似的用語は、記載された厳密な数値に限定されない。少なくとも幾つかの事例では、近似表現は、その値を測定する機器の精度或いは部品及び/又はシステムの構築又は製造のための方法又は機械の精度に対応する。少なくとも幾つかの事例では、近似表現は、その値を測定する機器の精度或いは部品及び/又はシステムの構築又は製造のための方法又は機械の精度に対応する。例えば、近似表現は、個々の数値、数値範囲及び/又は数値範囲を限定するための上下限のいずれかの1%、2%、4%、5%、10%、15%又は20%以内の誤差をいうことがある。角度又は方向に関して用いる場合、かかる用語は、記載された角度又は方向の±10度以内を包含する。例えば、「略鉛直」とは、鉛直から任意の方向(例えば時計回り又は反時計回り)に10度以内の方向を包含する。
【0022】
「結合」、「固定」又は「取付け」などの用語は、本明細書で別途記載されていない限り、直接的な結合、固定又は取付けだけでなく、1以上の中間部品又は特徴を介しての間接的な結合、固定又は取付けも意味する。「直接結合」、「直接固定」、「直接取付け」などの用語は、第1の構成要素が介在構造なしで第2の構成要素に接合されていることをいう。本明細書で用いる「含む」、「備える」及び「有する」という用語は、非排他的に含んでいることを包含するものである。例えば、列挙された特徴を含むプロセス、方法、物品又は装置は、必ずしもそれらの特徴に限定されるものではなく、明示的に列挙されておらず、またかかるプロセス、方法、物品又は装置に固有でもない別の特徴を含んでいてもよい。さらに、別途明示されていない限り、「又は」という用語は、排他的選択ではなく、包括的選択を意味する。例えば、A又はBという条件は、Aが真であり(又は存在し)、かつBが偽である(又は存在しない)場合、Aが偽であり(又は存在せず)、かつBが真である(又は存在する)場合のいずれにおいても成立する。
【0023】
本明細書及び特許請求の範囲において、数値限定の範囲は、別途記載されているか前後関係から明らかでない限り、その範囲に含まれるあらゆる部分範囲を包含する。例えば、本明細書に開示された範囲はすべて上下限を含んでおり、上下限は互いに独立して組合せることができる。
【0024】
本明細書で用いる「予混合」という用語は、それぞれの燃焼域の上流の部品、通路又はキャビティであってその内部で混合が起こるものを表すために使用し得る。例えば、「予混合」は、部品、通路又はキャビティであって、2種類の流体(燃料及び空気など)が一緒に混合されてから、かかる部品、通路又はキャビティから(例えば燃焼域に)排出されるものを表すために使用し得る。
【0025】
ここで図面を参照すると、
図1は、ターボ機械の一実施形態の概略図を示すが、この図に示す実施形態ではターボ機械はガスタービンエンジン10である。本明細書では、産業用又は陸用ガスタービンについて記載及び説明するが、本開示は、特許請求の範囲に別途記載されていない限り、陸用及び/又は産業用ガスタービンエンジンに限定されるものではない。例えば、本明細書に記載された技術は、限定されるものではないが、蒸気タービン、航空機用ガスタービン又は船舶用ガスタービンを始めとする、あらゆる種類のターボ機械に使用し得る。
【0026】
図に示すように、ガスタービンエンジン10は、一般に、吸気セクション12、吸気セクション12の下流に配置された圧縮機セクション14、圧縮機セクション14の下流に配置された燃焼器セクション16内の複数の燃焼器17(
図2参照)、燃焼器セクション16の下流に配置されたタービンセクション18及びタービンセクション18の下流に配置された排気セクション20を含む。さらに、ガスタービンエンジン10は、圧縮機セクション14とタービンセクション18の間を結合する1以上のシャフト22を含んでいてもよい。
【0027】
圧縮機セクション14は、一般に、複数のロータディスク24(その1つを図示する)及び各ロータディスク24から半径方向外側に延在しかつ接続した複数のロータ動翼26を含む。各ロータディスク24は、圧縮機セクション14を貫通するシャフト22に結合しているか或いはシャフト22の一部をなす。圧縮機セクション14は、さらに複数の静翼(図示せず)も備えており、ロータ動翼26と共に複数の段に配置され、流れをロータ動翼26に向ける。
【0028】
タービンセクション18は、一般に、複数のロータディスク28(その1つを図示する)及び各ロータディスク28から半径方向外側に延在しかつ接続した複数のロータ動翼30を含む。各ロータディスク28は、タービンセクション18を貫通するシャフト22に結合しているか或いはシャフト22の一部をなす。タービンセクション18は、シャフト22及びロータ動翼30の一部を周方向に囲繞する外側ケーシング31をさらに含んでおり、タービンセクション18を通る高温ガス経路32を少なくとも部分的に画成する。タービンセクション18は、さらに複数の静翼(図示せず)も備えており、ロータ動翼30と共に複数の段に配置され、流れをロータ動翼30に向ける。
【0029】
運転中、空気のような作動流体が吸気セクション12から圧縮機セクション14に流入し、そこで動翼及び静翼の複数の圧縮機段によって空気が漸次圧縮され、燃焼器セクション16の燃焼器17に圧縮空気を供給する。圧縮空気は燃料と混合され、各燃焼器内で燃焼して燃焼ガス34を生成する。燃焼ガス34は、燃焼器セクション16から高温ガス経路32を通ってタービンセクション18に流れ込み、そこで燃焼ガス34からロータ動翼30にエネルギー(運動及び/又は熱)が伝達され、シャフト22を回転させる。機械的回転エネルギーは、次いで圧縮機セクション14を駆動するため及び/又は発電のために使用し得る。タービンセクション18を出た燃焼ガス34は、次いで、排気セクション20を介してガスタービンエンジン10から排出し得る。
【0030】
図2は、燃焼器17の概略図であり、ガスタービン10用のカニュラ燃焼システム16に含めることができる。カニュラ燃焼システムでは、複数(例えば8、10、12、14、16又はそれ以上)の燃焼器17が、圧縮機セクション14をタービンセクション18に接続するシャフト22の周りに環状配列に配置される。
【0031】
図2に示すように、燃焼器17は、軸方向中心線170に沿って延在する軸方向Aを画成し得る。燃焼器はまた、軸方向A及び軸方向中心線170の周囲に延在する周方向Cを画成し得る。燃焼器17は、軸方向A及び軸方向中心線170と直交する半径方向Rをさらに画成し得る。
【0032】
図2に示すように、燃焼器17は、燃焼室70を画成する燃焼ライナ46を備える。燃焼ライナ46は、外側スリーブ48の内側に位置し(すなわち、外側スリーブ48によって周方向に囲まれ)、それらの間にアニュラス47が形成される。燃焼ライナ46は、燃焼ガスを収容し、タービンセクション18に搬送し得る。燃焼ライナ46は、燃焼が起こる燃焼室70を画成する。
図2に示すように、燃焼ライナ46は、燃料ノズル40と後方フレーム118の間に延在し得る。燃焼ライナ46は、多くの従来の燃焼システムのように、略円筒状のライナ部分と、略円筒状のライナ部分とは別個のテーパ状のトランジション部分とを有し得る。或いは燃焼ライナ46は、略円筒部及びテーパ部が互いに一体化されている一体(又は「ユニボディ」)構造を有してもよい。したがって、本明細書における燃焼ライナ46についての説明は、すべて、別個のライナ及びトランジションピースを有する従来の燃焼システムと、ユニボディライナを有する燃焼システムの両方を包含する。さらに、本開示は、タービンセクション18のトランジションピースと第1段ノズルとが一体化された燃焼システム(「トランジションノズル」又は「一体型出口ピース」とも呼ばれる)にも同様に適用可能である。
【0033】
図2は、本明細書でさらに説明する通り、燃料ノズル40と1以上の燃料噴射アセンブリ80(軸方向燃料ステージング(AFS)システムとも呼ばれる)の両方を有する燃焼器17を示す。1以上の燃料ノズル40は、燃焼器17の前方端に配置し得る。燃料は、エンドカバー42を通って延在する燃料供給導管38を通って、燃料ノズル40内に送ることができる。燃料ノズル40は、燃料及び圧縮空気15を一次燃焼域72に搬送し、そこで燃焼が起こる。幾つかの実施形態では、燃料及び圧縮空気15は、一次燃焼域72に達する前に混合されて混合物となる。
【0034】
燃焼ライナ46は、圧縮空気15が燃焼器17のヘッドエンドへと流れるアニュラス47を画成するために、燃焼ライナ46の半径方向外側に離間した外側スリーブ48によって取り囲まれていてもよい。例えば、圧縮空気15は、外側スリーブ48を通って(例えば後方フレーム118に近接するインピンジメント穴を通って)アニュラス47に入り、エンドカバー42に向かって移動し、アニュラス47内の圧縮空気15は、燃焼ライナ46内の燃焼ガス172(
図1の符号34)の方向とは反対に流れる。熱は燃焼ライナ46から圧縮空気15に対流伝達され、燃焼ライナ46は冷却され、圧縮空気15は暖められる。
【0035】
幾つかの実施形態では、外側スリーブ48は、互いに結合したフロースリーブ及びインピンジメントスリーブを含んでいてもよい。フロースリーブは、前方端に配置され、インピンジメントスリーブは、後方端に配置してもよい。或いは外側スリーブ48は、フロースリーブ及びインピンジメントスリーブが軸方向に互いに一体化されている統一体(又は「ユニスリーブ」)構造を有してもよい。前述の通り、本明細書における外側スリーブ48の任意の議論は、別個のフロースリーブ及びインピンジメントスリーブを有する従来の燃焼システムと、ユニスリーブの外側スリーブを有する燃焼システムの両方を包含することを意図する。
【0036】
燃焼器17の前方ケーシング50及びエンドカバー42は、1以上の燃料ノズル40を含むヘッドエンドエアプレナム122を画成する。燃料ノズル40は、バンドル管燃料ノズルやスワーラノズル(しばしば「スウォズル」と呼ばれる)など、任意のタイプの燃料ノズルであってもよい。燃料ノズル40は、前方ケーシング50によって少なくとも部分的に画成されたヘッドエンドエアプレナム122内に配置し得る。多くの実施形態では、燃料ノズル40は、エンドカバー42から延在していてもよい。例えば、各燃料ノズル40は、フランジ(図示せず)を介してエンドカバー42の後部面に結合してもよい。
図2に示すように、1以上の燃料ノズル40は、燃焼ライナ46によって部分的に囲まれていてもよい。燃料ノズル40の後部又は下流側の端部は、燃焼室70の上流側の端部を画成するキャッププレート44を貫通するか又は集合的に画成する。
【0037】
燃料ノズル40は、燃料ノズル40に第1の燃料158を供給するように構成された第1の燃料供給150と流体連通していてもよい。多くの実施形態では、第1の燃料158は、天然ガス(メタン、エタン、プロパン又は他の適切な天然ガスなど)及び/又は水素を含む燃料混合物であってもよい。他の実施形態では、第1の燃料158は、第1の燃料が複数の燃料の混合物ではないように、純粋な天然ガス又は純粋な水素(例えば100%水素、ある程度の量の夾雑物を含んでいてもよいし、含まなくてもよい)であってもよい。例示的な実施形態では、第1の燃料158と圧縮空気15は、燃料ノズル40によって一次燃焼域72に噴出(又は噴射)される前に、燃料ノズル40内で一緒に混合されて圧縮空気15と第1の燃料158の第1の混合物を形成し得る。
【0038】
前方ケーシング50は、圧縮機吐出ケーシング60に流体及び機械的に接続してもよく、圧縮機吐出ケーシング60は、燃焼ライナ46及び外側スリーブ48の周囲に高圧プレナム66を画成する。圧縮機セクション14からの圧縮空気15は、高圧プレナム66を通過し、外側スリーブ48の下流端(後方フレーム118の近くの矢印で示す)の開口(図示せず)を介して燃焼器17に入る。圧縮空気は、アニュラス47を通って上流側に移動し、エンドカバー42で反転して燃料ノズル40に入り、ヘッドエンドを冷却する。特に、圧縮空気15は、高圧プレナム66から、外側スリーブ48に画成された開口を介して、燃焼器17の後方端にあるアニュラス47に流入する。圧縮空気15は、燃焼器17の後方端からヘッドエンドエアプレナム122まで上流側に移動し、そこで圧縮空気15は方向を反転させて燃料ノズル40に入る。
【0039】
例示的な実施形態では、燃料噴射アセンブリ80は、第2の燃料/空気混合気を一次燃焼域72から下流の二次燃焼域74に送るために設けられる。例えば、燃料及び空気の第2の流れが、1以上の燃料噴射装置200によって二次燃焼域74に導入し得る。
【0040】
一次燃焼域72及び二次燃焼域74は、それぞれ燃焼室70の一部であってもよく、燃焼ライナ46によって画成し得る。例えば、一次燃焼域72は、燃料ノズル40の出口から燃料噴射装置200まで画成されていてもよく、二次燃焼域74は、燃料噴射装置200から後方フレーム118まで画成してもよい。この配置では、燃料噴射装置200の最前方境界は、一次燃焼域72の終点及び二次燃焼域74の始点(例えば燃料及び空気の第2の流れが導入される軸方向位置)を画成し得る。
【0041】
このように軸方向に隔てられた燃焼域を有する燃焼システムは、「軸方向燃料ステージング」(AFS)システムとして説明される。燃料噴射アセンブリ80は、外側スリーブ48上で周方向に互いに離間して(例えば幾つかの実施形態では等間隔に離間して)配置してもよい。多くの実施形態では、燃焼器17は、互いに離間して配置され、燃料噴射装置200を介して燃料及び空気の第2の混合物を二次燃焼域74に噴射するように構成された4つの燃料噴射アセンブリ80を含んでいてもよい。他の実施形態では、燃焼器17は、任意の数(例えば1、2、3又は最大10個)の燃料噴射アセンブリ80を含んでいてもよい。
【0042】
図2に示すように、各燃料噴射アセンブリ80は、燃料噴射装置200と、燃料噴射装置200と周方向及び軸方向に整列したボス300とを含んでいてもよい。燃料噴射装置200は、外側スリーブ48に結合してもよく、ボス300は、燃焼ライナ46に結合して、アニュラス47内に配置してもよい。特に、燃料噴射装置200は、外側スリーブ48の半径方向外側面に結合してもよく、ボス300は、燃焼ライナ46の半径方向外側面に結合してもよい。ボス300は、燃料噴射装置200から半径方向に離間していてもよい。以下でさらに詳しく説明する通り、ボス300はアニュラス47に流体連結してもよく、燃料噴射装置200は高圧プレナム66に流体連結してもよい。
【0043】
燃料供給導管102は、燃料噴射装置200に流体連結し得る。燃料噴射装置200は、燃料供給導管102を介して燃料噴射装置200に第2の燃料160を供給するように構成された第2の燃料供給装置152と流体連通していてもよい。第2の燃料供給装置152は、燃料噴射装置200が燃料ノズル40と同じ燃料又は異なる燃料を供給されるように、第1の燃料供給装置150と同じでも異なっていてもよい。多くの実施形態では、第2の燃料160は、天然ガス(メタン、エタン、プロパン又は他の適切な天然ガスなど)及び/又は水素を含む燃料混合物であってもよい。他の実施形態では、第2の燃料160は、第1の燃料が複数の燃料の混合物ではないように、純粋な天然ガス又は純粋な水素(例えば100%水素、ある程度の量の夾雑物を含んでいてもよいし、含まなくてもよい)であってもよい。例示的な実施形態では、第2の燃料160及び圧縮空気15は、燃料噴射装置200内で一緒に混合して、ボス300に噴射される前に圧縮空気15及び第2の燃料160の混合物を形成してもよく、この混合物は、二次燃焼域74に噴射される前に、アニュラス47からの空気とさらに混合(又は希釈)される。
【0044】
ここで
図3を参照すると、本開示の実施形態に係る燃焼器17及び燃料噴射アセンブリ80の一部のクローズアップ斜視図が示してある。図に示す通り、燃料噴射アセンブリ80は、外側スリーブ48に結合した燃料噴射装置200を含んでいてもよい。特に、燃料噴射装置200は、外側スリーブ48の半径方向外側又は外側面に結合してもよい。例えば、燃料噴射装置200は、本体204と、本体204から外側に延在するインジェクタフランジ206とを含んでいてもよい。1以上の留め具208(ねじ付き留め具又は他の適切な留め具など)は、燃料噴射装置200を外側スリーブ48に結合するために、インジェクタフランジ206を通って外側スリーブ48内に延在してもよい。留め具208のうちの1以上は、インジェクタフランジ206を通ってボス300(
図8~
図10に示す例示的なボス300)内に延在してもよい。
【0045】
多くの実施形態では、燃料噴射装置200の本体204は、前方端壁210と後方端壁212の間の軸方向中心線252に沿って延在し得る。多くの実施形態では、燃料噴射装置200の軸方向中心線252は、概して燃焼器17の軸方向Aと整列し得る(又は燃焼器17の軸方向Aに対して視認可能な角度であってもよい)。側壁214は、燃料噴射装置200の軸方向中心線252に対して、前方端壁210と後方端壁212の間を略軸方向に延在し得る。多くの実施形態では、前方端壁210及び後方端壁212は、それぞれ、直線部分216及び傾斜部分218を含んでいてもよい。直線部分216は、軸方向中心線252に対して略垂直に配向し、傾斜部分218は、それぞれ、直線部分216とそれぞれの側壁214の間に延在している。
【0046】
導管継手215は、軸方向中心線252に沿って本体204の前方端壁210から外側に延在してもよい。特に、導管継手215は、前方端壁210の直線部分216の軸方向中心線252に沿って外側に延在してもよい。導管継手215は、燃料供給導管102からの燃料の流れを受けるように機能するように、燃料供給導管102に流体連結し得る。導管継手215は、任意の適切なサイズ及び形状を有してもよく、導管継手215が本明細書に記載の通り機能できるようにする燃料噴射装置200の任意の適切な部分と一体に形成してもよい又は結合してもよい。
【0047】
例示的な実施形態では、燃料噴射アセンブリ80は、燃料噴射装置200に結合したデブリフィルタ400をさらに含んでいてもよい。デブリフィルタ400は、高圧プレナム66から燃料噴射装置200に入る全ての空気がデブリフィルタ400を通過するように、燃料噴射装置200を取り囲んでもよい。例えば、デブリフィルタ400は、前方端壁210、後方端壁212及び側壁214の間に延在してもよい。デブリフィルタ400には、それを貫通する複数の穴402(
図5)が画成されていてもよく、高圧プレナム66と燃料噴射装置200の間の流体連通を可能にする。複数の穴402は、デブリ(煤又は他のデブリなど)が燃料噴射装置200に進入するのを防ぐ大きさであってもよく、これは、有利には、予混合管226及びそれらのそれぞれの燃料ポート240が詰まるのを防ぐ。加えて、デブリフィルタ400は、入口流調整器として機能し得る。すなわち、デブリフィルタ400は、高圧プレナム66からの圧縮空気が燃料噴射装置200に入る前に、圧縮空気の不均一性を低減するように機能し得る。
【0048】
図4及び
図5は、それぞれ、本開示の実施形態に係る燃料噴射アセンブリ80を含む燃焼器17の異なる断面図を示す。具体的には、
図4は、
図3に示す燃焼器17の4-4矢視断面図であり、
図5は、
図3に示す燃焼器17の5-5矢視断面図である。
【0049】
図4及び
図5に示すように、燃焼器17は、二次燃焼域74を含む燃焼室70を画成する燃焼ライナ46を含んでいてもよい。外側スリーブ48は、外側スリーブ48と燃焼ライナ46の間にアニュラス47が画成されるように、燃焼ライナ46から半径方向に離間して配置してもよい。燃焼器17は、燃料噴射アセンブリ80を含めて、高圧プレナム66内に配置してもよい。アニュラス47は、1以上のインピンジメント開口90を介して高圧プレナム66に流体連結し得る。インピンジメント開口90は、高圧プレナム66から高圧空気92を燃焼ライナ46の外側面に衝突させるように方向付け及び大きさを決定し得る。インピンジメントプロセスの間、高圧空気92は、インピンジメント開口90を通過して低圧空気94になることによって圧力降下を経験し、燃焼ライナ46から熱を除去することによってエネルギー伝達を受ける(すなわち、低圧空気94が熱を拾う)。低圧空気94は、以下で説明する通り、燃料噴射装置200に供給してもよい。
【0050】
燃料噴射アセンブリ80は、燃料噴射装置200、ボス300、デブリフィルタ400及びインサート500(幾つかの実施形態ではボス300と一体に形成してもよい)を含む。燃料噴射装置200は、(例えば1以上の留め具208を介して)外側スリーブ48に結合してもよく、燃料噴射装置200は、外側スリーブ48から高圧プレナム66に向かって半径方向外側に延在してもよい。ボス300は、燃焼ライナ46に(例えば環状溶接継手302を介して)固定結合し、アニュラス47内に配置してもよい。
【0051】
多くの実施形態では、ボス300は、環状壁308の少なくとも一部を形成し得る。環状壁308は、中心軸350に沿って延在する混合流路312を画成し得る。中心軸350は、混合流路312の中央に配置してもよく、略半径方向(例えば燃焼器17の半径方向Rと略平行)に配向していてもよい。特に、ボス300は、フランジ部304と環状壁部306とを含んでいてもよい。環状壁部306は、環状壁部306及びインサートが一緒に環状壁308を形成するように、インサート500に結合し得る。
【0052】
なお、インサート500とボス300は別個の部品として図示及び説明するが(これは、インサート500を容易に交換することによるテスト及び/又は修理可能性に有利であり得る)、インサート500は、他の実施形態ではボス300と一体的に形成してもよい(これは、製造コストを低減するために有利であり得る)。かかる実施形態では、ボス300は、混合流路312がボス300によって完全に画成されるように、環状壁308を含んでいてもよい。
【0053】
フランジ部304は、略軸方向及び周方向に延在してもよく、環状壁部306は、フランジ部304から略半径方向に(すなわち、フランジ部304から略垂直に)延在してもよい。フランジ部304は、燃焼ライナ46に(例えば環状溶接継手302を介して)固定結合してもよい。
【0054】
フランジ部304は、燃焼室70を部分的に画成してもよい。例えば、フランジ部304は、半径方向外側面305及び半径方向内側側面309を含んでいてもよい。半径方向内側面309は、フランジ部304が燃焼室70を部分的に画成するように、燃焼ライナ46の内面49と整列してもよい(例えば排気ガスは、フランジ部304の半径方向内面309に接触し得る)。フランジ部304は、環状壁部306から環状縁部310まで外側に延在してもよい。環状縁部310は、フランジ部304の末端であってもよい。環状縁部310は、燃焼ライナ46に(例えば環状溶接継手302を介して)溶接してもよい。環状壁部306は、終端部313まで略半径方向に延在し得る。
【0055】
多くの実施形態では、ボス300は、傾斜部分315(例えば半径方向R及び/又は中心軸350に対して傾斜、角度又は斜め)及び直線部分317を有する内面314を含んでいてもよい。
【0056】
インサート500は、外側面514及び内面516(混合流路312を画成する)を画成し得る。外側面514は、傾斜部518及び直線部520を含んでいてもよい。インサート500の外側面514の傾斜部分518は、ボス300の環状壁部306の内面314の傾斜部分315と相補的(又は平行かつ共延在)であってもよい。同様に、インサート500の外側面514の直線部分520は、ボス300の環状壁部306の内面314の直線部分317と相補的(又は平行かつ共延在)であってもよい。以下でさらに詳しく説明する通り、インサート500の外側面514は、ボス300とインサート500の間に冷却ギャップ602が画成されるように、ボス300の内面314から離間して配置してもよい。
【0057】
図4及び
図5に示すように、インサート500は環状であってもよい(例えばインサート500は中心軸350を取り囲んでいてもよい)。インサート500は、互いに離れて軸方向に離間した端壁504と、端壁504を連結する側壁506とを含んでいてもよい。端壁504は、側壁506に対して略垂直であってもよく、側壁506は、多くの実施形態では略軸方向に延在してもよい。インサート500は、混合流路312を画成してもよく、混合流路312は、略矩形形状(又はスタジアム形状)であってもよい。すなわち、側壁506は、混合流路312が軸方向Aに細長くなるように、端壁504よりも長くてもよく、これは、有利に、燃料噴射アセンブリが、アニュラス47の大部分を妨げることなく、より多くの燃料/空気を導入することを可能にする。
【0058】
インサート500は、基部508と先端部510の間を半径方向に延在し得る。基部508は、フランジ部304の半径方向内面309と略整列又は面一(例えば半径方向)であってもよい。先端部510は、弓状又は丸みを帯びていてもよく、これは、有利には、燃料噴射装置200からの燃料/空気が先端部510に流れ渦を生じさせるのを防止し得る。加えて、インサート500は、傾斜面の半径方向外側の端部にステップ512を画成し得る。ステップ512は、インサート500がボス300の環状壁部306の終端313に着座する(すなわち、接触する)ように、ボス300の環状壁部分306の端子端部313に接触し得る。
【0059】
図4及び
図5に示すように、燃料噴射装置200は、燃料プレナム224を少なくとも部分的に画成する半径方向外側壁220及び半径方向内側壁222をさらに含んでいてもよい。半径方向外壁220及び半径方向内壁222は、燃料噴射装置200の前方端壁210、後方端壁212及び側壁214の間に延在し得る。このようにして、燃料プレナム224は、半径方向外壁220、半径方向内壁222、前方端壁210、後方端壁212及び側壁214によって総称し得る。燃料プレナム224は、導管継手215を介して燃料の流れを受け得る。
【0060】
例示的な実施形態では、燃料噴射装置200は、噴射軸228に沿って、半径方向に外壁220上の入口端230から、燃料プレナム224及び半径方向内壁222を通って、出口端232まで、それぞれ延在する複数の予混合管226をさらに含んでいてもよい。予混合管226の各々は、入口端230の入口236から出口端232の出口238までの間を延在する予混合通路234を画成し得る。多くの実施形態では、各予混合管226の噴射軸228は、予混合管226の中心線であり得る。多くの実施形態では、複数の予混合管226の各予混合管226は、燃料プレナム224を予混合通路234に流体連結する1以上の燃料ポート240を含んでいてもよい。例えば、
図4に示すように、各予混合通路234は、互いに正反対の2つの燃料ポート240(例えば前方燃料ポート及び後方燃料ポート)を含んでいてもよく、これは、有利には、予混合通路234内の均一な燃料分配を提供する。
【0061】
様々な実施形態では、複数の予混合管226は、高圧空気源(
図5に示す高圧プレナム66など)に流体連結し得る。例えば、予混合流路234は、流入口236を介して高圧プレナム66からの高圧空気92(
図2の圧縮空気15)の流れを受け得る。混合流路312は、低圧空気源(例えばアニュラス47)に流体連結し得る。混合流路312は、予混合管226の各々から高圧空気92と燃料との混合物を受け得る。加えて、混合流路312は、アニュラス47から低圧空気94を受け得る。
【0062】
ボス300及びインサート500は、インサート500と燃料噴射装置200の間に半径方向ギャップ272が画成されるように、燃料噴射装置200から半径方向に離間して配置し得る。例えば、半径方向ギャップ272は、予混合管226の先端部264とインサート500の先端部510の間に画成し得る。多流体相互作用領域600は、予混合管226の出口238と混合流路312の入口の間に画成し得る。例えば、多流体相互作用領域600は、予混合管226の各々から高圧空気92と燃料との混合物を受け得る。加えて、多流体相互作用領域600は、アニュラス47から低圧空気94を受け取ることができ、これは、有利には、混合流路312内で燃料/空気をさらに混合し、燃料/空気を燃焼チャンバ70に送る前に、燃料を所望の燃料/空気比に近づけて希釈する。
【0063】
図5に示すように、各予混合管226の噴射軸228は、混合流路312の中心軸350に向かって傾斜していてもよい。例えば、各予混合管226は、噴射軸228が混合流路312の略半径方向に配向した中心軸350に対して角度が付けられるように、半径方向Rに対して斜めであってもよい。このようにして、各予混合管226の出口端232は、入口端230よりも混合流路312の中心軸350に近くてもよい。
【0064】
例示的な実施形態では、複数の予混合管226は、複数の列に配置し得る。
図5の左から右に示すように、複数の列は、第1の外側の列244、第1の内側の列246、第2の内側の列250及び第2の外側の列248を含んでいてもよい。第1の外側列244は、側壁214と第1の内側列246の間に配置してもよい。第1の内側列246は、第1の外側列244と第2の内側列250の間に配置してもよい。第2の内側列250は、第1の内側列246と第2の外側列248の間に配置してもよい。第2の外側列248は、第2の内側列250と側壁214の間に配置してもよい。第1の外側列244及び第1の内側列246は、中心軸350の第1の側に配置してもよいし、第2の外側列248及び第2の内側列250は、中心軸350の第2の側に配置してもよい。このようにして、予混合管226の第1の外側列244及び第1の内側列246は、予混合管226の第2の外側列248及び第2の内側列250に対向して角度をつけてもよい。
【0065】
予混合管226の各々は、半径方向R(及び/又は中心軸350)に対して斜めに配向し得る。外側の列244,248に配置された予混合管226は、内側の列246,250に配置された予混合管226よりも、中心軸350に対してより傾斜、傾斜又は角度が付けられていてもよい。例えば、外側列244,248に配置される予混合管226は、内側列246に配置された予混合管226よりも、約10%以上約50%以上(又は約10%~約40%の間又は約10%~約30%の間又は約10%~約20%の間など)に傾斜し、250.
【0066】
なお
図5を参照すると、燃料噴射装置200は、半径方向内壁222から延在し、複数の予混合管226のうちの1以上の予混合管226に結合する傾斜支持体254をさらに含んでいてもよい。傾斜支持体254は、半径方向内壁222からピーク256まで半径方向内側に延在し得る。特に、傾斜支持体254は、ピーク256と、ピーク256と第1の末端部259の間に延在する第1の傾斜面258と、ピーク256と第2の末端部261の間に延在する第2の傾斜面260とを含んでいてもよい。ピーク256は、傾斜支持体254の半径方向最内向きの点であってもよく、ピーク256は、1以上の予混合管226(例えば内側の2つの予混合管)の先端264に結合してもよい。第1及び第2の端部259,261は、傾斜支持体が半径方向内側の壁222に接続(又は遷移)する場所であってもよい。第1の傾斜面258は、ピーク256から第1の末端部259まで半径方向に外側に拡がり得る。同様に、第2の傾斜面260は、ピーク256から第2の端端部261まで半径方向外側に拡がり得る。傾斜支持体254のピーク256は、中心軸350に沿って、燃料噴射装置200の軸方向中心線252に沿って配置してもよい(
図7)。
【0067】
傾斜支持体254は、有利には、予混合管226の外側部分260及び燃料噴射装置200全体に増大した構造的完全性を提供し得る。加えて、傾斜支持体254は、積層造形中の過度のオーバーハングを防止することによって、燃料噴射装置200の積層造形を有利に促進し得る。
【0068】
図6は、本開示の実施形態に係る燃料噴射アセンブリ80を含む燃焼器17の部分の断面拡大斜視図を示す。
図7は、
図6に示す燃料噴射装置200の7-7矢視平面図を示す。特に、
図7は、燃料噴射装置200の軸方向-横断方向平面の図を模式的に示しており、横断方向Tは、周方向Cに接し、中心軸350に垂直である。以下でさらに詳しく説明する
図6及び
図7に示すように、予混合管226の複数の列における隣接する列は、互いにずれて並んで(例えば軸方向中心線252に対して軸方向にずれて又はオフセットして)いてもよい。
図7に示すように、傾斜支持部254(ピーク256、第1の傾斜面258及び第2の傾斜面260を含む)は、燃料噴射装置200の前方端壁210から後方端壁212まで軸方向中心線252に沿って延在してもよい。
【0069】
第1の外側列244内に配置された予混合管226は、第1の外側予混合管(複数可)226Aと称することができる。第1の内側列246内に配置された予混合管226は、第1の内側予混合管226Bと呼ぶことができる。第2の内側列250内に配置された予混合管226は、第2の内側予混合管226Cと称することができる。第2の外側列248内に配置された予混合管226は、第2の外側予混合管(複数可)226Dと称し得る。
【0070】
各予混合管226A~Dは、半径方向内壁222からボス300及びインサート500に向かって半径方向内側に延在してもよい。例えば、
図5に示すように、各予混合管226A~Dは、内部部分257及び外部部分263を含んでいてもよい。内部部分257は、燃料プレナム224内に収容してもよく(すなわち、内部に収容してもよく)、半径方向外壁220と半径方向内壁222の間を延在していてもよい。外装部分263は、半径方向内壁222からボス300及びインサート500に向かって半径方向内側に延在していてもよい(すなわち、燃料プレナム224の外側であってもよい)。例えば、各予混合管226A~Dの外側部分260は、半径方向内壁222の基部262から先端部264まで(例えば各予混合管の半径方向内側の末端部)まで延在してもよい。
【0071】
図7に示すように、予混合管226A~Dの列244,246,250,248の各予混合管226は、それぞれの列244,246,250,248内の他の予混合管226A~Dとそれぞれの列の軸270A~Dに沿って整列してもよい。列の軸270A~Dの各々は、燃料噴射装置200の軸方向中心線252に略平行であり及び/又は燃焼器17の軸方向Aに平行であってもよい。各列の軸270A~Dは、それぞれの列の軸270A~Dに沿って整列した予混合管226A~Dの各々の中心点を通って延在してもよい。多くの実施形態では、第1の外側予混合管226Aの各々は、列の軸270Aに沿って整列し得る。第1の内側予混合管226Bの各々は、列の軸270Bに沿って整列してもよい。第2の内側予混合管226Cの各々は、列の軸270Cに沿って整列してもよい。第2の外側予混合管226Dの各々は、列の軸270Dに沿って整列してもよい。
【0072】
例示的な実施形態では、予混合管226A~Dの各列244,246,248,250は、予混合管226A~Dの隣接する列に対してオフセットし、列が千鳥配置されるようにすることができる。例えば、予混合管226A~Dの各列244,246,248,250は、予混合管226A~Dの隣接する列に対して軸方向Aに対して軸方向にオフセットしていてもよい。例えば、第1の外側列244及び第2の内側列250に配置された予混合管226は、互いに軸方向に整列し、第2の外側列248及び第1の内側列246に配置された予混合管226から軸方向にオフセットしていてもよい。同様に、第1の内側列246及び第2の外側列248に配置された予混合管226は、互いに軸方向に整列し、第1の外側列244及び第2の内側列250に配置された予混合管226から軸方向にオフセットしていてもよい。これは、有利には、非千鳥配置を有する燃料噴射装置と比較した場合に、燃料噴射装置200において、より多くの予混合管226が利用されることを可能にする。
【0073】
様々な実施形態では、複数の予混合管226のうちの1以上の予混合管226は、軸-横平面における非円形開口を画成し得る。例えば、非円形開口は、スタジアム(例えば端部が丸みを帯びた長方形)、ひし形、長方形、三角形、楕円形又は他の非円形の形状を含んでいてもよい。例示的な実施形態では、
図7に示すように、複数の予混合管226のうちの1以上の予混合管226は、軸-横平面内の楕円形開口266を画成し得る。楕円状の開口266は、互いに直交する長径268及び短軸269を含んでいてもよい。短軸269は、燃焼器17の軸方向A及び/又は燃料噴射装置200の軸方向中心線252に略平行であってもよい。長軸268は、短軸269よりも長く、燃焼器の軸方向A及び/又は燃料噴射装置200の軸方向中心線252に垂直であってもよい。楕円形開口266は、有利には、他の形状(円形など)と比較した場合に、より良い充填(例えば予混合管226の)、流れの相互作用、混合及び火炎保持傾向の低減を可能にすることができる。
【0074】
ここで
図8及び
図9を参照すると、本開示の例示的な態様に従って、燃料噴射アセンブリ80のボス300の2つの異なる図が図示される。特に、
図8はボス300の斜視図を示し、
図9はボス300のトップダウン平面図を、本開示の実施形態に従って示す。上述の通り、ボス300は、フランジ部304及び環状壁部306を含んでいてもよい。環状壁部306は、環状壁部306とインサート500とが一緒に環状壁308(
図5)を形成するように、インサート500に結合し得る。ボス300は、中心軸350に沿って略半径方向に延在し得る。中心軸350は、ボス300が燃焼器17に設置されたときの半径方向Rに位置合わせされていてもよい。加えて、ボス300は、中心軸350に垂直な軸方向中心線352を含んでいてもよい。軸方向中心線352は、ボス300が燃焼器17内に設置されるときに、燃焼器17の軸方向Aと略平行であってもよい。しかし、幾つかの実施形態では、ボス300の軸方向中心線352は、燃焼器17の軸方向Aに対して傾斜又は角度化してもよい。
【0075】
図8及び
図9に示すように、フランジ部304は、略軸方向及び周方向に延在していてもよく、環状壁部306は、フランジ部304から略半径方向に(すなわち、フランジ部304から略垂直に)延在していてもよい。フランジ部304は、燃焼ライナ46(
図4及び
図5)に(例えば環状溶接継手302を介して)固定結合してもよい。フランジ部304は、環状壁部306から環状縁部310まで外側に延在してもよい。環状縁部310は、フランジ部304の末端であってもよい。環状縁部310は、燃焼ライナ46に(例えば環状溶接継手302を介して)溶接してもよい。
【0076】
環状壁部306は、フランジ部304との交点における根部311から終端端部313まで略半径方向に延在し得る。多くの実施形態では、
図8及び
図9に示すように、環状壁部分306は、第1の端部セグメント316、第1の端部セグメント316から離間した第2の端部セグメント318、及び第1の端部セグメント316と第2の端部セグメント318の間に延在する側部セグメント320とを含んでいてもよい。側部セグメント320は、軸方向中心線352に対して、第1の端部セグメント316と第2の端部セグメント318の間に略軸方向に延在し得る。第1の端部セグメント316及び第2の端部セグメント318は、略円弧状、丸みを帯びた又は別の方法で湾曲し、側部セグメント320の間に延在し得る。例示的な実施形態では、
図8及び
図9に示すように、ボス300は、第1の端部セグメント316から延在する第1の閉鎖フランジ322と、第2の端部セグメント318から延在する第2の閉鎖フランジ324とをさらに含んでいてもよい。第1の閉鎖フランジ322及び第2の閉鎖フランジ324は、それぞれ、ボス300の内面314及び開口301から離れて延在してもよい。
【0077】
例えば、第1の閉鎖フランジ322は、第1の端部セグメント316から側部セグメント320に略垂直な方向に延在してもよい。同様に、第2の閉鎖フランジ324は、第2の端部セグメント318から側部セグメント320に略垂直に延在してもよい。別段の記載は、第1の閉鎖フランジ322及び第2の閉鎖フランジ324は、側セグメント320を越えて横断方向Tに延在して、かつ、それぞれの端部セグメント316,318を越えて軸方向Aに延在してもよい。上述の通り、横断方向Tは、周方向Cに接し、中心軸350に垂直であってもよい。
【0078】
第1の閉鎖フランジ322及び第2の閉鎖フランジ324は、それぞれ、第1の張り出し部326と、本体中央部328と、第2の張り出し部分330とを含んでいてもよい。第1の閉鎖フランジ322の本体部328は、第1の端部セグメント316に結合してもよく、第2の閉鎖フランジ324の本体部328は、第2の端部セグメント318に結合してもよい。本体中央部328は、それらが取り付けられているそれぞれの端部セグメント316,318から軸方向外側に延在してもよい。第1のオーバーハング部分326は、本体部328の中央部328の第1の側面から横断方向に(すなわち、横断方向に)延在していてもよく、第2のオーバーハング部分330は、本体部328の第1の側面と反対側の第2の側面から横断方向に延在し得る。第1の張出部326は、第2の張出部330よりも横断方向Tにおいて長くてもよい。第1のオーバーハング部分326は、フランジ部304の側方セグメント320及び環状縁部310を越えて、本体中央部328から横断方向に延在してもよい。第2のオーバーハング部分330は、本体中央部328から側部セグメント320を越えて横断方向に延在してもよい。例示的な実施形態では、第1のオーバーハング部分326は、ボス300を燃料噴射アセンブリ80の1以上の部品(インサート500、燃料噴射装置200及び/又はデブリフィルタ400など)及び/又は燃焼器17の1以上の部品(燃焼ライナ46及び/又は外側など)に結合するために、締結具(ねじ付き締め具など)が延在し得る穴332を画成し得るスリーブ48)。
【0079】
動作中、閉鎖フランジ322,324は、環状壁部306の端部セグメント316,318を通って混合流路312に流入するアニュラス47からの空気が流れるのを有利に防止し得る。例えば、アニュラス47からの全ての空気が、軸方向ではなく周方向に(例えば側方セグメント320上)に混合流路312に入ることが、燃料/空気の混合性を増大させ、流れの分離及び/又は火炎保持の問題を防止するために有利である。
【0080】
多くの実施形態では、ボス300は、開口301を画成する内面314を含んでいてもよい。開口301は、一般に、幾何学的なスタジアム(例えば2つの円形の端部を有する長方形)として成形し得る。
図4及び
図5を手短に参照すると、インサート500は、開口301内に配置してもよく、インサート500は、混合流路312(幾何学的なスタジアムとして形状化することもできる)を画成してもよい。インサート500は、混合流路312内の高温の燃料/空気に直接曝露してもよく、ボス300のフランジ部304が燃焼室70を部分的に画成するので、ボス300は燃焼室70内の燃焼ガスに曝露してもよい。そのため、インサート500とボス300の両方が高温に対して堅牢であることが重要である。本明細書に示され、説明されるボス300は、有利には、ボス300及びインサート500の両方を冷却するように機能する複数のサーペンタイン冷却通路340を含んでおり、それにより、これらの部品のハードウェア寿命を増大させ、燃焼器17全体の効率を増大させる。
【0081】
図10は、本開示の実施形態に係る燃料噴射アセンブリ80のボス300の斜視図を示す。図に示す通り、ボス300は、フランジ部304上の入口336から内面314上の出口338まで延在するサーペンタイン又は曲がりくねった冷却通路334(仮想線で示す)を画成し得る。特に、ボス300は、フランジ部304上のそれぞれの入口336から内面314上のそれぞれの出口338まで延在する複数のサーペンタイン冷却通路334を画成し得る。各サーペンタイン冷却路334の入口336は、環状縁部310よりも環状壁部306に近いフランジ部304上に配置してもよい。特に、各サーペンタイン冷却通路334の入口336は、環状壁部306に近接する半径方向外側面305上に画成し得る(すなわち、環状縁部310よりも環状壁部306に近い)。複数のサーペンタイン冷却通路334は、互いに離間していてもよい。例えば、複数のサーペンタイン冷却通路334は、フランジ部304の広い領域にわたって冷却を提供するために、開口301の周囲に離間して(例えば等間隔に離間して)配置してもよい。
【0082】
図11及び
図12は、それぞれ、本開示の実施形態に係る燃焼ライナ46及びサーペンタイン冷却路334に結合したボス300を有する燃焼器17の断面拡大図を示す。上述の通り、ボス300のフランジ部304は、環状縁部310まで延在してもよく、環状縁部310は、燃焼ライナ46に(例えば環状溶接継手302を介して)固定結合してもよい。ボス300は、冷却ギャップ602がボス300とインサート500の間に画成されるように、インサート500から離間して配置された内面314を含んでいてもよい。特に、冷却ギャップ602は、インサートの側壁506とボス300の内面314の間に画成し得る。
図5を手短に参照すると、図に示す通り、冷却ギャップ602は、出口338からボス300の終端313に向かって半径方向外側に延在している。加えて、冷却ギャップ602は、出口338からフィルム冷却出口604まで半径方向内側に延在し得る。フィルム冷却出口604は、フランジ部304の半径方向内面309に沿って広がる前に、燃料噴射アセンブリ80の作動中にインサート500の基部508にフィルム冷却空気を供給し得る。
【0083】
例示的な実施形態では、サーペンタイン冷却通路334は、低圧空気源(アニュラス47など)と流体連結した入口336から、冷却ギャップ602と流体連結した出口338まで延在してもよい。入口336は、ボス300のフランジ部304上に配置してもよく、出口338は、側壁506に対向する内面314上に配置してもよい。例示的な実施例では、サーペンタイン冷却通路334の出口338は、空気がインサート500に衝突するように指示し得る(例えば出口338から出る空気は、冷却ギャップ602を横切って移動し、インサート500に当たる可能性がある)。続いて、冷却ギャップ602内の空気がフィルム冷却出口604から出てもよい。
【0084】
多くの実施形態では、サーペンタイン冷却通路334は、入口部342、U字状部344及び出口部346を含んでいてもよい。入口部342は、入口336から環状縁部310に向かって(溶接継手302と共に)延在してもよく、出口部346は、環状縁部310から出口338まで延在してもよい。特に、入口部342は、入口336からU字状部344まで延在していてもよく、出口部346は、U字状部344から出口338まで延在していてもよい。U字状部344は、入口部342を出口部346と流体連結してもよい。例えば、U字状部344は、入口部342から、環状縁部310に向かって、頂点348まで延在してもよい。さらに、U字状部344は、頂点348から、環状縁部310から離れて、出口部346まで延在していてもよい。
【0085】
幾つかの実施形態では、
図11に示すように、入口部342は、出口部346と略平行であってもよい。他の実施形態では、入口部342及び出口部346は、互いに角度が付けられ、傾斜し又は傾斜してもよい。例えば、
図12に示すように、入口部342が入口336から環状縁部310に向かって延在するにつれて、入口部342は出口部346から離れて発散し得る。加えて、出口部346は、出口部346が環状縁部310から離れて出口338に向かって延在するにつれて、入口部342に向かって収束し得る。幾つかの実施形態では、複数のサーペンタイン冷却通路334は、ボス300の側面に沿って平行な入口部342及び出口部346(
図11のように)を有するサーペンタイン冷却通路334と、ボス300の端部に沿って非平行な入口部342及び出口部346(
図12のように)を有するサーペンタイン冷却通路334を含んでいてもよい。
【0086】
様々な実施形態では、サーペンタイン冷却通路334の入口336及び/又は出口338の少なくとも1つは、非円形形状を有してもよく、これは、有利に、サーペンタイン冷却通路334の冷却効果を高め得るだけでなく、ボス300の積層造形を容易にする。例示的な実施形態では、入口336及び出口338は、それぞれ異なる非円形形状を有し得る。例えば、入口336は、第1の非円形形状(例えば涙滴形状)を有してもよく、出口338は、第1の非円形形状とは異なる第2の非円形形状(例えば六角形)を有してもよい。
図11及び
図12に示すように、例示的な実施形態では、入口336は、涙滴形状354を有し得る。しかし、他の実施形態(図示せず)では、入口336は、多角形形状又は他の適当な形状を有してもよく、これらは対称であってもよいし、そうでない場合もある。次に
図13を参照すると、本開示の実施形態に係る
図12に示すボス300の13-13矢視拡大平面図が示してある。図に示す通り、出口338は、多角形状355を有していてもよい。すなわち、出口338は、2つの平行な辺356が他のすべての辺よりも長い六角形の形状を有し得る。2つの平行な辺356は、多くの実施形態では半径方向Rに対して垂直であってもよい。
【0087】
多くの実施形態では、ボス300、燃料噴射装置200、インサート500及び/又は本明細書に記載のデブリフィルタ400は、それぞれ単一の部品として一体的に形成し得る。すなわち、ボス300、燃料噴射装置200、インサート500及び/又はデブリフィルタ400は、それぞれ、内部溶接継手、内部ろう付け接合部、内部接着接合部又はそれらの組み合わせを持たない単一の物体又は物体として製造してもよい。例示的な実施では、これは、直接金属レーザー焼結(DMLS)、直接金属レーザー溶融(DMLM)又は他の適切な積層造形技術などの積層造形システム及び方法を利用することによって行われ得る。他の実施形態では、鋳造又は他の適切な技術などの他の製造技術が使用し得る。幾つかの例では、ボス300及びインサート500は、単一の本体又は物体として構成してもよい。
【0088】
さらに、積層造形法を利用することにより、ボス300、燃料噴射装置200、インサート500及び/又はデブリフィルタ400は、それぞれ、連続した金属の単一片として一体的に形成してもよく、以前の設計と比較して、より少ないサブコンポーネント及び/又はジョイントを含むことができる。積層造形によるボス300、燃料噴射装置200、インサート500及び/又はデブリフィルタ400の各々の一体形成は、組立プロセス全体を改善するのに有利であり得る。例えば、一体形成によって、組立てる必要のある個別の部品の数が減るため、関連する時間と全体的な組立てコストが削減される。さらに、例えば、漏れ、別個の部品間の接合品質及び全体的な性能に関する既存の問題は、有利に低減し得る。
【0089】
本明細書では、本発明を最良の形態を含めて開示するとともに、装置又はシステムの製造・使用及び方法の実施を始め、当業者が本発明を実施できるようにするため、例を用いて説明してきた。本発明の特許性を有する範囲は、特許請求の範囲によって規定され、当業者に自明な他の例も包含する。かかる他の例は、特許請求の範囲と文言上の差のない構成要素を有しているか、或いは特許請求の範囲の文言と非本質的な差しかない均等な構成要素を有していれば、特許請求の範囲に記載された技術的範囲に属する。
【0090】
本発明の追加の態様を、以下の実施態様項に示す。
[実施態様項1]
ガスタービンの燃焼器用燃料噴射アセンブリであって、当該燃料噴射アセンブリが、燃焼器の外側スリーブに結合するように構成された燃料噴射装置と、燃料噴射装置から離間し、かつ燃焼器の燃焼ライナに結合するように構成されたボスとを備えており、ボスが、フランジ部、フランジ部から延在する環状壁部及び内面を備えており、ボスが、フランジ部の入口から内面の出口まで延在するサーペンタイン冷却通路を画成している、燃料噴射アセンブリ。
[実施態様項2]
ボスに結合したインサートであって、ボスとの間に冷却ギャップが画成されるインサートをさらに備える、実施態様項1に記載の燃料噴射アセンブリ。
[実施態様項3]
サーペンタイン冷却通路の入口が低圧空気源と流体連結し、サーペンタイン冷却通路の出口が冷却ギャップと流体連結している、実施態様項1又は実施態様項2に記載の燃料噴射アセンブリ。
[実施態様項4]
ボスのフランジ部が環状縁部まで延在している、実施態様項1乃至実施態様項3のいずれか1項に記載の燃料噴射アセンブリ。
[実施態様項5]
サーペンタイン通路が、入口部、出口部及び入口部と出口部とを流体連結するU字状部を含んでおり、入口部が入口から環状縁部に向かって延在し、出口部が環状縁部から出口に向かって延在している、実施態様項1乃至実施態様項4のいずれか1項に記載の燃料噴射アセンブリ。
[実施態様項6]
入口部が出口部と略平行である、実施態様項1乃至実施態様項5のいずれか1項に記載の燃料噴射アセンブリ。
[実施態様項7]
入口部が入口から環状縁部に向かって延在するにつれて入口部が出口部から離れて発散し、出口部が環状縁部から離れて出口に向かって延在するにつれて出口部が入口部に向かって収束する、実施態様項1乃至実施態様項6のいずれか1項に記載の燃料噴射アセンブリ。
[実施態様項8]
ボスのフランジ部が半径方向外側面を含んでおり、サーペンタイン冷却路の入口が、環状壁部に近接する半径方向外側面に画成されている、実施態様項1乃至実施態様項7のいずれか1項に記載の燃料噴射アセンブリ。
[実施態様項9]
サーペンタイン冷却流路の入口又は出口の少なくとも一方が非円形である、実施態様項1乃至実施態様項8のいずれか1項に記載の燃料噴射アセンブリ。
[実施態様項10]
サーペンタイン冷却通路が、ボスに画成された複数のサーペンタイン冷却通路の第1のサーペンタイン冷却通路であり、複数のサーペンタイン冷却通路が、互いに離間して配置されている、実施態様項1乃至実施態様項9のいずれか1項に記載の燃料噴射アセンブリ。
[実施態様項11]
環状壁部が、第1の端部セグメント、第2の端部セグメント及び第1の端部セグメントと第2の端部セグメントの間に延在する側部セグメントを含んでおり、ボスが、第1の端部セグメントから延在する第1の閉鎖フランジ及び第2の端部セグメントから延在する第2の閉鎖フランジを備える、実施態様項1乃至実施態様項10のいずれか1項に記載の燃料噴射アセンブリ。
[実施態様項12]
燃焼器であって、当該燃焼器が、1以上の燃料ノズルと、燃料ノズルの下流側に延在する燃焼ライナと、燃焼ライナから離間してその周りを取り囲んで、燃焼ライナとの間にアニュラスを画成する外側スリーブと、1以上の燃料ノズルの下流側に配置された燃料噴射アセンブリとを備えており、燃料噴射アセンブリが、燃料噴射装置から離間し、かつ燃焼器の燃焼ライナに結合したボスを備えており、ボスが、フランジ部、フランジ部から延在する環状壁部及び内面を備えており、ボスが、フランジ部の入口から内面の出口まで延在するサーペンタイン冷却通路を画成している、燃料噴射アセンブリとを備える燃焼器。
[実施態様項13]
ボスに結合したインサートであって、ボスとの間に冷却ギャップが画成されるインサートをさらに備える、実施態様項12に記載の燃焼器。
[実施態様項14]
サーペンタイン冷却通路の入口が低圧空気源と流体連結し、サーペンタイン冷却通路の出口が冷却ギャップと流体連結している、実施態様項12又は実施態様項13に記載の燃焼器。
[実施態様項15]
ボスのフランジ部が環状縁部まで延在している、実施態様項12乃至実施態様項14のいずれか1項に記載の燃焼器。
[実施態様項16]
サーペンタイン通路が、入口部、出口部及び入口部と出口部とを流体連結するU字状部を含んでおり、入口部が入口から環状縁部に向かって延在し、出口部が環状縁部から出口に向かって延在している、実施態様項12乃至実施態様項15のいずれか1項に記載の燃焼器。
[実施態様項17]
サーペンタイン冷却通路が、ボスに画成された複数のサーペンタイン冷却通路の第1のサーペンタイン冷却通路であり、複数のサーペンタイン冷却通路が互いに離間して配置されており、第1のサーペンタイン冷却流路の入口部が第1のサーペンタイン冷却路の出口部と略平行であり、複数のサーペンタイン冷却路が、第2の入口部及び第2の出口部を有する第2のサーペンタイン冷却路を含んでおり、第2の入口部は、第2の入口部が環状縁部に向かって延在するにつれて第2の出口部から離れて発散し、第2の出口部は、第2の出口部が環状縁部から離れて延在するにつれて第2の入口部に向かって収束する、実施態様項1乃至実施態様項16のいずれか1項に記載の燃焼器。
[実施態様項18]
環状壁部が、第1の端部セグメント、第2の端部セグメント及び第1の端部セグメントと第2の端部セグメントの間に延在する側部セグメントを含んでおり、ボスが、第1の端部セグメントから延在する第1の閉鎖フランジ及び第2の端部セグメントから延在する第2の閉鎖フランジを備える、実施態様項12乃至実施態様項16のいずれか1項に記載の燃焼器。
[実施態様項19]
ガスタービンの燃焼器用燃料噴射アセンブリであって、当該燃料噴射アセンブリが、燃焼器の外側スリーブに結合するように構成された燃料噴射装置と、燃料噴射装置から離間し、かつ燃焼器の燃焼ライナに結合するように構成されたボスとを備えており、ボスが、フランジ部及びフランジ部から延在する環状壁部を備えており、環状壁部が、第1の端部セグメント、第2の端部セグメント及び第1の端部セグメントと第2の端部セグメントの間に延在する側部セグメントを含んでおり、ボスが、第1の端部セグメントから延在する第1の閉鎖フランジ及び第2の端部セグメントから延在する第2の閉鎖フランジを備える、燃料噴射アセンブリ。
[実施態様項20]
ボスのフランジ部が、複数のサーペンタイン冷却通路を備えており、各サーペンタイン冷却通路が、環状壁部に近接して配置された入口及び環状壁部の内面に画成された出口を有していて、入口が入口部と流体連結し、出口が出口部と流体連結し、入口部と出口部とはU字状部によって流体連結している、実施態様項19に記載の燃料噴射アセンブリ。ガスタービンの燃焼器用燃料噴射アセンブリであって、当該燃料噴射アセンブリが、環状壁の少なくとも一部を形成するボスであって、環状壁が、中心軸に沿って延在する混合流路を画成する、ボスと、燃料噴射装置であって、燃料プレナムを少なくとも部分的に画成する半径方向外壁及び半径方向内壁、並びに複数の予混合管であって各々噴射軸に沿って半径方向外壁上の入口端から燃料プレナムを通って出口端まで延在する複数の予混合管を有する燃料噴射装置とを備えており、噴射軸が混合流路の中心軸に向かって傾斜している、燃料噴射アセンブリ。
[実施態様項21]
複数の予混合管の1以上の予混合管が非円形開口を画成する、実施態様項19又は実施態様項20に記載の燃料噴射アセンブリ。
[実施態様項22]
複数の予混合管の1以上の予混合管が楕円形開口を画成する、実施態様項19乃至実施態様項21のいずれか1項に記載の燃料噴射アセンブリ。
[実施態様項23]
複数の予混合管が高圧空気源と流体連結し、混合流路が低圧空気源と流体連結している、実施態様項19乃至実施態様項22のいずれか1項に記載の燃料噴射アセンブリ。
[実施態様項24]
複数の予混合管が複数の列に配置されている、実施態様項19乃至実施態様項23のいずれか1項に記載の燃料噴射アセンブリ。
[実施態様項25]
複数の列が、第1の外側列、第1の内側列、第2の内側列及び第2の外側列を含む、実施態様項19乃至実施態様項24のいずれか1項に記載の燃料噴射アセンブリ。
[実施態様項26]
傾斜支持体が半径方向内壁から延在しており、傾斜支持体が、複数の予混合管の1以上の予混合管に結合している、実施態様項19乃至実施態様項25のいずれか1項に記載の燃料噴射アセンブリ。
[実施態様項27]
予混合管の各列が、隣接する予混合管の列に対して軸方向にオフセットしている、実施態様項19乃至実施態様項26のいずれか1項に記載の燃料噴射アセンブリ。
[実施態様項28]
ボスが、フランジ部及びフランジ部から延在する環状壁部を備えており、フランジ部が燃焼器の燃焼ライナに結合するように構成されている、実施態様項19乃至実施態様項27のいずれか1項に記載の燃料噴射アセンブリ。
[実施態様項29]
ボスの環状壁部に結合したインサートをさらに備えており、インサートと環状壁部とが一緒に環状壁を形成する、実施態様項19乃至実施態様項28のいずれか1項に記載の燃料噴射アセンブリ。
[実施態様項30]
燃料噴射装置に結合したデブリフィルタをさらに備える、実施態様項19乃至実施態様項29のいずれか1項に記載の燃料噴射アセンブリ。
[実施態様項31]
燃焼器であって、当該燃焼器が、1以上の燃料ノズルと、燃料ノズルの下流側に延在する燃焼ライナと、燃焼ライナから離間してその周りを取り囲んで、燃焼ライナとの間にアニュラスを画成する外側スリーブと、1以上の燃料ノズルの下流側に配置された燃料噴射アセンブリとを備えており、燃料噴射アセンブリが、燃焼ライナに結合したボスであって、ボスが環状壁の少なくとも一部を形成し、環状壁が、中心軸に沿って延在する混合流路を画成する、ボスと、ボスの半径方向外側の外側スリーブに結合した燃料噴射装置であって、燃料プレナムを少なくとも部分的に画成する半径方向外壁及び半径方向内壁、並びに複数の予混合管であって各々噴射軸に沿って半径方向外壁上の入口端から燃料プレナム及び半径方向内壁を通って出口端まで延在する複数の予混合管を有する燃料噴射装置とを備えており、噴射軸が混合流路の中心軸に向かって傾斜している、燃焼器。
[実施態様項32]
複数の予混合管の1以上の予混合管が非円形開口を画成する、実施態様項31に記載の燃焼器。
[実施態様項33]
複数の予混合管の1以上の予混合管が楕円形開口を画成する、実施態様項31又は実施態様項32に記載の燃焼器。
[実施態様項34]
複数の予混合管が高圧空気源と流体連結し、混合流路が低圧空気源と流体連結し、低圧空気源が、燃焼ライナと外側スリーブの間のアニュラスである、実施態様項31乃至実施態様項33のいずれか1項に記載の燃焼器。
[実施態様項35]
複数の予混合管が複数の列に配置されている、実施態様項31乃至実施態様項34のいずれか1項に記載の燃焼器。
[実施態様項36]
複数の列が、第1の外側列、第1の内側列、第2の内側列及び第2の外側列を含む、実施態様項31乃至実施態様項35のいずれか1項に記載の燃焼器。
[実施態様項37]
傾斜支持体が半径方向内壁から延在しており、傾斜支持体が複数の予混合管の1以上の予混合管に結合している、実施態様項31乃至実施態様項36のいずれか1項に記載の燃焼器。
[実施態様項38]
予混合管の各列が、隣接する予混合管の列に対して軸方向にオフセットしている、実施態様項31乃至実施態様項37のいずれか1項に記載の燃焼器。
[実施態様項39]
ボスが、フランジ部及びフランジ部から延在する環状壁部を備えており、フランジ部が燃焼器の燃焼ライナに結合している、実施態様項31乃至実施態様項38のいずれか1項に記載の燃焼器。
【符号の説明】
【0091】
10 ガスタービンエンジン
17 燃焼器
40 燃料ノズル
46 燃焼ライナ
47 アニュラス
48 外側スリーブ
66 高圧プレナム
80 燃料噴射アセンブリ
200 燃料噴射装置
220 半径方向外壁
222 半径方向内壁
224 燃料プレナム
226 予混合管
228 噴射軸
230 入口端
232 出口端
254 傾斜支持体
300 ボス
304 フランジ部
306 環状壁部
308 環状壁
312 混合流路
350 混合流路の中心軸
【外国語明細書】