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  • 特開-真空成形用表皮 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025013283
(43)【公開日】2025-01-24
(54)【発明の名称】真空成形用表皮
(51)【国際特許分類】
   B32B 27/40 20060101AFI20250117BHJP
   B32B 5/24 20060101ALI20250117BHJP
   B32B 5/22 20060101ALI20250117BHJP
   B60R 13/02 20060101ALN20250117BHJP
【FI】
B32B27/40
B32B5/24 101
B32B5/22
B60R13/02 Z
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024111601
(22)【出願日】2024-07-11
(31)【優先権主張番号】P 2023113550
(32)【優先日】2023-07-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】517191091
【氏名又は名称】日本プラスチックス・テクノロジーズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100129676
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼荒 新一
(72)【発明者】
【氏名】島 道一
【テーマコード(参考)】
3D023
4F100
【Fターム(参考)】
3D023BA01
3D023BE05
4F100AK01A
4F100AK04C
4F100AK07C
4F100AK51B
4F100BA03
4F100BA07
4F100BA10A
4F100BA10C
4F100DG12A
4F100DJ01B
4F100DJ01C
4F100DJ02C
4F100EC03
4F100EJ17
4F100JK12B
4F100JK13B
4F100JL01
4F100YY00B
(57)【要約】
【課題】真空成形で基材に被覆可能な表皮において、軟質ウレタンフォームの質感を保持しつつ、ポリプロピレンフォームの底付き感がない質感を得ることができる真空成形用表皮及びその作製方法を提供する。
【解決手段】本発明にかかる真空成形用表皮は、ポリ塩化ビニル又はオレフィン系熱可塑性エラストマーからなる表皮と、前記表皮の裏面に設けられるウレタンフォームと、前記ウレタンフォームに圧着されたポリプロピレンフォームとからなることを特徴とする。
【選択図】図1



【特許請求の範囲】
【請求項1】
合成樹脂又は織布からなる表皮と、
前記表皮の裏面に設けられる軟質又は半硬質ウレタンフォームと、
前記ウレタンフォームに圧着されたポリプロピレンフォーム又はポリエチレンフォームとからなることを特徴とする真空成形用表皮。
【請求項2】
前記ポリプロピレンフォーム又は前記ポリエチレンフォームは、前記ウレタンフォームとの圧着面がフレーム処理されたものであることを特徴とする請求項1に記載の真空成形用表皮。
【請求項3】
前記ポリプロピレンフォーム又は前記ポリエチレンフォームは、前記ウレタンフォームとの圧着面がイトロ処理されたものであることを特徴とする請求項1に記載の真空成形用表皮。
【請求項4】
前記ウレタンフォームは、前記ポリプロピレンフォーム又は前記ポリエチレンフォームとの圧着面がフレーム処理されたものであることを特徴とする請求項2又は3に記載の真空成形用表皮。
【請求項5】
前記ウレタンフォームと前記ポリプロピレンフォーム又は前記ポリエチレンフォームとの圧着面がホットメルトで接合されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の真空成形用表皮。
【請求項6】
前記ポリプロピレンフォーム又は前記ポリエチレンフォームは、独立気泡フォームであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の真空成形用表皮。
【請求項7】
合成樹脂又は織布からなるからなる表皮と、前記表皮の裏面に設けられるウレタンフォームと、前記ウレタンフォームに圧着されたポリプロピレンフォーム又はポリエチレンフォームとからなる真空成形用表皮を作製する作製方法において、
前記ポリプロピレンフォーム又は前記ポリエチレンフォームの表面をフレーム処理した後、前記ウレタンフォームを圧着してなることを特徴とする真空成形用表皮を作製する作製方法。
【請求項8】
合成樹脂又は織布からなるからなる表皮と、前記表皮の裏面に設けられるウレタンフォームと、前記ウレタンフォームに圧着されたポリプロピレンフォーム又は前記ポリエチレンフォームとからなる真空成形用表皮を作製する作製方法において、
前記ポリプロピレンフォーム又は前記ポリエチレンフォームの表面をフレーム処理し、かつウレタンフォームの表面をフレーム処理し、前記ポリプロピレンフォーム又は前記ポリエチレンフォームのフレーム処理した表面と前記ウレタンフォームのフレーム処理した面を圧着してなることを特徴とする真空成形用表皮を作製する作製方法。
【請求項9】
合成樹脂又は織布からなるからなる表皮と、前記表皮の裏面に設けられるウレタンフォームと、前記ウレタンフォームに圧着されたポリプロピレンフォーム又はポリエチレンフォームとからなる真空成形用表皮を作製する作製方法において、
前記ポリプロピレンフォーム又はポリエチレンフォームの表面をイトロ処理し、かつ前記ウレタンフォームの表面をフレーム処理し、前記ポリプロピレンフォーム又は前記ポリエチレンフォームのイトロ処理した表面と前記ポリプロピレンフォーム又は前記ポリエチレンフォームのフレーム処理した表面と前記ウレタンフォームのフレーム処理した面を圧着してなることを特徴とする真空成形用表皮を作製する作製方法。
【請求項10】
前記ポリプロピレンフォーム又は前記ポリエチレンフォームの表面と前記ウレタンフォームとをホットメルトを用いて接着してなることを特徴とする請求項7から請求項9のいずれか1項に記載の真空成形用表皮を作製する作製方法。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラスチック等の表面に真空成形によって被覆される真空成形用表皮に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車の室内に用いられる内装材を作製する場合に、プラスチックからなる基材に装飾用の表皮を真空成形にて被覆することが行われている。こうした真空成形に用いられ真空成形用表皮の材料は、PVCやTPOで作製された表面の表皮にポリプロピレンフォーム(例えば、電子線架橋ポリプロピレン発泡体)をラミネートしたものが使用される。このようなポリプロピレンフォームをラミネートした真空成形用表皮は、ポリプロピレンフォームの復元性が高いため、押したときの底付き感がないという有利な効果を有する。しかし、例えば、軟質又は半硬質ウレタンフォームをラミネートした表皮と比較して、触った質感が硬く、高級感がないという問題があった(特許文献1)。
【0003】
一方、軟質又は半硬質ウレタンフォームからなる表皮は、質感が柔らかく高級感があるが、質感が柔らかいために底付き感が強いという問題があった。また、真空成形で使用するとウレタンフォームが真空の圧力に負けて、潰れてしまうことから真空成形で被覆することは難しく、手で貼り付けなければならないという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平4-247266号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、真空成形で基材に被覆する真空成形用表皮において、軟質又は半硬質ウレタンフォームの質感を保持しつつ、ポリプロピレンフォームの底付き感がない真空成形用表皮及びその作製方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は、以下の手段を採用した。
【0007】
本発明にかかる真空成形用表皮は、
合成樹脂又は織布からなる表皮と、
前記表皮の裏面に設けられる軟質又は半硬質ウレタンフォームと、
前記ウレタンフォームに圧着されたポリプロピレンフォーム又はポリエチレンフォームとからなることを特徴とする。
【0008】
本発明にかかる真空成形用表皮は、軟質又半硬質ウレタンフォームを表皮とポリプロピレンフォーム又はポリエチレンフォームの層で挟むように積層されているシート状に形成されている。そのため、表皮側から指で押した場合には、表皮のすぐ裏がウレタンフォームであるので、柔らかい質感を得ることができ、さらに、ウレタンフォームのその奥側にポリプロピレンフォーム又はポリエチレンフォームの層があるので底付き感を防止することができる。また、真空成形時には、ポリプロピレン又はポリエチレンの層が真空成形で基材側に引かれ、ポリプロピレン又はポリエチレンフォーム層によってウレタンフォーム側まで真空による圧力低下が届くことを低減するため、軟質のウレタンフォームを使用した場合であっても、ウレタンフォームが圧縮されることを低減して基材に被覆することができる。
【0009】
また、本発明にかかる真空成形用表皮において、前記ポリプロピレンフォーム又はポリエチレンフォームは、前記ウレタンフォームとの圧着面がフレーム処理されたものであることを特徴とするものであってもよい。ポリプロピレンフォーム又はポリエチレンフォームの表面をフレーム処理することによって、従来困難だとされていたポリプロピレンフォーム又はポリエチレンフォームとウレタンフォームを圧着することができる。
【0010】
さらに、本発明にかかる真空成型用表皮において、前記ポリプロピレンフォーム又はポリエチレンフォームは、前記ウレタンフォームとの圧着面がイトロ処理されたものであることを特徴とするものであってもよい。イトロ処理を行うことによって、フレーム処理と比較してより強固にポリプロピレンフォーム又はポリエチレンフォームとウレタンフォームを強固に圧着することができる。
【0011】
さらに、本発明にかかる真空成形用表皮において、前記ウレタンフォームは、前記ポリプロピレンフォーム又はポリエチレンフォームとの圧着面がフレーム処理されたものであることを特徴とするものであってもよい。ウレタンフォーム側にもフレーム処理を行うことによって、さらに強固にポリプロピレンフォーム又はポリエチレンフォームとウレタンフォームを強固に圧着することができる。
【0012】
さらに、本発明にかかる真空成形用表皮において、前記ウレタンフォームと前記ポリプロピレンフォーム又は前記ポリエチレンフォームとの圧着面がホットメルトで接合されていることを特徴とするものであってもよい。ホットメルトを使用することによって、さらに強固にポリプロピレンフォーム又はポリエチレンフォームとウレタンフォームを強固に圧着することができる。
【0013】
さらに、本発明にかかる真空成形用表皮において、前記ポリプロピレンフォーム又はポリエチレンフォームは、独立気泡フォームであることを特徴とするものであってもよい。独立気泡フォームにすることによって、真空の低圧力をポリプロピレンフォーム又はポリエチレンフォームで阻止し、ウレタンフォームまで達することを防止することができる。
【0014】
さらに、本発明は、真空成形用表皮の作製方法も提供する。本発明にかかる真空成形用表皮を作製する作製方法は、合成樹脂又は織布からなるからなる表皮と、前記表皮の裏面に設けられるウレタンフォームと、前記ウレタンフォームに圧着されたポリプロピレンフォーム又はポリエチレンフォームとからなる真空成形用表皮を作製する作製方法において、
前記ポリプロピレンフォーム又は前記ポリエチレンフォームの表面をフレーム処理した後、ウレタンフォームを圧着してなることを特徴とする真空成形用表皮を作製する。
【0015】
また、本発明にかかる真空成形用表皮を作製する作製方法において、前記ポリプロピレンフォーム又はポリエチレンフォームの表面をフレーム処理し、かつウレタンフォームの表面をフレーム処理し、ポリプロピレンフォーム又はポリエチレンフォームのフレーム処理した表面とウレタンフォームのフレーム処理した面を圧着してなることを特徴とするものであってもよい。
【0016】
さらに、本発明にかかる真空成形用表皮を作製する作製方法において、
前記ポリプロピレンフォーム又はポリエチレンフォームの表面をイトロ処理し、かつウレタンフォームの表面をフレーム処理し、ポリプロピレンフォーム又はポリエチレンフォームのイトロ処理した表面とポリプロピレンフォーム又はポリエチレンフォームのフレーム処理した表面とウレタンフォームのフレーム処理した面を圧着してなることを特徴とするものであってもよい。
【0017】
さらに、本発明にかかる真空成形用表皮を作製する作製方法において、前記ポリプロピレンフォーム又は前記ポリエチレンフォームの表面と前記ウレタンフォームとをホットメルトを用いて接着してなることを特徴とするものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1図1は、実施形態にかかる真空成形用表皮100の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を用いて、実施形態にかかる表皮被覆製品について、詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態及び図面は、本発明の実施形態の一部を例示するものであり、これらの構成に限定する目的に使用されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更することができる。各図において対応する構成要素には同一又は類似の符号が付されている。
【0020】
本発明にかかる真空成形用表皮100は、図1に示すように、表層から、ポリ塩化ビニル系樹脂又はオレフィン系熱可塑性エラストマーからなる表皮10と、表皮10の裏面に設けられるウレタンフォーム20と、このウレタンフォーム20に圧着積層されるポリプロピレンフォーム又はポリエチレンフォーム30と、を備えている。
【0021】
表皮10は、合成樹脂又は織布からなるシート状の部材である。合成樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル系樹脂(PVC)、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)又は熱可塑性ポリウレタンエラストマー(TPU)等からなるシートが挙げられる。表面の加工(シボ加工、エンボス加工)は、特に限定するものではなく、適宜選択することができる。なお、塩化ビニル系樹脂は、ポリ塩化ビニルに限らず、塩化ビニルを主体とする各種の共重合体並びに他の樹脂等とのブレンドからなるものでもよい。塩化ビニル系樹脂のシートの厚さは、表皮10の感触を損なわず、真空成形に適した厚さとして、0.3mm~2.0mmの範囲が好ましい。より好ましくは、0.5mm~1.0mmの範囲である。
【0022】
ウレタンフォーム20は、軟質ウレタンフォーム又は半硬質ウレタンフォームが使用される。ウレタンフォーム20は、スラブフォームで作製されたものであっても、モールドフォームで作製されたものであってもよい。スラブフォームは、ポリオールやポリイソシアネート、触媒や整泡剤などを混ぜ込んだ原料混合物をモールドに入れずに加熱機に流し込み、発泡硬化したウレタンフォーム20を切断等で成型する成形法であり、モールドフォームは、原料混合物を既定の型に流し込んで成形し、型ごと加熱する成形法である。ウレタンフォーム20の厚さは、1.0mm~5.0mmの範囲が好ましい。また、後述するように、表皮との成形時に発泡させるラミネート成形であってもよい。
【0023】
ポリプロピレンフォーム又はポリエチレンフォーム30は、厚さが1.0mm~3.0mmの範囲が好ましい。ポリプロピレンフォーム又はポリエチレンフォーム30は、好ましくは独立気泡フォームであることが好ましい。表皮を基材に真空成形した場合に、連続気泡フォームであると真空による低圧力がポリプロピレンフォーム又はポリエチレンフォーム30を通過してウレタンフォーム20まで達し、ウレタンフォーム20を縮ませてしまうからである。独立気泡フォームにすることによって、真空の低圧力をポリプロピレンフォーム又はポリエチレンフォーム30で阻止し、ウレタンフォーム20まで達することを防止することができる。
【0024】
以上のような構成からなる本発明にかかる真空成形用表皮100は、以下のようにして作製される。なお、以下の説明は、ポリプロピレンフォーム30を使用した例を示しているが、ポリエチレンフォームでも同様の作製方法で作製が可能である。
【0025】
(第1作製方法)
まず、表皮10とウレタンフォーム20の積層体を作製する。表皮10とウレタンフォーム20の積層体は、表皮10とウレタンフォーム20をそれぞれ作製後に接着剤等で接着により積層してもよいし、表皮10にウレタンフォーム混合原液を流し込み発泡させ、表皮10とウレタンフォーム20が一体に接着した板状に成形するラミネート成形であってもよい。そして、ポリプロピレンフォーム30の表面をフレーム処理する。フレーム処理とは、燃焼ガスと空気の混合ガスを燃やすことで空気中の酸素をプラズマ化させ、酸素プラズマを処理対象物(ポリプロピレンフォーム30)に付与することで基材表面を親水化する処理である。そして、フレーム処理したポリプロピレンフォーム30の表面と、表皮10とウレタンフォーム20の積層体のウレタンフォーム20の表面を熱処理して圧着して完成品とする。かかる作製方法によって、非常に困難であるウレタンフォーム20とポリプロピレンフォーム30を圧着積層することができる。
【0026】
(第2作製方法)
第2作製方法は、第1作製方法のポリプロピレンフォーム30の表面のフレーム処理に代えてイトロ処理を行うものである。イトロ処理とは、火炎を形成するため燃料ガス中にシラン化合物等を導入し、その火炎を用いてポリプロピレンフォーム30表面に処理を施すことで、主にSiOを構成成分とするナノレベルの粒子が、処理されたポリプロピレンの表面に多数形成され、火炎(フレーム)による酸化反応と共に、ウレタンフォーム20との密着性を大幅に向上させることが可能な表面処理方法である。そして、イトロ処理したポリプロピレンフォーム30の表面と、表皮10とウレタンフォーム20の積層体のウレタンフォーム20の表面とを熱処理し、圧着して一体として完成品とする。かかる作製方法によって、非常に困難であるウレタンフォーム20とポリプロピレンフォーム30をより効果的に圧着積層することができる。
【0027】
(第3作製方法)
第3作製方法は、第1作製方法又は第2作製方法の表皮10とウレタンフォーム20の積層体のウレタンフォーム20の表面をフレーム処理した後に、ポリプロピレンフォーム30の表面と接合するものである。かかる作製方法によって、非常に困難であるウレタンフォーム20とポリプロピレンフォーム30をより効果的に圧着積層することができる。
【0028】
(第4作製方法)
第4作製方法は、第1作製方法から第3作成方法における表皮10とウレタンフォーム20の積層体とポリプロピレンフォーム30の表面と接合する際に、表皮10とウレタンフォーム20の積層体又はポリプロピレンフォーム30のいずれかの表面にホットメルト処理をした後に接合するものである。かかる作製方法によって、非常に困難であるウレタンフォーム20とポリプロピレンフォーム30をより効果的に圧着積層することができる。
【0029】
以上の方法によって作製された真空成形用表皮100は、基材に真空成形する際に、基材と接着される真空側表面がポリプロピレンフォーム30となるので、ウレタンフォーム20を真空で潰されることを低減することができる。そのため、ウレタンフォーム20を潰すことなく基材に被覆することができる。したがって、表皮直下の軟質ウレタンフォーム20の質感によって柔らかい質感を保持しつつ、その奥に配置されるポリプロピレンフォーム30によって底付き感がない表皮とすることができる。
【0030】
なお、本発明は上述した各実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0031】
上述した実施の形態で示すように、自動車関連部品の作製方法として産業上利用することができる。
【符号の説明】
【0032】
10…表皮、20…ウレタンフォーム、30…ポリプロピレンフォーム、100…真空成形用表皮


図1