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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025133038
(43)【公開日】2025-09-10
(54)【発明の名称】プリント回路基板
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/12 20060101AFI20250903BHJP
   H01L 23/15 20060101ALI20250903BHJP
   H05K 1/11 20060101ALI20250903BHJP
   H05K 1/02 20060101ALI20250903BHJP
【FI】
H01L23/12 Q
H01L23/14 C
H05K1/11 H
H05K1/02 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】29
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2025012088
(22)【出願日】2025-01-28
(31)【優先権主張番号】10-2024-0029618
(32)【優先日】2024-02-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ-メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】張 鎬勝
(72)【発明者】
【氏名】金 美▲グン▼
(72)【発明者】
【氏名】朴 ▲ミン▼圭
(72)【発明者】
【氏名】朴 鍾殷
(72)【発明者】
【氏名】李 ▲ウォン▼錫
(72)【発明者】
【氏名】趙 ▲尚▼益
(72)【発明者】
【氏名】韓 成
【テーマコード(参考)】
5E317
5E338
【Fターム(参考)】
5E317AA24
5E317BB01
5E317BB04
5E317BB11
5E317BB12
5E317BB13
5E317BB14
5E317BB15
5E317CC33
5E317GG05
5E338AA03
5E338AA16
5E338AA18
5E338BB13
5E338BB14
5E338BB63
5E338EE28
(57)【要約】      (修正有)
【課題】本発明の様々な目的の一つは、ガラス基板などの無機材料を含むコア層に貫通ビアを形成する場合でも、熱衝撃によるクラックの発生を防止することができるプリント回路基板を提供することである。
【解決手段】本発明のプリント回路基板は、第1絶縁層111と、前記第1絶縁層の上面及び下面の間の少なくとも一部を貫通し、上端部の側面及び下端部の側面のうち一つ以上の少なくとも一部を前記第1絶縁層とそれぞれ離隔させる一つ以上の隙間部G1、G2を有する貫通ビア135と、前記第1絶縁層上に配置され、前記貫通ビアの上端部及び下端部のうち一つ以上の少なくとも一部を覆い、前記一つ以上の隙間部のそれぞれの少なくとも一部を充填する第2絶縁層112と、を含む。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1絶縁層と、
前記第1絶縁層の上面及び下面の間の少なくとも一部を貫通し、上端部の側面及び下端部の側面のうち一つ以上の少なくとも一部を前記第1絶縁層とそれぞれ離隔させる一つ以上の隙間部を有する貫通ビアと、
前記第1絶縁層上に配置され、前記貫通ビアの上端部及び下端部のうち一つ以上の少なくとも一部を覆い、前記一つ以上の隙間部のそれぞれの少なくとも一部を充填する第2絶縁層と、を含む、プリント回路基板。
【請求項2】
前記第1絶縁層の上面及び下面のうち一つ以上は、前記貫通ビアの上面及び下面のうち一つ以上とそれぞれ段差を有する、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項3】
前記第1絶縁層の上面は、前記貫通ビアの上面よりも上側に配置され、
前記第1絶縁層の下面は、前記貫通ビアの下面よりも下側に配置される、請求項2に記載のプリント回路基板。
【請求項4】
前記第1絶縁層は無機絶縁材を含み、
前記第2絶縁層は有機絶縁材を含む、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項5】
前記第1絶縁層はガラス基板(Glass Substrate)を含み、
前記第2絶縁層は、PPG(Prepreg)又はABF(Ajinomoto Build-up Film)を含む、請求項4に記載のプリント回路基板。
【請求項6】
前記貫通ビアは、断面上において、上端部及び下端部のそれぞれにおける最大幅が、上端部及び下端部の間の中心部における最小幅よりも広い、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項7】
貫通部を有するフレームをさらに含み、
前記第1絶縁層は、前記貫通部内に少なくとも一部が配置され、
前記第2絶縁層は、前記貫通部の少なくとも一部を充填する、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項8】
前記第2絶縁層の上面上に配置された第1配線層と、
前記第2絶縁層の下面上に配置された第2配線層と、
前記第2絶縁層の少なくとも一部を貫通し、前記第1配線層の少なくとも一部を前記貫通ビアの上面と連結する第1接続ビアと、
前記第2絶縁層の他の少なくとも一部を貫通し、前記第2配線層の少なくとも一部を前記貫通ビアの下面と連結する第2接続ビアと、をさらに含み、
前記第1接続ビア及び前記第2接続ビアは、断面上において互いに反対方向のテーパ形状を有する、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項9】
前記第2絶縁層の上面上に配置され、前記第1配線層の少なくとも一部を覆う第3絶縁層と、
前記第2絶縁層の下面上に配置され、前記第2配線層の少なくとも一部を覆う第4絶縁層と、
前記第3絶縁層の上面上に配置された第3配線層と、
前記第4絶縁層の下面上に配置された第4配線層と、
前記第3絶縁層の少なくとも一部を貫通し、前記第1配線層及び前記第3配線層のそれぞれの少なくとも一部を互いに連結する第3接続ビアと、
前記第4絶縁層の少なくとも一部を貫通し、前記第2配線層及び前記第4配線層のそれぞれの少なくとも一部を互いに連結する第4接続ビアと、をさらに含み、
前記第3接続ビア及び前記第4接続ビアは、断面上において互いに反対方向のテーパ形状を有する、請求項8に記載のプリント回路基板。
【請求項10】
前記第3絶縁層の上面上に配置され、前記第3配線層の少なくとも一部を露出させる第1開口を有する第1レジスト層と、
前記第4絶縁層の下面上に配置され、前記第4配線層の少なくとも一部を露出させる第2開口を有する第2レジスト層と、をさらに含む、請求項9に記載のプリント回路基板。
【請求項11】
前記第1開口上に配置され、前記第3配線層の露出した少なくとも一部と連結された第1電気連結金属と、
前記第2開口上に配置され、前記第4配線層の露出した少なくとも一部と連結された第2電気連結金属と、をさらに含む、請求項10に記載のプリント回路基板。
【請求項12】
前記第3配線層の露出した少なくとも一部及び前記第1電気連結金属の間に配置された第1アンダーバンプ金属と、
前記第4配線層の露出した少なくとも一部及び前記第2電気連結金属の間に配置された第2アンダーバンプ金属と、をさらに含む、請求項11に記載のプリント回路基板。
【請求項13】
ガラス基板と、
前記ガラス基板の上面及び下面の間を貫通する貫通孔と、
前記貫通孔の少なくとも一部を充填する金属ビアと、
前記金属ビアの上端部の側面と前記貫通孔の壁面との間、及び前記金属ビアの下端部の側面と前記貫通孔の壁面との間にそれぞれ配置された一つ以上の隙間部と、
前記ガラス基板上に配置され、前記一つ以上の隙間部のそれぞれの少なくとも一部を充填する絶縁層と、を含む、プリント回路基板。
【請求項14】
前記金属ビアの上面及び下面は、それぞれ前記ガラス基板の上面及び下面を基準として前記金属ビアの内側にリセスされた、請求項13に記載のプリント回路基板。
【請求項15】
前記金属ビアは、前記貫通孔の壁面の一部上に配置されたシード層、及び前記貫通孔の少なくとも一部を充填する金属層を含み、
前記一つ以上の隙間部は、前記貫通孔の壁面の他の一部及び前記金属層の側面の間に少なくとも一部がそれぞれ配置された、請求項13に記載のプリント回路基板。
【請求項16】
前記絶縁層の少なくとも一部を貫通し、前記金属ビアと直接連結された接続ビアと、
前記絶縁層上に配置され、前記接続ビアと直接連結された配線層と、をさらに含む、請求項13に記載のプリント回路基板。
【請求項17】
貫通部を有するフレームと、
前記貫通部内に少なくとも一部が配置されたガラス基板と、
前記フレームの上面及び前記ガラス基板の上面のそれぞれの少なくとも一部を覆う第1絶縁部、前記フレームの下面及び前記ガラス基板の下面のそれぞれの少なくとも一部を覆う第2絶縁部、並びに前記貫通部内の前記フレームと前記ガラス基板との間の少なくとも一部を充填する充填部、を含む絶縁層と、
前記ガラス基板の上面及び下面の間の少なくとも一部を貫通する貫通ビアと、
前記第1絶縁部の少なくとも一部を貫通し、前記貫通ビアの上側に直接連結された第1接続ビアと、
前記第2絶縁部の少なくとも一部を貫通し、前記貫通ビアの下側に直接連結された第2接続ビアと、を含む、プリント回路基板。
【請求項18】
前記ガラス基板の上面及び下面の間の厚さは、前記貫通ビアの上面及び下面の間の厚さよりも厚い、請求項17に記載のプリント回路基板。
【請求項19】
前記貫通ビアは、前記ガラス基板の上面及び下面の間を貫通する貫通孔の壁面上に配置されたシード層と、前記シード層上に配置され、前記貫通孔の少なくとも一部を充填する金属層とを含み、
前記シード層は複数の層を含む、請求項17に記載のプリント回路基板。
【請求項20】
前記貫通ビアは、断面上において実質的に砂時計形状を有し、
前記第1接続ビアは、断面上において上端部の幅が下端部の幅よりも広い実質的にテーパ形状の側面を有し、
前記第2接続ビアは、断面上において下端部の幅が上端部の幅よりも広い実質的にテーパ形状の側面を有する、請求項17に記載のプリント回路基板。
【請求項21】
前記第1絶縁部の上面上に配置され、前記第1接続ビアと連結された第1配線層と、
前記第2絶縁部の下面上に配置され、前記第2接続ビアと連結された第2配線層と、をさらに含む、請求項17に記載のプリント回路基板。
【請求項22】
前記第1絶縁部及び前記第2絶縁部と前記充填部とは互いに一体化された、請求項17に記載のプリント回路基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はプリント回路基板に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、パッケージ基板の高性能化のために大面積化、高多層化、微細化などが求められている。一方、パッケージ基板に含まれるコア基板としては、通常CCL(Copper Clad Laminate)が用いられているが、CCLの場合、低いモジュラスと高い熱膨張係数により反り(Warpage)が発生しやすく、さらに、微細回路の実現にも限界がある。そこで、高いモジュラスと低い熱膨張係数をもって反りを抑制することができ、また滑らかな表面を有することにより微細回路の実現が容易な新たな材料、例えば、無機材料を含むコア基板が求められている。但し、無機材料を含むコア基板の場合、貫通ビアを形成する際に貫通孔の加工中に上端部と下端部の入口部分で一部のディフェクトが発生することがあり、これは製品化した後にクラックの始点となる可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の様々な目的の一つは、ガラス基板などの無機材料を含むコア層に貫通ビアを形成する場合でも、熱衝撃によるクラックの発生を防止することができるプリント回路基板を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明を通じて提案するいくつかの解決手段のうち一つは、貫通ビアの上端部の側面及び/又は下端部の側面に、貫通ビアとコア層との間の離隔した空間である一つ以上の隙間部を形成し、これを絶縁材で充填することにより、応力の観点から熱衝撃に有利であり得る構造のプリント回路基板を提供することである。
【0005】
例えば、一例に係るプリント回路基板は、第1絶縁層と、上記第1絶縁層の上面及び下面の間の少なくとも一部を貫通し、上端部の側面及び下端部の側面のうち一つ以上の少なくとも一部を上記第1絶縁層とそれぞれ離隔させる一つ以上の隙間部を有する貫通ビアと、上記第1絶縁層上に配置され、上記貫通ビアの上端部及び下端部のうち一つ以上の少なくとも一部を覆い、上記一つ以上の隙間部のそれぞれの少なくとも一部を充填する第2絶縁層と、を含むものであってもよい。
【0006】
例えば、一例に係るプリント回路基板は、ガラス基板と、上記ガラス基板の上面及び下面の間を貫通する貫通孔と、上記貫通孔の少なくとも一部を充填する金属ビアと、上記金属ビアの上端部の側面と上記貫通孔の壁面、及び上記金属ビアの下端部の側面と上記貫通孔の壁面との間にそれぞれ配置された一つ以上の隙間部と、上記ガラス基板上に配置され、上記一つ以上の隙間部のそれぞれの少なくとも一部を充填する絶縁層と、を含むものであってもよい。
【発明の効果】
【0007】
本発明の様々な効果のうち一効果として、ガラス基板などの無機材料を含むコア層に貫通ビアを形成する場合でも、熱衝撃によるクラックの発生を防止することができるプリント回路基板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】電子機器システムの例を概略的に示すブロック図である。
図2】電子機器の一例を概略的に示す斜視図である。
図3】プリント回路基板の一例を概略的に示す断面図である。
図4図3のプリント回路基板のA領域を概略的に示す拡大断面図である。
図5a図4のプリント回路基板のA領域のI-I’線に沿った切断面の様々な例を概略的に示す平面図である。
図5b図4のプリント回路基板のA領域のI-I’線に沿った切断面の様々な例を概略的に示す平面図である。
図6a図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
図6b図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
図6c図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
図6d図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
図6e図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
図6f図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
図6g図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
図6h図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
図6i図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
図7】プリント回路基板の他の一例を概略的に示す断面図である。
図8】プリント回路基板のさらに他の一例を概略的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付の図面を参照して本発明について説明する。図面における要素の形状及びサイズなどは、より明確な説明のために誇張又は縮小することができる。
【0010】
電子機器
図1は、電子機器システムの例を概略的に示すブロック図である。
【0011】
図面を参照すると、電子機器1000はメインボード1010を収容する。メインボード1010には、チップ関連部品1020、ネットワーク関連部品1030、及びその他の部品1040などが物理的及び/又は電気的に連結されている。これらは後述する他の電子部品とも結合して様々な信号ライン1090を形成する。
【0012】
チップ関連部品1020としては、揮発性メモリ(例えば、DRAM)、不揮発性メモリ(例えば、ROM)、フラッシュメモリなどのメモリチップ;セントラルプロセッサ(例えば、CPU)、グラフィックプロセッサ(例えば、GPU)、デジタル信号プロセッサ、暗号化プロセッサ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラなどのアプリケーションプロセッサチップ;アナログ-デジタルコンバータ、ASIC(application-specific IC)などのロジックチップなどが含まれるが、これらに限定されるものではなく、これら以外にもその他の異なる形態のチップ関連電子部品が含まれてもよいことは言うまでもない。また、これらのチップ関連部品1020を互いに組み合わせてもよいことは勿論である。チップ関連部品1020は、上述したチップや電子部品を含むパッケージ形態であってもよい。
【0013】
ネットワーク関連部品1030としては、Wi-Fi(IEEE 802.11ファミリなど)、WiMAX(IEEE 802.16ファミリなど)、IEEE 802.20、LTE(long term evolution)、Ev-DO、HSPA+、HSDPA+、HSUPA+、EDGE、GSM、GPS、GPRS、CDMA、TDMA、DECT、Bluetooth(登録商標)、3G、4G、5G、及びそれ以降のものとして指定された任意の他の無線及び有線プロトコルが含まれるが、これらに限定されるものではなく、これら以外にも、その他の異なる多数の無線又は有線標準やプロトコルのうち任意のものが含まれてもよい。また、ネットワーク関連部品1030をチップ関連部品1020と併せて互いに組み合わせてもよいことは言うまでもない。
【0014】
その他の部品1040としては、高周波インダクタ、フェライトインダクタ、パワーインダクタ、フェライトビーズ、LTCC(low Temperature Co-Firing Ceramics)、EMI(Electro Magnetic Interference)フィルタ、MLCC(Multi-Layer Ceramic Condenser)などが含まれる。但し、これらに限定されるものではなく、これら以外にも、その他の異なる様々な用途のために使用されるチップ部品形態の受動素子などが含まれてもよい。また、その他の部品1040をチップ関連部品1020及び/又はネットワーク関連部品1030と互いに組み合わせてもよいことは言うまでもない。
【0015】
電子機器1000の種類に応じて、電子機器1000は、メインボード1010に物理的及び/又は電気的に連結されているか又はされていない他の電子部品を含むことができる。他の電子部品の例としては、カメラモジュール1050、アンテナモジュール1060、ディスプレイ1070、バッテリ1080などがある。但し、これらに限定されるものではなく、オーディオコーデック、ビデオコーデック、電力増幅器、羅針盤、加速度計、ジャイロスコープ、スピーカ、大容量記憶装置(例えば、ハードディスクドライブ)、CD(compact disk)、DVD(digital versatile disk)などであってもよい。これら以外にも、電子機器1000の種類に応じて様々な用途のために使用されるその他の電子部品などが含まれてもよいことは言うまでもない。
【0016】
電子機器1000は、スマートフォン(smart phone)、個人用情報端末機(personal digital assistant)、デジタルビデオカメラ(digital video camera)、デジタルスチルカメラ(digital still camera)、ネットワークシステム(network system)、コンピュータ(computer)、モニタ(monitor)、タブレット(tablet)、ラップトップ(laptop)、ネットブック(netbook)、テレビ(television)、ビデオゲーム(video game)、スマートウォッチ(smart watch)、オートモーティブ(Automotive)などであってもよい。但し、これらに限定されるものではなく、これら以外にも、データを処理する任意の他の電子機器であってもよいことは言うまでもない。
【0017】
図2は、電子機器の一例を概略的に示す斜視図である。
【0018】
図面を参照すると、電子機器は、例えば、スマートフォン1100であってもよい。スマートフォン1100の内部には、マザーボード1110が収容されており、このようなマザーボード1110には、様々な部品1120が物理的及び/又は電気的に連結されている。また、カメラモジュール1130及び/又はスピーカ1140のようにマザーボード1110に物理的及び/又は電気的に連結されているか又はされていない他の部品が内部に収容されている。部品1120の一部は、上述したチップ関連部品であってもよく、例えば、部品パッケージ1121であってもよいが、これに限定されるものではない。部品パッケージ1121は、能動部品及び/又は受動部品を含む電子部品が表面実装配置されたプリント回路基板の形態であってもよい。あるいは、部品パッケージ1121は、能動部品及び/又は受動部品が内蔵されたプリント回路基板の形態であってもよい。一方、電子機器は必ずしもスマートフォン1100に限定されるものではなく、上述したように他の電子機器であってもよいことは言うまでもない。
【0019】
プリント回路基板
図3は、プリント回路基板の一例を概略的に示す断面図であり、図4は、図3のプリント回路基板のA領域を概略的に示す拡大断面図である。
【0020】
図面を参照すると、一例に係るプリント回路基板100Aは、第1絶縁層111、第1絶縁層111の上面及び下面の間の少なくとも一部を貫通し、上端部の側面及び/又は下端部の側面の少なくとも一部を第1絶縁層111とそれぞれ離隔させる一つ以上の隙間部G1、G2を有する貫通ビア135、及び第1絶縁層111上に配置され、貫通ビア135の上端部及び/又は下端部の少なくとも一部を覆い、一つ以上の隙間部G1、G2のそれぞれの少なくとも一部を充填する第2絶縁層112を含むことができる。例えば、第2絶縁層112は、第1絶縁層111の上面及び下面上に配置され、貫通ビア135の上端部及び下端部のそれぞれの少なくとも一部を覆うことができ、貫通ビア135の上端部の側面に形成された一つ以上の第1隙間部G1及び貫通ビア135の下端部の側面に形成された一つ以上の第2隙間部G2のそれぞれの少なくとも一部を充填することができる。貫通ビア135の上端部は、貫通ビア135の上面を基準として、下側に貫通ビア135の一部を含むことができる。貫通ビア135の下端部は、貫通ビア135の下面を基準として、上側に貫通ビア135の他の一部を含むことができる。
【0021】
このように、一例に係るプリント回路基板100Aは、第1絶縁層111を貫通する貫通ビア135の上端部の側面及び/又は下端部の側面に、第1絶縁層111と貫通ビア135との間の空間である一つ以上の隙間部G1、G2が形成され、このような一つ以上の隙間部G1、G2のそれぞれの少なくとも一部は第2絶縁層112で充填されることができる。したがって、第1絶縁層111がコア層としてガラス基板のような無機材料を含む場合でも、応力の観点から熱衝撃に有利であり得る構造を有することができる。したがって、熱衝撃によるクラックの発生を防止することができる。
【0022】
例えば、ガラス基板(glass substrate)に貫通孔を形成した後、銅(Cu)フィルめっきで充填してTGV(Through Glass Via)を形成し、絶縁層をその上に積層した後、常温で約260℃程度までリフローを行ったとき、TGVの上端部及び下端部の入口部分にかかる圧縮応力を比較すると、隙間部を形成した後に絶縁材で充填した場合、隙間部を形成しない場合に比べて、圧縮応力が著しく低い可能性がある。より具体的に、隙間部なしに単に銅(Cu)で充填されたTGVに比べて(実験例1)、銅(Cu)で充填されたTGVの上端部及び下端部の側面に隙間部を形成した後、ABF(アジノモトビルドアップフィルム、Ajinomoto Build-up Film)で充填した場合(実験例2)と、銅(Cu)で充填されたTGVの上端部及び下端部の側面に隙間部を形成した後にPPG(プリプレグ、Prepreg)で充填した場合(実験例3)、圧縮応力はそれぞれ、約1:0.02:0.11(実験例1:実験例2:実験例3)のレベルに改善されることができる。したがって、隙間部を形成した後に絶縁材で充填した構造により、熱衝撃によって加わる応力によるクラックを抑制することができる。
【0023】
一方、第1絶縁層111の上面及び/又は下面は、貫通ビア135の上面及び/又は下面とそれぞれ段差を有することができる。例えば、第1絶縁層111の上面は貫通ビア135の上面より上側に配置され、第1絶縁層111の下面は貫通ビア135の下面より下側に配置されることができる。例えば、貫通ビア135の上面及び下面は、それぞれ第1絶縁層111の上面及び下面を基準として貫通ビア135の内側にリセスされてもよい。このようなリセス空間の少なくとも一部も第2絶縁層112で充填されることができる。したがって、熱衝撃についてより有利な構造を有することができる。また、貫通ビア135の信頼性をより改善することができる。
【0024】
なお、第1絶縁層111は無機絶縁材を含むことができる。例えば、第1絶縁層111はガラス基板を含むことができる。例えば、板ガラス(plate glass)を含むことができる。但し、これに限定されるものではなく、ガラス基板の他にも、上述した一つ以上の隙間部G1、G2を形成することができる材料であれば、他の材料を使用することもできる。これに対し、第2絶縁層112は有機絶縁材を含むことができ、このような有機絶縁材が一つ以上の隙間部G1、G2を充填することで、応力の観点からより有利になり得る。第2絶縁層112は、PPG(Prepreg)又はABF(Ajinomoto Build-up Film)を含むことができるが、これに限定されるものではなく、他の有機絶縁材が含まれてもよい。
【0025】
一方、貫通ビア135は、第1絶縁層111の上面及び下面の間を貫通する貫通孔hの少なくとも一部を充填する金属ビア135であってもよい。金属ビア135の上端部の側面と貫通孔hの壁面との間に一つ以上の第1隙間部G1が形成されることができ、金属ビア135の下端部の側面と貫通孔hの壁面との間に一つ以上の第2隙間部G2が形成されることができる。金属ビア135は、貫通孔hの壁面の一部上に配置されたシード層m1と、貫通孔hの少なくとも一部を充填する金属層m2とを含むことができる。一つ以上の第1及び第2隙間部G1、G2は、貫通孔hの壁面の他の一部、例えば、貫通孔hの壁面のうちシード層m1が形成されていない部分と金属層m2の側面との間にそれぞれ少なくとも一部が配置されてもよい。一つ以上の第1及び第2隙間部G1、G2が形成された一部の領域では、シード層m1の一部が貫通孔hの壁面と離隔して金属層m2の側面に残存することもできる。このように、金属ビア135は、貫通孔hにシード層を形成した後、フィルめっきを行って形成することができ、その後、研磨工程でシード層とフィルめっき層の一部が除去されるとき、一つ以上の第1及び第2隙間部G1、G2が形成されることができる。このとき、上述のリセス空間、例えば、ディッシング(dishing)又はディンプル(dimple)も形成されることができる。このような構造に基づいて、熱応力の観点から有利な構造を実現することができる。
【0026】
一方、貫通ビア135は、断面上において、上端部及び下端部のそれぞれにおける最大幅が、上端部及び下端部の間の中心部における最小幅よりも広くてもよい。例えば、少なくとも一部が貫通ビア135で充填された貫通孔hは、略砂時計形状を有することができる。したがって、貫通ビア135は、これにほぼ対応する構造を有することができる。このような構造は、応力分散においてより有利であり得る。
【0027】
また、一例に係るプリント回路基板100Aは、貫通部Hを有するフレーム118をさらに含むことができる。第1絶縁層111は、フレーム118の貫通部H内に少なくとも一部が配置されることができる。第2絶縁層112は、フレーム118の少なくとも一部を覆うことができ、貫通部Hの少なくとも一部を充填することができる。フレーム118は、工程過程で治具(jig)として用いられることができ、これにより、工程における反り制御などにおいてより有利になり得る。また、大面積のフレーム118には複数の貫通部Hが形成されることができ、これを用いて複数のプリント回路基板100Aを同じ工程を通じて製造した後、切断工程に分けて製造することができるため、生産性を高めることができる。
【0028】
一方、一例に係るプリント回路基板100Aは、第2絶縁層112の上面上に配置された第1配線層121、第2絶縁層112の下面上に配置された第2配線層122、第2絶縁層112の少なくとも一部を貫通し、第1配線層121の少なくとも一部を貫通ビア135の上面と連結する第1接続ビア131、及び第2絶縁層112の他の少なくとも一部を貫通し、第2配線層122の少なくとも一部を貫通ビア135の下面と連結する第2接続ビア132をさらに含むことができる。第1及び第2接続ビア131、132は、それぞれ貫通ビア135の上面及び下面に直接連結されてもよい。第1及び第2接続ビア131、132は、断面上において互いに反対方向のテーパ形状を有することができる。このような構造により、第2絶縁層112は、貫通ビア135の上端部及び/又は下端部をより容易に覆うことができ、一つ以上の隙間部G1、G2を充填することができる。したがって、応力構造に有利な構造をより容易に実現することができる。
【0029】
また、一例に係るプリント回路基板100Aは、第2絶縁層112の上面上に配置され、第1配線層121の少なくとも一部を覆う第3絶縁層113、第2絶縁層112の下面上に配置され、第2配線層122の少なくとも一部を覆う第4絶縁層114、第3絶縁層113の上面上に配置された第3配線層123、第4絶縁層114の下面上に配置された第4配線層124、第3絶縁層113の少なくとも一部を貫通し、第1及び第3配線層121、123のそれぞれの少なくとも一部を互いに連結する第3接続ビア133、第4絶縁層114の少なくとも一部を貫通し、第2及び第4配線層122、124のそれぞれの少なくとも一部を互いに連結する第4接続ビア134、第3絶縁層113の上面上に配置され、第3配線層123の少なくとも一部を露出させる第1開口o1を有する第1レジスト層115、及び第4絶縁層114の下面上に配置され、第4配線層124の少なくとも一部を露出させる第2開口o2を有する第2レジスト層116をさらに含むことができる。第3及び第4接続ビア133、134は、断面上において互いに反対方向のテーパ形状を有することができる。例えば、一例に係るプリント回路基板100Aは、多層プリント回路基板の構造を有することができる。したがって、FCB(Flip-Chip Board)、BGA(Ball Grid Array)、インターポーザ基板、パッケージ基板等に用いられることができる。但し、これに限定されるものではなく、その他にも様々な形態の基板に適用することができる。
【0030】
以下では、図面を参照して、一例に係るプリント回路基板100Aの構成要素についてより詳細に説明する。
【0031】
第1絶縁層111はガラス基板を含むことができる。ガラス基板は、非結晶質固体であるガラスを含むことができる。ガラスは、例えば、純粋な二酸化ケイ素(約100%のSiO)、ソーダ石灰ガラス、ホウケイ酸塩ガラス、アルミノケイ酸塩ガラス(alumino-silicate glass)などを含むことができる。但し、これに限定されるものではなく、代替のガラス材料である、例えば、フッ素ガラス、リン酸ガラス、カルコゲンガラスなども材料として使用することができる。また、特定の物理的特性を有するガラスを形成するために、その他の添加剤をさらに含んでもよい。このような添加剤は、炭酸カルシウム(例えば、石灰)及び炭酸ナトリウム(例えば、ソーダ)だけでなく、マグネシウム、カルシウム、マンガン、アルミニウム、鉛、ホウ素、鉄、クロム、カリウム、硫黄及びアンチモン、並びにこのような元素及び他の元素の炭酸塩及び/又は酸化物を含むことができる。ガラス基板は、ガラス繊維(Glass Fiber、Glass Cloth、Glass Fabric)などを含む有機絶縁材、例えば、CCL(Copper Clad Laminate)、PPG(Prepreg)などとは区別されることができる。例えば、板ガラス(plate glass)を含むことができる。但し、これに限定されるものではなく、ガラス基板の他にも、上述した一つ以上の隙間部G1、G2を形成することができる材料であれば、他の材料を使用することもできる。例えば、シリコン基板、セラミック基板なども第1絶縁層111の材料として考えることができる。
【0032】
第2~第4絶縁層112、113、114と第1及び第2レジスト層115、116はそれぞれ有機絶縁材を含むことができる。有機絶縁材は、エポキシ樹脂のような熱硬化性樹脂、ポリイミドのような熱可塑性樹脂、又は樹脂と共に無機フィラー、有機フィラー、及び/又はガラス繊維(Glass Fiber、Glass Cloth、Glass Fabric)を含むことができる。例えば、有機絶縁材は、PPG(Prepreg)、ABF(Ajinomoto Build-up Film)、PID(Photo Imageable Dielectric)、SR(Solder Resist)などであってもよいが、これに限定されるものではない。必要に応じて、第2~第4絶縁層112、113、114と第1及び第2レジスト層115、116はそれぞれ複数の層で構成されてもよい。第1及び第2レジスト層115、116はそれぞれ第1及び第2開口o1、o2を有してもよく、第1及び第2開口o1、o2はそれぞれ複数個であってもよい。第1及び第2開口o1、o2を介して露出する第3及び第4配線層123、124のそれぞれのパッドパターンは、SMD(Solder Mask Defined)及び/又はNSMD(Non Solder Mask Defined)の形態であってもよい。
【0033】
フレーム118は様々な材料を含むことができる。例えば、CCL(Copper Clad Laminate)などの有機絶縁材を含むことができる。あるいは、シリコンやセラミックなどの無機絶縁材を含むことができる。あるいは、銅(Cu)などの金属を含むことができるが、これに限定されるものではない。フレーム118は貫通部Hを有することができる。貫通部Hは、フレーム118の上面及び下面の間を貫通することができる。貫通部Hは、第1絶縁層111に対応する形状を有することができる。必要に応じて、貫通部Hはブラインドキャビティの形態で形成されてもよい。貫通部Hは、第1絶縁層111の側面を連続的に囲むことができる。例えば、貫通部Hは、平面上において略四角形状を有してもよい。必要に応じて、フレーム118は複数のユニットで構成されてもよく、複数のユニットの数は特に限定されなくてもよい。
【0034】
第1~第4配線層121、122、123、124はそれぞれ金属を含むことができる。金属は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、及び/又はこれらの合金などを含むことができる。好ましくは、銅(Cu)を含むことができるが、これに限定されるものではない。第1~第4配線層121、122、123、124は、それぞれ設計デザインに応じて様々な機能を行うことができる。例えば、信号パターン、パワーパターン、グランドパターンなどを含むことができる。これらのパターンはそれぞれライン、プレーン、パッドなど様々な形態を有することができる。第1~第4配線層121、122、123、124はそれぞれシード層とめっき層を含むことができる。シード層は無電解めっき(又は化学銅)で形成することができ、必要に応じて、スパッタ工程で形成することもできる。あるいは、両方を利用することもできる。めっき層は電解めっき(又は電気銅)で形成することができる。第1~第4配線層121、122、123、124は、それぞれ第2~第4絶縁層112、113、114が複数の層で構成される場合、これに対応して複数の層で構成されてもよい。第1~第4配線層121、122、123、124は、第2~第4絶縁層122、123、124上にそれぞれ突出してもよいが、第2~第4絶縁層112、113、114内にそれぞれ埋め込まれてもよい。
【0035】
第1~第4接続ビア131、132、133、134はそれぞれ金属を含むことができる。金属は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、及び/又はこれらの合金などを含むことができる。好ましくは、銅(Cu)を含むことができるが、これに限定されるものではない。第1~第4接続ビア131、132、133、134は、それぞれ設計デザインに応じて様々な機能を行うことができる。例えば、信号ビア、パワービア、グランドビアなどを含むことができる。第1~第4接続ビア131、132、133、134は、それぞれ金属でビアホールを充填したフィルドビア(filled VIA)を含むことができるが、ビアホールの壁面に沿って金属が配置されたコンフォーマルビア(conformal VIA)を含むこともできる。第1~第4接続ビア131、132、133、134は、それぞれ断面上においてテーパ形状を有することができる。例えば、第1及び第3接続ビア131、133は、それぞれ断面上において上端部の幅が下端部の幅より広くてもよく、第2及び第4接続ビア132、134は、それぞれ断面上において下端部の幅が上端部の幅より広くてもよい。第1~第4接続ビア131、132、133、134は、それぞれ第1~第4配線層121、122、123、124に含まれたシード層とめっき層とを同様に含むことができる。第1~第4接続ビア131、132、133、134はそれぞれ複数個であってもよい。
【0036】
貫通ビア135は金属を含むことができる。金属は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、及び/又はこれらの合金などを含むことができる。好ましくは、銅(Cu)を含むことができるが、これに限定されるものではない。貫通ビア135は、貫通孔hの少なくとも一部を充填する金属ビア135を含むことができる。金属ビア135は、設計デザインに応じて様々な機能を行うことができる。例えば、信号ビア、パワービア、グランドビアなどを含むことができる。金属ビア135の上端部の側面と貫通孔hの壁面との間に一つ以上の第1隙間部G1が形成されることができ、金属ビア135の下端部の側面と貫通孔hの壁面との間に一つ以上の第2隙間部G2が形成されることができる。金属ビア135は、貫通孔hの壁面の一部上に配置されたシード層m1と、貫通孔hの少なくとも一部を充填する金属層m2とを含むことができる。一つ以上の第1及び第2隙間部G1、G2は、それぞれ貫通孔hの他の一部、例えば、シード層m1が形成されていない部分と金属層m2の側面との間に配置されてもよい。例えば、金属ビア135は、貫通孔hにシード層を形成した後、フィルめっきを行って形成することができ、その後、研磨工程でシード層とフィルめっき層の一部が除去されるとき、一つ以上の第1及び第2隙間部G1、G2が形成されることができる。また、上述したリセス空間、例えば、ディッシング(dishing)又はディンプル(dimple)が形成されることができる。金属ビア135は複数個であってもよい。
【0037】
図5a及び図5bは、それぞれ図4のプリント回路基板のA領域のI-I’線に沿った切断面の様々な例を概略的に示す平面図である。
【0038】
図5aを参照すると、一つ以上の第1隙間部G1は複数個であってもよい。例えば、一つ以上の第1隙間部G1は、第1-1隙間部G1-1と第1-2隙間部G1-2とを含むことができ、これらは互いに離隔することができる。第1-1及び第1-2隙間部G1-1、G1-2は、互いに異なるサイズ、例えば、互いに異なる幅、深さなどを有することができる。第1隙間部G1は、図に示したものよりも多数の隙間部を含むこともできる。上述した内容は、第2隙間部G2にも実質的に同様に適用することができる。このように、様々な位置に様々なサイズの隙間部を形成し、絶縁材で充填することにより、デザイン自由度を高めると共に、熱衝撃に有利な構造を実現することができる。
【0039】
図5bを参照すると、一つ以上の第1隙間部G1は一つの連続的な構成であってもよい。例えば、一つ以上の第1隙間部G1は、貫通ビア135の上端部の側面を連続的に囲む一つの第1-3隙間部G1-3を含むことができる。上述した内容は、第2隙間部G2にも実質的に同様に適用することができる。このように、隙間部をより広く連続的に形成することにより、熱衝撃においてより有利な構造を実現することもできる。
【0040】
図6a~図6iは、図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【0041】
図6aを参照すると、第1絶縁層111を準備することができる。第1絶縁層111は、上述したように、板ガラスなどのガラス基板であってもよいが、これに限定されるものではない。次に、第1絶縁層111を貫通する貫通孔hを形成することができる。貫通孔hは、第1絶縁層111の材質に応じて、化学的方法又は機械的方法で形成することができる。例えば、エッチング、ブラスト、レーザ、プラズマなどを用いることができる。
【0042】
図6bを参照すると、貫通孔hの壁面上、並びに第1絶縁層111の上面及び下面上に、これらを覆うシード層m1を形成することができる。シード層m1は無電解めっき(又は化学銅めっき)で形成することができるが、これに限定されるものではない。必要に応じて、シード層m1は複数の層で形成されてもよい。
【0043】
図6cを参照すると、シード層m1上に金属層m2を形成することができる。金属層m2はフィルめっきで形成することができる。フィルめっきには電解めっき(又は電気めっき)を用いることができるが、これに限定されるものではない。金属層m2は貫通孔hを充填することができ、第1絶縁層111の上面及び下面上にも形成することができる。
【0044】
図6dを参照すると、第1絶縁層111の上面及び下面上に配置されたシード層m1及び金属層m2の少なくとも一部を除去することができる。また、貫通ビア135と一つ以上の第1及び第2隙間部G1、G2を形成することができる。例えば、CMP(Chemical Mechanical Planarization)等の研磨工程で第1絶縁層111の表面に形成されたシード層m1と金属層m2を除去して貫通ビア135を形成することができる。このとき、貫通ビア135の上端部及び/又は下端部の入口部分において、貫通ビア135が第1絶縁層111より相対的に多く除去されて一つ以上の第1及び/又は第2隙間部G1、G2が形成されることができる。また、貫通ビア135の上面及び/又は下面が全体的に内側にリセスされてディッシング(dishing)又はディンプル(dimple)が形成されることができる。
【0045】
図6eを参照すると、貫通部Hを有するフレーム118を準備することができる。また、テープ119を用いてフレーム118の貫通部H内に貫通ビア135が形成された第1絶縁層111を配置することができる。フレーム118は治具(jig)として用いられることができる。貫通部Hは複数個であってもよく、それぞれの貫通部Hに貫通ビア135が形成された第1絶縁層111を配置してもよい。
【0046】
図6fを参照すると、フレーム118と第1絶縁層111の上側に第2-1絶縁層112-1をラミネートすることができる。このとき、一つ以上の第1隙間部G1は第2-1絶縁層112-1で充填されてもよい。
【0047】
図6gを参照すると、テープ119を除去することができる。また、フレーム118と第1絶縁層111の下側に第2-2絶縁層112-2をラミネートすることができる。このとき、一つ以上の第2隙間部G2は第2-2絶縁層112-2で充填されてもよい。一方、硬化後、第2-1及び第2-2絶縁層112-1、112-2は一体化され、第2絶縁層112が形成されることができる。
【0048】
図6hを参照すると、第2絶縁層112に第1及び第2配線層121、122と第1及び第2接続ビア131、132を形成することができる。例えば、第2絶縁層112における必要な位置に、レーザードリル等でビアホールを加工した後、テンティング(Tenting、TT)、AP(Additive Process)、SAP(Semi Additive Process)、MSAP(Modified Semi Additive Process)等で回路工程を行い、第1及び第2配線層121、122と第1及び第2接続ビア131、132とを形成することができる。
【0049】
図6iを参照すると、ビルドアップ工程をさらに行うことができる。例えば、第2絶縁層112の上側及び下側に第3及び第4絶縁層113、114をそれぞれラミネートすることができる。また、上述したビアホール形成工程及び回路工程等を用いて第3及び第4絶縁層113、114にそれぞれ第3及び第4配線層123、124と第3及び第4接続ビア133、134とを形成することができる。次に、第3及び第4絶縁層113、114上にそれぞれ第1及び第2レジスト層115、116を形成し、フォトリソグラフィ工程やレーザ加工等により第1及び第2開口o1、o2を形成することができる。一連の過程を通じて一例に係るプリント回路基板100Aを製造することができる。
【0050】
その他の説明は、上述した一例に係るプリント回路基板100Aで説明したものと実質的に同一であり得るため、重複説明は省略する。
【0051】
図7は、プリント回路基板の他の一例を概略的に示す断面図である。
【0052】
図面を参照すると、他の一例に係るプリント回路基板100Bは、上述した一例に係るプリント回路基板100Aにおいて、第1レジスト層115の第1開口o1上に配置され、第3配線層123の露出した少なくとも一部と連結された第1電気連結金属151、及び第2レジスト層116の第2開口o2上に配置され、第4配線層124の露出した少なくとも一部と連結された第2電気連結金属152をさらに含むことができる。
【0053】
第1及び第2電気連結金属151、152は、プリント回路基板100Bを他の基板や電子部品等に連結させることができる。第1及び第2電気連結金属151、152は、それぞれ導電性物質、例えば、半田などで形成されてもよいが、これは一例に過ぎず、材質は特にこれに限定されない。第1及び第2電気連結金属151、152はそれぞれランド、ボール、ピンなどであってもよい。第1及び第2電気連結金属151、152はそれぞれ多層又は単層で形成されてもよい。多層で形成される場合には、銅柱及び銅柱上に形成された半田を含むことができ、単層で形成される場合には、錫-銀半田や銅を含むことができるが、これに限定されるものではない。第1及び第2電気連結金属151、152はそれぞれ複数個であってもよい。
【0054】
その他の説明は、上述した一例に係るプリント回路基板100Aで説明したものと実質的に同一であり得るため、重複説明は省略する。
【0055】
図8は、プリント回路基板のさらに他の一例を概略的に示す断面図である。
【0056】
図面を参照すると、さらに他の一例に係るプリント回路基板100Cは、上述した他の一例に係るプリント回路基板100Bにおいて、第3配線層123の露出した少なくとも一部及び第1電気連結金属151の間に配置された第1アンダーバンプ金属161と、第4配線層124の露出した少なくとも一部及び第2電気連結金属152の間に配置された第2アンダーバンプ金属162とをさらに含むことができる。
【0057】
第1及び第2アンダーバンプ金属161、162は、第1及び第2電気連結金属151、152の接続信頼性を改善することができる。第1及び第2アンダーバンプ金属161、162はそれぞれ金属を含むことができる。金属は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、及び/又はこれらの合金などを含むことができる。好ましくは、銅(Cu)を含むことができるが、これに限定されるものではない。第1及び第2アンダーバンプ金属161、162はそれぞれシード層及びめっき層を含むことができる。シード層は無電解めっき(又は化学銅)で形成することができ、必要に応じて、スパッタ工程で形成することもできる。あるいは、両方を利用することもできる。めっき層は電解めっき(又は電気銅)で形成することができる。第1及び第2アンダーバンプ金属161、162は、それぞれビア部及びパッド部で構成されてもよいが、これに限定されるものではなく、それぞれビア部のみで形成されてもよい。例えば、第1及び第2アンダーバンプ金属161、162は、それぞれパッドなしにビアが第1及び第2レジスト層115、116上に突出した構造を有してもよい。第1及び第2アンダーバンプ金属161、162はそれぞれ複数個であってもよい。
【0058】
その他の説明は、上述した一例に係るプリント回路基板100A、及び他の一例に係るプリント回路基板100Bで説明したものと実質的に同一であり得るため、重複説明は省略する。
【0059】
本発明において、「覆う」という表現は、全体的に覆う場合だけでなく、少なくとも一部を覆う場合を含むことができ、また直接覆う場合だけでなく間接的に覆う場合も含むことができる。また、「充填する」という表現は、完全に充填する場合だけでなく、少なくとも一部を充填する場合を含むことができ、また概ね充填する場合を含むことができる。例えば、一部の空隙やボイドなどが存在する場合を含むことができる。また、「囲む」という表現は、完全に囲む場合だけでなく、一部を囲む場合及び概ね囲む場合を含むことができる。さらに、「露出させる」とは、完全に露出させる場合だけでなく、一部を露出させる場合を含むことができ、「露出」とは、当該構成を埋め込むことから露出することを意味することができる。例えば、開口がパッドを露出させることは、レジスト層からパッドを露出させることであり、露出したパッド上には表面処理層などがさらに配置されることができる。
【0060】
本発明において、「貫通部又は貫通孔内に配置される」とは、対象物が完全に貫通部又は貫通孔内に配置される場合だけでなく、断面上において上側又は下側に一部突出する場合を含むことができる。例えば、平面上において貫通部又は貫通孔内に配置される場合であれば、より広い意味で判断することができる。
【0061】
本発明において、実質的には、製造工程上で発生する工程誤差や位置偏差、測定時の誤差などを含めて判断することができる。例えば、「実質的に垂直である」とは、完全に垂直な場合だけでなく、ほぼ垂直な場合も含むことができる。また、「実質的に共面をなす」とは、完全に同一平面上に存在する場合だけでなく、ほぼ同一平面上に存在する場合も含むことができる。
【0062】
本発明において、「同じ絶縁材」とは、完全に同一の絶縁材である場合だけでなく、同じタイプの絶縁材を含む意味であることができる。したがって、絶縁材の組成は実質的に同一であるものの、これらの具体的な組成比は少しずつ異なる場合がある。
【0063】
本発明において、断面上における意味は、対象物を垂直に切断したときの断面形状、又は対象物をサイドビューで見たときの断面形状を意味することができる。また、平面上における意味は、対象物を水平に切断したときの平面形状、又は対象物をトップビュー又はボトムビューで見たときの平面形状を意味することができる。
【0064】
本発明において、「下側、下部、下面」などは、便宜上、図面の断面を基準として下方向を意味するものとして使用し、「上側、上部、上面」などは、その反対方向を意味するものとして使用している。但し、これは説明の便宜上、方向を定義したものであり、特許請求の範囲の権利範囲がこのような方向に対する記載によって特に限定されるものではないことは勿論であり、上/下の概念はいつでも変更することができる。
【0065】
本発明において、「連結される」とは、直接連結されることだけでなく、接着剤層などを介して間接的に連結されることを含む概念である。また、「電気的に連結される」とは、物理的に連結される場合及び連結されていない場合の両方を含む概念である。さらに、「第1、第2」などの表現は、ある構成要素と他の構成要素とを区分するために使用されるものであって、当該構成要素の順序及び/又は重要度などを限定しない。場合によっては、権利範囲を逸脱しない範囲内で、第1構成要素は第2構成要素と命名されてもよく、同様に、第2構成要素は第1構成要素と命名されてもよい。
【0066】
本発明において、「厚さ、幅、長さ、深さ、線幅、間隔、ピッチ、離隔距離、表面粗さ」などは、それぞれプリント回路基板を研磨又は切断した断面を基準として、走査顕微鏡や光学顕微鏡等で測定することができる。切断断面は垂直断面又は水平断面であることができ、必要な切断断面を基準として各数値を測定することができる。例えば、ビアの上端部及び/又は下端部の幅は、ビアの中心軸を切った断面上で測定することができる。このとき、数値が一定でない場合には、任意の5点で測定した値の平均値で数値を決定することができる。
【0067】
本発明において使用される「一例」という表現は、互いに同じ実施形態を意味するものではなく、それぞれ互いに異なる固有の特徴を強調して説明するために提供されたものである。しかし、上記提示された一例は、他の一例の特徴と結合して実現されることを排除しない。例えば、特定の一例で説明された事項が、他の一例に説明されていなくても、他の一例において、その事項と反対又は矛盾する説明がない限り、他の一例に関連する説明として理解することができる。
【0068】
本発明において使用される用語は、単に一例を説明するために使用されたものであり、本発明を限定することを意図していない。このとき、単数の表現は、文脈上明らかに異なる意味を示さない限り、複数の表現を含む。
【符号の説明】
【0069】
1000:電子機器
1010:メインボード
1020:チップ関連部品
1030:ネットワーク関連部品
1040:その他の部品
1050:カメラ
1060:アンテナ
1070:ディスプレイ
1080:バッテリ
1090:信号ライン
1100:スマートフォン
1110:マザーボード
1120:部品
1121:部品パッケージ
1130:カメラモジュール
1140:スピーカ
100A、100B、100C:プリント回路基板
111:絶縁層(ガラス基板)
112、113、114:絶縁層(ビルドアップ層)
115、116:レジスト層
118:フレーム
119:テープ
121、122、123、124:配線層
131、132、133、134:接続ビア
135:貫通ビア(金属ビア)
151、152:電気連結金属
161、162:アンダーバンプ金属
H:貫通部
h:貫通孔
G1、G2、G1-1、G1-2、G1-3:隙間部
m1:シード層
m2:金属層
o1、o2:開口
図1
図2
図3
図4
図5a
図5b
図6a
図6b
図6c
図6d
図6e
図6f
図6g
図6h
図6i
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2025-06-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
貫通部を有するフレームと、
前記貫通部内に少なくとも一部が配置されたガラス基板と、
前記フレームの上面及び前記ガラス基板の上面のそれぞれの少なくとも一部を覆う第1絶縁部、前記フレームの下面及び前記ガラス基板の下面のそれぞれの少なくとも一部を覆う第2絶縁部、及び前記貫通部内の前記フレームと前記ガラス基板との間の少なくとも一部を充填する第3絶縁部、を含む第1絶縁層と、
前記ガラス基板の上面及び下面の間の少なくとも一部を貫通する貫通ビアと、
前記第1絶縁部の少なくとも一部を貫通し、前記貫通ビアの上面に直接連結された第1接続ビアと、
前記第2絶縁部の少なくとも一部を貫通し、前記貫通ビアの下面に直接連結された第2接続ビアと、を含む、プリント回路基板。
【請求項2】
前記第1~第3絶縁部は、互いに境界なしに一体化された、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項3】
前記第1絶縁層は、PPG(Prepreg)またはABF(Ajinomoto Build-up Film)を含む、請求項2に記載のプリント回路基板。
【請求項4】
前記第3絶縁部は、前記フレームの上面及び下面の間で境界面を有する、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項5】
前記ガラス基板の上面及び下面の間の厚さは、前記貫通ビアの上面及び下面の間の厚さよりも厚い、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項6】
前記ガラス基板の上面は、前記貫通ビアの上面よりも上側に配置され、
前記ガラス基板の下面は、前記貫通ビアの下面よりも下側に配置される、請求項5に記載のプリント回路基板。
【請求項7】
前記貫通ビアの上端部の側面及び下端部の側面のうち一つ以上の少なくとも一部を前記ガラス基板とそれぞれ離隔させる一つ以上の隙間部をさらに含み、
前記第1絶縁層は、前記一つ以上の隙間部のそれぞれの少なくとも一部を充填する、請求項5に記載のプリント回路基板。
【請求項8】
前記ガラス基板の上面及び下面の間を貫通する貫通孔をさらに含み、
前記貫通ビアは、前記貫通孔の壁面上に配置されたシード層、及び前記シード層上に配置されて前記貫通孔の少なくとも一部を充填する金属層を含み、
前記シード層は、複数の層を含む、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項9】
前記貫通ビアは、断面上で実質的に砂時計形状を有し、
前記第1接続ビアは、断面上で上端部の幅が下端部の幅よりも広い実質的にテーパされた側面を有し、
前記第2接続ビアは、断面上で下端部の幅が上端部の幅よりも広い実質的にテーパされた側面を有する、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項10】
前記第1絶縁部の上面上に配置され、前記第1接続ビアと直接連結された第1配線層と、
前記第2絶縁部の下面上に配置され、前記第2接続ビアと直接連結された第2配線層と、をさらに含む、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項11】
前記ガラス基板の上面または下面と直接接触する配線層が存在しない、 請求項10に記載のプリント回路基板。
【請求項12】
前記第1絶縁部の上面上に配置され、前記第1配線層の少なくとも一部を覆う第2絶縁層と、
前記第2絶縁部の下面上に配置され、前記第2配線層の少なくとも一部を覆う第3絶縁層と、
前記第2絶縁層の上面上に配置された第3配線層と、
前記第3絶縁層の下面上に配置された第4配線層と、
前記第2絶縁層の少なくとも一部を貫通し、前記第1及び第3配線層のそれぞれの少なくとも一部を互いに連結する第3接続ビアと、
前記第3絶縁層の少なくとも一部を貫通し、前記第2及び第4配線層のそれぞれの少なくとも一部を互いに連結する第4接続ビアと、をさらに含み、
前記第3接続ビアは、断面上で上端部の幅が下端部の幅よりも広い実質的にテーパされた側面を有し、
前記第4接続ビアは、断面上で下端部の幅が上端部の幅よりも広い実質的にテーパされた側面を有する、請求項10に記載のプリント回路基板。
【請求項13】
前記第2絶縁層の上面上に配置され、前記第3配線層の少なくとも一部を露出させる第1開口を有する第1ソルダーレジスト層と、
前記第3絶縁層の下面上に配置され、前記第4配線層の少なくとも一部を露出させる第2開口を有する第2ソルダーレジスト層と、をさらに含む、請求項12に記載のプリント回路基板。
【請求項14】
前記フレームは、前記第1絶縁層の外側に埋め込まれ、
前記フレームの外側面は、前記第1絶縁層の外側面から露出する、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項15】
前記フレームの露出した外側面と前記第1絶縁層の外側面は、互いに実質的に共面である、請求項14に記載のプリント回路基板。
【請求項16】
ガラス基板に前記ガラス基板の上面及び下面の間の少なくとも一部を貫通する貫通ビアを形成する段階と、
貫通部を有するフレームの前記貫通部内に前記ガラス基板の少なくとも一部を配置する段階と、
前記フレームの上面及び前記ガラス基板の上面のそれぞれの少なくとも一部を覆う第1絶縁部、前記フレームの下面及び前記ガラス基板の下面のそれぞれの少なくとも一部を覆う第2絶縁部、及び前記貫通部内の前記フレームと前記ガラス基板との間の少なくとも一部を充填する第3絶縁部、を含む第1絶縁層を形成する段階と、
前記第1絶縁部の少なくとも一部を貫通し、前記貫通ビアの上面に直接連結される第1接続ビアを形成する段階と、
前記第2絶縁部の少なくとも一部を貫通し、前記貫通ビアの下面に直接連結される第2接続ビアを形成する段階と、を含む、プリント回路基板の製造方法。
【請求項17】
前記貫通ビアを形成する段階は、
前記ガラス基板の上面及び下面の間を貫通する貫通孔を形成する段階、
前記貫通孔の壁面上、並びに前記ガラス基板の上面及び下面の上にシード層を形成する段階、
前記シード層上に金属層を形成し、前記貫通孔の少なくとも一部を前記金属層で充填する段階、及び
前記ガラス基板の上面及び下面の上に配置された前記シード層及び前記金属層のそれぞれの少なくとも一部を除去する段階、を含み、
前記シード層は複数の層を含む、請求項16に記載のプリント回路基板の製造方法。
【請求項18】
前記シード層及び前記金属層のそれぞれの少なくとも一部を除去する段階において、
前記金属層の上面は、前記ガラス基板の上面よりも下側に形成され、
前記金属層の下面は、前記ガラス基板の下面よりも上側に形成される、請求項17に記載のプリント回路基板の製造方法。
【請求項19】
前記シード層及び前記金属層のそれぞれの少なくとも一部を除去する段階において、
前記金属層の上端部の側面及び下端部の側面のうち一つ以上の少なくとも一部を前記貫通孔内で前記ガラス基板とそれぞれ離隔させる一つ以上の隙間部が形成され、
前記第1絶縁層を形成する段階において、
前記第1絶縁層は、前記一つ以上の隙間部のそれぞれの少なくとも一部を充填する、請求項17に記載のプリント回路基板の製造方法。
【請求項20】
前記貫通部内に前記ガラス基板の少なくとも一部を配置する段階は、
前記フレームの下側にテープを付着する段階、及び
前記貫通部を介して露出する前記テープの上面に前記ガラス基板を付着する段階、を含む、請求項16に記載のプリント回路基板の製造方法。
【請求項21】
前記第1絶縁層を形成する段階は、
前記フレーム及び前記ガラス基板の上側に第1-1絶縁層を積層する段階、
前記テープを除去する段階、及び
前記フレーム及び前記ガラス基板の下側に第1-2絶縁層を積層する段階、を含む、請求項20に記載のプリント回路基板の製造方法。
【請求項22】
前記第1絶縁層を形成する段階において、
前記第1-1及び第1-2絶縁層が互いに一体化されて前記第1~第3絶縁部を含む前記第1絶縁層が形成される、請求項21に記載のプリント回路基板の製造方法。
【請求項23】
前記第1絶縁層を形成する段階において、
前記第1-1及び第1-2絶縁層の間の境界面が前記フレームの上面及び下面の間に形成される、請求項21に記載のプリント回路基板の製造方法。
【請求項24】
前記第1絶縁層の上面上に前記第1接続ビアと直接連結される第1配線層を形成する段階と、
前記第2絶縁層の下面上に前記第2接続ビアと直接連結される第2配線層を形成する段階と、をさらに含む、請求項16に記載のプリント回路基板の製造方法。
【請求項25】
前記ガラス基板の上面または下面と直接接触する配線層が形成されない、請求項24に記載のプリント回路基板の製造方法 。
【請求項26】
前記第1絶縁部の上面上に前記第1配線層の少なくとも一部を覆う第2絶縁層を形成する段階と、
前記第2絶縁部の下面上に前記第2配線層の少なくとも一部を覆う第3絶縁層を形成する段階と、
前記第2絶縁層の少なくとも一部を貫通し、前記第1配線層と連結される第3接続ビアを形成する段階と、
前記第3絶縁層の少なくとも一部を貫通し、前記第2配線層と連結される第4接続ビアを形成する段階と、
前記第2絶縁層の上面上に前記第3接続ビアと連結される第3配線層を形成する段階と、
前記第3絶縁層の下面上に前記第4接続ビアと連結される第4配線層を形成する段階と、をさらに含む、請求項24に記載のプリント回路基板の製造方法。
【請求項27】
前記第2絶縁層の上面上に前記第3配線層の少なくとも一部を露出させる第1開口を有する第1ソルダーレジスト層を形成する段階と、
前記第3絶縁層の下面上に前記第4配線層の少なくとも一部を露出させる第2開口を有する第2ソルダーレジスト層を形成する段階と、をさらに含む、請求項26に記載のプリント回路基板の製造方法。
【請求項28】
前記フレームは、前記第1絶縁層の外側に埋め込まれ、
前記フレームの外側面は、前記第1絶縁層の外側面から露出する、請求項16に記載のプリント回路基板の製造方法。
【請求項29】
前記フレームの露出した外側面と前記第1絶縁層の外側面は、互いに実質的に共面である、請求項28に記載のプリント回路基板の製造方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
例えば、一例に係るプリント回路基板は、貫通部を有するフレームと、前記貫通部内に少なくとも一部が配置されたガラス基板と、前記フレームの上面及び前記ガラス基板の上面のそれぞれの少なくとも一部を覆う第1絶縁部、前記フレームの下面及び前記ガラス基板の下面のそれぞれの少なくとも一部を覆う第2絶縁部、及び前記貫通部内の前記フレームと前記ガラス基板との間の少なくとも一部を充填する第3絶縁部、を含む第1絶縁層と、前記ガラス基板の上面及び下面の間の少なくとも一部を貫通する貫通ビアと、前記第1絶縁部の少なくとも一部を貫通し、前記貫通ビアの上面に直接連結された第1接続ビアと、前記第2絶縁部の少なくとも一部を貫通し、前記貫通ビアの下面に直接連結された第2接続ビアと、を含むものであってもよい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
例えば、一例に係るプリント回路基板の製造方法は、ガラス基板に前記ガラス基板の上面及び下面の間の少なくとも一部を貫通する貫通ビアを形成する段階と、貫通部を有するフレームの前記貫通部内に前記ガラス基板の少なくとも一部を配置する段階と、前記フレームの上面及び前記ガラス基板の上面のそれぞれの少なくとも一部を覆う第1絶縁部、前記フレームの下面及び前記ガラス基板の下面のそれぞれの少なくとも一部を覆う第2絶縁部、及び前記貫通部内の前記フレームと前記ガラス基板との間の少なくとも一部を充填する第3絶縁部、を含む第1絶縁層を形成する段階と、前記第1絶縁部の少なくとも一部を貫通し、前記貫通ビアの上面に直接連結される第1接続ビアを形成する段階と、前記第2絶縁部の少なくとも一部を貫通し、前記貫通ビアの下面に直接連結される第2接続ビアを形成する段階と、を含むものであってもよい。