(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025013744
(43)【公開日】2025-01-28
(54)【発明の名称】タービンノズル又はタービンブレード用の入れ子式ダンパーピン及び振動減衰システム
(51)【国際特許分類】
F01D 5/16 20060101AFI20250121BHJP
F01D 25/06 20060101ALI20250121BHJP
F01D 9/02 20060101ALI20250121BHJP
【FI】
F01D5/16
F01D25/06
F01D9/02 101
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024089424
(22)【出願日】2024-05-31
(31)【優先権主張番号】18/343,980
(32)【優先日】2023-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】515322297
【氏名又は名称】ゼネラル エレクトリック テクノロジー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】General Electric Technology GmbH
【住所又は居所原語表記】Brown Boveri Strasse 8, 5400 Baden, Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 博
(74)【代理人】
【識別番号】110002848
【氏名又は名称】弁理士法人NIP&SBPJ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】スナイダー、ザカリー ジョン
(57)【要約】 (修正有)
【課題】タービンノズル又はブレード用の入れ子式ダンパーピン及び振動減衰システムを提供する。
【解決手段】タービンノズル又はタービンブレード用の振動減衰システムを提供する。本体開口部は、タービンノズル又はタービンブレードに延在している。振動減衰システムは、本体開口部内に、重ねられた複数のダンパーピンを含んでいる。ダンパーピンは、外側本体部であって、前記外側本体部に画定された内側開口部と、前記内側開口部から前記外側本体部の外面を貫通する複数の側部開口部とを有する外側本体部を含んでおり、内側本体部は、前記外側本体部の前記内側開口部内に収められ、前記内側開口部内で動くことができる。内側本体部は、複数のアームを含む第1の部分を含み、各アームは、外側本体部の複数の側部開口部のそれぞれの側部開口部を貫通する。ダンパーピンの端面及び2つの本体部は摩擦係合して振動を減衰させる。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タービンノズル(112)又はタービンブレード(114)の振動減衰システム(120)用のダンパーピン(174)であって、前記ダンパーピン(174)は、
外側本体部(176)であって、前記外側本体部(176)に画定された内側開口部(178)と、前記内側開口部(178)から前記外側本体部(176)の外面(182)を貫通する複数の側部開口部(180)とを有する外側本体部(176)、及び
前記外側本体部(176)の前記内側開口部(178)内に収められ、前記内側開口部内で動くことができる内側本体部(190)であって、前記内側本体部(190)は、複数のアーム(194)を含む第1の部分(192)を含み、各アーム(194)は、前記外側本体部(176)の前記複数の側部開口部(180)のそれぞれの側部開口部(180)を貫通する、内側本体部(190)
を含む、ダンパーピン。
【請求項2】
前記複数のアーム(194)は、前記外側本体部(176)の外側寸法(OD1)よりも大きい外側寸法(OD2)を画定し、前記外側寸法(OD2)は、前記ダンパーピン(174)が配置される前記タービンノズル(112)又はタービンブレード(114)の本体開口部(160)の内面(162)に係合するように構成されている、請求項1に記載のダンパーピン(174)。
【請求項3】
前記内側本体部(190)は、更に、
前記外側本体部(176)の前記内側開口部(178)の第1の開口部分(198)と摩擦係合するように構成された外面(200)を有する第2の部分(196)と、
前記外側本体部(176)の前記内側開口部(178)の第2の開口部分(212)に対して間隔を空けて貫通する第3の部分(210)と
を含み、
前記複数のアーム(194)を含む前記内側本体部(190)の第1の部分(192)は、前記内側本体部(190)の第2の部分(196)と第3の部分(210)との間に配置される、請求項1に記載のダンパーピン(174)。
【請求項4】
前記内側本体部(190)の前記第2の部分(196)の外面(200)は、球根状部分(202)を有し、前記外側本体部(176)の前記内側開口部(178)の第1の開口部分(198)は、前記球根状部分(202)に対して相補的な凹面(204)を有する、請求項3に記載のダンパーピン(174)。
【請求項5】
前記外側本体部(176)の前記内側開口部(178)の第2の開口部分(212)は、前記内側本体部(190)の第3の部分(210)から、前記外側本体部(176)内において前記内側本体部(190)の横方向に傾く量の範囲を定める距離だけ、間隔を空けて配置されている、請求項3に記載のダンパーピン(174)。
【請求項6】
前記タービンノズル(112)又はタービンブレード(114)の本体開口部(160)の内面(162)に係合する前記複数のアーム(194)の影響を受けて、前記内側本体部(190)の外面(200)と前記外側本体部(176)の前記内側開口部(178)の第1の開口部分(198)とが摩擦係合する、請求項3に記載のダンパーピン(174)。
【請求項7】
前記外側本体部(176)は、第1の端面(184)と、反対側にある第2の端面(186)とを更に含み、前記外側本体部(176)の前記内側開口部(178)は、前記第1の端面(184)及び前記第2の端面(186)を貫通し、前記内側本体部(190)の前記第3の部分(210)は、前記内側開口部(178)から、前記第1及び第2の端面(184、186)のうちの一方の端面を貫通する、請求項3に記載のダンパーピン(174)。
【請求項8】
前記外側本体部(176)の第1の端面(184)は少なくとも部分的に凹状であり、前記外側本体部(176)の第2の端面(186)が少なくとも部分的に凸状であり、それにより、隣接するダンパーピン(174)の第1の端面(184)と第2の端面(186)とが摩擦係合する、請求項7に記載のダンパーピン(174)。
【請求項9】
前記外側本体部(176)及び前記内側本体部(190)は付加製造され、前記外側本体部(176)及び前記内側本体部(190)は、前記付加製造後に分離する前は、取外し可能な結合要素(260)によって一体的に結合され、互いに固定されている、請求項1に記載のダンパーピン(174)。
【請求項10】
タービンノズル(112)又はタービンブレード(114)の振動減衰システム(120)であって、前記振動減衰システム(120)は、
重ねられた複数のダンパーピン(174)を含み、各ダンパーピン(174)は、
外側本体部(176)であって、前記外側本体部(176)に画定された内側開口部(178)と、前記内側開口部(178)から前記外側本体部(176)の外面(182)を貫通する複数の側部開口部(180)とを有する外側本体部(176)、及び
前記外側本体部(176)の前記内側開口部(178)内に収められ、前記内側開口部内で動くことができる内側本体部(190)であって、前記内側本体部(190)は、複数のアーム(194)を含む第1の部分(192)を含み、各アーム(194)は、前記外側本体部(176)の前記複数の側部開口部(180)のそれぞれの側部開口部(180)を貫通する、内側本体部(190)
とを含む、振動減衰システム(120)。
【請求項11】
前記複数のアーム(194)は、前記外側本体部(176)の外側寸法(OD1)よりも大きい外側寸法(OD2)を画定し、前記外側寸法(OD2)は、前記ダンパーピン(174)が配置される前記タービンノズル(112)又はタービンブレード(114)の本体開口部(160)の内面(162)に係合するように構成されている、請求項10に記載の振動減衰システム(120)。
【請求項12】
前記内側本体部(190)は、更に、
前記外側本体部(176)の前記内側開口部(178)の第1の開口部分(198)と摩擦係合するように構成された外面(200)を有する第2の部分(196)と、
前記外側本体部(176)の前記内側開口部(178)の第2の開口部分(212)に対して間隔を空けて貫通する第3の部分(210)と
を含み、
前記複数のアーム(194)を含む前記内側本体部(190)の第1の部分(192)は、前記内側本体部(190)の第2の部分(196)と第3の部分(210)との間に配置される、請求項10に記載の振動減衰システム(120)。
【請求項13】
前記内側本体部(190)の前記第2の部分(196)の外面(200)は、球根状部分(202)を有し、前記外側本体部(176)の前記内側開口部(178)の第1の開口部分(198)は、前記球根状部分(202)に対して相補的な凹面(204)を有する、請求項12に記載の振動減衰システム(120)。
【請求項14】
前記外側本体部(176)の前記内側開口部(178)の第2の開口部分(212)は、前記内側本体部(190)の第3の部分(210)から、前記外側本体部(176)内において前記内側本体部(190)の横方向に傾く量の範囲を定める距離だけ、間隔を空けて配置されている、請求項12に記載の振動減衰システム(120)。
【請求項15】
前記タービンノズル(112)又はタービンブレード(114)の本体開口部(160)の内面(162)に係合する前記複数のアーム(194)の影響を受けて、前記内側本体部(190)の外面(200)と前記外側本体部(176)の前記内側開口部(178)の第1の開口部分(198)とが摩擦係合する、請求項12に記載の振動減衰システム(120)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、タービンノズル又はタービンブレードの振動を減衰させることに関する。より具体的には、本開示は、複数の入れ子式ダンパーピンを含む振動減衰システムに関する。
【背景技術】
【0002】
タービンの運転で懸念されるのは、運転中にタービンブレード又はタービンノズルが振動応力を受ける傾向があることである。多くの設備では、タービンは頻繁に加減速される条件下で運転される。タービンの加減速中、ブレードのエアフォイルは、少なくとも瞬間的には特定の共振周波数の振動応力を受け、多くの場合、二次周波数又は三次周波数の振動応力を受ける。ノズルのエアフォイルも同様の振動応力を受ける。例えば、ガス温度、ガス圧、及び/又はガス密度が変動すると、ロータアセンブリ全体(特に、ノズル又はブレードのエアフォイル内)に振動が発生する恐れがある。タービン部及び/又は圧縮機部の上流から周期的又は「脈動」的に流れるガスも、望ましくない振動を発生させる恐れがある。エアフォイルが振動応力を受けると、その振動振幅は、ガスタービンの運転及び/又は部品の寿命に悪影響を及ぼす恐れのある点まで難なく増加する。従来は、振動を減衰させるために、タービンブレードに、重ねられた複数の中実のダンパーピンが使用されてきたが、遠心力によってダンパーピンどうしが互いに組み合って動かなくなってしまい、振動を減衰させる能力が低下することがあった。
【発明の概要】
【0003】
以下に述べるすべての態様、例、特徴は、技術的に可能なあらゆる方法で組み合わせることができる。
【0004】
本開示の一態様は、タービンノズル又はタービンブレードの振動減衰システム用のダンパーピンを提供し、前記ダンパーピンは、外側本体部であって、前記外側本体部に画定された内側開口部と、前記内側開口部から前記外側本体部の外面を貫通する複数の側部開口部とを有する外側本体部、及び前記外側本体部の前記内側開口部内に収められ、前記内側開口部内で動くことができる内側本体部であって、前記内側本体部は、複数のアームを含む第1の部分を含み、各アームは、前記外側本体部の前記複数の側部開口部のそれぞれの側部開口部を貫通する、内側本体部を含む。
【0005】
本開示の別の態様は、上記の態様のうちのいずれかの態様を含み、前記複数のアームは、前記外側本体部の外側寸法よりも大きい外側寸法を画定し、前記外側寸法は、前記ダンパーピンが配置される前記タービンノズル又はタービンブレードの本体開口部の内面に係合するように構成されている。
【0006】
本開示の別の態様は、上記の態様のうちのいずれかの態様を含み、前記内側本体部は、更に、前記外側本体部の前記内側開口部の第1の開口部分と摩擦係合するように構成された外面を有する第2の部分と、前記外側本体部の前記内側開口部の第2の開口部分に対して間隔を空けて貫通する第3の部分と
を含み、前記複数のアームを含む前記内側本体部の第1の部分は、前記内側本体部の第2の部分と第3の部分との間に配置される。
【0007】
本開示の別の態様は、上記の態様のうちのいずれかの態様を含み、前記内側本体部の前記第2の部分の外面は、球根状部分を有し、前記外側本体部の前記内側開口部の第1の開口部分は、前記球根状部分に対して相補的な凹面を有する。
【0008】
本開示の別の態様は、上記の態様のうちのいずれかの態様を含み、前記外側本体部の前記内側開口部の第2の開口部分は、前記内側本体部の第3の部分から、前記外側本体部内において前記内側本体部の横方向に傾く量の範囲を定める距離だけ、間隔を空けて配置されている。
【0009】
本開示の別の態様は、上記の態様のうちのいずれかの態様を含み、前記タービンノズル又はタービンブレードの本体開口部の内面に係合する前記複数のアームの影響を受けて、前記内側本体部の外面と前記外側本体部の前記内側開口部の第1の開口部分とが摩擦係合する。
【0010】
本開示の別の態様は、上記の態様のうちのいずれかの態様を含み、前記外側本体部は、第1の端面と、反対側にある第2の端面とを更に含み、前記外側本体部の前記内側開口部は、前記第1の端面及び前記第2の端面を貫通し、前記内側本体部の前記第3の部分は、前記内側開口部から、前記第1及び第2の端面のうちの一方の端面を貫通する。
【0011】
本開示の別の態様は、上記の態様のうちのいずれかの態様を含み、前記ダンパーピンは、前記振動減衰システムの複数の同一のダンパーピンのうちの1つのダンパーピンであり、各それぞれのダンパーピンの外側本体部の前記第1の端面は、少なくとも部分的に凹状であり、各それぞれのダンパーピンの外側本体部の第2の端面は、少なくとも部分的に凸状であり、それによって、前記ダンパーピンの第1の端面が、隣接するダンパーピンの第2の端面と摩擦係合するように構成されている。
【0012】
本開示の別の態様は、上記の態様のうちのいずれかの態様を含み、前記外側本体部及び前記内側本体部は付加製造され、前記外側本体部及び前記内側本体部は、前記付加製造後に分離する前は、取外し可能な結合要素によって一体的に結合され、互いに固定されている。
【0013】
本開示の別の態様は、タービンノズル又はタービンブレードの振動減衰システムを含み、前記振動減衰システムは、重ねられた複数のダンパーピンを含み、各ダンパーピンは、外側本体部であって、前記外側本体部に画定された内側開口部と、前記内側開口部から前記外側本体部の外面を貫通する複数の側部開口部とを有する外側本体部、及び前記外側本体部の前記内側開口部内に収められ、前記内側開口部内で動くことができる内側本体部であって、前記内側本体部は、複数のアームを含む第1の部分を含み、各アームは、前記外側本体部の前記複数の側部開口部のそれぞれの側部開口部を貫通する、内側本体部とを含む。
【0014】
本開示の別の態様は、上記の態様のうちのいずれかの態様を含み、前記複数のアームは、前記外側本体部の外側寸法よりも大きい外側寸法を画定し、前記外側寸法は、前記ダンパーピンが配置される前記タービンノズル又はタービンブレードの本体開口部の内面に係合するように構成されている。
【0015】
本開示の別の態様は、上記の態様のうちのいずれかの態様を含み、前記内側本体部は、更に、前記外側本体部の前記内側開口部の第1の開口部分と摩擦係合するように構成された外面を有する第2の部分と、前記外側本体部の前記内側開口部の第2の開口部分に対して間隔を空けて貫通する第3の部分と
を含み、前記複数のアームを含む前記内側本体部の第1の部分は、前記内側本体部の第2の部分と第3の部分との間に配置される。
【0016】
本開示の別の態様は、上記の態様のうちのいずれかの態様を含み、前記内側本体部の前記第2の部分の外面は、球根状部分を有し、前記外側本体部の前記内側開口部の第1の開口部分は、前記球根状部分に対して相補的な凹面を有する。
【0017】
本開示の別の態様は、上記の態様のうちのいずれかの態様を含み、前記外側本体部の前記内側開口部の第2の開口部分は、前記内側本体部の第3の部分から、前記外側本体部内において前記内側本体部の横方向に傾く量の範囲を定める距離だけ、間隔を空けて配置されている。
【0018】
本開示の別の態様は、上記の態様のうちのいずれかの態様を含み、前記タービンノズル又はタービンブレードの本体開口部の内面に係合する前記複数のアームの影響を受けて、前記内側本体部の外面と前記外側本体部の前記内側開口部の第1の開口部分とが摩擦係合する。
【0019】
本開示の別の態様は、上記の態様のうちのいずれかの態様を含み、前記外側本体部は、第1の端面と、反対側にある第2の端面とを更に含み、前記外側本体部の前記内側開口部は、前記第1の端面及び前記第2の端面を貫通し、前記内側本体部の前記第3の部分は、前記内側開口部から、前記第1及び第2の端面のうちの一方の端面を貫通する。
【0020】
本開示の別の態様は、上記の態様のうちのいずれかの態様を含み、前記外側本体部の第1の端面は少なくとも部分的に凹状であり、前記外側本体部の第2の端面が少なくとも部分的に凸状であり、それにより、隣接するダンパーピンの第1の端面と第2の端面とが摩擦係合する。
【0021】
本開示の別の態様は、上記の態様のうちのいずれかの態様を含み、前記外側本体部及び前記内側本体部は付加製造され、前記外側本体部及び前記内側本体部は、前記付加製造後に分離する前は、取外し可能な結合要素によって一体的に結合され、互いに固定されている。
【0022】
本開示の別の態様は、上記の態様のうちのいずれかの態様を含み、重ねられた複数のダンパーピンのうちの最も端のダンパーピンと係合する保持ダンパーピンを更に含む。
【0023】
本開示の別の態様は、タービンノズル又はタービンブレードの振動を減衰させる方法を含む。前記方法は、前記タービンノズル又はタービンブレードの動作中に、重ねられた複数のダンパーピンの間の摩擦係合及び重ねられた複数のダンパーピンの内部の摩擦係合によって振動を減衰させることを含み、各ダンパーピンは、内側開口部、第1の端面、及び反対側の第2の端面を有する外側本体部であって、第1の端面と、隣接するダンパーピンの対向する第2の端面との摩擦係合によって第1の振動減衰が生じる、外側本体部と、前記外側本体部の前記内側開口部内に収められ、前記内側開口部内で動くことができる内側本体部であって、内側本体部から外側本体部を貫通し、タービンノズル又はタービンブレードの本体開口部の内面と係合する複数のアームの影響による、内側本体部の外面の一部と外側本体部の内側開口部の一部との摩擦係合によって第2の振動減衰が生じる、内側本体部とを含んでいる。
【0024】
本開示に記載されている2つ以上の態様(本概要に記載されているものを含む)を組み合わせて、本明細書に特に記載されていない実装態様を形成することができる。
【0025】
1つ又は複数の実装態様の詳細は、図面及び以下の発明を実施するための形態に記載されている。他の特徴、目的及び利点は、本説明及び図面、ならびに特許請求の範囲から明らかになる。
【0026】
本開示のこれらの特徴及び他の特徴は、本開示の様々な実施形態を示す添付の図面と併せて取られる本開示の様々な態様の以下の詳細な説明から、容易に理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】タービン部を含むガスタービンシステムの形態である例示的なターボ機械の断面図を示す。
【
図2】本開示の実施形態による、
図1のターボ機械で使用さることができる例示的なタービン部の一部の断面図を示す。
【
図3】本開示の実施形態による、振動減衰システムを含む例示的なタービンノズルの斜視図を示す。
【
図4】本開示の実施形態による、振動減衰システムを含む例示的なタービンブレードの斜視図を示す。
【
図5】本開示の実施形態による、複数のダンパーピンを含む振動減衰システムを有するタービンノズル又はタービンブレードの概略断面図を示す。
【
図6】本開示の実施形態による、複数のダンパーピンを含む振動減衰システムを有するタービンノズル又はタービンブレードの概略断面図を示す。
【
図7】本開示の実施形態による、
図5のダンパーピンのペアの断面拡大図であり、各ダンパーピンは、外側本体部及び内側本体部を含んでいる。
【
図8】本開示の他の実施形態による、外側本体部及び内側本体部を含む
図5~
図7のダンパーピンの断面図を示す。
【
図9】本開示の実施形態による、ダンパーピンの内側本体部がダンパーピンの外側本体部と摩擦係合した
図5~
図8のダンパーピンの断面図を示す。
【
図10】本開示の実施形態による、付加製造されたダンパーピンの断面図を示す。
【0028】
本開示の図面は必ずしも同一のスケールで拡大縮小されているわけではないことに留意されたい。図面は、本開示の典型的な態様のみを示すことを意図しており、したがって、本開示の範囲を限定するものとみなされるべきではない。図面において、同様の番号は、図面間で同様の要素を表す。
【発明を実施するための形態】
【0029】
先ず初めに、本開示の主題を明確に説明するためには、タービン内の関連する機械の構成要素に言及し説明するときに、特定の用語を選択することが必要になる。可能な限り、一般的な業界用語が、その業界で受け入れられている意味と一致する態様で使用され、採用される。特に明記しない限り、上記の用語は、本出願の文脈及び特許請求の範囲と一致する広い解釈が与えられるべきである。当業者は、多くの場合、特定の構成要素がいくつかの異なる用語又は重複する用語を使用して言及される場合があることを理解することができる。本明細書において単一の部品として記載されているものは、別の文脈では、複数の構成要素を含むことがあり、また、複数の構成要素を構成するものとして言及されることがある。あるいは、本明細書において複数の構成要素を含むものとして説明されているものは、他の箇所では単一の部品として言及されることがある。
【0030】
更に、本明細書では、いくつかの記述用語が規則的に使用される場合があり、発明を実施するための形態の始めにこれらの用語を定義しておくことが有益である。中心軸に対して異なる半径方向位置に配置された部品の説明を必要とされることが多い。「半径方向の」という用語は、軸に対して垂直な動き又は位置を表す。例えば、第1の構成要素が第2の構成要素よりも軸の近くに存在している場合、本明細書では、第1の構成要素は、第2の構成要素の「半径方向内側に」又は「内側に」あると記載される。一方、第1の構成要素が第2の構成要素よりも軸から遠くに存在する場合、本明細書では、第1の構成要素は第2の構成要素の「半径方向外側に」又は「外側に」あると記載することができる。「軸の」という用語は、軸に対して平行な動き又は位置を表す。最後に、「円周の」という用語は、軸の周りの動き又は位置を表す。このような用語は、ダンパーピンの中心軸、タービンブレード又はタービンノズルの中心軸、又はタービンの中心軸に関して適用できることが理解される。
【0031】
更に、本明細書では、以下に説明するように、いくつかの記述用語が規則的に使用される場合がある。「第1」、「第2」、及び「第3」という用語は、ある構成要素を別の構成要素と区別するために交換可能に使用することができ、個々の構成要素の位置及び重要度を意味することを意図するものではない。
【0032】
明細書で使用される用語は、特定の実施形態のみを説明することを目的としており、本開示を限定することを意図するものではない。本明細書において、「1つ(a)」、「1つ(an)」、及び「この(the)」という単数形は、文脈が明らかに複数形を含むことを示していない限り、複数形を含むことを意図している。用語「含む、有する、備える(comprises)」及び/又は「含んでいる、有している、備えている(comprising)」は、本明細書で使用される場合、言及された特徴、整数、工程、動作、要素、及び/又は構成要素が存在していることを述べているが、1又は複数の他の特徴、整数、工程、動作、要素、構成要素、及び/又はそれらのグループの存在及び追加を排除しないことが更に理解される。「任意選択の」又は「任意選択で」は、その後に記述される事象又は状況が発生してもよいし発生しなくてもよいこと、又はその後に記述される構成要素又は要素が存在してもよいし存在しなくてもよいこと、及びその記述が、その事象が発生する又はその構成要素が存在する例と、その事象が発生しない又はその構成要素が存在しない例とを含むことを意味する。
【0033】
ある要素又は層が、別の要素又は層「に存在している」、「に係合されている」、「に接続されている」、又は「に結合されている」ものとして言及されている場合、他の要素又は層に、直接的に接触してもよいし、直接的に係合、接続、又は結合されていてもよいし、介在する要素又は層が存在していてもよい。対照的に、ある要素が、別の要素又は層「に直接的に存在」、「に直接的に係合」、「に直接的に接続」、又は「に直接的に結合」しているものとして言及されている場合、介在する要素又は層は存在していない。要素間の関係を説明するために使用される他の言葉は、同様のやり方で解釈されるべきである(例えば、「間に」と「直接的に間に」、「隣接する」と「直接的に隣接する」など)。本明細書において、「及び/又は」という用語は、列挙された関連する複数の項目のうちの1つ以上の項目のあらゆる組み合わせを含む。
【0034】
本開示の実施形態は、タービンノズル又はタービンブレードの振動減衰システムを提供する。本体開口部は、タービンノズル又はタービンブレードに延在している(例えば、ノズル又はブレードの考えられる他の部分のうちのエアフォイルに延在している)。振動減衰システムは、本体開口部内に、重ねられた複数のダンパーピンを含んでいる。各ダンパーピンは、外側本体部であって、前記外側本体部に画定された内側開口部と、前記内側開口部から前記外側本体部の外面を貫通する複数の側部開口部とを有する外側本体部を含んでおり、内側本体部は、前記外側本体部の前記内側開口部内に収められ、前記内側開口部内で動くことができる。したがって、ダンパーピンは、振動を減衰させるために互いに摩擦係合する入れ子式部品を含むので、「入れ子式ダンパーピン」と呼ぶことができる。内側本体部は、複数のアームを含む第1の部分を含み、各アームは、外側本体部の複数の側部開口部のそれぞれの側部開口部を貫通する。また、内側本体部は、振動を減衰させるために、前記外側本体部の前記内側開口部の一部と摩擦係合するように構成された外面を有する第2の部分を含んでいる。更に、隣接するダンパーピンの外側本体部の端面は、振動が減衰するように、隣接するダンパーピンと摩擦係合する。
【0035】
振動減衰システムは、簡単な構成でノズル又はブレードの振動を低減し、ノズル又はブレードに余分な質量がそれほど追加されることもない。従って、振動減衰システム及びピンは、ノズル基端部又はブレード先端部に作用する遠心力を増加させることはなく、ノズル又はブレードの形状を変更する必要もない。入れ子式ダンパーピンでは、外側本体部の端面どうしが互いに組み合って動かなくなっても(このように端面どうしが組み合うことは、例えば、タービンブレードが遠心力を受け、その結果、タービンブレードで発生する恐れがある)、ダンパーピンの内側本体部が(タービンノズル又はタービンブレードの本体開口部の内面とアームとの相互作用によって)摩擦を使用した振動減衰運動を自由に継続するように、重ねられたダンパーピンを使用することができる。
【0036】
図面を参照すると、
図1は、本開示の教示を適用することができるタービン(例えば、膨張タービン又はタービン部)を含む例示的な機械の断面図である。
図1では、燃焼タービンシステム又はガスタービン(GT)システム100(以下、「GTシステム100」)の形態のターボ機械90が示されている。GTシステム100は、圧縮機102と燃焼器104とを含んでいる。燃焼器104は、燃焼領域105及び燃料ノズル部106を含んでいる。また、GTシステム100は、タービン108と、圧縮機/タービンの共通シャフト110(以下、「ロータ110」と呼ぶ)とを含んでいる。
【0037】
GTシステム100は、例えば、サウスカロライナ州グリーンビルのゼネラル・エレクトリック・カンパニイから市販されている7HA.03エンジンとすることができる。本開示は、任意の特定のGTシステムに限定されず、他のエンジン(例えば、ゼネラル・エレクトリック・カンパニイの他のHA、F、B、LM、GT、TM及びEクラスのエンジンモデル及び他の会社のエンジンモデル)に実装することができる。より重要なことに、本開示の教示は、必ずしもGTシステムのタービンにのみ適用されるわけではなく、実質的にあらゆるタイプの産業機械又は他のタービン(例えば、蒸気タービン)、ジェットエンジン、圧縮機(
図1に示されている)、ターボファン、ターボチャージャなどに適用することができる。したがって、GTシステム100のタービン108を参照したのは、単に説明目的のためであり、これに限定されるものではない。
【0038】
図2は、タービン108の例示的な部分の断面図を示す。図示の例では、タービン108は、
図1のGTシステム100で使用することができる4つの段L0~L3を含んでいる。4つの段は、L0、L1、L2、及びL3と呼ばれる。段L0は第1の段であり、4つの段のうちの最小の段(半径方向について)である。段L1は第2の段であり、第1の段L0に軸方向において隣接するように配置されている。段L2は第3の段であり、第2の段L1に軸方向において隣接するように配置されている。段L3は第4の最後の段であり、最大の段(半径方向において)である。4つの段は一例として示されているに過ぎず、各タービンは4つより多い又は少ない段を有していてもよいことが理解される。
【0039】
複数の静止タービンベーン又はノズル112(以下、「ノズル112」又は「複数のノズル112」)は、複数の回転タービンブレード114(以下、「ブレード114」、又は「複数のブレード114」)と協働してタービン108の各段L0~L3を形成し、タービン108を通過する作動流体経路の一部を画定することができる。各段のブレード114は、例えば、ブレードをロータ110(
図1)に円周方向に結合するそれぞれのロータホイール116によって、ロータ110(
図1)に結合されている。すなわち、複数のブレード114は、例えば、ロータホイール116によって、円周方向に間隔を置いてロータ110に機械的に結合される。静止ノズル部115は、ケーシング124に取り付けられた複数のノズル112であって、ロータ110(
図1)の周りにおいて円周方向に間隔を置いて配置された複数のノズル112を含んでいる。ブレード114はロータ110(
図1)と共に回転し、従って遠心力を受けるが、ノズル112は静止していることがわかる。
【0040】
図1及び
図2を参照する。運転時には、空気が圧縮機102を流れ、加圧された空気が燃焼器104に供給される。具体的には、加圧された空気は、燃焼器104に統合された燃料ノズル部106に供給される。燃料ノズル部106は、燃焼領域105と流体連通している。また、燃料ノズル部106は、燃料源(
図1には示されていない)と流体連通しており、燃焼領域105に燃料と空気を供給する。燃焼器104は、燃料に点火して燃焼させ、燃焼ガスを発生させる。燃焼器104はタービン108と流体連通しており、燃焼した燃料(例えば作動流体)が作動流体経路に供給されることによって、タービン108内で、燃焼ガス流からの熱エネルギーが機械的回転エネルギーに変換され、ブレード114が回転する。タービン108は、ロータ110に回転可能に結合されており、ロータ110を駆動する。圧縮機102も、ロータ110に回転可能に結合することができる。ロータ110の少なくとも一端は、圧縮機102又はタービン108から軸方向に離れる方向に延在し、負荷又は機械(図示せず)(発電機、負荷圧縮機、及び/又は別のタービンなどであるが、これらに限定されることはない)に取り付けることができる。
【0041】
図3及び
図4は、それぞれ、本開示の振動減衰システム120の実施形態で使用することができるタイプの(静止)ノズル112及び(回転)ブレード114の斜視図を示している。本明細書で説明されるように、
図5及び
図6は、本開示の様々な実施形態による振動減衰システム120を含むノズル112又はブレード114の概略断面図を示している。
【0042】
図3及び
図4を参照すると、各ノズル112又はブレード114は本体部128を含んでおり、本体部128は、基端部130と、先端部132と、基端部130と先端部132との間に延在するエアフォイル134とを有している。
図3に示されるように、ノズル112は、基端部130に外側端壁136を含み、先端部132に内側端壁138を含んでいる。外側端壁136は、ケーシング124(
図2)に結合する。
図4に示されるように、ブレード114は、基端部130にダブテール140を含んでおり、ダブテール140によって、ブレード114はロータ110(
図2)のロータホイール116(
図2)に取り付けられる。ブレード114の基端部130は、ダブテール140とプラットフォーム146との間に延在するシャンク142を更に含むことができる。プラットフォーム146は、エアフォイル134とシャンク142との接合部に配置され、タービン108の作動流体経路(
図2)の内側境界の一部を画定する。
【0043】
ノズル112及びブレード114のエアフォイル134は、ノズル112又はブレード114において作動流体の流れを遮る構成要素であって、ブレード114の場合には、ロータ110(
図1)を回転させる構成要素であることが理解される。ノズル112及びブレード114のエアフォイル134は、凹状の正圧側(PS)外側側壁150と、円周方向又は横方向において反対側に位置する凸状の負圧側(SS)外側側壁152とを含んでおり、外側側壁150及び152は、互いに反対側に位置する前縁154と後縁156との間で軸方向に延在していることが分かる。側壁150及び152は、半径方向に、基端部130(すなわち、ノズル112については外側端壁136であり、ブレード114についてはプラットフォーム146である)から先端部132(すなわち、ノズル112については内側端壁138であり、ブレード114については先端158である)に延在している。図示された例では、ブレード114は、先端シュラウドを含んでいないが、本開示の教示は、先端158において先端シュラウドを含むブレードに等しく適用可能であることに留意されたい。
図3~
図4に示すノズル112及びブレード114は例示に過ぎず、本開示の教示は多種多様なノズル及びブレードに適用することができる。
【0044】
タービンの運転中、ノズル112又はブレード114は、異なる力を印加させるような幾つかの作用によって振動が生じる。例えば、作動流体の温度、圧力、及び/又は密度の変動によって、ロータアセンブリ全体(特に、ブレード114又はノズル112のエアフォイル及び/又は先端部内)に振動が生じる。タービン及び/又は圧縮機部の上流から周期的(又は「脈動的」)に出るガスによっても、望ましくない振動の発生する恐れがある。本開示の実施形態は、ノズル又はブレードの設計を大幅に変更することなく、静止ノズル112又は回転タービンブレード114の振動を低減する。
【0045】
図5及び
図6の各図は、本開示の実施形態による振動減衰システム120を含むノズル112又はブレード114の概略断面図を示す。(
図5~
図6の概略断面図のノズル112は、説明を容易にするために、
図3に示されるノズルと比較して垂直に反転され、内側端壁138が無い状態で示されている。ノズル112は、ブレード114と比較すると、参照される基端部130及び先端部132が逆になることを理解されたい)。ノズル112又はブレード114用の振動減衰システム120は本体開口部160を含むことができる。本体開口部160は、先端部132と基端部130との間において少なくとも部分的に本体部128の中に及びエアフォイル134の中に設けられている。本体開口部160は、基端部130と先端部132との間の距離の一部分に延在していてもよいし、基端部130及び先端部132のうちの1つ以上の端部を貫通するように延在してもよい。本体開口部160は、本体部128の構造の任意の部分に画定することができる。例えば、本体部128が本体部128の中に冷却回路を画定するための内部仕切り壁(図示せず)を含む場合、本体開口部160は、本体部128の仕切り壁の内部空洞として画定することができる。本体開口部160は、一般には、本体部128内を半径方向に延在する。しかしながら、本体開口部160を、本体部128の半径方向に対して或る程度の角度を付ける(あるいは湾曲させる)ことは可能である。本体開口部160は内面162を有している。
【0046】
図5に示すように、本体開口部160は、ノズル112又はブレード114の基端部130を起点としてもよいし、
図6に示すように、ノズル112又はブレード114の先端部132を起点としてもよい。より詳細には、
図5に示されるように、本体開口部160は、基端部130において開口し、先端部132において終端していてもよく、
図6に示されるように、先端部132において開口し、基端部130において終端していてもよい。開放端は、振動減衰システム120をノズル112又はブレード114に組み立てることを助けることができ、システムを既存のノズル又はブレードに取り付けるようにすることができる。
図5に示されるように、本体開口部160が基端部130を貫通する場合、本体開口部160を閉じるための閉じ部材164を設けることができる。
図6に示されるように、本体開口部160が先端部132を貫通する場合、本体開口部160用の閉じ部材166を設けることができる。閉じ部材164、166は、本体開口部160を閉じることに加えて、振動減衰システム120が本体開口部160から抜けてしまうことを防止する。
【0047】
ノズル112又はブレード114用の振動減衰システム120は、重ねられた複数のダンパーピン174を含むことができる。
図7及び
図8の拡大断面図に示すように、各ダンパーピン174は外側本体部176を含むことができ、外側本体部176は、外側本体部176内に、内側開口部178と、内側開口部178から外側本体部176の外面182を貫通する複数の側部開口部180とを有している。また、外側本体部176は、第1の端面184と、反対側に位置する第2の端面186とを含むことができる。
【0048】
外側本体部176は、本体開口部160の内側に適合する形状及び寸法の外面182を有することができる。より詳細には、本体開口部160は、内側寸法ID1を有する内面162を有し、各外側本体部176は、本体開口部160の内側寸法ID1に摺動可能に嵌合する(しかし、必ずしも完全に係合する必要はない)大きさの外側寸法OD1を有している。すなわち、各ダンパーピン174の外側本体部176の外側寸法OD1は、常に本体開口部160の内面162と擦れるか接触するわけではない。組立中、内側寸法ID1及び外側寸法OD1は、ダンパーピン174が本体開口部160内に配置できるような大きさに作られる。非限定的な一例では、ダンパーピン174の外側本体部176の外側寸法OD1と、本体開口部160の内面162の内側寸法ID1との間の差は、約1~10ミリメートル(mm)の範囲内とすることができ、これにより、ノズル112又はブレード114のエアフォイル134にダンパーピン174を挿入すること及びダンパーピン174が相対的に移動することができる。
【0049】
外側本体部176の第1の端面184及び第2の端面186は、互いに相補的である、すなわち、端面184及び186は互いに嵌合するので、互いに摩擦係合することができる。
図5~
図8の実施形態では、外側本体部176の第1の端面184は少なくとも部分的に凹状であり、外側本体部176の第2の端面186は少なくとも部分的に凸状である。このようにして、隣接するダンパーピン174の第1の端面184及び第2の端面186は、ノズル112又はブレード114の動きに伴って摩擦係合し、互いに相対的に回転的な動きをすることができる。端面184、186は、連続的に接触する面である必要はなく、例えば、各ダンパーピン174による不要な重量を削減するために、(図示のように)区切られてもよい。端面184、186は他の相補的な形状(平面状の端部など)も可能である。ダンパーピン174が振動を減衰させる1つの方法は、隣接するピンの外側本体部176が、互いに摩擦係合する(即ち、端面184、186を通じて摩擦係合する)ことである。ノズル112では、ダンパーピン174は、ダンパーピンの全体的な重量の力の影響によって摩擦係合し、ブレード112では、ダンパーピン174は、ダンパーピンの全体的な重量及びブレードの回転中にブレードに作用する遠心力の影響によって摩擦係合する。また、外側本体部176は、第1の端面184及び第2の端面186を貫通する内側開口部178も含んでいる。後述するように、内側開口部178は、内側本体部190の異なる部分を収容するための幾つかの異なる表面を有している。
【0050】
各ダンパーピン174は内側本体部190を含むことができ、内側本体部190は、外側本体部176の内側開口部178内に収められ、内側開口部178内で動くことができる。内側本体部190は外側本体部176とは独立して動く。内側本体部190は、複数のアーム194を含む第1の部分192(
図7~
図8)を含んでいる。各アーム194は、外側本体部176の複数の側部開口部180のそれぞれの側部開口部180を貫通する。複数のアーム194は、全体で、外側本体部176の外側寸法OD1よりも大きい外側寸法OD2を画定する。アーム194の外側寸法OD2は、タービンノズル112又はブレード114が振動すると、ダンパーピン174が配置されているタービンノズル112又はタービンブレード114の本体開口部160の内面162に係合するように構成されている。
【0051】
図示の例では、それぞれの側部開口部180にある4つのアーム194が示されている(4つのアームのうちの1つは見えていない)。しかしながら、外側本体部176と内側本体部190との間の摺動運動が発生する限りは、任意の数のアーム194及びそれぞれの側部開口部180を設けることができ、例えば、2つ、3つ、5つ又は6つのアームを設けることが可能である。側部開口部とアームは等しい数であるものとして示されているが、全ての側部開口部180にアーム194が存在していることを必要とするわけではなく、すなわち、一部の側部開口部には何もなくてもよい。側部開口部180は、振動減衰システム120の動作中にアーム194の動きを妨げないような大きさを有している。外側本体部176の外側寸法は、例えば、重量及び必要な材料の量を削減するために、側部開口部180が画定される部分でテーパ状にすることができる。
【0052】
アーム194は、内側本体部190を外側本体部176に対して相対的に移動させるのに十分な構造強度を提供するような形状を有することができる。図示の例では、アーム194は、平坦に形成された外側端部195を有する概ね三角形の形状であり、外側端部195は、本体開口部160の内面162に係合する。平坦に形成された外側端部195は、例えば、ダンパーピン174を挿入している間、本体開口部160の内面162と平行になるように構成することができる。あるいは、アーム194の平坦に形成された外側端部195は、例えば、ダンパーピン174の挿入を補助し、使用中に本体開口部160の内面162とスムーズな動きで確実に係合するように、本体開口部160の内面162に対して平行からわずかに角度が付けられてもよい。平坦に形成された外側端部195は、本体開口部160に適切に挿入され、本体開口部160の内面162と動作的に係合することが確実に行えるようにするため、任意の表面粗さ(例えば、本体開口部160の内面162よりも粗い表面粗さ)を有することができる。
【0053】
内側本体部190及び外側本体部176の内側開口部178は、様々な形態をとることができる。特定の実施形態では、
図7~
図8に示すように、内側本体部190は、外側本体部176の内側開口部178の第1の開口部分198と摩擦係合するように構成された第2の部分196を有している。より詳細には、内側本体部190の第2の部分196の外面200は、球根状部分202を有することができ、外側本体部176の内側開口部178の第1の開口部分198は、球根状部分202に対して相補的な凹面204を有することができる。このようにして、ノズル112又はブレード114が振動する及び/又は撓む間に、内側本体部190が外側本体部176内で横方向に動く又は傾くと、球根状部分202と凹面204は摩擦係合することができる。球根状部分202は、内部が中実であってもよいし、中空であってもよい(後者については、
図10を参照)。球根状部分202と凹面204の係合は、それぞれの外側本体部176に対する内側本体部190の(タービン軸に対する)半径方向移動の範囲を定めるように構成される。
【0054】
内側本体部190は、内側開口部178から、第1の端面184及び第2の端面186のうちの一方の端面を貫通する第3の部分210を含むこともできる。図示の例では、第3の部分210は、内側開口部178から第2の端面186を貫通する。更に説明されるように、第3の部分210は、外側本体部176の内側開口部178の第2の開口部分212に対して(放射方向に)間隔を空けて貫通する。内側本体部190の第3の部分210は、第2の開口部分212を通過するように構成された任意の形状を有することができる。非限定的な一例では、第3の部分210は、複数のアーム194を含む第1の部分192から軸方向に延在する円筒形要素214を含んでいる。
図7に示されるように、第3の部分210は、外側本体部176の端面186を越えるように外側にまで延在してもよく、
図8に示されるように、外側本体部190の第2の開口部分212の内側(すなわち、第2の開口部分212の端部と面一又は第2の開口部分212の端部の内側)にあってもよい。図示されているように、内側本体部190の第1の部分192は、複数のアーム194を含み、内側本体部190の第2の部分196(球根状部分202を有する部分)と第3の部分210との間に配置されている。
図8に示すように、外側本体部176の内側開口部178の第2の開口部分212は、内側本体部190の第3の部分210から、使用中に外側本体部176内において内側本体部190が横方向に傾く量の範囲を定める距離Dだけ、間隔を空けて配置される。より詳細には、
図9に示すように、内側本体部190が、本体開口部160の内面162に係合するアーム194からの助けを受けて外側本体部176内で動くにつれて、内側本体部190の第3の部分210は、内側開口部178の第2の開口部分212に接触するまで横方向に動くことができる。
【0055】
内側本体部190の部分192、196、210は互いに一体になっている、すなわち一体構造である。しかし、隣接するダンパーピン174の内側本体部190は互いに接触せず、互いに独立に動く。
【0056】
ダンパーピン174については、特に、ノズル112又はブレード114の長さ、所望の振動減衰、及び/又は利用可能な空間に応じて、振動減衰システム120において任意の数のダンパーピン174を使用することができる。重ねられた複数のダンパーピン174のうちの最も端のダンパーピンは、本体開口部160の端部252に接することができる(例えば、
図7参照)。あるいは、
図5及び
図6に示されるように、重ねられた複数のダンパーピン174のうちの最も端のダンパーピン174と係合するように保持ダンパーピン250を配置することができる。保持ダンパーピン250は、重ねられた複数のダンパーピン174のうちの、本体開口部160の端部252の近くの最も端のダンパーピン174を保護するように作用することができる。この場合、ダンパーピン174は、本体開口部160の端部252ではなく、保持ダンパーピン250に接し、保持ダンパーピン250が、本体開口部160の端部252に接する。
【0057】
図5は、本体開口部160がノズル112又はブレード114の先端部132で閉じられ、閉じ部材164が基端部130を閉じる実施形態を示す。図示の例では、保持ダンパーピン250は、重ねられたダンパーピン174が本体開口部160の端部252に当たるのを防止するために、ノズル112又はブレード114の先端部132において、重ねられたダンパーピン174に位置決めされる。前述のように、ダンパーピン174は、代替的に、先端部132における本体開口部160の端部252に接してもよい。ブレードが回転するにつれて、ブレード114の遠心力(矢印CF)によって、重ねられたダンパーピン174が保持ダンパーピン250及び/又はタービンブレード114の本体部128の先端部132における本体開口部160の端部252に押し付けられる。同様に、静止ノズル112の場合、ダンパーピン174の重量によって、ダンパーピン174が閉じ部材164に押し付けられる。基端部130の本体開口部160は、既知の又は将来的に開発される閉じ部材164によって閉じることができる。
【0058】
図6は、本体開口部160がノズル112又はブレード114の基端部130で閉じられ、閉じ部材166が先端部132を閉じる実施形態を示す。図示の例では、保持ダンパーピン250は、重ねられた複数のダンパーピン174が本体開口部160の端部252に当たるのを防止するために、ノズル112又はブレード114の基端部130において、重ねられたダンパーピン174に位置決めされる。前述のように、ダンパーピン174は、代替的に、基端部130における本体開口部160の端部252に接してもよい。ここで、ブレードが回転するにつれて、ブレード114の遠心力によって、重ねられたダンパーピン174がタービンブレード114の本体部128の先端部132の閉じ部材166に押し付けられる。同様に、静止ノズル112で使用される間、ダンパーピン174の重量によって、ダンパーピン174が基端部130の保持ダンパーピン250、及び/又は基端部130の本体開口部160の内側端部252に押し付けられる。先端部132の本体開口部160は、既知の又は将来的に開発される閉じ部材166によって閉じることができる。
【0059】
次に、振動減衰システム120の動作を説明する。動作においては、
図9に示すように、隣接するダンパーピン174の第1の端面184及び第2の端面186は、ノズル112又はブレード114が動くにつれて摩擦係合し、互いに相対的に回転的な動きをする。このようにして、ダンパーピン174は、隣接するダンパーピン174の外側本体部176が摩擦係合(すなわち、端面184、186による摩擦係合)することにより、振動を減衰させる。ノズル112では、ダンパーピン174は、ダンパーピンの全体の重量による力の影響で上記のように摩擦係合し、ブレード112では、ダンパーピン174は、ダンパーピンの全体の重量及びブレードの回転中にブレードに作用する遠心力の影響によって、摩擦係合する。
図5及び
図6が示されるページでは、遠心力は上向きに加えられている(矢印CF参照)。
【0060】
ノズル112又はブレード114が振動すると、上述の振動減衰と同時に、ノズル112又はブレード114の本体部128が曲がる。この曲がりが生じると、内側本体部190の外面と内側開口部178の内面とが摩擦係合し、これによっても、振動が減衰する。摩擦係合は、内側本体部190の球根状部分202の外面200と、外側本体部176の内側開口部178の第1の開口部分198の凹面204との間に生じることがある。端面184、186間の振動減衰とは対照的に、内側本体部190は外側本体部176から離れて自由に動くので、ここで説明する摩擦係合は、内側本体部190に作用する力のみに基づいて生じる。より詳細には、摩擦係合は、ノズル112については、それぞれの内側本体部190の重量の影響を受けて生じ、ブレード114については、それぞれの内側本体部190の重量と、それぞれの内側本体部190に作用する遠心力との影響を受けて生じる。
【0061】
表面200、204間の摩擦係合は、タービンノズル112又はタービンブレード114の本体開口部160の内面162に係合する複数のアーム194のうちの1つ以上のアームの影響を受けて生じることもある。より詳細には、複数のアーム194は、ダンパーピン174の最大の外径寸法OD2を有するので、複数のアームはダンパーピン174の他のどの部分よりも先に本体開口部160の内面162に接触する。この構成によって、(本体開口部160の内面162と係合する外側本体部176の外面182と比較して)早く接触する係合点が提供され、これにより、各ダンパーピン174(すなわち、各ダンパーピン174の内側本体部190)は、以前のダンパーピンよりも大きな動きをすることができ、動き量が大きく、摩擦を更に利用した振動減衰が行われる。複数のアーム194が本体開口部160の内面162に係合すると(例えば、エアフォイル134が動作中に曲がり、アーム194を通じて内側本体部190が動くと)、内側本体部190が外側本体部176に対して動き、揺動し、又は傾き、動き量が大きく、摩擦を更に利用した振動減衰を生じさせることができる。摩擦係合は、内側本体部190の外面及び外側本体部176の内側開口部178の内面においてどの箇所でも発生し得るが、大部分は、内側本体部190の球根状部分202の外面200及び外側本体部176の第1の開口部分198の凹面204において発生することに留意されたい。例えば、摩擦係合は、(
図9に示すように)球根状部分202と外側本体部176の凹面204の上部付近(すなわち、凹面204が内側本体部190の形状に対応するように広がる箇所)で生じる。摩擦係合は、球根状部分202の外面200と凹面204との間の他の箇所でも起こり得る。
【0062】
再び
図5及び
図6を参照する。ノズル112とブレード114との間の動作を対比すると、ノズル112については、内側本体部190の重量のみによって表面200、204が摩擦係合し、ダンパーピン174(半径方向に重ねられたダンパーピン)の重量によって端面184、186が摩擦係合する。ノズル112の場合、各表面200、204の下部(図示されている)が摩擦係合する。対照的に、ブレード114の場合、各ダンパーピン174は、(各ダンパーピンの外側本体部176の端面184、186において)各ダンパーピンの(タービン軸に対して)半径方向内側のダンパーピン174の遠心力を受け、これによって、ダンパーピンは結合し、及び/又は時間とともに互いに滑らかには動かなくなり、振動減衰を小さくする原因となる。いずれの場合も、内側本体部190は外側本体部176内に入れ子式で収められているため、摩擦係合面200、204は、摩擦係合端面184、186ほどは大きな力を受けない。したがって、隣接するダンパーピン174の端面184、186が結合して振動減衰が小さくなっても、内側本体部190が結合する可能性は低くなり、内側本体部190は動きの自由度を維持して振動を減衰し続ける可能性が高くなる。
【0063】
振動減衰は、外側本体部176の外面182の外側寸法OD1と、ノズル112又はブレード114の本体開口部160の内面162の内側寸法ID1との摩擦係合によっても生じ得る。
【0064】
上述の観点から、タービンノズル112又はタービンブレード114の振動を減衰させる方法は、ノズル112又はブレード114の動作中に、幾つかの振動減衰プロセスを含むことができる。振動の減衰は、重ねられた複数のダンパーピン174の間の摩擦係合及び重ねられた複数のダンパーピン174の内部の摩擦係合によって生じ得る。前述のように、各ダンパーピン174は、内側開口部178と、第1の端面184と、反対側の第2の端面186とを有する外側本体部176を含んでいる。振動減衰は、隣接するダンパーピン174の第1の端面184と、対向する第2の端面186との摩擦係合によって生じ得る。
図5~
図7及び
図9では、相補的な凹凸端面184、186が摩擦係合して振動を減衰させる。前述のように、端面184、186は、摩擦係合によって振動を減衰させることができる他の相補的な形状を有してもよい。
【0065】
また、各ダンパーピン174は、外側本体部176の内側開口部178内に収められ内側開口部178内で動くことが可能な内側本体部190を含んでいる。本明細書に記載されるように、追加的な振動減衰は、とりわけ、タービンノズル112又はタービンブレード114の本体開口部160の内面162と係合する複数のアーム194の影響による、内側本体部190の外面200の一部と外側本体部176の内側開口部178の開口部分198(例えば、凹面204)との摩擦係合によって生じる。前述のように、本方法は、外側本体部176の外面182の外側寸法OD1と、ノズル112又はブレード114の本体開口部160の内面162の内側寸法ID1との摩擦係合による振動減衰も含み得る。
【0066】
ダンパーピン174は、既知のやり方又は将来的に開発されるやり方で製造することができる。例えば、外側本体部176及び内側本体部190を鋳造し、外側本体部176を半分にし、部品を組み立てる(例えば、外側本体部176を半分にしたものを内側本体部190の周りに配置して溶接する又は他の方法で固定することによって組み立てる)ことができる。
図10を参照すると、一実施形態では、外側本体部176及び内側本体部190は、付加製造することができる。使用される材料に適切な任意の形態の付加製造(直接金属レーザー溶融(DMLM)などであるが、これに限定されることはない)を採用することができる。この場合、外側本体部176及び内側本体部190は、付加製造後に分離する前は、取外し可能な結合要素260によって一体的に結合され、互いに固定されている。このようにして、外側本体部176は、外側本体部176及び内側本体部190の各々が単一の単体本体部として形成された状態で、内側本体部190と共に、内側本体部190の周囲に付加製造することができる。次いで、結合要素260は、任意の方法を使用して(例えば、
図10に示す破線で切断することによって)取り除くことができ、その結果、内側本体部190は、本明細書で説明するように、外側本体部176内に収められ、外側本体部176内で動くことができる。
【0067】
本開示の実施形態は、様々な技術的及び商業的利点を提供し、実施形態の例は、本明細書において説明されている。振動減衰システム120は、単純な構成でノズル又はブレードの振動を低減し、ノズル112又はブレード114に余分な質量をそれほど追加することもない。振動減衰システム120は、ノズル112の基端部130又はブレード114の先端部132に加わる遠心力を増加させず、ノズル112又はブレード114の構成を変更することを必要とすることもない。複数の外側本体部176が、端面184、186において、例えば、ダンパーピンの全体の重量及び/又は遠心力によって結合しても、入れ子式ダンパーピン174は、重ねられたダンパーピンを使用して、内側本体部190が、(本体開口部160の内面162とアーム194との相互作用によって)摩擦を利用した振動減衰の動きを継続することができるようにする。
【0068】
本明細書及び特許請求の範囲を通じて使用される近似を表す文言は、関連する基本的機能に変化をもたらすことなく、差し支えない程度に変動し得る任意の量的表現を修飾するために適用することができる。したがって、1つの用語又は複数の用語(「およそ」、「約」、及び「十分に」など)によって修飾された値は、明記された厳密な値に限定されるものではない。少なくとも一部の例では、近似を表す文言は、値を測定するための機器の精度に対応する場合がある。ここに記載されたこと並びに本明細書及び特許請求の範囲の全体に渡って、範囲の限定を組み合わせること及び/又は置き換えることが可能である。文脈又は文言が特に指示しない限り、このような範囲は識別され、それに包含される全ての部分範囲を含む。範囲の特定の値に適用される「約」は、当該範囲の両端の値に適用され、値を測定する機器の精度に特に依存しない限り、言及された値の+/-10%を示すことができる。
【0069】
特許請求の範囲におけるミーンズプラスファンクション又はステッププラスファンクションの要素すべての、対応する構造、材料、動作、及び均等物は、具体的に請求された他の請求要素と組み合わせてその機能を実施するための、一切の構造、材料、又は動作を包含することを意図している。本開示の記載は、例示及び説明の目的で提示されており、可能な全てのものが含まれていることを意図するものではなく、開示された形態で本開示に限定することを意図するものでもない。当業者には、本開示の範囲及び趣旨から逸脱することなく多くの修正及び変形が明らかである。本開示の原理及び実際の用途を最適に説明し、他の当業者が本開示を理解し、特定の使用に適するような様々に修正された実施形態を考えることができるように、本実施形態が選択され、かつ記載された。
【符号の説明】
【0070】
90 ターボ機械
100 システム
102 圧縮機
104 燃焼器
105 燃焼領域
106 燃料ノズル部
108 タービン
110 ロータ
112 ノズル
114 ブレード
115 静止ノズル部
116 ロータホイール
120 振動減衰システム
124 ケーシング
128 本体部
130 基端部
132 先端部
134 エアフォイル
136 外側端壁
138 内側端壁
140 ダブテール
142 シャンク
146 プラットフォーム
154 前縁
156 後縁
158 先端
160 本体開口部
162 内面
164 部材
166 部材
174 ダンパーピン
176 外側本体部
178 内側開口部
180 側部開口部
182 外面
184 端面
186 端面
192 部分
194 アーム
195 外側端部
200 外面
202 球根状部分
204 凹面
210 第3の部分
212 第2の開口部分
214 円筒形要素
250 保持ダンパーピン
252 端部
260 結合要素
【外国語明細書】