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特開2025-1383情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025001383
(43)【公開日】2025-01-08
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20241225BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023100923
(22)【出願日】2023-06-20
(71)【出願人】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】村田 由香里
(72)【発明者】
【氏名】萩野 誠一
(72)【発明者】
【氏名】須藤 岳
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 翔
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】ユーザに対して適切なコンテンツを提供すること。
【解決手段】本発明に係る情報処理装置は、コンテンツを配信する配信ドメインにおける各コンテンツの配信態様を収集する収集部と、収集部によって収集された配信態様に応じて各コンテンツから要約コンテンツを生成する生成部と、生成部によって生成された要約コンテンツを提供する提供部とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツを配信する配信ドメインにおける各コンテンツの配信態様を収集する収集部と、
前記収集部によって収集された前記配信態様に応じて前記各コンテンツから要約コンテンツを生成する生成部と、
前記生成部によって生成された前記要約コンテンツを提供する提供部と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記生成部は、
質問に対する回答文章を生成する生成モデルに対して、前記コンテンツの内容と前記配信態様とをプロンプトとして入力することにより、前記要約コンテンツを生成すること
を特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記生成部は、
ユーザによる質問に対する回答文章を前記要約コンテンツとして生成すること
を特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記収集部は、
前記配信ドメインにおいて配信されたニュースコンテンツのタイトル、作成者、閲覧数、ニュースで紹介する事象の発生日時に関する情報を含む前記配信態様を収集し、
前記生成部は、
前記ニュースコンテンツのタイトル、作成者、閲覧数、ニュースで紹介する事象の発生日時に応じた前記要約コンテンツを生成すること
を特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記収集部は、
前記各コンテンツに対するユーザのリアクションに関する情報を前記配信態様として収集し、
前記生成部は、
前記リアクションに応じた前記要約コンテンツを生成すること
を特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記収集部は、
前記コンテンツに対する専門家のコメントを前記配信態様として収集し、
前記生成部は、
前記専門家のコメントに応じた前記要約コンテンツを生成すること
を特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記生成部は、
前記要約コンテンツに対する想定質問を生成し、
前記提供部は、
前記要約コンテンツとともに前記想定質問を提供すること
を特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
コンテンツを配信する配信ドメインにおける各コンテンツの配信態様を収集する収集工程と、
前記収集工程によって収集された前記配信態様に応じて前記各コンテンツから要約コンテンツを生成する生成工程と、
前記生成工程によって生成された前記要約コンテンツを提供する提供工程と
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項9】
コンテンツを配信する配信ドメインにおける各コンテンツの配信態様を収集する収集手順と、
前記収集手順によって収集された前記配信態様に応じて前記各コンテンツから要約コンテンツを生成する生成手順と、
前記生成手順によって生成された前記要約コンテンツを提供する提供手順と
をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、インターネットを介して配信されるニュース記事に関して、内容が類似する複数のニュース記事の中から代表記事を選別したうえでユーザへ提供する技術がある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-204507号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、代表記事を選別して提供しているに過ぎず、ユーザに対して適切なコンテンツを提供するうえで改善の余地があった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ユーザに対して適切なコンテンツを提供することができる情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る情報処理装置は、コンテンツを配信する配信ドメインにおける各コンテンツの配信態様を収集する収集部と、前記収集部によって収集された前記配信態様に応じて前記各コンテンツから要約コンテンツを生成する生成部と、前記生成部によって生成された前記要約コンテンツを提供する提供部とを備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ユーザに対して適切なコンテンツを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示すブロック図である。
図3図3は、実施形態に係るコンテンツ記憶部に格納される情報の一例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係るユーザ情報記憶部に格納される情報の一例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係るニュース画面の一例を示す図である。
図6図6は、実施形態に係るワードクラウドの一例を示す図である。
図7図7は、実施形態に係る提供処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
図8図8は、実施形態に係る情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する。)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムが限定されるものではない。
【0010】
[実施形態]
〔1.情報処理〕
まず、図1を用いて、実施形態に係る情報処理の一例について説明する。図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。なお、実施形態に係る情報処理は、図1に示す情報処理装置1によって実現される。
【0011】
図1に示す情報処理装置1は、各種コンテンツを配信する情報処理装置である。情報処理装置1は、例えば、ニュースサイトを通じてニュース記事(コンテンツの一例に対応)を各ユーザに対して提供する。なお、ニュースサイトは、実施形態に係る配信ドメインの一例に対応する。
【0012】
図1に示すユーザ端末100は、ユーザUが所有する端末装置である。例えば、ユーザUは、ユーザ端末100を操作し、ニュースサイトを通じて、情報処理装置1から配信されるニュースコンテンツを閲覧することができる。なお、図1では、ユーザ端末100がスマートフォンである場合を例示しているが、ユーザ端末100は、PC(Personal computer)など、その他の機器であってもよい。
【0013】
図1に示す制作者端末200は、ニュース記事の制作者が所有する端末である。制作者は、例えば、新聞社、テレビ等の各種メディアに所属しており、ニュース記事を制作する。
【0014】
ところで、近年では、文章を生成する生成モデル(生成系AI)が普及しつつあり、ニュースサイトにおいても、生成モデルによって生成されたニュース記事が配信されることが予想される。
【0015】
このような場合、生成モデルは、各制作者が制作したニュース記事を参照し、新たなニュース記事を生成することが想定される。一方で、このような場合においては、ユーザに対して適切なコンテンツを提供するうえで改善の余地がある。
【0016】
例えば、生成モデルでコンテンツを生成する際に、どのような評価指標を参照するかによって異なるコンテンツが生成される。そのため、適切な評価指標の設計が求められる。
【0017】
そこで、実施形態に係る情報処理装置1は、各コンテンツの配信態様を評価指標として、生成モデルを用いてコンテンツを生成し、ユーザへ提供することとした。
【0018】
具体的には、図1に示すように、まず、制作者端末200から制作者によって制作されたコンテンツ(ニュース記事)を取得する(ステップS1)。つづいて、情報処理装置1は、ニュースサイトを通じて、ユーザ端末100に対し各コンテンツ(ニュース記事)を配信する(ステップS2)。
【0019】
つづいて、情報処理装置1は、各コンテンツの配信態様を収集する(ステップS3)。ここで、配信態様には、配信先となるユーザの属性、ユーザによるリアクション、PV数、専門家によるコメント等が含まれる。また、リアクションは、コンテンツに対するいいねの数、コメント、SNSでのシェアの有無等を含む。また、配信態様は、ユーザによる文章へのハイライト、完読率等を含むようにしてもよい。
【0020】
そして、情報処理装置1は、例えば、ユーザから質問を受け付けると(ステップS5)、質問に対する回答を要約コンテンツとして生成する(ステップS5)。例えば、図1に示すように、情報処理装置1は、システム側のプロンプトPとして「コンテンツの内容と配信態様を理解したうえで、ユーザの質問に答えてください」を生成モデルに入力し、ニュースサイトに掲載されたコンテンツおよび各コンテンツの配信態様をあわせて生成モデルに入力する。なお、コンテンツの内容は、ニュースサイトにおける各記事のタイトル、各ニュースで紹介する事象の発生日時、ニュース記事の制作者(あるいは媒体社)を含む。
【0021】
次いで、情報処理装置1は、ユーザによる質問であるプロンプトqを生成モデルへ入力する。図1に示す例では、ユーザによるプロンプトqが「今日の主要ニュースを教えてください」であり、生成モデルは、各コンテンツの内容および配信態様を理解したうえで、ユーザによる質問に対応する要約コンテンツを生成することになる。
【0022】
つまり、実施形態に係る情報処理装置1は、各ニュース記事の配信態様を評価軸として、生成モデルを用いて要約コンテンツを生成する。このように、実施形態に係る情報処理装置1は、ニュースサイトで各ニュース記事がどのように見られているかを考慮した要約コンテンツを提供することができるので、ユーザに対して適切なコンテンツを提供することができる。
【0023】
〔2.情報処理装置〕
次に、図2を用いて、実施形態に係る情報処理装置1の構成例について説明する。図2は、実施形態に係る情報処理装置1の構成例を示すブロック図である。図2に示すように、情報処理装置1は、通信部2と、記憶部3と、制御部4とを備える。なお、情報処理装置1は、情報処理装置1を利用する管理者などから各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウスなど)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイなど)を有してもよい。
【0024】
通信部2は、例えば、NIC(Network Interface Card)などによって実現される。通信部2は、4G(4th Generation)または5G(5th Generation)などの通信ネットワークと有線または無線で接続され、通信ネットワークを介して、ユーザ端末100、制作者端末200などの各々との間で情報の送受信を行う。
【0025】
記憶部3は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置によって実現される。記憶部3は、コンテンツ記憶部31、ユーザ情報記憶部32およびモデル記憶部33を有する。
【0026】
コンテンツ記憶部31は、コンテンツに関する各種情報を記憶する。コンテンツは、ニュースサイトで配信されるニュース記事である。図3は、実施形態に係るコンテンツ記憶部31に格納される情報の一例を示す図である。
【0027】
図3に示すように、コンテンツ記憶部31は、「コンテンツID」、「制作者」、「コンテンツ」などといった項目の情報を互いに対応付けて記憶する。「コンテンツID」は、各コンテンツ(ニュース記事)を識別するための識別子である。
【0028】
「制作者」は、対応するコンテンツIDによって識別されるコンテンツの制作者である。なお、制作者は、個人であっても、制作者が所属する企業(新聞社等)であってもよい。
【0029】
「コンテンツ」は、対応するコンテンツIDによって識別されるコンテンツに関するデータである。例えば、コンテンツは、タイトル、サムネイル画像、コンテンツ本体(ニュース記事)を含む。また、コンテンツは、閲覧回数、いいねの数、コンテンツに対する専門家やユーザによるコメント等を含むようにしてもよい。
【0030】
図2の説明に戻り、ユーザ情報記憶部32について説明する。ユーザ情報記憶部32は、ユーザに関する各種情報を記憶する。図4は、実施形態に係るユーザ情報記憶部32に格納される情報の一例を示す図である。
【0031】
図4に示すように、ユーザ情報記憶部32は、「ユーザID」、「登録情報」、「閲覧履歴」などといった項目の情報を互いに対応付けて記憶する。「ユーザID」は、各ユーザを識別するための識別子である。
【0032】
「登録情報」は、対応するユーザIDによって識別されるユーザがニュースサイトに登録している情報である。例えば、登録情報は、氏名、年齢、住所、職業等のデモグラフィック属性に関する情報や、趣味等のサイコグラフィック属性に関する情報を含む。
【0033】
「閲覧履歴」は、対応するユーザIDによって識別されるユーザのニュースサイトにおける閲覧履歴である。閲覧履歴には、閲覧したニュース記事や閲覧日時に関する情報が時系列に格納される。
【0034】
図3の説明に戻り、モデル記憶部33について説明する。モデル記憶部33は、生成モデルを記憶する。生成モデルは、ニュースサイトに掲載されるニュース記事の内容等を要約した要約コンテンツを生成する。例えば、生成モデルは、GPT(Generative Pre-trained Transformer)やBERT(Bidirectional Encoder Representations from Transformers)などといった自然言語処理を行う言語モデルである。
【0035】
次に、制御部4について説明する。制御部4は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)などによって、情報処理装置1内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部4は、例えば、コントローラであり、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路により実現される。
【0036】
図2に示すように、制御部4は、取得部41と、配信部42と、収集部43と、生成部44と、提供部45とを備え、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部4の内部構成は、図2に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部4が有する各処理部の接続関係は、図2に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0037】
取得部41は、制作者端末200を通じて、制作者からコンテンツ(ニュース記事)を取得する。取得部41は、取得したコンテンツをコンテンツ記憶部31に登録する。
【0038】
配信部42は、ニュースサイトを通じて、各コンテンツを各ユーザ端末100に対して配信する。例えば、配信部42は、ユーザ端末100からニュースサイトへのアクセスに応じて、コンテンツ記憶部31からコンテンツをピックアップする。例えば、配信部42は、ユーザの属性等に応じてコンテンツ記憶部31からコンテンツをピックアップする。
【0039】
配信部42は、ユーザの興味関心、PV数、アクション数等に応じてコンテンツ記憶部31からコンテンツをピックアップする。そして、配信部42は、アクセス元のユーザ端末100に対しピックアップしたコンテンツを含む情報を配信する。
【0040】
収集部43は、配信部42によって配信された各コンテンツの配信態様を収集する。例えば、収集部43は、各コンテンツに対する各種アクションを収集する。収集部43は、PV数、ニュース記事に対する専門家あるいはユーザからコメント欄へのコメント、「いいね」、「学びがある」「わかりやすい」、「新しい視点」等のボタンに対するアクション、ユーザによるニュース記事へのハイライトの付与、各ニュース記事の完読率等を配信態様として収集する。
【0041】
この際、収集部43は、例えば、ニュース記事に関するコメントがポジティブなコメント、ネガティブなコメントおよび中立なコメントのどれに対応するかを判定するようにしてもよい。なお、かかる判定は、例えば、自然言語処理モデルによって判定することができる。
【0042】
生成部44は、収集部43によって収集された配信態様に応じて各コンテンツから要約コンテンツを生成する。生成部44は、例えば、ニュースサイトのニュース画面を通じて、ユーザから質問を受け付けて、ユーザの質問に対応する回答を、生成モデルを用いて生成する。
【0043】
図5は、実施形態に係るニュース画面の一例を示す図である。例えば、ユーザがニュースサイトへアクセスすると、ニュース画面が表示される。図5に示すように、ニュース画面は、ニュース欄A1、質問タブ欄A2および質問入力欄A3を含む。
【0044】
ニュース欄A1には、各ニュース記事のタイトルおよび要約が掲載される。ユーザは、気になるニュースを選択することで、対応するニュース記事を閲覧することができる。質問タブ欄A2は、ニュース欄A1に表示されるニュースに関して予め想定される質問のタブ等が表示される。
【0045】
例えば、ニュースサイトでは、質問タブを通じてユーザから質問を受け付けることができる。また、質問入力欄A3は、ユーザが質問をテキストで入力する欄である。ユーザが質問をテキスト、あるいは、音声で質問入力欄A3に入力することで、ニュースサイトでは、ユーザから質問を受け付けることができる。
【0046】
生成部44は、ユーザの質問に関するプロントの入力に先立って、例えば、各ニュース記事および各ニュース記事の配信態様に関する情報を、配信モデルへ入力し、さらに、システム側のプロントの入力を行う。
【0047】
システム側のプロントは、例えば、「コンテンツの内容と配信態様を理解したうえで、ユーザの質問に答えてください」である。この際、システム側のプロンプトとして、「配信態様が所定の条件を満たすコンテンツを重要視して、ユーザの質問に答えてください」のような条件を指定することにしてもよい。この場合、生成モデルは、PV数、アクション数等が多いコンテンツの内容を重要視して、要約コンテンツを生成するように生成モデルに対して指示する。
【0048】
また、生成部44は、プロンプトとして入力するコンテンツをユーザの質問に応じて選択したうえで、要約コンテンツを生成するようにしてもよい。この場合、生成部44は、例えば、ユーザの質問に含まれるキーワード等を含むコンテンツを選択する。
【0049】
そして、生成部44は、ユーザから受け付けた質問をプロンプトとして生成モデルへ入力することで、生成モデルを用いて、要約コンテンツを生成する。また、生成部44は、質問者であるユーザに関する情報をプロンプトとして、生成モデルへ入力するようにしてもよい。ユーザに関する情報は、例えば、ユーザの年齢、性別や興味関心に関する情報である。ユーザの興味関心は、例えば、ユーザによる各ニュース記事の閲覧履歴等によって推定することができる。
【0050】
すなわち、ユーザに関する情報をあわせて生成モデルに入力することにより、ユーザの興味関心等に応じた要約コンテンツを生成することができる。例えば、この場合、生成部44は、各ユーザの類似拡張に応じた概念に基づいて、ユーザの属性等に応じた要約コンテンツを生成するようにしてもよい。すなわち、生成部44は、対象となるユーザと属性情報等が類似するユーザにとって関心の高いコンテンツが、対象となるユーザにとっても興味が高いコンテンツと見做して要約コンテンツを生成するようにしてもよい。
【0051】
このように、生成部44は、配信態様に関する情報をプロンプトとして、要約コンテンツを生成する。これにより、生成部44は、例えば、各ニュース記事のPV数、各ニュース記事に対する各ユーザのアクション、コメント等を考慮した要約コンテンツを生成することができる。
【0052】
また、生成部44は、要約コンテンツに対するユーザの想定質問を、生成モデルを用いて生成するようにしてもよい。例えば、想定質問は、ユーザが要約コンテンツをより深く理解するための質問である。すなわち、生成部44は、想定質問を生成することによって、ファシリテーターとして機能する。
【0053】
なお、上記の例では、ユーザからの質問を受けて、要約コンテンツを生成する場合について説明したが、これに限定されるものではない。すなわち、ユーザの質問を受け付けずに、要約コンテンツを生成するようにしてもよい。この場合、生成部44は、ユーザの興味関心に対応する要約コンテンツやそのタイトルを、各ニュース記事および配信態様に基づいて予め生成するようにしてもよい。
【0054】
例えば、この場合、生成部44は、ユーザによるニュースサイトへのアクセスタイミングで、各ニュース記事および配信態様に基づいて予め生成する。
【0055】
図2の説明に戻り、提供部45について説明する。提供部45は、ユーザに対して生成部44によって生成された要約コンテンツを提供する。提供部45は、生成部44がユーザから受け付けた質問に対する要約コンテンツを生成した場合、ユーザに対してチャット形式で要約コンテンツを提供する。この場合、提供部45は、想定質問をあわせて提供する。また、提供部45は、提供した要約コンテンツに対してユーザからさらに質問を受け付けて、生成部44は、ユーザによる質問に対する要約コンテンツを生成することになる。
【0056】
また、提供部45は、生成部44がユーザの質問を受け付けずに要約コンテンツを生成した場合、各要約コンテンツのタイトルをワードクラウドとして提供する。図6は、実施形態に係るワードクラウドの一例を示す図である。
【0057】
図6に示すように、ワードクラウドには、各要約コンテンツのタイトルが異なる表示態様で表示される。ワードクラウドには、ユーザの興味関心に近い要約コンテンツのタイトルや、現在注目されているトピックに関する要約コンテンツのタイトルは、より大きく、より目立つ色で表示される。
【0058】
そして、ユーザが、各タイトルを選択すると、提供部45は、タイトルに対応する要約コンテンツをユーザに対して提供する。すなわち、このような場合、ユーザが気になったタイトルの要約コンテンツを提供することができる。
【0059】
〔3.処理フロー〕
次に、図7を用いて、実施形態に係る情報処理装置1が実行する処理手順について説明する。図7は、実施形態に係る提供処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【0060】
図7に示すように、情報処理装置1は、ニュースサイトを通じて、ユーザに対して各コンテンツを配信する(ステップS101)。つづいて、情報処理装置1は、各コンテンツの配信態様を収集する(ステップS102)。
【0061】
つづいて、情報処理装置1は、ユーザから質問を受け付けて(ステップS103)、各コンテンツおよび各コンテンツの配信態様に基づいて、ユーザによる質問に対応する要約コンテンツを生成する(ステップS104)。
【0062】
そして、情報処理装置1は、質問者となるユーザに対して要約コンテンツを提供し(ステップS105)、処理を終了する。
【0063】
〔4.変形例〕
上述した実施形態では、コンテンツがニュース記事である場合について説明したが、これに限定されるものではない。コンテンツは、動画や音声を含んでいてもよい。また、上述した実施形態では、情報処理装置1が、ニュースサイトにおける配信態様を収集する場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、情報処理装置1は、コンテンツが配信される各種SNSや動画サイトにおける各コンテンツの配信態様を収集するようにしてもよい。
【0064】
〔5.効果〕
実施形態に係る情報処理装置1は、コンテンツを配信する配信ドメインにおける各コンテンツの配信態様を収集する収集部43と、収集部43によって収集された配信態様に応じて各コンテンツから要約コンテンツを生成する生成部44と、生成部44によって生成された要約コンテンツを提供する提供部45とを備える。
【0065】
また、生成部44は、質問に対する回答文章を生成する生成モデルに対して、コンテンツの内容と配信態様とプロンプトとして入力することにより、要約コンテンツを生成する。
【0066】
また、生成部44は、ユーザによる質問に対する回答文章を要約コンテンツとして生成する。また、収集部43は、配信ドメインにて配信されたコンテンツのタイトル、投稿日時、作成者、閲覧数に関する情報を配信態様として収集し、生成部44は、コンテンツのタイトル、投稿日時、作成者、閲覧数に応じた要約コンテンツを生成する。
【0067】
また、収集部43は、配信態様として各コンテンツに対するユーザのリアクションに関する情報を配信態様として収集し、生成部44は、リアクションに応じた要約コンテンツを生成する。
【0068】
また、収集部43は、コンテンツに対する専門家のコメントを配信態様として収集し、生成部44は、専門家のコメントに応じた要約コンテンツを生成する。また、生成部44は、要約コンテンツに対する想定質問を生成し、提供部45は、要約コンテンツとともに想定質問を提供する。
【0069】
上述した各処理のいずれかもしくは組合せにより、本願に係る情報処理装置は、ユーザに対して適切なコンテンツを提供することができる。
【0070】
〔6.ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る情報処理装置1は、例えば図8に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図8は、実施形態に係る情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0071】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0072】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、ネットワーク(通信ネットワーク)Nを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータをネットワークNを介して他の機器へ送信する。
【0073】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置(図8では、出力装置および入力装置を総称して「入出力装置」と記載する)を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0074】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0075】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る情報処理装置として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部4の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0076】
〔7.その他〕
以上、本願の実施形態を説明したが、これら実施形態の内容により本発明が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、前述した実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
【0077】
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0078】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
【0079】
例えば、上述した情報処理装置は、複数のサーバコンピュータで実現してもよく、また、機能によっては外部のプラットフォーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティング等で呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0080】
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0081】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0082】
1 情報処理装置
2 通信部
3 記憶部
4 制御部
31 コンテンツ記憶部
32 ユーザ情報記憶部
33 モデル記憶部
41 取得部
42 配信部
43 収集部
44 生成部
45 提供部
100 ユーザ端末
200 制作者端末
U ユーザ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8