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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025001384
(43)【公開日】2025-01-08
(54)【発明の名称】サーバ装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/06 20240101AFI20241225BHJP
【FI】
G06Q50/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023100924
(22)【出願日】2023-06-20
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100187078
【弁理士】
【氏名又は名称】甲原 秀俊
(74)【代理人】
【識別番号】100176728
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 慎吾
(72)【発明者】
【氏名】長田 祐
(72)【発明者】
【氏名】橋本 駿
(72)【発明者】
【氏名】山崎 宏太
(72)【発明者】
【氏名】正木 茜
(72)【発明者】
【氏名】衞藤 航
(72)【発明者】
【氏名】赤羽 真
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC06
5L050CC06
(57)【要約】
【課題】サービススタッフ又はサービス車両の派遣にかかる時間を短くする。
【解決手段】サーバ装置20は、ユーザ車両が駐車された地点にサービススタッフ11又はサービス車両12を派遣してユーザ車両へエネルギー源を補給するサービスを依頼する端末装置30と通信を行う通信部と、目的地を示す目的地データを、通信部を介して端末装置30から受信すると、受信した目的地データで示された目的地と、サービススタッフ11又はサービス車両12の位置とに応じて、駐車地点を選択し、選択した駐車地点にユーザ車両を駐車するようユーザに促す通知データを、通信部を介して端末装置30に送信する制御部とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ車両が駐車された地点にサービススタッフ又はサービス車両を派遣して前記ユーザ車両へエネルギー源を補給するサービスを依頼する端末装置と通信を行う通信部と、
目的地を示す目的地データを、前記通信部を介して前記端末装置から受信すると、受信した目的地データで示された目的地と、前記サービススタッフ又は前記サービス車両の位置とに応じて、駐車地点を選択し、選択した駐車地点に前記ユーザ車両を駐車するようユーザに促す通知データを、前記通信部を介して前記端末装置に送信する制御部と
を備えるサーバ装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記目的地を基準とした地理範囲内にある地点の中から、前記サービススタッフ又は前記サービス車両の位置からの近さに応じて、前記駐車地点を選択する請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記ユーザ車両の位置からの近さと前記サービススタッフ又は前記サービス車両の位置からの近さとの差が閾値以下の地点を前記駐車地点として選択する請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項4】
前記サービススタッフ又は前記サービス車両の位置は、稼働中のサービススタッフがサービス提供後にいるはずの位置、又は稼働中のサービス車両がサービス提供後にあるはずの位置である請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記サービススタッフ又は前記サービス車両の位置を基準とした地理範囲内に前記目的地がない場合は、前記地理範囲内にある地点の中から、前記目的地に行った場合と同じ目的を果たすことができる地点を前記駐車地点として選択する請求項1に記載のサーバ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、サーバ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、車両の充電を代行するサービスと、給電車両を派遣するサービスとを提供するためのシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-107303号公報
【特許文献2】中国特許出願公開第109102105号明細書
【特許文献3】中国特許出願公開第106157625号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
車両の充電を代行するサービスにおいては、充電対象車両の駐車位置によっては、近くに代行者がおらず、充電の実施に時間がかかる可能性がある。給電車両を派遣するサービスのいずれにおいても、充電対象車両の駐車位置によっては、近くに給電車両がなく、充電の実施に時間がかかる可能性がある。
【0005】
本開示の目的は、サービススタッフ又はサービス車両の派遣にかかる時間を短くすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係るサーバ装置は、
ユーザ車両が駐車された地点にサービススタッフ又はサービス車両を派遣して前記ユーザ車両へエネルギー源を補給するサービスを依頼する端末装置と通信を行う通信部と、
目的地を示す目的地データを、前記通信部を介して前記端末装置から受信すると、受信した目的地データで示された目的地と、前記サービススタッフ又は前記サービス車両の位置とに応じて、駐車地点を選択し、選択した駐車地点に前記ユーザ車両を駐車するようユーザに促す通知データを、前記通信部を介して前記端末装置に送信する制御部と
を備える。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、サービススタッフ又はサービス車両の派遣にかかる時間が短くなる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本開示の実施形態に係るサービス提供システムの構成を示す図である。
図2】本開示の実施形態に係るサーバ装置の構成を示すブロック図である。
図3】本開示の実施形態に係る端末装置の構成を示すブロック図である。
図4】本開示の実施形態に係るサービス提供システムの動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の一実施形態について、図を参照して説明する。
【0010】
各図中、同一又は相当する部分には、同一符号を付している。本実施形態の説明において、同一又は相当する部分については、説明を適宜省略又は簡略化する。
【0011】
図1を参照して、本実施形態に係るサービス提供システム10の構成を説明する。
【0012】
サービス提供システム10は、サーバ装置20と、端末装置30とを備える。サーバ装置20は、ネットワーク40を介して、端末装置30と通信可能である。サーバ装置20は、ネットワーク40を介して、サービススタッフ11が保持する、携帯電話機、スマートフォン、又はタブレットなどのモバイル機器と通信可能であってもよい。サーバ装置20は、ネットワーク40を介して、サービス車両12に搭載された車載機器、又はサービス車両12に乗っているスタッフが保持する、携帯電話機、スマートフォン、若しくはタブレットなどのモバイル機器と通信可能であってもよい。端末装置30も、ネットワーク40を介して、サービススタッフ11が保持するモバイル機器、サービス車両12に搭載された車載機器、又はサービス車両12に乗っているスタッフが保持するモバイル機器と通信可能であってもよい。
【0013】
サーバ装置20は、データセンターなどの施設に設置された、クラウドコンピューティングシステム又はその他のコンピューティングシステムに属するコンピュータである。サーバ装置20は、補給サービスを提供する事業者によって運用される。
【0014】
端末装置30は、各ユーザが保持する、携帯電話機、スマートフォン、又はタブレットなどのモバイル機器である。端末装置30は、補給サービスを依頼するための端末プログラムを実行する。
【0015】
補給サービスは、ユーザ車両が駐車された地点にサービススタッフ11又はサービス車両12を派遣してユーザ車両へエネルギー源を補給するサービスである。本実施形態では、ユーザ車両は、BEVである。「BEV」は、battery electric vehicleの略語である。ユーザ車両へ補給されるエネルギー源は、電気である。本実施形態の一変形例として、ユーザ車両は、ガソリン車、ディーゼル車、水素車、HEV、PHEV、又はFCEVなどの他の種類の自動車でもよい。「HEV」は、hybrid electric vehicleの略語である。「PHEV」は、plug-in hybrid electric vehicleの略語である。「FCEV」は、fuel cell electric vehicleの略語である。ユーザ車両は、MaaS専用車両でもよい。「MaaS」は、Mobility as a Serviceの略語である。ユーザ車両へ補給されるエネルギー源は、電気に限らず、ガソリン、軽油、又は水素などの燃料でもよい。
【0016】
補給サービスは、少なくとも充電サービス又は電池交換サービスを含み、本実施形態では充電サービス及び電池交換サービスの両方を含む。充電サービスは、ユーザ車両に搭載された電池を充電することでユーザ車両へエネルギー源を補給するサービスである。電池交換サービスは、ユーザ車両に搭載された電池を別の電池に交換することでユーザ車両へエネルギー源を補給するサービスである。本実施形態の一変形例として、補給サービスは、ユーザ車両へ燃料を補給するサービスを含んでもよい。
【0017】
補給サービスは、少なくとも代行型サービス又は移動型サービスを含み、本実施形態では代行型サービス及び移動型サービスの両方を含む。代行型サービスは、ユーザ車両が駐車された地点にサービススタッフ11を派遣し、派遣したサービススタッフ11にユーザ車両を別の地点に移動させ、ユーザ車両が移動された先の地点でユーザ車両へエネルギー源を補給するサービスである。移動型サービスは、ユーザ車両が駐車された地点にサービス車両12を派遣し、派遣したサービス車両12にユーザ車両が駐車された地点でユーザ車両へエネルギー源を補給させるサービスである。
【0018】
本実施形態では、補給サービスとして、充電サービスと代行型サービスとの組合せ、電池交換サービスと代行型サービスとの組合せ、充電サービスと移動型サービスとの組合せ、及び電池交換サービスと移動型サービスとの組合せのいずれかが各ユーザにより又は自動的に選択されて提供される。すなわち、本実施形態では、代行型の充電サービス、代行型の電池交換サービス、移動型の充電サービス、及び移動型の電池交換サービスのいずれかが選択的に提供される。
【0019】
例えば、代行型の充電サービスでは、ユーザU1がユーザ車両V1を使っていない間に、サービススタッフ11としての作業員がユーザ車両V1を駐車場から充電ステーションまで運転して、ユーザ車両V1の電池B1を充電した後、ユーザ車両V1を返却する。代行型の電池交換サービスでは、ユーザU1がユーザ車両V1を使っていない間に、サービススタッフ11としての作業員がユーザ車両V1を駐車場から電池交換ステーションまで運転して、ユーザ車両V1の電池B1を別の電池に交換した後、ユーザ車両V1を返却する。移動型の充電サービスでは、サービス車両12としての移動充電車が駐車場まで来て、その場でユーザ車両V1の電池B1を充電する。移動型の電池交換サービスでは、サービス車両12としての移動電池交換車が駐車場まで来て、その場でユーザ車両V1の電池B1を別の電池に交換する。
【0020】
ネットワーク40は、インターネット、少なくとも1つのWAN、少なくとも1つのMAN、又はこれらの任意の組合せを含む。「WAN」は、wide area networkの略語である。「MAN」は、metropolitan area networkの略語である。ネットワーク40は、少なくとも1つの無線ネットワーク、少なくとも1つの光ネットワーク、又はこれらの任意の組合せを含んでもよい。無線ネットワークは、例えば、アドホックネットワーク、セルラーネットワーク、無線LAN、衛星通信ネットワーク、又は地上マイクロ波ネットワークである。「LAN」は、local area networkの略語である。
【0021】
図1を参照して、本実施形態の概要を説明する。
【0022】
サーバ装置20は、目的地を示す目的地データを端末装置30から受信すると、受信した目的地データで示された目的地と、サービススタッフ11又はサービス車両12の位置とに応じて、駐車地点を選択する。サーバ装置20は、選択した駐車地点にユーザ車両を駐車するようユーザに促す通知データを端末装置30に送信する。端末装置30は、通知データをサーバ装置20から受信すると、受信した通知データをユーザに提示することで、サーバ装置20により選択された駐車地点にユーザ車両を駐車するようユーザに促す。
【0023】
本実施形態によれば、サービススタッフ11又はサービス車両12の派遣にかかる時間が短くなる。その結果、サービススタッフ11又はサービス車両12の移動にかかる、人件費などのコストを低減することができる。
【0024】
一例として、ユーザU1は、買い物中に代行型の充電サービスを受ける際に、店舗の駐車場だけでなく、提携駐車場など、店舗周辺の駐車可能場所も含む複数の場所の中から、サービススタッフ11としての作業員の位置に応じて選択された場所にユーザ車両V1を駐車するよう促される。作業員の位置は、作業員の現在地に限らず、サービス提供中の作業員がサービス終了時にいるはずの位置でもよい。例えば、作業員の現在地に近い場所、又は作業員が充電ステーションで電池を充電した別のユーザ車両を返却するためにこれから向かう場所に近い場所が選択されたとする。ユーザU1が選択された場所にユーザ車両V1を駐車したとすると、作業員がユーザ車両V1を引き取るために長時間移動する必要がなくなる。その結果、作業員の移動にかかるコストを低減することができる。ユーザ車両V1の位置と作業員の位置との中間の場所が選択されてもよい。そのような例によれば、充電開始時刻が早くなるので、ユーザU1の待ち時間を短縮できる。あるいは、店舗の駐車場と、同じ系列の別の店舗の駐車場など、目的地とは別の場所だが目的地で達成されるのと同じ目的を達成可能な場所とのうち、より作業員の位置に近い場所が選択されてもよい。そのような例によれば、ユーザU1がユーザ車両V1を駐車してから、買い物などの目的を達成するまでの間にかかる時間を短縮できる。
【0025】
別の例として、ユーザU1は、買い物中に移動型の充電サービスを受ける際に、店舗の駐車場だけでなく、提携駐車場など、店舗周辺の駐車可能場所も含む複数の場所の中から、サービス車両12としての移動充電車の位置に応じて選択された場所にユーザ車両V1を駐車するよう促される。移動充電車の位置は、移動充電車の現在地に限らず、サービス提供中の移動充電車がサービス終了時にあるはずの位置でもよい。例えば、移動充電車の現在地に近い場所、又は移動充電車が別のユーザ車両の電池を充電した場所に近い場所が選択されたとする。ユーザU1が選択された場所にユーザ車両V1を駐車したとすると、移動充電車がユーザ車両V1の付近に到着するまでに長時間移動する必要がなくなる。その結果、移動充電車の移動にかかるコストを低減することができる。ユーザ車両V1の位置と移動充電車の位置との中間の場所が選択されてもよい。そのような例によれば、充電開始時刻が早くなるので、ユーザU1の待ち時間を短縮できる。あるいは、店舗の駐車場と、同じ系列の別の店舗の駐車場など、目的地とは別の場所だが目的地で達成されるのと同じ目的を達成可能な場所とのうち、より移動充電車の位置に近い場所が選択されてもよい。そのような例によれば、ユーザU1がユーザ車両V1を駐車してから、買い物などの目的を達成するまでの間にかかる時間を短縮できる。
【0026】
日中に充電を依頼する場合の料金と、電気代が安くなるが人件費は高くなる深夜に充電を依頼する場合の料金とがユーザU1に提示されてもよい。あるいは、最安料金がユーザU1に提示されてもよい。ユーザU1は、提示された料金を参考にして、充電を依頼する時間帯を調整することができる。
【0027】
ユーザU1が代行型の電池交換サービスを受ける場合についても、ユーザU1が代行型の充電サービスを受ける場合と同様である。ユーザU1が移動型の電池交換サービスを受ける場合についても、ユーザU1が移動型の充電サービスを受ける場合と同様である。
【0028】
図2を参照して、本実施形態に係るサーバ装置20の構成を説明する。
【0029】
サーバ装置20は、制御部21と、記憶部22と、通信部23とを備える。
【0030】
制御部21は、少なくとも1つのプロセッサ、少なくとも1つのプログラマブル回路、少なくとも1つの専用回路、又はこれらの任意の組合せを含む。プロセッサは、CPU若しくはGPUなどの汎用プロセッサ、又は特定の処理に特化した専用プロセッサである。「CPU」は、central processing unitの略語である。「GPU」は、graphics processing unitの略語である。プログラマブル回路は、例えば、FPGAである。「FPGA」は、field-programmable gate arrayの略語である。専用回路は、例えば、ASICである。「ASIC」は、application specific integrated circuitの略語である。制御部21は、サーバ装置20の各部を制御しながら、サーバ装置20の動作に関わる処理を実行する。
【0031】
記憶部22は、少なくとも1つの半導体メモリ、少なくとも1つの磁気メモリ、少なくとも1つの光メモリ、又はこれらの任意の組合せを含む。半導体メモリは、例えば、RAM、ROM、又はフラッシュメモリである。「RAM」は、random access memoryの略語である。「ROM」は、read only memoryの略語である。RAMは、例えば、SRAM又はDRAMである。「SRAM」は、static random access memoryの略語である。「DRAM」は、dynamic random access memoryの略語である。ROMは、例えば、EEPROMである。「EEPROM」は、electrically erasable programmable read only memoryの略語である。フラッシュメモリは、例えば、SSDである。「SSD」は、solid-state driveの略語である。磁気メモリは、例えば、HDDである。「HDD」は、hard disk driveの略語である。記憶部22は、例えば、主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能する。記憶部22には、サーバ装置20の動作に用いられるデータと、サーバ装置20の動作によって得られたデータとが記憶される。
【0032】
通信部23は、少なくとも1つの通信モジュールを含む。通信モジュールは、例えば、Ethernet(登録商標)などの有線LAN通信規格、又はIEEE802.11などの無線LAN通信規格に対応したモジュールである。「IEEE」は、Institute of Electrical and Electronics Engineersの略称である。通信部23は、端末装置30と通信を行う。通信部23は、サービススタッフ11が保持するモバイル機器と通信を行ってもよい。通信部23は、サービス車両12に搭載された車載機器、又はサービス車両12に乗っているスタッフが保持するモバイル機器と通信を行ってもよい。通信部23は、サーバ装置20の動作に用いられるデータを受信し、またサーバ装置20の動作によって得られるデータを送信する。
【0033】
サーバ装置20の機能は、本実施形態に係るサーバプログラムを、制御部21としてのプロセッサで実行することにより実現される。すなわち、サーバ装置20の機能は、ソフトウェアにより実現される。サーバプログラムは、サーバ装置20の動作をコンピュータに実行させることで、コンピュータをサーバ装置20として機能させる。すなわち、コンピュータは、サーバプログラムに従ってサーバ装置20の動作を実行することによりサーバ装置20として機能する。
【0034】
プログラムは、非一時的なコンピュータ読取り可能な媒体に記憶しておくことができる。非一時的なコンピュータ読取り可能な媒体は、例えば、フラッシュメモリ、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、又はROMである。プログラムの流通は、例えば、プログラムを記憶したSDカード、DVD、又はCD-ROMなどの可搬型媒体を販売、譲渡、又は貸与することによって行う。「SD」は、Secure Digitalの略語である。「DVD」は、digital versatile discの略語である。「CD-ROM」は、compact disc read only memoryの略語である。プログラムをサーバのストレージに格納しておき、サーバから他のコンピュータにプログラムを転送することにより、プログラムを流通させてもよい。プログラムをプログラムプロダクトとして提供してもよい。
【0035】
コンピュータは、例えば、可搬型媒体に記憶されたプログラム又はサーバから転送されたプログラムを、一旦、主記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、主記憶装置に格納されたプログラムをプロセッサで読み取り、読み取ったプログラムに従った処理をプロセッサで実行する。コンピュータは、可搬型媒体から直接プログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行してもよい。コンピュータは、コンピュータにサーバからプログラムが転送される度に、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行してもよい。サーバからコンピュータへのプログラムの転送は行わず、実行指示及び結果取得のみによって機能を実現する、いわゆるASP型のサービスによって処理を実行してもよい。「ASP」は、application service providerの略語である。プログラムは、電子計算機による処理の用に供する情報であってプログラムに準ずるものを含む。例えば、コンピュータに対する直接の指令ではないがコンピュータの処理を規定する性質を有するデータは、「プログラムに準ずるもの」に該当する。
【0036】
サーバ装置20の一部又は全ての機能が、制御部21としてのプログラマブル回路又は専用回路により実現されてもよい。すなわち、サーバ装置20の一部又は全ての機能が、ハードウェアにより実現されてもよい。
【0037】
図3を参照して、本実施形態に係る端末装置30の構成を説明する。
【0038】
端末装置30は、制御部31と、記憶部32と、通信部33と、入力部34と、出力部35と、測位部36とを備える。
【0039】
制御部31は、少なくとも1つのプロセッサ、少なくとも1つのプログラマブル回路、少なくとも1つの専用回路、又はこれらの任意の組合せを含む。プロセッサは、CPU若しくはGPUなどの汎用プロセッサ、又は特定の処理に特化した専用プロセッサである。プログラマブル回路は、例えば、FPGAである。専用回路は、例えば、ASICである。制御部31は、端末装置30の各部を制御しながら、端末装置30の動作に関わる処理を実行する。
【0040】
記憶部32は、少なくとも1つの半導体メモリ、少なくとも1つの磁気メモリ、少なくとも1つの光メモリ、又はこれらの任意の組合せを含む。半導体メモリは、例えば、RAM、ROM、又はフラッシュメモリである。RAMは、例えば、SRAM又はDRAMである。ROMは、例えば、EEPROMである。フラッシュメモリは、例えば、SSDである。磁気メモリは、例えば、HDDである。記憶部32は、例えば、主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能する。記憶部32には、端末装置30の動作に用いられるデータと、端末装置30の動作によって得られたデータとが記憶される。
【0041】
通信部33は、少なくとも1つの通信モジュールを含む。通信モジュールは、例えば、LTE、4G規格、若しくは5G規格などの移動通信規格、又はIEEE802.11などの無線LAN通信規格に対応したモジュールである。「LTE」は、Long Term Evolutionの略語である。「4G」は、4th generationの略語である。「5G」は、5th generationの略語である。通信部33は、サーバ装置20と通信を行う。通信部33は、サービススタッフ11が保持するモバイル機器と通信を行ってもよい。通信部33は、サービス車両12に搭載された車載機器、又はサービス車両12に乗っているスタッフが保持するモバイル機器と通信を行ってもよい。通信部33は、端末装置30の動作に用いられるデータを受信し、また端末装置30の動作によって得られるデータを送信する。
【0042】
入力部34は、例えば、物理キー、静電容量キー、ポインティングデバイス、ディスプレイと一体的に設けられたタッチスクリーン、可視光カメラ、深度カメラ、LiDAR、又はマイクロフォンである。「LiDAR」は、light detection and rangingの略語である。入力部34は、端末装置30の動作に用いられるデータを入力する操作を受け付ける。入力部34は、端末装置30に備えられる代わりに、外部の入力機器として端末装置30に接続されてもよい。接続用インタフェースとしては、USB、HDMI(登録商標)、又はBluetooth(登録商標)などの規格に対応したインタフェースを用いることができる。「USB」は、Universal Serial Busの略語である。「HDMI(登録商標)」は、High-Definition Multimedia Interfaceの略語である。
【0043】
出力部35は、例えば、ディスプレイ又はスピーカである。ディスプレイは、例えば、LCD又は有機ELディスプレイである。「LCD」は、liquid crystal displayの略語である。「EL」は、electro luminescentの略語である。出力部35は、端末装置30の動作によって得られるデータを出力する。出力部35は、端末装置30に備えられる代わりに、外部の出力機器として端末装置30に接続されてもよい。接続用インタフェースとしては、USB、HDMI(登録商標)、又はBluetooth(登録商標)などの規格に対応したインタフェースを用いることができる。
【0044】
測位部36は、少なくとも1つのGNSS受信機を含む。「GNSS」は、global navigation satellite systemの略語である。GNSSは、例えば、GPS、QZSS、BDS、GLONASS、又はGalileoである。「GPS」は、Global Positioning Systemの略語である。「QZSS」は、Quasi-Zenith Satellite Systemの略語である。QZSSの衛星は、準天頂衛星と呼ばれる。「BDS」は、BeiDou Navigation Satellite Systemの略語である。「GLONASS」は、Global Navigation Satellite Systemの略語である。測位部36は、端末装置30の位置を測定する。
【0045】
端末装置30の機能は、本実施形態に係る端末プログラムを、制御部31としてのプロセッサで実行することにより実現される。すなわち、端末装置30の機能は、ソフトウェアにより実現される。端末プログラムは、端末装置30の動作をコンピュータに実行させることで、コンピュータを端末装置30として機能させる。すなわち、コンピュータは、端末プログラムに従って端末装置30の動作を実行することにより端末装置30として機能する。
【0046】
端末装置30の一部又は全ての機能が、制御部31としてのプログラマブル回路又は専用回路により実現されてもよい。すなわち、端末装置30の一部又は全ての機能が、ハードウェアにより実現されてもよい。
【0047】
図4を参照して、本実施形態に係るサービス提供システム10の動作を説明する。以下に説明する動作は、本実施形態に係るサービス提供方法に相当する。すなわち、本実施形態に係るサービス提供方法は、図4に示したS1からS6のステップを含む。
【0048】
ユーザU1が補給サービスを依頼するための端末プログラムを起動するか、又は端末プログラムのメニュー画面において「サービスを依頼する」などの特定の項目を選択すると、S1のステップが実行される。
【0049】
S1において、端末装置30の制御部31は、目的地を指定する第1ユーザ操作を、入力部34を介して受け付けると、目的地データを、通信部33を介してサーバ装置20に送信する。目的地データは、第1ユーザ操作により指定された目的地を示すデータである。目的地は、例えば、コンビニエンスストアなどの店舗である。サーバ装置20の制御部21は、目的地データを、通信部23を介して端末装置30から受信する。
【0050】
S2において、サーバ装置20の制御部21は、位置データを、通信部23を介して、サービススタッフ11が保持するモバイル機器、サービス車両12に搭載された車載機器、又はサービス車両12に乗っているスタッフが保持するモバイル機器から受信する。位置データは、サービススタッフ11又はサービス車両12の位置を示すデータである。サービススタッフ11の位置は、サービススタッフ11の現在位置に限らず、稼働中のサービススタッフ11がサービス提供後にいるはずの位置でもよい。同様に、サービス車両12の位置は、サービス車両12の現在位置に限らず、稼働中のサービス車両12がサービス提供後にあるはずの位置でもよい。サーバ装置20の制御部21は、S1で受信した目的地データで示された目的地と、受信した位置データで示された位置とに応じて、駐車地点を選択する。具体的には、サーバ装置20の制御部21は、目的地データで示された目的地を基準とした地理範囲内にある地点の中から、位置データで示された位置からの近さに応じて、駐車地点を選択する。例えば、サーバ装置20の制御部21は、目的地と目的地周辺の地点との中から、サービススタッフ11又はサービス車両12の位置に最も近い地点を駐車地点として選択する。あるいは、サーバ装置20の制御部21は、ユーザ車両V1の位置からの近さと位置データで示された位置からの近さとの差が閾値以下の地点を駐車地点として選択してもよい。例えば、サーバ装置20の制御部21は、ユーザ車両V1の位置とサービススタッフ11又はサービス車両12の位置との中間の地点を駐車地点として選択してもよい。あるいは、サーバ装置20の制御部21は、位置データで示された位置を基準とした地理範囲内に目的地がない場合は、その地理範囲内にある地点の中から、目的地に行った場合と同じ目的を果たすことができる地点を駐車地点として選択してもよい。例えば、目的地が店舗だとすると、サーバ装置20の制御部21は、店舗の駐車場と、目的地と同じ系列の別の店舗の駐車場とのうち、サービススタッフ11又はサービス車両12の位置に最も近い駐車場を駐車地点として選択してもよい。サーバ装置20の制御部21は、通知データを、通信部23を介して端末装置30に送信する。通知データは、選択された駐車地点にユーザ車両V1を駐車するようユーザU1に促すデータである。端末装置30の制御部31は、通知データを、通信部33を介してサーバ装置20から受信すると、通知データを出力部35としてのディスプレイに表示するなど、通知データをユーザU1に提示することで、サーバ装置20により選択された駐車地点にユーザ車両V1を駐車するようユーザU1に促す。
【0051】
S3において、端末装置30の制御部31は、派遣希望時刻及び返却希望時刻を入力する第2ユーザ操作を、入力部34を介して受け付ける。派遣希望時刻は、代行型サービスの場合は、ユーザU1が希望する、サービススタッフ11がユーザ車両V1を引き取る時刻に相当する。派遣希望時刻は、移動型サービスの場合は、ユーザU1が希望する、サービス車両12がユーザ車両V1の付近に到着する時刻に相当する。返却希望時刻は、代行型サービスの場合は、ユーザU1が希望する、サービススタッフ11がユーザ車両V1を充電後又は電池交換後に返却する時刻に相当する。返却希望時刻は、移動型サービスの場合は、ユーザU1が希望する、サービス車両12がユーザ車両V1の充電又は電池交換を完了する時刻に相当する。
【0052】
S4において、端末装置30の制御部31は、補給サービスの料金を支払う第3ユーザ操作を、入力部34を介して受け付けると、依頼データを、通信部33を介してサーバ装置20に送信する。依頼データは、補給サービスを依頼するデータである。本実施形態では、依頼データは、S3で第2ユーザ操作により入力された派遣希望時刻及び返却希望時刻を示すデータを含む。サーバ装置20の制御部21は、依頼データを、通信部23を介して端末装置30から受信すると、受信した依頼データに応じて、補給サービスの料金の支払いを自動処理する。支払いの自動処理が完了すると、サーバ装置20の制御部21は、S2で選択した駐車地点にサービススタッフ11又はサービス車両12を派遣する処理を行う。具体的には、サーバ装置20の制御部21は、駐車地点、派遣希望時刻及び返却希望時刻、並びにその他の情報を、駐車地点にサービススタッフ11又はサービス車両12を派遣する管理者に通知する。あるいは、サーバ装置20の制御部21は、第1指示データを、通信部23を介して、サービススタッフ11としての作業員が保持するモバイル機器に送信することで、駐車地点に作業員を派遣してもよい。あるいは、サーバ装置20の制御部21は、第2指示データを、通信部23を介して、サービス車両12としての移動充電車に搭載された車載機器、又は移動充電車に乗っている作業員が保持するモバイル機器に送信することで、駐車地点に移動充電車を派遣してもよい。あるいは、サーバ装置20の制御部21は、第3指示データを、通信部23を介して、サービス車両12としての移動電池交換車に搭載された車載機器、又は移動電池交換車に乗っている作業員が保持するモバイル機器に送信することで、駐車地点に移動電池交換車を派遣してもよい。第1指示データは、代行型の充電サービスを提供するよう作業員に指示するデータである。あるいは、第1指示データは、代行型の電池交換サービスを提供するよう作業員に指示するデータでもよい。第2指示データは、移動型の充電サービスを提供するよう移動充電車、又は移動充電車に乗っている作業員に指示するデータである。第3指示データは、移動型の電池交換サービスを提供するよう移動電池交換車、又は移動電池交換車に乗っている作業員に指示するデータである。第1指示データ、第2指示データ、及び第3指示データは、駐車地点、派遣希望時刻及び返却希望時刻、並びにその他の情報を含んでいてもよい。
【0053】
S5において、サーバ装置20の制御部21は、補給サービスの進行状況を監視する。S4で依頼された補給サービスの種類が代行型の充電サービス又は代行型の電池交換サービスである場合は、サーバ装置20の制御部21は、通信部23を介して、作業員が保持するモバイル機器と通信を行うことで、進行状況を監視する。S4で依頼された補給サービスの種類が移動型の充電サービスである場合は、サーバ装置20の制御部21は、通信部23を介して、移動充電車に搭載された車載機器、又は移動充電車に乗っている作業員が保持するモバイル機器と通信を行うことで、進行状況を監視する。S4で依頼された補給サービスの種類が移動型の電池交換サービスである場合は、サーバ装置20の制御部21は、通信部23を介して、移動電池交換車に搭載された車載機器、又は移動電池交換車に乗っている作業員が保持するモバイル機器と通信を行うことで、進行状況を監視する。サーバ装置20の制御部21は、進行状況を、通信部23を介して端末装置30に通知する。端末装置30の制御部31は、進行状況を出力部35としてのディスプレイに表示する。
【0054】
S6において、サーバ装置20の制御部21は、補給サービスの完了を検知すると、完了を、通信部23を介して端末装置30に通知する。端末装置30の制御部31は、補給サービスが完了したことを示す画面を出力部35としてのディスプレイに表示する。この画面では、S4で依頼された補給サービスの種類が代行型の充電サービス又は代行型の電池交換サービスである場合は、作業員がユーザ車両V1を停車させた位置に関する情報が表示されてもよい。作業員が撮影したユーザ車両V1の写真が表示されてもよい。
【0055】
本開示は上述の実施形態に限定されるものではない。例えば、ブロック図に記載の2つ以上のブロックを統合してもよいし、又は1つのブロックを分割してもよい。フローチャートに記載の2つ以上のステップを記述に従って時系列に実行する代わりに、各ステップを実行する装置の処理能力に応じて、又は必要に応じて、並列的に又は異なる順序で実行してもよい。その他、本開示の趣旨を逸脱しない範囲での変更が可能である。
【符号の説明】
【0056】
10 サービス提供システム
11 サービススタッフ
12 サービス車両
20 サーバ装置
21 制御部
22 記憶部
23 通信部
30 端末装置
31 制御部
32 記憶部
33 通信部
34 入力部
35 出力部
36 測位部
40 ネットワーク
図1
図2
図3
図4