(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025139232
(43)【公開日】2025-09-26
(54)【発明の名称】電子機器、電子機器の制御方法、プログラム
(51)【国際特許分類】
H04N 23/60 20230101AFI20250918BHJP
H04N 5/91 20060101ALI20250918BHJP
H04N 5/77 20060101ALI20250918BHJP
【FI】
H04N23/60 300
H04N5/91
H04N5/77 200
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024038049
(22)【出願日】2024-03-12
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】近藤 恵美
【テーマコード(参考)】
5C122
【Fターム(参考)】
5C122EA42
5C122EA61
5C122FA08
5C122FK09
5C122FK15
5C122FK28
5C122FK37
5C122FK38
5C122FK39
5C122FK40
5C122FK42
5C122FL03
5C122GA18
5C122GC07
5C122GC52
5C122HA01
5C122HA13
5C122HA35
5C122HA75
5C122HB01
5C122HB05
(57)【要約】
【課題】画像の再生時における区切り画像の挿入に関する技術を提供する。
【解決手段】電子機器は、特定の規則に従ってファイル番号が付与された複数の撮影画像を取得する取得手段と、前記複数の撮影画像のうちのファイル番号順において隣り合う2つの撮影画像の間に、区切り画像を挿入する指示を受け付ける受付手段と、前記受付手段が前記指示を受け付けると、前記2つの撮影画像の前記ファイル番号が連続しない場合には、前記2つの撮影画像のファイル番号の間のファイル番号を付与した区切り画像を生成する生成手段と、を有する。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定の規則に従ってファイル番号が付与された複数の撮影画像を取得する取得手段と、
前記複数の撮影画像のうちのファイル番号順において隣り合う2つの撮影画像の間に、区切り画像を挿入する指示を受け付ける受付手段と、
前記受付手段が前記指示を受け付けると、前記2つの撮影画像の前記ファイル番号が連続しない場合には、前記2つの撮影画像のファイル番号の間のファイル番号を付与した区切り画像を生成する生成手段と、
を有することを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記生成手段は、前記受付手段が前記指示を受け付けており、かつ、前記2つの撮影画像のファイル番号が連続する場合には、前記区切り画像を生成しない、
ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記受付手段が前記指示を受け付けており、かつ、前記2つの撮影画像のファイル番号が連続する場合に、前記区切り画像の挿入ができないことをユーザに通知する通知手段をさらに有する、
ことを特徴とする請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
撮像部と、
前記撮像部による撮影が行われるごとに、当該撮影により取得された1つの撮影画像にファイル番号を付与する付与手段を有し、
前記付与手段は、第1の場合には、連続するファイル番号を撮影画像に付与し、第2の場合には、ファイル番号が連続しないように間隔を空けてファイル番号を撮影画像に付与する、
ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項5】
ユーザ操作により、ファイル番号の付与に関する設定を行う設定手段を有し、
前記第1の場合とは、前記設定手段により、連続するファイル番号を撮影画像に付与することが設定された場合であり、
前記第2の場合とは、前記設定手段により、連続するファイル番号を撮影画像に付与しないことが設定された場合である、
ことを特徴とする請求項4に記載の電子機器。
【請求項6】
前記設定手段は、連続するファイル番号を撮影画像に付与しない設定の場合に、前記間隔を設定可能であり、
前記付与手段は、前記設定手段により設定された間隔を空けてファイル番号を撮影画像に付与する、
ことを特徴とする請求項5に記載の電子機器。
【請求項7】
前記設定手段は、連続するファイル番号を撮影画像に付与しない設定であっても、連写時にはファイル番号を連続させる設定が可能であり、
前記付与手段は、連写時にはファイル番号を連続させる設定が行われた場合には、前記第2の場合であっても、前記連写時には、連続するファイル番号を撮影画像に付与する、ことを特徴とする請求項5に記載の電子機器。
【請求項8】
前記第2の場合とは、レンズが変更された場合、前回の撮影から所定の時間が経過した場合、日付が変わった場合、画質に関わる設定が変更された場合、電源のオフとオンとが切り替えられた場合の少なくともいずれかの場合である、
ことを特徴とする請求項4に記載の電子機器。
【請求項9】
区切り画像の挿入を行う第1の機能が割り当て可能な操作部材を有し、
前記第1の場合とは、前記第1の機能ではない第2の機能が前記操作部材に割り当てられている場合であり、
前記第2の場合とは、前記第1の機能が前記操作部材に割り当てられている場合である、
ことを特徴とする請求項4に記載の電子機器。
【請求項10】
ユーザの操作に応じて、ファイル番号順と撮影日時順とのいずれかに前記複数の撮影画像の表示順を選択する選択手段をさらに有し、
前記第1の場合とは、前記選択手段により前記撮影日時順が選択されている場合であり、
前記第2の場合とは、前記選択手段により前記ファイル番号順が選択されている場合である、
ことを特徴とする請求項4に記載の電子機器。
【請求項11】
前記複数の撮影画像は、静止画および動画を含む、
ことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項12】
特定の規則に従ってファイル番号が付与された複数の撮影画像を取得する取得ステップと、
前記複数の撮影画像のうちのファイル番号順において隣り合う2つの撮影画像の間に、区切り画像を挿入する指示を受け付ける受付ステップと、
前記受付ステップにおいて前記指示を受け付けると、前記2つの撮影画像の前記ファイル番号が連続しない場合には、前記2つの撮影画像のファイル番号の間のファイル番号を付与した区切り画像を生成する生成ステップと、
を有することを特徴とする電子機器の制御方法。
【請求項13】
コンピュータを、請求項1から10のいずれか1項に記載の電子機器の各手段として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器、電子機器の制御方法、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
撮影画像と撮影画像との間における区切りを素早く確認可能にするために、区切り画像を挿入する技術がある。区切り画像は、撮影画像と同じ扱いをすることにより、PCなどの別端末に複製された際に、区切り画像の取り扱いが容易になる。しかし、挿入したい位置の前後の画像のファイル番号が連続していた場合には、撮影画像と同じファイル番号規則に従ったファイル番号を区切り画像に付すことができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008-244778号公報
【特許文献2】特開2014-225083号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、撮影時において、所定の条件が満たされる場合に、区切り画像を挿入する技術が記載されている。特許文献2では、複数台のカメラにより取得された撮影画像において、ファイル番号が重複しないようにするためのファイル番号の付与方法が記載されている。しかしながら、特許文献1および特許文献2では、撮影時に係る技術が記載されているにすぎず、画像の再生時に区切り画像を挿入する技術は記載されていない。
【0005】
そこで、本発明は、画像の再生時における区切り画像の挿入に関する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の1つの態様は、
特定の規則に従ってファイル番号が付与された複数の撮影画像を取得する取得手段と、
前記複数の撮影画像のうちのファイル番号順において隣り合う2つの撮影画像の間に、区切り画像を挿入する指示を受け付ける受付手段と、
前記受付手段が前記指示を受け付けると、前記2つの撮影画像の前記ファイル番号が連続しない場合には、前記2つの撮影画像のファイル番号の間のファイル番号を付与した区切り画像を生成する生成手段と、
を有することを特徴とする電子機器である。
【0007】
本発明の1つの態様は、
特定の規則に従ってファイル番号が付与された複数の撮影画像を取得する取得ステップと、
前記複数の撮影画像のうちのファイル番号順において隣り合う2つの撮影画像の間に、区切り画像を挿入する指示を受け付ける受付ステップと、
前記受付ステップにおいて前記指示を受け付けると、前記2つの撮影画像の前記ファイル番号が連続しない場合には、前記2つの撮影画像のファイル番号の間のファイル番号を付与した区切り画像を生成する生成ステップと、
を有することを特徴とする電子機器の制御方法である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、画像の再生時における区切り画像の挿入に関する技術が提供可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施形態1に係るデジタルカメラの外観図である。
【
図2】実施形態1に係るデジタルカメラのブロック図である。
【
図3】実施形態1に係る区切り画像の挿入を説明する図である。
【
図4】実施形態1に係るファイル番号の付与を説明する図である。
【
図6】実施形態1に係る画像撮影時の処理のフローチャートである。
【
図7】実施形態1に係る画像再生時の処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明を実施するための形態について、添付の図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の実現方法としての一例を示しており、本発明が適用される装置の構成や各種条件によって適宜修正又は変更されてもよい。また、各実施形態は適宜組み合わされることも可能である。
【0011】
<実施形態1>
以下、図面を参照して実施形態1に係るデジタルカメラ100について説明する。
【0012】
図1Aおよび
図1Bは、実施形態1に係る電子機器の一例としてデジタルカメラ100の外観図を示す。
図1Aは、デジタルカメラ100の前面斜視図である。
図1Bは、デジタルカメラ100の背面斜視図である。
図2は、デジタルカメラ100のブロック図である。
【0013】
表示部28は、デジタルカメラ100の背面に設けられた表示部である。表示部28は、画像および各種情報を表示する。表示部28は、バリアングル式またはチルト式の表示部であってもよい。表示部28の向きは、様々な方向に変更可能であってもよい。タッチパネル70aは、表示部28の表示面(操作面)に対するタッチ操作を検出することができる。ファインダー外表示部43は、カメラ上面に設けられた表示部である。ファインダー外表示部43には、デジタルカメラ100の様々な設定値(シャッター速度および絞りなど)が表示される。
【0014】
シャッターボタン61は、撮影指示を行うための操作部である。モード切替スイッチ60は、各種モードを切り替えるための操作部である。端子カバー40は、「外部機器と接続するための接続ケーブル」と「デジタルカメラ100」とを接続するコネクタ(不図示)を保護するカバーである。
【0015】
メイン電子ダイヤル71は、操作部70に含まれる回転操作部材である。ユーザは、メイン電子ダイヤル71を回すことで、シャッター速度または絞りなどの設定値を変更できる。
【0016】
電源スイッチ72は、デジタルカメラ100の電源のONおよびOFFを切り替える操作部材である。サブ電子ダイヤル73は、操作部70に含まれる回転操作部材である。サブ電子ダイヤル73は、操作されることによって、選択枠の移動または画像送りなどを行える。十字キー74は、操作部70に含まれる十字キー操作部材(4方向キー)である。十字キー74は、上、下、左、右部分をそれぞれ押し込み可能な押しボタン(4方向に押し込み可能な押しボタン)を有する。十字キー74のうち、押された部分に応じた処理が実行される。SETボタン75は、操作部70に含まれる押しボタンである。SETボタ
ン75は、主に選択項目の決定などに用いられる。動画ボタン76は、動画撮影(記録)の開始および停止の指示に用いられる。
【0017】
AEロックボタン77は、操作部70に含まれる。AEロックボタン77は、撮影待機状態で押下されることにより、露出状態を固定することができる。拡大ボタン78は、操作部70に含まれる。拡大ボタン78は、撮影モードのライブビュー表示において、拡大モードのONとOFFとの切り替えを行うための操作ボタンである。拡大モードをONとしてからメイン電子ダイヤル71を操作することにより、ライブビュー画像の拡大・縮小を行える。拡大ボタン78は、再生モードにおいては、「再生画像を拡大し、拡大率を増加させる」ための拡大ボタンとして機能する。
【0018】
再生ボタン79は、操作部70に含まれる。再生ボタン79は、撮影モードと再生モードとを切り替える操作ボタンである。撮影モード中に再生ボタン79が押下されると、再生モードに遷移して、記録媒体200に記録された画像のうち最新の画像が表示部28に表示される。メニューボタン81は、操作部70に含まれる。メニューボタン81が押下されると、各種の設定可能なメニュー画面が表示部28に表示される。ユーザは、表示部28に表示されたメニュー画面を見ながら、「十字キー74、SETボタン75、またはマルチコントローラー(以下、「MC」と呼ぶ)65」を用いて直感的に各種設定を行うことができる。
【0019】
MC65は、八方向への方向指示と、中央部分の押し込み操作を受け付け可能である。通信端子10は、デジタルカメラ100が後述するレンズユニット150(着脱可能)と通信を行うための通信端子である。接眼部16は、接眼ファインダー(覗き込み型のファインダー)の接眼部である。ユーザは、接眼部16を介して内部のEVF(Electric View Finder)29に表示された映像を視認することができる。接眼検知部57は、接眼部16にユーザが接眼しているか否かを検知する接眼検知センサーである。蓋202は、記録媒体200を格納したスロットの蓋である。
【0020】
グリップ部90は、ユーザがデジタルカメラ100を構えた際に右手で握りやすい形状の保持部である。「グリップ部90を右手の小指、薬指、中指で握ってデジタルカメラを保持した状態で、右手の人差指で操作可能な位置」にシャッターボタン61、メイン電子ダイヤル71が配置されている。また、同じ状態で、右手の親指で操作可能な位置に、サブ電子ダイヤル73が配置されている。タリーランプ(発光素子)63は、撮影者への通知を行うために点灯、消灯、および点滅などの動作を行う。
【0021】
図2は、実施形態1に係るデジタルカメラ100の構成例を示すブロック図である。レンズユニット150は、交換可能な撮影レンズを搭載するレンズユニットである。レンズ103は、通常、複数枚のレンズから構成されるが、
図2では簡略して一枚のレンズのみで示している。
【0022】
通信端子6は、レンズユニット150がデジタルカメラ100と通信を行うための通信端子である。レンズユニット150は、通信端子6と通信端子10を介して、システム制御部50と通信する。レンズシステム制御回路4は、絞り駆動回路2を介して絞り1の制御を行う。その後、レンズシステム制御回路4は、AF駆動回路3を介して、レンズ103を変位させることで焦点を合わせる。
【0023】
シャッター101は、フォーカルプレーンシャッターである。シャッター101は、システム制御部50により制御されることによって、撮像部22の露光時間を自由に制御できる。
【0024】
撮像部22は、光学像を電気信号に変換する素子(CCDやCMOS素子)などを有する撮像素子である。A/D変換器23は、撮像部22から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換する。
【0025】
画像処理部24は、「A/D変換器23からのデータ、または、メモリ制御部15からのデータ」に対して、画像処理(所定の画素補間、縮小といったリサイズ処理、色変換処理)を行う。また、画像処理部24は、撮像した画像データを用いて、所定の演算処理を行う。システム制御部50は、画像処理部24により得られた演算結果に基づき、露光制御および測距制御を行う。これにより、TTL(スルー・ザ・レンズ)方式のAF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、およびEF(フラッシュプリ発光)処理が行われる。画像処理部24は、さらに、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行う。そして、画像処理部24は、得られた演算結果に基づいてTTL方式のAWB(オートホワイトバランス)処理を行う。
【0026】
メモリ制御部15は、特定の構成(A/D変換器23、画像処理部24、およびメモリ32)間のデータ送受を制御する。A/D変換器23からの出力データは、画像処理部24、メモリ制御部15およびD/A変換器19を介して、メモリ32に書き込まれる。あるいは、A/D変換器23からの出力データは、メモリ制御部15およびD/A変換器19を介してメモリ32に書き込まれる。
【0027】
メモリ32は、撮像部22によって得られ、A/D変換器23によりデジタルデータに変換された画像データを格納する。また、メモリ32は、表示部28およびEVF29に表示するための画像データを格納する。メモリ32は、所定枚数の静止画像や所定時間の動画像および音声を格納するために十分な記憶容量を備えている。
【0028】
また、メモリ32は、画像表示用のメモリ(ビデオメモリ)を兼ねている。メモリ32に書き込まれた表示用の画像データは、表示部28およびEVF29により表示される。表示部28およびEVF29は、LCDや有機EL等の表示器上に、メモリ制御部15からの信号に応じた表示を行う。A/D変換器23によってA/D変換され、メモリ32に蓄積されたデータは、表示部28またはEVF29に逐次転送される。表示部28またはEVF29は、転送されたデータに応じた表示をすることで、ライブビュー表示(LV表示)を行える。以下、ライブビューで表示される画像を「ライブビュー画像(LV画像)」と称する。
【0029】
不揮発性メモリ56は、電気的に消去・記録可能なメモリである。不揮発性メモリ56には、例えば、Flash-ROMなどが用いられる。不揮発性メモリ56には、システム制御部50の動作用の定数およびプログラムなどが記憶される。ここでいう、プログラムとは、後述する各種フローチャートを実行するためのコンピュータープログラムである。
【0030】
システム制御部50は、デジタルカメラ100全体を制御する。システム制御部50は、少なくとも1つのプロセッサーまたは回路からなる制御部である。システム制御部50は、不揮発性メモリ56に記録されたプログラムを実行することで、実施形態1の各処理を実現する。システムメモリ52には、例えば、RAMが用いられる。システムメモリ52には、システム制御部50の動作用の定数、変数、不揮発性メモリ56から読み出したプログラムなどが展開される。また、システム制御部50は、メモリ32または表示部28などを制御することによって、表示制御も行う。
【0031】
システムタイマー53は、各種制御に用いる時間および、内蔵された時計の時間を計測する計時部である。
【0032】
モード切替スイッチ60、第1シャッタースイッチ62、第2シャッタースイッチ64、および操作部70は、システム制御部50に各種の動作指示を入力する(動作指示を受け付ける)ための操作部材(受付部)である。モード切替スイッチ60は、静止画撮影モードおよび動画撮影モードなどのいずれかに、システム制御部50の動作モードを切り替える。静止画撮影モードに含まれるモードとして、オート撮影モード、オートシーン判別モード、マニュアルモード、絞り優先モード(Avモード)、シャッター速度優先モード(Tvモード)、プログラムAEモード(Pモード)、がある。また、静止画撮影モードに含まれるモードとして、撮影シーン別の撮影設定を行う各種シーンモード、カスタムモードなどがある。モード切替スイッチ60を用いることにより、ユーザは、これらのモードのいずれかに静止画撮影モードを直接切り替えることができる。あるいは、ユーザは、モード切替スイッチ60を用いて撮影モードの一覧画面を表示させた後に、表示された複数のモードのいずれかを選択して、他の操作部材を用いて静止画撮影モードを切り替えるようにしてもよい。同様に、動画撮影モードにも、複数のモードが含まれていてもよい。
【0033】
第1シャッタースイッチ62は、デジタルカメラ100に設けられたシャッターボタン61の操作途中、いわゆる半押し(撮影準備指示)でONになると、第1シャッタースイッチ信号SW1を発生させる。第1シャッタースイッチ信号SW1の発生により、AF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、AWB(オートホワイトバランス)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理などの撮影準備動作が開始する。
【0034】
第2シャッタースイッチ64は、シャッターボタン61の操作完了、いわゆる全押し(撮影指示)でONになると、第2シャッタースイッチ信号SW2を発生させる。システム制御部50は、第2シャッタースイッチ信号SW2の発生により、一連の撮影処理(撮像部22からの信号読み出しから、撮像された画像を画像ファイルとして記録媒体200に書き込むまでの処理)の動作を開始する。
【0035】
操作部70は、ユーザからの操作を受け付ける入力部としての各種の操作部材を含む。操作部70は、シャッターボタン61、マルチコントローラー65、タッチパネル70a、メイン電子ダイヤル71、電源スイッチ72、サブ電子ダイヤル73を有する。操作部70は、十字キー74、SETボタン75、動画ボタン76、AEロックボタン77、拡大ボタン78、再生ボタン79、メニューボタン81を有する。
【0036】
電源制御部80は、電池検出回路、DC-DCコンバータ、およびスイッチ回路(通電するブロックを切り替える回路)などによって構成される。電源制御部80は、電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行う。また、電源制御部80は、その検出結果およびシステム制御部50の指示に基づき、DC-DCコンバータを制御する。これにより、電源制御部80は、必要な電圧を必要な期間だけ、記録媒体200を含む各部へ供給する。電源部30は、一次電池(アルカリ電池またはリチウム電池など)、二次電池(NiCd電池、NiMH電池、またはLi電池など)、またはACアダプターなどを有する。
【0037】
記録媒体I/F18は、記録媒体200(メモリカードまたはハードディスクなど)と接続するインターフェースである。記録媒体200は、撮影された画像を記録するためのメモリカードなどである。記録媒体200は、半導体メモリまたは磁気ディスクなどを有する。
【0038】
通信部54は、無線または有線ケーブルによって外部装置などに接続する。通信部54は、映像信号や音声信号の送受信を行う。通信部54は、無線LAN(Local Area Network)またはインターネットとも接続可能である。また、通信部54は
、Bluetooth(登録商標)またはBluetooth Low Energyを用いることによっても、外部機器と通信可能である。通信部54は、撮像部22が撮像した画像(ライブビュー画像を含む)および、記録媒体200に記録された画像を送信可能である。また、通信部54は、画像やその他の各種情報を外部機器から受信することができる。
【0039】
姿勢検知部55は、重力方向に対するデジタルカメラ100の姿勢を検知する。姿勢検知部55で検知された姿勢に基づいて、撮像部22で撮影された画像が、デジタルカメラ100を横に構えて撮影された画像であるか、縦に構えて撮影された画像であるかを判別可能である。システム制御部50は、姿勢検知部55で検知された姿勢に応じた向き情報を、撮像部22で撮像された画像の画像ファイルに付加することができる。また、システム制御部50は、向き情報に応じて画像を回転した後に、画像を記録することが可能である。姿勢検知部55には、加速度センサーまたはジャイロセンサーなどを用いることができる。姿勢検知部55は、加速度センサーまたはジャイロセンサーを用いて、デジタルカメラ100の動き(パン、チルト、持ち上げ、静止しているか否か等)を検知することも可能である。
【0040】
接眼検知部57は、接眼検知センサーである。接眼検知部57は、ファインダーの接眼部16に対する目(物体)の接近(接眼)および離脱(離眼)を検知する(接近検知をする)。システム制御部50は、接眼検知部57で検知された状態に応じて、表示部28とEVF29の表示(表示状態)/非表示(非表示状態)を切り替える。より具体的には、少なくともデジタルカメラ100が撮影待機状態、かつ、撮像部22で撮像されたライブビュー画像の表示先の切替設定が自動切替設定である場合に、非接眼中では表示先として表示部28が選択され、EVF29が非表示にされる。また、接眼中には、表示先としてEVF29が選択されて、表示部28が非表示にされる。
【0041】
接眼検知部57には、例えば、赤外線近接センサーを用いることができる。接眼検知部57は、EVF29を内蔵するファインダーの接眼部16への何らかの物体の接近を検知することができる。物体が接近した場合には、接眼検知部57の投光部(不図示せず)から投光した赤外線が反射して赤外線近接センサーの受光部(不図示せず)に受光される。接眼検知部57は、受光された赤外線の量によって、物体が接眼部16からどの程度の距離まで近づいているか(接眼距離)も判別することができる。このように、接眼検知部57は、接眼部16への物体の近接距離を検知する接眼検知を行う。
【0042】
タッチパネル70aと表示部28とは、一体的に構成することができる。例えば、タッチパネル70aは、光の透過率が表示部28の表示を妨げないように構成される。タッチパネル70aは、表示部28の表示面の上層に取り付けられる。そして、タッチパネル70aにおける入力座標と、表示部28の表示画面上の表示座標とを対応付ける。これにより、あたかもユーザが表示部28上に表示された画面を直接的に操作可能であるかのようなGUI(グラフィカルユーザインターフェース)を提供できる。
【0043】
システム制御部50は、タッチパネル70aへの以下の操作、あるいは状態を検出できる。
・タッチパネル70aにタッチしていなかった指やペンが新たにタッチパネル70aにタッチしたこと。すなわち、タッチの開始(以下、タッチダウン(Touch-Down)と称する)。
・タッチパネル70aを指やペンでタッチしている状態であること(以下、タッチオン(Touch-On)と称する)。
・タッチパネル70aを指やペンでタッチしたまま移動していること(以下、タッチムーブ(Touch-Move)と称する)。
・タッチパネル70aへタッチしていた指やペンを離したこと。すなわち、タッチの終了(以下、タッチアップ(Touch-Up)と称する)。
・タッチパネル70aに何もタッチしていない状態(以下、タッチオフ(Touch-Off)と称する)。
・タッチパネル70aにタッチダウンし、タッチムーブを行わずに所定時間内にタッチアップすることを(以下、タップ(Tap)と称する)。
【0044】
タッチダウンが検出されると、同時にタッチオンであることも検出される。タッチダウンの後、タッチアップが検出されない限りは、通常はタッチオンが検出され続ける。タッチムーブが検出されている状態は、タッチオンが検出されている状態でもある。タッチオンが検出されていても、タッチ位置が移動していなければタッチムーブは検出されない。タッチしていた全ての指やペンがタッチアップしたことが検出された後は、タッチオフとなる。
【0045】
これらの操作・状態や、タッチパネル70a上に指やペンがタッチしている位置座標は、内部バスを通じてシステム制御部50に通知される。システム制御部50は、通知された情報に基づき、タッチパネル70a上にどのような操作(タッチ操作)が行なわれたかを判定する。
【0046】
タッチムーブについては、タッチパネル70a上で移動する指やペンの移動方向も、位置座標の変化に基づいて、タッチパネル70a上の垂直成分・水平成分毎に判定できる。所定距離以上をタッチムーブしたことが検出された場合には、スライド操作が行なわれたと判定されるものとする。タッチパネル上に指をタッチしたままある程度の距離だけ素早く動かして、そのまま離すといった操作を「フリック」と呼ぶ。フリックは、言い換えればタッチパネル70a上を指ではじくように素早くなぞる操作である。所定距離以上を、所定速度以上でタッチムーブしたことが検出され、そのままタッチアップが検出されるとフリックが行なわれたと判定できる(スライド操作に続いてフリックがあったものと判定できる)。
【0047】
さらに、複数箇所(例えば2点)を同時にタッチして、互いのタッチ位置を近づけるタッチ操作を「ピンチイン」、互いのタッチ位置を遠ざけるタッチ操作を「ピンチアウト」と称する。ピンチアウトとピンチインを総称して、ピンチ操作(あるいは単にピンチ)と称する。
【0048】
タッチパネル70aは、抵抗膜方式や静電容量方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式、画像認識方式、光センサー方式等、様々な方式のタッチパネルのうちいずれの方式のものを用いてもよい。方式によって、「タッチパネルに対する接触があったことでタッチがあったと検出する方式」や、「タッチパネルに対する指やペンの接近があったことでタッチがあったと検出する方式」があるが、いずれの方式でもよい。
【0049】
ユーザは、「タッチムーブ操作に応じた位置指標の位置の指定方法」を、絶対位置指定と相対位置指定のいずれかに設定することができる。例えば、位置指標がAF枠であれば、絶対位置指定では、タッチパネル70aがタッチされると、タッチされた位置(座標入力された位置)に対応付けられたAF位置が設定される。つまり、タッチ操作が行われた位置座標と、表示部28の位置座標とが対応づけられる。一方、相対位置指定では、タッチ操作が行われた位置座標と表示部28の位置座標とは対応付けられない。相対位置指定では、タッチパネル70aに対するタッチダウン位置に関わらず、タッチムーブの移動方向に、タッチムーブの移動量に応じた距離だけ、現在設定されているAF位置からタッチ位置を移動させる。
【0050】
【0051】
図3Aは、デジタルカメラ100の表示部28に複数の画像301~309が表示されていることを表す。
図3Aでは、画像301,304,305,306,309は、撮影画像のうちの静止画である。画像302および308は、撮影画像のうちの動画である。画像303および307は、撮影画像とは異なる区切り画像である。
【0052】
区切り画像は、「撮影された静止画および動画」とは異なる画像であることが把握可能な画像である。区切り画像は、単色の画像、単純なマークの画像、または区切り画像である旨を示す文字の画像などである。なお、
図3Aでは、画像301~309は、ファイル番号順に並べられている。
【0053】
図3Bは、画像の並び順(表示順)をユーザが選択(設定)する画面である。選択肢321は、選択されると、ファイル番号順に画像を並べる選択肢である。選択肢322は、撮影日時順に画像を並べる選択肢である。選択肢321、322の他に、昇順または降順に並び替える選択肢が存在していてもよいし、ファイルサイズ順に並び替える選択肢が存在していてもよい。
【0054】
図4Aおよび
図4Bは、ファイル番号の付与を説明する図である。
【0055】
図4Aは、画像のファイル番号が連続しており、画像間のファイル番号に空きが無いことを表す図である。撮影画像401~404には、「IMG_0001.jpg」~「IMG_0004.jpg」のファイル番号が連続して付与されている。
【0056】
図4Bは、画像のファイル番号が連続しておらず、画像間のファイル番号に空きが有ることを表す図である。撮影画像411には、「IMG_0001.jpg」のファイル番号が付与されている。撮影画像412には、「IMG_0003.jpg」のファイル番号が付与されている。撮影画像413には、「IMG_0005.jpg」のファイル番号が付与されている。撮影画像414には、「IMG_0007.jpg」のファイル番号が付与されている。このため、隣接する撮影画像間において、ファイル番号が連続していない。一方で、区切り画像415は、「IMG_0004.jpg」のファイル番号が付与されている区切り画像である。
【0057】
図4Aでは、撮影画像402のファイル番号と撮影画像403のファイル番号は、連続している。これに対して、
図4Bでは、撮影画像412のファイル番号と撮影画像413のファイル番号との間は、1つのファイル番号分だけ空いている。よって、撮影画像412のファイル番号と撮影画像413のファイル番号との間のファイル番号が区切り画像415に付されれば、撮影画像412と撮影画像413との間に区切り画像415を挿入することが可能である。
【0058】
通常、
図4Aに示すように、撮影画像のファイル番号は連続する。しかし、このような場合には、撮影画像の間に、区切り画像を挿入することができない。一方で、
図4Bに示すように、撮影画像のファイル番号が連続していなければ、区切り画像を挿入することができる。
【0059】
図5A~
図5Eは、ファイル番号の付与に関する設定画面を示す図である。
【0060】
図5Aおよび
図5Bは、撮影時のファイル番号の付与方法(付与規則)を設定する画面である。
【0061】
選択肢501は、ファイル番号を連続で撮影画像に付与することを示す選択肢である。選択肢502は、ファイル番号が連続しないように間隔を空けてファイル番号を撮影画像に付与することを示す選択肢である。
図5Aは、選択肢501が選択されている状態を表す。
図5Bは、選択肢502が選択されている状態を表す。選択肢502が選択されている場合には、ボタン511とチェックボックス512が表示される。ボタン511が選択されると、
図5Cに示すように、ファイル番号の間隔を空ける数を設定するための画面が表示される。チェックボックス512にチェックが入れられていれば、選択肢502が選択されていても、「連写時にはファイル番号が連続で撮影画像に付与される設定」が行われる。
【0062】
図5Cは、ファイル番号が連続しないように間隔を空けてファイル番号を付与する場合におけるファイル番号の間隔の設定をする画面を示す。テキストボックス521を用いれば、ユーザは、撮影画像(撮影時刻が隣接する2つの撮影画像)間のファイル番号の間隔を任意に設定することができる。具体的には、「テキストボックス521に設定された数」+1の数だけ、撮影時刻が隣接する2つの撮影画像間で付与されるファイル番号が異なる。テキストボックス521には、1以上の任意の数が設定可能である。
【0063】
このように、
図5Aおよび
図5Bに示す画面を参照すれば、ユーザは、ファイル番号を撮影画像に付与する方法(規則)を選択できる。一方で、デジタルカメラ100は、ユーザによる上記の設定に関わらず、第1の場合には、連続したファイル番号を撮影画像に付与することを決定してもよい。デジタルカメラ100は、第1の場合とは異なる第2の場合には、ファイル番号が連続しないように特定の数の分だけ間隔を空けてファイル番号を撮影画像に付与することを決定してもよい。
【0064】
第2の場合とは、例えば、デジタルカメラ100に装着されたレンズが変更された場合、前回撮影から所定の時間が経過した場合、日付が変わった場合、画質に関わる設定が変更された場合、または、電源のオフとオンとが切り替えられた場合などである。また、第2の場合とは、フラッシュ撮影が行われた場合であってもよい。第2の場合とは、デジタルカメラ100の姿勢が所定の角度より大きく変化した場合、または、デジタルカメラ100の周辺環境の明るさが所定の値より大きく変化した場合であってもよい。第2の場合とは、デジタルカメラ100の撮影位置(緯度または経度)が所定の距離より大きく変化した場合であってもよい。
【0065】
さらに、第1の場合とは、区切り画像挿入の機能ではない機能がマルチファンクションボタンに割り当てられている場合であって、第2の場合とは、区切り画像挿入の機能がマルチファンクションボタンに割り当てられている場合であってもよい。これによれば、デジタルカメラ100は、マルチファンクションボタンの押下を用いた区切り画像の挿入をユーザが予定している場合にのみ、ファイル番号が連続しないように間隔を空けてファイル番号を撮影画像に付与することができる。このため、ユーザが望む場合に区切り画像の挿入が可能になり、ユーザの利便性が向上する。
【0066】
第1の場合とは、撮影画像の撮影日時順の表示が選択されている場合(選択肢322が選択されている場合)であり、第2の場合とは、撮影画像のファイル番号順の表示が選択されている場合(選択肢321が選択されている場合)であってもよい。これによれば、デジタルカメラ100は、撮影画像のファイル番号順の表示をユーザが予定している場合にのみ、ファイル番号が連続しないように間隔を空けてファイル番号を撮影画像に付与することができる。このため、ユーザが望む場合に区切り画像の挿入が可能になり、ユーザの利便性が向上する。
【0067】
図5Dは、撮影画像のファイル番号が連続しているため、区切り画像を挿入できなかっ
た場合のユーザ通知の一例を示す。実施形態1では、区切り画像を挿入できなかった旨を示す文字列(文言)の表示によって、ユーザに通知をする例を提示する。音声、振動、タリーランプ63の表示(点灯)などによって、区切り画像を挿入できなかった旨がユーザに通知されてもよい。
【0068】
図5Eは、操作部70の操作部材に機能を割り当てる設定画面を示す。画面名541は、操作部材の1つであるマルチファンクションボタンに機能を割り当てることを表す。カーソル542は、カーソル542が示すアイコンに対応する機能を、マルチファンクションボタンに割り当てることを表す太枠である。
図5Eでは、カーソル542は、区切り画像挿入の機能(区切り画像の挿入を行う機能)をマルチファンクションボタンに割り当てることを表している。画面名541は、マルチファンクションボタンに限らず。複数の機能のうちのいずれかが設定可能な任意の操作部材を表していてもよい。また、区切り画像挿入の機能は、マルチファンクションボタンにデフォルトで割り当てられていてもよいし、ユーザの操作によりマルチファンクションボタンに割り当て可能であってもよい。
【0069】
(画像撮影時の処理について)
図6のフローチャートを参照して、撮影画像にファイル番号を付与する処理を説明する。この処理は、不揮発性メモリ56に記録されたプログラムをシステムメモリ52に展開して、システム制御部50が実行することで実現する。シャッターボタン61が押下されることによって、撮影指示が検知されると、本フローチャートの処理が開始する。
【0070】
ステップS601では、システム制御部50は、撮影を実行する。これにより、システム制御部50は、1枚の撮影画像を取得する。
【0071】
ステップS602では、システム制御部50は、記録媒体200に格納された最後(最もファイル番号が大きい)の画像のファイル番号を取得する。
【0072】
ステップS603では、システム制御部50は、ステップS602で取得したファイル番号を1だけ増やした数を、付与番号として保持する。
【0073】
ステップS604では、システム制御部50は、
図5Aに示す画面において「ファイル番号を連続で付与する選択肢501」と「ファイル番号が連続しないように間隔を空けてファイル番号を付与する選択肢502」とのいずれかが選択されているかを判定する。選択肢501が選択されていると判定された場合には、ステップS608に進む。選択肢502が選択されていると判定された場合には、ステップS605に進む。
【0074】
ステップS605では、システム制御部50は、システムメモリ52に保存された連写フラグを参照して、連写中(連続撮影中)である(=連写フラグが1を示す)か否かを判定する。連写中であると判定された場合には、ステップS606に進む。連写中でないと判定された場合には、ステップS607に進む。
【0075】
ステップS606では、システム制御部50は、画面510における「連写時にファイル番号を付与するチェックボックス512」にチェックが入っているか否かを判定する。チェックボックス512にチェックが入っていると判定された場合はステップS608に進む。チェックボックス512にチェックが入っていないと判定された場合はステップS607に進む。
【0076】
ステップS607では、システム制御部50は、
図5Cに示すテキストボックス521において設定されている数だけ、付与番号を増やす。
【0077】
ステップS608では、システム制御部50は、ステップS601において取得した撮影画像に、付与番号をファイル番号として付与する。その後に、システム制御部50は、ファイル番号を付与した撮影画像を記録媒体200に記録する。
【0078】
ステップS609では、システム制御部50は、シャッターボタン61の押下が終了して、撮影指示が終了したか否かを判定する。撮影指示が終了したと判定された場合には、ステップS612に進む。撮影指示が終了していないと判定された場合には、ステップS610に進む。
【0079】
ステップS610では、システム制御部50は、デジタルカメラ100に連写の設定がされているか否かを判定する。連写の設定がされていると判定された場合には、ステップS611に進む。連写の設定がされていないと判定された場合には、ステップS609に進む。
【0080】
ステップS611では、システム制御部50は、連写フラグが1を示すように、システムメモリ52に保存された連写フラグを更新する。
【0081】
ステップS612では、システム制御部50は、連写フラグが0を示すように、システムメモリ52に保存された連写フラグを更新する。
【0082】
図6のフローチャートの処理によって、撮影時において、ユーザは「ファイル番号を連続にする」か「ファイル番号を任意の数分だけ空ける」かを設定できる。
【0083】
(画像再生時の処理について)
図7のフローチャートを参照して、画像再生時に区切り画像を挿入するフローチャートの処理を説明する。この処理は、不揮発性メモリ56に記録されたプログラムをシステムメモリ52に展開してシステム制御部50が実行することで実現する。本フローチャートの処理は、記録媒体200に記録されている画像の再生指示がされたことが検知されると開始する。
【0084】
ステップS700では、システム制御部50は、記録媒体200に記録されている1または複数の画像を表示部28に表示(再生)する。
【0085】
ステップS701では、システム制御部50は、画像送りの指示が行われたか否かを判定する。ユーザは、操作部70を操作することによって、画像送りの指示を行うことができる。画像送りの指示が行われたと判定された場合には、ステップS702に進む。画像送りの指示が行われていないと判定された場合には、ステップS703に進む。
【0086】
ステップS702では、システム制御部50は、画像送りの指示に応じた1または複数の画像を表示部28に表示する。つまり、システム制御部50は、画像送りの指示に応じて、表示部28に表示する画像を入れ替える。
【0087】
ステップS703では、システム制御部50は、区切り画像の挿入指示が行われたか否かを判定する。ユーザは、操作部70を操作することによって、区切り画像の挿入指示を行うことができる。実施形態1では、区切り画像の挿入指示は、区切り画像の挿入位置を明示する指示である。そして、区切り画像の挿入指示は、区切り画像の挿入位置を介してファイル番号順において隣り合う2つの撮影画像の間に、区切り画像を挿入する指示である。区切り画像の挿入指示が行われたと判定された場合(操作部70が区切り画像の挿入指示を受け付けた場合)には、ステップS704に進む。区切り画像の挿入指示が行われていないと判定された場合には、ステップS707に進む。
【0088】
ステップS704では、システム制御部50は、「区切り画像の挿入指示により明示された挿入位置」の1つ前の画像と1つ後の画像のファイル番号が連続しているか否かを判定する。言い換えると、システム制御部50は、「区切り画像の挿入指示により明示された挿入位置」を介してファイル番号順において隣接する2つの画像のファイル番号が連続しているか否かを判定する。2つの画像のファイル番号が連続していると判定された場合には、区切り画像が生成されずに、ステップS706に進む。2つの画像のファイル番号が連続していないと判定された場合には、ステップS705に進む。
【0089】
ステップS705では、システム制御部50は、区切り画像を生成する。システム制御部50は、「挿入が指示された位置の1つ前の画像のファイル番号」を1つまたは任意の数分だけ増やした番号をファイル番号として、区切り画像に付与する。任意の数は、挿入が指示された位置の前後の画像のファイル番号の差分を超えない値である。このため、システム制御部50は、「区切り画像の挿入指示により明示された挿入位置」の前の画像のファイル番号と後の画像のファイル番号との間のファイル番号であれば、任意のファイル番号を区切り画像に付与してよい。そして、システム制御部50は、記録媒体200に区切り画像を保存する。
【0090】
ステップS706では、システム制御部50は、区切り画像が挿入(生成)できない旨を表す警告を通知する。警告では、例えば、
図5Dに示すガイダンスが表示される。
【0091】
ステップS707では、システム制御部50は、記録媒体200に記録されている画像の再生指示が終了したか否かを判定する。再生指示が終了したと判定された場合には、本フローチャートの処理が終了する。再生指示が終了していないと判定された場合には、ステップS701に進む。
【0092】
図6および
図7のフローチャートの処理によれば、ユーザは、ファイル番号順に並んだ複数の撮像画像の間に、区切り画像を容易に挿入することが可能である。また、ユーザは、複数の撮像画像の間に区切り画像が挿入できない場合には、その旨を通知によって知ることができる。
【0093】
実施形態1によれば、撮影後の画像再生時に区切り画像を挿入したい場合に、複数の撮像画像の間に区切り画像を挿入することができる。撮影画像と同じファイル番号規則に従ってファイル番号が区切り画像にも付与されているので、PCなどの別端末に転送後に画像を確認する際も区切り画像が所定の位置に挿入される。よって、撮影画像と撮影画像の区切りを容易に確認できる電子機器(撮像装置または表示装置)の提供が可能である。
【0094】
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。上述の実施形態の一部を適宜組み合わせてもよい。
【0095】
また、上記において、「AがB以上の場合にはステップS1に進み、AがBよりも小さい(低い)場合にはステップS2に進む」は、「AがBよりも大きい(高い)場合にはステップS1に進み、AがB以下の場合にはステップS2に進む」と読み替えてもよい。逆に、「AがBよりも大きい(高い)場合にはステップS1に進み、AがB以下の場合にはステップS2に進む」は、「AがB以上の場合にはステップS1に進み、AがBよりも小さい(低い)場合にはステップS2に進む」と読み替えてもよい。このため、矛盾が生じない限り、「A以上」は、「Aよりも大きい(高い;長い;多い)」と読み替えてよく、「A以下」は、「Aよりも小さい(低い;短い;少ない)」と読み替えてもよい。そして、「Aよりも大きい(高い;長い;多い)」は、「A以上」と読み替えてもよく、「Aよ
りも小さい(低い;短い;少ない)」は「A以下」と読み替えてもよい。
【0096】
なお、システム制御部50が行うものとして説明した上述の各種制御は1つのハードウェア(例えばプロセッサーまたは回路)が行ってもよいし、そうでなくてもよい。複数のハードウェア(例えば、複数のプロセッサー、複数の回路、または1つ以上のプロセッサーと1つ以上の回路の組み合わせ)が処理を分担することで、装置全体の制御を行ってもよい。
【0097】
また、上記プロセッサーは、広義のプロセッサーであり、汎用のプロセッサーと専用のプロセッサーを含む。汎用のプロセッサーは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)などである。専用のプロセッサーは、例えば、GPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)などである。プログラマブル論理デバイスは、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)、CPLD(Complex Programmable Logic Device)などである。
【0098】
また、上述した実施形態においては、本発明をデジタルカメラに適用した場合を例にして説明したが、これはこの例に限定されず、撮像画像の表示を制御可能な電子機器であれば適用可能である。もちろん、デジタルカメラではなく、スマートフォンに適用することも可能である。
【0099】
<その他の実施形態>
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【0100】
上記の実施形態の開示は、以下の構成、方法、およびプログラムを含む。
(構成1)
特定の規則に従ってファイル番号が付与された複数の撮影画像を取得する取得手段と、
前記複数の撮影画像のうちのファイル番号順において隣り合う2つの撮影画像の間に、区切り画像を挿入する指示を受け付ける受付手段と、
前記受付手段が前記指示を受け付けると、前記2つの撮影画像の前記ファイル番号が連続しない場合には、前記2つの撮影画像のファイル番号の間のファイル番号を付与した区切り画像を生成する生成手段と、
を有することを特徴とする電子機器。
(構成2)
前記生成手段は、前記受付手段が前記指示を受け付けており、かつ、前記2つの撮影画像のファイル番号が連続する場合には、前記区切り画像を生成しない、
ことを特徴とする構成1に記載の電子機器。
(構成3)
前記受付手段が前記指示を受け付けており、かつ、前記2つの撮影画像のファイル番号が連続する場合に、前記区切り画像の挿入ができないことをユーザに通知する通知手段をさらに有する、
ことを特徴とする構成2に記載の電子機器。
(構成4)
撮像部と、
前記撮像部による撮影が行われるごとに、当該撮影により取得された1つの撮影画像にファイル番号を付与する付与手段を有し、
前記付与手段は、第1の場合には、連続するファイル番号を撮影画像に付与し、第2の場合には、ファイル番号が連続しないように間隔を空けてファイル番号を撮影画像に付与する、
ことを特徴とする構成1から3のいずれかに記載の電子機器。
(構成5)
ユーザ操作により、ファイル番号の付与に関する設定を行う設定手段を有し、
前記第1の場合とは、前記設定手段により、連続するファイル番号を撮影画像に付与することが設定された場合であり、
前記第2の場合とは、前記設定手段により、連続するファイル番号を撮影画像に付与しないことが設定された場合である、
ことを特徴とする構成4に記載の電子機器。
(構成6)
前記設定手段は、連続するファイル番号を撮影画像に付与しない設定の場合に、前記間隔を設定可能であり、
前記付与手段は、前記設定手段により設定された間隔を空けてファイル番号を撮影画像に付与する、
ことを特徴とする構成5に記載の電子機器。
(構成7)
前記設定手段は、連続するファイル番号を撮影画像に付与しない設定であっても、連写時にはファイル番号を連続させる設定が可能であり、
前記付与手段は、連写時にはファイル番号を連続させる設定が行われた場合には、前記第2の場合であっても、前記連写時には、連続するファイル番号を撮影画像に付与する、ことを特徴とする構成5に記載の電子機器。
(構成8)
前記第2の場合とは、レンズが変更された場合、前回の撮影から所定の時間が経過した場合、日付が変わった場合、画質に関わる設定が変更された場合、電源のオフとオンとが切り替えられた場合の少なくともいずれかの場合である、
ことを特徴とする構成4に記載の電子機器。
(構成9)
区切り画像の挿入を行う第1の機能が割り当て可能な操作部材を有し、
前記第1の場合とは、前記第1の機能ではない第2の機能が前記操作部材に割り当てられている場合であり、
前記第2の場合とは、前記第1の機能が前記操作部材に割り当てられている場合である、
ことを特徴とする構成4に記載の電子機器。
(構成10)
ユーザの操作に応じて、ファイル番号順と撮影日時順とのいずれかに前記複数の撮影画像の表示順を選択する選択手段をさらに有し、
前記第1の場合とは、前記選択手段により前記撮影日時順が選択されている場合であり、
前記第2の場合とは、前記選択手段により前記ファイル番号順が選択されている場合である、
ことを特徴とする構成4に記載の電子機器。
(構成11)
前記複数の撮影画像は、静止画および動画を含む、
ことを特徴とする構成1から10のいずれかに記載の電子機器。
(方法)
特定の規則に従ってファイル番号が付与された複数の撮影画像を取得する取得ステップ
と、
前記複数の撮影画像のうちのファイル番号順において隣り合う2つの撮影画像の間に、区切り画像を挿入する指示を受け付ける受付ステップと、
前記受付ステップにおいて前記指示を受け付けると、前記2つの撮影画像の前記ファイル番号が連続しない場合には、前記2つの撮影画像のファイル番号の間のファイル番号を付与した区切り画像を生成する生成ステップと、
を有することを特徴とする電子機器の制御方法。
(プログラム)
コンピュータを、構成1から11のいずれかに記載の電子機器の各手段として機能させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0101】
100:デジタルカメラ(電子機器)、101:システム制御部、
106:撮像部(取得部)、120:操作部材(受付部)