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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025139360
(43)【公開日】2025-09-26
(54)【発明の名称】衣料
(51)【国際特許分類】
   A41D 3/04 20060101AFI20250918BHJP
   A42B 1/18 20060101ALI20250918BHJP
   A42B 1/019 20210101ALI20250918BHJP
   A41D 3/06 20060101ALI20250918BHJP
【FI】
A41D3/04 P
A42B1/18
A42B1/019 Z
A41D3/04 M
A41D3/06 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024038255
(22)【出願日】2024-03-12
(71)【出願人】
【識別番号】517170052
【氏名又は名称】デサントジャパン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100184343
【弁理士】
【氏名又は名称】川崎 茂雄
(72)【発明者】
【氏名】亀岡 宜倫
【テーマコード(参考)】
3B031
【Fターム(参考)】
3B031AA14
3B031AB03
3B031AC02
3B031AC03
3B031AC05
3B031AC08
3B031AC14
3B031AE05
3B031AE15
(57)【要約】      (修正有)
【課題】衣料表面の雨等の液体及び/又は空気の流れを制御する凸部を有する衣料を提供する。
【解決手段】衣料1は、生地本体2と、生地本体の表面2aに生地本体と一体となって形成されており、流体の流れを制御するための、凸部3と、凸部を形成するための塗布剤Sとを備える。衣料は、上衣、帽子、又は下衣であって、凸部は、衣料の外表面側及び/又は内表面側に突出し、雨等の液体及び/又は空気の流れを任意の方向にガイドする。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生地本体と、
前記生地本体の表面に前記生地本体と一体となって形成されており、流体の流れを制御するための凸部と
前記凸部を形成するための塗布剤と
を備える衣料。
【請求項2】
前記塗布剤は、前記凸部の形状に沿って設けられている、
請求項1に記載の衣料。
【請求項3】
前記生地本体の裏面における前記凸部は、前記塗布剤で満たされている、
請求項1に記載の衣料。
【請求項4】
前記塗布剤は、シリコーンである、
請求項1に記載の衣料。
【請求項5】
前記衣料は、上衣であって、
前記上衣は、前記上衣の外表面側にポケットを有しており、
前記凸部は、前記上衣の外表面側に突出しており、
前記凸部は、前記ポケットの開口の上側において、前記ポケット開口を覆うように、配置されており、
前記凸部は、雨等の液体流れを任意の方向にガイドする、
請求項1~4の何れか1つに記載の衣料。
【請求項6】
前記上衣は、
前記凸部の上側において、前記凸部に少なくとも沿って配置され、前記上衣の内表面側に陥没している、凹部を有する、
請求項5に記載の衣料。
【請求項7】
前記衣料は、上衣であって、
前記上衣は、フードを有しており、
前記凸部は、前記フードの外表面側に突出しており、
前記凸部は、前記フードの開口の少なくとも上側の縁に沿って配置されており、
前記凸部は、雨等の液体流れを任意の方向にガイドする、
請求項1~4の何れか1つに記載の衣料。
【請求項8】
前記衣料は、長袖の上衣であって、
前記凸部は、前記長袖の外表面側に突出しており、
前記凸部は、着用者が手を下方に下した時における肘内側に相当する部位から袖先に向かって身幅方向外方に延びて、配置されており、
前記凸部は、雨等の液体流れを任意の方向にガイドする、
請求項1~4の何れか1つに記載の衣料。
【請求項9】
前記衣料は、帽子であって、
前記帽子は、つばを有しており、
前記凸部は、前記つばの外表面側に突出しており、
前記凸部は、身幅中心から身幅方向外方に向かって、前方に延びるように配置されており、
前記凸部は、雨等の液体流れを任意の方向にガイドする、
請求項1~4の何れか1つに記載の衣料。
【請求項10】
前記衣料は、下衣であって、
前記下衣は、前記下衣の外表面側にポケットを有しており、
前記凸部は、前記下衣の外表面側に突出しており、
前記凸部は、前記ポケットの開口の上側において、前記ポケット開口を覆うように、配置されており、
前記凸部は、雨等の液体流れを任意の方向にガイドする、
請求項1~4の何れか1つに記載の衣料。
【請求項11】
前記衣料は、上衣であって、
前記凸部は、前記上衣の内表面側に突出して配置されており、
前記凸部は、空気の流れを任意の方向にガイドする、
請求項1~4の何れか1つに記載の衣料。
【請求項12】
前記上衣は、複数の前記凸部を有しており、
複数の前記凸部には、隣り合って配置され、前記上衣の内表面側に突出している2つ以上の凸部分が含まれており、
複数の前記凸部は、
身幅中心において上下方向に延びるように配置された第1凸部と、
前記第1凸部の両側に上下方向に延びるようにそれぞれ配置されており、下方から身幅方向内方に向かって傾斜している、少なくとも2つの第2凸部と
を備える、請求項11に記載の衣料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、衣料に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、水が着用者の邪魔にならないように水を所望の方向に導くために、基材より親水性のあるテープが設けられた身体装着物品が開示されている。特許文献1に記載の親水性のテープは、基材に接着剤等によって接合されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-60987号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
引用文献1に記載の親水性のテープを設けた身体装着物は、基材に接着剤等によって接合されているので、身体装着物の使用状況によっては、使用中に親水性のテープが剥がれてしまい、水を所望の方向に導く機能を損なう可能性がある。
【0005】
身体装着物に設けられた、水等の流体を所望の方向に導くための機能が身体装着物の使用中に損なわれないようにすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、
生地本体と、
前記生地本体の表面に前記生地本体と一体となって形成されており、流体の流れを制御するための凸部と、
前記凸部を形成するための塗布剤と
を備える衣料を提供する。
【0007】
本開示に係る衣料によれば、流体の流れを制御する凸部が生地本体と一体となって形成されているので、衣料の使用中に凸部が剥がれず、流体の流れを制御する機能が損なわれることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本開示の模式的な衣料の平面図である。
図2図1のII-II線に沿った衣料の断面図である。
図3図1のII-II線に沿った衣料の他の形態の断面図である。
図4】本開示の第1実施形態に係る上衣の概略図である。
図5図4のV-V線に沿った上衣の断面図である。
図6】本開示の第2実施形態に係る帽子の概略図である。
図7】本開示の第3実施形態に係る下衣の概略図である。
図8】本開示の第4実施形態に係る上衣の概略図である。
図9図8のIX-IX線に沿った上衣の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
【0010】
図1は、本実施形態の衣料1を模式的に示した平面図である。衣料1は、布製の生地本体2から構成されている。図1は、生地本体2の表面2a側を示している。生地本体2には、表面2a側において一方向に延びており、流体の流れを制御する、凸部3が設けられている。ここで、本明細書における流体とは、例えば気体又は液体を指す。凸部3は、生地本体2と一体となって形成されている。さらに、生地本体2の裏面2b側には、塗布剤Sが凸部3に沿って設けられている(図1の点線を参照)。
【0011】
図2は、図1のII-II線に沿った衣料の断面図を示している。図2に示されるように、凸部3は、表面2a側に突出しており、矩形の形状を有している。凸部3は、表面2aから所定の高さh1を有する。高さh1は、1mmより大きく5mm以下である。生地本体2の裏面2b側から見ると、凸部3は、表面2a側に陥没した凹部とも言える。
【0012】
塗布剤Sは、裏面2bにおける凸部3(言い換えると凹部)の形状に沿って設けられている。塗布剤Sは、生地本体2との間に隙間を形成することなく生地本体2と密着している。塗布剤Sの厚みは、生地本体2の厚みより小さい。塗布剤Sは、凸部3及び凸部3の周辺に設けられているが、生地本体2の一面に亘って設けられてもよい。塗布剤Sは、生地本体2の裏面2bに設けられているが、生地本体2の表面2aに設けられてもよい。
【0013】
図3は、図1のII-II線に沿った衣料の他の形態の断面図を示している。図3において、生地本体2及び凸部3の形状は、図2に示された形状と同様である。裏面2bにおける凸部3(言い換えると凹部)は、塗布剤Sで満たされている。すなわち、塗布剤Sは、裏面2bにおける凸部3に充填されている。このため、図3に示された形態では、凹部が存在しない。塗布剤Sは、裏面2bにおける凸部3のみに設けられているが、生地本体2のうち凸部3以外の領域に設けられていてもよい。
【0014】
本実施形態の塗布剤Sには、シリコーンが用いられている。例えば、熱可塑性のシリコーンインクが塗布剤Sとして用いられている。また、熱可塑性ポリウレタンエラストマも、塗布剤として用いられてもよい。
【0015】
次に本実施形態の凸部の成型方法について説明する。本実施形態の凸部は、生地本体にエンボス加工を施すことによって成型される。具体的には、(a)生地本体の一方の面に液体の塗布剤を塗布し、2つの金型で生地本体を挟んで加圧加熱することによって凸部を形成し、その後自然乾燥させる方法、(b)2つの金型で生地本体を挟んで加圧加熱することによって凸部を形成し、裏面における凸部(すなわち凹部)を液体の塗布剤で満たし、その後加熱乾燥機で乾燥させることによって塗布剤を凝固させる方法、(c)(a)の方法で形成された凸部の裏面(すなわち凹部)を液体の塗布剤で満たし、その後加熱乾燥機で乾燥させることによって塗布剤を凝固させる方法、(d)生地本体の一方の面に液体の塗布剤を塗布し、さらに生地本体の当該面に裏当て生地を重ね、上下の型によって生地本体を加圧加熱することによって裏当て生地と共に凸部を形成し、その後自然乾燥させる方法、の何れかの方法で凸部が成型される。
【0016】
上記のそれぞれの方法において、液体の塗布剤を塗布する代わりに、固体のシリコーンシートを生地本体に重ねてもよい。また、生地本体の表面側に突出する凸部を成型しつつ、生地本体の裏面側に突出する凸部、すなわち生地本体の裏面側に陥没する凹部(例えば図5参照)が同時に成型されてもよい。
【0017】
次に本開示に係る凸部が配置されている具体的な実施形態について説明する。なお、以下で説明される「外表面側」及び「内表面側」の概念は、上記で説明された「表面側」及び「裏面側」の概念と異なる。以下の実施形態では、凸部が突出している側が表面側である。ある実施形態では、「外表面側」が「表面側」に対応し、「内表面側」が「裏面側」に対応し得る。また、他の実施形態では、「外表面側」が「裏面側」に対応し、「内表面側」が「表面側」に対応し得る。
【0018】
[第1実施形態]
図4は、本開示の第1実施形態に係る上衣1を前面から見た概略図である。上衣1は、生地本体2から形成されている。図4に示すように、上衣1は、前身頃4と後身頃(図示せず)と袖6とフード8と2つのポケット7とを有するアウタウェアである。アウタウェアは、衣服の一番外側に着用する上着である。また、本実施形態のアウタウェアは、撥水性を有するレインコート用のアウタウェアであるが、レインコート用でなくてもよい。前身頃4の身幅中心に、前身頃4の下端から上端まで延びるジップファスナ9が配置されている。ジップファスナ9を上下することによって、前身頃4が開閉する。
【0019】
袖6は、前身頃4の着用者の肩に相当する部位に接続されている。袖6の袖先61は、着用者の手首に相当する部位まで延びており、上衣1は、いわゆる長袖のアウタウェアである。フード8は、前身頃4の着用者の首元に相当する部位に接続されている。フード8は、着用者の頭部を覆うように形成されている。フード8は、着用者の顔面が少なくとも露出するフード開口81を有している。2つのポケット7は、前身頃4における着用者の腹部に相当する位置において、身幅中心の両側にそれぞれ配置されている。それぞれのポケット7の入口であるポケット開口71は、それぞれのポケット7の身幅方向外方端部に配置されており、身幅方向外方に向かって下方に傾斜している。
【0020】
それぞれのポケット開口71の上側には、ポケット開口71の両端を覆うように凸部3aが配置されている。凸部3aは、ポケット開口71と同様に、身幅方向外方に向かって下方に傾斜している。凸部3aは、生地本体2と一体となって形成されており、生地本体2の外表面側に突出している。すなわち、第1実施形態では、「外表面側」が「表面側」に対応し、「内表面側」が「裏面側」に対応する。
【0021】
凸部3aは、傾斜角度がそれぞれ異なる第1傾斜部31と第2傾斜部32とを有する。傾斜角度は、鉛直方向に対して鋭角な傾斜角度を意味する。第1傾斜部31と第2傾斜部32とは、連続している。第2傾斜部32は、第1傾斜部31より身幅方向外方に配置されている。第1傾斜部31は、第1傾斜角度A1を有する。第2傾斜部32は、第2傾斜角度A2を有する。第2傾斜角度A2は、第1傾斜角度A1より小さい。それぞれの傾斜角度A1、A2は、30°~60°の範囲で設定される。
【0022】
第2傾斜部32は、ポケット開口71の傾斜方向に沿って配置されている。第2傾斜部32とポケット開口71との間の距離は、15mm以上40mm以下である。
【0023】
凸部3aの上側には、凹部10が配置されている。凹部10は、生地本体2の内表面側に陥没して生地本体2と一体となって形成されている。凹部10は、凸部3aに沿って配置されている。
【0024】
図5は、図4のV-V線に沿った上衣1の断面図である。図5において、ポケット開口71の上側に配置される凸部3a及び凹部10の断面形状が示される。凸部3aは、生地本体2と一体となって生地本体2の外表面側(人肌11に対して反対側)に突出して形成されている。凸部3aの断面形状は、矩形である。
【0025】
凹部10は、凸部3aに対してポケット開口71と反対側に隣接している。凹部10の断面形状は、矩形である。凹部10の深さh2は、生地本体2の外側表面から1mmより大きく5mm以下である。なお、本実施形態のように、凸部と凹部とが形成されている場合、凸部の高さh1と凹部の深さh2との合計は、1mmより大きく5mm以下となるような範囲で設定される。
【0026】
図5において、塗布剤Sは、生地本体2の内表面側において凸部3a及び凹部10に沿って設けられている。塗布剤Sは、生地本体2の外表面側において凸部3a及び凹部10に沿って設けられてもよい。
【0027】
図4において、フード開口81の上側には、凸部3bが配置されている。凸部3bは、生地本体2と一体となって形成されている。凸部3bは、生地本体2の外表面側に突出している。凸部3bは、フード開口81の身幅方向左側からフード開口81身幅方向右側に向かって、フード開口81の上側の縁に沿って配置されている。フード開口81の縁と凸部3bとの間の距離は、15mm以上40mm以下である。
【0028】
左右の袖6には、凸部3cがそれぞれ配置されている。凸部3cは、生地本体2と一体となって形成されている。凸部3cは、生地本体2の外表面側に突出している。凸部3cは、着用者が手を下方に下ろした時における肘内側に相当する袖6の部位(肘相当部62)から袖先61に向かって、身幅方向外方に延びて傾斜して配置されている。凸部3cの傾斜角度は、袖先61に向かう途中で変化している。凸部3cの終端位置は、袖先61に対して上方向に30mm以上離間している。
【0029】
フード開口81に配置される凸部3b及び袖6に配置される凸部3cの断面形状は、図2又は図3に示される凸部の断面形状と同様である。
【0030】
本実施形態の凸部3a、3b、3c及び凹部10は、比較的容易且つコストを要しない(a)の方法によって成型されることが好ましいが、他の方法で成型されてもよい。凸部及び凹部は、着用される衣料の種類及び用途に応じて、適切な方法で成型される。
【0031】
本実施形態に係る衣料1によれば、次の効果を奏する。
【0032】
(1)衣料1は、生地本体2と、
生地本体2の表面に生地本体2と一体となって形成されており、流体の流れを制御するための凸部3、3a、3b、3cと
凸部3、3a、3b、3cを形成するための塗布剤Sと
を備える。
【0033】
その結果、凸部3、3a、3b、3cは、生地本体2と一体となって形成されているので、衣料1の使用中に凸部3、3a、3b、3cが剥がれず、流体の流れを制御する機能が損なわれることを抑制できる。さらに、凸部3、3a、3b、3cを形成するための塗布剤Sが用いられているので、凸部の形状を強固に維持することができる。これにより、多様な形状の凸部を形成することができる。また、流体の流れを制御するために親水性のテープ等の別部材を張り付ける必要及び別部材を張り付ける工程がないので、製造コストを抑えることができる。
【0034】
(2)塗布剤Sは、凸部3、3a、3b、3cの形状に沿って設けられている。
その結果、できるだけ少ない量の塗布剤Sで凸部3、3a、3b、3cを形成することができ、製造コストを抑えることができる。また、本構成によれば、生地本体の表面に突出した凸部を形成しつつ、生地本体の裏面に陥没した凹部を同時に形成することができる。
【0035】
(3)生地本体2の裏面2bにおける凸部3、3a、3b、3cは、塗布剤Sで満たされている。
その結果、凸部の形状をより強固に維持することができる。
【0036】
(4)塗布剤Sは、シリコーンである。
その結果、塗布剤Sとしてシリコーンを用いることによって、効果的に凸部の形状を強固に維持することができる。
【0037】
(5)衣料1は、上衣1であって、
上衣1は、上衣1の外表面側にポケット7を有しており、
凸部3aは、上衣1の外表面側に突出しており、
凸部3aは、ポケット開口71の上側において、ポケット開口71を覆うように、配置されており、
凸部3aは、雨等の液体流れを任意の方向にガイドする。
【0038】
その結果、雨等の液体が上衣1の表面を伝って重力によってポケット開口71に向かって下方に移動した時、ポケット開口71の上側に配置される凸部3aは、雨等の液体をせき止めることができ、ポケット開口71への雨等の液体の流入が抑制される。
【0039】
(6)上衣1は、
凸部3aの上側において、凸部3aに少なくとも沿って配置され、上衣1の内表面側に陥没している、凹部10を有する。
【0040】
その結果、凸部3aによってせき止められた雨等の液体は、凹部10内に流入するので、雨等の液体は、任意のガイド方向から離脱することなく流され得る。凹部10は、袖6に配置される凸部3b及び/又はフード開口81の上側に配置される凸部3c、の上側において、これらの凸部3b、3cに沿って配置されてもよい。
【0041】
(7)衣料1は、上衣1であって、
上衣1は、フード8を有しており、
凸部3bは、フード8の外表面側に突出しており、
凸部3bは、フード開口81の少なくとも上側の縁に沿って配置されており、
凸部3bは、雨等の液体流れを任意の方向にガイドする。
【0042】
その結果、フード開口81に向かって流れる雨等の液体が凸部3bによってせき止められて側方に流されるので、雨等の液体が着用者の目線を遮ることを抑制できる。
【0043】
(8)衣料1は、長袖の上衣1であって、
凸部3cは、長袖6の外表面側に突出しており、
凸部3cは、着用者が手を下方に下した時における肘内側に相当する部位62から袖先61に向かって身幅方向外方に延びて、配置されており、
凸部3cは、雨等の液体流れを任意の方向にガイドする。
【0044】
その結果、上衣1の肩に相当する部位等から手に向かって流れようとする雨等の液体が凸部3cにせき止められて、身幅方向外方に流されるので、雨等の液体が手の甲及び手のひらに到達することを抑制できる。これにより、例えば雨天時のゴルフにおけるアドレス姿勢の場合において、肩等から流れる雨水が手のひら及び手の甲に到達せず、手のひら及び手の甲の濡れが減少するので、着用者は、ゴルフクラブをよりしっかりと握ることができる。
【0045】
ポケット開口71と凸部3aとの間の領域に雨等の液体が落下すると、雨等の液体の流れ方向に凸部3aのような雨等の液体の流れをせき止める障害物がないので、雨等の液体がポケット開口71に流入する可能性がある。本実施形態のように凸部3aをポケット開口71に沿って配置することによって、ポケット開口71と凸部3aとの間の領域を小さくできるので、ポケット開口71に雨等の液体が流入する可能性を低減できる。
【0046】
本実施形態において、雨等の液体は、傾斜部31、32によってガイドされることで、凸部3aの傾斜方向に従って身幅方向外方に向かって下方に流され得る。凸部は、身幅方向内方に向かって下方に傾斜してもよい。この場合、雨等の液体は、凸部の傾斜方向に従って身幅方向内方に向かって下方に流され得る。
【0047】
本実施形態において、第1傾斜部31は、雨等の液体流れF1のガイド方向の上流に対応し、第2傾斜部32は、雨等の液体流れのガイド方向の下流に対応する。これにより、雨等の液体は、傾斜角度が大きい(すなわち水平に近い)第1傾斜部31によってせき止められて、その後傾斜角度が小さい(すなわち鉛直に近い)第2傾斜部32によって勢いよく身幅方向外方に流される。従って、上衣1は、雨等の液体流れをせき止める機能と、雨等の液体を勢いよく任意の方向に流す機能とを備えることができる。
【0048】
凸部が身幅方向内方に向かって下方に延びている場合、雨等の液体流れのガイド方向の下流は、第1傾斜部に対応し、第1傾斜角度は、第2傾斜角度より小さい。従って雨等の液体は、第2傾斜部によってせき止められて、その後第1傾斜部によって勢いよく身幅方向内方に流されて、上衣1から離脱する。
【0049】
本実施形態において、凸部3、3a、3b、3cの生地本体2の外側表面からの高さh1が1mmより大きいので、雨等の液体及び空気の流れを効果的にガイドすることができる。さらに、高さh1を5mm以下とすることによって、上記で説明された凸部の成型方法において安定して凸部を成型することができる。また、凸部3、3a、3b、3cは、生地本体2と一体となって形成されているので、テープ等の別部材を生地本体に張り付ける場合と比較して、容易に生地表面からの高さを高くできる。
【0050】
本実施形態の凸部のうち、ポケット開口の上側に配置される凸部3aの配置及び形状は、ポケットの配置及び形状によって適宜変更されてもよく、少なくともポケット開口の上側に沿ってポケット開口を覆っていればよい。例えば、ポケットが前身頃の着用者の胸に相当する位置に配置され、ポケット開口が略水平に伸びている場合、凸部は、凸部の一部がポケット開口の上側においてポケット開口に沿って配置されつつ、該一部と連続する凸部の他の一部が身幅方向内方又は外方に向かって下方に延びる、ように配置されてもよい。
【0051】
[第2実施形態]
図6は、本開示の第2実施形態に係る帽子12を前面から見た概略図である。帽子12は、生地本体2から形成されている。図6に示すように、帽子12は、クラウン14と天ボタン15とつば13とを有するキャップである。帽子は、ハット等つばを有する一般的な帽子であってもよい。帽子12の生地本体2は、撥水性を有してもよい。
【0052】
つば13は、クラウン14の下縁に接続されている。つば13は、着用者の顔面の少なくとも一部に影を作るように、略水平方向に所定長さ延びている。つば13は、つば13自体の形状を形作るためのつば芯体(図示せず)を有している。つば13は、つば13の生地本体2がつば芯体を覆うことによって形成されている。つば芯体は、略平坦な形状を有している。
【0053】
つば13には、身幅中心から身幅方向外方に向かって前方に延びる凸部3dが配置されている。凸部3dは、つば13の生地本体2と一体となって形成されており、つば13の外表面側に突出している。すなわち、第2実施形態では、「外表面側」が「表面側」に対応し、「内表面側」が「裏面側」に対応する。凸部3dの終端位置は、つば13の前縁を除く周縁に位置する。つば13の凸部3dは、図2又は図3に示される凸部3と同様の断面形状を有する。
【0054】
第2実施形態に係る凸部3dは、上記の方法(a)によって成型されるが、より剛性のある凸部を成型するために上記の方法(b)又は(c)によって成型されてもよい。
【0055】
本実施形態に係る衣料12によれば、次の効果を奏する。
【0056】
(9)衣料12は、帽子12であって、
帽子12は、つば13を有しており、
凸部3dは、つば13の外表面側に突出しており、
凸部3dは、身幅中心から身幅方向外方に向かって、前方に延びるように配置されており、
凸部3dは、雨等の液体流れを任意の方向にガイドする。
【0057】
その結果、つば13の前方に向かって流れる雨等の液体が凸部3dによってせき止められて側方に流されるので、雨等の液体が着用者の目線を遮ることを抑制できる。
【0058】
また、凸部3dが生地本体2と一体となって形成されているので、つば芯体に凸部を形成することによってつばに凸部を形成する場合と比して、凸部を容易に形成することができる。このため、凸部形状の設計自由度が高いことも利点である。凸部3dの後方において、凸部3dに沿うような図5の凹部10が配置されてもよい。
【0059】
[第3実施形態]
図7は、本開示の第3実施形態に係る下衣16を前面から見た概略図である。下衣16は、生地本体2から形成されている。図7に示すように、下衣16は、前身頃17と後身頃(図示せず)と2つのポケット18とを有しており、前身頃17と後身頃とが着用者の腰に相当する位置から足首に相当する位置まで延びている、長ズボンである。下衣は、前身頃と後身頃とが着用者の膝と足首との間に相当する位置まで延びるいわゆる七分丈のズボン、又は前身頃17と後身頃とが着用者の腰と膝との間に相当する位置まで延びるいわゆる半ズボンであってもよい。本実施形態の下衣16は、撥水性を有してもよい。
【0060】
2つのポケット18は、前身頃17の上側において身幅中心の両側にそれぞれ配置されている。それぞれのポケット18の入口であるポケット開口181は、それぞれのポケット18の身幅方向外方端部に配置されており、身幅方向外方に向かって下方に傾斜している。
【0061】
それぞれのポケット開口181の上側において、ポケット開口181の両端を覆うように凸部3eが配置されている。凸部3eは、ポケット開口181と同様に、身幅方向外方に向かって下方に傾斜している。凸部3eは、生地本体2と一体となって形成されており、生地本体2の外表面側に突出している。すなわち、第3実施形態では、「外表面側」が「表面側」に対応し、「内表面側」が「裏面側」に対応する。凸部3aの一部は、ポケット開口181の傾斜方向に沿って配置されている。凸部3eのうちポケット開口181に沿っている部分とポケット開口181との間の距離は、15mm以上40mm以下である。凸部3eは、図2又は図3に示される凸部3と同様の断面形状を有する。
【0062】
第3実施形態に係る凸部3eは、上述の方法(a)によって成型されるが、より剛性のある凸部を成型するために上述の方法(b)又は(c)によって成型されてもよい。
【0063】
本実施形態に係る衣料16によれば、次の効果を奏する。
【0064】
(10)衣料16は、下衣16であって、
下衣16は、下衣16の外表面側にポケット18を有しており、
凸部3eは、下衣16の外表面側に突出しており、
凸部3eは、ポケット開口181の上側において、ポケット開口181を覆うように、配置されており、
凸部3eは、雨等の液体流れを任意の方向にガイドする。
【0065】
その結果、雨等の液体が下衣16の表面を伝って重力によってポケット開口181に向かって下方に移動した時、ポケット開口181の上側に配置される凸部3eは、雨等の液体をせき止めることができ、ポケット開口181への雨等の液体の流入が抑制される。
【0066】
第3実施形態の下衣16には、凸部3eのみが配置されているが、第1実施形態の上衣1のように、凹部が凸部に沿って配置されてもよい。また、凸部の配置及び形状は、ポケットの配置及び形状によって適宜変更されてもよく、少なくともポケット開口の上側に沿ってポケット開口を覆っていればよい。例えば、下衣の後身頃に尻ポケットが配置される場合、凸部は、尻ポケットの開口の上側に沿って尻ポケットの開口を覆うように配置されてもよい。
【0067】
[第4実施形態]
図8は、本開示の第4実施形態に係る上衣100を背面から見た概略図である。上衣100は、生地本体2から形成されている。図8に示すように、上衣100は、前身頃(図示せず)と後身頃5と袖6とを有するインナウェアである。インナウェアは、生地本体が人肌に密着する上衣である。袖6は、後身頃5の着用者の肩に相当する部位に接続されている。袖6の袖先61は、着用者の上腕に相当する部位まで延びている。
【0068】
後身頃5には、複数の凸部3fが配置されている。凸部3fは、生地本体2と一体となって形成されている。凸部3fは、生地本体2の内表面側に突出している。すなわち、第4実施形態では、「外表面側」が「裏面側」に対応し、「内表面側」が「表面側」に対応する。複数の凸部3fは、身幅中心に配置される第1凸部33と、第1凸部33の身幅方向両側にそれぞれ2つずつ配置される4つの第2凸部34とを有する。第1凸部33と第2凸部34とは、上下方向に延びている。第2凸部34は、下方から身幅方向内方に向かって傾斜している。
【0069】
第1凸部33は、着用者の腰に相当する高さH1から着用者の脇に相当する高さH2まで延びている。第2凸部34は、袖先61に相当する高さH3から着用者の首元に相当する高さH4まで、延びている。
【0070】
それぞれの第2凸部34は、傾斜角度が異なる第1傾斜部341と第2傾斜部342とを有する。傾斜角度は、鉛直方向に対して鋭角な傾斜角度を意味する。第1傾斜部341と第2傾斜部342とは連続している。第2傾斜部342は、第1傾斜部341より身幅方向内方に配置されている。第1傾斜部341は、第1傾斜角度B1を有する。第2傾斜部342は、第2傾斜角度B2を有する。第2傾斜角度B2は、第1傾斜角度B1より小さい。傾斜角度B1、B2は、10°~20°の範囲で設定される。
【0071】
図9は、図8のIX-IX線に沿った上衣1の断面図である。図9において、後身頃5に配置される凸部3fの断面形状が示される。凸部3fは、生地本体2と一体となって生地本体2の内表面側(人肌11側)に突出して形成されている。凸部3fには、隣り合って配置される3つの凸部分3f1~3f3が含まれている。凸部分3f1~3f3は、凸部分の先端が先細るようなテーパ形状を有しており、凸部分先端の幅w1は、凸部分基端の幅w2より小さい。凸部分基端の幅は、10mm~15mmの範囲で設定されており、凸部分先端の幅は、2mm~4mmの範囲で設定される。また、隣り合う凸部分3f1~3f3間の距離Lは、4mm以下である。塗布剤Sは、生地本体2の外表面側において凸部3fに沿って設けられている。塗布剤Sは、生地本体2の内表面側において凸部3fに沿って設けられてもよい。
【0072】
第4実施形態に係る凸部3fは、インナウェアに形成されるため、シリコーンが比較的少なく軽量な凸部を形成できる上述の方法(a)又は(d)によって成型されることが好ましい。さらに、シリコーンが直接人肌に触れることを防止するために、塗布剤Sは、生地本体2の外表面側に塗布されることが好ましい。
【0073】
本実施形態に係る衣料100によれば、次の効果を奏する。
【0074】
(11)衣料100は、上衣100であって、
凸部3fは、上衣100の内表面側に突出して配置されており、
凸部3fは、空気の流れを任意の方向にガイドする。
【0075】
その結果、凸部3fの先端が人肌11と接触し、凸部3fがない生地本体2と人肌11との間には所定の空間が形成される。これにより、該所定の空間に空気が積極的に流れ、上衣100内の熱気を上衣100外に流すことができる。
【0076】
(12)上衣100は、複数の凸部3fを有しており、
複数の凸部3fには、隣り合って配置され、上衣1の内表面側に突出している2つ以上の凸部分3f1~3f3が含まれており、
複数の凸部3fは、
身幅中心において上下方向に延びるように配置された第1凸部33と、
第1凸部33の両側に上下方向に延びるようにそれぞれ配置されており、下方から身幅方向内方に向かって傾斜している、少なくとも2つの第2凸部34と
を備える。
【0077】
その結果、1つのみの凸部からなる上衣と比して、身体の動きによって上衣が伸長した場合においても、凸部が潰れにくく、空気の流路を確保できる。さらに、それぞれの凸部33、34との間に空気の流路が形成され、左右のそれぞれの第2凸部34が下方から身幅方向内方に向かって傾斜するので、空気の流路幅は、上方に向かって小さくなる。
【0078】
一般的に上衣内部における空気は、下方から上方に流れるので(流体流れF6参照)、上流は下方に対応し、下流は上方に対応する。すなわち、本実施形態における凸部3fの配置は、下流の流路幅が上流の流路幅より小さいことを意味する。この凸部3fの配置によって、上流で取り込んだ空気を下流で勢いよく流し、上衣100内の熱気を上衣100外に効率的に流すことができる。
【0079】
本実施形態において、傾斜角度が大きい第1傾斜部341は、上流に対応し、傾斜角度が小さい第2傾斜部342は、下流に対応する。第2傾斜角度B2は、第1傾斜角度B1より小さいので、さらに下流の流路幅を小さくし、さらに勢いよく空気を流すことで、上衣100内の熱気を上衣100外により効率的に流すことができる。
【0080】
本実施形態において、凸部分先端の幅w1が凸部分基端の幅w2より小さいので、凸部分先端と人肌との接触面積を可能な限り小さくし、汗による上衣100と人肌との密着による不快感を軽減できる。
【0081】
上衣は、上着、シャツ等の一般的な上衣であってもよい。第1凸部33及び第2凸部34の個数は、本実施形態に限定されない。第2凸部は、傾斜せずに第1凸部33と平行に上下方向に延びてもよい。凸部分3f1~3f3の数は、3つに限定されない。凸部分の断面形状は、テーパ形状に限定されず、例えば階段形状によって凸部分の先端の幅が小さくされていてもよい。また、第4実施形態に係る凸部3fは、上衣100の背面に配置されているが、上衣100の前面に配置されてもよい。
【0082】
なお、本開示に係る衣料は、上記実施形態の構成に限定されず、種々の変更が可能である。
【0083】
[付記]
本開示に係る衣料は、以下の態様を提供する。
【0084】
[態様1]
生地本体と、
前記生地本体の表面に前記生地本体と一体となって形成されており、流体の流れを制御するための凸部と
前記凸部を形成するための塗布剤と
を備える衣料。
【0085】
[態様2]
前記塗布剤は、前記凸部の形状に沿って設けられている、
態様1に記載の衣料。
【0086】
[態様3]
前記生地本体の裏面における前記凸部は、前記塗布剤で満たされている、
態様1に記載の衣料。
【0087】
[態様4]
前記塗布剤は、シリコーンである、
態様1~3の何れか1つに記載の衣料。
【0088】
[態様5]
前記衣料は、上衣であって、
前記上衣は、前記上衣の外表面側にポケットを有しており、
前記凸部は、前記上衣の外表面側に突出しており、
前記凸部は、前記ポケットの開口の上側において、前記ポケット開口を覆うように、配置されており、
前記凸部は、雨等の液体流れを任意の方向にガイドする、
態様1~4の何れか1つに記載の衣料。
【0089】
[態様6]
前記上衣は、
前記凸部の上側において、前記凸部に少なくとも沿って配置され、前記上衣の内側に陥没している、凹部を有する、
態様5に記載の衣料。
【0090】
[態様7]
前記衣料は、上衣であって、
前記上衣は、フードを有しており、
前記凸部は、前記フードの外表面側に突出しており、
前記凸部は、前記フードの開口の少なくとも上側の縁に沿って配置されており、
前記凸部は、雨等の液体流れを任意の方向にガイドする、
態様1~6の何れか1つに記載の衣料。
【0091】
[態様8]
前記衣料は、長袖の上衣であって、
前記凸部は、前記長袖の外表面側に突出しており、
前記凸部は、着用者が手を下方に下した時における肘内側に相当する部位から袖先に向かって身幅方向外方に延びて、配置されており、
前記凸部は、雨等の液体流れを任意の方向にガイドする、
態様1~7の何れか1つに記載の衣料。
【0092】
[態様9]
前記衣料は、帽子であって、
前記帽子は、つばを有しており、
前記凸部は、前記つばの外表面側に突出しており、
前記凸部は、身幅中心から身幅方向外方に向かって、前方に延びるように配置されており、
前記凸部は、雨等の液体流れを任意の方向にガイドする、
態様1~4の何れか1つに記載の衣料。
【0093】
[態様10]
前記衣料は、下衣であって、
前記下衣は、前記下衣の外表面側にポケットを有しており、
前記凸部は、前記下衣の外表面側に突出しており、
前記凸部は、前記ポケットの開口の上側において、前記ポケット開口を覆うように、配置されており、
前記凸部は、雨等の液体流れを任意の方向にガイドする、
態様1~4の何れか1つに記載の衣料。
【0094】
[態様11]
前記衣料は、上衣であって、
前記凸部は、前記上衣の内表面側に突出して配置されており、
前記凸部は、空気の流れを任意の方向にガイドする、
態様1~4の何れか1つに記載の衣料。
【0095】
[態様12]
前記上衣は、複数の前記凸部を有しており、
複数の前記凸部には、隣り合って配置され、前記上衣の内表面側に突出している2つ以上の凸部分が含まれており、
複数の前記凸部は、
身幅中心において上下方向に延びるように配置された第1凸部と、
前記第1凸部の両側に上下方向に延びるようにそれぞれ配置されており、下方から身幅方向内方に向かって傾斜している、少なくとも2つの第2凸部と
を備える、態様11に記載の衣料。
【符号の説明】
【0096】
1、100:上衣(衣料)
2:生地本体
2a:表面
2b:裏面
3、3a、3b、3c、3d、3e、3f:凸部
31:第1傾斜部
32:第2傾斜部
33:第1凸部
34:第2凸部
341:第1傾斜部
342:第2傾斜部
3f1~3f3:凸部分
4、17:前身頃
5:後身頃
6:袖
61:袖先
62:肘相当部
7、18:ポケット、
71、181:ポケット開口
8:フード
81:フード開口
9:ジップファスナ
10:凹部
11:人肌
12:帽子(衣料)
13:つば
14:クラウン
15:天ボタン
16:下衣(衣料)
F1~F6:流体の流れ方向
A1:第1傾斜角度、A2:第2傾斜角度
B1:第1傾斜角度、B2:第2傾斜角度
h1:凸部の高さ、h2:凹部の深さ
H1:腰に相当する高さ、H2:脇に相当する高さ、H3:袖先に相当する高さ、H4:首元に相当する高さ
w1:凸部分先端の幅、w2:凸部分基端の幅
L:凸部分間の距離
S:塗布剤
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9