(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025140080
(43)【公開日】2025-09-29
(54)【発明の名称】ラベル貼付装置
(51)【国際特許分類】
B65C 9/42 20060101AFI20250919BHJP
【FI】
B65C9/42
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024039249
(22)【出願日】2024-03-13
(71)【出願人】
【識別番号】390034223
【氏名又は名称】イーデーエム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100206335
【弁理士】
【氏名又は名称】太田 和宏
(72)【発明者】
【氏名】川村 慈仁
【テーマコード(参考)】
3E095
【Fターム(参考)】
3E095DA03
3E095DA22
3E095EA26
3E095EA28
3E095EA32
3E095FA08
3E095FA12
3E095FA13
(57)【要約】
【課題】ラベルを貼り付ける位置において、ラベル付台紙の停止位置の位置ずれを抑制できるラベル貼付装置を提供すること。
【解決手段】ラベル貼付装置1は、長尺のラベル付台紙Lを保持する原反ホルダ11と、原反ホルダ11から搬送されるラベル付台紙Lをバッファさせるバッファ部3と、バッファ部3の下流側に配置されラベル付台紙Lの張力を調整する張力調整部4と、張力調整部4の下流側に配置されラベルLaを繰り出すラベル繰り出し部15と、を備え、張力調整部4は、表面が曲面状の軸部材41と、軸部材41に対向して配置され軸部材41側の表面が平面状に形成され布素材又は皮素材で構成される押し当て部42と、を有し、軸部材41と押し当て部42との間にラベル付台紙Lが挟まれた状態で配置され、押し当て部42を軸部材41側に押し当てることで張力調整部4よりも下流側においてラベル付台紙Lの張力が一定になるように調整する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラベルを仮貼付した長尺のラベル付台紙を保持する原反ホルダと、
前記原反ホルダから搬送される前記ラベル付台紙をバッファさせるバッファ部と、
前記バッファ部の下流側に配置され、前記ラベル付台紙の張力を調整する張力調整部と、
前記張力調整部の下流側に配置され、前記ラベルを繰り出すラベル繰り出し部と、を備え、
前記張力調整部は、表面が曲面状の軸部材と、前記軸部材に対向して配置され前記軸部材側の表面が平面状に形成され布素材又は皮素材で構成される押し当て部と、を有し、前記軸部材と前記押し当て部との間に前記ラベル付台紙が挟まれた状態で配置され、前記押し当て部を前記軸部材側に押し当てることで前記張力調整部よりも下流側において前記ラベル付台紙の張力が一定になるように調整する、ラベル貼付装置。
【請求項2】
前記押し当て部は、フェルト、不織布又は皮素材で構成される、請求項1に記載のラベル貼付装置。
【請求項3】
前記バッファ部は、前記ラベル付台紙をU字状に湾曲させてガイドする湾曲ガイド部を有する、請求項1又は2に記載のラベル貼付装置。
【請求項4】
前記バッファ部は、前記湾曲ガイド部にガイドされた前記ラベル付台紙のU字の形状を保持するように前記ラベル付台紙のU字の内面に向けてエアを吹き付けるエア吹き付け部を有する、請求項3に記載のラベル貼付装置。
【請求項5】
前記バッファ部は、前記湾曲ガイド部にガイドされた前記ラベル付台紙のU字の内面に当接して配置され前記ラベル付台紙にテンションを掛けながら前記ラベル付台紙を前記湾曲ガイド部に沿って移動可能なテンションローラを有する、請求項3に記載のラベル貼付装置。
【請求項6】
前記原反ホルダには、前記ラベルが前記ラベル付台紙の外側に仮貼付されて巻回された外巻の原反ロール及び前記ラベルが前記ラベル付台紙の内側に仮貼付されて巻回された内巻の原反ロールのいずれも選択的に装着可能であり、
前記原反ホルダの下流側に配置され、前記原反ホルダに取り付けられた原反ロールから引き出された前記ラベル付台紙を時計回り又は反時計回りに回転可能に巻き掛け可能な導入ローラを備え、
前記外巻の原反ロール及び前記内巻の原反ロールを使用する場合において、前記外巻の原反ロールから引き出される前記ラベル付台紙及び前記内巻の原反ロールから引き出される前記ラベル付台紙の前記導入ローラに巻き掛ける方向を、それぞれの場合に対応させて、前記ラベル付台紙が移動した場合に前記導入ローラが時計回り又は反時計回りに回転するように前記ラベル付台紙が前記導入ローラに巻き掛けられる、請求項1又は2に記載のラベル貼付装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラベル貼付装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ラベルが仮貼付された長尺のラベル付台紙を搬送して、ラベルを被貼付物に貼り付けるラベル貼付装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のラベル貼付装置においては、ラベル経路に様々な機構を追加した場合に、ラベルを貼り付ける位置において、ラベル付台紙の停止位置の位置ずれが発生することがある。ラベル付台紙の停止位置の位置ずれが発生すると、ラベルを安定して供給できない可能性がある。
【0005】
本発明は、ラベルを貼り付ける位置において、ラベル付台紙の停止位置の位置ずれを抑制できるラベル貼付装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、ラベルを仮貼付した長尺のラベル付台紙を保持する原反ホルダと、前記原反ホルダから搬送される前記ラベル付台紙をバッファさせるバッファ部と、前記バッファ部の下流側に配置され、前記ラベル付台紙の張力を調整する張力調整部と、前記張力調整部の下流側に配置され、前記ラベルを繰り出すラベル繰り出し部と、を備え、前記張力調整部は、表面が曲面状の軸部材と、前記軸部材に対向して配置され前記軸部材側の表面が平面状に形成され布素材又は皮素材で構成される押し当て部と、を有し、前記軸部材と前記押し当て部との間に前記ラベル付台紙が挟まれた状態で配置され、前記押し当て部を前記軸部材側に押し当てることで前記張力調整部よりも下流側において前記ラベル付台紙の張力が一定になるように調整する、ラベル貼付装置に関する。
【0007】
また、前記押し当て部は、フェルト、不織布又は皮素材で構成されることが好ましい。
【0008】
また、前記バッファ部は、前記ラベル付台紙をU字状に湾曲させてガイドする湾曲ガイド部を有することが好ましい。
【0009】
また、前記バッファ部は、前記湾曲ガイド部にガイドされた前記ラベル付台紙のU字の形状を保持するように前記ラベル付台紙のU字の内面に向けてエアを吹き付けるエア吹き付け部を有することが好ましい。
【0010】
また、前記バッファ部は、前記湾曲ガイド部にガイドされた前記ラベル付台紙のU字の内面に当接して配置され前記ラベル付台紙にテンションを掛けながら前記ラベル付台紙を前記湾曲ガイド部に沿って移動可能なテンションローラを有することが好ましい。
【0011】
また、前記原反ホルダには、前記ラベルが前記ラベル付台紙の外側に仮貼付されて巻回された外巻の原反ロール及び前記ラベルが前記ラベル付台紙の内側に仮貼付されて巻回された内巻の原反ロールのいずれも選択的に装着可能であり、前記原反ホルダの下流側に配置され、前記原反ホルダに取り付けられた原反ロールから引き出された前記ラベル付台紙を時計回り又は反時計回りに回転可能に巻き掛け可能な導入ローラを備え、前記外巻の原反ロール及び前記内巻の原反ロールを使用する場合において、前記外巻の原反ロールから引き出される前記ラベル付台紙及び前記内巻の原反ロールから引き出される前記ラベル付台紙の前記導入ローラに巻き掛ける方向を、それぞれの場合に対応させて、前記ラベル付台紙が移動した場合に前記導入ローラが時計回り又は反時計回りに回転するように前記ラベル付台紙が前記導入ローラに巻き掛けられることが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ラベルを貼り付ける位置において、ラベル付台紙の停止位置の位置ずれを抑制できるラベル貼付装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】第1実施形態のラベル貼付装置を示す全体図である。
【
図2】第1実施形態のラベル貼付装置のバッファ部を示す図である。
【
図3】第1実施形態のラベル貼付装置の張力調整部の周辺構造を示す斜視図である。
【
図4】第1実施形態のラベル貼付装置の張力調整部を示す斜視図である。
【
図5】第1実施形態のラベル貼付装置の張力調整部を側方から見た図である。
【
図6】第1実施形態のラベル貼付装置の張力調整部の断面図である。
【
図9】第4実施形態のラベル貼付装置を示す全体図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の第1実施形態について、
図1~
図6を参照して説明する。
図1は、第1実施形態のラベル貼付装置を示す全体図である。
図2は、第1実施形態のラベル貼付装置1のバッファ部3を示す図である。
図3は、第1実施形態のラベル貼付装置1の張力調整部4の周辺構造を示す斜視図である。
図4は、第1実施形態のラベル貼付装置1の張力調整部4を示す斜視図である。
図5は、第1実施形態のラベル貼付装置1の張力調整部4を側方から見た図である。
図6は、第1実施形態のラベル貼付装置1の張力調整部4の断面図である。
【0015】
本実施形態のラベル貼付装置1は、長尺状のラベル付台紙LからラベルLaを剥離して、被貼付物にラベルを貼り付ける装置である。ラベル付台紙Lは、
図1に示すように、台紙Lbに、複数のラベルLaが所定間隔をおいて仮貼付されることで構成される。ラベルLaは、所定の大きさを有する平面形状のシート状に形成される。ラベルLaは、所定の剛性(腰)を有している。台紙Lbは、長尺状に形成される。台紙Lbには、台紙Lbの長さ方向に沿って、所定間隔を空けて複数のラベルLaが仮貼付されている。
【0016】
図1に示すように、本実施形態のラベル貼付装置1は、ラベル付台紙Lが巻回されて保持された原反ロール111が取り付けられた原反ホルダ11と、導入ローラ12と、補助送り部2と、バッファ部3と、ガイドローラ13と、張力調整部4と、ラベル検知センサ14と、ラベル繰り出し部15と、台紙送り駆動部16と、台紙Lbを巻き取る台紙巻取ホルダ17と、を有する。
【0017】
本実施形態のラベル貼付装置1においては、
図1に示すように、原反ホルダ11から台紙巻取ホルダ17に向けて順に、ラベル付台紙L及び台紙Lbの搬送方向Dに沿って、原反ホルダ11、導入ローラ12、補助送り部2、バッファ部3、ガイドローラ13、張力調整部4、ラベル検知センサ14、ラベル繰り出し部15、台紙送り駆動部16、台紙巻取ホルダ17が配置されている。
【0018】
原反ホルダ11は、円筒状に形成される。原反ホルダ11は、ラベルLaを仮貼付した長尺のラベル付台紙Lを保持する。原反ホルダ11には、ラベルLaがラベル付台紙Lの外側に仮貼付されて巻回された外巻の原反ロール111(
図1参照)及びラベルLaがラベル付台紙Lの内側に仮貼付されて巻回された内巻の原反ロール112(
図9参照)のいずれも選択的に装着可能である。第1実施形態においては、原反ホルダ11には、ラベルLaがラベル付台紙Lの外側に仮貼付されて巻回された外巻の原反ロール111が取り付けられている。
【0019】
導入ローラ12は、原反ホルダ11の下流側に配置される。導入ローラ12は、原反ホルダ11に取り付けられた原反ロール111から引き出されたラベル付台紙Lを時計回り又は反時計回りに回転可能に巻き掛け可能である。
【0020】
本実施形態においては、
図1に示すように、原反ホルダ11には、外巻の原反ロール111が取り付けられている。そのため、原反ホルダ11にラベルLaがラベル付台紙Lの外側に仮貼付されて巻回された外巻の原反ロール111が取り付けられている場合には、導入ローラ12が反時計回りに回転するようにラベル付台紙Lが導入ローラ12の外周面に巻き掛けられる。これにより、導入ローラ12の下流側において、送り駆動ローラ21の外周面にラベル付台紙Lが巻き掛けられた状態において、ラベルLaが外側に配置された状態で、搬送されるラベル付台紙Lは、補助送り部2の送り駆動ローラ21に、導入される。
【0021】
補助送り部2は、送り駆動ローラ21と、送り駆動ローラ21に対向して配置された押さえ付けローラ22と、を有する。送り駆動ローラ21は、制御部(不図示)により制御されたローラ駆動部(不図示)により駆動される。送り駆動ローラ21が回転されることにより、送り駆動ローラ21と押さえ付けローラ22とに挟み込まれたラベル付台紙Lは、搬送方向Dに搬送される。補助送り部2は、後述するバッファ部3の第1バッファセンサ部32及び第2バッファセンサ部33の検知信号に基づいて、バッファ部3に導入するラベル付台紙Lの送り量を調整するように、ローラ駆動部(不図示)により駆動される。
【0022】
バッファ部3は、補助送り部2の送り駆動ローラ21により、原反ホルダ11から搬送されるラベル付台紙Lをバッファさせる。バッファ部3は、下流側の張力調整部4までの経路において、ラベル付台紙Lに過度な張力が作用しないように設けられた余裕領域である。バッファ部3においては、ラベル付台紙Lの搬送量に応じて、ラベル付台紙LをU字状に湾曲させて配置可能であり、ラベル付台紙LのU字の位置を移動可能に構成することで、ラベル付台紙Lをバッファさせる。
【0023】
バッファ部3は、
図2に示すように、湾曲ガイド部31と、第1バッファセンサ部32と、第2バッファセンサ部33と、を有する。湾曲ガイド部31は、ラベル付台紙LをU字状に湾曲させてガイドする。
【0024】
湾曲ガイド部31は、所定距離離れて平行に配置された一対の板状部311,312を有して構成される。本実施形態においては、湾曲ガイド部31は、水平方向に延びる横置きで配置され、一対の板状部311,312は、上下方向に所定距離だけ離れて配置され、水平方向に延びて形成される。なお、本実施形態においては、湾曲ガイド部31を水平方向に延びる横置きで配置したが、これに限定されない。例えば、湾曲ガイド部31を上下方向に延びる縦置きで配置してもよい。
【0025】
一対の板状部311,312の長手方向の一端部31aには、開口が形成される。湾曲ガイド部31は、一対の板状部311,312の長手方向の一端部31aの開口側から上側の板状部311に沿ってガイドさせて導入されたラベル付台紙Lを、長手方向の他端部31b側において長手方向の他端部31b側が凸となるU字状に湾曲させて方向を180°変更させた後に、長手方向の他端部31b側から下側の板状部312に沿って長手方向の一端部31a側に向かうようにガイドさせて導出する。
【0026】
図2に示すように、第1バッファセンサ部32は、湾曲ガイド部31の一対の板状部311,312の長手方向の他端部31b側の位置P1に配置される。第1バッファセンサ部32は、湾曲ガイド部31の一対の板状部311,312の間においてラベル付台紙LのU字状の部分の先端が長手方向の他端部31b側に移動して湾曲ガイド部31の一対の板状部311,312の長手方向の他端部31b側の位置P1に、ラベル付台紙LのU字状の部分の先端が達した場合に、ラベル付台紙Lを検知する。
【0027】
第2バッファセンサ部33は、湾曲ガイド部31の一対の板状部311,312の長手方向の中央寄りの位置P2に配置される。第2バッファセンサ部33は、湾曲ガイド部31の一対の板状部311,312の間においてラベル付台紙LのU字状の部分の先端が長手方向の中央側に移動して湾曲ガイド部31の一対の板状部311,312の長手方向の中央寄りの位置P2に、ラベル付台紙LのU字状の部分の先端が第2バッファセンサ部33よりも長手方向の一端部31a側に移動した場合に、ラベル付台紙Lが存在しないことを検知する。
【0028】
ガイドローラ13は、
図1に示すように、バッファ部3の下流側に配置される。ガイドローラ13は、円筒状に形成される。ガイドローラ13は、回転軸を中心に回転可能である。ガイドローラ13は、バッファ部3から搬送されるラベル付台紙Lの搬送をガイドして、ラベル付台紙Lを張力調整部4に向けて搬送する。
【0029】
張力調整部4は、
図3に示すように、ガイドローラ13の下流側に配置される。張力調整部4は、バッファ部3及びガイドローラ13の下流側においてラベル付台紙Lにブレーキを掛けることで、張力調整部4の下流側においてラベル付台紙Lの張力を一定に保持するように、ラベル付台紙Lの張力を調整する。張力調整部4は、
図3~
図6に示すように、表面が曲面状の固定軸部41(軸部材)と、押し当て部42と、バネ43(付勢部材)と、を有する。
【0030】
固定軸部41は、円筒状に形成される軸部材である。固定軸部41は、回転せずに固定されて配置される。固定軸部41には、原反ホルダ11から繰り出されるラベル付台紙Lが巻き掛けられている。
【0031】
押し当て部42は、固定軸部41との間にラベル付台紙Lを挟んだ状態で固定軸部41に対向して配置される。押し当て部42における固定軸部41側の表面は、固定軸部41に押し付けられる前は、平面状に形成される。押し当て部42は、固定軸部41の表面の曲面に押し当てられることで、固定軸部41の表面の曲面になじんだ形状に変形する。押し当て部42は、支持体46が支点軸Aを中心に回転可能に構成されることで、支点軸Aを中心に回転可能であり、バネ43により、固定軸部41に押し当てる側に付勢されている。
【0032】
押し当て部42は、
図4及び
図6に示すように、保持部材44に保持された状態で、保持部材44がネジ45により支持体46に着脱可能に固定される。保持部材44をネジ45により支持体46に固定する場合には、支持体46に形成された長孔46aにネジ45を貫通させた状態で、ネジ45の頭部に形成される一対の操作片45aを回転させることで、保持部材44をネジ45により支持体46に固定できる。
【0033】
押し当て部42は、所定の厚さを有する布素材により構成される。本実施形態においては、押し当て部42は、例えば、羊毛等の動物繊維を原材料とするフェルト(布素材)により構成される。なお、押し当て部42を、ポリエステル等の化学繊維を原材料とする不織布(布素材)や、皮を原材料とする皮素材により構成してもよい。
【0034】
押し当て部42は、フェルトや、不織布や、皮素材により構成されており、消耗品であり、消耗時には、交換する必要性が生じる。押し当て部42を交換する場合には、作業者は、
図6に示すネジ45を回転させることにより、押し当て部42を保持する保持部材44を支持体46から取り外して、保持部材44に保持された押し当て部42を交換することができる。
【0035】
張力調整部4は、固定軸部41と押し当て部42との間にラベル付台紙Lが挟まれた状態で配置され、台紙送り駆動部16(
図1参照)によりラベル付台紙Lが搬送された場合に、バネ43に付勢された押し当て部42を固定軸部41側に押し当てることで、バネ43によりラベル付台紙Lの張力に応じてラベル付台紙Lにブレーキを掛けてラベル付台紙Lの張力を調整する。これにより、張力調整部4よりも下流側においてラベル付台紙Lの張力が一定になるように調整する。
【0036】
ラベル検知センサ14は、
図3に示すように、ラベル付台紙Lの搬送方向Dにおける張力調整部4の下流側であってラベル繰り出し部15よりも上流側において、搬送方向Dに搬送されるラベル付台紙Lに貼付されるラベルLaの先端を検知する。ラベル検知センサ14により検知されたラベルLaの先端の情報に基づいて、ラベル付台紙Lをラベル繰り出し部15のラベル剥離部152側に搬送することにより、ラベルLaを、ラベル繰り出し部15のラベル剥離部152における所定の定位置に停止させる。
【0037】
ラベル繰り出し部15は、
図3に示すように、張力調整部4の下流側に配置される。ラベル繰り出し部15は、張力調整部4において張力が調整されたラベル付台紙Lを繰り出す。ラベル繰り出し部15は、例えば製品搬送コンベア(不図示)の移動速度とほぼ同じ速度で、製品搬送コンベアにより搬送される被貼付物(不図示)に向けてラベルLaを繰り出す。ラベル繰り出し部15は、長尺状のラベル付台紙LからラベルLaを剥離して繰り出す。
【0038】
ラベル繰り出し部15は、ラベル支持板151と、ラベル支持板151の先端に形成されるラベル剥離部152と、を有する。ラベル支持板151は、板状に形成される。ラベル支持板151は、ラベル剥離部152に向けて搬送されるラベル付台紙Lを下方側から保持する。ラベル支持板151は、基端が保持部153に取り付けられ、先端には、ラベル剥離部152が設けられる。
【0039】
ラベル剥離部152は、ラベル支持板151を搬送方向Dに搬送されるラベル付台紙Lをラベル支持板151の先端に設けられるラベル剥離部152において、ラベル支持板151の下面側にラベル付台紙Lを折り返すことにより、ラベル付台紙Lに仮貼付されたラベルLaの剛性(腰)を利用して、ラベル付台紙LからラベルLaを剥離させる。
【0040】
包装フィルムなどの被貼付物(不図示)にラベルLaを貼付する場合には、ラベル検知センサ14により検知されたラベル付台紙Lに仮貼付されるラベルLaにおいて、所定の定位置に停止したラベルLaを、ラベル付台紙Lを搬送することで、製品搬送コンベア(不図示)等により搬送される被貼付物(不図示)に向けて繰り出す。ラベルLaを貼付する対象物である被貼付物(不図示)の移動速度に合わせてラベルLaの繰り出し速度を調整して、製品搬送コンベア(不図示)等により搬送される被貼付物(不図示)の所定位置にラベルLaを貼付することができる。
【0041】
台紙送り駆動部16は、
図1に示すように、送り駆動ローラ161と、押さえ付けローラ162と、を有する。送り駆動ローラ161は、円筒状に形成される。送り駆動ローラ161は、制御部(不図示)により制御されたローラ駆動部(不図示)により駆動される。送りローラ駆動部(不図示)により送り駆動ローラ161が回転されることにより、送り駆動ローラ161と押さえ付けローラ162に挟み込まれた台紙Lbは、搬送方向Dに搬送される。台紙Lbが搬送されることにより、ラベル付台紙L及び台紙Lbは、原反ホルダ11から台紙巻取ホルダ17に向けて搬送される。
【0042】
台紙巻取ホルダ17は、
図1に示すように、円筒状に形成される。台紙巻取ホルダ17は、ラベルLaが剥離された台紙Lbを巻回して巻き取る。例えば台紙巻取ホルダ17及び送り駆動ローラ161の回転軸同士が連結されており、台紙巻取ホルダ17は、送り駆動ローラ161が回転することで、台紙Lbを巻き取る側に回転する。ラベルLaが剥離された台紙Lbは、台紙送り駆動部16により搬送されて、台紙巻取ホルダ17に巻き取られる。
【0043】
次に、本発明に係るラベル貼付装置1の動作について説明する。
ラベル貼付装置1は、
図1に示すように、台紙送り駆動部16の送り駆動ローラ161を回転駆動することにより、ラベル付台紙Lを原反ホルダ11から繰り出す。原反ホルダ11から繰り出されたラベル付台紙Lは、搬送方向Dに搬送される。原反ホルダ11から繰り出されたラベル付台紙Lは、導入ローラ12にガイドされて導入され、補助送り部2の送り駆動ローラ21を経由して、搬送方向Dに搬送されて、バッファ部3に導入される。ラベル付台紙Lは、バッファ部3に導入されることでバッファ部3にプールされてバッファされてる。
【0044】
バッファ部3においては、一対の板状部311,312の長手方向の一端部31aの開口側から一方の板状部311に沿ってガイドさせて導入されたラベル付台紙Lを、長手方向の他端部31b側においてU字状に湾曲させて方向を180°変更させた後に、長手方向の他端部31b側から下側の板状部312に沿って長手方向の一端部31a側に向かうようにガイドさせて導出する。
【0045】
バッファ部3においては、
図2に示すように、補助送り部2の送り駆動ローラ21が回転駆動されて、ラベル付台紙Lが搬送された場合に、ラベル付台紙LのU字の先端が、湾曲ガイド部31の一対の板状部311,312の間において長手方向の他端部31b側に移動して、湾曲ガイド部31の一対の板状部311,312の長手方向の他端部31bの位置P1において第1バッファセンサ部32により検知される。この場合には、ラベル付台紙Lのバッファ部3へのバッファ量が最大になったとして、補助送り部2の送り駆動ローラ21の回転駆動を停止する。
【0046】
続けて、補助送り部2の送り駆動ローラ21の回転駆動を停止した状態で、台紙送り駆動部16の送り駆動ローラ161を回転駆動すると、ラベル付台紙Lがバッファ部3から下流側に繰り出されて、ラベル付台紙LのU字の先端がバッファ部3の長手方向の一端部31a側に移動する。
【0047】
その後、湾曲ガイド部31の一対の板状部311,312の長手方向の中央寄りの位置P2において第2バッファセンサ部33によりラベル付台紙Lが存在しないことが検知された場合には、補助送り部2の送り駆動ローラ21の回転駆動を開始する。これにより、ラベル付台紙LのU字の先端は、湾曲ガイド部31の一対の板状部311,312の間において長手方向の他端部31b側に移動して、バッファ部3の長手方向の他端部31b側の第1バッファセンサ部32においてラベル付台紙Lが検知されるまで移動される。そして、前述の説明と同様に、ラベル付台紙LのU字の先端が第1バッファセンサ部32により検知されることで、補助送り部2の送り駆動ローラ21の回転駆動を停止する。このような動作を繰り返して実行することで、バッファ部3にラベル付台紙Lをバッファさせてプールさせる。
【0048】
バッファ部3においてバッファされたラベル付台紙Lは、ガイドローラ13により、下流側の張力調整部4に搬送される。
【0049】
張力調整部4に搬送されたラベル付台紙Lは、固定軸部41と押し当て部42との間に挟まれた状態で配置され、台紙送り駆動部16の送り駆動ローラ161が回転駆動されることにより搬送される。
【0050】
本実施形態においては、張力調整部4において、押し当て部42は、羊毛等の動物繊維を原材料とするフェルトにより構成される。また、固定軸部41は、円筒状に形成される。そのため、張力調整部4において、固定軸部41の円弧部分とフェルトにより構成される押し当て部42との間にラベル付台紙Lを挟むと共に、バネ43に付勢された押し当て部42を固定軸部41側に押し当てた状態で、ラベル付台紙Lにブレーキを程よく掛けた状態で、ラベル付台紙Lを搬送方向Dに搬送することができる。
【0051】
これにより、バネ43の付勢力により固定軸部41側に押し当てた状態のフェルトにより構成される押し当て部42の摩擦力により、程よくブレーキを掛けつつ、程よく滑らせることができる。更に、固定軸部41の表面の曲面にフェルトにより構成される押し当て部42を押し当てることで、フェルトにより構成される押し当て部42を固定軸部41の表面の曲面になじませて、ブレーキを作用させる面を広くさせることができる。このようにして、張力調整部4は、ラベル付台紙Lのテンションを一定に保持するように、ラベル付台紙Lの張力を調整できる。これにより、張力調整部4の下流側においては、ラベル付台紙Lに掛かるテンションが一定となるため、ラベル繰り出し部15のラベル剥離部152において、ラベルLaの貼り付け位置の精度を向上させることができる。
【0052】
張力調整部4により張力が調整されたラベル付台紙Lは、張力調整部4の下流側に搬送され、ラベル検知センサ14が配置された位置を通過する。ラベル検知センサ14により検知されたラベルLaの先端の情報に基づいて、ラベル付台紙Lをラベル繰り出し部15のラベル剥離部152側に搬送することにより、ラベルLaを、ラベル繰り出し部15のラベル剥離部152における所定の定位置に停止させる。
【0053】
ラベル繰り出し部15に到達したラベル付台紙Lは、ラベル繰り出し部15のラベル剥離部152により、ラベル付台紙LからラベルLaが剥離される。ラベル剥離部152は、搬送方向Dに搬送されるラベル付台紙Lをラベル支持板151の先端のラベル剥離部152において、ラベル付台紙Lを折り返すことにより、ラベル付台紙LからラベルLaを剥離させる。ラベル付台紙Lから剥離されたラベルLaは、被貼付物(不図示)に向けて供給される。一方、ラベルLaが剥離された台紙Lbは、台紙送り駆動部16の送り駆動ローラ161及び台紙巻取ホルダ17の順に、搬送方向Dに搬送されて、台紙巻取ホルダ17に巻き取られる。
【0054】
本実施形態のラベル貼付装置1によれば、例えば、以下の効果が奏される。
本実施形態のラベル貼付装置1は、ラベルLaを仮貼付した長尺のラベル付台紙Lを保持する原反ホルダ11と、原反ホルダ11から搬送されるラベル付台紙Lをバッファさせるバッファ部3と、バッファ部3の下流側に配置されラベル付台紙Lの張力を調整する張力調整部4と、張力調整部4の下流側に配置されラベルLaを繰り出すラベル繰り出し部15と、を備え、張力調整部4は、表面が曲面状の固定軸部41と、固定軸部41に対向して配置され固定軸部41側の表面が平面状に形成され布素材で構成される押し当て部42と、を有し、固定軸部41と押し当て部42との間にラベル付台紙Lが挟まれた状態で配置され、押し当て部42を固定軸部41側に押し当てることで張力調整部4よりも下流側においてラベル付台紙Lの張力が一定になるように調整する。
【0055】
そのため、バッファ部3及び張力調整部4を備えることにより、バッファ部3により過度なテンションが掛からない状態でバッファされたラベル付台紙Lを、張力調整部4において、固定軸部41と押し当て部42との間にラベル付台紙Lが挟まれた状態で、フェルト(布素材)で構成される押し当て部42を、表面が曲面状の固定軸部41に押し当てることで、固定軸部41側に押し当てた状態のフェルトにより構成される押し当て部42の摩擦力により、程よくブレーキを掛けつつ、程よく滑らせることができる。更に、固定軸部41の表面の曲面にフェルトにより構成される押し当て部42を押し当てることで、フェルトにより構成される押し当て部42を固定軸部41の表面の曲面になじませて、ブレーキを作用させる面を広くさせることができる。
【0056】
このようにして、張力調整部4は、バッファ部3の下流側において、ラベル付台紙Lのテンションを一定に保持するように、ラベル付台紙Lの張力を調整できる。このため、例えば、ラベル経路に様々な機構を追加した場合や、ラベル付台紙Lの原反ロール111への巻き状態が緩い場合や、ラベルLaの貼り付け動作が繰り返し実行されてラベル付台紙Lに掛かるテンションが変動しやすい場合や、原反ホルダ11に取り付けられた原反ロール111におけるラベル付台紙Lの巻径が変化してラベル付台紙Lの張力が変化した場合であっても、バッファ部3及び張力調整部4により、バッファ部3により過度なテンションが掛からない状態でバッファされたラベル付台紙Lは、張力調整部4の下流側においては、ラベル付台紙Lに掛かるテンションが一定となる。そのため、ラベル繰り出し部15のラベル剥離部152において、ラベルLaの貼り付け位置の精度を向上させることができる。よって、ラベルLaを貼り付ける位置において、ラベル付台紙Lの停止位置の位置ずれを抑制でき、ラベルLaを安定して供給できる。
【0057】
また、本実施形態においては、押し当て部42は、フェルトで構成される。これにより、固定軸部41側に押し当てた状態のフェルトにより構成される押し当て部42の摩擦力により、程よくブレーキを掛けつつ、より一層、程よく滑らせることができ、更に、フェルトにより構成される押し当て部42を固定軸部41の表面の曲面になじませて、ブレーキを作用させる面を広くさせることができる。よって、ラベルLaの貼り付け位置の精度を一層向上させることができる。
【0058】
また、本実施形態においては、バッファ部3は、ラベル付台紙LをU字状に湾曲させてガイドする湾曲ガイド部31を有する。これにより、ラベル付台紙LをU字状に湾曲させた状態で、ラベル付台紙LのU字の形状を変形させずに、ラベル付台紙Lを容易にバッファさせることができる。
【0059】
次に、第2実施形態について説明する。
図7は、第2実施形態のバッファ部3Aを示す図である。第2実施形態は、第1実施形態と比べて、バッファ部3Aの構成が異なる。第2実施形態の説明において、第1実施形態と同様の構成については説明を省略する。
【0060】
図7に示すように、第2実施形態のバッファ部3Aは、第1実施形態のバッファ部3の構成に加えて、エア吹き付け部34を備える。エア吹き付け部34は、湾曲ガイド部31の長手方向の一端部31a側に配置される。エア吹き付け部34は、吹き付け本体部341と、吹き付け口342と、エア導入ライン343と、を有する。
【0061】
エア吹き付け部34は、湾曲ガイド部31にガイドされたラベル付台紙LのU字の形状を保持するように、吹き付け口342により、湾曲ガイド部31の長手方向の他端部31b側に向けてエアを吹き出すことで、ラベル付台紙LのU字の内面に向けてエアを吹き付ける。
【0062】
本実施形態においては、エア吹き付け部34は、ラベル貼付装置1の動作中において、常時、所定の風圧でエアを吹き出している。バッファ部3Aにバッファさせるラベル付台紙Lの送り量の調整は、第1実施形態と同様に、第1バッファセンサ部32及び第2バッファセンサ部33の検知信号に基づいて、補助送り部2の駆動を制御するため、説明を省略する。
【0063】
第2実施形態によれば、エア吹き付け部34によりラベル付台紙LのU字の内面に向けてエアを吹き付けるため、湾曲ガイド部31にガイドされたラベル付台紙LのU字の形状を保持でき、ラベル付台紙LのU字の形状を変形させずに、ラベル付台紙Lを容易に安定してバッファさせることができる。
【0064】
次に、第3実施形態について説明する。
図8は、第3実施形態のバッファ部3Bを示す図である。第3実施形態は、第1実施形態及び第2実施形態と比べて、バッファ部3Bの構成が異なる。第3実施形態の説明において、第1実施形態と同様の構成については説明を省略する。
【0065】
図8に示すように、第3実施形態のバッファ部3Bは、第1実施形態のバッファ部3の構成に加えて、テンションローラ機構35を備える。テンションローラ機構35は、テンションローラ351と、湾曲ガイド部31の長手方向に延びるガイド溝352と、を有する。
【0066】
テンションローラ351は、湾曲ガイド部31にガイドされたラベル付台紙LのU字の内面に当接して配置される。テンションローラ351は、中心軸351aがガイド溝352に沿って移動可能に構成される。テンションローラ351は、ラベル付台紙LのU字の内面に当接した状態において、湾曲ガイド部31の長手方向の他端部31b側にバネ(不図示)により付勢されている。
【0067】
このように構成されるテンションローラ351は、ラベル付台紙Lにラベル付台紙LのU字の形状が変形しない程度のテンションを掛けながら、テンションローラ351の中心軸351aがガイド溝352に沿って移動可能な状態で湾曲ガイド部31の長手方向の他端部31b側にバネ(不図示)により付勢されることで、ラベル付台紙LのU字の形状が変形しないように、ラベル付台紙LのU字の内面に当接した状態で、湾曲ガイド部31の長手方向に沿って移動可能である。
【0068】
本実施形態においては、バッファ部3Bにバッファさせるラベル付台紙Lの送り量の調整は、第1実施形態と同様に、第1バッファセンサ部32及び第2バッファセンサ部33の検知信号に基づいて、補助送り部2の駆動を制御する。
【0069】
具体的には、
図8に示すように、バッファ部3Bにおいて、ラベル付台紙LのU字の内面に当接した状態でテンションローラ351が、第1バッファセンサ部32に検知している基準位置である位置P1に配置されている状態から説明する。テンションローラ351は、湾曲ガイド部31の長手方向の他端部31b側に配置されている。この状態においては、補助送り部2の駆動は停止している。
【0070】
ラベル付台紙Lが、台紙送り駆動部16(
図1参照)の送り駆動ローラ161の駆動により搬送されると、テンションローラ351は、湾曲ガイド部31の長手方向の一端部31a側に移動される。そして、ラベル付台紙Lの搬送が継続されてテンションローラ351が第2バッファセンサ部33が検知する位置P2を通り過ぎる位置まで移動すると、補助送り部2の駆動が開始される。
【0071】
これにより、補助送り部2の送り駆動ローラ21が、原反ホルダ11に取り付けられた原反ロール111からラベル付台紙Lをバッファ部3Bに向けて繰り出す。ここで、テンションローラ351は、湾曲ガイド部31の長手方向の他端部31b側に付勢されているため、ラベル付台紙Lの長手方向の他端部31b側への移動に伴って、ラベル付台紙LのU字の内面に当接した状態で、湾曲ガイド部31の長手方向の他端部31b側に移動する。
【0072】
そして、ラベル付台紙LのU字の内面に当接した状態でテンションローラ351が、第1バッファセンサ部32により検知した場合に、補助送り部2の駆動は停止する。これにより、ラベル付台紙LのU字の内面に当接した状態でテンションローラ351は、第1バッファセンサ部32に検知している基準位置である位置P1に配置される。以降の基準位置からの動作は前記説明と同様である。
【0073】
このようにして、第3実施形態においては、バッファ部3Bにバッファさせるラベル付台紙Lの送り量に応じて、テンションローラ351は、ラベル付台紙LのU字の形状が変形しないように、ラベル付台紙LのU字の内面に当接した状態で、湾曲ガイド部31に沿って移動する。
【0074】
第3実施形態によれば、テンションローラ351が、ラベル付台紙LのU字の形状が変形しないように、ラベル付台紙LのU字の内面に当接した状態で、湾曲ガイド部31に沿って移動する。そのため、湾曲ガイド部31にガイドされたラベル付台紙LのU字の形状を保持でき、ラベル付台紙LのU字の形状を変形させずに、ラベル付台紙Lを容易に安定してバッファさせることができる。
【0075】
次に、第4実施形態について説明する。
図9は、第4実施形態のラベル貼付装置1を示す全体図である。第4実施形態は、第1実施形態と比べて、原反ホルダ11に取り付けられる原反ロール112のラベル付台紙Lの巻き付け状態が異なる。ラベル付台紙Lの巻き付け状態は、
図1に示す第1実施形態の原反ロール111や、
図9に示す第4実施形態の原反ロール112のように、巻き付け仕様により、ラベルLaがラベル付台紙Lの外側の面又は内側の面に仮貼付された仕様があり、巻き付け状態が異なる場合がある。第4実施形態の説明において、第1実施形態と同様の構成については説明を省略する。第4実施形態の説明において、第1実施形態と同様の構成については説明を省略する。
【0076】
第4実施形態においても、第1実施形態と同様に、原反ホルダ11には、ラベルLaがラベル付台紙Lの外側に仮貼付されて巻回された外巻の原反ロール111(
図1参照)及びラベルLaがラベル付台紙Lの内側に仮貼付されて巻回された内巻の原反ロール112(
図9参照)のいずれも選択的に装着可能である。
図9に示すように、第4実施形態においては、原反ホルダ11には、ラベルLaがラベル付台紙Lの内側に仮貼付されて巻回された内巻の原反ロール112が取り付けられている。
【0077】
ここで、第1実施形態と同様に、原反ホルダ11の下流側に配置された導入ローラ12には、原反ホルダ11に取り付けられた原反ロール111から引き出されたラベル付台紙Lを時計回り又は反時計回りに回転可能に巻き掛け可能である。
【0078】
本実施形態のように、
図9に示すように、原反ホルダ11にラベルLaがラベル付台紙Lの内側に仮貼付されて巻回された内巻の原反ロール112が取り付けられている場合には、導入ローラ12が時計回りに回転するようにラベル付台紙Lが導入ローラ12の外周面に巻き掛けられる。導入ローラ12の下流側においては、第1実施形態と同様に、送り駆動ローラ21の外周面にラベル付台紙Lが巻き掛けられた状態において、ラベルLaが外側に配置された状態で、搬送されるラベル付台紙Lは、補助送り部2の送り駆動ローラ21に導入される。
【0079】
そのため、補助送り部2の送り駆動ローラ21にラベル付台紙Lが到達した場合に、第1実施形態のようにラベルLaがラベル付台紙Lの外側の面に貼り付けられた外巻きの状態(ラベル外巻)の場合においても、第2実施形態のようにラベルLaがラベル付台紙Lの内側の面に貼り付けられた内巻きの状態(ラベル内巻)の場合においても、ラベル付台紙Lの同じ側の面にラベルLaが貼り付けられた状態で搬送される。補助送り部2よりも下流側の構成については、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
【0080】
以上のように、ラベル貼付装置1においては、導入ローラ12において、ラベル付台紙Lの導入方向を、導入ローラ12よりも下流側において、ラベルLaが貼り付けられるラベル付台紙Lの面を同じ側の面とすることで、原反ホルダ11に取り付けられる原反ロール111,112が、ラベル内巻及びラベル外巻のいずれの場合においても対応できる。
【0081】
この場合、ラベル付台紙Lがラベル内巻とラベル外巻との場合において、導入ローラ12までのラベル付台紙Lの搬送経路が異なるが、ラベル付台紙Lをラベル内巻及びラベル外巻とすることでラベル付台紙Lの張力が変化した場合においても、ラベル付台紙Lにおいてバッファ部3により過度なテンションが掛からない状態でバッファされ、バッファ部3にバッファされたラベル付台紙Lは、張力調整部4により張力が調整された張力調整部4の下流側においては、ラベル付台紙Lに掛かるテンションが一定となる。よって、本実施形態においては、ラベル付台紙Lがラベル内巻及びラベル外巻の両方の場合に適用でき、かつ、ラベル付台紙Lがラベル内巻及びラベル外巻のようにラベル付台紙Lの搬送経路が途中まで異なっている場合においても、ラベルLaを貼り付ける位置において、ラベル付台紙Lの停止位置の位置ずれを抑制でき、ラベルLaを安定して供給できる。
【0082】
以上、好適な実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に限定されることなく種々の形態で実施することができる。
【0083】
前記実施形態では、軸部材として、固定軸部41を用いたが、これに限定されない。軸部材として、固定軸部41に代えて、例えば、糊の付着軽減を目的として、ブレーキ機構を有するガイドローラなどの回転可能なローラを用いてもよい。
【0084】
また、前記実施形態では、原反を、ラベル付台紙Lを巻回したロール形状の原反ロール111としたが、これに限定されない。巻回したロール形状の原反ではなく、例えば、ラベル付台紙Lを折りたたんで構成したファンフォールド形式の原反としてもよい。
【符号の説明】
【0085】
1 ラベル貼付装置
3 バッファ部
4 張力調整部
11 原反ホルダ
12 導入ローラ
15 ラベル繰り出し部
31 湾曲ガイド部
41 固定軸部(軸部材)
42 押し当て部
111,112 原反ロール
L ラベル付台紙
La ラベル