IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社コロプラの特許一覧

<>
  • 特開-プログラム及びシステム 図1
  • 特開-プログラム及びシステム 図2
  • 特開-プログラム及びシステム 図3
  • 特開-プログラム及びシステム 図4
  • 特開-プログラム及びシステム 図5
  • 特開-プログラム及びシステム 図6
  • 特開-プログラム及びシステム 図7
  • 特開-プログラム及びシステム 図8
  • 特開-プログラム及びシステム 図9
  • 特開-プログラム及びシステム 図10
  • 特開-プログラム及びシステム 図11
  • 特開-プログラム及びシステム 図12
  • 特開-プログラム及びシステム 図13
  • 特開-プログラム及びシステム 図14
  • 特開-プログラム及びシステム 図15
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025140197
(43)【公開日】2025-09-29
(54)【発明の名称】プログラム及びシステム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/65 20140101AFI20250919BHJP
   A63F 13/216 20140101ALI20250919BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20250919BHJP
   A63F 13/217 20140101ALI20250919BHJP
   A63F 13/55 20140101ALI20250919BHJP
【FI】
A63F13/65
A63F13/216
A63F13/69
A63F13/217
A63F13/55
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024039412
(22)【出願日】2024-03-13
(71)【出願人】
【識別番号】509070463
【氏名又は名称】株式会社コロプラ
(74)【代理人】
【識別番号】110000442
【氏名又は名称】弁理士法人武和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】得地 賢吾
(72)【発明者】
【氏名】堀江 知寿子
(57)【要約】
【課題】興趣性を向上させることができるプログラムを提供する。
【解決手段】プログラムは、コンピュータに、所定期間において、プレイヤが目的地として第1のタイミングで選択可能な候補地を、第1のタイミングよりも時系列が後の第2のタイミングで選択可能な候補地と比較して、プレイヤの現在地を含む設置不可領域の近傍に多く設置させる。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、所定期間において、プレイヤが目的地として第1のタイミングで選択可能な候補地を、前記第1のタイミングよりも時系列が後の第2のタイミングで選択可能な前記候補地と比較して、前記プレイヤの現在地を含む設置不可領域の近傍に多く設置させる、プログラム。
【請求項2】
請求項1に記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに、前記現在地が予め登録された登録地から所定の範囲内である場合に、1回目に選択可能な前記候補地を、2回目に選択可能な前記候補地と比較して、前記設置不可領域の近傍に多く設置させる、プログラム。
【請求項3】
請求項1に記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに、直近にプレイを終了してからの経過時間が閾値時間を超えている場合に、1回目に選択可能な前記候補地を、2回目に選択可能な前記候補地と比較して、前記設置不可領域の近傍に多く設置させる、プログラム。
【請求項4】
請求項1に記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに、
複数のイベントのうちから前記プレイヤが選択した前記イベントを進行させる場所として、複数の前記候補地のうちから前記プレイヤに前記目的地を選択させ、
前記プレイヤが対象イベントを選択した場合に、1回目に選択可能な前記候補地を、2回目に選択可能な前記候補地と比較して、前記設置不可領域の近傍に多く設置させる、プログラム。
【請求項5】
請求項1に記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに、前記所定期間において、1回目に選択した第1目的地に対して所定の位置条件を満たした場合に、前記現在地からの距離が前記第1目的地と同じで且つ2回目に選択した第2目的地に対して前記所定の位置条件を満たした場合より、多くの報酬を前記プレイヤに付与させる、プログラム。
【請求項6】
請求項1に記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに、前記所定期間内の1回目からm(m≧2)回目までの前記目的地の選択において、前記目的地の選択回数が増加する程、前記設置不可領域の近傍に設置される前記候補地の割合を徐々に減少させる、プログラム。
【請求項7】
請求項6に記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに、前記所定期間内のn(n≧m+1)回目以降の前記目的地の選択において、前記目的地の選択回数が増加する程、前記設置不可領域の近傍に設置される前記候補地の割合を徐々に増加させる、プログラム。
【請求項8】
請求項1に記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに、前記現在地の天気に応じて、前記設置不可領域の近傍に設置される前記候補地の割合を変更させる、プログラム。
【請求項9】
請求項8に記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに、前記現在地が晴れの場合に、前記現在地が晴れ以外の場合と比較して、前記設置不可領域の近傍に設置される前記候補地の割合を減少させる、プログラム。
【請求項10】
請求項9に記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに、前記現在地の気温が第1閾値以上である場合に、前記現在地の気温が前記第1閾値未満の場合と比較して、屋内の前記候補地の割合を増加させる、プログラム。
【請求項11】
請求項8に記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに、前記現在地が雨、雪、または雷の場合に、前記現在地が曇りの場合と比較して、屋内の前記候補地の割合を増加させる、プログラム。
【請求項12】
請求項8に記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに、前記現在地が積雪または雷の場合に、前記現在地が積雪及び雷以外の場合と比較して、前記現在地と予め登録された登録地とを結ぶ直線の近傍の前記候補地の割合を増加させる、プログラム。
【請求項13】
所定期間において、プレイヤが目的地として第1のタイミングで選択可能な候補地を、前記第1のタイミングよりも時系列が後の第2のタイミングで選択可能な前記候補地と比較して、前記プレイヤの現在地を含む設置不可領域の近傍に多く設置する、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、現実空間の位置に対応付けられたフィールド上に目的地を設置し、プレイヤが目的地に到達したことに応じてイベントを進行させる、所謂「位置情報ゲーム」が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2023-23157号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
位置情報ゲームでは、プレイヤの現在地を含む所定の範囲に目的地を設置できないのが一般的である。そのため、自宅などにいるプレイヤは、ゲームを開始するために外出する必要がある。その結果、最初の目的地に向かうハードルが高くなって、興趣性の向上に改善の余地がある。
【0005】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、興趣性を向上させることができるプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため、本発明に係るプログラムは、コンピュータに、所定期間において、プレイヤが目的地として第1のタイミングで選択可能な候補地を、前記第1のタイミングよりも時系列が後の第2のタイミングで選択可能な前記候補地と比較して、前記プレイヤの現在地を含む設置不可領域の近傍に多く設置させる。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、興趣性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態に係るシステムの概要を示す図である。
図2】サーバのハードウェア構成図である。
図3】ユーザ端末のハードウェア構成図である。
図4】フィールド上の候補地の配置例を示す図である。
図5】候補地テーブル(A)及び登録地情報(B)の例である。
図6】位置情報ゲーム制御処理のフローチャートである。
図7】イベント選択画面(A)及び目的地選択画面(B)の表示例である。
図8】第1実施形態に係る候補地設置処理のフローチャートである。
図9】第1実施形態に係る候補地設置処理で候補地が設置されたフィールドの例である。
図10】変形例1に係る候補地設置処理で候補地を設置する方法を説明する図である。
図11】目的地の選択回数(または、プレイ時間)に応じた候補地の変遷を示すグラフである。
図12】第2実施形態に係る候補地設置パターンの例である。
図13】晴れの日のフィールドの例である。
図14】降雨または降雪の日のフィールドの例である。
図15】積雪または雷の日のフィールドの例である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態に係るシステム1を図面に基づいて説明する。なお、以下に記載する本発明の実施形態は、本発明を具体化する際の一例を示すものであって、本発明の範囲を実施形態の記載の範囲に限定するものではない。従って、本発明は、実施形態に種々の変更を加えて実施することができる。
【0010】
[システム1の概要]
図1は、本実施形態に係るシステム1の概要を示す図である。図1に示すように、システム1は、サーバ10と、ユーザ端末20A、20B、20C、20D(以下、これらを総称して、「ユーザ端末20」と表記することがある。)とを主に備える。なお、図1には4つのユーザ端末20が図示されているが、システム1に含まれるユーザ端末20の例はこれに限定されない。サーバ10及びユーザ端末20は、通信ネットワーク2を介して相互通信可能に接続されている。通信ネットワーク2の具体例は特に限定されないが、例えば、インターネット、移動体通信システム(例えば、4G、5Gなど)、Wi-Fi(登録商標)などの無線ネットワーク、またはこれらの組み合わせで構成される。
【0011】
本実施形態に係るシステム1は、ユーザ端末20上でゲームを実現するゲームシステムである。システム1が実現するゲームは、例えば、サーバ10と複数のユーザ端末20とが相互に通信することによって、複数のユーザ端末20それぞれで実現されるオンラインゲームである。但し、ゲームは、1台のユーザ端末20上で完結するオフラインゲームでもよい。他の例として、システム1は、複数のユーザ端末20A~20Dのユーザがアバターを介してコミュニケーションする仮想空間を実現してもよい。以下、ユーザ端末20を操作してゲームをプレイさせる(または、仮想空間内でアバターを動作させる)ユーザを「プレイヤ」と表記する。
【0012】
[サーバ10の構成]
図2は、サーバ10のハードウェア構成図である。サーバ10は、複数のユーザ端末20それぞれのゲームデータを同期させることによって、オンラインゲームを実現する。サーバ10は、例えば、ワークステーション、またはパーソナルコンピュータなどの汎用コンピュータで実現される。図2に示すように、サーバ10は、プロセッサ11と、メモリ12と、ストレージ13と、入出力インタフェース14と、通信インタフェース15とを主に備える。サーバ10の各構成要素は、通信バス19に接続されている。
【0013】
プロセッサ11は、メモリ12またはストレージ13に格納されているサーバプログラム13Pに含まれる一連の命令を実行することによって、後述する処理を実現する。プロセッサ11は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、その他のデバイスとして実現される。
【0014】
メモリ12は、サーバプログラム13P及びデータを一時的に保持する。サーバプログラム13Pは、例えば、ストレージ13からロードされる。データは、サーバ10に入力されたデータと、プロセッサ11によって生成されたデータとを含む。例えば、メモリ12は、RAM(Random Access Memory)、その他の揮発メモリとして実現される。
【0015】
ストレージ13は、サーバプログラム13P及びデータを永続的に保持する。ストレージ13は、例えば、ROM(Read-Only Memory)、ハードディスク装置、フラッシュメモリ、その他の不揮発記憶装置として実現される。また、ストレージ13は、メモリカードのように着脱可能な記憶装置として実現されてもよい。さらに他の例として、ストレージ13は、サーバ10に内蔵されることに代えて、外部記憶装置としてサーバ10に接続されていてもよい。このような構成によれば、例えば、アミューズメント施設のように複数のユーザ端末20が使用される場面において、サーバプログラム13Pやデータの更新を一括して行うことが可能になる。
【0016】
入出力インタフェース14は、モニタ、入力装置(例えば、キーボード、ポインティングデバイス)、外部記憶装置、スピーカ、カメラ、マイク、センサ等の外部装置をサーバ10に接続するためのインタフェースである。プロセッサ11は、入出力インタフェース14を通じて外部装置と通信する。入出力インタフェース14は、例えば、USB(Universal Serial Bus)、DVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface)、その他の端子で用いて実現される。
【0017】
通信インタフェース15は、通信ネットワーク2に接続されている他の装置(例えば、ユーザ端末20)と通信する。通信インタフェース15は、例えば、LAN(Local Area Network)など有線通信インタフェース、Wi-Fi(Wireless Fidelity)、Bluetooth(登録商標)、NFC(Near Field Communication)などの無線通信インタフェースとして実現される。
【0018】
[ユーザ端末20の構成]
ユーザ端末20は、例えば、HMD(Head Mounted Display)セット、タブレット端末、ウェアラブルデバイス、スマートグラス、スマートフォン、フィーチャーフォン、ラップトップ型コンピュータ、デスクトップコンピュータなどとして実現される。本実施形態では、図1に示すように、タブレット端末としてのユーザ端末20の例を説明する。
【0019】
図3は、ユーザ端末20のハードウェア構成図である。図3に示すように、ユーザ端末20は、プロセッサ21と、メモリ22と、ストレージ23と、通信インタフェース25と、モニタ31と、カメラ33、34と、マイク35と、スピーカ36と、動きセンサ41と、位置センサ42と、操作装置43(操作部)とを主に備える。ユーザ端末20の各構成要素は、通信バス29に接続されている。
【0020】
プロセッサ21、メモリ22、ストレージ23、通信IF25の構成は、サーバ10のプロセッサ11、メモリ12、ストレージ13、通信IF15と共通する。また、ストレージ23は、端末プログラム23Pを記憶する。
【0021】
モニタ31は、例えば図1に示すように、平板状の筐体の表面に設けられている。モニタ31は、画像または映像を表示する表示装置(表示部)である。カメラ33は、平板状の筐体の表面に取り付けられて、モニタ31を視認するユーザの顔を撮像する、所謂インカメラである。カメラ34は、平板状の筐体の裏面(モニタ31と反対側の面)に取り付けられて、周囲を撮像する、所謂アウトカメラである。
【0022】
マイク35は、ユーザの発話を音声信号(電気信号)に変換して出力する。スピーカ36は、音声信号を音声に変換してユーザに出力する。なお、ユーザ端末20は、スピーカ36に替えてイヤホンを含み得る。
【0023】
動きセンサ41は、筐体の動き(例えば、互いに直交する3軸周りの回転)を検知する。動きセンサ41は、例えば、角速度センサ、地磁気センサ、あるいは加速度センサで実現されてもよい。
【0024】
位置センサ42は、ユーザ端末20の現在地を検知する。なお、ユーザ端末20はユーザが所持していることを前提としているので、ユーザ端末20の位置は、ユーザ端末20を所持するユーザの位置に相当する。位置センサ42は、例えば、GPS(Global Positioning Satellite)からの信号を取得して現在地を示す情報(以下、「現在地情報」と表記する。)を出力する。現在地情報の具体例は特に限定されないが、例えば、現在地の緯度及び経度の組み合わせであってもよい。ユーザ端末20は、動きセンサ41や位置センサ42の検出結果を利用して、ユーザの歩数、移動距離、移動方向を算出してもよい。そして、ユーザ端末20は、算出した歩数、移動距離、移動方向の少なくとも1つをトリガとして、後述するイベントを進行してもよい。なお、ユーザの位置は、外部の機器(センサ)が検知した値を利用することで、特定してもよい。例えば、建物に配置されている撮影機器や位置センサ(赤外線センサなど)の検知した結果を利用することが考えられる。また、ユーザが複数の端末(機器)を所有し、機器同士のセンサの検知結果を共有することで、ユーザの位置を特定してもよい。
【0025】
操作装置43は、ユーザによるユーザ端末20に対する命令の入力(操作)を受け付ける。操作装置43は、例えば、モニタ31に重畳されて、ユーザによる各種タッチ操作を受け付けるタッチパネルである。すなわち、本実施形態に係るモニタ31は、タッチパネル式の表示部である。他の例として、ユーザ端末20は、ボタンや操作スティック等を備えたコントローラを、操作装置43として備えていてもよい。
【0026】
[システム1が実現するゲームの詳細]
本実施形態に係るシステム1は、例えば「位置情報ゲーム」を提供する。位置情報ゲームは、プレイヤが現実空間を移動するのに連動して、現実空間に対応するフィールドF(仮想空間)上でアバターを移動させる。また、位置情報ゲームは、フィールドF上でイベントに対応付けられた目的地に対して、アバター(すなわち、プレイヤ)が所定の位置条件を満たした場合に、ユーザ端末20上で当該イベントが進行(開始)する。
【0027】
「フィールドF」は、例えば、ユーザ端末20(すなわち、プレイヤ)が存在している現実空間に対応している。フィールドFは、現実空間と完全に同一である必要はなく、プレイヤが「同じ場所」だと感じることができる程度に共通していればよい。フィールドFは、例えば、主要な道路や交差点の配置が現実空間と共通している。一方、フィールドFは、建物、関係者以外の人が立ち入ることのできない場所(例えば、高速道路、工場など)が現実空間と一致していなくてもよい。
【0028】
「アバター」は、例えば、3次元の座標を持つ立体的な形状の3Dオブジェクトである。アバターは、現実空間で移動するプレイヤに連動して、フィールドF上を移動するプレイヤの分身である。但し、アバターの具体例は、人の形をしていることに限定されず、動物、モンスター、ロボット、乗り物等でもよい。以下、ユーザ端末20に表示されるアバターのうち、当該ユーザ端末20のプレイヤが操作するアバターを「本人アバター」と表記し、他のプレイヤが操作するアバターを「他人アバター」と表記する。
【0029】
「イベント」とは、例えば、敵キャラクタとバトルするバトルイベント、アイテムを取得する取得イベント、ムービー(映像)を視聴する視聴イベント、施設(例えば、宿屋、武器屋、教会、ダンジョンなど)に入る施設イベント、アバターの状態(例えば、体力の回復、職業や装備の変更、道具の整理)を変更する準備イベントなど、位置情報ゲームに実装可能なものであればよい。
【0030】
「所定の位置条件を満たす」とは、例えば、イベントの目的地を含む所定の領域にアバター(すなわち、プレイヤ)が入ったことを指してもよい。他の例として、「所定の位置条件を満たす」とは、アバターを含む所定の領域にイベントの目的地が入ったことを指してもよい。所定の領域の具体的な形状は特に限定されないが、例えば、イベントまたはアバターの位置を中心とする円形の領域である。すなわち、イベントの目的地にアバターが近接することによって、当該イベントが進行する。
【0031】
「イベントが進行する」とは、例えば、敵キャラクタとバトルするバトル画面をモニタ31に表示させ、本人アバターの動作(例えば、攻撃、スキルの発動、アイテムの使用など)を指示するプレイヤの操作を操作装置43を通じて受け付け、受け付けた指示に従って敵キャラクタを攻撃し、敵キャラクタからの攻撃に応じて本人アバターの状態を更新する処理を繰り返すことを指す。その他のイベントについても、予め定められた方法で進行する。
【0032】
[ゲームの概要]
サーバプログラム13Pが下記の処理をサーバ10(コンピュータの一例)に実行させ、端末プログラム23Pが下記の処理をユーザ端末20(コンピュータの他の例)に実行させることによって、ユーザ端末20上でゲームが進行する。サーバ10及びユーザ端末20は、ゲームを進行させる前にユーザが利用するアカウントを特定し、特定されたアカウントを利用してゲームを進行させる処理を実行する。なお、複数のアカウントが選択可能な場合、サーバ10及びユーザ端末20は、複数のアカウントのうち、進行を進めるアカウントを特定してから、ゲームを進行する処理を実行する。以下、サーバプログラム13P(端末プログラム23P)がサーバ10(ユーザ端末20)に処理を実行させることを、単に「サーバ10(ユーザ端末20)が処理を実行する」と表記する。以下の説明では、ユーザ端末20A上で実現されるゲームを中心に説明する。また、ユーザ端末20Aでゲームをプレイするプレイヤを「プレイヤA」と表記する。
【0033】
ユーザ端末20Aは、例えば、位置センサ42で検知した現在地情報を、現在進行中のアカウントに関連付けるために、通信IF25を通じてサーバ10に送信する。また、サーバ10は、例えば、ユーザ端末20Aから受信した現在地情報で示される現在地を含むフィールドFを示すフィールドデータと、当該フィールドFに配置されるイベントを示すイベントデータとを、進行中のアカウントに同期させるために、通信IF15を通じてユーザ端末20Aに送信する。
【0034】
[フィールドデータの構成]
図4は、フィールドF上の候補地A~Tの配置例を示す図である。図5は、候補地テーブル(A)及び登録地情報(B)の例である。フィールドデータは、現実空間に対応する主要な道路が少なくとも配置されたフィールドF(マップ)を示している。また、フィールドデータで示されるフィールドFは、現在地情報で示されるプレイヤAの現在地を含み、且つモニタ31の表示範囲より広い領域のマップである。フィールドデータは、フィールドF上に予め設置された候補地A~Tを示す候補地テーブルを含む。候補地テーブルは、フィールドF上に設置された候補地A~Tを示すデータである。より詳細には、候補地テーブルは、候補地A~Tそれぞれについて、位置情報と、属性情報と、屋内フラグと、お気に入りフラグとを含む。
【0035】
位置情報は、候補地の位置を示す情報(例えば、緯度及び経度の組み合わせ)である。属性情報は、候補地の属性(典型的には、候補地にある現実の施設)を示す情報である。本実施形態に係る属性情報は、属性なし(例えば、民家、集合住宅、工場など、関係者以外が立ち入ることのできない施設)、公園、スーパー、飲食店の4種類とする。但し、属性情報の具体例は、これらに限定されない。屋内フラグは、候補地にある現実の施設が屋内施設か否かを示すフラグである。屋内フラグには、屋内施設であることを示す第1値“ON”、屋外施設であることを示す第2値“OFF”のいずれかが設定される。お気に入りフラグは、プレイヤAがお気に入りの候補地であることを示すフラグである。お気に入りフラグには、プレイヤAがお気に入りであることを示す第3値“ON”、プレイヤAがお気に入りでないことを示す第4値“OFF”のいずれかが設定される。
【0036】
サーバ10から最初にダウンロードした候補地テーブルは、全てのユーザ端末20A~20Bに共通である。このときの全てのお気に入りフラグには、第4値“OFF”が設定されている。また、ユーザ端末20Aは、候補地テーブルの設定値を編集するプレイヤAの操作を、操作装置43を通じて受け付けてもよい。すなわち、ユーザ端末20Aは、操作装置43を通じてプレイヤAの操作に従って、候補地テーブルの設定値を編集してもよい。編集された候補地テーブルは、ユーザ端末20Aのストレージ23に記憶されてもよいし、アカウントと対応付けてサーバ10のストレージ23に記憶されてもよい。
【0037】
ユーザは、例えば、頻繁に訪れる候補地の属性情報、屋内フラグ、お気に入りフラグの少なくとも1つを編集すればよい。一例として、候補地の属性情報を、ユーザが分かりやすい情報(例えば、友人宅、飲食店の具体的な名称)に書き換えてもよい。他の例として、屋根のある休憩所が設置された公園の屋内フラグを、第2値“OFF”から第1値“ON”に書き換えてもよい。さらに他の例として、お気に入りの場所(頻繁に訪れる場所)のお気に入りフラグを、第4値“OFF”から第3値“ON”に書き換えてもよい。
【0038】
また、ユーザ端末20Aのストレージ23は、図5(B)に示す登録地情報を記憶することができる。登録地情報は、プレイヤAがフィールドF上で指定した位置(以下、「登録地」と表記する。)を示す情報である。典型的には、登録地は、現実空間におけるプレイヤAの自宅の位置に対応するフィールドF上の位置である。但し、登録地は、プレイヤAの自宅の位置に限定されず、プレイヤAの職場、頻繁に訪れる場所など、フィールドF上の任意の位置に設定可能である。
【0039】
[イベント制御処理]
図6は、位置情報ゲーム制御処理のフローチャートである。図7は、イベント選択画面(A)及び目的地選択画面(B)の表示例である。図6及び図7を参照して、位置情報ゲームの基本的な処理の流れを説明する。
【0040】
まず、ユーザ端末20Aは、図7(A)に示すイベント選択画面をモニタ31に表示させる(S11)。イベント選択画面は、位置情報ゲームに実装された複数のイベントのうちの1つを、プレイヤAに選択させる画面である。イベント選択画面は、複数のカテゴリタブ(図7(A)の例では、“メイン”、“限定”、“デイリー”)と、複数のイベントアイコン(図7(A)の例では、“イベントA”、“イベントB”、“イベントC”)と、[開始]アイコンとを含む。
【0041】
イベントは、例えば、複数のカテゴリのいずれかに属する。カテゴリ“メイン”に属するイベントは、例えば、位置情報ゲームのメインストーリーを構成するイベントであって、位置情報ゲームを進行するために必ずプレイしなければならないイベントである。カテゴリ“限定”に属するイベントは、例えば、期間限定で開催されるイベントであって、貴重なゲーム媒体(例えば、レアリティが高いゲーム媒体、このイベントでしか取得できないゲーム媒体)を、報酬として取得できるイベントである。カテゴリ“デイリー”に属するイベントは、例えば、毎日リセットされる(換言すれば、毎日新規にプレイできる)イベントであって、他のカテゴリと比較して優先度の低いイベント(例えば、プレイが必須でないイベント、他の方法でも取得可能なゲーム媒体を取得可能なイベント)である。但し、各カテゴリの定義及び種類は、前述の例に限定されない。
【0042】
そして、カテゴリ“デイリー”に属するイベントは、図8を参照して後述する候補地設置処理において、候補地の設置位置を調整する対象となる「対象イベント」の一例である。一方、カテゴリ“メイン”、“限定”に属するイベントは、候補地の設置位置を調整する対象とならない「非対象イベント」の一例である。すなわち、対象イベントは、位置情報ゲームに実装された複数のイベントのうちの一部である。但し、位置情報ゲームに実装された全てのイベントが対象イベントであってもよい。
【0043】
ユーザ端末20Aは、複数のイベントのうちの1つを選択するプレイヤAの操作を操作装置43を通じて受け付けるまで(S12:No)、ステップS13以降の処理の実行を待機する。ユーザ端末20Aは、カテゴリタブの1つがプレイヤAによって選択されると、選択されたカテゴリに属するイベントのイベントアイコンを、イベント選択画面に表示させる。また、ユーザ端末20Aは、プレイヤAがイベントアイコンの1つを選択したうえで[開始]アイコンを選択すると、当該イベントアイコンに対応するイベントが選択されたものとして(S12:Yes)、図7(B)に示す目的地選択画面をモニタ31に表示させる(S13)。
【0044】
目的地選択画面は、イベント選択画面を通じてプレイヤAが選択したイベントを進行させる目的地を、プレイヤAに選択させる画面である。目的地選択画面は、フィールドF上に配置された現在地アイコン50及び複数の候補地アイコン51、52、53、54とを含む。現在地アイコン50は、位置センサ42で検知したユーザ端末20Aの現在地(すなわち、プレイヤAの現在地)に対応するフィールドF上の位置を示すアイコンである。候補地アイコン51~54は、フィールドF上での候補地を示すアイコンである。候補地アイコン51~54は、候補地テーブルに登録された候補地A~Tの一部または全部の位置に配置される。
【0045】
候補地とは、イベントを進行させる(換言すれば、プレイヤAが移動する)目的地の候補となる場所である。すなわち、プレイヤAは、目的地選択画面に表示された候補地アイコン51~54のうちの1つを選択することによって、ユーザ端末20Aが設置した複数の候補地のうちの1つを目的地として選択する。ユーザ端末20Aは、例えば、フィールドF上の異なる位置に候補地アイコン51~54を配置(すなわち、候補地を設置)する。また、ユーザ端末20Aは、現在地アイコン50を含む設置不可領域(図7(B)で破線の円で示す領域)の外側に、候補地アイコン51~54を配置する。候補地アイコン51~54を設置する具体的な処理は、図8以降を参照して後述する。
【0046】
候補地アイコン51~54は、候補地の属性情報に応じて異なる図柄であってもよい。例えば、図7(B)の例において、候補地アイコン51は属性情報“属性なし”に対応し、候補地アイコン52は属性情報“公園”に対応し、候補地アイコン53は属性情報“スーパー”に対応し、候補地アイコン54は属性情報“飲食店”に対応する。
【0047】
また、候補地アイコン51~54の左下に付加された数字は、例えば、当該候補地アイコン51~54で示される候補地を目的地として選択した場合において、プレイヤAが目的地に到達しことに伴って付与される報酬の量(ポイント数)を示す。プレイヤAが目的地に到達しことに伴って付与される報酬は、例えば、目的地の選択時点での現在地から目的地までの距離に応じて変動する(より詳細には、距離が長いほど多くなる)。
【0048】
設置不可領域は、候補地の設置ができない領域であって、例えば、プレイヤAの現在地を中心とした円形の領域である。また、設置不可領域は、イベントを進行させるための所定の位置条件を満たすための領域と一致していてもよい。すなわち、設置不可領域は、プレイヤAが現在地に留まったまま、イベントを開始させることができる領域であってもよい。換言すれば、ユーザ端末20Aは、プレイヤAが現在地に留まったままイベントを開始させることができる領域の外側に、イベントの目的地の候補となる複数の候補地を設置する。
【0049】
ユーザ端末20Aは、プレイヤAがモニタ31上をスワイプすると、当該スワイプ操作に従ってフィールドFの表示範囲をスライドさせる。また、ユーザ端末20Aは、候補地アイコン51~54のうちの1つ(例えば、候補地アイコン51)を選択すると(S14:Yes)、選択された候補地アイコンで示される候補地を、ステップS12で選択したイベントを進行させる目的として設定する。さらに、ユーザ端末20Aは、目的地に対してプレイヤAが所定の位置条件を満たす(典型的には、プレイヤAが目的地に到達する)まで(S15:No)、ステップS16以降の処理を待機する。また、ユーザ端末20Aは、現実空間を移動するプレイヤAに連動して、モニタ31に表示したフィールドF上で本人アバターを移動させる。
【0050】
次に、ユーザ端末20Aは、目的地に対してプレイヤAが所定の位置条件を満たした場合に(S15:Yes)、ステップS12で選択したイベントを進行させる(S16)。一例として、バトルイベントが選択された場合、ユーザ端末20Aは、本人アバターと敵キャラクタとのバトルを進行する。他の例として、視聴イベントが選択された場合、ユーザ端末20Aは、モニタ31上でムービーを再生する。他のイベントについても同様に進行される。
【0051】
次に、ユーザ端末20Aは、イベントが終了したことに応じて、プレイヤAに対して報酬を付与する(S17)。ステップS17で付与される報酬は、イベントをプレイしたことに伴って付与されるもの(例えば、経験値、ゲーム媒体)と、プレイヤAが目的地に到達したことに伴って付与されるもの(例えば、ポイント)とを含む。
【0052】
そして、位置情報ゲーム制御処理が繰り返し実行されることによって、位置情報ゲームが進行する。すなわち、ユーザ端末20Aは、現在地でイベント及び目的地をプレイヤAに選択させる。また、ユーザ端末20Aは、プレイヤAが目的地に到達したことに応じて、イベントを進行させる。さらに、ユーザ端末20Aは、イベントが終了したときのプレイヤAの位置(典型的には、目的地)を新たな現在地として、新たなイベント及び目的地をプレイヤAに選択させる。この処理を繰り返すことによって、プレイヤAは、現実空間を移動しながら位置情報ゲームを進行する。
【0053】
[第1実施形態に係る候補地設置処理]
図8は、第1実施形態に係る候補地設置処理のフローチャートである。図9は、第1実施形態に係る候補地設置処理で候補地が設置されたフィールドFの例である。候補地設置処理は、候補地テーブルに登録された複数の候補地のうちから、プレイヤAに提示(すなわち、目的地選択画面に表示)する候補地を選択して、フィールドF上に設置(候補地アイコンを配置)する処理である。ユーザ端末20Aは、例えば、ステップS13の直前に候補地設置処理を実行し、候補地設置処理で候補地アイコンを配置したフィールドFを目的地選択画面に含める。
【0054】
まず、ユーザ端末20Aは、所定の期間において、目的地の選択(すなわち、位置情報ゲーム制御処理のプレイ)が1回目か否かを判定する(S21)。また、ユーザ端末20Aは、プレイヤA(本人アバター)の現在地が登録地Zから所定の範囲内か否かを判定する(S22)。また、ユーザ端末20Aは、直近にプレイを終了してからの経過時間が閾値時間を超えているか否かを判定する(S23)。さらに、ユーザ端末20Aは、ステップS12で対象イベントが選択されたか否かを判定する(S24)。なお、ステップS22~S23の一部または全部は、省略可能である。
【0055】
ステップS21における「所定の期間」とは、例えば、午前3時~翌日の午前3時までの1日を指してもよい。ステップS22における「所定の範囲」とは、例えば、位置センサ42により現在地の検知誤差を考慮して、プレイヤAが登録地Zにいると評価できる範囲(例えば、半径10mの円)に設定される。ステップS23における「直近にプレイを終了した」ことは、位置情報ゲームが終了されたことを指してもよいし、所定の時間継続して位置情報ゲームに対する操作が入力されない(すなわち、放置)ことを指してもよい。ステップS23における「閾値時間」とは、例えば、位置情報ゲームに対する興味が減退したと評価できる時間(例えば、1週間)に設定される。
【0056】
そして、ユーザ端末20Aは、目的地の選択が1回目で(S21:Yes)、プレイヤAの現在地が登録地Zから所定の範囲内で(S22:Yes)、直近にプレイを終了してからの経過時間が閾値時間を超え(S23:Yes)、且つ対象イベントが選択された(S24:Yes)と判定した場合に、図9(A)に示すように、フィールドF上に候補地A、B、C、M、Sを設置する(S25)。
【0057】
一方、ユーザ端末20Aは、目的地の選択が2回目以降か(S21:No)、プレイヤAの現在地が登録地Zから所定の範囲外か(S22:No)、直近にプレイを終了してからの経過時間が閾値時間を超えていなか(S23:No)、または非対象イベントが選択された(S24:No)と判定した場合に、図9(B)に示すように、フィールドF上に候補地A、C、E、H、Qを設置する(S26)。
【0058】
図9(A)及び図9(B)では、プレイヤAの現在地Zを含む設置不可領域(図9に破線の円で示す領域)に、候補地が設置されていない点で共通する。換言すれば、図9(A)及び図9(B)では、全ての候補地が設置不可領域の外側に設置されている点で共通する。但し、設置不可領域の設定は必須でない。すなわち、候補地は、設置不可領域の内側にも設置されてよい。後述する変形例1、2及び第2実施形態についても同様である。
【0059】
また、図9(A)では、図9(B)と比較して、設置不可領域の近傍に候補地が多く設置されている。換言すれば、図9(A)では、図9(B)と比較して、プレイヤAの現在地Zに近い位置に設置された候補地の割合が高い。さらに換言すれば、図9(A)では、図9(B)と比較して、プレイヤAの現在位置から複数の候補地までの平均距離が短い。これに対して、図9(B)では、図9(A)と比較して、設置不可領域に近い位置と、設置不可領域から遠い位置とに、満遍なく候補地が設置されている。
【0060】
なお、「設置不可領域の近傍に候補地が多く設置される」とは、設置不可領域から離れた場所に候補地が設置されることを妨げない。すなわち、ステップS25、S26を比較すると、ステップS25の方が設置不可領域の近傍の候補地が密で、ステップS26の方が設置不可領域の近傍の候補地が疎であればよい。換言すれば、ステップS25の方が設置不可領域から離れた領域の候補地が疎で、ステップS26の方が設置不可領域から離れた領域の候補地が密であればよい。
【0061】
さらに、図9(A)及び図9(B)では、候補地Aが共通している。そして、ユーザ端末20Aは、例えば、図9(A)の候補地Aを目的地に選択して所定の位置条件を満たした場合に、図9(B)の候補地Aを目的地に選択して所定の位置条件を満たした場合より、現在地Zから目的地Aまでの距離に応じて変動する報酬を、プレイヤAに多く付与してもよい。他の共通する候補地Cについても同様である。
【0062】
[第1実施形態の作用効果]
第1実施形態によれば、1日の最初の目的地を現在地の近くに設定しやすくなるので、自宅にいるプレイヤAが位置情報ゲームを開始するために外出するハードルを下げることができる。一方、一旦外出したプレイヤAにとって、2回目以降の目的地の設定は、1回目と比較してハードルが大きく下がるので、位置情報ゲームを継続してプレイする可能性が高まる。そして、位置情報ゲームのプレイ時間の増大に伴って、位置情報ゲームの魅力に気付きやすくなるので、興趣性が向上する。
【0063】
また、第1実施形態によれば、プレイヤAが登録地にいる場合にのみ図9(A)の配置を採用するので、プレイヤAの外出のハードルを下げることができる。一方、プレイヤAが登録地と異なる場所にいる場合には図9(B)の配置を採用することによって、プレイヤAの移動に伴って進行する位置情報ゲームの趣旨を過度に逸脱するのを防止できる。
【0064】
また、第1実施形態によれば、直近にプレイを終了してからの経過時間が閾値時間を超えている場合にのみ図9(A)の配置を採用するので、久しぶりに位置情報ゲームをプレイしようとするプレイヤ(所謂、復帰プレイヤ)の外出のハードルを下げることができる。一方、頻繁にプレイするプレイヤには図9(B)の配置を採用することによって、位置情報ゲームの趣旨を過度に逸脱するのを防止できる。
【0065】
また、第1実施形態によれば、対象イベントが選択された場合に図9(A)の配置を採用し、非対象イベントが選択された場合に図9(B)の配置を採用することによって、外出のハードルを下げる効果と、必須または貴重なイベントが簡単にクリアされるのを防止する効果とを両立することができる。
【0066】
さらに、第1実施形態によれば、1回目に選択した第1目的地Aに対して所定の位置条件を満たした場合に、現在地Zからの距離が第1目的地Aと同じで且つ2回目に選択した第2目的地Aに対して所定の位置条件を満たした場合より、プレイヤAに多くの報酬を付与することによって、プレイヤAに外出するモチベーションを与えることができる。
【0067】
なお、候補地設置処理では、1回目の目的地の選択時(S25)と、2回目の目的地の選択時(S26)とで、候補地の分布を変更することに限定されない。すなわち、ユーザ端末20Aは、第1のタイミング(N回目の目的地の選択時)でステップS25の処理を実行し、第1のタイミングよりも時系列が後の第2のタイミング(例えば、N+1回目の目的地の選択時)でステップS26の処理を実行してもよい。
【0068】
また、設置不可領域の近傍に設置される候補地の割合を増加させる条件は、前述の例に限定されない。他の例として、ユーザ端末20Aは、位置情報ゲームの習熟度(例えば、プレイヤAのレベル、ユーザランク)が低いほど、設置不可領域の近傍に設置される候補地の割合を増加させてもよい。また、ユーザ端末20Aは、次にステップS25の処理が実行されるまでの時間(すなわち、所定期間のリセット時刻までの残り時間)を、プレイヤAに報知してもよい。
【0069】
[変形例1]
図10は、変形例1に係る候補地設置処理で候補地を設置する方法を説明する図である。なお、第1実施形態との共通点の詳細な説明は省略し、相違点を中心に説明する。第1実施形態では、候補地A~Tのうちの一部をランダムで抽出する例を説明した。これに対して、変形例1では、候補地A~Tに優先順位をつけて抽出する例を説明する。
【0070】
変形例1に係るユーザ端末20Aのストレージ23には、図10(A)に示す履歴テーブルが記憶されている。履歴テーブルは、ユーザ端末20AのプレイヤAが過去に選択した目的地を記憶するテーブルである。記憶テーブルは、目的地を選択した選択日時と、選択した目的地の位置情報とを対応付けて保持している。そして、変形例1に係るユーザ端末20Aは、図8のステップS25において、履歴テーブルに基づいて、候補地A~Tの一部を抽出する。
【0071】
一例として、ユーザ端末20Aは、候補地A~Tのうちから、過去に目的地として選択した候補地D、L、Rを優先して抽出してもよい。これにより、例えば図9(A)で抽出した候補地A、C、Mに代えて、図10(B)に示す候補地D、L、Rが抽出される。他の例として、ユーザ端末20Aは、過去に目的として選択した回数が多い候補地Dをさらに優先して抽出してもよい。さらに他の例として、ユーザ端末20Aは、過去の所定期間の1回目に抽出した候補地Lをさらに優先して抽出してもよい。
【0072】
また、ユーザ端末20Aは、履歴テーブルに代えて、図5(A)に示す候補地テーブルのお気に入りフラグに基づいて、候補地A~Tの一部を抽出してもよい。すなわち、ユーザ端末20Aは、候補地A~Tのうちから、お気に入りフラグに第3値“ON”が設定された候補地B、Rを優先して抽出してもよい。
【0073】
変形例1によれば、ユーザ端末20AのプレイヤAが頻繁に訪れる候補地が優先的に抽出されるので、自宅にいるプレイヤAが位置情報ゲームを開始するために外出するハードルをさらに下げることができる。
【0074】
[変形例2]
図11は、目的地の選択回数(または、プレイ時間)に応じた候補地の変遷を示すグラフである。なお、第1実施形態との共通点の詳細な説明は省略し、相違点を中心に説明する。変形例2では、所定の期間の1回目及び2回目の目的地の選択のみならず、3回目以降の目的地の選択(すなわち、図8のステップS26)でも候補地の分布を変更する点で、第1実施形態と相違する。
【0075】
一例として、変形例2に係るユーザ端末20Aは、図11(A)に示すように、所定期間内における目的地の選択回数(横軸)に基づいて、設置不可領域の近傍の候補地の割合(縦軸)を増減させてもよい。より詳細には、ユーザ端末20Aは、所定期間内の1回目からm回目までの目的地の選択において、目的地の選択回数が増加する程、設置不可領域の近傍に設置される候補地の割合を徐々に減少させる。また、ユーザ端末20Aは、所定期間内のn回目以降の目的地の選択において、目的地の選択回数が増加する程、設置不可領域の近傍に設置される候補地の割合を徐々に増加させる。さらに、ユーザ端末20Aは、所定期間のm回目からn回目までの目的地の選択において、設置不可領域の近傍に設置される候補地の割合を、所定の水準(例えば、低い水準)で一定に保ってもよいし、ランダムにしてもよい。なお、mは2以上の整数であり、nは(m+1)以上の整数である。
【0076】
他の例として、変形例2に係るユーザ端末20Aは、図11(B)に示すように、所定期間内の連続するプレイ時間(横軸)に基づいて、現在地から複数の候補地までの平均距離(縦軸)を増減させてもよい。より詳細には、ユーザ端末20Aは、所定期間内のプレイ開始からプレイ時間t1までの目的地の選択において、プレイ時間が増大する程、現在地から複数の候補地までの平均距離を徐々に増加させる。また、ユーザ端末20Aは、所定期間内のプレイ時間t2以降の目的地の選択において、プレイ時間が増大する程、現在地から複数の候補地までの平均距離を徐々に減少させる。さらに、ユーザ端末20Aは、所定期間のプレイ時間t1からプレイ時間t2までの目的地の選択において、現在地から複数の候補地までの平均距離を、所定の水準(例えば、高い水準)で一定に保ってもよいし、ランダムにしてもよい。なお、プレイ時間t2は、プレイ時間t1より長い時間である。
【0077】
変形例2によれば、プレイ開始直後はプレイヤAの現在地の近くに目的地を設定しやすくなるので、自宅にいるプレイヤAが位置情報ゲームを開始するために外出するハードルを下げることができる。また、位置情報ゲームのプレイのモチベーションの上昇に伴って、目的地が遠くに設定されやすくなるので、プレイヤAの移動距離を自然と増加させることができる。さらに、プレイヤAが疲れを感じてきた後半に再び現在地の近くに目的地を設定しやすくなるので、無理なく位置情報ゲームを継続することができる。
【0078】
なお、図11(A)及び図11(B)の縦軸及び横軸は、互いに入れ替え可能である。すなわち、ユーザ端末20Aは、所定期間内における目的地の選択回数(横軸)に基づいて、現在地から複数の候補地までの平均距離(縦軸)を増減させてもよい。ユーザ端末20Aは、所定期間内の連続するプレイ時間(横軸)に基づいて、設置不可領域の近傍の候補地の割合(縦軸)を増減させてもよい。
【0079】
[第2実施形態]
図12は、第2実施形態に係る候補地設置パターンの例である。図13は、晴れの日のフィールドFの例である。図14は、降雨または降雪の日のフィールドFの例である。図15は、積雪または雷の日のフィールドFの例である。なお、第1実施形態との共通点の詳細な説明は省略し、相違点を中心に説明する。第2実施形態に係るユーザ端末20Aは、図12の候補地設置パターンに基づいて、プレイヤAの現在地の天気に応じて、設置不可領域の近傍に設置される候補地の割合を変更する。
【0080】
より詳細には、ユーザ端末20Aは、プレイヤAの現在地の天気を示す天気情報を、通信IF25を通じて天気サーバ(図示省略)から取得する。天気情報は、例えば、現在地の天気(例えば、曇り、晴れ、降雨、降雪、積雪、雷)と、現在地の気温とを含む。そして、ユーザ端末20Aは、例えば、現在地の天気が曇りの場合に、設置不可領域に近い位置と、設置不可領域から遠い位置とに、満遍なく候補地を設置する(図9(B))。また、ユーザ端末20Aは、現在地の天気が曇りと異なる場合に、図9(B)のパターン1を基準として、設置不可領域の近傍に設置される候補地の割合を変更する。
【0081】
一例として、ユーザ端末20Aは、プレイヤAの現在地が晴れの場合に、現在地が晴れ以外の場合(図9(B))と比較して、設置不可領域の近傍に設置される候補地の割合を減少させる(図13)。また、ユーザ端末20Aは、現在地が晴れの場合において、現在地の気温が第1閾値未満である場合に(図13(A))、現在地の気温が第1閾値以上である場合(図13(B))と比較して、設置不可領域の近傍に設置される候補地の割合をさらに減少させる。さらに、ユーザ端末20Aは、現在地が晴れの場合において、現在地の気温が第1閾値以上である場合(図13(B))に、現在地の気温が第1閾値未満である場合(図13(A))と比較して、屋内(すなわち、屋内フラグ=ON)の候補地の割合を増加させる。なお、第1閾値は、晴れの日に人が快適にウォーキングできる気温の範囲(例えば、20℃)に設定される。
【0082】
他の例として、ユーザ端末20Aは、プレイヤAの現在地が降雨または降雪の場合に、現在地が晴れまたは曇りの場合(図9(B)、図13)と比較して、設置不可領域の近傍に設置される候補地の割合を増加させる(図14)。また、ユーザ端末20Aは、現在地が降雨または降雪の場合において、現在地の気温が第2閾値未満である場合に(図14(B))、現在地の気温が第2閾値以上である場合(図14(A))と比較して、設置不可領域の近傍に設置される候補地の割合をさらに増加させる。なお、第2閾値は、降雨または降雪の日に人が快適にウォーキングできる気温の範囲(例えば、15℃)に設定される。
【0083】
さらに、ユーザ端末20Aは、現在地が降雨または降雪の場合(図14)に、現在地が曇りの場合(図9(B))と比較して、屋内(すなわち、屋内フラグ=ON)の候補地の割合を増加させる。但し、全ての候補地が屋内である必要はなく、一部が屋外でもよい。また、図14に示すように、屋内の候補地を示す候補地アイコンには、雨や雪を避けることができるマーク(例えば、傘のマーク)が付加されてもよい。
【0084】
さらに他の例として、ユーザ端末20Aは、プレイヤAの現在地が積雪または雷の場合(図15)に、現在地が積雪及び雷以外の場合(図9(B)、図13図14)と比較して、現在地Xと登録地Zとを結ぶ直線の近傍の候補地の割合を増加させる。また、ユーザ端末20Aは、プレイヤAの現在地が積雪の場合(図15)に、現在地が積雪及び雷以外の場合(図9(B)、図13図14)と比較して、屋内(すなわち、屋内フラグ=ON)の候補地の割合を増加させる。さらに、ユーザ端末20Aは、プレイヤAの現在地が雷の場合(図15)に、屋内(すなわち、屋内フラグ=ON)の候補地のみを設置する。
【0085】
[第2実施形態の作用効果]
第2実施形態によれば、現在地の天気に応じて候補地の分布を変更することによって、外出意欲の低い日でも位置情報ゲームのプレイ開始のハードルを下げることができる。その結果、位置情報ゲームの興趣性がさらに向上する。なお、第2実施形態の処理は、図8の候補地設置処理(S25)と組み合わせて実行されてもよいし、図8の候補地設置処理とは独立して単独(図6のS13の直前)で実行されてもよい。
【0086】
また、第2実施形態によれば、晴れの日は現在地から離れた場所に目的地を選択しやすくなるので、位置情報ゲームを快適に楽しむことができる。また、現在地が晴れの場合において、現在地の気温が第1閾値以上の場合に、屋内の目的地を選択しやすくなるので、長時間に亘って屋外を移動することによるプレイヤAの熱中症などを予防できる。これにより、安心して位置情報ゲームを楽しむことができる。
【0087】
また、第2実施形態によれば、降雨または降雪の場合に、屋内の目的地を選択しやすくなるので、快適に位置情報ゲームを楽しむことができる。さらに、積雪または雷の場合に、現在地Xから登録地Z(典型的には、自宅)に向かうルートに目的地を選択しやすくなるので、プレイヤAに帰宅を促すことができる。
【0088】
なお、天気に応じて候補地の分布を変更する方法は、前述の例に限定されない。一例として、ユーザ端末20Aは、継続して屋外を移動している時間が長くなる程、屋内の候補地の割合を増加させてもよい。他の例として、ユーザ端末20Aは、現在地が降雨または降雪の場合に、同一施設(例えば、ショッピングモール)内の異なる候補地を、連続して目的地に選択可能にしてもよい。さらに他の例として、ユーザ端末20Aは、現在地が積雪の場合に、現在地から目的地までの移動時間が長い(すなわち、ゆっくり歩く)程、プレイヤAが目的地に到達しことに伴って付与される報酬を増加させてもよい。
【0089】
上記では、位置情報ゲームで実施形態を説明したが、位置情報を利用した各種アプリケーションサービスに適用してもよい。例えば、フィットネスアプリや、トレーニングアプリなどがある。
【0090】
[その他の変形例]
また、本発明に係るプログラムは、単一のプログラムに限定されず、複数のプログラムの集合体でもよい。また、本発明に係るプログラムは、単一の装置で実行されるものに限定されず、複数の装置で分担して実行されてもよい。さらに、サーバ10及びユーザ端末20の役割分担は、前述の例に限定されない。すなわち、サーバ10の処理の一部がユーザ端末20によって実行されてもよいし、ユーザ端末20の処理の一部がサーバ10によって実行されてもよい。本明細書で記載している実施形態は、一部または全体を各々組み合わせ可能であり、一部を他の要素に置き換え、追加、削除、変更してもよい。なお、明示的に本明細書に記載していない事項も、出願時の時点で公知の技術要素を適宜採用しても問題ない。
【0091】
さらに、プログラムによって実現される各手段の一部または全部は、集積回路などのハードウェアで実現することもできる。さらに、プログラムは、コンピュータによって読み出し可能な非一過性の記録媒体に記録されて提供されてもよい。記録媒体とは、例えば、ハードディスク、SDカード、DVDの他、インターネット上のサーバ等を指す。
【0092】
[付記]
以下に、本発明の特徴の一部を纏める。
[課題]
例えば、本発明は、興趣性を向上させることを目的とする。
[解決手段]
(1)コンピュータに、所定期間において、プレイヤが目的地として第1のタイミングで選択可能な候補地を、前記第1のタイミングよりも時系列が後の第2のタイミングで選択可能な前記候補地と比較して、前記プレイヤの現在地を含む設置不可領域の近傍に多く設置させる、プログラム。
(2)上記(1)に記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに、前記現在地が予め登録された登録地から所定の範囲内である場合に、1回目に選択可能な前記候補地を、2回目に選択可能な前記候補地と比較して、前記設置不可領域の近傍に多く設置させる、プログラム。
(3)上記(1)に記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに、直近にプレイを終了してからの経過時間が閾値時間を超えている場合に、1回目に選択可能な前記候補地を、2回目に選択可能な前記候補地と比較して、前記設置不可領域の近傍に多く設置させる、プログラム。
(4)上記(1)に記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに、
複数のイベントのうちから前記プレイヤが選択した前記イベントを進行させる場所として、複数の前記候補地のうちから前記プレイヤに前記目的地を選択させ、
前記プレイヤが対象イベントを選択した場合に、1回目に選択可能な前記候補地を、2回目に選択可能な前記候補地と比較して、前記設置不可領域の近傍に多く設置させる、プログラム。
(5)上記(1)に記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに、前記所定期間において、1回目に選択した第1目的地に対して所定の位置条件を満たした場合に、前記現在地からの距離が前記第1目的地と同じで且つ2回目に選択した第2目的地に対して前記所定の位置条件を満たした場合より、多くの報酬を前記プレイヤに付与させる、プログラム。
(6)上記(1)に記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに、前記所定期間内の1回目からm(m≧2)回目までの前記目的地の選択において、前記目的地の選択回数が増加する程、前記設置不可領域の近傍に設置される前記候補地の割合を徐々に減少させる、プログラム。
(7)上記(6)に記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに、前記所定期間内のn(n≧m+1)回目以降の前記目的地の選択において、前記目的地の選択回数が増加する程、前記設置不可領域の近傍に設置される前記候補地の割合を徐々に増加させる、プログラム。
(8)上記(1)に記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに、前記現在地の天気に応じて、前記設置不可領域の近傍に設置される前記候補地の割合を変更させる、プログラム。
(9)上記(8)に記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに、前記現在地が晴れの場合に、前記現在地が晴れ以外の場合と比較して、前記設置不可領域の近傍に設置される前記候補地の割合を減少させる、プログラム。
(10)上記(9)に記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに、前記現在地の気温が第1閾値以上である場合に、前記現在地の気温が前記第1閾値未満の場合と比較して、屋内の前記候補地の割合を増加させる、プログラム。
(11)上記(8)に記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに、前記現在地が雨、雪、または雷の場合に、前記現在地が曇りの場合と比較して、屋内の前記候補地の割合を増加させる、プログラム。
(12)上記(8)に記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに、前記現在地が積雪または雷の場合に、前記現在地が積雪及び雷以外の場合と比較して、前記現在地と予め登録された登録地とを結ぶ直線の近傍の前記候補地の割合を増加させる、プログラム。
(13)所定期間において、プレイヤが目的地として第1のタイミングで選択可能な候補地を、前記第1のタイミングよりも時系列が後の第2のタイミングで選択可能な前記候補地と比較して、前記プレイヤの現在地を含む設置不可領域の近傍に多く設置する、システム。
(14)コンピュータに、所定期間において、プレイヤが目的地として第1のタイミングで選択可能な候補地を、前記第1のタイミングよりも時系列が後の第2のタイミングで選択可能な前記候補地と比較して、前記プレイヤの現在地の近傍に多く設置させる、プログラム。
(15)コンピュータに、所定期間にプレイヤが目的地を選択した回数に応じて、前記目的地の候補として提示する複数の候補地までの平均距離を変更させる、プログラム。
なお、上記プログラムで構成した解決手段は、適宜、装置、システム、方法、媒体の分野に転用してもよい。
[作用効果]
上記の解決手段(1)、(13)、(14)、(15)によれば、プレイヤが最初の目的地を選択する際に、現在地に近い目的地を選択しやすくなる。
上記の解決手段(2)によれば、プレイヤが登録地から最初の目的地を選択する場合に、登録地に近い目的地を選択しやすくなる。
上記の解決手段(3)によれば、しばらくプレイしていないプレイヤが登録地に近い目的地を選択しやすくなる。
上記の解決手段(4)によれば、対象イベントの目的地として、現在地に近い位置を選択しやすくなる。
上記の解決手段(5)によれば、最初の目的地に移動するプレイヤのモチベーションが向上する。
上記の解決手段(6)によれば、プレイヤのモチベーションの向上に合わせて、遠い目的地が選択しやすくなる。
上記の解決手段(7)によれば、プレイヤの疲れの蓄積に合わせて、近い目的地が選択しやすくなる。
上記の解決手段(8)によれば、現在地の天気に合わせて快適にプレイすることができる。
上記の解決手段(9)によれば、晴れの日に遠い目的地が選択しやすくなる。
上記の解決手段(10)によれば、気温が高い場合に屋内の目的地を選択しやすくなる。
上記の解決手段(11)によれば、雨、雪、または雷の場合に、屋内の候補地を選択しやすくなる。
上記の解決手段(12)によれば、積雪または雷の日に、登録地への移動をプレイヤに促すことができる。
【符号の説明】
【0093】
1…システム、2…通信ネットワーク、10…サーバ、11,21…プロセッサ、12,22…メモリ、13,23…ストレージ、13P…サーバプログラム、14…入出力インタフェース、15,25…通信インタフェース、19,29…通信バス、20…ユーザ端末、23P…端末プログラム、31…モニタ、33,34…カメラ、35…マイク、36…スピーカ、41…動きセンサ、42…位置センサ、43…操作装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15