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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025140218
(43)【公開日】2025-09-29
(54)【発明の名称】フィルタ回路
(51)【国際特許分類】
   H03H 7/01 20060101AFI20250919BHJP
   H01F 27/06 20060101ALI20250919BHJP
   H01F 27/00 20060101ALI20250919BHJP
   H01G 4/40 20060101ALI20250919BHJP
【FI】
H03H7/01 A
H03H7/01 Z
H01F27/06 103
H01F27/00 S
H01G4/40 321
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024039447
(22)【出願日】2024-03-13
(71)【出願人】
【識別番号】000006231
【氏名又は名称】株式会社村田製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大前 佑貴
【テーマコード(参考)】
5E070
5E082
5J024
【Fターム(参考)】
5E070AA01
5E070AA05
5E070AA19
5E082DD07
5J024AA01
5J024AA10
5J024BA02
5J024CA01
5J024DA04
5J024DA29
5J024EA03
(57)【要約】
【課題】小型のフィルタ回路を提供する。
【解決手段】フィルタ回路は、入力端子と、出力端子と、信号経路と、信号経路に挿入されたインダクタと、入力経路に接続される第1キャパシタと、出力経路に接続される第2キャパシタと、第1キャパシタおよび第2キャパシタに接続され、基準電位に接続される第3キャパシタと、を含む。基板と、インダクタを含む素子と、素子の入力側に接続されている第1電極と、素子の出力側に接続されている第2電極と、浮き電極である第3電極と、基準電位に接続されている第4電極と、を備える。第1電極と第3電極とは、対向して第1キャパシタを形成する。第2電極と第3電極とは、対向して第2キャパシタを形成する。第3電極と第4電極とは、対向して第3キャパシタを形成する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力端子と、
出力端子と、
前記入力端子と前記出力端子とを結ぶ信号経路と、
前記信号経路に直列に挿入されるインダクタと、
前記入力端子と前記インダクタとを結ぶ入力経路に一方の電極が接続される第1キャパシタと、
前記出力端子と前記インダクタとを結ぶ出力経路に一方の電極が接続される第2キャパシタと、
前記第1キャパシタおよび前記第2キャパシタに一方の電極が接続され、基準電位に他方の電極が接続される第3キャパシタと、
を含み、
第1方向に厚みを有する基板と、
前記基板の主面および内部の少なくとも一方に設けられ、前記インダクタを含む素子と、
前記基板の主面および内部の少なくとも一方に設けられ、前記素子の前記入力端子側の端子と接続されている第1電極と、
前記基板の主面および内部の少なくとも一方に設けられ、前記素子の前記出力端子側の端子と接続されている第2電極と、
前記基板の内部に設けられ、浮き電極である第3電極と、
前記基板の主面と第1方向で対向する主面および内部の少なくとも一方に設けられ、基準電位に接続されている第4電極と、
を備え、
前記第1電極の少なくとも一部と前記第3電極の少なくとも一部とは、前記第1方向で対向し、
前記第2電極の少なくとも一部と前記第3電極の少なくとも一部とは、前記第1方向で対向し、
前記第3電極の少なくとも一部と前記第4電極の少なくとも一部とは、前記第1方向で対向し、
前記第1電極のうち、前記第1方向で前記第3電極に対向する部分は、前記第1キャパシタの一方の電極であり、
前記第2電極のうち、前記第1方向で前記第3電極に対向する部分は、前記第2キャパシタの一方の電極であり、
前記第3電極のうち、前記第1方向で前記第1電極に対向する部分は、前記第1キャパシタの他方の電極であり、
前記第3電極のうち、前記第1方向で前記第2電極に対向する部分は、前記第2キャパシタの他方の電極であり、
前記第3電極のうち、前記第1方向で前記第4電極に対向する部分は、前記第3キャパシタの一方の電極であり、
前記第4電極のうち、前記第1方向で前記第3電極に対向する部分は、前記第3キャパシタの他方の電極である、フィルタ回路。
【請求項2】
前記第1キャパシタの静電容量は、0.03pF以上であり、
前記第2キャパシタの静電容量は、0.03pF以上である、請求項1に記載のフィルタ回路。
【請求項3】
前記第3電極は、前記第1方向で前記第1電極の少なくとも一部に対向する部分と、前記第1方向で前記第2電極の少なくとも一部に対向する部分とを接続している接続部を有する、請求項1に記載のフィルタ回路。
【請求項4】
前記接続部は、前記第1方向に平面視して、前記素子と重畳しない、請求項3に記載のフィルタ回路。
【請求項5】
前記入力経路に一方の電極が接続され、基準電位に他方の電極が接続されるキャパシタをさらに含み、
前記第1電極の少なくとも一部と前記第4電極の少なくとも一部とは、前記第1方向で対向する、請求項1に記載のフィルタ回路。
【請求項6】
前記出力経路に一方の電極が接続され、基準電位に他方の電極が接続されるキャパシタをさらに含み、
前記第2電極の少なくとも一部と前記第4電極の少なくとも一部とは、前記第1方向で対向する、請求項1に記載のフィルタ回路。
【請求項7】
前記第1電極は、前記第1方向に視て前記第1電極同士が重なる部分を有し、
前記第3電極の一部は、前記第1方向の両側で、前記第1電極同士が重なる部分の少なくとも一部と対向する、請求項1に記載のフィルタ回路。
【請求項8】
前記第2電極は、前記第1方向に視て前記第2電極同士が重なる部分を有し、
前記第3電極の一部は、前記第1方向の両側で、前記第2電極同士が重なる部分の少なくとも一部と対向する、請求項1に記載のフィルタ回路。
【請求項9】
前記第3電極は、前記第1方向に視て前記第3電極同士が重なる部分を有し、
前記第1電極および前記第2電極の少なくとも一方の一部は、前記第1方向の両側で、前記第3電極同士が重なる部分の少なくとも一部と対向する、請求項1に記載のフィルタ回路。
【請求項10】
前記素子は、表面実装素子である、請求項1に記載のフィルタ回路。
【請求項11】
前記素子は、前記基板の主面および前記基板の内部の少なくとも一方に形成された導体パターンである、請求項1に記載のフィルタ回路。
【請求項12】
前記素子は、キャパシタをさらに含む、請求項1に記載のフィルタ回路。
【請求項13】
前記第1電極および前記第2電極の少なくとも一方は、別の素子を実装するための電極である、請求項1に記載のフィルタ回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルタ回路に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、特定の周波数を減衰させる共振回路が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-262349号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載の共振装置では、キャパシタの容量を確保するため、電極を大きくする必要がある。
【0005】
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、より小型のフィルタ回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係るフィルタ回路は、入力端子と、出力端子と、前記入力端子と前記出力端子とを結ぶ信号経路と、前記信号経路に直列に挿入されるインダクタと、前記入力端子と前記インダクタとを結ぶ入力経路に一方の電極が接続される第1キャパシタと、前記出力端子と前記インダクタとを結ぶ出力経路に一方の電極が接続される第2キャパシタと、前記第1キャパシタおよび前記第2キャパシタに一方の電極が接続され、基準電位に他方の電極が接続される第3キャパシタと、を含み、第1方向に厚みを有する基板と、前記基板の主面および内部の少なくとも一方に設けられ、前記インダクタを含む素子と、前記基板の主面および内部の少なくとも一方に設けられ、前記素子の前記入力端子側の端子と接続されている第1電極と、前記基板の主面および内部の少なくとも一方に設けられ、前記素子の前記出力端子側の端子と接続されている第2電極と、前記基板の内部に設けられ、浮き電極である第3電極と、前記基板の主面と第1方向で対向する主面および内部の少なくとも一方に設けられ、基準電位に接続されている第4電極と、を備え、前記第1電極の少なくとも一部と前記第3電極の少なくとも一部とは、前記第1方向で対向し、前記第2電極の少なくとも一部と前記第3電極の少なくとも一部とは、前記第1方向で対向し、前記第3電極の少なくとも一部と前記第4電極の少なくとも一部とは、前記第1方向で対向し、前記第1電極のうち、前記第1方向で前記第3電極に対向する部分は、前記第1キャパシタの一方の電極であり、前記第2電極のうち、前記第1方向で前記第3電極に対向する部分は、前記第2キャパシタの一方の電極であり、前記第3電極のうち、前記第1方向で前記第1電極に対向する部分は、前記第1キャパシタの他方の電極であり、前記第3電極のうち、前記第1方向で前記第2電極に対向する部分は、前記第2キャパシタの他方の電極であり、前記第3電極のうち、前記第1方向で前記第4電極に対向する部分は、前記第3キャパシタの一方の電極であり、前記第4電極のうち、前記第1方向で前記第3電極に対向する部分は、前記第3キャパシタの他方の電極である。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、より小型のフィルタ回路を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、第1実施形態に係るフィルタ回路の主面を示す概略図である。
図2図2は、第1実施形態に係るフィルタ回路の内部を示す概略図である。
図3図3は、図1および図2のIII-III線に沿った断面図である。
図4図4は、第1実施形態に係るフィルタ回路を示す回路図である。
図5図5は、図1に係るフィルタ回路の等価回路を示す回路図である。
図6図6は、第1変形例に係るフィルタ回路の内部を示す概略図である。
図7図7は、第2変形例に係るフィルタ回路の内部を示す概略図である。
図8図8は、第3変形例に係るフィルタ回路の内部を示す概略図である。
図9図9は、第3変形例に係るフィルタ回路を示す回路図である。
図10図10は、第2実施形態に係るフィルタ回路の内部を示す概略図である。
図11図11は、図10のXI-XI線に沿った断面図である。
図12図12は、第2実施形態に係るフィルタ回路を示す回路図である。
図13図13は、第3実施形態に係るフィルタ回路の基板の主面を示す概略図である。
図14図14は、第3実施形態に係るフィルタ回路の基板の内部を示す概略図である。
図15図15は、第3実施形態に係るフィルタ回路の基板の内部を示す概略図である。
図16図16は、第3実施形態に係るフィルタ回路の基板の内部を示す概略図である。
図17図17は、図13から図16のXVII-XVII線に沿った断面図である。
図18図18は、第3実施形態に係るフィルタ回路を示す回路図である。
図19図19は、第4変形例に係るフィルタ回路の基板の主面を示す概略図である。
図20図20は、第5変形例に係るフィルタ回路の基板の主面を示す概略図である。
図21図21は、第6変形例に係るフィルタ回路の回路図である。
図22図22は、第7変形例に係るフィルタ回路の基板の主面を示す概略図である。
図23図23は、第7変形例に係るフィルタ回路の回路図である。
図24図24は、第4実施形態に係るフィルタ回路の基板の主面を示す概略図である。
図25図25は、第4実施形態に係るフィルタ回路の基板の内部を示す概略図である。
図26図26は、第4実施形態に係るフィルタ回路の回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明の実施形態および変形例を説明する。なお、これらの実施形態および変形例により本発明が限定されるものではない。各実施形態および変形例は例示であり、異なる実施形態および変形例で示した構成の部分的な置換または組み合わせが可能であることは言うまでもない。また、各実施形態および変形例において、第1実施形態と同様の構成、効果および作用については説明を省略する。
【0010】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係るフィルタ回路の主面を示す概略図である。図2は、第1実施形態に係るフィルタ回路の内部を示す概略図である。図3は、図1および図2のIII-III線に沿った断面図である。図1から図3に示すように、第1実施形態に係るフィルタ回路1は、基板2に形成される回路である。図1から図3に示すように、第1実施形態に係るフィルタ回路1は、基板2と、主線路3,4と、素子5と、第1電極10と、第2電極20と、第3電極30と、第4電極40とを備える。
【0011】
基板2は、例えば低温同時焼成セラミックス(LTCC:Low Temperature Co-fired Ceramics)基板等のセラミック積層基板や、樹脂多層基板やフィルム基板等が例示される。基板2の基材は、誘電体である。基板2は、主面2aを有する。以下の説明において、基板2の厚み方向をZ方向、Z方向に垂直な方向をX方向、Z方向およびX方向に垂直な方向をY方向とする。ここで、Z方向は第1方向の一例である。
【0012】
主線路3、4は、フィルタ回路1の信号経路である。主線路3は、フィルタ回路1の入力端子INと第1電極10とを結ぶ線路の一部である。図1の例では、主線路3は、X方向の一方で図示しない入力端子INに接続され、X方向の他方で第1電極10と接続される。主線路4は、フィルタ回路1の出力端子OUTと第2電極20とを結ぶ線路の一部である。図1の例では、主線路4は、X方向の一方で第1電極10と接続され、X方向の他方で図示しない出力端子OUTに接続される。
【0013】
素子5は、後述するインダクタL0を含む表面実装素子(SMD:Surface Mount Device)である。素子5は、基板2の主面2aに設けられている。素子5の一方の端子5aは、第1電極10を介して入力端子INと接続されている。素子5の他方の端子5bは、第2電極20を介して出力端子OUTと接続されている。端子5a、5bは、低融点金属を含むソルダペーストなどの導電性の接合材である。ここで、低融点金属は、はんだと呼ばれ、例えばスズ合金である。
【0014】
第1電極10は、入力端子IN側の素子5の端子5aと接続されている電極である。第1実施形態では、第1電極10は、基板2の主面2aに設けられている。第1電極10は、主線路3と接続されている。ここで、第1電極10は、Z方向に平面視した最小の長さが、主線路3の幅より大きい電極である。主線路3の幅とは、主線路3の延在方向と垂直な方向の長さの平均をいう。図1の例では、主線路3の幅とは、Y方向を指す。また、第1電極10の最小長さとは、第1電極10の縁上の異なる2点間の最小距離をいう。図1の例では、第1電極10の最小長さとは、X方向の長さを指す。図1の例では、第1電極10は、X方向の一方側で主線路3に接続されているが、単なる一例であって、主線路3に接続されていればよい。また、第1電極10の形状は、角が丸められた矩形であるが、これに限られず、円形等、他の形状であってもよい。
【0015】
第2電極20は、出力端子OUT側の素子5の端子5bと接続されている電極である。第1実施形態では、第2電極20は、基板2の主面2aに設けられている。したがって、第2電極20は、主線路4と接続されている。ここで、第2電極20は、Z方向に平面視した最小の長さが、主線路4の幅より大きい電極である。主線路4の幅とは、主線路4の延在方向と垂直な方向の長さの平均をいう。図1の例では、主線路4の幅とは、Y方向を指す。また、第2電極20の最小長さとは、第2電極20の縁上の異なる2点間の最小距離をいう。図1の例では、第2電極20の最小長さとは、X方向の長さを指す。図1の例では、第2電極20は、X方向の他方側で主線路4に接続されているが、単なる一例であって、主線路4に接続されていればよい。また、第2電極20の形状は、角が丸められた矩形であるが、これに限られず、円形等、他の形状であってもよい。
【0016】
第3電極30は、浮き電極である。本開示で浮き電極とは、高周波信号が伝達される線路、いわゆるRF(Radio Frequency)ライン、や基準電位(グランドGND)に直接接続されていない電極を指す。第1実施形態では、第3電極30は、基板2の内部に設けられ、第1電極10および第2電極20とZ方向で離隔するように設けられている。第1実施形態では、第3電極30は、電極パッド31,32と、接続部33とを備える。図2の例では、電極パッド31,32と接続部33とは同一平面上に設けられている。第1実施形態では、電極パッド32は、第2電極20と同じ形状である。接続部33は、電極パッド31と電極パッド32とを電気的に接続している部分である。第1実施形態では、接続部33は、Z方向に平面視して、素子5と重畳しないようにY方向に延在して設けられている。これにより、接続部33と素子5との相互作用を抑制できる。図2の例では、接続部33の幅は、電極パッド31、32のZ方向に平面視した最小の長さより小さい電極である。接続部33の幅とは、接続部33の延在方向と垂直な方向の長さの平均をいう。図2の例では、接続部33の幅とは、Y方向を指す。また、電極パッド31、32の最小長さとは、電極パッド31、32の縁上の異なる2点間の最小距離をいう。図2の例では、電極パッド31、32の最小長さとは、X方向の長さを指す。
【0017】
第4電極40は、基準電位、すなわち後述するグランドGND、に接続されている電極である。図3の例では、第4電極40は、基板2の他方の主面、すなわち主面2aと反対側の主面(Z方向で対向する主面)に設けられている。第1実施形態では、第4電極40は、第3電極30とZ方向で離隔するように設けられている。
【0018】
図4は、第1実施形態に係るフィルタ回路を示す回路図である。図4に示すように、第1実施形態に係るフィルタ回路1は、入力端子INと、出力端子OUTと、インダクタL0と、第1キャパシタC1と、第2キャパシタC2と、第3キャパシタC31、C32とを含む。インダクタL0は、入力端子INと出力端子OUTとを結ぶ信号経路に直列に挿入される。第1キャパシタC1の一方の電極は、入力端子INとインダクタL0とを結ぶ入力経路上のノードN1に接続される。第1キャパシタC1の他方の電極は、第3キャパシタC31の一方の電極に接続される。第2キャパシタC2の一方の電極は、出力端子OUTとインダクタL0とを結ぶ入力経路上のノードN2に接続される。第2キャパシタC2の他方の電極は、第3キャパシタC32の一方の電極に接続される。ここで、第1キャパシタC1と第3キャパシタC31とを結ぶ経路上のノードN31と、第2キャパシタC2と第3キャパシタC32とを結ぶ経路上のノードN32とは、電気的に接続される。したがって、第1キャパシタC1と第2キャパシタC2とが直列に接続され、インダクタL0は、第1キャパシタC1および第2キャパシタC2と並列に接続される。これにより、第1キャパシタC1、第2キャパシタC2および第3キャパシタC3の静電容量とインダクタL0のインダクタンスを適宜調整することにより、並列共振回路により、所望の減衰極で信号を減衰させることができる。
【0019】
図5は、図1に係るフィルタ回路の等価回路を示す回路図である。第1実施形態では、ノードN31とノードN32が電気的に接続されるため、第1実施形態に係るフィルタ回路は、図5に係る回路と等価である。第1実施形態では、第3キャパシタC3は、第3キャパシタC31、C32の合成容量を有するキャパシタである。第3キャパシタC3の一方の電極は、第1キャパシタC1の他方の電極および第2キャパシタC2の他方の電極に接続されたノードN3に接続される。第3キャパシタC3の他方の電極は基準電位(グランドGND)に接続される。
【0020】
ここで、第1キャパシタC1の静電容量および第2キャパシタC2の静電容量は、0.03pF以上であることが好ましい。これにより、第1キャパシタC1および第2キャパシタC2の静電容量が共振特性に寄与するため、所望の減衰極で信号を減衰させることができる。
【0021】
第1実施形態では、第3電極30は、Z方向で第1電極10の少なくとも一部に対向する部分を有する。本開示において、Z方向で電極同士が対向するとは、2つの電極のZ方向の間に導体がないことを指す。図2の例では、第3電極30の電極パッド31は、Z方向で第1電極10の全部と対向する。これにより、第1電極10と電極パッド31とで第1キャパシタC1が形成される。すなわち、第1電極10は、ノードN1に相当し、第1電極10の少なくとも一部は、第1キャパシタC1の一方の電極に相当する。また、第3電極30の少なくとも一部は、第1キャパシタC1の他方の電極に相当する。図2の例では、第1電極10は、第1キャパシタC1の一方の電極に相当し、第3電極30の電極パッド31は、第1キャパシタC1の他方の電極に相当する。
【0022】
第1実施形態では、第3電極30は、Z方向で第2電極20の少なくとも一部に対向する部分を有する。図2の例では、第3電極30の電極パッド32は、Z方向で第2電極20の全部と対向する。これにより、第3電極30と第2電極20とが対向する部分同士で第1キャパシタC1が形成される。図2の例では、第2電極20と電極パッド32とで第2キャパシタC2が形成される。すなわち、第2電極20はノードN2に相当し、第2電極20の少なくとも一部は、第2キャパシタC2の一方の電極に相当する。また、第3電極30の少なくとも一部は、第2キャパシタC2の他方の電極に相当する。図2の例では、第2電極20は、第2キャパシタC2の一方の電極に相当し、第3電極30の電極パッド32は、第2キャパシタC2の他方の電極に相当する。
【0023】
第1実施形態では、第3電極30は、Z方向で第4電極40の少なくとも一部に対向する部分を有する。図2の例では、電極パッド31および電極パッド32は、第4電極40の一部と対向している。これにより、電極パッド31と第4電極40とで第3キャパシタC31が形成され、電極パッド32と第4電極40とで第3キャパシタC32が形成される。すなわち、第3電極30の少なくとも一部は、第3キャパシタC31、C32の一方の電極に相当し、第4電極40の少なくとも一部は、第3キャパシタC31、C32の他方の電極に相当する。図2の例では、第3電極30の電極パッド31は、第3キャパシタC31の一方の電極に相当し、第3電極30の電極パッド32は、第3キャパシタC32の一方の電極に相当する。
【0024】
以上説明したように、第1実施形態に係るフィルタ回路1は、入力端子INと、出力端子OUTと、入力端子INと出力端子OUTとを結ぶ信号経路と、信号経路に直列に挿入されるインダクタL0と、入力端子INとインダクタL0とを結ぶ入力経路に一方の電極が接続される第1キャパシタC1と、出力端子OUTとインダクタL0とを結ぶ出力経路に一方の電極が接続される第2キャパシタC2と、第1キャパシタC1および第2キャパシタC2に一方の電極が接続され、基準電位(グランドGND)に他方の電極が接続される第3キャパシタC3と、を含む。第1方向(Z方向)に厚みを有する基板2と、基板2の主面2aおよび内部の少なくとも一方に設けられ、インダクタL0を含む素子5と、基板2の主面2aおよび内部の少なくとも一方に設けられ、素子5の入力端子IN側の端子と接続されている第1電極10と、基板2の主面2aおよび内部の少なくとも一方に設けられ、素子5の出力端子OUT側の端子と接続されている第2電極20と、基板2の内部に設けられ、浮き電極である第3電極30と、基板2の主面2aと反対側の主面および内部の少なくとも一方に設けられ、基準電位に接続されている第4電極40と、を備える。第1電極10の少なくとも一部と第3電極30の少なくとも一部とは、第1方向で対向する。第2電極20の少なくとも一部と第3電極30の少なくとも一部とは、第1方向で対向する。第3電極30の少なくとも一部と第4電極40の少なくとも一部とは、第1方向で対向する。第1電極10のうち、第1方向で第3電極30に対向する部分は、第1キャパシタC1の一方の電極である。第2電極20のうち、第1方向で第3電極30に対向する部分は、第2キャパシタC2の一方の電極である。第3電極30のうち、第1方向で第1電極10に対向する部分(電極パッド31)は、第1キャパシタC1の他方の電極である。第3電極30のうち、第1方向で第2電極20に対向する部分(電極パッド32)は、第2キャパシタC2の他方の電極である。第3電極30のうち、第1方向で第4電極40に対向する部分は、第3キャパシタC3の一方の電極である。第4電極40のうち、第1方向で第3電極30に対向する部分は、第3キャパシタC3の他方の電極である。
【0025】
これにより、基板2の両方の主面に電極を形成してキャパシタを形成する場合と比較して、電気容量を小さくすることなく電極の面積を小さくすることができるので、より小型のフィルタ回路1を提供できる。
【0026】
望ましい態様として、第1キャパシタC1の静電容量は、0.03pF以上であり、第2キャパシタC2の静電容量は、0.03pF以上である。これにより、第1キャパシタC1および第2キャパシタC2の静電容量が共振特性に寄与するため、所望の減衰極で信号を減衰させることができる。
【0027】
望ましい態様として、第3電極30は、第1方向で第1電極10の少なくとも一部に対向する部分(電極パッド31)と、第1方向で第2電極20の少なくとも一部に対向する部分(電極パッド32)とを接続している接続部33を有する。これにより、第1キャパシタC1および第2キャパシタC2の静電容量が共振特性に寄与するため、所望の減衰極で信号を減衰させることができる。
【0028】
望ましい態様として、接続部33は、第1方向に平面視して、素子5と重畳しない。これにより、接続部33と素子5との間に寄生容量が生じることを抑制できる。
【0029】
望ましい態様として、素子5は、表面実装素子である。これにより、インダクタL0のインダクタンスを大きくして第1キャパシタC1および第2キャパシタC2のキャパシタンスを小さくすることができるので、電極の面積をより小さくすることができ、より小型のフィルタ回路1を提供できる。
【0030】
(第1変形例)
図6は、第1変形例に係るフィルタ回路の内部を示す概略図である。図6に示すように、第1変形例に係るフィルタ回路1Aでは、第3電極30Aは接続部33を複数備える。図6の例では、第3電極30Aは接続部33を2つ備える。一方の接続部33は、素子5に対してY方向の一方側に設けられている。他方の接続部33は、素子5に対してY方向の他方側に設けられている。このような構造にすることにより、電極パッド31と電極パッド32とを接続する配線(接続部33)で発生する寄生インダクタンスを小さくでき、第1キャパシタC1と第2キャパシタC2とを接続する部分で発生する寄生インダクタンスによるフィルタ特性への影響を小さくすることができる。
【0031】
(第2変形例)
図7は、第2変形例に係るフィルタ回路の内部を示す概略図である。図7に示すように、第2変形例に係るフィルタ回路1Bでは、第3電極30Bの接続部33Bは、Z方向に平面視して素子5と重畳する位置に設けられている。このような構造にすることにより、素子5と接続部33Bの全部とが重なるため、素子5と接続部33Bとの間で発生する寄生容量は素子5の実装位置がY方向に多少ずれたとしても変化がなく、素子5と接続部33Bとの間で発生する寄生容量を見込んだ上でフィルタ設計をすることができる。
【0032】
(第3変形例)
図8は、第3変形例に係るフィルタ回路の内部を示す概略図である。図8に示すように、第3変形例に係るフィルタ回路1Cでは、第3電極30Cの接続部33Cは、幅が主線路3,4より広い。図8の例では、接続部33CのY方向の長さは、電極パッド31、32の幅と等しく、接続部33CのY方向の縁は、電極パッド31、32のY方向の縁を結んだ直線と重なる。すなわち、図8の例では、第3電極30Cは、矩形状の電極である。
【0033】
図9は、第3変形例に係るフィルタ回路の回路図である。図9に示すように、第3変形例に係るフィルタ回路1Cは、接続部33Cと第4電極40で形成される第3キャパシタC33をさらに含む。第3キャパシタC33の一方の端は、ノードN31とノードN32との間のノードN33に接続され、第3キャパシタC33の他方の端は、グランドGNDに接続される。なお、第3変形例に係るフィルタ回路も、図5に係る回路と等価である。第3変形例では、図5に係る回路の第3キャパシタC3は、第3キャパシタC31、C32、C33の合成容量を有するキャパシタに相当する。
【0034】
第3変形例では、接続部33CのY方向の幅が大きいため、接続部33Cと第4電極40の一部との間で静電容量が生じる。これにより、接続部33Cと第4電極40の一部とで第3キャパシタC3が形成される。すなわち、接続部33Cは、第3キャパシタC33の一方の電極およびノードN33に相当し、当該第4電極40の部分は、第3キャパシタC33の他方の電極に相当する。
【0035】
(第2実施形態)
図10は、第2実施形態に係るフィルタ回路の内部を示す概略図である。図11は、図10のXI-XI線に沿った断面図である。図10および図11に示すように、第2実施形態に係るフィルタ回路1Dは、第3電極30Dが第1電極10の一部および第2電極20の一部のみと対向する点で第1実施形態と異なる。
【0036】
図12は、第2実施形態に係るフィルタ回路を示す回路図である。第2実施形態に係るフィルタ回路1Dは、第4キャパシタC4と、第5キャパシタC5とをさらに有する。第4キャパシタC4の一方の端は、ノードN1と入力端子INとの間のノードN12に接続され、第4キャパシタC4の他方の端は、グランドGNDに接続される。第5キャパシタC5の一方の端は、ノードN2と出力端子OUTとの間のノードN22に接続され、第5キャパシタC5の他方の端は、グランドGNDに接続される。
【0037】
第2実施形態では、第3電極30Dの電極パッド31Dは、Z方向で第1電極10の一部と対向する。すなわち、第1電極10は、第3電極30Dの電極パッド31に対向する部分と、第3電極30Dの電極パッド31に対向しない部分とを有する。図11の例では、第3電極30Dの電極パッド31に対向しない第1電極10の部分は、第4電極40の一部と対向する。これにより、電極パッド31に対向する第1電極10の部分と第3電極30Dの電極パッド31とで第1キャパシタC1が形成される。また、第3電極30Dの電極パッド31に対向しない第1電極10の部分と第4電極40の一部とで静電容量が生じ、第4キャパシタC4が形成される。すなわち、第3電極30Dの電極パッド31に対向しない第1電極10の部分は、第4キャパシタC4の一方の電極およびノードN12に相当し、当該第4電極40の一部は、第4キャパシタC4の他方の電極に相当する。
【0038】
第2実施形態では、第3電極30Dの電極パッド32Dは、Z方向で第2電極20の一部と対向する。すなわち、第2電極20は、電極パッド32に対向する部分と、第3電極30Dの電極パッド32に対向しない部分とを有する。図11の例では、第3電極30Dの電極パッド32に対向しない第2電極20の部分は、第4電極40の一部と対向する。これにより、電極パッド32に対向する第2電極20の部分と電極パッド32とで第2キャパシタC2が形成される。また、第3電極30Dの電極パッド32に対向しない第2電極20の部分と第4電極40の一部とで静電容量が生じ、第5キャパシタC5が形成される。すなわち、第3電極30Dの電極パッド32に対向しない第2電極20の部分は、第5キャパシタC5の一方の電極およびノードN22に相当し、当該第4電極40の一部は、第5キャパシタC5の他方の電極に相当する。
【0039】
以上説明したように、第2実施形態に係るフィルタ回路1Dでは、第1電極10および第2電極20の少なくとも一方の少なくとも一部と第4電極40の少なくとも一部とは、第1方向で対向する。これにより、第4キャパシタC4および第5キャパシタC5によって、フィルタ回路1Dの減衰極がブロードとなるため、減衰する帯域を広くすることができる。
【0040】
以上説明したように、第2実施形態に係るフィルタ回路1Dでは、入力経路に一方の電極が接続され、基準電位に他方の電極が接続されるキャパシタ(第4キャパシタC4)をさらに含む。第1電極10の少なくとも一部と第4電極40の少なくとも一部とは、第1方向で対向する。これにより、当該キャパシタ(第4キャパシタC4)によって、フィルタ回路1Dの減衰極がブロードとなるため、減衰する帯域を広くすることができる。
【0041】
また、第2実施形態に係るフィルタ回路1Dでは、出力経路に一方の電極が接続され、基準電位に他方の電極が接続されるキャパシタ(第5キャパシタC5)をさらに含む。第2電極20の少なくとも一部と第4電極40の少なくとも一部とは、第1方向で対向する。これにより、当該キャパシタ(第5キャパシタC5)によって、フィルタ回路1Dの減衰極がブロードとなるため、減衰する帯域を広くすることができる。
【0042】
(第3実施形態)
図13は、第3実施形態に係るフィルタ回路の基板の主面を示す概略図である。図14は、第3実施形態に係るフィルタ回路の基板の内部を示す概略図である。図15は、第3実施形態に係るフィルタ回路の基板の内部を示す概略図である。図16は、第3実施形態に係るフィルタ回路の基板の内部を示す概略図である。図17は、図13から図16のXVII-XVII線に沿った断面図である。図13から図17に示すように、第3実施形態に係るフィルタ回路1Eは、第1電極10E、第2電極20Eおよび第3電極30Eが交互に重なっている点で第1実施形態と異なる。
【0043】
第3実施形態では、第1電極10Dは、Z方向に視て第1電極10D同士が重なる部分を有する。第1電極10Dは、電極パッド11、14と、線路12、15と、ビア13とを備える。電極パッド11は、入力端子IN側の素子5の端子5aと接続され、基板2の主面2aに設けられている。図13の例では、電極パッド11は、第1実施形態に係る第1電極10と同様の形状である。線路12は、電極パッド11に接続され、基板2の主面2aに設けられている。図13の例では、線路12は、電極パッド11からX方向に延在している。ビア13は、線路12に接続され、基板2の主面2aから基板2の内部までZ方向に延在している。線路15は、ビア13に接続され、基板2の内部に設けられている。図15の例では、線路15は、ビア13からX方向に延在している。電極パッド14は、線路15に接続され、基板2の内部に設けられている。図15の例では、電極パッド14は、第1実施形態に係る第1電極10と同様の形状であり、Z方向に平面視して電極パッド11と重なっている。これにより、電極パッド11、14は、Z方向に視て第1電極10D同士が重なる部分となる。
【0044】
第3実施形態では、第2電極20Dは、Z方向に視て第2電極20D同士が重なる部分を有する。第2電極20Dは、電極パッド21、24と、線路22、25と、ビア23とを備える。電極パッド21は、出力端子OUT側の素子5の端子5bと接続され、基板2の主面2aに設けられている。図13の例では、電極パッド21は、第2実施形態に係る第2電極20と同様の形状である。すなわち、線路22は、電極パッド21に接続され、基板2の主面2aに設けられている。図13の例では、線路22は、電極パッド21からX方向に延在している。ビア23は、線路22に接続され、基板2の主面2aから基板2の内部までZ方向に延在している。線路25は、ビア23に接続され、基板2の内部に設けられている。図15の例では、線路25は、ビア23からX方向に延在している。電極パッド24は、線路25に接続され、基板2の内部に設けられている。図15の例では、電極パッド24は、第1実施形態に係る第2電極20と同様の形状であり、Z方向に平面視して電極パッド21と重なっている。これにより、電極パッド21、24は、Z方向に視て第2電極20D同士が重なる部分となる。
【0045】
第3実施形態では、第3電極30Dは、Z方向に視て第3電極30D同士が重なる部分を有する。第3電極30Dは、ビア34、35と、電極パッド36、37と、線路38、39とをさらに備える。ビア34、35は、接続部33に接続され、基板2の内部をZ方向に延在している。図16の例では、ビア34は電極パッド31側に設けられ、ビア35は電極パッド32側に設けられている。線路38、39は、ビア34、35のそれぞれに接続され、ビア34、35からX方向に延在している。電極パッド36、37は、線路38、39のぞれぞれに接続され、基板2の内部に設けられている。図16の例では、電極パッド36、37は、電極パッド31、32と同様の形状であり、Z方向に平面視して電極パッド31、32のそれぞれと重なっている。これにより、電極パッド31、36および電極パッド32、37は、Z方向に視て第3電極30D同士が重なる部分となる。
【0046】
図18は、第3実施形態に係るフィルタ回路を示す回路図である。図18に示すように、第3実施形態に係るフィルタ回路1Eは、第1実施形態における第1キャパシタC1に相当する第1キャパシタC11、C12、C13と、第1実施形態における第2キャパシタC2に相当する第2キャパシタC21、C22、C23を有する。第1キャパシタC11の一方の電極は、入力端子INとインダクタL0とを結ぶ入力経路上のノードN11に接続される。第1キャパシタC11の他方の電極は、第1キャパシタC12の一方の電極に接続される。第1キャパシタC12の他方の電極は、第1キャパシタC13の一方の電極に接続される。第1キャパシタC13の他方の電極は、第3キャパシタC31の一方の電極に接続される。第2キャパシタC21の一方の電極は、出力端子OUTとインダクタL0とを結ぶ入力経路上のノードN21に接続される。第2キャパシタC21の他方の電極は、第2キャパシタC22の一方の電極に接続される。第2キャパシタC22の他方の電極は、第2キャパシタC23の一方の電極に接続される。第2キャパシタC23の他方の電極は、第3キャパシタC31の一方の電極に接続される。第1キャパシタC11と第1キャパシタC12とを結ぶ経路上のノードN31と、第2キャパシタC21と第2キャパシタC22とを結ぶ経路上のノードN32とは電気的に接続される。第1キャパシタC13と第3キャパシタC31とを結ぶ経路上のノードN34と、第2キャパシタC23と第3キャパシタC32とを結ぶ経路上のノードN35とは電気的に接続される。ノードN31とノードN32とを結ぶ経路上のノードN33と、ノードN34とノードN35とを結ぶ経路上のノードN36とは電気的に接続される。また、入力端子INとノードN11と結ぶ経路上のノードN12と、第1キャパシタC12と第1キャパシタC13と結ぶ経路上のノードN13とは電気的に接続され、出力端子OUTとノードN21と結ぶ経路上のノードN22と、第2キャパシタC22と第2キャパシタC23と結ぶ経路上のノードN23とは電気的に接続される。これにより、第2実施形態に係るフィルタ回路1Eを、図5に係る回路と等価である。第3実施形態では、図5に係る第1キャパシタC1は、第1キャパシタC11、C12、C13の合成容量を有するキャパシタに相当し、図5に係る第2キャパシタC2は、第2キャパシタC21、C22、C23の合成容量を有するキャパシタに相当する。
【0047】
第3実施形態では、第3電極30Dの一部は、Z方向の両側で、第1電極10D同士が重なる部分の少なくとも一部と対向する。図13から図17の例では、第3電極30Dの電極パッド31は、Z方向の両側で第1電極10Dの電極パッド11、14と対向する。これにより、第1電極10Dの電極パッド11と第3電極30Dの電極パッド31とで第1キャパシタC11が形成され、第1電極10Dの電極パッド14と第3電極30Dの電極パッド36とで第1キャパシタC12が形成される。すなわち、第1電極10Dの電極パッド11は、第1キャパシタC11の一方の電極に相当し、第1電極10Dの電極パッド14は、第1キャパシタC12の他方の電極に相当し、第3電極30Dの電極パッド31は、第1キャパシタC11の他方の電極および第1キャパシタC12の一方の電極に相当する。
【0048】
第3実施形態では、第3電極30Dの一部は、Z方向の両側で、第2電極20D同士が重なる部分の少なくとも一部と対向する。図13から図17の例では、第3電極30Dの電極パッド32は、Z方向の両側で第2電極20Dの電極パッド21、24と対向する。これにより、第2電極20Dの電極パッド21と第3電極30Dの電極パッド32とで第2キャパシタC21が形成され、第2電極20Dの電極パッド24と第3電極30Dの電極パッド37とで第2キャパシタC22が形成される。すなわち、第2電極20Dの電極パッド21は、第2キャパシタC21の一方の電極に相当し、第2電極20Dの電極パッド24は、第2キャパシタC22の他方の電極に相当し、第3電極30Dの電極パッド32は、第2キャパシタC21の他方の電極および第2キャパシタC22の一方の電極に相当する。
【0049】
第3実施形態では、第1電極10Dおよび第2電極20Dの少なくとも一方の一部は、Z方向の両側で、第3電極30D同士が重なる部分の少なくとも一部と対向する。図13から図17の例では、第1電極10Dの電極パッド14は、Z方向の両側で第3電極30Dの電極パッド31、36と対向する。また、第2電極20Dの電極パッド24は、Z方向の両側で第3電極30Dの電極パッド32、37と対向する。これにより、第1電極10Dの電極パッド14と第3電極30Dの電極パッド36とで第1キャパシタC13が形成され、第2電極20Dの電極パッド24と第3電極30Dの電極パッド37とで第2キャパシタC23が形成される。すなわち、第1電極10Dの電極パッド14は、第1キャパシタC13の一方の電極に相当し、第2電極20Dの電極パッド24は、第2キャパシタC23の一方の電極に相当し、第3電極30Dの電極パッド36は、第1キャパシタC13の他方の電極に相当し、第3電極30Dの電極パッド37は、第2キャパシタC23の他方の電極に相当する。
【0050】
図13から図17の例では、第3電極30Dの電極パッド36、37は、Z方向で第4電極40Dの一部と対向する。これにより、第3電極30Dの電極パッド36、37と第4電極40Dの一部とで第3キャパシタC31、C32が形成される。すなわち、第3電極30Dの電極パッド36は、第3キャパシタC31の一方の電極に相当し、第3電極30Dの電極パッド37は、第3キャパシタC32の一方の電極に相当する。
【0051】
以上説明したように、第3実施形態に係るフィルタ回路1Eでは、第1電極10は、第1方向に視て第1電極10同士が重なる部分(電極パッド11、14)を有する。第3電極30の一部(電極パッド31)は、第1方向の両側で、第1電極10同士が重なる部分の少なくとも一部と対向する。これにより、より少ないスペースでフィルタ回路1Eを実現できるので、より小型のフィルタ回路1Eを提供できる。
【0052】
また、第3実施形態に係るフィルタ回路1Eでは、第2電極20は、第1方向に視て第2電極20同士が重なる部分(電極パッド21、24)を有する。第3電極30の一部(電極パッド32)は、第1方向の両側で、第2電極20同士が重なる部分の少なくとも一部と対向する。これにより、より少ないスペースでフィルタ回路1Eを実現できるので、より小型のフィルタ回路1Eを提供できる。
【0053】
また、第3実施形態に係るフィルタ回路1Eでは、第3電極30は、第1方向に視て第3電極30同士が重なる部分(電極パッド31、32、36、37)を有する。第1電極10および第2電極20の少なくとも一方の一部(電極パッド14、24)は、第1方向の両側で、第3電極30同士が重なる部分の少なくとも一部と対向する。これにより、より少ないスペースでフィルタ回路1Eを実現できるので、より小型のフィルタ回路1Eを提供できる。
【0054】
(第4変形例)
図19は、第4変形例に係るフィルタ回路の基板の主面を示す概略図である。図19に示すように、第4変形例に係るフィルタ回路1Fでは、インダクタL0を含む素子6は、基板2の主面2aおよび基板2の内部の少なくとも一方に形成された導体パターンである。図19の例では、素子6は、線路6a、6c、6eと、ビア6b、6dとを有する。線路6aは、第1電極10から渦巻き状に延在しており、基板2の主面2aに設けられている。ビア6bは、線路6aに接続されて、基板2の主面2aから基板2の内部までZ方向に延在する。線路6cは、第2電極20のY方向側でビア6bに接続されて、第2電極20に向かってY方向に延在する。ここで、線路6cは、Z方向に平面視して線路6aと交差するように延在する。ビア6dは、第2電極20のY方向側で線路6cに接続されて、基板2の内部から基板2の主面2aまでZ方向に延在する。線路6eは、ビア6dに接続されて、第2電極20までY方向に延在する。なお、以上説明した素子6の形状は、単なる一例であってこれに限られず、十分なインダクタンスが得られる程度に長ければよい。
【0055】
(第5変形例)
図20は、第5変形例に係るフィルタ回路の基板の主面を示す概略図である。図20に示すように、第5変形例に係るフィルタ回路1Gでは、インダクタL0を含む素子7は、基板2の主面2aおよび基板2の内部の少なくとも一方に形成された導体パターンである。図20の例では、素子7は、線路7a、7c、7eと、ビア7b、7dとを有する。線路7aは、第1電極10からY方向に延在しており、基板2の主面2aに設けられている。ビア7bは、第1電極10のY方向側で線路7aに接続されて、基板2の主面2aから基板2の内部までZ方向に延在する。線路7cは、ビア7bに接続されて、渦巻き状に延在する。ビア7dは、線路7cに接続されて、基板2の内部から基板2の主面2aまでZ方向に延在する。線路7eは、ビア7dに接続されて、第2電極20までY方向に延在する。ここで、線路7eは、Z方向に平面視して線路7aと交差するように延在する。なお、以上説明した素子7の形状は、単なる一例であってこれに限られず、十分なインダクタンスが得られる程度に長ければよい。
【0056】
上記で説明した第4変形例および第5変形例に係るフィルタ回路1F、1Gでは、素子6、7は、基板2の主面2aおよび基板2の内部の少なくとも一方に形成された導体パターンである。これにより、フィルタ回路1F、1GをLTCC基板等の内層に設けることができ、積層部品として他の基板と積層することができる。
【0057】
(第6変形例)
図21は、第6変形例に係るフィルタ回路の基板の主面を示す概略図である。図21に示すように、第5変形例に係るフィルタ回路1Hでは、インダクタL0を含む素子8は、インダクタL0に直列に接続されたキャパシタC0をさらに含む。この場合でも、所望の減衰極で信号を減衰させることができる。
【0058】
(第7変形例)
図22は、第7変形例に係るフィルタ回路の回路図である。図23は、第7変形例に係るフィルタ回路の回路図である。図22および図23に示すように、第5変形例に係るフィルタ回路1Iでは、インダクタL0を含む素子5に代えて複数の素子9a、9bが設けられている。図22および図23の例では、インダクタL01を含む素子9aと、インダクタL02を含む素子9bとが設けられている。この場合でも、所望の減衰極で信号を減衰させることができる。
【0059】
(第4実施形態)
図24は、第4実施形態に係るフィルタ回路の基板の主面を示す概略図である。図25は、第4実施形態に係るフィルタ回路の基板の内部を示す概略図である。図26は、第4実施形態に係るフィルタ回路の回路図である。図24から図26に示すように、第4実施形態に係るフィルタ回路1Jは、第2電極20Jが別の素子S1と接続されている点で第1実施形態と異なる。
【0060】
素子S1は、第4実施形態に係るフィルタ回路1Jの出力端子OUTに接続される素子S1である。素子S1は、例えば、インダクタLSを含む表面実装素子であり、基板2の主面2aに設けられている。図24の例では、素子S1は、素子5のY方向に設けられている。また、素子S1の一方の端子は第2電極20Jに接続され、素子S1の他方の端子は主面2a上の電極S1aに接続される。電極S1aは、第2電極20JのY方向に設けられ、図示しない他の素子と接続される。なお、素子S1および電極S1aの大きさ、形状は単なる一例であり、図24の例に限られない。
【0061】
第4実施形態では、第2電極20Jは、別の素子S1を実装するための電極である。図24の例では、第2電極20JはL字状の電極であり、Y方向に延在する第2電極20Jの部分に出力端子OUT側の素子5の端子が接続され、X方向に延在する第2電極20Jの部分に別の素子S1の一方の端子が接続される。
【0062】
図25の例では、第3電極30Jの形状は、Z方向に平面視してU字状である。より詳しくは、第3電極30Jは、Z方向に平面視して、第1電極10と重畳する領域および第1電極10と重畳する領域にわたって設けられ、素子5と重畳する領域が切り欠かれた矩形となっている。
【0063】
図25の例では、第4電極40は、基板2の主面2aと反対側の主面の一部に設けられている。図25の例では、第4電極40は、素子5に対してY方向に設けられている矩形状の電極となっている。また、第4電極40は、Z方向に平面視して、第1電極10と重畳せず、第2電極20JのうちX方向に延在する部分のみと重畳している。
【0064】
図26に示すように、第4実施形態に係るフィルタ回路1Jは、出力端子OUTにインダクタLS1を含む素子S1を有する回路Cが接続される。回路Cは、入力端子IN(SMD)と、出力端子OUT(SMD)と、インダクタLSと、キャパシタCS1、CS2とを備える。インダクタLSは、入力端子IN(SMD)と出力端子OUT(SMD)とを結ぶ信号経路に直列に挿入される。入力端子IN(SMD)は、フィルタ回路1Jの出力端子OUTに接続される。キャパシタCS1の一方の電極は、入力端子IN(SMD)とインダクタL0とを結ぶ経路上のノードNS1に接続される。キャパシタCS1の他方の電極は、ノードN3に接続される。ここで、第2電極20JのY方向に延在する部分は、フィルタ回路1Jの出力端子OUTに相当し、第2電極20JのX方向に延在する部分は、後述する回路Cの入力端子IN(SMD)に相当する。キャパシタCS2の一方の電極は、出力端子OUT(SMD)とインダクタLSとを結ぶ経路上のノードNS2に接続される。キャパシタCS2の他方の電極は、基準電位(グランドGND)に接続される。ここで、電極S1aは、出力端子OUT(SMD)およびノードNS2に相当する。なお、回路Cの構成は単なる一例であって、これに限られない。
【0065】
図25の例では、第3電極30JのX方向に延在する部分は、第4電極40Jの一部と対向している。これにより、第3電極30JのX方向に延在する部分と第4電極40Jとで第3キャパシタC3が形成される。すなわち、第3電極30JのX方向に延在する部分は、第3キャパシタC3の一方の電極に相当し、第3電極30JにZ方向で対向する第4電極40の一部は、第3キャパシタC3の他方の電極に相当する。
【0066】
図25の例では、第2電極20JのX方向に延在する部分は、第3電極30JのX方向に延在する部分と対向している。これにより、第2電極20JのX方向に延在する部分と第3電極30JのX方向に延在する部分とでキャパシタCS1が形成される。すなわち、第2電極20JのX方向に延在する部分は、キャパシタCS1の一方の電極に相当し、第3電極30JのX方向に延在する部分は、キャパシタCS1の他方の電極に相当する。
【0067】
図25の例では、電極S1aは、第4電極40Jの一部と対向している。これにより、電極S1aと第4電極40Jの一部とでキャパシタCS2が形成される。すなわち、キャパシタCS2の一方の電極に相当し、第4電極40Jの一部は、キャパシタCS2の他方の電極に相当する。
【0068】
なお、第4実施形態では、第2電極20Jが他の素子S1と接続されることに限られず、第1電極が他の素子と接続されていてもよく、第1電極および第2電極の少なくとも一方が、別の素子を実装するための電極であればよい。
【0069】
以上説明したように、第4実施形態に係るフィルタ回路1Jでは、第1電極および第2電極の少なくとも一方(第2電極20J)は、別の素子S1を実装するための電極である。これにより、第1電極および第2電極の少なくとも一方(第2電極20J)は、第1キャパシタC1または第2キャパシタC2の電極板と素子S1の接続端子を兼ねることとなるので、より小型のモジュールを提供できる。
【0070】
なお、上記した実施形態は、本開示の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本開示は、その趣旨を逸脱することなく、変更/改良され得るとともに、本開示にはその等価物も含まれる。
【0071】
例えば、基板2にはフィルタ回路1および回路C以外の回路が設けられてもよい。
【0072】
例えば、主面2aには、絶縁体からなる保護膜が設けられてもよい。保護膜の材料は、例えば、レジストとして用いられる誘電体である。
【0073】
本開示は、上述したように、または、上述に代えて、以下の構成をとることができる。
【0074】
(1)
入力端子と、
出力端子と、
前記入力端子と前記出力端子とを結ぶ信号経路と、
前記信号経路に直列に挿入されるインダクタと、
前記入力端子と前記インダクタとを結ぶ入力経路に一方の電極が接続される第1キャパシタと、
前記出力端子と前記インダクタとを結ぶ出力経路に一方の電極が接続される第2キャパシタと、
前記第1キャパシタおよび前記第2キャパシタに一方の電極が接続され、基準電位に他方の電極が接続される第3キャパシタと、
を含み、
第1方向に厚みを有する基板と、
前記基板の主面および内部の少なくとも一方に設けられ、前記インダクタを含む素子と、
前記基板の主面および内部の少なくとも一方に設けられ、前記素子の前記入力端子側の端子と接続されている第1電極と、
前記基板の主面および内部の少なくとも一方に設けられ、前記素子の前記出力端子側の端子と接続されている第2電極と、
前記基板の内部に設けられ、浮き電極である第3電極と、
前記基板の主面と第1方向で対向する主面および内部の少なくとも一方に設けられ、基準電位に接続されている第4電極と、
を備え、
前記第1電極の少なくとも一部と前記第3電極の少なくとも一部とは、前記第1方向で対向し、
前記第2電極の少なくとも一部と前記第3電極の少なくとも一部とは、前記第1方向で対向し、
前記第3電極の少なくとも一部と前記第4電極の少なくとも一部とは、前記第1方向で対向し、
前記第1電極のうち、前記第1方向で前記第3電極に対向する部分は、前記第1キャパシタの一方の電極であり、
前記第2電極のうち、前記第1方向で前記第3電極に対向する部分は、前記第2キャパシタの一方の電極であり、
前記第3電極のうち、前記第1方向で前記第1電極に対向する部分は、前記第1キャパシタの他方の電極であり、
前記第3電極のうち、前記第1方向で前記第2電極に対向する部分は、前記第2キャパシタの他方の電極であり、
前記第3電極のうち、前記第1方向で前記第4電極に対向する部分は、前記第3キャパシタの一方の電極であり、
前記第4電極のうち、前記第1方向で前記第3電極に対向する部分は、前記第3キャパシタの他方の電極である、フィルタ回路。
(2)
前記第1キャパシタの静電容量は、0.03pF以上であり、
前記第2キャパシタの静電容量は、0.03pF以上である、(1)に記載のフィルタ回路。
(3)
前記第3電極は、前記第1方向で前記第1電極の少なくとも一部に対向する部分と、前記第1方向で前記第2電極の少なくとも一部に対向する部分とを接続している接続部を有する、(1)または(2)に記載のフィルタ回路。
(4)
前記接続部は、前記第1方向に平面視して、前記素子と重畳しない、(3)に記載のフィルタ回路。
(5)
前記入力経路に一方の電極が接続され、基準電位に他方の電極が接続されるキャパシタをさらに含み、
前記第1電極の少なくとも一部と前記第4電極の少なくとも一部とは、前記第1方向で対向する、(1)から(4)のいずれか1つに記載のフィルタ回路。
(6)
前記出力経路に一方の電極が接続され、基準電位に他方の電極が接続されるキャパシタをさらに含み、
前記第2電極の少なくとも一部と前記第4電極の少なくとも一部とは、前記第1方向で対向する、(1)から(5)のいずれか1つに記載のフィルタ回路。
(7)
前記第1電極は、前記第1方向に視て前記第1電極同士が重なる部分を有し、
前記第3電極の一部は、前記第1方向の両側で、前記第1電極同士が重なる部分の少なくとも一部と対向する、(1)から(6)のいずれか1つに記載のフィルタ回路。
(8)
前記第2電極は、前記第1方向に視て前記第2電極同士が重なる部分を有し、
前記第3電極の一部は、前記第1方向の両側で、前記第2電極同士が重なる部分の少なくとも一部と対向する、(1)から(7)のいずれか1つに記載のフィルタ回路。
(9)
前記第3電極は、前記第1方向に視て前記第3電極同士が重なる部分を有し、
前記第1電極および前記第2電極の少なくとも一方の一部は、前記第1方向の両側で、前記第3電極同士が重なる部分の少なくとも一部と対向する、(1)から(8)のいずれか1つに記載のフィルタ回路。
(10)
前記素子は、表面実装素子である、(1)から(9)のいずれか1つに記載のフィルタ回路。
(11)
前記素子は、前記基板の主面および前記基板の内部の少なくとも一方に形成された導体パターンである、(1)から(9)のいずれか1つに記載のフィルタ回路。
(12)
前記素子は、キャパシタをさらに含む、(1)から(11)のいずれか1つに記載のフィルタ回路。
(13)
前記第1電極および前記第2電極の少なくとも一方は、別の素子を実装するための電極である、(1)から(12)のいずれか1つに記載のフィルタ回路。
【0075】
本開示により、所望のフィルタ特性を得ることができるフィルタ回路を実現することができる。
【符号の説明】
【0076】
1 フィルタ回路
2 基板
3,4 主線路
5~8,9a,9b 素子
10 第1電極
11 電極パッド
12 線路
13 ビア
14 電極パッド
15 線路
20 第2電極
21 電極パッド
22 線路
23 ビア
24 電極パッド
25 線路
30 第3電極
31,32,36,37 電極パッド
33 接続部
34,35 ビア
38,39 線路
40 第4電極
C0,CS1,CS2 キャパシタ
C1,C11~C13 第1キャパシタ
C2,C21~C23 第2キャパシタ
C3,C31~C33 第3キャパシタ
C4 第4キャパシタ
C5 第5キャパシタ
L0,L01,L02,LS1 インダクタ
GND グランド
S1 素子
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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