(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025140263
(43)【公開日】2025-09-29
(54)【発明の名称】光学装置及びそれを有する撮像装置
(51)【国際特許分類】
H02K 41/03 20060101AFI20250919BHJP
G02B 7/04 20210101ALI20250919BHJP
G02B 7/08 20210101ALI20250919BHJP
G03B 17/02 20210101ALI20250919BHJP
【FI】
H02K41/03 A
G02B7/04 E
G02B7/08 B
G03B17/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024039545
(22)【出願日】2024-03-14
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100101498
【弁理士】
【氏名又は名称】越智 隆夫
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(74)【代理人】
【識別番号】100136799
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 亜希
(72)【発明者】
【氏名】白石 大輔
【テーマコード(参考)】
2H044
5H641
【Fターム(参考)】
2H044BE02
2H044BE06
2H044BE10
2H044BE18
2H044DA01
2H044DB02
2H044DE06
5H641BB06
5H641GG03
5H641GG07
5H641HH02
5H641HH05
5H641JA09
(57)【要約】
【課題】効率的に磁束を生成することができる小型なリニアモータを備える光学装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る光学装置は、光学素子と、光学素子を所定の方向に移動させるリニアモータとを備え、リニアモータの固定子は、それぞれが所定の方向に沿ったハルバッハ配列の複数の磁石を有する第1及び第2の磁石アセンブリを含み、リニアモータの可動子は、それぞれの巻回軸が所定の方向に平行になるように光学素子に結合されている複数のコイルであって、各コイルの第1及び第2の部分はそれぞれ、第1の磁石アセンブリの相対的に磁場強度が強い第1の面及び第2の磁石アセンブリの相対的に磁場強度が強い第2の面に対向している、複数のコイルを含むことを特徴とする。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学素子と、
該光学素子を所定の方向に移動させるリニアモータと、
を備え、
前記リニアモータの固定子は、それぞれが前記所定の方向に沿ったハルバッハ配列の複数の磁石を有する第1及び第2の磁石アセンブリを含み、
前記リニアモータの可動子は、それぞれの巻回軸が前記所定の方向に平行になるように前記光学素子に結合されている複数のコイルであって、各コイルの第1及び第2の部分はそれぞれ、前記第1の磁石アセンブリの相対的に磁場強度が強い第1の面及び前記第2の磁石アセンブリの相対的に磁場強度が強い第2の面に対向している、複数のコイルを含むことを特徴とする光学装置。
【請求項2】
前記光学素子の光軸に垂直な断面内における前記リニアモータの中心を通り該光軸に垂直な直線に対して前記第1及び第2の面の法線が垂直になるように前記リニアモータが配置されていることを特徴とする請求項1に記載の光学装置。
【請求項3】
前記第1及び第2の面が互いに対向するように前記第1及び第2の磁石アセンブリが配置されていることを特徴とする請求項1に記載の光学装置。
【請求項4】
前記第1及び第2の磁石アセンブリそれぞれの複数の副磁石は、前記所定の方向において互いに同一の位相で配列されていることを特徴とする請求項1に記載の光学装置。
【請求項5】
前記第1の面の法線と前記第2の面の法線との間の角度は180°であることを特徴とする請求項1に記載の光学装置。
【請求項6】
前記第1及び第2の磁石アセンブリそれぞれの複数の副磁石は、互いに同一の形状を有すると共に、互いに同一の材料で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光学装置。
【請求項7】
前記複数のコイルはそれぞれ、前記巻回軸に垂直な断面内において角筒形状を有していることを特徴とする請求項1に記載の光学装置。
【請求項8】
前記光学素子は、前記光学装置の焦点距離を変更するためのフォーカスレンズであることを特徴とする請求項1に記載の光学装置。
【請求項9】
前記所定の方向は、前記光学素子の光軸に平行な方向であることを特徴とする請求項1に記載の光学装置。
【請求項10】
前記複数のコイルは、前記第1及び第2の磁石アセンブリにおいて互いに隣接する主磁石と副磁石との間隔と同一の間隔で配置されている第1及び第2のコイルを含むことを特徴とする請求項1に記載の光学装置。
【請求項11】
前記複数のコイル及び前記第1及び第2の磁石アセンブリは、各コイルにおいて電流が流れる際に生成される前記第1及び第2の面に垂直な方向におけるローレンツ力が低減されるように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の光学装置。
【請求項12】
請求項1乃至11のいずれか一項に記載の光学装置と、
該光学装置によって形成された像を撮る撮像素子と、
を備えることを特徴とする撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学素子と当該光学素子を移動させるリニアモータとを備える光学装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、光学装置において所定の光学素子を所定の方向に移動させる駆動部として複数のコイルから形成される可動子と複数の磁石から形成される固定子とを備えるリニアモータが用いられている。
そしてそのようなリニアモータでは、複数の磁石から形成される固定子において可動子を駆動させるための磁束を効率的に生成することが求められている。
【0003】
特許文献1は、効率的に磁束を生成するために各々が円筒形状を有するハルバッハ配列の複数の磁石と、各々の巻回軸が当該円筒の軸に平行になるように配置されている複数のコイルとを備えるリニアモータを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示されているリニアモータでは、各磁石において着磁を行うために中心軸近傍に空洞が形成されているため、磁力を増大させる際に径方向のサイズが増大することで大型化してしまう。
そこで本発明は、効率的に磁束を生成することができる小型なリニアモータを備える光学装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る光学装置は、光学素子と、光学素子を所定の方向に移動させるリニアモータとを備え、リニアモータの固定子は、それぞれが所定の方向に沿ったハルバッハ配列の複数の磁石を有する第1及び第2の磁石アセンブリを含み、リニアモータの可動子は、それぞれの巻回軸が所定の方向に平行になるように光学素子に結合されている複数のコイルであって、各コイルの第1及び第2の部分はそれぞれ、第1の磁石アセンブリの相対的に磁場強度が強い第1の面及び第2の磁石アセンブリの相対的に磁場強度が強い第2の面に対向している、複数のコイルを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、効率的に磁束を生成することができる小型なリニアモータを備える光学装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】第一実施形態に係る光学装置を備える撮像装置の断面図。
【
図2】第一実施形態に係る光学装置が備えるフォーカスユニットの分解斜視図。
【
図3】第一実施形態に係る光学装置が備えるフォーカスユニットのXZ断面図及びXY断面図。
【
図4】第一実施形態に係る光学装置が備えるリニアモータのXY断面図。
【
図5】第一実施形態に係る光学装置が備えるフォーカスユニットの一部正面図及びリニアモータの一部分解斜視図。
【
図6】第一実施形態に係る光学装置が備えるリニアモータのXY断面図。
【
図7】第一実施形態に係る光学装置が備えるリニアモータにおける電流の振幅の時間変化及び駆動力の振幅の時間変化を示した図。
【
図8】第一実施形態に係る光学装置が備えるフォーカスユニットの一部XY断面図。
【
図9】第二実施形態に係る光学装置が備えるフォーカスユニットの一部正面図。
【
図10】第三実施形態に係る光学装置が備えるフォーカスユニットの分解斜視図及び一部正面図。
【
図11】第三実施形態に係る光学装置が備えるリニアモータのXZ断面図及び一部正面図。
【
図12】第三実施形態に係る光学装置が備えるフォーカスユニットの一部XZ断面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本実施形態に係る光学装置を添付の図面に基づいて詳細に説明する。なお以下に示す図面は、本実施形態を容易に理解できるようにするために実際とは異なる縮尺で描かれている場合がある。
また以下では、フォーカスユニット1の光軸Oに平行な方向をX方向、当該光軸に垂直な平面内において互いに垂直な二つの方向をY方向及びZ方向と定義する。
【0010】
[第一実施形態]
従来、光学装置において焦点距離を変更するために所定の光学素子を光軸に平行な方向に移動させる駆動部として複数のコイルから形成される可動子と複数の磁石から形成される固定子とを備えるリニアモータが用いられている。
そしてそのようなリニアモータでは、複数の磁石から形成される固定子において効率的に磁束を生成することが求められている。
【0011】
そこで従来、効率的に磁束を生成するために各々が円筒形状を有するハルバッハ配列の複数の磁石と、各々の巻回軸が当該円筒の軸に平行になるように配置されている複数のコイルとを備えるリニアモータが提案されている。
しかしながらそのようなリニアモータでは、各磁石において着磁を行うために中心軸近傍に空洞が形成されているため、磁力を増大させる際に径方向のサイズが増大することで大型化してしまう。
【0012】
またそのようなリニアモータにおいて円筒形状を有するハルバッハ配列の複数の磁石それぞれを着磁させることは容易ではない。
そこで本実施形態は、効率的に磁束を生成するように容易に形成することができる小型なリニアモータを備える光学装置を提供することを目的としている。
【0013】
図1は、第一実施形態に係る光学装置としての交換レンズ100を備える撮像装置600の模式的断面図を示している。
撮像装置600は、交換レンズ100及びカメラ本体200を備えている。
【0014】
交換レンズ100には、フォーカスユニット1、駆動回路300及びレンズ制御部400が設けられている。
そして交換レンズ100は、不図示のマウントによってカメラ本体200に機械的且つ電気的に接続されている。
またカメラ本体200には、交換レンズ100によって形成された被写体像を撮る(撮像する)、例えばCCDセンサやCMOSセンサを含む撮像素子(光電変換素子)250が設けられている。
【0015】
フォーカスユニット1は、交換レンズ100の光軸Oに平行なX方向に移動することで交換レンズ100のフォーカスを調節(変更)するように構成されている。
駆動回路300は、後述するリニアモータ500を駆動するように構成されている。
【0016】
レンズ制御部400は、リニアモータ500の駆動や交換レンズ100に設けられている各構成要素を制御するように構成されている。
なお交換レンズ100には、上記に加えて不図示のズーム光学系、光量調整用の絞り装置や操作部材等が設けられており、それらの説明については省略する。
【0017】
図2は、フォーカスユニット1の模式的分解斜視図を示している。
また
図3(a)及び(b)はそれぞれ、フォーカスユニット1の模式的XZ断面図及び模式的XY断面図を示している。
【0018】
フォーカスユニット1は、ガラスによって形成されている単一のフォーカスレンズ2(光学素子)を備えており、交換レンズ100の焦点距離を調節するためのユニットである。
またフォーカスユニット1は、レンズホルダ3、位置検出スケール4、位置検出センサ5、固定筒6、カバー7、メインガイドバー8、サブガイドバー9及びリニアモータ500を備えている。
【0019】
なおフォーカスユニット1に設けられているフォーカスレンズ2の数は、一つでも複数でも構わない。
またフォーカスレンズ2は、ガラスレンズに限らず、樹脂材料によって形成されているプラスチックレンズであっても構わない。
【0020】
レンズホルダ3は、樹脂材料または金属材料によって形成されており、レンズホルダ3にはフォーカスレンズ2が接着固定されている。
またレンズホルダ3には、メインガイドバー8が挿通される丸穴部3a及び3bと、サブガイドバー9が挿通される長穴部3cとが形成されている。
またレンズホルダ3は、位置検出スケール4、A相コイル10及びB相コイル11を保持するように構成されている。
【0021】
位置検出スケール4は、表面に反射パターンが形成されている短冊状の反射式スケールであり、レンズホルダ3に接着固定されている。
位置検出センサ5は、レンズホルダ3のX方向における位置を検出するように構成されており、不図示のセンサホルダを介して固定筒6に固定されている。
そして、位置検出スケール4と位置検出センサ5とによって光学式位置検出エンコーダが形成される。
【0022】
また位置検出センサ5は、不図示のフレキシブルプリント基板を介してレンズ制御部400に電気的に接続されている。
そしてレンズ制御部400は、位置検出センサ5によって検出されたレンズホルダ3の位置情報に基づいて後述するリニアモータ500の動作を制御する。
【0023】
なお上記位置検出エンコーダとしては、位置検出スケール4及び位置検出センサ5の代わりに磁気センサ(MRセンサ)と磁気スケールとから形成される磁気式位置検出エンコーダ等の他の公知の位置検出エンコーダを用いても構わない。
また上記位置検出エンコーダとしては、相対位置を検出する相対位置エンコーダと、絶対位置を検出する絶対位置エンコーダとのどちらが用いられても構わない。
【0024】
固定筒6は、樹脂材料または金属材料で形成されていると共に、略円筒形状を有しており、交換レンズ100の不図示の固定部に固定されている。
また固定筒6には、メインガイドバー8及びサブガイドバー9それぞれを圧入するための軸受部6m及び6sが形成されている。
なお軸受部6m及び6sは、固定筒6と別体で設けられていても構わない。
【0025】
カバー7は、樹脂材料または金属材料で形成されていると共に、略円環形状を有しており、不図示のねじによって固定筒6に固定されている。
またカバー7には、メインガイドバー8及びサブガイドバー9それぞれを圧入するための軸受部7m及び7sが形成されている。
なお軸受部7m及び7sは、カバー7と別体で設けられていても構わない。
【0026】
メインガイドバー8及びサブガイドバー9はそれぞれ、金属材料で形成されていると共に、円柱形状を有している。
メインガイドバー8は、光軸Oに平行になるように固定筒6に形成されている軸受部6mとカバー7に形成されている軸受部7mとのそれぞれに圧入されて固定されている。
またメインガイドバー8は、レンズホルダ3に形成されている丸穴部3a及び3bに挿通されている。
【0027】
サブガイドバー9は、光軸Oに平行になるように固定筒6に形成されている軸受部6sとカバー7に形成されている軸受部7sとのそれぞれに圧入されて固定されている。
またサブガイドバー9は、レンズホルダ3に形成されている長穴部3cに挿通されている。
レンズホルダ3は、上記の構成によって光軸Oに沿って直進ガイドされる。
【0028】
リニアモータ500は、可動子を形成するA相コイル10及びB相コイル11(第1及び第2のコイル)と、固定子を形成する二つの磁石アセンブリ12(第1及び第2の磁石アセンブリ)と、磁石ホルダ13とを有している。
そしてリニアモータ500は、詳細に後述するようにA相コイル10及びB相コイル11それぞれに電流を流すことによって、レンズホルダ3を所定の方向、具体的には光軸Oに沿って移動させるための電磁力を発生させる。
【0029】
なおフォーカスユニット1に設けられているリニアモータ500の数は、一つでも複数でも構わない。
またリニアモータ500において、設けられているコイル及び磁石アセンブリそれぞれの数は、上記の二つに限らず複数であればよい。
【0030】
A相コイル10及びB相コイル11はそれぞれ、表面が絶縁された銅線を所定の軸(巻回軸)のまわりに所定の回数だけ巻くことによって形成されていると共に、巻回軸に垂直な平面内において角筒形状を有する空芯コイルである。
そしてA相コイル10及びB相コイル11はそれぞれ、巻回軸が光軸Oに平行になるようにレンズホルダ3に接着固定されている。
またA相コイル10及びB相コイル11はそれぞれ、不図示のフレキシブルプリント基板を介して駆動回路300に電気的に接続されている。
【0031】
またA相コイル10及びB相コイル11は、二つの磁石アセンブリ12それぞれに対して適切なエアギャップを確保した状態で配置されている。
そしてA相コイル10及びB相コイル11は、二つの磁石アセンブリ12を包囲するように配置されている。
【0032】
図4は、リニアモータ500の模式的XY断面図を示している。
なお
図4において、N及びSはそれぞれ、二つの磁石アセンブリ12に設けられている各磁石のN極及びS極を示している。
また
図5(a)及び(b)はそれぞれ、フォーカスユニット1の一部模式的正面図及びリニアモータ500の一部模式的分解斜視図を示している。
【0033】
磁石アセンブリ12は、光軸Oに平行なX方向に沿ったハルバッハ配列の複数の主磁石12m及び複数の副磁石12sが互いに接着結合されることによって形成されている。
すなわち主磁石12m及び副磁石12sは、X方向において磁化方向の向きを変えながら交互に配置されている。
【0034】
換言すると磁石アセンブリ12に設けられている複数の磁石は、磁化方向をZ軸まわりに90°ずつ回転させながらX方向に配列されている。
そして二つの磁石アセンブリ12はそれぞれ、単一の磁気回路を形成している。
【0035】
磁石アセンブリ12では、上記のように複数の主磁石12m及び複数の副磁石12sがハルバッハ配列で配置されることで、相対的に磁場強度が強い面(側)と相対的に磁場強度が弱い面(側)とが互いに反対側に形成される。
そして二つの磁石アセンブリ12の相対的に磁場強度が弱い面がそれぞれ、磁石ホルダ13に接着固定されている。
【0036】
一方、二つの磁石アセンブリ12の相対的に磁場強度が強い面はそれぞれ、法線がリニアモータ500のY方向外側を向いており、二つの磁石アセンブリ12は、A相コイル10及びB相コイル11内を挿通している。
換言すると二つの磁石アセンブリ12の相対的に磁場強度が強い面(第1及び第2の面)はそれぞれ、A相コイル10の第1及び第2の部分に対向すると共に、B相コイル11の第1及び第2の部分に対向している。
そしてA相コイル10及びB相コイル11は、二つの磁石アセンブリ12において互いに隣接する主磁石12mと副磁石12sとの間隔と同一の間隔で配置されている。
【0037】
また
図4に示されているように、二つの磁石アセンブリ12の相対的に磁場強度が強い面上においてN極及びS極の配列は、X方向に沿って互いに同一である。
換言すると、二つの磁石アセンブリ12において複数の磁石、特に副磁石12sは、互いに同一の位相で配置されている。
【0038】
また二つの磁石アセンブリ12に設けられている複数の磁石、特に複数の副磁石12sは、互いに同一の形状を有すると共に、互いに同一の材料で形成されている。
なお主磁石12m及び副磁石12sは、互いに同一の形状を有していなくてもよく、磁石アセンブリ12に設けられている主磁石12m及び副磁石12sそれぞれの数は、限定されない。
【0039】
磁石ホルダ13は、樹脂材料または金属材料で形成されていると共に、二つの凹部13a及び13bが形成されている略直方体の外形を有している。
そして凹部13aには一方の磁石アセンブリ12が挿入され、凹部13bには他方の磁石アセンブリ12が挿入される。
【0040】
また磁石ホルダ13は、不図示のねじによって固定筒6に固定されている。
なお磁石ホルダ13を用いる代わりに、磁石アセンブリ12を固定筒6に直接接着固定する構成を用いても構わない。
【0041】
図6(a)、(b)及び(c)はそれぞれ、時刻T0、T1及びT2におけるリニアモータ500の模式的XY断面図を示している。
また
図7(a)は、A相コイル10及びB相コイル11それぞれに流れる電流の振幅の時間変化を示している。
また
図7(b)は、A相コイル10及びB相コイル11それぞれにおいて発生するX方向に沿った駆動力の振幅と、レンズホルダ3に印加されるX方向に沿った駆動力の振幅との時間変化を示している。
【0042】
図6(a)に示されているように時刻T0では、A相コイル10が副磁石12sの位相にあり、B相コイル11が主磁石12mの位相にある。
すなわち時刻T0では、A相コイル10の第1及び第2の部分がそれぞれ、一方の磁石アセンブリ12の所定の副磁石121sの相対的に磁場強度が強い面、及び他方の磁石アセンブリ12の所定の副磁石121sの相対的に磁場強度が強い面に対向している。
【0043】
また、B相コイル11の第1の部分が一方の磁石アセンブリ12の当該副磁石121sに隣接する主磁石121mの相対的に磁場強度が強い面に対向している。
そして、B相コイル11の第2の部分が他方の磁石アセンブリ12の当該副磁石121sに隣接する主磁石121mの相対的に磁場強度が強い面に対向している。
【0044】
また時刻T0では、
図7(a)に示されているようにA相コイル10に流れている電流の振幅は0である一方で、B相コイル11に流れている電流の振幅は所定の値、すなわち+Qになるように、A相コイル10及びB相コイル11それぞれに電圧が印加される。
なおA相コイル10及びB相コイル11それぞれにおいて
図5(a)での時計回りに電流が流れる際に、当該電流の振幅は正であるとする。
これにより時刻T0では、
図7(b)に示されているようにB相コイル11においてX方向のマイナス向きの駆動力(
図6(a)中矢印も参照)が発生することで、レンズホルダ3はX方向のマイナス向きに移動することになる。
【0045】
次に、時刻T0から所定の時間だけ経過した後の時刻T1では、
図6(b)に示されているようにA相コイル10が主磁石12mと副磁石12sとの中間の位相にあり、B相コイル11も主磁石12mと副磁石12sとの中間の位相にある。
そして時刻T1では、
図7(a)に示されているようにA相コイル10に流れている電流の振幅は+0.7Qである一方で、B相コイル11に流れている電流の振幅も+0.7Qになるように、A相コイル10及びB相コイル11それぞれに電圧が印加される。
これにより時刻T1では、
図7(b)に示されているようにA相コイル10及びB相コイル11それぞれにおいてX方向のマイナス向きの駆動力(
図6(b)中矢印も参照)が発生することで、レンズホルダ3はX方向のマイナス向きに移動することになる。
【0046】
そして、時刻T1から所定の時間だけ経過した後の時刻T2では、
図6(c)に示されているようにA相コイル10が主磁石12mの位相にあり、B相コイル11が副磁石12sの位相にある。
すなわち時刻T2では、A相コイル10の第1及び第2の部分がそれぞれ、一方の磁石アセンブリ12の上記主磁石121mの相対的に磁場強度が強い面、及び他方の磁石アセンブリ12の上記主磁石121mの相対的に磁場強度が強い面に対向している。
【0047】
また、B相コイル11の第1の部分が一方の磁石アセンブリ12の当該主磁石121mに隣接する副磁石122sの相対的に磁場強度が強い面に対向している。
そして、B相コイル11の第2の部分が他方の磁石アセンブリ12の当該主磁石121mに隣接する副磁石122sの相対的に磁場強度が強い面に対向している。
【0048】
そして時刻T2では、
図7(a)に示されているようにA相コイル10に流れている電流の振幅は+Qである一方で、B相コイル11に流れている電流の振幅は0になるように、A相コイル10及びB相コイル11それぞれに電圧が印加される。
これにより時刻T2では、
図7(b)に示されているようにA相コイル10においてX方向のマイナス向きの駆動力(
図6(c)中矢印も参照)が発生することで、レンズホルダ3はX方向のマイナス向きに移動することになる。
【0049】
なお、上記では時刻T0、T1及びT2それぞれにおけるリニアモータ500の動作を説明しているが、A相コイル10及びB相コイル11それぞれに流れる電流を
図7(a)のように連続的に変化させることで、レンズホルダ3を滑らかに移動させることができる。
すなわち、主磁石12m及び副磁石12sに対するA相コイル10及びB相コイル11の相対位置に応じて双方において適切な電流を流すことで、レンズホルダ3を
図7(b)に示される駆動力によって光軸Oに平行な方向に沿って移動させることができる。
なおフォーカスユニット1におけるレンズホルダ3の駆動では、上記の基本的な制御に加えて、より複雑な位置フィードバック制御や速度フィードバック制御が行われるが、それについては説明を省略する。
【0050】
図8は、フォーカスユニット1の一部模式的XY断面図を示している。
上記のようにリニアモータ500では、主磁石12mが生成するY方向に平行な磁束と、A相コイル10やB相コイル11に流れるZ方向に平行な電流とによってA相コイル10やB相コイル11においてX方向に沿った駆動力を発生させることができる。
【0051】
一方、
図8の矢印に示されているようにリニアモータ500では、副磁石12sが生成するX方向に平行な磁束とA相コイル10やB相コイル11に流れるZ方向に平行な電流とによって、Y方向にローレンツ力が発生する。
しかしながら上記のように、一方の磁石アセンブリ12の相対的に磁場強度が強い面の法線と、他方の磁石アセンブリ12の相対的に磁場強度が強い面の法線との間の角度は180°となっている。
【0052】
これにより、一方の磁石アセンブリ12及び他方の磁石アセンブリ12それぞれによって、A相コイル10においてY方向の互いに逆向きの当該ローレンツ力が発生すると共に、B相コイル11においてもY方向の互いに逆向きの当該ローレンツ力が発生する。
従って、A相コイル10及びB相コイル11それぞれにおいて互いに逆向きの二つのローレンツ力が相殺することで、A相コイル10及びB相コイル11、ひいてはレンズホルダ3における不要なモーメントの発生を回避することができる。
なお、一方の磁石アセンブリ12の相対的に磁場強度が強い面の法線と、他方の磁石アセンブリ12の相対的に磁場強度が強い面の法線との間の角度が180°±5°であれば、上記Y方向のローレンツ力を十分低減することができる。
【0053】
すなわちフォーカスユニット1では、二つの磁石アセンブリ12を用いて互いに逆向きの二つのローレンツ力を発生させることで、レンズホルダ3の傾きの発生を抑制することができる。
これにより、フォーカスユニット1、ひいては交換レンズ100の光学性能の低下を抑制することができる。
【0054】
そして上記のような周期的なローレンツ力の発生の抑制に伴って、レンズホルダ3における振動や騒音の発生を抑制することができる。
これにより、交換レンズ100の動画性能の低下を抑制することができる。
【0055】
以上のように本実施形態に係る光学装置としての交換レンズ100では、X方向に移動可能なA相コイル10及びB相コイル11と、二つのハルバッハ配列の磁石アセンブリ12とを有するリニアモータ500を用いている。
これにより、従来に比べて小型なリニアモータ500を容易に設けることができる。
【0056】
またリニアモータ500では、A相コイル10及びB相コイル11それぞれにおいて駆動方向に直交する方向に発生するローレンツ力を低減するように、A相コイル10及びB相コイル11と、二つの磁石アセンブリ12とが配置されている。
これにより、レンズホルダ3の傾きや振動及び騒音の発生を抑制することで、本実施形態に係る光学装置としての交換レンズ100の光学性能や動画性能の低下を抑制することができる。
【0057】
なお本実施形態に係る光学装置では、フォーカスレンズ2に限らず、倍率を変更するための変倍用(ズーム)レンズや絞り等の光学素子をリニアモータ500を用いて光軸Oに平行なX方向に移動させても構わない。
また本実施形態に係る光学装置では、フォーカスレンズ2に限らず、像ぶれ補正を行うために所定の光学素子をリニアモータ500を用いて光軸Oに垂直な成分を有する方向に移動させても構わない。
【0058】
[第二実施形態]
図9は、第二実施形態に係る光学装置としての交換レンズに設けられているフォーカスユニット1の一部模式的正面図を示している。
なお本実施形態に係る光学装置としての交換レンズは、レンズホルダ3に対するリニアモータ500の相対的な方位が異なること以外は、第一実施形態に係る交換レンズ100と同一の構成を有している。そのため、同一の部材には同一の符番を付し、説明を省略する。
【0059】
具体的に第一実施形態では、
図5(a)に示されているように二つの磁石アセンブリ12が有する複数の主磁石12mによって生成される磁束は、YZ断面内におけるリニアモータ500の中心を通り光軸Oに垂直な直線、すなわちY方向に平行である。
一方、本実施形態では、
図9に示されているように二つの磁石アセンブリ12が有する複数の主磁石12mによって生成される磁束は、YZ断面内におけるリニアモータ500の中心を通り光軸Oに垂直な直線、すなわちY方向に垂直(Z方向に平行)である。
【0060】
従って本実施形態では、Y方向においてリニアモータ500に近接する固定筒6の外側の不図示の電子機器や磁気装置に対する、二つの磁石アセンブリ12が有する複数の主磁石12mによって生成される磁束の到達を抑制することができる。
これにより、当該電子機器や当該磁気装置における不安定な動作を抑制することができる。
【0061】
以上のように本実施形態に係る光学装置としての交換レンズでは、X方向に移動可能なA相コイル10及びB相コイル11と、二つのハルバッハ配列の磁石アセンブリ12とを有するリニアモータ500を用いている。
これにより、従来に比べて小型なリニアモータ500を容易に設けることができる。
【0062】
またリニアモータ500では、A相コイル10及びB相コイル11それぞれにおいて駆動方向に直交する方向に発生するローレンツ力を低減するように、A相コイル10及びB相コイル11と、二つの磁石アセンブリ12とが配置されている。
これにより、レンズホルダ3の傾きや振動及び騒音の発生を抑制することで、本実施形態に係る光学装置としての交換レンズの光学性能や動画性能の低下を抑制することができる。
【0063】
また本実施形態では、二つの磁石アセンブリ12が有する複数の主磁石12mによって生成される磁束がYZ断面内におけるリニアモータ500の中心を通り光軸Oに垂直な直線、すなわちY方向に垂直となるように、リニアモータ500が配置されている。
これにより、Y方向においてリニアモータ500に近接する固定筒6の外側の不図示の電子機器や磁気装置における不安定な動作を抑制することができる。
【0064】
なお特許文献1に開示されているリニアモータでは、円筒形状を有する磁石アセンブリによって放射状に磁束が生成されている。
そのため、本実施形態のように固定筒の外側の不図示の電子機器や磁気装置における不安定な動作を抑制するように磁束の生成方向を調整することは非常に困難である。
【0065】
[第三実施形態]
図10(a)は、第三実施形態に係る光学装置としての交換レンズに設けられているフォーカスユニット1の模式的分解斜視図を示している。
また
図10(b)は、当該フォーカスユニット1の一部模式的正面図を示している。
なお本実施形態に係る光学装置としての交換レンズは、リニアモータ500におけるA相コイル10及びB相コイル11と二つの磁石アセンブリ12との間の相対配置が異なること以外は、第一実施形態に係る交換レンズ100と同一の構成を有している。そのため、同一の部材には同一の符番を付し、説明を省略する。
【0066】
具体的に本実施形態では、リニアモータ500においてA相コイル10及びB相コイル11は、二つの磁石アセンブリ12の間に挟まれながら当該二つの磁石アセンブリ12に対して適切なエアギャップを確保した状態で配置されている。
図11(a)は、
図10(b)に示されているリニアモータ500を11A-11A線で切った模式的XZ断面図を示している。
また
図11(b)は、当該リニアモータ500をX方向のプラス側から見た一部模式的正面図を示している。
【0067】
図11(a)及び(b)に示されているように本実施形態では、二つの磁石アセンブリ12の相対的に磁場強度が強い面の法線はそれぞれ、リニアモータ500のZ方向内側を向いている。
すなわち本実施形態では、二つの磁石アセンブリ12の相対的に磁場強度が強い面は互いに対向している。
そして二つの磁石アセンブリ12の相対的に磁場強度が強い面はそれぞれ、A相コイル10の第1及び第2の部分に対向すると共に、B相コイル11の第1及び第2の部分に対向している。
【0068】
また本実施形態では、それぞれ磁石アセンブリ12が挿入される凹部13aが形成されていると共に、略直方体の外形を有する二つの磁石ホルダ13が設けられている。
そして本実施形態では、第一実施形態と同様にリニアモータ500を用いてレンズホルダ3の駆動を制御することができる。
【0069】
図12は、フォーカスユニット1の一部模式的XZ断面図を示している。
図12の矢印に示されているようにリニアモータ500では、副磁石12sが生成するX方向に平行な磁束とA相コイル10やB相コイル11に流れるY方向に平行な電流とによって、Z方向にローレンツ力が発生する。
しかしながら一方の磁石アセンブリ12及び他方の磁石アセンブリ12それぞれによって、A相コイル10においてZ方向の互いに逆向きの当該ローレンツ力が発生すると共に、B相コイル11においてもZ方向の互いに逆向きの当該ローレンツ力が発生する。
従って、A相コイル10及びB相コイル11それぞれにおいて互いに逆向きの二つのローレンツ力が打ち消し合うことで、A相コイル10及びB相コイル11、ひいてはレンズホルダ3における不要なモーメントの発生を抑制することができる。
【0070】
以上のように本実施形態に係る光学装置としての交換レンズでは、X方向に移動可能なA相コイル10及びB相コイル11と、二つのハルバッハ配列の磁石アセンブリ12とを有するリニアモータ500を用いている。
これにより、従来に比べて小型なリニアモータ500を容易に設けることができる。
【0071】
またリニアモータ500では、A相コイル10及びB相コイル11それぞれにおいて駆動方向に直交する方向に発生するローレンツ力を低減するように、A相コイル10及びB相コイル11と、二つの磁石アセンブリ12とが配置されている。
これにより、レンズホルダ3の傾きや振動及び騒音の発生を抑制することで、本実施形態に係る光学装置としての交換レンズの光学性能や動画性能の低下を抑制することができる。
【0072】
また本実施形態に係る光学装置では、リニアモータ500においてA相コイル10及びB相コイル11が二つの磁石アセンブリ12の間に挟まれるように配置されている。
従って、リニアモータ500の内側に向かうように二つの磁石アセンブリ12によって磁束が生成されることで、リニアモータ500の外側に設けられている不図示の電子機器や磁気装置に対する当該磁束の到達を抑制することができる。
これにより、当該電子機器や当該磁気装置における不安定な動作を抑制することができる。
【0073】
以上、好ましい実施形態について説明したが、これらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
【0074】
本実施形態の開示は、以下の構成を含む。
(構成1)光学素子と、光学素子を所定の方向に移動させるリニアモータとを備え、リニアモータの固定子は、それぞれが所定の方向に沿ったハルバッハ配列の複数の磁石を有する第1及び第2の磁石アセンブリを含み、リニアモータの可動子は、それぞれの巻回軸が所定の方向に平行になるように光学素子に結合されている複数のコイルであって、各コイルの第1及び第2の部分はそれぞれ、第1の磁石アセンブリの相対的に磁場強度が強い第1の面及び第2の磁石アセンブリの相対的に磁場強度が強い第2の面に対向している、複数のコイルを含むことを特徴とする光学装置。
(構成2)光学素子の光軸に垂直な断面内におけるリニアモータの中心を通り光軸に垂直な直線に対して第1及び第2の面の法線が垂直になるようにリニアモータが配置されていることを特徴とする構成1に記載の光学装置。
(構成3)第1及び第2の面が互いに対向するように第1及び第2の磁石アセンブリが配置されていることを特徴とする構成1または2に記載の光学装置。
(構成4)第1及び第2の磁石アセンブリそれぞれの複数の副磁石は、所定の方向において互いに同一の位相で配列されていることを特徴とする構成1乃至3のいずれか一項に記載の光学装置。
(構成5)第1の面の法線と第2の面の法線との間の角度は180°であることを特徴とする構成1乃至4のいずれか一項に記載の光学装置。
(構成6)第1及び第2の磁石アセンブリそれぞれの複数の副磁石は、互いに同一の形状を有すると共に、互いに同一の材料で形成されていることを特徴とする構成1乃至5のいずれか一項に記載の光学装置。
(構成7)複数のコイルはそれぞれ、巻回軸に垂直な断面内において角筒形状を有していることを特徴とする構成1乃至6のいずれか一項に記載の光学装置。
(構成8)光学素子は、光学装置の焦点距離を変更するためのフォーカスレンズであることを特徴とする構成1乃至7のいずれか一項に記載の光学装置。
(構成9)所定の方向は、光学素子の光軸に平行な方向であることを特徴とする構成1乃至8のいずれか一項に記載の光学装置。
(構成10)複数のコイルは、第1及び第2の磁石アセンブリにおいて互いに隣接する主磁石と副磁石との間隔と同一の間隔で配置されている第1及び第2のコイルを含むことを特徴とする構成1乃至9のいずれか一項に記載の光学装置。
(構成11)複数のコイル及び第1及び第2の磁石アセンブリは、各コイルにおいて電流が流れる際に生成される第1及び第2の面に垂直な方向におけるローレンツ力が低減されるように配置されていることを特徴とする構成1乃至10のいずれか一項に記載の光学装置。
(構成12)構成1乃至11のいずれか一項に記載の光学装置と、光学装置によって形成された像を撮る撮像素子とを備えることを特徴とする撮像装置。
【符号の説明】
【0075】
2 フォーカスレンズ(光学素子)
10 A相コイル
11 B相コイル
12 磁石アセンブリ
100 交換レンズ(光学装置)
500 リニアモータ