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特開2025-1408判定装置、判定方法および判定プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025001408
(43)【公開日】2025-01-08
(54)【発明の名称】判定装置、判定方法および判定プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/08 20120101AFI20241225BHJP
【FI】
G06Q30/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023100974
(22)【出願日】2023-06-20
(71)【出願人】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】勝間田 聡俊
(72)【発明者】
【氏名】十河 智樹
(72)【発明者】
【氏名】大俣 亮介
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB73
5L049BB73
(57)【要約】      (修正有)
【課題】出品する商品の画像の判定を容易にする判定装置、判定方法及び判定プログラムを提供する。
【解決手段】インターネットオークションや電子商取引サイト等、インターネットを介して商品の取引を行う電子商取引においての出品者の撮影した画像を判定するシステムであって、判定装置は、商品の画像を取得する取得部と、取得部により取得された商品の画像に基づいて、出品者が撮影した商品の画像か否かを示すスコアを算出する算出部と、算出部により算出されたスコアに基づいて、出品の可否に関する情報を出力する出力部と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品の画像を取得する取得部と、
前記取得部により取得された前記商品の画像に基づいて、出品者が撮影した商品の画像か否かを示すスコアを算出する算出部と、
前記算出部により算出されたスコアに基づいて、出品の可否に関する情報を出力する出力部と
を備えることを特徴とする判定装置。
【請求項2】
前記商品の画像の解析を行い、前記商品の形状を特定し、前記商品の画像が出品者により撮影された画像であるか否かを推定する推定部をさらに備え、
前記算出部は、前記推定部によって推定された推定結果に基づいて、前記スコアを算出することを特徴とする請求項1に記載の判定装置。
【請求項3】
前記推定部は、推定した前記商品の形状に基づいて、出品者が過去に出品した同一の商品の位置との比較を行い、出品者の手元に前記商品の在庫が存在するか否かを推定する推定部をさらに備え、
前記算出部は、前記推定部によって推定された推定結果に基づいて、前記スコアを算出することを特徴とする請求項1に記載の判定装置。
【請求項4】
前記推定部は、推定した前記商品の位置に基づいて、前記商品の画像が立体物か否かを判定し、出品者の手元に前記商品の在庫が存在するか否かを推定する推定部をさらに備え、
前記算出部は、前記推定部によって推定された推定結果に基づいて、前記スコアを算出することを特徴とする請求項1に記載の判定装置。
【請求項5】
前記推定部は、推定した前記商品の位置と形状に基づいて、前記商品の画像が撮影された時刻と、出品の時刻が所定の閾値以上離れているか否かを推定する推定部をさらに備え、
前記算出部は、前記推定部によって推定された推定結果に基づいて、前記スコアを算出することを特徴とする請求項1に記載の判定装置。
【請求項6】
前記出力部は、前記算出部で算出された前記スコアが所定の閾値を下回った場合、出品を不可とすることを特徴とする請求項1~5のいずれか一つに記載の判定装置。
【請求項7】
判定装置により実行される判定方法であって、
商品の画像を取得する取得工程と、
前記取得工程により取得された前記商品の画像に基づいて、出品者が撮影した商品の画像か否かをスコアとして算出する算出工程と、
前記算出工程により算出されたスコアに基づいて、出品の可否に関する情報を出力する出力工程と
を含んだことを特徴とする判定方法。
【請求項8】
商品の画像を取得する取得ステップと、
前記取得ステップにより取得された前記商品の画像に基づいて、出品者が撮影した商品の画像か否かをスコアとして算出する算出ステップと、
前記算出ステップにより算出されたスコアに基づいて、出品の可否に関する情報を出力する出力ステップと
をコンピュータに実行させるための判定プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、判定装置、判定方法および判定プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、インターネットオークションや電子商取引(EC:Electronic Commerce)サイト等、インターネットを介して商品の取引を行う電子商取引が利用されている。このような電子商取引においては、商品を撮影した画像や商品の説明等、出品対象となる商品の情報である商品情報を準備し、準備した商品情報を、電子商取引を提供するシステムに提供するといった出品作業が出品者により行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005-122304号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記の従来技術では、出品者が撮影した商品の画像か否かを判定することが困難であった。例えば、オークションサイトやECサイト等に掲載されている商品の画像が、出品者の手元に存在する商品を撮影したものであるか、購入者が判定するのは困難である。また、例えば、出品された商品の画像に、メーカーが提供している商品の画像または、他人の商品の画像が流用されることがある。これにより、実際は商品が手元に無いにも関わらず、インターネットオークションやECサイトに商品が出品されることがあった。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、出品する商品の画像の判定を容易にする判定装置、判定方法、判定プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る判定装置は、商品の画像を取得する取得部と、前記取得部により取得された前記商品の画像に基づいて、出品者が撮影した商品の画像か否かをスコアとして算出する算出部と、前記算出部により算出されたスコアに基づいて、出品の可否に関する情報を出力する出力部と、を備えることを特徴とする判定装置。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一様態によれば、出品者が撮影した商品の画像か否かを容易に判定することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る判定方法の一例示す図である。
図2図2は、実施形態に係る判定装置の構成例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る判定方法の判定処理の一例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係る判定装置が実行する判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図5図5は、実施形態に係る判定装置が実行する推定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図6図6は、ハードウェア構成図の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る判定装置、判定方法、および判定プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る判定装置、判定方法、および判定プログラムが限定されるものではない。また、各実施形態は、判定内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付与し、重複する説明は省略される。
【0010】
〔1.判定装置の概要〕
まず、図1を参照しながら実施形態に係る判定の一例について説明する。図1は、実施形態に係る判定の一例を示す図であり、判定装置100によって実現される。図1の例では、全体システム1は、出品者端末10と、判定装置100と、単品または複数の商品とを含む。また、出品者端末10と判定装置100とは、ネットワークNを介して有線または無線により通信可能に接続される。
【0011】
判定装置100は、出品者が出品者端末10にインストールされた専用のアプリケーションプログラム(以下、「専用アプリ」と称する。)を用いて商品の画像を撮影する(ステップS1)。例えば、出品者が、手元にある商品を出品する際に、出品者は出品者端末10内の専用アプリを起動し、カメラを用いて、出品する商品を撮影する。
【0012】
次に、判定装置100は、出品者端末10から商品の画像を取得する(ステップS2)。例えば、判定装置100は、出品者端末10内の専用アプリを用いて撮影された、単品または複数の商品の画像を取得する。
【0013】
次に、判定装置100は、取得した商品の画像が、出品者が撮影した画像か否かを推定する。例えば、判定装置100は、撮影された商品の位置と、過去に出品した商品の位置との比較を行い、出品者により撮影された商品の画像か否を推定する。また、例えば、判定装置100は、カメラキャリブレーションなどの技術を用いて、出品者が撮影した商品の位置を推定する。
【0014】
次に、判定装置100は、出品者の手元に商品が存在するか否かを推定し、推定結果を基に、出品者端末10内の専用アプリを用いて撮影された商品の画像か否かを示すスコアとして算出する。例えば、推定した商品の画像より、出品者または他の出品者が過去に出品した商品と位置が異なるほどスコアが高くなるように計算を行う。
【0015】
次に、判定装置100は、商品の画像に対し算出したスコアに基づいて、出品者の手元に商品が存在するか否かの判定を行い、出品の可否を決定する(ステップS3)。そして、判定装置100は、スコアに基づいて、出品の可否を決定した後、出品の可否に関する情報を出品者端末10に出力する。例えば、判定装置100は、出品の可否を決定する方法として所定の閾値よりスコアが高いか否かを判定する。そして、判定装置100は、スコアが所定の閾値より高ければ出品が可能、低ければ出品が不可と判定し、出力する。その後、判定装置100は、出品情報を記憶部120に記憶する。
【0016】
判定装置100は、商品が出品者の手元に存在していると判定した場合は、出品を可能とし、商品が出品者の手元に存在しないと判定した場合は、出品を不可とする。つまり、判定装置100が、出品者の商品の画像からスコアを算出し、スコアが低い場合は、出品者の手元に商品がないものと判定し、画像に係る商品の出品を許可しない。そのため、判定装置100は、メーカーが提供している商品の画像または、他人の商品の画像の流用と、出品者の手元に商品が無いにも関わらず、出品しようとする行為を防ぐことができる。
【0017】
〔2.判定装置の構成〕
次に、図2を用いて、判定装置100の構成について説明する。図2は、実施形態に係る判定装置100の構成例を示す図である。図2に示すように、実施形態に係る判定装置100は、出品者端末10と、ネットワークNと、通信部110と、記憶部120と、制御部130と、を有する。
【0018】
判定装置100は、例えば、PC(Personal Computer)、WS(Work Station)、サーバの機能を備えるコンピュータなどの判定装置であってよい。判定装置100は、例えば、出品者端末10からネットワークNを介して送信されてきた情報に基づいて処理を行う。
【0019】
出品者端末10は、出品者が利用する情報処理装置である。例えば、スマートフォン、タブレット型端末、デスクトップ型PC、ノート型PC、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)等の情報処理装置であってよい。なお、図1に示す例においては、出品者端末10がスマートフォンである場合を示している。
【0020】
ネットワークNは、判定装置100と出品者端末10とを有線または無線により相互に通信可能に接続する。ネットワークNが有線の場合は、IEEE802.3に規定されるイーサネット(登録商標)(ETHERNET(登録商標))により実現されてよい。また、ネットワークNが無線の場合は、IEEE802.11に規定される無線LAN(Local Access Memory)により実現されてよい。
【0021】
(通信部110について)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)などによって実現される。そして、通信部110は、ネットワークNと有線または無線で接続され、出品者端末10などとの間で情報の受送信を行う。
【0022】
(記憶部120について)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。図2に示すように、記憶部120は、出品者情報記憶部121と、商品画像記憶部122と、算出結果記憶部123と、出品情報記憶部124を有する。以下、これらの構成について、順を追って説明する。
【0023】
(出品者情報記憶部121について)
出品者情報記憶部121は、出品者に関係する情報を記憶する。例えば、出品者情報記憶部121は、出品者の氏名、これまでに出品した商品の画像を含む情報などを記憶する。また、例えば、出品者情報記憶部121は、出品者に対する購入者からの評価を記憶する。
【0024】
(商品画像記憶部122について)
商品画像記憶部122は、出品者の手元にある商品の画像を記憶する。例えば、商品画像記憶部122は、出品者が出品者端末10内の専用アプリを用いて撮影した商品の画像を記憶する。また、例えば、商品画像記憶部122は、出品者が出品者端末10内の専用アプリを用いて撮影した商品の画像のみを記憶する。また、例えば、商品画像記憶部122は、出品者が出品者端末10内の専用アプリを用いて撮影した単品または複数の商品の画像を記憶する。また、例えば、商品画像記憶部122は、出品者が出品者端末10内の専用アプリを用いて撮影した複数枚の商品の画像を記憶する。また、例えば、商品画像記憶部122は、出品者が出品者端末10内の専用アプリを用いて撮影した商品の画像を24時間以内であれば下書き保存し記憶する。
【0025】
(算出結果記憶部123について)
算出結果記憶部123は、出品者が撮影した商品の画像が否かをスコアとして記憶する。例えば、算出結果記憶部123は、商品画像記憶部122に記憶された商品の画像に基づき、算出されたスコアを記憶する。
【0026】
(出品情報記憶部124について)
出品情報記憶部124は、全ての出品に関係する情報を記憶する。また、例えば、出品情報記憶部124は、出品の可否に関わらず、出品者のすべての出品情報を記憶する。また、例えば、出品情報記憶部124は、算出結果記憶部123で出品が可能となった商品の画像と商品の情報を記憶する。
【0027】
(制御部130について)
次に、図2の制御部130について説明する。制御部130は、判定装置100を制御するコントローラ(Controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)等によって、判定装置100の記憶部120に記憶されている各種プログラムを読み出して、RAMを作業領域として実施されることにより実現される。また、制御部130は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Ciruit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されてもよい。
【0028】
図2に示すように、制御部130は、取得部131と、推定部132と、算出部133と、出力部134とを有する。制御部130は、記憶部120からプログラムを読み出し、RAMを作業領域として実行することで、これらの機能を実現し、以下に説明する判定の機能や作用を実現または実行する。以下、これらの処理を、順を追って説明する。
【0029】
(取得部131について)
取得部131は、商品の画像を取得する。例えば、取得部131は、出品者が、手元にある商品を出品する際に、出品者端末10内の専用アプリを起動し、カメラを用いて、撮影された出品する商品の画像を取得する。また、例えば、取得部131は、出品者端末10内の専用アプリを用いて撮影された商品の画像のみを取得する。また、例えば、取得部131は、出品者端末10内の専用アプリを用いて撮影された、複数枚の商品の画像を取得することができる。また、例えば、取得部131は、出品者端末10内の専用アプリを用いて撮影された、単品または複数の商品の画像を取得することができる。また、例えば、取得部131は、出品者端末10内の専用アプリを用いて撮影された商品の画像を、24時間以内であれば取得することができる。
【0030】
(推定部132について)
推定部132は、商品の画像の解析を行い、商品の形状を特定し、商品の画像が出品者により撮影された画像であることを推定する。また、推定部132は、推定した商品の形状に基づいて、出品者が過去に出品した同一の商品の位置との比較を行い、出品者の手元に商品の在庫が存在するか否かを推定する。また、推定部132は、推定した商品の位置に基づいて、商品の画像が立体物か否かを推定し、出品者の手元に商品の在庫が存在するか否かを特定する。また、推定部132は、推定した商品の位置と形状に基づいて、商品の画像が撮影された時刻と、出品の時刻が所定の閾値以上離れているか否かを推定する。また、推定部132は、出品する商品の画像が専用アプリを起動した後に、カメラ機能を用いて撮影した画像であるか否かを判定してもよい。
【0031】
例えば、推定部132は、上記した三つの推定方法の複数を実施してもよいし、いずれか一つを実施してもよい。また、例えば、推定部132は、出品者が出品者端末10内の専用アプリを用いて撮影した商品の画像か否かを、Yes、Noで推定してもよいし、確率を表す数字などで推定してもよい。また、例えば、推定部132は、商品の画像の位置や立体物かを確認する技術として、カメラキャリブレーションなどの技術を用いて商品の画像を推定することができる。カメラキャリブレーションの技術は、商品の画像から出品したい商品と、背景とを切り分けて考えることができる。そのため、推定部132は、商品の画像の背景部分を特定し、出品者または他の出品者が過去に出品した商品の画像の背景と比較することができる。また、例えば、推定部132は、メーカーが提供している商品の画像、専用アプリに投稿した商品の画像、ユーザがその場で撮影した商品の画像などにNFT(Non Fungible Token)技術が適応されている場合、商品の画像に所有者等の情報が紐づけられているため、商品の情報に紐付く所有者の情報と、出品者の情報とを比較し、一致するか否かにより出品者の商品の画像であると推定する。そのため、推定部132は、出品者端末10内の専用アプリを用いて撮影された商品の画像であることを推定するために、NFT技術を用いることができる。
【0032】
(算出部133について)
算出部133は、取得部131により取得された商品の画像に基づいて、出品者が撮影した商品の画像か否かを示すスコアを算出する。例えば、算出部133は、推定部132で推定した商品の画像より、出品者または他の出品者が過去に出品した商品と位置が異なるほどスコアが高くなるように計算を行う。また、例えば、算出部133は、推定部132で推定した商品の画像より、立体物である可能性が高いほどスコアが高くなるように計算を行う。また、例えば、算出部133は、推定部132で推定した商品の画像より、出品者の手元にある商品を出品者端末10内の専用アプリを用いて撮影した時刻と、出品する時刻が離れているほどスコアが低くなるように計算を行う。
【0033】
(出力部134について)
出力部134は、算出部133により算出されたスコアに基づいて、出品の可否に関する情報を出力する。また、出力部134は、算出部133で算出されたスコアが所定の閾値を下回った場合、出品を不可とする。例えば、出力部134は、出品の可否に関する情報を出品者端末10に出力する。また、出力部134は、出品を不可とした場合、出品者端末10に注意喚起のモーダルを出力する。また、例えば、出力部134は、出品を不可とした場合、出品者端末10を非表示化する。
【0034】
〔3.判定装置の処理の一例〕
次に、図3を用いて、判定装置100の処理の一例を説明する。図3は、実施形態に係る判定装置の処理の一例を示す図であり、判定装置100によって実現される。図3の例では、全体システム1は、出品者端末10と、判定装置100と、単品または複数の商品と、を有する。
【0035】
まず、判定装置100は、出品者が出品者端末10内の専用アプリを用いて商品の画像を撮影する。(ステップS1)。例えば、出品者が、手元にある商品を出品する際に、出品者は出品者端末10内の専用アプリを起動し、カメラを用いて、出品する商品を撮影する。判定装置100は、出品者端末10より商品の画像を取得する(ステップS2)。また、例えば、出品者は撮影時刻から24時間以内であれば、商品の画像を下書き保存することができる(ステップS2.1)。そして、判定装置100は、取得された商品の画像を商品画像記憶部122に記憶する。
【0036】
判定装置100は、取得された商品の画像に基づき、出品の可否を決定する。判定装置100は、判定の結果出品が可能である場合は(ステップS3)、出品者端末10に出品可能であることを出力する。また、例えば、判定装置100は、商品の画像の判定に時間を要する場合、判定が終了した時点で、出品が可能であれば購入者に信頼を示すバッジを出品者端末10内の専用アプリに表示する(ステップS5)。判定装置100は、判定の結果出品が不可である場合(ステップS4)、出品者端末10に出品不可であることを出力する。
【0037】
判定装置100は、判定の結果出品が不可である場合(ステップS4)、例えば、出品者端末10に注意喚起のモーダルを表示する(ステップS6)。また、例えば、判定装置100は、出品者端末10に注意喚起のモーダルの表示または、非表示化を行う(ステップS7)。また、例えば、判定装置100は、パトロールの精査を行う(ステップS8)。これは、専用アプリの運営者または管理者が、不正行為を行った出品者を摘発するために、定期的に監視を行う。
【0038】
さらに、判定装置100は、不正行為として、必要な商品の画像がないこと、一つの商品に対して複数回撮影を行い、出品をしようとしたこと、直近1年間に補償に至る加害実績があること、スコアが所定の閾値より低いことなどを判定する。そのため、判定装置100は、メーカーが提供している商品の画像または、他人の商品の画像の流用と、出品者の手元に商品が無いにも関わらず、出品しようとする行為を防ぐことができる。
【0039】
なお、判定装置100は、判定処理を行う判定装置であり、サーバ装置のみではなく、出品者端末10により実現してもよい。また、例えば、判定装置100でのスコアの算出や判定は、出品者端末10内の専用アプリにより実現してもよい。また、例えば、判定装置100を出品者端末10と読み替えることにより、各種の処理を出品者端末10で実現してもよい。
【0040】
〔4.判定のフロー〕
次に、図4図5用いて、実施形態に係る判定の手順について説明する。図4図5は、実施形態に係る判定の一例を示すフローチャートである。以下、図4図5に示すフローチャートに沿って、実施形態に係る判定の手順について説明する。
【0041】
まず、図4を用いて、出品者が出品者端末10内の専用アプリを用いて撮影した商品の画像を判定する手順を説明する。判定装置100の取得部131は、出品者が出品者端末10内の専用アプリを用いて商品の画像を撮影し、商品の画像を取得した場合は(ステップS101、Yes)、取得した商品の画像が出品者により撮影された商品の画像であるかを推定する。(ステップS102)。なお、推定処理については、図5を用いて後に詳述する。一方、出品者が出品者端末10内の専用アプリを用いずに、メーカーが提供している商品の画像または、他人の商品の画像を流用しており、商品の画像を取得できない場合(ステップS101、No)、判定装置100は、出品が不可と判定する(ステップS106)。
【0042】
次に、商品の画像が出品者の手元にあるか否かを推定し、推定結果を基に、出品者端末10内の専用アプリを用いて撮影された商品の画像か否かをスコアとして算出する(ステップS103)。そして、算出されたスコアが所定の閾値より高い場合は(ステップS104、Yes)、判定装置100は、商品の出品が可能と判定する(ステップS105)。一方、算出されたスコアが所定の閾値より低い場合(ステップS104、No)、判定装置100は、出品が不可と判定する(ステップS106)。
【0043】
次に、図5を用いて、出品者が出品者端末10内の専用アプリを用いて撮影した商品の画像の推定の手順を説明する。判定装置100の推定部132は、出品者端末10内の専用アプリを用いて撮影された商品の画像か否かを判定し(ステップS201)、出品者端末10内の専用アプリを用いて撮影された商品の画像と判断した場合は(ステップS201、Yes)、出品者または他の出品者が過去に出品した商品の画像と位置の比較を行う(ステップS202)。一方、出品者端末10内の専用アプリを用いて撮影された画像ではないと判断した場合(ステップS201、No)、判定装置100は、推定処理を終了する。
【0044】
次に、出品者または他の出品者が過去に出品した商品の画像と、商品の位置の比較し、商品の位置が異なる場合は(ステップS202、Yes)、撮影した商品の画像が立体物か否かを特定する(ステップS203)。一方、出品者が過去に出品した商品の画像と商品の位置の比較し、商品の位置に変化が無い場合(ステップS202)、判定装置100は、推定処理を終了する。
【0045】
次に、商品の画像が立体物である場合は(ステップS203、Yes)、商品の画像が撮影されてから24時間以内か否かを判定する(ステップS204)。一方、商品の画像が立体物でない場合(ステップS203、No)、判定装置100は推定処理を終了する。そして、商品の画像が撮影されてから24時間以内である場合は(ステップS204、Yes)、判定装置100は、推定処理を終了する。一方、商品の画像が撮影されてから24時間以上経過している場合(ステップS204、No)、判定装置100は、推定処理を終了する。
【0046】
これによれば、出品者端末10内の専用アプリを用いて撮影された商品の画像を、出品者の手元に商品があるか否かをスコアとして算出し、スコアが所定の閾値より高ければ出品が可能となる判定を下し、所定の閾値より低ければ出品が不可となる判定を下す。そのため、メーカーが提供している商品の画像または、他人の商品の画像が流用と、出品者の手元に商品が無いにも関わらず、出品しようとする行為を防ぐことができる判定方法、判定プログラムを提供することができる。
【0047】
〔5.ハードウェア構成〕
また、上述した実施形態に係る判定装置100は、例えば図6に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図6は、判定装置100の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続された形態を有する。
【0048】
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。一次記憶装置1040は、RAM等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一時的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが記憶される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等により実現される。
【0049】
出力IF1060は、モニタやプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインターフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力IF1070は、マウス、キーボード、およびスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインターフェースであり、例えば、USB等により実現される。
【0050】
なお、入力装置1020は、例えば、CD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等から情報を読み出す装置であってもよい。また、入力装置1020は、USBメモリ等の外付け記憶媒体であってもよい。
【0051】
ネットワークIF1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0052】
演算装置1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。例えば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
【0053】
例えば、コンピュータ1000が判定装置100として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムを実行することにより、判定装置100の制御部130に機能を実現する。
【0054】
〔6.構成と効果〕
本開示に係る判定装置100は、商品の画像を取得する取得部131と、取得部131により取得された商品の画像に基づいて、出品者が撮影した商品の画像か否かを示すスコアを算出する算出部133と、算出部133により算出されたスコアに基づいて、出品の可否に関する情報を出力する出力部134と、を備える。
【0055】
この構成によれば、出品者端末10内の専用アプリを用いて撮影された商品の画像を、出品者端末10内の専用アプリを用いて撮影した商品の画像か否かをスコアとして算出し、スコアが所定の閾値より高ければ出品が可能となる判定を下す。そのため、メーカーが提供している商品の画像または、他人の商品の画像の流用と、出品者の手元に商品が無いにも関わらず、出品しようとする行為を防ぐことができる判定装置100を提供することができる。
【0056】
本開示に係る判定装置100の取得部131は、出品者端末10内の専用アプリを用いて撮影された商品の画像を取得する。
【0057】
この構成によれば、取得部131は、出品者端末10内の専用アプリを用いて撮影した商品の画像のみを取得することができる。また、例えば、出品者は、商品の画像を撮影してから24時間以内であれば商品の画像を一時保存することができる。そのため、メーカーが提供している商品の画像または、他人の商品の画像の流用と、出品者の手元に商品が無いにも関わらず、出品しようとする行為を防ぐことができる判定装置100を提供することができる。
【0058】
本開示に係る判定装置100の出力部134は、算出部133により算出されたスコアに基づいて、出品者の可否に関する情報を出力する。
【0059】
この構成によれば、出力部134は、算出133で算出されたスコアが、所定の閾値より高い場合は出品が可能とし、所定の閾値より低い場合は出品を不可と判定し、出品者端末10に出力する。そのため、メーカーが提供している商品の画像または、他人の商品の画像の流用と、出品者の手元に商品が無いにも関わらず、出品しようとする行為を防ぐことができる判定装置100を提供することができる。
【0060】
以上、本願の実施形態を図面に基づいて詳細に説明したが、これは例示であり、発明の開示の欄に記載の様態を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0061】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部131は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0062】
1 全体システム
10 出品者端末
100 判定装置
110 通信部
120 記憶部
121 出品者情報記憶部
122 商品画像記憶部
123 算出結果記憶部
124 出品情報記憶部
130 制御部
131 取得部
132 推定部
133 算出部
134 出力部
N ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6