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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025140922
(43)【公開日】2025-09-29
(54)【発明の名称】プログラム及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/825 20140101AFI20250919BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20250919BHJP
   A63F 13/58 20140101ALI20250919BHJP
【FI】
A63F13/825
A63F13/69
A63F13/58
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024040574
(22)【出願日】2024-03-14
(71)【出願人】
【識別番号】000132471
【氏名又は名称】株式会社セガ
(74)【代理人】
【識別番号】100156605
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 彰彦
(72)【発明者】
【氏名】大友 崇弘
(57)【要約】
【課題】育成コンテンツよりも先行して素材コンテンツを所持することの動機付けを与える。
【解決手段】本発明は、コンピュータを、ゲーム内の育成コンテンツ、及び、ゲーム内で前記育成コンテンツの育成のために使用される素材コンテンツを、ユーザに所持させる所持手段、ユーザが育成コンテンツを所持した後に素材コンテンツを所持した場合よりも、育成コンテンツを所持する前に素材コンテンツを所持した場合の方が、前記ユーザが育成コンテンツを育成しやすくなるように制御する育成手段として機能させるプログラムである。
【選択図】図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
ゲーム内の育成コンテンツ、及び、ゲーム内で前記育成コンテンツの育成のために使用される素材コンテンツを、ユーザに所持させる所持手段、
ユーザが育成コンテンツを所持した後に素材コンテンツを所持した場合よりも、育成コンテンツを所持する前に素材コンテンツを所持した場合の方が、前記ユーザが育成コンテンツを育成しやすくなるように制御する育成手段、
として機能させるプログラム。
【請求項2】
前記育成手段は、前者の場合よりも後者の場合の方が、素材コンテンツの使用について前記ユーザを優遇することによって、前記ユーザが育成コンテンツを育成しやすくなるように制御する、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記育成手段は、前者の場合よりも後者の場合の方が、育成コンテンツの育成のために使用する素材コンテンツの使用量を少なくすることによって前記ユーザを優遇する、請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記育成手段は、前者の場合よりも後者の場合の方が、素材コンテンツを使用した際に、育成コンテンツに設定されたパラメータの上昇量を増大させることによって前記ユーザを優遇する、請求項2に記載のプログラム。
【請求項5】
前記育成手段は、前者の場合よりも後者の場合の方が、素材コンテンツの入手について前記ユーザを優遇することによって、前記ユーザが育成コンテンツを育成しやすくなるように制御する、請求項1に記載のプログラム。
【請求項6】
前記育成手段は、前者の場合よりも後者の場合の方が、素材コンテンツを入手するためのコストを下げることによって前記ユーザを優遇する、請求項5に記載のプログラム。
【請求項7】
前記育成手段は、前者の場合よりも後者の場合の方が、素材コンテンツを入手するための確率を上げることによって前記ユーザを優遇する、請求項5に記載のプログラム。
【請求項8】
前記育成手段は、
育成が完了した育成完了済の育成コンテンツを所持する場合において、
前記育成完了済の育成コンテンツと同一の育成コンテンツであって、未だ育成が完了していない未完了の育成コンテンツを所持した後に、素材コンテンツを所持した場合よりも、前記未完了の育成コンテンツを所持する前に素材コンテンツを所持した場合の方が、前記ユーザが前記未完了の育成コンテンツを育成しやすくなるように制御する、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項9】
ゲーム内の育成コンテンツ、及び、ゲーム内で前記育成コンテンツの育成のために使用される素材コンテンツを、ユーザに所持させる所持部と、
ユーザが育成コンテンツを所持した後に素材コンテンツを所持した場合よりも、育成コンテンツを所持する前に素材コンテンツを所持した場合の方が、前記ユーザが育成コンテンツを育成しやすくなるように制御する育成部と、
を備える情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザが育成コンテンツ(例えば、ゲームアイテム等)を所持するよりも前に、その育成コンテンツの育成のために使用する素材コンテンツ(例えば、素材アイテム等)を所持した場合に、その未所持の育成コンテンツを所持するように前記ユーザを誘導するゲームのプログラムが知られている(たとえば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6021129号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、先に素材コンテンツを所持していることを前提として、未所持の育成コンテンツを所持することの動機付けを与えるものであるから、素材コンテンツ自体については、育成コンテンツよりも先行して所持することの動機付けが乏しいものとなっていた。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、育成コンテンツよりも先行して素材コンテンツを所持することの動機付けを与えることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための本発明の主たる発明は、
コンピュータを、
ゲーム内の育成コンテンツ、及び、ゲーム内で前記育成コンテンツの育成のために使用される素材コンテンツを、ユーザに所持させる所持手段、
ユーザが育成コンテンツを所持した後に素材コンテンツを所持した場合よりも、育成コンテンツを所持する前に素材コンテンツを所持した場合の方が、前記ユーザが育成コンテンツを育成しやすくなるように制御する育成手段、
として機能させるプログラムである。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本実施形態に係る情報処理システム1の一例を示す構成図である。
図2】本実施形態に係るコンピュータ50の一例を示すハードウェア構成図である。
図3】本実施形態に係るサーバー装置20の一例を示す機能ブロック図である。
図4】本実施形態に係るキャラクタ情報の一例を示す構成図である。
図5】本実施形態に係るアイテム情報の一例を示す構成図である。
図6】本実施形態に係るクエスト情報の一例を示す構成図である。
図7】本実施形態に係る抽選ゲーム情報の一例を示す構成図である。
図8】本実施形態に係るスケジュール情報の一例を示す構成図である。
図9】本実施形態に係るユーザ情報の一例を示す構成図である。
図10】本実施形態に係る所持キャラクタ情報の一例を示す構成図である。
図11】本実施形態に係る所持ログ情報の一例を示す構成図である。
図12】本実施形態に係るクライアント端末10の一例を示す機能ブロック図である。
図13】素材アイテム、素材キャラクタ、育成キャラクタの所持状況と優遇効果との関係を示す説明図である。図13Aは、先に素材キャラクタを所持し、その後に育成キャラクタを所持した状況を示す図である。図13Bは、先に育成キャラクタを所持し、その後に素材キャラクタを所持した状況を示す図である。図13Cは、先に素材アイテムを所持し、その後に育成キャラクタを所持した状況を示す図である。図13Dは、先に育成キャラクタを所持し、その後に素材アイテムを所持した状況を示す図である。
図14】実施例1における育成キャラクタの育成に関する動作例を示すフローチャートである。
図15】本実施形態における育成キャラクタ選択画面500の構成例を示す図である。
図16】実施例2における育成キャラクタの育成に関する動作例を示すフローチャートである。
図17】本実施形態におけるキャラクタ選択画面550の構成例を示す図である。
図18】実施例3における育成キャラクタの育成に関する動作例を示すフローチャートである。
図19】本実施形態におけるキャラクタ選択画面600の構成例を示す図である。
図20】実施例4における素材アイテムの売却に関する動作例を示すフローチャートである。
図21】本実施形態における素材アイテム選択画面650の構成例を示す図である。
図22】実施例5における素材アイテムの入手に関する動作例を示すフローチャートである。
図23】本実施形態における素材アイテム選択画面700の構成例を示す図である。
図24】実施例6における素材キャラクタの入手に関する動作例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
即ち、コンピュータを、
ゲーム内の育成コンテンツ、及び、ゲーム内で前記育成コンテンツの育成のために使用される素材コンテンツを、ユーザに所持させる所持手段、
ユーザが育成コンテンツを所持した後に素材コンテンツを所持した場合よりも、育成コンテンツを所持する前に素材コンテンツを所持した場合の方が、前記ユーザが育成コンテンツを育成しやすくなるように制御する育成手段、
として機能させるプログラムである。
このようなプログラムによれば、育成コンテンツの育成状況を有利に展開できるため、育成コンテンツよりも先行して素材コンテンツを所持することの動機付けを与えることが可能となる。
【0009】
また、かかるプログラムであって、
前記育成手段は、前者の場合よりも後者の場合の方が、素材コンテンツの使用について前記ユーザを優遇することによって、前記ユーザが育成コンテンツを育成しやすくなるように制御することとしてもよい。
このようなプログラムによれば、育成コンテンツよりも先行して素材コンテンツを所持することで、素材コンテンツの使用に際して優遇されるため、育成コンテンツの育成状況を有利に展開することが可能となる。
【0010】
また、かかるプログラムであって、
前記育成手段は、前者の場合よりも後者の場合の方が、育成コンテンツの育成のために使用する素材コンテンツの使用量を少なくすることによって前記ユーザを優遇することとしてもよい。
このようなプログラムによれば、育成コンテンツよりも先行して素材コンテンツを所持することで、育成コンテンツの育成のために使用する素材コンテンツの使用量が少なくなるため、育成コンテンツの育成状況を有利に展開することが可能となる。
【0011】
また、かかるプログラムであって、
前記育成手段は、前者の場合よりも後者の場合の方が、素材コンテンツを使用した際に、育成コンテンツに設定されたパラメータの上昇量を増大させることによって前記ユーザを優遇することとしてもよい。
このようなプログラムによれば、育成コンテンツよりも先行して素材コンテンツを所持することで、素材コンテンツの使用により、育成コンテンツに設定されたパラメータの上昇量が増大することになるため、育成コンテンツの育成状況を有利に展開することが可能となる。
【0012】
また、かかるプログラムであって、
前記育成手段は、前者の場合よりも後者の場合の方が、素材コンテンツの入手について前記ユーザを優遇することによって、前記ユーザが育成コンテンツを育成しやすくなるように制御することとしてもよい。
このようなプログラムによれば、育成コンテンツよりも先行して素材コンテンツを所持することで、素材コンテンツの入手に際して優遇されるため、育成コンテンツの育成状況を有利に展開することが可能となる。
【0013】
また、かかるプログラムであって、
前記育成手段は、前者の場合よりも後者の場合の方が、素材コンテンツを入手するためのコストを下げることによって前記ユーザを優遇することとしてもよい。
このようなプログラムによれば、育成コンテンツよりも先行して素材コンテンツを所持することで、素材コンテンツを低コストで入手できることになるため、育成コンテンツの育成状況を有利に展開することが可能となる。
【0014】
また、かかるプログラムであって、
前記育成手段は、前者の場合よりも後者の場合の方が、素材コンテンツを入手するための確率を上げることによって前記ユーザを優遇することとしてもよい。
このようなプログラムによれば、育成コンテンツよりも先行して素材コンテンツを所持することで、素材コンテンツを高確率で入手できることになるため、育成コンテンツの育成状況を有利に展開することが可能となる。
【0015】
また、かかるプログラムであって、
前記育成手段は、
育成が完了した育成完了済の育成コンテンツを所持する場合において、
前記育成完了済の育成コンテンツと同一の育成コンテンツであって、未だ育成が完了していない未完了の育成コンテンツを所持した後に、素材コンテンツを所持した場合よりも、前記未完了の育成コンテンツを所持する前に素材コンテンツを所持した場合の方が、前記ユーザが前記未完了の育成コンテンツを育成しやすくなるように制御することとしてもよい。
このようなプログラムによれば、育成コンテンツの育成が完了しても、素材コンテンツを継続して所持することの動機付けを与えることが可能となる。
【0016】
また、ゲーム内の育成コンテンツ、及び、ゲーム内で前記育成コンテンツの育成のために使用される素材コンテンツを、ユーザに所持させる所持部と、
ユーザが育成コンテンツを所持した後に素材コンテンツを所持した場合よりも、育成コンテンツを所持する前に素材コンテンツを所持した場合の方が、前記ユーザが育成コンテンツを育成しやすくなるように制御する育成部と、
を備える情報処理装置である。
このような情報処理装置によれば、育成コンテンツの育成状況を有利に展開できるため、育成コンテンツよりも先行して素材コンテンツを所持することの動機付けを与えることが可能となる。
【0017】
===実施形態===
以下では、本発明の実施形態に係る情報処理装置、プログラム、情報処理方法、及び情報処理システムについて詳細に説明する。なお、本発明は、ゲーム内で素材コンテンツを用いて育成コンテンツを育成する仕組みを採用するプログラム、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理システム等に広く適用できる。
【0018】
<システム構成>
図1は、本実施形態に係る情報処理システム1の一例を示す構成図である。図1に示すように、本実施形態に係る情報処理システム1は、1台以上のクライアント端末10とサーバー装置20とがネットワークNを介して接続されている。
【0019】
クライアント端末10は、ユーザが操作するスマートフォン、タブレット、PCなどの端末装置や、家庭用や業務用のゲーム専用機器などの端末装置である。サーバー装置20は、クライアント端末10でユーザにより行われるゲームの管理や制御、ゲーム内での課金処理等を行う。ネットワークNは、インターネット等であって、移動無線基地局などを含む。
【0020】
なお、本発明は図1に示すクライアント・サーバー型の情報処理システム1の他、ゲーム内での課金処理を行う仕組みを別途設けることで単体のゲーム装置においても適用可能である。図1の情報処理システム1は一例であって用途や目的に応じて様々なシステム構成例があることは言うまでもない。例えば、図1のサーバー装置20は複数のコンピュータに分散して構成してもよい。
【0021】
<ハードウェア構成>
《クライアント端末及びサーバー装置》
図2は、本実施形態に係るコンピュータ50の一例を示すハードウェア構成図である。本実施形態に係るクライアント端末10及びサーバー装置20は、例えば図2に示すハードウェア構成のコンピュータ50により実現される。なお、コンピュータ50は情報処理装置の一例である。
【0022】
コンピュータ50は、図2に示すように、CPU51、RAM52、ROM53、通信インタフェース54、入力装置55、表示装置56、外部インタフェース57、及びHDD58などを備えており、それぞれがバスラインBで相互に接続されている。なお、サーバー装置20においては、入力装置55及び表示装置56を必要なときに接続して利用する形態であってもよい。
【0023】
CPU51は、ROM53やHDD58などの記憶装置からプログラムやデータをRAM52上に読み出し、読み出したプログラムやデータに基づく各種処理を実行することによって、コンピュータ全体の制御や機能を実現する演算装置である。
【0024】
RAM52は、プログラムやデータを一時保持するための揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例であり、CPU51が各種処理を実行する際のワークエリアとしても利用される。
【0025】
ROM53は、電源を切ってもプログラムやデータを保持することができる不揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例である。ROM53には、コンピュータ50の起動時に実行されるBIOS、OS設定、及びネットワーク設定などのプログラムやデータが格納されている。
【0026】
通信インタフェース54は、コンピュータ50をネットワークNに接続するためのインタフェースである。これにより、コンピュータ50は通信インタフェース54を介してデータ通信を行うことができる。
【0027】
入力装置55は、ユーザ又はゲーム運営者(管理者)が各種データ等を入力するのに用いる装置である。本実施形態における入力装置55は、例えば、タッチパネル、操作キーやボタン、キーボードやマウスなどの操作装置である。
【0028】
表示装置56は、ユーザ又はゲーム運営者(管理者)に対して各種情報を画面表示するための装置である。本実施形態における表示装置56は、例えば、液晶や有機ELなどのディスプレイである。
【0029】
外部インタフェース57は、外部装置とデータ通信可能に接続するためのインタフェースである。これにより、コンピュータ50は外部インタフェース57を介して記録媒体の読み取り及び/又は書き込みを行うことができる。外部装置は、例えば、フレキシブルディスク、CD、DVD、SDメモリカード、USBメモリなどの記録媒体である。
【0030】
HDD58は、プログラムやデータを格納している不揮発性の記憶装置の一例である。格納されるプログラムやデータには、コンピュータ全体を制御する基本ソフトウェアであるOS、及びOS上において各種機能を提供するアプリケーションなどがある。
【0031】
なお、HDD58に替えて、記憶媒体としてフラッシュメモリを用いるドライブ装置(例えばソリッドステートドライブ:SSD)を利用してもよい。
【0032】
本実施形態に係るクライアント端末10及びサーバー装置20は、上述したハードウェア構成のコンピュータ50においてプログラムを実行することにより、後述するような各種処理を実現できる。
【0033】
<ソフトウェア構成>
《サーバー装置》
図3は、本実施形態に係るサーバー装置20の一例を示す機能ブロック図である。本実施形態に係るサーバー装置20は、例えば図3に示す機能ブロックにより実現される。
【0034】
本実施形態に係るサーバー装置20は、プログラムを実行することにより、サーバー制御部200、サーバー記憶部220、及びサーバー通信部240を実現する。
【0035】
サーバー制御部200は、サーバー装置20における各種処理を実行する機能を有する。本実施形態におけるサーバー制御部200は、リクエスト処理部201と、情報管理部202を含む。
【0036】
リクエスト処理部201は、クライアント端末10からのリクエストを受信し、その受信したリクエストに対応する処理を実行して、処理結果等をレスポンスとしてクライアント端末10に送信する。
【0037】
情報管理部202は、ゲームをプレイするユーザの各種情報をユーザ情報としてユーザ情報記憶部226に記憶させる。また、情報管理部202は、リクエスト処理部201からの要求に応じてユーザ情報等の更新等を行う。
【0038】
サーバー記憶部220は、サーバー装置20における各種情報を記憶する機能を有する。本実施形態におけるサーバー記憶部220は、図3に示すように、キャラクタ情報記憶部221と、アイテム情報記憶部222と、クエスト情報記憶部223と、抽選ゲーム情報記憶部224と、スケジュール情報記憶部225と、ユーザ情報記憶部226を含む。
【0039】
キャラクタ情報記憶部221は、コンテンツ情報記憶部の一例であって、コンテンツの一例としてのキャラクタに関するキャラクタ情報(コンテンツ情報)を記憶している。キャラクタ情報記憶部221が記憶するキャラクタ情報には、対戦ゲーム、抽選ゲーム、育成等で利用される各種キャラクタが設定されている。キャラクタ情報記憶部221が記憶するキャラクタ情報は、以下に示す各種データによって構成されている。
【0040】
図4は、本実施形態に係るキャラクタ情報の一例を示す構成図である。図4に示すキャラクタ情報は、項目としてキャラクタID、名称、レア度、能力パラメータ、レベル、進化キャラクタ、進化素材キャラクタ、素材アイテム、抽選確率、売却ポイント等を有する。
【0041】
キャラクタIDは、キャラクタを一意に識別するための情報である。名称は、キャラクタ名を示す情報である。
【0042】
レア度は、キャラクタの希少価値(レアリティ)を示す情報である。ここでは、複数階級のレア度のうちのいずれかの階級が初期設定されている。本実施形態では、レア度「1」~「5」までの5段階の設定が可能である。なお、レア度の階級は、5段階に限られるものではなく、4段階以下であってもよいし、6段階以上であってもよい。
【0043】
能力パラメータは、キャラクタが持つ能力を示す情報である。ここでは、攻撃、防御、HP等の能力値が初期設定されている。レベルは、キャラクタの育成度合いを示すパラメータである。ここでは、初期値が設定されている。本実施形態では、能力パラメータやレベルは、キャラクタを育成することによって初期値から上昇するように構成されている。
【0044】
進化キャラクタは、進化前のキャラクタに予め関連付けられた進化後のキャラクタを示す情報である。進化キャラクタは、進化前のキャラクタについて進化合成を行うことによって所持できるキャラクタである。進化合成については後述するが、キャラクタを育成する方法の一つである。
【0045】
進化素材キャラクタは、進化合成に使用される素材となるキャラクタであって、進化前のキャラクタに予め関連付けられた素材キャラクタである。本実施形態では、進化前のキャラクタに1又は複数の素材キャラクタが予め関連付けられている。複数の素材キャラクタには、同種類の素材キャラクタが複数関連付けられている場合、異種類の素材キャラクタが複数設定される場合、又はこれらを組み合わせて関連付けられている場合がある。
【0046】
素材アイテムは、限界突破に使用される素材となるアイテムであって、キャラクタに予め関連付けられた素材アイテムである。限界突破については後述するが、キャラクタを育成する方法の一つである。
【0047】
抽選確率は、キャラクタが抽選ゲームで当選する確率を示す情報である。ここでは、レア度の高いキャラクタであるほど低い抽選確率が設定されている。
【0048】
売却ポイントは、キャラクタを売却したときに得られるゲームポイントの数量を示す情報である。ここでは、レア度の高いキャラクタであるほど多いポイント量が設定されている。
【0049】
アイテム情報記憶部222は、コンテンツ情報記憶部の一例であって、コンテンツの一例としてのアイテムに関するアイテム情報(コンテンツ情報)を記憶している。アイテム情報記憶部222が記憶するアイテム情報は、以下に示す各種データによって構成されている。
【0050】
図5は、本実施形態に係るアイテム情報の一例を示す構成図である。図5に示すアイテム情報は、項目としてアイテムID、名称、機能・効果、購入・売却ポイント、ドロップ率等を有する。
【0051】
アイテムIDは、アイテムを一意に識別するための情報である。名称は、アイテム名を示す情報である。機能・効果は、アイテムが持つ機能や効果に関する情報が設定されている。
【0052】
購入・売却ポイントは、アイテムを購入するときに消費されるゲームポイントの数量、又は、アイテムを売却するときに所持できるゲームポイントの数量を示す情報である。ここでは、ユーザが購入可能又は売却可能なアイテムに対して設定されている。ドロップ率は、アイテムをゲーム内で入手するため入手確率を示す情報である。
【0053】
クエスト情報記憶部223は、ゲームステージであるクエストに関するクエスト情報を記憶している。クエスト情報記憶部223が記憶するクエスト情報は、以下に示す各種データによって構成されている。
【0054】
図6は、クエスト情報の一例を示す構成図である。図6に示すクエスト情報は、項目としてクエストID、名称、消費ポイント、難易度、敵キャラクタ、獲得可能キャラクタ、クリア報酬、プレイ可能期間等を有する。
【0055】
クエストIDは、クエストを一意に識別するための情報である。名称は、クエストの名称を示す情報である。プレイ可能期間は、クエストをユーザがプレイできる期間を示す情報である。
【0056】
消費ポイントは、クエストをプレイする際に消費されるゲームポイントの数量を示す情報である。すなわち、ユーザがクエストをプレイするためには、自分の持つゲームポイントを消費ポイント分だけ消費しなければならず、自分のゲームポイントが不足する場合には、そのクエストをプレイできないことになる。
【0057】
難易度は、クエストに対して予め設定された難易度を示す情報である。ここでは、複数階級の難易度のうちのいずれかの階級が予め設定されており、クエストの難易度は変動しないように構成されている。
【0058】
敵キャラクタは、キャラクタ情報記憶部221が記憶するキャラクタ情報に設定されたキャラクタのうち、クエストで対戦相手として出現し得る1又は複数のキャラクタを示す情報である。本実施形態では、クエストの難易度が高いほど、敵キャラクタのHP(体力値)や強さレベル等の各種パラメータが高くなるように構成されている。
【0059】
獲得可能キャラクタは、キャラクタ情報記憶部221が記憶するキャラクタ情報に設定されたキャラクタのうち、クエストで獲得できる1又は複数のキャラクタを示す情報である。なお、クエストの獲得可能キャラクタと敵キャラクタが同一のキャラクタとなる場合がある。本実施形態では、獲得可能キャラクタに関連付けドロップ率も併せて設定されている。ドロップ率は、キャラクタをクエストで入手するため入手確率を示す情報である。
【0060】
クリア報酬は、クエストをクリアしたユーザに対して与えられる報酬に関する情報である。ここでは、1又は複数のアイテムがクリア報酬として設定されている。なお、キャラクタやゲームポイントを、アイテムに代えて又はアイテムに加えてクリア報酬として設定してもよい。
【0061】
抽選ゲーム情報記憶部224は、抽選ゲームに関する抽選ゲーム情報を記憶している。抽選ゲーム情報記憶部224が記憶する抽選ゲーム情報は、以下に示す各種データによって構成されている。
【0062】
図7は、本実施形態に係る抽選ゲーム情報の一例を示す構成図である。図7に示す抽選ゲーム情報は、項目として抽選ID、名称、プレイ可能期間、消費ポイント、獲得可能なキャラクタ等を有する。
【0063】
抽選IDは、抽選ゲームを一意に識別するための情報である。名称は、抽選ゲーム名を示す情報である。プレイ可能期間は、抽選ゲームをユーザがプレイできる期間を示す情報である。
【0064】
消費ポイントは、抽選ゲームをプレイする際に消費されるゲームポイントの数量を示す情報である。すなわち、ユーザが抽選ゲームをプレイするためには、自分の持つゲームポイントを消費ポイント分だけ消費しなければならず、自分のゲームポイントが不足する場合には、その抽選ゲームをプレイできないことになる。
【0065】
獲得可能キャラクタは、キャラクタ情報記憶部221が記憶するキャラクタ情報に設定されたキャラクタのうち、抽選結果として獲得できる1又は複数のキャラクタを示す情報である。
【0066】
スケジュール情報記憶部225は、新たにプレイ可能となるクエスト等のスケジュールに関するスケジュール情報を記憶している。スケジュール情報記憶部225が記憶するスケジュール情報は、以下に示す各種データによって構成されている。
【0067】
図8は、スケジュール情報の一例を示す構成図である。図8に示すスケジュール情報は、項目としてスケジュールID、追加対象、プレイ可能期間、新登場キャラクタ等を有する。
【0068】
スケジュールIDは、追加対象の日程を一意に識別するための情報である。追加対象は、新たにプレイ可能となるクエストや抽選ゲームを示す情報である。本実施形態では、ゲームのバージョンアップ等のタイミングで、新たにプレイ可能となるクエストや抽選ゲームが追加される。
【0069】
プレイ可能期間は、追加対象であるクエストや抽選ゲームを新たにプレイできる期間を示す情報である。新登場キャラクタは、新たにプレイ可能となるクエストや抽選ゲームをプレイすることで獲得し所持可能となるキャラクタを示す情報である。本実施形態では、新登場キャラクタを獲得して所持可能となる期間が、新たにプレイ可能となるクエストや抽選ゲームのプレイ可能期間と一致することになる。
【0070】
ユーザ情報記憶部226は、ゲームをプレイするユーザに関するユーザ情報を記憶している。ユーザ情報記憶部226が記憶するユーザ情報は、以下に示す各種データによって構成されている。
【0071】
図9は、本実施形態に係るユーザ情報の一例を示す構成図である。図9に示すユーザ情報は、項目としてユーザID、名前、パーティ、所持ポイント、所持キャラクタ情報、所持アイテム、所持ログ情報等を有する。
【0072】
ユーザIDは、ユーザを一意に識別するための情報である。名前は、ユーザ名を示す情報である。パーティは、ユーザによって編成されたパーティを構成する各キャラクタを示す情報である。所持ポイントは、ユーザが現時点において所持するゲームポイントの数量を示す情報である。
【0073】
所持キャラクタ情報は、キャラクタ情報記憶部221が記憶するキャラクタ情報に設定されたキャラクタのうち、ユーザが現時点において所持する1又は複数のキャラクタに関する情報である。この所持キャラクタ情報は、以下の通り、各種データによって構成されている。
【0074】
図10は、所持キャラクタ情報の一例を示す構成図である。図10に示す所持キャラクタ情報は、項目として所持キャラクタ、所持日、能力パラメータ、レベル、育成状況、使用回数等を有する。
【0075】
所持キャラクタは、ユーザが現時点において所持するキャラクタを一意に識別するための情報である。所持日は、ユーザが所持キャラクタを所持した日(タイミング)を示す情報である。レベルは、所持キャラクタの現時点におけるレベルを示す情報である。
【0076】
育成状況は、所持キャラクタの育成が完了したか否かを示すフラグ情報である。本実施形態では、所持キャラクタのレベルが所定値に達したことにより、所持キャラクタの育成が完了したものとして設定される。
【0077】
使用回数は、ユーザが所持キャラクタをゲーム内で使用した回数を示す情報である。本実施形態では、ユーザが所持キャラクタを自分のパーティに組み込んでクエストに挑んだ回数が、その所持キャラクタの使用回数として設定される。
【0078】
所持アイテムは、アイテム情報記憶部222が記憶するアイテム情報に設定されたアイテムのうち、ユーザが現時点において所持する1又は複数のアイテムを示す情報である。ここでは、図中にて括弧書きで示すように、現時点においてユーザが所持している所持アイテムの数量も併せて設定されている。
【0079】
所持ログ情報は、現時点における所持アイテムの所持履歴に関する情報である。この所持ログ情報は、以下の通り、各種データによって構成されている。
【0080】
図11は、所持ログ情報の一例を示す構成図である。図11に示す所持ログ情報は、項目としてログID、所持アイテム、所持日等を有する。
【0081】
ログIDは、ユーザが所持アイテムを所持した順番に従って付与された識別情報である。所持アイテムは、ユーザの所持アイテムを特定するための情報である。所持日は、ユーザが所持アイテムを所持した日(タイミング)を示す情報である。
【0082】
サーバー通信部240は、ネットワークNを介してクライアント端末10との通信を行う機能を有する。
【0083】
《クライアント端末》
図12は、本実施形態に係るクライアント端末10の一例を示す機能ブロック図である。本実施形態に係るクライアント端末10は、例えば図12に示す機能ブロックにより実現される。
【0084】
本実施形態に係るクライアント端末10は、プログラムを実行することにより、クライアント制御部100、クライアント記憶部120、クライアント通信部140、操作入力受付部150、画面表示部160を実現する。
【0085】
クライアント制御部100は、クライアント端末10における各種処理を実行する機能を有する。本実施形態におけるクライアント制御部100は、少なくともゲーム制御部101、サーバーアクセス部102、及び表示制御部103を含む。
【0086】
ゲーム制御部101は、各種ゲームの進行等に関する制御を行う。本実施形態に係るゲーム制御部101は、クライアント端末10がユーザから受け付けたゲーム操作に基づいて、後述する対戦ゲーム、抽選ゲーム、キャラクタの育成等に関する制御を行う。このゲーム制御部101は、対戦部101A、抽選部101B、所持部101C、育成部101D、売却部101Eを含む。
【0087】
対戦部101Aは、対戦ゲームに関する各種処理を実行する。本実施形態に係る対戦部101Aは、クエスト毎にユーザのパーティを構成する各キャラクタと敵キャラクタとの対戦について勝敗を決定する。
【0088】
抽選部101Bは、抽選ゲームに関する各種処理を実行する。本実施形態に係る抽選部101Bは、抽選ゲーム毎に抽選候補となるキャラクタの中からユーザに所持させるキャラクタを抽選によって決定する。
【0089】
所持部101Cは、ユーザにゲーム内のアイテムやキャラクタを所持させるための各種処理を実行する。本実施形態に係る所持部101Cは、例えば、対戦ゲームで付与されたアイテムや抽選ゲームで付与されたキャラクタをユーザに所持させる。
【0090】
育成部101Dは、ユーザの所持するキャラクタの育成に関する各種処理を実行する。本実施形態に係る育成部101Dは、ユーザが所持する素材キャラクタや素材アイテムを使用することによって、そのユーザが自分の所持キャラクタの中から選択した育成キャラクタについて育成を行う。また、ユーザが育成キャラクタを所持した後に素材キャラクタや素材アイテムを所持した場合よりも、育成コンテンツを所持する前に素材キャラクタや素材アイテムを所持した場合の方が、ユーザが育成キャラクタを育成しやすくなるように制御する。
【0091】
本実施形態におけるキャラクタの育成は、例えば、ユーザが所持する素材アイテムを用いて、育成キャラクタに設定されたレベルの上限値を段階的に上昇させたり(限界突破)、ユーザが所持する素材キャラクタを用いて合成を行うことによって、育成キャラクタに設定された能力パラメータを上昇させたり(強化合成)、ユーザが所持する素材キャラクタを用いて合成を行うことによって、育成キャラクタを進化キャラクタに成長させたり(進化合成)することによって行われる。
【0092】
すなわち、キャラクタを育成する方法の1つである限界突破や強化合成では、その素材アイテムや素材キャラクタをユーザに所持させない(非所持にさせる)代わりに、引き続き所持する育成キャラクタを強化することができる。また、キャラクタを育成する方法の1つである進化合成では、その素材キャラクタをユーザに所持させない(非所持にさせる)代わりに、成長した進化キャラクタを所持させることができる。
【0093】
売却部101Eは、ユーザの所持キャラクタを売却することで、その所持キャラクタをユーザに所持させない(非所持にさせる)代わりに、ユーザに対して対価を与える。本実施形態に係る売却部101Eは、自分の所持キャラクタを売却する度に、対価の一例としてのゲームポイントをユーザに与える。
【0094】
サーバーアクセス部102は、ゲーム制御部101又は表示制御部103によって実行される各種処理の過程でサーバー装置20へのアクセスが必要となった場合等に、サーバー装置20に対して各種処理のリクエストを送信すると共に、サーバー装置20からの処理結果等をレスポンスとして受信する。
【0095】
表示制御部103は、各種ゲームの進行等に従ってクライアント端末10の画面表示を制御する。本実施形態に係る表示制御部103は、例えば、ゲーム制御部101が制御する対戦ゲームや抽選ゲームの進行等に従い、各種画面のデータを生成することによってクライアント端末10の画面表示を制御する。
【0096】
クライアント記憶部120は、インストールされたアプリケーション(ゲームアプリ等)やクライアント端末10において必要となる各種プログラム及び各種データ(例えば、サーバー装置20と同様に、キャラクタ情報、アイテム情報、クエスト情報、抽選ゲーム情報、スケジュール情報、ユーザ情報等)を記憶する。
【0097】
すなわち、クライアント記憶部120は、キャラクタ情報記憶部、アイテム情報記憶部、クエスト情報記憶部、抽選ゲーム情報記憶部、スケジュール情報記憶部、及びユーザ情報記憶部としても機能する。
【0098】
クライアント通信部140は、サーバー装置20との通信を行う。操作入力受付部150は、クライアント端末10を操作するユーザからの操作入力を受け付ける。画面表示部160は、表示制御部103からの制御に従って、クライアント端末10の画面表示を行う。
【0099】
なお、上述したように、本実施形態に係る情報処理システム1では、クライアント端末10においてゲーム制御や表示制御が行われるが、サーバー装置20が行ってもよい。具体的には、ゲーム制御部及び表示制御部の少なくとも一方を、クライアント端末10のクライアント制御部100に設けない構成にする一方で、サーバー装置20のサーバー制御部200に設ける構成にしてもよい。
【0100】
また、クライアント端末10のクライアント制御部100は、HTML(Hyper Text Markup Language)等で記載されたページデータやページデータ内に含まれるスクリプトなどをサーバー装置20から受信して、ゲームに関する処理を行うブラウザ型がある。また、クライアント端末10のクライアント制御部100は、インストールされたアプリケーションに基づいて、ゲームに関する処理を行うアプリケーション型がある。図12は一例としてアプリケーション型を示している。
【0101】
<システム概要>
本実施形態における情報処理システム1の概要について説明する。本実施形態における情報処理システム1には、少なくとも対戦ゲーム、抽選ゲーム、及び、キャラクタの育成が含まれている。
【0102】
本実施形態における対戦ゲームでは、プレイ可能な複数のクエストが用意されている。ユーザは、複数のクエストの中からいずれかを選択してゲーム開始すると、その選択されたクエストに対応付けて設定された敵キャラクタと対戦できる。
【0103】
クエストでの対戦では、ユーザは、自分の所持するキャラクタ等を用いてパーティを編成しておき、そのパーティを構成する各キャラクタと敵キャラクタを対戦させることができる。
【0104】
また、クエストで敵キャラクタ(獲得可能なキャラクタ)を撃破すると、ドロップ率に従ってその敵キャラクタが付与され所持できる場合がある。敵キャラクタを所持すると、育成キャラクタや素材キャラクタとして使用できる場合がある。
【0105】
また、クエストをクリアしたときには、クリア報酬としてアイテムが付与され所持できる。クリア報酬が素材アイテムである場合には、育成キャラクタの育成に使用できる場合がある。
【0106】
本実施形態における抽選ゲームでは、プレイ可能な複数の抽選ゲームが用意されている。ユーザは、複数の抽選ゲームの中からいずれかを選択してゲーム開始すると、複数のキャラクタの中から抽選確率に基づき決定されたキャラクタが付与され所持できる。
【0107】
抽選結果として付与されたキャラクタを所持すると、育成キャラクタや素材キャラクタとして使用できる場合がある。
【0108】
本実施形態におけるキャラクタの育成では、ユーザは、自分の所持する素材キャラクタや素材アイテムを使用することによって、自分の所持キャラクタの中から選択した育成キャラクタを育成することができる。
【0109】
キャラクタを育成する方法としては、ユーザの素材アイテムを使用して限界突破を行うことによって、ユーザの育成キャラクタに設定されたレベルの上限値を段階的に上昇させる方法、ユーザの素材キャラクタを使用して強化合成を行うことによって、ユーザの育成キャラクタに設定された能力パラメータを上昇させる方法、ユーザの素材キャラクタを使用して進化合成を行うことによって、ユーザの育成キャラクタを進化キャラクタに成長させる方法等がある。
【0110】
本実施形態では、育成キャラクタよりも先行して素材アイテム及び素材キャラクタを所持することによって、育成キャラクタの育成状況を有利に展開できるようになっている。以下では、素材アイテム、素材キャラクタ、育成キャラクタの所持状況と優遇効果との関係について、図13を用いて説明する。
【0111】
図13は、素材アイテム、素材キャラクタ、育成キャラクタの所持状況と優遇効果との関係を示す説明図である。図13Aは、先に素材キャラクタを所持し、その後に育成キャラクタを所持した状況を示す図である。図13Bは、先に育成キャラクタを所持し、その後に素材キャラクタを所持した状況を示す図である。図13Cは、先に素材アイテムを所持し、その後に育成キャラクタを所持した状況を示す図である。図13Dは、先に育成キャラクタを所持し、その後に素材アイテムを所持した状況を示す図である。
【0112】
図13Aに示すように、ユーザが育成キャラクタを所持するよりも先行して、その育成キャラクタの育成のために使用される素材キャラクタを所持することによって、その素材キャラクタの使用や入手に際してユーザが優遇されるため、その育成キャラクタの育成状況を有利に展開できる。
【0113】
これに対して、図13Bに示すように、ユーザが素材キャラクタを所持するよりも先行して、その素材キャラクタで育成可能な育成キャラクタを所持している場合には、その素材キャラクタの使用や入手に際して優遇効果は発揮されない。
【0114】
図13Aに示す所持状況の場合においては、図13Bに示す所持状況の場合とは異なり、このような優遇効果を発揮させることで、育成キャラクタよりも先行して素材キャラクタを所持することの動機付けを与えることが可能となる。
【0115】
図13Cに示すように、ユーザが育成キャラクタを所持するよりも先行して、その育成キャラクタの育成のために使用される素材アイテムを所持することによって、その素材アイテムの使用や入手に際してユーザが優遇されるため、その育成キャラクタの育成状況を有利に展開できる。
【0116】
これに対して、図13Dに示すように、ユーザが素材アイテムを所持するよりも先行して、その素材アイテムで育成可能な育成キャラクタを所持している場合には、その素材アイテムの使用や入手に際して優遇効果は発揮されない。
【0117】
図13Cに示す所持状況の場合においては、図13Dに示す所持状況の場合とは異なり、このような優遇効果を発揮させることで、育成キャラクタよりも先行して素材アイテムを所持することの動機付けを与えることが可能となる。
【0118】
このように、本実施形態における情報処理システム1によれば、ユーザが育成キャラクタを所持した後に素材キャラクタを所持した場合よりも(図13B)、育成キャラクタを所持する前に素材キャラクタを所持した場合の方が(図13A)、そのユーザが育成キャラクタを育成しやすくなる。
【0119】
また同様に、ユーザが育成キャラクタを所持した後に素材アイテムを所持した場合よりも(図13D)、育成キャラクタを所持する前に素材アイテムを所持した場合の方が(図13C)、そのユーザが育成キャラクタを育成しやすくなる。
【0120】
そのため、ユーザに対して、育成キャラクタ(育成コンテンツ)よりも先行して素材アイテムや素材キャラクタ(素材コンテンツ)を所持することの動機付けを与えることが可能となる。
【0121】
<システム動作>
本実施形態における情報処理システム1の動作について説明する。以下では、育成コンテンツ(育成キャラクタ)よりも先行して素材コンテンツ(素材アイテムや素材キャラクタ)を所持することにより、ゲーム内で素材コンテンツの使用において優遇する場合に関する動作、及び、ゲーム内で素材コンテンツの入手において優遇する場合に関する動作について、それぞれ具体的に説明する。
【0122】
《素材コンテンツの使用時の優遇》
素材コンテンツの使用において優遇する場合に関する動作例について説明する。以下の実施例1では、素材アイテムを使用して限界突破を行うことによって育成キャラクタを育成する場合について説明し、実施例2では、素材キャラクタを使用して強化合成を行うことによって育成キャラクタを育成する場合について説明し、実施例3では、素材キャラクタを使用して進化合成を行うことによって育成キャラクタを育成する場合について説明し、実施例4では、ゲーム内のショップで素材アイテムを用いて売却を行う場合について説明する。
【0123】
<実施例1>
実施例1では、素材アイテムを使用して限界突破を行うことによって育成キャラクタを育成する場合に関する動作について、図14乃至図15を用いて説明する。図14は、実施例1における育成キャラクタの育成に関する動作例を示すフローチャートである。図15は、本実施形態における育成キャラクタ選択画面500の構成例を示す図である。
【0124】
先ず、図14に示すように、クライアント端末10の表示制御部103は、ユーザが不図示のメニュー画面で所定の操作を行うと、前記ユーザの操作入力を操作入力受付部150が受け付け、画像生成部101が生成した画像データに基づいて育成キャラクタ選択画面500を画面表示部160に表示する(ステップS11)。
【0125】
図15に示すように、育成キャラクタ選択画面500には、選択候補となる自分の所持キャラクタのリスト501と、スクロールボタン502と、育成キャラクタの選択を確定させて限界突破を行うための操作ボタン503と、育成キャラクタの選択を取り消すためのキャンセルボタン504が表示されている。
【0126】
本実施形態における育成キャラクタ選択画面500では、ユーザがスクロールボタン502を操作すると、リスト501内に選択候補となる所持キャラクタが上下方向に移動して順次表示されるようになっている。
【0127】
ユーザは、育成キャラクタ選択画面500において、リスト501内にリストアップされた自分の所持キャラクタの中から、育成キャラクタを選択した上で、操作ボタン503を押すことによってその選択を確定させることができる。
【0128】
次に、図14に戻り、クライアント端末10の育成部101Dは、図15に示す育成キャラクタ選択画面500において、ユーザがリスト501内にある複数の所持キャラクタのうちのいずれかを選択して、操作ボタン503を押したか否かを判定する(ステップS12)。
【0129】
次に、クライアント端末10の育成部101Dは、ユーザがいずれかの所持キャラクタを育成キャラクタとして選択する操作を行った場合に(ステップS12:YES)、そのユーザの所持アイテムの中に、その選択された育成キャラクタの育成のために使用される素材アイテムであって、その選択された育成キャラクタよりも先に所持した素材アイテムが存在するか否かを判定する(ステップS13)。
【0130】
具体的には、クライアント端末10の育成部101Dは、図4に示すキャラクタ情報を参照して、その選択された育成キャラクタに関連付けられた素材アイテム、つまり、その選択された育成キャラクタの育成のために使用される素材アイテムを特定する。
【0131】
続いて、クライアント端末10の育成部101Dは、図9に示すユーザ情報を参照して、そのユーザの所持アイテムの中に、その特定された素材アイテムが存在するか否か、つまり、そのユーザがその特定された素材アイテムを所持しているか否かを判定する。
【0132】
そのユーザがその特定された素材アイテムを所持している場合、図11に示す所持ログ情報を参照して、その特定された素材アイテムの所持日を特定すると共に、図10に示す所持キャラクタ情報を参照して、その選択された育成キャラクタの所持日を特定する。その特定された両者の所持日を比較することによって、その選択された育成キャラクタよりも先に所持した素材アイテムが存在するか否かを判定する。
【0133】
この判定の結果、そのユーザの所持アイテムの中に、その選択された育成キャラクタよりも先に所持した素材アイテムが存在しないと判定された場合に(ステップS13:NO)、後述するステップS16へ処理を進める。これに対して、その選択された育成キャラクタよりも先に所持した素材アイテムが存在すると判定された場合には(ステップS13:YES)、次に続くステップS14へ処理を進める。
【0134】
次に、クライアント端末10の育成部101Dは、そのユーザの所持アイテムの中に、その選択された育成キャラクタよりも先に所持した素材アイテムが存在する場合(ステップS13:YES)、図9に示すユーザ情報の所持アイテムを参照して、その先行所持の素材アイテムが5個以上存在しているか否かを判定する(ステップS14)。
【0135】
この判定の結果、そのユーザの所持アイテムの中に、その先行所持の素材アイテムが5個以上存在していないと判定された場合に(ステップS14:NO)、後述するステップS16へ処理を進める。これに対して、その先行所持の素材アイテムが5個以上存在していると判定された場合には(ステップS14:YES)、次に続くステップS15へ処理を進める。
【0136】
次に、クライアント端末10の育成部101Dは、そのユーザの所持アイテムの中に、その先行所持の素材アイテムが5個以上存在している場合(ステップS14:YES)、その先行所持の素材アイテム5個を使用して限界突破を行うことにより、その選択された育成キャラクタに設定されたレベルの上限値を1段階に上昇させる(ステップS15)。
【0137】
この際、クライアント端末10の育成部101Dは、図9に示すユーザ情報の所持アイテムを更新して、限界突破を行うために使用した先行所持の素材アイテム5個分を、そのユーザの所持アイテムから減らす。
【0138】
なおここでは、限界突破を行うために先行所持の素材アイテムを複数使用する場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、先行所持の素材アイテムを1つだけ使用して限界突破を行うようにすることも可能である。
【0139】
次に、クライアント端末10の育成部101Dは、そのユーザの所持アイテムの中に、その選択された育成キャラクタよりも先に所持した素材アイテムが存在しない場合(ステップS13:NO)、又は、その先行所持の素材アイテムが5個以上存在していない場合には(ステップS14:NO)、図9に示すユーザ情報の所持アイテムを参照して、その先行所持の素材アイテムに限らず、その選択された育成キャラクタの育成のために使用される素材アイテムを10個以上所持しているか否かを判定する(ステップS16)。
【0140】
この判定の結果、その選択された育成キャラクタの育成のために使用される素材アイテムを10個以上所持していないと判定された場合に(ステップS16:NO)、その選択された育成キャラクタに対して限界突破を行うことなくこのフローチャートを終了する。これに対して、その選択された育成キャラクタの育成のために使用される素材アイテムを10個以上所持していると判定された場合には(ステップS16:YES)、その素材アイテム10個を使用して限界突破を行うことにより、その選択された育成キャラクタに設定されたレベルの上限値を1段階に上昇させる(ステップS17)。
【0141】
この際、クライアント端末10の育成部101Dは、図9に示すユーザ情報の所持アイテムを更新して、限界突破のために使用した素材アイテム10個分を、そのユーザの所持アイテムから減らす。
【0142】
このように本実施形態における情報処理システム1によれば、ユーザが育成キャラクタを所持した後に素材アイテムを所持した場合よりも、育成キャラクタを所持する前に素材アイテムを所持した場合の方が、育成キャラクタの育成のために使用する素材アイテムの使用量が少なくなるため、素材アイテムの使用に際して優遇されることになる。その結果として、ユーザは育成キャラクタの育成状況を有利に展開することが可能となる。
【0143】
<実施例2>
実施例2では、素材キャラクタを使用して強化合成を行うことによって育成キャラクタを育成する場合に関する動作について、図16乃至図17を用いて説明する。図16は、実施例2における育成キャラクタの育成に関する動作例を示すフローチャートである。図17は、本実施形態におけるキャラクタ選択画面550の構成例を示す図である。
【0144】
先ず、図16に示すように、クライアント端末10の表示制御部103は、ユーザが不図示のメニュー画面で所定の操作を行うと、前記ユーザの操作入力を操作入力受付部150が受け付け、画像生成部101が生成した画像データに基づいてキャラクタ選択画面550を画面表示部160に表示する(ステップS31)。
【0145】
図17に示すように、キャラクタ選択画面550には、選択候補となる自分の所持キャラクタのリスト551、552と、スクロールボタン553、554と、育成キャラクタ及び素材キャラクタの選択を確定させて強化合成を行うための操作ボタン555と、育成キャラクタ及び素材キャラクタの選択を取り消すためのキャンセルボタン556が表示されている。
【0146】
本実施形態におけるキャラクタ選択画面550では、ユーザがスクロールボタン553、554を操作すると、リスト551、552内に選択候補となる所持キャラクタが上下方向に移動して順次表示されるようになっている。
【0147】
本実施形態では、キャラクタ選択画面550において、ユーザが、リスト551内にリストアップされた自分の所持キャラクタの中から、育成キャラクタを選択すると共に、リスト552内にリストアップされた自分の所持キャラクタの中から、素材キャラクタを選択した上で、操作ボタン555を押すことによってその選択を確定させることができる。
【0148】
次に、図16に戻り、クライアント端末10の育成部101Dは、図17に示すキャラクタ選択画面550において、リスト551内にある複数の所持キャラクタのうちのいずれかを育成キャラクタとして選択すると共に、リスト552内にある複数の所持キャラクタのうちのいずれかを素材キャラクタとして選択する操作が行われたか否かを判定する(ステップS32)。
【0149】
次に、クライアント端末10の育成部101Dは、ユーザによって自分の所持キャラクタの中から育成キャラクタと素材キャラクタを選択する操作が行われた場合に(ステップS32:YES)、そのユーザが、その選択された育成キャラクタよりも先行して、その選択された素材キャラクタを所持したか否かを判定する(ステップS33)。
【0150】
具体的には、クライアント端末10の育成部101Dは、図9に示すユーザ情報を参照して、そのユーザの所持キャラクタ情報を特定する。そして、図10に示す所持キャラクタ情報を参照して、その選択された育成キャラクタの所持日を特定すると共に、その選択された素材キャラクタの所持日を特定する。その特定された両者の所持日を比較することによって、その選択された育成キャラクタよりも先にその選択された素材キャラクタを所持したか否かを判定する。
【0151】
この判定の結果、その選択された育成キャラクタよりも後にその選択された素材キャラクタを所持したと判定された場合に(ステップS33:NO)、後述するステップS36へ処理を進める。これに対して、その選択された育成キャラクタよりも先にその選択された素材キャラクタを所持したと判定された場合には(ステップS33:YES)、次に続くステップS34へ処理を進める。
【0152】
次に、クライアント端末10の育成部101Dは、その選択された育成キャラクタよりも先にその選択された素材キャラクタを所持した場合(ステップS33:YES)、図17に示すキャラクタ選択画面550において、その選択された育成キャラクタについて強化合成を行うための操作ボタン555が押されたか否かを判定する(ステップS34)。
【0153】
次に、クライアント端末10の育成部101Dは、その選択された育成キャラクタについて強化合成を行うための操作ボタン555がユーザによって押された場合(ステップS34:YES)、その選択されて素材キャラクタを使用して強化合成を行うことにより、その選択された育成キャラクタに設定された能力パラメータを通常の上昇量よりも1.5倍増大させる(ステップS35)。
【0154】
この際、クライアント端末10の育成部101Dは、図10に示す所持キャラクタ情報を更新して、強化合成を行うために使用した素材キャラクタを、そのユーザの所持キャラクタから減らすことによって非所持とする。
【0155】
次に、クライアント端末10の育成部101Dは、その選択された育成キャラクタよりも後にその選択された素材キャラクタを所持した場合(ステップS33:NO)、図17に示すキャラクタ選択画面550において、その選択された育成キャラクタについて強化合成を行うための操作ボタン555が押されたか否かを判定する(ステップS36)。
【0156】
次に、クライアント端末10の育成部101Dは、その選択された育成キャラクタについて強化合成を行うための操作ボタン555がユーザによって押された場合(ステップS36:YES)、その選択されて素材キャラクタを使用して強化合成を行うことにより、その選択された育成キャラクタに設定された能力パラメータを通常の上昇量分だけ増大させる(ステップS37)。
【0157】
この際、クライアント端末10の育成部101Dは、図10に示す所持キャラクタ情報を更新して、強化合成を行うために使用した素材キャラクタを、そのユーザの所持キャラクタから減らすことによって非所持とする。
【0158】
このように本実施形態における情報処理システム1によれば、ユーザが育成キャラクタを所持した後に素材キャラクタを所持した場合よりも、育成キャラクタを所持する前に素材キャラクタを所持した場合の方が、育成キャラクタに設定されたパラメータの上昇量を増大させることができるため、素材キャラクタの使用に際して優遇されることになる。その結果として、ユーザは育成キャラクタの育成状況を有利に展開することが可能となる。
【0159】
<実施例3>
実施例3では、素材キャラクタを使用して進化合成を行うことによって育成キャラクタを育成する場合に関する動作について、図18乃至図19を用いて説明する。図18は、実施例3における育成キャラクタの育成に関する動作例を示すフローチャートである。図19は、本実施形態におけるキャラクタ選択画面600の構成例を示す図である。
【0160】
先ず、図18に示すように、クライアント端末10の表示制御部103は、ユーザが不図示のメニュー画面で所定の操作を行うと、前記ユーザの操作入力を操作入力受付部150が受け付け、画像生成部101が生成した画像データに基づいてキャラクタ選択画面600を画面表示部160に表示する(ステップS51)。
【0161】
図19に示すように、キャラクタ選択画面600には、選択候補となる自分の所持キャラクタのリスト601と、スクロールボタン602と、進化合成に使用される素材キャラクタのリスト603と、進化キャラクタのリスト604と、育成キャラクタの選択を確定させて進化合成を行うための操作ボタン605と、育成キャラクタの選択を取り消すためのキャンセルボタン606が表示されている。
【0162】
本実施形態におけるキャラクタ選択画面600では、ユーザがスクロールボタン602を操作すると、リスト601内に選択候補となる所持キャラクタが上下方向に移動して順次表示されるようになっている。
【0163】
本実施形態では、キャラクタ選択画面600において、ユーザがリスト601内にリストアップされた自分の所持キャラクタの中から育成キャラクタを選択すると、図4に示すキャラクタ情報に基づいて、その育成キャラクタに予め関連付けられた素材キャラクタがリスト603内にリストアップされると共に、その育成キャラクタに予め関連付けられた進化キャラクタがリスト604内にリストアップされる。
【0164】
次に、図18に戻り、クライアント端末10の育成部101Dは、図19に示すキャラクタ選択画面600において、リスト601内にある複数の所持キャラクタのうちのいずれかを育成キャラクタとして選択する操作が行われたか否かを判定する(ステップS52)。
【0165】
次に、クライアント端末10の育成部101Dは、ユーザによっていずれかの所持キャラクタを育成キャラクタとして選択する操作が行われた場合に(ステップS52:YES)、そのユーザの所持キャラクタの中に、その選択された育成キャラクタに予め関連付けられた素材キャラクタであって、その選択された育成キャラクタよりも先に所持した素材キャラクタすべてが存在するか否かを判定する(ステップS53)。
【0166】
具体的には、クライアント端末10の育成部101Dは、図4に示すキャラクタ情報を参照して、その選択された育成キャラクタに関連付けられた進化素材キャラクタ、つまり、その選択された育成キャラクタの進化合成のために使用される素材キャラクタすべてを特定する。
【0167】
続いて、クライアント端末10の育成部101Dは、図9に示すユーザ情報を参照して、そのユーザの所持キャラクタ情報を特定する。そして、図10に示す所持キャラクタ情報を参照して、そのユーザの所持キャラクタの中に、その特定された素材キャラクタすべてが存在するか否か、つまり、そのユーザがその特定された素材キャラクタすべてを所持しているか否かを判定する。
【0168】
そのユーザがその特定された素材キャラクタすべてを所持している場合、図10に示す所持キャラクタ情報を参照して、その特定された素材キャラクタそれぞれの所持日を特定すると共に、その選択された育成キャラクタの所持日を特定する。その特定された両者の所持日を比較することによって、その選択された育成キャラクタよりも先に所持した素材キャラクタすべてが存在するか否かを判定する。
【0169】
この判定の結果、そのユーザの所持キャラクタの中に、その選択された育成キャラクタよりも先に所持した素材キャラクタすべてが存在しないと判定された場合に(ステップS53:NO)、後述するステップS56へ処理を進める。これに対して、その選択された育成キャラクタよりも先に所持した素材キャラクタすべてが存在すると判定された場合には(ステップS53:YES)、次に続くステップS54へ処理を進める。
【0170】
次に、クライアント端末10の育成部101Dは、そのユーザの所持キャラクタの中に、その選択された育成キャラクタよりも先に所持した素材キャラクタすべてが存在する場合(ステップS53:YES)、図19に示すキャラクタ選択画面600において、その選択された育成キャラクタについて進化合成を行うための操作ボタン605が押されたか否かを判定する(ステップS54)。
【0171】
次に、クライアント端末10の育成部101Dは、その選択された育成キャラクタについて進化合成を行うための操作ボタン605がユーザによって押された場合(ステップS54:YES)、その先行所持の素材キャラクタのうちの一部を使用して進化合成を行うことにより、その選択された育成キャラクタから成長させた進化キャラクタをユーザに所持させる(ステップS55)。
【0172】
この際、クライアント端末10の育成部101Dは、図10に示す所持キャラクタ情報を更新して、進化合成を行うために使用した素材キャラクタの一部を、そのユーザの所持キャラクタから減らすことによって非所持とする。
【0173】
次に、クライアント端末10の育成部101Dは、そのユーザの所持キャラクタの中に、その選択された育成キャラクタよりも先に所持した素材キャラクタすべてが存在しない場合(ステップS53:NO)、図10に示す所持キャラクタ情報を参照して、その先行所持の素材キャラクタに限らず、その選択された育成キャラクタの進化合成のために使用される素材キャラクタすべてを所持しているか否かを判定する(ステップS56)。
【0174】
この判定の結果、その選択された育成キャラクタの進化合成のために使用される素材キャラクタすべてを所持していないと判定された場合に(ステップS56:NO)、その選択された育成キャラクタに対して進化合成を行うことなくこのフローチャートを終了する。これに対して、その選択された育成キャラクタの進化合成のために使用される素材キャラクタすべてを所持していると判定された場合には(ステップS56:YES)、次に続くステップS57へ処理を進める。
【0175】
次に、クライアント端末10の育成部101Dは、その選択された育成キャラクタの進化合成のために使用される素材キャラクタすべてを所持している場合(ステップS56:YES)、図19に示すキャラクタ選択画面600において、その選択された育成キャラクタについて進化合成を行うための操作ボタン605が押されたか否かを判定する(ステップS57)。
【0176】
次に、クライアント端末10の育成部101Dは、その選択された育成キャラクタについて進化合成を行うための操作ボタン605がユーザによって押された場合(ステップS57:YES)、その素材キャラクタすべてを使用して進化合成を行うことにより、その選択された育成キャラクタから成長させた進化キャラクタをユーザに所持させる(ステップS58)。
【0177】
この際、クライアント端末10の育成部101Dは、図10に示す所持キャラクタ情報を更新して、進化合成を行うために使用した素材キャラクタすべてを、そのユーザの所持キャラクタから減らすことによって非所持とする。
【0178】
このように本実施形態における情報処理システム1によれば、ユーザが育成キャラクタを所持した後に素材キャラクタを所持した場合よりも、育成キャラクタを所持する前に素材キャラクタを所持した場合の方が、育成キャラクタの進化合成のために使用する素材キャラクタの個数が少なくなるため、素材キャラクタの使用に際して優遇されることになる。その結果として、ユーザは育成キャラクタの育成状況を有利に展開することが可能となる。
【0179】
<実施例4>
実施例4では、素材アイテムを用いて売却を行う場合に関する動作について、図20乃至図21を用いて説明する。図20は、実施例4における素材アイテムの売却に関する動作例を示すフローチャートである。図21は、本実施形態における素材アイテム選択画面650の構成例を示す図である。
【0180】
先ず、図20に示すように、クライアント端末10の表示制御部103は、ユーザが不図示のメニュー画面で所定の操作を行うと、前記ユーザの操作入力を操作入力受付部150が受け付け、画像生成部101が生成した画像データに基づいて素材アイテム選択画面650を画面表示部160に表示する(ステップS71)。
【0181】
図21に示すように、素材アイテム選択画面650には、選択候補となる自分の所持する素材アイテムのリスト651と、素材アイテムの選択を確定させ売却を行うための操作ボタン652と、素材アイテムの選択を取り消すためのキャンセルボタン653が表示されている。
【0182】
次に、図20に戻り、クライアント端末10の売却部101Eは、図21に示す素材アイテム選択画面650において、リスト651内にある複数の素材アイテムのうちのいずれかを選択する操作が行われたか否かを判定する(ステップS72)。
【0183】
次に、クライアント端末10の売却部101Eは、ユーザによって自分の素材アイテムの中からいずれかを選択する操作が行われた場合に(ステップS72:YES)、その選択された素材アイテムよりも先行して、当該素材アイテムを用いて限界突破を行うことのできる育成キャラクタを所持したか否かを判定する(ステップS73)。
【0184】
具体的には、クライアント端末10の売却部101Eは、図4に示すキャラクタ情報を参照して、その選択された素材アイテムに関連付けられた育成キャラクタ、つまり、その選択された素材アイテムを用いて限界突破を行うことのできる育成キャラクタを特定する。
【0185】
続いて、クライアント端末10の売却部101Eは、図9に示すユーザ情報を参照して、そのユーザの所持キャラクタ情報を特定する。そして、図10に示す所持キャラクタ情報を参照して、そのユーザの所持キャラクタの中に、その特定された育成キャラクタが存在するか否か、つまり、そのユーザがその特定された育成キャラクタを所持しているか否かを判定する。
【0186】
そのユーザがその特定された育成キャラクタを所持している場合、図10に示す所持キャラクタ情報を参照して、その特定された育成キャラクタの所持日を特定すると共に、図11に示す所持ログ情報を参照して、その選択された素材アイテムの所持日を特定する。その特定された両者の所持日を比較することによって、その選択された素材アイテムよりも先に所持した育成キャラクタが存在するか否かを判定する。
【0187】
この判定の結果、その選択された素材アイテムよりも先に所持した育成キャラクタが存在する場合に(ステップS73:YES)、後述するステップS77へ処理を進める。これに対して、その選択された素材アイテムよりも先に所持した育成キャラクタが存在しない場合に(ステップS73:NO)、次に続くステップS74へ処理を進める。
【0188】
次に、クライアント端末10の売却部101Eは、その選択された素材アイテムよりも先に所持した育成キャラクタが存在しない場合(ステップS73:NO)、図21に示す素材アイテム選択画面650において、その選択された素材アイテムを売却するための操作ボタン652が押されたか否かを判定する(ステップS74)。
【0189】
次に、クライアント端末10の売却部101Eは、その選択された素材アイテムを売却するための操作ボタン652がユーザによって押された場合(ステップS74:YES)、その先行所持の素材アイテムを売却することにより、ユーザに所持させる売却ポイントを、図5に示すアイテム情報において当該素材アイテムに対応付けられたポイント量よりも増大させる(ステップS75)。
【0190】
この際、クライアント端末10の売却部101Eは、図9に示すユーザ情報を更新して、そのユーザの現時点における所持ポイントに対して、その増大後の売却ポイントの数量を加える。
【0191】
次に、クライアント端末10の売却部101Eは、その選択された素材アイテムよりも先に所持した育成キャラクタが存在する場合(ステップS73:YES)、図21に示す素材アイテム選択画面650において、その選択された素材アイテムを売却するための操作ボタン652が押されたか否かを判定する(ステップS77)。
【0192】
次に、クライアント端末10の売却部101Eは、その選択された素材アイテムを売却するための操作ボタン652がユーザによって押された場合(ステップS77:YES)、その選択された素材アイテムを売却することにより、図5に示すアイテム情報において当該素材アイテムに対応付けられたポイント量を売却ポイントとしてユーザに所持させる(ステップS78)。
【0193】
この際、クライアント端末10の売却部101Eは、図9に示すユーザ情報を更新して、そのユーザの現時点における所持ポイントに対して、その通常の売却ポイントの数量を加える。
【0194】
このように本実施形態における情報処理システム1によれば、ユーザが育成キャラクタを所持した後に素材アイテムを所持した場合よりも、育成キャラクタを所持する前に素材アイテムを所持した場合の方が、素材アイテムの売却によって所持できるポイント量が増大するため、素材アイテムの使用に際して優遇されることになる。
【0195】
《素材コンテンツの入手時の優遇》
素材コンテンツの入手において優遇する場合に関する動作例について説明する。以下の実施例5では、ゲーム内のショップでの購入によって素材アイテムを入手し所持する場合について説明し、実施例6では、クエストでのゲームプレイによって素材キャラクタを入手し所持する場合について説明する。
【0196】
<実施例5>
実施例5では、購入によって素材アイテムを入手する場合に関する動作について、図22乃至図23を用いて説明する。図22は、実施例5における素材アイテムの入手に関する動作例を示すフローチャートである。図23は、本実施形態における素材アイテム選択画面700の構成例を示す図である。
【0197】
先ず、図22に示すように、クライアント端末10の表示制御部103は、ユーザが不図示のメニュー画面で所定の操作を行うと、前記ユーザの操作入力を操作入力受付部150が受け付け、画像生成部101が生成した画像データに基づいて素材アイテム選択画面700を画面表示部160に表示する(ステップS91)。
【0198】
図23に示すように、素材アイテム選択画面700には、選択候補となる販売中の素材アイテムのリスト701と、素材アイテムの選択を確定させ購入を行うための操作ボタン702と、素材アイテムの選択を取り消すためのキャンセルボタン703が表示されている。
【0199】
次に、図22に戻り、クライアント端末10の育成部101Dは、図21に示す素材アイテム選択画面700において、リスト701内にある複数の素材アイテムのうちのいずれかを選択する操作が行われたか否かを判定する(ステップS92)。
【0200】
次に、クライアント端末10の育成部101Dは、ユーザによって販売中の素材アイテムの中からいずれかを選択する操作が行われた場合に(ステップS92:YES)、その選択された素材アイテムよりも先行して、当該素材アイテムを用いて限界突破を行うことのできる育成キャラクタを所持しているか否かを判定する(ステップS93)。
【0201】
具体的には、クライアント端末10の育成部101Dは、図4に示すキャラクタ情報を参照して、その選択された素材アイテムに関連付けられた育成キャラクタ、つまり、その選択された素材アイテムを用いて限界突破を行うことのできる育成キャラクタを特定する。
【0202】
続いて、クライアント端末10の育成部101Dは、図9に示すユーザ情報を参照して、そのユーザの所持キャラクタ情報を特定する。そして、図10に示す所持キャラクタ情報を参照して、そのユーザの所持キャラクタの中に、その特定された育成キャラクタが存在するか否か、つまり、そのユーザがその特定された育成キャラクタを所持しているか否かを判定する。その特定された育成キャラクタを所持している場合は、その選択された素材アイテムよりも先に所持した育成キャラクタが存在すると判定する。
【0203】
この判定の結果、その選択された素材アイテムよりも先に所持した育成キャラクタが存在する場合に(ステップS93:YES)、後述するステップS97へ処理を進める。これに対して、その選択された素材アイテムよりも先に所持した育成キャラクタが存在しない場合に(ステップS93:NO)、次に続くステップS94へ処理を進める。
【0204】
次に、クライアント端末10の育成部101Dは、その選択された素材アイテムよりも先に所持した育成キャラクタが存在しない場合(ステップS93:NO)、図23に示す素材アイテム選択画面700において、その選択された素材アイテムを購入するための操作ボタン702が押されたか否かを判定する(ステップS94)。
【0205】
次に、クライアント端末10の育成部101Dは、その選択された素材アイテムを購入するための操作ボタン702がユーザによって押された場合(ステップS94:YES)、その選択された素材アイテムを購入することにより、当該素材アイテムをユーザに所持させると共に、図5に示すアイテム情報において当該素材アイテムに対応付けられた購入ポイントから割引したポイント量を、そのユーザの所持ポイントから減らす(ステップS95)。
【0206】
次に、クライアント端末10の育成部101Dは、その選択された素材アイテムよりも先に育成キャラクタを所持している場合(ステップS93:YES)、図23に示す素材アイテム選択画面700において、その選択された素材アイテムを購入するための操作ボタン702が押されたか否かを判定する(ステップS97)。
【0207】
次に、クライアント端末10の育成部101Dは、その選択された素材アイテムを購入するための操作ボタン702がユーザによって押された場合(ステップS97:YES)、その選択された素材アイテムを購入することにより、当該素材アイテムをユーザに所持させると共に、図5に示すアイテム情報において当該素材アイテムに対応付けられた購入ポイントの数量を、そのユーザの所持ポイントから減らす(ステップS98)。
【0208】
このように本実施形態における情報処理システム1によれば、ユーザが育成キャラクタを所持した後に素材アイテムを購入で所持した場合よりも、育成キャラクタを所持する前に素材アイテムを購入で所持した場合の方が、素材アイテムの購入によって失うポイント量を削減できる(素材アイテムを入手するためのコストを下げる)ことができるため、素材アイテムの入手に際して優遇されることになる。その結果として、ユーザは素材アイテムを低コストで入手でき、育成キャラクタの育成状況を有利に展開することが可能となる。
【0209】
<実施例6>
実施例6では、クエストでのゲームプレイによって素材キャラクタを入手する場合に関する動作について、図24を用いて説明する。図24は、実施例6における素材キャラクタの入手に関する動作例を示すフローチャートである。
【0210】
先ず、クライアント端末10の育成部101Dは、クエストでのゲームプレイによって素材キャラクタのドロップ条件が成立したか否かを判定する(ステップS111)。
【0211】
本実施形態では、素材キャラクタのドロップ条件は、例えば敵キャラクタが獲得可能な素材キャラクタである場合、その敵キャラクタである素材キャラクタを撃破することである。敵キャラクタを撃破することは、ユーザのキャラクタの攻撃によってダメージを与え、敵キャラクタに設定されたHPをゼロにすることである。
【0212】
次に、クライアント端末10の育成部101Dは、クエストでのゲームプレイによって素材キャラクタのドロップ条件が成立した場合(ステップS111:YES)、その素材キャラクタよりも先行して、当該素材キャラクタを用いて進化合成を行うことのできる育成キャラクタを所持しているか否かを判定する(ステップS112)。
【0213】
具体的には、クライアント端末10の育成部101Dは、図4に示すキャラクタ情報を参照して、その素材キャラクタが進化素材キャラクタとして関連付けられた育成キャラクタ、つまり、その素材キャラクタを用いて進化合成を行うことのできる育成キャラクタを特定する。
【0214】
続いて、クライアント端末10の育成部101Dは、図9に示すユーザ情報を参照して、そのユーザの所持キャラクタ情報を特定する。そして、図10に示す所持キャラクタ情報を参照して、そのユーザの所持キャラクタの中に、その特定された育成キャラクタが存在するか否か、つまり、そのユーザがその特定された育成キャラクタを所持しているか否かを判定する。
【0215】
そのユーザがその特定された育成キャラクタを所持している場合、図10に示す所持キャラクタ情報を参照して、その特定された育成キャラクタの所持日を特定すると共に、その素材キャラクタの所持日を特定する。その特定された両者の所持日を比較することによって、その素材キャラクタよりも先に所持した育成キャラクタが存在するか否かを判定する。
【0216】
この判定の結果、その素材キャラクタよりも先に所持した育成キャラクタが存在する場合に(ステップS112:YES)、後述するステップS114へ処理を進める。これに対して、その素材キャラクタよりも先に所持した育成キャラクタが存在しない場合に(ステップS112:NO)、次に続くステップS113へ処理を進める。
【0217】
次に、クライアント端末10の育成部101Dは、その素材キャラクタよりも先に所持した育成キャラクタが存在しない場合に(ステップS112:NO)、その素材キャラクタのドロップ率を、図6に示すクエスト情報において当該素材キャラクタに対応付けられたドロップ率よりも上昇させる(ステップS113)。
【0218】
次に、クライアント端末10の育成部101Dは、その素材キャラクタよりも先に所持した育成キャラクタが存在する場合に(ステップS112:YES)、図6に示すクエスト情報において当該素材キャラクタに対応付けられたドロップ率に基づいて、当該素材キャラクタをユーザに所持させるか否かを決定する。その一方で、その素材キャラクタよりも先に所持した育成キャラクタが存在しない場合には(ステップS112:NO)、図6に示すクエスト情報において当該素材キャラクタに対応付けられたドロップ率ではなく、上記のステップS113の処理における上昇後のドロップ率に基づいて、当該素材キャラクタをユーザに所持させるか否かを決定する(ステップS114)。
【0219】
この判定の結果、その素材キャラクタをユーザに所持させないことを決定した場合に(ステップS114:NO)、ドロップ失敗により、その素材キャラクタをユーザに所持させることなくこのフローチャートを終了する。これに対して、その素材キャラクタをユーザに所持させることを決定した場合には(ステップS114:YES)、ドロップ成功により、その素材キャラクタをユーザに所持させる(ステップS115)。
【0220】
このように本実施形態における情報処理システム1によれば、ユーザが育成キャラクタを所持した後に素材キャラクタを確率に基づき入手し所持した場合よりも、育成キャラクタを所持する前に素材キャラクタを確率に基づき入手し所持した場合の方が、素材キャラクタを入手するための確率を上げることができるため、素材キャラクタの入手に際して優遇されることになる。その結果として、ユーザは素材キャラクタを高確率で入手でき、育成キャラクタの育成状況を有利に展開することが可能となる。
【0221】
===その他の実施形態===
前述の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。すなわち、本発明は、前述の実施形態と以下に述べる実施形態を適宜組み合わせて構成することも可能である。
【0222】
また、前述の実施形態に開示されている複数の発明特定事項の適宜組み合わせて、種々の発明を構成することも可能である。例えば、前述の実施形態に開示される全発明特定事項からいくつかの発明特定事項を削除して発明を構成してもよいし、前述の実施形態に開示される全発明特定事項に対して以下に述べる実施形態に開示される発明特定事項を適宜組み合わせて発明を構成してもよい。
【0223】
また、本願の特許請求の範囲においては、他の二以上の請求項を択一的に引用する請求項(「マルチクレーム」と呼ぶ)を用いて本発明を記載しているが、これに限られるものではない。例えば、本願の特許請求の範囲に記載のマルチクレームを少なくとも一つ引用するマルチクレーム(「マルチマルチクレーム」と呼ぶ)を用いて記載した本発明も含まれる。
【0224】
<育成コンテンツの所持・非所持>
前述の実施形態では、ユーザが育成コンテンツ(育成キャラクタ・育成アイテム)を所持した後に素材コンテンツ(素材キャラクタ・素材アイテム)を所持するよりも、育成コンテンツを所持する前に素材コンテンツを所持する方が、そのユーザが素材コンテンツを育成しやすくなるように制御する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0225】
例えば、ユーザが第1数量の育成コンテンツ(育成キャラクタ・育成アイテム)を所持した後に素材コンテンツ(素材アイテム・素材キャラクタ)を所持する場合よりも、第1数量より少ない第2数量の育成コンテンツを所持した後に素材コンテンツを所持する場合の方が、そのユーザが育成コンテンツを育成しやすくなるように制御してもよい。
【0226】
具体的には、ユーザが育成キャラクタを2体所持した後に素材アイテムを所持するよりも、育成キャラクタを1体所持した後に素材アイテムを所持する方が、素材アイテムの使用・入手に際して前記ユーザを優遇してもよい。
【0227】
また例えば、第1の育成コンテンツ及び第2の育成コンテンツ(育成キャラクタ・育成アイテム)を所持した後に素材コンテンツ(素材キャラクタ・素材アイテム)を所持する場合よりも、第1の育成コンテンツ及び第2の育成コンテンツのいずれか一方を所持した後に素材コンテンツを所持する場合の方が、そのユーザが第1の育成コンテンツ及び第2の育成コンテンツを育成しやすくなるように制御してもよい。
【0228】
具体的には、ユーザが育成キャラクタAと育成キャラクタBを2体所持した後に素材アイテム(育成キャラクタA及び育成キャラクタBの少なくとも一方の育成に使用する素材アイテム)を所持するよりも、育成キャラクタAか育成キャラクタBのいずれか1体所持した後に素材アイテム(育成キャラクタA及び育成キャラクタBの少なくとも一方の育成に使用する素材アイテム)を所持する方が、素材アイテムの使用・入手に際して前記ユーザを優遇してもよい。
【0229】
<限界突破>
前述の実施形態では、育成キャラクタに固有の素材アイテムを予め関連付けて置き、ユーザの素材アイテムを使用して限界突破を行うことによって、ユーザの育成キャラクタに設定されたレベルの上限値を段階的に上昇させる場合について説明したが、固有の素材アイテムに代えて、各キャラクタに共通の素材アイテムを使用することで、ユーザの育成キャラクタについて限界突破が行えるようにすることも可能である。
【0230】
また、前述の実施形態では、限界突破の度に、育成キャラクタに設定されたレベルの上限値を1段階ずつ上昇させる場合について説明したが、最終段階に到達するまでの限界突破の回数を任意に設定してもよい。例えば、合計で3回の限界突破を行った場合に、育成キャラクタに設定されたレベルの上限値の上昇が最終段階に到達したものとすることも可能である。
【0231】
このように最終段階に到達すると、育成キャラクタの育成が完了することとなり、限界突破ができなくなる。そのため、ユーザは、育成が完了した育成完了済の育成キャラクタを所持していても、その育成キャラクタに設定されたレベルの上限値をこれ以上上昇させることができなくなる。すなわち、ユーザにとっては、育成完了済の育成キャラクタについて限界突破を行うために、素材アイテムを入手する必要がなくなる。
【0232】
そこで、ユーザが育成完了済の育成キャラクタを所持している場合においては、その育成完了済の育成キャラクタと同一の育成キャラクタであって、未だ育成が完了していない未完了の育成キャラクタを所持した後に、その未完了の育成キャラクタの限界突破に使用する素材アイテムを所持するよりも、その未完了の育成キャラクタを所持する前にその素材アイテムを所持する方が、ユーザが前記未完了の育成キャラクタを育成しやすくなるように制御することも可能である。このようにすることで、育成完了済の育成キャラクタを所持しているユーザに対して、素材アイテムを継続して入手し所持することの動機付けを与えることが可能となる。
【0233】
また、前述の実施形態では、図15に示す育成キャラクタ選択画面500において、育成キャラクタに対応付けて限界突破に用いる素材アイテムを表示すると共に、未だ育成が完了していない未完了の育成キャラクタ(つまり、レベルの上限値の上昇が最終段階に到達していない育成キャラクタ)については、その未完了の育成キャラクタを所持した後に所持した素材アイテムと、その未完了の育成キャラクタを所持する前に所持した素材アイテムとを、ユーザが区別できるように表示することも可能である。
【0234】
また、前述の実施形態では、限界突破において、素材アイテムを1つ使用する度に、育成キャラクタに設定されたレベルの上限値を1段階ずつ上昇させる場合について説明したが、1段階分のレベルの上昇量は任意に設定してもよい。例えば、1段階分のレベルの上限値を所定量ずつ(例えば、10レベルずつ)一律に上昇させてもよいし、最終段階に近づくに連れてレベルの上昇量を増やしてよい(例えば、1段階目は5レベル、2段階目は10レベル、3段階目は15レベル、上限値を上昇させる)。
【0235】
<システム構成>
前述の実施形態では、サーバー装置を備えた集中型のネットワークシステムの代わりに、ブロックチェーン技術(分散型台帳技術)を用いた分散型のネットワークシステムを採用してもよい。分散型のネットワークシステムでは、集中型のネットワークシステムにおけるサーバー装置に記憶される各種情報が、ピア・ツー・ピア(P2P)で接続される各端末に分散して記憶される。ブロックチェーン技術を用いることによって相互監視型で各種情報が管理されるため、不正なデータ改ざん等を回避することが可能となる。なお、ブロックチェーン技術を活用したコンテンツ(キャラクタやアイテム等)を非代替性トークン(ノンファンジブルトークン:NFT)として発行し流通させてもよく、コンテンツの資産価値を高めることが可能となる。
【0236】
<コンテンツ>
前述の実施形態では、コンテンツの一例としてキャラクタやアイテムを用いて説明したが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、コンテンツは、カード、フィギュア、アバター、画像、音楽、シナリオ、クエスト等の各種データや、アプリ等のプログラムでもよい。
【符号の説明】
【0237】
1 情報処理システム
10 クライアント端末
20 サーバー装置
50 コンピュータ
51 CPU
52 RAM
53 ROM
54 通信インタフェース
55 入力装置
56 表示装置
57 外部インタフェース
58 HDD
100 クライアント制御部
101 ゲーム制御部
102 サーバーアクセス部
103 表示制御部
120 クライアント記憶部
140 クライアント通信部
150 操作入力受付部
160 画面表示部
200 サーバー制御部
201 リクエスト処理部
202 情報管理部
220 サーバー記憶部
221 キャラクタ情報記憶部
222 アイテム情報記憶部
223 クエスト情報記憶部
224 抽選ゲーム情報記憶部
225 スケジュール情報記憶部
226 ユーザ情報記憶部
240 サーバー通信部
500 育成キャラクタ選択画面
501 リスト
502 スクロールボタン
503 操作ボタン
504 キャンセルボタン
550 キャラクタ選択画面
551 リスト
552 リスト
553 スクロールボタン
554 スクロールボタン
555 操作ボタン
556 キャンセルボタン
600 キャラクタ選択画面
601 リスト
602 スクロールボタン
603 リスト
604 リスト
605 操作ボタン
606 キャンセルボタン
650 素材アイテム選択画面
651 リスト
652 操作ボタン
653 キャンセルボタン
700 素材アイテム選択画面
701 リスト
702 操作ボタン
703 キャンセルボタン
B バスライン
N ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24