(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025140940
(43)【公開日】2025-09-29
(54)【発明の名称】レーザー照射装置
(51)【国際特許分類】
B23K 26/36 20140101AFI20250919BHJP
B23K 26/16 20060101ALI20250919BHJP
B08B 5/04 20060101ALI20250919BHJP
【FI】
B23K26/36
B23K26/16
B08B5/04 A
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024040597
(22)【出願日】2024-03-15
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-10-24
(71)【出願人】
【識別番号】519130694
【氏名又は名称】クリーンレーザージャパン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100074251
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 寛
(74)【代理人】
【識別番号】100066223
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 政美
(72)【発明者】
【氏名】本村 孔作
【テーマコード(参考)】
3B116
4E168
【Fターム(参考)】
3B116AA46
3B116AB52
3B116BB72
3B116BB75
3B116BC01
4E168AD00
4E168EA24
4E168FC01
(57)【要約】
【課題】集光レンズを保護するカバーガラスに除去物が付着するのを確実に防止することができるレーザー照射装置を提供する。
【解決手段】レーザー光Pを集束させて対象物の表面に焦点を合わせる焦点レンズ1を設ける。対象物表面の除去物Qをレーザーで除去するレーザー照射装置を構成する。焦点レンズ1の前面側にカバーガラス2を配置する。除去した除去物Qを吸引する吸引手段を備える。カバーガラス2の表面に向けて圧縮エアーRを噴射する噴射手段を備える。噴射手段から噴射した圧縮エアーRを吸引手段で吸引するように構成する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザー光を集束させて対象物の表面に焦点を合わせる焦点レンズを備え、対象物表面の錆や塗膜の除去物をレーザーで除去するレーザー照射装置において、
前記焦点レンズの前面側にカバーガラスを配置し、
除去した除去物を吸引する吸引手段と、カバーガラスの前面側に圧縮エアーを噴射する噴射手段と、を備え、
カバーガラスの前面と平行な向きで圧縮エアーを噴射しながら吸引手段で圧縮エアーを吸引するように構成したことを特徴とするレーザー照射装置。
【請求項2】
前記カバーガラスは、前記焦点レンズの前面側で着脱自在に配置された請求項1記載のレーザー照射装置。
【請求項3】
前記噴射手段は、前記焦点レンズの前面側に前記圧縮エアーを送る噴射路と、噴射路から前記カバーガラスの表面に沿って前記圧縮エアーを噴射する噴射口とを備えた請求項1又は2記載のレーザー照射装置。
【請求項4】
前記吸引手段は、前記レーザー光の焦点側に吸引ノズルが配置され、吸引ノズルの先端に開口した吸引口と、吸引口から前記除去物を排出する排出路とを備え、前記カバーガラスの前面側で排出路の一部を開口し、前記圧縮エアーを排出路内に導入する導入口を形成した請求項1又は2記載のレーザー照射装置。
【請求項5】
前記噴射手段は、吸引ノズルの先端側に前記圧縮エアーを送る噴射路と、前記吸引ノズルの先端で前記吸引ノズルの吸引側に向けて前記圧縮エアーを噴射する噴射口とを備えた請求項1又は2記載のレーザー照射装置。
【請求項6】
前記噴射路は、前記カバーガラス側から先端方向に向けて複数の前記噴射口を連続形成した請求項5記載のレーザー照射装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザー光により構造物表面の錆や塗膜等を除去しながら除去物を吸引回収するレーザー照射装置に係り、特に、集光レンズを保護するカバーガラスを除去物から保護するレーザー照射装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
レーザー照射により構造物の表面の塗膜を除去しながら除去物を吸引回収するレーザー照射装置が特許文献1に記載されている。この装置は、レーザー発振器から出力されるレーザー光を集束させて構造物の表面に照射するレーザーヘッド3を備えたレーザー照射装置である。
【0003】
このレーザーヘッド3は、レーザー光を集光して照射する集光レンズ等の走査光学系4と、レーザー光で除去された除去物を吸引する吸引手段31とを備えたものである。そして、構造物表面の塗膜や錆などをレーザー光で除去しながら除去された除去物を吸引手段31で吸引する。
【0004】
ところが、吸引手段31で吸引する除去物の一部が走査光学系4に付着すると、レーザー光の威力が減退し構造物表面の塗膜の除去ができなくなる不都合が生じる。
【0005】
一方、集光レンズを保護するカバーガラスに付着したデブリを除去することができるレーザー加工装置が特許文献2に記載されている。
【0006】
この装置は、被加工物をレーザー加工する際に飛散するデブリから集光レンズ65を保護するカバーガラス66と、このカバーガラス66に向かってエアーを噴射し、デブリを除去するエアー噴射ノズル80とを備えたものである。
【0007】
このエアー噴射ノズル80は、メインノズルと、サブノズルとから構成されており、メインノズルは、カバーガラス66に向けてエアーを噴射する。一方、サブノズルは、メインノズルから噴射されたエアーに向けてエアーを噴射することによりメインノズルから噴射されたエアーの噴射方向を調整するように構成したものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特許第6059182号公報
【特許文献2】特開2022-46068号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1のレーザー照射装置のように、塗膜や錆などをレーザー光で除去しながら除去した除去物を吸引手段31で吸引する構造では、吸引手段31で全ての除去物を吸引することは困難である。すなわち、レーザー光Pを照射して対象物の表面から錆や塗膜を除去する際に、錆や塗膜が気化又は微粒子化する。そのため、除去物の一部が走査光学系4の周囲に付着し、レーザー光の威力が減退するといった不都合は解消されていない。
【0010】
一方、特許文献2のレーザー加工装置は、主に、半導体のウエーハにレーザー光線を照射してレーザー加工を施す装置である。そして、ウエーハにレーザー光線を照射すると、デブリと称する溶融物が飛散して集光レンズを汚染することから、集光レンズ65を保護するカバーガラス66と、このカバーガラス66に向かってエアーを噴射するエアー噴射ノズル80とを備えている。
【0011】
そして、エアー噴射ノズル80のメインノズルから、カバーガラス66に向けてエアーを噴射し、メインノズルから噴射されたエアーに向けて、サブノズルからエアーを噴射することで、メインノズルから噴射されたエアーの噴射方向を調整するという構成である。
【0012】
ところが、半導体のウエーハにレーザー光線を照射して発生するデブリは極めて微量であるが、構造物表面にレーザー光を照射して錆や塗膜等を除去する場合、極めて多量の除去物が発生する。したがって、特許文献2のレーザー加工装置で使用するエアー噴射ノズル80では、集光レンズのカバーガラスを除去物から保護することは困難である。
【0013】
しかも、エアー噴射ノズル80は、カバーガラス66に向けてエアーを直接噴射する構成なので、カバーガラス66の前面に発生したデブリはエアーと共にカバーガラス66に衝突することになる。この場合、半導体から発生する微量なデブリはともかく、錆や塗膜等などの微粒子を排除する強力なエアーを使用すると、カバーガラス66を傷付けるおそれがある。
【0014】
そこで本発明は、上述の課題を解消すべく案出されたもので、錆や塗膜を除去しながら除去物を吸引回収するレーザー照射装置において、カバーガラスへの除去物の付着を防止することができるレーザー照射装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上述の目的を達成すべく本発明における第1の手段は、レーザー光Pを集束させて対象物の表面に焦点を合わせる焦点レンズ1を備え、対象物表面の錆や塗膜の除去物Qをレーザーで除去するレーザー照射装置において、前記焦点レンズ1の前面側にカバーガラス2を配置し、除去した除去物Qを吸引する吸引手段と、カバーガラス2の表面に沿って圧縮エアーRを噴射する噴射手段と、を備え、カバーガラス2の前面と平行な向きで圧縮エアーRを噴射しながら吸引手段で圧縮エアーRを吸引するように構成したことにある。
【0016】
第2の手段の前記カバーガラス2は、前記焦点レンズ1の前面側で着脱自在に配置されている。
【0017】
第3の手段の前記噴射手段は、前記焦点レンズ1の前面側に前記圧縮エアーRを送る噴射路6と、噴射路6から前記カバーガラス2の表面に沿って前記圧縮エアーRを噴射する噴射口7とを備えたものである。
【0018】
第4の手段の前記吸引手段は、前記レーザー光Pの焦点側に吸引ノズル3が配置され、吸引ノズル3の先端に開口した吸引口3Aと、吸引口3Aから前記除去物Qを排出する排出路4とを備え、前記カバーガラス2の前面側で排出路4の一部を開口し、前記圧縮エアーRを排出路4内に導入する導入口5を形成した。
【0019】
第5の手段の前記噴射手段は、吸引ノズル3の先端側に前記圧縮エアーRを送る噴射路6と、前記吸引ノズル3の先端で前記吸引ノズル3の吸引側に向けて前記圧縮エアーRを噴射する噴射口7とを備えている。
【0020】
第6の手段の前記噴射路6は、前記カバーガラス2側から先端方向に向けて複数の前記噴射口7を連続形成したものである。
【発明の効果】
【0021】
本発明のごとく、カバーガラス2の表面に沿って圧縮エアーRをし、この圧縮エアーRを吸引手段で吸引するように構成したことにより、カバーガラス2の表面側で圧縮エアーRがエアーバリヤーとして作用する。この結果、カバーガラス2の前で発生した除去物はカバーガラスに接触することはなく、カバーガラス2への除去物Qの付着を防止することができる。
【0022】
また、カバーガラス2を焦点レンズ1の前面側で着脱自在に配置することで、カバーガラス2のメンテナンスや交換が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図5】本発明の一実施例を示す要部拡大断面図である。
【
図7】噴射路の他の実施例を示す要部拡大側断面図である。
【
図10】噴射路の他の実施例を示す要部拡大断面図である。
【
図11】本発明の除去物の除去原理を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明は、レーザー光Pを集束させて対象物表面の錆や塗膜をレーザーで除去するレーザー照射装置である(
図1参照)。そして、対象物表面の錆や塗膜をレーザーで除去する際に、除去した除去物Qを吸引する吸引手段を備えている。図示の吸引手段は、吸引ホース8を介した吸引機により除去物Qを吸引するものである。
【0025】
レーザー照射装置は作業員が持運び操作するボディ10の内部に、対象物の表面に焦点を合わせる焦点レンズ1と、この焦点レンズ1を保護するカバーガラス2とを備えている(
図4参照)。
【0026】
図示のカバーガラス2には、プルリング2Aが装着されており、カバーガラス2を照射口3B内にスライドして着脱自在に装着している(
図6参照)。したがって、カバーガラス2の交換や清掃作業を容易にしている。
【0027】
レーザー照射装置の使用は、トリガー11を2回押すと、レーザー光Pを照射しながらボディ10の先端側の吸引ノズル3で除去物Qを吸引する(
図4参照)。この吸引ノズル3はレーザー光Pの焦点側に配置されている。そして、吸引ノズル3の先端部は開口してレーザー光Pを照射する照射口3Bを下に備え、除去物が飛散しないように吸引する吸引口3Aを上備えた二重構造である(
図2参照)。図示の吸引ノズル3はボディ10と一体に形成しているが、吸引ノズル3を着脱自在に構成することも可能である。
【0028】
レーザー光Pを照射して対象物の表面から錆や塗膜を除去する場合、錆や塗膜が気化又は微粒子化して除去物Qとなる(
図11参照)。そこで、吸引ノズル3の先端部に形成する吸引口3Aは、レーザー光Pを照射する位置より上に配置することで効率的な吸引が可能になる(
図2参照)。また、対象物の表面に照射するレーザー光Pは、幅広く照射することで、錆や塗膜を効率的に除去することができる(
図3参照)。
【0029】
更に、除去した除去物Qを吸引する吸引手段と共に、カバーガラス2の前面側に圧縮エアーRを噴射する噴射手段を備えている。この噴射手段は、エアーホース9を介したエアーコンプレッサーで圧縮エアーRを供給するものである。
【0030】
本発明では、カバーガラス2の前面と平行な向きで圧縮エアーRを噴射しながら吸引手段で圧縮エアーRを吸引することで、カバーガラス2を除去物Qから保護する構成である。
【0031】
図4、
図5に示す実施例では、吸引手段として、吸引ノズル3の先端に開口した吸引口3Aと、吸引口3Aから除去物Qを排出する排出路4とを備えている(
図4参照)。この排出路4は、吸引ノズル3の先端からボディ10の内部を通過し、ボディ10の後端部の吸引ホース8に至る部分である。
【0032】
一方、噴射手段は、ボディ10の内部を通して焦点レンズ1の前面側に圧縮エアーRを送る噴射路6と、噴射路6からカバーガラス2の表面に沿って圧縮エアーRを噴射する噴射口7とを備えている(
図4参照)。この噴射路6は、吸引ノズル3の内部に圧縮エアーRを送るものである。更に、噴射口7はこの噴射路6の先端に形成されており、カバーガラス2の前面と平行な向きで圧縮エアーRを噴射するように形成している。
【0033】
更に、カバーガラス2の前面側で排出路4の一部を開口して導入口5を形成する(
図5参照)。この導入口5は、カバーガラス2の表面に沿って移動する圧縮エアーRを排出路4内に導入する取り入れ口となる。図示例では、吸引ノズル3内部でカバーガラス2の前面上部に位置する排出路4に導入口5を形成している。
【0034】
そして、噴射口7からカバーガラス2の表面に沿って圧縮エアーRを噴射し、この圧縮エアーRを導入口5から排出路4に排出する。このとき、カバーガラス2の表面側に常にエアーカーテン状のバリヤーが形成される(
図5参照)。すなわち、噴射口7から排出される圧縮エアーRが排出路4に吸収されることで、カバーガラス2の表面側に、常にエアーバリヤーが形成された状態になる。この結果、レーザー光Pを照射して発生した除去物Qは、カバーガラス2に全く触れることなく排出される。
【0035】
また、塗膜や錆などの除去物Qがカバーガラス2の表面に付着しないようにするために、圧縮エアーRの圧力を3Bar~4Barに高めて供給するのが望ましい。そうすると仮に吸引ノズル3の先端部から排出路4を通らずに吸引ノズル3内に除去物Qが侵入した場合でも、この導入口5から排出路4内に除去物Qを排除することができる。
【0036】
図7、
図8に示す実施例では、噴射手段として、吸引ノズル3の先端側に至る噴射路6と、この噴射路6の先端で吸引ノズル3の吸引側に向けて圧縮エアーRを噴射する噴射口7とを備えたものである(
図7参照)。
【0037】
噴射口7は、噴射路6の先端側で横並びに複数形成されたもので、吸引ノズル3の先端内側の上部に向けて圧縮エアーRを噴射する(
図8参照)。この結果、吸引ノズル3に吸引される除去物Qを排出路4方向に付勢し、除去物Qがカバーガラス2の表面側に近づくのを防止する(
図7参照)。
【0038】
図9、
図10に示す実施例では、
図7に示す噴射路6に、カバーガラス2側から先端方向に向けて複数の噴射口7を連続形成している(
図9参照)。この噴射口7はカバーガラス2の表面側から吸引ノズル3の先端方向に向けて連続して圧縮エアーRを噴射する。この結果、カバーガラス2の前面側では、吸引ノズル3の先端に至るまで除去物Qの侵入を防御できるようになる(
図10参照)。
【0039】
尚、本発明の構成は図示例に限られるものではなく、吸引手段や噴射手段の構成など本発明の要旨を変更しない範囲での設計変更は自由に行えるものである。
【符号の説明】
【0040】
P レーザー光
Q 除去物
R 圧縮エアー
1 焦点レンズ
2 カバーガラス
2A プルリング
3 吸引ノズル
3A 吸引口
3B 照射口
4 排出路
5 導入口
6 噴射路
7 噴射口
8 吸引ホース
9 エアーポンプ
10 ボディ
11 トリガー
【手続補正書】
【提出日】2024-06-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザー光を集束させて対象物の表面に焦点を合わせる焦点レンズを備え、対象物表面の錆や塗膜の除去物をレーザーで除去するレーザー照射装置において、
前記焦点レンズの前面側にカバーガラスを配置し、
除去した除去物を吸引する吸引手段と、カバーガラスの前面側に圧縮エアーを噴射する噴射手段と、を備え、
吸引手段は、前記レーザー光の焦点側に吸引ノズルが配置され、吸引ノズルの先端に開口した吸引口と、吸引口から前記除去物を排出する排出路とを備え、カバーガラスの前面側で排出路の一部を開口し、圧縮エアーを排出路内に導入する導入口を形成し、カバーガラスの前面と平行な向きで圧縮エアーを噴射しながら吸引手段で圧縮エアーを吸引するように構成したことを特徴とするレーザー照射装置。
【請求項2】
前記カバーガラスは、前記焦点レンズの前面側で着脱自在に配置された請求項1記載のレーザー照射装置。
【請求項3】
前記噴射手段は、前記焦点レンズの前面側に前記圧縮エアーを送る噴射路と、噴射路から前記カバーガラスの表面に沿って前記圧縮エアーを噴射する噴射口とを備えた請求項1又は2記載のレーザー照射装置。
【請求項4】
前記噴射手段は、吸引ノズルの先端側に前記圧縮エアーを送る噴射路と、前記吸引ノズルの先端で前記吸引ノズルの吸引側に向けて前記圧縮エアーを噴射する噴射口とを備えた請求項1又は2記載のレーザー照射装置。
【請求項5】
前記噴射路は、前記カバーガラス側から先端方向に向けて複数の前記噴射口を連続形成した請求項4記載のレーザー照射装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】
上述の目的を達成すべく本発明における第1の手段は、レーザー光Pを集束させて対象物の表面に焦点を合わせる焦点レンズ1を備え、対象物表面の錆や塗膜の除去物Qをレーザーで除去するレーザー照射装置において、前記焦点レンズ1の前面側にカバーガラス2を配置し、除去した除去物Qを吸引する吸引手段と、カバーガラス2の表面に沿って圧縮エアーRを噴射する噴射手段と、を備え、吸引手段は、前記レーザー光Pの焦点側に吸引ノズル3が配置され、吸引ノズル3の先端に開口した吸引口3Aと、吸引口3Aから前記除去物Qを排出する排出路4とを備え、カバーガラス2の前面側で排出路4の一部を開口し、圧縮エアーRを排出路4内に導入する導入口5を形成し、カバーガラス2の前面と平行な向きで圧縮エアーRを噴射しながら吸引手段で圧縮エアーRを吸引するように構成したことにある。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0019】
第4の手段の前記噴射手段は、吸引ノズル3の先端側に前記圧縮エアーRを送る噴射路6と、前記吸引ノズル3の先端で前記吸引ノズル3の吸引側に向けて前記圧縮エアーRを噴射する噴射口7とを備えている。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0020】
第5の手段の前記噴射路6は、前記カバーガラス2側から先端方向に向けて複数の前記噴射口7を連続形成したものである。
【手続補正書】
【提出日】2024-07-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項4
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項4】
前記噴射手段は、吸引ノズルの先端側に前記圧縮エアーを送る噴射路と、前記吸引ノズルの先端で前記吸引ノズルの吸引側に向けて前記圧縮エアーを噴射する噴射口とを備えた請求項2記載のレーザー照射装置。
【手続補正書】
【提出日】2024-09-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザー光を集束させて対象物の表面に焦点を合わせる焦点レンズを備え、対象物表面の錆や塗膜の除去物をレーザーで除去するレーザー照射装置において、
前記焦点レンズの前面側にカバーガラスを配置し、
除去した除去物を吸引する吸引手段と、カバーガラスの前面側に圧縮エアーを噴射する噴射手段と、を備え、
吸引手段は、前記レーザー光の焦点側に吸引ノズルが配置され、吸引ノズルの先端に開口した吸引口と、吸引口から前記除去物を排出する排出路とを備え、カバーガラスの前面側で排出路の一部を開口し、圧縮エアーを排出路内に導入する導入口を形成し、カバーガラスの前面と平行な向きで圧縮エアーを噴射しながら吸引手段で圧縮エアーを吸引するように構成したことを特徴とするレーザー照射装置。
【請求項2】
前記カバーガラスは、前記焦点レンズの前面側で着脱自在に配置された請求項1記載のレーザー照射装置。
【請求項3】
前記噴射手段は、前記焦点レンズの前面側に前記圧縮エアーを送る噴射路と、噴射路から前記カバーガラスの表面に沿って前記圧縮エアーを噴射する噴射口とを備えた請求項1又は2記載のレーザー照射装置。
【請求項4】
レーザー光を集束させて対象物の表面に焦点を合わせる焦点レンズを備え、対象物表面の錆や塗膜の除去物をレーザーで除去するレーザー照射装置において、
前記焦点レンズの前面側にカバーガラスを配置し、
除去した除去物を吸引する吸引手段と、カバーガラスの前面側に圧縮エアーを噴射する噴射手段と、を備え、
噴射手段は、前記焦点レンズの前面側に前記圧縮エアーを送る噴射路を備え、
該噴射路は、前記カバーガラス側から先端方向に向けて複数の前記噴射口を連続形成し、
カバーガラスの前面と平行な向きで圧縮エアーを噴射しながら吸引手段で圧縮エアーを吸引するように構成したことを特徴とするレーザー照射装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0019】
第4の手段は、レーザー光Pを集束させて対象物の表面に焦点を合わせる焦点レンズ1を備え、対象物表面の錆や塗膜の除去物Qをレーザーで除去するレーザー照射装置において、前記焦点レンズ1の前面側にカバーガラス2を配置し、除去した除去物Qを吸引する吸引手段と、カバーガラス2の表面に沿って圧縮エアーRを噴射する噴射手段と、を備え、噴射手段は、吸引ノズル3の先端側に前記圧縮エアーRを送る噴射路6を備え、該噴射路は、前記カバーガラス2側から先端方向に向けて複数の前記噴射口7を連続形成し、カバーガラス2の前面と平行な向きで圧縮エアーRを噴射しながら吸引手段で圧縮エアーRを吸引するように構成したことにある。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0023】
【
図5】本発明の一実施例を示す要部拡大断面図である。
【
図7】噴射路の
参考例を示す要部拡大側断面図である。
【
図10】噴射路の他の実施例を示す要部拡大断面図である。
【
図11】本発明の除去物の除去原理を示す説明図である。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0036】
図7、
図8に示す
参考例では、噴射手段として、吸引ノズル3の先端側に至る噴射路6と、この噴射路6の先端で吸引ノズル3の吸引側に向けて圧縮エアーRを噴射する噴射口7とを備えたものである(
図7参照)。
【手続補正書】
【提出日】2024-09-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項4
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項4】
レーザー光を集束させて対象物の表面に焦点を合わせる焦点レンズを備え、対象物表面の錆や塗膜の除去物をレーザーで除去するレーザー照射装置において、
前記焦点レンズの前面側にカバーガラスを配置し、
除去した除去物を吸引する吸引手段と、カバーガラスの前面側に圧縮エアーを噴射する噴射手段と、を備え、
噴射手段は、前記焦点レンズの前面側に前記圧縮エアーを送る噴射路を備え、
該噴射路は、前記カバーガラス側から先端方向に向けて複数の噴射口を連続形成し、
カバーガラスの前面と平行な向きで圧縮エアーを噴射しながら吸引手段で圧縮エアーを吸引するように構成したことを特徴とするレーザー照射装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0019】
第4の手段は、レーザー光Pを集束させて対象物の表面に焦点を合わせる焦点レンズ1を備え、対象物表面の錆や塗膜の除去物Qをレーザーで除去するレーザー照射装置において、前記焦点レンズ1の前面側にカバーガラス2を配置し、除去した除去物Qを吸引する吸引手段と、カバーガラス2の表面に沿って圧縮エアーRを噴射する噴射手段と、を備え、噴射手段は、吸引ノズル3の先端側に前記圧縮エアーRを送る噴射路6を備え、該噴射路は、前記カバーガラス2側から先端方向に向けて複数の噴射口7を連続形成し、カバーガラス2の前面と平行な向きで圧縮エアーRを噴射しながら吸引手段で圧縮エアーRを吸引するように構成したことにある。