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特開2025-140948管継手に係る配設作業を補助する案内治具
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  • 特開-管継手に係る配設作業を補助する案内治具 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025140948
(43)【公開日】2025-09-29
(54)【発明の名称】管継手に係る配設作業を補助する案内治具
(51)【国際特許分類】
   F16L 55/00 20060101AFI20250919BHJP
   E03C 1/122 20060101ALI20250919BHJP
   E03C 1/02 20060101ALI20250919BHJP
【FI】
F16L55/00 Z
E03C1/122 Z
E03C1/02
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024040609
(22)【出願日】2024-03-15
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-07-26
(71)【出願人】
【識別番号】524100895
【氏名又は名称】株式会社ブルアーチ
(74)【代理人】
【識別番号】100121795
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴亀 國康
(72)【発明者】
【氏名】間所 正樹
【テーマコード(参考)】
2D060
2D061
【Fターム(参考)】
2D060AA01
2D060AB03
2D060AC03
2D060AC10
2D061AA02
2D061AB07
2D061AD10
(57)【要約】
【課題】本発明は、槽に配設する外部配管及び管継手を一体に操作可能にして槽内側から配設作業をすることができる案内治具及び配設方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る案内治具は、槽の給排水に係る外部配管、管継手及び槽内配管部品の槽内側から行う配設作業を補助するための案内治具であって、前記案内治具は、前記管継手の前記槽内配管部品が取り付けられる内側継手部の内ネジ部に螺合する頭部と、その頭部の前端縁部から両端が支持されて前方に張り出す楕円状のハンドル部とを有し、前記頭部はレンチに嵌合する軸方向穴部を有し、前記ハンドル部は前記配設作業における曲げ、ねじり又は引張り操作に対して所定の剛性を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
槽の給排水に係る外部配管、管継手及び槽内配管部品の槽内側から行う配設作業を補助するための案内治具であって、
前記案内治具は、前記管継手の前記槽内配管部品が取り付けられる内側継手部の内ネジ部に螺合する頭部と、その頭部の前端縁部から両端が支持されて前方に張り出す楕円状のハンドル部とを有し、
前記頭部はレンチに嵌合する軸方向穴部を有し、前記ハンドル部は前記配設作業における曲げ、ねじり又は引張り操作に対して所定の剛性を有してなる案内治具。
【請求項2】
ハンドル部は、槽に設けた管継手の取付穴の外径に対して、楕円状の先端部分及び後端部分が小さく中央部分が大きいことを特徴とする請求項1に記載の案内治具。
【請求項3】
レンチは、六角レンチ、ドラーバー又はねじ棒であることを特徴とする請求項1又は2に記載の案内治具。
【請求項4】
以下の操作をしてなる槽の給排水に係る外部配管、管継手及び槽内配管部品の配設を槽内側から行う配設方法。
先ず、管継手に外部配管の先端部を接合するとともに前記管継手の内側継手部の内ネジ部に請求項1~3のいずれかに記載の案内治具を螺合し、配管組立体を形成する。
次に、槽の外側に配された前記配管組立体を前記槽の上端から前記案内治具のハンドル部が前記槽の側壁の外面を沿うように前記槽に設けた前記管継手の取付穴の近辺まで下降させる。
そして、前記取付穴を挿通して突出した前記ハンドル部又は前記取付穴の近辺に存在する前記ハンドル部を槽内側から引き入れ、前記案内治具の頭部に設けた軸方向穴部にレンチを嵌合させて前記レンチを押圧するとともに前記ハンドルを引いて前記案内治具を介して前記配管組立体を一体に操作可能にする。
次に、前記管継手の前記取付穴に対する軸合わせ及び槽壁への固定を行った後、前記案内治具を取り外して前記内側継手部に槽内配管部品を螺合する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、槽の給排水に係る外部配管、管継手及び槽内配管部品の配設作業を槽内側から行うための案内治具に関する。
【背景技術】
【0002】
槽の外部配管、管継手及び槽内配管部品の配設作業において、槽外及び槽内に作業員を必要とする場合や、槽が家屋等の壁面近くに設置される場合には槽外での配設作業が困難な場合がある。かかる場合に、槽の管継手等の配設作業を効率化または容易にするための提案がなされている。
【0003】
特許文献1には、壁表に配置される第1開口端及び壁裏で流体管が接続される第2開口端を有する流体管継手を壁孔に配設するための配設治具であって、前記流体管継手の前記第1開口端に脱着可能に取着される取着体と、該取着体に接続された長尺の紐状体と、を備え、壁裏で前記流体管継手に結合した前記取着体を壁表から前記紐状体で牽引して、前記流体管継手の前記第1開口端を壁表に突出させるべく、前記流体管が前記第2開口端に接続された状態で前記流体管継手を前記壁孔に向けて誘導可能であることを特徴とする配設治具が提案されている。
【0004】
また、特許文献2には、配管施工体に形成された取付盤の外側に配管具を配し、配管具の接続口の軸心と取付盤に開口した挿通孔の軸心とを一致させて、取付盤の内側から配管具の接続口に締付け具を螺着することにより配管具に形成した鍔部と締付け具とで取付盤の挿通孔の周縁部を挟持させる配管具の固定方法において、前記配管具の接続口の軸線上に位置する始端を配管具に連結して延出した導き糸を挿通孔を介して取付盤の内側に引出し、導き糸を手繰り寄せて配管具の接続口の軸線と挿通孔の軸線とを一致させ、前記締付け具を螺着した後に導き糸を撤去することを特徴とする配管具の固定方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2015-86956号公報
【特許文献2】特開昭62-93584号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の配管治具は流体管継手に着脱自在に取着される取着体とこれに接続された紐状体からなり、この配管治具をもって壁に設けた壁孔に流体管継手を壁の内側から誘導し、その流体管継手を壁孔に配設することができる。特許文献2に記載の配管具の固定方法は、配管施工体に形成された取付盤の外側に配管具を固定する方法であって、配管具の接続口の軸線上に配管具から延出する導き糸を接続し、この導き糸を取付盤の挿通孔を介し取付盤の内側に引出して配管具の接続口を手繰り寄せ配管具を取付盤に固定する。
【0007】
特許文献1に記載の紐状体は、取着体を牽引可能であればその形状及び材質を問わず、例えば紐状体は、金属又は合成樹脂製のチェーン、革紐、麻紐等から任意に選択することができる。特許文献2に記載の導き糸は、合成樹脂糸、針金、鎖等からなる可撓性のものとされる。かかる紐状体や導き糸は、概して剛性がないので流体管継手や配管具を引っ張ることはできるが、押すことやねじることは容易でない。このため、流体管継手や配管具を所定の位置又は方向に保持することが困難であるため、流体管継手又は配管具を壁又は取付盤に配設するのは容易ではなく、また技能を要す。
【0008】
本発明は、かかる従来の問題点に鑑み、槽に配設する外部配管及び管継手を一体に操作可能にして槽内側から配設することができる案内治具及び配設方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る案内治具は、槽の給排水に係る外部配管、管継手及び槽内配管部品の槽内側から行う配設作業を補助するための案内治具であって、前記案内治具は、前記管継手の前記槽内配管部品が取り付けられる内側継手部の内ネジ部に螺合する頭部と、その頭部の前端縁部から両端が支持されて前方に張り出す楕円状のハンドル部とを有し、前記頭部はレンチに嵌合する軸方向穴部を有し、前記ハンドル部は前記配設作業における曲げ、ねじり又は引張り操作に対して所定の剛性を有してなる。
【0010】
上記発明において、ハンドル部は、槽に設けた管継手の取付穴の外径に対して、楕円状の先端部分及び後端部分が小さく中央部分が大きい形状をしている。
【0011】
また、上記発明において、レンチは、六角レンチ、ドラーバー又はねじ棒とすることができる。
【0012】
また、本発明は、槽の給排水に係る外部配管、管継手及び槽内配管部品の配設を槽内側から行う配設方法に係り、以下の操作をしてなる。先ず、管継手に外部配管の先端部を接合するとともに前記管継手の内側継手部の内ネジ部に請求項1~3のいずれかに記載の案内治具を螺合し、配管組立体を形成する。次に、槽の外側に配された前記配管組立体を前記槽の上端から前記案内治具のハンドル部が前記槽の側壁の外面を沿うように前記槽に設けた前記管継手の取付穴の近辺まで下降させる。そして、前記取付穴を挿通して突出した前記ハンドル部又は前記取付穴の近辺に存在する前記ハンドル部を槽内側から引き入れ、前記案内治具の頭部に設けた軸方向穴部にレンチを嵌合させて前記レンチを押圧するとともに前記ハンドルを引いて前記案内治具を介して前記配管組立体を一体に操作可能にする。次に、前記管継手の前記取付穴に対する軸合わせ及び槽壁への固定を行った後、前記案内治具を取り外して前記内側継手部に槽内配管部品を螺合する。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る案内治具は、頭部にはレンチに嵌合する軸方向穴部を有し、ハンドル部が曲げ、ねじり又は引張り操作に対して所定の剛性を有する。これにより、槽の給排水に係る外部配管、管継手及び槽内配管部品の配設作業において、外部配管、管継手管及び案内治具からなる配管組立体を一体に操作可能にすることにより、槽外の作業空間が狭い場合であっても槽内側から配管組立体を所定の配設位置及び方向に操作することができ、外部配管、管継手及び槽内配管部品の配設作業を効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明に係る案内治具を用いる配管組立体の構成を示す説明図である。
図2】本発明に係る案内治具の構成を示す説明図である。
図3】本発明に係る案内治具を用いて槽に外部配管、管継手を配設する配設方法の説明図である。
図4】案内治具のハンドル部とレンチを片手で操作する場合の説明図である。
図5】案内治具を使用する他の使用例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、発明を実施するための形態について、図面を基に説明する。図1は、本発明に係る案内治具を用いる配管組立体の構成を示す説明図である。図2は、本発明に係る案内治具の構成を示す説明図である。液体を貯留する容器の身近な槽の例として浴槽がある。浴槽は家屋の隅部などに設置される場合が多く、浴槽に配設される外部配管や管継手の配設作業を槽外側から行うのが困難で、槽内側から行わざるを得ない場合がある。かかる場合は、図1に示すように、管継手20に予め外部配管30と案内治具10を接合した配管組立体40を形成するのがよい。管継手20及び外部配管30は市販のものを使用することができる。管継手30は、狭い空間ではエルボやT形の管継手が用いられる。案内治具10は、管継手20の内側継手部23の内ネジ部23aに螺結される。管継手20は、内側継手部23の外ネジ部23bに締付リング25を螺結することにより、スベリリング252及びパッキン251を介して槽50の取付穴50aに固定される。
【0016】
図2に示すように、案内治具10は、管継手20の内側継手部23の内ネジ部23aに螺結するねじ部11a及びレンチ60が嵌合する軸方向穴部11bを有する頭部11と、その頭部11の先端縁部から両端が支持されて前方に張り出す楕円状のハンドル部13を有する。案内治具10は、頭部11が管継手20に一体に螺結され、そのハンドル部13は以下に説明する配管組立体40の槽50への配設作業中において曲げ、ねじり又は引張り操作に対して所定の剛性を有する。
【0017】
案内治具10は、樹脂製又は金属製とすることができ、また、頭部11とハンドル部13をそれぞれ異なる材質とすることができる。そして、頭部11とハンドル部13は一体に成形することができ、また両者を接合することにより成形することができる。頭部11の軸方向穴部11bには、六角レンチ、ドライバー又はねじ棒などのレンチ60が嵌合する。ねじ棒は、棒状の先端にねじ部を有し、軸方向穴部11bに設けたねじ部に螺結することができる。
【0018】
ハンドル部13は、上述のように槽の給排水に係る外部配管、管継手及び槽内配管部品の配設作業において行われる曲げ、ねじり又は引張り操作に対して所定の剛性を有する。すなわち、以下に説明する配設作業におけるハンドル部13の操作において、所要の強度及び耐久性を有し、曲げ又はねじを受けたハンドル部13は、元の形状に戻る反発性又は撓りを有する。ハンドル部13の材質は例えば、ナイロン、ポリプロピレン又はフッ素樹脂とすることができる。また、ハンドル部13の材質は、金属とすることができ、例えば綱線やメッシュワイヤなどを使用することができる。
【0019】
ハンドル部13は、頭部11の縁部から楕円状に張り出しており、その形状は、槽50に設けた管継手20の取付穴50aの外径に対して、先端部分及び後端部分が小さく中央部分が大きい形状をしているのがよい。ハンドル部13の先端は取付穴50aに入り込み易く、中央部分を変形させて取付穴50aから入り込ませると、案内治具10及び管継手20が取付穴50aから抜け難くすることができる。
【0020】
図3は、配管組立体40をもって管継手20を取付穴50aに配設する操作を説明する図面である。本例は、槽50が家屋等の壁面近くに設置され槽外での配設作業が困難な場合に有効に使用することができる。図3(a)は、配管組立体40を槽50の外側の上端から案内治具10のハンドル部13が槽50の側壁の外面を沿うように槽50に設けた管継手20の取付穴50aの近辺まで下降させ、ちょうど案内治具10のハンドル部13が取付穴50aに入り込んだ状態を示している。配管組立体40の外部配管30は長尺部分を有するので、外部配管30を持ってハンドル部13を取付穴50aめがけて下降させることができる。また、槽外の配設作業空間が狭く、ハンドル部13が折れ曲るような状態であっても配設作業は可能である。ハンドル部13が取付穴50aの近辺に到達した場合は、取付穴50aから引掛具又は手指を差し込んでハンドル部13を槽50の内側に容易に引き込むことができる。
【0021】
案内治具10のハンドル部13を槽50の内側に引き込むと、図3(b)に示すように、締付リング25、スベリリング252及びパッキン251をハンドル部13に入れ込む。このとき、ハンドル部13は、取付穴50aの外径に対して、先端部分及び後端部分が小さく中央部分が大きい楕円形状をしており、図3(c)に示すように、ハンドル部13の根元に締付リング25、スベリリング252及びパッキン251を保持することができる。これにより管継手20を槽50に容易に取り付けることができる。
【0022】
次に、図3(c)に示すように、レンチ60を頭部11の軸方向穴部11bに嵌合させ、レンチ60を案内治具方向に押すとともにハンドル部13を引っ張って配管組立体40を一体に操作可能にする。かかる操作の例について以下に説明する(図4)。これにより、図3(d)に示すように、配管組立体40の取付位置及び方向を所定の配設状態にすることができる。そして、締付リング25を締め付けるとともに管継手20の内側継手部23にネジ止めすることにより配管組立体40を槽50に配設することができる。
【0023】
図4は、配管組立体40を一体に操作する場合の例を示す。図4(a)~(c)に示すように、槽50の内側に引き入れた案内治具10のハンドル部13を手指で固定し、レンチ60を頭部11の軸方向穴11bに嵌合させる。次に、図4(b)に示すように、手の掌にレンチ60の端部を当てるとともに人差指によりハンドル部を引っ張った状態でレンチ60及びハンドル部13を手で保持する。これにより、配管組立体40を一体に操作することができ、配管組立体40の取付位置及び方向を所定の配設状態にすることができる。なお、上記配設作業は槽外から行うことができ、この場合は槽50の側壁の外面を横方向(水平方向)に配管組立体40を延伸させる。そして、上記の配管組立体40を垂直方向に延伸させる場合と同様に、配管組立体40の配設作業を行う。
【0024】
以上、本案内治具10は管継手20に螺結して使用される。しかしながら、案内治具10は、各種形状の操作具を螺結することにより、高所や狭所の配管又は配線を取扱う取扱補助具として利用することができる。例えば、狭い作業空間に引き出した配管や配線を引き込むような場合等、特に人の手が届かない作業空間において有用である。同様な目的としてケーブル牽引具、ケーブルキャッチャ等が使用され市販されているが、これらは一般に配管や配線の把持力、引込力又は引出力が小さく、上記に説明した配設作業における配管や配線等の取扱補助具としては好ましくない。
【0025】
図5に案内治具10を利用した取扱補助具の例を示す。本取扱補助具65は案内治具10とロッド66を有し、ロッド66はねじ棒様のものであり案内治具10の底部に設けたネジ部に螺結する。そのネジ部のサイズが、市販のケーブル牽引具、ケーブルキャッチャ等のロッドが螺結可能なネジ部とすれば便宜である。本取扱補助具65は、図5に示すように狭い作業空間内に突出した配管又は配線68の先端部分に案内治具10のハンドル13を引っ掛け、配管又は配線68をハンドル部13で締め上げる。これにより取扱補助具65と配管又は配線68とを一体化させて配管又は配線68を所要の長さ又は位置に引抜き又は引出すことができる。
【符号の説明】
【0026】
10 案内治具
11 頭部
11a ネジ部
11b 軸方向穴部
13 ハンドル部
20 管継手
23 内側継手
23a 内ネジ部
23b 外ネジ部
25締付リング
251 パッキン
252 スベリリング
30 外部配管
40 配管組立体
50 槽
50a 取付穴
60 レンチ
65 取扱補助具
66 ロッド
68 配管又は配線
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2024-05-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
槽の給排水に係る外部配管、管継手及び槽内配管部品の槽内側から行う配設作業を補助するための案内治具であって、
前記案内治具は、前記管継手の前記槽内配管部品が取り付けられる内側継手部の内ネジ部に螺合する頭部と、その頭部の前端縁部から両端が支持されて前方に張り出す楕円状のハンドル部とを有し、
前記頭部はレンチに嵌合する軸方向穴部を有し、前記ハンドル部は前記配設作業における曲げ、ねじり又は引張り操作に対して所定の剛性を有してなる案内治具。
【請求項2】
ハンドル部は、槽に設けた管継手の取付穴の外径に対して、楕円状の先端部分及び後端部分が小さく中央部分が大きいことを特徴とする請求項1に記載の案内治具。
【請求項3】
レンチは、六角レンチ、ドラーバー又はねじ棒であることを特徴とする請求項1に記載の案内治具。
【請求項4】
以下の操作をしてなる槽の給排水に係る外部配管、管継手及び槽内配管部品の配設を槽内側から行う配設方法。
先ず、管継手に外部配管の先端部を接合するとともに前記管継手の内側継手部の内ネジ部に請求項1~3のいずれかに記載の案内治具を螺合し、配管組立体を形成する。
次に、槽の外側に配された前記配管組立体を前記槽の上端から前記案内治具のハンドル部が前記槽の側壁の外面を沿うように前記槽に設けた前記管継手の取付穴の近辺まで下降させる。
そして、前記取付穴を挿通して突出した前記ハンドル部又は前記取付穴の近辺に存在する前記ハンドル部を槽内側から引き入れ、前記案内治具の頭部に設けた軸方向穴部にレンチを嵌合させて前記レンチを押圧するとともに前記ハンドルを引いて前記案内治具を介して前記配管組立体を一体に操作可能にする。
次に、前記管継手の前記取付穴に対する軸合わせ及び槽壁への固定を行った後、前記案内治具を取り外して前記内側継手部に槽内配管部品を螺合する。
【手続補正書】
【提出日】2024-06-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
槽の給排水に係る外部配管、管継手及び槽内配管部品の槽内側から行う配設作業を補助するための案内治具であって、
前記案内治具は、前記管継手の前記槽内配管部品が取り付けられる内側継手部の内ネジ部に螺合する頭部と、その頭部の前端縁部から両端が支持されて前方に張り出す楕円状のハンドル部とを有し、
前記頭部はレンチに嵌合する軸方向穴部を有し、前記ハンドル部は前記配設作業における曲げ、ねじり又は引張り操作に対して所定の剛性を有してなる案内治具。
【請求項2】
ハンドル部は、槽に設けた管継手の取付穴の外径に対して、楕円状の先端部分及び後端部分が小さく中央部分が大きいことを特徴とする請求項1に記載の案内治具。
【請求項3】
レンチは、六角レンチ、ドラーバー又はねじ棒であることを特徴とする請求項1に記載の案内治具。
【請求項4】
以下の操作をしてなる槽の給排水に係る外部配管、管継手及び槽内配管部品の配設を槽内側から行う配設方法。
先ず、管継手に外部配管の先端部を接合するとともに前記管継手の内側継手部の内ネジ部に請求項1~3のいずれかに記載の案内治具を螺合し、配管組立体を形成する。
次に、槽の外側に配された前記配管組立体を前記槽の上端から前記案内治具のハンドル部が前記槽の側壁の外面を沿うように前記槽に設けた前記管継手の取付穴の近辺まで下降させる。
そして、前記取付穴を挿通して突出した前記ハンドル部又は前記取付穴の近辺に存在する前記ハンドル部を槽内側から引き入れ、前記案内治具の頭部に設けた軸方向穴部にレンチを嵌合させて前記レンチを押圧するとともに前記ハンドルを引いて前記案内治具を介して前記配管組立体を一体に操作可能にする。
次に、前記管継手の前記取付穴に対する軸合わせ及び槽壁への固定を行った後、前記案内治具を取り外して前記内側継手部に槽内配管部品を螺合する。