(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025141154
(43)【公開日】2025-09-29
(54)【発明の名称】サーバ、サーバの制御方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20250919BHJP
G06F 3/12 20060101ALI20250919BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20250919BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06F3/12 310
G06F3/12 335
B41J29/38 204
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024040950
(22)【出願日】2024-03-15
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100125254
【弁理士】
【氏名又は名称】別役 重尚
(72)【発明者】
【氏名】大久保 譲
【テーマコード(参考)】
2C061
5L050
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AQ05
2C061AQ06
2C061AS02
2C061HJ08
2C061HK15
2C061HN15
2C061HP06
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】配送サービスによって印刷用紙が配送される頻度が過剰となるのを抑制することができるサーバ、サーバの制御方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【解決手段】サブスクリプション管理サービス104は、印刷用紙を配送する配送サービスの対象となる複数の画像形成装置102の識別情報(デバイスID)と、各画像形成装置102のユーザUSの使用者情報(ユーザID)と、各画像形成装置102で印刷に使用された印刷用紙の使用枚数情報(印刷枚数)とを取得する取得手段(印刷情報管理部302)と、識別情報と使用者情報とに基づいて、複数の画像形成装置102のうち、少なくとも2つの画像形成装置102が共通してユーザUSで使用可能な状態とされている場合に、ユーザUSで共通に使用される全画像形成装置102の使用枚数情報に基づいて、ユーザUSへの印刷用紙の配送を決定する決定手段(印刷用紙管理部304)とを備える。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷用紙を配送する配送サービスを管理するサーバであって、
前記配送サービスの対象となる複数の印刷装置をそれぞれ識別する識別情報と、前記各印刷装置を使用する使用者に関する使用者情報と、前記各印刷装置で印刷に使用された前記印刷用紙の使用枚数に関する使用枚数情報とを取得する取得手段と、
前記識別情報と前記使用者情報とに基づいて、前記複数の印刷装置のうち、少なくとも2つの印刷装置が共通して一の使用者で使用可能な状態とされている場合に、前記一の使用者で共通に使用される全印刷装置の前記使用枚数情報に基づいて、前記一の使用者への前記印刷用紙の配送を決定する決定手段と、を備えることを特徴とするサーバ。
【請求項2】
前記サーバは、画面を表示可能な表示装置に通信可能に接続されており、
前記使用者情報が入力される入力画面を表示する指示を、前記表示装置に対して行う指示手段を備えることを特徴とする請求項1に記載のサーバ。
【請求項3】
前記指示手段は、前記決定手段で決定された前記配送の旨を表示する指示を、前記表示装置に対して行うことを特徴とする請求項2に記載のサーバ。
【請求項4】
前記取得手段は、前記入力画面から前記使用者情報を取得することを特徴とする請求項2に記載のサーバ。
【請求項5】
前記サーバは、前記印刷装置と通信可能に接続されており、
前記取得手段は、前記識別情報および前記使用枚数情報を前記印刷装置から取得することを特徴とする請求項1に記載のサーバ。
【請求項6】
前記使用者情報には、前記使用者の住所が含まれていることを特徴とする請求項1に記載のサーバ。
【請求項7】
前記決定手段で決定された前記配送を前記使用者の住所宛に行う指示を、前記印刷用紙の配送元に対して行う指示手段を備えることを特徴とする請求項6に記載のサーバ。
【請求項8】
前記使用者情報には、前記使用者を識別するIDが含まれていることを特徴とする請求項1に記載のサーバ。
【請求項9】
前記決定手段は、前記全印刷装置の前記使用枚数情報として、前記全印刷装置での合計使用枚数が閾値以上となった場合に、前記配送を決定することを特徴とする請求項1に記載のサーバ。
【請求項10】
前記配送を決定する決定タイミングの期限を変更可能であることを特徴とする請求項1に記載のサーバ。
【請求項11】
前記決定手段で決定された前記配送における前記印刷用紙は、前記全印刷装置で共通して使用可能な印刷用紙であることを特徴とする請求項1に記載のサーバ。
【請求項12】
印刷用紙を配送する配送サービスを管理するサーバを制御する方法であって、
前記配送サービスの対象となる複数の印刷装置をそれぞれ識別する識別情報と、前記各印刷装置を使用する使用者に関する使用者情報と、前記各印刷装置で印刷に使用された前記印刷用紙の使用枚数に関する使用枚数情報とを取得する取得工程と、
前記識別情報と前記使用者情報とに基づいて、前記複数の印刷装置のうち、少なくとも2つの印刷装置が共通して一の使用者で使用可能な状態とされている場合に、前記一の使用者で共通に使用される全印刷装置の前記使用枚数情報に基づいて、前記一の使用者への前記印刷用紙の配送を決定する決定工程と、を有することを特徴とするサーバの制御方法。
【請求項13】
請求項1に記載のサーバの各手段をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバ、サーバの制御方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、MFP(Multi-Function Printer)やSFP(Single Function Printer)等のような印刷機能を有する画像形成装置では、印刷に関するサブスクリプションサービスが普及しつつある。この印刷に関するサブスクリプションサービスでは、例えば月毎に最大印刷可能枚数が予め決められており、当該枚数に達するまでは、定額で印刷を実行することができる。また、サブスクリプションサービスでは、例えば印刷用紙や、その他インク、トナー等の消耗品の残量が閾値を下回った場合に、追加費用無しで消耗品がユーザ宛に送付される。これにより、消耗品の残量の確認や消耗品の購入等の手間を省くことができる。例えば特許文献1には、ユーザにとって手間がかからず、簡単にプリンタのサブスクリプション方式を利用可能な装置構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述したように、印刷機能を有する画像形成装置では、印刷時には、印刷用紙と、インクまたはトナーとが用いられる。印刷用紙は、インクやトナーとは異なり、画像形成装置間で共通に用いることができる。サブスクリプションサービスには、画像形成装置毎に印刷用紙が配送されるサービスがある。例えば1人のユーザが2台の画像形成装置を使用しており、一方の画像形成装置での印刷用紙の使用枚数が、他方の画像形成装置での印刷用紙の使用枚数よりも多くなる場合がある。この場合、印刷用紙が共通で使用可能にも関わらず、すなわち、他方の画像形成装置での印刷用紙を、一方の画像形成装置での印刷用紙として転用可能にも関わらず、一方の画像形成装置用の印刷用紙が配送され続けることとなる。その結果、配送過剰となり、ユーザの下に印刷用紙が多量にたまっていくという問題が生じるという問題があった。
【0005】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものである。本発明は、配送サービスによって印刷用紙が配送される頻度が過剰となるのを抑制することができるサーバ、サーバの制御方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明のサーバは、印刷用紙を配送する配送サービスを管理するサーバであって、前記配送サービスの対象となる複数の印刷装置をそれぞれ識別する識別情報と、前記各印刷装置を使用する使用者に関する使用者情報と、前記各印刷装置で印刷に使用された前記印刷用紙の使用枚数に関する使用枚数情報とを取得する取得手段と、前記識別情報と前記使用者情報とに基づいて、前記複数の印刷装置のうち、少なくとも2つの印刷装置が共通して一の使用者で使用可能な状態とされている場合に、前記一の使用者で共通に使用される全印刷装置の前記使用枚数情報に基づいて、前記一の使用者への前記印刷用紙の配送を決定する決定手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、配送サービスによって印刷用紙が配送される頻度が過剰となるのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】第1実施形態に係るサブスクリプションサービスシステムの全体構成を示すブロック図である。
【
図2A】画像形成装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図2B】クライアント端末およびサブスクリプション管理サービスのハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図3A】サブスクリプション管理サービスのソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図3B】クライアント端末のソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図3C】画像形成装置のソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図4】サブスクリプション契約の申し込み処理を示すフローチャートである。
【
図5】印刷用紙サブスクリプション移行画面の一例を示す図である。
【
図6】サブスクリプション契約における印刷処理および印刷用紙発送処理を示すフローチャートである。
【
図8】1台目の印刷用紙サブスクリプション、2台目の印刷用紙サブスクリプションの契約状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の各実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。しかしながら、以下の各実施形態に記載されている構成はあくまで例示に過ぎず、本発明の範囲は各実施形態に記載されている構成によって限定されることはない。例えば、本発明を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。また、各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせることもできる。
【0010】
<<第1実施形態>>
以下、
図1~
図7を参照して、第1実施形態について説明する。
【0011】
<印刷用紙のサブスクリプションサービスのシステム構成>
図1は、第1実施形態に係るサブスクリプションサービスシステムの全体構成を示すブロック図である。
図1に示すサブスクリプションサービスシステム(以下単に「システム」と言う)1000は、印刷用紙を配送する配送サービスを提供するサブスクリプションのシステムである。システム1000は、画像形成装置(印刷装置)102、クライアント端末103、サブスクリプション管理サービス(サーバ)104を有する。システム1000が有するこれらの装置は、ネットワーク100、ネットワーク101を介して互いに通信可能、すなわち、データ送受信が可能に接続されている。なお、ネットワーク100、ネットワーク101は、それぞれ、例えば、インターネット等のLAN、WAN、電話回線、専用デジタル回線、ATMやフレームリレー回線、ケーブルテレビ回線、データ放送用無線回線等により実現される通信ネットワークである。本実施形態では、ネットワーク100はインターネットである。ネットワーク101はローカルネットワーク等である。ネットワーク101には、サブスクリプション管理サービス104が接続されている。ネットワーク101には、クライアント端末103および画像形成装置102がそれぞれ接続されている。これにより、画像形成装置102およびクライアント端末103は、それぞれローカルネットワーク(ネットワーク101)を介してインターネット(ネットワーク100)にアクセスして、サブスクリプション管理サービス104との通信が接続可能となる。なお、ネットワーク101に接続される画像形成装置102の接続数は、
図1に示す構成では2つであるが、これに限定されず、例えば3つ以上であってもよい。以下、2つの画像形成装置102のうちの一方の画像形成装置102を「画像形成装置102A」と言い、他方の画像形成装置102を「画像形成装置102B」と言うことがある。
【0012】
クライアント端末103は、画像形成装置102Aや画像形成装置102Bに対して印刷ジョブの送信を行ったり、サブスクリプション管理サービス104との間での情報の送受信を行ったりすることができる。クライアント端末103としては、特に限定されず、例えば、デスクトップ型やノート型のパーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォン等を用いることができる。画像形成装置102Aおよび画像形成装置102Bは、それぞれ、印刷機能の他、コピー機能、スキャナ機能、ファクス送信機能等を有するMFP(Multi-Function Peripheral)である。これにより、画像形成装置102Aおよび画像形成装置102Bは、それぞれ、クライアント端末103からの印刷ジョブに基づいた印刷を行うことができる。なお、画像形成装置102Aおよび画像形成装置102Bは、それぞれ、本実施形態ではMFPであるが、これに限定されず、例えば、SFP(Single Function Printer)であってもよい。また、画像形成装置102AがMFPであり、画像形成装置102BがSFPであってもよい。本実施形態では、画像形成装置102A、画像形成装置102B、クライアント端末103は、共通して一のユーザ(以下「ユーザ(使用者)US」と言う)で使用可能な状態となっている。以下この状態を「1ユーザ使用状態」と言うことがある。なお、ユーザUSは、個人(自然人)であってもよいし、法人であってもよい。
【0013】
サブスクリプション管理サービス104は、ユーザUSとの間で結ばれた契約情報に基づいて、印刷用紙をユーザUSに配送する配送サービスを管理する。なお、サブスクリプション管理サービス104は、ユーザUSと異なる他のユーザとの間で結ばれた契約情報に基づいて、印刷用紙を他のユーザに配送する配送サービスも管理することができる。他のユーザは、ユーザUSと同様に、画像形成装置102やクライアント端末103を有し、これらを使用することができる。従って、サブスクリプション管理サービス104は、契約者数、すなわち、ユーザ数の分だけ、多数の画像形成装置102やクライアント端末103と通信することができる。サブスクリプション管理サービス104は、画像形成装置102から印刷イベントデータを収集して、当該印刷イベントデータに基づいたサブスクリプションの管理を行う。また、サブスクリプション管理サービス104は、ユーザUSや他のユーザからサブスクリプションの新規受付、確認、変更等を受け付けることもできる。サブスクリプション管理サービス104は、複数台のサーバで冗長化されたサービスとしてネットワーク100(インターネット)上に公開される。サブスクリプション管理サービス104の機能は、単体のサーバまたは単体の仮想サーバによって実現されてもよいし、複数のサーバまたは複数の仮想サーバによって実現されてもよい。また、サブスクリプション管理サービス104では、複数の仮想サーバが単体のサーバ上で実行されていてもよい。
【0014】
<画像形成装置のハードウェア構成>
図2Aは、画像形成装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図2Aに示すように、画像形成装置102は、CPU201、ROM202、RAM203、NIC(ネットワークインターフェースカード)204を有する。また、画像形成装置102は、DKC(ディスクコントローラ)205、ラスタコントローラ207、プリントエンジン208、操作パネル(操作部)209、記憶装置210、機器I/F211を有する。画像形成装置102が有するこれらのハードウェアは、システムバス200を介して、互いに通信可能に接続されている。CPU201は、画像形成装置102全体の制御を行う制御部であり、システムバス200を介して接続される各ハードウェアとのアクセスを統括的に制御する。この制御は、ROM202に記憶された制御プログラム等、または、DKC205を介して接続された外部メモリ206に記憶された制御プログラムやリソースデータ(資源情報)等に基づいて行われる。RAM203は、CPU201の主メモリやワークエリア等として機能する。RAM203は、増設ポート(不図示)に接続されるオプションRAMによってメモリ容量が拡張可能に構成されている。
【0015】
記憶装置210は、大容量メモリとして機能する外部記憶手段であり、例えばOS330(
図3C参照)等のプログラムが格納されている。操作パネル209は、画面を表示したり、画面上でのユーザUSの操作指示を受け付けたりする。また、画面上でのユーザUSの操作指示としては、特に限定されず、例えば、画像形成装置102の動作モード等の設定、画像形成装置102の動作状況の表示、複写指定等の操作等が挙げられる。NIC204は、外部装置とのデータの送受信を行う。プリントエンジン208は、印刷を行う。プリントエンジン208で行われる印刷としては、特に限定されず、例えば、電子写真方式(レーザービーム方式)による印刷、インクジェット方式による印刷、昇華方(熱転写)方式による印刷等が挙げられる。ラスタコントローラ207は、PDL言語やPDF言語である印刷データを画像データに変換するコントローラである。機器I/F211は、USB等で接続可能な外部機器との接続インターフェースである。
【0016】
<サブスクリプション管理サービスおよびクライアント端末のハードウェア構成>
図2Bは、サブスクリプション管理サービスおよびクライアント端末のハードウェア構成の一例を示す図である。サブスクリプション管理サービス104のハードウェア構成とは、クライアント端末103のハードウェア構成とは、同じ構成であるため、サブスクリプション管理サービス104のハードウェア構成について代表的に説明する。
図2Bに示すように、サブスクリプション管理サービス104は、CPU220、ROM221、RAM222、NIC223、表示制御部224、入力制御部225、記憶装置226を有する。サブスクリプション管理サービス104が有するこれらのハードウェアは、システムバス219を介して、互いに通信可能に接続されている。なお、サブスクリプション管理サービス104は、単体の機器で構成されたものであってもよい、複数の機器がLAN、WAN等のネットワークを介して接続されて構成されたものであってもよい。CPU220は、サブスクリプション管理サービス104全体の制御を行う制御部であり、システムバス219を介して接続される各ハードウェアとのアクセスを統括的に制御する。CPU220は、記憶装置226に格納されているアプリケーションプログラム、オペレーティングシステムを実行する。なお、アプリケーションプログラムには、サブスクリプション管理サービス104の各部や各手段(サーバの制御方法)をコンピュータに実行させるためのプログラム等が含まれている。また、CPU220は、プログラム実行に必要な情報、ファイル等をRAM222に一時的に格納する制御を行う。ROM221には、基本I/Oプログラム等のプログラムや各種データが記憶されている。RAM222は、CPU220の主メモリやワークエリア等として機能する。NIC223は、外部装置とのデータの送受信を行う。表示制御部224は、表示装置227に通信可能に接続されている。これにより、表示装置227には、例えば、画面(ウィンドウ)、アイコン、メッセージ、メニュー等のユーザインタフェース情報が表示される。入力制御部225は、例えばキーボードやマウス等の入力装置228からの入力データを受信する。記憶装置226は、大容量メモリとして機能する外部記憶手段であり、例えばアプリケーションプログラムやOS等が格納されている。
【0017】
<サブスクリプション管理サービスのソフトウェア構成>
図3Aは、サブスクリプション管理サービスのソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3Aに示すように、サブスクリプション管理サービス104は、データ送受信部300、サブスクリプション管理部301、印刷情報管理部302、ストレージ303、印刷用紙管理部304を有する。なお、サブスクリプション管理サービス104が有する各ソフトウェア(ソフトウェアモジュール)は、サブスクリプション管理サービス104の記憶装置226に記憶されており、CPU220によってRAM222にロードされて実行される。データ送受信部300は、クライアント端末103等との通信のためのインターフェースをHTTP(Hypertext Transfer Protocol)プロトコル等で提供する。また、データ送受信部300は、クライアント端末103等から受信した情報の妥当性の検証を行う。HTTPプロトコルは、Webで標準的に利用されるプロトコルであり、例えば他のサーバとの間の連携や、WebBrowserと他のサーバとの間の連携に適している。サブスクリプション管理部301は、サブスクリプション契約に基づいた現在のサブスクリプションプランおよび消耗品種別を管理する。下記表1は、サブスクリプション管理データの一例を示す表である。
【0018】
【0019】
表1に示すように、サブスクリプション管理データには、ユーザID、契約ID、デバイスID、サブスクリプションプランID、消耗品種別、締め日が含まれている。これらのデータは、ストレージ303に保存される。ユーザIDは、サブスクリプション契約を行ったユーザを特定する、すなわち、識別するためのIDであり、本実施形態では、各画像形成装置102を使用するユーザに関する使用者情報となっている。また、使用者情報には、ユーザUSの氏名、住所、性別、年齢等も、例えばメタデータとして含まれていてもよい。契約IDは、各サブスクリプション契約を特定するためのIDである。デバイスIDは、サブスクリプション契約で使用可能な画像形成装置102を示すIDであり、本実施形態では、配送サービスの対象となる複数の画像形成装置102をそれぞれ識別する識別情報となっている。サブスクリプションプランIDは、現在のサブスクリプション契約の種類を示すIDである。例えば、契約ID「SP003」は、500枚/月の印刷が可能なサブスクリプションプランを示す。消耗品種別は、サブスクリプション契約で使用可能な消耗品の種類である。消耗品種別には、例えば、インクカートリッジ、トナーカートリッジ、印刷用紙(A4サイズの印刷用紙)、印刷用紙(A3サイズの印刷用紙)等がある。なお本実施形態では、インクカートリッジに関する消耗品種別は、単に「インクカートリッジ」と記載し、トナーカートリッジに関する消耗品種別は、単に「トナーカートリッジ」と記載するが、これに限定されない。例えば、インクカートリッジに関する消耗品種別として、インクカートリッジの型番や部品番号等の情報を用いてもよい。締め日は、サブスクリプション契約が申し込まれて、当該契約が開始された日から30日後の日が設定される。また、締め日は、料金の請求や印刷用紙の使用枚数のリセットと等の処理を行った後、次の締め日として、その時点から30日後が設定される。
【0020】
ユーザは、複数の画像形成装置102に対して、個別にサブスクリプション契約を行うことができる。例えば表1では、ユーザID「U001」で示されるユーザが、デバイスID「AAA」および「BBB」について、サブスクリプション契約を行った状態を表している。また、デバイスID「AAA」については、消耗品種別が「インクカートリッジ」のサブスクリプション契約「SUB001」に付帯して、消耗品種別が「印刷用紙」のサブスクリプション契約「SUB003」も契約されている。これと同様に、デバイスID「BBB」については、消耗品種別が「インクカートリッジ」のサブスクリプション契約「SUB002」に付帯して、消耗品種別が「印刷用紙」のサブスクリプション契約「SUB004」も契約されている。
【0021】
下記表2は、サブスクリプションプラン管理データの一例を示す表である。
【0022】
【0023】
表2に示すように、サブスクリプションプラン管理データには、サブスクリプションプランID、サブスクリプションプラン内容、印刷用紙発送閾値が含まれている。サブスクリプションプランIDは、サブスクリプションプランを示すIDである。表1に示すサブスクリプション管理データのサブスクリプションプランIDと、表2に示すサブスクリプションプラン管理データのサブスクリプションプランIDとは、同じIDで紐づけられている。サブスクリプションプラン内容は、該当サブスクリプションプランにおいて印刷可能な枚数が設定される。印刷用紙発送閾値は、所定の画像形成装置102の印刷用紙の在庫数が印刷用紙発送閾値を下回ったと予測された場合に、印刷用紙の配送処理(発送処理)を行うための閾値である。
【0024】
下記表3は、印刷イベントデータの一例を示す表である。
【0025】
【0026】
表3に示すように、印刷イベントデータには、デバイスID、印刷日時、印刷枚数が含まれている。これらの情報は、画像形成装置102から受信されて、印刷情報管理部302で管理されるとともに、ストレージ303に保存される。表1に示すサブスクリプション管理データのデバイスIDと、表3に示すサブスクリプションプラン管理データのデバイスIDとは、同じIDで紐づけられている。印刷日時は、デバイスIDが付された画像形成装置102で印刷が行われた年月日および時分秒である。印刷枚数は、印刷日時での印刷で使用された印刷用紙の使用枚数に関する使用枚数情報である。印刷用紙管理部304は、印刷枚数と、表1に示すサブスクリプション管理データに基づいて、消耗品の発送が必要か否かの判断を行う。下記表4は、印刷用紙残量データの一例を示す表である。
【0027】
【0028】
表4に示すように、印刷用紙残量データには、デバイスID、契約ID、印刷用紙残量データが含まれている。表1に示すサブスクリプション管理データのデバイスIDと、表4に示すサブスクリプションプラン管理データの契約IDとは、同じIDで紐づけられている。また、表1に示すサブスクリプション管理データのデバイスIDと、表3に示すサブスクリプションプラン管理データの契約IDとは、同じIDで紐づけられている。印刷用紙残量データは、契約IDが付された契約内で印刷が可能な枚数から、現在までの印刷で使用された枚数を減じた枚数に関する情報である。すなわち、印刷用紙残量データは、契約IDが付された契約内で印刷が可能な残り枚数に関する情報である。印刷用紙管理部304は、印刷用紙残量データをストレージ303に保存する。印刷用紙残量については、ユーザに印刷用紙を発送したタイミングで増加させる。例えば現在の印刷用紙残量が316枚の場合、ユーザに印刷用紙が100枚発送されたタイミングで、印刷用紙残量が316枚から416枚に増加される。また、印刷用紙残量については、印刷イベントデータをサブスクリプション管理サービス104が受信したタイミングで、印刷枚数分減少させる。印刷イベントデータとして、画像形成装置102での印刷が実行される毎に、画像形成装置102からサブスクリプション管理サービス104に印刷枚数が送信される。例えば現在の印刷用紙残量が316枚の場合に、画像形成装置102で5枚の印刷が行われたとすると、画像形成装置102からサブスクリプション管理サービス104に印刷イベントデータとして、5枚印刷の情報が送信される。そして、このタイミングでサブスクリプション管理サービス104は、印刷用紙残量を316枚から311枚に減少させる。
【0029】
サブスクリプション管理サービス104は、印刷用紙残量データで示される印刷用紙残量が減少して、サブスクリプションプラン管理データの印刷用紙発送閾値を下回ったタイミングで、印刷用紙の発送を決定する。なお、インクカートリッジ、トナーカートリッジについては、画像形成装置102が送信する印刷イベントデータまたはインク/トナー残量低下時のイベントデータに含まれるインク/トナー残量が、一定値未満になった場合にカートリッジの発送が決定される。また、サブスクリプション管理サービス104のデータ送受信部300は、インク/トナー残量を受信しない場合もある。この場合、画像形成装置102がインク/トナーカートリッジの消耗度を計測し、当該カートリッジの交換が必要になったタイミングで、データ送受信部300にカートリッジ交換通知が行われてもよい。また、インク/トナーカートリッジは、印刷用紙と比べて、在庫として抱える個数が少ない、また、画像形成装置102間で共用できない。そのため、インク/トナーカートリッジは、画像形成装置102間での残量を合算せずにカートリッジ毎に発送されるのが好ましい。
【0030】
<クライアント端末のソフトウェア構成>
図3Bは、クライアント端末のソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3Bに示すように、クライアント端末103は、クライアントアプリケーション320、プリンタドライバ321を有する。クライアントアプリケーション320は、電子データを作成、表示、編集する電子データ処理ソフトである。また、クライアントアプリケーション320は、Webブラウザも含む。
【0031】
ここでは、一例として、ユーザUSがクライアント端末103に保存されている電子データをクライアントアプリケーション320で表示させて、その電子データ(コンテンツ)を印刷する場合について説明する。電子データを印刷するには、プリンタドライバ321が指定される。まず、サブスクリプション管理サービスに対して、印刷に使用される画像形成装置102、すなわち、画像形成装置102Aまたは画像形成装置102Bのアクティベートを行う。「アクティベート」とは、画像形成装置102を特定のユーザIDに紐づける操作(手続き)のことである。例えばクライアント端末103の表示装置227にサブスクリプション管理画面が表示される。サブスクリプション管理画面上では、サブスクリプション管理サービス104へのログインを行うことができる。そして、ログイン後、画像形成装置102の操作パネル209に表示されたワンタイムパスワードをサブスクリプション管理画面に入力する。このような操作により、ユーザIDを有するユーザUSが画像形成装置102を保有する状態となり、よって、ユーザIDと画像形成装置102のデバイスIDとを紐づけることができる。
【0032】
プリンタドライバ321は、印刷データをクライアントアプリケーション320から受信する。プリンタドライバ321は、この印刷データを、画像形成装置102での印刷が可能なフォーマットである印刷ジョブに変換する。この変換後、プリンタドライバ321は、画像形成装置102のジョブ受信部334に送信する。画像形成装置102のプリントアプリケーション333は、当該画像形成装置102に装着されたインクカートリッジ(またはトナーカートリッジ)がサブスクリプション契約専用のカートリッジであることを確認する。そして、サブスクリプション契約専用のカートリッジの場合には、画像形成装置102は、サブスクリプション管理サービス104に、画像形成装置102のシリアル番号と、印刷ジョブに基づいて算出された印刷枚数とを送信する。サブスクリプション管理サービス104のサブスクリプション管理部301は、画像形成装置102のシリアル番号と、印刷枚数とに基づいて、このまま印刷を継続しても当月分のサブスクリプション契約における上限枚数に達しないことを確認する。当月分のサブスクリプション上限枚数に達しない場合には、印刷可能とし、上限枚数に達する場合には、印刷不可能とする。そして、サブスクリプション管理部301は、印刷可能とする情報か、または、印刷不可能とする情報を、データ送受信部300を介して、画像形成装置102のプリントアプリケーション333に送信する。
【0033】
画像形成装置102のプリントアプリケーション333は、データ送受信部300からの印刷可情報または印刷不可能情報を受信する。印刷可情報である場合には、プリントアプリケーション333は、印刷ジョブをジョブ実行部337に送信する。そして、ジョブ実行部337は、印刷ジョブを受信して、当該印刷ジョブによる印刷を行う。一方、印刷不可情報である場合には、プリントアプリケーション333は、サブスクリプション契約における上限枚数に達してしまうため印刷不可能である旨を操作パネル209に表示するとともに、印刷を行わない。また、プリントアプリケーション333は、印刷実行したか否かに関する印刷結果情報を、クライアント端末103のクライアントアプリケーション320に送信する。クライアントアプリケーション320は、プリントアプリケーション333からの印刷結果情報に基づいて、表示制御部224を介して印刷結果を表示する。例えばサブスクリプション契約における上限枚数に達してしまうため印刷不可能である場合には、印刷不可能である理由として、上限枚数に達してしまう旨が表示される。
【0034】
<画像形成装置のソフトウェア構成>
図3Cは、画像形成装置のソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3Cに示すように、画像形成装置102は、OS330、仮想マシン331、アプリケーション管理フレームワーク332、プリントアプリケーション333、コントローラ336を有する。画像形成装置102では、OS330によってアプリケーション管理フレームワーク332やプリントアプリケーション333が制御される。OS330としては、リアルタイムOSが使用されるのが好ましいが、これに限定されず、例えばLinux(登録商標)等の汎用OSが使用されてもよい。仮想マシン331としては、例えばJava(登録商標)VMが使用される。この仮想マシン331は、OS330で制御されるアプリケーションとして動作する仮想的なアプリケーション実行環境である。アプリケーション管理フレームワーク332は、仮想的なアプリケーション実行環境上で動作する管理対象のアプリケーションのライフサイクルを管理する機能を有する。また、アプリケーション管理フレームワーク332は、アプリケーションのライフサイクルを制御するI/F、各アプリケーション間での処理要求を仲介するためのI/F公開機能を有する。「ライフサイクル」とは、アプリケーションのインストール、起動、停止、アンインストールを含むアプリケーションの状態を示すものである。本実施形態では、アプリケーション管理フレームワーク332を、OSGi(Open Services Gateway initiative)アライアンスで規定されたOSGi(登録商標)として説明する。
【0035】
プリントアプリケーション333は、仮想的なアプリケーション実行環境上で動作するアプリケーションである。仮想的なアプリケーション実行環境上で動作するアプリケーションは、ApplicationIDで識別されて、アプリケーション管理フレームワーク332でライフサイクルが管理されている。なお、アプリケーション管理フレームワーク332で動作するアプリケーションは、画像形成装置102に予め記憶されていてもよいし、画像形成装置102にインストールされてもよい。プリントアプリケーション333は、ジョブ受信部334、イベントデータ送信部335を有する。ジョブ受信部334は、クライアント端末103から印刷ジョブを受け付ける。イベントデータ送信部335は、印刷ジョブに基づく印刷処理によって発生した印刷イベントデータをサブスクリプション管理サービス104に送信する。コントローラ336は、画像形成装置102の印刷、コピー、FAX等の機能処理や、画像形成装置102の状態管理を行う制御ソフトである。コントローラ336は、ジョブ実行部337を有する。ジョブ実行部337は、例えばジョブ受信部334が印刷ジョブを受信して印刷処理が実行された場合に、その印刷処理の状態や画像形成装置102の状態の変化によって発生するイベントデータを生成する。
【0036】
<サブスクリプション新規申し込みフロー>
図4は、サブスクリプション契約の申し込み処理を示すフローチャートである。
図4に示すフローチャートに基づくプログラムは、クライアント端末103のクライアントアプリケーション320からのサブスクリプション契約の申し込みをサブスクリプション管理サービス104が受信した際に実行される。なお、サブスクリプション契約の申し込みは、例えばクライアント端末103の表示装置227に表示されたWebブラウザ上で行われてもよいし、画像形成装置102の操作パネル209上で行われてもよい。
図4に示すように、ステップS401では、サブスクリプション管理サービス104のサブスクリプション管理部301は、データ送受信部300を介して、新規サブスクリプション契約の申し込みに関する情報を受信する。
【0037】
ステップS402では、サブスクリプション管理部301は、ステップS401で受信された情報において、新規サブスクリプション契約の申し込みの対象がインク/トナーカートリッジであるか否かを判断する。ステップS402での判断の結果、インク/トナーカートリッジであると判断された場合には、処理はステップS403に進む。一方、ステップS402での判断の結果、インク/トナーカートリッジではない、すなわち、新規サブスクリプション契約の申し込みの対象が印刷用紙であると判断された場合には、処理はステップS404に進む。
【0038】
ステップS403では、サブスクリプション管理部301は、サブスクリプション申し込みの対象となる画像形成装置102(プリンタ)用のカートリッジに関するサブスクリプションを、ストレージ303のサブスクリプション管理データに追加する。これにより、サブスクリプション管理データの消耗品種別には、「インク」または「トナーカートリッジ」が追加、設定される。ステップS403実行後、処理は終了する。
【0039】
ステップS404では、サブスクリプション管理部301は、サブスクリプション申し込みの対象となる画像形成装置102用の印刷用紙に関するサブスクリプションを、ストレージ303のサブスクリプション管理データに追加する。この対以下によって、サブスクリプション管理データの消耗品種別には、「印刷用紙」が追加、設定される。ステップS404実行後、処理はステップS405に進む。
【0040】
ステップS405では、サブスクリプション管理部301は、印刷用紙のサブスクリプション契約の申し込みが、当該申し込みを行うユーザにとって2台目以降の印刷用紙のサブスクリプション契約の申し込みか否かを判断する。例えば当該申し込み時の住所欄に入力された住所で、別の印刷用紙のサブスクリプション契約が既に契約されている場合には、2台目以降の印刷用紙のサブスクリプション契約の申し込みと判断される。また、例えば当該申し込みを行ったアカウントのユーザIDで、別の印刷用紙のサブスクリプション契約が既に契約されている場合には、2台目以降の印刷用紙のサブスクリプション契約の申し込みと判断されてもよい。そして、ステップS405での判断の結果、2台目以降の印刷用紙のサブスクリプション契約の申し込みであると判断された場合には、処理はステップS406に進む。一方、2台目以降の印刷用紙のサブスクリプション契約の申し込みではない、すなわち、1台目の印刷用紙のサブスクリプション契約の申し込みであると判断された場合には、処理は終了する。
【0041】
ステップS406では、サブスクリプション管理部301は、当該申し込みを行うユーザが使用する画像形成装置102間で共有される印刷用紙のサブスクリプション契約に移行済みか否か判断する。この「共有印刷用紙サブスクリプション契約」とは、互いに紐づけられた複数の印刷用紙サブスクリプション契約で、印刷用紙の上限枚数が合算されるとともに、印刷用紙の発送決定に用いられる閾値が合算されて管理されるサブスクリプション契約である。そして、ステップS406での判断の結果、移行済みであると判断された場合には、処理はステップS407に進む。一方、ステップS406での判断の結果、移行済みではないと判断された場合には、処理はステップS408に進む。
【0042】
ステップS407では、サブスクリプション管理部301は、ステップS401で受信された情報に含まれるサブスクリプション申し込み対象のデバイスIDを、プリンタ間共有の印刷用紙サブスクリプションに紐づける。ステップS407実行後、処理は終了する。
【0043】
ステップS408では、サブスクリプション管理部301は、印刷用紙のサブスクリプションが複数の画像形成装置102間で共有される旨を表示する指示をクライアント端末103に対して行う。これにより、クライアント端末103の表示装置227には、印刷用紙のサブスクリプションが複数の画像形成装置102間で共有される旨が表示される。この表示例について、
図5を参照して説明する。
図5は、印刷用紙サブスクリプション移行画面の一例を示す図である。
図5に示す印刷用紙サブスクリプション移行画面500には、メッセージ501、許諾ボタン502が含まれている。メッセージ501として、元々申し込まれていた1台目の印刷用紙サブスクリプションと、新規に申し込もうとしている2台目のサブスクリプションとで合計された印刷可能な上限枚数が表示されている。
図5では、1台目の印刷用紙サブスクリプションで印刷可能な上限枚数が50枚/月であり、2台目の印刷用紙サブスクリプションで印刷可能な上限枚数が100枚/月であり、2台合計して印刷可能な上限枚数が150枚/月となっている。なお、メッセージ501には、印刷用紙は、1台目の画像形成装置102、2台目の画像形成装置102で共通して使用可能な印刷用紙である旨も含まれている。例えばA4サイズの印刷用紙は、1台目の画像形成装置102、2台目の画像形成装置102で共通して使用可能である。許諾ボタン502は、メッセージ501の内容を許諾する場合に操作される(押下される)。許諾ボタン502の操作後、クライアント端末103のクライアントアプリケーション320は、許諾済みである旨のステータスを、サブスクリプション管理サービス104に送信する。これにより、サブスクリプション管理サービス104のサブスクリプション管理部301は、クライアント端末103からのステータスを、データ送受信部300を介して受信する。ステップS408実行後、処理はステップS409に進む。
【0044】
ステップS409では、サブスクリプション管理部301は、クライアント端末103からのステータスを受信した後、契約対象となるユーザIDについて、画像形成装置102間共有の印刷用紙サブスクリプションを作成する。
【0045】
ステップS410では、サブスクリプション管理部301は、ステップS409で作成された印刷用紙サブスクリプションに、元々申し込まれていた1台目の画像形成装置102と、新規に申し込もうとしている2台目の画像形成装置102とを紐づける。ここでステップS410での処理について、下記表5を参照して具体的に説明する。表5は、プリンタ間共有の印刷用紙サブスクリプションデータの一例を示す表である。
【0046】
【0047】
まず、サブスクリプション管理部301は、ステップS409で作成されたストレージ303に保持して、サブスクリプションの共有状態を記憶している。そして、ステップS410でサブスクリプション管理部301は、紐づけ処理を実行する。「紐づけ処理」とは、デバイスID「AAA」の契約ID「SUB003」と、デバイスID「BBB」の契約ID「SUB004」とを画像形成装置102間共有の印刷用紙サブスクリプション「SSUB001」に紐づける処理のことである。これにより、1台目のデバイスIDの印刷用紙サブスクリプションと2台目のデバイスIDの印刷用紙サブスクリプションとが、画像形成装置102間共有の印刷用紙サブスクリプションに移行したとみなされる。ステップS410実行後、処理は終了する。
【0048】
<サブスクリプション契約における印刷処理および印刷用紙発送処理>
図6は、サブスクリプション契約における印刷処理および印刷用紙発送処理を示すフローチャートである。ます、画像形成装置102のプリントアプリケーション333は、印刷ジョブ情報を、イベントデータ送信部335を介してサブスクリプション管理サービス104に送信する。そして、
図6に示すように、ステップS601では、サブスクリプション管理サービス104の印刷情報管理部302は、データ送受信部300を介して、画像形成装置102からデバイスIDおよび印刷枚数を含む印刷ジョブ情報を受信する。これにより、印刷情報管理部302は、印刷ジョブ情報を取得することができる(取得工程)。このように本実施形態では、印刷情報管理部302は、印刷ジョブ情報を取得する取得手段としても機能する。なお、印刷情報管理部302は、ユーザIDを予め取得しているのが好ましい。このユーザIDは、例えば、クライアント端末103の表示装置227に表示された入力画面(不図示)上で入力可能である。クライアント端末103に対する入力画面の表示指示は、サブスクリプション管理サービス104のCPU201(指示手段)によって行われる。そして、印刷情報管理部302は、入力画面に入力されたユーザIDを取得することができる。ステップS601実行後、処理はステップS602に進む。
【0049】
ステップS602では、印刷情報管理部302は、月当たりの印刷上限枚数と、過去に受信された印刷イベントデータの印刷枚数とに基づいて、当月の印刷可能枚数を算出する。そして、印刷情報管理部302は、ステップS601でプリントアプリケーション333から受信した印刷ジョブ情報に含まれる印刷枚数と、当月の印刷可能枚数とを比較する。すなわち、印刷情報管理部302は、印刷ジョブ情報に含まれる印刷枚数が当月の印刷可能枚数よりも多いか否かを判断する。この判断の結果、印刷ジョブ情報に含まれる印刷枚数が当月の印刷可能枚数よりも多いと判断された場合には、処理はステップS603に進む。一方、印刷ジョブ情報に含まれる印刷枚数が当月の印刷可能枚数よりも多くない、すなわち、印刷ジョブ情報に含まれる印刷枚数が当月の印刷可能枚数以下と判断された場合には、処理はステップS604に進む。
【0050】
ステップS603では、印刷情報管理部302は、画像形成装置102が印刷ジョブを実行した場合にサブスクリプション契約上の印刷上限を超過するとして、プリントアプリケーション333に対して印刷不可能を指示する。ステップS603実行後、処理は終了する。
【0051】
ステップS604では、印刷用紙管理部304は、プリントアプリケーション333から受信した印刷ジョブ情報に含まれる印刷枚数分を、対象のデバイスIDに属する印刷用紙残量から減じる。ステップS604実行後、処理はステップS605に進む。
【0052】
ステップS605では、印刷用紙管理部304は、対象のデバイスIDの印刷用紙サブスクリプション契約が、画像形成装置102間共有の印刷用紙サブスクリプション契約に移行済みか否かを判断する。ステップS605での判断の結果、共有印刷用紙サブスクリプション契約に移行済みと判断された場合には、処理はステップS608に進む。一方、ステップS605での判断の結果、共有印刷用紙サブスクリプション契約に移行済みではないと判断された場合には、処理はステップS606に進む。
【0053】
ステップS606では、印刷用紙管理部304は、印刷用紙残量が印刷用紙発送閾値未満であるか否かを判断する。各デバイスIDの印刷用紙残量は、表4に示す印刷用紙残量データから取得可能である。印刷用紙発送閾値は、表2に示すサブスクリプションプラン管理データから可能である。ステップS606での判断の結果、印刷用紙残量が印刷用紙発送閾値未満であると判断された場合には、処理はステップS607に進む。一方、ステップS606での判断の結果、印刷用紙残量が印刷用紙発送閾値未満ではないと判断された場合には、処理はステップS610に進む。
【0054】
ステップS607では、印刷用紙管理部304は、印刷用紙の発送、すなわち、配送を決定する(決定工程)。このように本実施形態では、印刷用紙管理部304は、印刷用紙の発送を決定する決定手段としても機能する。そして、印刷用紙管理部304は、この印刷用紙の発送をユーザの住所宛に行う指示を、印刷用紙の配送元に対して行う。これにより、後日、画像形成装置102のユーザに印刷用紙が届けられる。例えば500枚の印刷用紙が発送された場合、印刷用紙管理部304は、印刷用紙残量データの該当デバイスID用の印刷用紙残量を500枚加算する。なお、印刷用紙管理部304は、印刷用紙の発送の旨を表示する指示を、クライアント端末103の表示装置227に対して行うのが好ましい。これにより、ユーザは、印刷用紙が発送されてくる旨を把握することができる。本実施形態では、印刷用紙管理部304は、印刷用紙の発送の指示と、印刷用紙の発送の旨を表示する指示とを行う指示手段としても機能する。なお、サブスクリプション管理サービス104では、指示手段として機能する部分が印刷用紙管理部304とは別に設けられていてもよい。ステップS607実行後、処理はステップS610に進む。
【0055】
ステップS608では、印刷用紙管理部304は、共有印刷用紙サブスクリプション契約に移行済みの各デバイスIDの印刷用紙残量の合算値と、共有印刷用紙サブスクリプション契約に移行済みの各デバイスIDの印刷用紙発送閾値の合算値とを演算する。共有印刷用紙サブスクリプション契約に移行済みの各デバイスIDの印刷用紙残量は、表4に示す印刷用紙残量データの印刷用紙残量から求められる。共有印刷用紙サブスクリプション契約に移行済みの各デバイスIDの印刷用紙発送閾値は、表2に示すサブスクリプションプラン管理データの印刷用紙発送閾値から求められる。ステップS608実行後、処理はステップS609に進む。
【0056】
ステップS609では、印刷用紙管理部304は、ステップS608で演算された印刷用紙残量の合算値が、ステップS608で演算された印刷用紙発送閾値の合算値未満であるか否かを判断する。ステップS609での判断の結果、印刷用紙残量の合算値が印刷用紙発送閾値の合算値未満であると判断された場合には、処理はステップS607に進む。一方、ステップS609での判断の結果、印刷用紙残量の合算値が印刷用紙発送閾値の合算値未満ではない、すなわち、印刷用紙残量の合算値が印刷用紙発送閾値の合算値以上であると判断された場合には、処理はステップS610に進む。
【0057】
ステップS610では、印刷用紙管理部304は、印刷可能を画像形成装置102に指示する。
【0058】
以上のようにサブスクリプション管理サービス104では、共有印刷用紙サブスクリプション契約に移行済みか、すなわち、複数の画像形成装置102が共通して一のユーザで使用可能な1ユーザ使用状態となっているかが判断される(ステップS605)。そして、移行済みであると判断された場合には(ステップS605;Yes)、1ユーザ使用状態の全画像形成装置102で合計印刷可能残量(残り枚数)が印刷用紙発送閾値の合算値未満となったか否かが判断される(ステップS609)。すなわち、移行済みであると判断された場合には、全画像形成装置102での合計印刷済み枚数が印刷用紙発送閾値の合算値を超えたか否かが判断される。合計印刷可能残量が印刷用紙発送閾値の合算値未満である判断された場合には(ステップS609;Yes)、ユーザへの印刷用紙の配送が決定される(ステップS607)。また、この印刷用紙は、1ユーザ使用状態の全画像形成装置102で共通して使用可能な印刷用紙となっている。
【0059】
例えば1人のユーザUSが画像形成装置102A、画像形成装置102Bを使用しており、画像形成装置102Aでの印刷用紙の使用枚数が、画像形成装置102Bでの印刷用紙の使用枚数よりも多くなる場合がある。印刷用紙は、画像形成装置102Aおよび画像形成装置102B共通で使用可能、すなわち、画像形成装置102Bでの印刷用紙を画像形成装置102Aでの印刷用紙として転用可能である。しかしながら、従来では、画像形成装置102Aでの印刷用紙の使用枚数が、画像形成装置102Bでの印刷用紙の使用枚数よりも多い場合、印刷用紙が共通で使用可能にも関わらず、画像形成装置102A用の印刷用紙が配送元から補充され続けるおそれがある。その結果、ユーザUSへの印刷用紙の配送が過剰となり、ユーザUSの下に印刷用紙が多量にたまっていくという問題が生じる。これに対してサブスクリプション管理サービス104では、前述した配送制御により、印刷用紙が配送される頻度が過剰となるのを抑制することができる。
【0060】
なお、サブスクリプション管理サービス104では、共有印刷用紙サブスクリプション契約の状態から、所望の画像形成装置102の印刷用紙サブスクリプション契約を解約することができる。この場合、共有印刷用紙サブスクリプション契約に移行した残りデバイスIDの印刷用紙残量に、解約対象のデバイスIDの印刷用紙残量を算入する。その結果、所望の画像形成装置102の印刷用紙サブスクリプションを解約したとしても、合算された印刷用紙残量は変わらないように調整される。また、サブスクリプション管理サービス104では、共有印刷用紙サブスクリプション契約に移行したタイミングで、対象となる画像形成装置102をグルーピングして、画像形成装置102のグループ単位で印刷用紙残量を管理してもよい。
【0061】
<利用状況確認画面>
図7は、利用状況確認画面の一例を示す図である。
図7(a)に示す利用状況確認画面700は、サブスクリプションサービスの利用状況を表示する画面である。
図7(b)に示す利用状況確認画面710は、共有印刷用紙サブスクリプション契約移行後のサブスクリプションサービスの利用状況を表示する画面である。利用状況確認画面700、利用状況確認画面710は、それぞれ、クライアント端末103上のWebブラウザからサブスクリプション管理サービス104にアクセスすることによって、クライアント端末103の表示装置227に表示される。
図7(a)に示すように、利用状況確認画面700には、ドロップダウンリスト701、情報702、情報703、情報704が含まれている。ドロップダウンリスト701では、ユーザIDに属し、利用状況を確認したい画像形成装置102を選択することができる。
図7(a)では、ドロップダウンリスト701中の画像形成装置102として「プリンタA」が選択されている。
【0062】
情報702は、ドロップダウンリスト701選択された画像形成装置102のデバイスIDに属し、契約済みのサブスクリプションIDに関する情報である。
図7(a)では、情報702として、「500枚/月」が表示されている。情報703は、ドロップダウンリスト701選択された画像形成装置102のデバイスIDに属し、印刷可能枚数に関する情報である。印刷可能枚数は、表1に示すサブスクリプション管理データのサブスクリプションプランIDと、表3に示す印刷イベントデータとに基づいて算出される。
図7(a)では、情報703として、「10枚」が表示されている。情報704は、ドロップダウンリスト701選択された画像形成装置102のデバイスIDに属し、残り印刷用紙および印刷用紙発送閾値に関する情報である。情報704は、印刷用紙のサブスクリプションが契約された場合のみ表示される。残り印刷用紙は、表4に示す印刷用紙残量データの印刷用紙残量である。印刷用紙発送閾値は、表2に示すサブスクリプションプラン管理データの印刷用紙発送閾値である。
図7(a)では、情報704として、「218枚/100枚」が表示されている。「218枚」は残り印刷用紙枚数であり、「100枚」は印刷用紙発送閾値である。
【0063】
図7(b)に示すように、利用状況確認画面710には、ドロップダウンリスト701、情報702、情報703、メッセージ711、情報712が含まれている。メッセージ711は、印刷用紙の管理が複数の画像形成装置102間で共通で行われる旨のメッセージである。具体的には、メッセージ711は、共有印刷用紙サブスクリプション契約状態(1ユーザ使用状態)で、残り印刷用紙および印刷用紙発送閾値が共通となっている画像形成装置102がある旨のメッセージである。
図7(b)では、メッセージ711として、プリンタA、プリンタB、プリンタCが共有印刷用紙サブスクリプション契約状態となっており、これらの間で残り印刷用紙および印刷用紙発送閾値が共通である旨のメッセージとなっている。なお、利用状況確認画面710は、共有印刷用紙サブスクリプション契約状態とする画像形成装置102を適宜選択可能に構成されていてもよい。この場合、利用状況確認画面710に表示される画像形成装置102を、画像形成装置102の名称で表示するのが好ましい。情報712は、共有印刷用紙サブスクリプション契約状態となった画像形成装置102同士の印刷用紙残量の合算値と、印刷用紙発送閾値の合算値の情報である。
図7(b)では、情報712として、「718枚/200枚」が表示されている。「718枚」は、合算された残り印刷用紙枚数であり、「200枚」は、合算された印刷用紙発送閾値である。このような利用状況確認画面710により、共有印刷用紙サブスクリプション契約移行後のサブスクリプションサービスの利用状況を確認することができる。
【0064】
<<第2実施形態>>
以下、
図8を参照して、第2実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。本実施形態では、印刷用紙サブスクリプション申し込み日を起点日として、30日ごとに締め日を設定することとする。この場合、1台目の印刷用紙サブスクリプションの起点日と、2台目の印刷用紙サブスクリプションの起点日とが異なることがあり、それに対する処理について、本実施形態では説明する。前述したようにステップS410では、1台目の印刷用紙サブスクリプションと、2台目の印刷用紙サブスクリプションとを紐づける。その際に、サブスクリプション管理部301は、サブスクリプションの締め日の調整を行うことができる。
図8は、1台目の印刷用紙サブスクリプション、2台目の印刷用紙サブスクリプションの契約状態を示す図である。
図8に示す状態800は、1台目の画像形成装置102の印刷用紙サブスクリプションが存在するときに、2台目の画像形成装置102の印刷用紙サブスクリプションが作成された状態である。この状態800は、
図4に示すフローチャートのステップS404の直後の状態に該当する。そして、状態800では、1台目の画像形成装置102の印刷用紙サブスクリプションの作成日を1日目としたときに、そこから15日目に、2台目の画像形成装置102の印刷用紙サブスクリプションが行われたと状態となっている。
【0065】
図8に示す状態810は、印刷用紙サブスクリプションの締め日の間隔が示されており、申込日から30日ごとに締め日が来る状態となっている。この状態810では、サブスクリプション管理部301がサブスクリプションの起点日の調整を行った後の1台目の印刷用紙サブスクリプションの起点日と、2台目の起点日とが示されている。サブスクリプション管理部301は、ステップS410で、新たに作成する印刷用紙サブスクリプションの締め日を、既に作成済みの印刷用紙サブスクリプションの締め日に揃える処理を行う(矢印811参照)。この処理では、例えば表1に示すサブスクリプション管理データの契約ID「SUB003」に対して契約ID「SUB004」が新たに申し込まれて、SUB003に対して印刷サブスクリプションが共有されたため、締め日を揃えている。この場合、契約ID「SUB004」の締め日が、契約ID「SUB003」の締め日である「2023/12/15」に設定される。締め日は、配送を決定する決定タイミングの期限となる。そして、本実施形態では、サブスクリプション管理部301により、この締め日を変更可能となっている。このような構成は、締め日を揃えたい場合に有効な構成となる。なお、契約ID「SUB004」の締め日は、当初の締め日よりも短くなる場合がある。具体的には、2台目の印刷用紙サブスクリプションの最初の締め日が45日目から30日目に短縮される(矢印812参照)。本実施形態では、30日ごとのサブスクリプションプランを想定しているので、短縮分の15日分は請求しないこととする。なお、請求額を30日分のままとして、締め日である30日目で印刷枚数上限に達しなかった残印刷枚数を翌月以降でも利用可能としてもよい。以上のように本実施形態では、印刷用紙サブスクリプションを複数の画像形成装置102に対して共有する場合に、各サブスクリプションの起点日を揃えることにより、共有状態の画像形成装置102の印刷用紙の在庫管理を容易に行うことができる。
【0066】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した各実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。本発明は、上述の各実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワークや記憶媒体を介してシステムや装置に供給し、そのシステムまたは装置のコンピュータの1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出して実行する処理でも実現可能である。また、本発明は、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【0067】
各実施形態の開示は、以下の構成、方法およびプログラムを含む。
(構成1) 印刷用紙を配送する配送サービスを管理するサーバであって、
前記配送サービスの対象となる複数の印刷装置をそれぞれ識別する識別情報と、前記各印刷装置を使用する使用者に関する使用者情報と、前記各印刷装置で印刷に使用された前記印刷用紙の使用枚数に関する使用枚数情報とを取得する取得手段と、
前記識別情報と前記使用者情報とに基づいて、前記複数の印刷装置のうち、少なくとも2つの印刷装置が共通して一の使用者で使用可能な状態とされている場合に、前記一の使用者で共通に使用される全印刷装置の前記使用枚数情報に基づいて、前記一の使用者への前記印刷用紙の配送を決定する決定手段と、を備えることを特徴とするサーバ。
(構成2) 前記サーバは、画面を表示可能な表示装置に通信可能に接続されており、
前記使用者情報が入力される入力画面を表示する指示を、前記表示装置に対して行う指示手段を備えることを特徴とする構成1に記載のサーバ。
(構成3) 前記指示手段は、前記決定手段で決定された前記配送の旨を表示する指示を、前記表示装置に対して行うことを特徴とする構成2に記載のサーバ。
(構成4) 前記取得手段は、前記入力画面から前記使用者情報を取得することを特徴とする構成2または3に記載のサーバ。
(構成5) 前記サーバは、前記印刷装置と通信可能に接続されており、
前記取得手段は、前記識別情報および前記使用枚数情報を前記印刷装置から取得することを特徴とする構成1乃至4のいずれか1つに記載のサーバ。
(構成6) 前記使用者情報には、前記使用者の住所が含まれていることを特徴とする構成1乃至5のいずれか1つに記載のサーバ。
(構成7) 前記決定手段で決定された前記配送を前記使用者の住所宛に行う指示を、前記印刷用紙の配送元に対して行う指示手段を備えることを特徴とする構成6に記載のサーバ。
(構成8) 前記使用者情報には、前記使用者を識別するIDが含まれていることを特徴とする構成1乃至7のいずれか1つに記載のサーバ。
(構成9) 前記決定手段は、前記全印刷装置の前記使用枚数情報として、前記全印刷装置での合計使用枚数が閾値以上となった場合に、前記配送を決定することを特徴とする構成1乃至8のいずれか1つに記載のサーバ。
(構成10) 前記配送を決定する決定タイミングの期限を変更可能であることを特徴とする構成1乃至9のいずれか1つに記載のサーバ。
(構成11) 前記決定手段で決定された前記配送における前記印刷用紙は、前記全印刷装置で共通して使用可能な印刷用紙であることを特徴とする構成1乃至10のいずれか1つに記載のサーバ。
(方法12) 印刷用紙を配送する配送サービスを管理するサーバを制御する方法であって、
前記配送サービスの対象となる複数の印刷装置をそれぞれ識別する識別情報と、前記各印刷装置を使用する使用者に関する使用者情報と、前記各印刷装置で印刷に使用された前記印刷用紙の使用枚数に関する使用枚数情報とを取得する取得工程と、
前記識別情報と前記使用者情報とに基づいて、前記複数の印刷装置のうち、少なくとも2つの印刷装置が共通して一の使用者で使用可能な状態とされている場合に、前記一の使用者で共通に使用される全印刷装置の前記使用枚数情報に基づいて、前記一の使用者への前記印刷用紙の配送を決定する決定工程と、を有することを特徴とするサーバの制御方法。
(プログラム1) 構成1乃至11のいずれか1つに記載のサーバの各手段をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0068】
102 画像形成装置
104 サブスクリプション管理サービス
227 表示装置
301 サブスクリプション管理部
302 印刷情報管理部
303 ストレージ
304 印刷用紙管理部
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