(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025014151
(43)【公開日】2025-01-30
(54)【発明の名称】精算管理装置、精算管理方法、及び精算管理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 40/12 20230101AFI20250123BHJP
【FI】
G06Q40/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023116429
(22)【出願日】2023-07-18
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】梅村 大史
(72)【発明者】
【氏名】田尻 正一郎
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 翔太
【テーマコード(参考)】
5L040
5L055
【Fターム(参考)】
5L040BB63
5L055BB63
(57)【要約】 (修正有)
【課題】信販会社における加盟店への精算業務の効率化に寄与する精算管理装置、方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】方法は、精算データ作成処理画面に表示されている精算日、対象区分、割賦契約、取引種別、精算金及び加盟店を含むレコードを生成し、レコードに含まれる取引種別が立替である場合は、レコードを精算明細データに格納し、レコードに含まれる取引種別がキャンセルである場合は、精算明細データから、対象区分が繰越済みであり且つ繰越先精算日が未設定であり且つレコードに含まれる割賦契約、取引種別、精算金及び加盟店と一致するレコードを抽出し、抽出されなかった場合は、レコードを精算明細データに格納し、抽出された場合は、レコードに含まれる精算日を生成したレコードに繰越元精算日として設定し、設定後のレコードを精算明細データに格納すると共に、レコードに含まれる精算日を抽出したレコードに繰越先精算日として設定する。
【選択図】
図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
信販会社から加盟店に支払う取引額を、割賦契約、取引種別であって種別値として立替およびキャンセルが定義されているものおよび加盟店と紐づけて管理する取引データテーブルと、精算金を、精算日、割賦契約、対象区分であって区分値として精算済みおよび繰越済みが定義されているもの、取引種別、繰越元精算日、繰越先精算日および加盟店と紐づけて管理する精算明細データテーブルと、を割賦契約と取引種別で結合することにより、前記取引データテーブルから未精算の取引に係るレコードを抽出する取引抽出部と、
前記精算明細データテーブルから、対象区分が繰越済みであり且つ繰越先精算日が未設定のレコードを抽出する精算明細抽出部と、
前記精算明細抽出部で抽出したレコードに含まれる割賦契約、取引種別、精算金および加盟店の組み合わせと、前記取引抽出部で抽出したレコードに含まれる割賦契約、取引種別、取引額および加盟店の組み合わせを、所定の画面に、割賦契約、取引種別、精算金および加盟店として、選択可能な対象区分と対応付けて表示させる表示処理部と、
(1)前記所定の画面に表示されている精算日ならびに前記所定の画面に表示されている対象区分、割賦契約、取引種別、精算金および加盟店を含むレコードを生成し、(2)当該生成したレコードに含まれる取引種別が立替である場合は、当該生成したレコードを前記精算明細データテーブルに格納し、(3)当該生成したレコードに含まれる取引種別がキャンセルである場合は、前記精算明細データテーブルから、対象区分が繰越済みであり且つ繰越先精算日が未設定であり且つ当該生成したレコードに含まれる割賦契約、取引種別、精算金および加盟店と一致するレコードを抽出し、レコードが抽出されなかった場合は、当該生成したレコードを前記精算明細データテーブルに格納し、レコードが抽出された場合は、当該抽出したレコードに含まれる精算日を当該生成したレコードに繰越元精算日として設定し、当該設定後の当該生成したレコードを前記精算明細データテーブルに格納すると共に、当該生成したレコードに含まれる精算日を当該抽出したレコードに繰越先精算日として設定する精算管理部と、
を備えることを特徴とする精算管理装置。
【請求項2】
前記精算管理部は、前記精算明細データテーブルから、精算日が前記所定の画面に表示されている精算日と一致し且つ対象区分が精算済みとなっているレコードに含まれる精算金を精算日および加盟店単位で集約し、集約結果を、精算金を精算日ごと且つ加盟店ごとに管理する精算データテーブルに格納すること、
を特徴とする請求項1に記載の精算管理装置。
【請求項3】
対象区分の区分値として、精算金が精算管理から除外済みであることを意味する除外済みがさらに定義されていること、
を特徴とする請求項2に記載の精算管理装置。
【請求項4】
取引抽出部が、信販会社から加盟店に支払う取引額を、割賦契約、取引種別であって種別値として立替およびキャンセルが定義されているものおよび加盟店と紐づけて管理する取引データテーブルと、精算金を、精算日、割賦契約、対象区分であって区分値として精算済みおよび繰越済みが定義されているもの、取引種別、繰越元精算日、繰越先精算日および加盟店と紐づけて管理する精算明細データテーブルと、を割賦契約と取引種別で結合することにより、前記取引データテーブルから未精算の取引に係るレコードを抽出する取引抽出ステップと、
精算明細抽出部が、前記精算明細データテーブルから、対象区分が繰越済みであり且つ繰越先精算日が未設定のレコードを抽出する精算明細抽出ステップと、
表示処理部が、前記精算明細抽出ステップで抽出したレコードに含まれる割賦契約、取引種別、精算金および加盟店の組み合わせと、前記取引抽出ステップで抽出したレコードに含まれる割賦契約、取引種別、取引額および加盟店の組み合わせを、所定の画面に、割賦契約、取引種別、精算金および加盟店として、選択可能な対象区分と対応付けて表示させる表示処理ステップと、
精算管理部が、(1)前記所定の画面に表示されている精算日ならびに前記所定の画面に表示されている対象区分、割賦契約、取引種別、精算金および加盟店を含むレコードを生成し、(2)当該生成したレコードに含まれる取引種別が立替である場合は、当該生成したレコードを前記精算明細データテーブルに格納し、(3)当該生成したレコードに含まれる取引種別がキャンセルである場合は、前記精算明細データテーブルから、対象区分が繰越済みであり且つ繰越先精算日が未設定であり且つ当該生成したレコードに含まれる割賦契約、取引種別、精算金および加盟店と一致するレコードを抽出し、レコードが抽出されなかった場合は、当該生成したレコードを前記精算明細データテーブルに格納し、レコードが抽出された場合は、当該抽出したレコードに含まれる精算日を当該生成したレコードに繰越元精算日として設定し、当該設定後の当該生成したレコードを前記精算明細データテーブルに格納すると共に、当該生成したレコードに含まれる精算日を当該抽出したレコードに繰越先精算日として設定する精算管理ステップと、
を含むことを特徴とする精算管理方法。
【請求項5】
情報処理装置を、
信販会社から加盟店に支払う取引額を、割賦契約、取引種別であって種別値として立替およびキャンセルが定義されているものおよび加盟店と紐づけて管理する取引データテーブルと、精算金を、精算日、割賦契約、対象区分であって区分値として精算済みおよび繰越済みが定義されているもの、取引種別、繰越元精算日、繰越先精算日および加盟店と紐づけて管理する精算明細データテーブルと、を割賦契約と取引種別で結合することにより、前記取引データテーブルから未精算の取引に係るレコードを抽出する取引抽出手段、
前記精算明細データテーブルから、対象区分が繰越済みであり且つ繰越先精算日が未設定のレコードを抽出する精算明細抽出手段、
前記精算明細抽出手段で抽出したレコードに含まれる割賦契約、取引種別、精算金および加盟店の組み合わせと、前記取引抽出手段で抽出したレコードに含まれる割賦契約、取引種別、取引額および加盟店の組み合わせを、所定の画面に、割賦契約、取引種別、精算金および加盟店として、選択可能な対象区分と対応付けて表示させる表示処理手段、
(1)前記所定の画面に表示されている精算日ならびに前記所定の画面に表示されている対象区分、割賦契約、取引種別、精算金および加盟店を含むレコードを生成し、(2)当該生成したレコードに含まれる取引種別が立替である場合は、当該生成したレコードを前記精算明細データテーブルに格納し、(3)当該生成したレコードに含まれる取引種別がキャンセルである場合は、前記精算明細データテーブルから、対象区分が繰越済みであり且つ繰越先精算日が未設定であり且つ当該生成したレコードに含まれる割賦契約、取引種別、精算金および加盟店と一致するレコードを抽出し、レコードが抽出されなかった場合は、当該生成したレコードを前記精算明細データテーブルに格納し、レコードが抽出された場合は、当該抽出したレコードに含まれる精算日を当該生成したレコードに繰越元精算日として設定し、当該設定後の当該生成したレコードを前記精算明細データテーブルに格納すると共に、当該生成したレコードに含まれる精算日を当該抽出したレコードに繰越先精算日として設定する精算管理手段、
として機能させるための精算管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、精算管理装置、精算管理方法、及び精算管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、立替のキャンセルがあった場合に立替金の精算や顧客の既払金の返却管理を効率良く行えるようにする既払金返却管理装置等が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、割賦契約においては、割賦事業を取り扱う企業(以下、信販会社等)から加盟店へ割賦サービスの利用者に対する物販や役務提供に伴う立替金、斡旋料等が支払われる。また、割賦サービスの利用者が、クーリングオフなどによって物販や役務提供のキャンセルをした場合、加盟店から信販会社等へ立替金の返金、場合によってはさらにキャンセル料の支払い等が発生する。
【0005】
加盟店にとって、立替金、斡旋料等の受領はプラスの要素であり、立替金の返金およびキャンセル料の支払い等はマイナスの要素である。割賦サービスの利用者による物販等のキャンセルが発生した場合、マイナスの要素(立替金の返金等の精算金)は、プラスの要素(立替金等)が上回ることにより相殺し、相殺後の立替金が加盟店に支払われることで精算業務が完了するが、加盟店が小規模であったり、キャンセルが多く発生したりする場合等、マイナスの要素がプラスの要素を上回ってしまう場合が発生する。このような事象が発生した場合、信販会社は、加盟店による差額の支払いによってマイナスの要素を相殺したり、プラスの要素がマイナスの要素を上回るタイミングまでマイナス要素を繰り越したりと、業務が煩雑で担当者への業務負担が大きく、ミスによる立替金等の未回収が発生していた。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、信販会社における加盟店への精算業務の効率化に寄与する精算管理装置、精算管理方法、及び精算管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る精算管理装置は、信販会社から加盟店に支払う取引額を、割賦契約、取引種別であって種別値として立替およびキャンセルが定義されているものおよび加盟店と紐づけて管理する取引データテーブルと、精算金を、精算日、割賦契約、対象区分であって区分値として精算済みおよび繰越済みが定義されているもの、取引種別、繰越元精算日、繰越先精算日および加盟店と紐づけて管理する精算明細データテーブルと、を割賦契約と取引種別で結合することにより、前記取引データテーブルから未精算の取引に係るレコードを抽出する取引抽出部と、前記精算明細データテーブルから、対象区分が繰越済みであり且つ繰越先精算日が未設定のレコードを抽出する精算明細抽出部と、前記精算明細抽出部で抽出したレコードに含まれる割賦契約、取引種別、精算金および加盟店の組み合わせと、前記取引抽出部で抽出したレコードに含まれる割賦契約、取引種別、取引額および加盟店の組み合わせを、所定の画面に、割賦契約、取引種別、精算金および加盟店として、選択可能な対象区分と対応付けて表示させる表示処理部と、(1)前記所定の画面に表示されている精算日ならびに前記所定の画面に表示されている対象区分、割賦契約、取引種別、精算金および加盟店を含むレコードを生成し、(2)当該生成したレコードに含まれる取引種別が立替である場合は、当該生成したレコードを前記精算明細データテーブルに格納し、(3)当該生成したレコードに含まれる取引種別がキャンセルである場合は、前記精算明細データテーブルから、対象区分が繰越済みであり且つ繰越先精算日が未設定であり且つ当該生成したレコードに含まれる割賦契約、取引種別、精算金および加盟店と一致するレコードを抽出し、レコードが抽出されなかった場合は、当該生成したレコードを前記精算明細データテーブルに格納し、レコードが抽出された場合は、当該抽出したレコードに含まれる精算日を当該生成したレコードに繰越元精算日として設定し、当該設定後の当該生成したレコードを前記精算明細データテーブルに格納すると共に、当該生成したレコードに含まれる精算日を当該抽出したレコードに繰越先精算日として設定する精算管理部と、を備えることを特徴とする。
【0008】
なお、前記精算管理部は、前記精算明細データテーブルから、精算日が前記所定の画面に表示されている精算日と一致し且つ対象区分が精算済みとなっているレコードに含まれる精算金を精算日および加盟店単位で集約し、集約結果を、精算金を精算日ごと且つ加盟店ごとに管理する精算データテーブルに格納してもよい。
【0009】
また、対象区分の区分値として、精算金が精算管理から除外済みであることを意味する除外済みがさらに定義されてもよい。
【0010】
また、本発明に係る精算管理方法は、取引抽出部が、信販会社から加盟店に支払う取引額を、割賦契約、取引種別であって種別値として立替およびキャンセルが定義されているものおよび加盟店と紐づけて管理する取引データテーブルと、精算金を、精算日、割賦契約、対象区分であって区分値として精算済みおよび繰越済みが定義されているもの、取引種別、繰越元精算日、繰越先精算日および加盟店と紐づけて管理する精算明細データテーブルと、を割賦契約と取引種別で結合することにより、前記取引データテーブルから未精算の取引に係るレコードを抽出する取引抽出ステップと、精算明細抽出部が、前記精算明細データテーブルから、対象区分が繰越済みであり且つ繰越先精算日が未設定のレコードを抽出する精算明細抽出ステップと、表示処理部が、前記精算明細抽出ステップで抽出したレコードに含まれる割賦契約、取引種別、精算金および加盟店の組み合わせと、前記取引抽出ステップで抽出したレコードに含まれる割賦契約、取引種別、取引額および加盟店の組み合わせを、所定の画面に、割賦契約、取引種別、精算金および加盟店として、選択可能な対象区分と対応付けて表示させる表示処理ステップと、精算管理部が、(1)前記所定の画面に表示されている精算日ならびに前記所定の画面に表示されている対象区分、割賦契約、取引種別、精算金および加盟店を含むレコードを生成し、(2)当該生成したレコードに含まれる取引種別が立替である場合は、当該生成したレコードを前記精算明細データテーブルに格納し、(3)当該生成したレコードに含まれる取引種別がキャンセルである場合は、前記精算明細データテーブルから、対象区分が繰越済みであり且つ繰越先精算日が未設定であり且つ当該生成したレコードに含まれる割賦契約、取引種別、精算金および加盟店と一致するレコードを抽出し、レコードが抽出されなかった場合は、当該生成したレコードを前記精算明細データテーブルに格納し、レコードが抽出された場合は、当該抽出したレコードに含まれる精算日を当該生成したレコードに繰越元精算日として設定し、当該設定後の当該生成したレコードを前記精算明細データテーブルに格納すると共に、当該生成したレコードに含まれる精算日を当該抽出したレコードに繰越先精算日として設定する精算管理ステップと、を含むことを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る精算管理プログラムは、情報処理装置を、信販会社から加盟店に支払う取引額を、割賦契約、取引種別であって種別値として立替およびキャンセルが定義されているものおよび加盟店と紐づけて管理する取引データテーブルと、精算金を、精算日、割賦契約、対象区分であって区分値として精算済みおよび繰越済みが定義されているもの、取引種別、繰越元精算日、繰越先精算日および加盟店と紐づけて管理する精算明細データテーブルと、を割賦契約と取引種別で結合することにより、前記取引データテーブルから未精算の取引に係るレコードを抽出する取引抽出手段、前記精算明細データテーブルから、対象区分が繰越済みであり且つ繰越先精算日が未設定のレコードを抽出する精算明細抽出手段、前記精算明細抽出手段で抽出したレコードに含まれる割賦契約、取引種別、精算金および加盟店の組み合わせと、前記取引抽出手段で抽出したレコードに含まれる割賦契約、取引種別、取引額および加盟店の組み合わせを、所定の画面に、割賦契約、取引種別、精算金および加盟店として、選択可能な対象区分と対応付けて表示させる表示処理手段、(1)前記所定の画面に表示されている精算日ならびに前記所定の画面に表示されている対象区分、割賦契約、取引種別、精算金および加盟店を含むレコードを生成し、(2)当該生成したレコードに含まれる取引種別が立替である場合は、当該生成したレコードを前記精算明細データテーブルに格納し、(3)当該生成したレコードに含まれる取引種別がキャンセルである場合は、前記精算明細データテーブルから、対象区分が繰越済みであり且つ繰越先精算日が未設定であり且つ当該生成したレコードに含まれる割賦契約、取引種別、精算金および加盟店と一致するレコードを抽出し、レコードが抽出されなかった場合は、当該生成したレコードを前記精算明細データテーブルに格納し、レコードが抽出された場合は、当該抽出したレコードに含まれる精算日を当該生成したレコードに繰越元精算日として設定し、当該設定後の当該生成したレコードを前記精算明細データテーブルに格納すると共に、当該生成したレコードに含まれる精算日を当該抽出したレコードに繰越先精算日として設定する精算管理手段、として機能させるためのものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、信販会社における加盟店への精算業務の効率化に寄与するという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1は、契約関係の概要の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、信販会社と加盟店との精算の概要の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、本実施形態に係る業務支援装置の構成の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、本発明にかかる取引データの一例を示す図である。
【
図5】
図5は、本発明にかかる精算明細データの一例を示す図である。
【
図6】
図6は、本発明にかかる精算データの一例を示す図である。
【
図7】
図7は、本実施形態における処理の具体例を説明するためのデータ例を示す図である。
【
図8】
図8は、本実施形態における処理の具体例を説明するための、画面例およびデータ例を示す図である。
【
図9】
図9は、本実施形態における処理の具体例を説明するための、画面例およびデータ例を示す図である。
【
図10】
図10は、本実施形態における処理の具体例を説明するための、画面例およびデータ例を示す図である。
【
図11】
図11は、本実施形態における処理の具体例を説明するための、画面例およびデータ例を示す図である。
【
図12】
図12は、本実施形態における処理の具体例を説明するための、データ例を示す図である。
【
図13】
図13は、本実施形態における処理の具体例を説明するための、画面例およびデータ例を示す図である。
【
図14】
図14は、本実施形態における処理の具体例を説明するための、画面例およびデータ例を示す図である。
【
図15】
図15は、本実施形態における処理の具体例を説明するための、データ例を示す図である。
【
図16】
図16は、本実施形態における処理の具体例を説明するための、画面例およびデータ例を示す図である。
【
図17】
図17は、本実施形態における処理の具体例を説明するための、データ例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本発明に係る精算管理装置、精算管理方法、および精算管理プログラムの実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0015】
[1.概要]
図1は、契約関係の概要の一例を示す図である。加盟店の顧客(割賦サービスの利用者)は、例えばテレビの購入を決め、加盟店と販売契約(売買契約)を締結し、その際に顧客は割賦による支払いを申出る。すると、顧客は加盟店が加盟店契約を締結している信販会社等と割賦契約を締結し、購入したテレビの代金を信販会社等に対して締結した割賦契約に従い支払う。一方で、加盟店は、従前に締結した加盟店契約等に従い、信販会社等から立替金(テレビの代金)を受け取る(
図1参照)。
【0016】
図2は、信販会社と加盟店との精算の概要の一例を示す図である。顧客は、クーリングオフ等により加盟店に対し販売契約をキャンセルすることがある。その場合の信販会社等と加盟店との間で立替金等の精算業務が発生する。当該精算業務について、
図2に示すとおり、顧客のキャンセルに伴う立替金の返還20万円で、新たな立替金100万円が発生した場合、通常は相殺し、信販会社等は加盟店に相殺後の精算金80万円を送金することで精算業務を完了させている。しかし、
図2で示すように、顧客によるキャンセルに伴う立替金の返還20万円のみで新たな立替金が発生しなかった場合、マイナスによる精算(送金)処理ができないため、システム外で管理されていた。そこで、本実施形態では、マイナス(未収・未払)が発生した場合でも、システム上で管理可能とした。
【0017】
[2.構成]
本実施形態に係る業務支援装置100(本発明の精算管理装置を含む)の構成の一例について、
図3等を参照して説明する。
図3は、業務支援装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0018】
業務支援装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータを基に構築したものである。なお、業務支援装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置を基に構築したものに限らず、市販のノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォンまたはタブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置を基に構築したものであってもよい。
【0019】
業務支援装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。業務支援装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0020】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、業務支援装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、業務支援装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。なお、記憶部106に格納されるデータは、例えばサーバ200に格納されてもよい。
【0021】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、及びマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0022】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブルおよびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。
【0023】
記憶部106は、取引データ106a(本発明の取引データテーブルに相当)、精算明細データ106b(本発明の精算明細データテーブルに相当)および精算データ106c(本発明の精算データテーブルに相当)等を格納する。
【0024】
取引データ106aは、信販会社等と加盟店の取引を管理するためのものである。取引データ106aは、
図4に示す通り、契約識別情報(例えば、契約番号等)、信販会社等と加盟店の取引の種別(例えば、取引種別等)、取引額、および加盟店識別情報(例えば、加盟店コード、加盟店名等)等を格納する。取引データ106aは、信販会社から加盟店に支払う取引額を、割賦契約、取引種別であって種別値として立替およびキャンセルが定義されているものおよび加盟店と紐づけて管理する。
【0025】
精算明細データ106bは、信販会社等と加盟店の取引ごとの精算状態を管理するためのものである。精算明細データ106bは、
図5に示す通り、精算日、契約識別情報、当該取引の処理を識別するための処理区分(例えば、対象区分等)、信販会社等と加盟店の取引の種別、繰越元精算日、繰越先精算日、加盟店識別情報および精算金等を格納する。精算明細データ106bは、精算金を、精算日、割賦契約、対象区分であって区分値として精算済み、繰越済みおよび除外済み(精算金が精算管理から除外済みであることを意味する区分値)が定義されているもの、取引種別、繰越元精算日、繰越先精算日および加盟店と紐づけて管理する。
【0026】
精算データ106cは、精算日および加盟店ごとの精算金を管理するためのものである。精算データ106cは、
図6に示す通り、精算日、加盟店識別情報、精算金等を格納する。精算データ106cは、精算金を精算日ごと且つ加盟店ごとに管理する。
【0027】
図3に戻り、制御部102は、業務支援装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。
【0028】
制御部102は、機能概念的に、取引データ出力部102a(本発明の取引抽出部、精算明細抽出部および表示処理部を含む)および精算データ作成処理部102b(本発明の精算管理部を含む)等を備える。
【0029】
取引データ出力部102aは、(1)取引データ106aと精算明細データ106bとを割賦契約と取引種別で結合することにより、取引データ106aから未精算の取引に係る取引レコードを抽出し、(2)精算明細データ106bから、対象区分が繰越済みであり且つ繰越先精算日が未設定の精算明細レコードを抽出し、(3)抽出した精算明細レコードに含まれる割賦契約、取引種別、精算金および加盟店の組み合わせと、抽出した取引レコードに含まれる割賦契約、取引種別、取引額および加盟店の組み合わせを、精算データ作成処理画面MAに、割賦契約、取引種別、精算金および加盟店として、選択可能な対象区分と対応付けて表示させる。
【0030】
取引データ出力部102aは、(11)から(13)の処理を実行する。
(11)モニタ114に精算データ作成処理画面MAを表示させ、担当者に領域MA11に精算日を設定させ、表示ボタンMA12を押下させる。
(12)精算明細データ106bを参照し、対象区分が「1:繰越」であって繰越先精算日が「NULL」となっているレコードを抽出し、精算データ作成処理画面MAの領域MA2に表示させる。
(13)取引データ106aおよび精算明細データ106bを照合し、契約識別情報および取引種別が一致しない取引データ106aにのみ格納されているデータを抽出し、精算データ作成処理画面MAの領域MA2に表示させる。
【0031】
精算データ作成処理部102bは、(1)精算データ作成処理画面MAに表示されている精算日ならびに精算データ作成処理画面MAに表示されている対象区分、割賦契約、取引種別、精算金および加盟店を含むレコードを生成し、(2)当該生成したレコードに含まれる取引種別が立替である場合は、当該生成したレコードを精算明細データ106bに格納し、(3)当該生成したレコードに含まれる取引種別がキャンセルである場合は、精算明細データ106bから、対象区分が繰越済みであり且つ繰越先精算日が未設定であり且つ当該生成したレコードに含まれる割賦契約、取引種別、精算金および加盟店と一致するレコードを抽出し、(4)レコードが抽出されなかった場合は、当該生成したレコードを精算明細データ106bに格納し、(5)レコードが抽出された場合は、当該抽出したレコードに含まれる精算日を当該生成したレコードに繰越元精算日として設定し、当該設定後の当該生成したレコードを精算明細データ106bに格納すると共に、当該生成したレコードに含まれる精算日を当該抽出したレコードに繰越先精算日として設定し、(6)精算明細データ106bから、精算日が精算データ作成処理画面MAに表示されている精算日と一致し且つ対象区分が精算済みとなっているレコードに含まれる精算金を精算日および加盟店単位で集約し、集約結果を精算データ106cに格納する。
【0032】
精算データ作成処理部102bは、精算データ作成処理画面MAの領域MA2に表示された精算対象データの領域MA21の対象区分において「対象」、「繰越」および「除外」を選択させ登録し、精算ボタンMA3を押下させる。「対象」は、設定されたMA11の精算日にて処理を行う対象であるときに選択され、「繰越」は、設定されたMA11の精算日にて処理を行わず次回へ繰越すときに選択され、「除外」は別の処理(当該システム外の処理)によって清算処理が完了しているときに選択される。
【0033】
精算データ作成処理部102bは、領域MA21の対象区分において「対象」と選択された場合、(21)から(23)の処理を実行する。
(21)領域MA21の対象区分に「対象」と登録されたデータを領域MA11に設定された精算日にて「対象区分=対象」として表示情報を基に精算明細データ106bに格納し、精算明細データ106bを作成する。
(22)(21)の領域MA21の対象区分に「対象」と登録されたレコードの元となった精算明細データ106bのレコード(以後、元レコードとする)が「対象区分=繰越」であった場合、当該精算明細データ106bの項目名「繰越元精算日」に元レコードの精算日を格納し、元レコードの項目名「繰越先精算日」に精算データ作成処理画面MAの領域MA11に設定された精算日を格納する。
(23)(21)で作成された「対象区分=対象」の精算明細データ106bを基に、精算日および加盟店識別情報ごとに集約し精算データ106cに格納し、精算データ106cを作成する。
【0034】
精算データ作成処理部102bは、領域MA21の対象区分において「繰越」と選択された場合、(31)および(32)の処理を実施する。
(31)領域MA21の対象区分に「繰越」と登録されたデータを領域MA11に設定された精算日にて「対象区分=繰越」として表示情報を基に精算明細データ106bに格納し、精算明細データ106bを作成する。
(32)(31)の領域MA21の対象区分に「繰越」と登録されたレコードの元レコードが「対象区分=繰越」であった場合、当該精算明細データ106bの項目名「繰越元精算日」に元レコードの精算日を格納し、元レコードの項目名「繰越先精算日」に精算データ作成処理画面MAの領域MA11に設定された精算日を格納する。なお、精算明細データ106bの「対象区分=対象」ではないので精算データ106cは作成されない。
【0035】
精算データ作成処理部102bは、領域MA21の対象区分において「除外」と選択された場合、(41)および(42)の処理を実施する。
(41)領域MA21の対象区分に「除外」と登録されたデータを領域MA11に設定された精算日にて「対象区分=除外」として表示情報を基に精算明細データ106bに格納し、精算明細データ106bを作成する。
(42)(41)の領域MA21の対象区分に「除外」と登録されたレコードの元レコードが「対象区分=繰越」であった場合、当該精算明細データ106bの項目名「繰越元精算日」に元レコードの精算日を格納し、元レコードの項目名「繰越先精算日」に精算データ作成処理画面MAの領域MA11に設定された精算日を格納する。なお、精算明細データ106bの「対象区分=対象」ではないので精算データ106cは作成されない。
【0036】
[3.処理の具体例]
上述のように構成された業務支援装置100が実行する処理の具体例を、
図7から
図17を参照して詳細に説明する。なお、精算データ作成処理画面MAは、精算データ作成処理画面の一部を示したものである。
【0037】
1.前提事項(
図7参照)
まず、加盟店と顧客との販売契約(売買契約)が成立し、顧客による割賦サービスの利用の申出があり、信販会社等と顧客の間で割賦契約が締結され、信販会社等と加盟店との立替取引が発生することが前提となる。すると、
図7で示すように、取引データ106aに、契約番号、取引種別、取引額および加盟店等が格納される。なお、立替取引が発生した状態であるので精算明細データ106bおよび精算データ106cのレコードは、まだ作成されていない。
【0038】
2.立替金精算(
図8参照)
図7に示す前提事項の立替取引の立替金精算処理を実施する。
【0039】
担当者は、精算データ処理画面MAを表示するよう指示する。
【0040】
取引データ出力部102aは、モニタ114に精算データ処理画面MAを表示させる。
【0041】
担当者は、精算データ処理画面MAの領域MA11に精算日「2022/10/11」を設定し表示ボタンMA12を押下する。
【0042】
すると、取引データ出力部102aは、取引データ106aおよび精算明細データ106bを照合し、精算明細データ106bにレコードが存在しない契約番号「100」「101」および「200」と取引種別「立替実行」を抽出し、領域MA2に表示させる。なお、精算明細データ106bにレコードが存在しないため、対象区分が「1:繰越」で繰越先精算日「NULL」となっているレコードを精算明細データ106bから抽出されない。
【0043】
担当者は、精算データ処理画面MAの領域MA2に表示された精算対象の契約番号「100」「101」および「200」のデータに対して、領域MA21の対象区分に「対象」を選択し登録、その後、精算ボタンMA3を押下する。
【0044】
すると、精算データ作成処理部102bは、精算明細データ106bに、契約番号「100」のレコードとして、項目名「清算日」に担当者が領域MA11に設定した精算日「2022/10/11」を、項目名「対象区分」に領域MA21の対象区分に登録した「0:対象」を、項目名「取引種別」に領域MA23に表示された「立替実行」を、項目名「繰越元精算日」に「NULL」を、項目名「繰越先精算日」に「NULL」を、項目名「加盟店」に領域MA25に表示された加盟店番号「10001」、項目名「精算金」に領域MA24に表示された「200,000円」を格納する。精算データ作成処理部102bは、同様の処理を契約番号「101」および「200」に実施し、
図8に示す精算明細データ106bを作成する。
【0045】
次に、精算データ作成処理部102bは、精算明細データ106bを参照し、「対象区分=対象」となっている契約番号「100」「101」および「200」のレコードを抽出し、精算日は「2022/10/11」で共通しているので、加盟店番号「10001」および加盟店番号「10002」毎に集約する。精算データ作成処理部102bは、加盟店番号「10001」である契約番号「100」の精算金「200,000円」および契約番号「101」の精算金「300,000円」を合算し、精算データ106cに精算日「2022/10/11」、加盟店「10001」および精算金「500,000円」を格納する(
図8参照)。また、精算データ作成処理部102bは、加盟店「10002」については、加盟店「10001」と同様の処理を実施するが、レコードが1つのため精算金の合算処理は行わない(
図8参照)。
【0046】
3.立替金、キャンセル金精算(
図9)
前提として、すでに立替の処理が実行された契約番号「100」の契約にキャンセルが発生し、新たに契約番号「300」に対して立替処理が発生している。
【0047】
担当者は、精算データ処理画面MAを表示するよう指示する。
【0048】
取引データ出力部102aは、モニタ114に精算データ処理画面MAを表示させる。
【0049】
担当者は、精算データ処理画面MAの領域MA11に精算日「2022/11/11」を設定し表示ボタンMA12を押下する。
【0050】
すると、取引データ出力部102aは、取引データ106aおよび精算明細データ106bを照合し、精算明細データ106bのレコードが存在しない契約番号「100」取引種別「キャンセル」および契約番号「300」取引種別「立替実行」のレコードを抽出し、領域MA2に表示させる。なお、精算明細データ106bに、対象区分が「1:繰越」で繰越先精算日「NULL」となっているレコードが存在しないため精算明細データ106bからレコードの抽出はされない。
【0051】
担当者は、精算データ処理画面MAの領域MA2に表示された精算対象の契約番号「100」および「300」のデータに対して、領域MA21の対象区分に「対象」を選択し登録、その後、精算ボタンMA3を押下する。
【0052】
すると、精算データ作成処理部102bは、精算明細データ106bに、契約番号「100」のレコードとして、項目名「清算日」に担当者が領域MA11に設定した精算日「2022/11/11」を、項目名「対象区分」に領域MA21の対象区分に登録した「0:対象」を、項目名「取引種別」に領域MA23に表示された「キャンセル」を、項目名「繰越元精算日」に「NULL」を、項目名「繰越先精算日」に「NULL」を、項目名「加盟店」に領域MA25に表示された加盟店番号「10001」、項目名「精算金」に領域MA24に表示された「-200,000円」を格納する。精算データ作成処理部102bは、同様の処理を契約番号「300」に実施し、
図9に示す精算明細データ106bを作成する。
【0053】
次に、精算データ作成処理部102bは、精算明細データ106bを参照し、「対象区分=対象」であり、今回担当者によって領域MA11に設定された精算日「2022/11/11」で加盟店番号「10001」で共通している契約番号「100」および「300」のレコードを抽出し、集約する。精算データ作成処理部102bは、契約番号「100」の精算金「-200,000円」と契約番号「100」の精算金「1,000,000円」を合算し、精算データ106cに精算日「2022/11/11」、加盟店「10001」および精算金「800,000円」を格納する(
図9参照)。
【0054】
4.繰越(
図10)
前提として、すでに立替の処理が実行された契約番号「300」の契約にキャンセルが発生している。キャンセル金の精算がマイナス送金となってしまうため、次回の送金のタイミングまで繰越処理を行う。
【0055】
担当者は、精算データ処理画面MAを表示するよう指示する。
【0056】
取引データ出力部102aは、モニタ114に精算データ処理画面MAを表示させる。
【0057】
担当者は、精算データ処理画面MAの領域MA11に精算日「2022/12/11」を設定し表示ボタンMA12を押下する。
【0058】
すると、取引データ出力部102aは、取引データ106aおよび精算明細データ106bを照合し、精算明細データ106bにレコードが存在しない契約番号「300」取引種別「キャンセル」のレコードを抽出し、領域MA2に表示させる。なお、精算明細データ106bに、対象区分が「1:繰越」で繰越先精算日「NULL」となっているレコードが存在しないため精算明細データ106bからレコードが抽出されない。
【0059】
担当者は、精算データ処理画面MAの領域MA2に表示された精算対象の契約番号「300」のデータに対して、領域MA21の対象区分に「繰越」を選択し登録、その後、精算ボタンMA3を押下する。
【0060】
すると、精算データ作成処理部102bは、精算明細データ106bに、契約番号「300」のレコードとして、項目名「清算日」に担当者が領域MA11に設定した精算日「2022/12/11」を、項目名「対象区分」に領域MA21の対象区分に登録した「1:繰越」を、項目名「取引種別」に領域MA23に表示された「キャンセル」を、項目名「繰越元精算日」に「NULL」を、項目名「繰越先精算日」に「NULL」を、項目名「加盟店」に領域MA25に表示された加盟店番号「10001」、項目名「精算金」に領域MA24に表示された「-1,000,000円」を格納する(
図10参照)。
【0061】
次に、精算データ作成処理部102bは、精算明細データ106bを参照し、「対象区分=対象」であって、今回担当者によって領域MA11に設定された精算日「2022/12/11」のレコードが存在しないので、精算データ106cにレコードを格納しない(
図10参照)。
【0062】
5.繰越した明細の精算(
図11、
図12)
前提として、新たに契約番号「301」に対して立替処理が発生している。
【0063】
担当者は、精算データ処理画面MAを表示するよう指示する。
【0064】
取引データ出力部102aは、モニタ114に精算データ処理画面MAを表示させる。
【0065】
担当者は、精算データ処理画面MAの領域MA11に精算日「2023/01/11」を設定し表示ボタンMA12を押下する。
【0066】
すると、取引データ出力部102aは、
図11の精算データ作成処理画面MAに示すように、精算明細データ106bを参照し、対象区分が「1:繰越」で繰越先精算日「NULL」となっているレコード(精算日「2022/12/11」契約番号「300」対象区分「1:繰越」取引種別「キャンセル」繰越元精算日「NULL」繰越先精算日「NULL」加盟店「10001」精算金「-1,000,000円」)を抽出し、領域MA2に表示させる。さらに、取引データ出力部102aは、取引データ106aおよび精算明細データ106bを照合し、精算明細データ106bにレコードが存在しない契約番号「301」取引種別「立替実行」を抽出し、領域MA2に表示させる。
【0067】
担当者は、精算データ処理画面MAの領域MA2に表示された精算対象の契約番号「300」および「301」のデータに対して、領域MA21の対象区分に「対象」を選択し登録、その後、精算ボタンMA3を押下する。
【0068】
すると、精算データ作成処理部102bは、精算明細データ106bの繰越元の精算日「2022/12/11」対象区分「1:繰越」を含むレコードの繰越先精算日に領域MA11に設定された精算日「2023/01/11」をセットし、新たに契約番号「300」のレコードとして、項目名「清算日」に担当者が領域MA11に設定した精算日「2023/01/11」を、項目名「対象区分」に領域MA21の対象区分に登録した「0:対象」を、項目名「取引種別」に領域MA23に表示された「キャンセル」を、項目名「繰越元精算日」に元レコード(対象区分「1:繰越」で繰越先精算日「NULL」を含むレコード)の精算日「2022/12/11」を、項目名「繰越先精算日」に「NULL」を、項目名「加盟店」に領域MA25に表示された加盟店番号「10001」、項目名「精算金」に領域MA24に表示された「-1,000,000円」を格納する(
図12参照)。
【0069】
次に、精算データ作成処理部102bは、契約番号「301」については、2.立替金精算の精算明細データ106bのレコード生成と同様の処理を実施する(
図12参照)。
【0070】
次に、精算データ作成処理部102bは、精算明細データ106bを参照し、「対象区分=対象」であり、今回担当者によって領域MA11に設定された精算日「2023/01/11」で加盟店番号「10001」で共通している契約番号「300」および「301」のレコードを抽出し、集約する。精算データ作成処理部102bは、契約番号「300」の精算金「-1,000,000円」と契約番号「301」の精算金「1,500,000円」を合算し、精算データ106cに精算日「2023/01/11」、加盟店「10001」および精算金「500,000円」を格納する(
図12参照)。
【0071】
6.繰越(
図13)
前提として、既に立替の処理が実行された契約番号「301」の契約にキャンセルが発生している。
【0072】
取引データ出力部102aは、「4.繰越」と同様の処理を実施し、精算明細データ106bに契約番号「301」のレコードとして、項目名「清算日」に担当者が領域MA11に設定した精算日「2023/02/11」を、項目名「対象区分」に領域MA21の対象区分に登録した「1:繰越」を、項目名「取引種別」に領域MA23に表示された「キャンセル」を、項目名「繰越元精算日」に「NULL」を、項目名「繰越先精算日」に「NULL」を、項目名「加盟店」に領域MA25に表示された加盟店番号「10001」、項目名「精算金」に領域MA24に表示された「-1,500,000円」を格納する(
図13参照)。
【0073】
次に、精算データ作成処理部102bは、精算明細データ106bを参照し、「対象区分=対象」であって、今回担当者によって領域MA11に設定された精算日「2023/02/11」のレコードが存在しないので、精算データ106cにレコードを作成しない(
図13参照)。
【0074】
7.繰越した明細の繰越(
図14、
図15)
前提として、新たに取引等は発生していないため、さらに繰越処理を行う。
【0075】
担当者は、精算データ処理画面MAを表示するよう指示する。
【0076】
取引データ出力部102aは、モニタ114に精算データ処理画面MAを表示させる。
【0077】
担当者は、精算データ処理画面MAの領域MA11に精算日「2023/03/11」を設定し表示ボタンMA12を押下する。
【0078】
すると、取引データ出力部102aは、
図14の精算データ作成処理画面MAに示すように、精算明細データ106bを参照し、対象区分が「1:繰越」で繰越先精算日「NULL」となっているレコード(精算日「2023/02/11」契約番号「301」対象区分「1:繰越」取引種別「キャンセル」繰越元精算日「NULL」繰越先精算日「NULL」加盟店「10001」精算金「-1,500,000円」)を抽出し、領域MA2に表示させる。
【0079】
担当者は、精算データ処理画面MAの領域MA2に表示された精算対象の契約番号「301」のデータに対して、領域MA21の対象区分に「繰越」を選択し登録、その後、精算ボタンMA3を押下する。
【0080】
すると、精算データ作成処理部102bは、精算明細データ106bの繰越元の精算日「2023/02/11」対象区分「1:繰越」を含むレコードの繰越先精算日に領域MA11に設定された精算日「2023/03/11」をセットし、新たに契約番号「301」のレコードとして、項目名「清算日」に担当者が領域MA11に設定した精算日「2023/03/11」を、項目名「対象区分」に領域MA21の対象区分に登録した「1:繰越」を、項目名「取引種別」に領域MA23に表示された「キャンセル」を、項目名「繰越元精算日」に元レコード(対象区分「1:繰越」で繰越先精算日「NULL」を含むレコード)の精算日「2023/02/11」を、項目名「繰越先精算日」に「NULL」を、項目名「加盟店」に領域MA25に表示された加盟店番号「10001」、項目名「精算金」に領域MA24に表示された「-1,500,000円」を格納する(
図15参照)。
【0081】
次に、精算データ作成処理部102bは、精算明細データ106bを参照し、「対象区分=対象」であって、今回担当者によって領域MA11に設定された精算日「2023/03/11」のレコードが存在しないので、精算データ106cにレコードを作成しない(
図15参照)。
【0082】
8.除外(
図16、
図17)
前提として、新たに取引等は発生していないが、個別に加盟店から振込精算が発生した。そのため、2重精算防止のため「除外」処理を実施する。
【0083】
担当者は、精算データ処理画面MAを表示するよう指示する。
【0084】
取引データ出力部102aは、モニタ114に精算データ処理画面MAを表示させる。
【0085】
担当者は、精算データ処理画面MAの領域MA11に精算日「2023/04/11」を設定し表示ボタンMA12を押下する。
【0086】
すると、取引データ出力部102aは、
図16の精算データ作成処理画面MAに示すように、精算明細データ106bを参照し、対象区分が「1:繰越」で繰越先精算日「NULL」となっているレコード(精算日「2023/03/11」契約番号「301」対象区分「1:繰越」取引種別「キャンセル」繰越元精算日「2023/02/11」繰越先精算日「NULL」加盟店「10001」精算金「-1,500,000円」)を抽出し、領域MA2に表示させる。
【0087】
担当者は、精算データ処理画面MAの領域MA2に表示された精算対象の契約番号「301」のデータに対して、領域MA21の対象区分に「除外」を選択し登録、その後、精算ボタンMA3を押下する(
図16参照)。
【0088】
すると、精算データ作成処理部102bは、精算明細データ106bの繰越元の精算日「2023/03/11」対象区分「1:繰越」を含むレコードの繰越先精算日に領域MA11に設定された精算日「2023/04/11」をセットし、新たに契約番号「301」のレコードとして、項目名「清算日」に担当者が領域MA11に設定した精算日「2023/04/11」を、項目名「対象区分」に領域MA21の対象区分に登録した「2:除外」を、項目名「取引種別」に領域MA23に表示された「キャンセル」を、項目名「繰越元精算日」に元レコード(対象区分「1:繰越」で繰越先精算日「NULL」を含むレコード)の精算日「2023/03/11」を、項目名「繰越先精算日」に「NULL」を、項目名「加盟店」に領域MA25に表示された加盟店番号「10001」、項目名「精算金」に領域MA24に表示された「-1,500,000円」を格納する(
図17参照)。
【0089】
次に、精算データ作成処理部102bは、精算明細データ106bを参照し、今回担当者によって領域MA11に設定された精算日「2023/04/11」のレコードに「対象区分=対象」が存在しないので、精算データ106cにレコードを作成しない(
図17参照)。
【0090】
当該処理によって、契約番号「301」は、対象区分「除外」として精算明細データ106bに格納され、以後、精算対象とはならない。
【0091】
以上、本実施形態によれば、立替金、キャンセル等を精算金として集計する際に、立替金とキャンセル等を相殺し精算金総合計を管理するだけでなく、精算明細データ106bにて立替金毎、キャンセル単位毎に清算状態の履歴を管理し、新たに発生した取引を管理する取引データ106aを参照し、担当者の設定によって清算対象(清算済み)、繰越(複数回にも対応可)および除外の管理を行えるようなった。これにより、システム上で清算対象(清算済み)以外の繰越および除外についてもシステム上で管理が可能となり未回収等の発生を防止し、迅速にかつ効率的に清算業務を行うことが可能となった。さらに、履歴の管理により、精算金の経緯の確認も可能となった。すなわち、本実施形態によれば、立替金の返金等の履歴および多岐にわたる立替金の返金パターンをシステム上で管理することにより、精算業務の円滑化、立替金の未回収の発生を防止することができる。
【0092】
[4.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8および9に貢献することが可能となる。
【0093】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13および15に貢献することが可能となる。
【0094】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0095】
[5.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0096】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0097】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0098】
また、業務支援装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0099】
例えば、業務支援装置100が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて業務支援装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0100】
また、このコンピュータプログラムは、業務支援装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0101】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0102】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0103】
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0104】
また、業務支援装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、業務支援装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0105】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0106】
本発明は、金融業界で加盟店に対して精算業務を行う会社、例えば信販会社等、において有用である。
【符号の説明】
【0107】
100 業務支援装置
102 制御部
102a 取引データ出力部
102b 精算データ作成処理部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 取引データ
106b 精算明細データ
106c 精算データ
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク