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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025014239
(43)【公開日】2025-01-30
(54)【発明の名称】浴用剤
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/86 20060101AFI20250123BHJP
   A61K 8/81 20060101ALI20250123BHJP
   A61K 8/73 20060101ALI20250123BHJP
   A61K 8/19 20060101ALI20250123BHJP
   A61K 8/36 20060101ALI20250123BHJP
   A61Q 19/10 20060101ALI20250123BHJP
【FI】
A61K8/86
A61K8/81
A61K8/73
A61K8/19
A61K8/36
A61Q19/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023116616
(22)【出願日】2023-07-18
(71)【出願人】
【識別番号】599083411
【氏名又は名称】株式会社 MTG
(72)【発明者】
【氏名】末次 一博
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AB311
4C083AB312
4C083AB352
4C083AB362
4C083AC292
4C083AC302
4C083AD041
4C083AD042
4C083AD091
4C083AD092
4C083AD132
4C083AD222
4C083AD351
4C083BB42
4C083CC25
4C083EE06
4C083EE07
(57)【要約】
【課題】
槽の湯中で炭酸イオン又は/及び炭酸水素イオン等を速やかに発生させ、今まで以上に湯中の炭酸イオン又は/及び炭酸水素イオン等の濃度を高濃度にする浴用剤。
【解決手段】
湯中の炭酸イオン等の濃度を向上させるために高分子ポリマーと炭酸塩または/及び炭酸水素塩を湯中に先に溶解させた後、有機酸を徐々に溶解させることにより、湯中のpHを弱アルカリから徐々に中性から弱酸性に変化させ、結果的に二酸化炭素の発生を抑えつつ炭酸イオン等の濃度を高濃度に保持させることができる。
【選択図】なし

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高分子ポリマー並びに炭酸水素塩及び炭酸塩から選ばれる1種以上の化合物を含有する第一製剤と、
酸性物質を含有する第二製剤
とを含有する製剤であって、
第一製剤含有の高分子ポリマー成分並びに炭酸水素塩及び炭酸塩から選ばれる1種以上の化合物が第二製剤含有の酸性物質よりも早く溶解する浴用剤。
【請求項2】
高分子ポリマーがポリエチレングリコール、カルボマー、ポリアクリル酸塩及びキサンタンガムから選ばれる1種類以上の化合物である請求項1の浴用剤。
【請求項3】
酸性物質が有機酸である請求項1及び2の浴用剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浴槽の湯中で炭酸イオン又は/及び炭酸水素イオン(以下、特に限定しない限り「炭酸イオン等」という)を速やかに発生させ、湯中の炭酸イオン等の濃度を高濃度にする浴用剤に関する。
【背景技術】
【0002】
二酸化炭素が高濃度に溶け込んだ湯(水)を炭酸泉と呼び、天然の炭酸泉はヨーロッパのように古い地層に多く、古くから飲用や入浴により心臓病や高血圧の治療に用いられてきた。二酸化炭素の作用として、毛細血管は、吸収された二酸化炭素を老廃物とみなし、酸素を取り入れようと血管調節ホルモンを分泌し、これによって血管を拡張し、血液量を増加することができる。血液循環が良くなることで血管や心臓への負担が軽くなり、血圧が下がり、動脈硬化や心臓病などの循環器系疾患の症状を緩和することができ、糖尿病、神経痛、リウマチの緩和、冷え症、高血圧、肩凝りなどの血行障害の改善にも役立つと言われている。さらに、自律神経に作用して、痛みや刺激に関係する交感神経の活動を抑制することにより、二酸化炭素は神経痛などの痛みの緩和にも活用されている。二酸化炭素は、酸性領域では水に溶解した二酸化炭素(炭酸 H2CO3)として存在し、中性領域で炭酸水素イオン(HCO3 -)として、更に、アルカリ領域では炭酸イオン(CO3 2-)として存在する。
【0003】
炭酸の入浴効果を得るために炭酸塩や炭酸水素塩と有機酸を併用することで二酸化炭素を発生させる商品が提案されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】東邦学誌、第41巻、第1号、163-168(2012)
【0005】
【非特許文献2】岡山大学温泉研究所報告、第54号、1-12(1984)
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平10-087477号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
炭酸イオン等を含有した湯の入浴効果を得るために炭酸塩や炭酸水素塩と有機酸を併用することで二酸化炭素を発生させる商品においては、炭酸塩や炭酸水素塩と有機酸を同時に湯中に投入すると激しい二酸化炭素の発生が見られるものの、湯中への炭酸イオン等の溶解濃度はそれほど高くない。湯中の炭酸イオン等の濃度を更に高める方法が検討されてきた。その改善のために具体的にはこれらの添加剤を錠剤にすることにより徐々に溶解させ、湯中の炭酸イオン等の濃度を高める方法が発明されている。しかし、錠剤の溶解速度が遅くなることで二酸化炭素の発生を緩やかにし、湯中の炭酸イオン等の濃度を上げることができるが、最高濃度に達するために時間がかかるという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そこで本発明者は、かかる実情に鑑み、鋭意検討した結果、湯中の炭酸イオン等の濃度を向上させるために高分子ポリマーと炭酸塩または/及び炭酸水素塩を湯中に先に溶解させた後、有機酸を徐々に溶解させることにより、湯中のpHを弱アルカリから徐々に中性から弱酸性に変化させ、結果的に二酸化炭素の発生を抑えつつ炭酸イオン等の濃度を高濃度に保持させることができた。
【0009】
高分子ポリマー並びに炭酸水素塩及び炭酸塩から選ばれる1種以上の化合物を含有する第一製剤と、酸性物質を含有する第二製剤とを含有する製剤であって、第一製剤含有の高分子ポリマー成分並びに炭酸水素塩及び炭酸塩から選ばれる1種以上の化合物が第二製剤含有の酸性物質よりも早く溶解する浴用剤である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、高分子ポリマーと共に炭酸水素塩または/及び炭酸塩を湯中で先に溶解し、次いで有機酸をゆっくり溶解させることによって、湯中に残存する二酸化炭素をはじめとする炭酸イオン等の割合を増加させ、結果的に湯中に高濃度の炭酸イオン等を保持することができる。湯中に残存する炭酸イオン等の割合は、添加する炭酸水素塩及び炭酸塩から選ばれる1種以上の化合物に換算して、35%以上残存すればよく、好ましくは40%以上残存すればよく、更に好ましくは45%以上残存すればよい。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に本発明を実施するための内容について具体的に記載する。
【0012】
本発明に用いる高分子ポリマーは発明の効果を奏すれば、特に限定されない。具体的には、ポリエチレングリコール、カルボマー、ポリアクリル酸系樹脂、キサンタンガムなどが挙げられる。また、高分子ポリマーの含有量は発明の効果を奏すれば特に限定されない。具体的には湯に溶解した場合に高分子ポリマーの濃度が0.0001~0.1g/L、好ましくは0.0005~0.05g/L、更に好ましくは0.001~0.02g/Lになるように含有されていればよい。
【0013】
高分子ポリマーとしてポリエチレングリコールを用いる場合、その分子量は発明の効果を奏すれば、特に限定されない。具体的には4,000以上であり、好ましくは、6,000以上であり、更に好ましくは20,000以上であり、更に好ましくは200万以上である。高分子ポリマーを分子量200万以上のポリエチレングリコールにすることにより、湯中の高濃度の炭酸を維持しつつ、粘性を付与させた、すなわち所謂とろみを有する湯とすることができる。
【0014】
炭酸塩又は炭酸水素塩は、湯浴に溶解させた際に炭酸イオン等のイオン又は/及び二酸化炭素を発生させれば、どのような塩でも特に限定されない。具体的な塩は、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩を用いることができる。更に具体的には、炭酸水素ナトリウム及び/又は炭酸ナトリウムを用いることができる。また、炭酸塩又は炭酸水素塩の含有量は本発明の効果を奏すれば特に限定されない。具体的には湯に溶解した場合に炭酸塩又は炭酸水素塩の濃度が0.001~0.5g/L、好ましくは0.005~0.1g/L、更に好ましくは0.01~0.05g/Lになるように含有されていればよい。
【0015】
酸性物質は本発明の効果を奏すれば、どのような酸性物質であってもよい。好ましくは酸性を示す有機酸又はその塩であり、更に好ましくはクエン酸、フマル酸、コハク酸、リンゴ酸、アジピン酸、グリコール酸であり、更に好ましくはリンゴ酸である。また、酸性物質の含有量は発明の効果を奏すれば特に限定されない。具体的には湯に溶解した場合に炭酸塩又は炭酸水素塩の濃度が0.005~1g/L、好ましくは0.01~0.5g/L、更に好ましくは0.02~0.2g/Lになるように含有されていればよい。
【0016】
本発明において、炭酸塩又は炭酸水素塩と酸性物質の割合は発明の効果を奏すれば特に限定されない。具体的にはモル比で炭酸塩又は炭酸水素塩1に対して酸性物質が0.05~10であり、好ましくは0.1~5であり、更に好ましくは0.3~1である。
【0017】
本発明の浴用剤は、先に記載した高分子ポリマー並びに炭酸水素塩及び炭酸塩から選ばれる1種類以上の化合物を含有する第一製剤と、酸性物質が含有する第二製剤とを含有した製剤である。
【0018】
第一製剤と第二製剤は、第一製剤含有の高分子ポリマー並びに炭酸水素塩及び炭酸塩から選ばれる1種以上の化合物が第二製剤含有の酸性物質よりも早く溶解するように設計されている。このような設計により、浴用剤を投入直後に第一製剤中の高分子ポリマー並びに炭酸水素塩及び炭酸塩から選ばれる1種以上の化合物が素早く湯浴中に溶解することにより、結果的に湯浴中のpHが上昇しアルカリ性になる。第一製剤中の高分子ポリマー並びに炭酸水素塩及び炭酸塩から選ばれる1種以上の化合物が完全又は一部溶解した後に、酸性物質を含む第二製剤の酸性物質が溶解を開始し、湯のpHが徐々に低くなり、湯のpHが最終的に中性~弱酸性になる。
【0019】
具体的には、第一製剤に含有されている高分子ポリマー並びに炭酸水素塩又は炭酸塩から選ばれる1種以上の化合物が全部又は一部溶解した後に第二製剤に含有されている酸性物質が溶解するように設計されている。また、別の手法としては、第一製剤に含有されている高分子ポリマー並びに炭酸水素塩又は炭酸塩から選ばれる1種以上から選ばれる1種以上の化合物と第二製剤に含有されている酸性物質がほぼ同時に溶解し始めるものの、その溶解スピードが第一製剤よりも第二製剤が遅い設計にしてもよい。このような設計により、結果的に湯中のpHの変動は先に記載した通りの動向を示す。
【0020】
上記のような浴用剤の設計であれば、第一製剤と第二製剤の形態は特に限定されない。具体的には、第一製剤が粉末乃至顆粒状(以下、単に「顆粒」という)の製剤に対して第二製剤が第一製剤よりも粒子径の大きな顆粒であってもよい。また、この場合、第二製剤は圧縮成形した錠剤であってもよい。また、第二製剤に溶解スピードを抑える添加剤を添加して顆粒化又は圧縮成形することも可能である。また、第二製剤の粉末、顆粒又は圧縮成形製剤に溶解スピードをコントロールするフィルムをコーティングしてもよい。
【0021】
第一製剤と第二製剤との顆粒の大きさの差によって溶解スピードを変化させる場合、それらの顆粒の大きさは発明の効果を奏すれば、特に限定されない。具体的には第一製剤の粒子径を1mm未満として、第二製剤を1mm以上とすることができる。このような粒子径に整粒する場合には、例えば篩を使用することができ、造粒等を行った顆粒にJIS規格の16M篩を用いて、粒子の選定をすることができる。なお、顆粒の製造については発明の効果を奏すれば特に限定されない。具体的には乾式造粒、流動層造粒、攪拌造粒、スプレードライ法などが挙げられる。また、第一顆粒については、発明の効果を奏すれば、必要な成分をそのまま混合した状態の粉末でも問題はない。
【0022】
また、本浴用剤は第一製剤と第二製剤の特徴を損なわなければ、第一製剤と第二製剤とを併せて顆粒化や圧縮成形等をして一つの製剤とすることも可能である。また、第一製剤、第二製剤のほかに賦形剤、流動化剤、結合剤、滑沢剤、着色料、香料などの添加剤を加えることもできる。
【0023】
本発明の浴用剤を第一製剤及び第二製剤共に溶解させた際のpHは発明の効果を奏さなければ特に限定されない。具体的には40℃の湯又は水に本浴用剤を溶解させた場合、pH3.0~7.5であり、好ましくは4.0~7.0である。
【0024】
本浴用剤は一般的な湯などに溶解させて使用することができる。この場合の湯は入浴できれば、特に限定されない。具体的には30℃~42℃の温度の湯に溶解させて使用することができる。また、本発明の効果を奏すれば、上記の温度以外の温度でも特に問題ない。また、温泉のように、水以外の他の成分が入っていても特に問題はない。
【実施例0025】
次に試験例および実施例をあげて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。また、配合量は特に断わらない限り、浴用剤全体に対する重量%である。
【0026】
<試験例1>
表1に記載されている処方で湯中の二酸化炭素濃度及びとろみの観察を行った。具体的には、粉末の高分子ポリマー、粉末の炭酸水素ナトリウム、粒状(直径1mm以上)の酸性物質であるクエン酸及び粉末状の硫酸ナトリウムを混合し、合計で3gになるように浴用剤を調整した。このように調整した製品を10Lの湯(40℃)の中に投入した。投入後20分放置した湯を試験液とした。この試験液を用いて残存炭酸イオン等の割合及びトロミ具合を確認した。なお、比較例1については、クエン酸を他の化合物と同じ粒度の粉末(直径1mm未満)を用いて試験を行った。
【0027】
トロミ感の官能試験
試験例1の浴用剤を投入した湯を用いて、トロミ感の官能試験を以下の指標で行った。なお、試験の人数は3名で行った。
<評価基準>
-:なし 通常のお湯とほぼ同じ
±:ややあり 若干の粘性を有する
+:あり 明らかに粘性を有する
【0028】
残存炭酸イオン等の割合
湯の中に残存している炭酸イオン等の割合を測定することにより、湯中の炭酸イオン等の残存割合を算出した。
具体的には、以下のように湯中の炭酸イオン等の量を測定した。
試験例1の試験液を1mL採取し、1mol/mLの水酸化ナトリウムを0.1mL添加した。その後、1%塩化カルシウムを1mL添加し、沈殿を生成した。このようにしてできた懸濁液を濁度計(Gene Quant 100(Biochrom社製))を用いて濁度(OD600nm)を測定した。
一方で、炭酸水素ナトリウム0.045gを精製水100mLに溶解した溶液を100%の炭酸基準液として、当該溶液を先に記載した方法で濁度を測定した。当該溶液を適宜希釈し、先に記載した方法で濁度を測定し、検量線を作成した。当該検量線を用い、試験液内の残存している炭酸イオン等を炭酸水素ナトリウムで換算して残存炭酸イオン等の割合(%)を測定した。
【0029】
【表1】
【0030】
高分子ポリマー及び炭酸水素なトリムを先に溶解させ、その後、酸性物質であるクエン酸を溶解させた場合、高分子ポリマーを使用しない場合に比べて湯中の残存の炭酸イオンの割合は増加した。
【0031】
<試験例2>粘度の有無とクエン酸投入の違い
表2に記載されている処方で湯中の二酸化炭素濃度及びとろみの観察を行った。具体的には、高分子ポリマーであるポリエチレングリコール、粉末の炭酸水素ナトリウム、粉末状の硫酸ナトリウムを混合し、実施例6は顆粒状(直径1mm以上)のクエン酸を、実施例7は圧縮成形したクエン酸を使用して、合計で3gになるように調整した。このように調整した製品を10Lの湯(40℃)の中に投入した。20分放置後、投入後の湯について、残存二酸化炭素及びトロミ具合を確認した。
なお、トロミの官能試験及び残存炭酸イオン等の割合については、試験例1と同じ方法で試験を行った。
【0032】
【表2】
【0033】
炭酸源である炭酸水素ナトリウムを先に溶解させ、クエン酸をゆっくり溶解させるか、後で投入することで湯中の残存の炭酸イオンの割合がたかまることが分かった。
【0034】
<実施例3>有機酸の検討
表2に記載されている処方で湯中の二酸化炭素濃度及びとろみの観察を行った。具体的には、高分子ポリマーであるポリエチレングリコール、粉末の炭酸水素ナトリウム、粉末状の硫酸ナトリウムを混合し、有機酸として各種添加剤を所定量含有させ、合計で3gになるように調整した。このように調整した製品を10Lの湯(40℃)の中に投入した。20分放置後、投入後の湯について、残存二酸化炭素及びトロミ具合を確認した。
なお、トロミの官能試験及び残存炭酸イオン等の割合については、試験例1と同じ方法で試験を行った。
【0035】
【表3】
【0036】
配合する有機酸の種類および配合する濃度による湯中の残存の炭酸イオンの割合を確認したところ、有機酸の種類により大差はなく、その濃度によっても大きな差は見られなかった。
【0037】
<実施例5>実使用
表5記載の処方で30gの浴用剤を作成し、200Lの湯中に投入し、使用感(入浴中のトロミ感、湯上り後の温感、湯上り後の保湿感)の確認を25人で行った。
【0038】
<評価基準>
-:なし
±:ややあり
+:あり
++:非常にあり
【0039】
【表5】
【0040】
<処方例1>浴用剤1 (重量%)
PEG160M・・・・・・・ 10.0
ポリコータニウム-10・・・ 1.5
炭酸水素ナトリウム・・・・・ 15.0
クエン酸・・・・・・・・・・ 35.0
パルミチン酸スクロース・・・ 1.0
香料・・・・・・・・・・・・ 適量
色素・・・・・・・・・・・・ 適量
硫酸ナトリウム・・・・・・・ 残部
【0041】
<処方例2>浴用剤2 (重量%)
PEG115M・・・・・・・ 15.0
ポリコータニウム-10・・・ 1.5
硫酸マグネシウム・・・・・・ 5.0
炭酸ナトリウム・・・・・・・ 1.0
炭酸水素ナトリウム・・・・・ 13.5
リンゴ酸・・・・・・・・・・ 24.0
香料・・・・・・・・・・・・ 適量
色素・・・・・・・・・・・・ 適量
硫酸ナトリウム・・・・・・・ 残部
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明によれば、高分子ポリマー、特に高重合ポリエチレングリコール並びに炭酸水素塩または炭酸塩と粗粒子の有機酸を配合することによって、二酸化炭素の発生を抑え、湯中に高濃度の炭酸および重炭酸イオンを保持することができ、温感効果に優れた浴用剤を提供することが可能となる。本発明によれば、線維芽細胞のコラーゲン産生能を高めるPro-HypのN-アシル誘導体またはその塩を皮膚に塗布し、イオン導入機器を併用することで皮膚への浸透性を高め、シワ改善効果に優れたシワ用皮膚外用剤を提供することができる