(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025142957
(43)【公開日】2025-10-01
(54)【発明の名称】アプリケーションプログラム、記憶媒体、制御方法および情報処理装置
(51)【国際特許分類】
G06F 3/12 20060101AFI20250924BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20250924BHJP
G06F 8/70 20180101ALI20250924BHJP
【FI】
G06F3/12 325
G06F3/12 305
G06F3/12 328
G06F3/12 353
G06F3/12 356
G06F3/12 385
H04N1/00 L
H04N1/00 127B
G06F8/70
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024042612
(22)【出願日】2024-03-18
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100125254
【弁理士】
【氏名又は名称】別役 重尚
(72)【発明者】
【氏名】篠原 拓
【テーマコード(参考)】
5B376
【Fターム(参考)】
5B376AA05
5B376AA17
5B376DA24
5B376FA04
5B376FA13
5B376GA01
(57)【要約】
【課題】画像処理装置での読取対象となる画像に対して、読取サイズ等の読取条件の設定可能なアプリケーションプログラム、記憶媒体、制御方法および情報処理装置を提供することを目的とする。
【解決手段】拡張アプリケーション204は、複数のメーカのスキャン装置102に対して共通して使用可能な汎用スキャンソフトウェア202をサポートするプログラムである。この拡張アプリケーション204は、コンピュータに、スキャン装置102での読取対象となる画像に対する読取条件の設定を受け付ける詳細設定画面300Cを表示させる表示制御工程と、詳細設定画面300Cで受け付けられた読取条件下で、スキャン装置102に画像を読み取らせる読取工程とを実行させ得る。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のメーカの画像処理装置に対して共通して使用可能なソフトウェアプログラムをサポートするアプリケーションプログラムであって、
コンピュータに、
前記画像処理装置での読取対象となる画像に対する読取条件の設定を受け付ける設定受付画面を表示させる表示制御工程と、
前記設定受付画面で受け付けられた前記読取条件下で、前記画像処理装置に前記画像を読み取らせる読取工程と、を実行させ得ることを特徴とするアプリケーションプログラム。
【請求項2】
前記設定受付画面では、前記読取条件として、前記画像の読取サイズ、前記画像の読取範囲、前記画像を読み取るときの走査方向のうちの少なくとも1つの設定を受け付けることを特徴とする請求項1に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項3】
前記設定受付画面では、前記画像の最大読取サイズが表示されることを特徴とする請求項2に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項4】
前記設定受付画面では、前記画像処理装置に応じて、前記画像の最大読取サイズが変更されることを特徴とする請求項3に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項5】
前記設定受付画面では、前記画像の読取範囲を任意の値で入力可能に構成されていることを特徴とする請求項2に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項6】
前記設定受付画面には、前記読取条件を選択可能な複数の選択肢が含まれていることを特徴とする請求項1に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項7】
前記設定受付画面では、前記複数の選択肢のうちの少なくとも1つの選択肢の選択を禁止可能に構成されていることを特徴とする請求項6に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項8】
前記設定受付画面には、前記読取条件の設定の終了を決定させる決定操作部が含まれていることを特徴とする請求項1に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項9】
前記決定操作部が操作された場合に、前記コンピュータに前記読取工程を実行させることを特徴とする請求項8に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項10】
前記表示制御工程では、前記画像処理装置に応じて、前記設定受付画面を表示するか否かを切り替え可能であることを特徴とする請求項1に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項11】
前記読取工程に先立って、前記設定受付画面で受け付けられた前記読取条件下で、前記画像処理装置での前記画像の読み取りが可能な否かを判断する判断工程を前記コンピュータに実行させ得ることを特徴とする請求項1に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項12】
前記読取工程では、前記判断工程での判断の結果、前記画像の読み取りが可能と判断された場合には、前記読取条件下で、前記画像処理装置に前記画像を読み取らせ、前記画像の読み取りが不可能と判断された場合には、前記読取条件を変更して、前記画像処理装置に前記画像を読み取らせることを特徴とする請求項11に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項13】
前記読取工程での前記画像の読み取り結果をプレビュー画像として表示させるプレビュー画像表示工程を前記コンピュータに実行させ得ることを特徴とする請求項1に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項14】
前記プレビュー画像は、編集が可能に構成されており、
前記読取工程での前記画像の読み取り結果に、前記プレビュー画像に対する編集内容を反映可能であることを特徴とする請求項13に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項15】
複数のメーカの画像処理装置に対して共通して使用可能なソフトウェアプログラムをサポートするアプリケーションプログラムを記憶する記憶媒体であって、
前記アプリケーションプログラムは、コンピュータに、
前記画像処理装置での読取対象となる画像に対する読取条件の設定を受け付ける設定受付画面を表示させる表示制御工程と、
前記設定受付画面で受け付けられた前記読取条件下で、前記画像処理装置に前記画像を読み取らせる読取工程と、を実行させ得ることを特徴とする記憶媒体。
【請求項16】
複数のメーカの画像処理装置に対して共通して使用可能なソフトウェアプログラムをサポートする制御を行う制御方法であって、
前記画像処理装置での読取対象となる画像に対する読取条件の設定を受け付ける設定受付画面を表示させる表示制御工程と、
前記設定受付画面で受け付けられた前記読取条件下で、前記画像処理装置に前記画像を読み取らせる読取工程と、を有することを特徴とする制御方法。
【請求項17】
複数のメーカの画像処理装置に通信可能に接続され、該画像処理装置との間での情報を処理可能な情報処理装置であって、
前記複数のメーカの画像処理装置に対して共通して使用可能なソフトウェアプログラムと、
前記ソフトウェアプログラムをサポートするアプリケーションプログラムと、を備え、
前記アプリケーションプログラムは、コンピュータに、
前記画像処理装置での読取対象となる画像に対する読取条件の設定を受け付ける設定受付画面を表示させる表示制御工程と、
前記設定受付画面で受け付けられた前記読取条件下で、前記画像処理装置に前記画像を読み取らせる読取工程と、を実行させ得ることを特徴とする情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アプリケーションプログラム、記憶媒体、制御方法および情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像読取、すなわち、スキャンを行うスキャン装置(スキャナ)には、当該スキャン装置との間での情報を処理可能なホストコンピュータ(情報処理装置)が通信可能に接続されている。スキャン装置を制御する制御用ソフトウェアとしては、例えばスキャン装置からホストコンピュータにインストールされたスキャンドライバが用いられる。このスキャンドライバにより、ホストコンピュータからスキャン装置に対してスキャン指示を行うことができる。ホストコンピュータには、基本ソフトウェアであるオペレーティングシステム(以下「OS」と言う)が予めインストールされている。スキャンドライバは、OSが規定する仕様に沿った構成となっており、OSから呼び出されて動作することができる。また、このようなスキャンドライバは、スキャン装置を供給するベンダごとに異なる、すなわち、スキャン装置ごとに適した機種固有のスキャンドライバとなっている。
【0003】
近年、Windows(登録商標)では、異なる複数のベンダごとに供給されるスキャン装置であっても、共通して利用可能な標準的なクラスドライバ(以下「標準ドライバ」と言うことがある)が提供されようとしている。このような標準ドライバは、OSの中に予め組み込まれている。そして、標準ドライバに組み込まれたOSを有するホストコンピュータに任意のスキャン装置を接続することにより、標準ドライバを用いることができる。これにより、前記機種固有のスキャンドライバをインストールするのを省略することができる。また、標準ドライバは、スキャン装置から取得した情報に基づいて生成されたスキャン機能情報に応じて、スキャン装置でのスキャン機能を指定可能に構成されることが想定される。これにより、1つの標準ドライバで、スキャン装置ごとにスキャン機能を指定することができる。
【0004】
標準ドライバは、異なる複数のベンダのスキャン装置に対して共通して使用可能であるため、例えば所定のベンダのスキャン装置に対しては、当該スキャン装置での機能の一部を実行させるのが不可能となる場合がある。特許文献1には、画像形成装置の機種やベンダに関わらず汎用的に使用可能なプリントサービスの印刷機能を拡張するプログラムが開示されている。これにより、機種やベンダごとの個々の画像形成装置に合わせた印刷設定画面を操作することにより、汎用的に使用可能なプリントサービスのみでは実行不可能な印刷機能を実行させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、標準ドライバでは、スキャン装置でのスキャン対象となる画像に対して、読取サイズ等の読取条件の設定を行いたくとも、当該設定を行うことができないという問題があった。
【0007】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものである。本発明は、画像処理装置での読取対象となる画像に対して、読取サイズ等の読取条件の設定可能なアプリケーションプログラム、記憶媒体、制御方法および情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明のアプリケーションプログラムは、複数のメーカの画像処理装置に対して共通して使用可能なソフトウェアプログラムをサポートするアプリケーションプログラムであって、コンピュータに、前記画像処理装置での読取対象となる画像に対する読取条件の設定を受け付ける設定受付画面を表示させる表示制御工程と、前記設定受付画面で受け付けられた前記読取条件下で、前記画像処理装置に前記画像を読み取らせる読取工程と、を実行させ得ることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、画像処理装置での読取対象となる画像に対して、読取サイズ等の読取条件を設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】第1実施形態に係るスキャンシステムのハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図2】スキャンシステムのソフトウェア構成を示すブロック図である。
【
図3】スキャンシステムの表示部に表示される画面の一例を示す図である。
【
図4】スキャン機能拡張ユニットがスキャン機能情報を編集する処理を示すフローチャートである。
【
図5】スキャン情報の一覧表の一例を示す図である。
【
図6】スキャンアプリケーションがスキャン設定を受け付けてからの、スキャンアプリケーション、汎用スキャンソフトウェア、拡張アプリケーション、スキャン装置の間で実行される処理を示すシーケンス図である。
【
図7】拡張アプリケーションで実行される処理を示すフローチャートである。
【
図8】スキャン装置で実行される処理を示すフローチャートである。
【
図9】第2実施形態におけるスキャン機能拡張ユニットがスキャン機能情報を編集する処理を示すフローチャートである。
【
図10】スキャンシステムの表示部に表示される画面の一例を示す図である。
【
図11】スキャンアプリケーションがスキャン設定を受け付けてからの、スキャンアプリケーション、汎用スキャンソフトウェア、拡張アプリケーション、スキャン装置の間で実行される処理を示すシーケンス図である。
【
図12】拡張アプリケーションで実行される処理を示すフローチャートである。
【
図13】第3実施形態におけるスキャン情報に関する図である。
【
図14】スキャン機能拡張ユニットがスキャン機能情報を編集する処理を示すフローチャートである。
【
図15】スキャン情報(変形例)に関する図である。
【
図16】拡張アプリケーションで実行される処理を示すフローチャートである。
【
図17】第4実施形態におけるスキャン情報に関する図である。
【
図18】スキャン情報(変形例1)に関する図である。
【
図19】スキャン情報(変形例2)に関する図である。
【
図20】第5実施形態におけるスキャン情報に関する図である。
【
図21】スキャン機能拡張ユニットがスキャン機能情報を編集する処理を示すフローチャートである。
【
図22】拡張アプリケーションで実行される処理を示すフローチャートである。
【
図23】第6実施形態におけるスキャン情報に関する図である。
【
図24】第7実施形態におけるスキャン情報に関する図である。
【
図25】第8実施形態に係るスキャンシステムの表示部に表示される画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の各実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。しかしながら、以下の各実施形態に記載されている構成はあくまで例示に過ぎず、本発明の範囲は各実施形態に記載されている構成によって限定されることはない。例えば、本発明を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。また、各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせることもできる。
【0012】
<<第1実施形態>>
以下、
図1~
図8を参照して、第1実施形態について説明する。
【0013】
<スキャンシステムのハードウェア構成>
図1は、第1実施形態に係るスキャンシステムのハードウェア構成を示すブロック図である。
図1に示すように、スキャンシステム1000は、ホストコンピュータ101、画像処理装置の一例であるスキャン装置(スキャナ)102、ポインティングデバイス117、キーボード118、表示部119を有し、これらが互いに通信可能に接続されている。ホストコンピュータ101は、情報処理装置であり、入力インタフェース110、CPU111、ROM112、RAM113、外部記憶装置(記憶媒体)114、出力インタフェース115、入出力インタフェース116、NETインタフェース120を有する。なお、ホストコンピュータ101としては、例えば、デスクトップ型のパーソナルコンピュータを用いることができるが、これに限定されず、例えば、ノート型のパーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォン等を用いることもできる。
【0014】
CPU111は、ROM112や外部記憶装置114に格納されたプログラム等を実行するコンピュータである。なお、本実施形態では、CPU111は、ROM112に格納されたプログラムのコードに従って処理を行うことによって、ホストコンピュータ101の機能や処理を実行することができる。ROM112には、初期化プログラムが格納されている。外部記憶装置114には、アプリケーションプログラム群、オペレーティングシステム(OS)、印刷データ生成ソフトウェア、その他の各種のデータが格納されている。なお、本実施形態では、OSとして、Microsoft(登録商標)のWindows(登録商標)11がホストコンピュータ101に搭載されている。外部記憶装置114としては、特に限定されず、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等を用いることもできる。RAM113は、外部記憶装置114にストアされる各種のプログラムの実行の際のワークメモリ等として使用され、各種プログラムがホストコンピュータ101内で動作可能となっている。入力インタフェース110には、入力デバイスとしての、ポインティングデバイス117、キーボード118が接続されている。出力インタフェース115には、表示デバイスとしての表示部119が接続されている。表示部119には、例えば、後述のスキャン設定画面300Aや詳細設定画面300Cが表示される。NETインタフェース120は、ネットワークインタフェイスであり、ネットワークを介して外部機器との間でデータ転送を行うための制御を行う。入出力インタフェース116には、スキャン装置102が接続されている。これにより、ホストコンピュータ101は、スキャン装置102のメーカを問わず、複数のメーカのスキャン装置102と通信可能、すなわち、複数のメーカのスキャン装置102との間での情報が処理可能となる。ホストコンピュータ101とスキャン装置102とは、有線で接続されていてもよいし、無線で接続されていてもよい。
【0015】
スキャン装置102は、画像処理部190、CPU191、ROM192、RAM193、操作部194、読取部195、印刷部196、NETインタェース197、入出力インタフェース198、外部記憶装置199を有する。CPU191は、ROM192や外部記憶装置199に格納されたプログラム等を実行するコンピュータであり、スキャン装置102を統括的に制御する。ROM192は、プログラムを記憶するメモリである。RAM193は、プログラムや画像データを一時的に記憶するメモリである。操作部194では、スキャン装置102に対して各種の動作指示を行うことができる。読取部195は、原稿の画像を読み取る。印刷部196は、例えば読取部195での原稿の画像の読み取で生成された画像データに基づいて、シートに画像を印刷する。なお、印刷部196は省略されていてもよい。NETIF197は、ネットワークインタフェイスであり、ネットワークを介して外部機器との間でデータ転送を行うための制御を行う。入出力インタフェース198は、ホストコンピュータ101が接続されている。画像処理部190は、例えば読取部195での原稿の画像の読み取で生成された画像データが入力される。そして、画像処理部190は、画像データに対して各種の編集処理を行う。
【0016】
スキャン装置102としては、画像読み取り機能、すなわち、スキャン機能を有する画像処理装置であれば特に限定されないが、例えば、複合機(MFP:Multi-Function Peripheral)等を用いることができる。また、スキャン装置102として複合機を用いた場合、当該複合機で行われる印刷は、本実施形態では電子写真方式の印刷とするが、これに限定されず、例えば、インクジェット方式等の印刷とすることもできる。また、本実施形態では、ホストコンピュータ101とスキャン装置102とが互いに別の装置として構成されているが、これに限定されない。例えば、ホストコンピュータ101とスキャン装置102とが一体的な装置で構成されていてもよい。
【0017】
<ソフトウェアを中心としたスキャンシステムの構成>
図2は、スキャンシステムのソフトウェア構成を示すブロック図である。
図2(a)は、拡張アプリケーション(アプリケーションプログラム)204が、汎用スキャンソフトウェア(ソフトウェアプログラム)202およびスキャン装置102と関連付けられていない場合の一般的な構成を示す図である。
図2(b)は、拡張アプリケーション204が、汎用スキャンソフトウェア202およびスキャン装置102と関連付けられている場合の構成を示す図である。汎用スキャンソフトウェア202は、複数のメーカのスキャン装置102に対して、例えばスキャン時(画像読取時)等に共通して使用可能な汎用プログラムであり、OSに予め搭載されている。拡張アプリケーション204は、汎用スキャンソフトウェア202をサポートする、すなわち、補助するプログラムである。本実施形態では、拡張アプリケーション204は、汎用スキャンソフトウェア202ではスキャン装置102に対して実行不可能な機能を拡張可能な拡張プログラム(制御方法を実行するプログラム)となっているが、これに限定されない。例えば、拡張アプリケーション204は、スキャン装置102に対して汎用スキャンソフトウェア202が実行可能な機能の利便性を向上させるプログラムとなっていてもよい。拡張アプリケーション204は、例えば、OS(汎用スキャンソフトウェア202)とともに外部記憶装置114に記憶されている。これにより、ホストコンピュータ101は、汎用スキャンソフトウェア202および拡張アプリケーション204を有するものとなる。
【0018】
まず、
図2(a)を参照して、拡張アプリケーション204が、汎用スキャンソフトウェア202およびスキャン装置102と関連付けられていない場合の構成について説明する。スキャンアプリケーション201は、スキャン装置102でのスキャンによって生成されたコンテンツ(画像データ)を取り込むソフトウェアである。スキャンアプリケーション201としては、特に限定されず、例えば、文書作成アプリケーションや画像編集アプリケーション等が挙げられる。スキャンアプリケーション201は、例えばユーザからスキャン要求を受けることにより、スキャン指示をOSに発行する。スキャン指示には、汎用スキャンソフトウェア202およびスキャン装置102の動作を指示するためのスキャン設定情報が含まれる。スキャンアプリケーション201は、スキャン指示を発行するために、汎用スキャンソフトウェア202、OS、スキャンアプリケーション201のうちいずれかが提供するスキャン設定画面300A(
図3(a)参照)を表示部119に表示させることができる。また、スキャン設定画面300A内のコントロール302が操作される(押下される)ことにより、詳細設定画面300B(
図3(b)参照)または詳細設定画面300C(
図3(c)参照)を表示部119に表示させることができる。スキャン設定画面300A~詳細設定画面300Cについては後述する。スキャン設定画面300Aは、汎用スキャンソフトウェア202で取得される能力情報、すなわち、スキャン設定として設定可能な情報に従い、設定可能なスキャン機能を示す設定アイテムと、その設定値を示すコントロールアイテムとを含む。「能力情報」とは、スキャン装置102がスキャンを行う能力に関する情報である。また、この能力情報により、詳細設定画面300Cの表示を可能とする情報が含まれているか否かを判断することもできる。そして、この判断の結果、詳細設定画面300Cの表示を可能とする情報が含まれていると判断された場合には、詳細設定画面300Cを表示させることができる。一方、詳細設定画面300Cの表示を可能とする情報が含まれていないと判断された場合には、詳細設定画面300Cを表示させない。
【0019】
スキャン機能情報203は、設定可能な全てのスキャン機能、その設定値、設定値同士の排他関係等が記載されているスキャン機能を示すデータである。スキャン機能情報203は、汎用スキャンソフトウェア202の構成ファイルに含まれ、変更不可能なファイルとして外部記憶装置114に配置される。またはスキャン機能情報203は、汎用スキャンソフトウェア202によって動的に生成される。具体的には、汎用スキャンソフトウェア202は、スキャン装置102から、当該スキャン装置102の属性データを取得する。汎用スキャンソフトウェア202は、この属性データ内の属性情報に応じて、スキャン機能情報203を生成する。なお、スキャン機能情報203がこのように動的に生成される場合には、スキャン機能情報203に対する編集が可能である。また、スキャン装置102の属性データには、スキャン装置102で指定可能な機能(スキャン装置102の能力)を示す属性情報と、その属性情報に関連する設定値とが含まれ、これらはRAM113に保存される。
【0020】
このような構成により、汎用スキャンソフトウェア202は、ホストコンピュータ101に接続されたスキャン装置102に応じて、スキャン装置102で利用可能なスキャン機能をユーザが指定することができる。これにより、スキャン装置102によらず、すなわち、異なる機能を有するスキャン装置102や異なるスキャナメーカが開発したスキャン装置102を接続した場合であっても、当該スキャン装置102で利用可能なスキャン機能の指定が可能となる。なお、本実施形態では、汎用スキャンソフトウェア202は、Mopriaと呼ばれる標準的なスキャンプロトコルに基づいてスキャンを実行する標準的なクラスドライバであるとする。具体的には、汎用スキャンソフトウェア202は、スキャン装置102の機種に応じた固有のスキャンドライバではなく、スキャナメーカによらずに各スキャナメーカのスキャン装置102で共通して利用可能な標準的なクラスドライバである。また、汎用スキャンソフトウェア202は、スキャン装置102の能力情報を取得して、当該情報に基づいて、スキャン機能情報203を生成する。
【0021】
また、汎用スキャンソフトウェア202には、拡張アプリケーション204を関連付けることができる。これにより、汎用スキャンソフトウェア202に無い機能を汎用スキャンソフトウェア202で実行することができる。例えば、汎用スキャンソフトウェア202では、スキャン装置102でのスキャン対象となる原稿(画像)に対して、原稿の読取サイズ等のスキャン条件の設定を受け付けることができない。すなわち、汎用スキャンソフトウェア202は、スキャン条件の設定には対応していない。これは、スキャン条件の設定は、所定のスキャナメーカで製造されたスキャン装置102独自で実行される機能だからである。拡張アプリケーション204は、汎用スキャンソフトウェア202が実行できないスキャン条件の設定を可能に拡張することができる。本実施形態では、汎用スキャンソフトウェア202が、スキャン条件を設定することができず、拡張アプリケーション204が、そのスキャン条件の設定を可能に拡張することができるが、これに限定されない。例えば、汎用スキャンソフトウェア202が、スキャン条件の設定の一部を実行することができ、拡張アプリケーション204が、そのスキャン条件の設定の不足分を補って、実行範囲をさらに拡張してもよい。
【0022】
図2(b)を参照して、拡張アプリケーション204が、汎用スキャンソフトウェア202およびスキャン装置102と関連付けられている場合成について説明する。
図2(b)に示すように、
図2(a)と異なり、拡張アプリケーション204が追加されている。すなわち、ホストコンピュータ101は、スキャンアプリケーション201、汎用スキャンソフトウェア202、スキャン機能情報203を有し、さらに拡張アプリケーション204を有する。拡張アプリケーション204は、汎用スキャンソフトウェア202の機能を拡張するためのソフトウェアであり、単に「スキャンソフトウェア」と呼ばれることもある。なお、拡張アプリケーション204は、OSに予め含まれていない(同梱されていない)ソフトウェアである。従って、拡張アプリケーション204は、ユーザがホストコンピュータ101を操作することにより、インターネットを介してサーバ(不図示)からダウンロードされて、ホストコンピュータ101にインストールされる。または拡張アプリケーション204は、ホストコンピュータ101にスキャン装置102が接続された際に、この接続に基づいて自動的にホストコンピュータ101にインストールされてもよい。具体的には、ホストコンピュータ101にスキャン装置102が接続された場合、OSはスキャン装置102からデバイス識別情報を取得する。OSは、このデバイス識別情報に対応する拡張アプリケーション204を、インターネットを介してサーバからダウンロードして、インストールしてもよい。その結果、ホストコンピュータ101には、汎用スキャンソフトウェア202と拡張アプリケーション204とが、互いに別の制御プログラムとして保持される。なお、汎用スキャンソフトウェア202と拡張アプリケーション204とは、それぞれ更新されて、バージョンアップされることがある。この場合の汎用スキャンソフトウェア202更新処理と、拡張アプリケーション204更新処理とは、同じタイミングで行わることもあれば、別々のタイミングで行われることもある。また、ホストコンピュータ101により汎用スキャンソフトウェア202が取得されるトリガーと、拡張アプリケーション204が取得されるトリガーとは、同じトリガーとなることもあれば、別々のトリガーとなることもある。また、OSは、拡張アプリケーション204がインストールされた場合、拡張アプリケーション204を汎用スキャンソフトウェア202およびスキャン装置102に関連付ける。
【0023】
図2(b)に示すように、拡張アプリケーション204は、汎用スキャンソフトウェア202およびスキャン装置102との間でそれぞれ情報交換(情報の送受信)が可能である。すなわち、拡張アプリケーション204は、汎用スキャンソフトウェア202およびスキャン装置102と関連付けられている。本実施形態では拡張アプリケーション204は、スキャン設定画面拡張ユニット205、スキャン機能拡張ユニット206、画像データ編集ユニット207、通知ユニット209を有する。また、拡張アプリケーション204は、スキャン設定画面拡張ユニット205、スキャン機能拡張ユニット206、画像データ編集ユニット207、通知ユニット209の各ユニットからアクセス可能な共有情報208を有する。共有情報208は、外部記憶装置114に保存されたファイル、または、RAM113に格納された情報である。拡張アプリケーション204は、OSが提供するAPI(Application Program Interface)を利用することにより、共有情報208の書き込みや読み出しを行うことができる。
【0024】
なお、拡張アプリケーション204は、スキャン設定画面拡張ユニット205~通知ユニット209の各ユニットの処理の終了に伴って、拡張アプリケーション204全体としての動作を終了してもよい。この場合、OSは、各ユニットの処理実行要求を受ける度に、拡張アプリケーション204を起動することになる。また、拡張アプリケーション204は、スキャン設定画面拡張ユニット205~通知ユニット209の各ユニットの処理中に、当該処理をキャンセルしてもよい。この場合、印刷キュー上の処理中のジョブがOSにより削除される。前述したように、スキャンアプリケーション201は、ユーザからの印刷要求を受けることにより、スキャン指示をOSに発行する。また、スキャンアプリケーション201は、スキャン設定画面を表示させることができる。
図2(b)に示す構成では、スキャンアプリケーション201は、スキャン設定画面拡張ユニット205(拡張アプリケーション204)が提供するスキャン設定画面300A(詳細設定画面300C)を表示させることができる。また、スキャン設定画面拡張ユニット205は、ユーザによって設定された詳細設定を共有情報208に保存することができる。
【0025】
画像データ編集ユニット207は、スキャン装置102から画像データを取得する。そして、画像データ編集ユニット207は、画像データを取得した後、当該画像データを編集することもできる。また、画像データ編集ユニット207は、共有情報208から詳細設定情報を取得して、詳細設定情報に応じた画像編集を画像データに行う。拡張アプリケーション204は、汎用スキャンソフトウェア202によって取得された画像データに対して、詳細設定情報に応じた画像編集を行ってもよい。また、
図2(b)の構成の場合でも、スキャン条件の設定が実行されない場合がある。この場合、汎用スキャンソフトウェア202は、拡張アプリケーション204を経由せず、スキャン装置102にスキャン要求指示を送信してもよい。
【0026】
スキャン機能拡張ユニット206は、汎用スキャンソフトウェア202またはOSが生成したスキャン機能情報203を編集することができる。これにより、拡張アプリケーション204が提供する機能の追加を行うことができる。また、スキャン装置102では実行可能であるが、汎用スキャンソフトウェア202では実行が可能ではない機能(例えばスキャン条件設定機能)の追加、スキャン機能の設定値同士の排他関係の追加等も行うことができる。OSは、拡張アプリケーション204がスキャン装置102および汎用スキャンソフトウェア202に最初に関連付けられたときに、スキャン機能拡張ユニット206を起動する。また、OSは、これ以外のタイミング(例えばOS起動時等)でスキャン機能拡張ユニット206を起動してもよい。このような起動により、スキャンに関わる機能が後から拡張される場合であっても、スキャン機能拡張ユニット206は、拡張機能を検知し、スキャン機能情報203に追加することができる。
【0027】
通知ユニット209は、スキャン装置102のエラー発生した際、その旨の通知することができる。例えばスキャン装置102で読取ジャムエラーが発生した場合には、このエラーの発生を汎用スキャンソフトウェア202が検知する。OSは、当該OSの機能の1つであるトースト通知と呼ばれる通知機能により、汎用スキャンソフトウェア202での検知結果である読取ジャムエラー発生をメッセージとして表示部119に表示させる。なお、ユーザがトースト通知を操作することにより、通知ユニット209がOSによって呼び出されて、通知ユニット209のユーザインタフェース画面(UI画面)が表示される。ユーザインタフェース画面では、例えば読取ジャムエラーに関する詳細メッセージやジャム解除方法等の表示を行うことができる。
【0028】
以上のように本実施形態では、拡張アプリケーション204は、次の4つの機能を有すると言うことができる。1つ目の機能は、設定画面を表示する機能である。この機能はスキャン設定画面拡張ユニット205で実行される。2つ目の機能は、詳細設定情報に応じて画像データを編集する機能である。この機能は、画像データ編集ユニット207で実行される。3つ目の機能は、画像データ生成ソフトウェアで指定可能な機能を拡張する機能である。この機能は、スキャン機能拡張ユニット206で実行される。4つ目の機能は、スキャン装置102のエラー発生に呼応して画面を表示する機能である。この機能は、通知ユニット209で実行される。なお、拡張アプリケーション204の構成は、これらの4つの機能を有する構成に限定されず、少なくとも1つの機能を有する構成とするのが好ましく、また、さらに他の機能を有する構成であってもよい。
【0029】
<スキャン設定画面/詳細設定画面の一例>
図3は、スキャンシステムの表示部に表示される画面の一例を示す図である。
図3(a)は、スキャンアプリケーション201によって表示されるスキャン設定画面である。
図3(b)は、拡張アプリケーション204が関連付けられていない構成の場合に表示される詳細設定画面である。
図3(c)は、拡張アプリケーション204が関連付けられている構成の場合に表示される詳細設定画面である。なお、各画面を表示するユニットやモジュールについては、特に限定されない。例えば、スキャン設定画面拡張ユニット205は、表示画面を生成するのみの構成でもよい。その場合、スキャン設定画面拡張ユニット205は、生成した表示画面を、汎用スキャンソフトウェア202を経由してスキャンアプリケーション201に送信する。スキャンアプリケーション201は、取得した表示画面を表示するように構成されてもよい。
【0030】
図3(a)に示すスキャン設定画面300Aは、スキャン装置102でのスキャンに関するスキャン条件を設定可能な画面である。このスキャン設定画面300Aには、コントロール(ボタン)301、コントロール302、コントロール303、コントロール304が含まれている。コントロール301では、原稿の読み取りに用いられるスキャナ装置を選択、設定することができる。
図3(a)では、一例として、原稿の読み取りに用いられるスキャナ装置が「スキャナ001(共通ドライバ)」と設定されている。コントロール302では、スキャン条件の詳細設定を行うことができる。コントロール303では、スキャン装置102でのスキャンの開始を指示することができる。コントロール304では、スキャン装置102でのスキャンのキャンセルを指示することができる。
【0031】
拡張アプリケーション204が関連付けられていない構成の場合にコントロール302を操作することにより、
図3(b)に示す詳細設定画面300Bが表示される。詳細設定画面300Bには、コントロール305、コントロール306が含まれている。コントロール306では、スキャン装置102での原稿の読取先、すなわち、読取対象である原稿が載置される載置部を選択、設定することができる。例えば原稿の読取先として、スキャン装置102が原稿台(原稿台ガラス)とフィーダとを有する場合、
図3(b)中では、一例として「原稿台」が選択されている。コントロール306では、コントロール306での設定を終了することができる。また、コントロール306を操作することにより、
図3(a)に示すスキャン設定画面300Aに戻る。
【0032】
拡張アプリケーション204が関連付けられている構成の場合にコントロール302を操作することにより、
図3(c)に示す詳細設定画面(設定受付画面)300Cが表示される(表示制御工程)。なお、詳細設定画面300Cは、スキャン設定画面300Aとともに表示される画面であるが、その表示態様については特に限定されない。例えば、詳細設定画面300Cがスキャン設定画面300Aに重なって表示されてもよい。また、詳細設定画面300Cがスキャン設定画面300Aに隣り合って表示されてもよいし、スキャン設定画面300Aが一旦消失してから、詳細設定画面300Cが表示されてもよい。詳細設定画面300Cには、詳細設定画面300Bと同様に、コントロール305、コントロール306が含まれている。また、詳細設定画面300Cには、コントロール307が追加されて、含まれている。コントロール307では、スキャン装置102でのスキャン条件として、原稿の読取サイズの設定を受け付けることができる。コントロール307を操作することにより、リスト308が表示される。リスト308には、原稿の読取サイズとして、「A4H」、「A3」、「B4」、「LTR」、「LGL」が含まれており、
図3(c)中では、一例として「A4H」が選択されている。このようにリスト308は、複数の読取サイズ(選択肢)の中から所望の読取サイズを選択可能となっている。そして、「A4H」が選択された状態でコントロール306を操作することにより、コントロール307での設定、すなわち、読取サイズ設定の終了を決定させることができる。このように詳細設定画面300Cでは、コントロール306は、読取サイズ設定の終了を決定させる決定操作部として機能する。読取サイズ設定終了が決定された場合には、スキャン装置102に対して、詳細設定画面300Cで受け付けられたスキャン条件下、すなわち、「A4H」サイズで、原稿を読み取らせることができる(読取工程)。
【0033】
ここで、
図3(b)に示す詳細設定画面300Bに含まれる項目と、
図3(c)に示す詳細設定画面300Cに含まれる項目とが異なる理由について説明する。すなわち、詳細設定画面300Bが表示されるか、または、詳細設定画面300Cが表示されるかが切り替え可能である理由について説明する。詳細設定画面300Bおよび詳細設定画面300Cは、それぞれ、スキャン機能情報(能力情報)に基づいて生成される。前述したように、汎用スキャンソフトウェア202は、スキャン条件設定には対応していない。そのため、汎用スキャンソフトウェア202だけでは、スキャン機能情報にスキャン条件設定機能を追加することができない。また、元々、スキャン機能情報にスキャン条件設定機能が含まれていたとしても、汎用スキャンソフトウェア202は、スキャン機能情報に含まれるスキャン条件設定機能を解釈できない。そのため、詳細設定画面にスキャン条件設定を表示することができない。そこで、スキャン機能拡張ユニット206がスキャン機能情報203にスキャン条件設定機能を追加する。そして、スキャン設定画面拡張ユニット205が、能力情報を参照して、詳細設定画面300Cを表示させる。この詳細設定画面300Cは、スキャン条件を設定可能な画面となっている。なお、詳細設定画面300Cには、スキャン条件設定以外の設定項目が追加で含まれていてもよい。
【0034】
<スキャン機能情報を編集するスキャン機能拡張ユニットのフローチャート>
図4は、スキャン機能拡張ユニットがスキャン機能情報を編集する処理を示すフローチャートである。なお、
図4に示すフローチャートに基づくプログラムは、CPU111がスキャン機能拡張ユニット206を制御することによって実行される。
図5は、スキャン情報の一覧表の一例を示す図である。
図4に示すように、ステップS401では、スキャン機能拡張ユニット206は、スキャン装置102から能力情報を取得する。能力情報は、スキャン装置102で指定可能な機能を示す属性情報と、当該属性情報に関連する設定値である。
図5(a)に示す表501には、スキャン装置102から取得された能力情報の一覧が示されている。表501に示すように、スキャン装置102からは、読取サイズ設定等の機能と、各機能に対して設定可能なオプションとが取得可能である。例えば、読取サイズ設定の機能では、そのオプションとして、「A4H」、「A3」、「B4」がある。
【0035】
ステップS402では、スキャン機能拡張ユニット206は、共有情報208の中から、拡張アプリケーション204がサポートするスキャン機能を取得する。共有情報208には、拡張アプリケーション204がサポートするスキャン機能の一覧が格納されている。
図5(b)に示す表502には、拡張アプリケーション204が実行可能な(サポート可能な)全てのスキャン機能と、その設定値とが含まれている。例えば、読取サイズ設定の機能では、そのオプションとして、「A4H」、「A3」、「B4」、「A6」、「LTR」、「LGL」がある。また、拡張アプリケーション204が実行可能なスキャン機能は、拡張アプリケーション204のアップデート等によって更新されることもある。
【0036】
ステップS403では、スキャン機能拡張ユニット206は、汎用スキャンソフトウェア202によって作成されたスキャン機能情報203をOSから取得する。スキャン機能情報203は、汎用スキャンソフトウェア202がスキャン装置102から取得した能力情報に基づいて作成される。汎用スキャンソフトウェア202が作成するスキャン機能情報203には、スキャン装置102から取得した能力情報のうち、汎用スキャンソフトウェア202が実行可能なスキャン機能のみが含まれている。
図5(c)に示す表503には、汎用スキャンソフトウェア202が実行可能な全てのスキャン機能と、その設定値とが含まれている。表503に示すように、汎用スキャンソフトウェア202が実行可能なスキャン機能には、読取サイズ設定の機能が含まれていない。従って、スキャン機能情報203には、読取サイズ設定が含まれない。スキャン機能拡張ユニット206がスキャン機能情報203に対して機能やオプションを追加することにより、拡張アプリケーション204が汎用スキャンソフトウェア202の機能不足を補うことが可能となる。また、スキャン機能拡張ユニット206は、汎用スキャンソフトウェア202によって作成されるスキャン機能情報203から不要な機能やオプションを削除することも可能である。
【0037】
ステップS404、ステップS405、ステップS406は、ステップS401でスキャン装置102から取得された能力情報が有する機能一覧について、繰り返し行われる処理である。本実施形態では、ステップS404、ステップS405、ステップS406は、表501に含まれる全9オプション(両面設定除く)について繰り返し行われる。
【0038】
ステップS404では、スキャン機能拡張ユニット206は、現在処理中の機能やオプションが、汎用スキャンソフトウェア202で生成されたスキャン機能情報203に存在するか否かを判断する。ステップS404での判断の結果、スキャン機能情報203に存在すると判断された場合には、オプションの中で最後の項目を処理中であれば処理を終了する。または、オプションの中で最後の項目を処理中でなければ、オプションの中で次の項目を選択してステップS404を再び実行する。一方、ステップS404での判断の結果、スキャン機能情報203に存在しないと判断された場合には、処理はステップS405に進む。例えば本実施形態では、表501には、読取先「原稿台」が含まれており、表503にも、読取先「原稿台」が含まれている。この場合、ステップS404では、現在処理中の機能やオプションがスキャン機能情報203に存在すると判断される。これに対し、表501には、「A4H」が含まれているが、表503には、「A4H」が含まれていない。この場合、ステップS404では、現在処理中の機能やオプションがスキャン機能情報203に存在しないと判断される。
【0039】
ステップS405では、スキャン機能拡張ユニット206は、拡張アプリケーション204がサポートする機能(オプション)に、現在処理中の機能(オプション)が存在するか否かを判断する。ステップS405での判断の結果、現在処理中の機能が存在すると判断された場合には、処理はステップS406に進む。一方、ステップS405での判断の結果、現在処理中の機能が存在しないと判断された場合には、ステップS404で「Yes」と判断された場合と同様に、オプションの中で最後の項目を処理中であれば処理を終了する。または、オプションの中で最後の項目を処理中でなければ、オプションの中で次の項目を選択してステップS404を再び実行する。例えば本実施形態では、現在処理中の機能が「A4H」の場合、当該「A4H」が表502にも存在する。そのため、ステップS405では、現在処理中の機能が存在すると判断される。
【0040】
ステップS406では、スキャン機能拡張ユニット206は、スキャン機能情報203に現在処理中の機能(オプション)を追加する。ステップS406実行後、ステップS404で「Yes」と判断された場合と同様に、オプションの中で最後の項目を処理中であれば処理を終了する。または、オプションの中で最後の項目を処理中でなければ、オプションの中で次の項目を選択してステップS404を再び実行する。
【0041】
以上のように拡張アプリケーション204は、汎用スキャンソフトウェア202で非対応で、かつ、スキャン装置102で対応可能で、かつ、拡張アプリケーション204が対応可能な機能(オプション)をスキャン機能情報203に追加することができる。そして、この追加処理によって編集されたスキャン機能情報203に基づいて、能力情報が生成される。さらに、スキャン設定画面拡張ユニット205は、この能力情報に基づいて、表示画面を生成することにより、汎用スキャンソフトウェア202で対応していない機能を拡張して、
図3(c)に示す詳細設定画面300Cを表示することができる。
【0042】
<スキャンアプリケーションがスキャン設定を受け付けた以降の処理>
図6は、スキャンアプリケーションがスキャン設定を受け付けてからの、スキャンアプリケーション、汎用スキャンソフトウェア、拡張アプリケーション、スキャン装置の間で実行される処理を示すシーケンス図である。スキャンアプリケーション、汎用スキャンソフトウェア、拡張アプリケーションでの処理は、ホストコンピュータ101のCPU111で実行される。この処理プログラムは、外部記憶装置114に記憶されている。そして、CPU111が処理プログラムを外部記憶装置114からRAM113に読み出して実行する。また、スキャン装置102での処理は、スキャン装置102のCPU191で実行される。この処理プログラムは、外部記憶装置199に記憶されている。そして、CPU191が処理プログラムを外部記憶装置199からRAM193に読み出して実行する。また、スキャンシステム1000のソフトウェア構成は、
図2(b)に示すソフトウェア構成となっている。
【0043】
図6に示すように、ステップS601では、スキャンアプリケーション201は、ユーザによるスキャン設定を受け付ける。ユーザは、例えばポインティングデバイス117やキーボード118を操作して、スキャンアプリケーション201にスキャン設定を指示することができる。
【0044】
ステップS602では、スキャンアプリケーション201は、
図3(a)に示すスキャン設定画面300Aを表示部119に表示する。
【0045】
ステップS603では、スキャンアプリケーション201は、ユーザによる詳細設定指示を受け付ける。ユーザは、例えばポインティングデバイス117やキーボード118を操作して、スキャン設定画面300Aのコントロール302を選択することにより、詳細設定を指示することができる。
【0046】
ステップS604では、スキャンアプリケーション201は、汎用スキャンソフトウェア202に対して、詳細設定の表示要求を行う。
【0047】
ステップS605では、汎用スキャンソフトウェア202は、拡張アプリケーション204に対して、詳細設定の表示要求を行う。
【0048】
ステップS606では、拡張アプリケーション204のスキャン設定画面拡張ユニット205は、ステップS605での要求に応じて、
図3(c)に示す詳細設定画面300Cを表示部119に表示する。前述したようにスキャン機能拡張ユニット206によって、スキャン機能情報203に、読取条件である読取サイズを設定する機能が追加される。スキャン設定画面拡張ユニット205は、この追加されたスキャン機能情報203に基づいて生成された能力情報を参照して、詳細設定画面300Cを表示することができる。なお、読取先や解像度等ついては、必要に応じて表示させたり、表示を抑止またはグレーアウト表示したりしてもよい。
【0049】
ステップS607では、スキャン設定画面拡張ユニット205は、ユーザによる詳細設定画面300C上での詳細設定を受け付ける。ここでは一例として、詳細設定画面300Cでは、コントロール305で読取先「原稿台」が選択され、コントロール307で読取サイズ「A4H」が選択されていることとする(
図3(c)参照)。この設定状態でスキャン設定画面拡張ユニット205は、ユーザによる詳細設定画面300Cのコントロール306が操作されたことを受け付ける。これにより、CPU111は、詳細設定画面300Cでの設定状態をRAM113に記憶する。
【0050】
ステップS608では、スキャン設定画面拡張ユニット205は、ステップS607でのコントロール306が操作に基づいて、ユーザによる詳細設定が終了したことを受け付ける。ユーザは、例えばポインティングデバイス117やキーボード118を操作して、コントロール306を選択することにより、詳細設定終了を指示することができる。これにより、詳細設定画面300Cでの設定状態がスキャン機能情報203に書き込まれる。なお、スキャン機能情報203に書き込まれる情報には、例えば、前記表示を抑止またはグレーアウト表示された情報も含まれていてもよい。
【0051】
ステップS609では、拡張アプリケーション204は、ステップS608での詳細設定終了の旨の詳細設定終了情報を汎用スキャンソフトウェア202に送信する。
【0052】
ステップS610では、汎用スキャンソフトウェア202は、ステップS609で拡張アプリケーション204から送信された詳細設定終了情報を受信する。そして、汎用スキャンソフトウェア202は、この詳細設定終了情報をスキャンアプリケーション201に送信する。
【0053】
ステップS611では、スキャンアプリケーション201は、ユーザによるスキャン指示を受け付ける。ユーザは、例えばポインティングデバイス117やキーボード118を操作して、スキャン設定画面300A(
図3(a)参照)のコントロール303を選択することにより、スキャン指示を行うことができる。
【0054】
ステップS612では、スキャンアプリケーション201は、ステップS611で受け付けたスキャン指示を、汎用スキャンソフトウェア202に対して行う。
【0055】
ステップS613では、汎用スキャンソフトウェア202は、ステップS612で行われたスキャン指示を受け付ける。そして、汎用スキャンソフトウェア202は、このスキャン指示を拡張アプリケーション204に対して行う。
【0056】
ステップS614では、拡張アプリケーション204は、ステップS613で行われたスキャン指示を受け付ける。そして、拡張アプリケーション204は、ステップS608で詳細設定画面300Cでの設定状態が書き込まれたスキャン機能情報203に基づいて、スキャン指示コマンドを作成する。なお、このスキャン指示コマンドには、詳細設定画面300Cで受け付けられた読取サイズの設定情報(読取サイズ「A4H」)が含まれている。また、ステップS608で前記表示を抑止またはグレーアウト表示された情報がスキャン機能情報203に書き込まれていない場合がある。この場合、ステップS614では、拡張アプリケーション204は、スキャン機能情報203に書き込まれていない情報を、スキャン指示コマンドに追加してもよいし、デフォルト値としてもよい。
【0057】
ステップS615では、拡張アプリケーション204は、ステップS614で作成されたスキャン指示コマンドをスキャン装置102に送信する。
【0058】
ステップS616では、スキャン装置102の入出力インタフェース198は、ステップS615で送信されたスキャン指示コマンドを受信する。そして、スキャン装置102の読取部195は、スキャン指示コマンドを解釈して、詳細設定画面300Cにおける設定条件でのスキャンを実行する(読取工程)。これにより、スキャン画像データ(読取画像データ)として、A4サイズのポートレート画像のデータが得られる。スキャン装置102の画像処理部190は、このスキャン画像データに対して、スキャン指示に応じた必要な画像処理を実行してもよい。
【0059】
ステップS617では、スキャン装置102の入出力インタフェース198は、ステップS616で得られたスキャン画像データを拡張アプリケーション204に送信する。
【0060】
ステップS618では、拡張アプリケーション204は、ステップS617で送信されたスキャン画像データを受信する。そして、拡張アプリケーション204は、このスキャン画像データを汎用スキャンソフトウェア202に送信する。
【0061】
ステップS619では、汎用スキャンソフトウェア202は、ステップS618で送信されたスキャン画像データを受信する。そして、汎用スキャンソフトウェア202は、このスキャン画像データをスキャンアプリケーション201に送信する。
【0062】
ステップS620では、スキャンアプリケーション201は、ステップS619で送信されたスキャン画像データを受信する。
【0063】
ステップS621では、スキャンアプリケーション201は、ステップS620で受信したスキャン画像データを表示部119に表示させる。これにより、表示部119には、スキャン画像データ、すなわち、ステップS616での原稿の読み取り結果がプレビュー画像として表示される(プレビュー画像表示工程)。
【0064】
以上のようにスキャンシステム1000では、汎用スキャンソフトウェア202が読取サイズ設定(スキャン条件設定)に対応したものでない場合であっても、拡張アプリケーション204で読取サイズ設定を実行することができる。これにより、スキャン装置102は、読取サイズ設定下でのスキャンを行うことができる。なお、
図6を参照する説明では、スキャンシステム1000のソフトウェア構成が
図2(b)に示すソフトウェア構成となっているとして、
図3(c)に示す詳細設定画面300Cを表示しているが、これに限定されない。例えば、ステップS604で汎用スキャンソフトウェア202に詳細設定の表示要求が行われた場合、汎用スキャンソフトウェア202は、
図3(b)に示す詳細設定画面300Bを表示する。この場合、詳細設定画面300Bのコントロール306の操作後に、汎用スキャンソフトウェア202は、拡張アプリケーション204に追加の詳細設定画面を表示するように要求する。次いで、拡張アプリケーション204は、読取サイズ設定が可能な詳細設定画面を追加で表示させてもよい。
【0065】
また、ステップS613でのスキャン指示は、汎用スキャンソフトウェア202から拡張アプリケーション204に行われるが、これに限定されない。例えば、スキャンアプリケーション201から拡張アプリケーション204にスキャン指示が行われてもよい。また、詳細設定画面300Cにスキャン指示用のコントロールを配置してもよい。この場合、ユーザがスキャン指示用のコントロールを操作することにより、拡張アプリケーション204にスキャン指示が行われる。また、スキャン画像データは、汎用スキャンソフトウェア202を介さずに、スキャン装置102から拡張アプリケーション204を経てスキャンアプリケーション201に送信されてもよい。また、スキャン画像データは、スキャン装置102から直接的にスキャンアプリケーション201に送信されてもよい。また、スキャンシステム1000は、スキャン画像データを外部記憶装置114に保存して、保存先であるファイルパスの情報のみを受け渡し可能に構成されていてもよい。また、スキャンシステム1000では、複数のスキャン画像データがある場合には、全スキャン画像データを一括して送信してもよいし、スキャン画像データが得られるごとに随時送信してもよい。
【0066】
図7は、拡張アプリケーションで実行される処理を示すフローチャートである。
図7に示すフローチャートに基づくプログラムは、外部記憶装置114に記憶されている。CPU111は、このプログラムを外部記憶装置114からRAM113に読み出することにより実行することができる。
図7に示すように、ステップS701では、拡張アプリケーション204は、汎用スキャンソフトウェア202からの詳細設定の表示要求(ステップS605参照)を受け付ける。
【0067】
ステップS702では、拡張アプリケーション204のスキャン設定画面拡張ユニット205は、ステップS701で受け付けた詳細設定表示要求に応じて、
図3(c)に示す詳細設定画面300Cを表示部119に表示する。前述したようにスキャン機能情報203には、読取サイズを設定する機能が追加される。スキャン設定画面拡張ユニット205は、このスキャン機能情報203に基づいて生成された能力情報を参照して、詳細設定画面300Cを表示することができる。
【0068】
ステップS703では、スキャン設定画面拡張ユニット205は、詳細設定画面300C上での詳細設定の有無、すなわち、コントロール305やコントロール307に対する選択操作の有無を判断する。ステップS703での判断の結果、詳細設定有りと判断された場合には、処理はステップS704に進む。一方、ステップS703での判断の結果、詳細設定無しと判断された場合には、処理はステップS705に進む。
【0069】
ステップS704では、スキャン設定画面拡張ユニット205は、詳細設定画面300Cでの設定状態(設定情報)をRAM113に記憶する(保存する)。
【0070】
ステップS705では、スキャン設定画面拡張ユニット205は、詳細設定画面300C上での詳細設定終了指示の有無、すなわち、コントロール306に対する操作の有無を判断する。ステップS705での判断の結果、詳細設定終了指示有りと判断された場合には、処理はステップS706に進む。一方、ステップS705での判断の結果、詳細設定終了指示無しと判断された場合には、処理はステップS703に戻り、それ以降のステップを順次実行する。
【0071】
ステップS706では、拡張アプリケーション204は、ステップS705での詳細設定終了の旨を汎用スキャンソフトウェア202に通知する。
【0072】
ステップS707では、拡張アプリケーション204は、汎用スキャンソフトウェア202からのスキャン指示(ステップS613参照)の有無を判断する。ステップS707での判断の結果、スキャン指示有りと判断された場合には、処理はステップS708に進む。一方、ステップS707での判断の結果、スキャン指示無しと判断された場合には、処理はステップS707のまま待機する。
【0073】
ステップS708では、拡張アプリケーション204は、詳細設定画面300Cでの設定状態が書き込まれたスキャン機能情報203に基づいて、スキャン指示コマンドを作成する。前述したように、このスキャン指示コマンドには、詳細設定画面300Cで受け付けられた読取サイズの設定情報(読取サイズ「A4H」)が含まれている。読取サイズの設定情報は、IDであってもよいし、解像度が考慮されたピクセルやミリサイズに変換した数値であってもよい。また、スキャン指示コマンドの作成方法としては、例えば、標準プロトコルのコマンドを拡張する方法がある。さらに、この拡張方法としては、例えば、標準プロトコルのコマンドの拡張領域に専用のコマンドを記載する方法がある。他の拡張方法としては、標準プロトコルのコマンドの最後尾に独自規格のコマンドを追加する方法、標準プロトコルのコマンドを拡張アプリケーション204が独自のコマンド体系で上書きする方法等もある。また、拡張アプリケーション204から指示を出す場合には、標準プロトコルに関わらず、メーカ独自のプロトコルで指示、通信が行われていてもよい。
【0074】
ステップS709では、拡張アプリケーション204は、ステップS708で作成されたスキャン指示コマンドをスキャン装置102に送信する。
【0075】
ステップS710では、拡張アプリケーション204は、スキャン装置102からのスキャン画像データ(ステップS617参照)を全て受信したか否かを判断する。ステップS710での判断の結果、全て受信したと判断された場合には、処理はステップS711に進む。一方、ステップS710での判断の結果、全て受信していないと判断された場合には、処理はステップS710のまま待機する。
【0076】
ステップS711では、拡張アプリケーション204は、スキャン装置102からの全スキャン画像データを汎用スキャンソフトウェア202に送信して、処理は終了する。
【0077】
図8は、スキャン装置で実行される処理を示すフローチャートである。
図8に示すフローチャートに基づくプログラムは、外部記憶装置199に記憶されている。CPU191は、このプログラムを外部記憶装置199からRAM192に読み出することにより実行することができる。
図8に示すように、ステップS801では、CPU191は、拡張アプリケーション204からのスキャン指示コマンド(ステップS615参照)を受け付ける。
【0078】
ステップS802では、CPU191は、ステップS801で受け付けたスキャン指示コマンドを解釈する。そして、CPU191は、スキャン指示コマンドをスキャン装置102でのスキャン処理、すなわち、詳細設定画面300Cにおける設定条件(読取サイズ「A4H」)でのスキャンが実行可能な設定に変換する。
【0079】
ステップS803は、CPU191は、ステップS802での設定(読取設定)に応じて、スキャンを実行するために使用される画像処理部190のASICを決定し、ASICに設定を行う。
【0080】
ステップS804では、CPU191は、読取設定に応じた読取指示を読取部195に送信する。
【0081】
ステップS805では、CPU191は、読取部195からスキャン画像データを取得する。スキャン画像データは、A4Hサイズの画像データである。
【0082】
ステップS806では、CPU191は、画像処理部190を制御して、ステップS805で取得されたスキャン画像データに対する画像処理を実行する。画像処理としては、例えば本実施形態では解像度「300×300dpi」への変換処理である。なお、読取部195が解像度「300×300dpi」での読み取りが可能である場合、読取部195でスキャン画像データを解像度「300×300dpi」で取得してもよい。この場合ステップS806を省略することができる。
【0083】
ステップS807では、CPU191は、スキャン画像データを外部記憶装置199に保存する。
【0084】
ステップS808では、CPU191は、読取対象原稿の全ページに対するスキャン処理が終了したかを判断する。ステップS808での判断の結果、スキャン処理が終了したと判断された場合には、処理はステップS809に進む。一方、ステップS808での判断の結果、スキャン処理が終了していないと判断された場合には、処理はステップS805に戻り、それ以降ステップを順次実行する。
【0085】
ステップS809では、CPU191は、画像処理部190を制御して、ステップS807で保存されたスキャン画像データを送信フォーマットに従った変換を行う。本実施形態では、送信フォーマットは、ステップS801で受け付けれたスキャン指示コマンドに含まれていない。そのため、スキャン画像データは、スキャン装置102のデフォルトのJPEGに変換されるが、これに限定されない。
【0086】
ステップS810では、CPU191は、入出力インタフェース198を制御して、ステップS809で変換されたスキャン画像データを拡張アプリケーション204に送信して、処理は終了する。
【0087】
<<第2実施形態>>
以下、
図8~
図12を参照して、第2実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。スキャン装置102によっては、コスト等を考慮して読取サイズが限定されている場合がある。本実施形態は、このような場合に有効である。具体的には、まず、スキャン装置102の能力情報からスキャン装置102で読取可能な読取サイズが判断される。次いで、読取対象である原稿がスキャン装置102で読取可能な読取サイズである場合には、スキャン設定情報を生成して、スキャン装置102に送信する。一方、読取対象である原稿がスキャン装置102で読取可能な読取サイズでない場合には、指定サイズよりも大きな読取サイズでスキャン設定情報を生成して、スキャン装置102に送信する。その後、スキャン装置102で得られたスキャン画像データを拡張アプリケーション204で指定サイズに切り取る。これにより、読取サイズが限定されていう場合でも、スキャン画像データを得ることができる。
【0088】
本実施形態では、スキャン装置102は、A6サイズの読み取りができないスキャン装置であるとする。従って、スキャン装置102から取得される能力情報には、読取可能サイズにA6サイズがない。そこで、スキャン機能拡張ユニット206は、スキャン画像データを所定の大きさに切り取るサイズ切取処理を実行可能なユニットが拡張アプリケーション204にあれば、スキャン機能情報203に読取可能サイズとしてA6サイズを追加する。画像データ編集ユニット207は、ユーザによって設定された読取サイズ設定に基づいて、スキャン装置102から受け取ったスキャン画像データに対して、サイズ切取処理を実行する。
【0089】
<スキャン機能情報を編集するスキャン機能拡張ユニットのフローチャート>
図9は、第2実施形態におけるスキャン機能拡張ユニットがスキャン機能情報を編集する処理を示すフローチャートである。
図9に示すフローチャートでは、
図4に示すフローチャートと同様に、ステップS401~ステップS406が実行される。そして、この実行後、処理はステップS901に進む。前述したように、スキャン装置102は、A6サイズの読み取りができない装置である。そのため、ステップS404~ステップS406の繰返処理終了後のスキャン機能情報203には、読取定サイズとしてA6サイズが追加されていない。ステップS901では、スキャン機能拡張ユニット206は、
図5(a)に示す表501とスキャン機能情報203とを参照して、拡張アプリケーション204にサイズ切取処理を実行可能なユニットがあるか否かを判断する。ステップS901での判断の結果、サイズ切取処理ユニット有りと判断された場合には、処理はステップS902に進む。一方、ステップS901での判断の結果、サイズ切取処理ユニット無しと判断された場合には、処理は終了する。本実施形態では、拡張アプリケーション204は、画像データ編集ユニット207がサイズ切取処理ユニットとしての機能を有するため、処理はステップS902に進む。
【0090】
ステップS902では、スキャン機能拡張ユニット206は、読取サイズとしてA6サイズをスキャン機能情報203に追加する。これにより、スキャン装置102が、A6サイズの読み取りができない装置であったとしても、A6サイズでのスキャンを行うことができる。
【0091】
図10は、スキャンシステムの表示部に表示される画面の一例を示す図である。
図10に示す詳細設定画面300C1には、詳細設定画面300C(
図3(c)参照)と同様に、コントロール305、コントロール306、コントロール307が含まれている。そして、コントロール307を操作することにより、リスト1001が表示される。リスト1001には、原稿の読取サイズとして、「A4H」、「A3」、「B4」、「LTR」、「LGL」が含まれており、「A6」が追加されて、含まれている。これにより、スキャン装置102で読取不可能な読取サイズ「A6」があっても、リスト1001から「A6」を選択することができる。
【0092】
<スキャンアプリケーションがスキャン設定を受け付けた以降の処理>
図11は、スキャンアプリケーションがスキャン設定を受け付けてからの、スキャンアプリケーション、汎用スキャンソフトウェア、拡張アプリケーション、スキャン装置の間で実行される処理を示すシーケンス図である。
図11に示すように、ステップS614(
図6参照)に代えて、ステップS1101が実行され、ステップS617とステップS618との間でステップS1102が実行される。ステップS1101では、拡張アプリケーション204は、
図10に示す詳細設定画面300C1での設定状態が書き込まれたスキャン機能情報203に基づいて、スキャン指示コマンドを作成する。
【0093】
ステップS1102では、拡張アプリケーション204の画像データ編集ユニット207は、ステップS617で送信されたスキャン画像データを、A6サイズに切り取る画像編集を行う。
【0094】
図12は、拡張アプリケーションで実行される処理を示すフローチャートである。
図12に示すように、ステップS707とステップS708との間でステップS1201が実行される。ステップS1201での判断結果に応じて、ステップS1202が実行される場合がある。また、ステップS710とステップS711との間でステップS1203が実行される。ステップS1203での判断結果に応じて、ステップS1204が実行される場合がある。
【0095】
ステップS707実行後のステップS1201では、拡張アプリケーション204は、スキャン装置102の能力情報を共有情報208から取得する。なお、共有情報208にスキャン装置102の能力情報がなければ、スキャン機能拡張ユニット206が、スキャン装置102に能力情報を要求して共有情報208に保存してもよい。拡張アプリケーション204は、能力情報と詳細設定画面300C1での設定状態とに基づいて、スキャン装置102で実行不可能な(サポートされてしていない)読取サイズ設定の有無を判断する。この判断の結果、読取サイズ設定有りと判断された場合には、処理はステップS1202に進む。一方、読取サイズ設定無しと判断された場合には、処理はステップS708に進む。なお、本実施形態では、スキャン装置102は、A6サイズの読み取りができない装置であるが、詳細設定画面300C1で読取サイズ「A6」が設定されているため、処理はステップS1202に進むこととなる。
【0096】
ステップS1202では、拡張アプリケーション204は、詳細設定画面300C1での設定されている読取サイズよりも大きい読取サイズで、かつ、スキャン装置102が読取可能な読取サイズを設定して、スキャン指示コマンドを作成する。詳細設定画面300C1での設定されている読取サイズよりも大きい読取サイズとすることにより、後の処理(ステップS1204)でスキャン画像の切り取りを行うことができる。ステップS1202実行後、処理はステップS709に進む。
【0097】
ステップS710実行後のステップS1203では、拡張アプリケーション204は、詳細設定画面300C1での設定状態に基づいて、画像データ編集ユニット207で編集が必要な設定があるか否かを判断する。ステップS1203での判断の結果、必要な設定有りと判断された場合には、処理はステップS1204に進む。一方、ステップS1203での判断の結果、必要な設定無しと判断された場合には、処理はステップS711に進む。なお、本実施形態では、スキャン装置102で読取不可能なA6サイズが詳細設定画面300C1で設定されているため、処理はステップS1204に進むこととなる。
【0098】
ステップS1204では、画像データ編集ユニット207は、ステップS703で設定された読取サイズ設定を基づいて、スキャン画像データに対して切取処理を行う。ステップS1204実行後、処理はステップS711に進む。
【0099】
<<第3実施形態>>
以下、
図13~
図16を参照して、第3実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
図13は、第3実施形態におけるスキャン情報に関する図である。
図13(a)に示す表1301には、スキャン装置102から取得された能力情報の一覧の一例が示されている。表1301に示すように、表501(
図5(a)参照)と同様に、スキャン装置102からは、読取サイズ設定等の機能と、各機能に対して設定可能なオプションとが取得可能である。例えば、読取サイズ設定の機能では、そのオプションとして、「A4H」、「A3」、「B4」がある。また、スキャン装置102からは、読取サイズの規格情報として、情報1302がさらに取得されている。情報1302は、AB系の規格情報である。スキャン装置102に設定される読取サイズの規格がAB系である場合、読取対象となる原稿もAB系であり、inch系の原稿が使われる可能性は低いと考えられる。この場合、inch系の読取サイズを選択肢として表示しても選択されることはなく、ユーザにとって本来選択したいAB系の読取サイズを探す手間が増える。従って、inch系の選択肢については表示を抑制した方が好ましい。
【0100】
<スキャン機能情報を編集するスキャン機能拡張ユニットのフローチャート>
図14は、スキャン機能拡張ユニットがスキャン機能情報を編集する処理を示すフローチャートである。
図14に示すフローチャートでは、
図4に示すフローチャートと同様に、ステップS401~ステップS406が実行されるが、ステップS405とステップS460との間でステップS1401が実行される。ステップS1401では、スキャン機能拡張ユニット206は、拡張アプリケーション204で実行されている現在処理中の機能(オプション)が他の機能(オプション)との組み合わせでも設定可能か否かを判断する。ステップS1401での判断の結果、設定可能であると判断された場合には、処理はステップS406に進む。一方、そして、ステップS1401での判断の結果、設定可能ではないと判断された場合には、処理は、ステップS405で現在処理中の機能が存在しないと判断された場合と同様とする。本実施形態では、例えば現在処理中の機能が読取サイズ「LTR」の場合、情報1302と組み合わせが可能か判断する必要がある。スキャン装置102の能力情報である表1301の規格は、AB系であるため、拡張アプリケーション204としてサポートしていても、ステップS1401で設定可能ではないと判断される。
【0101】
以上のようにスキャン機能拡張ユニット206は、汎用スキャンソフトウェア202で非対応、かつ、スキャン装置102で対応、かつ、拡張アプリケーション204で対応している機能の組み合わせについて、スキャン機能情報203を変更することができる。また、スキャン機能情報203の変更に従って
図13(b)に示す詳細設定画面300C2を表示可能となる。詳細設定画面300C2のコントロール307を操作することにより、リスト1303が表示される。リスト1303には、原稿の読取サイズとして、「A4H」、「A3」、「B4」が含まれており、「LTR」、「LGL」が削除されている。
【0102】
図15は、スキャン情報(変形例)に関する図である。
図15(a)に示す表1501には、スキャン装置102から取得された能力情報の一覧の一例が示されている。表1501に示すように、スキャン装置102からは、原稿台で読取可能な読取サイズの情報1502と、フィーダーで読取可能な読取サイズの情報1503とが取得可能である。情報1502には、原稿台で読取可能な読取サイズとして、「A4H」、「A3」、「B4」、「LTR」、「LGL」が含まれている。情報1503には、フィーダーで読取可能な読取サイズとして、「A4H」、「B4」、「LTR」が含まれている。
【0103】
図16は、拡張アプリケーションで実行される処理を示すフローチャートである。
図12に示すように、ステップS704とステップS705との間でステップS1601が実行される。ステップS11601での判断結果に応じて、ステップS1602が実行される場合がある。ステップS704実行後のステップS1601では、拡張アプリケーション204のスキャン設定画面拡張ユニット205は、設定された機能(オプション)で影響を受ける機能(オプション)があるか否かを判断する。ステップS1601での判断の結果、影響を受ける機能(オプション)があると判断された場合には、処理はステップS1602に進む。一方、ステップS1601での判断の結果、影響を受ける機能(オプション)がないと判断された場合には、処理はステップS705に進む。
【0104】
ステップS1602では、スキャン設定画面拡張ユニット205は、
図15(b)に示す詳細設定画面300C3か、または、
図15(c)に示す詳細設定画面300C4を表示部119に表示する。
図15(b)に示すように、例えばコントロール305で読取先として「原稿台」が設定された場合、原稿台での読取サイズに応じて、リスト1505には、「A4H」、「A3」、「B4」、「LTR」、「LGL」が表示される。
図15(b)に示すように、例えばコントロール305で読取先として「フィーダー」が設定された場合、フィーダーでの読取サイズに応じて、スト1507には、「A4H」、「B4」、「LTR」が表示される。ステップS1602実行後、処理はステップS705に進む。
【0105】
以上のように、スキャン機能情報203を作成するときに、他の能力情報との組み合わせでスキャン機能情報203を変更することと、ユーザが機能設定するときに他機能との組み合わせで詳細設定画面を変更することができる。
【0106】
<<第4実施形態>>
以下、
図17~
図19を参照して、第4実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
図17は、第4実施形態におけるスキャン情報に関する図である。
図17(a)に示す表1701には、スキャン装置102から取得された能力情報の一覧の一例が示されている。表1701に示すように、スキャン装置102からは情報1703が取得可能である。情報1703は、読取サイズとして、長尺が可能の旨の情報である。なお、情報1703は、「A4H」、「A3」、「B4」、「LTR」、「LGL」が含まれる読取サイズからは独りした読取サイズとして表示されてもよい。
図17(b)に示す表1702には、拡張アプリケーション204が実行可能な(サポート可能な)全てのスキャン機能と、その設定値とが含まれており、長尺も実行可能であるとされている。
【0107】
図17(c)に示す詳細設定画面300C5および
図17(d)に示す詳細設定画面300C6は、それぞれ、長尺設定が可能な状態となっている。詳細設定画面300C5では、リスト1704に読取サイズ「長尺」が含まれている。詳細設定画面300C6には、読取サイズとして「A4H」、「A3」、「B4」、「LTR」、「LGL」を可能とするコントロール1705と、読取サイズとして長尺設定を可能とするチェックボックス1706とが含まれている。チェックボックス1706にチェックが入り、読取サイズとして長尺設定とされた場合、コントロール1705は、例えばグレーアウトで表示される。これにより、コントロール1705に対する操作が禁止される。このように詳細設定画面300C6には、選択操作可能な2つの選択肢(コントロール1705およびチェックボックス1706)が含まれている。この場合、2つの選択肢のうちの一方の選択肢(チェックボックス1706)に対する選択操作に応じて、他方の選択肢(コントロール1705)の選択操作が禁止される。なお、詳細設定画面300C6に含まれる選択肢は、2つに限定されず、例えば、3つ以上であってもよい。また、原稿台での長尺の読取ができない場合には、コントロール305で「原稿台」で選択されたならば、リスト1704から「長尺」を消去したり、チェックボックス1706を消去したりしてもよい。
【0108】
図18は、スキャン情報(変形例1)に関する図である。
図18(a)に示す表1801には、スキャン装置102から取得された能力情報の一覧の一例が示されている。表1801に示すように、スキャン装置102からは情報1802が取得可能である。情報1802は、「A4H」、「A3」、「B4」、「LTR」、「LGL」が含まれる読取サイズからは独立した情報であり、機能「長尺」、そのオプション「630mm」とされている。「630mm」とは、副走査方向における原稿の最大読取サイズである。
図18(b)に示す詳細設定画面300C7は、チェックボックス1706に隣接したコメント1803が配置されている。コメント1803には、副走査方向における原稿の最大読取サイズが「630mm」の旨が表示されている。これにより、ユーザは、副走査方向における原稿の最大読取サイズを把握することができる。
【0109】
図19は、スキャン情報(変形例2)に関する図である。
図19(a)に示す表1901には、スキャン装置102から取得された能力情報の一覧の一例が示されている。表1901に示すように、情報1902、情報1903が取得可能である。情報1902は、解像度が「400×400dpi以下」の場合の原稿の最大読取サイズが「1000mm」である旨の情報である。情報1903は、解像度が「400×400dpiよりも大きい」の場合の原稿の最大読取サイズが「630mm」である旨の情報である。
図19(b)に示す詳細設定画面300C8には、コメント1904、コントロール1905が含まれている。コントロール1905に、解像度が「400×400dpi」である旨を入力した場合、コメント1904には、原稿の最大読取サイズが「1000mm」の旨が表示される。これにより、ユーザは、解像度が「400×400dpi」の場合の原稿の最大読取サイズを把握することができる。
図19(c)に示す詳細設定画面300C9には、コメント1906、コントロール1907が含まれている。コントロール1907に、解像度が「600×600dpi」である旨を入力した場合、コメント1904には、原稿の最大読取サイズが「630mm」の旨が表示される。これにより、ユーザは、解像度が「600×600dpi」の場合の原稿の最大読取サイズを把握することができる。このようにスキャン装置102における解像度等の性能(能力情報)に応じて、最大読取サイズが変更される。
【0110】
<<第5実施形態>>
以下、
図20~
図22を参照して、第5実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
図20は、第5実施形態におけるスキャン情報に関する図である。
図20(a)に示す表2001には、スキャン装置102から取得された能力情報の一覧の一例が示されている。表2001に示すように、スキャン装置102からは情報2002が取得可能である。情報2002は、スキャン条件の1つであるスキャン読取領域(読取範囲)に関する情報である。情報2002には、幅方向情報2002a、高さ方向(全長方向)情報2002bが含まれている。幅方向情報2002aは、例えば幅が80~420mmの範囲内で設定可能である旨を示す。高さ方向情報2002bは、例えば高さが70~297mmの範囲内で設定可能である旨を示す。
図20(b)に示す表2004には、拡張アプリケーション204が実行可能な(サポート可能な)全てのスキャン機能と、その設定値とが含まれており、スキャン読取領域の設定も実行可能であるとされている。
【0111】
図20(c)に示す詳細設定画面300C10は、スキャン読取領域設定が可能な状態となっている。詳細設定画面300C10には、コメント2005、コントロール2006、コントロール2007が含まれている。コメント2005には、スキャン読取領域設定がmm単位で可能である旨が表示される。コントロール2006には、スキャン読取領域の幅を、幅方向情報2002aで示す数値範囲内の任意の数値で入力することができる。コントロール2007には、スキャン読取領域の高さを、高さ方向情報2002bで示す数値範囲内の任意の数値で入力することができる。このようなコントロール2006、コントロール2007により、スキャン読取領域を適宜変更することができる。なお、コントロール2006、コントロール2007には、それぞれ、初期値として、入力可能な最大値または最小値等が予め入力されていてもよい。スキャン読取領域の設定情報は、ピクセルに変換した数値であってもよい。
【0112】
表2001に示すように、スキャン読取領域としては、幅が80~420mm、高さが70~297mmで読取可能である。これに対し、拡張アプリケーション204によっては、例えば表2001に示すスキャン読取領域よりも広いスキャン読取領域を設定可能な場合がある。本実施形態では、例えば拡張アプリケーション204は、幅が50~420mm、高さが50~297mmで読取可能であるとする。この場合、拡張アプリケーション204内に読取サイズ切取処理を行うユニットがあれば、スキャン機能情報203に拡張アプリケーション204に準じたスキャン読取領域のサイズを追加することができる。画像データ編集ユニット207は、ユーザによって設定されたスキャン読取領域のサイズ設定に基づいて、スキャン装置102からのスキャン画像データに対して切取処理を行うことができる。
【0113】
図21は、スキャン機能拡張ユニットがスキャン機能情報を編集する処理を示すフローチャートである。
図21に示すフローチャートでは、
図9に示すフローチャートと同様に、ステップS401~ステップS406が実行された後、処理はステップS901に進む。前述したように、スキャン装置102は、スキャン読取領域として、幅が80~420mm、高さが70~297mmをサポートしている。そのため、ステップS404~ステップS406の繰返処理終了後のスキャン機能情報203には、スキャン読取領域として、幅が80~420mm、高さが70~297mmが追加されている。ステップS901での判断の結果、サイズ切取処理ユニット有りと判断された場合には、処理はステップS2101に進む。ステップS2101では、スキャン機能拡張ユニット206は、スキャン装置102で設定可能なスキャン読取領域よりも、拡張アプリケーション204で設定可能なスキャン読取領域の方が広いか否かを判断する。ステップS2101での判断の結果、拡張アプリケーション204で設定可能なスキャン読取領域の方が広いと判断された場合には、処理はステップS2102に進む。一方、ステップS2101での判断の結果、拡張アプリケーション204で設定可能なスキャン読取領域の方が広くはないと判断された場合には、処理は終了する。前述したように、本実施形態では、拡張アプリケーション204で設定可能なスキャン読取領域の方が広いとしているため、ステップS2101実行後、処理はステップS2102に進む。
【0114】
ステップS2102では、スキャン機能拡張ユニット206は、スキャン読取領域として、幅が50~420mm、高さが50~297mmを追加する。これにより、拡張アプリケーション204で設定可能なスキャン読取領域の方が広い場合でも設定可能となる。ステップS2102実行後、処理は終了する。
【0115】
図22は、拡張アプリケーションで実行される処理を示すフローチャートである。
図22に示すフローチャートは、
図12に示すフローチャートと異なり、ステップS1201に代えてステップS2201が実行され、ステップS1202に代えてステップS2202が実行され、ステップS1204に代えてステップS2203が実行される。ステップS707実行後のステップS2201では、拡張アプリケーション204は、スキャン装置102の能力情報を共有情報208から取得する。拡張アプリケーション204は、能力情報等に基づいて、スキャン装置102で実行不可能な(サポートされてしていない)スキャン読取領域設定の有無を判断する。この判断の結果、スキャン読取領域設定有りと判断された場合には、処理はステップS2202に進む。一方、スキャン読取領域設定無しと判断された場合には、処理はステップS708に進む。なお、本実施形態では、スキャン装置102は、読取不可能な幅50mmが設定されているため、処理はステップS1202に進むこととなる。
【0116】
ステップS2202では、拡張アプリケーション204は、読取サイズとして、設定情報ではなく、スキャン装置102が設定可能な最小の領域設定を設定して、スキャン指示コマンドを作成する。本実施形態では、最小の領域設定が幅80mmとされる。ステップS2202実行後、処理はステップS709に進む。
【0117】
また、ステップS1203での判断の結果、必要な設定有りと判断された場合には、処理はステップS2203に進む。ステップS2203では、画像データ編集ユニット207は、ステップS703で設定された読取サイズ設定を基づいて、スキャン画像データに対して切取処理を行う。ステップSS2203で実行後、処理はステップS711に進む。
【0118】
<<第6実施形態>>
以下、
図23を参照して、第6実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
図23は、第6実施形態におけるスキャン情報に関する図である。
図23(a)に示す表2301には、スキャン装置102から取得された能力情報の一覧の一例が示されている。表2301に示すように、スキャン装置102からは情報2303が取得可能である。情報2303は、読取サイズ情報として、自動読取サイズに関する情報である。
図23(b)に示す表2302には、拡張アプリケーション204が実行可能な(サポート可能な)全てのスキャン機能と、その設定値とが含まれており、自動読取サイズの設定も実行可能であるとされている。
図23(c)に示す詳細設定画面300C11は、自動読取サイズ設定が可能な状態となっている。詳細設定画面300C11では、リスト2304に読取サイズ「自動(自動読取サイズ設定)」が含まれている。本実施形態では、スキャン装置102で自動サイズ検知読取可能な場合に、ユーザに自動読取サイズを実行する機能を提供することが可能となる。
【0119】
<<第7実施形態>>
以下、
図24を参照して、第7実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
図24は、第7実施形態におけるスキャン情報に関する図である。
図24(a)に示す表2401には、スキャン装置102から取得された能力情報の一覧の一例が示されている。表2401に示すように、スキャン装置102からは情報2403が取得可能である。情報2403は、スキャン条件の1つである、原稿を読み取るときの走査方向に関する情報である。走査方向には、主走査方向と、主走査方向と直交する副走査方向とがある。主走査方向は、原稿を読み取る原稿読取方向と一致する。副走査方向は、原稿を搬送する原稿搬送方向と一致する。そして、情報2403には、原稿搬送方向の情報として、短辺搬送情報2403aおよび長辺搬送情報2403bが含まれている。短辺搬送情報2403aは、原稿を、その短辺方向に沿って搬送する旨の情報である。長辺搬送情報2403bは、原稿を、その長辺方向に沿って搬送する旨の情報である。
図24(b)に示す表2402には、拡張アプリケーション204が実行可能な(サポート可能な)全てのスキャン機能と、その設定値とが含まれており、原稿搬送方向の設定も実行可能であるとされている。
【0120】
図24(c)に示す詳細設定画面300C12は、原稿搬送方向設定が可能な状態となっている。詳細設定画面300C12には、コントロール2407、コントロール2408が含まれている。コントロール2407を選択することにより、原稿搬送方向を短辺方向として、当該短辺方向に適したスキャンを行うことができる。コントロール2408を選択することにより、原稿搬送方向を長辺方向として、当該長辺方向に適したスキャンを行うことができる。
図24(d)に示す詳細設定画面300C13は、詳細設定画面300C12と同様に、原稿搬送方向設定が可能な状態となっている。詳細設定画面300C13のコントロール307を操作することにより、リスト2410が表示される。リスト2410には、原稿の読取サイズとして、「A4H」、「A4R」、「A3」、「B4」、「LTR」、「LGL」が含まれており、
図24(d)中では、一例として「A4H」が選択されている。例えば「A4」については、短辺搬送および長辺搬送のいずれの方向への搬送が可能である。従って、リスト2410には、長辺搬送を示す「A4H」と、短辺搬送を示す「A4R」とが含まれている。このように
図24(d)に示す詳細設定画面300C13も、原稿搬送方向設定が可能な状態となっている。例えば「A4H」が選択された場合、スキャン指示コマンドには、読取サイズとして「A4H」が書き込まれてもよいし、スキャン指示コマンドには、読取サイズ「A4」が書き込まれ、搬送方向として「長辺搬送」が書き込まれてもよい。
【0121】
また、スキャン装置102によっては、例えば「A3」については、短辺搬送は可能であるが、長辺搬送は不可能となっている場合がある。この場合、詳細設定画面300C12では、コントロール2408がグレーアウトで表示されていたり、コントロール2408が一旦消去されていたりしてもよい。このようにスキャン装置102でのスキャンに先立って、詳細設定画面300C12で受け付けられたスキャン条件「A3」および「短辺搬送」で、スキャン装置102での原稿の読み取りが可能な否かが判断される(判断工程)。そして、この判断の結果、原稿の読み取りが可能と判断された場合には、「A3」および「短辺搬送」で、スキャン装置102に原稿を読み取らせることができる。これに対し、詳細設定画面300C12でスキャン条件「A3」および「長辺搬送」と設定された場合には、原稿の読み取りが不可能と判断される。そして、スキャン条件「A3」および「短辺搬送」と変更されて、スキャン装置102に画像を読み取らせることができる。
【0122】
<<第8実施形態>>
以下、
図25を参照して、第8実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
図25は、第8実施形態に係るスキャンシステムの表示部に表示される画面の一例を示す図である。
図25(a)は、原稿の読み取り結果をプレビュー画像として表示する表示画面2501である。表示画面2501には、プレビュー画像を表示する表示領域2502と、表示領域2502へのプレビュー画像の表示を指示する指示ボタン2503とが含まれている。そして、指示ボタン2503を操作することにより、表示画面2501は、
図25(b)に示す状態となる。
図25(b)に示すように、表示画面2501の表示領域2502には、プレビュー画像2504が表示される。また、この
図25(b)に示す状態での表示画面2501には、プレビュー画像2504を編集する編集ボタン2505と、プレビュー画像2504の編集終了を指示する指示ボタン2506とが含まれている。そして、編集ボタン2505を操作することにより、プレビュー画像2504を編集することができる。この編集は、例えばポインティングデバイス117やキーボード118を用いて行われる。例えば、プレビュー画像2504が「ABC・・・XYZ」の文字列であった場合、当該文字列は、「ABC・・・STU」の文字列に編集されている。その結果、プレビュー画像2504に対する編集内容が反映されて、
図25(c)に示すように、表示領域2502には、編集後のプレビュー画像2504’が表示される。これにより、編集後のプレビュー画像2504’を確認することができるとともに、プレビュー画像2504’を印刷することもできる。
【0123】
<<その他の実施形態>>
上述した実施形態では、スキャン装置(スキャナ)102で原稿を読み取って生成した画像データをホストコンピュータ101に送信する例を説明した。しかしながら、本発明は、これに限られない。例えば、スキャン装置(スキャナ)102で原稿を読み取って生成した画像データを不図示のモデムを介してファクス送信する例に上述の読取サイズの設定や、スキャン装置102による読取処理を適用してもよい。ファクス送信に適用する場合、
図3(c)の画面で、ファクスの宛先も受け付け、拡張アプリケーション204が、スキャンコマンドの中に宛先番号を含めてスキャン装置102にファクス指示するようにすればよい。スキャン装置102は、ファクス指示を受け付けた場合、S617でホストコンピュータ101へ送信せずに、受信した宛先番号にファクスで画像データを送信する。
【0124】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した各実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。本発明は、上述の各実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワークや記憶媒体を介してシステムや装置に供給し、そのシステムまたは装置のコンピュータの1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出して実行する処理でも実現可能である。また、本発明は、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。詳細設定画面では、スキャン条件として、読取サイズ、スキャン読取領域、画像を読み取るときの走査方向等がそれぞれ別に受け付け可能であるが、これに限定されい。詳細設定画面では、これらのうちの少なくとも1つの設定を受け付ける可能であればよく、複数の設定を受け付ける可能であってもよい。
【0125】
各実施形態の開示は、以下のプログラム、媒体、方法および構成を含む。
(プログラム1) 複数のメーカの画像処理装置に対して共通して使用可能なソフトウェアプログラムをサポートするアプリケーションプログラムであって、
コンピュータに、
前記画像処理装置での読取対象となる画像に対する読取条件の設定を受け付ける設定受付画面を表示させる表示制御工程と、
前記設定受付画面で受け付けられた前記読取条件下で、前記画像処理装置に前記画像を読み取らせる読取工程と、を実行させ得ることを特徴とするプログラム。
(プログラム2) 前記設定受付画面では、前記読取条件として、前記画像の読取サイズ、前記画像の読取範囲、前記画像を読み取るときの走査方向のうちの少なくとも1つの設定を受け付けることを特徴とするプログラム1に記載のアプリケーションプログラム。
(プログラム3) 前記設定受付画面では、前記画像の最大読取サイズが表示されることを特徴とするプログラム2に記載のアプリケーションプログラム。
(プログラム4) 前記設定受付画面では、前記画像処理装置に応じて、前記画像の最大読取サイズが変更されることを特徴とするプログラム3に記載のアプリケーションプログラム。
(プログラム5) 前記設定受付画面では、前記画像の読取範囲を任意の値で入力可能に構成されていることを特徴とするプログラム2乃至4のいずれか1つに記載のアプリケーションプログラム。
(プログラム6) 前記設定受付画面には、前記読取条件を選択可能な複数の選択肢が含まれていることを特徴とするプログラム1乃至5のいずれか1つに記載のアプリケーションプログラム。
(プログラム7) 前記設定受付画面では、前記複数の選択肢のうちの少なくとも1つの選択肢の選択を禁止可能に構成されていることを特徴とするプログラム6に記載のアプリケーションプログラム。
(プログラム8) 前記設定受付画面には、前記読取条件の設定の終了を決定させる決定操作部が含まれていることを特徴とするプログラム1乃至7のいずれか1つに記載のアプリケーションプログラム。
(プログラム9) 前記決定操作部が操作された場合に、前記コンピュータに前記読取工程を実行させることを特徴とするプログラム8に記載のアプリケーションプログラム。
(プログラム10) 前記表示制御工程では、前記画像処理装置に応じて、前記設定受付画面を表示するか否かを切り替え可能であることを特徴とするプログラム1乃至9のいずれか1つに記載のアプリケーションプログラム。
(プログラム11) 前記読取工程に先立って、前記設定受付画面で受け付けられた前記読取条件下で、前記画像処理装置での前記画像の読み取りが可能な否かを判断する判断工程を前記コンピュータに実行させ得ることを特徴とするプログラム1乃至10のいずれか1つに記載のアプリケーションプログラム。
(プログラム12) 前記読取工程では、前記判断工程での判断の結果、前記画像の読み取りが可能と判断された場合には、前記読取条件下で、前記画像処理装置に前記画像を読み取らせ、前記画像の読み取りが不可能と判断された場合には、前記読取条件を変更して、前記画像処理装置に前記画像を読み取らせることを特徴とするプログラム11に記載のアプリケーションプログラム。
(プログラム13) 前記読取工程での前記画像の読み取り結果をプレビュー画像として表示させるプレビュー画像表示工程を前記コンピュータに実行させ得ることを特徴とするプログラム1乃至12のいずれか1つに記載のアプリケーションプログラム。
(プログラム14) 前記プレビュー画像は、加工が可能に構成されており、
前記読取工程での前記画像の読み取り結果に、前記プレビュー画像に対する加工内容を反映可能であることを特徴とするプログラム13に記載のアプリケーションプログラム。
(媒体1) 複数のメーカの画像処理装置に対して共通して使用可能なソフトウェアプログラムをサポートするアプリケーションプログラムを記憶する記憶媒体であって、
前記アプリケーションプログラムは、コンピュータに、
前記画像処理装置での読取対象となる画像に対する読取条件の設定を受け付ける設定受付画面を表示させる表示制御工程と、
前記設定受付画面で受け付けられた前記読取条件下で、前記画像処理装置に前記画像を読み取らせる読取工程と、を実行させ得ることを特徴とする記憶媒体。
(方法1) 複数のメーカの画像処理装置に対して共通して使用可能なソフトウェアプログラムをサポートする制御を行う制御方法であって、
前記画像処理装置での読取対象となる画像に対する読取条件の設定を受け付ける設定受付画面を表示させる表示制御工程と、
前記設定受付画面で受け付けられた前記読取条件下で、前記画像処理装置に前記画像を読み取らせる読取工程と、を有することを特徴とする制御方法。
(構成1) 複数のメーカの画像処理装置に通信可能に接続され、該画像処理装置との間での情報を処理可能な情報処理装置であって、
前記複数のメーカの画像処理装置に対して共通して使用可能なソフトウェアプログラムと、
前記ソフトウェアプログラムをサポートするアプリケーションプログラムと、を備え、
前記プログラムは、コンピュータに、
前記画像処理装置での読取対象となる画像に対する読取条件の設定を受け付ける設定受付画面を表示させる表示制御工程と、
前記設定受付画面で受け付けられた前記読取条件下で、前記画像処理装置に前記画像を読み取らせる読取工程と、を実行させ得ることを特徴とする情報処理装置。
【符号の説明】
【0126】
101 ホストコンピュータ
102 スキャン装置
114 外部記憶装置
202 汎用スキャンソフトウェア
204 拡張アプリケーション
205 スキャン設定画面拡張ユニット
206 スキャン機能拡張ユニット
207 画像データ編集ユニット
300C 詳細設定画面