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特開2025-1431表示処理装置、表示処理方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025001431
(43)【公開日】2025-01-08
(54)【発明の名称】表示処理装置、表示処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/36 20060101AFI20241225BHJP
【FI】
G01C21/36
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023101022
(22)【出願日】2023-06-20
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ツイッター
(71)【出願人】
【識別番号】000003551
【氏名又は名称】株式会社東海理化電機製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】近藤 誠二
(72)【発明者】
【氏名】山口 翔吾
(72)【発明者】
【氏名】野口 国俊
(72)【発明者】
【氏名】前田 真吾
【テーマコード(参考)】
2F129
【Fターム(参考)】
2F129AA03
2F129DD21
2F129DD38
2F129EE02
2F129EE43
2F129EE52
2F129EE67
2F129EE96
2F129FF12
2F129FF15
2F129FF32
2F129FF36
2F129FF56
2F129FF58
2F129FF59
2F129FF75
2F129GG22
2F129GG24
2F129HH12
2F129HH35
(57)【要約】
【課題】モバイル端末及びインターフェース装置の連携時にアプリケーションが受信する通知情報のプライバシーを保護することができる表示処理装置、表示処理方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】端末連携システム18は、特定の目的のために作成されたアプリケーションソフトウェア16が登録されたモバイル端末8を、据え置き型のインターフェース装置19に連携させることにより、インターフェース装置19でモバイル端末8のアプリケーションソフトウェア16を利用可能にする。分類部33は、連携中にアプリケーションソフトウェア16に係る通知情報Dkが受信された場合に、通知情報Dkを分類する。表示処理部34は、分類部33の分類結果に基づいて、インターフェース装置19が有する第1ディスプレイ26と、特定のユーザのみが視認可能な第2ディスプレイ30とのうち、最適な方に通知情報Dkを表示する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定の目的のために作成されたアプリケーションソフトウェアが登録されたモバイル端末を、据え置き型のインターフェース装置に連携させることにより、前記インターフェース装置で前記モバイル端末の前記アプリケーションソフトウェアを利用可能にする端末連携システムに使用される表示処理装置であって、
連携中に前記アプリケーションソフトウェアに係る通知情報が受信された場合に、前記通知情報を分類する分類部と、
前記分類部の分類結果に基づいて、前記インターフェース装置が有する第1ディスプレイと、特定のユーザのみが視認可能な第2ディスプレイとのうち、最適な方に前記通知情報を表示する表示処理部と、を備える表示処理装置。
【請求項2】
前記分類部は、前記アプリケーションソフトウェアの種類に基づいて、前記通知情報を分類する、請求項1に記載の表示処理装置。
【請求項3】
前記アプリケーションソフトウェアは、前記通知情報を個人情報として扱う必要のない第1アプリケーションソフトウェアと、前記通知情報を前記個人情報として扱う必要がある第2アプリケーションソフトウェアと、を有し、
前記分類部は、前記第1アプリケーションソフトウェアの前記通知情報が前記第1ディスプレイに表示され、前記第2アプリケーションソフトウェアの前記通知情報が前記第2ディスプレイに表示されるように、前記通知情報を分類する、請求項2に記載の表示処理装置。
【請求項4】
前記分類部は、前記通知情報自体から、前記通知情報を個人情報として扱う必要があるか否かを判定して、前記通知情報を分類する、請求項1に記載の表示処理装置。
【請求項5】
前記アプリケーションソフトウェアは、人対人のメッセージ交換が可能な意思伝達アプリケーションソフトウェアを含み、
前記通知情報は、前記意思伝達アプリケーションソフトウェアで受信したメッセージ通知を含み、
前記分類部は、前記メッセージ通知が前記第2ディスプレイに表示されるように分類する、請求項1に記載の表示処理装置。
【請求項6】
前記インターフェース装置は、車両に設けられ、
前記第1ディスプレイは、車内において運転席を含む他席からでも視認可能な位置に配置され、
前記第2ディスプレイは、運転席に配置されている、請求項1に記載の表示処理装置。
【請求項7】
特定の目的のために作成されたアプリケーションソフトウェアが登録されたモバイル端末を、据え置き型のインターフェース装置に連携させることにより、前記インターフェース装置で前記モバイル端末の前記アプリケーションソフトウェアを利用可能にする端末連携システムに使用される表示処理方法であって、
連携中に前記アプリケーションソフトウェアに係る通知情報を受信するステップと、
受信した前記通知情報を分類するステップと、
前記通知情報の分類結果に基づいて、前記インターフェース装置が有する第1ディスプレイと、特定のユーザのみが視認可能な第2ディスプレイとのうち、最適な方に前記通知情報を表示するステップと、を備える表示処理方法。
【請求項8】
特定の目的のために作成されたアプリケーションソフトウェアが登録されたモバイル端末を、据え置き型のインターフェース装置に連携させることにより、前記インターフェース装置で前記モバイル端末の前記アプリケーションソフトウェアを利用可能にする端末連携システムに使用されるコンピュータに、
連携中に前記アプリケーションソフトウェアに係る通知情報が受信された場合に、前記通知情報を分類することと、
前記通知情報の分類結果に基づいて、前記インターフェース装置が有する第1ディスプレイと、特定のユーザのみが視認可能な第2ディスプレイとのうち、最適な方に前記通知情報を表示することと、を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末連携システムに使用される表示処理装置、表示処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に開示されるように、スマートフォン連携の機能を有する電子機器が周知である。電子機器は、例えば、カーナビゲーションシステム等の車両搭載用の機器である。スマートフォン連携の機能は、スマートフォンで動作しているアプリケーションを電子機器の画面等からも利用可能にする機能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-56797号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の場合、連携するスマートフォンのアプリケーションは、電子機器の画面に表示される。このため、例えば、スマートフォンでアプリケーションが通知を受信した場合、この通知が電子機器の画面にも表示される可能性がある。よって、アプリケーションの通知が車内のどのユーザであっても見ることができてしまうので、プライバシーを保護できない懸念があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決する表示処理装置は、特定の目的のために作成されたアプリケーションソフトウェアが登録されたモバイル端末を、据え置き型のインターフェース装置に連携させることにより、前記インターフェース装置で前記モバイル端末の前記アプリケーションソフトウェアを利用可能にする端末連携システムに使用される装置であって、連携中に前記アプリケーションソフトウェアに係る通知情報が受信された場合に、前記通知情報を分類する分類部と、前記分類部の分類結果に基づいて、前記インターフェース装置が有する第1ディスプレイと、特定のユーザのみが視認可能な第2ディスプレイとのうち、最適な方に前記通知情報を表示する表示処理部と、を備える。
【0006】
前記課題を解決する表示処理方法は、特定の目的のために作成されたアプリケーションソフトウェアが登録されたモバイル端末を、据え置き型のインターフェース装置に連携させることにより、前記インターフェース装置で前記モバイル端末の前記アプリケーションソフトウェアを利用可能にする端末連携システムに使用される方法であって、連携中に前記アプリケーションソフトウェアに係る通知情報を受信するステップと、受信した前記通知情報を分類するステップと、前記通知情報の分類結果に基づいて、前記インターフェース装置が有する第1ディスプレイと、特定のユーザのみが視認可能な第2ディスプレイとのうち、最適な方に前記通知情報を表示するステップと、を備える。
【0007】
前記課題を解決するプログラムは、特定の目的のために作成されたアプリケーションソフトウェアが登録されたモバイル端末を、据え置き型のインターフェース装置に連携させることにより、前記インターフェース装置で前記モバイル端末の前記アプリケーションソフトウェアを利用可能にする端末連携システムに使用されるコンピュータに、連携中に前記アプリケーションソフトウェアに係る通知情報が受信された場合に、前記通知情報を分類することと、前記通知情報の分類結果に基づいて、前記インターフェース装置が有する第1ディスプレイと、特定のユーザのみが視認可能な第2ディスプレイとのうち、最適な方に前記通知情報を表示することと、を実行させる。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、モバイル端末及びインターフェース装置の連携時にアプリケーションが受信する通知情報のプライバシーを保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】一実施形態に係る車両の運転席を示す斜視図である。
図2】モバイル端末及びインターフェース装置の連携の概要を示す説明図である。
図3】表示処理装置の構成を示すブロック図である。
図4】通知情報が第1ディスプレイに表示されるときの動作を示す説明図である。
図5】通知情報が第2ディスプレイに表示されるときの動作を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の一実施形態を説明する。
(車両1の運転席)
図1に示すように、車両1は、車内の前部にインストルメントパネル2を備える。インストルメントパネル2は、車両1の運転を案内するカーナビゲーション装置3を有する。カーナビゲーション装置3は、インストルメントパネル2のセンタークラスター4に配置されている。カーナビゲーション装置3は、車両1の運転を案内する各種情報を画面表示したり、音声通知したりする。
【0011】
インストルメントパネル2は、種々の走行系計器を有するメータパネル5を備える。メータパネル5は、例えば、運転席の前部に配置されている。具体的には、メータパネル5は、運転席に着座する運転者が目視できる位置に配置されている。走行計器としては、例えば、スピードメータ、エンジン回転数メータ、燃料計、水温計、シフトポジションインジケータ、オドメータ、警告灯などがある。
【0012】
車両1は、エンジン車、ハイブリッド車、プラグインハイブリッド車、電気自動車、燃料電池車、水素自動車のいずれでもよい。車両1は、自家用車、シェアリングカー、レンタカーのいずれでもよい。車両1の走行駆動源は、例えば、ガソリンエンジン、モータ、水素エンジン、又はこれらの組み合わせなどが挙げられる。
【0013】
(モバイル端末8)
図3に示すように、車両1を利用するユーザは、携帯が可能で通信機能を有するモバイル端末8を所持する。モバイル端末8は、例えば、インターネット等のネットワーク通信機能を備えた高機能携帯電話である。なお、モバイル端末8は、例えば、タブレット端末やノート型パーソナルコンピュータでもよい。
【0014】
モバイル端末8は、モバイル端末8の動作を制御する端末制御部9と、各種データを記憶可能なメモリ10と、モバイル端末8において各種画面を表示する表示部11と、を有する。端末制御部9は、メモリ10に記憶されている制御プログラム(図示略)に基づいて、モバイル端末8の動作を制御する。メモリ10は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ストレージ等を含む。
【0015】
モバイル端末8は、外部と無線により通信する通信モジュール12を有する。通信モジュール12は、外部と近距離無線通信する第1通信モジュール13と、外部とネットワーク通信する第2通信モジュール14と、を含む。近距離無線通信は、PAN(Personal Area Network:パーソナルエリアネットワーク)であってもよいし、短距離無線通信であってもよい。パーソナルエリアネットワーク通信は、例えば、ブルートゥース(Bluetooth:登録商標)通信、UWB(Ultra Wide Band)通信、Wi-Fi(登録商標)通信などが挙げられる。ブルートゥース通信は、BLE(Bluetooth Low Energy)などが挙げられる。短距離無線通信は、例えば、RFID(Radio Frequency Identification)が挙げられる。
【0016】
メモリ10は、特定の目的のために作成されたアプリケーションソフトウェア16が書き込み保存されている。アプリケーションソフトウェア16は、メモリ10に複数保存されている。端末制御部9は、ユーザによってアプリケーションソフトウェア16が選択操作されると、そのアプリケーションソフトウェア16を起動する。これにより、選択操作されたアプリケーションソフトウェア16の機能がモバイル端末8において利用可能となる。
【0017】
(アプリケーションソフトウェア16)
図3に示す通り、モバイル端末8は、種々のジャンルのアプリケーションソフトウェア16をメモリ10に有する。アプリケーションソフトウェア16は、例えば、情報閲覧アプリケーションソフトウェア、視聴アプリケーションソフトウェア、娯楽アプリケーションソフトウェア、検索アプリケーションソフトウェア、システムアプリケーションソフトウェアなどが挙げられる。
【0018】
情報閲覧アプリケーションソフトウェアは、例えば、ニュース系アプリなどが挙げられる。視聴アプリケーションソフトウェアは、例えば、音楽系アプリ、動画系アプリ、書籍系アプリ、ラジオ系アプリなどが挙げられる。娯楽アプリケーションソフトウェアは、例えば、ゲーム系アプリ、写真撮影系アプリ、動画撮影系アプリなどが挙げられる。検索アプリケーションソフトウェアは、例えば、地図系アプリ、ショッピング系アプリなどが挙げられる。システムアプリケーションソフトウェアは、例えば、モバイル端末8にプリインストールされているアプリであって、例えば、電話アプリ、アラームアプリ、バッテリ残量通知アプリなどが挙げられる。
【0019】
アプリケーションソフトウェア16としては、例えば、意思伝達アプリケーションソフトウェアが挙げられる。意思伝達アプリケーションソフトウェアは、例えば、人対人のメッセージ交換が可能なアプリケーションである。意思伝達アプリケーションソフトウェアは、例えば、SNS系アプリ、連絡系アプリなどが挙げられる。SNS系アプリとしては、例えば、LINE、インスタグラム、ツイッター、フェイスブックなどが挙げられる。連絡系アプリとしては、例えば、メール、スカイプ、ズームなどが挙げられる。
【0020】
(端末連携システム18)
図3に示す通り、車両1は、ユーザが所持するモバイル端末8を車両1と連携させる端末連携システム18を備える。端末連携システム18は、モバイル端末8を据え置き型のインターフェース装置19に連携させることにより、インターフェース装置19でモバイル端末8のアプリケーションソフトウェア16を利用可能にする。端末連携システム18で可能な機能としては、例えば、音声操作、カーナビゲーション使用、メッセージ送信、音楽聴取、ラジオ聴取、電話操作などが挙げられる。
【0021】
端末連携システム18を使用する場合、モバイル端末8は、端末連携システム18の端末連携アプリケーションソフトウェア16aがメモリ10に登録される。端末連携アプリケーションソフトウェア16aは、例えば、ネットワーク通信を介して取得され、そして、メモリ10に書き込み保存される。モバイル端末8は、連携の登録を行ったインターフェース装置19を相手として連携可能となる。インターフェース装置19へのモバイル端末8の連携の登録の仕方は、既知の方法が採用できる。
【0022】
本例の場合、インターフェース装置19は、例えば、前述のカーナビゲーション装置3である。インターフェース装置19は、インターフェース装置19の動作を制御する装置制御部20を備える。インターフェース装置19は、モバイル端末8と無線通信する通信モジュール21を備える。モバイル端末8及びインターフェース装置19の通信は、例えば、前述の近距離無線通信が使用される。
【0023】
端末連携システム18は、モバイル端末8に設けられた端末側連携部23と、インターフェース装置19に設けられた装置側連携部24と、を有する。端末側連携部23は、例えば、端末制御部9に設けられている。端末側連携部23は、モバイル端末8における連携の動作を制御する。装置側連携部24は、例えば、装置制御部20に設けられている。装置側連携部24は、インターフェース装置19における連携の動作を制御する。
【0024】
図2に示すように、モバイル端末8がインターフェース装置19に近づいて近距離無線通信が確立すると、連携が登録済みであれば、モバイル端末8及びインターフェース装置19が連携された状態となる。モバイル端末8及びインターフェース装置19が連携された場合、インターフェース装置19は、モバイル端末8に登録されているアプリケーションソフトウェア16を取得する。本例の場合、装置側連携部24は、連携登録済みのモバイル端末8と近距離無線通信が確立した場合に、モバイル端末8が有するアプリケーションソフトウェア16をダウンロードする。
【0025】
また、装置側連携部24は、取得したアプリケーションソフトウェア16のアイコン25を、インターフェース装置19の第1ディスプレイ26に表示する。このとき、装置側連携部24は、第1ディスプレイ26の表示領域に対応した状態でアイコン25を並べて表示する。このように、モバイル端末8の表示部11に表示されているアイコン25が第1ディスプレイ26にも同様に表示される。本例の場合、第1ディスプレイ26は、カーナビゲーション装置3のディスプレイ(カーナビゲーションディスプレイ)である。このようにして、インターフェース装置19の第1ディスプレイ26でモバイル端末8のアプリケーションソフトウェア16を操作可能となる。
【0026】
(表示処理装置29)
図3に示す通り、端末連携システム18は、連携中にアプリケーションソフトウェア16に係る通知情報Dkが受信された場合に、この通知情報Dkを分類して表示する表示処理装置29を備える。本例の場合、表示処理装置29は、プライバシー性の高い通知情報Dkの場合、特定の座席(例えば、運転席)からしか視認できないディスプレイ(本例は、第2ディスプレイ30)に通知情報Dkを表示する。本例の表示処理装置29は、例えば、通知情報Dkのプライバシー性の高低に応じて、通知情報Dkを第1ディスプレイ26で表示するのか、又は、通知情報Dkを第2ディスプレイ30で表示するのかを使い分ける。
【0027】
第2ディスプレイ30は、例えば、前述のメータパネル5に設けられている。第2ディスプレイ30は、例えば、運転席に着座する運転者しか見ることができない位置に配置されることが好ましい。第2ディスプレイ30は、メータパネル5の一部分に設けられることが好ましい。第2ディスプレイ30は、例えば、液晶や有機ELなどである。第2ディスプレイ30は、例えば、モノクロ表示でもよいし、カラー表示でもよい。
【0028】
アプリケーションソフトウェア16は、例えば、通知情報Dkを個人情報として扱う必要のない第1アプリケーションソフトウェア31を含む。第1アプリケーションソフトウェア31は、例えば、情報閲覧アプリケーションソフトウェア、視聴アプリケーションソフトウェア、娯楽アプリケーションソフトウェア、検索アプリケーションソフトウェア、システムアプリケーションソフトウェアなどが挙げられる。
【0029】
アプリケーションソフトウェア16は、例えば、通知情報Dkを個人情報として扱う必要がある第2アプリケーションソフトウェア32を含む。第2アプリケーションソフトウェア32としては、例えば、意思伝達アプリケーションソフトウェアなどが挙げられる。このように、第2アプリケーションソフトウェア32は、例えば、SNS系アプリ、連絡系アプリなどである。
【0030】
表示処理装置29は、アプリケーションソフトウェア16に係る通知情報Dkを分類する分類部33を備える。分類部33は、例えば、装置制御部20に設けられている。分類部33は、例えば、アプリケーションソフトウェア16の種類に基づいて、通知情報Dkを分類する。分類部33は、例えば、第1アプリケーションソフトウェア31の通知情報Dkが第1ディスプレイ26に表示され、第2アプリケーションソフトウェア32の通知情報Dkが第2ディスプレイ30に表示されるように、通知情報Dkを分類する。
【0031】
意思伝達アプリケーションソフトウェアの通知情報Dkは、モバイル端末8が意思伝達アプリケーションソフトウェアで受信したメッセージ通知Dtを含む。メッセージ通知Dtは、例えば、LINEの受信メッセージや、メールサーバを介して送信された受信メールなどである。分類部33は、意思伝達アプリケーションソフトウェアの通知情報Dkが受信された場合、通知情報Dkに含まれるメッセージ通知Dtが第2ディスプレイ30に表示されるように、通知情報Dkを分類する。
【0032】
表示処理装置29は、分類部33の分類結果に基づいて通知情報Dkの表示処理を実行する表示処理部34を備える。表示処理部34は、例えば、装置制御部20に設けられている。表示処理部34は、分類部33の分類結果に基づいて、第1ディスプレイ26及び第2ディスプレイ30のうちの最適な方に通知情報Dkを表示する。本例の場合、表示処理部34は、個人情報として扱う必要のない通知情報Dkの場合、これを第1ディスプレイ26に表示し、個人情報として扱う必要がある通知情報Dkの場合、これを第2ディスプレイ30に表示する。
【0033】
(実施形態の作用)
次に、本実施形態の表示処理装置29(表示処理方法、プログラム)の作用について説明する。なお、端末連携したいモバイル端末8は、インターフェース装置19に事前に登録される。端末連携の登録は、モバイル端末8とインターフェース装置19とをケーブルで接続する有線方式で行ってもよいし、モバイル端末8とインターフェース装置19とを近距離無線通信によって接続して登録する無線方式で行ってもよい。
【0034】
図4に示すように、端末連携システム18(本例は、モバイル端末8)が第1アプリケーションソフトウェア31に係る第1通知情報Dk1を受信したとする。この第1通知情報Dk1は、個人情報として扱う必要のないプライバシー性の低い情報である。第1通知情報Dk1は、例えば、音楽系や動画系などの視聴アプリケーションソフトウェアの場合、新着通知である。また、第1通知情報Dk1は、例えば、地図系の検索アプリケーションソフトウェアの場合、交通渋滞通知や道路工事通知などが挙げられる。
【0035】
モバイル端末8は、この第1通知情報Dk1をインターフェース装置19に転送する。また、モバイル端末8は、システムアプリケーションソフトウェアの場合、アラーム通知やバッテリ残量通知を含む第1通知情報Dk1をインターフェース装置19に送信する。インターフェース装置19は、この第1通知情報Dk1を受信すると、分類部33によって表示先を分類する。ここでは、分類部33は、第1通知情報Dk1が第1アプリケーションソフトウェア31の情報であることを理由に、この第1通知情報Dk1の表示先を第1ディスプレイ26にすべきと分類する。
【0036】
表示処理部34は、第1通知情報Dk1の表示先を第1ディスプレイ26とする分類結果に基づいて、第1通知情報Dk1を第1ディスプレイ26に表示する。このように、第1通知情報Dk1は、車内のいずれの座席からであっても視認可能な第1ディスプレイ26に表示される。よって、車内の乗員であれば、第1ディスプレイ26によって第1通知情報Dk1を閲覧することが可能となる。
【0037】
図5に示すように、端末連携システム18(本例は、モバイル端末8)が第2アプリケーションソフトウェア32に係る第2通知情報Dk2を受信したとする。この第2通知情報Dk2は、個人情報として扱う必要があるプライバシー性の高い情報である。第2アプリケーションソフトウェア32が意思伝達アプリケーションソフトウェアの場合、第2通知情報Dk2は、LINEやメールなどのメッセージ通知Dtである。
【0038】
モバイル端末8は、この第2通知情報Dk2をインターフェース装置19に転送する。インターフェース装置19がこの第2通知情報Dk2を受信すると、分類部33は、この第2通知情報Dk2を分類する。ここでは、分類部33は、第2通知情報Dk2が第2アプリケーションソフトウェア32の情報であることを理由に、この第2通知情報Dk2の表示先を第2ディスプレイ30にすべきと分類する。
【0039】
表示処理部34は、第2通知情報Dk2の表示先を第2ディスプレイ30とする分類結果に基づいて、第2通知情報Dk2を第2ディスプレイ30に表示する。このように、第2通知情報Dk2は、主に運転席からのみ視認可能な第2ディスプレイ30に表示される。このため、第2通知情報Dk2は、運転席に着座するユーザのみ見ることが可能である。よって、第2通知情報Dk2が他の乗員に見られることがないので、プライバシーを保護することが可能となる。
【0040】
(実施形態の効果)
上記実施形態の構成によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)端末連携システム18は、特定の目的のために作成されたアプリケーションソフトウェア16が登録されたモバイル端末8を、据え置き型のインターフェース装置19に連携させることにより、インターフェース装置19でモバイル端末8のアプリケーションソフトウェア16を利用可能にする。表示処理装置29は、端末連携システム18に使用される。表示処理装置29が備える分類部33は、連携中にアプリケーションソフトウェア16に係る通知情報Dkが受信された場合に、通知情報Dkを分類する。表示処理装置29が備える表示処理部34は、分類部33の分類結果に基づいて、インターフェース装置19が有する第1ディスプレイ26と、特定のユーザのみが視認可能な第2ディスプレイ30とのうち、最適な方に通知情報Dkを表示する。
【0041】
本構成によれば、モバイル端末8及びインターフェース装置19の連携時、アプリケーションソフトウェア16に係る通知情報Dkが受信された場合に、通知情報Dkの種類が分類される。そして、通知情報Dkがプライバシー性の低い情報の場合、第1ディスプレイ26に表示される。一方、通知情報Dkがプライバシー性の高い情報の場合、第2ディスプレイ30に表示される。よって、モバイル端末8及びインターフェース装置19の連携時にアプリケーションソフトウェア16が受信する通知情報Dkのプライバシーを保護することができる。
【0042】
(2)分類部33は、アプリケーションソフトウェア16の種類に基づいて、通知情報Dkを分類する。この構成によれば、アプリケーションソフトウェア16の種類を指標にして通知情報Dkを簡易に分類することができる。
【0043】
(3)アプリケーションソフトウェア16は、通知情報Dkを個人情報として扱う必要のない第1アプリケーションソフトウェア31と、通知情報Dkを個人情報として扱う必要がある第2アプリケーションソフトウェア32と、を有する。分類部33は、第1アプリケーションソフトウェア31の通知情報Dkが第1ディスプレイ26に表示され、第2アプリケーションソフトウェア32の通知情報Dkが第2ディスプレイ30に表示されるように、通知情報Dkを分類する。この構成によれば、通知情報Dkを個人情報として扱う必要があるアプリケーションソフトウェア16か否かを分類の基準とするので、通知情報Dkのプライバシー保護に一層寄与する。
【0044】
(4)アプリケーションソフトウェア16は、人対人のメッセージ交換が可能な意思伝達アプリケーションソフトウェアを含む。通知情報Dkは、意思伝達アプリケーションソフトウェアで受信したメッセージ通知Dtを含む。分類部33は、メッセージ通知Dtが第2ディスプレイ30に表示されるように分類する。この構成によれば、意思伝達アプリケーションソフトウェアによって受信されたメッセージ通知Dtが第2ディスプレイ30に表示されるので、メッセージ通知Dtの機密性が確保される。よって、通知情報Dkのプライバシー保護に一層寄与する。
【0045】
(5)インターフェース装置19は、車両1に設けられる。第1ディスプレイ26は、車内において運転席を含む他席からでも視認可能な位置に配置されている。第2ディスプレイ30は、運転席に配置されている。この構成によれば、プライバシーの低い通知情報Dkは、車内の複数の座席から視認可能な第1ディスプレイ26に表示される。一方、プライバシーの高い通知情報Dkは、主に運転席から視認可能な第2ディスプレイ30に表示される。よって、プライバシーの高い通知情報Dkは、運転者のみ見ることを許可することができる。
【0046】
(他の実施形態)
なお、本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0047】
・分類部33は、通知情報Dk自体から、通知情報Dkを個人情報として扱う必要があるか否かを判定して、通知情報Dkを分類してもよい。この構成によれば、通知情報Dkの内容から通知情報Dkを個人情報として扱う必要があるか否かを判定するので、通知情報Dkを細かく分類することができる。
【0048】
・端末連携におけるアイコン25の表示は、モバイル端末8のアイコン25が第1ディスプレイ26に最適な状態で配列されて表示される非ミラーリング表示に限定されない。端末連携におけるアイコン25の表示は、モバイル端末8及び第1ディスプレイ26でアイコン25の配列が同じであるミラーリング表示としてもよい。
【0049】
・インターフェース装置19は、外部から通知情報Dkを直接受信してもよい。
・インターフェース装置19は、車両1に後付けされる装置でもよい。また、インターフェース装置19は、車両1に対して着脱可能な装置でもよい。
【0050】
・インターフェース装置19は、カーナビゲーション装置3に限らず、例えば、単なるタッチパネルでもよい。
・インターフェース装置19(第1ディスプレイ26)は、1つに限らず、複数としてもよい。なお、これは、第2ディスプレイ30も同様である。
【0051】
・インターフェース装置19(第1ディスプレイ26)は、例えば、車内の各席に設けられてもよい。
・第2ディスプレイ30は、例えば、ヘッドアップディスプレイ、マルチインフォメーションディスプレイなどでもよい。また、第2ディスプレイ30は、例えば、ステアリングホイール、ルームミラーなど、運転席に設けられた物品に配置されていればよい。
【0052】
・表示処理装置29は、通知情報Dkの表示先をユーザに選択させる選択機能を有してもよい。この場合、ユーザは、通知情報Dkの表示先を自由に設定できる。
・通知情報Dkの表示先は、2つに限定されず、3つ以上としてもよい。
【0053】
・通知情報Dkの表示は、モバイル端末8とインターフェース装置19とで異なっていてもよい。
・分類部33は、モバイル端末8に設けられてもよい。すなわち、モバイル端末8で通知情報Dkを分類し、そして、その分類結果をインターフェース装置19に通知することにより、通知情報Dkの表示先を切り替えてもよい。
【0054】
・表示処理装置29は、車両1に限らず、車以外の物品に使用されてもよい。
・分類部33及び表示処理部34は、[1]コンピュータプログラム(ソフトウェア)に従って動作する1つ以上のプロセッサによって構成されてもよいし、[2]そのようなプロセッサと、各種処理(各種ステップ)のうち少なくとも一部の処理を実行する特定用途向け集積回路(ASIC)等の1つ以上の専用のハードウェア回路との組み合わせによって構成されてもよい。プロセッサは、CPU並びに、RAM及びROM等のメモリを含み、メモリは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコード、又は指令を格納している。メモリ(コンピュータ可読媒体)は、汎用、又は専用のコンピュータでアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を含む。或いは、上記プロセッサを含むコンピュータに代えて、各種処理の全てを実行する1つ以上の専用のハードウェア回路によって構成された処理回路が用いられてもよい。
【0055】
・分類部33及び表示処理部34は、独立したプロセッサから構成されてもよいし、機能の一部分が共用のプロセッサから構築されてもよい。このように、分類部33及び表示処理部34は、独立した機能ブロックに限らず、1つの機能ブロックから構成されてもよいし、一部分が共用された機能ブロックから構成されてもよい。
【0056】
・本開示は、実施例に準拠して記述されたが、本開示は当該実施例や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。
【符号の説明】
【0057】
1…車両、8…モバイル端末、16…アプリケーションソフトウェア、18…端末連携システム、19…インターフェース装置、26…第1ディスプレイ、29…表示処理装置、30…第2ディスプレイ、31…第1アプリケーションソフトウェア、32…第2アプリケーションソフトウェア、33…分類部、34…表示処理部、Dk…通知情報、Dt…メッセージ通知。
図1
図2
図3
図4
図5