(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025143137
(43)【公開日】2025-10-01
(54)【発明の名称】映像表示装置及び制御方法
(51)【国際特許分類】
H04N 5/64 20060101AFI20250924BHJP
【FI】
H04N5/64 511A
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024042907
(22)【出願日】2024-03-18
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126240
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 琢磨
(74)【代理人】
【識別番号】100223941
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 佳子
(74)【代理人】
【識別番号】100159695
【弁理士】
【氏名又は名称】中辻 七朗
(74)【代理人】
【識別番号】100172476
【弁理士】
【氏名又は名称】冨田 一史
(74)【代理人】
【識別番号】100126974
【弁理士】
【氏名又は名称】大朋 靖尚
(72)【発明者】
【氏名】森 敬夫
(57)【要約】
【課題】 3D映像をユーザに見せるための機構の一部をモータによって移動させることによる没入感や臨場感の低下を抑える。
【解決手段】 ユーザの頭部に装着して使用可能な映像表示装置であって、表示部と、前記表示部に表示された映像をユーザに導く接眼光学系と、前記表示部と前記接眼光学系の少なくとも一方を前記接眼光学系の光軸と平行な方向に移動させる駆動力を発生させるモータと、前記表示部に表示させる映像に関連する音声データを出力する出力部と、前記出力部による前記音声データの出力先に応じて前記モータの駆動モードを制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの頭部に装着して使用可能な映像表示装置であって、
表示部と、
前記表示部に表示された映像をユーザに導く接眼光学系と、
前記表示部と前記接眼光学系の少なくとも一方を前記接眼光学系の光軸と平行な方向に移動させる駆動力を発生させるモータと、
前記表示部に表示させる映像に関連する音声データを出力する出力部と、
前記出力部による前記音声データの出力先に応じて前記モータの駆動モードを制御する制御手段と、を有することを特徴とする映像表示装置。
【請求項2】
ユーザの頭部に装着して使用可能な映像表示装置であって、
表示部と、前記表示部に表示された映像をユーザに導く接眼光学系と、をそれぞれ有する左眼用光学ユニットと右眼用光学ユニットと、
前記左眼用光学ユニットと前記右眼用光学ユニットの少なくとも一方を前記接眼光学系の光軸と直交する方向に移動させる駆動力を発生させるモータと、
前記表示部に表示させる映像に関連する音声データを出力する出力部と、
前記出力部による前記音声データの出力先に応じて前記モータの駆動モードを制御する制御手段と、を有することを特徴とする映像表示装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記音声データの出力先が内蔵スピーカである場合と前記音声データの出力先が外部音響機器である場合とで、自動的に設定される前記モータの駆動モードを異ならせることを特徴とする請求項1または2に記載の映像表示装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記音声データの出力先が内蔵スピーカである場合、前記音声データの出力先が外部音響機器である場合よりも速度上限値が低い駆動モードを設定することを特徴とする請求項3に記載の映像表示装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記音声データの出力先が内蔵スピーカである場合と前記音声データの出力先が外部音響機器である場合とで、自動的に設定可能な前記モータの駆動モードを異ならせることを特徴とする請求項1または2に記載の映像表示装置。
【請求項6】
前記制御手段は、前記音声データの出力先が内蔵スピーカである場合、前記音声データの出力先が外部音響機器である場合よりも前記モータの速度上限値が低い駆動モードを設定可能にすることを特徴とする請求項5に記載の映像表示装置。
【請求項7】
前記制御手段は、前記音声データの出力先が内蔵スピーカである場合、前記モータの速度上限値が異なる2つの駆動モードを設定可能にすることを特徴とする請求項5に記載の映像表示装置。
【請求項8】
前記制御手段は、前記音声データの出力先が内蔵スピーカである場合、前記音声データを再生する際のボリューム値に応じて前記モータの駆動モードを設定することを特徴とする請求項7に記載の映像表示装置。
【請求項9】
前記制御手段は、前記音声データの出力先が内蔵スピーカである場合、前記音声データの示す音量に応じて前記モータの駆動モードを設定することを特徴とする請求項7に記載の映像表示装置。
【請求項10】
前記映像表示装置の姿勢を検出する姿勢検出部を有し、
前記制御手段は、前記音声データの出力先が外部音響機器である場合、前記姿勢検出部の検出結果に応じて自動的に設定される前記モータの駆動モードを異ならせることを特徴とする請求項5に記載の映像表示装置。
【請求項11】
前記制御手段は、前記音声データの出力先が外部音響機器である場合、前記モータの加速度上限値が異なる2つの駆動モードを設定可能にすることを特徴とする請求項10に記載の映像表示装置。
【請求項12】
表示部と、前記表示部に表示された映像をユーザに導く接眼光学系と、前記表示部と前記接眼光学系の少なくとも一方を前記接眼光学系の光軸と平行な方向に移動させる駆動力を発生させるモータと、前記表示部に表示させる映像コンテンツの音声データを出力する出力部と、
を有する、ユーザの頭部に装着して使用可能な映像表示装置の制御方法であって、
前記出力部による前記音声データの出力先に応じて前記モータの駆動モードを制御することを特徴とする映像表示装置の制御方法。
【請求項13】
表示部と、前記表示部に表示された映像をユーザに導く接眼光学系と、をそれぞれ有する左眼用光学ユニットと右眼用光学ユニットと、前記左眼用光学ユニットと前記右眼用光学ユニットの少なくとも一方を前記接眼光学系の光軸と直交する方向に移動させる駆動力を発生させるモータと、前記表示部に表示させる映像コンテンツの音声データを出力する出力部と、
を有する、ユーザの頭部に装着して使用可能な映像表示装置の制御方法であって、
前記出力部による前記音声データの出力先に応じて前記モータの駆動モードを制御することを特徴とする映像表示装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザの頭部に装着して使用可能な映像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ヘッドマウントディスプレイ(HMD)などのユーザの頭部に装着して使用可能な映像表示装置は、左眼用と右眼用の表示部に両眼視差を持つようにレンダリングされた映像を表示することで、装着したユーザに三次元(3D)映像を提供する。このような両眼視差を利用した3D映像化手法は、両眼の輻輳距離と調節距離の不一致による輻輳調節矛盾によりユーザへの負担が大きくなるおそれがある。輻輳調節矛盾は一般的に(vergence accommodation conflict:VAC)と呼ばれている。この問題を解消するためには、表示部を含む表示光学系の調節距離(または焦点距離)を可変とすることが有効である。特許文献1には、表示器と接眼光学系の一方をモータの駆動力によって接眼光学系の光軸方向へ移動させる技術が提案されている。
【0003】
また、左眼と右眼の瞳孔間距離は個人差があり、左右のレンズ間隔と瞳孔間距離都が対応していないと表示された映像を立体視しにくいことがある。瞳孔間距離は一般的に(inter pupillary distance:IPD)と呼ばれている。この問題を解消するために、表示部を含む表示光学系の左右間距離を可変とすることが有効である。
【0004】
以上のように、ユーザの頭部に装着して使用可能な映像表示装置において、ユーザが快適に3D映像を見るためには、3D映像をユーザに見せるための機構の一部をモータによって移動させることが有効である。
【0005】
一方、ユーザの頭部に装着して使用可能な映像表示装置は、仮想現実空間への没入感や迫力のある臨場感をユーザに提供することが望まれるが、ユーザが視聴する映像コンテンツと無関係な音や振動がユーザに伝わると没入感や臨場感を損なうおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、引用文献1に記載された技術は、表示器と接眼光学系の一方を移動させる際のモータの駆動音や振動のユーザへの影響についてなんら考慮されていない。
【0008】
そこで、本発明の目的は、3D映像をユーザに見せるための機構の一部をモータによって移動させることによる没入感や臨場感の低下を抑えることができる映像表示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明にかかる映像表示装置は、ユーザの頭部に装着して使用可能な映像表示装置であって、表示部と、前記表示部に表示された映像をユーザに導く接眼光学系と、前記表示部と前記接眼光学系の少なくとも一方を前記接眼光学系の光軸と平行な方向に移動させる駆動力を発生させるモータと、前記表示部に表示させる映像に関連する音声データを出力する出力部と、前記出力部による前記音声データの出力先に応じて前記モータの駆動モードを制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、3D映像をユーザに見せるための機構の一部をモータによって移動させることによる没入感や臨場感の低下を抑えることができる映像表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の実施形態にかかるユーザの頭部に装着して使用可能な映像表示装置の斜視図
【
図2】本発明の実施形態にかかる映像表示装置のディスプレイと接眼光学系の概略構成図
【
図3】光学ユニット7に含まれる
図2に示した距離Aを変更する機構(可変焦点機構)の構成概略図
【
図5】第一の実施形態にかかる映像表示装置のモータ制御に係わる構成要素を示すブロック図
【
図6】第一の実施形態における音声出力部21の設定とモータ4、4′の駆動モードの関係を説明する図
【
図7】第二の実施形態にかかる映像表示装置のモータ制御に係わる構成要素を示すブロック図
【
図8】第二の実施形態における音声出力部21の設定とモータ4、4′の駆動モードの関係を説明する図
【
図9】第三の実施形態における音声出力部21の設定とモータ4、4′の駆動モードの関係を説明する図
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。
【0013】
図1は、本発明の実施形態にかかるヘッドマウントディスプレイ(HMD)などのユーザの頭部に装着して使用可能な映像表示装置の斜視図である。本発明の実施形態にかかる映像表示装置は、本体部1と頭部装着部2から構成される。本体部1は映像を表示する表示部であるディスプレイと表示部に表示された映像をユーザに導く広視野角を実現する接眼光学系を左眼用と右眼用それぞれ有する。また、本体部1は、映像表示装置全体を制御する各種の回路も有する。頭部装着部2はユーザの頭部に装着するためのバンドと頭部装着部2をユーザの頭部に装着した状態にてユーザの耳の近傍となる位置に配置された後述する内蔵スピーカ24を有する。内蔵スピーカ24の出力方式は、特に限定されず空気伝導方式でも骨伝導方式でもよい。
図1では、ユーザがディスプレイを見る方向にZ方向、ユーザが見る映像の左右方向(ディスプレイの左右方向)にX方向、ユーザが見る映像の上下方向(ディスプレイの上下方向)にY方向、をそれぞれ対応させている。
【0014】
図2は、本発明の実施形態にかかる映像表示装置のディスプレイと接眼光学系の概略構成図である。
図2に示すように、本体部1は左眼3a用のディスプレイ5aと接眼光学系6aとを備えた光学ユニット7a、右眼3b用のディスプレイ5bと接眼光学系6bとを備えた光学ユニット7b、を有している。
図2において光学ユニット7aと光学ユニット7bは同じ構成であるため、以下では共通の説明の場合はディスプレイ5、接眼光学系6、光学ユニット7として説明する。例えば、ディスプレイ5は液晶パネルや有機ELパネルであり、接眼光学系6はレンズである。
【0015】
図2に記載された距離Aは、ディスプレイ5と接眼光学系6の距離を示している。距離Aを変更することで、ユーザが見ている仮想空間上の映像までの距離、すなわち調節距離(または焦点距離)を任意に決めることができる。なお、後述する距離Aを変更する方法は接眼光学系6を接眼光学系6の光軸に平行な方向へモータを用いて移動させる方法であるが、ディスプレイ5を接眼光学系6の光軸に平行な方向へモータを用いて移動させる方法でもよい。あるいは、ディスプレイ5と接眼光学系6のそれぞれを接眼光学系6の光軸に平行な方向へモータを用いて移動させる方法でもよい。
【0016】
図2に記載された距離Bは、光学ユニット7の光学中心間の距離を示している。距離Bと使用者の眼幅(左眼3aと右眼3bの距離)との差が小さいほど正しい立体像を見ることができる。後述する距離Bを変更する方法は光学ユニット7aと光学ユニット7bのそれぞれを接眼光学系6の光軸に直交する方向へモータを用いて移動させる方法である。しかしながら、光学ユニット7aと光学ユニット7bのいずれか一方のみ接眼光学系6の光軸に直交する方向へモータを用いて移動させる方法でもよい。
【0017】
図3は、光学ユニット7に含まれる
図2に示した距離Aを変更する機構(可変焦点機構)の構成概略図をX方向から見たYZ断面図を示している。可変焦点機構は接眼光学系6を移動させる駆動力を発生させるモータ4、ディスプレイ5、接眼光学系6、モータ4の駆動力を接眼光学系6に伝達する伝達部材8を有している。
図3では、接眼光学系6は単一レンズとして表現しているが複数レンズからなるレンズ群であってもよく、少なくとも1つのレンズがモータ4によって接眼光学系6の光軸に平行な方向(Sz方向)に移動する構成であればよい。接眼光学系6は伝達部材8を介してモータ4に接続されモータ4の駆動力が伝達されるが、接眼光学系6が伝達部材8を介してモータ4に接続される構成は公知の方法を用いればよく詳細な説明は省略する。例えば、接眼光学系6を保持する保持部材がモータ4のリードスクリューに係合した可動部材(伝達部材8)と接続される構成などでよい。また、接眼光学系6を接眼光学系6の光軸に平行な方向に移動させるためのガイド機構などを設けてもよいが、周知の構成を用いればよいため詳細な説明は省略する。例えば、接眼光学系6の光軸に平行な方向に延びたガイドバーが接眼光学系6を保持する保持部材に設けられた穴部に挿入されていて、モータの駆動力によりガイドバーに沿って接眼光学系6が移動する構成などでよい。なお、
図3では、モータ4としてリードスクリューを有するモータを用いているが、モータ4の駆動方式は他の駆動方式であってもよい。例えば、圧電素子を用いて振動体を振動させてSz方向の駆動力を発生させるモータやコイルとマグネットを用いてSz方向の駆動力を発生させるモータでもよい。また、
図3では、光学ユニット7においてモータ4を接眼光学系6よりもY方向の下側に配置しているが、モータ4を配置する位置は
図3に示した位置に限定されず、光学ユニット7と一体的に移動する位置であれば接眼光学系6よりもY方向の上側であってもよい。
【0018】
なお、ディスプレイ5と接眼光学系6の相対的な距離は、ディスプレイ5に表示される映像においてユーザが注目するオブジェクトの仮想空間上の距離(仮想オブジェクト距離)に対応させて変更することが好ましい。そのため、本実施形態では、後述する本体システム制御部20の指示に従って映像コンテンツの視聴中も繰り返しディスプレイ5と接眼光学系6の相対的な距離を変更する処理を行う。ディスプレイ5と接眼光学系6の相対距離の変更量の演算方法は公知の方法を用いればよいため詳細な説明は省略する。
【0019】
図4は、本体部1をユーザ側から見た概略構成図を示していて、本体部1に対して光学ユニット7aと光学ユニット7bをそれぞれ接眼光学系6の光軸に直交する方向(Sx方向)に移動する機構(眼幅調整機構)を示している。光学ユニット7aは左眼用光学ユニット、光学ユニット7bは右眼用光学ユニットである。眼幅調整機構は、光学ユニット7を移動させる駆動力を発生させるモータ4´、光学ユニット7、モータ4´が設けられたベース部9を有している。モータ4´は、光学ユニット7とベース部9とに接続されていて、発生させた駆動力でベース部9に対して光学ユニット7をSx方向に移動させる。なお、モータ4´の駆動力が発生しても本体部1におけるベース部9の位置が変化しない構成を説明しているが、
図2に示した距離Bを調整することができればモータ4´の駆動力が発生したときに本体部1におけるベース部9の位置が変化する構成でも構わない。また、モータ4´を光学ユニット7とベース部9とに接続する構成、モータ4´の駆動力を光学ユニット7に伝達する構成、は前述した可変焦点機構と同様に公知の構成でよいため詳細な説明は省略する。また、光学ユニット7をSx方向に移動させるためのガイド機構などを設けてもよいが、前述した可変焦点機構と同様に周知の構成を用いればよいため詳細な説明は省略する。また、モータ4´の駆動方式もモータ4の駆動方式と同様に他の公知の方式であってもよい。また、モータ4´を配置する位置も接眼光学系6よりも下側の位置に限定されず、接眼光学系6よりも上側の位置に配置してもよい。また、以下の説明では、モータ4とモータ4´が同じ駆動方式である場合について説明するが異なる駆動方式でもよい。
【0020】
なお、光学ユニット7aと光学ユニット7bとの接眼光学系6の光軸に直交する方向における相対的な距離は、ユーザの左眼と右眼の距離に対応させることが好ましい。そのため、光学ユニット7aと光学ユニット7bとの接眼光学系6の光軸に直交する方向の相対的な距離を変更する眼幅調整処理は、ユーザが映像表示装置を装着してから一度実行すればよい。しかしながら、ユーザが映像表示装置を装着した状態で映像表示装置の姿勢が大きく変化した場合に光学ユニット7aと光学ユニット7bとが相対的に動いてしまうおそれがある。そこで、本実施形態では、本体システム制御部20の指示に従って映像コンテンツの視聴中も繰り返し光学ユニット7aと光学ユニット7bの相対距離を変更する眼幅調整処理を行う。光学ユニット7aと光学ユニット7bの相対距離の変更量の演算方法は公知の方法を用いればよいため詳細な説明は省略する。ユーザの左眼の位置及び右眼の位置を検出するために、図示していない公知の視線検出センサなどを備えた構成にしてもよい。
【0021】
次に、モータ4、4´による被駆動体の移動速度と騒音レベルの関係を説明する。一般的に、モータの駆動力で被駆動体を直進駆動するとき、被駆動体の移動速度が高いほど騒音レベルが大きい傾向がある。例えば、モータ4、4′はステッピングモータであって回転駆動をリードスクリューにより直動変換するタイプであるとする。このとき、被駆動体の移動速度を上げるためにモータ回転数を上げるとモータ自身の発生する騒音が大きくなるし、直動変換部の発する音も大きくなる。モータがステッピングモータ以外のコイルとマグネットを用いたボイスコイルモータや振動体を用いた超音波モータであっても、被駆動体の移動速度が大きいほど騒音が大きくなる傾向は同じである。
【0022】
続いて、モータ4、4′による被駆動体の加速度と振動レベルの関係を説明する。一般的に、モータの駆動力で被駆動体を直進駆動するときの振動レベルは、加速度が高いほど振動レベルが大きい傾向がある。被駆動体の直進をガイドするガイド機構は、移動中の被駆動体の重量を支えているので非駆動体の加減速によってガイドにかかる荷重が変動する。そして、加速度が大きいほどかかる荷重が大きくなって、荷重が大きくなったときに大きな振動が生じやすい。たとえば、急激な減速と急激な加速による直進駆動の反転動作はその反転時の被駆動体の倒れによりガイド機構に大きな荷重がかかり振動が生じやすい。このとき、発生した振動はガイド機構の周囲の構成部品を介して装置全体に伝播される。このような振動は、ガイド機構だけでなくモータの駆動力を被駆動体に伝達する伝達部材でも生じうる。
【0023】
(第一の実施形態)
図5は、本発明の第一の実施形態にかかる映像表示装置のモータ制御に係わる構成要素を示すブロック図である。本体システム制御部20は、例えばCPUやMPUなどのプロセッサを含み、ROMに予め内蔵されたプログラムを読み出して実行することにより、映像表示装置の各ブロックを制御する。音声出力部21は、ディスプレイ5に表示させる映像に関連した(映像コンテンツのコンテンツ情報として与えられた)音声データを映像表示装置が有する内蔵スピーカ24あるいは映像表示装置とは独立した外部音響機器25に出力する。外部音響機器25は、例えばイヤホンやヘッドホンであり、音声出力部21は外部音響機器25に音声データを出力する場合は公知の有線通信や無線通信を用いればよい。音声出力部25は、有線通信用のケーブルを接続可能なコネクタと無線通信用の無線通信モジュールの少なくとも一方を備えていればよい。モータ制御部22は、本体システム制御部20の指示に従ってモータ4、4′に制御指令値を出力する。音量設定部23は、映像表示装置が有する不図示のボリュームボタンやディスプレイ5に表示されたボリューム入力画面の設定値などのボリューム設定手段27からの入力を受けて、音声データを再生する際のボリューム値を変更する。なお、ボリューム設定方法は他の方法であってもよく、映像表示装置専用の操作機器に設けられたボタンやレバーなどの操作結果をボリューム設定手段27が操作機器と通信して取得してもよい。あるいは、スマートフォンやタブレット端末などの外部情報端末で設定されたボリューム値を、ボリューム設定手段27が外部情報端末と通信して取得してもよい。
【0024】
なお、
図5にはディスプレイ5が記載されていないがディスプレイ5に表示させる映像は本体システム制御部20によって制御される。ディスプレイ5に映像を表示させる方法については特に限定されず公知の方法を用いればよい。
【0025】
図6は、本実施形態における音声出力部21の設定とモータ4、4′の駆動モードの関係を説明する図である。音声出力部21の設定には、内蔵スピーカ24に音声データを出力する設定(第1の設定)と外部音響機器に音声データを出力する設定(第2の設定)とがある。
【0026】
駆動モードには、通常駆動モード(第1の駆動モード)と駆動音低減モード(第2の駆動モード)とがある。駆動音低減モードは、通常駆動モードよりもモータ駆動に伴う駆動音を抑制することが可能なモードであり、通常駆動モードよりも速度上限値が低いモードである。外部音響機器に音声データを出力する設定である場合、イヤホンやヘッドホンなどで耳を塞いだ状態でユーザが映像コンテンツを視聴することが想定される。そのため、音声データ以外の外部騒音などの音はユーザの耳に届きにくく、モータ4、4′の駆動音はユーザの没入感や臨場感の妨げになりにくい。一方、内蔵スピーカ24に音声データを出力する設定である場合、頭部装着部2に設けられた内蔵スピーカ24からの音を聞くため耳を塞いでいない状態でユーザが映像コンテンツを視聴することが想定される。そのため、音声データ以外の外部騒音などの音もユーザの耳に届きやすく、モータ4、4′の駆動音がユーザの没入感や臨場感の妨げになるおそれがある。
【0027】
そこで、
図6に示すように、外部音響機器に音声データを出力する設定の場合は、モータ4、4′の駆動音を抑える必要性が低いため通常駆動モードでモータ4、4′を駆動させる。そして、内蔵スピーカ24に音声データを出力する設定である場合は、視聴する映像コンテンツの再生音量の大きさでモータ駆動音の影響が変わってくるため、通常駆動モードと駆動音低減モードのいずれかでモータ4、4′を駆動させる。このとき、モータ制御部22が音量設定部23からボリューム値に関する情報を取得し、取得した情報が示すボリューム値が所定値以下の場合は駆動音低減モードに設定しボリューム値が所定値より大きい場合は通常駆動モードに設定するようにしてよい。あるいは、モータ制御部22が音声出力部21から音声データを取得し、取得した音声データの示す音量が所定値以下のシーンの場合は駆動音低減モードに設定し音声データ示す音量が所定値より大きい場合は通常駆動モードに設定するようにしてよい。あるいは、ボリューム値と音声データの組合せに基づいて駆動モードを設定するにしてもよい。あるいは、ユーザ操作などのユーザの意図に応じて駆動モードを設定するにしてもよい。
【0028】
また、駆動モードを音声出力部21の設定に応じて自動的に設定するか否かをユーザが選択できるようにして、ユーザが自動的に設定すると選択した場合にだけ上述のように駆動モードを設定してもよい。この構成においては、ユーザが自動的に設定すると選択しない場合に、外部音響機器に音声データを出力する設定でもユーザ操作などのユーザの意図に応じて駆動音軽減モードを設定できるようにしてもよい。
【0029】
駆動音低減モードが設定されるとき、駆動音低減モードの速度上限値を通常駆動モードの速度上限値よりも低い値に設定する。設定する値は任意で、例えば駆動音低減モードでは通常モードの1/2や1/4といった値にしたり、ユーザ操作に応じた値にしてもよい。あるいは、再生前に解析した映像コンテンツの音声データの音量に応じて設定してもよいし、映像コンテンツの再生中にリアルタイムに直近の音量を入手して連続的に速度上限値を変更するようにしてもよい。
【0030】
なお、本体システム制御部20が種々の情報を取得してモータ4、4′の駆動モードを決定し、本体システム制御部20が決定された駆動モードに応じた指示をモータ制御部22に送信するようにしてもよい。
【0031】
以上のように、本実施形態では、状況に応じてモータの駆動音を抑制する駆動モードでモータを駆動可能なため、3D映像をユーザに見せるための機構の一部をモータによって移動させることによる没入感や臨場感の低下を抑えることができる。
【0032】
なお、上記の実施形態では、音声データの出力先が内蔵スピーカである場合は通常駆動モードと駆動音低減モードのいずれかを自動的に設定され、音声データの出力先が外部音響機器である場合は通常駆動モードが設定される。すなわち、音声データの出力先に応じて自動的に設定可能なモータの駆動モードを異ならせるようにした。しかしながら、音声データの出力先に応じて自動的に設定されるモータの駆動モードを異ならせるようにしてよい。すなわち、音声データの出力先が内蔵スピーカの場合は駆動音低減モード、音声データの出力先が外部音響機器である場合は通常駆動モードを自動的に設定してもよい。
【0033】
(第二の実施形態)
次に、本発明にかかる第二の実施形態を説明するが、第一の実施形態と同じ箇所は詳細な説明を省略する。
【0034】
図7は、本実施形態にかかる映像表示装置のモータ制御に係わる構成要素を示すブロック図である。本実施形態では、第一の実施形態とは異なり映像表示装置の姿勢に応じてモータ4、4′の駆動モードを設定する。姿勢検出部27は、本体部1または頭部装着部2に設けられた、少なくともジャイロセンサと加速度センサの一方を有する姿勢センサ28から映像表示装置の姿勢変化量を計測する。モータ制御部22は、姿勢検出部27から出力される検出結果を示す情報に応じてモータ4、4′の駆動モードを設定し制御指令値を出力する。
【0035】
図8は、本実施形態における音声出力部21の設定とモータ4、4′の駆動モードの関係を説明する図である。本実施形態では、第一の実施形態と同様に音声出力部21の設定には内蔵スピーカ24に音声データを出力する設定(第1の設定)と外部音響機器に音声データを出力する設定(第2の設定)とがあるものとする。第一の実施形態では、外部音響機器に音声データを出力する設定である場合、モータ4、4′の駆動音はユーザの没入感や臨場感の妨げになりにくいため通常駆動モード設定するようにした。
【0036】
しかしながら、外部音響機器に音声データを出力する設定である場合であっても、モータ駆動による機械的振動は振動伝搬するため、ユーザの没入感や臨場感の低下を招くおそれがある。
【0037】
そこで、本実施形態では駆動モードとして、第一の実施形態で説明した通常駆動モードと駆動音低減モードの他に振動低減モード(第3の駆動モード)を設定可能にする。振動低減モード14は、通常駆動モードよりもモータ駆動に伴う機械的振動を抑制することが可能なモードであり、通常駆動モードよりも加速度上限値が低いモードである。
【0038】
図8に示すように、外部音響機器に音声データを出力する設定である場合に通常駆動モードだけでなく振動低減モードを設定可能にすることで、外部音響機器に音声データを出力する設定である場合にユーザの没入感や臨場感の低下を抑えることができる。
【0039】
本実施形態では、外部音響機器に音声データを出力する設定である場合に通常駆動モードを設定するか振動軽減モードを設定するかを映像表示装置の姿勢に応じて設定する。映像表示装置が静止している状態ではモータ駆動による機械的振動をユーザが感じやすい一方、映像表示装置が動いている状態ではモータ駆動による機械的振動をユーザが感じにくい。そこで、姿勢センサ28から出力される検出信号の姿勢変化量が閾値以上の場合や、姿勢センサ28から出力される検出信号の姿勢変化量の所定期間内における変化頻度が所定値以上の場合に振動軽減モードを設定する。このように駆動モードを設定することで、機械的振動をユーザが感じやすい状態にてユーザの没入感や臨場感の低下を抑えることができる。
【0040】
なお、駆動モードの設定については、第一の実施形態と同様にユーザ操作などのユーザの意図に応じて駆動モードを設定するにしてもよい。その場合、内蔵スピーカ24に音声データを出力する設定である場合でも振動低減モードを設定可能にしてもよい。
【0041】
振動低減モード14が選択されるとき、振動低減モードの加速度上限値を通常モードの加速度上限値よりも低い値に設定する。設定値は任意で例えば振動低減モードでは通常モードの1/2や1/4といった値にしたり、ユーザ操作に応じた値にしてもよい。あるいは、視聴中の姿勢センサ28の出力信号を解析して得た姿勢の検出結果を示す情報に応じて設定してもよいし、映像コンテンツ再生中にリアルタイムの姿勢の検出結果を示す情報を入手して連続的に加速度上限値を変更するようにしてもよい。
【0042】
(第三の実施形態)
次に、本発明にかかる第三の実施形態を説明するが、第一の実施形態または第二の実施形態と同じ個所は詳細な説明を省略する、
図9は、本実施形態における音声出力部21の設定とモータ4、4′の駆動モードの関係を説明する図である。本実施形態では駆動モードとして、第1及び第二の実施形態で説明した駆動音低減モードと振動低減モードの代わりに振動・駆動音低減モード(第4の駆動モード)を設定可能にする。
【0043】
振動・駆動音低減モードは、モータ駆動による機械的振動及び駆動音を抑えるため通常駆動モードよりも速度上限値及び加速度上限値が低いモードである。振動・駆動音低減モードでは、第一及び第二の実施形態で説明した方法と同様の方法で速度上限値及び加速度上限値を設定すればよい。
【0044】
なお、本実施形態では、
図9に示すように音声出力部21の設定がどちらの場合であっても振動・駆動音低減モードを設定可能としているが、駆動音の影響は音声出力部21の設定に応じて差異がある。そのため、内蔵スピーカ24に音声データを出力する設定である場合に振動・駆動音低減モードであるときは、外部音響機器に音声データを出力する設定である場合に振動・駆動音低減モードであるときよりも速度上限値を低くしてもよい。
【0045】
また、振動・駆動音低減モードに設定する条件は、第一の実施形態で駆動音低減モードに設定する条件及び第二の実施形態で振動低減モードに設定する条件の両方と等しくすればよい。この場合、駆動音低減モードに設定する条件と振動低減モードに設定する条件の一方を満たした場合に振動・駆動音低減モードに設定してもよいし、両方の条件を満たした場合に振動・駆動音低減モードに設定してもよい。
【0046】
また、駆動モードの設定については、第一及び第二の実施形態と同様にユーザ操作などのユーザの意図に応じて駆動モードを設定するにしてもよい。
【0047】
以上のように、本実施形態では、状況に応じてモータの駆動音及び機械的振動を抑制する駆動モードでモータを駆動可能なため、3D映像をユーザに見せるための機構の一部をモータによって移動させることによる没入感や臨場感の低下を抑えることができる。
【0048】
なお、上記の3つの実施形態では、モータ4、4′の駆動モードの設定に関して説明したが、光学ユニット7aと光学ユニット7bの相対距離は映像コンテンツ視聴中に変更しないようにしてもよい。すなわち、映像コンテンツ視聴中はモータ4′を駆動させず、上述したような駆動モードの設定をモータ4のみを対象にしてもよい。
【0049】
また、上記の3つの実施形態では、3D映像をユーザに見せるための機構の一部をモータによって移動させる例として、ディスプレイ5と接眼光学系6の少なくとも一方及び光学ユニット7aと光学ユニット7bの少なくとも一方を移動させる例を説明した。しかしながら、ディスプレイ5と接眼光学系6の少なくとも一方のみをモータによって移動させてもよいし、光学ユニット7aと光学ユニット7bの少なくとも一方のみをモータによって移動させてもよい。あるいは、上記以外の機構の一部をモータによって移動させてもよい。
【0050】
また、上記の3つの実施形態では、頭部装着部2に内蔵スピーカ24を設けた構成を説明したが、本体部1に内蔵スピーカ24を設けた構成でもよい。
【0051】
また、映像表示装置全体を制御する各種の回路は本体部1と頭部装着部2のどちらが有していてもよい。
【0052】
また、上記の3つの実施形態では、速度上限値や加速度上限値の相対的な高低を説明するために通常駆動モードと低減モードという表現を用いているが、どちらが通常駆動モードであってもよい。例えば、速度上限値や加速度上限値が相対的に低い駆動モードを通常駆動モードとし、通常駆動モードよりも速度上限値や加速度上限値が相対的に高い駆動モードを高駆動モードとしてもよい。
【0053】
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【0054】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
【0055】
本実施形態の開示は、以下の構成を含む。
(構成1)
ユーザの頭部に装着して使用可能な映像表示装置であって、
表示部と、
前記表示部に表示された映像をユーザに導く接眼光学系と、
前記表示部と前記接眼光学系の少なくとも一方を前記接眼光学系の光軸と平行な方向に移動させる駆動力を発生させるモータと、
前記表示部に表示させる映像に関連する音声データを出力する出力部と、
前記出力部による前記音声データの出力先に応じて前記モータの駆動モードを制御する制御手段と、を有することを特徴とする映像表示装置。
(構成2)
ユーザの頭部に装着して使用可能な映像表示装置であって、
表示部と、前記表示部に表示された映像をユーザに導く接眼光学系と、をそれぞれ有する左眼用光学ユニットと右眼用光学ユニットと、
前記左眼用光学ユニットと前記右眼用光学ユニットの少なくとも一方を前記接眼光学系の光軸と直交する方向に移動させる駆動力を発生させるモータと、
前記表示部に表示させる映像に関連する音声データを出力する出力部と、
前記出力部による前記音声データの出力先に応じて前記モータの駆動モードを制御する制御手段と、を有することを特徴とする映像表示装置。
(構成3)
前記制御手段は、前記音声データの出力先が内蔵スピーカである場合と前記音声データの出力先が外部音響機器である場合とで、自動的に設定される前記モータの駆動モードを異ならせることを特徴とする構成1または2に記載の映像表示装置。
(構成4)
前記制御手段は、前記音声データの出力先が内蔵スピーカである場合、前記音声データの出力先が外部音響機器である場合よりも速度上限値が低い駆動モードを設定することを特徴とする構成3に記載の映像表示装置。
(構成5)
前記制御手段は、前記音声データの出力先が内蔵スピーカである場合と前記音声データの出力先が外部音響機器である場合とで、自動的に設定可能な前記モータの駆動モードを異ならせることを特徴とする構成1または2に記載の映像表示装置。
(構成6)
前記制御手段は、前記音声データの出力先が内蔵スピーカである場合、前記音声データの出力先が外部音響機器である場合よりも前記モータの速度上限値が低い駆動モードを設定可能にすることを特徴とする構成5に記載の映像表示装置。
(構成7)
前記制御手段は、前記音声データの出力先が内蔵スピーカである場合、前記モータの速度上限値が異なる2つの駆動モードを設定可能にすることを特徴とする構成5または6に記載の映像表示装置。
(構成8)
前記制御手段は、前記音声データの出力先が内蔵スピーカである場合、前記音声データを再生する際のボリューム値に応じて前記モータの駆動モードを設定することを特徴とする構成5ないし7のいずれか一つに記載の映像表示装置。
(構成9)
前記制御手段は、前記音声データの出力先が内蔵スピーカである場合、前記音声データの示す音量に応じて前記モータの駆動モードを設定することを特徴とする構成5ないし7のいずれか一つに記載の映像表示装置。
(構成10)
前記映像表示装置の姿勢を検出する姿勢検出部を有し、
前記制御手段は、前記音声データの出力先が外部音響機器である場合、前記姿勢検出部の検出結果に応じて自動的に設定される前記モータの駆動モードを異ならせることを特徴とする構成1ないし9のいずれか一つに記載の映像表示装置。
(構成11)
前記制御手段は、前記音声データの出力先が外部音響機器である場合、前記モータの加速度上限値が異なる2つの駆動モードを設定可能にすることを特徴とする構成1ないし10のいずれか一つに記載の映像表示装置。
【符号の説明】
【0056】
1 本体部
2 頭部装着部
3 眼
4 モータ
5 ディスプレイ
6 接眼光学系
7 光学ユニット
20 本体システム制御部
21 音声出力部
22 モータ制御部
23 音量設定部
24 内蔵スピーカ
25 外部音響機器
26 ボリューム設定部
27 姿勢検出部
28 姿勢センサ