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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025143784
(43)【公開日】2025-10-02
(54)【発明の名称】食品レシピ生成システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20250925BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024043217
(22)【出願日】2024-03-19
(71)【出願人】
【識別番号】522433111
【氏名又は名称】山口 崇
(74)【代理人】
【識別番号】100166589
【弁理士】
【氏名又は名称】植村 貴昭
(72)【発明者】
【氏名】山口 崇
【テーマコード(参考)】
5L050
【Fターム(参考)】
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】人間、及び人間以外の特定の動物が同じ食品を食べる場合に好適な食品のレシピを生成する食品レシピ生成システムを提供する。
【解決手段】食品サービスシステム1は、食品のレシピを生成し、ユーザに提供する食品レシピ生成システムであって、前記食品は、人間、及び人間以外の特定の動物の両方で食用にすることが可能であり、前記レシピは、サプリメントの選択を起点とし、当該レシピにより実現する食品が前記特定の動物に必要な栄養素を全て含む様に生成され、前記食品レシピ生成システム1は、前記サプリメントをユーザに提供する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品のレシピを生成し、ユーザに提供する食品レシピ生成システムであって、
前記食品は、人間、及び人間以外の特定の動物の両方で食用にすることが可能であり、
前記レシピは、サプリメントの選択を起点とし、当該レシピにより実現する食品が前記特定の動物に必要な栄養素を全て含む様に生成され、
前記食品レシピ生成システムは、前記サプリメントをユーザに提供することを特徴とする食品レシピ生成システム。
【請求項2】
食品のレシピを生成する食品レシピ生成システムであって、
前記食品は、人間、及び人間以外の特定の動物の両方で食用にすることが可能であり、
前記レシピは、当該レシピにより実現する食品が前記特定の動物に必要な栄養素を全て含む様に生成されることを特徴とする食品レシピ生成システム。
【請求項3】
前記レシピは、前記ユーザからの前記特定の動物の情報を参考にして生成されることを特徴とする請求項2に記載の食品レシピ生成システム。
【請求項4】
前記レシピは、前記ユーザに送信され、前記ユーザからのフィードバック情報により修正された複数のオプションのレシピに変換され再度前記ユーザに送信されることを特徴とする請求項2または3に記載の食品レシピ生成システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、人間、及び人間以外の特定の動物の両方で食べることが可能な食品のレシピを生成する食品レシピ生成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に市販されているペットフードは、含有される水含有量によっていくつかのタイプに分類できる。すなわち、水含有量が約10%以下のドライタイプ、水含有量が約20~40%のソフトドライタイプ及びセミモイストタイプ、及び、水含有量が約70%以上のウエットタイプ(例えば、缶詰類)である。この中でも、ドライタイプ、ソフトドライタイプ、セミモイストタイプのペットフードは、栄養バランスが調整しやすく、大量生産可能で、生産・流通コストも低いことから、ペットフードの主流となっている。
【0003】
このようなペットフードの一例として、特許文献1には、鹿骨スープを利用した植物性ドッグフードが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2016-42864号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、人間とペットが屋内で一緒に生活する家庭が増えてきており、人間とペットが一緒に同じ食品を食べられるようにする需要が高まってきている。しかしながら従来の多くのペットフードは、人間の食品衛生基準を満たしていないものがあり、一方、人間が食べる食品は、栄養バランスや成分(例えば、塩分濃度、犬や猫に対して毒性を発揮する玉葱等)がペットに適していないものがあり、問題が多かった。
【0006】
一方、人間が生きていく上で必要とする栄養素量は、犬が生きていく上で必要とする栄養素量と大差ないのが現状で、ドッグフードをAAFCO基準で栄養素量をクリアした場合、ほぼ、栄養機能食品で求められる個々の栄養素量を満たしている。
【0007】
栄養機能食品は健康食品の1種で、「トクホ」「機能性食品」と同列視できるものである。
【0008】
愛犬の屋内飼育率が80%を超える現在、飼い主自身が安全安心して食べられるものを愛犬にも与えたいというニーズが増えてきている。そこで、人にとっては安全だが、犬にとっては有害な材料を徹底排除し、こうしたニーズを100%満たし、人も犬もでも栄養をしっかりと確保できる食生活を送ってもらいたいというのが、本発明の目指すところである。
【0009】
また、近年のペットフード市場においては、一般的な栄養ニーズに基づく製品が主流であり、これらは必ずしも高い品質基準や個別の健康要件に対応しておらず、個々のペットの具体的な健康状態や栄養要求に対応する製品は限られている。
【0010】
ペットフードの需要としては、年齢や健康状態に応じた介護食や総合栄養食の必要性が含まれる。このため、特定の健康問題を抱えるペットや特殊な食事要件を持つペットに対して適切な食品選択を行うのは、尚更難しくなっていた。
【0011】
AAFCO(米国飼料検査官協会)は、ペットフードの栄養組成に関する包括的なガイドラインを提供しており、この基準はペットフードの栄養バランスと安全性を確保するための業界標準となっている。しかしながら、従来、市場に出回っている既製のペットフードは、多様な健康状態や個々の栄養要件に完全に対応していないことが多かった。
【0012】
尚、AAFCOの栄養基準は、あくまで栄養基準であって、原材料の衛生基準に関しては規定されていない。また、ドッグフードの製造は、国内において「愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律(ペットフード安全法)」に基づいており、愛玩動物の健康維持・増進に重きを置いたもので、製造に関しては「届出制」である。一方で食品は「食品衛生法」を基軸に整備されており、「健康被害の防止」(すなわち食中毒・毒素等による健康被害の未然防止)を主軸としているため、食品製造は「許可制」である。残留毒素の規定に関してもペットフード安全法においてはかなり緩い内容となっており、衛生面・被害発生防止両方の観点から言っても、「人」が食べるものと「犬」が食べるものとは大きな差異がある。
【0013】
本発明は、これらの問題点に鑑み、人間、及び人間以外の特定の動物が同じ食品を食べる場合に好適な食品のレシピを生成する食品レシピ生成システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の第1の観点における食品レシピ生成システムは、食品のレシピを生成し、ユーザに提供する食品レシピ生成システムであって、前記食品は、人間、及び人間以外の特定の動物の両方で食用にすることが可能であり、前記レシピは、サプリメントの選択を起点とし、当該レシピにより実現する食品が前記特定の動物に必要な栄養素を全て含む様に生成され、前記食品レシピ生成システムは、前記サプリメントをユーザに提供することを特徴とする。
【0015】
本発明の第2の観点における食品レシピ生成システムは、食品のレシピを生成する食品レシピ生成システムであって、前記食品は、人間、及び人間以外の特定の動物の両方で食用にすることが可能であり、前記レシピは、当該レシピにより実現する食品が前記特定の動物に必要な栄養素を全て含む様に生成されることを特徴とする。
【0016】
好適には、前記レシピは、前記ユーザからの前記特定の動物の情報を参考にして生成される。
【0017】
また、前記レシピは、前記ユーザに送信され、前記ユーザからのフィードバック情報により修正された複数のオプションのレシピに変換され再度前記ユーザに送信される。
【発明の効果】
【0018】
本発明における食品レシピ生成システムによって、人間、及び人間以外の特定の動物が同じ食品を食べる場合に好適な食品のレシピを生成する食品レシピ生成システムを提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の第1実施形態に係る食品レシピ生成システムの概略構成を示すブロック図である。
図2】本発明の第1実施形態に係る食品レシピ生成システムの処理を示す第1のフローチャートである。
図3】本発明の第1実施形態に係る食品レシピ生成システムの処理を示す第2のフローチャートである。
図4】本発明の第2実施形態に係る食品レシピ生成システムの処理を示す第1のフローチャートである。
図5】本発明の第2実施形態に係る食品レシピ生成システムの処理を示す第2のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る食品レシピ生成システムを用い食品サービスシステムの概略構成を示すブロック図である。
図2は、本発明の第1実施形態に係る食品サービスシステムの処理を示す第2のフローチャートである。
図3は、本発明の第1実施形態に係る食品サービスシステムの処理を示す第2のフローチャートである。
【0021】
<食品レシピ生成システムの概略構成>
図1に示すように、第1実施形態の食品サービスシステム1は、インターネット2と、食品サービス会社3の情報サービス事業側31に設置され、インターネット2を介して食品レシピ生成等の食品サービスの情報サービス事業を行うサーバ32と、食品サービス会社3内の食品工場4に設置され、食品サービス会社3のサーバ32と接続するコンピュータ41と、ペットを飼う複数のユーザがそれぞれ所持する複数のユーザ端末(例えば、スマートフォン、デスクトップ、タブレット等、)5-1、5-2…5-nとから構成される。
【0022】
食品サービス会社3のサーバ32は、各ユーザとの契約に応じて、ウエブページを用いてペット情報入力用のチェックシートを含むデータを各ユーザのユーザ端末5-1、5-2…5-nに送信する。
【0023】
また、食品サービス会社3のサーバ32は、各ユーザからの情報とAAFCO(米国飼料検査官協会)のガイドラインに準拠し、このガイドラインの内容に肉付けを行い、人間、及び人間以外の特定の動物(犬、猫等)の両方で食用にすることが可能であるとともに、特定の動物の健康状態や食の好みに合わせてカスタマイズされた食品のレシピを各ユーザに提供する。
【0024】
この場合の食品の一例として、例えば肉入り麦雑炊があり、この場合の肉入り麦雑炊は、塩分量がAAFCO2016栄養基準(例えば、小型成犬向け)に基づく許容範囲内に収められている。
【0025】
ここで、塩分の摂りすぎは、犬にとっては害悪のため、この場合の食品は、薄味に設定されており、人間が食べる場合は、好みに応じて味を濃くできるようにしている。
【0026】
さらに詳細に説明すると、食品サービス会社3のサーバ32のデータベースは、以下に大別される。
【0027】
(1)AAFCO栄養基準データベースは、後述の判定フローA2を含む。
(2)ライフステージデータベースは、後述の判定フローA1、A3、A4を含む。
(3)犬種カテゴリーデータベースは、後述の判定フローA6を含む。
(4)サプリメントデータベースは、後述のレシピ確定フローB1を含む。
(5)日本食品標準成分表データベースは、後述のレシピ確定フローB2を含む。
(6)アレルギー・症例データベースは、後述のレシピ確定フローB3→B2を含む。
(7)個体別栄養成分構成レシピデータベースは、特定の動物の個体別に対応はる栄養成分構成を記憶している。
【0028】
判定フローについては、後述の図2のステップS8において説明する。
レシピ確定フローについては、後述の図3のステップS19において説明する。
【0029】
食品工場4のコンピュータ41は、食品サービス会社3のサーバ32から食品のレシピのデータを受信する。
【0030】
食品工場4は、コンピュータ41の受信した食品のレシピに基づいて食品の製造を行う。
【0031】
<食品レシピ生成システム1の処理>
次に、ユーザ側と、食品サービス会社3の情報サービス事業側31と、食品工場4側とのやり取りを図2及び図3のフローチャートを用いて説明する。
【0032】
図2及び図3では、ユーザ端末5-1、5-2…5-nの内、一つをユーザ側のユーザ端末として説明する。
【0033】
図2に示すように、ペットを飼うユーザは、ステップS1において、ユーザ端末を用いて、食品サービス会社3の情報サービス事業側31のサーバ32により開設された食品サービスシステム1の登録ウエブページにアクセスする。
【0034】
これにより、情報サービス事業側31のサーバ32は、ステップS2において、登録ウエブページのデータをユーザ側のユーザ端末に送信し、ユーザ端末に登録ウエブページを表示させる。
【0035】
この後、ユーザ側は、ステップS3において、ユーザ端末に表示された登録ウエブページに対して住所、氏名、メールアドレス等の登録の入力処理を行う。
【0036】
これにより、情報サービス事業側31のサーバ32は、ステップS4において、ユーザの登録処理を行う。
【0037】
登録が完了すると、情報サービス事業側31のサーバ32は、ステップS5において、チェックシートを含むペット情報入力ウエブページのデータを、ユーザ端末に送信し、ユーザ端末に登録ウエブページを表示させる。
【0038】
この後、ユーザ側は、ステップS6において、ユーザ端末に表示されたペット情報入力ウエブページのチェックシートに対してペット情報(犬の場合、犬種、年齢、体重、体長、健康状態、特別な食事要件(アレルギー含む)、既往症、病気履歴、飼育環境等)の入力処理を行い、入力したペット情報を食品サービス会社3の情報サービス事業側31のサーバ32に送信する。
【0039】
これにより、情報サービス事業側31のサーバ32は、ステップS7において、ユーザ端末から受信したペット情報の分析処理を行い、ステップS8において、ペットの栄養要件となる個体のペットとして必要な栄養素量の判定処理(例えば、ライフステージと犬種に基づく栄養要件の判定、犬種ごとの特定の栄養ニーズや健康リスクを考慮)を行う。
【0040】
ステップS8の判定フローについて。ペットを犬として以下に詳細に説明する。
まず、サーバ32は、ライフステージデータベースの判定フローA1において、子犬か成犬かを年齢基準で切り分ける(生後1年未満は子犬・1年以上は成犬と定義)。
【0041】
次に、サーバ32は、AAFCO栄養基準データベースの判定フローA2において、AAFCO2016栄養基準情報を抽出し、基本情報とする。
【0042】
次に、サーバ32は、ライフステージデータベースの判定フローA3において、更に(a1)、(a2)の条件で、年齢層による成犬期とシニア期の振り分けを行う。
(a1)小型犬(9kg以下)・中型犬(約~20kg)は、生後7年からシニア期として振り分ける。
(a2)大型犬(約~40kg)・超大型犬(約40kg~)は、生後6年からシニア期として振り分ける。
【0043】
次に、サーバ32は、ライフステージデータベースの判定フローA4において、上記判定フローA3からメスの場合、更に通常期・妊娠期・産後に振り分け、ステージ状態を確定する。尚、通常期は、妊娠期及び産後を除いたステージとする。妊娠期は、妊娠後出産までのステージ、産後は出産後8週間までとする。
【0044】
次に、サーバ32は、判定フローA5において、判定フローA1~A4を前提にペット犬の体重を加味した栄養素量を最適化し、1次栄養素データとする。
【0045】
次に、サーバ32は、犬種カテゴリーデータベースの判定フローA6において、上記1次栄養データに犬種情報のデータとしての取り込みを行う。犬種情報は以下のカテゴリー(b1)~(b7)で振り分ける。
【0046】
(b1)アスリート型
特徴: 筋肉質で引き締まった体、強い後肢、発達した胸筋。
例: ボーダーコリー、グレーハウンド、ドーベルマン。
(b2)作業型
特徴: 堅実な骨格、強靭な体つき、体重と筋肉量のバランスが取れた構造。
例: セントバーナード、アラスカン・マラミュート、ベルジャン・マリノア。
(b3)短足型
特徴: 足が短く、体は長い。低い地面クリアランス。
例: ダックスフンド、コーギー、バセット・ハウンド。
(b4)短毛型
特徴: 短い被毛、体のラインがはっきりしている。
例: ビーグル、ボクサー、アメリカン・ピットブル・テリア。
(b5)長毛型
特徴: 長い被毛、しばしば美しいたてがみや尾が特徴。
例: シェットランド・シープドッグ、コリー、アフガン・ハウンド。
(b6)トイ型
特徴: 小さな体格、愛らしい外見、しばしば長寿。
例: マルチーズ、トイ・プードル、パピヨン。
(b7)巨大型
特徴: 非常に大きな体格と強い骨格。
例: グレート・デーン、マスティフ、アイリッシュ・ウルフハウンド。
【0047】
次に、サーバ32は、判定フローA7において、1次栄養データに上記判定フローA6の犬種情報を取り込み、栄養素データを最適化しこれを2次栄養素データとする。
【0048】
次に、サーバ32は、判定フローA8において、上記判定フローA7にユーザの飼っている犬特有の体重・アレルギー・症状データを取り込み、固体としての栄養素量を最適化し、これを3次栄養データとする。
【0049】
次に、サーバ32は、判定フローA9において、原則的に、上記判定フローA7の2次栄養素データもしくは判定フローA8の3次栄養データが個体犬として必要な栄養素量となる。
【0050】
次に、情報サービス事業側31のサーバ32は、ステップS9において、ペットの栄養要件の評価処理(例えば、体重と健康状態に基づく栄養要件の評価)を行い、ステップS10において、AAFCO(米国飼料検査官協会)の基準に基づく食材とサプリメントの選択を行う
【0051】
ステップS10で用いられるサプリメントデータベースの確定フローB1は、上記判定フローA9において確定した3次栄養データから、基本設定している近似値のサプリを選択する。
【0052】
次に、情報サービス事業側31のサーバ32は、ステップS11において、当該食材とサプリメントを用いて、ユーザ(飼い主)への提案として、AIにより食品の確定レシピを生成(例えば、各犬種のライフステージ、健康状態、アレルギー情報に基づくカスタマイズされた食事プランの生成)する。当該レシピにより実現する食品は、人間、及びペット(人間以外の特定の動物)の両方で食用にすることが可能であり、前記特定の動物に必要な栄養素を全て含む。
【0053】
ステップS11で用いられる日本食品標準成分表データベースの確定フローB2は、確定栄養データからサプリの栄養データを差し引き、日本食品標準成分表2020年版(八訂)の原料素材(食材)・各種栄養成分データから犬が摂取してはいけない原料素材を除外し、最適な原料素材(食材)の組み合わせを選択し1次確定レシピとする。
【0054】
ステップS11で用いられるアレルギー・症例データベースの確定フローB3は、上記確定フローB2で選択した1次確定レシピで選択されている各種原料素材に関して、固体としての犬特有のアレルギー・症状データを発生させる成分の有無を日本食品標準成分表2020年版(八訂)データへ照会し、再度確認し、2次確定レシピとして取り込む。
【0055】
次に、情報サービス事業側31のサーバ32は、生成した2次確定レシピのデータを、ステップS12において、販売フローC1により、ユーザ側のユーザ端末に送信するとともに、確定レシピのデータの販売処理として、ユーザからサービス料を引き落とす。
【0056】
ステップS12では、販売フローC1に加えて確定フローB4が実行される。確定フローB4は、2次確定レシピとしてサプリ+原料レシピをユーザに公開するためのものである。
【0057】
これにより、ユーザ端末は、ステップS13において、食品サービス会社3の情報サービス事業側31のサーバ32からのレシピのデータを受信し、2次確定レシピとしてサプリ+原料レシピを画面に表示する。
【0058】
この後、ユーザは、ステップS14において、2次確定レシピを確認し、2次確定レシピに対するフィードバック(レシピに対する改善点や評価を伝え、軌道修正を要望するための情報)をユーザ端末に入力して、食品サービス会社3の情報サービス事業側31サーバ32に送信する。
【0059】
これにより、情報サービス事業側31のサーバ32は、ステップS15において、ユーザ端末からのフィードバックに基づいて、AIにより必要に応じたレシピの調整処理を行い、ステップS16において、複数の調整されたレシピを製品化オプション(例えば、ユーザは、第1オプションのレシピに基づいた完全なフードの委託製造、第2オプションのレシピに対応したサプリメントのみの購入等を選択可能)として生成し、ステップS17において、生成した製品化オプションのデータをユーザ端末に送信して、ユーザ端末に製品化オプションのデータを表示させる。
【0060】
この後、ユーザ側は、ステップS18において、ユーザ端末に表示された複数の製品化オプション(複数の調整されたレシピ)の内、気に入った製品化オプションを選択入力し、選択した製品化オプションのデータを食品サービス会社3のサーバ32に送信する。
【0061】
これにより、図3に示すように、情報サービス事業側31のサーバ32は、販売フローC2により、ユーザが選択した製品化オプションを、ステップS19において、正式なレシピとして確定する。販売フローC2では、食品の製造を希望する希望者にはステップS20~S24に移行して製造まで対応し、サプリメントのみを希望するユーザには、サプリメントの発送と料金の引き落としを行う。従って、サプリメントのみを希望するユーザには、データベースを保有し、サーバ32を介することで完結できるようになっている。
【0062】
この後、情報サービス事業側31のサーバ32は、ステップS20において、正式なレシピとして確定した確定レシピと確定レシピに基づく食品またはサプリメントの発注データを、インターネット2を介して食品工場4のコンピュータ41に送信する。
【0063】
これにより、食品工場4のコンピュータ41は、ステップS21において、モニタに確定レシピと確定レシピに基づく食品またはサプリメントの発注データを表示し、確定レシピに基づく食品またはサプリメントの製造処理(食材の手配、業務員への食品製造指示等)を行う。これにより製造された食品は、ステップS22において、加熱殺菌、冷蔵等の品質管理が行われ、ステップS23において、配送処理として、配送業者によりユーザ側に配送する。
【0064】
この後、ユーザは、ステップS24において、配送業者により配送された食品を受け取る。
【0065】
このフローチャートは、犬種等を含む各ペットの個別のニーズに対応した栄養バランスの取れた食事プランの生成プロセスを詳細に説明している。また、このフローチャートは、ユーザが自らのニーズに応じて製品化の方法を選択できる柔軟性を提供している。
【0066】
<第1実施形態の構成及び効果>
このような第1実施形態の構成及び効果を纏めて説明すると、食品サービスシステム1は、図2及び図3のステップS5~S19に示すように、食品のレシピを生成する食品レシピ生成システムを構成しており、前記食品は、人間、及び人間以外の特定の動物の両方で食用にすることが可能であり、前記レシピは、当該レシピにより実現する食品が前記特定の動物に必要な栄養素を全て含む様に生成される。
【0067】
前記レシピは、前記ユーザからの前記特定の動物の情報を参考にして生成される。
また、前記レシピは、前記ユーザに送信され、前記ユーザからのフィードバック情報により修正された複数のオプションのレシピに変換され再度前記ユーザに送信される。
【0068】
このような構成を有することから、本発明の第1実施形態の食品サービスシステム1(食品レシピ生成システム)は、人間、及び人間以外の特定の動物が同じ食品を食べる場合に好適な食品のレシピを生成する食品レシピ生成システムを提供することが可能となる。
【0069】
また、本発明の第1実施形態の食品サービスシステム1は、ペットフード(食品)の品質を人間の食品基準に準拠させることに焦点を当て、特定の動物(ペット、犬、猫等)の健康維持及び栄養確保に特化したレシピ生成システムを提供する。このシステムは、個々の特定の動物のニーズに合わせて最適化された食事計画を策定し、同時にペットフードの安全性と品質を保証する。
【0070】
さらに、本発明の第1実施形態の食品サービスシステム1は、飼い主から提供される特定の動物(ペット、犬、猫等)の健康情報(年齢、体重、アレルギー状況、既往症など)に基づき、人間の食品基準に準拠した高品質なペットフードのカスタマイズされたレシピを生成するシステムを提供する。
【0071】
第1実施形態により、ペットの健康状態や嗜好性に応じた最適な食事が提供できるようになる。特に、AAFCOの栄養組成基準に準拠していることにより、ペットの栄養ニーズを正確に満たしつつ、その健康状態や特定の要件に対応したカスタマイズされた食事プランを生成することが可能となる。
【0072】
これにより、ペットの健康と福祉の向上が期待でき、特に病気の予防や健康状態の管理において効果的である。飼い主は、信頼できる栄養基準に基づいた、例えば愛犬に合った栄養バランスの取れた食事を提供できることで安心感を得られる。また、AAFCO基準に準拠することで、このシステムはペットフード市場における新たなニーズに対応し、業界のイノベーションを促進する可能性がある。
【0073】
<第2実施形態>
図4は、本発明の第2実施形態に係る食品サービスシステムの処理を示す第1のフローチャートである。
図5は、本発明の第2実施形態に係る食品サービスシステムの処理を示す第2のフローチャートである。
【0074】
<食品レシピ生成システムの概略構成>
第2実施形態において、食品レシピ生成システム1の概略構成は、食品サービス会社3から食品工場4を外したものであり、データベースを保有し、サーバ32を介することで完結できるようになっている。他の概略構成は第1の実施形態と同様である。従って、以下の第2実施形態の説明では、図1を代用して説明する。
【0075】
図1において、食品サービス会社3の情報サービス事業側31のサーバ32は、各ユーザとの契約に応じて、ウエブページを用いてペット情報入力用のチェックシートを含むデータを各ユーザのユーザ端末5-1、5-2…5-nに送信する。
【0076】
また、食品サービス会社3の情報サービス事業側31のサーバ32は、各ユーザからの情報とAAFCO(米国飼料検査官協会)のガイドラインに準拠し、このガイドラインの内容の肉付けを行い、サプリメントの提供を起点として、人間、及び人間以外の特定の動物(犬、猫等)の両方で食用にすることが可能であるとともに、特定の動物の健康状態や食の好みに合わせてカスタマイズされた食品のレシピを各ユーザに提供する。
【0077】
この場合の食品の一例として、例えば肉入り麦雑炊があり、この場合の肉入り麦雑炊は、食材に食品サービス会社3が提供するサプリメント加えて調理するものであり、塩分量がAAFCO2016栄養基準(例えば、小型成犬向け)に基づく許容範囲内に収められているとともに、特定の動物の細かい分類、病気、体質に基づいてサプリメントの成分の配合調整が行われている。
【0078】
さらに、この肉入り麦雑炊は、人間が食用とする場合、醤油や味噌を加えることで、塩味が人間に対して「おいしい」と感じるように材料が整えられている。
【0079】
<食品レシピ生成システム1の処理>
次に、ユーザ側と、食品サービス会社3の情報サービス事業側31とのやり取りを図4及び図5のフローチャートを用いて説明する。
【0080】
図4及び図5では、ユーザ端末5-1、5-2…5-nの内、一つをユーザ側のユーザ端末として説明する。
【0081】
図4に示すように、ペットを飼うユーザは、ステップS31において、ユーザ端末を用いて、食品サービス会社3の情報サービス事業側31のサーバ32により開設された食品サービスシステム1の登録ウエブページにアクセスする。
【0082】
これにより、情報サービス事業側31のサーバ32は、ステップS32において、登録ウエブページのデータをユーザ側のユーザ端末に送信し、ユーザ端末に登録ウエブページを表示させる。
【0083】
この後、ユーザ側は、ステップS33において、ユーザ端末に表示された登録ウエブページに対して住所、氏名、メールアドレス等の登録の入力処理を行う。
【0084】
これにより、情報サービス事業側31のサーバ32は、ステップS34において、ユーザの登録処理を行う。
【0085】
登録が完了すると、情報サービス事業側31のサーバ32は、ステップS35において、チェックシートを含むペット情報入力ウエブページのデータを、ユーザ端末に送信し、ユーザ端末に登録ウエブページを表示させる。
【0086】
この後、ユーザ側は、ステップS36において、ユーザ端末に表示されたペット情報入力ウエブページのチェックシートに対してペット情報(犬の場合、犬種、年齢、体重、体長、健康状態、特別な食事要件(アレルギー含む)、既往症、病気履歴、飼育環境等)の入力処理を行い、入力したペット情報を食品サービス会社3の情報サービス事業側31のサーバ32に送信する。
【0087】
これにより、情報サービス事業側31のサーバ32は、ステップS37において、ユーザ端末から受信したペット情報の分析処理を行い、ステップS38において、ペットの栄養要件の判定処理(例えば、ライフステージと犬種に基づく栄養要件の判定、犬種ごとの特定の栄養ニーズや健康リスクを考慮)を行う。
【0088】
次に、情報サービス事業側31のサーバ32は、ステップS39において、ペットの栄養要件の評価処理(例えば、体重と健康状態に基づく栄養要件の評価)を行い、ステップS40において、AAFCO(米国飼料検査官協会)の基準に基づくとともに、このガイドラインの内容の肉付けとして、特定の動物の細かい分類、病気、体質に基づいて成分の配合調整が行われたサプリメントの選択を行う。
【0089】
次に、情報サービス事業側31のサーバ32は、ステップS41において、サプリメントの選択を起点として、AAFCOの基準に基づくとともに、特定の動物の細かい分類、病気、体質に基づいて食材の選択を行う。
【0090】
次に、情報サービス事業側31のサーバ32は、ステップS42において、当該サプリメントと食材を用いて、ユーザ(飼い主)への提案として、AIにより食品のレシピを生成(例えば、各犬種のライフステージ、健康状態、アレルギー情報に基づくカスタマイズされた食事プランの生成)する。当該レシピにより実現する食品は、人間、及びペット(人間以外の特定の動物)の両方で食用にすることが可能であり、前記特定の動物に必要な栄養素を全て含む。また、味噌、醤油、シロップ等の調味料を加えることで、人間にとって適度な塩味、旨味、甘味等が得られるようになっている。
【0091】
次に、食品サービス会社3の情報サービス事業側31のサーバ32は、生成したレシピのデータを、ステップS43において、販売フローにより、ユーザ側のユーザ端末に送信するとともに、確定レシピのデータの販売処理として、ユーザからサービス料を引き落とす。
【0092】
これにより、ユーザ端末は、ステップS44において、食品サービス会社3の情報サービス事業側31のサーバ32からのレシピのデータを受信し、確定レシピとしてサプリ+原料レシピを画面に表示する。
【0093】
この後、ユーザは、ステップS45において、確定レシピを確認し、確定レシピに対するフィードバック(レシピに対する改善点や評価を伝え、軌道修正を要望するための情報)をユーザ端末に入力して、食品サービス会社3の情報サービス事業側31のサーバ32に送信する。
【0094】
これにより、食品サービス会社3の情報サービス事業側31のサーバ32は、ステップS46において、ユーザ端末からのフィードバックに基づいて、AIにより必要に応じたレシピの調整処理を行い、ステップS47において、複数の調整されたレシピを製品化オプション(提供する複数種類のサプリメントを提示し、ユーザは気に入ったサプリメントのみの購入等を選択可能)として生成し、ステップS48において、生成した製品化オプションのデータをユーザ端末に送信して、ユーザ端末に製品化オプションのデータを表示させる。
【0095】
この後、ユーザ側は、ステップS49において、ユーザ端末に表示された複数の製品化オプション(複数のサプリメント)の内、気に入った製品化オプションを選択入力し、選択した製品化オプションのデータを食品サービス会社3の情報サービス事業側31のサーバ32に送信する。
【0096】
これにより、図5に示すように、食品サービス会社3の情報サービス事業側31のサーバ32は、ユーザが選択したサプリメント及び食材を、ステップS50において、正式なレシピとして確定する。
【0097】
この後、情報サービス事業側31のサーバ32は、ステップS51において、正式なレシピとして確定した確定レシピのデータをユーザ側のユーザ端末に送信する。
【0098】
これにより、ユーザ端末は、ステップS52において、食品サービス会社3の情報サービス事業側31のサーバ32からの確定レシピのデータを受信し、確定レシピを画面に表示する。
【0099】
この後、情報サービス事業側31のサーバ32は、ステップS53において、確定レシピに基づくサプリメントの確保(サプリメントの在庫からの取り出し、サプリメントを製造会社へ手配、業務員へのサプリメントの製造指示等)を行う。これにより確保されたサプリメントは、ステップS54において、配送処理として、配送業者によりユーザ側に配送する。
【0100】
この後、ユーザは、ステップS55において、配送業者により配送されたサプリメントを受け取り、ステップS56において、ユーザ端末に表示された確定レシピの食材を確保し、確定レシピを見ながら、前記サプリメントと前記食材を用いて人間、及び人間以外の特定の動物の両方で食用にすることが可能の食品を調理する。
【0101】
このフローチャートは、犬種等を含む各ペットの個別のニーズに対応した栄養バランスの取れた食事プランの生成プロセスを詳細に説明している。また、このフローチャートは、ユーザが自らのニーズに応じて製品化の方法を選択できる柔軟性を提供している。
【0102】
<第2実施形態の構成及び効果>
このような第2実施形態の構成及び効果を纏めて説明すると、図4及び図5のステップS35~S56に示すように、食品サービスシステム1は、食品のレシピを生成し、ユーザに提供する食品レシピ生成システムであって、前記食品は、人間、及び人間以外の特定の動物の両方で食用にすることが可能であり、前記レシピは、サプリメントの選択を起点とし、当該レシピにより実現する食品が前記特定の動物に必要な栄養素を全て含む様に生成され、前記食品レシピ生成システム1は、前記サプリメントをユーザに提供する。
【0103】
また、食品サービスシステム1は、図4及び図5のステップS35~S50に示すように、食品のレシピを生成する食品レシピ生成システムを構成しており、前記食品は、人間、及び人間以外の特定の動物の両方で食用にすることが可能であり、前記レシピは、当該レシピにより実現する食品が前記特定の動物に必要な栄養素を全て含む様に生成される。
【0104】
前記レシピは、前記ユーザからの前記特定の動物の情報を参考にして生成される。
また、前記レシピは、前記ユーザに送信され、前記ユーザからのフィードバック情報により修正された複数のオプションのレシピに変換され再度前記ユーザに送信される。
【0105】
このような構成を有することから、本発明の第2実施形態の食品サービスシステム1(食品レシピ生成システム)は、サプリメントの選択を起点とし、人間、及び人間以外の特定の動物が同じ食品を食べる場合に好適な食品のレシピを生成し、前記サプリメントをユーザに提供する食品レシピ生成システムを提供することが可能となる。
【0106】
また、本発明の第2実施形態の食品サービスシステム1は、ペットフード(食品)の品質を人間の食品基準に準拠させることに焦点を当て、特定の動物(ペット、犬、猫等)の健康維持及び栄養確保に特化したレシピ生成システムを提供する。このシステムは、個々の特定の動物のニーズに合わせて最適化された食事計画を策定し、同時にペットフードの安全性と品質を保証する。
【0107】
さらに、本発明の第2実施形態の食品サービスシステム1は、飼い主から提供される特定の動物(ペット、犬、猫等)の健康情報(年齢、体重、アレルギー状況、既往症など)に基づき、人間の食品基準に準拠した高品質なペットフードのカスタマイズされたレシピを生成するシステムを提供する。
【0108】
第2実施形態により、ペットの健康状態や嗜好性に応じた最適な食事が提供できるようになる。特に、AAFCOの栄養組成基準に準拠していることにより、ペットの栄養ニーズを正確に満たしつつ、その健康状態や特定の要件に対応したカスタマイズされた食事プランを生成することが可能となる。
【0109】
これにより、ペットの健康と福祉の向上が期待でき、特に病気の予防や健康状態の管理において効果的である。飼い主は、信頼できる栄養基準に基づいた、例えば愛犬に合った栄養バランスの取れた食事を提供できることで安心感を得られる。また、AAFCO基準に準拠することで、このシステムはペットフード市場における新たなニーズに対応し、業界のイノベーションを促進する可能性がある。
【0110】
<付記>
<本発明に含まれる要素>
本発明は、個々のペットの栄養ニーズに合わせたカスタマイズされた食品レシピを生成するためのシステムであり、以下の要素を含む。
【0111】
(要素1:ユーザインターフェース)
本発明は、飼い主(ユーザ)がペットに関する情報(例えば、犬種、年齢、体重、健康状態、アレルギー情報等)を入力できるインターフェース(第1実施形態の場合はステップS6においてユーザ端末に表示されたペット情報入力ウエブページ、第2実施形態の場合はステップS36においてユーザ端末に表示されたペット情報入力ウエブページ)を有する。このインターフェースはオンラインでアクセス可能であり、直感的な操作が可能である。
【0112】
(ユーザインターフェースの情報入力フォーム)
本発明において、飼い主(ユーザ)飼い主は、フォーム(第1実施形態及び第2実施形態の場合、ペット情報入力ウエブページのチェックシート)を通じて、例えば、ペットの犬種、年齢、体重、現在の健康状態(肥満、食欲不振、嘔吐しやすい、下痢等)、特定のアレルギー(卵、牛乳、小麦等)に関する情報を入力する。
【0113】
(ユーザインターフェースのアクセシビリティ)
本発明において、インターフェースは、オンラインで利用可能であり、第1実施形態及び第2実施形態の場合のユーザ端末5-1、5-2…5-nのスマートフォン、デスクトップ、タブレット等、さまざまなデバイスからアクセスを可能とする。
本発明は、高いアクセシビリティを持つことで、いつでもどこでもペットの情報を更新することが可能である。
【0114】
(要素2:データ処理システム)
本発明は、入力されたデータを収集し、ライフステージ、犬種特有の栄養要件、健康状態に基づいて分析するシステム(第1実施形態及び第2実施形態の場合、食品サービス会社3の情報サービス事業側31のサーバ32)を有する。
【0115】
本発明は、AAFCOの栄養組成基準に準拠した分析アルゴリズム(第1実施形態及び第2実施形態の場合、食品サービス会社3の情報サービス事業側31のサーバ32の分析アルゴリズム)を含む。
【0116】
(データ処理システムにおける基本的な内部処理手順)
(データの収集と分類)
本発明は、各データポイントを、システムが収集するデータの種類(例えば、犬種、年齢、体重など)に基づき分類する。
【0117】
(分析アルゴリズムの詳細)
本発明は、前記収集データをAAFCO基準に基づく分析アルゴリズムに組み込む。例えば、犬種特有の栄養要件やライフステージに基づいた分析を実施する。
【0118】
(健康状態の評価)
本発明は、前記分析アルゴリズムから、更に入力された健康状態のデータ(肥満、食欲不振等)を考慮し、更に分析を行う(第1実施形態の場合はステップS7の処理、第2実施形態の場合はステップS37の処理)。
【0119】
(栄養計画の作成)
本発明は、上記分析結果に基づいて、適切な原材料(サプリメントを含む)をリストアップし、栄養計画を作成する。特定の健康状態やアレルギーも加味した栄養計画の一覧を導出する(第1実施形態の場合はステップS8、S9の処理、第1実施形態の場合はステップS38、S39の処理)。
【0120】
(要素3:レシピ生成エンジン)
本発明は、分析結果に基づいて、個々のペットに適したカスタマイズされた食事プランを生成する(第1実施形態の場合はステップS10、S11の処理、第2実施形態の場合はステップS40~S42の処理)。
【0121】
本発明は、複数の食材及びサプリメントの一覧をユーザに提示し、ユーザに選択してもらい、複数の食材及びサプリメントの組み合わせから最適なレシピを提案する(第1実施形態の場合はステップS12~S17の処理、第2実施形態の場合はステップS43~S48の処理)。
【0122】
(要素4:顧客フィードバックシステム)
本発明は、提案されたレシピに対する飼い主のフィードバックを受け入れ、必要に応じてレシピを調整する機能を有する(第1実施形態の場合はステップS14~S16の処理、第2実施形態の場合はステップS45~S47の処理)。
【0123】
(要素5:製造・配送システム)
本発明は、最終的に確定されたレシピに基づいてペットフードを製造する(第1実施形態の場合、ステップS19~S22の処理)。
【0124】
本発明は、飼い主が完全なフードの製造を委託する場合と、サプリメントのみ購入する場合の両方に対応できる。
【0125】
<本発明で見込まれる産業上の利用>
本発明は、ペットケアとペットフード産業において広範囲に応用可能であり、特に個々のペットの特定の栄養ニーズに応える新しい方法を提供している。このシステムは以下のような産業上の利用が見込まれる。
【0126】
(産業上の利用1:カスタマイズされたペットフード市場)
増加するペットオーナーの間で個別化されたペットケアの需要が高まっている中、本発明の食品レシピ生成システムは、犬種、年齢、健康状態に基づいたカスタマイズされたフードレシピを提供する。
【0127】
また、本発明の食品レシピ生成システムは、ペットの特定の健康問題やアレルギーに対応した特別な食事要件を満たす製品の開発に貢献する。
【0128】
(産業上の利用2:ペットフード製造業)
本発明の食品レシピ生成システムは、ペットフード製造業者にとって、新しい製品ラインを開発し市場に導入するための強力なツールとなり得る。
【0129】
また、本発明の食品レシピ生成システムにより、既製品とは異なる、個々のペットに特化したフードレシピの提供により、より広範な市場ニーズに応えることが可能となる。
【0130】
(産業上の利用3:オンラインペットケアサービス)
本発明の食品レシピ生成システムは、オンラインプラットフォームと連携し、ユーザに直接的なインタラクションとカスタマイズされたサービスを提供する。
【0131】
また、本発明の食品レシピ生成システムにより、リモートペットケアサービスやデジタルペット健康管理の領域での応用が期待される。
【0132】
(産業上の利用4:獣医学およびペット健康ケア)
獣医師やペット健康専門家は、具体的なペットの健康状態や栄養ニーズに合わせた食事プランの策定する際に、本発明の食品レシピ生成システムを利用できる。
【0133】
本発明の食品レシピ生成システムは、ペットの健康管理と疾病予防に対する新たなアプローチを提供する。
【0134】
また、本発明の食品レシピ生成システムは、ペットフード産業におけるパーソナライズと健康志向のトレンドに対応し、ペットとそのオーナーの生活の質の向上に貢献する。
【0135】
さらに、本発明の食品レシピ生成システムは、革新的なペットケアソリューションとして、ペットフード市場における新たなビジネス機会を創出する。
【0136】
尚、図1乃至図5に示した第1実施形態及び第2実施形態では、本発明の特定の動物として、小型成犬の犬に適用したが、食材や食品添加物の成分や量を変更することで、小型成犬以外の犬に適用することも可能である。例えば、食材や食品添加物の成分を変更することで、大型幼犬、小型幼犬に対応できる。当該商品を給餌する場合、その量目を増やすことで、大型成犬に対応できる。さらに、犬以外の特定の動物、例えば猫等に適用することも可能である。
【0137】
図1乃至図5に示した第1実施形態及び第2実施形態では、食品が人にも犬にも最適解の塩分値にて調整済みであるが、人によっては、塩分値の濃いものを好む場合もあるので、塩分値の高い第2の食品を添付することも可能である。
【0138】
ペットが必要とする栄養素量は意外に高く、個々の栄養素量は、国内における栄養機能食品で定義される各栄養素の量に匹敵しており、人にとっては栄養機能食品として食することが可能である。
【0139】
例えば、ある商品にカルシウム表記を行いたいとする。栄養機能食品として消費者に提供する場合、販売対象の個食にカルシウム204 mg~600 mgの含有量を有するが、ドッグフードを総合栄養食として提供する場合、カルシウム含有量300mg程度でAAFCO栄養基準を満たすことができる。
【0140】
本食品サービスシステム1のメリットは、調理加工することによってペットと人間の食事の最適化を目的としているが、人間の健康維持のための食事プランも内包している点にある。
【0141】
ユーザは、製造を任意で委託することもできるが、その商品形態は多岐にわたり、冷蔵・冷凍商品としてのフレッシュフード・缶詰やレトルトなどの常温食で依頼することも可能であり、常温商品は災害食としても転用可能であるため、栄養に配慮した非常時の食環境の提供も見込まれる。
【0142】
本発明の、構造、システム、材料、各部材の連結、科学物質、等は、本発明の要旨を変更しない範囲で、様々に変更可能である。
【0143】
食材も、人間、及び人間以外の特定の動物の両方で食用にすることが可能であれば、自由に選択することが可能である。
【0144】
例えば、2つ以上の部材を1つにすることも可能であるし、逆に、1つの部材を2つ以上の別の部材から構成して接続することも可能である。
【0145】
また、上記第1実施形態及び第2実施形態は、あくまでも、現在のところの最良の形態またはそれに近い形態の2つにすぎない。
【0146】
本発明のペットは、基本的にペットとして飼われる可能性のあるすべての動物が含まれる。
ただ、人間も食べれる必要がある(=人間の栄養が足りない等の事態を生じない)ために、人間と食べれるものが共通するものが多い動物が適切である。
そのため、雑食性の動物(犬、ミニブタ)などが適切であるが、肉食性のネコなどにも適用が十分に可能である。確かに、猫は完全肉食性であるが、人間は、たんぱく質がほとんどであっても、偏食と言われるほどそればかり食べるのではない限り、他の食事の機会(その他サプリ等によって)に不十分な栄養素を取ることができるため大きな問題は生じないからである。
また、猫ようのペットフードであっても、野菜を消化できないわけではなく、適切に処理されていれば野菜を食べることできる。
以上の様に、どのようなペットであっても対応可能である。
【0147】
<定義等>
本発明における人間以外の特定の動物は、人間と食品を共用できればどのようなものであってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0148】
本発明の食品レシピ生成システムは、カスタマイズされたペットフード市場、ペットフード製造業、オンラインペットケアサービス、獣医学およびペット健康ケア等において効果的に利用できる。
【符号の説明】
【0149】
1 :食品サービスシステム
2 :インターネット
3 :食品サービス会社
31 :情報サービス事業側
32 :サーバ
4 :食品工場
41 :コンピュータ
5-1、5-2…5-n:ユーザ端末
図1
図2
図3
図4
図5