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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025014406
(43)【公開日】2025-01-30
(54)【発明の名称】情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 8/65 20180101AFI20250123BHJP
【FI】
G06F8/65
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023116927
(22)【出願日】2023-07-18
(71)【出願人】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167302
【弁理士】
【氏名又は名称】種村 一幸
(74)【代理人】
【識別番号】100135817
【弁理士】
【氏名又は名称】華山 浩伸
(74)【代理人】
【識別番号】100141298
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 文典
(74)【代理人】
【識別番号】100187492
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 元啓
(74)【代理人】
【識別番号】100181869
【弁理士】
【氏名又は名称】大久保 雄一
(74)【代理人】
【識別番号】100167830
【弁理士】
【氏名又は名称】仲石 晴樹
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】徳永 智治
(72)【発明者】
【氏名】田中 千草
(72)【発明者】
【氏名】吉本 祐介
(72)【発明者】
【氏名】加藤 亮祐
【テーマコード(参考)】
5B376
【Fターム(参考)】
5B376CA15
5B376GA01
(57)【要約】
【課題】ファームウェアのバージョンが異なる情報処理装置同士の間でも設定情報の移行が可能な情報処理システムを提供する。
【解決手段】第1ファームウェア30aで動作する第1情報処理装置20aは、設定情報を含むエクスポートデータおよび第1ファームウェア30aのバージョン情報をサーバー40へ送信する。第2ファームウェア30bで動作する第2情報処理装置20bは、インポートデータのリクエストをサーバー40へ送信する。サーバー40は、エクスポートデータおよび第1ファームウェア30aのバージョン情報に基づいてインポートデータを生成する。サーバー40は、第1ファームウェア30aと第2ファームウェア30bとでバージョン情報が異なる場合、第2情報処理装置20bを第1ファームウェア30aで動作する状態に更新させてから、インポートデータを第2情報処理装置20bへ送信する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ファームウェアで動作する第1情報処理装置と、
第2ファームウェアで動作する第2情報処理装置と、
各種ファームウェアのデータを前記ファームウェアのバージョン別に記憶するサーバーと、
を備え、
前記第1情報処理装置は、前記第1情報処理装置の設定情報のエクスポートを行う場合、前記設定情報を含むエクスポートデータおよび前記第1ファームウェアのバージョン情報を前記サーバーへ送信し、
前記第2情報処理装置は、前記設定情報のインポートを行う場合、インポートデータのリクエストを前記サーバーへ送信し、
前記サーバーは、
前記エクスポートデータを受信すると、前記エクスポートデータおよび前記第1ファームウェアのバージョン情報に基づいて前記インポートデータを生成し、
前記インポートデータのリクエストを受信すると、前記第2ファームウェアのバージョン情報を前記第2情報処理装置から取得し、
前記第1ファームウェアと前記第2ファームウェアとでバージョン情報が同じ場合、前記インポートデータを前記第2情報処理装置へ送信し、
前記第1ファームウェアと前記第2ファームウェアとでバージョン情報が異なる場合、前記第2情報処理装置へ前記第1ファームウェアのデータを前記第2情報処理装置へ送信して、前記第2情報処理装置を前記第1ファームウェアで動作する状態に更新させてから、前記インポートデータを前記第2情報処理装置へ送信する、情報処理システム。
【請求項2】
前記第1情報処理装置は、前記エクスポートデータを前記サーバーへ送信する際に、前記第1ファームウェアのバージョン情報と共に、前記第1情報処理装置のハードウェア情報を前記サーバーへ送信し、
前記サーバーは、
前記インポートデータのリクエストを受信すると、前記第2ファームウェアのバージョン情報と共に、前記第2情報処理装置のハードウェア情報を前記第2情報処理装置から取得し、
前記第1情報処理装置のハードウェア情報と前記第2情報処理装置のハードウェア情報とが異なる場合、前記インポートデータを、前記第2情報処理装置のハードウェア情報に応じて変換する、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記サーバーは、
前記ファームウェアのバージョンごとの差分データを記憶し、
前記第1ファームウェアと前記第2ファームウェアとでバージョン情報が異なる場合、前記第2情報処理装置へ前記第1ファームウェアと前記第2ファームウェアとの差分データを送信して、前記第2情報処理装置を前記第1ファームウェアで動作する状態に更新させてから、前記インポートデータを前記第2情報処理装置へ送信する、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項4】
第1ファームウェアで動作する第1情報処理装置と、
第2ファームウェアで動作する第2情報処理装置と、
各種ファームウェアのデータを前記ファームウェアのバージョン別に記憶するサーバーと、
を備え、
前記第1情報処理装置は、前記第1情報処理装置の設定情報のエクスポートを行う場合、前記設定情報を含むエクスポートデータおよび前記第1ファームウェアのバージョン情報が印刷媒体上に記録されたレポートを印刷すると共に、ユーザーに対して、前記レポートのスキャンデータを前記サーバーへ送信することを案内し、
前記第2情報処理装置は、前記設定情報のインポートを行う場合、インポートデータのリクエストを前記サーバーへ送信し、
前記サーバーは、
前記スキャンデータを受信すると、前記スキャンデータの画像認識を行って、前記レポートに印刷されている前記エクスポートデータおよび前記第1ファームウェアのバージョン情報を取得し、前記エクスポートデータおよび前記第1ファームウェアのバージョン情報に基づいて、前記インポートデータを生成し、
前記インポートデータのリクエストを受信すると、前記第2ファームウェアのバージョン情報を前記第2情報処理装置から取得し、
前記第1ファームウェアと前記第2ファームウェアとでバージョン情報が同じ場合、前記インポートデータを前記第2情報処理装置へ送信し、
前記第1ファームウェアと前記第2ファームウェアとでバージョン情報が異なる場合、前記第2情報処理装置へ前記第1ファームウェアのデータを前記第2情報処理装置へ送信して、前記第2情報処理装置が前記第1ファームウェアで動作する状態に更新させてから、前記インポートデータを前記第2情報処理装置へ送信する、情報処理システム。
【請求項5】
前記第1情報処理装置は、レポートを印刷する際に、前記第1情報処理装置のハードウェア情報を印刷媒体上に記録し、
前記サーバーは、
スキャンデータの画像認識を行う際、前記レポートに印刷されている前記エクスポートデータおよび前記第1ファームウェアのバージョン情報と共に、前記第1情報処理装置のハードウェア情報を取得し、
前記インポートデータのリクエストを受信すると、前記第2ファームウェアのバージョン情報と共に、前記第2情報処理装置のハードウェア情報を前記第2情報処理装置から取得し、
前記第1情報処理装置のハードウェア情報と前記第2情報処理装置のハードウェア情報とが異なる場合、前記インポートデータを、前記第2情報処理装置のハードウェア情報に応じて変換する、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記サーバーは、
前記ファームウェアのバージョンごとの差分データを記憶し、
前記第1ファームウェアと前記第2ファームウェアとでバージョン情報が異なる場合、前記第2情報処理装置へ前記第1ファームウェアと前記第2ファームウェアとの差分データを送信して、前記第2情報処理装置を前記第1ファームウェアで動作する状態に更新させてから、前記インポートデータを前記第2情報処理装置へ送信する、
請求項1に記載の情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、情報処理装置間で設定情報の移行を行う情報処理システムが開示されている。特許文献1の情報処理システムでは、第1の情報処理装置がサーバー装置へ移行データを送信し、第2の情報処理装置がサーバー装置から移行データを受信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-135115号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら特許文献1の情報処理システムでは、移行元となる第1の情報処理装置と、移行先となる第2の情報処理装置のそれぞれについて、ファームウェアのバージョンが考慮されていない。ファームウェアのバージョンごとにサポートする機能が異なる場合、ファームウェアのバージョンが異なる情報処理装置同士の間では、同じ設定情報を適用することができない。したがって特許文献1の情報処理システムでは、ファームウェアのバージョンが異なる情報処理装置同士の間で設定情報の移行を行うことができない。
【0005】
上記の問題点に鑑み、本開示は、ファームウェアのバージョンが異なる情報処理装置同士の間でも設定情報の移行が可能な情報処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一局面によれば、情報処理システムは、第1情報処理装置と、第2情報処理装置と、サーバーとを備える。第1情報処理装置は、第1ファームウェアで動作する。第2情報処理装置は、第2ファームウェアで動作する。サーバーは、各種ファームウェアのデータをファームウェアのバージョン別に記憶する。第1情報処理装置は、第1情報処理装置の設定情報のエクスポートを行う場合、設定情報を含むエクスポートデータおよび第1ファームウェアのバージョン情報をサーバーへ送信する。第2情報処理装置は、設定情報のインポートを行う場合、インポートデータのリクエストをサーバーへ送信する。サーバーは、エクスポートデータを受信すると、エクスポートデータおよび第1ファームウェアのバージョン情報に基づいてインポートデータを生成する。サーバーは、インポートデータのリクエストを受信すると、第2ファームウェアのバージョン情報を第2情報処理装置から取得する。サーバーは、第1ファームウェアと第2ファームウェアとでバージョン情報が同じ場合、インポートデータを第2情報処理装置へ送信する。サーバーは、第1ファームウェアと第2ファームウェアとでバージョン情報が異なる場合、第2情報処理装置へ第1ファームウェアのデータを第2情報処理装置へ送信する。サーバーは、第2情報処理装置を第1ファームウェアで動作する状態に更新させてから、インポートデータを第2情報処理装置へ送信する。
【0007】
また、本開示の別の一局面によれば、情報処理システムは、第1情報処理装置と、第2情報処理装置と、サーバーとを備える。第1情報処理装置は、第1ファームウェアで動作する。第2情報処理装置は、第2ファームウェアで動作する。サーバーは、各種ファームウェアのデータをファームウェアのバージョン別に記憶する。第1情報処理装置は、第1情報処理装置の設定情報のエクスポートを行う場合、設定情報を含むエクスポートデータおよび第1ファームウェアのバージョン情報が印刷媒体上に記録されたレポートを印刷する。第1情報処理装置は、レポートを印刷すると共に、ユーザーに対して、前記レポートのスキャンデータを前記サーバーへ送信することを案内する。第2情報処理装置は、設定情報のインポートを行う場合、インポートデータのリクエストをサーバーへ送信する。サーバーは、スキャンデータを受信すると、スキャンデータの画像認識を行って、レポートに印刷されているエクスポートデータおよび第1ファームウェアのバージョン情報を取得する。サーバーは、エクスポートデータおよび第1ファームウェアのバージョン情報に基づいて、インポートデータを生成する。サーバーは、インポートデータのリクエストを受信すると、第2ファームウェアのバージョン情報を第2情報処理装置から取得する。サーバーは、第1ファームウェアと第2ファームウェアとでバージョン情報が同じ場合、インポートデータを第2情報処理装置へ送信する。サーバーは、第1ファームウェアと第2ファームウェアとでバージョン情報が異なる場合、第2情報処理装置へ第1ファームウェアのデータを第2情報処理装置へ送信する。サーバーは、第2情報処理装置を第1ファームウェアで動作する状態に更新させてから、インポートデータを第2情報処理装置へ送信する。
【発明の効果】
【0008】
本開示の一局面の情報処理システムによれば、ファームウェアのバージョンが異なる情報処理装置同士の間でも設定情報の移行が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】情報処理システムの一例の構成を概略的に示す構成図である。
図2】情報処理装置の構成を示すブロック図である。
図3】サーバーの構成を示すブロック図である。
図4】ファームウェアの管理データを示す図である。
図5】印刷媒体に印刷されたレポートを示す図である。
図6】第1情報処理装置で行われる処理を示すフロー図である。
図7】サーバーで行われる処理を示すフロー図である。
図8】第2情報処理装置で行われる処理を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一または相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0011】
まず、図1を参照して情報処理システム10の構成について説明する。図1は、情報処理システム10の一例の構成を概略的に示す構成図である。情報処理システム10は、第1情報処理装置20aと、第2情報処理装置20bと、サーバー40とを備える。
【0012】
第1情報処理装置20aは、第1ファームウェア30aで動作する。第2情報処理装置20bは、第2ファームウェア30bで動作する。サーバー40は、各種ファームウェアのデータをファームウェアのバージョン別に記憶する。
【0013】
第1情報処理装置20aと第2情報処理装置20bは、通信機能を備えた装置である。第1情報処理装置20aと第2情報処理装置20bは例えば、画像形成装置である。画像形成装置の一例としては、紙などの印刷媒体に画像形成を行うプリンター機能、および印刷媒体に記録された画像を読み取るスキャナー機能、を有するプリンター複合機が挙げられる。図1の第1情報処理装置20aと第2情報処理装置20bは、LAN(Local Area Network)およびインターネットなどのネットワーク12を介してサーバー40と通信可能である。
【0014】
以下においては、第1情報処理装置20aが設定情報をエクスポートし、第2情報処理装置20bが設定情報をインポートすることで、第1情報処理装置20aの設定情報が第2情報処理装置20bへ移行される移行処理が行われる場合について説明する。すなわち、第1情報処理装置20aが設定情報のエクスポート元であり、第2情報処理装置20bが設定情報のインポート先である。なお、エクスポート元とインポート先とは逆であってもよい。すなわち、第2情報処理装置20bが設定情報のエクスポート元となり、第1情報処理装置20aが設定情報のインポート先となってもよい。
【0015】
次に図2を参照して、第1情報処理装置20aおよび第2情報処理装置20bの構成について説明する。以下、第1情報処理装置20aと第2情報処理装置20bとで共通する要素に関しては、特に区別する場合を除いて、情報処理装置20の名称を使用して説明を行う。図2は、情報処理装置20の構成を示すブロック図である。
【0016】
情報処理装置20は制御部21、通信部22、プリンター部23、スキャナー部24、操作部25、記憶部26などを有する。
【0017】
制御部21は、情報処理装置20の動作を制御するユニットである。制御部21は例えば、CPU(Central Processing Unit)およびASIC(Application Specific Integrated Circuit)などを含む。
【0018】
通信部22は、情報処理装置20と他の機器との通信を行うユニットである。通信部22は例えば、イーサネット(登録商標)規格に従うLANインターフェイスボードなどを含む。
【0019】
プリンター部23は、紙などの印刷媒体に画像形成を行うプリンター機能を実行するユニットである。プリンター部23は例えば、印刷媒体の搬送機構、および指定されたパターンで印刷媒体に塗料を付着させる機構などを含む。
【0020】
スキャナー部24は、印刷媒体に記録された画像を読み取るスキャナー機能を実行するユニットである。スキャナー部24は例えば、画像の光学的情報を電気信号に変換するイメージセンサー、およびイメージセンサーを移動させる機構などを含む。
【0021】
操作部25は、ユーザーが情報処理装置20に対して行う操作を受け付けるユニットである。操作部25は例えば、キーボードおよびタッチパネルディスプレーなどを含む。
【0022】
記憶部26は、情報処理装置20で使用される各種情報を記憶するユニットである。記憶部26は例えば、RAM(Random Access Memory)およびROM(Read Only Memory)などを含む。
【0023】
記憶部26には、ファームウェア30、設定情報32、ハードウェア情報33などが記憶される。また、記憶部26には、エクスポート処理を行うソフトウェアであるエクスポート処理部34、および、インポート処理を行うソフトウェアであるインポート処理部35のデータが記憶される。なお、エクスポート処理およびインポート処理は、設定情報32を他の情報処理装置20へと移行させるために実行される移行処理の一部である。
【0024】
ファームウェア30は、情報処理装置20を動作させるためのソフトウェアである。ファームウェア30は情報処理装置20ごとに異なっている場合がある。例えば第1情報処理装置20aが第1ファームウェア30aで動作し、第2情報処理装置20bが第2ファームウェア30bで動作する。
【0025】
ファームウェア30にはバージョン情報31が含まれる。異なるファームウェア30同士の間では、バージョン情報31が異なっている。例えば第1ファームウェア30aのバージョン情報31と、第2ファームウェア30bのバージョン情報31は異なっている。
【0026】
設定情報32は、ユーザーが情報処理装置20を動作させるにあたっての環境条件として設定するデータである。ユーザーは操作部25を操作することで、情報処理装置20の設定情報32を変更することができる。
【0027】
ハードウェア情報33は、情報処理装置20を構成するハードウェアを示す情報である。ハードウェア情報33には例えば、情報処理装置20の機種、機器構成、モデルなどの情報が含まれる。
【0028】
エクスポート処理部34は、情報処理装置20の設定情報32のエクスポートが行われる場合に、制御部21によって実行されることで、エクスポート処理を行う。エクスポート処理においてエクスポート処理部34は、設定情報32を他の情報処理装置20へと移行させる際に使用されるエクスポートデータを生成する。エクスポート処理部34が生成するエクスポートデータには設定情報32が含まれる。
【0029】
情報処理装置20が設定情報32のエクスポートを行う場合、エクスポート処理部34によって、エクスポートデータが生成され、情報処理装置20は、エクスポートデータおよびファームウェア30のバージョン情報31をサーバー40に送信する。
【0030】
なお情報処理装置20が設定情報32のエクスポートを行う場合、情報処理装置20は、プリンター部23を用いて、エクスポートデータおよびファームウェア30のバージョン情報31を含むレポートを印刷することもできる。
【0031】
インポート処理部35は、制御部21によって実行されることで、インポート処理を行う。インポート処理においてインポート処理部35は、新しい設定情報32を示すインポートデータのリクエストをサーバー40へ送信する。そしてインポート処理部35は、情報処理装置20が受信したインポートデータに基づいて、インポートデータが示す設定情報32を情報処理装置20の設定情報32として適用する。
【0032】
また情報処理装置20は、図示されないモニターを備えていてもよい。情報処理装置20のモニターは例えば、設定情報32の移行処理において、ユーザーが行うべき作業を案内する情報を表示する。
【0033】
次に図3を参照して、サーバー40の構成について説明する。図3は、サーバー40の構成を示すブロック図である。サーバー40は、制御部41と、通信部42と、記憶部46とを有する。制御部41は、サーバー40の動作を制御するユニットである。制御部41は例えば、CPUおよびASICなどを含む。
【0034】
通信部42は、サーバー40と他の機器との通信を行うユニットである。通信部42は例えば、イーサネット規格に従うLANインターフェイスボードなどを含む。記憶部46は、サーバー40で使用される各種情報を記憶するユニットである。記憶部46は例えば、RAMおよびROMなどを含む。
【0035】
記憶部46に記憶される情報には、ファームウェア管理部50のデータ、移行処理部52のデータ、データ変換部53のデータ、画像認識部54のデータ、インポートデータ管理部51のデータが含まれる。
【0036】
ファームウェア管理部50は、ファームウェア30の管理データが記憶される領域である。ファームウェア30の管理データには、バージョンごとに記憶されたファームウェア30のデータが含まれる。
【0037】
インポートデータ管理部51には、1つ以上のインポートデータ57が記憶される。インポートデータ57には、エクスポート元となった情報処理装置20に関する、バージョン情報31、設定情報32、ハードウェア情報33などが含まれる。
【0038】
移行処理部52は、2つの情報処理装置20同士の間で設定情報32を移行させるための移行処理を実行するソフトウェアである。データ変換部53は、インポートデータ57を、インポート先となる情報処理装置20のハードウェア情報33に応じて変換する処理を実行するソフトウェアである。画像認識部54は、サーバー40が受信したスキャンデータに対する画像認識を実行するソフトウェアである。
【0039】
図2図4を参照して、ファームウェア管理部50に記憶されているファームウェア30の管理データについて説明する。図4は、ファームウェア30の管理データを示す図である。ファームウェア管理部50が記憶するデータには、ファームウェア30のバージョン情報31、ファームウェアデータ、差分データが含まれる。バージョン情報31、ファームウェアデータ、差分データは、それぞれ互いに対応付けられてファームウェア管理部50に記憶される。
【0040】
ファームウェア30のバージョン情報31は、ファームウェア30のバージョンを示す情報、例えばバージョン番号である。ファームウェアデータは、ファームウェア30のプログラムデータである。ファームウェアデータの内容はファームウェア30のバージョンごとに異なる。すなわち、ファームウェア管理部50においては、バージョン情報31のそれぞれに対して、別々のファームウェアデータが対応付けて記憶されている。
【0041】
例えば図4においては、バージョン情報31が「1」のファームウェアデータが「firm1」、バージョン情報31が「2」のファームウェアデータが「firm2」、というように、バージョン情報31に固有のファームウェアデータ対応付けられている。
【0042】
差分データは、特定のバージョンのファームウェア30と、他のバージョンのファームウェア30との差分を示すデータである。すなわちサーバー40は、各種ファームウェア30のデータをファームウェア30のバージョン別に記憶すると共に、ファームウェア30のバージョンごとの差分データを記憶している。
【0043】
図4においては、バージョン情報31が「1」のファームウェアデータ「firm1」は最初のバージョンであり、差分データが存在しないことを示すデータ「NONE」がファームウェアデータ「firm1」に対応付けられて記憶されている。
【0044】
そして、バージョン情報31が「1」のファームウェアデータ「firm1」と、バージョン情報31が「2」のファームウェアデータ「firm2」との差分データ「Dif1-2」が、ファームウェアデータ「firm2」に対応付けられて記憶されている。
【0045】
同様に、バージョン情報31が「2」のファームウェアデータ「firm2」と、バージョン情報31が「3」のファームウェアデータ「firm3」との差分データ「Dif2-3」が、ファームウェアデータ「firm3」に対応付けられて記憶されている。
【0046】
そして、バージョン情報31が「3」のファームウェアデータ「firm3」と、バージョン情報31が「4」のファームウェアデータ「firm4」との差分データ「Dif3-4」が、ファームウェアデータ「firm4」に対応付けられて記憶されている。
【0047】
以下同様に、バージョンごとのファームウェアデータに、他のバージョンとの差分データが対応付けられる。差分データは例えば、バージョンごとの差分となる内容を構造化した、XML(Extensible Markup Language)形式のデータである。
【0048】
また複数の差分データを組み合わせることで、バージョンが大きく離れたファームウェア30同士の差分を表すことが可能であるとよい。例えば、差分データ「Dif2-3」と差分データ「Dif3-4」とを組み合わせることで、ファームウェアデータ「firm2」とファームウェアデータ「firm4」との差分が表されるとよい。
【0049】
なおファームウェアデータは、例えば、ファームウェア30の管理者によってファームウェア管理部50に登録されるとよい。例えばファームウェア30の管理者は、Webブラウザーを介してサーバー40のファームウェア管理部50にアクセスするとよい。ファームウェア管理部50にアクセスしたファームウェア30の管理者は、各バージョンのファームウェア30について、バージョン情報31、ファームウェアデータ、差分データを対応付けて登録する。
【0050】
次に、図5を参照して、情報処理装置20がプリンター部23を用いて、エクスポートデータおよびファームウェア30のバージョン情報が印刷媒体上に記録されたレポート60を印刷する場合における、印刷されるレポート60について説明する。図5は、印刷媒体に印刷されたレポート60を示す図である。
【0051】
例えば、第1情報処理装置20aがレポート60を印刷した場合について説明する。レポート60においては、設定情報32を含むエクスポートデータが印刷媒体上に記録されている。レポート60には、第1ファームウェア30aのバージョン情報31も記録される。また、レポート60には、第1情報処理装置20aのハードウェア情報33も記録されるとよい。なお図5のレポート60には、レポート60を印刷した第1情報処理装置20aを識別するための情報である機器ID(Identification Data、識別情報)も記録されている。
【0052】
なお図5においては説明のため、レポート60に印刷された内容は、人間に理解できる文字列として示されているが、レポート60に印刷された内容は、サーバー40が画像認識処理によって情報を読み取ることが可能な形式であればよい。例えばエクスポートデータなどを示すバーコード、二次元コード、あるいは16進数で表されるバイナリデータ、などがレポート60に記録されてもよい。
【0053】
第1情報処理装置20aがレポート60を印刷した場合には、レポート60に印刷された情報に基づいて、第1情報処理装置20aから第2情報処理装置20bへの設定情報32の移行が行われる。
【0054】
次に、図1図2図5図6を参照して、設定情報32の移行処理において、第1情報処理装置20aで行われる処理について説明する。図6は、第1情報処理装置20aで行われる処理を示すフロー図である。
【0055】
まずユーザーが第1情報処理装置20aの操作部25を操作して、エクスポートのリクエストを第1情報処理装置20aに与えることで、移行処理が開始される(START)。
【0056】
第1情報処理装置20aはステップS11において、エクスポートのリクエストを受け付ける。エクスポートのリクエストを受け付けた第1情報処理装置20aは、ステップS12に進み、サーバー40へ送信される送信データを、エクスポート処理部34によって生成する。送信データには、設定情報32を含むエクスポートデータおよび第1ファームウェア30aのバージョン情報31が含まれる。また送信データには、第1情報処理装置20aのハードウェア情報33が含まれていてもよい。
【0057】
なおステップS12において第1情報処理装置20aは、送信データを作成する代わりに、設定情報32を含むエクスポートデータおよび第1ファームウェア30aのバージョン情報31が印刷媒体上に記録されたレポート60を印刷してもよい。また第1情報処理装置20aは、レポート60を印刷する際に、第1情報処理装置20aのハードウェア情報33を印刷媒体上に記録してもよい。
【0058】
送信データを生成した第1情報処理装置20aはステップS13に進み、送信データをサーバー40へ送信する。すなわち第1情報処理装置20aは、第1情報処理装置20aの設定情報32のエクスポートを行う場合、設定情報32を含むエクスポートデータおよび第1ファームウェア30aのバージョン情報31をサーバー40へ送信する。また第1情報処理装置20aは、エクスポートデータをサーバー40へ送信する際に、第1ファームウェア30aのバージョン情報31と共に、第1情報処理装置20aのハードウェア情報33をサーバー40へ送信してもよい。
【0059】
送信データをサーバー40へ送信した第1情報処理装置20aはステップS14に進み、インポート先、すなわち第2情報処理装置20bでインポート処理を実行することをユーザーに対して案内する。
【0060】
なお、ステップS12においてレポート60が印刷された場合は、ステップS14において第1情報処理装置20aは、ユーザーに対して、レポート60のスキャンデータをサーバー40へ送信することを案内するとよい。ユーザーは例えば、第1情報処理装置20aとは別のスキャナー機器を用いてレポート60のスキャンデータを生成し、生成したスキャンデータを、ネットワーク12を介してサーバー40へ送信するとよい。あるいはユーザーは、サーバー40の設置された場所までレポート60を持参してもよい。例えばユーザーは、サーバー40にスキャナー機器を取り付け、取り付けたスキャナー機器で生成されたレポート60のスキャンデータをサーバー40へ入力してもよい。
【0061】
また、第1情報処理装置20aのスキャナー部24を用いて、レポート60のスキャンデータが生成されてもよい。そしてスキャンデータが第1情報処理装置20aの通信部22によってサーバー40へ送信されてもよい。
【0062】
第1情報処理装置20aは、ユーザーに対する案内を行った後、次にユーザーから操作を受け付けるまで待機する(END)。
【0063】
次に図1図3図4図5図6図7を参照して、設定情報32の移行処理において、サーバー40で行われる処理について説明する。図7は、サーバー40で行われる処理を示すフロー図である。
【0064】
サーバー40は、第1情報処理装置20aからの送信データ、またはレポート60のスキャンデータを受信するまでは待機している(START)。ステップS21においてサーバー40は、第1情報処理装置20aからの送信データ、またはレポート60のスキャンデータを受信する。
【0065】
サーバー40は、ステップS22において、受信したデータに基づいてインポートデータ57を生成する。例えばサーバー40は、第1情報処理装置20aからエクスポートデータを受信すると、移行処理部52によって、エクスポートデータおよび第1ファームウェア30aのバージョン情報31に基づいてインポートデータ57を生成する。
【0066】
またサーバー40は、レポート60のスキャンデータを受信すると、画像認識部54によって、スキャンデータの画像認識を行って、レポート60に印刷されているエクスポートデータおよび第1ファームウェア30aのバージョン情報31を取得する。そして、サーバー40はレポート60から取得したエクスポートデータおよび第1ファームウェア30aのバージョン情報31に基づいて、移行処理部52によって、インポートデータ57を生成する。
【0067】
サーバー40は生成したインポートデータ57をインポートデータ管理部51に記憶する。インポートデータ管理部51は1つ以上のインポートデータ57を記憶できる。例えばインポートデータ管理部51は、エクスポート処理を実行した情報処理装置20ごとに異なる、複数のインポートデータ57を記憶できる。
【0068】
サーバー40はインポートデータ57の生成後、インポート先となる第2情報処理装置20bからインポートデータ57のリクエストを受信するまで待機する。そしてサーバー40は、ステップS23において、第2情報処理装置20bからインポートデータ57のリクエストを受信する。
【0069】
サーバー40はインポートデータ57のリクエストを受信すると、ステップS24において、第2ファームウェア30bのバージョン情報31を、移行先、すなわちインポート先となる第2情報処理装置20bから取得する。またサーバー40は、第2ファームウェア30bのバージョン情報31と共に、第2情報処理装置20bのハードウェア情報33を第2情報処理装置20bから取得してもよい。例えばサーバー40は、第2情報処理装置20bに対して、第2ファームウェア30bのバージョン情報31および第2情報処理装置20bのハードウェア情報33に関する問合せを送信する。そしてサーバー40は、問合せを受信した第2情報処理装置20bから送信される第2ファームウェア30bのバージョン情報31および第2情報処理装置20bのハードウェア情報33のデータを受信する。
【0070】
そしてサーバー40はステップS25に進み、エクスポート元の第1ファームウェア30aのバージョン情報31と、インポート先の第2ファームウェア30bのバージョン情報31とを比較する。
【0071】
第1ファームウェア30aと第2ファームウェア30bとでバージョン情報31が異なる場合(ステップS25でNO)、サーバー40は、ステップS26に進み、第2情報処理装置20bへ第1ファームウェア30aのデータを送信する。そしてサーバー40は、インポート先の第2情報処理装置20bを、エクスポート元の第1ファームウェア30aで動作する状態に更新させる。
【0072】
なお、第1ファームウェア30aと第2ファームウェア30bとでバージョン情報31が異なる場合、サーバー40はステップS26において、第2情報処理装置20bへ、第1ファームウェア30aと第2ファームウェア30bとの差分データを送信してもよい。サーバー40は、第1ファームウェア30aと第2ファームウェア30bとの差分データを送信することによっても、第2情報処理装置20bを、第1ファームウェア30aで動作する状態に更新させることができる。
【0073】
サーバー40が第1ファームウェア30aと第2ファームウェア30bとの差分データを送信する場合、第1ファームウェア30a全体のデータを第2情報処理装置20bへ送信する必要がない。したがってサーバー40は第2情報処理装置20bの更新を素早く完了できる。
【0074】
そして第1ファームウェア30aと第2ファームウェア30bとでバージョン情報31が同じ場合(ステップS25でYES)、または第2情報処理装置20bが第1ファームウェア30aで動作する状態に更新された後、サーバー40は、ステップS27に進む。ステップS27においてサーバー40は、第1情報処理装置20aのハードウェア情報33と第2情報処理装置20bのハードウェア情報33とを比較する。
【0075】
第1情報処理装置20aのハードウェア情報33と第2情報処理装置20bのハードウェア情報33とが異なる場合(ステップS27でNO)、サーバー40は、ステップS28に進む。ステップS28においてサーバー40は、インポートデータ57を、第2情報処理装置20bのハードウェア情報33に応じて変換する。サーバー40が移行先のハードウェア情報33に応じてインポートデータ57を変換することにより、機種名、機器構成、モデルなどのハードウェア情報33が異なる情報処理装置20同士の間でも設定情報32の移行が可能となる。
【0076】
第1情報処理装置20aのハードウェア情報33と第2情報処理装置20bのハードウェア情報33とが同じ場合(ステップS27でYES)、サーバー40はステップS29に進む。また、ステップS28においてインポートデータ57が第2情報処理装置20bのハードウェア情報33に応じて変換された場合も、サーバー40はステップS29に進む。
【0077】
ステップS29においてサーバー40は、インポートデータ57を第2情報処理装置20bへ送信する。すなわち、サーバー40は、第1情報処理装置20aと第2情報処理装置20bとでハードウェア情報33が一致していなければ、インポートデータ57のデータ変換を行ってから、インポートデータ57を第2情報処理装置20bへ送信する。両者のハードウェア情報33が一致していれば、サーバー40は、第1ファームウェア30aと第2ファームウェア30bとでバージョン情報31が同じ場合、データ変換を行うことなくインポートデータ57を第2情報処理装置20bへ送信する。
【0078】
サーバー40はインポートデータ57を第2情報処理装置20bへ送信した後、次にインポートデータ57またはレポート60のイメージデータを受信するまで待機する(END)。
【0079】
次に図1図2図8を参照して、設定情報32の移行処理において、第2情報処理装置20bで行われる処理について説明する。図8は、第2情報処理装置20bで行われる処理を示すフロー図である。
【0080】
まずユーザーが第2情報処理装置20bの操作部25を操作して、設定情報32のインポートを行う指示を第2情報処理装置20bに与えることで、移行処理が開始される(START)。ユーザーは、インポートを行う指示を第2情報処理装置20bに与える際に、どのようなインポートデータ57を用いてインポートを行うかを指定できる。例えばユーザーは、第1情報処理装置20aに関するインポートデータ57を指定する。
【0081】
第2情報処理装置20bはインポートを行う指示を受けた場合、すなわち設定情報32のインポートを行う場合、ステップS31において、インポートデータ57のリクエストをサーバー40へ送信する。
【0082】
第2情報処理装置20bがインポートデータ57のリクエストをサーバー40へ送信した後、サーバー40から第2情報処理装置20bに対して移行先情報の問合せが送信される。具体的にはサーバー40から、移行先となる第2情報処理装置20bの第2ファームウェア30bのバージョン情報31および第2情報処理装置20bのハードウェア情報33に関する問合せが送信される。
【0083】
ステップS32において第2情報処理装置20bは、移行先情報として第2ファームウェア30bのバージョン情報31および第2情報処理装置20bのハードウェア情報33のデータをサーバー40へ送信する。
【0084】
第2情報処理装置20bは移行先情報をサーバー40へ送信した後、ステップS33に進み、サーバー40から第1ファームウェア30aを受信したか否かを確認する。
【0085】
第1ファームウェア30aを受信した場合(ステップS33でYES)、第2情報処理装置20bはステップS34に進み、第2ファームウェア30bを受信した第1ファームウェア30aのデータで更新する。すなわちステップS34において第2情報処理装置20bは、第2情報処理装置20b自身を、第1ファームウェア30aで動作する状態に更新する。
【0086】
第2情報処理装置20bが第1ファームウェア30aを受信していない場合(ステップS33でNO)、または、第2情報処理装置20bが第1ファームウェア30aで動作する状態に更新された場合、第2情報処理装置20bはステップS35に進む。
【0087】
ステップS35において第2情報処理装置20bは、サーバー44から送信されるインポートデータ57を受信する。そして第2情報処理装置20bはステップS36に進み、受信したインポートデータ57を用いて、インポート処理部35によってインポート処理を実行する。インポート処理部35は具体的には、インポートデータ57が示す第1情報処理装置20aの設定情報32を、第2情報処理装置20bの設定情報32として適用する。
【0088】
以上のようにして、第1情報処理装置20aから第2情報処理装置20bへの設定情報32の移行処理が完了する(END)。
【0089】
以上のように、情報処理システム10においては、インポート先の第2情報処理装置20bがエクスポート元の第1情報処理装置20aと同じ第1ファームウェア30aで動作する状態になってから、インポートデータ57が第2情報処理装置20bへ送信される。したがって、ファームウェア30のバージョンが異なる情報処理装置20同士の間でも設定情報32の移行が可能となる。
【0090】
また、レポート60のスキャンデータを基にインポートデータ57の生成が行われる場合、第1情報処理装置20aがサーバー40と直接通信する必要がない。したがって、エクスポート元の第1情報処理装置20aがサーバー40と直接通信できない場合でも、設定情報32の移行が可能となる。
【0091】
以上、図面を参照しながら本開示の実施形態を説明した。但し、本開示は、上記の実施形態に限られるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる。また、上記の実施形態で示す各構成要素の材質、形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本開示の構成から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0092】
本開示は情報処理システムを提供するものであり、本開示は産業上の利用可能性を有する。
【符号の説明】
【0093】
10 情報処理システム
20 情報処理装置
20a 第1情報処理装置
20b 第2情報処理装置
30 ファームウェア
30a 第1ファームウェア
30b 第2ファームウェア
40 サーバー
60 レポート
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図8