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特開2025-144299電子機器、および電子機器の制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025144299
(43)【公開日】2025-10-02
(54)【発明の名称】電子機器、および電子機器の制御方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 23/60 20230101AFI20250925BHJP
   H04N 5/222 20060101ALI20250925BHJP
   H04N 23/65 20230101ALI20250925BHJP
   H04N 23/63 20230101ALI20250925BHJP
   G03B 17/18 20210101ALI20250925BHJP
   G03B 17/20 20210101ALI20250925BHJP
【FI】
H04N23/60
H04N5/222 100
H04N23/65 100
H04N23/63
G03B17/18
G03B17/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024044015
(22)【出願日】2024-03-19
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】今井 裕子
(72)【発明者】
【氏名】植野 大優
【テーマコード(参考)】
2H102
5C122
【Fターム(参考)】
2H102AA71
2H102BA12
2H102BB26
2H102BB33
2H102BB44
2H102CA01
2H102CA34
5C122EA47
5C122FJ11
5C122FK35
5C122FK37
5C122GA01
5C122GA23
5C122GD01
5C122HA13
5C122HA35
5C122HA75
5C122HA81
5C122HB01
5C122HB05
(57)【要約】
【課題】ユーザーへの通知において、ユーザーの邪魔になることを抑制できる技術を提供する。
【解決手段】本発明の電子機器は、前記電子機器の温度を測定する測定手段と、前記電子機器が把持されない特定の状態を検知する検知手段と、前記電子機器の温度が閾値よりも高い場合に、前記特定の状態が検知されていれば第1の通知を行うように制御し、前記特定の状態が検知されていなければ前記第1の通知よりも顕著な第2の通知を行うように制御する制御手段とを有することを特徴とする。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器であって、
前記電子機器の温度を測定する測定手段と、
前記電子機器が把持されない特定の状態を検知する検知手段と、
前記電子機器の温度が閾値よりも高い場合に、前記特定の状態が検知されていれば第1の通知を行うように制御し、前記特定の状態が検知されていなければ前記第1の通知よりも顕著な第2の通知を行うように制御する制御手段と
を有することを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記特定の状態は、
前記電子機器に三脚が接続された状態、
前記電子機器にジンバルが接続された状態、
前記電子機器にグリップが接続された状態、
前記電子機器に雲台が接続された状態、
前記電子機器にコントローラーが接続された状態、
前記電子機器の把持が検知されていない状態、および
前記電子機器において特定の動作モードが設定されている状態
の少なくとも1つの状態を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記電子機器の温度が前記閾値よりも高い場合に、前記特定の状態が検知されていても、前記電子機器に対する接眼が検知されていれば、前記制御手段は、前記第2の通知を行うように制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項4】
前記電子機器の温度が前記閾値よりも高い場合に、前記特定の状態が検知されていても、前記電子機器に設けられた操作部材に対する操作が行われていれば、前記制御手段は、前記第2の通知を行うように制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項5】
前記制御手段は、前記電子機器の温度が閾値よりも高い場合において、前記電子機器の電源をオフにする際に、前記第2の通知よりも顕著な第3の通知を行うように制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項6】
前記第3の通知は、全画面表示によって行われる
ことを特徴とする請求項5に記載の電子機器。
【請求項7】
前記第1の通知は、第1のアイテムの表示によって行われ、
前記第2の通知は、前記第1のアイテムよりも大きい第2のアイテムの表示によって行われる
ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項8】
前記第1の通知と前記第2の通知とのそれぞれは、前記電子機器に接続されたアクセサリの振動によって行われる
ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項9】
前記アクセサリは、ジンバル、グリップ、またはコンロトーラーである
ことを特徴とする請求項8に記載の電子機器。
【請求項10】
前記第1の通知と前記第2の通知とのそれぞれは、前記電子機器に接続されたイヤホンまたはヘッドホンからの音声出力によって行われる
ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項11】
前記制御手段は、前記電子機器の温度が閾値よりも高いか否かに依らない通知を、前記特定の状態が検知されているか否かに依らない顕著性で行うように制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項12】
電子機器の制御方法であって、
前記電子機器の温度を測定する測定ステップと、
前記電子機器が把持されない特定の状態を検知する検知ステップと、
前記電子機器の温度が閾値よりも高い場合に、前記特定の状態が検知されていれば第1の通知を行うように制御し、前記特定の状態が検知されていなければ前記第1の通知よりも顕著な第2の通知を行うように制御する制御ステップと
を有することを特徴とする制御方法。
【請求項13】
コンピュータを、請求項1~11のいずれか1項に記載の電子機器の各手段として機能させるためのプログラム。
【請求項14】
コンピュータを、請求項1~11のいずれか1項に記載の電子機器の各手段として機能させるためのプログラムを格納したコンピュータが読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器、および電子機器の制御方法に関し、特に警告を通知する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ミラーレスカメラといった撮像装置では、温度上昇や動作の異常等を検出したときに、ユーザーに警告を通知している。
【0003】
特許文献1には、初めて警告表示を行う場合は映像の記録中か否かに関わらず警告表示を行い、初めてでない場合は映像の記録中には警告表示を行わず、映像の記録が停止したときに警告表示を行う技術が開示されている。特許文献2には、レリーズボタンの半押し中または全押し中には警告を行わず、レリーズボタンの半押し中または全押し中でなければ警告を行う技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013-98648号公報
【特許文献2】特開2003-215691号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ユーザーに確実に通知するために大きなガイダンスを常に表示すると、例えば、ガイダンスによって被写体(ライブビュー画像)が確認しにくくなるなど、ユーザーにとって煩わしく、撮影の妨げとなることがある。
【0006】
本発明は、ユーザーへの通知において、ユーザーの邪魔になることを抑制できる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の電子機器は、前記電子機器の温度を測定する測定手段と、前記電子機器が把持されない特定の状態を検知する検知手段と、前記電子機器の温度が閾値よりも高い場合に、前記特定の状態が検知されていれば第1の通知を行うように制御し、前記特定の状態が検知されていなければ前記第1の通知よりも顕著な第2の通知を行うように制御する制御手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、警告の通知がユーザーの邪魔になることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】デジタルカメラの外観図である。
図2】デジタルカメラのブロック図である。
図3】警告表示の模式図である。
図4】第1の実施形態に係る動作のフローチャートである。
図5】第2の実施形態に係る動作のフローチャートである。
図6】第3の実施形態に係る動作のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図1(a),1(b)は、本発明を適用可能な装置(電子機器、撮像装置)の一例としてのデジタルカメラ100の外観図である。図1(a)はデジタルカメラ100の前面斜視図であり、図1(b)はデジタルカメラ100の背面斜視図である。
【0011】
表示部28は、デジタルカメラ100の背面に設けられた表示部であり、画像や各種情報を表示する。タッチパネル70aは、表示部28の表示面(タッチ操作面)に対するタッチ操作を検出することができる。ファインダー外表示部43は、デジタルカメラ100の上面に設けられた表示部であり、シャッター速度や絞りをはじめとするデジタルカメラ100の様々な設定値を表示する。シャッターボタン61は撮影指示を行うための操作部材である。モード切替スイッチ60は、各種モードを切り替えるための操作部材である。端子カバー40は、デジタルカメラ100を外部機器に接続する接続ケーブル等とのコネクタ(不図示)を保護するカバーである。
【0012】
メイン電子ダイヤル71は回転操作部材であり、メイン電子ダイヤル71を回すことで、シャッター速度や絞りなどの設定値の変更等が行える。電源スイッチ72は、デジタルカメラ100の電源のONとOFFを切り替える操作部材である。サブ電子ダイヤル73は回転操作部材であり、サブ電子ダイヤル73を回すことで、選択枠(カーソル)の移動や画像送りなどが行える。4方向キー74は、上、下、左、右部分をそれぞれ押し込み可能に構成され、4方向キー74の押した部分に応じた処理が可能である。SETボタン75は、押しボタンであり、主に選択項目の決定などに用いられる。
【0013】
動画ボタン76は、動画撮影(記録)の開始や停止の指示に用いられる。AEロックボタン77は押しボタンであり、撮影待機状態でAEロックボタン77を押下することにより、露出状態を固定することができる。拡大ボタン78は、撮影モードのライブビュー表示(LV表示)において拡大モードのONとOFFを切り替えるための操作ボタンである。拡大モードをONとしてからメイン電子ダイヤル71を操作することにより、ライブビュー画像(LV画像)の拡大や縮小を行える。再生モードにおいては、拡大ボタン78は、再生画像を拡大したり、その拡大率を増加させたりするための操作ボタンとして機能する。再生ボタン79は、撮影モードと再生モードとを切り替えるための操作ボタンである。撮影モード中に再生ボタン79を押下することで再生モードに移行し、記録媒体200(後述)に記録された画像のうち最新の画像を表示部28に表示させることができる。メニューボタン81はメニュー画面を表示させる指示操作を行うために用いられる押しボタンであり、メニューボタン81が押されると各種の設定が可能なメニュー画面が表示部28に表示される。ユーザーは、表示部28に表示されたメニュー画面と、4方向キー74やSETボタン75とを用いて直感的に各種設定を行うことができる。
【0014】
通信端子10は、デジタルカメラ100がレンズユニット150(後述;着脱可能)側と通信を行うための通信端子である。接眼部16は、接眼ファインダー17(覗き込み型のファインダー)の接眼部であり、ユーザーは、接眼部16を介して内部のEVF29(後述;電子ビューファインダー)に表示された映像を視認することができる。接眼検知部57は、接眼部16にユーザー(撮影者)が接眼しているか否かを検知する接眼検知センサーである。蓋202は、記録媒体200(後述)を格納するスロットの蓋である。グリップ部90は、ユーザーがデジタルカメラ100を構える際に右手で握りやすい形状とした保持部である。グリップ部90を右手の小指、薬指、中指で握ってデジタルカメラ100を保持した状態で、右手の人差指で操作可能な位置にシャッターボタン61とメイン電子ダイヤル71が配置されている。また、同じ状態で、右手の親指で操作可能な位置に、サブ電子ダイヤル73が配置されている。サムレスト部91(親指待機位置)は、デジタルカメラ100の背面側の、どの操作部材も操作しない状態でグリップ部90を握った右手の親指を置きやすい箇所に設けられたグリップ部である。サムレスト部91は、保持力
(グリップ感)を高めるためのラバー部材などで構成される。
【0015】
図2は、デジタルカメラ100の構成を示すブロック図である。レンズユニット150は、交換可能な撮影レンズを搭載するレンズユニットである。レンズ103は通常、複数枚のレンズから構成されるが、図2では簡略して一枚のレンズのみで示している。通信端子6は、レンズユニット150がデジタルカメラ100側と通信を行うための通信端子であり、通信端子10は、デジタルカメラ100がレンズユニット150側と通信を行うための通信端子である。レンズユニット150は、これら通信端子6,10を介してシステム制御部50と通信する。そして、レンズユニット150は、内部のレンズシステム制御回路4によって絞り駆動回路2を介して絞り1の制御を行う。また、レンズユニット150は、レンズシステム制御回路4によってAF駆動回路3を介してレンズ103を変位させることで焦点を合わせる。
【0016】
シャッター101は、システム制御部50の制御で撮像部22の露光時間を自由に制御できるフォーカルプレーンシャッターである。
【0017】
撮像部22は、光学像を電気信号に変換するCCDやCMOS素子等で構成される撮像素子(イメージセンサー)である。撮像部22は、システム制御部50にデフォーカス量情報を出力する撮像面位相差センサーを有していてもよい。A/D変換器23は、撮像部22から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換する。
【0018】
画像処理部24は、A/D変換器23からのデータ、又は、メモリ制御部15からのデータに対し所定の処理(画素補間、縮小といったリサイズ処理、色変換処理、等)を行う。また、画像処理部24は、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、システム制御部50は、画像処理部24により得られた演算結果に基づいて露光制御や測距制御を行う。これにより、TTL(スルー・ザ・レンズ)方式のAF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理、等が行われる。画像処理部24は、さらに、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてTTL方式のAWB(オートホワイトバランス)処理を行う。
【0019】
メモリ制御部15は、A/D変換器23、画像処理部24、メモリ32間のデータの送受信を制御する。A/D変換器23からの出力データは、画像処理部24及びメモリ制御部15を介してメモリ32に書き込まれる。あるいは、A/D変換器23からの出力データは、画像処理部24を介さずにメモリ制御部15を介してメモリ32に書き込まれる。メモリ32は、撮像部22によって得られA/D変換器23によりデジタルデータに変換された画像データや、表示部28やEVF29に表示するための画像データを格納する。メモリ32は、所定枚数の静止画像や所定時間の動画像および音声を格納するのに十分な記憶容量を備えている。
【0020】
また、メモリ32は画像表示用のメモリ(ビデオメモリ)を兼ねている。D/A変換器19は、メモリ32に格納されている表示用の画像データをアナログ信号に変換して表示部28やEVF29に供給する。こうして、メモリ32に書き込まれた表示用の画像データはD/A変換器19を介して表示部28やEVF29により表示される。表示部28とEVF29のそれぞれは、LCDや有機EL等のディスプレイであり、D/A変換器19からのアナログ信号に応じた表示を行う。A/D変換器23によってA/D変換されメモリ32に蓄積されたデジタル信号をD/A変換器19においてアナログ信号に変換し、表示部28またはEVF29に逐次転送して表示することで、ライブビュー表示(LV)が行える。以下、ライブビュー表示で表示される画像をライブビュー画像(LV画像)と称する。
【0021】
システム制御部50は、少なくとも1つのプロセッサー及び/または少なくとも1つの回路からなる制御部であり、デジタルカメラ100全体を制御する。システム制御部50は、プロセッサーであり、回路でもある。システム制御部50は、不揮発性メモリ56に記録されたプログラムを実行することで、後述する各処理を実現する。また、システム制御部50は、メモリ32、D/A変換器19、表示部28、EVF29等を制御することにより表示制御も行う。
【0022】
システムメモリ52は例えばRAMであり、システム制御部50は、システム制御部50の動作用の定数、変数、不揮発性メモリ56から読み出したプログラム等をシステムメモリ52に展開する。
【0023】
不揮発性メモリ56は、電気的に消去・記録可能なメモリであり、例えばEEPROM等である。不揮発性メモリ56には、システム制御部50の動作用の定数、プログラム等が記録される。ここでいうプログラムとは、後述する各種フローチャートを実行するためのプログラムのことである。
【0024】
システムタイマー53は、各種制御に用いる時間や、内蔵された時計の時間を計測する計時部である。
【0025】
通信部54は、無線または有線ケーブルによって接続された外部機器との間で、映像信号や音声信号の送受信を行う。通信部54は無線LAN(Local Area Network)やインターネットとも接続可能である。また、通信部54は、Bluetooth(登録商標)やBluetooth Low Energyでも外部機器と通信可能である。通信部54は撮像部22で撮像した画像(LV画像を含む)や、記録媒体200に記録された画像を送信可能であり、外部機器から画像データやその他の各種情報を受信することができる。
【0026】
姿勢検知部55は、重力方向に対するデジタルカメラ100の姿勢を検知する。姿勢検知部55で検知された姿勢に基づいて、撮像部22で撮影された画像が、デジタルカメラ100を横に構えて撮影された画像であるか、縦に構えて撮影された画像であるかを判別可能である。システム制御部50は、姿勢検知部55で検知された姿勢に応じた向き情報を撮像部22で撮像された画像の画像ファイルに付加したり、画像を回転して記録したりすることが可能である。姿勢検知部55としては、加速度センサーやジャイロセンサーなどを用いることができる。姿勢検知部55である加速度センサーやジャイロセンサーを用いて、デジタルカメラ100の動き(パン、チルト、持ち上げ、静止しているか否か等)を検知することも可能である。
【0027】
三脚穴検知部51は、デジタルカメラ100に形成された三脚穴の使用を検知する。また、三脚穴検知部51は、三脚穴を使用しているアクセサリとの通信を行うことによって、当該アクセサリの種類を判別することもできる。把持検知部58は、デジタルカメラ100の把持を検知する。例えば、グリップ部90やサムレスト部91に設けられた感圧センサーや静電センサー等が設けられていれば、それらのセンサーを用いてデジタルカメラ100の把持を検知するができる。加速度センサーやジャイロセンサーを用いてデジタルカメラ100の把持を検知することも可能である。温度測定部59は、デジタルカメラ100の内部温度を測定する。
【0028】
接眼検知部57は、接眼ファインダー17(以後、単に「ファインダー」と記載する)の接眼部16に対する目(物体)の接近(接眼)および離反(離眼)を検知する(接近検知)、接眼検知センサーである。システム制御部50は、接眼検知部57で検知された状態に応じて、表示部28とEVF29の表示(表示状態)/非表示(非表示状態)を切り
替える。より具体的には、少なくとも撮影待機状態で、かつ、表示先の切替設定が自動切替である場合において、非接眼中は表示先を表示部28として表示をオンとし、EVF29は非表示とする。また、接眼中は表示先をEVF29として表示をオンとし、表示部28は非表示とする。接眼検知部57としては、例えば赤外線近接センサーを用いることができ、EVF29を内蔵するファインダー17の接眼部16への何らかの物体の接近を検知することができる。物体が接近した場合は、接眼検知部57の投光部(図示せず)から投光した赤外線が物体で反射して赤外線近接センサーの受光部(図示せず)で受光される。受光された赤外線の量によって、物体が接眼部16からどの距離まで近づいているか(接眼距離)も判別することができる。このように、接眼検知部57は、接眼部16への物体の近接距離を検知する接眼検知を行う。非接眼状態(非接近状態)から、接眼部16に対して所定距離以内に近づく物体が検出された場合に、接眼されたと検出するものとする。接眼状態(接近状態)から、接近を検知していた物体が所定距離以上離れた場合に、離眼されたと検出するものとする。接眼を検出する閾値と、離眼を検出する閾値は例えばヒステリシスを設けるなどして異なっていてもよい。また、接眼を検出した後は、離眼を検出するまでは接眼状態であるものとする。離眼を検出した後は、接眼を検出するまでは非接眼状態であるものとする。なお、赤外線近接センサーは一例であって、接眼検知部57には、接眼とみなせる状態を検知できるものであれば他のセンサーを採用してもよい。
【0029】
ファインダー外表示部43には、ファインダー外表示部駆動回路44を介して、シャッター速度や絞りをはじめとするカメラの様々な設定値が表示される。
【0030】
電源制御部80は、電池検出回路、DC-DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路等により構成され、電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出などを行う。また、電源制御部80は、その検出結果及びシステム制御部50の指示に基づいてDC-DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体200を含む各部へ供給する。電源部30は、アルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、リチウムイオン電池等の二次電池、ACアダプター等からなる。
【0031】
記録媒体I/F18は、メモリカードやハードディスク等の記録媒体200とのインターフェースである。記録媒体200は、撮影された画像を記録するためのメモリカード等の記録媒体であり、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される。
【0032】
操作部70は、ユーザーからの操作(ユーザー操作)を受け付ける入力部であり、システム制御部50に各種の動作指示を入力するために使用される。図2に示すように、操作部70は、モード切替スイッチ60、シャッターボタン61、電源スイッチ72、タッチパネル70a、その他の操作部材70b等を含む。その他の操作部材70bには、メイン電子ダイヤル71、サブ電子ダイヤル73、4方向キー74、SETボタン75、動画ボタン76、AEロックボタン77、拡大ボタン78、再生ボタン79、メニューボタン81、等が含まれる。
【0033】
モード切替スイッチ60は、システム制御部50の動作モードを静止画撮影モード、動画撮影モード、再生モード等のいずれかに切り替える。静止画撮影モードに含まれるモードとして、オート撮影モード、オートシーン判別モード、マニュアルモード、絞り優先モード(Avモード)、シャッター速度優先モード(Tvモード)、プログラムAEモード(Pモード)がある。また、撮影シーン別の撮影設定となる各種シーンモード、カスタムモード等がある。モード切替スイッチ60により、ユーザーは、これらのモードのいずれかに直接切り替えることができる。あるいは、モード切替スイッチ60で撮影モードの一覧画面に一旦切り替えた後に、表示された複数のモードのいずれかに、他の操作部材を用いて選択的に切り替えるようにしてもよい。同様に、動画撮影モードにも複数のモードが含まれていてもよい。
【0034】
シャッターボタン61は、第1シャッタースイッチ62と第2シャッタースイッチ64を備える。第1シャッタースイッチ62は、シャッターボタン61の操作途中、いわゆる半押し(撮影準備指示)でONとなり第1シャッタースイッチ信号SW1を発生する。システム制御部50は、第1シャッタースイッチ信号SW1により、AF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、AWB(オートホワイトバランス)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理等の撮影準備動作を開始する。第2シャッタースイッチ64は、シャッターボタン61の操作完了、いわゆる全押し(撮影指示)でONとなり、第2シャッタースイッチ信号SW2を発生する。システム制御部50は、第2シャッタースイッチ信号SW2により、撮像部22からの信号読み出しから、撮像された画像を画像ファイルとして記録媒体200に書き込むまでの、一連の撮影処理の動作を開始する。
【0035】
タッチパネル70aは、表示部28の表示面(タッチパネル70aの操作面)への各種タッチ操作を検出するタッチセンサーである。タッチパネル70aと表示部28とは一体的に構成することができる。例えば、タッチパネル70aは、光の透過率が表示部28の表示を妨げないように構成され、表示部28の表示面の上層に取り付けられる。そして、タッチパネル70aにおける入力座標と、表示部28の表示面上の表示座標とを対応付ける。これにより、あたかもユーザーが表示部28上に表示された画面を直接的に操作可能であるかのようなGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)を提供できる。
【0036】
(第1の実施形態)
第1の実施形態では、デジタルカメラ100の温度が閾値よりも高い場合、デジタルカメラ100に触れても問題ないが、長時間身体の同じ部位で触れたままにすると、低温やけどになってしまう可能性がある。そのため、低温やけどの注意喚起を行うために、デジタルカメラ100は図3(a)~3(c)のような警告表示を行う。図3(a)~3(c)は、警告表示が行われている画面を示す。図3(a)では、警告表示のアイテムとして、アイコン301が表示されている。図3(b)では、警告表示のアイテムとして、アイコン301と、アイコン301よりも大きいガイダンス302が表示されている。大きいガイダンス302には、アイコン301と同様のアイコンと「低温やけど注意」という文字による注意喚起が表示される。ガイダンス302が表示される場合は、アイコン301は表示されなくてもよい。図3(c)では、警告表示として、全画面表示が行われており、大きいガイダンス302と同様のアイコン及び文字が、大きいガイダンス302よりも大きいサイズで表示されている。
【0037】
アイコン301はガイダンス302よりも小さい(アイコン301の顕著性(サリエンシー、目立ち度合い)は低い)ため、ライブビュー画像を遮ることなく、警告表示を行うことができる。ガイダンス302は大きい(ガイダンス302の顕著性は高い)ため、ユーザーは警告表示に気付き易くなるが、ガイダンス302がユーザーの邪魔になることがある。例えば、ガイダンス302によって被写体(ライブビュー画像)が確認しにくくなる(ガイダンス302が撮影の妨げとなる)。図3(c)の警告表示にも、図3(b)の警告表示と同様のメリットおよびデメリットがある。図3(c)警告表示では、ユーザーは図3(b)の警告表示よりもさらに警告表示に気づきやすくなるが、ライブビュー画像全体が覆われておりライブビュー画像が確認できなくなる。そこで、第1の実施形態では、デジタルカメラ100の状態を考慮して、警告表示を切り替える。
【0038】
図4は、第1の実施形態に係る動作のフローチャートである。図4の動作は、システム制御部50が、不揮発性メモリ56に格納されたプログラムをシステムメモリ52に展開して実行することによって実現される。例えば、電源スイッチ72に対するユーザー操作が行われ、デジタルカメラ100が起動すると、システム制御部50は、図4の動作を開始する。デジタルカメラ100の起動中は、図4の動作が繰り返される。
【0039】
S401では、システム制御部50は、温度測定部59によって測定された温度が閾値よりも高いか否かを判定する。温度が閾値よりも高いと判定するまで、温度が閾値よりも高いか否かを繰り返し判定する。温度が閾値よりも高いと判定すると、S402に進む。閾値は、予め定められた固定値であってもよいし、ユーザーが変更可能な値であってもよい。
【0040】
S402では、システム制御部50は、デジタルカメラ100の状態が特定の状態であるか否かを判定する。特定の状態は、デジタルカメラ100が把持されない状態(デジタルカメラ100が把持される可能性が低い状態)である。デジタルカメラ100の状態が特定の状態であると判定した場合はS403に進み、そうでない場合はS404に進む。
【0041】
システム制御部50は、特定の状態として、以下の7つの状態ST1~ST7のうちの1つ以上を検知可能である。なお、状態ST1~ST7の全てが検知可能である必要はない。
状態ST1:デジタルカメラ100に三脚が接続された状態
状態ST2:デジタルカメラ100にジンバルが接続された状態
状態ST3:デジタルカメラ100にグリップが接続された状態
状態ST4:デジタルカメラ100に雲台が接続された状態
状態ST5:デジタルカメラ100にコントローラーが接続された状態
状態ST6:デジタルカメラ100の把持が検知されていない状態
状態ST7:デジタルカメラ100において特定の動作モードが設定されている状態
【0042】
三脚、ジンバル、グリップ、および雲台のそれぞれは三脚穴に接続されるものであり、状態ST1~ST4は三脚穴検知部51を用いて検知可能である。コントローラーは有線または無線で通信部54と通信する(通信部54に接続される)ものであり、状態ST5は通信部54を用いて検知可能である。状態ST6は、把持検知部58を用いて検知可能である。特定の動作モードは、デジタルカメラ100を把持しない動作モード(デジタルカメラ100を把持する可能性が低い動作モード)であり、例えばタイムラプス撮影やセルフタイマー撮影を行う動作モードである。システム制御部50は、設定されている動作モードを把握しており、状態ST7を検知可能である。
【0043】
S403では、システム制御部50は、表示部28またはEVF29に図3(a)の警告表示(アイコン301のみの警告表示)を行わせる。状態ST1~状態ST7の場合は、ユーザーがデジタルカメラを長時間把持する可能性が低いため、ライブビュー画像をより確認しやすい図3(a)の警告表示を行う。なお、デジタルカメラ100の温度が閾値を下回ると、アイコン301は非表示となる。
【0044】
S404では、システム制御部50は、表示部28またはEVF29に図3(b)の警告表示(アイコン301およびガイダンス302を含む警告表示)を行わせる。状態ST1~状態ST7ではないと判断される場合は、ユーザーがデジタルカメラを長時間把持する可能性があるため、ユーザーが気付きやすいように、図3(b)の警告表示を行う。なお、デジタルカメラ100の温度が閾値を下回ると、アイコン301およびガイダンス302は非表示となる。ガイダンス302は、ユーザー操作に応じても非表示になり得る。
【0045】
(第2の実施形態)
デジタルカメラ100の温度が閾値よりも高い場合において、デジタルカメラ100が把持されない特定の状態であっても、ユーザーが接眼していれば低温やけどとなる可能性がある。そこで、第2の実施形態では、ユーザーが接眼しているか否かをさらに考慮して警告表示を行う。
【0046】
図5は、第2の実施形態に係る動作のフローチャートである。図5の動作は、システム制御部50が、不揮発性メモリ56に格納されたプログラムをシステムメモリ52に展開して実行することによって実現される。例えば、電源スイッチ72に対するユーザー操作が行われ、デジタルカメラ100が起動すると、システム制御部50は、図5の動作を開始する。デジタルカメラ100の起動中は、図5の動作が繰り返される。
【0047】
S501~S504は、第1の実施形態で説明した図4のS401~S404と同じである。S503の次に、S505で、システム制御部50は、接眼検知部57を用いて、ユーザーが接眼部16に接眼しているか否かを判定する。ユーザーが接眼部16に接眼していると判定した場合はS504に進み、そうでない場合は図5の動作を終了する。
【0048】
なお、処理の順番は特に限定されない。例えば、S503とS505の順番を入れ替え、ユーザーが接眼部16に接眼していると判定した場合はS505からS504に進み、そうでない場合はS505からS503に進んでもよい。
【0049】
(第3の実施形態)
デジタルカメラ100の温度が閾値よりも高い場合において、デジタルカメラ100が把持されない特定の状態であっても、ユーザーが操作部70に対する操作を行っていれば(ユーザーがデジタルカメラ100に触れていれば)低温やけどになる可能性がある。そこで、第3の実施形態では、ユーザーが操作部70に対する操作を行っているか否かをさらに考慮して警告表示を行う。
【0050】
図6は、第3の実施形態に係る動作のフローチャートである。図6の動作は、システム制御部50が、不揮発性メモリ56に格納されたプログラムをシステムメモリ52に展開して実行することによって実現される。例えば、電源スイッチ72に対するユーザー操作が行われ、デジタルカメラ100が起動すると、システム制御部50は、図6の動作を開始する。デジタルカメラ100の起動中は、図6の動作が繰り返される。
【0051】
S601~S604は、第1の実施形態で説明した図4のS401~S404と同じである。S603の次に、S605で、システム制御部50は、ユーザーが操作部70に対する操作を行っているか否かを判定する。ユーザーが操作部70に対する操作を行っていると判定した場合はS604に進み、そうでない場合は図6の動作を終了する。
【0052】
なお、処理の順番は特に限定されない。例えば、S603とS605の順番を入れ替え、ユーザーが操作部70に対する操作を行っていると判定した場合はS605からS604に進み、そうでない場合はS605からS603に進んでもよい。
【0053】
(第4の実施形態)
デジタルカメラ100の電源がオフになった後には、警告表示を行うことはできない。そのため、デジタルカメラ100の電源がオンの間に、低温やけどの可能性をユーザーに確実に気付かせることが好ましい。そこで、第4の実施形態では、デジタルカメラ100の温度が閾値よりも高い場合において、デジタルカメラ100の電源をオフにする際に、最も顕著な通知を行う。例えば、図3(c)の警告表示を行う。
【0054】
システム制御部50は、図4図5、または図6の動作中、デジタルカメラ100の温度が閾値よりも高い場合において、デジタルカメラ100の電源をオフにするか否かを判定する。例えば、システム制御部50は、オートパワーオフタイマーが満了した場合や、電源スイッチ72が操作された場合に、デジタルカメラ100の電源をオフにすると判定する。デジタルカメラ100の電源をオフにすると判定すると、システム制御部50は、
図3(c)の警告表示を行う。なお、デジタルカメラ100の温度が閾値を下回ると、警告表示は終了される。ユーザー操作に応じても警告表示は終了され得る。
【0055】
(第5の実施形態)
第5の実施形態では、デジタルカメラ100に接続されたアクセサリが振動子を有するとする。例えば、アクセサリはジンバル、グリップ、またはコンロトーラーであり、振動子は偏心モーターである。第1~第4の実施形態では、警告表示によって通知が行われるとした。第5の実施形態では、デジタルカメラ100に接続されたアクセサリの振動によって通知が行われる。振動パターンに依って振動(通知)の顕著性は異なる。例えば、振動が強いほど振動(通知)の顕著性は高い。
【0056】
(第6の実施形態)
第6の実施形態では、デジタルカメラ100に有線または無線でイヤホンまたはヘッドホンが接続されているとする。第6の実施形態では、デジタルカメラ100に接続されたイヤホンまたはヘッドホンからの音声出力によって通知が行われる。音声出力のパターンに依って音声出力(通知)の顕著性は異なる。例えば、音量が大きいほど音声出力(通知)の顕著性は高い。また、音声出力の時間が長いほど音声出力(通知)の顕著性は高い。
【0057】
(第7の実施形態)
第7の実施形態では、デジタルカメラ100の温度が閾値よりも高いか否かに依らない通知(低温やけどの通知以外の通知)が行われ得る。以後、低温やけどの通知以外の通知を「他の通知」と称する。システム制御部50は、他の通知が必要な状態を検知すると、特定の状態が検知されているか否かに依らない顕著性で当該他の通知を行う。例えば、アイコンの表示、ガイダンスの表示、アイコンとガイダンスの表示、または全画面表示といった警告表示が行われる。なお、他の通知が必要な状態の検知方法は特に限定されない。また、他の通知の顕著性は、予め定められた固定のものであってもよいし、デジタルカメラ100の状態に依って変わり得るものであってもよい。
【0058】
以上説明した各実施形態によれば、低温やけどの可能性があると判断される場合に限って、よりユーザーが確認しやすい通知を行うと共に、低温やけどの可能性が低い場合はライブビュー画像を確認しやすい通知を行う。そのため、がユーザーの邪魔になることを抑制しながら、低温やけどの通知を行うことができる。
【0059】
なお、システム制御部50が行うものとして説明した上述の各種制御は1つのハードウェア(例えばプロセッサーまたは回路)が行ってもよいし、そうでなくてもよい。複数のハードウェア(例えば、複数のプロセッサー、複数の回路、または1つ以上のプロセッサーと1つ以上の回路の組み合わせ)が処理を分担することで、装置全体の制御を行ってもよい。
【0060】
また、上記プロセッサーは、広義のプロセッサーであり、汎用のプロセッサーと専用のプロセッサーを含む。汎用のプロセッサーは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)などである。専用のプロセッサーは、例えば、GPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)などである。プログラマブル論理デバイスは、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)、CPLD(Complex Programmable Logic Device)などである。
【0061】
また、本発明の実施形態を詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。さらに、上述した各実施形態は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
【0062】
また、上述した実施形態においては、本発明をデジタルカメラに適用した場合を例にして説明したが、これはこの例に限定されず、他の電子機器にも適用可能である。もちろん、デジタルカメラではなく、スマートフォンに適用することも可能である。
【0063】
<その他の実施形態>
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路によっても実現可能である。
【0064】
本実施形態の開示は、以下の構成、方法、プログラム、および媒体を含む。
(構成1)
電子機器であって、
前記電子機器の温度を測定する測定手段と、
前記電子機器が把持されない特定の状態を検知する検知手段と、
前記電子機器の温度が閾値よりも高い場合に、前記特定の状態が検知されていれば第1の通知を行うように制御し、前記特定の状態が検知されていなければ前記第1の通知よりも顕著な第2の通知を行うように制御する制御手段と
を有することを特徴とする電子機器。
(構成2)
前記特定の状態は、
前記電子機器に三脚が接続された状態、
前記電子機器にジンバルが接続された状態、
前記電子機器にグリップが接続された状態、
前記電子機器に雲台が接続された状態、
前記電子機器にコントローラーが接続された状態、
前記電子機器の把持が検知されていない状態、および
前記電子機器において特定の動作モードが設定されている状態
の少なくとも1つの状態を含む
ことを特徴とする構成1に記載の電子機器。
(構成3)
前記電子機器の温度が前記閾値よりも高い場合に、前記特定の状態が検知されていても、前記電子機器に対する接眼が検知されていれば、前記制御手段は、前記第2の通知を行うように制御する
ことを特徴とする構成1または2に記載の電子機器。
(構成4)
前記電子機器の温度が前記閾値よりも高い場合に、前記特定の状態が検知されていても、前記電子機器に設けられた操作部材に対する操作が行われていれば、前記制御手段は、前記第2の通知を行うように制御する
ことを特徴とする構成1~3のいずれかに記載の電子機器。
(構成5)
前記制御手段は、前記電子機器の温度が閾値よりも高い場合において、前記電子機器の電源をオフにする際に、前記第2の通知よりも顕著な第3の通知を行うように制御する
ことを特徴とする構成1~4のいずれかに記載の電子機器。
(構成6)
前記第3の通知は、全画面表示によって行われる
ことを特徴とする構成5に記載の電子機器。
(構成7)
前記第1の通知は、第1のアイテムの表示によって行われ、
前記第2の通知は、前記第1のアイテムよりも大きい第2のアイテムの表示によって行われる
ことを特徴とする構成1~6のいずれかに記載の電子機器。
(構成8)
前記第1の通知と前記第2の通知とのそれぞれは、前記電子機器に接続されたアクセサリの振動によって行われる
ことを特徴とする構成1~6のいずれかに記載の電子機器。
(構成9)
前記アクセサリは、ジンバル、グリップ、またはコンロトーラーである
ことを特徴とする構成8に記載の電子機器。
(構成10)
前記第1の通知と前記第2の通知とのそれぞれは、前記電子機器に接続されたイヤホンまたはヘッドホンからの音声出力によって行われる
ことを特徴とする構成1~6のいずれかに記載の電子機器。
(構成11)
前記制御手段は、前記電子機器の温度が閾値よりも高いか否かに依らない通知を、前記特定の状態が検知されているか否かに依らない顕著性で行うように制御する
ことを特徴とする構成1~10のいずれかに記載の電子機器。
(方法)
電子機器の制御方法であって、
前記電子機器の温度を測定する測定ステップと、
前記電子機器が把持されない特定の状態を検知する検知ステップと、
前記電子機器の温度が閾値よりも高い場合に、前記特定の状態が検知されていれば第1の通知を行うように制御し、前記特定の状態が検知されていなければ前記第1の通知よりも顕著な第2の通知を行うように制御する制御ステップと
を有することを特徴とする制御方法。
(プログラム)
コンピュータを、構成1~11のいずれか1項に記載の電子機器の各手段として機能させるためのプログラム。
(媒体)
コンピュータを、構成1~11のいずれか1項に記載の電子機器の各手段として機能させるためのプログラムを格納したコンピュータが読み取り可能な記憶媒体。
【符号の説明】
【0065】
100:デジタルカメラ 50:システム制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6