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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025014468
(43)【公開日】2025-01-30
(54)【発明の名称】改装建具
(51)【国際特許分類】
   E06B 1/56 20060101AFI20250123BHJP
   E06B 5/16 20060101ALI20250123BHJP
【FI】
E06B1/56 A
E06B5/16
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023117047
(22)【出願日】2023-07-18
(71)【出願人】
【識別番号】390005267
【氏名又は名称】YKK AP株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】荒川 哲也
(72)【発明者】
【氏名】岩田 奈穂
【テーマコード(参考)】
2E011
2E239
【Fターム(参考)】
2E011JA02
2E011KA01
2E011KB01
2E011KC02
2E011KC03
2E011KC04
2E011KD14
2E011KG00
2E011KH01
2E239CA02
2E239CA22
2E239CA29
2E239CA32
2E239CA33
2E239CA35
2E239CA52
2E239CA62
(57)【要約】
【課題】既設枠の屋外突出部を炎や熱から保護する。
【解決手段】改装建具10Aは、既設枠12の内側に新設枠14を取り付けたものである。既設の下枠16は外壁30の見付け面より屋外側に突出した屋外突出部16dを有する。新設の下枠22は、屋外突出部16dの屋外側見付け壁16gを覆いさらに外壁30と対向する位置まで延出している見付け面カバー46bを有する。見付け面カバー46bと外壁30との間には熱膨張性部材54が設けられている。下枠22はアタッチメント46を備えており、見付け面カバー46bはアタッチメント46の一部である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
既設枠の内側に新設枠を取り付けた改装建具であって、
前記既設枠は外壁の面より屋外側に突出した屋外突出部を有し、
前記新設枠は、前記屋外突出部の屋外側見付け面を覆いさらに前記外壁と対向する位置まで延出している見付け面カバーを有し、
前記見付け面カバーと前記外壁との間には熱膨張性部材が設けられている
ことを特徴とする改装建具。
【請求項2】
前記見付け面カバーには長手方向に延在する複数の折取り溝が形成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の改装建具。
【請求項3】
前記新設枠は、形材と、該形材に取り付けられる固定具を覆うアタッチメントとを備え、
前記見付け面カバーは前記アタッチメントの一部である
ことを特徴とする請求項1に記載の改装建具。
【請求項4】
既設枠の内側に新設枠を取り付けた改装建具であって、
前記既設枠は外壁の見付け面より屋外側に突出した屋外突出部を有し、
前記新設枠は、
前記屋外突出部の屋外側見付け面を覆いさらに前記外壁と対向する位置まで延出している見付け面カバーと、
前記見付け面カバーから前記外壁に向かって延出して前記屋外突出部の外周側見込み面を覆う見込み面カバーと、
を有する
ことを特徴とする改装建具。
【請求項5】
前記見込み面カバーと前記屋外突出部との間には熱膨張性部材が設けられている
ことを特徴とする請求項4に記載の改装建具。
【請求項6】
前記見込み面カバーには長手方向に延在する複数の折取り溝が形成されている
ことを特徴とする請求項5に記載の改装建具。
【請求項7】
前記新設枠は、形材と、該形材に取り付けられる固定具を覆うアタッチメントとを備え、
前記見付け面カバーおよび前記見込み面カバーは前記アタッチメントの一部である
ことを特徴とする請求項4に記載の改装建具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、既設枠の内側に新設枠を取り付けた改装建具に関する。
【背景技術】
【0002】
既に建築物に設置された建具を改装する場合には、既設枠を残した状態でその内周に新設枠を設置する場合がある。こうした改装建具によれば、既設枠を取り外す作業が不要となるため、工期を短縮できるとともに改装費用を抑えることができる。特許文献1に記載の改装サッシでは既設下枠の屋外側見付け面を新設枠のカバー枠で覆って視認されないようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-156052号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、改装建具では既設枠が視認されないようにするだけではなく、火災時に既設枠が炎や熱から保護されることが望ましい。特許文献1に記載の改装サッシにおける既設枠は外壁の見付け面より屋外側に突出した屋外突出部を有している。該屋外突出部は新設枠によって屋外側見付け面および内周側見込み面は覆われるが外周側見込み面は露呈されたままとなっており、該露呈面が炎や熱に曝される懸念がある。
【0005】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、既設枠の屋外突出部を炎や熱から保護することのできる改装建具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる改装建具は、既設枠の内側に新設枠を取り付けた改装建具であって、前記既設枠は外壁の面より屋外側に突出した屋外突出部を有し、前記新設枠は、前記屋外突出部の屋外側見付け面を覆いさらに前記外壁と対向する位置まで延出している見付け面カバーを有し、前記見付け面カバーと前記外壁との間には熱膨張性部材が設けられていることを特徴とする。
【0007】
また、本発明にかかる改装建具は、既設枠の内側に新設枠を取り付けた改装建具であって、前記既設枠は外壁の見付け面より屋外側に突出した屋外突出部を有し、前記新設枠は、前記屋外突出部の屋外側見付け面を覆いさらに前記外壁と対向する位置まで延出している見付け面カバーと、前記見付け面カバーから前記外壁に向かって延出して前記屋外突出部の外周側見込み面を覆う見込み面カバーと、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明にかかる改装建具によれば、火災時に見付け面カバーと外壁との間の熱膨張性部材が膨張することにより、または、屋外突出部の外周側見込み面を覆う見込み面カバーを有することで、屋外突出部を炎や熱から保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1の実施形態にかかる改装建具における下枠部分の縦断面図である。
図2】加熱時の第1の実施形態にかかる改装建具における下枠部分の一部拡大縦断面図である。
図3】第1の実施形態にかかる改装建具における上枠部分の縦断面図である。
図4】第1の実施形態にかかる改装建具における縦枠部分の横断面図である。
図5】第2の実施形態にかかる改装建具における下枠部分の縦断面図である。
図6】加熱時の第2の実施形態にかかる改装建具における下枠部分の一部拡大縦断面図である。
図7】第2の実施形態にかかる改装建具における上枠部分の縦断面図である。
図8】第2の実施形態にかかる改装建具における縦枠部分の横断面図である。
図9】第2の実施形態にかかる改装建具における下枠部分の第1変形例の縦断面図である。
図10】第2の実施形態にかかる改装建具における下枠部分の第2変形例の縦断面図である。
図11】第2の実施形態にかかる改装建具における下枠部分の第3変形例の縦断面図である。
図12】第2の実施形態にかかる改装建具における下枠部分の第4変形例の縦断面図である。
図13】第2の実施形態にかかる改装建具における上枠部分の変形例の縦断面図である。
図14】第2の実施形態にかかる改装建具における縦枠部分の変形例の横断面図である。
図15】第3の実施形態にかかる改装建具における上枠部分の縦断面図である。
図16】第3の実施形態にかかる改装建具における縦枠部分の横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明にかかる改装建具の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0011】
図1は、第1の実施形態にかかる改装建具10Aにおける下枠部分の縦断面図である。改装建具10Aは既設枠12を残したままその内側に新設枠14を取り付けたものである。改装建具10Aにおいて既設枠12を撤去しないことにより施工コストを低減することができる。改装建具10Aは、引き違い障子(図示略)などを支持する窓枠である。既設枠12の各枠材は、例えばアルミニウム材(合金を含む)などの金属によって成形した押し出し形材である。新設枠14の各枠材は、アルミニウム材(合金を含む)などの金属および樹脂材をそれぞれ成形した押し出し形材からなる複合構造である。各枠材は押し出し形材であって長手に沿った全長にわたる部分がほぼ一様の断面形状を有するように構成してある。後述する各アタッチメント、各額縁などについても同様である。
【0012】
本出願において、見込み方向とは改装建具の屋内外方向、つまり屋内から屋外に向かう方向又はその逆方向をいう。見込み面とは見込み方向に沿って延在する面をいう。見付け方向とは見込み方向に直交する方向であり、上下方向に長尺な縦枠等の場合はその長手方向に直交する左右方向をいい、左右方向に長尺な下枠等の場合はその長手方向に直交する上下方向をいう。見付け面とは見付け方向に沿った面をいう。
【0013】
既設枠12は下枠16、上枠18(図3参照)および左右の縦枠20(図4参照)を四周枠組みしたものである。新設枠14は下枠22、上枠24(図3参照)および左右の縦枠26(図4参照)を四周枠組みしたものである。縦枠20,26は一部異なる箇所もあるが外周面は左右で対称形状であることから一方のみを図示している。改装建具10Aは建物の躯体28から外壁30にかけて固定されている。図1における躯体28は壁面の一部を構成する。図1において躯体28は外壁30に向かって二段の段差形状になっている。
【0014】
図1に示すように、既設枠12の下枠16は躯体28の段差形状に対応しており、屋内側のL字壁16a、屋内側レール基部16b、屋外側レール基部16cおよび屋外突出部16dを有する。L字壁16aは躯体28の上端部を内周側見込み面から見付け面にかけて覆う。屋内側レール基部16bは略矩形断面を有し、L字壁16aの下側かつ屋外側にあり、上部に内レール16eが設けられている。屋外側レール基部16cは屋内側レール基部16bより屋外側かつやや外周側にあり、上部には外レール16fが設けられている。
【0015】
屋外側レール基部16cと屋外突出部16dとは外周側壁が同一面を形成し、共通の空洞部を形成している。屋外側レール基部16cと外壁30との間はシール材32およびバックアップ材34で埋められている。シール材32は外壁30の一部とも見做される。屋外突出部16dは屋外側レール基部16cより見付け幅がやや小さく、かつ外壁30の見付け面より屋外側に突出している。屋外突出部16dの屋外側見付け壁16gは上下にやや突出している。屋外突出部16dは主に木造建築で設けられている。つまり、木造建築においてはサイディング等の外壁乾式化に伴い水切などを用いずにサッシで外壁の見切りが可能なように外壁30から突出した屋外突出部16dのような形状(半外付納まり)が一般的となっている。
【0016】
新設枠14の下枠22は金属形材36がベースとなっている。金属形材36は通常はアルミニウム材などであり耐熱性がある。金属形材36は屋内側のL字部36aと該L字部36aから屋外側に向けて複数の小さい段差を形成しながら突出している見込み壁36bと、屋外側で見込み壁36bとともに空洞を形成して高強度となる空洞形成壁36cとを有する。L字部36aにおける屋内側突出片はネジ38によって躯体28に固定されている。見込み壁36bの途中には内レール36dおよび外レール36eが見込み方向に並んで上方に突出している。内レール36dおよび外レール36eは内障子および外障子を支持する。見込み壁36bの屋外側端部からは網戸レール36fが上方に突出している。空洞形成壁36cの屋外側見付け部には、屋外側に向けて開口するポケット部36gが形成されている。ポケット部36gの上下端にはフック36hが形成されている。ポケット部36gと屋外側見付け壁16gとはほぼ上下に並んでいる。
【0017】
ポケット部36gには補強片48がネジ(固定具)50によって固定されている。本実施例における各ネジは他の固定具を用いてもよい。補強片48はステンレス材などの金属材であり、下枠22の長尺方向に沿って複数設けられている。補強片48は中間部分で見込み方向に僅かに折れ曲がったクランク形状となっており、屋外側見付け壁16gと干渉しない。補強片48の上部には長孔が形成されておりポケット部36gの内部でネジ50により固定されており、下方へ突出長さが調整可能になっている。補強片48の下部はポケット部36gに形成された下孔から突出して下枠16の上面に当接して強度を担保している。補強片48が当接するのは下枠16における屋外突出部16dの上面になる。
【0018】
下枠22は、さらに額縁40、第1内周カバー42、第2内周カバー44およびアタッチメント46を有する。額縁40、第1内周カバー42、第2内周カバー44は樹脂材であって、金属形材36の内周側および屋内側を間隔を隔てて覆い断熱性、意匠性の向上および結露防止の作用がある。額縁40と第1内周カバー42とはネジ47で固定されており、金属形材36における内レール36dより屋内側部分を覆っている。額縁40と躯体28との間の隙間は隙間カバー52で覆われる。
【0019】
アタッチメント46は通常はアルミニウム材などで形成されており耐熱性がある。後述する各アタッチメントも同様である。アタッチメント46はポケット部36gのフック36hに固定されるものであり、上方の固定部46aと、該固定部46aから下方に突出する見付け面カバー46bとを有する。固定部46aと見付け面カバー46bとは外観視で連続している。固定部46aには上下2つのフック46cが形成されている。固定部46aはフック46cがフック36hに係合することでポケット部36gおよびネジ50を覆い意匠性が向上する。
【0020】
見付け面カバー46bは、屋外突出部16dの屋外側見付け壁16gを覆いさらに外壁30と対向する位置まで外周側へ延出している。見付け面カバー46bにおける屋内側面の先端側(この場合下側)の略半分には長手方向に延在する折取り溝46dが形成されている。折取り溝46dは狭い間隔で見付け方向に沿って複数形成されている。
【0021】
見付け面カバー46bの先端で屋内側面端部で外壁30と対向する位置には熱膨張性部材54が設けられている。熱膨張性部材54は、熱により膨張する不燃性または難燃性の耐火部材部材であり、例えば加熱によって発泡する黒鉛等の加熱発泡材である。熱膨張性部材54は固体状の貼付型または液状で塗布して乾燥させる型のいずれでもよい。熱膨張性部材54は貼付面に対しておおよそ面直方向に膨張するが、面に沿う方向にも多少膨張する。熱膨張性部材54は見付け面カバー46bに設けることが好ましいが、外壁30の表面状態などの施工条件によっては該外壁30に設けてもよい。つまり、熱膨張性部材54は見付け面カバー46bと外壁30との間に設ければよい。
【0022】
図2は、加熱時の改装建具10Aにおける下枠部分の一部拡大縦断面図である。通常時(非加熱時)に既設枠12は屋外側および内周側が新設枠14によって覆われているのに対して屋外突出部16dだけは外周側が露呈しているが、図2に示すように火災時に熱を受けると熱膨張性部材54は膨張して外壁30との隙間を塞ぐ。これにより、火災時に既設枠12と新設枠14との間が全て塞がれて、外部から煙や炎が侵入することを防止することができ、屋外突出部16dが保護される。また、熱膨張性部材54は断熱作用があり、屋外突出部16dが直接的に加熱されることを防止する。加熱から保護される屋外突出部16dは補強片48を介して新設枠14を支持し続けることができる。なお、屋外突出部16dの内周側および屋外側を覆う新設枠14については遮炎構造としておくことが好ましい。
【0023】
新設枠14はある程度の寸法的余裕があり、しかも長孔を有する補強片48によって調整代があるため様々な大きさおよび形状の既設枠12に対して適用可能である。また、見付け面カバー46bには複数の折取り溝46dが形成されていることから、いずれかの折取り溝46dを折り取ることによりさらに適用範囲が広がる。アタッチメント46としていくつかの大きさのものを選択可能に用意することにより、適用範囲が一層広がる。ただし、設計条件によってはアタッチメント46および補強片48は金属形材36と一体構成になっていてもよい。
【0024】
図3は、改装建具10Aにおける上枠部分の縦断面図である。以下、改装建具10Aのおける下枠部分の各構成要素と実質的同様の作用部については同符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0025】
既設枠12の上枠18は、屋内側のL字壁18a、屋内側レール基部18b、屋外側レール基部18cおよび屋外突出部18dを有する。屋内側レール基部18bは下部に内レール18eが設けられている。屋外側レール基部18cは屋内側レール基部18bより屋外側にあり、下には外レール18fが設けられている。内レール18eおよび外レール18fは利用されないものであり、新設枠14とのレイアウト要件により短くカットされている。屋外側レール基部18cと外壁30との間はシール材32およびバックアップ材34で埋められている。屋外突出部18dは外壁30の見付け面より屋外側に突出している。屋外突出部18dの屋外側見付け壁18gは網戸レールである。
【0026】
新設枠14の上枠24は金属形材56がベースとなっている。金属形材56は2つ並んだ空洞形成部56a、該空洞形成部56aから室内側に突出する固定片56b、屋外側に突出する見込み壁56c、および見込み方向に並んで下方に突出する内レール56d、外レール56e、網戸レール56fを有する。網戸レール56fは上枠24の屋外側見付け壁を形成している。上枠24は、固定片56bがスペーサ59を介してネジ38によって躯体28に固定されている。
【0027】
上枠24と上枠18との間にはL字ブラケット58が設けられている。L字ブラケット58は例えばアルミニウム材である。L字ブラケット58の長辺部58aは見込み方向に延在し、屋内側端部近傍がネジ38によって躯体28に固定されている。L字ブラケット58の短辺部58bは網戸レール56fのほぼ直上にあって見付け壁を形成する。
【0028】
上枠24は、さらに額縁40、内周カバー60、アタッチメント62、アタッチメントカバー64を有する。額縁40と内周カバー60とはネジ47で固定されており、金属形材56における内レール56dより屋内側部分を覆っている。
【0029】
アタッチメント62はL字ブラケット58の短辺部58bにネジ50で固定されるものであり、下方のポケット部62aと、該ポケット部62aから斜め上方に突出する見付け面カバー下部62bと、見付け面カバー上部62cと、見込み面カバー62dとを有する。
【0030】
ポケット部62aは上記のポケット部36gと同形状であってアタッチメントカバー64が蓋となって内部のネジ50を覆っている。見付け面カバー下部62bは、上方に向かって屋内側に寄るように緩やかに傾斜しており屋外突出部18dの屋外側見付け壁18gを覆っている。見付け面カバー上部62cは見付け面カバー下部62bからさらに外壁30と対向する位置まで外周側に延出している。見付け面カバー上部62cは外壁30と平行しており、屋内側面には熱膨張性部材54が設けられていて火災時に外壁30との間を塞ぐ。
【0031】
見込み面カバー62dは見付け面カバー上部62cの上端から外壁30に向かって延出して屋外突出部18dの外周側見込み面のほぼ全部を覆っている。見込み面カバー62dには複数の折取り溝62eが形成されており、いずれかの折取り溝62eを折り取ることにより外壁30との間の長さ調整が可能となっている。折取り溝62eで長さ調整された見込み面カバー62dは外壁30との隙間が完全に0にはならない場合があるが、該隙間はシール材65によって塞がれて水の浸入を防止する。
【0032】
図4は、改装建具10Aにおける縦枠部分の横断面図である。既設枠12の縦枠20は、屋内側のL字壁20a、基部20b、および屋外突出部20cを有する。基部20bと屋外突出部20cとは見込み方向に連続している。基部20bと外壁30との間はシール材32およびバックアップ材34で埋められている。屋外突出部20cは外壁30の見付け面より屋外側に突出している。屋外突出部20cの先端には屋外側見付け壁20dが設けられている。
【0033】
新設枠14の縦枠26は金属形材66がベースとなっている。金属形材66は空洞形成部66a、該空洞形成部66aから内周側に突出する固定片66b、屋外側に突出する見込み壁66c、屋外側見付け壁66d、および突片66eを有する。突片66eは屋外側端部近傍で外周側に突出した小片である。突片66eには、屋内側に向けて窪んだ凹部66fが形成されている。縦枠26は、固定片66bがスペーサ59を介してネジ38によって躯体28に固定されている。
【0034】
縦枠26は、さらに額縁40、内周カバー68、アタッチメント70を有する。額縁40と内周カバー68とはネジ47で固定されており、スペーサ59およびネジ38を覆っている。
【0035】
アタッチメント70は金属形材66の先端部にネジ50で固定されるものである。アタッチメント70は変則L字形状であり、内周側で見込み面を形成する短辺の固定部70aと、該固定部70aから外周側に延出して見付け面を形成する長辺の見付け面カバー70bとを有する。固定部70aは先端が凹部66fに嵌り込み、中間部分が屋外側見付け壁66dによって支持された状態でネジ50によって固定されている。見付け面カバー70bの途中には屋内側に向けて矩形に窪んだ凹部70cが形成されている。見付け面カバー70bの先端は屋内側に向けた小さい屈曲部70dを形成している。見付け面カバー70bは、屋外突出部20cの屋外側見付け壁20dを覆いさらに外壁30と対向する位置まで外周側に延出している。見付け面カバー70bの先端における屋内側面には屈曲部70dに接するように熱膨張性部材54が設けられていて火災時に外壁30との間を塞ぐ。
【0036】
図5は、第2の実施形態にかかる改装建具10Bにおける下枠部分の縦断面図である。図6は、加熱時の改装建具10Bにおける下枠部分の一部拡大縦断面図である。改装建具10Bにおける下枠部分は、上記の改装建具10Aの下枠部分(図1参照)におけるアタッチメント46を別のアタッチメント72で置き換えている。
【0037】
アタッチメント72はポケット部36gのフック36hに固定されるものであり、上方の固定部72aと、該固定部72aから下方に突出する見付け面カバー72bと、見込み面カバー72cとを有する。固定部72aおよび見付け面カバー72bは上記の固定部46aおよび見付け面カバー46bと同じである。見付け面カバー72bは、屋外突出部16dの屋外側見付け壁16gを覆いさらに外壁30と対向する位置まで外周側に延出している。
【0038】
見込み面カバー72cは見付け面カバー72bの下端から外壁30に向かって延出して屋外突出部16dの外周側見込み面のほぼ全部を覆っている。見込み面カバー72cと屋外突出部16dとの距離は短い。見込み面カバー72cにおける屋外突出部16dと対向する面には熱膨張性部材54が設けられている。図6に示すように、火災時には熱膨張性部材54が膨張して屋外突出部16dとの間を塞ぐ。
【0039】
見込み面カバー72cには複数の折取り溝72dが形成されており、いずれかの折取り溝72dを折り取ることにより外壁30との間の長さ調整が可能となっている。折取り溝72dで長さ調整された見込み面カバー72cは外壁30との隙間が完全に0にはならない場合があるが火災時には熱膨張性部材54が見込み方向にも多少膨張して屋外突出部16dの外周側見込み面のほとんど全面を覆うことができ、該屋外突出部16dは熱から保護される。もちろん、折取り溝72dによらず見込み面カバー72cが外壁30とちょうど接するように成形してもよい。見込み面カバー72cと外壁30との間にほとんど隙間がない場合には、見込み面カバー72cによって屋外突出部16dの外周側見込み面は相当確実に保護されることから熱膨張性部材54を省略することもできるが、該熱膨張性部材54を設ける方が一層好ましい。
【0040】
熱膨張性部材54は見込み面カバー72cに設けることが好ましいが、屋外突出部16dの外周側見込み面の表面状態などの施工条件によっては屋外突出部16dの側に設けてもよい。つまり、熱膨張性部材54は見込み面カバー72cと屋外突出部16dとの間に設ければよい。
【0041】
図7は、改装建具10Bにおける上枠部分の縦断面図である。改装建具10Bにおける上枠部分は、上記の改装建具10Aの上枠部分(図3参照)におけるアタッチメント62を別のアタッチメント74で置き換えている。
【0042】
アタッチメント74は下方のポケット部74a、見付け面カバー下部74b、見付け面カバー上部74d、および見込み面カバー74dを有する。これは上記のアタッチメント62におけるポケット部62a、見付け面カバー下部62b、見付け面カバー上部62c、および見込み面カバー62dに相当する。ただし、見付け面カバー上部74cは見付け面カバー上部62cより短く、熱膨張性部材54の厚み程度であって、見込み面カバー74dと屋外突出部18dとの距離は短い。改装建具10Bにおいて、熱膨張性部材54は見込み面カバー62dの内周側、つまり屋外突出部18dの外周見込み面と対向する面に設けられており、火災時に屋外突出部18dとの間を塞ぐ。見込み面カバー74dには複数の折取り溝74eが形成されており、いずれかの折取り溝74eを折り取ることにより外壁30との間の長さ調整が可能となっている。
【0043】
図8は、改装建具10Bにおける縦枠部分の横断面図である。改装建具10Bにおける縦枠部分は、上記の改装建具10Aの縦枠部分(図4参照)におけるアタッチメント70を別のアタッチメント76で置き換えている。
【0044】
アタッチメント76は固定部76a、見付け面カバー76b、見込み面カバー76dを有する。固定部76a、見付け面カバー76bは上記のアタッチメント70における固定部70a、見付け面カバー70bに相当する。見付け面カバー76bの途中には上記凹部70cと同様の凹部76cが形成されている。見込み面カバー76dは上記の屈曲部70dを長くしたものであり、外壁30の近傍まで延出している。見込み面カバー76dには複数の折取り溝76eが形成されており、いずれかの折取り溝76eを折り取ることにより外壁30との間の長さ調整が可能となっている。見付け面カバー76bは見付け面カバー70bより短く、見込み面カバー76dと屋外突出部20cとの距離は短い。改装建具10Bにおいて、熱膨張性部材54は見込み面カバー76dの内周側、つまり屋外突出部20cの外周見込み面と対向する面に設けられており、火災時に屋外突出部20cとの間を塞ぐ。
【0045】
図9は、改装建具10Bにおける下枠部分の第1変形例の縦断面図である。図5に示す改装建具10Bにおける下枠部分では、熱膨張性部材54が見込み面カバー72cに設けられるが、図9に示す例では見付け面カバー72bの屋内側に設けられている。熱膨張性部材54は、外壁30および屋外側見付け壁16gと対向する位置にあり、火災時にこれらとの間を塞ぐ。
【0046】
図10は、改装建具10Bにおける下枠部分の第2変形例の縦断面図である。この変形例におけるアタッチメント72は、見付け面カバー72bと見込み面カバー72cとの間に傾斜壁72eが設けられている。傾斜壁72eは下方に向かって屋内側に寄るように45度傾斜している。この変形例における下枠部分では、熱膨張性部材54が傾斜壁72eの屋内側に設けられており、火災時に外壁30および屋外突出部16dとの間を塞ぐ。
【0047】
図11は、改装建具10Bにおける下枠部分の第3変形例の縦断面図である。この変形例における下枠部分では、熱膨張性部材54が見付け面カバー72bの屋内側で固定部72aの直下に設けられており、火災時に屋外側見付け壁16gの上部および補強片48の下部との間を塞ぐ。見付け面カバー72bからは熱膨張性部材54を下支えする小さいリブ72fが屋内側に突出している。
【0048】
図12は、改装建具10Bにおける下枠部分の第4変形例の縦断面図である。この変形例は、図1に示す改装建具10Aにおいて何らかの理由で熱膨張性部材54が設けられていなかった場合に、アタッチメント46を残したまま熱膨張性部材54が設けられたアタッチメント78を後付けするものである。
【0049】
アタッチメント78はアタッチメント46の固定部46aに対して屋外側にネジ80で固定されるものであり、上方のポケット部78aと、該ポケット部78aから下方に突出する見付け面カバー78bと、見込み面カバー78cとを有する。
【0050】
ポケット部78aはポケット部36gよりやや小さい形状になっており、屋外側にはアタッチメントカバー82が蓋となって内部のネジ80を覆っている。ネジ80はポケット部78aの底部から固定部46aおよびポケット部36gに螺合する。ネジ80とネジ50とは干渉がないように紙面奥行方向にずれている。見付け面カバー78bは、見付け面カバー46bの下端よりもさらに外周側に延在している。見込み面カバー78cは見付け面カバー78bの下端から屋内側に延出し、見付け面カバー46bの見込み位置を越えてさらに外壁30に向かって延出して屋外突出部16dの外周側見込み面のほぼ全部を覆っている。熱膨張性部材54は見込み面カバー78cの内周側、つまり屋外突出部16dの外周見込み面と対向する面に設けられており、火災時に屋外突出部16dとの間を塞ぐ。図12の例では、熱膨張性部材54は、見付け面カバー46bの見込み位置よりも屋内側に設けられている。
【0051】
見込み面カバー78cには複数の折取り溝78dが形成されており、いずれかの折取り溝78dを折り取ることにより外壁30との間の長さ調整が可能となっている。折取り溝78dで長さ調整された見込み面カバー78cは外壁30との隙間が完全に0にはならない場合があるが、該隙間はシール材65によって塞がれる。
【0052】
図13は、改装建具10Bにおける上枠部分の変形例の縦断面図である。この変形例は、図3に示す改装建具10Aにおいてアタッチメント62に代えてアタッチメント83が設けられている場合に、アタッチメント83を残したまま熱膨張性部材54が設けられたアタッチメント78を後付けするものである。アタッチメント83は下方のポケット部83aと、該ポケット部83aから斜め上方に突出する傾斜壁83bとを有する。ポケット部83aは上記のポケット部62a(図3参照)と同じものであり、アタッチメントカバー64で塞がれている。ポケット部83aは、図3と同様のネジ50によって固定されている。傾斜壁83bの上端部は屋外側見付け壁18gの上端とほぼ隙間が無く、シール材で埋められている。傾斜壁83bには熱膨張性部材54が設けられていない。
【0053】
この変形例におけるアタッチメント78は図12に示すものを上下反転して用いている。ネジ80はポケット部78aの底部からアタッチメントカバー64およびポケット部83aに螺合することによりアタッチメント78を固定している。見付け面カバー78bは、屋外側見付け壁18gの上端よりもやや上方まで延在している。見込み面カバー78cは見付け面カバー78bの上端から外壁30に向かって延出して屋外突出部18dの外周側見込み面のほぼ全部を覆っている。熱膨張性部材54は見込み面カバー78cの内周側、つまり屋外突出部18dの外周見込み面と対向する面に設けられており、火災時に屋外突出部18dとの間を塞ぐ。
【0054】
図14は、改装建具10Bにおける縦枠部分の変形例の横断面図である。この変形例は、図4に示す改装建具10Aにおいて見付け面カバー70bが熱膨張性部材54を設けるのに十分な幅がなかった場合などで、アタッチメント70を残したまま熱膨張性部材54が設けられたアタッチメント84を後付けするものである。
【0055】
アタッチメント84は見付け面カバー70bに対して屋外側にネジ88で固定されるものであり、ポケット部84aと、該ポケット部84aから外周側に突出する見付け面カバー84bと、見込み面カバー84cとを有する。
【0056】
ポケット部84aはアタッチメントカバー86が蓋となって内部のネジ88を覆っている。ネジ80はポケット部84aの底部から見付け面カバー70bに螺合する。ポケット部84aと見付け面カバー70bとの間にはスペーサ90を介在させることで安定する。見付け面カバー84bは外周側に向かって2段階で屋外側に傾斜する形状であって、特に内周側部分はやや円弧状に湾曲しており、好適な意匠性を有する。見込み面カバー84cは見付け面カバー84bの下端部から外壁30に向かって延出して屋外突出部20cの外周側見込み面のほぼ全部を覆っている。熱膨張性部材54は見込み面カバー84cの内周側、つまり屋外突出部20cの外周見込み面と対向する面に設けられており、火災時に屋外突出部20cとの間を塞ぐ。見込み面カバー84cには複数の折取り溝84dが形成されており、いずれかの折取り溝84dを折り取ることにより外壁30との間の長さ調整が可能となっている。
【0057】
図15は、第3の実施形態にかかる改装建具10Cにおける上枠部分の縦断面図である。改装建具10Cは玄関などのドア枠である。図15に示すように、改装建具10Cでは既設上枠92の内周側に新設上枠94が設けられる。既設上枠92の一部は外壁30の見付け面より屋外側に突出した屋外突出部92aを有する。新設上枠94は屋外側の金属枠94aと屋内側の樹脂枠94bとからなる複合枠であり、補強片96などで固定されている。補強片96はクランク形状であって屋内側部分がネジ38によって躯体28に固定されている。金属枠94aは既設上枠92より屋外側に突出している。既設上枠92と新設上枠94との間、および補強片96と躯体28との間には厚みの異なるスペーサ98が設けられている。補強片96、ネジ38およびスペーサ98は額縁100によって覆われている。既設上枠92と新設上枠94との間で屋外側の部分にはシール材32およびバックアップ材34が設けられている。
【0058】
新設上枠94の屋外側見付け面94cにはアタッチメント78が固定されている。アタッチメント78のポケット部78aはアタッチメントカバー82で覆われている。図15に示すアタッチメント78およびアタッチメントカバー82は、図13に示すものと寸法の一部や細部形状が異なっているが同機能材であるために同符号を付している。
【0059】
アタッチメント78はポケット部78aがネジ80によって屋外側見付け面94cに固定されている。見付け面カバー78bは既設上枠92よりも上方まで延在している。見込み面カバー78cは見付け面カバー78bの上端から外壁30に向かって延出して屋外突出部92aの外周側見込み面のほぼ全部を覆っている。熱膨張性部材54は見込み面カバー78cの内周側、つまり屋外突出部92aの外周見込み面と対向する面に設けられており、火災時に屋外突出部92aとの間を塞ぐ。
【0060】
図16は、改装建具10Cにおける縦枠部分の横断面図である。図16に示すように、改装建具10Cでは既設縦枠102の内周側に新設縦枠104が設けられる。既設縦枠102の一部は外壁30の見付け面より屋外側に突出した屋外突出部102aを有する。新設縦枠104は屋外側の金属枠104aと屋内側の樹脂枠104bとからなる複合枠であり、補強片96などで固定されている。既設縦枠102と新設縦枠104との間にはさらに別の補強片106で固定されており、ドア枠荷重を確実に支持できるようになっている。
【0061】
新設縦枠104の屋外側見付け面104cにはアタッチメント84が固定されている。アタッチメント84のポケット部84aはアタッチメントカバー86で覆われている。図16に示すアタッチメント84およびアタッチメントカバー86は、図14に示すものと寸法の一部や細部形状が異なっているが同機能材であるために同符号を付している。
【0062】
アタッチメント84はポケット部84aがネジ80によって屋外側見付け面104cに固定されている。見付け面カバー84bは既設縦枠102よりも外周側まで延在している。見込み面カバー84cは見付け面カバー84bの端部から外壁30に向かって延出して屋外突出部102aの外周側見込み面のほぼ全部を覆っている。熱膨張性部材54は見込み面カバー84cの内周側、つまり屋外突出部102aの外周見込み面と対向する面に設けられており、火災時に屋外突出部102aとの間を塞ぐ。
【0063】
図15図16に示す改装建具10Cではアタッチメントの見込み壁に熱膨張性部材54を設けて屋外突出部との間を塞ぐようにしているが、アタッチメントの見付け壁を外壁30に近くに設けて、該見付け壁に熱膨張性部材54を設け外壁30との間を塞ぐようにしてもよい。
【0064】
本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。
【0065】
本発明にかかる改装建具は、既設枠の内側に新設枠を取り付けた改装建具であって、前記既設枠は外壁の面より屋外側に突出した屋外突出部を有し、前記新設枠は、前記屋外突出部の屋外側見付け面を覆いさらに前記外壁と対向する位置まで延出している見付け面カバーを有し、前記見付け面カバーと前記外壁との間には熱膨張性部材が設けられていることを特徴とする。
【0066】
このような改装建具では、火災時に見付け面カバーと外壁との間の熱膨張性部材が膨張することで、屋外突出部を炎や熱から保護することができる。
【0067】
本発明にかかる改装建具は、前記見付け面カバーには長手方向に延在する複数の折取り溝が形成されていると見付け方向の長さ調整が可能となる。
【0068】
本発明にかかる改装建具は、前記新設枠は、形材と、該形材に取り付けられる固定具を覆うアタッチメントとを備え、前記見付け面カバーは前記アタッチメントの一部であってもよい。このようなアタッチメントによれば適用範囲が広がる。
【0069】
また、本発明にかかる改装建具は、既設枠の内側に新設枠を取り付けた改装建具であって、前記既設枠は外壁の見付け面より屋外側に突出した屋外突出部を有し、前記新設枠は、前記屋外突出部の屋外側見付け面を覆いさらに前記外壁と対向する位置まで延出している見付け面カバーと、前記見付け面カバーから前記外壁に向かって延出して前記屋外突出部の外周側見込み面を覆う見込み面カバーと、を有することを特徴とする。
【0070】
このような改装建具では、屋外突出部の外周側見込み面を覆う見込み面カバーを有することで、屋外突出部を炎や熱から保護することができる。
【0071】
本発明にかかる改装建具は、前記見込み面カバーと前記屋外突出部との間には熱膨張性部材が設けられていると、屋外突出部を一層確実に保護することができる。
【0072】
本発明にかかる改装建具は、前記見込み面カバーには長手方向に延在する複数の折取り溝が形成されていると、外壁との間の距離調整が可能となる。
【0073】
本発明にかかる改装建具は、前記新設枠は、形材と、該形材に取り付けられる固定具を覆うアタッチメントとを備え、前記見付け面カバーおよび前記見込み面カバーは前記アタッチメントの一部であってもよい。このようなアタッチメントによれば適用範囲が広がる。
【符号の説明】
【0074】
10A,10B,10C 改装建具、12 既設枠、14 新設枠、16 下枠、16d 屋外突出部、16g 屋外側見付け壁、18 上枠、18d 屋外突出部、18g 屋外側見付け壁、20 縦枠、20c 屋外突出部、20d 屋外側見付け壁、22 下枠、24 上枠、26 縦枠、28 躯体、30 外壁、46 アタッチメント、46b 見付け面カバー、50 ネジ(固定具)、54 熱膨張性部材、62 アタッチメント、62b 見付け面カバー下部、62c 見付け面カバー上部、62d 見込み面カバー、66d 屋外側見付け壁、70 アタッチメント、70b 見付け面カバー、72 アタッチメント、72b 見付け面カバー、72c 見込み面カバー、74 アタッチメント、74b 見付け面カバー下部、74c 見付け面カバー上部、74d 見込み面カバー、76 アタッチメント、76b 見付け面カバー、76d 見込み面カバー、78 アタッチメント、78b 見付け面カバー、78c 見込み面カバー、84 アタッチメント、84b 見付け面カバー、84c 見込み面カバー、92 既設上枠、92a 屋外突出部、94 新設上枠、102 既設縦枠、102a 屋外突出部、104 新設縦枠
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図8
図9
図10
図11
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図16