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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025014623
(43)【公開日】2025-01-30
(54)【発明の名称】発光装置
(51)【国際特許分類】
   H10H 20/856 20250101AFI20250123BHJP
   H10H 20/853 20250101ALI20250123BHJP
   H10H 20/855 20250101ALI20250123BHJP
【FI】
H01L33/60
H01L33/54
H01L33/58
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023117328
(22)【出願日】2023-07-19
(71)【出願人】
【識別番号】000226057
【氏名又は名称】日亜化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100227455
【弁理士】
【氏名又は名称】莊司 英史
(74)【代理人】
【識別番号】100139114
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 貞嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100139103
【弁理士】
【氏名又は名称】小山 卓志
(74)【代理人】
【識別番号】100214260
【弁理士】
【氏名又は名称】相羽 昌孝
(72)【発明者】
【氏名】市原 良男
【テーマコード(参考)】
5F142
【Fターム(参考)】
5F142AA04
5F142AA12
5F142AA22
5F142AA23
5F142AA56
5F142AA66
5F142AA72
5F142BA32
5F142CA02
5F142CB13
5F142CB14
5F142CB22
5F142CD02
5F142CD17
5F142CE06
5F142CE13
5F142CE15
5F142CG03
5F142CG04
5F142CG05
5F142CG06
5F142CG23
5F142CG24
5F142CG26
5F142CG32
5F142CG43
5F142DA12
5F142DA64
5F142DB17
5F142EA34
5F142FA12
5F142FA14
5F142FA16
(57)【要約】
【課題】高い輝度の性能を有する発光装置を提供する。
【解決手段】
本発明の発光装置は、載置面及び側壁を有する支持体と、前記載置面に配置される光源と、を備え、前記光源は、複数の発光素子と、前記複数の発光素子の側面を一体的に覆う光反射部材と、を有し、前記光源と前記支持体の側壁とは離れている構成を採用した。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
載置面及び側壁を有する支持体と、
前記載置面に配置される光源と、を備え、
前記光源は、複数の発光素子と、前記複数の発光素子の側面を一体的に覆う光反射部材と、を有し、
前記光源と前記支持体の側壁とは離れている発光装置。
【請求項2】
前記複数の発光素子は、第1ピーク波長の光を出射する第1発光素子と、前記第1ピーク波長より長波長の第2ピーク波長の光を出射する第2発光素子を含む請求項1に記載の発光装置。
【請求項3】
前記第2発光素子の厚さは、前記第1発光素子の厚さよりも厚く、
前記第1発光素子の下側に位置する部分の前記光反射部材の厚さは、前記第2発光素子の下側に位置する部分の前記光反射部材の厚さよりも厚い請求項2に記載の発光装置。
【請求項4】
前記第1発光素子の下側に位置する部分の前記光反射部材の厚さは、前記第1発光素子の厚さよりも厚い請求項2又は請求項3に記載の発光装置。
【請求項5】
前記複数の発光素子は、前記第1ピーク波長より長波長であり、前記第2ピーク波長より短い波長である、第3ピーク波長の光を出射する第3発光素子を含む請求項2又は請求項3のいずれか1項に記載の発光装置。
【請求項6】
前記第3発光素子は、前記第1発光素子と前記第2発光素子との間に位置する請求項4に記載の発光装置。
【請求項7】
前記第1発光素子は、第1方向に延びる第1長辺と前記第1方向に直交する第2方向に延びる第1短辺とによって規定される長方形状を有し、前記第2発光素子は、前記第1方向に延びる第2長辺と前記第2方向に延びる第2短辺とによって規定される長方形状を有する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の発光装置。
【請求項8】
前記光源の側面及び前記支持体の載置面を覆う光吸収性部材を備える請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の発光装置。
【請求項9】
載置面及び側面を有する支持体と、
前記載置面に配置される第1光源と、を備え、
前記第1光源は、少なくとも1つの第1ピーク波長の光を出射する第1発光素子と、前記第1発光素子の側面及び前記第1発光素子の下面を覆う第1光反射部材と、を有し、
前記第1光源と前記支持体の側面とは離れている発光装置。
【請求項10】
前記第1ピーク波長と異なる波長の第2ピーク波長の光を出射する第2発光素子と、
前記第1発光素子の上面の少なくとも一部と、前記第2発光素子の上面の少なくとも一部と、前記第2発光素子の側面の少なくとも一部と、に接する透光性部材を有する請求項9に記載の発光装置。
【請求項11】
前記透光性部材は、前記第1発光素子の上側に位置する第1凸部と、前記第2発光素子の上側に位置する第2凸部と、を有し、
前記第1凸部の高さは、前記第2凸部の高さよりも高い請求項10に記載の発光装置。
【請求項12】
前記第2ピーク波長は、前記第1ピーク波長より長波長である請求項9に記載の発光装置。
【請求項13】
前記第1発光素子及び前記第2発光素子と接する光吸収性部材を備える請求項10又は請求項11に記載の発光装置。
【請求項14】
前記第1発光素子の下側に位置する部分の前記第1光反射部材の厚さが前記第1発光素子の厚さよりも厚い請求項9又は請求項10に記載の発光装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、LEDを用いたディスプレイは、例えば特許文献1が知られている。また、発光素子の側面に光反射部材を含有している封止部材を配置することは、例えば特許文献2が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開 WO2020/079921号
【特許文献2】特開2002-335020号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ディスプレイ等の表示装置に用いられる発光装置においては、用途によっては、高い輝度が要求される場合がある。
具体的には、屋外における広告用看板や、信号機・道路標示版向けの製品、屋内における広告用のディスプレイ、アリーナで用いられるディスプレイ、行き先表示板などに用いられる発光装置は、輝度の更なる向上が求められている。
【0005】
本発明は、上記のような事情を鑑みてなされたものであって、本発明に係る実施形態は、更なる輝度が向上できる発光装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記課題を解決するものであって、本発明の一形態に係る発光装置は、載置面及び側壁を有する支持体と、前記載置面に配置される光源と、を備え、前記光源は、複数の発光素子と、前記複数の発光素子の側面を一体的に覆う光反射部材と、を有し、前記光源と前記支持体の側壁とは離れているように配置した。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一形態に係る発光装置によれば、発光素子の側面の光反射部材と、支持体の側壁とを離隔するように配置することにより、従来の発光装置より、さらに高い輝度の発光装置を得ることができるという効果を奏するものである。
【0008】
上記以外の課題、構成、作用及び効果は、後述する発明を実施するための形態にて明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態1に係る発光装置の模式上面図である。
図2図2aは図1のII-II線における発光装置の模式断面図であり、図2bは図1のII-II線における光源の模式断面図である。
図3図1のIII-III線における発光装置の模式断面図である。
図4】実施形態2に係る発光装置の模式上面図である。
図5】実施形態3に係る発光装置の模式状面図である。
図6図5のVI-VI線における発光装置の模式断面図である。
図7】実施形態3の変形例に係る発光装置の模式上面図である。
図8図7のVIII-VIII線における発光装置の模式断面図である。
図9図7のIX-IX線における発光装置の模式断面図である。
図10】実施形態4に係る発光装置の模式上面図である。
図11図10のXI-XI線における発光装置の模式断面図である。
図12】実施形態5に係る発光装置の模式上面図である。
図13図12のXIII-XIII線における発光装置の模式断面図である。
図14】実施形態5の変形例に係る発光装置の模式上面図である。
図15】実施形態6の発光装置の模式上面図である。
図16図15のXVI-XVI線における発光装置の模式断面図と、発光装置を表示装置として用いて屋外で使用したときの概念図である。
図17】実施形態6の照明装置を観測者が見たときの一部を示す図である。
図18】実施形態3に係る発光装置の屋外での利用形態を示す。
図19図19a及び図19bは、光源の変形例の模式断面図である。
図20図20a及び図20bは、光源の変形例の模式断面図である。
図21図21a及び図21bは、光源の変形例の模式断面図である。
図22】光源の変形例の模式断面図である。
図23】光源の変形例の模式断面図である。
図24】光源の変形例の模式断面図である。
図25】光源の変形例の模式断面図である。
図26】光源の変形例の模式断面図である。
図27】光源の変形例の模式断面図である。
【0010】
以下、図面を参照し、各実施形態について説明する。各図面は、各実施形態を模式的に示したものであるため、各部材のスケール、間隔若しくは位置関係などが誇張、又は部材の一部の図示を省略する場合がある。本明細書ではZ軸の矢印方向を上方とし、Z軸の矢印方向と反対側の方向を下方とする。上方から対象物を見ることを上面視といい、上面視は、平面視と同義である。本明細書では、X軸の矢印方向を+X方向とし、X軸の矢印方向と反対側の方向を-X方向と称し、Y軸の矢印方向を+Y方向とし、Y軸の矢印方向と反対側の方向を-Y方向と称する。また、断面図として、切断面のみを示す端面図を示す場合がある。
【0011】
以下の説明において、実質的に同じ機能を有する構成要素は共通の参照符号で示し、説明を省略することがある。また、特定の方向又は位置を示す用語(例えば、「上」、「下」及びそれらの用語を含む別の用語)を用いる場合がある。しかしながら、それらの用語は、参照した図面における相対的な方向又は位置を分かり易さのために用いているに過ぎない。参照した図面における「上」、「下」等の用語による相対的な方向又は位置の関係が同一であれば、本開示以外の図面、実際の製品等において、参照した図面と同一の配置でなくてもよい。本明細書において「上」と表現する位置関係は、接している場合と、接していないが上方に位置している場合も含む。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[実施形態1]
実施形態1の発光装置101を図1から図6を参照して説明する。図1は、発光装置101の発光面側から見た図面である。図1に示すように、発光装置101の発光面に対して平行であり、且つ互いに直交する2方向をX方向と、Y方向とする。X方向及びY方向と直交する方向を、Z方向とする。本明細書において、X方向、及び、Y方向と平行な平面をXY平面と称することがある。また、XY平面においてX方向から0°以上360°より小さい角度で傾く方向を横方向と称し、Z方向を上下方向と称することがある。実施形態1では、光源200をLEDとした発光装置101に基づいて説明をするが、発光装置101の光源200をLEDに特定するものではない。光源200は、高い輝度必要とされる発光装置101に採用できるものであればよいことは、当業者が容易に理解することができる。なお、後述される他の実施形態についても同様である。
【0013】
実施形態1の発光装置101は、載置面320及び側壁310を有する支持体300と、載置面320に配置される光源200と、を備え、光源200は、複数の発光素子210と、複数の発光素子210の側面を一体的に覆う光反射部材220と、を有し、光源200と側壁310とは離れていることを特徴とする。発光素子210は、上面と、下面と、側面と、を有する。発光素子210の下面は、支持体300の載置面320と対向する。発光素子210の上面は、発光素子210の下面の反対側に位置する。発光素子210の側面は、発光素子210の上面と発光素子210の下面の間に位置する。
【0014】
(支持体300)
支持体300は、光源200を載置する部材である。支持体300は、載置面320と、側壁310を有する。光源200は、支持体300の載置面320上に配置される。光源200は、例えば、樹脂、半田、導電性ペースト等の公知の接着部材720によって支持体300の載置面320と接合されるものであってもよい。また、載置面320は平面が好ましい。載置面320は、曲面であったり、微小な凹凸状を備えるものであったりしてもよく、光源200が載置できればよい。支持体300の側壁310の形状は特に限定されない。図2aでは、支持体300の側壁310が光の上方向に向かって拡がるような形状としている。
【0015】
実施形態1の支持体300は、樹脂を母材とする支持部材と、複数の導電部材410とで構成されている。複数の導電部材410は支持部材によって固定されている。また、導電部材410と発光素子210は、ワイヤ420を介して電気的に接続される。
【0016】
図2aに示すように、支持体300の側壁310を規定する内側面の一部は、平面であってもよく、平面でなくてもよい。側壁310を規定する内側面は、曲面であったり、凹凸部を含むような形状であったり、全体が平面であり部分的に曲面や微細な凹凸を含むような構成であったりしてもよい。このことは、発光素子210や他の部材の表面についても同じようにいえる。例えば、断面視における側壁310を規定する内側面の形状の一部が放物線の形状としてもよい。
【0017】
図2aに示すように、支持体300の側壁310の高さは、光源200の発光面の高さより高いことが好ましい。このようにすることで、光源200に横方向からの外力が加わることを低減しやすくなる。また、後述する透光性部材500と側壁310の隙間から水分が侵入した場合でも、側壁310の高さを高くすることによって、水分が侵入したところから光源までの距離を長くすることができる。これにより、水分と光源とが接触することを低減できるので発光装置101の信頼性が向上しやすくなる。尚、本明細書において、各部材の高さとは、上下方向において、支持体300の載置面320から各部材までの距離が最大になるときの値とする。例えば、支持体300の側壁310の高さとは、上下方向において、支持体300の載置面320から支持体300の側壁310までの距離が最大になるときの値とする。
【0018】
支持体300の側壁の高さを光源200の高さよりも低くしてもよい。発光装置101の用途や発光装置101に求められる大きさに応じて、支持体300の側壁310の高さを、光源200の照射面の高さと同じ高さとしたり、また、支持体300の側壁310の高さを、光源200の高さより低くしたりすることができる。後述される他の実施形態では、支持体300の側壁310の高さを、光源200の照射面の高さより低くしている例を示す。支持体300の側壁310の高さを低くすると、上下方向において、発光装置101を小型化しやすくなる。
【0019】
支持部材は、母材となる樹脂材料として、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等の公知の材料を用いることができる。熱可塑性樹脂の場合には、例えば、ポリフタルアミド樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、不飽和ポリエステル等を用いることができる。熱硬化性樹脂の場合には、例えば、エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂等を用いることができる。特に、樹脂材料として、耐熱性及び耐光性に優れたエポキシ樹脂、シリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂を用いることが好ましい。
【0020】
支持部材は、母材となる樹脂材料中に着色剤が添加されていてもよい。着色剤として、種々の染料や顔料が好適に用いられる。具体的には、Cr、MnO、Fe、カーボンブラック、チタンブラックなどが挙げられる。着色剤の添加量は、母材となる樹脂材料に対して、例えば、0.3質量%以上3.5質量%以下、好ましくは1.0質量%以上2.5質量%以下であってもよい。例えば、樹脂部材13として、例えば、ポリフタルアミド(PPA)にカーボン等の暗色系の粒子を2質量%添加したものを用いてもよい。支持部材は、ガラスフィラー等を含んでもよい。支持部材がガラスフィラーを含むことにより、支持部材の強度を向上させやすくなる。ガラスフィラーは、カーボンブラック、チタンブラック等によって暗色系に着色されていてもよい。
【0021】
支持部材が黒、灰色などの暗色系の樹脂で構成されていることにより、太陽光、室内光などの外光が支持部材によって反射することを低減しやすくなる。これにより、外光が反射することに起因する発光装置101の点灯時と消灯時とのコントラスト比の低下を低減しやすくなる。なお、本明細書における「暗色系」とはマンセル表色系(20色相)において、明度4.0以下の色を指す。色相については、特に限定されず、彩度は必要に応じて任意に決定することができる。好ましくは、明度4.0以下かつ彩度4.0以下である。
【0022】
導電部材410の母材としては、例えば、銅、アルミニウム、金、銀、鉄、ニッケル、又はこれらの合金、燐青銅、鉄入り銅などの金属を用いることができる。これらは単層であってもよいし、積層構造(例えば、クラッド材)であってもよい。特に、母材には安価で放熱性が高い銅を用いることが好ましい。また、導電部材410は、母材の表面に金属層を有していてもよい。金属層は、例えば、金、銀、アルミニウム、ニッケル、パラジウム、ロジウム、銅、又はこれらの合金などを含む。なお、金属層は、導電部材410の表面の全面に設けられていてもよいし、部分的に設けられていてもよい。
【0023】
(光源200)
本明細書の光源200は、少なくとも1つの発光素子210と光反射部材220を有する。発光装置101は、発光素子210と光反射部材220とで構成された光源200を少なくとも一つ備えていればよい。実施形態1の光源200は、第1発光素子211と、第2発光素子212と、第3発光素子213の複数の発光素子210を有する。本明細書において、第1発光素子211、第2発光素子212及び/又は第3発光素子213を発光素子210と称することがある。発光装置101が複数の光源を備えている場合には、全ての光源が発光素子210の側面を覆う光反射部材220を備えてもよい。尚、発光素子210の側面を覆う光反射部材220を備えていない光源200があることを排除するものではない。また、光反射部材220は発光素子210の側面以外の部分を覆うように配置してもよい。光源200の光の出射方向である発光装置の発光面側に、透光性部材500やレンズ等の他の部材を設けてもよい。
【0024】
(発光素子210)
発光素子210はLEDであることが好ましい。発光素子210は、半導体積層体を含む。半導体積層体は、例えば、支持基板と、支持基板上に配置されるn型半導体層と、p型半導体層と、n型半導体層とp型半導体層に挟まれた発光層とを含む。発光素子210がLEDである場合には、代表的には、青色光を出射する発光素子、緑色光を出射する発光素子及び赤色光を出射する発光素子の中から選択することができるが、他の色の光を出射する発光素子であってもよい。青色光を出射する発光素子及び緑色光を出射する発光素子の支持基板としては、主に透光性を有するサファイア又は窒化ガリウム等の透光性を有する支持基板(以下、透光性基板という)を用いることが多い。また、赤色光を出射する発光素子の支持基板としては、ガリウムヒ素又は窒化アルミ等の遮光性を有する支持基板(以下、遮光性基板という)を用いることが多い。尚、本明細書において、透光性を有する支持基板とは、発光素子のピーク波長における透過率が60%以上の支持基板を意味する。また、本明細書において、遮光性を有する支持基板とは、発光素子のピーク波長における透過率が50%以下の支持基板を意味する。尚、使用の形態により青色、緑色、赤色光を出射する発光素子が、適宜透光性基板を有していてもよい。
【0025】
実施形態1の光源200は、第1発光素子211と、第2発光素子212と、第3発光素子213と、を含むものである。上面視における第1発光素子211、第2発光素子212及び第3発光素子213の形状は特に限定されない。上面視における実施形態1の第1発光素子211、第2発光素子212及び第3発光素子213の形状は、略正方形である。第1発光素子211は、第1ピーク波長の光を出射する。第2発光素子212は、第1ピーク波長より長波長の第2ピーク波長の光を出射する。第3発光素子213は、第1ピーク波長より長波長であり、第2ピーク波長より短い波長である第3ピーク波長の光を出射する。実施形態1の第1発光素子211は、第1ピーク波長が455nm以上485nm以下の青色光を出射する。実施形態1の第2発光素子212は、第2ピーク波長が610nm以上780nm以下の赤色光を出射する。実施形態1の第3発光素子213は、第3ピーク波長が495nm以上548nm以下の緑色光を出射する。第1発光素子211が青色光を出射し、第2発光素子212が赤色光を出射し、第3発光素子213が緑色光を出射することで、発光装置101からフルカラーの光を出射することができるので色再現性が向上しやすくなる。なお、光反射部材220によって一体的に覆われる複数の発光素子210は、特定の色を出射する組み合わせに限定されるものではない。光反射部材220によって、少なくとも二つの発光素子210が一体的に覆われればよい。光反射部材220に覆われる複数の発光素子が同じ色を出射してもよい。また、第1発光素子211は、緑色光や赤色光等を出射してもよい。第2発光素子212は、青色光や緑色光等を出射してもよい。第3発光素子213は、青色光や赤色光等を出射してもよい。
【0026】
本開示において、色名と色度座標との関係、光の波長範囲と単色光の色名との関係等は、JIS Z8110に従う。本明細書において、455nm以上485nm以下を青色とし、495nm以上548nm以下を緑色とし、610nm以上780nm以下を赤色とする。
【0027】
なお、本明細書における、「青色」、「緑色」、「赤色」とは、発光素子210の発光が、人間の視覚によってその光色に認識されることを意味する。それは、例えば、発光ピーク波長がその光色域にあることであるが、その光色域以外の波長成分を含んでいてもよい。特に、蛍光体の発光は、半導体発光素子に比べてスペクトル線幅が広く、多くの波長成分を含んでいることがある。
【0028】
(光反射部材220)
光反射部材220は、発光素子210の側面を覆う部材である。発光素子210の側面から出射された横方向の光が光反射部材220によって反射されることにより、発光素子210から出射された光を発光装置の発光面から取り出しやすくなる。これにより、発光装置の輝度を向上させやすくなる。また、光反射部材220によって、発光素子210の側面から出射された横方向の光が、支持体300の側壁310に吸収されることを低減しやすくなる。これにより、発光装置の輝度を向上させやすくなる。発光素子210の上面の少なくとも一部は、光反射部材220から露出している。発光素子210の上面の全てが、光反射部材220から露出していることが好ましい。このようにすることで、発光素子210から出射された光を更に発光装置の発光面から取り出しやすくなる。発光素子210から出射された光が発光装置の発光面から取り出しやすいように、光反射部材220の素材、形状、材質、色等を適宜選択することが好ましい。
【0029】
光反射部材220は、例えば、光を反射する光反射性樹脂である。光反射性樹脂は、母材となる樹脂と、樹脂に分散した光反射性物質とを含む。母材として、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ変性シリコーン樹脂、これらを混合した樹脂、又は、ガラスなどの透光性材料を用いることができる。耐光性および成形容易性の観点からは、母材としてシリコーン樹脂を選択することが好ましい。
【0030】
光反射性物質としては、酸化チタン、酸化珪素、酸化ジルコニウム、酸化イットリウム、イットリア安定化ジルコニア、チタン酸カリウム、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、ムライトなどを用いることができる。本実施形態では、例えば、酸化チタンを用いる。光反射部材220における光反射性物質の濃度は、10重量%以上80重量%以下が好ましい。光反射部材220は、光反射性物質として酸化チタンを含むことが好ましい。また、光反射部材220は、母材の樹脂の熱による膨張収縮を低減するために、ガラスフィラー等を含んでもよい。ガラスフィラーの濃度は、0重量%より大きく40重量%より小さいことが好ましい。なお、光反射性物質、ガラスフィラー等の濃度はこれに限定しない。
【0031】
光反射部材220は、発光素子210から発せられる光を反射するものであればよい。光反射部材220は、発光素子210のピーク波長に対する反射率が80%以上である材料から形成されていることが好ましい。なお、光反射部材220は、発光素子210から出射する光を遮るものであってもよい。例えば、光反射部材220として、金属からなる単層又は多層膜、又は2種以上の誘電体を複数積層させた多層膜(誘電体多層膜)を用いることができる。誘電体多層膜として、例えばDBR(distributed Bragg reflector:分布ブラッグ反射)膜を用いてもよい。一例として母材をジメチルシリコーン樹脂とし、光反射性物質を酸化チタンとすることができ、外観色は白色とすることができる。酸化チタンは、樹脂100に対して添加量を20以上100以下であることが好ましい。
【0032】
青色光を出射する発光素子及び緑色光を出射する発光素子には、透光性基板を有していることが多い。遮光性基板を有する発光素子よりも、透光性基板を有する発光素子は、発光素子の側面から光を出射させやすくなる。また、赤色を発光する発光素子は、遮光性基板を有していることが多い。透光性基板を有する発光素子よりも、遮光性基板を有する発光素子は、発光素子の側面から光を出射しにくくなりやすい。
【0033】
光源200の発光素子210に、青色光を出射する第1発光素子211を選択した場合において、第1発光素子211が透光性基板を有していると、第1発光素子211は側面から光を出射しやすくなる。青色光を出射する第1発光素子211の側面は、特に光反射部材220に覆われることが好ましい。このようにすることで、第1発光素子211の側面から出射された横方向の光が光反射部材220によって反射されることにより、第1発光素子211から出射された光が発光装置の発光面から取り出されやすくなる。これにより、発光装置101の輝度を向上させやすくなる。
【0034】
光源200の発光素子210に、緑色光を出射する第3発光素子213を選択した場合において、第3発光素子213が透光性基板を有していると、第3発光素子213は側面から光を出射しやすくなる。緑色光を出射する第3発光素子213の側面は、特に光反射部材220に覆われることが好ましい。このようにすることで、第3発光素子213の側面から出射された横方向の光が光反射部材220によって反射されることにより、第3発光素子213から出射された光が発光装置の発光面から取り出されやすくなる。これにより、発光装置101の輝度を向上させやすくなる。
【0035】
光源200の発光素子210に、赤色光を出射する第2発光素子212を選択した場合において、第2発光素子212が遮光性基板を有していると、第2発光素子212は側面から光を出射しにくくなる。このため、赤色光を出射する第2発光素子212の側面は、光反射部材220に覆われてなくてもよい。尚、赤色光を出射する第2発光素子212の側面は、光反射部材220に覆われていてもよい。このようにすることで、第2発光素子212の側面から出射された横方向の光が光反射部材220によって反射されることにより、第2発光素子212から出射された光が発光装置の発光面から取り出されやすくなる。これにより、発光装置101の輝度を向上させやすくなる。
【0036】
なお、青色光を出射する第1発光素子211及び緑色光を出射する第3発光素子213が透光性基板を有していない場合において、光反射部材220が第1発光素子211及び/又は第3発光素子213の側面を覆ってもよく、第1発光素子211及び/又は第3発光素子213の側面を覆っていなくてもよい。また、赤色光を出射する第2発光素子212が透光性基板を有している場合において、光反射部材220が第2発光素子212の側面を覆ってもよく、第2発光素子212の側面を覆わなくてもよい。いずれにせよ、発光素子の側面方向に光が出射しやすい発光素子210の側面を光反射部材220が覆うことにより、発光素子210から出射された光を発光装置の発光面から取り出しやすくなることは、当業者が容易に理解することができるので、適宜、透光性基板や光反射部材220を設ければよい。
【0037】
ここで、本発明において、「発光素子210の側面を覆う」とは、本発明の輝度を向上させるという目的が達成できる程度で発光素子210の側面付近に配置することをいう。光反射部材220を発光素子210の側面の全てを覆うように配置してもよいが、光反射部材220を発光素子210の側面の少なくとも一部が覆われるように配置すればよい。また、実施形態1の光反射部材220は発光素子210と接しているが、光反射部材220は発光素子210と離れていてもよい。必要とされる輝度が得ることができる程度に光反射部材220を発光素子210の必要な箇所に適切に配置すればよい。
【0038】
図2bに図1のIIB-IIB線における光源200の模式断面図を示す。断面視において、第3発光素子213の側面と対向する第1発光素子211の側面の反対側に位置する第1発光素子211の側面を覆う部分の光反射部材220の横方向における第1長さW1は、25μm以上、100μm以下であることが好ましい。第1長さW1が、25μm以上であることにより、第1発光素子210Bの側面から出射された光が光反射部材220によって反射されやすくなる。第1長さW1が、100μm以下であることにより、X方向(横方向)において光源200を小型化しやすくなる。
【0039】
断面視において、対向する第1発光素子211の側面と第3発光素子213の側面の間に位置する部分の光反射部材220の横方向における第2長さW2は、25μm以上、100μm以下であることが好ましい。第2長さW2が、25μm以上であることにより、第1発光素子211の側面及び第3発光素子213の側面から出射された光が光反射部材220によって反射されやすくなる。第2長さW2が、100μm以下であることにより、X方向(横方向)において光源200を小型化しやすくなる。
【0040】
断面視において、対向する第2発光素子212の側面と第3発光素子213の側面の間に位置する部分の光反射部材220の横方向における第3長さW3は、25μm以上、100μm以下であることが好ましい。第3長さW3が、25μm以上であることにより、第2発光素子212の側面及び第3発光素子213の側面から出射された光が光反射部材220によって反射されやすくなる。第2長さW2が、100μm以下であることにより、横方向において光源200を小型化しやすくなる。
【0041】
断面視において、第3発光素子213の側面と対向する第2発光素子212の側面の反対側に位置する第2発光素子212の側面を覆う部分の光反射部材220の横方向における第4長さW4は、25μm以上、100μm以下であることが好ましい。第4長さW4が、25μm以上であることにより、第2発光素子212の側面から出射された光が光反射部材220によって反射されやすくなる。第4長さW4が、100μm以下であることにより、X方向(横方向)において光源200を小型化しやすくなる。
【0042】
断面視において、X方向(横方向)における光反射部材220の最大長さである第5長さW5は、300μm以上、50000μm以下であることが好ましい。第5長さW5が、300μm以上であることにより、第1発光素子211、第2発光素子212及び/又は第3発光素子213の側面から出射された光が光反射部材220によって反射されやすくなる。第5長さW5が、50000μm以下であることにより、X方向(横方向)において発光装置101を小型化しやすくなる。
【0043】
複数の第1発光素子211、第2発光素子212及び第3発光素子213を別々に支持体300に載置するときには、第1発光素子211、第2発光素子212及び/又は第3発光素子213をそれぞれ接合する接着部材720の接触を避けるために、隣り合う発光素子210の間隔を100μm程度設ける必要があった。しかしながら、実施形態1の光源200は、光反射部材220を介して第1発光素子211、第2発光素子212及び第3発光素子213を備えているので、隣り合う発光素子210の間隔を50μm以下程度に狭くすることができる。第1発光素子211、第2発光素子212及び第3発光素子213のそれぞれの間隔は、5μm程度にしてもよい。異なるピーク波長を有する第1発光素子211、第2発光素子212及び第3発光素子213の間隔を密に配置することで、発光装置101の混色性が向上しやすくなる。
【0044】
実施形態1の光反射部材220は、発光素子210の下面を覆っている。このようにすることで、発光素子210の下面から出射された光が、光反射部材220によって反射されることにより、発光素子210から出射された光を発光装置の発光面から取り出しやすくなる。これにより、発光装置の輝度を向上させやすくなる。また、光反射部材220によって、発光素子210の下面から出射された光が、支持体300に吸収されることを低減しやすくなる。これにより、発光装置の輝度を向上させやすくなる。また、光反射部材220は、発光素子210の下面を覆っていることにより、発光装置101の信頼性を向上させやすくなる。例えば、後述する透光性部材500と側壁310の隙間から水分が侵入した場合でも、光反射部材220が、発光素子210の下面を覆っていることにより、水分が侵入したところから発光素子210までの水分が侵入する経路を長くしやすくなる。これにより、水分と発光素子とが接触することを低減できるので発光装置101の信頼性が向上しやすくなる。
【0045】
図2bに示すように、第2発光素子212の厚さH5は、第1発光素子211の厚さH4よりも厚い。また、第1発光素子211の下側に位置する部分の光反射部材の厚さH2は、第2発光素子212の下側に位置する部分の光反射部材220の厚さH3よりも厚い。このようにすることで、第1発光素子211を発光装置101の発光面に近づけることができる。これにより、発光装置101の輝度を向上させやすくなる。尚、本明細書において各部材の厚さとは各部材のZ方向(上下方向)における長さの最大値を意味する。
【0046】
第1発光素子211の下側に位置する部分の光反射部材の厚さH2は、特に限定されないが30μm以上1000μm以下であることが好ましい。第1発光素子211の下側に位置する部分の光反射部材の厚さH2が30μm以上であることで、第1発光素子211の下面から出射された光が、支持体300に吸収されることを低減しやすくなる。第1発光素子211の下側に位置する部分の光反射部材の厚さH2が1000μm以下であることで、上下方向において光源200を小型化しやすくなる。
【0047】
図2bに示すように、第3発光素子213の厚さH4は、第2発光素子212の厚さH5よりも薄い。また、第3発光素子213の下側に位置する部分の光反射部材の厚さH2は、第2発光素子212の下側に位置する部分の光反射部材220の厚さH3よりも厚い。このようにすることで、第3発光素子213を発光装置101の発光面に近づけることができる。これにより、発光装置101の輝度を向上させやすくなる。第1発光素子211の下側に位置する部分の光反射部材の厚さと、第3発光素子213の下側に位置する部分の光反射部材の厚さとは同じでもよく、異なっていてもよい。
【0048】
第1発光素子211の上面と、第2発光素子212の上面と、第3発光素子213の上面と、は同一平面に位置することが好ましい。このようにすることで、光源200の上方にレンズ等の光学部材を配置する場合において、光学部材を設計しやすくなる。尚、本明細書において、同一平面とは、各面の上下方向の差が、±15μm以内の変動は許容されるものとする。
図2bに示すように、光反射部材220を発光素子210の下面を覆うことにより、発光素子の発光面から載置面までの長さH1を長くすることができる。発光装置101の発光面に発光素子の発光面を近づけやすくなるので、発光装置101の輝度が向上しやすくなる。
【0049】
(透光性部材500)
透光性部材500は、光源200の上面の少なくとも一部又は全面を覆う部材である。透光性部材500は、光学的な機能を追加したり、光源200の上面を外力等や水分から保護から保護したりすることができる。実施形態1においては、透光性部材500の上面が発光装置101の発光面である。透光性部材500は、発光素子210のピーク波長における透過率が60%以上である。透光性部材500は、発光素子210のピーク波長における透過率が90%以上であることが好ましい。
【0050】
透光性部材500は、ワイヤに対する応力の緩和、光の屈折率等を考慮して、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、アクリレート樹脂、メタクリル樹脂(PMMA等)、ウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリノルボルネン樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂、変性エポキシ樹脂、ガラスエポキシ樹脂等の1種又は2種以上等の樹脂、液晶ポリマー、ガラス等、当該分野で通常用いられる材料から選択することができ、なかでも、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等を用いることが好ましい。
【0051】
透光性部材500は、樹脂材料中に、波長変換物質を含有する材料によって形成することができる。波長変換物質は、発光素子から出射される光の波長を、異なる波長の光に変換する蛍光体、量子ドット等の波長変換物質を含む。
【0052】
蛍光体としては、例えば、イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、(Y,Gd)(Al,Ga)12:Ce)、ルテチウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、Lu(Al,Ga)12:Ce)、テルビウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、Tb(Al,Ga)12:Ce)、CCA系蛍光体(例えば、Ca10(POCl:Eu)、SAE系蛍光体(例えば、SrAl1425:Eu)、クロロシリケート系蛍光体(例えば、CaMgSi16Cl:Eu)、シリケート系蛍光体(例えば、(Ba,Sr,Ca,Mg)SiO:Eu)、βサイアロン系蛍光体(例えば、(Si,Al)(O,N):Eu)若しくはαサイアロン系蛍光体(例えば、Ca(Si,Al)12(O,N)16:Eu)等の酸窒化物系蛍光体、LSN系蛍光体(例えば、(La,Y)Si11:Ce)、BSESN系蛍光体(例えば、(Ba,Sr)Si:Eu)、SLA系蛍光体(例えば、SrLiAl:Eu)、CASN系蛍光体(例えば、CaAlSiN:Eu)若しくはSCASN系蛍光体(例えば、(Sr,Ca)AlSiN:Eu)等の窒化物系蛍光体、KSF系蛍光体(例えば、KSiF:Mn)、KSAF系蛍光体(例えば、K(Si1-xAl)F6-x:Mn ここで、xは、0<x<1を満たす。)若しくはMGF系蛍光体(例えば、3.5MgO・0.5MgF・GeO:Mn)等のフッ化物系蛍光体、ペロブスカイト構造を有する量子ドット(例えば、(Cs,FA,MA)(Pb,Sn)(F,Cl,Br,I) ここで、FAとMAは、それぞれホルムアミジニウムとメチルアンモニウムを表す。)、II-VI族量子ドット(例えば、CdSe)、III-V族量子ドット(例えば、InP)、又はカルコパイライト構造を有する量子ドット(例えば、(Ag,Cu)(In,Ga)(S,Se))等が挙げられる。
【0053】
透光性部材500は、波長変換物質を含む層の単層又は複数層とすることができる。1つの透光性部材500に、1種類又は複数種類の蛍光体を含んでいてもよい。複数種類の蛍光体は、混合して用いてもよいし、別々の層を積層させて用いてもよい。また、波長変換物質を含む層と、実質的に波長変換物質を含まない層との積層構造であってもよい。
【0054】
透光性部材500は、光拡散物質を含んでいてもよい。光拡散物質としては、酸化チタン、チタン酸バリウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、アエロジル、ガラス、ガラスファイバー又はワラストナイト等のフィラー、窒化アルミニウム等、当該分野で通常用いられているもの等が挙げられる。
透光性部材500は、例えば、射出成形、ポッティング成形、樹脂印刷法、トランスファーモールド法、圧縮成形等で成形することができる。
【0055】
透光性部材500の形状は、板状、レンズ状であるものから選択することができる。レンズは、例えば凸レンズでありレンズの光軸が発光面の中心に位置合わせされるとよい。また、レンズは、シリンドリカルレンズであってもよい。光源が複数の発光素子を備えるときには、発光素子毎にレンズを備えてもよいし、複数の発光素子に対してレンズを一つ備えてもよい。さらに、光源が複数の発光素子を備えるときには、凸レンズとシリンドリカルレンズを併用してもよい。本実施形態では、発光素子の上部に透光性部材500を設けることにより、さらに輝度が向上するという効果を奏する。また、透光性部材500は、封止部材として機能させることもできる。
【0056】
(光吸収性部材440)
発光装置101は、光源200の側面及び支持体300の載置面320を覆う暗色系の光吸収性部材440を備えることが好ましい。発光装置101が光吸収性部材440を備えることによって、太陽光、室内光などの外光が光源200及び/又は支持体300によって反射することを低減しやすくなる。これにより、外光が反射することに起因する発光装置101の点灯時と消灯時とのコントラスト比の低下を低減しやすくなる。
【0057】
図2aでは、光吸収性部材440が光源200の側面及び支持体300の載置面320を覆う例を記載する。尚、光吸収性部材440は、光源200の側面の一部だけを覆うようにしてもよいし、支持体300の載置面320の一部だけを覆うように構成してもよい。
【0058】
光吸収性部材440は、母材となる樹脂材料中に着色剤が添加されている。光吸収性部材440の母材としては、支持部材の母材と同様の材料を用いることができる。光吸収性部材440の着色剤としては、支持部材の着色剤と同様の材料を用いることができる。着色剤にカーボン等の暗色系の粒子を用いることで暗色系の光吸収性部材440を形成することができる。
【0059】
実施形態1において、光源200が発光素子210の側面を覆う光反射部材220を有し、且つ、光源200の側面を覆う光吸収性部材440を備えることで格別な効果を奏する。すなわち、発光素子210の側面から出射する光は光反射部材220によって遮られるので光吸収性部材440に吸収される光を低減しやすくなる。相反する機能を持つ二つの部材を備えることにより、発光装置の輝度が向上した上で更に光吸収性部材440を備えることによるコントラスト比が向上するという相乗的な効果を奏することができる。
【0060】
また、図1に示すように、青色光を出射する第1発光素子211と赤色光を出射する第2発光素子212との間に緑色光を出射する第3発光素子213が位置している。このように、第1発光素子211、第2発光素子212及び第3発光素子213を配置することにより、発光装置101の混色性が増すという効果を奏する。
【0061】
実施形態1の光源の製造方法の一つの形態を説明する。実施形態1の製造は以下の工程により製造することができる。
第1工程:電極を備えた複数の発光素子210をシート上に配列する。その際に発光素子210の電極がシート側となるようにする。
第2工程:光反射部材220となる光反射性物質を含む樹脂を、複数の発光素子210の上面及び側面を覆うように塗布する。尚、第2工程において、発光素子の上面とは、発光素子において、電極を備えた面の反対側に位置する面のことである。
第3工程:光源の発光素子の数に合わせて、光反射部材220となる光反射性物質を含む樹脂を切断することで、光源を製造することができる。
なお、製造方法については、他の工程により行うこともできることは、当業者が容易に理解することができるものである。
発光素子210の保護部材として、ツェナーダイオードを設けることがある。ツェナーダイオードを設けるときには、第1工程の前にシート上にツェナーダイオードを配置してもよく、第1工程の後にシート上にツェナーダイオードを配置してもよい。
【0062】
[実施形態2]
図4に、実施形態2を示す。図4は、実施形態2の模式上面図である。
実施形態2の発光装置102は、光源200、複数の発光素子210のそれぞれが上面視で略長方形であり、複数の発光素子210の側面を光反射部材220が一体的に覆っている。
【0063】
上面視における実施形態2の第1発光素子211の形状は、第1方向(Y方向)に延びる一対の第1長辺と第1方向に直交する第2方向(X方向)に延びる一対の第1短辺とによって規定される長方形である。上面視における第2発光素子212の形状は、第1方向(Y方向)に延びる一対の第2長辺と第2方向(X方向)に延びる一対の第2短辺とによって規定される長方形である。上面視における第3発光素子213の形状は、第1方向に(Y方向)延びる一対の第3長辺と第2方向(X方向)に延びる一対の第3短辺とによって規定される長方形状を有するものである。
【0064】
上面視において、第1発光素子211の第1短辺と第2発光素子212の第2短辺が第2方向(X方向)に延びることで、第1発光素子211の第1長辺と第2発光素子212の第2長辺が第2方向(X方向)に延びる場合よりも、第2方向において光源を小型化しやすくなる。
【0065】
上面視において、第1発光素子211の第1長辺と、第3発光素子213の第3長辺が第2方向(X方向)において対向することが好ましい。このようにすることで、上面視において、第1発光素子211の第1短辺と第3発光素子213の第3短辺が、第2方向(X方向)において対向する場合よりも、第2方向(X方向)において光源を小型化しやすくなる。また、第1短辺よりも長い第1長辺は、第1発光素子からの光が出射されやすい。同様に、第3短辺よりも長い第3長辺は、第3発光素子からの光が出射されやすい。このため、第1発光素子からの光が出射されやすい第1長辺と第3発光素子からの光が出射されやすい第3長辺とが対向することで、第1発光素子からの光と第3発光素子からの光とが混ざりやすくなる。これにより、発光装置の混色性を向上させやすくなる。同様に、上面視において、第2発光素子212の第2長辺と、第3発光素子213の第3長辺が第2方向(X方向)において対向することが好ましい。
【0066】
[実施形態3]
実施形態3を図5図6に示す。図6は、図5のVI-VI線における模式断面図である。
実施形態3の発光装置103は、第1光源201と、第2光源202と、第3光源203の複数の光源200を備える。第1光源201は、第1発光素子211と、第1発光素子211の側面及び下面を覆う光反射部材220を有する。第1光源201の光反射部材220を第1光反射部材と称することがある。第2光源202は、第2発光素子212を有する。第3光源203は、第3発光素子213と第3発光素子213の側面及び下面を覆う光反射部材220を有する。第3光源203の光反射部材220を第2光反射部材と称することがある。発光装置103は、第1発光素子211の上側に位置する第1凸部515と、第2発光素子212の上側に位置する第2凸部525と、を有する透光性部材500を備える。第1凸部515の高さ(HB)は、第2凸部525の高さ(HR)よりも高い。透光性部材500は、更に、第3発光素子213の上側に位置する第3凸部535を有し、第3凸部535の高さ(HG)は、第1凸部515の高さ(HB)よりも低く、第2凸部525の高さ(HR)よりも高い。本明細書において、第1凸部515、第2凸部525及び/又は第3凸部535を透光凸部505と称することがある。透光凸部505として、レンズを採用することができる。レンズの種類としては、凸レンズやシリンドリカルレンズが選択されてもよい。第1凸部515、第2凸部525及び/又は第3凸部535の高さは、実施形態3の例に限定されず、適宜変更可能である。
【0067】
図6に示すように、第1発光素子211の下側に位置する部分の第1光反射部材の厚さは、第3発光素子213の下側に位置する部分の第2光反射部材の厚さよりも厚いことが好ましい。このようにすることで、Z方向(上下方向)における第1凸部515の頂部から第1発光素子211の発光面までの距離を短くすることができる。これより、第1発光素子211からの光を第1凸部515から取り出しやすくすることができる。第1発光素子211の上面の高さは第3発光素子213の上面の高さよりも高く、第3発光素子213の上面の高さは第2発光素子212の上面の高さよりも高いことが好ましい。このようにすることで、透光凸部505の高さが高い順に、透光凸部505の下側に位置する発光素子210の上面の高さを高くすることできる。これにより、第1発光素子211からの光を第1凸部515から取り出しやすくなり、第2発光素子212からの光を第2凸部525から取り出しやすくなり、第3発光素子213からの光を第3凸部535から取り出しやすくなる。
【0068】
図6に示すように、光吸収性部材440は第1光源201、第2光源202及び第3光源203の側面と接していることが好ましい。このようにすることで、外光が反射することに起因する発光装置103の点灯時と消灯時とのコントラスト比の低下を低減しやすくなる。
【0069】
透光性部材500は、透光凸部505と、透光凸部505を保持する透光保持部507とを有する。実施形態3の透光性部材500は、透光凸部505と透光保持部507とが一体的に形成されている。透光凸部505と透光保持部507とは、別体で形成し、任意の加工方法により透光凸部505と透光保持部507とを一体化することにより透光性部材500を形成してもよい。第1凸部515、第2凸部525、第3凸部535及び/又は透光保持部507の材料は同じでよく、それぞれ異なっていてもよい。
透光保持部507によって、透光凸部505は、支持体300と固定されている。
【0070】
図18に、実施形態3の発光装置103を屋外での利用形態を示す。実施形態3の発光装置103を、例えば屋外ディスプレイなどの表示装置に用いる場合には、第1凸部515と、第2凸部525と、第3凸部535を、表示装置の表示面(光が出射する面)における垂直方向に沿って配置する。このような表示面を下方から見上げる場合、図18に示すように第1凸部515が第2凸部525の上側に位置することが好ましい。このようにすることで、第1凸部515から出射された下方に位置する観測者540側に向かう光が第2凸部525に遮られることを低減しやすくなる。これにより、第1凸部515から下方に向かう光をより効率的に観測者540側に出射させやすくなる。
【0071】
図18に示すように上方に向かって透光凸部505の高さが高くなるように配置されていることが好ましい。つまり、上方に向かって第2凸部525、第3凸部535、第1凸部515の順に並んでいることが好ましい。このようにすることで、第1凸部515、第2凸部525及び第3凸部535のそれぞれから下方に向かう光をより効率的に観測者540側に出射させやすくなる。
【0072】
図18に示すように、発光装置103の上側に庇460を設けることが好ましい。例えば、発光装置103を屋外に設置した場合には、紫外線D3など、発光装置103を劣化させる成分が含まれることがある。このため、発光装置103の上側に庇460があることで、発光装置103に有害な光が照射されることを低減しやすくなる。
【0073】
庇460の材料には、例えば、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、エポキシ樹脂やフェノール樹脂などやアルミニウム、銅の単体及びそれら金属中にMg、Si、Fe、Cu、Mn、Cr、Zn、Ni、Ti、Pb、Snなど他の金属を所望量含有させた合金が好適に挙げられる。特に、ガラス繊維入りポリカーボネート樹脂は、耐候性のある庇を比較的簡単に形成することができるため好ましい。また、着色剤を含有させることにより庇自体を黒色など暗色系に着色してもよい。庇にガラス繊維を含有させることにより、機械的強度をより向上させてもよい。また、庇の表面には、親水性を向上させる塗料を塗布してもよい。同様に、金属材料からなる庇においても金属表面に黒色塗料を塗布してコントラスト比を改善することができる。しかしながら、比較的平滑な金属表面では塗布された塗料面自体が暗色系であったとしても塗料が外来光を吸収しきれず全反射されコントラスト比が低下することがある。そのため、金属により形成された桟自体、或いは桟の表面に微細な粒子などを含有させた艶消し剤入りの着色剤を塗布することによりコントラスト比の低下をより顕著に低減することもできる。なお、このような艶消し剤は、庇、筐体に施すこともできる。
【0074】
さらに、庇は、庇の表面に微細な凹凸を形成することができる。このような微細な凹凸は、視認者側に外来光が直接反射することにより生ずるコントラスト比の低下を抑制する他、親水性を向上(雨水に対する表面張力を低下)させることができる。例えば、庇の表面に対するサンドブラスト加工や、微細粒子を含有する塗料を庇の表面に塗布することにより凹凸を形成することができる。また、庇の材料を、多孔性のセラミックス等とすることにより、凹凸を有する庇とすることもできる。
このような凹凸は、JIS B0601により、粗さ曲線のカットオフ値(λc)0.8mm、粗さ曲線の基準長さ2.40mmの条件で算術平均粗さ(Ra)が1μm以上50μm以下の範囲が好ましく、より好ましくは2μm以上10μm以下の範囲である。また、十点平均粗さ(Rz)が5μm以上100μm以下の範囲が好ましく、より好ましくは10μm以上50μm以下の範囲である。したがって、このような微細な凹凸は凹凸処理されていない平滑面とは明らかに相違する。
【0075】
発光装置103の上側に設けられた庇460は、観測者540側に向かう方向に傾斜していることが好ましい。このようにすることで、観測者から見た場合に庇460によって発光装置103からの光が遮られることを低減しやすくなる。屋外で使われる発光装置103は、観測者の目線より高いことが多いため、庇460の表面460aの角度(θ2)は、鉛直方向D2に対して90度より大きくすることが好ましい。庇460の表面460aの角度(θ2)は、鉛直方向D2に対して90度より大きくすると、屋外に発光装置103が設けられたとき、雨水や埃が庇460の表面460aを伝って流れ、発光装置103に溜まることを低減しやすくなる。
【0076】
屋外で使われる発光装置は、人の目線より高いことが多いので、発光装置103の照射方向D1が斜め方向(鉛直方向D2より、θ1斜めの方向)になるように、発光装置の発光面側が観測者540側に向かうように傾斜していることが好ましい。このようにすることで、発光装置から出射された光をより効率的に観測者540側に出射させやすくなる。
【0077】
発光装置103が複数の発光素子210を有する場合には、ピーク波長が短い発光素子が庇460の近い位置にあることが好ましい。実施形態3において、第1発光素子211は青色光を出射し、第2発光素子212は赤色光を出射し、第3発光素子213が緑色光を出射する。このため、第1発光素子211は、第2発光素子212及び第3発光素子213よりも庇460の近くに位置することが好ましい。このようにすることで、発光装置103の信頼性を向上させやすくなる。一般的に、波長の短い光は、波長の長い光よりも透光性部材500等を劣化させやすい。このため、第1発光素子211の上側に位置する第1凸部515は、第2凸部525及び第3凸部535よりも第1発光素子211からの光によって劣化しやすい。また、第1発光素子211は、第2発光素子212及び第3発光素子213よりも庇460の近くに位置するので、第1発光素子211の上側に位置する第1凸部515は第2凸部525及び第3凸部535よりも紫外光等の外光によって劣化しにくい。これにより、発光素子210の光によって劣化しやすい透光凸部の信頼性を向上させることができるので、発光装置103の信頼性が向上しやすくなる。
【0078】
発光装置103を実装する実装基板480は、孔470を有していることが好ましい。実装基板480に孔470を設けることにより雨水や埃を孔470から排出することができる。また、実装基板480の孔470によって空気が流れやすくなるので、発光装置103や実装基板480の熱を逃がしやすくなる。孔の大きさは、特に限定されないが、雨水や埃が通りやすい大きさがとすることができる。また、雨水を排出するために実装基板480の部材として、水が流れやすい材料を選択したり、滑水加工をしたりすることが好ましい。
【0079】
図7図8図9に実施形態3の変形例を示す。図8は、図7のVIII-VIII線における発光装置の模式断面図を示す。図9は、図7のIX-IX線における発光装置の模式断面図を示す。発光装置103は、第1光源201と、第2光源202と、第3光源203の複数の光源200を備える。第1光源201は、第1発光素子211と、第1発光素子211の側面を覆う光反射部材220を有する。第1発光素子211の上面の少なくとも一部と、下面の少なくとも一部と、が光反射部材220から露出する。第2光源202は、第2発光素子212を有する。第3光源203は、第3発光素子213と、第3発光素子213の側面を覆う光反射部材220を有する。第3発光素子213の上面の少なくとも一部と、下面の少なくとも一部と、が光反射部材220から露出する。発光装置103は、第1発光素子211の上側に位置する第1凸部515と、第2発光素子212の上側に位置する第2凸部525と、第3発光素子213の上側に位置する第3凸部535と、透光性部材500を備える。図8に示すように、第1凸部515、第2凸部525及び第3凸部535の高さは、ほぼ同じ高さであってもよい。尚、透光性部材500は、発光素子210の上側に位置する透光凸部を有していなくてもよい。
【0080】
[実施形態4]
実施形態4を図10図11に示す。図10は、実施形態4に係る発光装置の模式上面図である。図11は、図10のXI-XI線における発光装置の模式断面図である。図10に示すように、第1発光素子211と第2発光素子212は第1方向(Y方向)に並んで位置する。第2方向(X方向)において、第3発光素子213は、第1発光素子211及び第2発光素子212と重なっている。このようにすることで、第1発光素子211、第2発光素子212及び/又は第3発光素子213から出射された光が混ざりやすくなるので発光装置104の混色性が向上する。
【0081】
発光装置104は、光源200の側面を覆う光吸収性部材440を備えている。また、透光性部材が有する1つの透光凸部505が第1発光素子211、第2発光素子212及び第3発光素子213の上側に位置する。このようにすることで、透光凸部505内において第1発光素子211、第2発光素子212及び/又は第3発光素子213から出射された光が混ざりやすくなるので発光装置104の混色性が向上する。なお、実施形態4では、光吸収性部材440、透光性部材500を備えているが、必ずしも備えることが必要な部材ではない。
【0082】
[実施形態5]
実施形態5を図12図13図14に示す。図12は、実施形態5に係る発光装置の模式上面図である。図13図12のXIII-XIII線における発光装置の模式断面図である。図13に示すように、実施形態5の発光装置105は、第1光源200Dと、第2光源200Eと、の複数の光源200を備える。第1光源200Dは、第1発光素子211と、第2発光素子212と、第1発光素子211及び第2発光素子212の側面を覆う光反射部材220を有する。第2光源200Eは、第3発光素子213と、第3発光素子213の側面を覆う光反射部材220を有する。発光装置105は、第1光源200Dの上側に位置する第1凸部515と、第2光源200Eの上側に位置する第2凸部525と、を有する透光性部材500を備える。実施形態5において、第1発光素子211は青色光を出射し、第2発光素子212は赤色光を出射し、第3発光素子213が緑色光を出射する。
【0083】
発光装置105から白色光を得るために、例えば、青色光を出射する第1発光素子211の輝度を1とすると、赤色光を出射する第2発光素子212の輝度を約3、緑色光を出射する第3発光素子213は約7としてもよい。
【0084】
発光素子が消費する電力は、輝度と比例する関係にあるといえる。そうすると、発光装置105から白色光を照射させるときには、緑色光を出射する第3発光素子213が消費する電力は、青色光を出射する第1発光素子211が消費する電力に比べて、高いものとなっている。そのため、緑色光を出射する第3発光素子213は、消費電力に応じて青色光を出射する第1発光素子211に比べて高い熱を発熱することがある。
【0085】
実施形態5では、緑色光を出射する第3発光素子213を有する第2光源と、第1発光素子211及び第2発光素子212を有する第1光源とが離れて位置している。これにより、高温となりやすい緑色光を出射する第3発光素子213が第1光源から伝導してきた熱によって更に高温になることを低減しやすくなる。これにより、第3発光素子213が劣化することを低減しやすくなる。
【0086】
図12に示す第1凸部515は上面視で長方形である。また、断面視は、図13に示すとおり凸型である。第1凸部515は、第1光源200Dの上側に位置する。実施形態5の第1凸部515は、シリンドリカルレンズである。第1発光素子211及び第2発光素子212の上側に第1凸部515が位置することで、第1発光素子211及び第2発光素子212からの光の混色性が向上しやすくなる。また、第1発光素子211及び第2発光素子212の上側にシリンドリカルレンズである第1凸部515が位置することで、第1発光素子211及び第2発光素子212からの光をY方向に広げやすくなる。第2凸部525は上面視で略卵型状である。断面視は、図13に示すとおり凸型である。第2凸部525は、第2光源200Eの上側に位置する。第1凸部515と第2凸部525が離れて位置することにより、第1凸部515に第2光源200Eから生じた熱が伝わることを低減しやすくなる。これにより、第1凸部515が熱によって劣化することを低減しやすくなる。同様に、第1凸部515と第2凸部525が離れて位置することにより、第2凸部525に第1光源200Dからの熱が伝わることを低減しやすくなる。
【0087】
図14に、実施形態5の変形例を示す。図14の実施形態の変形例は、第1発光素子211、第2発光素子212、第3発光素子213を第2方向(X方向)に並ぶように配置している。このようにすることで、緑色光を出射する第3発光素子213と青色光を出射する第1発光素子211との距離が長くすることができる。これにより、青色光を出射する第1発光素子211は、緑色光を出射する第3発光素子213からの熱の影響を受けにくくなる。
【0088】
[実施形態6]
実施形態6を図15図16図17に示す。図15に示す表示装置800では、複数の発光装置510が行列状に配置されている。複数の発光装置510は、第2方向(X方向)に行を形成し、第1方向(Y方向)に列を形成するように配列されている。発光装置510には、本開示による発光装置101、103、104、105を用いることができる。発光装置510では、第1発光素子211、第2発光素子212及び第3発光素子213が、第2方向(X方向)に並んでいる。図15では、2行、2列を示しているが、実際に使用するときには、数千倍~数十万倍の行列状となり、適宜使用の目的にあった数、大きさとすればよい。第1発光素子211、第2発光素子212及び第3発光素子213の+Y方向側及び-Y方向側には、支持体300の一部又は庇460が配置されている。
【0089】
図17に観測者が発光装置510を-Z方向側から観測したときの発光装置の見え方を示す。図16に示すとおり、観測者から見え方を示す二つの矢印520の一方は、庇460により遮られている。このため、図17で示すとおり、発光装置510の-Z方向側において発光素子210の一部が見えなくなる遮光領域530が発生する恐れがある。表示装置800の発光装置510では、支持体300の一部又は庇460により遮光領域530が発生したとしても、第1発光素子211、第2発光素子212及び第3発光素子213が、第2方向(X方向)に並んでいるので、第1発光素子211、第2発光素子212及び第3発光素子213の内の1つの発光素子210が完全に見えなくなることを低減しやすくなる。第1発光素子211、第2発光素子212及び第3発光素子213は、第2方向(X方向)に並んでいるので、どれか1つの発光素子210が他の発光素子210よりも-Y方向側に位置していない。これにより、発光装置510の-Y方向側に位置する発光素子210が完全に見えなくなることを低減しやすくなる。
【0090】
[光源200の変形例]
以下、光源の200の変形例を示す。当該変形例は、上記発光装置に適宜採用することができることは明らかである。
図19に実施形態1の光源200の変形例を示す。図19aに示す光源では、第1発光素子211及び第2発光素子212の側面を覆う光反射部材220の横方向における長さにおいて、第1発光素子211及び第2発光素子212の上面側が下面側と比べて長い例を示す。このようにすることで、発光装置の発光面付近において、第1発光素子及び第2発光素子の側面から出射した光を光反射部材220によって発光装置の発光面側に反射しやすくできるという効果を奏する。
【0091】
図19bに示す光源では、第1発光素子211及び第2発光素子212の側面を覆う光反射部材220の横方向における長さにおいて、第1発光素子211及び第2発光素子212の下面側が上面側と比べて長い例を示す。このようにすることで、第1発光素子211及び第2発光素子212の下面側における光反射部材220の横方向の長さを長くできるので、光源200を支持体300へ強固に載置しやすくなるという効果を奏する。
【0092】
図19a、図19bに示す光源200の変形例では、全体的に断面が略台形状となっている例を示すが、光反射部材220の製造方法によっては、側面に段差があったり、曲面になったりすることがある。
【0093】
図20に光源200の変形例を示す。図20aに示す光源では、上下方向において、第1発光素子211及び第2発光素子212の側面の下部は光反射部材220に覆われ、第1発光素子211及び第2発光素子212の側面の上部は光反射部材220から露出している。このようにすることで、第1発光素子211と第2発光素子212の混色性を向上させやすくなる。
【0094】
図20bに示す光源2では、光反射部材220の高さが第1発光素子211及び第2発光素子212の高さよりも高い。このようにすることで、光源200から出射される光の配光を狭くしやすくなる。
【0095】
図21に光源200の変形例を示す。図21aに示す光源では、光反射部材220は、第1発光素子211及び第2発光素子212の下面を覆い、対向する第1発光素子211の側面及び第2発光素子212の側面の少なくとも一部を露出している。光反射部材220が第1発光素子211及び第2発光素子212の下面を覆うことにより、第1発光素子211及び第2発光素子212の下面から出射された光が、光反射部材220によって反射されることにより、第1発光素子211及び第2発光素子212から出射された光を発光装置の発光面から取り出しやすくなる。対向する第1発光素子211の側面及び第2発光素子212の側面の少なくとも一部が光反射部材220から露出することにより、第1発光素子211と第2発光素子212の混色性を向上させやすくなる。
【0096】
図21bに示す光源では、光源の外周に位置する部分の光反射部材220の高さが第1発光素子211及び第2発光素子212の高さよりも高く、対向する第1発光素子211の側面及び第2発光素子212の側面の少なくとも一部が光反射部材220から露出している。光源の外周に位置する部分の光反射部材220の高さが第1発光素子211及び第3発光素子213の高さよりも高いことにより、光源から出射される光の配光を狭くしやすくなる。対向する第1発光素子211の側面及び第2発光素子212の側面の少なくとも一部が光反射部材220から露出していることにより、第1発光素子211と第2発光素子212の混色性を向上させやすくなる。
【0097】
図22に光源200の変形例を示す。図22に示すように、光源は、発光素子210の側面を直接的又は、光反射部材220を介して覆う光吸収性部材440を備えていてもよい。発光素子210の側面に光吸収性部材440を設けることにより、発光素子から側面方向へ出射された不要な光を光吸収性部材440で吸収させることができるという効果を奏する。光吸収性部材440は、第1発光素子211、第2発光素子212、第3発光素子213の側面を一体的に覆うようにしてもよい。
【0098】
図23に光源200の変形例を示す。図23に示すように光源200は、第1発光素子211及び第3発光素子213の側面を覆う光反射部材220を備える第1光源201と、第2発光素子212の側面を覆う光吸収性部材440を備える第2光源202、を含んでいてもよい。第1発光素子211及び第3発光素子213が青色光又は緑色光を出射する場合には、第1発光素子211及び第3発光素子213の側面から光が出射されやすいので、第1発光素子211及び第3発光素子213の側面は光反射部材220に覆われることが好ましい。このようにすることで、第1発光素子211及び第3発光素子213の側面から出射された光が支持体に吸収されることを低減しやすくなる。第2発光素子212が赤色光を出射する場合には、第2発光素子212の側面から光が出射されにくいので、第2発光素子21の側面は光吸収性部材440に覆われていてもよい。このようにすることで、外光が反射することに起因する発光装置の点灯時と消灯時とのコントラスト比の低下を低減しやすくなる。
【0099】
図24に光源200の変形例を示す。図24に示すように光源200は、第1発光素子211の側面を覆う光反射部材220を備える第1光源201と、第2発光素子212の側面を覆う光吸収性部材440を備える第2光源202と、第3発光素子213の側面を覆う光反射部材220を備える第3光源203と、を含んでいてもよい。第1発光素子211及び第3発光素子213が青色光又は緑色光を出射する場合には、第1発光素子211及び第3発光素子213の側面から光が出射されやすいので、第1発光素子211及び第3発光素子213の側面は光反射部材220に覆われることが好ましい。このようにすることで、第1発光素子211及び第3発光素子213の側面から出射された光が支持体に吸収されることを低減しやすくなる。第2発光素子212が赤色光を出射する場合には、第2発光素子212の側面から光が出射されにくいので、第2発光素子212の側面は光吸収性部材440に覆われていてもよい。このようにすることで、外光が光源200の表面で反射することに起因する発光装置の点灯時と消灯時とのコントラスト比の低下を低減しやすくなる。
【0100】
図25に光源200の変形例を示す。図25に示すように光源200は、第1発光素子211及び第3発光素子213の側面を覆う光反射部材220を備える第1光源201と、第2発光素子212の側面を覆う光反射部材220を備える第2光源202、を含んでいてもよい。このようにすることで、第1発光素子211、第2発光素子212及び第3発光素子213の側面から出射された光が支持体に吸収されることを低減しやすくなる。
【0101】
図26に光源200の変形例を示す。図26に示すように光源200は、第1発光素子211、第2発光素子212及び第3発光素子213の側面の上部を覆う光吸収性部材440を備えていてもよい。このようにすることで、外光が光源200の表面で反射することに起因する発光装置の点灯時と消灯時とのコントラスト比の低下を低減しやすくなる。第1発光素子211、第2発光素子212及び第3発光素子213の側面の下部は、光反射部材220に覆われることが好ましい。このようにすることで、第1発光素子211及び第3発光素子213の側面から出射された光が支持体に吸収されることを低減しやすくなる。
【0102】
図27に光源200の変形例を示す。図27に示すように光源200は、第1発光素子211、第2発光素子212及び第3発光素子213の側面の上部を覆う光吸収性部材440と、第1発光素子211、第2発光素子212及び第3発光素子213の側面の少なくとも下部を覆う光反射部材220と、を備えていてもよい。第1発光素子211、第2発光素子212及び第3発光素子213の側面の上部を覆う光吸収性部材440によって、外光が光源200の表面で反射することに起因する発光装置の点灯時と消灯時とのコントラスト比の低下を低減しやすくなる。第1発光素子211、第2発光素子212及び第3発光素子213の側面の少なくとも下部を覆う光反射部材220によって第1発光素子211、第2発光素子212及び第3発光素子213の側面から出射された光が支持体に吸収されることを低減しやすくなる。光吸収性部材440は、光反射部材220の側面を覆うことが好ましい。このようにすることで、外光が光源200の表面で反射することに起因する発光装置の点灯時と消灯時とのコントラスト比の低下を低減しやすくなる。
【0103】
尚、上記光源の変形例においても、上面視において、光反射部材220は、図1に図示するとおり、発光素子210の側面を切れ目なく囲むことが好ましい。このようにすることで、発光素子210から側面方向に出射された光が、支持体300の側壁310に吸収されることを低減しやすくなる。また、必要に応じて発光素子210の側面の一部分にのみ光反射部材220を覆うように設けてもよい。
【0104】
本明細書の開示により、次の実施項目を実施することができる。
(実施項目1)
載置面及び側壁を有する支持体と、
前記載置面に配置される光源と、を備え、
前記光源は、複数の発光素子と、前記複数の発光素子の側面を一体的に覆う光反射部材と、を有し、
前記光源と前記支持体の側壁とは離れている発光装置。
(実施項目2)
前記複数の発光素子は、第1ピーク波長の光を出射する第1発光素子と、前記第1ピーク波長より長波長の第2ピーク波長の光を出射する第2発光素子を含む実施項目1に記載の発光装置。
(実施項目3)
前記第2発光素子の厚さは、前記第1発光素子の厚さよりも厚く、
前記第1発光素子の下側に位置する部分の前記光反射部材の厚さは、前記第2発光素子の下側に位置する部分の前記光反射部材の厚さよりも厚い実施項目1又は2に記載の発光装置。
(実施項目4)
前記第1発光素子の下側に位置する部分の前記光反射部材の厚さは、前記第1発光素子の厚さよりも厚い実施項目1から実施項目3のいずれか1項に記載の発光装置。
(実施項目5)
前記複数の発光素子は、前記第1ピーク波長より長波長であり、前記第2ピーク波長より短い波長である、第3ピーク波長の光を出射する第3発光素子を含む実施項目2から実施項目4のいずれか1項に記載の発光装置。
(実施項目6)
前記第3発光素子は、前記第1発光素子と前記第2発光素子との間に位置する実施項目4に記載の発光装置。
(実施項目7)
前記第1発光素子は、第1方向に延びる第1長辺と前記第1方向に直交する第2方向に延びる第1短辺とによって規定される長方形状を有し、前記第2発光素子は、前記第1方向に延びる第2長辺と前記第2方向に延びる第2短辺とによって規定される長方形状を有する実施項目1から実施項目6のいずれか1項に記載の発光装置。
(実施項目8)
前記光源の側面及び前記支持体の載置面を覆う光吸収性部材を備える実施項目1から実施項目7のいずれか1項に記載の発光装置。
(実施項目9)
載置面及び側壁を有する支持体と、
前記載置面に配置される第1光源と、を備え、
前記第1光源は、少なくとも1つの第1ピーク波長の光を出射する第1発光素子と、前記第1発光素子の側面及び前記第1発光素子の下面を覆う第1光反射部材と、を有し、
前記第1光源と前記支持体の側壁とは離れている発光装置。
(実施項目10)
前記第1ピーク波長と異なる波長の第2ピーク波長の光を出射する第2発光素子と、
前記第1発光素子の上面の少なくとも一部と、前記第2発光素子の上面の少なくとも一部と、前記第2発光素子の側面の少なくとも一部と、に接する透光性部材を有する実施項目9に記載の発光装置。
(実施項目11)
前記透光性部材は、前記第1発光素子の上側に位置する第1凸部と、前記第2発光素子の上側に位置する第2凸部と、を有し、
前記第1凸部の高さは、前記第2凸部の高さよりも高い実施項目10に記載の発光装置。
(実施項目12)
前記第2ピーク波長は、前記第1ピーク波長より長波長である実施項目9に記載の発光装置。
(実施項目13)
前記第1発光素子及び前記第2発光素子と接する光吸収性部材を備える実施項目10から実施項目13のいずれか1項に記載の発光装置。
(実施項目14)
前記第1発光素子の下側に位置する部分の前記第1光反射部材の厚さが前記第1発光素子の厚さよりも厚い実施項目9から実施項目13のいずれか1項に記載の発光装置。
【符号の説明】
【0105】
101~105…発光装置、200…光源、210…発光素子、220…光反射部材
300…支持体、310…支持体の側壁、320…支持体の載置面、410…導電部材
440…光吸収性部材、460…庇、500…透光性部材、505…透光凸部
720…接着部材、800…表示装置
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